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特許7671280UE(User Equipment)及びAMF(Access and mobility Management Function)
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  • 特許-UE(User  Equipment)及びAMF(Access  and  mobility  Management  Function) 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-22
(45)【発行日】2025-05-01
(54)【発明の名称】UE(User Equipment)及びAMF(Access and mobility Management Function)
(51)【国際特許分類】
   H04W 48/18 20090101AFI20250423BHJP
   H04W 8/22 20090101ALI20250423BHJP
   H04W 36/14 20090101ALI20250423BHJP
   H04W 88/10 20090101ALI20250423BHJP
   H04W 28/084 20230101ALI20250423BHJP
【FI】
H04W48/18
H04W8/22
H04W36/14
H04W88/10
H04W28/084
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2022516933
(86)(22)【出願日】2021-04-05
(86)【国際出願番号】 JP2021014444
(87)【国際公開番号】W WO2021215228
(87)【国際公開日】2021-10-28
【審査請求日】2024-03-11
(31)【優先権主張番号】P 2020077040
(32)【優先日】2020-04-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】千葉 周一郎
(72)【発明者】
【氏名】菅原 靖夫
(72)【発明者】
【氏名】久下 陽子
(72)【発明者】
【氏名】河崎 雄大
【審査官】▲高▼木 裕子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0182655(US,A1)
【文献】3rd Generation Partnership Project,Technical Specification Group Core Network and Terminals; Non-Access-Stratum (NAS) functions releated to Mobile Station (MS) in idle mode (Release 16),3GPP TS 23.122 V16.5.0 (2020-03),2020年03月27日
【文献】SHARP,Handling of allowed NSSAI when the RA includes the TAI belonging to EPLMN[online],3GPP TSG CT WG1 #123e C1-202889,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ct/WG1_mm-cc-sm_ex-CN1/TSGC1_123e/Docs/C1-202889.zip>,2020年04月23日
【文献】3rd Generation Partnership Project,3GPP TS 24.501 V16.4.0 (2020-03),2020年03月27日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
UE(User Equipment)であって、
送受信部と、制御部と、記憶部とを備え、
前記送受信部は、
第1のPLMN(Public Land Mobile Networks)において、第1の識別情報を含む登録要求メッセージをコアネットワークへ送信し、
前記第1のPLMNで使用を許可された第1のS-NSSAI(Single Network Slice Selection Assistance Information)と、前記第1のS-NSSAIと関連付けられた第2のPLMNを示す第2のPLMN IDとを含む許可されたNSSAIを含む登録受諾メッセージを受信し、
前記記憶部は、前記第2のPLMN IDを前記第1のS-NSSAIと関連付けて記憶し、
前記制御部は、前記第1のS-NSSAIに関連付けられた前記第2のPLMN IDに基づいて、前記第2のPLMNを選択し、
前記第1の識別情報は、前記許可されたNSSAIを受信可能であることを示す、前記UEの能力情報である、
ことを特徴とするUE。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、UE(User Equipment)及びAMF(Access and Mobility Management Function)に関する。本願は、2020年4月24日に日本に出願された特願2020-077040号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
【背景技術】
【0002】
近年の移動通信システムの標準化活動を行う3GPP(3rd Generation Partnership Project)は、LTE(Long Term Evolution)のシステムアーキテクチャであるSAE(System Architecture Evolution)の検討を行っている。
【0003】
また、近年3GPPでは、次世代移動通信システムである5G (5th Generation) 移動通信システムの次世代通信技術やシステムアーキテクチャの検討も行っており、特に、5G移動通信システムを実現するシステムとして、5GS(5G System)の仕様化を行っている(非特許文献1から4を参照)。5GSでは、多種多様な端末をセルラーネットワークに接続する為の技術課題を抽出し、解決策を仕様化している。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【文献】3GPP TS 23.501 V16.4.0 (2020-03); 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Services and System Aspects; System Architecture for the 5G System; Stage 2 (Release 16)
【文献】3GPP TS 23.502 V16.4.0 (2020-03); 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Services and System Aspects; Procedures for the 5G System; Stage 2 (Release 16)
【文献】3GPP TS 24.501 V16.4.1 (2020-03); 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Core Network and Terminals; Non-Access-Stratum (NAS) protocol for 5G System (5GS); Stage 3 (Release 16)
【文献】3GPP TS 23.122 V16.5.0 (2020-03); 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Core Network and Terminals; Non-Access-Stratum (NAS) functions related to Mobile Station (MS) in idle mode (Release 16)
【文献】3GPP TR 23.700-40 V0.3.0 (2020-01);3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Services and System Aspects; Study on enhancement of network slicing; Phase 2 (Release 17)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
5GS(5G System)では、多種多様なサービスを提供するために、新たなコアネットワークである5GCN(5G Core Network)が検討されている。
【0006】
さらに、5Gでは、特定のサービスタイプや、特定のグループの為に、特定のネットワーク機能や特定のネットワーク特性を提供する、論理ネットワークであるネットワークスライスが規定された。例えば、ネットワークスライスは、低遅延機能を備える端末の為に提供される論理ネットワークであってもよいし、IoT(Internet of Things)に用いられるセンサー端末の為に提供される論理ネットワークであってもよい。
【0007】
3GPPでは、更に、ネットワークスライスに関連する更なる機能を検討するために、eNS(Enhancement of Network Slicing)の検討が行われている。3GPPでは、eNSのフェーズ2の検討として、UEが移動先において、ホームモバイルネットワーク(HPLMN)で使用していたスライスのサポートを考慮した適切な訪問先モバイルネットワーク(VPLMN)の選択のための機能の追加を検討している(非特許文献5を参照)。
【0008】
しかし、上記の要求を満たすための実現方法はまだ明確になっていない。
【0009】
本発明の一態様は、以上のような事情を鑑みてなされたものであり、5GSにおけるeNSのための機能の実現方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様の、UE(User Equipment)は、送受信部と、制御部と、記憶部とを備え、前記送受信部は、第1のPLMN(Public Land Mobile Networks)において、第1の識別情報を含む登録要求メッセージをコアネットワークへ送信し、前記第1のPLMNで使用を許可された第1のS-NSSAI(Single Network Slice Selection Assistance Information)と、前記第1のS-NSSAIと関連付けられた第2のPLMNを示す第2のPLMN IDとを含むSOR(Steering of Roaming)透過コンテナ情報要素を含む登録受諾メッセージを受信し、前記記憶部は、前記第2のPLMN IDを前記第1のS-NSSAIと関連付けて記憶し、前記制御部は、前記第1のS-NSSAIに関連付けられた前記第2のPLMN IDに基づいて、前記第2のPLMNを選択し、前記第1の識別情報は、前記SOR透過コンテナ情報要素を受信可能であることを示す、前記UEの能力情報である、ことを特徴とする。また、本発明の一態様の、第1のPLMN(Public Land Mobile Networks)内のAMF(Access and Mobility Management Function)は、送受信部と、制御部とを備え、前記送受信部は、第1の識別情報を含む登録要求メッセージをUE(User Equipment)から受信し、前記制御部は、前記第1の識別情報に基づいて、前記第1のS-NSSAIをサポートする前記第2のPLMN IDを選択し、前記送受信部は、前記第1のPLMNで使用を許可された第1のS-NSSAI(Single Network Slice Selection Assistance Information)と、前記第1のS-NSSAIと関連付けられた第2のPLMNを示す第2のPLMN IDとを含むSOR(Steering of Roaming)透過コンテナ情報要素を含む登録受諾メッセージを、前記UEに送信し、前記第1の識別情報は、前記SOR透過コンテナ情報要素を受信可能であることを示す、前記UEの能力情報である、ことを特徴とする。また、本発明の一態様の、UE(User Equipment)は、送受信部と、制御部と、記憶部とを備え、前記送受信部は、第1のPLMN(Public Land Mobile Networks)において、第1の識別情報を含む登録要求メッセージをコアネットワークへ送信し、前記第1のPLMNで使用を許可された第1のS-NSSAI(Single Network Slice Selection Assistance Information)と、前記第1のS-NSSAIと関連付けられた第2のPLMNを示す第2のPLMN IDとを含む許可されたNSSAIを含む登録受諾メッセージを受信し、前記記憶部は、前記第2のPLMN IDを前記第1のS-NSSAIと関連付けて記憶し、前記制御部は、前記第1のS-NSSAIに関連付けられた前記第2のPLMN IDに基づいて、前記第2のPLMNを選択し、前記第1の識別情報は、前記許可されたNSSAIを受信可能であることを示す、前記UEの能力情報である、ことを特徴とする。また、本発明の一態様の、第1のPLMN(Public Land Mobile Networks)内のAMF(Access and Mobility Management Function)は、送受信部と、制御部とを備え、前記送受信部は、第1の識別情報を含む登録要求メッセージをUE(User Equipment)から受信し、前記制御部は、前記第1の識別情報に基づいて、前記第1のS-NSSAIをサポートする前記第2のPLMN IDを選択し、前記送受信部は、前記第1のPLMNで使用を許可された第1のS-NSSAI(Single Network Slice Selection Assistance Information)と、前記第1のS-NSSAIと関連付けられた第2のPLMNを示す第2のPLMN IDとを含む許可されたNSSAIを含む登録受諾メッセージを、前記UEに送信し、前記第1の識別情報は、前記許可されたNSSAIを受信可能であることを示す、前記UEの能力情報である、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の一態様によれば、5GSにおいて、eNSのサポートが可能となり、UEが移動先において、ホームモバイルネットワーク(HPLMN)で使用していたスライスのサポートを考慮した訪問先モバイルネットワーク(VPLMN)の選択が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】移動通信システム(EPS/5GS)の概略を説明する図である。
図2】移動通信システム(EPS/5GS)の詳細構成を説明する図である。
図3】UEの装置構成を説明する図である。
図4】5GSにおけるアクセスネットワーク装置(gNB)の構成を説明する図である。
図5】5GSにおけるコアネットワーク装置(AMF/SMF/UPF)の構成を説明する図である。
図6】登録手続きを説明する図である。
図7】UEの設定の変更/更新手続きを説明する図である。
図8】本発明の一態様における実施形態を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明の一態様を実施する為に最良の形態について説明する。尚、本実施形態では1例として、本発明の一態様を適用した場合の移動通信システムの実施形態について説明する。
【0014】
[1. システムの概要]
まず、図1は、各実施形態で使用される移動通信システム1の概略を説明する為の図であり、図2は、その移動通信システム1の詳細構成を説明する為の図である。
【0015】
図1には、移動通信システム1は、UE_A10、アクセスネットワーク_A80、コアネットワーク_A90、PDN(Packet Data Network)_A5、アクセスネットワーク_B120、コアネットワーク_B190、DN(Data Network)_A6により構成されることが記載されている。
【0016】
以下では、これらの装置・機能について、UE、アクセスネットワーク_A、コアネットワーク_A、PDN、アクセスネットワーク_B、コアネットワーク_B、DN等のように、記号を省略して記載する場合がある。
【0017】
また、図2には、UE_A10、E-UTRAN80、MME40、SGW35、PGW-U30、PGW-C32、PCRF60、HSS50、5G AN120、AMF140、UPF130、SMF132、PCF160、UDM150、N3IWF170等の装置・機能、及びこれらの装置・機能を互いに接続するインターフェースが記載されている。
【0018】
以下では、これらの装置・機能について、UE、E-UTRAN、MME、SGW、PGW-U、PGW-C、PCRF、HSS、5G AN、AMF、UPF、SMF、PCF、UDM、N3IWF等のように、記号を省略して記載する場合がある。
【0019】
尚、4GシステムであるEPS(Evolved Packet System)は、アクセスネットワーク_A及びコアネットワーク_Aを含んで構成されるが、さらにUE及び/又はPDNが含まれてもよい。また、5Gシステムである5GS(5G System)は、UE、アクセスネットワーク_B及びコアネットワーク_Bを含んで構成されるが、さらにDNが含まれてもよい。
【0020】
UEは、3GPPアクセス(3GPPアクセスネットワーク、3GPP ANとも称する)及び/又はnon-3GPPアクセス(non-3GPPアクセスネットワーク、non-3GPP ANとも称する)を介して、ネットワークサービスに対して接続可能な装置である。UEは、携帯電話やスマートフォン等の無線通信が可能な端末装置であってよく、EPSにも5GSにも接続可能な端末装置であってよい。UEは、UICC(Universal Integrated Circuit Card)やeUICC(Embedded UICC)を備えてもよい。尚、UEのことをユーザ装置と表現してもよいし、端末装置と表現してもよい。
【0021】
また、アクセスネットワーク_Aは、E-UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)及び/又は無線LANアクセスネットワークに対応する。E-UTRANには、1以上のeNB(evolved Node B)45が配置される。尚、以下では、eNB45は、eNBのように記号を省略して記載する場合がある。また、複数のeNBがある場合は、各eNBは、例えばX2インターフェースにより、互いに接続されている。また、無線LANアクセスネットワークには、1以上のアクセスポイントが配置される。
【0022】
また、アクセスネットワーク_Bは、5Gアクセスネットワーク(5G AN)に対応する。5G ANは、NG-RAN(NG Radio Access Network)及び/又はnon-3GPP アクセスネットワークで構成される。NG-RANには、1以上のgNB(NR NodeB)122が配置される。尚、以下では、gNB122は、eNBのように記号を省略して記載する場合がある。gNBは、NR(New Radio)ユーザプレーンと制御プレーンをUEに提供するノードであり、5GCNに対してNGインターフェース(N2インターフェース又はN3インターフェースを含む)を介して接続するノードである。すなわち、gNBは、5GSのために新たに設計された基地局装置であり、4GシステムであるEPSで使用されていた基地局装置(eNB)とは異なる機能を有する。また、複数のgNBがある場合は、各gNBは、例えばXnインターフェースにより、互いに接続している。
【0023】
また、non-3GPP アクセスネットワークは、信頼できない非3GPP(untrusted non-3GPP)アクセスネットワークであってもよいし、信頼できる非3GPP(trusted non-3GPP)アクセスネットワークであってもよい。ここで、信頼できない非3GPPアクセスネットワークは、例えば公衆無線LANなど、アクセスネットワーク内でセキュリティ管理を行わないnon-3GPPアクセスネットワークであってよい。一方で、信頼できる非3GPPアクセスネットワークは、3GPPが規定するアクセスネットワークであってよく、TNAP(trusted non-3GPP access point)とTNGF(trusted non-3GPP Gateway function)を備えていてもよい。
【0024】
また、以下では、E-UTRANやNG-RANは、3GPPアクセスと称することがある。また、無線LANアクセスネットワークやnon-3GPP ANは、non-3GPPアクセスと称することがある。また、アクセスネットワーク_Bに配置されるノードを、まとめてNG-RANノードとも称することがある。
【0025】
また、以下では、アクセスネットワーク_A、及び/又はアクセスネットワーク_B、及び/又はアクセスネットワーク_Aに含まれる装置、及び/又はアクセスネットワーク_Bに含まれる装置は、アクセスネットワーク、又はアクセスネットワーク装置と称する場合がある。
【0026】
