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特許7670219デジタル空間表示システム、デジタル空間表示方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-21
(45)【発行日】2025-04-30
(54)【発明の名称】デジタル空間表示システム、デジタル空間表示方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06T 19/00 20110101AFI20250422BHJP
【FI】
G06T19/00 A
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2024139242
(22)【出願日】2024-08-20
【審査請求日】2024-08-29
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (1)公開行為1:電気通信回線による公開 ウェブサイトの掲載日(公開日) 令和6年1月31日 ウェブサイトのアドレス(URL) < https://www.holdings.toppan.com/ja/news/2024/01/newsrelease240131_2.html > <資 料> TOPPAN ニュースリリース資料 (2)公開行為2:展示による公開 開催日(公開日) 令和6年2月1日~令和6年2月5日(現地時間/日本時間) 展示会名 第12回台北國際動漫節 開催場所 台北世界貿易センター(台湾・台北市信義路五段五號) 主催 中華動漫出版同業協進會 公開者 TOPPANホールディングス株式会社 TOPPAN株式会社(東京都台東区台東1丁目5番1号)
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】袈裟丸 ありさ
(72)【発明者】
【氏名】斎木 信昌
【審査官】益戸 宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-122903(JP,A)
【文献】特開2015-180020(JP,A)
【文献】特開2015-179224(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 19/00
H04N 5/222
H04N 5/76
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
現実空間における撮影装置によりユーザが撮影して得られた撮影画像をネットワーク経由で取得し、取得した撮影画像をデジタル空間における展示物のオブジェクトとして記憶部に記憶させる画像取得部と、
前記記憶部に記憶される撮影画像を前記デジタル空間内にて展示物として所定の態様で提示するにあたり、前記展示物としての複数の撮影画像を提示順に配列した状態で前記デジタル空間内を移動するように提示するデジタル空間制御部と
を備えるデジタル空間表示システム。
【請求項2】
前記撮影装置により撮影して得られた撮影画像は、ユーザの操作に応じて前記画像取得部にて取得されるように画像送信装置により送信され、
前記画像取得部は、受信された撮影画像を即座に前記記憶部に記憶させ、
前記デジタル空間制御部は、前記記憶部に撮影画像が記憶されたことに応じて即座に当該撮影画像を前記デジタル空間にて提示させる
請求項1に記載のデジタル空間表示システム。
【請求項3】
前記デジタル空間制御部は、3次元によるメタバースとしてのデジタル空間にて展示される展示物として前記撮影画像を提示する
請求項1に記載のデジタル空間表示システム。
【請求項4】
前記デジタル空間制御部は、前記デジタル空間内を所定の軌道にて移動するように1または複数の前記展示物としての撮影画像を提示する
請求項1に記載のデジタル空間表示システム。
【請求項5】
前記記憶部は、撮影画像とともに取得された当該撮影画像に関する付加情報を対応付けるようにして撮影画像を記憶し、
前記デジタル空間制御部は、前記デジタル空間にて前記付加情報とともに撮影画像を提示する
請求項1から4のいずれか一項に記載のデジタル空間表示システム。
【請求項6】
前記現実空間における撮影装置は所定の撮影場所に設置され
前記撮影場所において、前記撮影装置より得られた撮影画像が前記画像取得部にて取得されるようにネットワーク経由で送信させる操作が可能な画像送信装置を備える
請求項1から4のいずれか一項に記載のデジタル空間表示システム。
【請求項7】
前記画像送信装置は、送信した前記撮影画像のダウンロードが行われるウェブページのアドレスを示すアドレス情報を出力する
請求項6に記載のデジタル空間表示システム。
【請求項8】
前記デジタル空間制御部は、前記デジタル空間に存在するアバターに対応するユーザ端末に対する操作に応じて、前記デジタル空間にて展示物として展示された撮影画像への投票を受け付け、受け付けた投票結果を前記デジタル空間にて所定の態様で提示する
請求項1から4のいずれか一項に記載のデジタル空間表示システム。
【請求項9】
デジタル空間表示システムにおけるデジタル空間表示方法であって、
画像取得部が、現実空間における撮影装置によりユーザが撮影して得られた撮影画像をネットワーク経由で取得し、取得した撮影画像をデジタル空間における展示物のオブジェクトとして記憶部に記憶させる画像取得ステップと、
デジタル空間制御部が、前記記憶部に記憶される撮影画像を前記デジタル空間内にて展示物として所定の態様で提示するにあたり、前記展示物としての複数の撮影画像を提示順に配列した状態で前記デジタル空間内を移動するように提示するデジタル空間制御ステップと
を含むデジタル空間表示方法。
【請求項10】
デジタル空間表示ステムにおけるコンピュータを、
現実空間における撮影装置によりユーザが撮影して得られた撮影画像をネットワーク経由で取得し、取得した撮影画像をデジタル空間における展示物のオブジェクトとして記憶部に記憶させる画像取得部、
