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特許7669600紡糸ボックスの検出方法、検出装置、電子デバイス、記憶媒体及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-18
(45)【発行日】2025-04-28
(54)【発明の名称】紡糸ボックスの検出方法、検出装置、電子デバイス、記憶媒体及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/90 20060101AFI20250421BHJP
【FI】
G01N21/90 Z
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2025008979
(22)【出願日】2025-01-22
【審査請求日】2025-01-22
(31)【優先権主張番号】202410166863.X
(32)【優先日】2024-02-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523443995
【氏名又は名称】チョーチアン ヘンイー ペトロケミカル カンパニー,リミテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】525027827
【氏名又は名称】フーチエン イーチン ケミカル ファイバー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シャンタオ ポン
(72)【発明者】
【氏名】ポン ワン
(72)【発明者】
【氏名】イーポー チウ
(72)【発明者】
【氏名】ミンイー リウ
(72)【発明者】
【氏名】チュンリャン チン
(72)【発明者】
【氏名】ターコー リー
(72)【発明者】
【氏名】タンタン ワン
【審査官】田中 洋介
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第117197087(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第116993710(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第117278722(CN,A)
【文献】特開2021-156641(JP,A)
【文献】国際公開第2020/113773(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/84-21/958
G06T 7/00-7/90
G06N 3/00-99/00
G06V 10/00-10/98
D04H 1/00-18/04
D01D 1/00-13/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
紡糸ボックスの検出方法であって、
紡糸ボックスが予め設定された欠陥検出条件を満たすと判定した場合、前記紡糸ボックスの検出対象画像を取得することであって、前記検出対象画像には、少なくとも前記紡糸ボックス中の紡糸口金、糸、糸ガイドフック、及びオイルノズルの画像内容が含まれる、ことと、
前記検出対象画像を目標検出モデルに入力し、前記紡糸ボックスの目標検出結果を得ることであって、前記目標検出モデルは、前記紡糸ボックスに欠陥があるか否かを検出して、目標検出結果を得ることに用いられ、前記目標検出結果は、総欠陥数、欠陥位置、欠陥タイプの少なくとも1つを含む、ことと、を含
前記目標検出モデルは、少なくとも第1ネットワーク層、第2ネットワーク層、及び第3ネットワーク層を含み、
前記第1ネットワーク層は、入力された検出対象画像に対して背景ノイズをフィルタリングして除去して、低レベル特徴マップを得ることに用いられ、前記第1ネットワーク層は、少なくとも初期畳み込みモジュール、重み分布モジュール、ウェーブレット畳み込みモジュール及び特徴融合モジュールを含み、前記初期畳み込みモジュールは、少なくとも前記検出対象画像をウェーブレット変換して、第1低周波特徴マップを得ることに用いられ、前記重み分布モジュールは、入力された画像の特徴マップの目標重み係数を得ることに用いられ、前記ウェーブレット畳み込みモジュールは、前記検出対象画像をウェーブレット変換して、低周波成分と高周波成分を表すグローバルな特徴マップを得ることに用いられ、前記特徴融合モジュールは、背景ノイズをフィルタリングして除去して、低レベル特徴マップを得るために、目標重み係数に基づいて、前記第1低周波特徴マップと前記グローバルな特徴マップとを融合処理することに用いられ、
前記第2ネットワーク層は、低レベル特徴マップに対して特徴強化処理を行い、高レベル特徴マップを得ることに用いられ、
前記第3ネットワーク層は、高レベル特徴マップに基づいて欠陥認識を行い、目標検出結果を得ることに用いられる、
紡糸ボックスの検出方法。
【請求項2】
前記紡糸ボックスが予め設定された欠陥検出条件を満たすと判定した場合、前記紡糸ボックスの検出対象画像を取得することは、
前記紡糸ボックスの検出時間が予め設定された検出タイミングに到達したこと、
前記紡糸ボックスに基づいて得られた複数の巻糸パッケージ中にダウングレード処理を行う巻糸パッケージが存在すると判定したこと、
前記紡糸ボックスに基づいて得られた複数の巻糸パッケージのうち、ダウングレード処理を行う巻糸パッケージの数が第1閾値よりも大きいと判定したこと、のいずれかの条件を満たすと判定した場合、前記紡糸ボックスの検出対象画像を取得することを含む、
請求項1に記載の紡糸ボックスの検出方法。
【請求項3】
前記紡糸ボックスの検出方法は、
前記紡糸ボックスの目標検出結果が予め設定された欠陥要件を満たさないと判定した場合、前記目標検出結果に対応する異常提示情報を生成することを含み、前記異常提示情報は、前記紡糸ボックスの欠陥の程度を提示することに用いられる、
請求項1に記載の紡糸ボックスの検出方法。
【請求項4】
前記紡糸ボックスの目標検出結果が予め設定された欠陥要件を満たさないと判定した場合、前記目標検出結果に対応する異常提示情報を生成することは、
前記目標検出結果に含まれる総欠陥数が第2閾値より大きいこと、
前記目標検出結果に含まれる欠陥位置が予め設定された欠陥位置の範囲内にあること、
前記目標検出結果に含まれる欠陥タイプが予め設定された欠陥タイプの範囲内にあること、のうちの少なくとも1つを満たすと判定した場合、前記目標検出結果に対応する異常提示情報を生成することを含む、
請求項3に記載の紡糸ボックスの検出方法。
【請求項5】
前記初期畳み込みモジュールは、検出対象画像を畳み込み処理し、第1畳み込み特徴マップを得、得られた第1畳み込み特徴マップをウェーブレット変換し、第1低周波特徴マップを得ることに用いられる、
請求項に記載の紡糸ボックスの検出方法。
【請求項6】
前記重み分布モジュールは、検出対象画像を畳み込み処理し、第2畳み込み特徴マップを得、得られた第2畳み込み特徴マップをウェーブレット変換し、第2低周波特徴マップを得、得られた第2低周波特徴マップを非線形変換して目標重み係数を得ることに用いられる、
請求項に記載の紡糸ボックスの検出方法。
【請求項7】
前記特徴融合モジュールは、背景ノイズをフィルタリングして除去し、低レベル特徴マップを得るために、第1低周波特徴マップと目標重み係数を要素ごとに処理し、前記グローバルな特徴マップと目標重み係数を要素ごとに処理し、要素ごとに処理して得られた結果を要素ごとに加算することに用いられる、