また、コアネットワーク_Aは、EPC(Evolved Packet Core)に対応する。EPCには、例えば、MME(Mobility Management Entity)、SGW(Serving Gateway)、PGW(Packet Data Network Gateway)-U、PGW-C、PCRF(Policy and Charging Rules Function)、HSS(Home Subscriber Server)等が配置される。
【0027】
また、コアネットワーク_Bは、5GCN(5G Core Network)に対応する。5GCNには、例えば、AMF(Access and Mobility Management Function)、UPF(User Plane Function)、SMF(Session Management Function)、PCF(Policy Control Function)、UDM(Unified Data Management)等が配置される。ここで、5GCNは、5GCと表現されてもよい。
【0028】
また、以下では、コアネットワーク_A、及び/又はコアネットワーク_B、コアネットワーク_Aに含まれる装置、及び/又はコアネットワーク_Bに含まれる装置は、コアネットワーク、又はコアネットワーク装置又はコアネットワーク内装置と称する場合がある。
【0029】
コアネットワーク(コアネットワーク_A及び/又はコアネットワーク_B)は、アクセスネットワーク(アクセスネットワーク_A及び/又はアクセスネットワーク_B)と、PDN及び/又はDNとを接続した移動体通信事業者(Mobile Network Operator; MNO)が運用するIP移動通信ネットワークの事であってもよいし、移動通信システム1を運用、管理する移動体通信事業者の為のコアネットワークでもよいし、MVNO(Mobile Virtual Network Operator)や、MVNE(Mobile Virtual Network Enabler)等の仮想移動通信事業者や仮想移動体通信サービス提供者の為のコアネットワークでもよい。
【0030】
コアネットワーク(コアネットワーク_A及び/又はコアネットワーク_B)と、アクセスネットワーク(アクセスネットワーク_A及び/又はアクセスネットワーク_B)は、移動体通信事業者毎に異なってもよい。
【0031】
また、図1では、PDNとDNが同一である場合が記載されているが、異なっていてもよい。PDNは、UEに通信サービスを提供するDN(Data Network)であってよい。尚、DNは、パケットデータサービス網として構成されてもよいし、サービス毎に構成されてもよい。さらに、PDNは、接続された通信端末を含んでもよい。従って、PDNと接続する事は、PDNに配置された通信端末やサーバ装置と接続する事であってもよい。さらに、PDNとの間でユーザデータを送受信する事は、PDNに配置された通信端末やサーバ装置とユーザデータを送受信する事であってもよい。尚、PDNのことをDNと表現してもよいし、DNのことをPDNと表現してもよい。
【0032】
また、以下では、アクセスネットワーク_A、コアネットワーク_A、PDN、アクセスネットワーク_B、コアネットワーク_B、DNの少なくとも一部、及び/又はこれらに含まれる1以上の装置を、ネットワーク又はネットワーク装置と呼称する場合がある。つまり、ネットワーク及び/又はネットワーク装置が、メッセージを送受信する、及び/又は手続きを実行するということは、アクセスネットワーク_A、コアネットワーク_A、PDN、アクセスネットワーク_B、コアネットワーク_B、DNの少なくとも一部、及び/又はこれらに含まれる1以上の装置が、メッセージを送受信する、及び/又は手続きを実行することを意味する。
【0033】
また、UEは、アクセスネットワークに接続することができる。また、UEは、アクセスネットワークを介して、コアネットワークと接続する事ができる。さらに、UEは、アクセスネットワーク及びコアネットワークを介して、PDN又はDNに接続する事ができる。すなわち、UEは、PDN又はDNとの間で、ユーザデータを送受信(通信)する事ができる。ユーザデータを送受信する際は、IP(Internet Protocol)通信だけでなく、non-IP通信を用いてもよい。
【0034】
ここで、IP通信とは、IPを用いたデータ通信の事であり、IPパケットにより、データの送受信が行われる。IPパケットは、IPヘッダとペイロード部で構成される。ペイロード部には、EPSに含まれる装置・機能や、5GSに含まれる装置・機能が送受信するデータが含まれてよい。また、non-IP通信とは、IPを用いないデータ通信の事であり、IPパケットの構造とは異なる形式により、データの送受信が行われる。例えば、non-IP通信は、IPヘッダが付与されていないアプリケーションデータの送受信によって実現されるデータ通信でもよいし、マックヘッダやEthernet(登録商標)フレームヘッダ等の別のヘッダを付与してUEが送受信するユーザデータを送受信してもよい。
【0035】
また、アクセスネットワーク_A、コアネットワーク_A、アクセスネットワーク_B、コアネットワーク_B、PDN_A、DN_Aには、図2に記載されない装置が構成されていてもよい。例えば、コアネットワーク_A及び/又はコアネットワーク_B及び/又はPDN_A及び/又はDN_Aには、AUSF(Authentication Server Function)やAAA(Authentication, authorization, and accounting)サーバ(AAA-S)が含まれてもよい。AAAサーバはコアネットワークの外に配置されてもよい。
【0036】
ここで、AUSFは、3GPPアクセス及びnon-3GPPアクセスに対する認証機能を備える、コアネットワーク装置である。具体的には、3GPPアクセス及び/又はnon-3GPPアクセスに対する認証の要求をUEから受信し、認証手続きを実行するネットワーク機能部である。
【0037】
また、AAAサーバは、AUSFと直接的または他のネットワーク装置を介して間接的に接続する、認証及び承認及び課金機能を備える、装置である。AAAサーバはコアネットワーク内のネットワーク装置であってもよい。なお、AAAサーバは、コアネットワーク_A及び/又はコアネットワーク_Bに含まれず、PLMNに含まれてもよい。つまり、AAAサーバはコアネットワーク装置であってもよいし、コアネットワークの外にある装置であってよい。例えば、AAAサーバは3rd Partyが管理する、PLMN内のサーバ装置であってもよい。
【0038】
なお、図2では、図の簡略化のため、各装置・機能は1つずつ記載したが、移動通信システム1には複数の同様の装置・機能が構成されてもよい。具体的には、移動通信システム1には複数のUE_A10、E-UTRAN80、MME40、SGW35、PGW-U30、PGW-C32、PCRF60、HSS50、5G AN120、AMF140、UPF130、SMF132、PCF160、及び/又はUDM150等の装置・機能が構成されていてもよい。
【0039】
[2. 各装置の構成]
次に、各実施形態で使用される各装置(UE、及び/又はアクセスネットワーク装置、及び/又はコアネットワーク装置)の構成について、図を用いて説明する。尚、各装置は、物理的なハードウェアとして構成されてもよいし、汎用的なハードウェア上に構成された論理的な(仮想的な)ハードウェアとして構成されてもよいし、ソフトウェアとして構成されてもよい。また、各装置の持つ機能の少なくとも一部(全部を含む)が、物理的なハードウェア、論理的なハードウェア、ソフトウェアとして構成されてもよい。
【0040】
尚、以下で登場する各装置・機能内の各記憶部(記憶部_A340、記憶部_A440、記憶部_B540、記憶部_A640、記憶部_B740)は、例えば、半導体メモリ、SSD(Solid State Drive)、HDD(Hard Disk Drive)等で構成されている。また、各記憶部は、出荷段階からもともと設定されていた情報だけでなく、自装置・機能以外の装置・機能(例えば、UE、及び/又はアクセスネットワーク装置、及び/又はコアネットワーク装置、及び/又はPDN、及び/又はDN)との間で、送受信した各種の情報を記憶する事ができる。また、各記憶部は、後述する各種の通信手続き内で送受信する制御メッセージに含まれる識別情報、制御情報、フラグ、パラメータ等を記憶することができる。また、各記憶部は、これらの情報をUE毎に記憶してもよい。また、各記憶部は、5GSとEPSとの間のインターワークをした場合には、5GS及び/又はEPS内に含まれる装置・機能との間で送受信した制御メッセージやユーザデータを記憶することができる。このとき、N26インターフェースを介して送受信されたものだけでなく、N26インターフェースを介さずに送受信されたものも記憶することができる。
【0041】
[2.1. UEの装置構成]
まず、UE(User Equipment)の装置構成例について、図3を用いて説明する。UEは、制御部_A300、アンテナ310、送受信部_A320、記憶部_A340で構成されている。制御部_A300、送受信部_A320、記憶部_A340は、バスを介して接続されている。送受信部_A320は、アンテナ310と接続している。
【0042】
制御部_A300は、UE全体の動作・機能を制御する機能部である。制御部_A300は、必要に応じて、記憶部_A340に記憶されている各種プログラムを読み出して実行する事により、UEにおける各種の処理を実現する。
【0043】
送受信部_A320は、アンテナを介して、アクセスネットワーク内の基地局装置(eNB又はgNB)と無線通信する為の機能部である。すなわち、UEは、送受信部_A320を用いて、アクセスネットワーク装置、及び/又はコアネットワーク装置、及び/又はPDN、及び/又はDNとの間で、ユーザデータ及び/又は制御情報を送受信することができる。
【0044】
図2を参照して詳細に説明すると、UEは、送受信部_A320を用いることにより、LTE-Uuインターフェースを介して、E-UTRAN内の基地局装置(eNB)と通信することができる。また、UEは、送受信部_A320を用いることにより、5G AN内の基地局装置(gNB)と通信することができる。また、UEは、送受信部_A320を用いることにより、N1インターフェースを介してAMFとNAS(Non-Access-Stratum)メッセージの送受信をすることができる。ただし、N1インターフェースは論理的なものであるため、実際には、UEとAMFの間の通信は、5G ANを介して行われる。
【0045】
記憶部_A340は、UEの各動作に必要なプログラム、ユーザデータ、制御情報等を記憶する為の機能部である。
【0046】
[2.2. gNBの装置構成]
次に、gNBの装置構成例について、図4を用いて説明する。gNB は、制御部_B500、アンテナ510、ネットワーク接続部_B520、送受信部_B530、記憶部_B540で構成されている。制御部_B500、ネットワーク接続部_B520、送受信部_B530、記憶部_B540は、バスを介して接続されている。送受信部_B530は、アンテナ510と接続している。
【0047】
制御部_B500は、gNB全体の動作・機能を制御する機能部である。制御部_B500は、必要に応じて、記憶部_B540に記憶されている各種プログラムを読み出して実行する事により、gNBにおける各種の処理を実現する。
【0048】
ネットワーク接続部_B520は、gNBが、AMF及び/又はUPFと通信する為の機能部である。すなわち、gNBは、ネットワーク接続部_B520を用いて、AMF及び/又はUPFとの間で、ユーザデータ及び/又は制御情報を送受信することができる。
【0049】
送受信部_B530は、アンテナ510を介して、UEと無線通信する為の機能部である。すなわち、gNBは、送受信部_B530を用いて、UEとの間で、ユーザデータ及び/又は制御情報を送受信することができる。
【0050】
図2を参照して詳細に説明すると、5G AN内にあるgNBは、ネットワーク接続部_B520を用いることにより、N2インターフェースを介して、AMFと通信することができ、N3インターフェースを介して、UPFと通信することができる。また、gNBは、送受信部_B530を用いることにより、UEと通信することができる。
【0051】
記憶部_B540は、gNBの各動作に必要なプログラム、ユーザデータ、制御情報等を記憶する為の機能部である。
【0052】
[2.3. AMFの装置構成]
次に、AMFの装置構成例について、図5を用いて説明する。AMFは、制御部_B700、ネットワーク接続部_B720、記憶部_B740で構成されている。制御部_B700、ネットワーク接続部_B720、記憶部_B740は、バスを介して接続されている。AMFは、制御プレーンを扱うノードであってよい。
【0053】
制御部_B700は、AMF全体の動作・機能を制御する機能部である。制御部_B700は、必要に応じて、記憶部_B740に記憶されている各種プログラムを読み出して実行する事により、AMFにおける各種の処理を実現する。
【0054】
ネットワーク接続部_B720は、AMFが、5G AN内の基地局装置(gNB)、及び/又はSMF、及び/又はPCF、及び/又はUDM、及び/又はSCEFと接続する為の機能部である。すなわち、AMFは、ネットワーク接続部_B720を用いて、5G AN内の基地局装置(gNB)、及び/又はSMF、及び/又はPCF、及び/又はUDM、及び/又はSCEFとの間で、ユーザデータ及び/又は制御情報を送受信することができる。
【0055】
図2を参照して詳細に説明すると、5GCN内にあるAMFは、ネットワーク接続部_A620を用いることにより、N2インターフェースを介して、gNBと通信することができ、N8インターフェースを介して、UDMと通信することができ、N11インターフェースを介して、SMFと通信することができ、N15インターフェースを介して、PCFと通信することができる。また、AMFは、ネットワーク接続部_A620を用いることにより、N1インターフェースを介して、UEとNASメッセージの送受信をすることができる。ただし、N1インターフェースは論理的なものであるため、実際には、UEとAMFの間の通信は、5G ANを介して行われる。また、AMFは、N26インターフェースをサポートする場合、ネットワーク接続部_A620を用いることにより、N26インターフェースを介して、MMEと通信することができる。
【0056】
記憶部_B740は、AMFの各動作に必要なプログラム、ユーザデータ、制御情報等を記憶する為の機能部である。
【0057】
尚、AMFは、N2インターフェースを用いたRANとの制御メッセージを交換する機能、N1インターフェースを用いたUEとのNASメッセージを交換する機能、NASメッセージの暗号化及び完全性保護を行う機能、登録管理(Registration management; RM)機能、接続管理(Connection management; CM)機能、到達可能性管理(Reachability management)機能、UE等の移動性管理(Mobility management)機能、UEとSMF間のSM(Session Management)メッセージを転送する機能、アクセス認証(Access Authentication、Access Authorization)機能、セキュリティアンカー機能(SEA; Security Anchor Functionality)、セキュリティコンテキスト管理(SCM; Security Context Management)機能、N3IWF(Non-3GPP Interworking Function)に対するN2インターフェースをサポートする機能、N3IWFを介したUEとのNAS信号の送受信をサポートする機能、N3IWFを介して接続するUEの認証する機能等を有する。
【0058】
また、登録管理では、UEごとのRM状態が管理される。RM状態は、UEとAMFとの間で同期がとられていてもよい。RM状態としては、非登録状態(RM-DEREGISTERED state)と、登録状態(RM-REGISTERED state)がある。RM-DEREGISTERED状態では、UEはネットワークに登録されていないため、AMFにおけるUEコンテキストが、そのUEに対する有効な位置情報やルーティング情報を持っていない為、AMFはUEに到達できない状態である。また、RM-REGISTERED状態では、UEはネットワークに登録されているため、UEはネットワークとの登録が必要なサービスを受信することができる。尚、RM状態は、5GMM状態(5GMM state)と表現されてもよい。この場合、RM-DEREGISTERED状態は、5GMM-DEREGISTERED状態と表現されてもよいし、RM-REGISTERED状態は、5GMM-REGISTERED状態と表現されてもよい。
【0059】
言い換えると、5GMM-REGISTEREDは、各装置が、5GMMコンテキストを確立した状態であってもよいし、PDUセッションコンテキストを確立した状態であってもよい。尚、各装置が5GMM-REGISTEREDである場合、UE_A10は、ユーザデータや制御メッセージの送受信を開始してもよいし、ページングに対して応答してもよい。さらに、尚、各装置が5GMM-REGISTEREDである場合、UE_A10は、初期登録のための登録手続き以外の登録手続き、及び/又はサービス要求手続きを実行してもよい。
【0060】
さらに、5GMM-DEREGISTEREDは、各装置が、5GMMコンテキストを確立していない状態であってもよいし、UE_A10の位置情報がネットワークに把握されていない状態であってもよいし、ネットワークがUE_A10に到達不能である状態であってもよい。尚、各装置が5GMM-DEREGISTEREDである場合、UE_A10は、登録手続きを開始してもよいし、登録手続きを実行することで5GMMコンテキストを確立してもよい。
【0061】
また、接続管理では、UEごとのCM状態が管理される。CM状態は、UEとAMFとの間で同期がとられていてもよい。CM状態としては、非接続状態(CM-IDLE state)と、接続状態(CM-CONNECTED state)がある。CM-IDLE状態では、UEはRM-REGISTERED状態にあるが、N1インターフェースを介したAMFとの間で確立されるNASシグナリング接続(NAS signaling connection)を持っていない。また、CM-IDLE状態では、UEはN2インターフェースの接続(N2 connection)、及びN3インターフェースの接続(N3 connection)を持っていない。一方、CM-CONNECTED状態では、N1インターフェースを介したAMFとの間で確立されるNASシグナリング接続(NAS signaling connection)を持っている。また、CM-CONNECTED状態では、UEはN2インターフェースの接続(N2 connection)、及び/又はN3インターフェースの接続(N3 connection)を持っていてもよい。
【0062】
さらに、接続管理では、3GPPアクセスにおけるCM状態と、non-3GPPアクセスにおけるCM状態とで分けて管理されてもよい。この場合、3GPPアクセスにおけるCM状態としては、3GPPアクセスにおける非接続状態(CM-IDLE state over 3GPP access)と、3GPPアクセスにおける接続状態(CM-CONNECTED state over 3GPP access)とがあってよい。さらに、non-3GPPアクセスにおけるCM状態としては、non-3GPPアクセスにおける非接続状態(CM-IDLE state over non-3GPP access)と、non-3GPPアクセスにおける接続状態(CM-CONNECTED state over non-3GPP access)とがあってよい。尚、非接続状態はアイドルモード表現されてもよく、接続状態モードはコネクテッドモードと表現されてもよい。
【0063】
尚、CM状態は、5GMMモード(5GMM mode)と表現されてもよい。この場合、非接続状態は、5GMM非接続モード(5GMM-IDLE mode)と表現されてもよいし、接続状態は、5GMM接続モード(5GMM-CONNECTED mode)と表現されてもよい。さらに、3GPPアクセスにおける非接続状態は、3GPPアクセスにおける5GMM非接続モード(5GMM-IDLE mode over 3GPP access)と表現されてもよいし、3GPPアクセスにおける接続状態は、3GPPアクセスにおける5GMM接続モード(5GMM-CONNECTED mode over 3GPP access)と表現されてもよい。さらに、non-3GPPアクセスにおける非接続状態は、non-3GPPアクセスにおける5GMM非接続モード(5GMM-IDLE mode over non-3GPP access)と表現されてもよいし、non-3GPPアクセスにおける接続状態は、non-3GPPアクセスにおける5GMM接続モード(5GMM-CONNECTED mode over non-3GPP access)と表現されてもよい。尚、5GMM非接続モードはアイドルモード表現されてもよく、5GMM接続モードはコネクテッドモードと表現されてもよい。
【0064】
