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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-23
(45)【発行日】2025-05-02
(54)【発明の名称】3次元の経路に沿った気象現象の可視化
(51)【国際特許分類】
   G01W 1/06 20060101AFI20250424BHJP
   G06T 19/00 20110101ALI20250424BHJP
   G01W 1/00 20060101ALI20250424BHJP
【FI】
G01W1/06
G06T19/00 A
G01W1/00 C
【請求項の数】 14
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021097273
(22)【出願日】2021-06-10
(65)【公開番号】P2022035982
(43)【公開日】2022-03-04
【審査請求日】2024-05-22
(31)【優先権主張番号】63/068,860
(32)【優先日】2020-08-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 晋平
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 允辰
(72)【発明者】
【氏名】ジーン・ヘルシャフト
(72)【発明者】
【氏名】マルコム・トーン
【審査官】福田 裕司
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-215731(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0331161(US,A1)
【文献】米国特許第06289277(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0041305(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0019798(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0011741(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/057362(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0247542(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0105284(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0057032(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0322123(US,A1)
【文献】米国特許第7191064(US,B1)
【文献】特開平10-132955(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01W 1/00~1/18
G06T 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
気象データをグラフィカルユーザインターフェース(GUI)上に提示する方法であって、
複数の気象現象のそれぞれに対応する強度ランクを割り当てるステップ(202)であって、前記複数の気象現象は前記気象データに基づいており、前記複数の気象現象の少なくとも1つは、基準点を中心とする物理的領域に対して定義された複数の高度ゾーンの少なくとも1つに存在する、ステップ(202)と、
前記複数の高度ゾーンのそれぞれを、前記物理的領域に対して定義された対応するグリッドに分割するステップ(204)であって、各々の対応するグリッドは、対応する線および頂点によって定義された対応するセクタを含む、ステップ(204)と、
前記複数の高度ゾーン内の前記対応するセクタの各々に、前記対応するセクタに存在する、対応する最高強度ランクの気象現象を割り当てるステップ(206)と、
前記複数の高度ゾーンの中から選択された高度ゾーンの選択を受信するステップ(208)と、
前記選択された高度ゾーンの前記対応するグリッドをレンダリングすることによってレンダリング画像を生成するステップ(210)と、
前記レンダリング画像を前記GUIに表示するステップ(212)と、
を含む方法。
【請求項2】
レンダリングするステップが、
前記選択された高度ゾーンの前記対応する線および頂点をレンダリングするステップ(200B)と、
前記選択された高度ゾーンの前記対応するセクタをレンダリングするステップ(202B)であって、前記選択された高度ゾーンの前記対応するセクタの各々に存在する、前記対応する最高強度ランクの気象現象に従って前記対応するセクタの各々を強調表示することを含む、ステップ(202B)と、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記選択された高度ゾーンの前記対応するセクタを生成する前に、前記基準点に対するカメラポイントの位置を決定するステップ(200C)であって、前記カメラポイントは、前記複数の高度ゾーンのうちの1つの前記物理的領域で選択された仮想点である、ステップ(200C)と、
前記カメラポイントから前記基準点に向かう前記対応するグリッドの視点が、前記対応するセクタの強調表示されたセクタによって遮られるかどうかを判定するステップ(202C)と、
前記視点が強調表示によって遮られるという判定に応答して、前記対応するグリッドにサブ領域を定義するステップ(204C)と、
前記対応するセクタをレンダリングするステップの一部として、前記対応するグリッド内の前記サブ領域にある前記対応するセクタの各々を強調表示することを回避するステップ(206C)と、
をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記GUIに前記レンダリング画像を表示するステップの前に、前記対応するグリッド内の前記サブ領域の内側で、前記レンダリング画像に対して決定可能な位置にある航空機に関する追加情報をレンダリングするステップ(208C)をさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記追加情報が、前記基準点のアイコン、前記航空機のアイコン、前記航空機の飛行経路、前記航空機の高度、前記航空機の速度、前記航空機の意図された飛行経路に沿ったウェイポイント、前記航空機の目的地、前記基準点の下の表面上のランドマーク、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記カメラポイントが、前記選択された高度ゾーンとは異なる高度ゾーンにあり、
表示した後、新しいカメラポイントを受信するステップ(200D)と、
前記新しいカメラポイントから前記基準点に向かう前記対応するグリッドの新しい視点が、前記対応するセクタの異なる強調表示されたセクタによって遮られるかどうかを判定するステップ(202D)と、