請求項に記載の紡糸ボックスの検出方法。
【請求項8】
紡糸ボックスの検出装置であって、
紡糸ボックスが予め設定された欠陥検出条件を満たすと判定した場合、前記紡糸ボックスの検出対象画像を取得するための取得ユニットであって、前記検出対象画像には、少なくとも前記紡糸ボックス中の紡糸口金、糸、糸ガイドフック、及びオイルノズルの画像内容が含まれる、取得ユニットと、
前記検出対象画像を目標検出モデルに入力し、前記紡糸ボックスの目標検出結果を得るための検出ユニットであって、前記目標検出モデルは、前記紡糸ボックスに欠陥があるか否かを検出して、目標検出結果を得ることに用いられ、前記目標検出結果は、総欠陥数、欠陥位置、欠陥タイプの少なくとも1つを含む、検出ユニットと、を備え、
前記目標検出モデルは、少なくとも第1ネットワーク層、第2ネットワーク層、及び第3ネットワーク層を含み、
前記第1ネットワーク層は、入力された検出対象画像に対して背景ノイズをフィルタリングして除去して、低レベル特徴マップを得ることに用いられ、前記第1ネットワーク層は、少なくとも初期畳み込みモジュール、重み分布モジュール、ウェーブレット畳み込みモジュール及び特徴融合モジュールを含み、前記初期畳み込みモジュールは、少なくとも前記検出対象画像をウェーブレット変換して、第1低周波特徴マップを得ることに用いられ、前記重み分布モジュールは、入力された画像の特徴マップの目標重み係数を得ることに用いられ、前記ウェーブレット畳み込みモジュールは、前記検出対象画像をウェーブレット変換して、低周波成分と高周波成分を表すグローバルな特徴マップを得ることに用いられ、前記特徴融合モジュールは、背景ノイズをフィルタリングして除去して、低レベル特徴マップを得るために、目標重み係数に基づいて、前記第1低周波特徴マップと前記グローバルな特徴マップとを融合処理することに用いられ、
前記第2ネットワーク層は、低レベル特徴マップに対して特徴強化処理を行い、高レベル特徴マップを得ることに用いられ、
前記第3ネットワーク層は、高レベル特徴マップに基づいて欠陥認識を行い、目標検出結果を得ることに用いられる、
紡糸ボックスの検出装置。
【請求項9】
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサと通信接続されるメモリと、を備え、
前記メモリに、前記少なくとも1つのプロセッサで実行可能な命令が記憶されており、前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の方法を実行させる、
電子デバイス。
【請求項10】
コンピュータに請求項1から請求項のいずれか1項に記載の方法を実行させる命令を記憶した非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項11】
コンピュータにおいて、プロセッサにより実行されると、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の方法を実現するためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は人工知能技術分野に関し、特に紡糸ボックスの検出方法、検出装置、電子デイバス、記憶媒体及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
化学繊維工業では、紡糸ボックスが化学繊維糸を製造する過程において、紡糸ボックスが長時間動作するため、紡糸ボックス内に浮糸、糸切れ、糸間違い、ほつれ糸、オイルノズルの傾き、糸ガイドフックの傾き、糸が糸ガイドフック内に入っていないなどの異常が発生しやすいため、通常、作業員が紡糸ボックス中の紡糸口金、糸、糸ガイドフック、及びオイルノズルなどを検査する必要があるが、この検査方式は人間の経験に強い依存性があり、かつ効率が低く、糸の生産品質及び生産効率に影響を及ぼす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示は、従来技術における1つまたは複数の技術的問題を解決または緩和するために、紡糸ボックスの検出方法、検出装置、電子デバイス、記憶媒体及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1態様では、本開示は紡糸ボックスの検出方法を提供し、該方法は、
紡糸ボックスが予め設定された欠陥検出条件を満たすと判定した場合、前記紡糸ボックスの検出対象画像を取得することと、
前記検出対象画像を目標検出モデルに入力し、前記紡糸ボックスの目標検出結果を得ることであって、前記目標検出モデルは、前記紡糸ボックスに欠陥があるか否かを検出して、目標検出結果を得ることに用いられ、前記目標検出結果は、総欠陥数、欠陥位置、欠陥タイプの少なくとも1つを含む、ことと、を含む。
【0005】
第2態様では、本開示は紡糸ボックスの検出装置を提供し、該装置は、
紡糸ボックスが予め設定された欠陥検出条件を満たすと判定した場合、前記紡糸ボックスの検出対象画像を取得するための取得ユニットと、
前記検出対象画像を目標検出モデルに入力し、前記紡糸ボックスの目標検出結果を得るための検出ユニットであって、前記目標検出モデルは、前記紡糸ボックスに欠陥があるか否かを検出して、目標検出結果を得ることに用いられ、前記目標検出結果は、総欠陥数、欠陥位置、欠陥タイプの少なくとも1つを含む、検出ユニットと、を備える。
【0006】
第3態様では、本開示は電子デバイスを提供し、当該デバイスは、
少なくとも1つのプロセッサと、
該少なくとも1つのプロセッサと通信接続されるメモリと、を備え、
該メモリに、該少なくとも1つのプロセッサで実行可能な命令が記憶されており、該命令は、該少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、本開示の実施例におけるいずれか1つの方法を実行させる。
【0007】
第4態様では、本開示の実施例におけるいずれか1つの方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータ命令を記憶した非一時的コンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【0008】
第5様態では、プログラムを提供し、該プログラムは、プロセッサにより実行されると、本開示の実施例におけるいずれか1つの方法を実現する。
【発明の効果】
【0009】
本開示が提供する技術的解決策の有益な効果は少なくとも以下を含む。即ち、目標検出モデルを利用して、前記紡糸ボックスに対して欠陥検出を行って、目標検出結果を得ることができ、このように、紡糸ボックスの欠陥検出の正確性を高め、従来の人手による検査に比べて、本開示の解決策は人間の経験に依存する必要がなく、紡糸ボックスに対して欠陥検出を行い、紡糸ボックスの欠陥検出の自動化プロセスを実現し、大量の人件費と時間コストを節約し、それによって紡糸ボックスの検出効率を高める。
【0010】
ここに記載された内容は、本開示の実施例のキーポイントまたはキー特徴を記述することを意図せず、また、本開示の範囲を制限することにも用いられないことを理解すべきである。本開示の他の特徴については、下記の明細書を通して理解を促す。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の一実施例による紡糸ボックスの検出方法の概略フローチャートその一である。