また、AMFは、コアネットワーク_B内に1以上配置されてもよい。また、AMFは、1以上のNSI(Network Slice Instance)を管理するNFでもよい。また、AMFは、複数のNSI間で共有される共有CPファンクション(CCNF; Common CPNF(Control Plane Network Function))でもよい。
【0065】
尚、N3IWFは、UEが5GSに対してnon-3GPPアクセスを介して接続する場合に、non-3GPPアクセスと5GCNとの間に配置される装置及び/又は機能である。
【0066】
[2.4. SMFの装置構成]
次に、SMFの装置構成例について、図5を用いて説明する。SMFは、制御部_B700、ネットワーク接続部_B720、記憶部_B740で構成されている。制御部_B700、ネットワーク接続部_B720、記憶部_B740は、バスを介して接続されている。SMFは、制御プレーンを扱うノードであってよい。
【0067】
制御部_B700は、SMF全体の動作・機能を制御する機能部である。制御部_B700は、必要に応じて、記憶部_B740に記憶されている各種プログラムを読み出して実行する事により、SMFにおける各種の処理を実現する。
【0068】
ネットワーク接続部_B720は、SMFが、AMF、及び/又はUPF、及び/又はPCF、及び/又はUDMと接続する為の機能部である。すなわち、SMFは、ネットワーク接続部_B720を用いて、AMF、及び/又はUPF、及び/又はPCF、及び/又はUDMとの間で、ユーザデータ及び/又は制御情報を送受信することができる。
【0069】
図2を参照して詳細に説明すると、5GCN内にあるSMFは、ネットワーク接続部_A620を用いることにより、N11インターフェースを介して、AMFと通信することができ、N4インターフェースを介して、UPFと通信することができ、N7インターフェースを介して、PCFと通信することができ、N10インターフェースを介して、UDMと通信することができる。
【0070】
記憶部_B740は、SMFの各動作に必要なプログラム、ユーザデータ、制御情報等を記憶する為の機能部である。
【0071】
SMFは、PDUセッションの確立・修正・解放等のセッション管理(Session Management)機能、UEに対するIPアドレス割り当て(IP address allocation)及びその管理機能、UPFの選択と制御機能、適切な目的地(送信先)へトラフィックをルーティングする為のUPFの設定機能、NASメッセージのSM部分を送受信する機能、下りリンクのデータが到着したことを通知(Downlink Data Notification)する機能、AMF経由でN2インターフェースを介してANに送信されるAN特有の(ANごとの)SM情報を提供する機能、セッションに対するSSCモード(Session and Service Continuity mode)を決定する機能、ローミング機能等を有する。
【0072】
[2.5. UPFの装置構成]
次に、UPFの装置構成例について、図5を用いて説明する。UPFは、制御部_B700、ネットワーク接続部_B720、記憶部_B740で構成されている。制御部_B700、ネットワーク接続部_B720、記憶部_B740は、バスを介して接続されている。UPFは、制御プレーンを扱うノードであってよい。
【0073】
制御部_B700は、UPF全体の動作・機能を制御する機能部である。制御部_B700は、必要に応じて、記憶部_B740に記憶されている各種プログラムを読み出して実行する事により、UPFにおける各種の処理を実現する。
【0074】
ネットワーク接続部_B720は、UPFが、5G AN内の基地局装置(gNB)、及び/又はSMF、及び/又はDNと接続する為の機能部である。すなわち、UPFは、ネットワーク接続部_B720を用いて、5G AN内の基地局装置(gNB)、及び/又はSMF、及び/又はDNとの間で、ユーザデータ及び/又は制御情報を送受信することができる。
【0075】
図2を参照して詳細に説明すると、5GCN内にあるUPFは、ネットワーク接続部_A620を用いることにより、N3インターフェースを介して、gNBと通信することができ、N4インターフェースを介して、SMFと通信することができ、N6インターフェースを介して、DNと通信することができ、N9インターフェースを介して、他のUPFと通信することができる。
【0076】
記憶部_B740は、UPFの各動作に必要なプログラム、ユーザデータ、制御情報等を記憶する為の機能部である。
【0077】
UPFは、intra-RAT mobility又はinter-RAT mobilityに対するアンカーポイントとしての機能、DNに相互接続するための外部PDUセッションポイントとしての機能(つまり、DNとコアネットワーク_Bとの間のゲートウェイとして、ユーザデータを転送する機能)、パケットのルーティング及び転送する機能、1つのDNに対して複数のトラフィックフローのルーティングをサポートするUL CL(Uplink Classifier)機能、マルチホーム(multi-homed)PDUセッションをサポートするBranching point機能、user planeに対するQoS (Quality of Service) 処理機能、上りリンクトラフィックの検証機能、下りリンクパケットのバッファリング、下りリンクデータ通知(Downlink Data Notification)をトリガする機能等を有する。
【0078】
また、UPFは、IP通信及び/又はnon-IP通信の為のゲートウェイでもよい。また、UPFは、IP通信を転送する機能を持ってもよく、non-IP通信とIP通信を変換する機能を持っていてもよい。さらに複数配置されるゲートウェイは、コアネットワーク_Bと単一のDNを接続するゲートウェイでもよい。尚、UPFは、他のNFとの接続性を備えてもよく、他のNFを介して各装置に接続してもよい。
【0079】
尚、ユーザプレーン(user plane)は、UEとネットワークとの間で送受信されるユーザデータ(user data)のことである。ユーザプレーンは、PDNコネクション、又はPDUセッションを用いて送受信されてもよい。さらに、EPSの場合、ユーザプレーンは、LTE-Uuインターフェース、及び/又はS1-Uインターフェース、及び/又はS5インターフェース、及び/又はS8インターフェース、及び/又はSGiインターフェースを用いて送受信されてもよい。さらに、5GSの場合、ユーザプレーンは、UEとNG RANとの間のインターフェース、及び/又はN3インターフェース、及び/又はN9インターフェース、及び/又はN6インターフェースを介して送受信されてもよい。以下、ユーザプレーンは、U-Planeと表現されてもよい。
【0080】
さらに、制御プレーン(control plane)は、UEの通信制御等を行うために送受信される制御メッセージのことである。制御プレーンは、UEとMMEとの間のNAS (Non-Access-Stratum)シグナリングコネクションを用いて送受信されてもよい。さらに、EPSの場合、制御プレーンは、LTE-Uuインターフェース、及びS1-MMEインターフェースを用いて送受信されてもよい。さらに、5GSの場合、制御プレーンは、UEとNG RANとの間のインターフェース、及びN2インターフェースを用いて送受信されてもよい。以下、制御プレーンは、コントロールプレーンと表現されてもよいし、C-Planeと表現されてもよい。
【0081】
さらに、U-Plane(User Plane; UP)は、ユーザデータを送受信する為の通信路でもよく、複数のベアラで構成されてもよい。さらに、C-Plane(Control Plane; CP)は、制御メッセージを送受信する為の通信路でもよく、複数のベアラで構成されてもよい。
【0082】
[2.6. その他の装置及び/又は機能及び/又は本実施形態における識別情報の説明]
次に、その他の装置及び/又は機能及び/又は識別情報について説明を行う。
【0083】
ネットワークとは、アクセスネットワーク_B、コアネットワーク_B、DNのうち、少なくとも一部を指す。また、アクセスネットワーク_B、コアネットワーク_B、DNのうち、少なくとも一部に含まれる1以上の装置を、ネットワーク又はネットワーク装置と称してもよい。つまり、ネットワークがメッセージの送受信及び/又は処理を実行するということは、ネットワーク内の装置(ネットワーク装置、及び/又は制御装置)がメッセージの送受信及び/又は処理を実行することを意味してもよい。逆に、ネットワーク内の装置がメッセージの送受信及び/又は処理を実行するということは、ネットワークがメッセージの送受信及び/又は処理を実行することを意味してもよい。
【0084】
また、SM(セッションマネジメント)メッセージ(NAS (Non-Access-Stratum) SMメッセージとも称する)は、SMのための手続きで用いられるNASメッセージであってよく、AMF_A240を介してUE_A10とSMF_A230の間で送受信される制御メッセージであってよい。さらに、SMメッセージには、PDUセッション確立要求(PDU session establishment request)メッセージ、PDUセッション確立受諾(PDU session establishment accept)メッセージ、PDUセッション拒絶(PDU session establishment reject)メッセージ、PDUセッション変更要求(PDU session modification request)メッセージ、PDUセッション変更コマンド(PDU session modification command)メッセージ、PDUセッション変更完了メッセージ(PDU session modification complete)、PDUセッション変更コマンド拒絶(PDU session modification command reject)メッセージ、PDUセッション変更拒絶(PDU session modification reject)メッセージ、PDUセッション解放要求(PDU session release request)メッセージ、PDUセッション解放拒絶(PDU session release reject)メッセージ、PDUセッション解放コマンド(PDU session release command)メッセージ、PDUセッション解放完了(PDU session release complete)メッセージ等が含まれてもよい。また、SMのための手続きまたはSM手続きには、PDUセッション確立手続き(PDU session establishment procedure)、PDUセッション変更手続き(PDU session modification procedure)、PDUセッション解放手続き(UE-requested PDU session release procedure)が含まれてもよい。なお、各手続きは、UEから開始される手続きであってもよいし、NWから開始される手続きであってもよい。
【0085】
また、MM(Mobility management)メッセージ(またはNAS MMメッセージとも称する)は、MMのための手続きに用いられるNASメッセージであってよく、UE_A10とAMF_A240の間で送受信される制御メッセージであってよい。さらに、MMメッセージには、登録要求(Registration request)メッセージ、登録受諾(Registration accept)メッセージ、登録拒絶(Registration reject)メッセージ、登録解除要求(De-registration request)メッセージ、登録解除受諾(De-registration accept)メッセージ、configuration updateコマンド(configuration update command)メッセージ、設定更新受諾(configuration update complete)メッセージ、サービス要求(Service request)メッセージ、サービス受諾(Service accept)メッセージ、サービス拒絶(Service reject)メッセージ、通知(Notification)メッセージ、通知応答(Notification response)メッセージ等が含まれてよい。また、MMのための手続きまたはMM手続きは、登録手続き(Registration procedure)、登録解除手続き(De-registration procedure)、ジェネリックUE設定更新(Generic UE configuration update)手続き、認証・承認手続き、サービス要求手続き(Service request procedure)、ページング手続き(Paging procedure)、通知手続き(Notification procedure)が含まれてよい。
【0086】
また、5GS(5G System)サービスは、コアネットワーク_B190を用いて提供される接続サービスでよい。さらに、5GSサービスは、EPSサービスと異なるサービスでもよいし、EPSサービスと同様のサービスでもよい。
【0087】
また、non 5GSサービスは、5GSサービス以外のサービスでよく、EPSサービス、及び/又はnon EPSサービスが含まれてもよい。
【0088】
また、PDN(Packet Data Network)タイプとは、PDNコネクションのタイプを示すものであり、IPv4、IPv6、IPv4v6、non-IPがある。IPv4が指定された場合、IPv4を用いてデータの送受信を行う事を示す。IPv6が指定された場合は、IPv6を用いてデータの送受信を行う事を示す。IPv4v6が指定された場合は、IPv4又はIPv6を用いてデータの送受信を行う事を示す。non-IPが指定された場合は、IPを用いた通信ではなく、IP以外の通信方法によって通信する事を示す。
【0089】
また、PDU(Protocol Data Unit/Packet Data Unit)セッションとは、PDU接続性サービスを提供するDNとUEとの間の関連性として定義することができるが、UEと外部ゲートウェイとの間で確立される接続性であってもよい。UEは、5GSにおいて、アクセスネットワーク_B及びコアネットワーク_Bを介したPDUセッションを確立することにより、PDUセッションを用いて、DNとの間のユーザデータの送受信を行うことができる。ここで、この外部ゲートウェイとは、UPF、SCEF等であってよい。UEは、PDUセッションを用いて、DNに配置されるアプリケーションサーバー等の装置と、ユーザデータの送受信を実行する事ができる。
【0090】
尚、各装置(UE、及び/又はアクセスネットワーク装置、及び/又はコアネットワーク装置)は、PDUセッションに対して、1以上の識別情報を対応づけて管理してもよい。尚、これらの識別情報には、DNN、QoSルール、PDUセッションタイプ、アプリケーション識別情報、NSI識別情報、アクセスネットワーク識別情報、及びSSC modeのうち1以上が含まれてもよいし、その他の情報がさらに含まれてもよい。さらに、PDUセッションを複数確立する場合には、PDUセッションに対応づけられる各識別情報は、同じ内容でもよいし、異なる内容でもよい。
【0091】
また、DNN(Data Network Name)は、コアネットワーク及び/又はDN等の外部ネットワークを識別する識別情報でよい。さらに、DNNは、コアネットワーク_B190を接続するPGW_A30/UPF_A235等のゲートウェイを選択する情報として用いることもできる。さらに、DNNは、APN(Access Point Name)に相当するものでもよい。
【0092】
また、PDU(Protocol Data Unit/Packet Data Unit)セッションタイプは、PDUセッションのタイプを示すものであり、IPv4、IPv6、Ethernet、Unstructuredがある。IPv4が指定された場合、IPv4を用いてデータの送受信を行うことを示す。IPv6が指定された場合は、IPv6を用いてデータの送受信を行うことを示す。Ethernetが指定された場合は、Ethernetフレームの送受信を行うことを示す。また、Ethernetは、IPを用いた通信を行わないことを示してもよい。Unstructuredが指定された場合は、Point-to-Point(P2P)トンネリング技術を用いて、DNにあるアプリケーションサーバー等にデータを送受信することを示す。P2Pトンネリング技術としては、例えば、UDP/IPのカプセル化技術を用いてもよい。尚、PDUセッションタイプには、上記の他にIPが含まれてもよい。IPは、UEがIPv4とIPv6の両方を使用可能である場合に指定する事ができる。
【0093】
また、PLMN(Public land mobile network)は、移動無線通信サービスを提供する通信ネットワークである。PLMNは、(移動体)通信事業者であるオペレータが管理するネットワークであり、PLMN IDにより、オペレータを識別することができる。本稿でPLMNはPLMN IDを意味してもよい。UEのIMSI(International Mobile Subscriber Identity)のMCC(Mobile Country Code)とMNC(Mobile Network Code)と一致するPLMNはHome PLMN(HPLMN)であってよい。訪問先PLMN(Visited PLMN; VPLMN)は、HPLMN又はHEPLMN(Home Equivalent PLMN)と異なるPLMNであってよい。PLMNはコアネットワークを意味してもよい。
【0094】
さらに、UEは、USIMに1又は複数のEHPLMN(Equivalent HPLMN、等価HPLMN)を識別するための、Equivalent HPLMN listを保持していてもよい。HPLMN、及び/又はEHPLMNと異なるPLMNはVPLMN(Visited PLMN又はvPLMN)であってよい。
【0095】
UEが登録を成功したPLMNはRPLMN(Registered PLMN、登録PLMN)であってよい。各装置は、UEのPLMN選択においてRPLMNと等価に使用できる、1又は複数のEPLMN(Equivalent PLMN、等価PLMN)を識別するためのEquivalent PLMN listをRPLMNから受信、及び/又は保持、及び/又は記憶してもよい。
【0096】
現在のPLMN(current PLMN)とは、UEが要求するPLMN、及び/又はUEが選択したPLMN、及び/又はRPLMN、及び/又はネットワークが許可したPLMN、及び/又はメッセージを送受信するコアネットワーク装置が属するPLMNであってもよい。
【0097】
要求するPLMNとは、UEがメッセージを送信する際の、メッセージの送信先ネットワークを意味する。具体的には、UEがメッセージを送信する際に、UEにより選択されたPLMNであってよい。要求するPLMNは、UEが要求するPLMNであり、現在のPLMNであってもよい。また、UEが登録状態においては、要求するPLMNは登録PLMNであってもよい。
【0098】
また、SOR透過コンテナ情報要素(SOR (Steering of Roaming) transparent container IE)は、HPLMN及び/又はVPLMNが、ローミングするUEに最適なローミング先ネットワークを示す為の情報が含まれていてよい。具体的には、SOR透過コンテナ情報要素は、 list of preferred PLMN/access technology combinationsを含んでいてよい。
【0099】
また、SOR透過コンテナ情報要素及び/又はlist of preferred PLMN/access technology combinationsは、PLMN(HPLMN)が、セキュリティ機能により暗号化した"Secured packet"に含まれていてもよく、"Secured packet"と称されることがあってもよい。
【0100】
尚、コアネットワーク内のエンティティの一つである、SORアプリケーションファンクション(Steering of Roaming application function;SOR-AF)が、UDMにlist of preferred PLMN/access technology combinationsを含む情報を提供してもよいし、AMFは、UDMに提供されたlist of preferred PLMN/access technology combinationsを含む情報を参照し、この情報に基づいてSOR透過コンテナ情報要素を生成し、UE送信してもよい。
【0101】
ここで、list of preferred PLMN/access technology combinationsは、PLMN(preferred PLMN)とアクセス技術(access technology)の組み合わせで構成されるリストであってよく、各組み合わせは、優先順位が高い順に並んでいてよい。
【0102】
また、例えば、UEがモビリティによるネットワークの切り替えや、ローミング先での電源投入時に実行される自動モード(Automatic mode)によるPLMN選択において、PLMNとアクセス技術の組み合わせで最も優先順位が高く、使用可能かつ許可可能な組み合わせが選択されてよい。