前記新しい視点が強調表示によって遮られるという判定に応答して、前記対応するグリッド内に新しいサブ領域を定義するステップ(204D)と、
前記対応するセクタをレンダリングするステップの一部として、前記対応するグリッド内の前記新しいサブ領域にある前記対応するセクタの各々を強調表示することを回避するステップ(206D)と、
をさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記サブ領域が、円または球を含み、
前記サブ領域内の前記対応するグリッドのみをレンダリングするステップと、
前記カメラポイントが前記サブ領域内の隠れた気象の後ろにあるときに、前記サブ領域のリムを緩やかな勾配としてレンダリングするステップ(200E)と、
前記基準点が前記サブ領域内の前記隠れた気象の内側にあるときに、前記サブ領域の前記リムを実線としてレンダリングするステップ(202E)と、
をさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項8】
前記レンダリング画像を前記GUIに表示するステップの前に、前記基準点に関する追加情報を前記対応するグリッドに重ね合わせてレンダリングするステップをさらに含み、
強調表示は色で示され、前記対応するセクタ内の少なくとも2つの異なるセクタは、前記少なくとも2つの異なるセクタ内の異なる最高強度ランキングを示すために少なくとも2つの異なる色を有し、
前記対応するセクタ内の気象のタイプに従って前記対応するセクタをさらにレンダリングするステップをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記気象のタイプが、前記強調表示の変化としてレンダリングされる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
強調表示が色で示され、前記対応するセクタ内の少なくとも2つの異なるセクタは、前記少なくとも2つの異なるセクタ内の異なる最高強度ランキングを示すために少なくとも2つの異なる色を有し、前記方法は、
前記対応するセクタ内の気象のタイプに従って前記対応するセクタをさらにレンダリングするステップであって、前記気象のタイプは、前記少なくとも2つの異なる色の強度、透明度、または陰影のうちの少なくとも1つを変更することによって、前記強調表示の変化としてレンダリングされる、ステップをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項11】
前記対応する線および頂点が、正方形グリッド、六角形グリッド、三角形グリッド、放射状グリッド、非構造化メッシュグリッド、および湾曲グリッドのうちの1つを形成する、請求項2に記載の方法。
【請求項12】
前記レンダリング画像が第1のレンダリング画像を含み、前記方法は、
新たに選択された高度ゾーンの第2の選択を受信するステップ(200F)と、
前記新たに選択された高度ゾーンを受信した後に、前記新たに選択された高度ゾーンの前記対応するグリッドをレンダリングすることによって新たなレンダリング画像を生成するステップ(202F)であって、レンダリングすることは、
前記新たに選択された高度ゾーンの前記対応する線および頂点をレンダリングするステップ(204F)と、
前記新たに選択された高度ゾーンの前記対応するセクタをレンダリングするステップであって、前記新たに選択された高度ゾーンの前記対応するセクタの各々に存在する、前記対応する最高強度ランクの気象現象に従って前記対応するセクタの各々を強調表示することを含む、ステップと、を含む、ステップ(202F)と、
前記第1のレンダリング画像の表示を停止するステップと、
前記新たなレンダリング画像を前記GUIに表示するステップと、
をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項13】
前記複数の気象現象における気象現象が、晴天、着氷状態、乱流、横風、雲層、雲底、温度、風速、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
プロセッサと、
前記プロセッサに接続された通信デバイスと、
前記プロセッサに接続され、
基準点を中心とする物理的領域の複数の高度ゾーン(108)の少なくとも1つに存在する複数の気象現象(104,106)を表す気象データ(102)、
前記複数の気象現象(104,106)のそれぞれに割り当てられた対応する強度ランク(114,116)、
前記複数の高度ゾーン(108,110,112)のそれぞれの前記物理的領域に対して定義された対応するグリッドであって、前記対応するグリッドは、対応する線および頂点によって定義された対応するセクタを含む、対応するグリッド、
前記対応するセクタの各々に存在する、対応する最高強度ランクの気象現象(128,130)、
前記複数の高度ゾーン(108,110,112)の中から選択された高度ゾーン(132)、および
前記選択された高度ゾーン(132)の対応するグリッドを含むレンダリング画像であって、前記選択された高度ゾーン(132)の前記対応するグリッドは、対応する線および頂点と、前記選択された高度ゾーンの前記対応するセクタの各々に存在する、前記対応する最高強度ランクの気象現象に従って強調表示された対応するセクタ(206F)とを含む、レンダリング画像
を記憶する非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体と、
前記通信デバイス(158)から前記気象データを受信し、
前記複数の気象現象(104,106)のそれぞれに前記対応する強度ランク(114,116)を割り当て、
前記複数の高度ゾーン(108,110,112)のそれぞれを前記対応するグリッド(118)に分割し、
前記複数の高度ゾーン(108,110,112)の前記対応するセクタの各々に、前記対応するセクタ(124,126,136,140,144)に存在する、前記対応する最高強度ランク(114,116)の気象現象を割り当て、
前記選択された高度ゾーン(132)の選択を受信する
ように前記プロセッサによって実行可能な前処理プログラムと、
前記選択された高度ゾーンの前記対応する線および頂点をレンダリングすることによって、前記選択された高度ゾーンの前記対応するグリッドをレンダリングし(200B)、
前記選択された高度ゾーンの前記対応するセクタの各々に存在する、前記対応する最高強度ランクの気象現象に従って、前記対応するセクタの各々を強調表示することによって、前記選択された高度ゾーンの前記対応するセクタをレンダリングする(202B)
ように構成されることで前記レンダリング画像(134)を生成するように前記プロセッサによって実行可能なレンダリングエンジンと、
前記プロセッサに接続され、前記レンダリング画像を表示するように構成された表示デバイス(160)と、
を備えるシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グラフィカルユーザインターフェース上に気象データを提示することに関する。
【背景技術】
【0002】