図2(a)】本開示の一実施例による第1ネットワーク層の構成を示す概略図である。
図2(b)】本開示の一実施例による第1ネットワーク層の一例における構成を示す概略図である。
図3(a)】本開示の一実施例による第1サブネットワーク層の構成を示す概略図である。
図3(b)】本開示の一実施例による第2ネットワーク層の一例における構成を示す概略図である。
図3(c)】本開示の一実施例による第2サブネットワーク層の別の例における構成を示す概略図である。
図3(d)】本開示の一実施例による特徴重みモジュールの構成を示す概略図である。
図3(e)】本開示の一実施例によるマルチビュー・注意モジュールの構成を示す概略図である。
図4】本開示の一実施例による紡糸ボックスの検出方法の概略フローチャートその二である。
図5】本開示の一実施例による紡糸ボックスの検出装置の構成を示す概略図である。
図6】本開示の実施例に係る紡糸ボックスの検出方法を実現するための電子デバイスのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
添付図面において、別段の定めがない限り、複数の添付図面を通じて同一の図面符号は、同一または類似の構成部品または要素を示す。これらの添付図面は、必ずしも縮尺通りに描かれていない。これらの図面は、本開示により提供されるいくつかの実施例のみを示し、本開示の範囲を限定するものと見なされるべきではないことを理解すべきである。
【0013】
以下、添付図面を参照して本開示についてさらに詳細に説明する。添付図面において、同一の図面符号は、同一または類似の要素を表す。また、添付図面において、実施例の様々な態様が示されているが、別段説明がない限り、これらの添付図面は、必ずしも縮尺通りに描かれていない。
【0014】
さらに、本開示をよりよく説明するために、以下の具体的な実施例にて多くの具体的な詳細を記載している。当業者は、いくつかの詳細がなくても本開示は同様に実施され得ることを理解すべきである。いくつかの実施例では、本開示の主旨が明瞭となるように、当業者によく知られている方法、手段、構成要素、及び回路などは詳細に説明していない。
【0015】
紡糸ボックスが紡糸を行う過程において、紡糸ボックスが長時間動作するため、紡糸ボックス内に浮糸、糸切れ、糸間違い、ほつれ糸、オイルノズルの傾き、糸ガイドフックの傾き、糸が糸ガイドフック内に入っていないなどの異常が発生しやすく、通常、作業員が紡糸ボックス中の紡糸口金、糸、糸ガイドフック、及びオイルノズルなどを検査する必要があるが、この検査方式は人間の経験に強い依存性があり、また、紡糸ボックス中の浮糸、ほつれ糸などの欠陥は比較的細かく、判別が難しいため、人手による検査方式を使用すると効率が低く、ミスしやすいなどの問題があり、さらに糸の生産品質と生産効率に影響を及ぼす。このため、紡糸ボックス中の欠陥を効率的に検出するための自動化処理プロセスが必要である。
【0016】
これに基づいて、本開示は上記問題を解決するために紡糸ボックスの検出方法を提供する。
【0017】
具体的には、図1は、本開示の一実施例による紡糸ボックスの検出方法の概略フローチャートその一である。この方法は、パーソナルコンピュータ、サーバ、サーバクラスタなどの電子デバイスに選択的に適用されうる。
【0018】
さらに、該方法は、少なくとも以下の内容の少なくとも一部を含む。図1に示すように、以下を含む。
【0019】
ステップS101において、紡糸ボックスが予め設定された欠陥検出条件を満たすと判定した場合、前記紡糸ボックスの検出対象画像を取得する。
【0020】
ここで、一具体例において、前記紡糸ボックスの検出対象画像は、画像収集装置を用いて紡糸ボックスに対して画像収集したものである。さらに、前記画像収集装置は、具体的には、糸道巡回検査ロボット(カメラなどの画像収集機能を有する装置を内蔵する)を含むことができ、例えば、糸道巡回検査ロボットを用いて紡糸ボックスを撮影し、検出対象画像を得、あるいは、前記紡糸ボックスに対して予め設定された時間長でビデオ収集を行い、複数枚の連続したビデオフレームを得て、連続したビデオフレームの中から1枚の画像を検出対象画像として選択して取り出し、このようにして、後続の紡糸ボックスの欠陥検出を容易にする。
【0021】
さらに、一具体例において、前記検出対象画像には、少なくとも紡糸口金、糸、糸ガイドフック、及びオイルノズルの画像内容が含まれる。
【0022】
さらに、一具体例において、以下の方式によって検出対象画像を得ることができ、具体的には、紡糸ボックスが予め設定された欠陥検出条件を満たすと判定した場合、前記紡糸ボックスの検出対象画像を取得すること(例えば、上記ステップS101)は、具体的には以下を含む。
【0023】
以下のいずれかの条件を満たすと判断した場合、前記紡糸ボックスの検出対象画像を取得する。
【0024】
条件1:前記紡糸ボックスの検出時間が予め設定された検出タイミングに到達したこと。
【0025】
条件2:前記紡糸ボックスに基づいて得られた複数の巻糸パッケージ中にダウングレード処理を行う巻糸パッケージが存在すると判定したこと。
【0026】
条件3:前記紡糸ボックスに基づいて得られた複数の巻糸パッケージのうち、ダウングレード処理を行う巻糸パッケージの数が第1閾値よりも大きいと判定したこと。
【0027】
ここで、前記第1閾値は経験値であり、実際の応用において、実際の需要に基づいて設定することができ、本開示は第1閾値に対して具体的に限定しない。
【0028】
このように、本開示の解決策は、上述の条件の少なくとも1つを満たす場合、前記紡糸ボックスに対する欠陥検出を起動して(例えば、画像収集装置をトリガして紡糸ボックスに対して画像収集し、さらに紡糸ボックスの検出対象画像を取得する)、欠陥検出の検出結果を得ることができ、このようにして、現在の紡糸ボックスの欠陥状況を迅速に知ることができ、その後紡糸ボックス中の紡糸の品質を向上させるための基礎を築くことができる。
【0029】
ステップS102において、前記検出対象画像を目標検出モデルに入力し、前記紡糸ボックスの目標検出結果を得る。
【0030】
ここで、前記目標検出モデルは、前記紡糸ボックスに欠陥があるか否かを検出して、目標検出結果を得ることに用いられ、前記目標検出結果は、総欠陥数、欠陥位置、欠陥タイプの少なくとも1つを含む。このように、従来の人手による検出と比べて、紡糸ボックスにおける欠陥データを正確に得ることができ、欠陥検出の効率をさらに向上させることができる。
【0031】
さらに、一具体例において、紡糸ボックスの欠陥検出を行うことは、具体的には、浮糸、糸切れ、糸間違い、糸ガイドフックの傾き、オイルノズルの傾き、及び糸道異物等の欠陥検出を指すことができる。
【0032】
さらに、一具体例において、本開示の解決策に係る糸の主なタイプは、プレ配向糸(Partially Oriented Yarns、POY)、フルドラフト糸(Fully Drawn Yarns、FDY)などの1つまたは複数を含むことができる。例えば、巻糸のタイプとしては、ポリエステルプレ配向糸(Polyester Partially Oriented Yarns)、ポリエステルフルドラフト糸(Polyester Fully Drawn Yarns)、ポリエステルドラフト糸(Polyester Drawn Yarns)、ポリエステル引張変形糸(Polyester Draw Textured Yarns)などが具体的に挙げられる。