【0103】
また、ネットワークスライス(NS)とは、特定のネットワーク能力及びネットワーク特性を提供する論理的なネットワークである。UE及び/又はネットワークは、5GSにおいて、ネットワークスライス(NWスライス; NS)をサポートすることができる。ネットワークスライスのことを、単にスライスとも呼称する場合がある。
【0104】
また、ネットワークスライスインスタンス(NSI)とは、ネットワーク機能(NF)のインスタンス(実体)と、必要なリソースのセットで構成され、配置されるネットワークスライスを形成する。ここで、NFとは、ネットワークにおける処理機能であって、3GPPで採用又は定義されたものである。NSIはコアネットワーク_B内に1以上構成される、NSの実体である。また、NSIはNST(Network Slice Template)を用いて生成された仮想的なNF(Network Function)により構成されてもよい。
【0105】
ここで、NSTとは、要求される通信サービスや能力(capability)を提供する為のリソース要求に関連付けられ、1以上のNFの論理的表現である。つまり、NSIとは、複数のNFにより構成されたコアネットワーク_B190内の集合体でよい。また、NSIはサービス等によって配送されるユーザデータを分ける為に構成された論理的なネットワークでよい。NSには、1以上のNFが構成されてよい。NSに構成されるNFは、他のNSと共有される装置であってもよいし、そうでなくてもよい。
【0106】
UE、及び/又ネットワーク内の装置は、NSSAI、及び/又はS-NSSAI、及び/又はUE usage type、及び/又は1以上のNSI ID等の登録情報、及び/又はAPNに基づいて、1以上のNSに割り当てられることができる。尚、UE usage typeは、NSIを識別するための使用される、UEの登録情報に含まれるパラメータ値である。UE usage typeはHSSに記憶されていてよい。AMFはUE usage typeに基づきSMFとUPFを選択してもよい。
【0107】
また、S-NSSAI(Single Network Slice Selection Assistance Information)は、NSを識別するための情報である。S-NSSAIは、SST(Slice/Service type)のみで構成されてもよいし、SSTとSD(Slice Differentiator)の両方で構成されてもよい。ここで、SSTとは、機能とサービスの面で期待されるNSの動作を示す情報である。また、SDは、SSTで示される複数のNSIから1つのNSIを選択する際に、SSTを補間する情報であってもよい。S-NSSAIは、PLMNごとに特有な情報であってもよいし、PLMN間で共通化された標準の情報であってもよい。また、ネットワークは、デフォルトS-NSSAIとして、UEの登録情報に1以上のS-NSSAIを記憶してもよい。尚、S-NSSAIがデフォルトS-NSSAIである場合において、UEが登録要求メッセージにおいて有効なS-NSSAIをネットワークに送信しないときは、ネットワークは、UEに関係するNSを提供してもよい。
【0108】
また、UEとNW間で送受信されるS-NSSAIは、S-NSSAI IE(Information element)と表現されてもよい。さらに、UEとNW間で送受信されるS-NSSAI IEは、登録PLMNのSST及び/又はSDで構成されるS-NSSAI、及び/又はそのS-NSSAIがマップされたHPLMNのS-NSSAIを示すSST及び/又はSDと、が構成されてもよい。UE及び/又はNWが記憶する一又は複数のS-NSSAIはSST及び/又はSDで構成されてもよいし、SST及び/又はSDで構成されるS-NSSAI、及び/又はそのS-NSSAIがマップされたHPLMNのS-NSSAIを示すSST及び/又はSDと、が構成されてもよい。
【0109】
また、NSSAI(Network Slice Selection Assistance Information)は、S-NSSAIの集まりである。NSSAIに含まれる、各S-NSSAIはアクセスネットワーク又はコアネットワークがNSIを選択するのをアシストする情報である。UEはPLMNごとにネットワークから許可されたNSSAIを記憶してもよい。また、NSSAIは、AMFを選択するのに用いられる情報であってよい。UEは各NSSAI(allowed NSSAI、及び/又はconfigured NSSAI、及び/又はrejected NSSAI、及び/又pending NSSAI、及び/又第1のNSSAI)を、PLMNとEPLMNに適用させてよい。
【0110】
mapped S-NSSAI(マップドS-NSSAI)は、ローミングシナリオにおいて、登録PLMNのS-NSSAIにマッピングされたHPLMNのS-NSSAIである。UEは、configured NSSAIと各アクセスタイプのallowed NSSAIに含まれるS-NSSAIにマップされたmapped S-NSSAIを1または複数記憶してよい。さらに、UEは、第1のNSSAI、及び/またはrejected NSSAI、及び/又はpending NSSAIに含まれるS-NSSAIの、mapped S-NSSAIを1または複数記憶してもよい。
【0111】
Network Slice-Specific Authentication and Authorization(NSSAA)機能とは、ネットワークスライス特有の認証及び認可を実現する為の機能である。ネットワークスライス特有の認証及び認可では、3rd Partyなどコアネットワーク外でUEの認証及び認可を行うことが出来る。NSSAA機能を備える、PLMN及びネットワーク装置は、UEの登録情報に基づき、あるS-NSSAIに対してNSSAA手続きを実行する事ができる。更に、NSSAA機能を備えるUEは、pending NSSAI及び第3のrejected NSSAIを管理、及び記憶、及び送受信する事ができる。本稿では、NSSAAをネットワークスライス特有の認証及び認可手続きや、認証及び認可手続き、として称する場合がある。
【0112】
NSSAAを要するS-NSSAIは、コアネットワーク、及び/又はコアネットワーク装置により管理される、NSSAAを要するS-NSSAIである。さらに、NSSAAを要するS-NSSAIは、コアネットワーク、及び/又はコアネットワーク装置により管理される、NSSAAを要するS-NSSAIがmapped S-NSSAIとなる、HPLMN以外のS-NSSAIであってもよい。
【0113】
コアネットワーク、及び/又はコアネットワーク装置は、S-NSSAIとNSSAAを要するか否かを示す情報を対応付けて記憶することにより、NSSAAを要するS-NSSAIを記憶してもよい。コアネットワーク、及び/又はコアネットワーク装置は、更に、NSSAAを要するS-NSSAIと、NSSAAが完了しているか否かを示す情報、又はNSSAAが完了し許可又は成功している状態であることを示す情報と、を対応づけて記憶してもよい。コアネットワーク、及び/又はコアネットワーク装置は、NSSAAを要するS-NSSAIをアクセスネットワークに関わらない情報として管理してよい。
【0114】
また、configured NSSAI(設定NSSAI)は、UEの中に供給され、記憶されているNSSAIである。UEは、PLMNごとにconfigured NSSAIを記憶してもよい。UEはPLMNと関連付けてconfigured NSSAIを記憶してもよい。なお、本稿では、PLMNに対応付けられたconfigured NSSAIを、PLMNに対するconfigured NSSAI、又はPLMNのconfigured NSSAI、またはPLMNのためのconfigured NSSAI、PLMNに関連付けられたconfigured NSSAIと表現してもよい。また、UEは、PLMNと関連付けられず、すべてのPLMNに有効なconfigured NSSAIを記憶してよく、そのようなconfigured NSSAIを「default configured NSSAI」としてもよい。
【0115】
configured NSSAIは複数のPLMNと関連付けられてもよく、これら複数のPLMNはEPLMNであってよい。
【0116】
configured NSSAIは、ネットワーク(又はPLMN)により設定された情報であってよい。configured NSSAIに含まれるS-NSSAIはconfigured S-NSSAIと表現されてもよい。configured S-NSSAIは、S-NSSAIとmapped S-NSSAIを含み構成されてもよい。または、PLMNのS-NSSAIは「configured S-NSSAI」、そのconfigured S-NSSAIがHPLMNにマップされたS-NSSAIは「PLMNのためのconfigured NSSAIに対するmapped S-NSSAI」と表現されてもよい。
【0117】
また、requested NSSAI(要求NSSAI)は、登録手続き中にUEからネットワークに提供されるNSSAIである。登録手続きにおいて、UEが送信するrequested NSSAIに含まれるS-NSSAIは、UEが記憶するallowed NSSAI又はconfigured NSSAIに含まれるS-NSSAIであってよい。PDUセッション確立手続きにおいて、UEが送信するrequested NSSAIに含まれるS-NSSAIは、UEが記憶するallowed NSSAIに含まれるS-NSSAIであってよい。
【0118】
requested NSSAIは、UEが要求するネットワークスライスを示す情報であってよい。requested NSSAIに含まれるS-NSSAIはrequested S-NSSAIと表現されてもよい。例えば、requested NSSAIは登録要求メッセージ、又はPDUセッション確立要求メッセージ等のUEからネットワークに送信されるNASメッセージ又はNAS(Non-Access-Stratum )メッセージを含めるRRC(Radio Resource Control)メッセージに含まれて送信される。
【0119】
また、allowed NSSAI(許可NSSAI)は、UEが許可された1又は複数ネットワークスライスを示す情報である。言い換えると、allowed NSSAIは、ネットワークがUEへ接続を許可した、ネットワークスライスを識別する情報である。
【0120】
UE及び/又はNWは、UEの情報として、アクセス(3GPPアクセス又は非3GPPアクセス)ごとに、allowed NSSAIを記憶と管理してよい。UE及び/又はNWは、さらに、登録エリアと関連付けてallowed NSSAIを管理してもよい。
【0121】
さらに、UE及び/又はNWは、UEの情報として、PLMNに関連付けて、allowed NSSAIを記憶と管理してよい。allowed NSSAIは複数のPLMNと関連付けられてもよく、これら複数のPLMNはEPLMNであってよい。
【0122】
なお、本稿では、PLMNとアクセスタイプに対応付けられたallowed NSSAIを、PLMNとアクセスタイプに対するallowed NSSAI、又はPLMNのアクセスタイプに対するallowed NSSAIと表現してもよい。allowed NSSAIに含まれるS-NSSAIはallowed S-NSSAIと表現されてもよい。allowed S-NSSAIは、S-NSSAIとmapped S-NSSAIを含み構成されてもよい。
【0123】
また、rejected NSSAI(拒絶NSSAI)は、UEが許可されない1又は複数のネットワークスライスを示す情報である。言い換えると、rejected NSSAIは、ネットワークがUEに対して接続を許可しないネットワークスライスを識別する情報である。rejected NSSAIは、S-NSSAIと拒絶理由値の組み合わせを、1又は複数含める情報であってもよい。
【0124】
ここで、拒絶理由値とは、ネットワークが、対応するS-NSSAIを拒絶する理由を示す情報である。UEとネットワークは、各S-NSSAIを対応づけられた拒絶理由値に基づき、それぞれ適切に、rejected NSSAIを記憶と管理してよい。
【0125】
さらに、rejected NSSAIは、登録受諾メッセージや、設定更新コマンドや、登録拒絶メッセージ等、ネットワークからUEへ送信されるNASメッセージ、又はNASメッセージが含まれるRRCメッセージに含められてもよい。rejected NSSAIに含まれるS-NSSAIはrejected S-NSSAIと表現されてもよい。
【0126】
rejected NSSAIは、第1から第3のrejected NSSAIと、pending NSSAIと、第1のNSSAIの何れかであってもよいし、これらの組み合わせであってよい。rejected NSSAIに含まれるS-NSSAIはrejected S-NSSAIと表現されてもよい。rejected S-NSSAIは、S-NSSAIとmapped S-NSSAIを含み構成されてもよい。
【0127】
UE及び/又はNWは、UEの情報として、PLMNに関連付けてrejected NSSAIを記憶と管理してよい。rejected NSSAIは複数のPLMNと関連付けられてもよく、これら複数のPLMNはEPLMNであってよい。
【0128】
なお、本稿では、PLMNに関連付けられたrejected NSSAIを、PLMNに対するrejected NSSAI、又はPLMNのrejected NSSAIと表現してもよい。UE及び/又はNWは、さらに、第2のrejected NSSAI、及び/又は第2のrejected S-NSSAIを登録エリアと関連付けて記憶してもよい。UE及び/又はNWは、第2のrejected NSSAI、及び/又は第2のrejected S-NSSAIをアクセスタイプ及び/又は登録エリアと関連付けて記憶してもよい。
【0129】
ここで、第1のrejected NSSAIは、UEがrequested NSSAIに含めたS-NSSAIのうち、現在のPLMNで利用不可である、1以上のS-NSSAIの集合である。第1のrejected NSSAIは、5GSのrejected NSSAI for the current PLMNであってもよいし、rejected S-NSSAI for the current PLMNであってもよいし、rejected NSSAI for the current PLMNに含まれるS-NSSAIであってもよい。第1のrejected NSSAIは、UEまたはNWが記憶するrejected NSSAIであってもよいし、NWからUEへ送信されるrejected NSSAIであってよい。第1のrejected NSSAIがNWからUEへ送信されるrejected NSSAIである場合、第1のrejected NSSAIは、S-NSSAIと理由値の組み合わせを、1又は複数含める情報であってもよい。この時の拒絶理由値は、「現在のPLMN又はSNPNで不可であるS-NSSAI(S-NSSAI not available in the current PLMN)」であってよく、拒絶理由値と対応付けられたS-NSSAIが現在のPLMN又はSNPNで不可であることを示す情報であってよい。第1のrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIは第1のrejected S-NSSAIと表現されてもよい。
【0130】
第1のrejected NSSAIは、登録PLMN全体に適用されてよい。UE及び/又はNWは、第1のrejected NSSAI及び第1のrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIをアクセスタイプによらない情報として扱ってよい。つまり、第1のrejected NSSAIは、3GPP access及びnon-3GPP accessに対して有効な情報であってよい。
【0131】
UEは、現在のPLMNに対して3GPP accessとnon-3GPP accessの両方のアクセスで非登録状態に遷移した場合、第1のrejected NSSAIを記憶から削除してよい。言い換えると、UEが、あるアクセス経由で現在のPLMNに対して非登録状態に遷移した場合、又はあるあるアクセス経由で新しいPLMNに登録が成功した場合、又はあるアクセス経由で新しいPLMNへの登録を失敗し非登録状態に遷移した場合に、さらにUEがもう一方のアクセス経由で登録されていない状態(非登録状態)である場合には、UEは第1のrejected NSSAIを削除する。つまり、UEが、あるアクセス経由で現在のPLMNに対して非登録状態に遷移した場合に、UEがもう一方のアクセス経由で現在のPLMNに対して登録されている状態 (登録状態)である場合には、UEは第1のrejected NSSAIを削除しなくてよい。
【0132】
第2のrejected NSSAIは、UEがrequested NSSAIに含めたS-NSSAIのうち、現在のレジストレーションエリア内で利用不可である、1又は複数のS-NSSAIの集合である。第2のrejected NSSAIは、5GSのrejected NSSAI for the current registration areaであってよい。第2のrejected NSSAIは、UEまたはNWが記憶するrejected NSSAIであってもよいし、NWからUEへ送信されるrejected NSSAIであってよい。第2のrejected NSSAIがNWからUEへ送信されるrejected NSSAIである場合、第2のrejected NSSAIは、S-NSSAIと理由値の組み合わせを、1又は複数含める情報であってもよい。この時の拒絶理由値は、「現在のレジストレーションエリアで不可であるS-NSSAI(S-NSSAI not available in the current registration area)」であってよく、理由値と対応付けられたS-NSSAIが現在のレジストレーションエリア内で不可であることを示す情報であってよい。第2のrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIは第2のrejected S-NSSAIと表現されてもよい。
【0133】
第2のrejected NSSAIは、現在のレジストレーションエリア内で有効であってよく、現在のレジストレーションエリアに適用されてもよい。UE及び/又はNWは、第2のrejected NSSAI及び第2のrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIをアクセスタイプごとの情報として扱ってよい。つまり、第2のrejected NSSAIは、3GPP accessまたはnon-3GPP accessのそれぞれに対して有効な情報であってよい。つまり、UEは、一旦あるアクセスに対して非登録状態に遷移した場合は、そのアクセスに関連付けられた第2のrejected NSSAIを記憶から削除してよい。
【0134】
第3のrejected NSSAIは、NSSAAを要するS-NSSAIであり、そのS-NSSAIに対するNSSAAが失敗された、または取り消された、1又は複数のS-NSSAIの集合である。第3のrejected NSSAIは、UE及び/またはNWが記憶するNSSAIであってもよいし、NWとUE間で送受信されるNSSAIであってもよい。第3のrejected NSSAIがNWからUEへ送信される場合、第3のrejected NSSAIは、S-NSSAIと拒絶理由値の組み合わせを、1又は複数含める情報であってもよい。この時の拒絶理由値は、「NSSAAの失敗または取り消しのために不可であるS-NSSAI(S-NSSAI not available due to the failed or revoked NSSAA)」であってよく、拒絶理由値と対応付けられたS-NSSAIに対するNSSAAが失敗したことまたは取り消されたことを示す情報であってよい。第3のrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIは第3のrejected S-NSSAIと表現されてもよい。
【0135】
第3のrejected NSSAIは、登録PLMN全体に適用されてもよいし、登録PLMN及び/またはEPLMNに適用されてもよいし、全てのPLMNに適用されてもよい。第3のrejected NSSAIが全てのPLMNに適用されるということは、第3のrejected NSSAIはPLMNに関連付けられないことを意味してもよいし、第3のrejected NSSAIはHPLMNに関連付けられることを意味してよい。
【0136】