航空機を飛行させている間、小型の表示デバイスに複数の高度で所望の量の気象情報を明確に表示することは困難である。さらに、航空機上のいくつかの表示デバイスは、そのような情報をレンダリングしながら望ましくない量の電力を消費するモバイルデバイスであり得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本明細書では、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)上に気象データを提示する方法について説明する。方法は、気象現象の各々に対応する強度ランクを割り当てるステップを含む。気象現象は、気象データに基づく。気象現象のうちの少なくとも1つは、基準点を中心とする物理的領域に対して定義された複数の高度ゾーンのうちの少なくとも1つに存在する。方法はまた、高度ゾーンの各々を、物理的領域に対して定義された対応するグリッドに分割するステップを含む。各々の対応するグリッドは、対応する線および頂点によって定義された対応するセクタを有する。方法はまた、高度ゾーン内の対応するセクタの各々に、対応するセクタ内に存在する、対応する最高強度ランクの気象現象を割り当てるステップを含む。方法はまた、高度ゾーンの中から選択された高度ゾーンの選択を受信するステップを含む。方法はまた、選択された高度ゾーンの対応するグリッドをレンダリングすることによってレンダリング画像を生成するステップを含む。方法はまた、GUI上にレンダリング画像を表示するステップを含む。
【0004】
システムも本明細書に記載される。システムは、プロセッサと、プロセッサに接続された通信デバイスと、プロセッサに接続された非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体とを備える。非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、基準点を中心とする物理的領域についてのいくつかの高度ゾーンのうちの少なくとも1つに存在する気象現象を表す気象データを記憶する。非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体はまた、気象現象のそれぞれに割り当てられた対応する強度ランクを記憶する。非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体はまた、各高度ゾーンにおける物理的領域に対して定義された対応するグリッドを記憶し、対応するグリッドは、対応する線および頂点によって定義された対応するセクタを有する。非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体はまた、対応するセクタの各々に存在する、対応する最高強度ランクの気象現象を記憶する。非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体はまた、高度ゾーンの中から選択された高度ゾーンを記憶する。非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体はまた、選択された高度ゾーンの対応するグリッドを有するレンダリング画像を記憶する。選択された高度ゾーンの対応するグリッドは、対応する線および頂点と、選択された高度ゾーン内の対応するセクタの各々に存在する、対応する最高強度ランクの気象現象に従って強調表示された対応するセクタとを有する。システムはまた、通信デバイスから気象データを受信するためにプロセッサによって実行可能な前処理プログラムを含む。前処理プログラムはまた、気象現象の各々に対応する強度ランクを割り当てるためにプロセッサによって実行可能である。前処理プログラムはまた、高度ゾーンの各々を対応するグリッドに分割するためにプロセッサによって実行可能である。前処理プログラムはまた、高度ゾーン内の対応するセクタの各々に、対応するセクタに存在する、対応する最高強度ランクの気象現象を割り当てるためにプロセッサによって実行可能である。前処理プログラムはまた、選択された高度ゾーンの選択を受信するためにプロセッサによって実行可能である。システムはまた、選択された高度ゾーンの対応する線および頂点をレンダリングすることによって、選択された高度ゾーンの対応するグリッドをレンダリングするように構成されることによって、レンダリング画像を生成するためにプロセッサによって実行可能なレンダリングエンジンを備える。レンダリングエンジンはまた、選択された高度ゾーン内の対応するセクタの各々に存在する、対応する最高強度ランクの気象現象に従って対応するセクタの各々を強調表示することによって、選択された高度ゾーンの対応するセクタをレンダリングするためにプロセッサによって実行可能である。システムはまた、プロセッサに接続され、レンダリング画像を表示するように構成された表示デバイスを備える。
【0005】
また、本明細書では、プロセッサによって実行されると、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)上に気象データを提示するコンピュータ実装方法を実行するコンピュータ使用可能なプログラムコードを記憶する非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体についても説明する。コンピュータ実装方法は、気象データを受信するステップを含む。気象データは、気象現象を表す。気象現象の少なくとも1つは、基準点を中心とする物理的領域のいくつかの高度ゾーンのうちの少なくとも1つに存在する。コンピュータ実装方法はまた、気象現象の各々に対応する強度ランクを割り当てるステップを含む。コンピュータ実装方法はまた、高度ゾーンの各々を物理的領域に対して定義された対応するグリッドに分割するステップを含む。各々の対応するグリッドは、対応する線および頂点によって定義された対応するセクタを有する。コンピュータ実装方法はまた、高度ゾーン内の対応するセクタの各々に、対応するセクタに存在する、対応する最高強度ランクの気象現象を割り当てるステップを含む。コンピュータ実装方法はまた、高度ゾーンの中から選択された高度ゾーンの選択を受信するステップを含む。コンピュータ実装方法はまた、選択された高度ゾーンの対応するグリッドをレンダリングすることによってレンダリング画像を生成するステップを含む。コンピュータ実装方法はまた、GUI上にレンダリング画像を表示するステップを含む。
【0006】
他の態様は、以下の説明および添付の特許請求の範囲から明らかとされよう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】1つまたは複数の実施形態による、コンピューティングシステムを示す図である。
図2A】1つまたは複数の実施形態による、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)上に気象データを提示するための方法を示す図である。
図2B】1つまたは複数の実施形態による、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)上に気象データを提示するための別の方法を示す図である。
図2C】1つまたは複数の実施形態による、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)上に気象データを提示するためのさらに別の方法を示す図である。
