(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-21
(45)【発行日】2025-04-30
(54)【発明の名称】支持具
(51)【国際特許分類】
B65D 19/44 20060101AFI20250422BHJP
【FI】
B65D19/44
(21)【出願番号】P 2021119208
(22)【出願日】2021-07-20
【審査請求日】2024-06-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 泰輔
(72)【発明者】
【氏名】河野 寛之
(72)【発明者】
【氏名】塚田 茂
【審査官】米村 耕一
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第205589673(CN,U)
【文献】米国特許出願公開第2004/0071540(US,A1)
【文献】特開昭61-115838(JP,A)
【文献】特開2015-164487(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0307397(US,A1)
【文献】実開昭51-100282(JP,U)
【文献】独国実用新案第202008014502(DE,U1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 19/38-19/44
A47B 91/08
A47B 97/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持対象物が載置される載置面が形成された第1板部と、
前記載置面に載置された支持対象物の重量を下
に設けられたパレットに伝える第2板部と、
前記第1板部と前記第2板部との間に設けられた、下部ほど左に離れる向きに斜めに延びる左の第3板部と、
前記第1板部と前記第2板部との間であって前記左の第3板部よりも右に設けられた、下部ほど右に離れる向きに斜めに延びる右の第3板部
と、
前記第1板部と前記第2板部との間を左右に延びる第4板部と、
前記左の第3板部が、前記第4板部に下端が繋がって上方右斜めに延びる第1の左の第3板部と、前記第4板部に上端が繋がって下方左斜めに延びる第2の左の第3板部とを有し、
前記第1の左の第3板部の下端と前記第2の左の第3板部の上端が、前記第4板部の左右方向について互いに異なる位置に繋がっており、
前記右の第3板部が、前記第4板部に下端が繋がって上方左斜めに延びる第1の右の第3板部と、前記第4板部に上端が繋がって下方右斜めに延びる第2の右の第3板部とを有し、
前記第1の右の第3板部の下端と前記第2の右の第3板部の上端が、前記第4板部の左右方向について互いに異なる位置に繋がっており、
前記パレットと前記支持対象物との間に設けられて前記支持対象物を下から支持することを特徴とする、支持具。
【請求項2】
前記載置面との間に間を空けて該載置面上にまで前方に突き出た鉤部を有し、前記鉤部が前記載置面上に載置された支持対象物の被支持開口に挿し込まれて支持対象物の揺れを抑える揺抑部
が前記載置面の上面に形成されていることを特徴とする
請求項1に記載の支持具。
【請求項3】
前記第2板部に、前記揺抑部を
前記第2板部に垂直方向から投影したときの該揺抑部の陰影の領域を含む、該領域よりも左右に広がった、前記左の第3板部および右の第3板部が存在しない開放領域を有し、
該開放領域の左側に、該第2板部に対する垂線方向、または、下部ほど右に離れる向きに斜めに延びる左の第5板部と、
該開放領域の右側に、該第2板部に対する垂線方向、または、下部ほど左に離れる向きに斜めに延びる右の第5板部と、
を 有することを特徴とする
請求項2に記載の支持具。
【請求項4】
正面側から見て、高さ寸法よりも、前後方向の寸法の方が短いことを特徴とする
請求項1から3のうちのいずれか1項に記載の支持具。
【請求項5】
前記第2板部の背面側の縁よりも前記第1板部の背面側の縁が後方に位置するように、
正面から見て相対する面とは反対側の面である背面が斜めに形成されていることを特徴とする
請求項4に記載の支持具。
【請求項6】
前記載置面の背面側の縁が、前記第2板部の背面側の縁よりも前方に位置していることを特徴とする