前記記憶部に記憶される撮影画像を前記デジタル空間内にて展示物として所定の態様で提示するにあたり、前記展示物としての複数の撮影画像を提示順に配列した状態で前記デジタル空間内を移動するように提示するデジタル空間制御部
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタル空間表示システム、デジタル空間表示方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
個人会員としてのユーザが端末によりバーチャル展示会場を閲覧し、興味を持った展示品や商品のカタログを請求可能なようにされた技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-207922号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のバーチャル展示会場は、企業が出展者となって商品等の展示を行い、客となる個人ユーザが展示品を閲覧するようにされている。このようなバーチャル展示会場の場合、展示品は企業である出展者から個人ユーザに向けて一方的に提示されることから、デジタル空間にて開催される展示会のようなイベントに参加するユーザの間で一体感が得られるようにすることが難しい。
【0005】
本発明は、上記した課題を考慮して、デジタル空間を利用するユーザが一体感を覚えやすくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決する本発明の一態様は、現実空間における撮影装置によりユーザが撮影して得られた撮影画像をネットワーク経由で取得し、取得した撮影画像をデジタル空間における展示物のオブジェクトとして記憶部に記憶させる画像取得部と、前記記憶部に記憶される撮影画像を前記デジタル空間内にて展示物として所定の態様で提示するデジタル空間制御部とを備えるデジタル空間表示システムである。
【0007】
本発明の一態様は、デジタル空間表示システムにおけるデジタル空間表示方法であって、画像取得部が、現実空間における撮影装置によりユーザが撮影して得られた撮影画像をネットワーク経由で取得し、取得した撮影画像をデジタル空間における展示物のオブジェクトとして記憶部に記憶させる画像取得ステップと、デジタル空間制御部が、前記記憶部に記憶される撮影画像を前記デジタル空間内にて展示物として所定の態様で提示するデジタル空間制御ステップとを含むデジタル空間表示方法である。
【0008】
本発明の一態様は、デジタル空間表示システムにおけるコンピュータを、現実空間における撮影装置によりユーザが撮影して得られた撮影画像をネットワーク経由で取得し、取得した撮影画像をデジタル空間における展示物のオブジェクトとして記憶部に記憶させる画像取得部、前記記憶部に記憶される撮影画像を前記デジタル空間内にて展示物として所定の態様で提示するデジタル空間制御部として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、デジタル空間を利用するユーザが一体感を覚えやすくなるとの効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施形態におけるデジタル空間表示システムの全体的構成例を示す図である。
図2】本実施形態における撮影設備の外観例を示す図である。
図3】本実施形態におけるメタバースの一例を示す図である。
図4】本実施形態におけるコスプレ画像パネルの配置例を示す図である。
図5】本実施形態におけるデジタル空間制御装置のハードウェア構成例を示す図である。
図6】本実施形態におけるデジタル空間制御装置の機能構成例を示す図である。
図7】本実施形態における撮影画像関連情報の一例を示す図である。
図8】本実施形態におけるアバター情報の一例を示す図である。
図9】本実施形態における画像送信装置の機能構成例を示す図である。
図10】本実施形態におけるユーザ端末の機能構成例を示す図である。
図11】本実施形態におけるデジタル空間表示システムがメタバースでのコスプレ画像の展示に関連して実行する処理手順例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、本実施形態におけるデジタル空間表示システムの全体的構成例を示している。本実施形態のデジタル空間表示システムは、現実空間にてコスチューム・プレイヤー(以下、コスプレイヤー)が自身を撮影して得られた撮影画像(コスプレ画像)を、コスプレ画像を展示物として展示するメタバース(デジタル空間の一例)にて展示する。
【0012】
本実施形態において、撮影画像は、静止画であっても所定時間による動画であってもよい。以降の説明においては、撮影画像が静止画である場合を例に挙げる。
【0013】
コスプレイヤーであるユーザは、自身のコスプレ画像を撮影するにあたり、現実空間において、例えばイベント会場やイベント会場のサテライトなどに設置された撮影設備200に赴く。同図においては、1つの撮影設備200が示されているが、撮影設備200は所定の複数の場所ごとに1または複数が設けられてよい。
【0014】
図2は、撮影設備200の具体的な外観例を示している。図2において、図1と同一部分には同一符号を付している。図2に示されるように、撮影設備200は、撮影ブース201と撮影装置支持体202とを有する。撮影ブース201は、被写体となるコスプレイヤーが撮影のために入る場所である。
撮影装置支持体202は、撮影装置210(カメラ)と画像送信装置220と操作部230を備える。操作部230は、画像の表示面に対して指などの操作体により操作を行うことが可能なタッチパネルであってよい。
撮影装置210は、撮影ブース201を撮影するように設けられる。被写体となるコスプレイヤーは、例えば撮影ブース201に設けられた操作部230を操作して、撮影装置210により撮像を行わせる。撮影装置210は、撮影により得られた撮影画像を画像送信装置220に出力する。