図2D】1つまたは複数の実施形態による、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)上に気象データを提示するためのさらに別の方法を示す図である。
図2E】1つまたは複数の実施形態による、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)上に気象データを提示するためのさらに別の方法を示す図である。
図2F】1つまたは複数の実施形態による、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)上に気象データを提示するためのさらに別の方法を示す図である。
図3】1つまたは複数の実施形態による、表示用の気象情報をレンダリングするための方法を示す図である。
図4】1つまたは複数の実施形態による、図2A図2B図2C図2D図2E、および図2Fの方法を使用して形成され得る例示的なグラフィカルユーザインターフェース(GUI)のスクリーンショットである。
図5】1つまたは複数の実施形態による、図2A図2B図2C図2D図2E、および図2Fの方法を使用して形成され得る、別の例示的なグラフィカルユーザインターフェース(GUI)のスクリーンショットである。
図6】1つまたは複数の実施形態による、図2A図2B図2C図2D図2E、および図2Fの方法を使用して形成され得る、さらに別の例示的なグラフィカルユーザインターフェース(GUI)のスクリーンショットである。
図7】1つまたは複数の実施形態による、図2A図2B図2C図2D図2E、および図2Fの方法を使用して形成され得る、さらに別の例示的なグラフィカルユーザインターフェース(GUI)のスクリーンショットである。
図8】1つまたは複数の実施形態による、図2A図2B図2C図2D図2E、および図2Fの方法を使用して形成され得る、さらに別の例示的なグラフィカルユーザインターフェース(GUI)のスクリーンショットである。
図9】1つまたは複数の実施形態による、図2A図2B図2C図2D図2E、および図2Fの方法を使用して形成され得る、さらに別の例示的なグラフィカルユーザインターフェース(GUI)のスクリーンショットである。
図10】1つまたは複数の実施形態による、図2A図2B図2C図2D図2E、および図2Fの方法を使用して形成され得る、さらに別の例示的なグラフィカルユーザインターフェース(GUI)のスクリーンショットである。
図11】1つまたは複数の実施形態による、図2A図2B図2C図2D図2E、および図2Fの方法を使用して形成され得る、さらに別の例示的なグラフィカルユーザインターフェース(GUI)のスクリーンショットである。
図12】1つまたは複数の実施形態による、図2A図2B図2C図2D図2E、および図2Fの方法を使用して形成され得る、さらに別の例示的なグラフィカルユーザインターフェース(GUI)のスクリーンショットである。
図13】1つまたは複数の実施形態による、図2A図2B図2C図2D図2E、および図2Fの方法を使用して形成され得る、さらに別の例示的なグラフィカルユーザインターフェース(GUI)のスクリーンショットである。
図14】1つまたは複数の実施形態による、図2A図2B図2C図2D図2E、および図2Fの方法を使用して形成され得る、さらに別の例示的なグラフィカルユーザインターフェース(GUI)のスクリーンショットである。
図15】1つまたは複数の実施形態による、図2A図2B図2C図2D図2E、および図2Fの方法を使用して形成され得る、さらに別の例示的なグラフィカルユーザインターフェース(GUI)のスクリーンショットである。
図16A】1つまたは複数の実施形態による、コンピューティングシステムを示す図である。
図16B】1つまたは複数の実施形態による、ネットワーク環境を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
次に、添付の図面を参照して、特定の実施形態を詳細に説明する。様々な図の同様の要素は、一貫性のために同様の参照符号で示されている。
【0009】
以下の実施形態の詳細な説明では、本明細書の概念のより完全な理解を提供するために、多数の特定の詳細が記載される。しかしながら、当業者には明らかなように、これらの特定の詳細なしで本発明が実施されてもよい。他の例では、説明が不必要に複雑になるのを避けるために、周知の特徴は詳細に説明されていない。
【0010】
本出願を通して、要素(すなわち、本出願における任意の名詞)の形容詞として序数(例えば、第1、第2、第3など)が使用され得る。序数の使用は、「前」、「後」、「単一」、および他のそのような用語の使用などによって明示的に開示されていない限り、要素の特定の順序を暗示または作成するものではなく、任意の要素を単一の要素のみに限定するものでもない。むしろ、序数の使用は、要素を区別するためのものである。一例として、第1の要素は第2の要素とは異なり、第1の要素は2つ以上の要素を包含し、要素の順序で第2の要素に続いて(または先行して)もよい。
【0011】
「ほぼ(about)」という用語は、測定され得る物理的特性に関して使用される場合、当業者の技術者または製造技術者によって予想または決定される工学的許容範囲を指す。工学的許容誤差の正確に定量化された程度は、製造される製品および測定される技術的特性に依存する。非限定的な例では、2つの角度の値が互いに10%以内である場合、2つの角度は「ほぼ一致する(about congruent)」とすることができる。しかしながら、特定の製品の設計公差をより厳しくすべきであるとエンジニアが判断した場合、「ほぼ一致する」は、互いに1パーセント以内の値を有する2つの角度であり得る。同様に、他の実施形態では、「ほぼ一致する」角度が互いに20%以内の値を有するように、工学的公差を緩めることができる。いずれの場合でも、当業者は、特定の製品の許容可能な工学的公差が何であるかを評価することができ、したがって、「ほぼ」という用語によって企図される測定の分散をどのように決定するかを評価することができる。
【0012】
一般に、実施形態は、2つの技術的障害を克服することに関する。第1の技術的障害は、飛行中の航空機をナビゲートするパイロットにとって迅速に理解可能な方法で、小さな表示画面上に膨大な量の関連気象データを提示することである。第2の技術的障害は、関連する気象データを表示するためにパイロットによって使用されるモバイルデバイスのバッテリ電力を節約することである。
【0013】
第1の技術的障害に対処するために、1つまたは複数の実施形態は、気象データをいくつかの高度ゾーンに分割し、1000フィート~40000フィートの間の1000フィートの増分であるが、異なるゾーン増分を使用することもできる。次いで、1つまたは複数の実施形態は、各高度ゾーンを、基準点を中心とする対応するグリッドに分割する。基準点は、航空機の現在位置、過去位置、または予測位置などの任意の好都合な基準点であってもよい。しかしながら、グリッドの中心点は、航空機のいかなる位置にも関連する必要はない。むしろ、1つまたは複数の実施形態は、飛行プレビューまたはポストビューをレンダリングするための方法、ならびに航空機の現在位置の周囲の気象状況を示すための方法を提供する。