請求項5に記載の支持具。
【請求項7】
樹脂の一体成型品からなることを特徴とする
請求項1から6のうちのいずれか1項に記載の支持具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、支持具に関する。
【背景技術】
【0002】
重量のある製品を出荷するにあたり、その製品をパレットに載せ、フォークリフトでその製品をパレットごと持ち上げて運搬することが行われている。
【0003】
この場合に、運搬中に製品がパレットから脱落しないようにパレット上の製品をブラケットと呼ばれる支持具でパレットに支持させ、さらに、振動で製品に傷がつかないようにパレットと製品との間に発泡スチロール等の緩衝材を挟むという作業を行ってから運搬が行われる。
【0004】
運搬前のこの作業、すなわちブラケットの取付と緩衝材の設置の作業は、人手と時間をを要する作業であり、運搬作業の効率化のために、この作業の時間短縮化が求められている。
【0005】
ここで、特許文献1には、ブラケットを装置に固定する形状の工夫が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、載置面の左右に第3板部がない場合と比べ緩衝性能を向上させた支持具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1態様に係る発明は、
支持対象物が載置される載置面が形成された第1板部と、
前記載置面に載置された支持対象物の重量を下に伝える第2板部と、
前記第1板部と前記第2板部との間であってに設けられた、下部ほど左に離れる向きに斜めに延びる左の第3板部と、
前記第1板部と前記第2板部との間であって前記左の第3板部よりも右に設けられた、下部ほど右に離れる向きに斜めに延びる右の第3板部とを有することを特徴とする支持具である。
【0009】
第2態様に係る発明は、
前記第1板部と前記第2板部との間を左右に延びる第4板部を有し、
前記左の第3板部が、前記第4板部に下端が繋がって上方右斜めに延びる第1の左の第3板部と、前記第4板部に上端が繋がって下方左斜めに延びる第2の左の第3板部とを有し、
前記第1の左の第3板部の下端と前記第2の左の第3板部の上端が、前記第4板部の左右方向について互いに異なる位置に繋がっており、
前記右の第3板部が、前記第4板部に下端が繋がって上方左斜めに延びる第1の右の第3板部と、前記第4板部に上端が繋がって下方右斜めに延びる第2の右の第3板部とを有し、
前記第1の右の第3板部の下端と前記第2の右の第3板部の上端が、前記第4板部の左右方向について互いに異なる位置に繋がっていることを特徴とする第1態様に記載の支持具である。
【0010】
第3態様に係る発明は、
支持対象物が載置される載置面が形成された第1板部と、
前記載置面に載置された支持対象物の重量を下に伝える第2板部と、
前記第1板部と前記第2板部との間に設けられた、上下に延びる左の第3板部と、
前記第1板部と前記第2板部との間であって前記左の第3板部よりも右に設けられた、上下に延びる右の第3板部と、
前記第1板部と前記第2板部との間を左右に延びる第4板部とを有し、
前記左の第3板部が、前記第1板部と前記第4板部との間に設けられた前記第4板部に下端が繋がって上方に延びる第1の左の第3板部と、前記第4板部と前記第2板部との間に設けられた前記第4板部に上端が繋がって下方に延びる第2の左の第3板部とを有し、
前記第1の左の第3板部の下端と前記第2の左の第3板部の上端が、前記第4板部の左右方向について互いに異なる位置に繋がっており、
前記右の第3板部が、前記第1板部と前記第4板部との間に設けられた前記第4板部に下端が繋がって上方に延びる第1の右の第3板部と、前記第4板部と前記第2板部との間に設けられた前記第4板部に上端が繋がって下方に延びる第2の右の第3板部とを有し、
前記第1の右の第3板部の下端と前記第2の右の第3板部の上端が、前記第4板部の左右方向について互いに異なる位置に繋がっていることを特徴とする支持具である。
【0011】
第4態様に係る発明は、前記載置面との間に間を空けて該載置面上にまで前方に突き出た鉤部を有し、前記鉤部が前記載置面上に載置された支持対象物の被支持開口に挿し込まれて支持対象物の揺れを抑える揺抑部をさらに備えたことを特徴とする第1から第3態様のうちのいずれか1態様に記載の支持具である。