【0033】
このように、本開示は目標検出モデルを利用して、前記紡糸ボックスに対して欠陥検出を行い、目標検出結果を得ることができ、このようにして、紡糸ボックスの欠陥検出の正確性を高め、しかも従来の人手による検出に比べて、本開示は人間の経験に依存することなく、紡糸ボックスに対して欠陥検出を行うことができ、紡糸ボックスに対する欠陥検出の自動化プロセスを実現し、大量の人件費と時間コストを節約し、それによって紡糸ボックスの検出効率を高めることができる。
【0034】
さらに、紡糸ボックスに対して自動化かつ正確な欠陥検出を行うことができるため、その後、得られた検出結果(例えば目標検出結果)に基づいて、作業員やロボットに紡糸ボックスの修復処理を促すための提示情報や警告情報などを生成するための措置を適時にとることができ、このように、紡糸の生産品質と生産効率をさらに向上させるためのサポートを提供する。
【0035】
一例では、前記目標検出モデルは、具体的には動的な重みベースのウェーブレット注意ニューラルネットワーク(Dynamic Weights-Based Wavelet Attention Neural Network, DWWA-Net)であってもよく、または他の目標検出能力を有する他のモデルであってもよく、本開示はこれに限定されない。
【0036】
さらに、一例では、前記目標検出モデルは、動的な重みベースのウェーブレット注意ニューラルネットワークであってもよく、または動的ウェーブレット畳み込みネットワーク(Dynamic Wavelet Convolution Networks, DWCNet)に基づいて改良して得られた他のモデルであってもよく、本開示はこれに限定されない。
【0037】
さらに、一具体例において、前記目標検出モデルは、少なくとも第1ネットワーク層、第2ネットワーク層、及び第3ネットワーク層を含む。
【0038】
具体的には、前記第1ネットワーク層は、入力された検出対象画像に対して背景ノイズをフィルタリングして除去して、低レベル特徴マップを得ることに用いられ、例えば、前記第1ネットワーク層は動的ウェーブレット畳み込みネットワークである。さらに、図2(a)に示すように、前記第1ネットワーク層は、少なくとも初期畳み込みモジュール、重み分布モジュール、ウェーブレット畳み込みモジュール及び特徴融合モジュールを含み、前記初期畳み込みモジュールは、少なくとも前記検出対象画像をウェーブレット変換して、第1低周波特徴マップを得ることに用いられ、前記重み分布モジュールは、入力された画像の特徴マップの目標重み係数を得ることに用いられ、前記ウェーブレット畳み込みモジュールは、前記検出対象画像をウェーブレット変換して、低周波成分と高周波成分を表すグローバルな特徴マップを得ることに用いられ、前記特徴融合モジュールは、背景ノイズをフィルタリングして除去して、低レベル特徴マップを得るために、目標重み係数に基づいて、前記第1低周波特徴マップと前記グローバルな特徴マップとを融合処理することに用いられる。
【0039】
さらに、前記第2ネットワーク層は、低レベル特徴マップに対して特徴強化処理を行い、高レベル特徴マップを得ることに用いられ、例えば、一例では、前記第2ネットワーク層は、低レベルの特徴マップにおけるキー特徴情報を強化処理するとともに、巻糸パッケージに関連のない特徴情報を抑制するなど、該低レベル特徴マップにおける関連のない特徴情報を抑制することで、高レベル特徴マップを得ることに具体的に用いられることができる。
【0040】
さらに、前記第3ネットワーク層は、高レベル特徴マップに基づいて欠陥認識を行い、目標検出結果を得ることに用いられる。
【0041】
このように、本開示の解決策は紡糸ボックスに迅速な欠陥検出を行うためのモデルの具体例を提供し、このようにして、紡糸ボックス中の欠陥の効率的な検出を実現し、特に紡糸ボックス内で検出しにくい弱欠陥(例えば、浮糸、ほつれ糸など)に対して、紡糸ボックス欠陥検出の正確性をさらに向上させ、その後紡糸の生産品質と生産効率を向上させるための基礎を築く。
【0042】
さらに、一具体例において、前記初期畳み込みモジュールは具体的に、検出対象画像を畳み込み処理し、第1畳み込み特徴マップを得、得られた第1畳み込み特徴マップをウェーブレット変換し、第1低周波特徴マップを得るために用いられ、例えば、一例では、検出対象画像に対して畳み込み処理を行い、畳み込み処理後の特徴マップ(例えば、第1畳み込み特徴マップ)を得、次に、畳み込み処理後の特徴マップに対してウェーブレット分解処理を行い、複数の特徴マップを得、最後に、得られた複数の特徴マップをローパスフィルタに入力して、ローパスフィルタの畳み込み処理を行い、第1低周波特徴マップを得る。このように、低ノイズを得るための特徴マップを効果的に抽出することができ、その後欠陥検出の精度を向上させるための基礎を築く。
【0043】
さらに、一具体例において、前記重み分布モジュールは、検出対象画像を畳み込み処理し、第2畳み込み特徴マップを得、得られた第2畳み込み特徴マップをウェーブレット変換して第2低周波特徴マップを得、得られた第2低周波特徴マップを非線形変換して目標重み係数を得るために用いられる。このように、本開示の解決策は、低ノイズの低周波特徴マップの、元の画像(例えば検出対象画像)における重要度を十分に利用して、検出対象画像中の背景ノイズを調整することができ、特に微細な欠陥(例えば、浮糸、ほつれ糸)に対して、有効な特徴情報を容易に識別することができ、その後欠陥検出の正確性を向上させるための基礎を築く。
【0044】
さらに、一具体例において、前記特徴融合モジュールは、背景ノイズをフィルタリングして除去し、低レベル特徴マップを得るために、第1低周波特徴マップと目標重み係数を要素ごとに処理(例えば要素乗算)し、前記グローバルな特徴マップと目標重み係数を要素ごとに処理し、要素ごとに処理して得られた結果を要素ごとに加算し、それにより、有効な特徴情報を抽出して、紡糸ボックス中の糸の欠陥の検出精度を向上させる。
【0045】
このように、特徴マップ融合モジュールは抽出された局所的な特徴情報(例えば第1低周波特徴マップ)とグローバルな特徴情報(例えばグローバルな特徴マップ)を効果的に結合し、高品質の特徴マップを得ることができ、このように、欠陥の有効な特徴情報をよりよく収集しやすく、欠陥検出の正確性をさらに向上させ、その後紡糸の生産品質と生産効率を向上させるための基礎を築く。
【0046】