【0014】
所与のグリッド内の気象現象の各タイプは、強度に従ってランク付けされる。例えば、乱流は、0(存在しない)から5(最も激しい)の尺度でランク付けされることができ、着氷状態は、0から5の尺度でランク付けされることができる。気象現象のタイプおよび気象現象の強度は、グリッド内のセクタに割り当てられた色または強調表示によって表される。望ましい場合、セクタに適用可能な最も激しい気象現象は、セクタに適用可能な色または強調表示である。一実施形態では、パイロットは、一度に単一の気象タイプのみがグリッドに示されるように、異なる気象タイプの中から選択することができる。他の実施形態では、セクタ内の複数の色または強調表示タイプを使用することなどによって、複数の気象タイプをセクタ内に示すことができる。パイロットをさらに支援するために、パイロットは、異なる高度ゾーンを選択して、新しい高度ゾーンの関連するグリッドおよび気象データを迅速に評価することができる。したがって、パイロットは、航空機の周囲の三次元の気象パターンを迅速に評価することができる(すなわち、航空機の周囲の2次元平面の上、下、および2次元平面内)。気象を見るための基準点は航空機である必要はなく、したがって、1つまたは複数の実施形態はまた、飛行計画目的のために遠隔地の気象を見るのにも有用である。限定はしないが、航空機、航空機の飛行経路、ランドマーク、地図、ウェイポイント、選択された高度ゾーン、時間、現在の高度、現在の速度、カメラの向き、飛行時間などの他のデータも、参照のためにグラフィカルユーザインターフェース(GUI)に表示することができる。また、GUIの視点(あたかも航空機が外部カメラによって観測されているかのようにカメラ位置を参照)を、パイロットが気象パターン、ランドマーク、および他の特徴を異なる角度から見ることができるように調整することができる。
【0015】
航空機に搭載されるモバイルデバイス内の限られたバッテリ電力の第2の技術的障害に対処するために、1つまたは複数の実施形態は、気象データがレンダリングされるときを考慮に入れることができる。省電力の実施形態では、または一般に処理を高速化するために、高度が選択された後にのみ気象データをレンダリングすることができる。このようにして、レンダリング計算の総量、したがって処理電力を低減することができる。
【0016】
ここで、図に注目する。図1は、1つまたは複数の実施形態によるコンピューティングシステムを示している。コンピューティングシステムは、データリポジトリ(100)を含む。1つまたは複数の実施形態では、データリポジトリ(100)は、データを記憶するための記憶ユニットおよび/またはデバイス(例えば、ファイルシステム、データベース、テーブルの集合、または任意の他の記憶機構)である。さらに、データリポジトリ(100)は、複数の異なる記憶ユニットおよび/またはデバイスを含むことができる。複数の異なる記憶ユニットおよび/またはデバイスは、同じタイプであってもなくてもよく、同じ物理的サイトに配置されていてもされていなくてもよい。データリポジトリ(100)は、非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体として特徴付けることができる。しかしながら、システムで使用されるデータは、データの処理中にランダムアクセスメモリに転送されて使用されてもよい。
【0017】
データリポジトリ(100)は、いくつかの異なるタイプの情報を記憶する。例えば、データリポジトリ(100)は、気象データ(102)を記憶する。本明細書で使用される場合、気象データ(102)は、風速、風向、気温、湿度、嵐、気圧、視界、雲の位置、雲のタイプなどを含むがこれらに限定されない、気象に関するデータである。気象データ(102)は、例えば気象現象A(104)および気象現象B(106)などの1つまたは複数の気象現象を表す。本明細書で使用される場合、気象現象は、関心のある気象のタイプの特定のインスタンス、または気象によって誘発され得る関心のある状態である。気象現象の例には、例えば、乱流、着氷状態、ウインドシア、電気的打撃(すなわち、雷)、全体的な視界などが含まれる。
【0018】
1つまたは複数の気象現象は、基準点を中心とする物理的領域について、高度ゾーン1(110)および高度ゾーン2(112)などのいくつかの高度ゾーン(108)のうちの少なくとも1つに存在する。基準点は、航空機の予測される将来の位置、航空機の過去の位置、航空機の現在の位置、または航空機から離れた位置であってもよい。後者の場合、航空機から離れた位置は、経路計画および/または気象データの広域表現に有用である。
【0019】
本明細書で使用される場合、高度ゾーンは、地球上の海面から測定される所定の高さ範囲である。パイロットが望む粒度および気象データ(102)の粒度に応じて、多くの異なる高度範囲を使用して、高度ゾーン(108)の範囲を定義することができる。非限定的な例では、高度ゾーン(108)は、1000フィートのセグメントによって分離されてもよい。一実施形態では、すべての高度ゾーン(108)が等しい。しかしながら、他の実施形態では、高度ゾーン(108)は、互いに対して変化してもよい。したがって、非限定的な例では、高度ゾーン1(110)は500フィートであり得、高度ゾーン2(112)は1000フィートであり得る。
【0020】
対応する強度ランクは、各気象現象に割り当てられる。したがって、例えば、気象現象A(104)には強度ランク1(114)が割り当てられ、気象現象B(106)には強度ランク2(116)が割り当てられる。本明細書で使用される場合、「強度ランク」は、気象現象の強度の定量的評価を示すために気象現象に割り当てられる数値ランキングである。特に、気象現象の測定された数値特性が数値特性の範囲と比較され、測定された数値特性がその範囲内にある場合、その範囲に割り当てられたランクは、その気象現象の強度ランクである。特定の例では、乱流は、乱流運動エネルギーとして測定され得る。乱流運動エネルギーが乱流運動エネルギーの5つの範囲のうちの最も高い範囲内にある場合、乱流気象現象の強度には5の値が割り当てられる。同様の手順を使用して、着氷状態、ウインドシア、および他のタイプの気象現象を示すことができる。したがって、各気象現象は、それ自体の対応する強度ランクを有することができる。強度ランクは、すべてが同じスケールである必要はない。例えば、強度ランク1(114)は1から5まで変化し得るが、強度ランク2(116)は1から10まで変化し得る。それにもかかわらず、各強度ランクは、GUI上のセクタ内の1つまたは複数の気象現象の相対強度を強調表示によってGUIに表示するのに有用である。
【0021】
データリポジトリ(100)はまた、各高度ゾーン(108)の物理的領域に対して定義された対応するグリッド(118)を記憶する。グリッドは、GUIに表示可能な接続された形状のパターンである。グリッドは、セクタの境界を定義する線および線の交点を示す頂点によって定義される。高度ゾーン(108)の各々に対して1つのグリッドが生成される。したがって、例えば、高度ゾーン1(110)に対してグリッド1(120)が生成され、高度ゾーン2(112)に対してグリッド2(122)が生成される。
【0022】