【0012】
第5態様に係る発明は、
前記第2板部に、前記揺抑部を該記第2板部に垂直方向から投影したときの該揺抑部の陰影の領域を含む、該領域よりも左右に広がった、前記左の第3板部および右の第3板部が存在しない開放領域を有し、
該開放領域の左側に、該第2板部に対する垂線方向、または、下部ほど右に離れる向きに斜めに延びる左の第5板部と、
該開放領域の右側に、該第2板部に対する垂線方向、または、下部ほど左に離れる向きに斜めに延びる右の第5板部とを有することを特徴とする第4態様に記載の支持具である。
【0013】
第6態様に係る発明は、高さ寸法よりも、前後方向の寸法の方が短いことを特徴とする第1から第5態様のうちのいずれか1態様に記載の支持具である。
【0014】
第7態様に係る発明は、前記第2板部の背面側の縁よりも前記第1板部の背面側の縁が後方に位置するように背面が斜めに形成されていることを特徴とする第6態様に記載の支持具である。
【0015】
第8態様に係る発明は、前記載置面の背面側の縁が、前記第2板部の背面側の縁よりも前方に位置していることを特徴とする第7態様に記載の支持具である。
【0016】
第9態様に係る発明は、樹脂の一体成型品からなることを特徴とする第1から第8態様のうちのいずれか1態様に記載の支持具である。
【発明の効果】
【0017】
第1および第3態様の支持具によれば、載置面の左右に第3板部がない場合と比べ、緩衝性能が向上する。
【0018】
第2態様の支持具によれば、第1の第3板部の下端と第2の第3板部の上端が、左右方向について互いに同じ位置に繋がっている場合と比べ、緩衝性能が向上する。
【0019】
第4態様の支持具によれば、支持対象物をより確実に支持することができる。
【0020】
第5態様の支持具によれば、開放領域の左右の幅が揺抑部の幅よりも狭い場合と比べ、支持対象物が安定的に支持される。
【0021】
第6態様の支持具によれば、支持対象物をパレット等の上に置いた後で、支持具を取り付けることができる。
【0022】
第7態様の支持具によれば、第2板部に対し背面が垂直に形成されている場合と比べ、前後方向の寸法を抑えつつ揺抑部を設けるスペースの余裕が生まれる。
【0023】
第8態様の支持具によれば、載置面の背面側の縁が、第2板部の背面側の縁よりも後方に位置している場合と比べ、載置面に支持対象物が安定的に載置される。
【0024】
第9態様の支持具によれば、複数の部材を組み合わせる場合と比べコストが抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】パレット上への支持対象物の支持方法の、比較例としての一例を示した図である。
【
図2】本実施形態の一例としての支持具を用いた、パレット上への装置の支持方法一例を示した図である。
【
図5】支持具に大きな荷重がかかって支持具がその重みでひしゃげた状態にある支持具の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、先ず比較例について説明し、次いで本発明の実施の形態について説明する。
【0027】
図1は、パレット上への支持対象物の支持方法の、比較例としての一例を示した図である。
【0028】
図1(A)には、パレット10の上に載った、支持対象物の一例としての装置20の底部の一部が示されている。この装置20の下部にはキャスター21が備えられている。そして、この装置20は、横揺れ等の規制のためのブラケット30と、縦揺れに対するクッションとしての緩衝材40とにより保護され、パレット10ごと搬送される。
【0029】
図1(B),(C)は、ブラケット30の側面図および正面図である。このブラケット30の上部には、装置20の支持開口(不図示)に挿し込まれる鉤部31が設けられている。そして、ブラケット30は、鉤部31が装置20の支持開口に挿し込まれることによって装置20の横揺れ等を規制している。
【0030】
この比較例の場合、装置20をパレット10上に載せた後、ブラケット30と緩衝材40との2種類の支持具によって装置20を支持する必要がある。このため、運搬前の作業が煩雑であって時間がかかり、作業効率の改善が求められる。
【0031】