例えば、図2(b)に示すように、前記第1ネットワーク層はDWCNetであり、該ネットワーク層は3つの分岐を含み、ここで、検出対象画像を、分岐1(すなわち図示中の丸付き数字1)を介して畳み込み層に入力して畳み込み処理を行い、得られた結果をウェーブレットニューラルネットワークに入力し、第1低周波特徴マップを得、検出される画像を、分岐2(すなわち図示中の丸付き数字2)を介して畳み込み層に入力して畳み込み処理を行い、得られた結果をウェーブレットニューラルネットワークに入力し、第2低周波特徴マップを得、第2低周波特徴マップをS字曲げ関数(Sigmoid)に入力して、目標重み係数を得(例えば、目標重み係数wまたは目標重み係数1-wを得る)、検出対象画像を、分岐3(すなわち図示中の丸付き数字3)を介してウェーブレットニューラルネットワークに入力し、低周波情報と高周波情報を表すためのグローバルな特徴マップを得、目標重み係数、例えばwと第1低周波特徴マップとを要素乗算すると共に、1-wと前記グローバルな特徴マップとを要素乗算し、要素処理後に得られた結果を要素ごとに加算して、背景ノイズをフィルタリングして除去し、低レベル特徴マップを得る。このように、抽出された局所的な特徴情報(例えば、第1低周波特徴マップ)とグローバルな特徴情報(例えば、グローバルな特徴マップ)を結合することにより、高品質の特徴マップが得られ、さらに画像の特徴情報をよりよく収集しやすく、欠陥検査の正確性をさらに向上させ、その後紡糸の生産品質と生産効率を向上させるための基礎を築く。
【0047】
本開示の別の例では、前記第2ネットワーク層は、少なくとも第1サブネットワーク層、第2サブネットワーク層、及び第3サブネットワーク層を含む。
【0048】
ここで、前記第1サブネットワーク層は、低レベル特徴マップに対して特徴抽出を行い、抽出された複数の特徴マップを融合処理し、M個の初期融合特徴マップを得ることに用いられ、前記Mは2以上の整数であり、前記第2サブネットワーク層は、前記M個の初期融合特徴マップにおける各初期融合特徴マップに対してキー特徴抽出を行い、各初期融合特徴マップにより抽出されたキー特徴情報に対して特徴強化処理を行い、M個の目標強化特徴マップを得ることに用いられ、前記第3サブネットワーク層は、得られたM個の目標強化特徴マップを融合処理し、高レベル特徴マップを得るために用いられる。このようにして、明確で豊富な特徴情報(例えば、高レベル特徴マップ)を得ることができ、さらに欠陥検出の正確性を向上させることができ、特に紡糸ボックス中の検出しにくい弱欠陥(浮糸、ほつれ糸など)に対して、弱欠陥の検出の正確性を著しく向上させ、その後紡糸の生産品質と生産効率を向上させるための基礎を築く。
【0049】
さらに、一例では、図3(a)に示すように、前記M個の初期融合特徴マップのj番目の初期融合特徴マップは、以下の方法に基づいて得られる。
【0050】
j層目の特徴マップに対して畳み込み処理を行い、特徴抽出を行い、j+1層目の特徴マップを得、ここで、jが1の場合、1層目の特徴マップは、前記低レベル特徴マップに対して畳み込み処理を行って得られたものであり、これにより、M個の層レベル特徴マップを得ることができる、
jの値がMの場合、直接M層目の特徴マップを1番目の初期融合特徴マップとし、
jの値が1以上M-1以下の整数の場合、j層目の特徴マップとj-1番目の初期融合特徴マップとを融合処理し、j番目の初期融合特徴マップを得る。
【0051】
例えば、前記第1サブネットワーク層は特徴ピラミッドネットワーク(Feature Pyramid Network, FPN)層であり、前記第2サブネットワーク層は特徴強化ネットワーク層であり、前記第3サブネットワーク層は線形加算(Addition, Add)処理層であり、図3(b)に示すように、まず、低レベル特徴マップをFPN層に入力し、M個の初期融合特徴マップを得る。次に、得られた各初期融合特徴マップを特徴強化ネットワーク層に入力し、例えば、特徴強化ネットワーク層によって各初期融合特徴マップに対してキー特徴抽出を行い、抽出された特徴マップに対して特徴強化処理を行い、M個の目標強化特徴マップを得、最後に得られたM個の目標強化特徴マップを線形加算処理層に入力し、高レベル特徴マップを得る。このように、欠陥及び弱欠陥の検出の正確性を向上させることに役たち、その後紡糸の生産品質と生産効率を向上させるための基礎を築く。
【0052】
ここで、一例では、前記M個の目標強化特徴マップのうちのi番目の目標強化特徴マップは、以下の方法に基づいて得られる。
【0053】
i番目の初期融合特徴マップに対して畳み込み処理を行って畳み込み処理の結果に基づいてi番目の重み係数を得、i番目の重み係数に基づいてi+1番目の初期融合特徴マップとi番目の初期融合特徴マップとを融合処理してi番目の目標融合特徴マップを得、得られたi番目の目標融合特徴マップに対してキー特徴抽出を行い、抽出された複数の特徴マップに対してそれぞれ特徴強化処理を行って複数のi番目の初期強化特徴マップを得、複数のi番目の初期強化特徴マップを融合処理してi番目の目標強化特徴マップを得る。ここで、iは1以上M-1以下の整数である。
【0054】
さらに、iがMの場合、このとき、M+1番目の初期融合特徴マップは予め設定された値であってもよく、この場合、M番目の目標融合特徴マップが得られ、さらにM番目の目標強化特徴マップが得られる。あるいは、M番目の目標強化特徴マップを得るために、次のようにしてもよい。
【0055】
M番目の初期融合特徴マップに対してキー特徴抽出を行い、抽出された複数の特徴マップに対してそれぞれ強化処理を行って複数のM番目の初期強化特徴マップを得、複数のM番目の初期強化特徴マップを融合処理してM番目の目標強化特徴マップを得る。
【0056】
例えば、引き続き前記第2サブネットワーク層が特徴強化ネットワーク層であるのを例とし、この場合、前記特徴強化ネットワーク層はさらに具体的には特徴重みモジュールとマルチビュー・注意モジュールとを含むことができ、図3(c)に示すように、M個の初期融合特徴マップのうちのi番目の初期融合特徴マップとi+1番目の初期融合特徴マップを特徴重みモジュールに入力して、i番目の目標融合特徴マップを得、得られたi番目の目標融合特徴マップをマルチビュー・注意モジュールに入力して、キー特徴抽出と特徴強化処理を行い、i番目の目標強化特徴マップを得、また、M番目の初期融合特徴マップにとって、M番目の初期融合特徴マップを直接M番目の目標融合特徴マップとし、得られたM番目の目標融合特徴マップをマルチビュー・注意モジュールに入力して、キー特徴抽出と特徴強化処理を行い、M番目の目標強化特徴マップを得ることができる。
【0057】
さらに、図3(d)に示すように、特徴重みモジュールは、まずi+1番目の初期融合特徴マップに対してアップサンプリング処理を行い、処理されたi+1番目の初期融合特徴マップを得、i番目の初期融合特徴マップに対して畳み込み処理を行い、処理後に得られた結果に対してS字曲げ関数(Sigmod)処理を行い、i番目の重み係数(例えば図中のλ、または1-λ)を得、次に、i番目の重み係数、例えば1-λとi番目の初期融合特徴マップに対して要素乗算を実行し、λと処理されたi+1番目の初期融合特徴マップに対して要素乗算を実行し、得られた結果に対して要素加算を実行し、i番目の目標融合特徴マップを得ることに用いられる。ここで、iがMの場合、M番目の初期融合特徴マップは特徴重みモジュールに入力する必要はなく、直接M番目の目標融合特徴マップとすることができる。
【0058】
さらに、図3(e)に示すように、マルチビュー・注意モジュールは、まず、i番目の目標融合特徴マップに対して第1プリセット畳み込み核(例えば、1×1)の変形可能畳み込み処理を行ってキー特徴抽出を行い、キー特徴の特徴マップ1を得、かつ、i番目の目標融合特徴マップに対して第2プリセット畳み込み核(例えば、3×3)の変形可能畳み込み処理を行い、キー特徴の特徴マップ2を得、かつ、i番目の目標融合特徴マップに対して第3プリセット畳み込み核(例えば、5×5)の変形可能畳み込み処理を行い、キー特徴の特徴マップ3を得、次に、得られた特徴マップ1を注意サブモジュールAに入力して、特徴マップ1に対して特徴強化処理を行い、i番目の初期強化特徴マップ1を得、同様に、特徴マップ2を注意サブモジュールBに入力して、i番目の初期強化特徴マップ2を得、特徴マップ3を注意サブモジュールCに入力して、i番目の初期強化特徴マップ3を得、最後に、上記3つのi番目の初期強化特徴マップを融合処理(例えば要素加算)し、i番目の目標強化特徴マップを得ることに用いられる。