さらに、UE及び/又はNWは、第3のrejected NSSAI及び第3のrejected S-NSSAIをアクセスタイプによらない情報として扱ってよい。つまり、第3のrejected NSSAIは、3GPP access及びnon-3GPP accessに対して有効な情報であってよい。第3のrejected NSSAIはrejected NSSAIとは異なるNSSAIであってもよい。第3のrejected NSSAIは第1のrejected NSSAIであってもよい。第3のrejected NSSAIは、5GSのrejected NSSAI for the failed or revoked NSSAAであってもよいし、rejected S-NSSAI for the failed or revoked NSSAAであってもよいし、rejected NSSAI for the failed or revoked NSSAAに含まれるS-NSSAIであってもよい。
【0137】
第3のrejected NSSAIは、UEが、コアネットワークからNSSAAが失敗したこと、または取り消されたことにより拒絶されたスライスを識別するrejected NSSAIである。具体的には、UEは第3のrejected NSSAIを記憶する間、第3のrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIに対する登録要求手続きを開始しない。第3のrejected NSSAIは、NSSAAの失敗を示す拒絶理由値と対応づけられてコアネットワークから受信したS-NSSAIを1又は複数含む識別情報であってよい。第3のrejected NSSAIは、アクセスタイプによらない情報である。具体的には、UEが第3のrejected NSSAIを記憶する場合、UEは第3のrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIを含む登録要求メッセージを、3GPPアクセスとnon-3GPPアクセスの両方に送信を試みなくてもよい。または、UEは第3のrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIを含む登録要求メッセージを、UEポリシーに基づき送信する事ができる。または、UEは第3のrejected NSSAIを、UEポリシーに基づき削除し、第3のrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIを含む登録要求メッセージを送信できる状態に遷移してもよい。言い換えれば、UEは第3のrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIを含む登録要求メッセージを、UEポリシーに基づき送信する場合には、UEは第3のrejected NSSAIからそのS-NSSAIを削除してもよい。
【0138】
第1のNSSAIは、ネットワークスライス毎の最大UE数に達したS-NSSAIを一又は複数含む情報である。第1のNSSAIは、rejected NSSAIであってもよいし、allowed NSSAIであってもよいし、pending NSSAIであってもよい。第1の NSSAIは、UE及び/またはNWが記憶するNSSAIであってもよいし、NWからUEへ送信されるNSSAIであってよい。
【0139】
第1のNSSAIがNWからUEへ送信される場合、第1のNSSAIは、S-NSSAIとマップドS-NSSAIと、拒絶理由値と、バックオフタイマの値と、バックオフタイマの値の有効期範囲を示す情報と、を少なくとも1つ含む情報を、1又は複数含める情報であってもよい。この時の拒絶理由値は、「ネットワークスライス毎の最大UE数に達したS-NSSAI」であってよく、拒絶理由値と対応付けられたS-NSSAIに許可できる最大UE数に達したことを示す情報であってよい。ここで、拒絶理由値は、rejected NSSAIに含まれる拒絶理由値であってもよいし、フラグ情報であってもよいし、5GMM causeであってもよい。さらに、この時、バックオフタイマの値は、UEが対応するS-NSSAIまたはマップドS-NSSAIに関するS-NSSAIを用いた、MMメッセージを送信すること、及びSMメッセージを送信することを禁止する期間を示す情報であってよい。
【0140】
さらに、バックオフタイマの値の有効期範囲を示す情報は、バックオフタイマの値が、現在のPLMN(Public Land Mobile Network)に適用されるか、全てのPLMNに適用されるか、現在のregistration areaで有効かを示す情報であってよい。
【0141】
第1のNSSAIは、登録PLMN全体に適用されてよいし、すべてのPLMNに有効であってもよいし、適用されてもよいし、登録エリア内で有効であってもよいし、登録PLMNとEPLMNに適用されてもよいし、TAリスト(TAI listまたは登録エリア)に含まれるTAIが属する一又は複数のPLMNに適用されてもよい。第1のNSSAIが全てのPLMNに適用されるということは、第1のNSSAIはPLMNに関連付けられないことを意味してもよいし、第1のNSSAIはHPLMNに関連付けられることを意味してよい。
【0142】
第1のNSSAIが、登録PLMN全体で有効である場合、またはすべてのPLMNで適用される場合、または登録PLMN及び/またはEPLMNに適用される場合、UE及び/又はNWは、第1のNSSAI及び第1のNSSAIに含まれるS-NSSAIをアクセスタイプによらない情報として扱ってよい。第1のNSSAIが、登録エリア内で有効である場合、またはTAリスト(TAI listまたは登録エリア)に含まれるTAIが属する一又は複数のPLMNに適用される場合、UE及び/又はNWは、第1のNSSAI及び第1のNSSAIに含まれるS-NSSAIをアクセスタイプごとの情報として扱ってよい。
【0143】
第1のNSSAIは、allowed NSSAIであってもよいし、rejected NSSAIであってもよいし、pending NSSAIであってもよいし、これらとは異なる情報であってもよい。
【0144】
pending NSSAI(ペンディングNSSAI)は、UEが利用することがペンディング、及び/又は不可である、1又は複数のS-NSSAIの集合である。pending NSSAIは、ネットワークがnetwork slice specific authenticationを要するS-NSSAIであり、network slice specific authenticationが完了していないS-NSSAIの集合であってもよい。pending NSSAIは、5GSのpending NSSAIであってよい。pending NSSAIは、UE及び/またはNWが記憶するNSSAIであってもよいし、NWとUE間で送受信されるNSSAIであってよい。
【0145】
pending NSSAIがNWからUEへ送信されるNSSAIである場合、pending NSSAIは、S-NSSAIと拒絶理由値の組み合わせを、1又は複数含める情報であってもよい。この時の拒絶理由値は、「NSSAAのためにペンディングするS-NSSAI(NSSAA is pending for the S-NSSAI)」であってよく、拒絶理由値と対応付けられたS-NSSAIが、そのS-NSSAIに対するNSSAAを完了するまでUEが使用するのを禁止またはペンディングすることを示す情報であってよい。
【0146】
pending NSSAIがNWからUEへ送信されるNSSAIである場合、pending NSSAIは、S-NSSAIとmapped S-NSSAIの組み合わせの集合であってもよい。
【0147】
pending NSSAIは、登録PLMN全体に適用されてもよいし、登録PLMNと登録PLMNの一又は複数のEPLMNで適用されてもよいし、全てのPLMNに適用されてもよい。pending NSSAIが全てのPLMNに適用されるということは、pending NSSAIはPLMNに関連付けられないことを意味してもよいし、pending NSSAIはHPLMNに関連付けられることを意味してよい。
【0148】
UE及び/又はNWは、pending NSSAIに含まれるS-NSSAIをアクセスタイプによらない情報として扱ってよい。つまり、pending NSSAIは、3GPP access及びnon-3GPP accessに対して有効な情報であってよい。pending NSSAIはrejected NSSAIとは異なるNSSAIであってもよい。pending NSSAIは第1のrejected NSSAIであってもよい。
【0149】
pending NSSAIは、UEが、手続きをペンディングしているスライスを識別する1又は複数のS-NSSAIで構成されるNSSAIである。具体的には、UEは、pending NSSAIを記憶する間、pending NSSAIに含まれるS-NSSAIに対する登録要求手続きを開始しない。言い換えれば、UEは、pending NSSAIに含まれるS-NSSAIに対するNSSAAが完了するまで、pending NSSAIに含まれるS-NSSAIを登録手続き中に使用しない。pending NSSAIは、アクセスタイプによらない情報である。具体的には、UEがpending NSSAIを記憶する場合、UEはpending NSSAIに含まれるS-NSSAIを含む登録要求メッセージを、3GPPアクセスとnon-3GPPアクセスの両方に送信を試みない。
【0150】
トラッキングエリアは、コアネットワークが管理する、UE_A10の位置情報で表すことが可能な単数又は複数の範囲である。トラッキングエリアは、複数のセルで構成されもよい。さらに、トラッキングエリアは、ページング等の制御メッセージがブロードキャストされる範囲でもよいし、UE_A10がハンドオーバー手続きをせずに移動できる範囲でもよい。さらに、トラッキングエリアは、ルーティングエリアでもよいし、ロケーションエリアでもよいし、これらと同様のものであればよい。以下、トラッキングエリアはTA(Tracking Area)であってもよい。トラッキングエリアは、TAC(Tracking area code)とPLMNで構成されるTAI(Tracking Area Identity)により識別されてよい。
【0151】
レジストレーションエリア(Registration area又は登録エリア)は、AMFがUEに割り当てる1又は複数のTAの集合である。なお、UE_A10は、レジストレーションエリアに含まれる一又は複数のTA内を移動している間は、トラッキングエリア更新のための信号を送受信することなく移動することができてよい。言い換えると、レジストレーションエリアは、UE_A10がトラッキングエリア更新手続きを実行することなく移動できるエリアを示す情報群であってよい。レジストレーションエリアは、1または複数のTAIにより構成されるTAI listにより識別されてよい。
【0152】
TAI listに含まれるTAIは、1つのPLMNに属してよいし、複数のPLMNに属してもよい。TAI listに含まれる複数のTAIが異なるPLMNに属する場合、それらPLMNはEPLMNであってよい。
【0153】
UE IDとは、UEを識別する為の情報である。具体的に、例えば、UE IDは、SUCI(SUbscription Concealed Identifier)、又はSUPI(Subscription Permanent Identifier )、又はGUTI(Globally Unique Temporary Identifier)、又はIMEI(International Mobile Subscriber Identity)、又はIMEISV(IMEI Software Version)又は、TMSI(Temporary Mobile Subscriber Identity )であってもよい。又は、UE IDはアプリケーションまたはネットワーク内で設定されたその他の情報であってもよい。さらに、UE IDは、ユーザを識別する為の情報であってもよい。
【0154】
スライスに接続する最大UE数管理とは、同時にネットワークスライスまたはS-NSSAIに登録できる最大UE数を管理することである。ここで、ネットワークスライスまたはS-NSSAIに登録するUEとは、ネットワークスライスを示すS-NSSAIがallowed NSSAIに含まれて記憶することであってもよい。スライスに接続する最大UE数管理の機能をサポートネットワーク内の装置は、S-NSSAIごとに、スライスに接続する最大UE数管理を要するか否かを記憶することができ、さらに登録されたUEが最大数である定数に達しているか否かを登録手続き中に確認することができる。さらに、スライスに接続する最大UE数管理の機能をサポートする各装置は、第1のNSSAIを記憶することができてよい。本稿では、スライスに接続する最大UE数は、スライス毎に接続する最大UE数、またはネットワークスライスまたはS-NSSAIに登録できる最大UE数、または最大UE数、または定数、と表現される場合がある。
【0155】
バックオフタイマは、UEによるMMメッセージの送信、及び/又はSMメッセージによる手続きの開始を禁止するためのタイマであり。バックオフタイマは、UEにより管理、実行される。バックオフタイマはS-NSSAIに対応づけられていてもよい。UEは、S-NSSAIに対応付けられたバックオフタイマが有効である間は、そのS-NSSAIを用いた、MMメッセージの送信、及び/又はSMメッセージの送信、が禁止、又は規制、又は制限された状態であってよい。これらの規制は5GSの輻輳管理による規制であってもよいし、5GSの輻輳管理による規制を含めた規制であってもよい。
【0156】
バックオフタイマは、S-NSSAI、及び/又はPLMN単位で、開始、及び/又は停止されるタイマであってよい。
【0157】
具体的には、バックオフタイマは、S-NSSAIに対応付けられてよく、特定のS-NSSAIを用いた、MMメッセージ、及び/又はSMメッセージの送信を禁止するためのタイマであってよい。言い換えると、UEは、このタイマのカウント中は、その特定のS-NSSAIを用いたMMメッセージ、及び/又はSMメッセージを送信しないよう設定してもよい。
【0158】
さらに、UEは、このタイマのカウント中に、後述する特定の条件に基づいて、新しいPLMNにおいて、変更前のPLMNで禁止されていたMMメッセージ、及び/又はSMメッセージの送信が許容されるように設定してもよい。尚、変更前のPLMNで禁止されていた、MMメッセージ、及び/又はSMメッセージの送信が許容されると表現した場合、バックオフタイマに対応付けられたS-NSSAIと同じS-NSSAI、及び/又は同じS-NSSAIに関連するS-NSSAI、及び/又は同じS-NSSAIのマップドS-NSSAIに関連するS-NSSAI、を用いたMMメッセージ、及び/又はSMメッセージの送信が許容されることを意味してもよい。
【0159】
さらに、バックオフタイマは、特定のNSSAIを用いた、MMメッセージの送信を禁止するためのタイマであってよい。言い換えると、UEは、このタイマのカウント中は、その特定のNSSAI、及び/又は特定のS-NSSAIを含むNSSAIを用いたMMメッセージを送信しないよう設定してもよい。
【0160】
さらに、UEは、このタイマのカウント中に、後述する特定の条件に基づいて、新しいPLMNにおいて、変更前のPLMNで禁止されていたMMメッセージの送信が許容されるように設定してもよい。尚、変更前のPLMNで禁止されていた、MMメッセージの送信が許容されると表現した場合、バックオフタイマに対応付けられたNSSAIと同じNSSAI、及び/又はバックオフタイマに対応付けられたS-NSSAIと同じS-NSSAIを含むNSSAIを用いたMMメッセージの送信が許容されることを意味してもよい。さらに、変更前のPLMNで禁止されていた、MMメッセージの送信が許容されると表現した場合、バックオフタイマに対応付けられたS-NSSAIに関連するS-NSSAIを含むNSSAI、及び/又はバックオフタイマに対応付けられたS-NSSAIのマップドS-NSSAIに関連するS-NSSAIを含むNSSAIを用いたMMメッセージの送信が許容されることを意味してもよい。
【0161】
また、バックオフタイマは、no NSSAIに対応付けられ、no NSSAIを用いたMMメッセージの送信を禁止するためのタイマであってもよい。言い換えると、UE_A10は、このタイマのカウント中は、no NSSAIを用いたMMメッセージを送信しないよう設定してもよい。さらに、UE_A10は、このタイマのカウント中に、後述する特定の条件に基づいて、新しいPLMNにおいて、変更前のPLMNで禁止されていたMMメッセージの送信が許容されるように設定してもよい。尚、変更前のPLMNで禁止されていたMMメッセージの送信が許容されると表現した場合、no NSSAIを用いたMMメッセージが許容されることを意味してもよい。
【0162】
さらに、バックオフタイマは、5GMMのタイマ、及び/又はEMM(EPS mobility management)のタイマであってもよい。さらに、バックオフタイマは、タイマT3448であってもよいし、タイマT3448と同等のタイマであってもよい。言い換えると、バックオフタイマは、コントロールプレーンを介したユーザデータの通信を規制するためのタイマと、同じタイマであってもよいし、同様のタイマであってもよい。
【0163】
次に、本実施形態において、各装置により送受信、及び記憶管理される識別情報について説明する。
【0164】
本実施形態における第1の識別情報は、UE_A10が要求及び/又は許可されたNSSAI(S-NSSAI(s))と、UEが要求及び/又は許可されたNSSAI(S-NSSAI(s))をサポートする訪問先のPLMN(visited PLMN; vPLMN)又はEHPLMNを関連付けて組み合わされた情報をネットワークから受信し、認識し、処理し、記憶する機能をサポートすることを示すUE_A10の能力情報(capability)であってよい。さらに、第1の識別情報は、UE_A10が前記機能をサポートするか否かを示すUEの能力情報であってもよい。
【0165】
又は、第1の識別情報は、UE_A10が要求及び/又は許可されたNSSAI(S-NSSAI(s))のみをサポートする1又は複数のPLMN(のみ)を含む情報をコアネットワークから受信し、認識し、処理する機能をサポートすることを示すUE_A10の能力情報であってよい。さらに、第1の識別情報は、UE_A10が前記機能をサポートするか否かを示すUEの能力情報であってもよい。
【0166】
更に、第1の識別情報は、UE_A10がコアネットワークに、UE_A10が要求及び/又は許可されたNSSAIとUE_A10が要求及び/又は許可されたNSSAIをサポートするvPLMNを関連付けて組み合わせた情報をサポートするvPLMN又はEHPLMNの情報又は、UE_A10が要求及び/又は許可されたNSSAIをサポートするvPLMNの情報を生成処理及び送信する為の機能をサポートすることを示すコアネットワークの能力情報を要求するための識別情報であってよい。
【0167】
尚、前述のUE_A10がネットワークから受信し、認識し、処理するNSSAI(S-NSSAI(s))とPLMN IDの組み合わせは、1つのPLMN IDに1つのS-NSSAIが関連付けられ組み合わされた情報であってもよいし、1つのPLMN IDに対して複数のS-NSSAIが関連付けられ組み合わされた情報であってもよいし、1つのS-NSSAIに複数のPLMN IDが関連付けられ組み合わされた情報であってもよい。
【0168】
第1の識別情報は、UE_A10が拡張されたSOR(Steering of Roaming)透過コンテナ情報要素(SOR transparent container IE)を記憶する機能を備えることを示す情報であってもよいし、拡張されたallowed NSSAIを記憶する機能を備えることを示す情報であってもよい。
【0169】
本実施形態における第2の識別情報は、コアネットワークが、UE_A10が要求及び/又は許可されたNSSAI(S-NSSAI(s))をサポートするUE_A10の訪問先のPLMN(visited PLMN; vPLMN)を選択し、更に、選択したPLMN情報(PLMN ID)をUE_A10に送信する機能をサポートすることを示すコアネットワークの能力情報(capability)であってよい。さらに、第2の識別情報は、コアネットワークが前記機能をサポートするか否かを示すコアネットワークの能力情報であってもよい。
【0170】
ここで、コアネットワークがUE_A10に送信するPLMN情報は、UE_A10がコアネットワークに要求及び/又はコアネットワークから許可されたNSSAIと関連付けて組み合わされた情報であってもよいし、前述の選択されたPLMN情報(PLMN ID)のみであってもよい。
【0171】
更に、コアネットワークがPLMN情報をNSSAI(スライス情報)と関連付けて組み合わされた情報として送信する場合、1つのPLMN IDに1つのS-NSSAIが関連付けられ組み合わされた情報であってもよいし、1つのPLMN IDに対して複数のS-NSSAIが関連付けられ組み合わされた情報であってもよいし、1つのS-NSSAIに複数のPLMN IDが関連付けられ組み合わされた情報であってもよい。
【0172】
本実施形態における第3の識別情報は、UE_A10が、移動先のネットワークとして使用可能な1又は複数のPLMN (vPLMN(s))を識別する情報(PLMN ID)及び、各PLMNがサポートしているNSSAI (S-NSSAI(s))が関連付けて組み合わされた情報であってよく、更に、このような組み合わされた情報が複数含まれた情報であってよい。