図2は、本実施形態の一例としての支持具を用いた、パレット上への装置の支持方法一例を示した図である。
【0032】
ここでも、
図1に示した比較例の場合と同様、パレット10の上にキャスター21付きの装置20が載置されている。そして、この装置20は、パレット10に、ここでは簡略化して示された支持具50によって、支持されている。支持具50は、この
図2には1つのみ示されているが、装置20は、複数個の同型の支持具50で支持されている。この支持具50は、
図1に示したブラケット30と緩衝材40の役割りを兼ねたものである。
【0033】
以下、この支持具について説明する。
【0034】
図3および
図4は、支持具の側面図および正面図である。
【0035】
この支持具50は、樹脂の一体成型品からなり、複数の部材を組み合わせるよりもコストが抑えられている。
【0036】
さらに、
図5は、支持具に大きな荷重がかかって支持具がその重みでひしゃげた状態にある支持具の正面図である。
【0037】
図3、
図4を参照して説明する支持具50は、
図1に示したブラケット30の、装置20の横揺れを抑える機能を有する。そしてさらに、この支持具50は、大きな荷重が加わったときは、この
図5に示すように荷重が支持具50の全体に分散し、
図1に示した緩衝材40の役割りも担う構造となっている。このように、この支持具50を採用すると、別種の部材であるブラケット30と緩衝材40との双方を用いる、
図1に示した支持方法と比べ、パレット10に載せた装置20の運搬前の作業の時間短縮化が図られる。
【0038】
この支持具50は、横に広がる上板51と横に広がる下板52を備えている。
【0039】
上板51には、その左右の中央部に載置面511が形成されている。この載置面511上には、
図3に示すように、
図2に示した装置20の底部の一部である支持フレーム22が載置される。
【0040】
また、下板52は、載置面511上に載置された装置20の重量を下のパレット10に伝えている。
【0041】
また、この支持具50は、上板51と下板52との間であって、載置面511の左右に複数の支持板53が備えられている。
【0042】
ここに示す実施形態の支持具50の場合、上板51と下板52との間を横に広がる中板54を備えている。このため、支持板53は、上板51に上端がつながり中板54に下端がつながった第1の支持板53_1と、中板54に上端がつながり下板52に下端がつながた第2の支持板53_2とに分かれている。そして、これらの支持板53、すなわち第1の支持板53_1および第2の支持板53_2は、いずれも、載置面511の直下から外れた載置面511よりも左右に外れた位置にあって、下部ほど載置面511から左右に離れる向きに斜めに配置されている。そしてさらに、第1の支持板53_1の下端と第2の支持板53_2の上端は、中板54の、左右方向について交互にずれた位置につながっている。
【0043】
ここで、中板54を設けずに、支持板53で上板51と下板52とを直接につなぐこともできるが、本実施形態では中板54を設け、第1の支持板53_1の下端と第2の支持板53_2の上端の位置が異なっているため、第1の支持板53_1の下端と第2の支持板53_2の上端の間の中板54も変形し、直接につないだ構造、または、第1の支持板53_1の下端と第2の支持板53_2の上端の位置が同じ場合と比べ緩衝性能が向上している。
【0044】
また、この支持具50には装置の横揺れを抑える揺抑部が設けられている。
【0045】
ここで、本出願においては、揺抑は、力を分散させる、補強する、支持するなどして、支持対象物の横揺れを抑える、または水平方向に支えることの意味で用いる。
【0046】
この揺抑部55には、鉤部551が設けられている。この鉤部551は、載置面511との間に間を空けて載置面511上まで前方に突き出ている。そして、この鉤部551は、載置面511上に載置された支持フレーム22に設けられている支持開口221に挿し込まれている。この揺抑部55は、その鍵部551が支持フレーム22の支持開口221に挿し込まれることによって、この支持フレーム22を備えた装置20(
図2参照)の横揺れを抑えている。このように、本実施形態の支持具50は、この揺抑部55を備えているため、この揺抑部55が設けられていない構造と比べ装置20を確実に支持することができる。