【0059】
さらに、図3(e)に示すことに加えて、ニューラルネットワークを追加し、例えばウェーブレットニューラルネットワークを追加し、ウェーブレットニューラルネットワークを利用してi番目の目標融合特徴マップに対して直接特徴抽出を行い、i番目の補足特徴マップを得て、上記3つのi番目の初期強化特徴マップとともに融合処理を行うことができる。
【0060】
なお、マルチビュー・注意モジュールに含まれる注意サブモジュール(例えば、注意サブモジュールA、または注意サブモジュールB、または注意サブモジュールC)の構造は、圧縮及び励起(Squeeze and Excitation, SE)ネットワークであってもよく、あるいはSEネットワークに基づいて得られる他のネットワーク構造であってもよく、本開示はこれについて限定しない。
【0061】
このように、本開示は第2サブネットワーク層を十分に利用して、低レベルの特徴マップにおいてキー特徴の抽出を行って、抽出された結果に対して特徴強化処理を行うことができ、このようにして、ネットワークの注意を潜在的な目標(即ち紡糸ボックスの中の欠陥)に導き、後続のより良い欠陥の認識に役たつことができ、特に紡糸ボックスの中の色の区別が難しい糸や背景板にとって、より全面的にキー特徴を得ることができ、さらに欠陥の検出精度を高めて、その後紡糸の生産品質と生産効率を高めるための基礎を築く。
【0062】
本開示のさらなる例において、前記第3ネットワーク層は、第4サブネットワーク層及び第5サブネットワーク層を含む。
【0063】
ここで、前記第4サブネットワーク層は、前記高レベル特徴マップに基づいて、画像中の疑似欠陥の候補領域を枠で選択することに用いられ、前記第5サブネットワーク層は、高レベル特徴マップ及び枠で選択された候補領域に基づいて、候補領域に欠陥が存在するか否かを認識することに用いられる。このようにして、巻糸パッケージ中に存在する可能性のある欠陥を効率的に認識することができ、その後紡糸の生産品質と生産効率を高めるための基礎を築く。
【0064】
図4は、本開示の一実施例による紡糸ボックスの検出方法の概略フローチャートその二である。この方法はパーソナルコンピュータ、サーバ、サーバクラスタなどの電子デバイスに選択的に適用されることができる。上記の図1に示す方法の関連内容は本実施例にも適用でき、本実施例では関連内容を繰り返し述べない。
【0065】
さらに、該方法は、少なくとも以下の内容の少なくとも一部を含む。図4に示すように、以下を含む。
【0066】
ステップS401において、紡糸ボックスが予め設定された欠陥検出条件を満たすと判定した場合、前記紡糸ボックスの検出対象画像を取得する。
【0067】
ステップS402において、前記検出対象画像を目標検出モデルに入力し、前記紡糸ボックスの目標検出結果を得る。
【0068】
ここで、前記目標検出モデルは、前記紡糸ボックスに欠陥があるか否かを検出して、目標検出結果を得ることに用いられ、前記目標検出結果は、総欠陥数、欠陥位置、欠陥タイプの少なくとも1つを含む。
【0069】
ステップS403において、前記紡糸ボックスの目標検出結果が予め設定された欠陥要件を満たすか否かを判定し、そうであればステップS405に進み、そうでなければステップS404に進む。
【0070】
ステップS404において、前記紡糸ボックスの目標検出結果が予め設定された欠陥要件を満たさないと判定した場合、前記目標検出結果に対応する異常提示情報を生成する。
【0071】
ここで、前記異常提示情報は、前記紡糸ボックスに欠陥があることを提示することに用いられる。
【0072】
さらに、一具体例において、作業者またはロボットに紡糸ボックスの修復処理を促すための異常提示情報を以下のタイミングで生成することができ、これにより紡糸の生産品質と生産効率をさらに確保することができ、具体的には、前記紡糸ボックスの目標検出結果が予め設定された欠陥要件を満たさないと判定した場合、前記目標検出結果に対応する異常提示情報を生成すること(例えば、前記のステップS404)は、具体的には、
以下の少なくとも1つを満たすと判定した場合、前記目標検出結果に対応する異常提示情報を生成することを含む。
【0073】
前記目標検出結果に含まれる総欠陥数が第2閾値よりも大きいこと、
前記目標検出結果に含まれる欠陥位置が予め設定された欠陥位置の範囲内にあること(例えば、全体の欠陥サイズは、予め設定された欠陥位置の範囲内にあり、かつ、予め設定された面積を超える)、及び、
前記目標検出結果に含まれる欠陥タイプが予め設定された欠陥タイプの範囲内にあること(例えば、目標欠陥タイプがすべての第1検出結果に含まれる欠陥タイプを含む場合、少なくとも1つの欠陥タイプが予め設定された欠陥タイプの範囲内にあり、この場合、該目標欠陥タイプは予め設定された欠陥タイプの範囲内にあると考えることができる)。
【0074】
ここで、前記第2閾値は経験値であり、実際の応用において、実際の需要に基づいて設定することができ、本開示の解決策は第2閾値に対して具体的な制限をしない。
【0075】
ステップS405において、フローを終了する。
【0076】
このように、本開示は、得られた欠陥検出結果に基づいて、予め設定された欠陥要件を満たさない場合に、対応する提示情報を生成することができ、このようにして、紡糸ボックスに対して修復処理を行うなど、作業者またはロボットに紡糸ボックスに対応する措置を取るように指示し、紡糸の生産品質を所望の要求に達することができ、ひいては作業場の生産効率を確保することができる。
【0077】
以上より、本開示の解決策は、従来技術に比べて、以下のいくつかの利点を有し、具体的には以下を含む。
【0078】
第一に、自動処理を実現する。従来の人手による方法に比べて、本開示の方法は人間の経験に依存することなく、紡糸ボックス中の欠陥を効率的に検出することができ、このように、自動処理プロセスを実現し、ひいては大量の人件費と時間コストを節約し、欠陥検出の効率をさらに向上させる。
【0079】
第二に、検査の正確性を高める。従来の人手による検出方法は、紡糸ボックス中の浮糸、ほつれ糸などの比較的に微細な欠陥に対して、検出しにくく、検査漏れが発生しやすいが、本開示の解決策は欠陥検出に適したニューラルネットワークモデルを使用し、特に検出しにくい弱欠陥に対して、検出精度がより高く、このようにして、紡糸ボックスによって生産される巻糸パッケージの品質を確保する。
【0080】
第三に、生産効率を高める。本開示の解決策は紡糸ボックスに対して自動化かつ正確な欠陥検出を行うことができ、さらに得られた検出結果(例えば目標検出結果)に基づいて直ちに相応の措置をとることができ、例えば提示情報や警告情報などを生成して、作業者またはロボットに紡糸ボックスに対して修復処理を行うように提示し、このようにして、作業場の紡糸の正常な生産をさらに確保することができる。
【0081】
本開示の解決策はまた、図5に示すように、紡糸ボックスの検出装置を提供し、該装置は、