【0173】
尚、PLMN IDとNSSAIの組み合わせは、1つのPLMN IDに1つのS-NSSAIが関連付けられ組み合わされた情報であってもよいし、1つのPLMN IDに対して複数のS-NSSAIが関連付けられ組み合わされた情報であってもよいし、複数のPLMN IDに1つのS-NSSAIが関連付けられ組み合わされた情報であってもよい。
【0174】
ここで、第3の識別情報に含まれるPLMN情報(PLMN ID)は、UE_A10がホームネットワーク(home PLMN; hPLMN)において、要求及び/又は許可されたS-NSSAIに基づいて、コアネットワークが選択した1又は複数のPLMN IDであってよい。
【0175】
また、更に、第3の識別情報は、PLMN IDとS-NSSAIとの関連付けに加え、アクセス技術を示す情報(access technology;PLMN Access Technology Identifier)が更に関連付けられた1又は複数の組み合わせで構成された情報が含まれていてもよい。
【0176】
例えば、第3の識別情報は、SOR(Steering of Roaming)透過コンテナ情報要素(SOR transparent container IE)を拡張した情報要素であってもよいし、allowed NSSAIを拡張した情報であってもよい。ここで、例えば、拡張されたSOR透過コンテナ情報要素は、SOR透過コンテナ情報要素に含まれるpreferred PLMNとアクセス技術の組み合わせリスト(list of preferred PLMN/access technology combinations)における、PLMN IDとアクセス技術の組み合わせに、更に各PLMNがサポートするNSSAI(S-NSSAI(s))が追加された組み合わせであってよい。また、例えば、拡張されたallowed NSSAIは、allowed NSSAIに含まれる複数のS-NSSAIとmapped S-NSSAIの組み合わせに加え、更に、各S-NSSAIがサポートされている1又は複数のPLMN IDが追加された組み合わせで構成され他情報が含まれていてもよい。
【0177】
ここで、UE_A10が第2の識別情報に基づいた、第3の識別情報を認識するための能力情報(capability)が示されていない場合、コアネットワークは当該UE_A10に第3の識別情報を送信せず、拡張されていないSOR transparent container IE又は、拡張されていないallowed S-NSSAIを送信してもよい。
【0178】
第3の識別情報は、コアネットワークがUEに許可したS-NSSAI(例えばallowed S-NSSAI)と、そのS-NSSAIに関連付けられた一又は複数のPLMNのリストにより構成されてもよい。ここで、コアネットワークはPLMNであってもよい。
【0179】
本実施形態における第4の識別情報は、UE_A10が、移動先のネットワークとして使用可能な1又は複数のネットワーク(vPLMN)を識別する情報(PLMN ID)で構成された識別情報であってよい。
【0180】
ここで、第4の識別情報に含まれるPLMN情報(PLMN ID)は、UE_A10がホームネットワーク(home PLMN; hPLMN)において、要求及び/又は許可されたS-NSSAIに基づいて、コアネットワークが選択した1又は複数のPLMN IDであってよい。
【0181】
また、更に、第4の識別情報は、PLMN IDとアクセス技術を示す情報(access technology;PLMN Access Technology Identifier)が関連付けられた1又は複数の組み合わせであってもよい。
【0182】
例えば、第4の識別情報は、SOR transparent container IEであってもよく、当該情報要素には、UE_A10がネットワークに要求及び/又は許可されたNSSAI(S-NSSAI(s))をサポートし、コアネットワークによって選択された、1又は複数のPLMN(s)が含まれていてよい。
【0183】
さらに、第4の識別情報は、SOR透過コンテナ情報要素(SOR transparent container IE)を拡張した情報要素であってもよいし、allowed NSSAIを拡張した情報であってもよい。ここで、例えば、拡張されたSOR透過コンテナ情報要素は、SOR透過コンテナ情報要素に含まれるpreferred PLMNとアクセス技術の組み合わせリスト(list of preferred PLMN/access technology combinations)における、PLMN IDとアクセス技術の組み合わせに、更に各PLMNがサポートするNSSAI(S-NSSAI(s))が追加された組み合わせであってよい。また、例えば、拡張されたallowed NSSAIは、allowed NSSAIに含まれる複数のS-NSSAIとmapped S-NSSAIの組み合わせに加え、更に、各S-NSSAIがサポートされている1又は複数のPLMN IDが追加された組み合わせで構成され他情報が含まれていてもよい。
【0184】
ここで、UE_A10が第2の識別情報に基づいた、第3の識別情報を認識するための能力情報(capability)が示されていない場合、コアネットワークは当該UE_A10に第3の識別情報を送信せず、PLMNのS-NSSAIサポートを考慮しない従来のSOR transparent container IEを送信してもよい。
【0185】
[3. 第1の実施形態]
[3.1. 各実施形態で用いられる手続きの説明]
次に、各実施形態で用いられる手続きについて説明する。尚、各実施形態で用いられる手続きには、登録手続き(Registration procedure)、UE設定更新手続き(Generic UE configuration update procedure)、PLMN選択が含まれる。以下、各手続きについて説明していく。
【0186】
尚、各実施形態では、図2に記載されているように、HSSとUDM、PCFとPCRF、SMFとPGW-C、UPFとPGW-Uが、それぞれ同一の装置(つまり、同一の物理的なハードウェア、又は同一の論理的なハードウェア、又は同一のソフトウェア)として構成されている場合を例にとって説明する。しかし、本実施形態に記載される内容は、これらが異なる装置(つまり、異なる物理的なハードウェア、又は異なる論理的なハードウェア、又は異なるソフトウェア)として構成される場合にも適用可能である。例えば、これらの間で、直接データの送受信を行ってもよいし、AMF、MME間のN26インターフェースを介してデータを送受信してもよいし、UEを介してデータを送受信してもよい。
【0187】
[3.2. 登録手続き]
まず、登録手続き(Registration procedure)について、図6を用いて説明する。以下、本手続きとは登録手続きを指す。登録手続きは、UEが主導してアクセスネットワーク_B、及び/又はコアネットワーク_B、及び/又はDNへ登録する為の手続きである。UEは、ネットワークに登録していない状態であれば、例えば、電源投入時等の任意のタイミングで本手続きを実行することができる。言い換えると、UEは、非登録状態(5GMM-DEREGISTERED state)であれば任意のタイミングで本手続きを開始できる。また、各装置(特にUEとAMF)は、登録手続きの完了に基づいて、登録状態(5GMM-REGISTEDED state)に遷移することができる。尚、各登録状態は、アクセス毎に各装置で管理されてよい。具体的には、各装置は3GPPアクセスに対する登録の状態(登録状態又は非登録状態)と、non-3GPPアクセスに対する登録の状態を独立して管理してよい。
【0188】
さらに、登録手続きは、ネットワークにおけるUEの位置登録情報を更新する、及び/又は、UEからネットワークへ定期的にUEの状態を通知する、及び/又は、ネットワークにおけるUEに関する特定のパラメータを更新する為の手続きであってもよい。
【0189】
UEは、TA(トラッキングエリア)を跨ぐモビリティをした際に、登録手続きを開始してもよい。言い換えると、UEは、保持しているTAリスト(TAI list又は登録エリア)で示されるTAとは異なるTAに移動した際に、登録手続きを開始してもよい。さらに、UEは、実行しているバックオフタイマ、またはその他のタイマが満了した際に本手続きを開始してもよい。さらに、UEは、PDUセッションの切断や無効化が原因で各装置のコンテキストの更新が必要な際に登録手続きを開始してもよい。さらに、UEは、UEのPDUセッション確立に関する、能力情報、及び/又はプリファレンスに変化が生じた場合、登録手続きを開始してもよい。さらに、UEは、定期的に登録手続きを開始してもよい。さらに、UEは、UE設定更新手続きの完了に基づいて、又は登録手続きの完了に基づいて、又はPDUセッション確立手続きの完了に基づいて、又はPDUセッションマネジメント手続きの完了に基づいて、又は各手続きでネットワークから受信した情報に基づいて、又はバックオフタイマの満了、または停止に基づいて、登録手続きを開始してもよい。尚、UEは、これらに限らず、任意のタイミングで登録手続きを実行することができる。
【0190】
なお、上述したUEがネットワークに登録していない状態から登録された状態に遷移する為の手続きを、初期登録手続き(initial registration procedure)または初期登録のための登録手続き(registration procedure for initial registration)としてよいし、UEがネットワークに登録された状態で実行された登録手続きを、移動及び定期的な登録更新の為の登録手続き(registration procedure for mobility and periodic registration update)または移動及び定期的な登録手続き(mobility and periodic registration procedure)としてよい。
【0191】
なお、UEは登録手続きの前、又は登録手続きの初期状態において、PLMN選択を実行し、UEが要求するPLMNを選択及び決定してもよい。
【0192】
図6のnew AMF141は、本手続きによりUE_A10が登録されるAMFを示し、old AMF142は本手続きより前の手続きによりUEが登録されていたAMFを意味する。本手続き内で、AMFの変更が発生しない場合、old AMF142とnew AMF141間のインターフェース、及びold AMF142とnew AMF141間の手続きは発生せず、new AMF141はold AMF142と同じ装置であってよい。本実施形態では、AMFと記載した場合、new AMF141を意味してもよいし、old AMF142を意味してもよいし、またその両方を意味してもよい。なお、new AMF141とold AMF142はAMF140であってよい。
【0193】
まず、UE_A10は、new AMF141に登録要求(Registration request)メッセージを送信することにより(S600)(S602)(S604)、登録手続きを開始する。具体的には、UEは、登録要求メッセージを含むRRCメッセージを、5G AN120(又はgNB)に送信する(S600)。尚、登録要求メッセージは、N1インターフェース上で送受信されるNASメッセージである。また、RRCメッセージは、UEと5G AN120(又はgNB)との間で送受信される制御メッセージであってよい。また、NASメッセージはNASレイヤで処理され、RRCメッセージはRRCレイヤで処理される。尚、NASレイヤはRRCレイヤよりも上位のレイヤである。
【0194】
ここで、UE_A10は、第1の識別情報を、登録要求メッセージ及び/又はRRCメッセージに含めて送信する事ができる。さらに、UE_A10は登録要求メッセージ及び/又はRRCメッセージに、本手続きの種類を示す識別情報を含めて送信してよい。ここで、本手続きの種類を示す識別情報は、5GS registration type IEであってよく、本手続きが初期登録の為、又は移動に伴う登録情報更新の為、又は定期的な登録情報更新の為、又は緊急時の登録の為、の登録手続きであることを示す情報であってよい。
【0195】
UE_A10は、UE_A10がサポートする機能をネットワークに通知するために、UEの能力情報を登録要求メッセージ含めてもよく、UEの能力情報として第1の識別情報を含めてもよい。ここで、UEの能力情報は、5GSの5G MM capabilityであってよい。
【0196】
UE_A10はこの識別情報を、これらとは異なる制御メッセージ、例えば、RRCレイヤよりも下位のレイヤ(例えば、MACレイヤ、RLCレイヤ、PDCPレイヤ)の制御メッセージに含めて送信してもよい。尚、UE_A10は、これらの識別情報を、送信することで、UE_A10が各機能をサポートしていることを示してもよいし、UEの要求を示してもよいし、これら両方を示してもよい。尚、各機能のサポートを示す情報と、各機能の使用の要求を示す情報は、同じ識別情報として送受信されてもよいし、異なる識別情報として送受信されてもよい。
【0197】
尚、UE_A10は、第1の識別情報をネットワークに送信するか否かを、UEの能力情報、及び/又はUEポリシー、及び/又はUEの状態、及び/又はユーザの登録情報、及び/又はUEが保持するコンテキスト等に基づいて、選択、決定してもよい。
【0198】
UE_A10は、移動後のPLMN選択に使用する、第3の識別情報及び/又は第4の識別情報に含まれる、PLMN IDとPLMNがサポートするNSSAI(S-NSSAI)の組み合わせ情報を識別し、処理するための機能を備える場合、第1の識別情報を登録要求メッセージに含めて送信してもよい。UE_A10は、第1の識別情報を送信することで、第3の識別情報及び/又は第4の識別情報に含まれる、PLMN IDとPLMNがサポートするNSSAI(S-NSSAI)の組み合わせ情報を処理するための機能を備えることをネットワークに示してもよい。
【0199】
更にUE_A10は、第1の識別情報を登録要求メッセージに含めて送信することで、第1の識別情報に対応する機能をネットワークがサポートすることを示すネットワークの能力情報を要求することを示してよい。
【0200】
また、UE_A10が第1の識別情報が示す機能をサポートする能力を保持し、更に、UE_A10が、本手続きによって登録を実施しているPLMN(HPLMN)において使用を要求するNSSAI(requested NSSAI)に含まれる1又は複数のS-NSSAIをUEのモビリティが発生した後に登録し接続するVPLMN又はEHPMNにおいて使用することが想定し、要求する場合に第1の識別情報を登録要求メッセーに含めてもネットワークに送信してもよい。
【0201】
UE_A10は、登録要求メッセージ及び/又は登録要求メッセージが含まれるRRCメッセージに、第1の識別情報以外も含めてもよく、例えばUE ID及び/又はPLMN ID及び/又はAMF識別情報及び/又はrequested NSSAIを含めて送信してもよい。
【0202】
ここで、AMF識別情報とは、AMF、またはAMFの集合を識別する情報であってよく、例えば、5G-S-TMSI(5G S-Temporary Mobile Subscription Identifier)やGUAMI(Globally Unique AMF Identifier)であってよい。
【0203】
UE_A10が、「UEが要求するPLMNと、UEが要求するアクセスタイプと、に対応づけられた、allowed NSSAI」を記憶する場合、及び/又は「要求するPLMNに対してconfigured NSSAI」を記憶する場合、及び/又は「default configured NSSAI」を記憶する場合、UEはrequested NSSAIを登録要求メッセージに含めて、要求するPLMNへ送信してもよい。
【0204】
または、「UEが要求するPLMNとは異なるPLMNと、UEが要求するアクセスタイプと、に対応付けられたallowed NSSAI」をUEが記憶する場合、そのallowed NSSAIまたはそのallowed NSSAIに含まれるS-NSSAIが、更に、要求するPLMNと関連付けられている場合には、UE_A10はrequested NSSAIを登録要求メッセージに含めて、要求するPLMNへ送信してもよい。
【0205】
ここで、UEが要求するPLMNとは異なるPLMNと関連付けられたallowed NSSAIまたはそのallowed NSSAIに含まれるS-NSSAIが、要求するPLMNと関連付けられている場合とは、例えば、UE_A10がallowed NSSAIを複数のPLMN(要求するPLMNとその他のPLMN)と関連付けて記憶することを意味してもよい。
【0206】
または、UEが要求するPLMNとは異なるPLMNと関連付けられたallowed NSSAIまたはそのallowed NSSAIに含まれるS-NSSAIが、要求するPLMNと関連付けられている場合とは、UEが要求するPLMNとは異なるPLMNと関連付けられたallowed NSSAIまたはそのallowed NSSAIに含まれるS-NSSAIと、そのS-NSSAIをサポートするPLMN listをUEが記憶する場合に、そのPLMN listにUEが要求するPLMNが含まれている場合であってもよい。
【0207】
また、UE_A10は、UEが要求するPLMNとは異なるPLMNと関連付けられたallowed NSSAIに含まれるS-NSSAIをrequested NSSAIに含めてもよい。
【0208】
または、UE_A10は、UEが要求するPLMNとは異なるPLMNと関連付けられたallowed NSSAIに含まれるS-NSSAIのmapped S-NSSAIを5GSのRequested mapped NSSAIに含めてもよい。
【0209】
または、UE_A10は、VPLMNに対する登録要求手続きにおいて、HPLMNと関連付けられたallowed NSSAIに含まれるS-NSSAIを、5GSのRequested mapped NSSAIに含めて、ネットワークに送信してもよい。
【0210】
また、UE_A10は、登録要求メッセージにSMメッセージ(例えば、PDUセッション確立要求メッセージ)を含めて送信することで、又は登録要求メッセージとともにSMメッセージ(例えば、PDUセッション確立要求メッセージ)を送信することで、登録手続き中にPDUセッション確立手続きを開始してもよい。
【0211】
5G AN120(又はgNB)は、登録要求メッセージを含むRRCメッセージを受信すると、登録要求メッセージを転送するAMFを選択する(S602)。尚、5G AN120(又はgNB)は、登録要求メッセージ、及び/又は登録要求メッセージが含まれるRRCメッセージ、に含まれる1又は複数の識別情報に基づいて、AMFを選択することができる。具体的には、5G AN(又はgNB)は、第1識別情報に基づいて、登録要求メッセージの送信先のnew AMF141を選択してもよい。
【0212】
例えば、5G AN120(又はgNB)は、第1の識別情報に基づき、第1の識別情報が示す能力情報に対応する機能をサポートするAMFを選択してもよい。具体的には、5G AN(又はgNB)は、第1の識別情報が示す、UEの能力情報に対応し、第3の識別情報及び/又は第4の識別情報に含まれる、PLMN ID及び/又はPLMNのアクセス技術とPLMNがサポートするNSSAI(S-NSSAI)の組み合わせた情報を生成し送信するための機能を備えるAMFを選択してもよい。
【0213】
なお、AMFの選択方法はこれに限らず、5G AN(又はgNB)はこれ以外の条件に基づきAMFを選択してもよい。5G AN(又はgNB)は、受信したRRCメッセージから登録要求メッセージを取り出し、選択したnew AMFに、登録要求メッセージを転送する(S604)。なお、第1の識別情報が、登録要求メッセージには含まれずRRCメッセージに含まれた場合、RRCメッセージに含まれた識別情報を、選択したAMF(new AMF141)に、登録要求メッセージとともに転送してもよい(S604)。
【0214】
new AMF141は、登録要求メッセージを受信した場合、第1の条件判別を実行することができる。第1の条件判別とは、ネットワーク(又はnew AMF141)がUEの要求を受諾するか否かを判別するためのものである。new AMF141は、第1の条件判別が真の場合、S606からS612 の手続きを実行する。一方で、new AMF141は、第1の条件判別が偽の場合、S606からS608の手続きを実行せず、S610の手続きを実行してもよい。
【0215】
または、new AMF141は、UEコンテキストをold AMF142に要求、及びUEコンテキストをold AMF142から受信(S606、S608)後に第1の条件判別をしてもよい。その場合、new AMF141は、第1の条件判別が真の場合、S610及び/又はS612を実行してよい。一方で、new AMF141は、第1の条件判別が偽の場合、S610を実行してもよい。
【0216】
なお、ここで、第1の条件判別が真の場合、S610で送信及び受信される制御メッセージは、登録受諾(Registration accept)メッセージであってよいし、第1の条件判別が偽である場合、S610で送信及び受信される制御メッセージは、登録拒絶(Registration reject)メッセージであってよい。