各々の対応するグリッド(118)は、対応するグリッド(118)の対応する線および頂点によって定義される対応するセクタから形成される。したがって、例えば、グリッド1(120)はセクタ1(124)を含み、グリッド2(122)はセクタ2(126)を含む。各グリッド内のセクタの数は同じである必要はない。典型的には、数十または数百のセクタが各グリッドに存在するが、より多いまたはより少ないセクタが各グリッドに存在してもよい。
【0023】
グリッドパターンは、異なる形態をとることができる。グリッドパターンは、例えば、図4図15に示すように、接続された正方形の形態をとることができる。しかしながら、グリッドパターンは、三角形グリッドパターン、六角形グリッドパターン、放射状グリッドパターン、非構造化メッシュグリッドパターン、湾曲グリッドパターン、不規則グリッドパターン、または任意の他のグリッドパターンであってもよい。グリッド内のセクタは同じサイズを有する必要はないが、グリッドは同じサイズのセクタの規則的なパターンであってもよい。各セクタは、基準点の周りの実際の環境における一定量の領域を表す。物理的表現のスケールは、各セクタについて同じである必要はないが、いくつかの実施形態では同じであってもよい。特定の非限定的な実施形態(図4図15に示す)では、各高度ゾーンの各グリッドは、等しいサイズおよび縮尺の正方形のパターンであり、各正方形は、2マイル×2マイルの領域(4平方マイル)を表す。
【0024】
対応する最高強度ランクの気象現象は、対応するセクタの各々に存在するそのような気象現象ごとに関連付けられる。言い換えれば、各グリッドの各セクタについて、最高強度ランクの気象現象は、所与のセクタに関連付けられる。例えば、最高強度ランクの気象現象1(128)は、セクタ1(124)内の1つのセクタに割り当てられ、最高強度ランクの気象現象2(130)は、セクタ2(126)内の別のセクタに割り当てられる。特定の例では、セクタ1(124)内のセクタAが、着氷状態強度ランク1、ウインドシアランク2、および乱流ランク3の3つの気象現象に関連付けられていると仮定する。乱流ランク3は、セクタ1(124)内のセクタAについての最高強度ランクの気象現象1(128)として割り当てられる。このようにして、各グリッド内の個々のセクタ(例えば、すべての高度ゾーン(108)のすべてのセクタ)は、関連する最高強度ランクの気象現象を有する。
【0025】
データリポジトリ(100)はまた、高度ゾーン(108)の中から選択された高度ゾーン(132)を記憶する。選択された高度ゾーン(132)は、その高度ゾーンの対応するグリッド(118)がGUIに表示される高度ゾーンである。選択された高度ゾーン(132)は、ユーザによって選択されてもよいし、何らかの式または規則に基づいて自動的に選択されてもよい。図4から図14の例では、選択された高度ゾーン(132)は、GUIの右側の高度バー上をスライドすることによってユーザによって選択される。選択された高度ゾーン(132)は、必ずしも飛行機が飛行している高度ではなく、多くの場合、同じではないことに留意されたい。選択された高度ゾーン(132)は、基準点が現在位置している高度ゾーンの上または下にあってもよく、これによりパイロットは基準点の上または下の気象を見ることができる。
【0026】
データリポジトリ(100)はまた、レンダリング画像(134)を記憶することができる。レンダリング画像(134)は、選択された高度ゾーン(132)の対応するグリッド(118)である。ここでも、選択された高度ゾーン(132)の対応するグリッド(118)は、対応する線および頂点ならびに対応するセクタを含む。対応するセクタは、選択された高度ゾーン(132)内の対応するセクタの各々に存在する、対応する最高強度ランクの気象現象に従って強調表示される。いくつかの実施形態では、処理の速度を向上させるために、および/または使用されるバッテリ電力を低減するために、レンダリング画像を一般的な処理ユニット(GPU)のランダムアクセスメモリ(RAM)に記憶することができることに留意されたい。
【0027】
したがって、例えば、レンダリング画像(134)は、基準点(148)、ランドマーク(150)、ウェイポイント(152)、および他の情報(154)に関連する3つのセクタ、セクタ3(136)、セクタ4(140)、およびセクタ5(144)を示すことができる。各セクタは、独自の強調表示方式を有する。したがって、セクタ3(136)は強調表示方式A(138)を有し、セクタ4(140)は強調表示方式B(142)を有し、セクタ5(144)は強調表示方式C(146)を有する。
【0028】
強調表示方式は、セクタに適用される強調表示である。一実施形態では、強調表示方式は、最高強度ランクの気象現象に対応する色でセクタを塗りつぶすことであってもよい。色は、気象現象のタイプを示すことができ、色の強度は、最高強度ランクの気象現象の強度を示すことができる。しかしながら、セクタは、複数の気象現象がパイロットにとって関心のある場合などに、2つ以上の色の強調表示を有することができる。気象が基準点(148)の周りの広い領域内で一貫している場合、セクタの強調表示方式はすべて同じであってもよい。線および頂点の色または視認性の変更、セクタ内に存在するアニメーションなど、他の強調表示方式も可能であることに留意されたい。
【0029】
ランドマーク(150)は、地面、山、樹木、建物、滑走路などの形態であり得る。ウェイポイント(152)は、航空機の意図された飛行経路に沿ったウェイポイントであってもよい。他の情報(154)は、他の航空機の存在、GUI対話型入力(スライドバー、ボタンなど)、気象読み取り値、時間、GUIをレンダリングするモバイルデバイスに残っている電力、ラインとしての意図された飛行経路、および場合によってはパイロットにとって関心のある他の多くの形態の情報などの多くの他のタイプの情報を含むことができる。一実施形態では、GUIは、明確にするために、または画面の混乱を減らすために、特定の情報を隠すオプションをパイロットに与える。
【0030】
図1に示すシステムは、他の構成要素またはソフトウェアを含むことができる。例えば、図1に示すシステムは、プロセッサ(156)、通信デバイス(158)、および表示デバイス(160)を含むことができる。データリポジトリ(100)、通信デバイス(158)、および表示デバイス(160)はすべて、バス(162)を介してプロセッサ(156)に互いに接続されている。したがって、図1に示すシステムを、ラップトップ、タブレット、携帯電話などの形態で具現化することができるが、デスクトップコンピュータ、航空機上のオンボードコンピュータなどとして具現化することもできる。一実施形態では、図1に示すシステムの要素を、情報を処理し、レンダリング可能な画像をローカルデバイスに送信するリモートサーバとして具現化することができるが、少なくとも1つのローカル表示デバイスは、レンダリング画像を表示することができるように航空機上で利用可能である。
【0031】
プロセッサ(156)は、コンピュータプロセッサであり、前処理プログラム(164)およびレンダリングエンジン(166)の実行を介して、レンダリング画像(134)を生成するのに必要な計算を実行するように構成される。プロセッサ(156)は、分散コンピューティングシステムであってもよいが、一実施形態では、ローカルデバイス上の単一のプロセッサである。プロセッサ(156)の例は、図16Aおよび図16Bに関して説明される。