【0015】
画像送信装置220は、撮影装置210から出力された撮影画像を、ネットワーク経由でデジタル空間制御装置100に送信する。デジタル空間制御装置100は、画像送信装置220から撮影画像が送信されるごとに、送信された撮影画像を記憶するとともに、記憶した撮影画像を、コスプレ画像としてメタバースにて展示する。また、同図において図示は省略しているが、画像送信装置220は、本実施形態の撮影画像ダウンロード機能に対応するダウンロードウェブサーバにも、撮影装置210から出力された撮影画像を送信する。ダウンロードウェブサーバは、送信された撮影画像のダウンロードに用いられる画像ダウンロードページをユーザ端末300に提供する機能を有する。ユーザ端末300は、画像ダウンロードページにアクセスすることにより、撮影画像をダウンロードすることができる。
なお、デジタル空間制御装置100とダウンロードウェブサーバとが1つのサーバにて共存する態様で設けられてもよい。あるいは、デジタル空間制御装置100としてのサーバが、ダウンロードウェブサーバとしての機能を内包するように構成されてもよい。
【0016】
撮影設備200にて自身を撮影したコスプレイヤーとしてのユーザは、自身が所持するユーザ端末300をデジタル空間制御装置100にアクセスさせることで、展示会場としてのメタバースをユーザ端末300にて表示させることができる。ユーザ端末300にて表示されるメタバースは、コスプレ画像が展示物として展示される展示会場としての仮想空間を提供する。ユーザは、このように表示されるメタバースを視聴することにより、自身を含むコスプレイヤーたちを撮影したコスプレ画像の展示を楽しむことができる。
なお、デジタル空間制御装置100は、ネットワーク上のサーバやクラウドサーバなどとして設けられてよい。
【0017】
ユーザ端末300は、例えばスマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータなどであってよい。
【0018】
本実施形態において、撮影設備200にて撮影が行われたことに応じて即座に撮影画像がデジタル空間制御装置100に送信される。デジタル空間制御装置100は、送信された撮影画像が受信されたことに応じて撮影画像を記憶するとともに、記憶されたタイミングで即座に対応の撮影画像をコスプレ画像としてメタバースにて展示する。つまり、メタバースにおけるコスプレ画像の展示は、ユーザが撮影設備200にて撮影を行うことに応じて、即時性(リアルタイム性)を有して行われる。
【0019】
なお、撮影設備200にて撮影を行ったコスプレイヤー以外のユーザも、自身が所持するユーザ端末300をデジタル空間制御装置100にアクセスさせることで、コスプレ画像の展示会場としてのメタバースを視聴することができる。
【0020】
図3は、ユーザ端末300にて表示されるコスプレ画像の展示会場としてのメタバースの一態様例を示している。同図のメタバースにおいては、床上にレーンLNが設けられたうえで、レーンLN上にて複数のコスプレ画像パネルPNが配置される。コスプレ画像パネルPNは、それぞれ1つの撮影画像に基づくコスプレ画像を展示するパネルである。
【0021】
コスプレ画像パネルPNは、画像エリアAR1と画像関連情報エリアAR2とを含む。画像エリアAR1には、コスプレ画像が配置される。なお、コスプレ画像のもととなる撮影画像が所定時間による動画である場合には、画像エリアAR1においては、所定時間による動画の表示が繰り返されるようにしてコスプレ画像の提示が行われてよい。
【0022】
画像関連情報エリアAR2には、対応のコスプレ画像に関する情報(画像関連情報)が提示される。同図においては、画像関連情報として、対応のコスプレイヤーのユーザ名(ニックネーム)や投票数などが示されている。
画像関連情報エリアAR2にて提示されるユーザ名は、コスプレイヤーが撮影設備200にて撮影する際に入力するようにされてよい。また、画像関連情報エリアAR2にて提示される画像関連情報としては、撮像が行われた日時なども含まれてよい。
【0023】
また、各コスプレ画像パネルPNの下には、投票ボタンBTが配置されている。メタバースにおいては、ユーザによるコスプレ画像の投票が可能とされている。ユーザは、展示されているコスプレ画像パネルPNを鑑賞して、自分が気に入ったコスプレ画像を投票してよい。ユーザは、投票対象のコスプレ画像パネルPNの下に配置されている投票ボタンBTを操作することで投票を行うことができる。
【0024】
図4は、コスプレ画像パネルPNの配置態様例を平面方向からみた図である。同図に示すように、コスプレ画像パネルPNはレーンLN上にて配置されたうえで、例えば破線の矢印により示すように、奥側の右から出現して手前方向に移動し、手前側で正面を向いた状態となった後に奥側に向かって移動し、さらに奥側にて左方向に移動するようにされる。
【0025】
また、展示会場としてのメタバースにおいては、図3に示すようにアバターAVTが存在している。アバターAVTは、ユーザ端末300によりデジタル空間制御装置100にアクセスしてメタバースを視聴しているユーザのそれぞれに対応する。つまり、ユーザは、自身に対応するアバターをメタバースに存在させることでメタバースをユーザ端末300により視聴できる。
ユーザは、ユーザ端末300を操作して、自身に対応するアバターAVTを移動させたり、ジェスチャーを与えたりすることができる。ユーザ端末300は、自身に対応するアバターの位置と方向に応じた視野によりメタバースが観察されるように表示する。
【0026】
また、コスプレイヤーとしてのユーザが撮影設備200にて撮影を行ったことに応じて、画像送信装置220の表示部には、例えばコードシンボルが表示される。コードシンボルは2次元コードによるものであってもよいし、1次元によるバーコードであってもよい。このように表示されるコードシンボルには、コスプレイヤーが撮影した自身のコスプレ画像の画像ダウンロードページのアドレス(例えば、URL(Uniform Resource Locator))が記述されている。