紡糸ボックスが予め設定された欠陥検出条件を満たすと判定した場合、前記紡糸ボックスの検出対象画像を取得するための取得ユニット501と、
前記検出対象画像を目標検出モデルに入力し、前記紡糸ボックスの目標検出結果を得るための検出ユニットであって、前記目標検出モデルは、前記紡糸ボックスに欠陥があるか否かを検出して、目標検出結果を得ることに用いられ、前記目標検出結果は、総欠陥数、欠陥位置、欠陥タイプの少なくとも1つを含む、検出ユニット502と、を備える。
【0082】
本開示の解決策の一具体例において、前記取得ユニットは、具体的に、
前記紡糸ボックスの検出時間が予め設定された検出タイミングに到達したこと、
前記紡糸ボックスに基づいて得られた複数の巻糸パッケージ中にダウングレード処理を行う巻糸パッケージが存在すると判定したこと、
前記紡糸ボックスに基づいて得られた複数の巻糸パッケージのうち、ダウングレード処理を行う巻糸パッケージの数が第1閾値よりも大きいと判定したこと、のいずれかの条件を満たすと判定した場合、前記紡糸ボックスの検出対象画像を取得することに用いられる。
【0083】
本開示の解決策の一具体例において、前記紡糸ボックスの検出装置は、
前記紡糸ボックスの目標検出結果が予め設定された欠陥要件を満たさないと判定した場合、前記目標検出結果に対応する異常提示情報を生成するための異常提示ユニットをさらに備え、前記異常提示情報は、前記紡糸ボックスの欠陥の程度を提示することに用いられる。
【0084】
本開示の解決策の一具体例において、前記異常提示ユニットは、具体的に、
前記目標検出結果に含まれる総欠陥数が第2閾値より大きいこと、
前記目標検出結果に含まれる欠陥位置が予め設定された欠陥位置の範囲内にあること、
前記目標検出結果に含まれる欠陥タイプが予め設定された欠陥タイプの範囲内にあること、のうちの少なくとも1つを満たすと判定した場合、前記目標検出結果に対応する異常提示情報を生成することに用いられる。
【0085】
本開示の解決策の一具体例において、前記目標検出モデルは、少なくとも第1ネットワーク層、第2ネットワーク層、及び第3ネットワーク層を含み、
前記第1ネットワーク層は、入力された検出対象画像に対して背景ノイズをフィルタリングして除去して、低レベル特徴マップを得ることに用いられ、前記第1ネットワーク層は、少なくとも初期畳み込みモジュール、重み分布モジュール、ウェーブレット畳み込みモジュール及び特徴融合モジュールを含み、前記初期畳み込みモジュールは、少なくとも前記検出対象画像をウェーブレット変換して、第1低周波特徴マップを得ることに用いられ、前記重み分布モジュールは、入力された画像の特徴マップの目標重み係数を得ることに用いられ、前記ウェーブレット畳み込みモジュールは、前記検出対象画像をウェーブレット変換して、低周波成分と高周波成分を表すグローバルな特徴マップを得ることに用いられ、前記特徴融合モジュールは、背景ノイズをフィルタリングして除去して、低レベル特徴マップを得るために、目標重み係数に基づいて、前記第1低周波特徴マップと前記グローバルな特徴マップとを融合処理することに用いられ、
前記第2ネットワーク層は、低レベル特徴マップに対して特徴強化処理を行い、高レベル特徴マップを得ることに用いられ、
前記第3ネットワーク層は、高レベル特徴マップに基づいて欠陥認識を行い、目標検出結果を得ることに用いられる。
【0086】
本開示の解決策の一具体例において、前記初期畳み込みモジュールは、検出対象画像を畳み込み処理し、第1畳み込み特徴マップを得、得られた第1畳み込み特徴マップをウェーブレット変換し、第1低周波特徴マップを得ることに用いられる。
【0087】
本開示の解決策の一具体例において、前記重み分布モジュールは、検出対象画像を畳み込み処理し、第2畳み込み特徴マップを得、得られた第2畳み込み特徴マップをウェーブレット変換し、第2低周波特徴マップを得、得られた第2低周波特徴マップを非線形変換して目標重み係数を得ることに用いられる。
【0088】
本開示の解決策の一具体例において、前記特徴融合モジュールは、背景ノイズをフィルタリングして除去し、低レベル特徴マップを得るために、第1低周波特徴マップと目標重み係数を要素ごとに処理し、前記グローバルな特徴マップと目標重み係数を要素ごとに処理し、要素ごとに処理して得られた結果を要素ごとに加算することに用いられる。
【0089】
本開示の実施例による装置の各モジュール、サブモジュールの具体的な機能及び例示的な説明は、上記した方法の実施例における対応するステップの関連する説明を参照することができ、ここでは繰り返し述べない。
【0090】
本開示の技術的解決策では、ユーザの個人情報の取得、記憶、及びアプリケーションは、関連する法律及び規則の規定に準拠し、公序良俗に違反しない。
【0091】
図6は本開示の一実施例による電子デバイスの構造ブロック図である。図6に示すように、該電子デバイスはメモリ610とプロセッサ620とを含み、メモリ610にプロセッサ620で実行可能なコンピュータプログラムが記憶される。メモリ610及びプロセッサ620の数は、1つ又は複数であり得る。メモリ610は、1つ又は複数のコンピュータプログラムを記憶することができ、該1つ又は複数のコンピュータプログラムは、該電子デバイスによって実行されると、該電子デバイスに上記の方法の実施例により提供される方法を実行させる。該電子デバイスはさらに以下を含むことができる。通信インターフェース630は、外部デバイスと通信し、データのインタラクション・伝送を行うことに用いられる。
【0092】
メモリ610、プロセッサ620、及び通信インターフェース630が独立して実装される場合、メモリ610、プロセッサ620、及び通信インターフェース630は、バスを介して互いに接続され、相互間の通信を行うことができる。該バスは、ISA(Industry Standard Architecture)バス、PCI(Peripheral Component Interconnect)バス、又はEISA(Extended Industry Standard Architecture)バスなどであり得る。該バスは、アドレスバス、データバス、制御バスなどに分類することができる。説明を容易にするために、図6に一本の太線のみで示すが、一本のバス又は一タイプのバスのみを示すものではない。
【0093】
任意選択で、具体的な実装形態では、メモリ610、プロセッサ620、及び通信インターフェース630が1つのチップ上に集積される場合、メモリ610、プロセッサ620、及び通信インターフェース630は、内部インターフェースを介して相互間の通信を行うことができる。
【0094】
上記プロセッサは中央処理装置(Central Processing Unit,CPU)であってもよく、さらに他の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processing,DSP)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit,ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array,FPGA)又は他のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタロジックデバイス、ディスクリートハードウェアアセンブリ等であってもよいことを理解されたい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ又は任意の従来のプロセッサなどであり得る。なお、プロセッサは、Advanced RISC Machines(ARM)アーキテクチャをサポートするプロセッサであり得る。