【0032】
通信デバイス(158)は、有線または無線の通信システムである。無線通信システムは、基準点(148)上のオンボード通信システムと通信するためのBLUETOOTH(登録商標)を含むか、または5Gネットワーク(登録商標)などの無線および/またはセルラネットワークに接続され得る。いずれの場合でも、通信デバイス(158)は、プロセッサ(156)が気象データ(102)を処理し、図2に関して説明した技法に従ってレンダリング画像(134)を生成することができるように、データを送受信するように構成される。通信デバイス(158)の例は、図16Aおよび図16Bに関して説明される。
【0033】
表示デバイス(160)は、コンピュータまたはテレビ画面である。表示デバイス(160)は、液晶ディスプレイまたは古い技術であってもよいが、ほとんどの場合、表示デバイス(160)は、プロセッサ(156)を収容するラップトップ、タブレット、または携帯電話の画面である。表示デバイス(160)の例を、図16Aおよび図16Bを参照して説明する。
【0034】
上述したように、プロセッサ(156)は、表示デバイス(160)に表示するためのレンダリング画像(134)を生成するために、前処理プログラム(164)およびレンダリングエンジン(166)を実行して、図2A図2B図2C図2D図2E、および図2Fの方法を達成する。したがって、前処理プログラム(164)およびレンダリングエンジン(166)の動作の詳細は、図2のフローチャートを参照して説明される。
【0035】
しかしながら、簡単に言えば、前処理プログラム(164)は、プロセッサ(156)によって実行されると、通信デバイス(158)から気象データ(102)を受信し、複数の気象現象の各々に対応する強度ランクを割り当て、複数の高度ゾーンの各々を対応するグリッド(118)に分割し、複数の高度ゾーン内の対応するセクタの各々に、対応するセクタ内に存在する、対応する最高強度ランクの気象現象を割り当て、選択された高度ゾーン(132)の選択を受信するように構成される。次に、レンダリングエンジン(166)は、プロセッサ(156)によって実行されると、選択された高度ゾーン(132)の対応する線および頂点をレンダリングすることによって選択された高度ゾーン(132)の対応するグリッド(118)をレンダリングし、選択された高度ゾーン(132)の対応するセクタの各々に存在する、対応する最高強度ランクの気象現象に従って対応するセクタの各々を強調表示することによって、選択された高度ゾーン(132)の対応するセクタをレンダリングするように構成される。
【0036】
図1は構成要素の構成を示しているが、本範囲から逸脱することなく他の構成を使用することができる。例えば、様々な構成要素を組み合わせて単一の構成要素を作成することができる。別の例として、単一の構成要素によって実行される機能は、2つ以上の構成要素によって実行されてもよい。したがって、例えば、レンダリングを実行する提示システムは、ネットワークを介して気象データを取り込む前処理システムとは別個であってもよい。他の変形も可能である。
【0037】
図2A図2Fは、1つまたは複数の実施形態による、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)上に気象データを提示するための方法を示している。図2A図2Fに示す方法は、図1に示すシステムを使用して実行され得る。図2A図2Fに示す方法は、通常、航空機上のローカルデバイスによって実行されるが、レンダリング可能な画像をローカルデバイスに送信するサーバによって実行されてもよい。図2Aから図2Fに示す方法は、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)上に気象データを提示する方法として特徴付けることができる。
【0038】
ステップ(200)において、気象データが受信される。図1に関して説明したように、気象データは気象現象を表し、気象現象の少なくとも1つは、基準点を中心とする物理的領域のいくつかの高度ゾーンのうちの少なくとも1つに存在する。気象データは、通信デバイスを介して気象サービスから、航空機上の直接計器読み取り値によって、その領域内の他の航空機によって実行された測定値から、衛星から、または様々な他のソースから受信され得る。気象現象は、晴天、着氷状態、乱流、横風、雲層、雲底、温度、風速、それらの組み合わせ、および他の種類の気象現象を含む、異なるタイプの気象現象であってもよい。ステップ(200)で受信された気象データは、図1に記載された前処理プログラム(164)への入力であってもよいことに留意されたい。
【0039】
ステップ(202)において、対応する強度ランクが各気象現象に割り当てられる。強度ランクは、単一の気象現象の異なる部分に割り当てられてもよい。強度ランクは、緯度、経度、および高度に基づいて物理空間内の異なる領域に割り当てられてもよい。しかしながら、おそらく次のステップでグリッドが定義された後、強度ランキングはセクタごとに割り当てられてもよい。例えば、乱流は、特定の選択された高度でグリッドの多くのセクタに存在し得る。しかしながら、乱流は、その選択された高度においてグリッド内の異なるセクタにおいてより良くても悪くてもよい。したがって、気象現象への強度ランクの割り当ては、所与の選択された高度で所与のグリッドにおいてセクタごとに実行されてもよい。
【0040】
ステップ(204)において、高度ゾーンの各々は、基準点の周りの物理的領域に対して定義された対応するグリッドに分割される。上述したように、各々の対応するグリッドは、対応する線および頂点によって定義される対応するセクタを有する。グリッドは、選択された高度にある実空間を表す仮想空間を、仮想線および頂点によって分離された仮想セクタに分割することによって形成される。線および頂点は、正方形グリッド、六角形グリッド、三角形グリッド、放射状グリッド、非構造化メッシュグリッド、湾曲グリッドなどの異なる種類のグリッドを形成することができる。
【0041】
ステップ(206)において、対応するセクタ内に存在する、対応する最高強度ランクの気象現象が、複数の高度ゾーン内の対応するセクタの各々に割り当てられる。ステップ(206)での割り当ては、エリア内の気象データを強度ランキングに関連付けるためのテーブルまたは他のデータ構造を確立し、次いで領域内の最高強度の気象現象を決定することによって実行され得る。セクタに低強度の気象現象を示すこと、またはセクタに複数の気象現象を示すことが可能であることに留意されたい。しかしながら、一実施形態では、パイロットの視界を単純化するために、最も激しい気象現象のみが表示され、より低い強度の気象現象は、最も高い強度の気象現象ほどパイロットにとって関心がないと推定される。
【0042】