【0217】
尚、第1の条件判別は、登録要求メッセージの受信、及び/又は登録要求メッセージに含まれる各識別情報、及び/又は加入者情報、及び/又はネットワークの能力情報、及び/又はオペレータポリシー、及び/又はネットワークの状態、及び/又はユーザの登録情報、及び/又はAMFが保持するコンテキスト等に基づいて、実行されてもよい。
【0218】
例えば、UEの要求をネットワークが許可する場合、第1の条件判別は真であり、UEの要求をネットワークが許可しない場合、第1の条件判別は偽でよい。また、UEの登録先のネットワーク、及び/又はネットワーク内の装置が、UEの要求する機能をサポートしている場合、第1の条件判別は真であり、UEの要求する機能をサポートしていない場合、第1の条件判別は偽でよい。さらに、送受信される識別情報が許可される場合、第1の条件判別は真であり、送受信される識別情報が許可されない場合、第1の条件判別は偽でよい。
【0219】
また、AMFがUEから受信したrequested NSSAIに含まれるS-NSSAIがNSSAA手続きを要するスライスを識別する情報である場合、更にAMFがUEに対して対応するS-NSSAIのNSSAA手続きの結果が成功であると記憶する場合、第1の条件判別は真であってよい。または、UEに許可するS-NSSAIがなく、今後もUEに対してallowed NSSAIを割り当てる予定がない場合、第1の条件判別は偽であってもよい。
【0220】
また、AMFがUEから受信したrequested NSSAIに含まれるS-NSSAIがスライスに接続する最大UE数管理を要するスライスを識別する情報である場合、さらに最大UE数に達していなかった場合、第1の条件判別は真であってよい。または、UEに許可するS-NSSAIがない場合も、今後もUEに対してallowed NSSAIを割り当てることが期待できる場合には、第1の条件判別は真であってもよい。
【0221】
AMFは、UEに許可するS-NSSAIがない場合で、第1のNSSAIをUEに割り当てる場合に、第1の条件判別は真であってよいし、偽であってもよい。
【0222】
new AMF141は、new AMF141がUEから受信したメッセージに含まれるAMF識別情報に示されるAMFがold AMF142である場合、S606、S608の手続きを実行し、new AMF141がUE_A10から受信したメッセージに含まれるAMF識別情報に示されるAMFがnew AMF141である場合、S606、S608の手続きを実行しない。言い換えると、本手続きによりAMFの変更(AMF change)が発生した場合、S606、S608の手続きは実行され、AMFの変更が発生しない場合は、S606、S608の手続きはスキップされる。
【0223】
UEコンテキストの転送手続き(S606、S608)について説明する。new AMF141は、old AMF142にUEコンテキストの要求メッセージを送信する(S606)。old AMF142は受信したUEコンテキストの要求メッセージに基づき、new AMF141へUEコンテキストを送信する。new AMF141は、受信したUEコンテキストに基づき、UEコンテキストを生成する。
【0224】
ここで、new AMF141からold AMF142に送信されるUEコンテキストには、UE IDやallowed NSSAIが含まれていてもよい。更に、UEコンテキストには、configured NSSAI及び/又はrejected NSSAI、NSSAI及び/又はpending NSSAI、及び/又は第1のNSSAI、が含まれていてもよい。また、UEコンテキストに含まれるallowed NSSAI、及び/又はconfigured NSSAI、及び/又はrejected NSSAI、及び/又はpending NSSAI、及び/又は第1のNSSAI、及び各NSSAIに含まれるS-NSSAI、はUEへの通知が完了しているか否かの情報が紐づけられていてもよい。
【0225】
また、UEコンテキストには、NSSAA手続きを要するS-NSSAIの情報、及び/又はUEに対してNSSAA手続きを完了した、認証が成功したことを示す情報、及び/又は認証が失敗した事を示す情報を含めてもよい。
【0226】
また、UEコンテキストには、スライスに接続する最大UE数管理を要するS-NSSAIの情報、及び/又は最大UE数に達したことを示す情報、及び/又はスライスに接続する最大UE数に達したか否かを示す情報を含めてもよい。
【0227】
なお、これらS-NSSAIの特性に関する情報は、1つの情報として管理されてよく、具体的には、ネットワークは、各S-NSSAIごとに、NSSAAを要するか否か、NSSAAが成功したか否か、スライスに接続する最大UE数の管理を要するか否か、スライスに接続する最大UE数に達したか否か、を示す情報を関連付けて記憶してもよい。
【0228】
new AMF141は、第1の条件判別の決定に基づいて、及び/又はold AMF142からUEコンテキストの受信に基づき、UEへ制御メッセージを送信してよい(S610)。制御メッセージは登録受諾メッセージであってもよいし、登録拒絶メッセージであってもよい。以下、UEに送信された制御メッセージが登録受諾メッセージであった場合について説明する。
【0229】
new AMF141は、制御メッセージに少なくとも第2から4の識別情報の内、1つ以上の識別情報を含めて送信してもよい。尚、new AMF141は、これらの識別情報及び/又は制御メッセージを送信することで、ネットワークが各機能をサポートしていることを示してもよいし、UEの要求が受諾されたことを示してもよいし、UEからの要求を許可又はサポートしていない事を示してもよいし、これらを組み合わせた情報を示してもよい。さらに、複数の識別情報が送受信される場合、これらの識別情報の2以上の識別情報は、1以上の識別情報として構成されてもよい。尚、各機能のサポートを示す情報と、各機能の使用の要求を示す情報は、同じ識別情報として送受信されてもよいし、異なる識別情報として送受信されてもよい。
【0230】
ここで、第2の識別情報は、UEから受信した第1の識別情報が示す能力情報に対応する機能をnew AMF141及び/又はコアネットワークがサポートしていることを示す能力情報であってよい。
【0231】
new AMF141は、また、第3及び/又は第4の識別情報を登録受諾メッセージに含めることで、第2の識別情報が示す能力をnew AMF141及び/又はコアネットワークが有していることを示してもよい。言い換えると、new AMF141は、第3及び/又は4の識別情報を登録受諾メッセージに含める場合、第2の識別情報を含めなくてもよい。
【0232】
更に、new AMF141は、UEから第1の識別情報を受信しなかった場合、第3及び/又は第4の識別情報を送信してはならない。言い換えると、new AMF141は、UEから第1の識別情報を受信しなかった場合、第3及び/又は第4の識別情報が禁止されてもよい。
【0233】
new AMF141は、UEから第1の識別情報を受信した場合、第2から4の識別情報のうち、少なくとも1つの識別情報を制御メッセージに含めて送信してよい。
【0234】
更に、new AMF141は、UEの設定情報の更新があった場合に、第3の識別情報及び/又は4の識別情報の内少なくとも1つを送信してよい。
【0235】
new AMF141は、さらに、configured NSSAI、及び/又はallowed NSSAI、及び/又はrejected NSSAI、及び/又はpending NSSAI、及び/又は第1のNSSAIを制御メッセージに含めてUE_A10へ送信してよい。
【0236】
new AMF141は、制御メッセージの送信時に、UEに許可するS-NSSAI(allowed NSSAI)はないが、本手続き完了後または本手続きと並行して、NSSAA手続きを実行する予定がある場合、またはUEとネットワーク間でNSSAA手続きを実行中である場合、またはpending NSSAIを制御メッセージに含めて送信した場合、空の値をallowed NSSAIに含めて送信してもよい。
【0237】
new AMF141は、制御メッセージの送信時に、UEに許可するS-NSSAI(allowed NSSAI)はないが、第10の識別情報を制御メッセージに含める場合、また本手続きより前に第1のNSSAIをUEへ通知している場合には、空の値をallowed NSSAIに含めて送信してもよい。
【0238】
new AMF141は、全てのPLMNに適用されることを示す、第13の識別情報を制御メッセージに含める場合、第15の識別情報をともに制御メッセージに含めてもよい。
【0239】
UE_A10は、制御メッセージ、及び/又は第10から15の識別情報の内の1つ以上の情報を、ネットワークから受信する。より詳細には、UEは、制御メッセージ、及び/又は第10から15の識別情報の内の1つ以上の情報を、new AMF141から受信する。
【0240】
UE_A10は、第10から15の識別情報のうち、少なくとも1つの情報の受信に基づき、受信した情報を認識してよい。具体的には、UE_A10は、スライス毎に接続する最大UE数に達したために、第10の識別情報で示されるS-NSSAI、及び/又は第14の識別情報で示されるS-NSSAI、及び/又は第15の識別情報で示されるmapped S-NSSAIに関係するS-NSSAIを用いたMMメッセージの送信、及び/又はSMメッセージの送信一時的に禁止されている状態であることを認識してよい。なお、ここでMM手続きは登録要求メッセージであってもよいし、SMメッセージはPDUセッション確立要求メッセージであってもよい。
【0241】
UE_A10は、第2から4の識別情報のうち少なくとも1つ以上の情報の受信、及び/又は制御メッセージの受信に基づいて、以下の作業を実行してよい。
【0242】
UE_A10は、第2から第4の識別情報の内、1以上の識別情報を受信することで、ネットワークが、第1の識別情報が示すUE能力情報に対応する機能をサポートしていることを認識してもよい。
【0243】
UE_A10は、第2の識別情報を受信せずに、第3の識別情報及び/又は第4の識別情報を受信した場合には、第3の識別情報及び/又は第4の識別情報を拡張されていないSOR透過コンテナ情報要素または、拡張されていないallowed NSSAIとして認識、記憶、処理してよい。
【0244】
UE_A10は、第3の識別情報及び/又は第4の識別情報を受信した場合、UE_A10は、これらを記憶又は更新してよい。例えば、本手続きが、初期登録手続きであった場合、又は、UEが第3の識別情報及び/又は第4の識別情報を記憶又は保持していない場合、これらを記憶してもよい。また、例えば、本手続きが、更新のための登録手続きであった場合、又は、UEが第3の識別情報及び/又は第4の識別情報に含まれる情報を既に受信又はプリコンフィグ等によって記憶又は保持している場合は、本手続きによって新たに受信した第3の識別情報及び/又は第4の識別情報によって上書き又は追加することで更新してもよい。
【0245】
具体的には、第3の識別情報が拡張されたSOR透過コンテナ情報要素である場合、UE_A10は、第3の識別情報の受信に基づき、第3の識別情報に示される一又は複数の情報を記憶する。更に、すでに、UE_A10が拡張されたSOR透過コンテナ情報要素または拡張されていないSOR透過コンテナ情報要素を記憶している場合、古いSOR透過コンテナ情報要素を削除してもよい。
【0246】
または、第3の識別情報が拡張されたallowed NSSAIである場合、UE_A10は、第3の識別情報の受信に基づき、第3の識別情報に示される一又は複数の情報を記憶する。具体的には、UE_A10は、第3の識別情報の受信に基づき、allowed NSSAIを更新してよい。更に、すでに、UE_A10がallowed NSSAIを記憶している場合、古いallowed NSSAIを削除してもよい。
【0247】
更に具体的には、第3の識別情報が拡張されたallowed NSSAIである場合、UE_A10は、第3の識別情報の受信に基づき、第3の識別情報に示されるallowed NSSAIに含まれるS-NSSAIを、現在のPLMNとアクセスタイプに対応づけて記憶してよい。さらに、UE_A10は、allowed NSSAIに含まれるS-NSSAIに、サポートするPLMNリストを関連付けて記憶してもよい。
【0248】
第4の識別情報が、SOR透過コンテナ情報要素である場合、UE_A10は、第4の識別情報の受信に基づき、受信したSOR透過コンテナ情報要素を記憶してもよい。 第4の識別情報が、allowed NSSAIである場合、UE_A10は、第4の識別情報の受信に基づき、受信したallowed NSSAIを記憶してもよい。
【0249】
ここで、例えば、第3の識別情報及び/又は第4の識別情報は、第1の識別情報をUEから受信したAMF又はUDM又はSOR-AF又はその他のコアネットワーク装置が、SOR透過コンテナ情報要素に基づいて、UEが許可されたNSSAI(allowed NSSAI)に含まれるS-NSSAI(s)をサポートするPLMN毎に関連付けを行うことで生成した新たな情報であってもよいし、SOR透過コンテナ情報要素を拡張又は変更して生成された情報であってもよい。この関連付けは、具体的には、SOR透過コンテナ情報要素に含まれるPLMN ID and access technology list (list of preferred PLMN/access technology combinations)に記録されるPLMN ID とaccess技術の関連付けに加え、更にPLMN ID毎にサポートされるallowed NSSAI又はallowed NSSAIに含まれる1以上のS-NSSAIが関連付けられ、PLMN IDとaccess技術とUEが許可された1以上のNSSAIを1組の情報としたSOR透過コンテナ情報要素又はPLMN ID and access technology list (list of preferred PLMN/access technology combinations)を拡張したリストとして構成されてよい。
【0250】
また、例えば、第3の識別情報及び/又は第4の識別情報は、第1の識別情報をUEから受信したAMF又はUDM又はその他のコアネットワーク装置が、allowed NSSAIに含まれるS-NSSAI毎に、S-NSSAIをサポートする1又は複数のVPLMNのPLMN IDとの関連付けを行って生成した新たな情報であってもよいし、allowed NSSAIを拡張又は変更して生成された情報であってもよい。具体的には、S-NSSAIとmapped S-NSSAIの関連付けに加え、更にこれらのS-NSSAIをサポートするPLMN IDを1組の情報としたallowed NSSAIを拡張したリストとして構成されてよい。
【0251】
また、例えば、第3の識別情報が登録受諾メッセージに含まれる場合は、AMFは、allowed NSSAIを含めなくてもよく、allowed NSSAIの代わりに第3の識別情報を含めてもよい。言い換えると、第3の識別情報を受信したUEは、第3の識別情報をallowed NSAAIを含む情報であると認識し、以降の各種処理に第3の識別情報に含まれる情報をallowed NSSAIとして用いてもよい。
【0252】
尚、AMFは、第2から4の識別情報の内、どの識別情報を制御メッセージに含めるかを、受信した各識別情報、及び/又は加入者情報、及び/又はネットワークの能力情報、及び/又はオペレータポリシー、及び/又はネットワークの状態、及び/又はユーザの登録情報、及び/又はAMFが保持するコンテキスト等に基づいて、選択、決定してもよい。
【0253】
また、AMFは、制御メッセージが登録受諾メッセージである場合、登録受諾メッセージにSMメッセージ(例えば、PDUセッション確立受諾メッセージ)を含めて送信するか、又は登録受諾メッセージとともにSMメッセージ(例えば、PDUセッション確立受諾メッセージ)を送信することができる。ただし、この送信方法は、登録要求メッセージの中にSMメッセージ(例えば、PDUセッション確立要求メッセージ)が含められていた場合に、実行されてもよい。また、この送信方法は、登録要求メッセージとともにSMメッセージ(例えば、PDUセッション確立要求メッセージ)が送信された場合に、実行されてもよい。AMFは、このような送信方法を行うことにより、登録手続きにおいて、SMのための手続きが受諾されたことを示すことができる。
【0254】
また、AMFは、受信した各識別情報、及び/又は加入者情報、及び/又はネットワークの能力情報、及び/又はオペレータポリシー、及び/又はネットワークの状態、及び/又はユーザの登録情報、及び/又はAMFが保持するコンテキスト等に基づいて、登録受諾メッセージを送信することで、UEの要求が受諾されたことを示してもよいし、登録拒絶メッセージを送信することでUEの要求が拒絶されたことを示してもよい。
【0255】
UEは、5G AN(gNB)介して、制御メッセージを受信する(S608)。制御メッセージが登録受諾メッセージである場合、UEは、登録受諾メッセージを受信することで、登録要求メッセージによるUEの要求が受諾されたこと、及び登録受諾メッセージに含まれる各種の識別情報の内容を認識することができる。または、制御メッセージが登録拒絶メッセージである場合、UEは、登録拒絶メッセージを受信することで、登録要求メッセージによるUEの要求が拒絶されたこと、及び登録拒絶メッセージに含まれる各種の識別情報の内容を認識することができる。また、UEは、登録要求メッセージを送信した後、所定の期間が経過しても、制御メッセージを受信しない場合には、UEの要求が拒絶されたことを認識してもよい。
【0256】
UEは、さらに、制御メッセージが登録受諾メッセージである場合、登録受諾メッセージに対する応答メッセージとして、登録完了メッセージを、5G AN(gNB)介して、AMFに送信することができる(S610)。尚、UEは、PDUセッション確立受諾メッセージ等のSMメッセージを受信した場合は、登録完了メッセージに、PDUセッション確立完了メッセージ等のSMメッセージを含めて送信してもよいし、SMメッセージを含めることで、SMのための手続きが完了したことを示してもよい。ここで、登録完了メッセージは、N1インターフェース上で送受信されるNASメッセージであるが、UEと5G AN(gNB)間はRRCメッセージに含まれて送受信される。
【0257】
AMFは、5G AN(gNB)介して、登録完了メッセージを受信する(S612)。また、各装置は、登録受諾メッセージ、及び/又は登録完了メッセージの送受信に基づき、本手続きを完了する。
【0258】
または、各装置は、登録拒絶メッセージの送受信に基づいて、登録手続きを完了してもよい。
【0259】
尚、各装置は、登録受諾メッセージ及び/又は登録完了メッセージの送受に基づいて、UEがネットワークに登録された状態(RM_REGISTERED state、又は5GMM-REGISTERED state)への遷移又は維持をしてもよいし、登録拒絶メッセージの送受信に基づいて、UEが現在のPLMNに対して登録拒絶メッセージを受信したアクセス上でネットワークに登録されていない状態(RM_DEREGISTERED state、又は5GMM-DEREGISTERED state)への遷移又は維持をしてもよい。また、各装置の各状態への遷移は、登録完了メッセージの送受信または登録手続きの完了に基づいて行われてもよい。
【0260】
さらに、各装置は、登録手続きの完了に基づいて、登録手続きで送受信した情報に基づいた処理を実施してもよい。例えば、UEの一部の要求が拒絶されたことを示す情報を送受信した場合、UEの要求が拒絶された理由を認識してもよい。さらに、各装置は、UEの要求が拒絶された理由に基づいて、再度本手続きを実施してもよいし、コアネットワーク_Aや別のセルに対して登録手続きを実施してもよい。
【0261】
さらに、UEは、登録手続きの完了に基づいて、登録受諾メッセージ、及び/又は登録拒絶メッセージとともに受信した識別情報を記憶してもよいし、ネットワークの決定を認識してもよい。
【0262】
さらに、UEは、登録手続きの完了に基づいて、記憶する一又は複数のNSSAIを削除してもよい。具体的には、UE_A10は、本手続きの完了に基づき、UE_A10が現在のPLMNに対して両アクセス(3GPPアクセスと非3GPPアクセス)上で非登録状態に遷移した場合、UE_A10は記憶する第1のrejected NSSAI及び/又は第3のrejected NSSAI及び/又は第1のNSSAIを削除してもよい。
【0263】
更に、UE_A10は、本手続きの完了に基づき、UE_A10が現在のPLMNに対してあるアクセス(3GPPアクセスと非3GPPアクセス)上で非登録状態に遷移した場合、又は、UE_A10が新しい登録エリアで登録手続きが成功した場合、又は、UE_A10が新しい登録エリアで登録手続きを実行した結果、あるアクセス上で非登録状態、または登録状態に遷移した場合、UE_A10は現在のPLMNと、現在の登録エリア、及び/又はそのアクセスタイプと、に関連付けられた第2のrejected NSSAIを削除してよい。