【0047】
さらに、この支持具50には、一対の立設板56が設けられている。この支持具50の下板52には、揺抑部55を下板52に垂直方向から投影したときの、幅w1の、その揺抑部55の陰影の領域を含む、その領域よりも左右に広がった、第2の支持板53_2が存在しない、幅w2の開放領域521を有する。そして、一対の立設板56は、この開放領域521の左右両側に、垂直方向に延びるように設置されている。本実施形態の支持具50には、揺抑部55よりも幅広の開放領域521の両側に立設板56を設けることによって開放領域521の幅w2が揺抑部55の幅w1よりも狭い場合と比べ、装置20が安定的に支持される。
【0048】
なお、開放領域521の左側の立設板56は、その左側の第2の支持板53_2とは逆向きに、すなわち、下部ほど右に離れる向きに斜めに延びていてもよく、また、これと同様に、開放領域521の右側の立設板56は、その右側の第2の支持板53_2とは逆向きに、すなわち、下部ほど左に離れる向きに斜めに延びていてもよい。
【0049】
ここで、上板51および下板52は、本発明にいう、それぞれ第1板部および第2板部の各一例に相当する。また、また、支持板53、第1の支持板53_1、および第2の支持板53_2は、本発明にいう、それぞれ、第3板部、第1の第3板部、および第2の第3板部の各一例に相当する。さらに、中板54、揺抑部55、鉤部551、および立設板56は、本発明にいう、それぞれ、第4板部、揺抑部、鉤部、および第5板部の各一例に相当する。
【0050】
次に、主に
図3を参照して、この支持具50の横向きの形状について説明する。
【0051】
この支持具50の前後方向の寸法dは、高さ寸法hよりも短い。前後方向の寸法dを、この支持具50を寸法dが高さ寸法となる向きに支持具50を寝かせた姿勢でパレット10に載せた装置20の下に差し込むことができる寸法とし、差し込んだ後で支持具50を
図3に示す姿勢に立てて取り付けることができる。
【0052】
また、この支持具50は、下板52の背面側の縁52aよりも上板51の背面側の縁51aの方が後方に位置するように、背面501が直線Lに沿った斜めに形成されている。この背面501が斜めに形成されていることによって背面が垂直に形成されている場合と比べ、前後方向の寸法dを抑えつつ揺抑部55を設けるスペースの余裕を生んでいる。
【0053】
さらに、この支持具50は、載置面51の背面501側の縁51bが、下板52の背面501側の縁52aよりも距離Δdだけ前方に位置している。これにより、載置面51の背面501側の縁51bが、下板52の背面501側の縁52aよりも後方に位置している場合と比べ、載置面51に支持対象物(ここでは支持フレーム22)を安定的に支持させることができる。
【0054】
ここで、上記実施形態の支持具50には、中板54が設けられている。この中板54は、支持具50の緩衝性能の向上に寄与しているが、この中板54は、必ずしも必要ではなく、中板54を省き、上板51と下板52を支持板53で直接につないでもよい。ただし、この場合は、荷重を分散させるために、
図4に示すように、支持板53を斜めに配置することが必要である。
【0055】
一方、中板54を設けたときは、支持板53、すなわち、第1の支持板53_1および第2の支持板53_2は、上板51あるいは下板52に対し垂直に立設していてもよい。ただし、この場合、第1の支持板53_1と第2の支持板53_2は、中板54の左右方向の互いに異なる位置につながっている必要がある。第1の支持板53_1と第2の支持板53_2を中板54の異なる位置につなげることで、支持具50に緩衝性能を持たせることができる。
【0056】
また、上記の実施形態の支持具50には、上板51と下板52との間に1枚の中板54が設けられているが、2枚以上の中板を設け、それらの中板どうしの間も支持板53でつないでもよい。
【符号の説明】
【0057】
10 パレット
20 装置
21 キャスター
22 フレーム
221 支持開口
30 ブラケット
40 緩衝材
50 支持具
51 上板
511 載置面
52 下板
521 開放領域
53 支持板
53_1 第1の支持板
53_2 第2の支持板
54 中板
55 揺抑部
551 鉤部
56 立設板