【0027】
コスプレイヤーは、自身が撮影設備200にて撮影したコスプレ画像を入手したい場合には、表示されたコードシンボルをユーザ端末300に読み取らせるようにする。コードシンボルを読み取ったユーザ端末は、読み取ったコードシンボルが示すアドレス(URL)に置かれた画像ダウンロードページにアクセスすることでコスプレ画像をダウンロードすることができる。
【0028】
このように、本実施形態のデジタル空間表示システムでは、コスプレイヤーであるユーザが撮影設備200にて自身を撮影すれば、撮影画像がコスプレ画像として、他のコスプレイヤーのコスプレ画像とともにメタバースにて展示される。このように、本実施形態においては、コスプレイヤーとしてのユーザたちのそれぞれが自身を撮影して得られた撮影画像によりコスプレ画像の展示会が行われるようにされることで、コスプレイヤーであるユーザ間で一体感が得られる。
【0029】
また、本実施形態においては、コスプレイヤーが自身を撮影すれば、即座に対応のコスプレ画像がメタバースにて展示される。この場合、コスプレイヤーとしてのユーザは、自身を撮像したとき盛り上がった気分のままメタバースの展示会に参加できることから、上記の一体感も強いものとすることができる。
また、投票が可能とされていることで、メタバースにて開催される展示会を盛り上げることができる。
【0030】
図5を参照して、デジタル空間制御装置100のハードウェア構成例について説明する。同図のデジタル空間制御装置100は、通信デバイス1001、ROM(Read Only Memory)1002、RAM(Random Access Memory)1003、ストレージ1004、CPU(Central Processing Unit)1005、およびGPU(Graphics Processing Unit)1006を備える。通信デバイス1001、ROM1002、RAM1003、ストレージ1004、CPU1005、およびGPU1006は、バス1007により接続されている。
【0031】
通信デバイス1001は、ネットワーク経由での通信に対応するデバイスである。
ROM1002は、書き換え不可のデータを記憶する。
RAM1003は、CPU1005が実行する演算に用いるデータを一時的に記憶する。
ストレージ1004は、例えばHDD(Hard Disc Drive)やSSD(Solid State Drive)であり、例えばプログラムのデータ等をはじめとする各種のデータを記憶する。
CPU1005は、ストレージ1004に記憶されたプログラムを実行することで各種の制御や処理等に応じた演算を実行する。
GPU1006は、画像処理に関連する処理を実行する。
なお、ブロックチェーンに対応してトランザクションを実行可能なように分散された複数のネットワーク端末によりデジタル空間制御装置100と同等の機能が得られるようにされてもよい。
【0032】
図6は、デジタル空間制御装置100の機能構成例を示している。同図のデジタル空間制御装置100としての機能は、デジタル空間制御装置100が備えるCPU(Central Processing Unit)がプログラムを実行することにより実現される。
同図のデジタル空間制御装置100は、通信部101、制御部102、および記憶部103を備える。
通信部101は、ネットワーク経由で画像送信装置220やユーザ端末300とネットワーク経由で通信を行う。
【0033】
制御部102は、デジタル空間制御装置100における各種の制御を実行する。同図の制御部102は、画像取得部121、およびデジタル空間制御部122を備える。
【0034】
画像取得部121は、撮影装置210が撮影して得られた撮影画像を取得する。本実施形態において、画像送信装置220は、撮影装置210により撮影画像が得られたことに応じて、当該撮影画像と、当該撮影画像に関連するメタデータ(付加情報)とを含む撮影画像関連情報をデジタル空間制御装置100に送信する。メタデータには、撮影に際してユーザが入力したユーザ名や、撮影装置により対応の撮影画像が撮影された撮影日時などが含まれてよい。
画像取得部121は、画像送信装置220から送信された撮影画像関連情報を取得することで、撮影画像とともにメタデータを取得する。
【0035】
デジタル空間制御部122は、メタバース(デジタル空間)に関する制御を実行する。デジタル空間制御部122は、デジタル空間構成情報記憶部131が記憶するデジタル空間構成情報を利用して、コスプレ画像の展示会場としてのメタバースの環境を作成する。また、デジタル空間制御部122は、撮影画像関連情報記憶部132が記憶する撮影画像関連情報を利用して、コスプレ画像パネルPNを作成し、作成したコスプレ画像パネルPNを、メタバースにてレーンLN上に配置する。また、デジタル空間制御部122は、メタバースにてレーンLN上に配置したコスプレ画像パネルPNを移動させる。デジタル空間制御部122は、ユーザ端末300に対して行われる投票の操作に応じて、投票結果をメタバースにて反映させる。
【0036】
記憶部103は、デジタル空間制御装置100が対応する各種の情報を記憶する。記憶部103は、デジタル空間構成情報記憶部131、撮影画像関連情報記憶部132、およびアバター情報記憶部133を備える。
【0037】
デジタル空間構成情報記憶部131は、デジタル空間構成情報を記憶する。この場合のデジタル空間構成情報は、コスプレ画像の展示会場としてのメタバース環境を構成する背景、オブジェクト、特殊効果、音響などを再現するデータなどを含んでよい。
【0038】
撮影画像関連情報記憶部132は、撮影画像関連情報を記憶する。撮影画像関連情報は、撮影設備200にて撮影が行われたことに応じて画像送信装置220から送信される。
【0039】