【0095】
さらに、選択的に、上記メモリは読み出し専用メモリ及びランダムアクセスメモリを含んでもよく、さらに不揮発性ランダムアクセスメモリを含んでもよい。該メモリは、揮発性メモリ又は不揮発性メモリのいずれかであり得るか、あるいは揮発性メモリと不揮発性メモリの両方を含み得る。ここで、不揮発性メモリは、ROM(Read-Only Memory)、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、EEPROM(Electrically EPROM)、又はフラッシュメモリを含むことができる。揮発性メモリは、外部キャッシュとして機能するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)を含むことができる。限定ではなく例として、多くの形態のRAMが利用可能である。例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(Static RAM,SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(Dynamic Random Access Memory,DRAM)、シナリオクロナスDRAM(Synchronous DRAM,SDRAM)、ダブルデータレートSDRAM(Double Data Rate SDRAM,DDR SDRAM)、エンハンストSDRAM(Enhanced SDRAM,ESDRAM)、シナリオクリンクDRAM(Synchlink DRAM,SLDRAM)及びダイレクトRAMBUSRAM(Direct RAMBUS RAM,DR RAM)である。
【0096】
上述の実施例では、全体的又は部分的に、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装される場合に、全体又は一部はコンピュータプログラム製品の形態で実装され得る。コンピュータプログラム製品は、1つ又は複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータ命令がロードされ、コンピュータ上で実行されると、本開示の実施例によるプロセス又は機能が全体的又は部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、又は他のプログラム可能な装置であってもよい。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよく、又は1つのコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に送信されてもよく、例えば、コンピュータ命令は、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、デジタル加入者線(Digital Subscriber Line,DSL))又は無線(例えば、赤外線、Bluetooth(登録商標)、マイクロ波等)を介して、1つのウェブサイトサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンタから別のウェブサイトサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンタに送信されてもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体、又は1つもしくは複数の利用可能な媒体と統合されたサーバ、データセンタなどを含むデータ記憶デバイスであり得る。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、磁気テープ)、光媒体(例えば、デジタル多用途ディスク(Digital Versatile Disc,DVD))、又は半導体媒体(例えば、ソリッドステートディスク(Solid State Disk,SSD))などであり得る。なお、本開示で言及されるコンピュータ可読記憶媒体は、不揮発性記憶媒体、言い換えれば、非一時的記憶媒体であり得る。
【0097】
当業者は上記実施例を実現する全部又は一部のステップがハードウェアによって実装されてもよく、プログラムによって関連するハードウェアに命令して実装されてもよく、前記プログラムはコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよく、上記記憶媒体は読み出し専用メモリ、磁気ディスク又は光ディスク等であってもよいことを理解することができる。
【0098】
本開示の実施例の説明において、参照用語「1つの実施例」、「いくつかの実施例」、「例」、「具体的な例」、又は「いくつかの例」等の説明は該実施例又は例に関連して説明された具体的な特徴、構造、材料又は特徴が本開示の少なくとも1つの実施例又は例に含まれることを意味する。且つ、説明された具体的な特徴、構造、材料又は特徴はいずれか1つ又は複数の実施例又は例において適切な方式で組み合わせることができる。さらに、当業者は、本開示に記載された異なる実施例又は例及び異なる実施例又は例の特徴を、互いに矛盾しない範囲で結びつけてもよい。
【0099】
本開示の実施例の説明において、「/」は、別段の説明がない限り、又はという意味を表し、例えば、A/Bは、A又はBのいずれかを表し得る。本開示における「及び/又は」は関連オブジェクトの関連関係を説明することに過ぎず、三タイプの関係が存在してもよいことを示し、例えば、A及び/又はBは、以下を示すことができる。Aが単独で存在し、A及びBが同時に存在し、Bが単独で存在するという三タイプの状況である。
【0100】
本開示の実施例の説明では、「第1」及び「第2」という用語は、説明の目的のみのために使用され、相対的な重要性を示す又は暗示するものと解釈されるべきではなく、示される技術的特徴の数を暗示するものと解釈されるべきではない。したがって、「第1」及び「第2」として定義される特徴は、明示的又は暗黙的に、そのような特徴のうちの1つ又は複数を含み得る。本開示の実施例の説明において、「複数」とは、別段の説明がない限り、2つ以上を意味する。
【0101】
以上は本開示の例示的な実施例に過ぎず、本開示を限定するものではなく、本開示の精神及び原則の範囲内で、行われた任意の修正、同等置換、改良等は、いずれも本開示の保護範囲内に含まれるべきである。

【要約】
【課題】紡糸ボックスの検出方法、検出装置、電子デバイス、記憶媒体及びプログラムを提供する。
【解決手段】該方法は、紡糸ボックスが予め設定された欠陥検出条件を満たすと判定した場合、前記紡糸ボックスの検出対象画像を取得することと、前記検出対象画像を目標検出モデルに入力し、前記紡糸ボックスの目標検出結果を得ることと、を含み、前記目標検出モデルは、前記紡糸ボックスに欠陥があるか否かを検出して、目標検出結果を得ることに用いられ、前記目標検出結果は、総欠陥数、欠陥位置、欠陥タイプの少なくとも1つを含む。
【選択図】図1
図1
図2(a)】
図2(b)】
図3(a)】
図3(b)】
図3(c)】
図3(d)】
図3(e)】
図4
図5
図6