【0264】
さらに、各装置は、バックオフタイマの満了、または停止に基づき、再度登録手続きを開始してもよい。
【0265】
さらに、各装置は、記憶するNSSAIの更新に基づき、再度登録手続きを開始してよい。
【0266】
さらに、各装置は、UEがネットワークに登録された状態(RM_REGISTERED state、又は5GMM-REGISTERED state)への遷移又は維持に基づき、SMメッセージの送受信により、SM手続きを開始してよい。
【0267】
[3.3. 更新手続き]
次に更新手続きについて説明する。尚、本章において、更新手続きを本手続きとも称する。
【0268】
更新手続きは、3.2章の登録手続きにおいて、UE_A10が受信した第3の識別情報及び/又は第4の識別情報に基づき、UE_A10が記憶している情報(list of preferred PLMN/access technology combinations)を更新するためのネットワーク主導または、UE主導の手続きであってよい。具体的には、定期的又は任意のタイミングでの登録更新の為の登録手続き、及び/又は、UE設定更新手続き(Generic UE configuration update procedure)、及び/又は、ネットワーク主導のNAS transport手続き、及び/又は、UE主導のNAS transport手続きであってよい。
【0269】
登録手続きによる本手続きは、3.2章で述べた手続きにおいて、新しい第3識別情報及び/又は第4の識別情報をUE_A10がコアネットワークから受信し、UE_A10が既に受信し、記憶している第3の識別情報及び/又は第4の識別情報に基づく情報(list of preferred PLMN/access technology combinations)を更新する手続きであってよい。
【0270】
ネットワーク主導又はUE主導のNAS transport手続きによる本手続きでは、第3の識別情報及び/又は第4の識別情報の更新は、コアネットワークがDL NAS transport messageに第3の識別情報及び/又は第4の識別情報を含めて、UE_A10に送信し、これらを受信したUE_A10が、既に受信し、記憶している第3の識別情報及び/又は第4の識別情報に基づく情報(list of preferred PLMN/access technology combinations)を更新する手続きであってよい。
【0271】
尚、UEによる、第3の識別情報及び/又は第4の識別情報の受信に基づく、第3の識別情報及び/又は第4の識別情報の更新方法は、登録手続きと同じであってよい。
【0272】
ここで、UE主導のNAS transport手続きは、UEがコアネットワークに対して、各情報を提供するための手続きであってよい。尚、提供される情報は、透過コンテナ情報要素があってもよい。さらに、前記透過コンテナ情報要素は、拡張された透過コンテナ情報要素であってもよい。
【0273】
さらに、UE主導のNAS transport手続きは、UEがAMFに、UL NAS transport messageを送信することによって開始される手続きであってよい。さらに、UE主導のNAS transport手続きは、UEの状態変化や、UEの設定変更等がトリガとなって開始される手続きであってもよい。さらに、UE主導のNAS transport手続きは、上位層からの指示によって開始される手続きであってもよい。
【0274】
さらに、ネットワーク主導のNAS transport手続きは、コアネットワークがUEに対して、各情報を提供するための手続きであってよい。尚、提供される情報は、透過コンテナ情報要素があってもよい。さらに、前記透過コンテナ情報要素は、拡張された透過コンテナ情報要素であってもよい。
【0275】
さらに、ネットワーク主導のNAS transport手続きは、AMFがUEに、DL NAS transport messageを送信することによって開始される手続きであってよい。さらに、ネットワーク主導のNAS transport手続きは、UL NAS transport messageの受信に基づいて開始される手続きであってもよい。逆に、ネットワーク主導のNAS transport手続きは、UL NAS transport messageの受信以外のトリガに基づいて開始される手続きであってもよい。例えば、ネットワーク主導のNAS transport手続きは、ネットワークの状態変化や、ネットワークの設定変更等がトリガとなって開始される手続きであってもよい。
【0276】
UE設定更新手続きによる本手続きについては、次の3.3.1章において説明する。
【0277】
[3.3.1. UE設定更新手続き]
次に、UE設定更新手続き(Generic UE configuration update procedure)について、図7を用いて説明する。以下、UE設定更新手続きは本手続きとも称する。本手続きは、コアネットワークが主導して、UEの設定情報を更新するための手続きである。本手続きは、ネットワークに登録されたUEに対してネットワークが主導して実行するモビリティマネジメントのための手続きであってよい。
【0278】
さらに、AMF等のコアネットワーク内の装置は、ネットワークの設定の更新、及び/又はオペレータポリシーの更新に基づいて本手続きを開始してもよい。尚、本手続きのトリガは、UEのモビリティの検出であってもよいし、UE、及び/又はアクセスネットワーク、及び/又はコアネットワークの状態変化の検出であってもよいし、ネットワークスライスの状態変化であってもよい。さらに、本手続きのトリガは、DN、及び/又はDNのアプリケーションサーバーからの要求の受信であってもよいし、ネットワークの設定の変化であってもよいし、オペレータポリシーの変化であってもよい。さらに、本手続きのトリガは、実行しているタイマの満了であってもよい。尚、コアネットワーク内の装置が本手続きを開始するトリガはこれらに限らない。言い換えると、本手続きは、前述の登録手続き及び/又はPDUセッション確立手続きが完了した後の任意のタイミングで実行されてよい。さらに、本手続きは、各装置が5GMMコンテキストを確立した状態、及び/又は各装置が5GMM接続モードである状態であれば、任意のタイミングで実行されてよい。
【0279】
また、各装置は、本手続き中に、UEの設定情報を変更するための識別情報、及び/又はUEが実行している機能を停止又は変更するための識別情報を含んだメッセージを送受信してもよい。さらに、各装置は、本手続きの完了に基づいて、ネットワークが指示する設定に、設定情報を更新してもよいし、ネットワークが指示する挙動を開始してもよい。
【0280】
UEは、本手続きによって送受信される制御情報を基に、UEの設定情報を更新してもよい。さらに、UEは、UEの設定情報の更新に伴って、実行している機能を停止してもよいし、新たな機能を開始してもよい。言い換えると、コアネットワーク内の装置は、本手続きを主導すること、さらには本手続きの制御メッセージ及び制御情報をUEに送信することより、これらの制御情報を用いて識別可能なUEの設定情報を、UEに更新させてもよい。さらに、コアネットワーク内の装置は、UEの設定情報を更新させることで、UEが実行している機能を停止させてもよいし、UEに新たな機能を開始させてもよい。
【0281】
まず、AMF140は、5G AN120(又はgNB)を介してUE_A10に、設定更新コマンド(Configuration update command)メッセージを送信することにより(S700)、UE設定更新手続きを開始する。
【0282】
AMF140は、設定更新コマンドメッセージに第3の識別情報及び/又は第4の識別情報を含めて送信してもよい。ここで、設定更新コマンドメッセージに含まれる第3の識別情報及び/又は第4の識別情報は、UEが3.2章で述べた登録手続きにおける登録受諾メッセージに含めてAMFから受信し、記憶した第3の識別情報及び/又は第4の識別情報を更新する新たな値であってよい。
【0283】
尚、AMF140は、3.2章で述べた登録手続きにおいて、UEから第1の識別情報を含んだ登録要求メッセージを受信していない場合は、本手続きにおいて第3の識別情報及び/又は第4の識別情報を送信してはならない。
【0284】
また、AMF140は、第3の識別情報及び/又は第4の識別情報を設定更新コマンドメッセージに含めるかを、受信した各識別情報、及び/又は加入者情報、及び/又はネットワークの能力情報、及び/又はオペレータポリシー、及び/又はネットワークの状態、及び/又はユーザの登録情報、及び/又はAMF140が保持するコンテキスト等に基づいて、選択、決定してもよい。
【0285】
また、AMF140は、受信した各識別情報、及び/又は加入者情報、及び/又はネットワークの能力情報、及び/又はオペレータポリシー、及び/又はネットワークの状態、及び/又はユーザの登録情報、及び/又はAMF140が保持するコンテキスト等に基づいて、設定更新コマンドメッセージを送信することで、UE_A10の設定情報の更新の要求を示してもよい。
【0286】
UEは、第3の識別情報及び/又は第4の識別情報に基づき、UEが記憶する第3の識別情報及び/又は第4の識別情報を更新してもよい。UEによる、第3の識別情報及び/又は第4の識別情報の受信に基づく、第3の識別情報及び/又は第4の識別情報の更新方法は、登録手続きと同じであってよい。
【0287】
さらに、UEは、設定更新コマンドメッセージに含まれる識別情報に基づいて、設定更新コマンドメッセージに対する応答メッセージとして、設定更新完了(Configuration update complete)メッセージを、5G AN(gNB)を介して、AMF140に送信してもよい(S702)。
【0288】
AMF140は、UE_A10が設定更新完了コマンドメッセージを送信した場合、5G AN(gNB)を介して、設定更新完了メッセージを受信する(S702)。また、各装置は、設定更新コマンドメッセージ、及び/又は設定更新完了メッセージの送受信に基づき、本手続きを完了する。
【0289】
さらに、各装置は、本手続きの完了に基づいて、本手続きで送受信した情報に基づいた処理を実施してもよい。例えば、設定情報に対する更新情報を送受信した場合、各装置は、設定情報を更新してもよい。さらに、登録手続きの実行が必要であることを示す情報を送受信した場合、UE_A10は、本手続きの完了に基づいて、登録手続きを開始してもよい。
【0290】
さらに、UE_A10は、本手続きの完了に基づいて、設定情報コマンドメッセージとともに受信した第3の識別情報及び/又は第4の識別情報を記憶してもよいし、ネットワークの決定を認識してもよい。また、UEは本手続き完了に基づき、記憶した情報に基づいて、各手続きを実行してもよい。
【0291】
以上の手続きにおいて、設定更新コマンドメッセージの送受信により、コアネットワーク内の装置は、UEに対して、UEが既に記憶又は適用している設定情報の更新を指示することができるし、UEが実行している機能の停止又は変更を指示することができる。
【0292】
[3.4. PLMN選択]
次にPLMN選択に関する処理について説明する。
【0293】
PLMN選択は、UE_A10が、移動(モビリティ)によって現在登録及び/又は接続しているPLMN(ここではHPLMN)から他のPLMN(VPLMN)への切り替えが必要となった場合、又はHPLMN以外のエリアで電源投入を行った場合にUEが実行する処理であってよい。
【0294】
また、PLMN選択は、UE_A10が登録手続き及び/又は更新手続きで受信し、記憶した第3の識別情報及び/又は第4の識別情報に基づいて行ってよく、UE_A10がHPLMNで使用していた特定のS-NSSAIをサポートするPLMN (VPLMN) ID及び/又はアクセス技術及び/又はPLMNがサポートするNSSAI(S-NSSAI(s))の組み合わせを選択するUEの処理であってよい。
【0295】
ここで、例えば、第3の識別情報が拡張されたSOR透過コンテナ情報要素であった場合、PLMN選択は、自動で行う自動モード(Automatic mode)で実行してもよいし、UE_A10が示す利用可能なPLMNに基づき、の使用者が手動で行う手動モード(Manual mode)で実行してもよい。ここで、AutomaticモードによるPLMN選択は、PLMN ID及びアクセス技術及び/又はNSSAI(1以上のS-NSSAI)の組み合わせから最も優先順位が高い組み合わせを選択し、次に実行する登録手続きにおいて、使用してもよい。ここで、優先順位は、PLMN及びアクセス技術及び/又はNSSAI(1以上のS-NSSAI)の組み合わせが格納されている順番であってよく、最初に格納されているPLMN ID及びアクセス技術及び/又はNSSAI(1以上のS-NSSAI)の組み合わせに含まれるPLMN IDの優先順位が最も高くてよい。
【0296】
また、例えば、第3の識別情報が拡張されたallowed NSSAIであった場合のPLMN選択は、UEがPLMN選択に基づき登録手続きを実行した後に、PDUセッションを確立するS-NSSAIに基づいて、PLMNを選択するUEの処理であってよい。
【0297】
また、HPLMN以外のエリアで電源投入を行った場合に実行されるPLMN選択は、UEが既に受信し、記憶している第3の識別情報及び/又は第4の識別情報及び/又はこれらに含まれる情報に基づいて実行してもよい。
【0298】
尚、ここで、UEがHPLMNで接続し、使用していた1以上のS-NSSAIをサポートするPLMN IDが、第3の識別情報及び/又は第4の識別情報に、含まれていなかった場合、UEは、第3の識別情報及び/又は第4の識別情報から最も優先度の高い(highest priority) PLMN IDを選択し、選択したPLMN IDに基づいて登録手続きを実行してもよいし、PLMN IDを選択せず、前記以外のネットワークが許可したNSSAI(allowed NSSAI)に基づいて登録手続きを実行してもよく、UEの動作はこれらに限らない。
【0299】
また、PLMN選択実行後のUEは、PLMN選択に基づいて、選択し、決定した接続先のPLMNへの登録手続きを実行してよい。ここで、この登録手続きは、モビリティによって実行される登録手続きであってもよいし、初期登録手続きであってもよい。
【0300】
[4.本発明の一態様における実施形態]
本発明の一態様における実施形態は、3章で説明した1以上の手続きの組み合わせであってよい。例えば、本実施形態では、図8に示すように、3章で説明した登録手続き(S800)の完了後に、ネットワーク又はUEが主導する更新手続き(S802)を実行してもよいし、実行しなくてもよい。
【0301】
ここで、更新手続きは、UE又はネットワークが任意のタイミングで開始してもよいし、UE又はネットワークにおける設定又はポリシーの変更に基づいて実行されてもよいし、ネットワークが記憶するUEサブスクリプション情報または、他のネットワーク(PLMN)とのローミング合意の変更、又は他のネットワークのスライスサポートに基づいて実行されてもよい。
【0302】
これらの手続き(S800及び/又はS802)の完了に基づいて、UE及び/又はコアネットワークの各装置は、第1の状態(S804)に遷移してもよい。
【0303】
ここで、第1の状態(S804)は、UE_A10及びコアネットワーク各装置が登録状態(RM-REGISTERED state)であってよく、及び/又は、登録手続き(S800)及び/又は更新手続き(S804)において、UE_A10が第3の識別情報及び/又は第4の識別情報を受信し、記憶している状態であってよい。さらに、第1の状態(S804)は、UE_A10が第2の識別情報を受信した状態であってもよい。
【0304】
尚、第3の識別情報は、拡張されたSOR透過コンテナ情報要素及び/又は拡張されたallowed NSSAIであってよく、初期登録手続きにおいて、UE_A10がコアネットワークに送信した第1の識別情報に基づいていてもよい。
【0305】
次に第1の状態のUE_A10は、移動(モビリティ)によって他のPLMNへの切り替えが必要、又は、HPLMN以外のエリアで電源投入を行った場合、PLMN選択(S806)を行ってもよい。PLMN選択は、第3の識別情報及び/又は第4の識別情報に基づいて行ってよく、UE_A10がHPLMNで使用していた特定のS-NSSAIをサポートするPLMN (VPLMN) IDを自動で実施してもよいし、又は、UE_A10の使用者により手動で実施してもよい。
【0306】
尚、複数の第3の識別情報及び/又は第4の識別情報に2以上のPLMN IDが含まれている場合は、優先順位等に基づいて、上位のPLMN IDを選択してもよい。ここで、優先順位は、PLMN ID及びアクセス技術及び/又は1以上のS-NSSAIの組み合わせが格納されている順番であってよく、最初に格納されているPLMN ID及びアクセス技術及び/又は1以上のS-NSSAIの組み合わせの優先順位が最も高くてよい。
【0307】
次に、PLMN選択に基づいて接続先のPLMN IDを選択し、決定したUE_A10は、選択し、決定した接続先PLMNへの登録手続きを実行(S808)してよく、この登録手続きは、モビリティによって実行される登録手続きであってもよいし、初期登録手続きであってもよい。また、VPLM(図8のPLMN #2)への登録手続きは、3章で述べた登録手続きと同等であってよいし、登録要求メッセージに第1の識別情報を含めない登録手続きであってもよい。
【0308】
また、これまで、第3の識別情報及び/又は第4の識別情報は、UE_A10がHPLMNにおいて、登録手続き及び/又は更新手続きによって受信及び/又は更新する実施形態を説明した。しかし、これに限らず、VPLMNにおいても同様に、登録手続き及び/又は更新手続きによって第3及び/又は第4の識別情報を受信及び/又は更新してもよい。
【0309】
[5. 変形例]
本発明に関わる装置で動作するプログラムは、本発明に関わる実施形態の機能を実現するように、Central Processing Unit(CPU)等を制御してコンピュータを機能させるプログラムであってもよい。プログラムあるいはプログラムによって取り扱われる情報は、一時的にRandom Access Memory(RAM)等の揮発性メモリあるいはフラッシュメモリ等の不揮発性メモリやHard Disk Drive(HDD)、あるいはその他の記憶装置システムに格納される。
【0310】
尚、本発明に関わる実施形態の機能を実現する為のプログラムをコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録してもよい。この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する事によって実現してもよい。ここでいう「コンピュータシステム」とは、装置に内蔵されたコンピュータシステムであって、オペレーティングシステムや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータが読み取り可能な記録媒体」とは、半導体記録媒体、光記録媒体、磁気記録媒体、短時間動的にプログラムを保持する媒体、あるいはコンピュータが読み取り可能なその他の記録媒体であってもよい。
【0311】
また、上述した実施形態に用いた装置の各機能ブロック、または諸特徴は、電気回路、たとえば、集積回路あるいは複数の集積回路で実装または実行され得る。本明細書で述べられた機能を実行するように設計された電気回路は、汎用用途プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、またはその他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェア部品、またはこれらを組み合わせたものを含んでよい。汎用用途プロセッサは、マイクロプロセッサでもよいし、従来型のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであってもよい。前述した電気回路は、デジタル回路で構成されていてもよいし、アナログ回路で構成されていてもよい。また、半導体技術の進歩により現在の集積回路に代替する集積回路化の技術が出現した場合、本発明の一又は複数の態様は当該技術による新たな集積回路を用いる事も可能である。
【0312】
なお、本願発明は上述の実施形態に限定されるものではない。実施形態では、装置の1例を記載したが、本願発明は、これに限定されるものではなく、屋内外に設置される据え置き型、または非可動型の電子機器、たとえば、AV機器、キッチン機器、掃除・洗濯機器、空調機器、オフィス機器、自動販売機、その他生活機器等の端末装置もしくは通信装置に適用出来る。
【0313】
以上、この発明の実施形態に関して図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。また、本発明は、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記各実施形態に記載された要素であり、同様の効果を奏する要素同士を置換した構成も含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8