図7は、1つの撮影画像に対応する撮影画像関連情報の一例を示している。同図の撮影画像関連情報は、画像ID、撮影画像、ユーザ名、撮影日時、提示順、ポイント(投票数)の各フィールドを含む。
画像IDのフィールドは、対応の画像関連情報に含まれる撮影画像を一意に示すように付与された画像IDを格納する。
撮影画像のフィールドは、撮影画像のデータを格納する。
ユーザ名のフィールドは、ユーザ名を格納する。ユーザ名は、撮影設備200での撮影に際してコスプレイヤーであるユーザにより入力される。
撮影日時のフィールドは、対応の撮影画像の撮影日時を格納する。
提示順のフィールドは、対応の撮影画像を用いたコスプレ画像パネルPNのメタバースにおける提示順を格納する。コスプレ画像パネルPNは、提示順に従って図3に示すようにレーンLN上にて配列されてよい。
提示順は、デジタル空間制御部122が設定してよい。デジタル空間制御部122は、例えば対応の画像関連情報が受信された順に基づいて、対応のコスプレ画像パネルPNの提示順を設定してよい。
【0040】
ポイントのフィールドは、対応のコスプレ画像パネルPNが獲得した票数を示すポイントの値を格納する。
前述のように、メタバースをユーザ端末300にて表示させて視聴しているユーザは、コスプレ画像パネルPNの下に配置されている投票ボタンBT(図3)を操作することで、自分が気に入ったコスプレ画像に票を投じることができる。デジタル空間制御部122は、投票ボタンBTが操作されたことに応じて、操作されたコスプレ画像パネルPNに対応する画像関連情報に格納されるポイントの値を増加させる。
【0041】
アバター情報記憶部133は、ユーザごとのアバター情報を記憶する。1のユーザに対応するアバター情報は、メタバースにて当該ユーザが自分の分身として使用するアバターに関する情報である。
【0042】
図8は、1のユーザに対応するアバター情報の一例を示している。同図に示されるように、1のユーザに対応するアバター情報は、ユーザIDに対して、対応のアバターのアバターIDとアバター構成データとの組み合わせを対応付けた構造である。アバター構成データは、例えば対応のアバターとしてのオブジェクトを構成するパーツの組み合わせを示すデータであってよい。さらに、アバター情報には、ユーザIDにより特定されるユーザのユーザ名も含まれてよい。ユーザ名は、例えば本実施形態のメタバースにユーザがログインする際に入力される。
【0043】
なお、アバターは、1のユーザに対応して複数を設定可能とされたうえで、ユーザが複数のアバターのうちから選択したアバターをメタバースに存在させることが可能とされてよい。この場合、1のユーザに対応するアバター情報は、設定した複数のアバターごとのアバターIDとアバター構成データとの組み合わせを格納してよい。
【0044】
図9を参照して、画像送信装置220の機能構成例について説明する。なお、画像送信装置220のハードウェア構成としては、図5に準じて、通信デバイス、ROM、RAM、ストレージ、CPU、およびGPUを備え、さらにボタン、キーボード、タッチパネル等の入力デバイスと表示や音出力などの出力デバイスとを備えてよい。
【0045】
同図の画像送信装置220は、通信部221、操作部222、表示部223、制御部224、および記憶部225を備える。
通信部221は、同じ撮影設備200における撮影装置210と有線または無線により通信可能に接続する。また、通信部221は、ネットワーク経由でデジタル空間制御装置100と通信可能に接続する。
【0046】
操作部222は、例えばハードウェアとしてキーやボタンなどのデバイスを備え、ユーザの操作を受け付け、受け付けた操作に応じた操作情報を制御部224に出力する。また、操作部222は、ユーザの発する音声に応じた音声操作が可能とされてよい。
【0047】
表示部223は、例えばハードウェアとして表示デバイスを備え、制御部224の制御に応じて映像を表示する。
なお、操作部222および表示部223に対応するハードウェアとしてタッチパネルが備えられてよい。このようなタッチパネルは、図2における操作部230が対応する。
【0048】
制御部224は、画像送信装置220における各種の制御を実行する。
【0049】
記憶部225は、例えば画像送信装置220が備えるCPU、GPU等が実行するプログラムをはじめ、画像送信装置220に関連する情報を記憶する。
【0050】
なお、図2においては、画像送信装置220が撮影設備200の撮影装置支持体202側に設けられた例を示している。この場合、画像送信装置220における操作部222と表示部223に相当する部位は、撮影ブース201側に設けられることで、撮影ブース201内のユーザが扱えるようにしてよい。あるいは、画像送信装置220自体が撮影ブース201側に設けられてもよい。
【0051】
図10を参照して、ユーザ端末300の機能構成例について説明する。なお、ユーザ端末300のハードウェア構成は、図5に準じて、通信デバイス、ROM、RAM、ストレージ、CPU(およびGPU)を備え、ボタン、キーボード、タッチパネル等の入力デバイスと表示や音出力などの出力デバイスとを備えてよい。さらに、ユーザ端末300は、2次元コードなどとしてのコードシンボルを読み取るコードリーダ機能に対応してカメラを備えてよい。
【0052】
図10に示すユーザ端末300は、通信部301、操作部302、表示部303、コードリーダ304、制御部305、および記憶部306を備える。
通信部301は、ネットワーク経由でデジタル空間制御装置100と通信可能に接続する。また、ユーザ端末300と画像送信装置220とが通信可能とされてよい。この場合、通信部301は、例えばネットワーク経由もしくは近距離無線通信で画像送信装置220と通信可能に接続可能とされてよい。
【0053】
操作部302は、例えばハードウェアとしてタッチパネル、キーやボタンなどのデバイスを備え、ユーザの操作を受け付け、受け付けた操作に応じた操作情報を制御部305に出力する。また、操作部302は、ユーザの発する音声に応じた音声操作が可能とされてよい。
【0054】
表示部303は、例えばハードウェアとしてタッチパネルなどとしての表示デバイスを備え、制御部305の制御に応じて映像を表示する。
【0055】
制御部305は、ユーザ端末300における各種の制御を実行する。
【0056】
記憶部306は、例えばユーザ端末300が備えるCPU、GPU等が実行するプログラムをはじめ、ユーザ端末300に関連する情報を記憶する。ユーザ端末300がコードシンボルの読み取りに応じて画像ダウンロードページからダウンロードしたコスプレ画像のデータは、記憶部306に記憶されてよい。
なお、画像ダウンロードページからダウンロードしたコスプレ画像のデータは、ネットワーク経由でクラウドのストレージに記憶されるようにしてもよい。
【0057】
図11のシーケンス図を参照して、本実施形態のデジタル空間表示システムがメタバースでのコスプレ画像の展示に関連して実行する処理手順例について説明する。
【0058】
ステップS100:コスプレイヤーとしてのユーザは、自分のコスプレ画像をメタバースにて展示させるにあたり、撮影設備200の撮影ブース201に入り、コスプレ画像撮影に応じた操作を画像送信装置220に対して行う。コスプレ画像撮影に応じた操作として、例えばユーザは、まず、表示部223にて表示される言語を選択する言語選択操作を操作部222に対して行うようにされる。
【0059】
ステップS102:ユーザによる言語選択操作に応じて、画像送信装置220の制御部224は、表示する言語を設定する。
【0060】
ステップS104:制御部224は、ステップS102により設定された言語による撮影操作画面を表示する。
【0061】
ステップS106:表示された撮影操作画面においてはユーザ名が入力可能とされている。ユーザは、ユーザ名を入力する操作を行う。ユーザ名を入力する操作は、例えばキーボード(ソフトウェアキーボードでもよい)に対する文字入力操作であってよい。
【0062】
ステップS108:制御部224は、ステップS106により入力されたユーザ名としての文字列の情報を取得する。
【0063】
ステップS110:撮影操作画面には、現在において撮影装置210により撮影されている映像が表示されている。ユーザは、表示されている映像を見ながら自分が撮影されるときのポーズなどを決めると、操作部222に撮影指示操作を行う。
【0064】
ステップS112:撮影指示操作に応じて画像送信装置220の制御部224は、撮影装置210に撮影指示を出力する。
【0065】
ステップS114:撮影装置210は、撮影指示を受けたことに応じて撮影記録を実行する。
【0066】
ステップS116:撮影装置210は、撮影記録により得られた撮影画像を画像送信装置220に出力する。
【0067】
ここで、撮影画像は、例えば3回程度の所定の上限回数の範囲内で撮り直しが可能とされてよい。なお、撮影設備200での撮影を課金制として、ユーザが支払う課金金額に応じて上限回数が変更されるようにしてもよい。
画像送信装置220は、ステップS116により撮影装置210から入力された撮影画像を撮影操作画面に表示し、今回撮影された撮影画像を展示用のコスプレ画像としてよいか否かの確認をユーザに求めるようにされてよい。
ユーザは、撮り直しを行いたいと思った場合には、撮り直しを指示する操作を行う。撮り直しを指示する操作に応じて、ステップS112~S116の処理が実行され、再び撮影操作画面にて確認用として撮影画像が表示される。
【0068】
ステップS118:ユーザは、撮影操作画面に表示された撮影画像を展示用のコスプレ画像としてよいと判断した場合、撮影操作画面に対して画像確定操作を行う。
なお、ユーザが撮影画像の撮り直しを行った場合には、撮影操作画面にてこれまで撮影した複数の撮影画像を選択肢として提示し、ユーザが提示された複数の撮像画像のうちからコスプレ画像とする撮影画像を選択したうえで画像確定操作を行えるようにされてもよい。
【0069】
ステップS120:画像確定操作に応じて、画像送信装置220の制御部224は、画像確定操作により展示用のコスプレ画像とすることが確定された撮影画像と、ステップS108にて取得したユーザ名と、撮影日時とを含む撮影画像関連情報をデジタル空間制御装置100に送信する。撮影画像には、例えば制御部224が生成した画像IDが付与されてよい。
【0070】
ステップS122:デジタル空間制御装置100において画像取得部121は、ステップS120により送信された撮影画像関連情報を取得する。画像取得部121は、取得した撮影画像関連情報に含まれる撮影画像について、コスプレ画像パネルPNとして展示する際の提示順を設定する。画像取得部121は、画像送信装置220から取得した撮影画像関連情報に提示順を含め、撮影画像関連情報記憶部132に記憶させる。
【0071】
ステップS124:デジタル空間制御装置100においてデジタル空間制御部122は、ステップS122により撮影画像関連情報記憶部132に記憶された撮影画像関連情報を利用してコスプレ画像パネルPNを作成する。デジタル空間制御部122は、作成したコスプレ画像パネルPNについて、対応の撮影画像関連情報に格納される提示順に対応するレーンLN上の位置に配置する。このようにして、メタバースにて新規に撮像された撮影画像によるコスプレ画像パネルPNの展示が開始される。
【0072】
ステップS126:また、画像送信装置220の制御部224は、ステップS118での画像確定操作により展示用のコスプレ画像とすることが確定された撮影画像を、ダウンロードウェブサーバにも送信する。
【0073】
ステップS128:ステップS126による撮影画像のアップロードに応じて、ダウンロードウェブサーバは、アップロードされた撮影画像のダウンロード用のウェブページ(画像ダウンロードページ)を作成し、作成した画像ダウンロードウェブページを所定のURLに保存する。ダウンロードウェブサーバは、画像ダウンロードウェブページのURLを画像送信装置220に通知する。
画像送信装置220の制御部224は、通知されたURLをコード化したコードシンボルを含むコードシンボル画面を表示部223に表示させる。この際、表示部223においては、コードシンボルの読み取りに応じてユーザ端末にて表示される画像ダウンロードページから撮影画像(コスプレ画像)をダウンロードできる旨を案内するメッセージ等が表示されてよい。
【0074】
ステップS130:ユーザは、今回の撮影によるコスプレ画像を自身のユーザ端末300にダウンロードしたい場合には、ユーザ端末300のコードリーダ304に、表示されたコードシンボルを読み取らせる操作(コード読取操作)を行う。
【0075】
ステップS132:コード読取操作に応じて、ユーザ端末300のコードリーダ304は表示部223にて表示されているコードシンボルを読み取る。
【0076】
ステップS134:ユーザ端末300の制御部305は、コードリーダ304により読み取られたコードシンボルが示すURLにアクセスすることで、画像ダウンロードページを表示部303に表示させる。
表示された画像ダウンロードページには、例えば対応の撮影画像と、ダウンロードを指示する操作が可能なダウンロードボタンが配置されている。また、画像ダウンロードページには、メタバースにおける展示会場での撮影画像(コスプレ画像)の展示の拒否を宣言する展示拒否宣言ボタンも配置される。
【0077】
ステップS136:ユーザは、自分の撮影画像をダウンロードしたい場合には、画像ダウンロードページのダウンロードボタンを操作する。ダウンロードボタンが操作されたことに応じて、制御部305は、画像ダウンロードページから撮影画像をダウンロードする。ダウンロードした撮影画像を記憶部306に記憶させてよい。あるいは、制御部305は、クラウドにおいてユーザのアカウントに割り当てられたストレージに撮影画像を記憶させてもよい。
【0078】
ステップS138:また、ユーザは、コスプレ画像の撮影を行ったものの、メタバースにおける展示会場での自分のコスプレ画像の展示はしたくないと思った場合には、画像ダウンロードページにおける展示拒否宣言ボタンの操作(展示拒否操作)を行う。展示拒否宣言ボタンについては、ダウンロードボタンに対する操作の有無にかかわらず操作が可能とされてよい。
【0079】
ステップS140:展示拒否操作が行われたことに応じて、ユーザ端末300の制御部305は、画像ダウンロードページを経由してデジタル空間制御装置100に展示拒否通知を送信する。展示拒否通知には、例えば展示拒否対象のコスプレ画像(撮影画像)を識別する画像IDが含まれてよい。画像IDは、例えば画像ダウンロードページにおいて配置されるコスプレ画像(撮影画像)に付与されている。
【0080】
ステップS142:デジタル空間制御部122においてデジタル空間制御部122は、送信された展示拒否通知に含まれる画像IDが示す撮影画像のコスプレ画像パネルPNを、メタバースにおける展示会場での展示から除外する。
なお、メタバースにおける展示会場にてコスプレ画像パネルPNが除外されても、対応の撮影画像自体は、例えば撮影画像関連情報記憶部132において削除されることなく記憶が維持されてよい。
【0081】
なお、画像取得部121は、ステップS142にて対象のコスプレ画像パネルPNを除外したことに応じて、除外完了通知を画像送信装置220に送信してよい。画像送信装置220は、除外完了通知の受信に応じて、対象のコスプレ画像パネルPNが展示から除外されたことを表示や音出力によりユーザに通知してよい。
【0082】
以下、本実施形態の変形例について説明する。
【0083】
なお、コスプレイヤーであるユーザの撮影と、当該撮影により得られた撮影画像を含む撮影画像関連情報のデジタル空間制御装置100へのアップロードは、撮影設備200のほか、例えばユーザが所持するユーザ端末300により可能とされてよい。
この場合、コスプレイヤーであるユーザは、例えば自分が所持するユーザ端末300を使用して自撮りにより撮影を行って撮影画像をユーザ端末300に記憶させておく。そのうえで、ユーザは、例えばコスプレ画像展示のメタバースにユーザ端末300をアクセスさせ、ユーザ名などを入力したうえで、記憶されている撮影画像を含む撮影画像関連情報をアップロードする操作を行う。このようにアップロードされた撮影画像関連情報は、デジタル空間制御装置100にて記憶され、記憶された撮影画像関連情報に含まれる撮影画像に基づくコスプレ画像パネルPNがメタバースにて展示される。
【0084】
なお、本実施形態の場合、メタバースにて展示される撮影画像は、現実のユーザがコスチューム・プレイとしてアニメーションやゲームなどのキャラクターとして扮装していることが求められる。この観点からすると、例えば勘違いなどによりコスチューム・プレイとしての扮装をしていないユーザが撮影設備200にて撮影を行って撮影画像関連情報をアップロードさせてしまったような場合には、アップロードされた撮影画像関連情報に基づくコスプレ画像パネルPNが展示されないようにすることが好ましい場合がある。
【0085】
そこで、デジタル空間制御装置100の画像取得部121は、図11のステップS120により撮影画像関連情報が送信されたことに応じて、送信された撮影画像関連情報に含まれる撮影画像を解析して、被写体としてのユーザがコスプレイヤーとして扮装しているか否かを判定してよい。この場合、画像取得部121は、機械学習により得られた学習済みモデルを利用して、撮影画像内の被写体がコスプレイヤーとして扮装している状態か否かを判定してよい。この場合の学習済みモデルは、コスプレイヤーとして扮装した人物の画像にコスプレイヤーのラベルを付したデータセットと、コスプレイヤーとして扮装していない人物の画像に非コスプレイヤーのラベルを付したデータセットとを学習器に入力して学習させることにより構築されてよい。
【0086】
なお、本実施形態のデジタル空間表示システムがデジタル空間にて展示する展示物は、コスプレ画像に限定されない。本実施形態に対応する展示物は、例えば、ユーザが模型、フィギュア、人形などを被写体として撮影した撮影画像に基づくものであってよい。
【0087】
なお、本実施形態のデジタル空間表示システムが対応するデジタル空間は、メタバースに限定されない。例えば本実施形態が対応するデジタル空間は、例えば2次元による仮想空間、デジタルツインなどであってもよい。
【0088】
なお、上述のデジタル空間制御装置100、撮影設備200(撮影装置210、画像送信装置220)、およびユーザ端末300などとしての機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述のデジタル空間制御装置100、撮影設備200(撮影装置210、画像送信装置220)、およびユーザ端末300などとしての処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるHDDやSDD等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0089】
<付記>
(1)本実施形態の一態様は、現実空間における撮影装置によりユーザが撮影して得られた撮影画像をネットワーク経由で取得し、取得した撮影画像をデジタル空間における展示物のオブジェクトとして記憶部に記憶させる画像取得部と、前記記憶部に記憶される撮影画像を前記デジタル空間内にて展示物として所定の態様で提示するデジタル空間制御部とを備えるデジタル空間表示システムである。
【0090】
(2)本実施形態の一態様は、(1)に記載のデジタル空間表示システムであって、前記デジタル空間制御部は、前記記憶部に撮影画像が記憶されたタイミングに応じて、当該撮影画像を前記デジタル空間内にて提示させてよい。
【0091】
(3)本実施形態の一態様は、(1)または(2)に記載のデジタル空間表示システムであって、前記デジタル空間制御部は、3次元によるメタバースとしてのデジタル空間にて展示される展示物として前記撮影画像を提示してよい。
【0092】
(4)本実施形態の一態様は、(1)から(3)のいずれか1つに記載のデジタル空間表示システムであって、前記デジタル空間制御部は、前記デジタル空間内を所定の軌道にて移動するように1または複数の前記展示物としての撮影画像を提示してよい。
【0093】
(5)本実施形態の一態様は、(1)から(4)のいずれか1つに記載のデジタル空間表示システムであって、前記記憶部は、撮影画像とともに取得された当該撮影画像に関する付加情報を対応付けるようにして撮影画像を記憶し、前記デジタル空間制御部は、前記デジタル空間にて前記付加情報とともに撮影画像を提示してよい。
【0094】
(6)本実施形態の一態様は、(1)から(5)のいずれか1つに記載のデジタル空間表示システムであって、前記現実空間における撮影装置は所定の撮影場所に設置され、前記撮影場所において撮影装置による撮影と、前記撮影装置より得られた撮影画像が前記画像取得部にて取得されるようにネットワーク経由で送信させる操作が可能な画像送信装置を備えてよい。
【0095】
(7)本実施形態の一態様は、(6)に記載のデジタル空間表示システムであって、前記画像送信装置は、送信した前記撮影画像のダウンロードが行われるウェブページのアドレスを示すアドレス情報を出力してよい。
【0096】
(8)本実施形態の一態様は、(1)から(7)のいずれか1つに記載のデジタル空間表示システムであって、前記デジタル空間制御部は、前記デジタル空間に存在するアバターに対応するユーザ端末に対する操作に応じて、前記デジタル空間にて展示物として展示された撮影画像への投票を受け付け、受け付けた投票結果を前記デジタル空間にて所定の態様で提示してよい。
【0097】
(9)本実施形態の一態様は、デジタル空間表示システムにおけるデジタル空間表示方法であって、画像取得部が、現実空間における撮影装置によりユーザが撮影して得られた撮影画像をネットワーク経由で取得し、取得した撮影画像をデジタル空間における展示物のオブジェクトとして記憶部に記憶させる画像取得ステップと、デジタル空間制御部が、前記記憶部に記憶される撮影画像を前記デジタル空間内にて展示物として所定の態様で提示するデジタル空間制御ステップとを含むデジタル空間表示方法であってよい。
【0098】
(10)本実施形態の一態様は、デジタル空間表示ステムにおけるコンピュータを、現実空間における撮影装置によりユーザが撮影して得られた撮影画像をネットワーク経由で取得し、取得した撮影画像をデジタル空間における展示物のオブジェクトとして記憶部に記憶させる画像取得部、前記記憶部に記憶される撮影画像を前記デジタル空間内にて展示物として所定の態様で提示するデジタル空間制御部として機能させるためのプログラムである。
【符号の説明】
【0099】
100 デジタル空間制御装置、101 通信部、102 制御部、103 記憶部、121 画像取得部、122 デジタル空間制御部、131 デジタル空間構成情報記憶部、132 撮影画像関連情報記憶部、133 アバター情報記憶部、201 撮影ブース、202 撮影装置支持体、210 撮影装置、220 画像送信装置、221 通信部、222 操作部、223 表示部、224 制御部、225 記憶部、300 ユーザ端末、301 通信部、302 操作部、303 表示部、304 コードリーダ、305 制御部、306 記憶部
【要約】
【課題】デジタル空間を利用するユーザが一体感を覚えやすくなるようにする。
【解決手段】現実空間における撮影装置によりユーザが撮影して得られた撮影画像をネットワーク経由で取得し、取得した撮影画像をデジタル空間における展示物のオブジェクトとして記憶部に記憶させる画像取得部と、記憶部に記憶される撮影画像をデジタル空間内にて展示物として所定の態様で提示するデジタル空間制御部とを備えるデジタル空間表示システムである。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11