ステップ(208)において、利用可能な高度ゾーンの中から選択された高度ゾーンの選択が受信される。例えば、ユーザは、スライディングスケール(図4図14を参照)を使用して、選択された高度ゾーンに達するまで異なる高度ゾーンを素早くスライドすることができる。ユーザは、GUIの入力ボックスに高度を直接入力することができ、その高度に対応する高度ゾーンが選択される。ユーザは、所望の高度ゾーンの音声コマンドを提供することができる。システムが、基準点の近くのある高度ゾーンで特に激しい気象をパイロットに通知すべきであると判定した場合など、自動入力を含む多くの他の形態の入力が考えられる。
【0043】
ステップ210において、選択された高度ゾーンの対応するグリッドをレンダリングすることによってレンダリング画像が生成される。レンダリングは、レンダリングエンジンおよび/またはグラフィックプロセッサを使用して実行され得る。図2Cは、グリッドのレンダリングに関するさらなる詳細を説明する。
【0044】
ステップ212において、レンダリング画像がGUIに表示される。レンダリング画像の表示は、図2Aの方法を実行するコンピュータで利用可能なグラフィックプログラムを使用して実行され得る。
【0045】
一実施形態では、図2Aの方法はその後終了することができる。しかしながら、以下でさらに説明するように、他の変形および詳細も可能である。
【0046】
図2Bは、レンダリング画像を生成するための方法を示している。したがって、図2Bの方法は、図2Aのステップ210の詳細を示している。
【0047】
ステップ200Bにおいて、選択された高度ゾーンの対応する線および頂点がレンダリングされる。レンダリングは、任意の数の許容可能なレンダリング技術を使用してレンダリングエンジンを使用して達成される。そのような技術の1つは、一般的な処理ユニット(GPU)によって解釈可能な頂点としてのデカルト座標系への緯度、経度および高度の変換であり得る。次に、ソリッドオブジェクト(例えば、箱の角)を構成する頂点のグループは、メモリバッファに一緒にグループ化され、GPUに送信され、GPU上で実行するように書き込まれたプログラムによってレンダリングされる。正確な視覚的表現は、GPUプログラムで符号化される(例えば、線などでボックスの輪郭を描く)。一実施形態では、グリッドの線および頂点は、高度ゾーンの選択後にレンダリングされる。このようにして、グリッドおよびセクタを他の高度ゾーンでレンダリングする必要なく、グリッドおよびセクタをグリッドにレンダリングするだけで処理電力を節約することができる。
【0048】
ステップ202Bにおいて、選択された高度ゾーンの対応するセクタがレンダリングされ、選択された高度ゾーン内の対応するセクタの各々に存在する、対応する最高強度ランクの気象現象に従って対応するセクタの各々を強調表示することが含まれる。使用されるレンダリング技術は、上述したものと同様であってもよい。強調表示は、色を使用すること、透明度を変更すること、セクタに形状または境界または縁部を追加すること、セクタにアニメーションを追加することなどによって、様々な異なる技術を使用して達成され得る。いくつかの実施形態では、対応するセクタ内の少なくとも2つの異なるセクタは、少なくとも2つの異なるセクタ内の異なる最高強度ランキングを示すために少なくとも2つの異なる色を有する。したがって、対応するセクタは、対応するセクタ内の気象のタイプに従って強調表示されてもよい。気象のタイプは、強調表示の変化としてレンダリングされ得る。
【0049】
図2Cは、レンダリング画像内の視点を変更するための方法を示している。したがって、図2Cの方法は、図2Aに示す方法に対して実行される追加のステップに関する。図2Cの方法は、選択された高度ゾーンの対応するセクタを生成する前に実行されてもよい。
【0050】
ステップ200Cにおいて、基準点に対するカメラポイントの位置が決定される。カメラポイントは、高度ゾーンのうちの1つで表される物理的領域内で選択された仮想点である。カメラポイントは、選択された高度ゾーンとは異なる高度ゾーンにあってもよい。カメラポイントは、ユーザがGUIを操作することによって、または自動的に移動可能であってもよい。
【0051】
ステップ202Cにおいて、カメラポイントから基準点に向かう対応するグリッドの視点が、対応するセクタの強調表示されたセクタによって遮られるかどうかの判定が行われる。判定は、カメラポイントから基準点までの視線が、気象データを表す結果として強調表示される1つまたは複数のセクタと交差するかどうかを判定することによって行われてもよい。
【0052】
ステップ204Cにおいて、視点が強調表示によって遮られるという判定に応答して、対応するグリッド内のサブ領域が定義される。サブ領域は、基準点の周りの所定のサイズの形状を指定することによって定義される。例えば、サブ領域は、基準点を中心とする所定の半径の円または球であり得る。しかしながら、他の形状を使用することもできる。
【0053】
ステップ206Cにおいて、対応するセクタをレンダリングするステップの一部として、対応するグリッド内のサブ領域内にある対応するセクタの各々について強調表示が回避される。言い換えれば、サブ領域内のセクタは、強調表示中にスキップされるか、またはサブ領域内のセクタの強調表示を解除するようにコマンドが与えられる。サブ領域は、部分的にセクタ内に延伸してもよいことに留意されたい。したがって、例えば、サブ領域内のセクタの一部は強調表示され得ず、セクタの残りは通常強調表示される。一実施形態では、グリッド線および頂点は、サブ領域内に引き続き描画されてもよい。したがって、ユーザは、基準点および基準点の周りの円内の空のセクタを見ることができるが、サブ領域の外側の強調表示されたまたは部分的に強調表示されたセクタを見ることができる。このビューの例は、図6図7図9、および図10図12に示されている。
【0054】
あるいは、サブ領域は、対応するグリッドの平面全体に沿って定義されてもよい。したがって、例えば、グリッドは依然として表示されているが、すべてのセクタは強調表示されなくてもよい。このビューの一例を図13に示す。さらに別の代替形態では、サブ領域は、平面の一部に沿って定義されてもよいが、強調表示されていないセクタの円または球の一部も含む。この場合、サブ領域は、強調表示されていないセクタの交差面と共に、部分的な円または球として現れる。サブ領域、したがって、強調表示されていないセクタのすべてが連続している必要はない。このビューの一例を図15に示す。したがって、サブ領域の形状は、異なる形態をとることができる。
【0055】
一実施形態では、GUI上にレンダリング画像を表示する前に、ステップ208Cにおいて、図2Cの方法は、対応するグリッド内のサブ領域の内側で、航空機に関する追加情報をレンダリングするステップを含むことができる。サブ領域を定義し、サブ領域内のセクタを強調表示しない1つの目的は、テキスト、ランドマーク、基準点、航空機自体、飛行経路などの追加情報を表示できるようにすることである。したがって、例えば、追加情報は、基準点のアイコン、航空機のアイコン、航空機の飛行経路、航空機の高度、航空機の速度、航空機の意図された飛行経路に沿ったウェイポイント、航空機の目的地、基準点(または航空機)の下の表面上のランドマーク、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0056】
図2Dは、GUI上のカメラの視点を変更するための方法である。図2Dの方法は、図2Aの方法の後に実行されてもよい。
【0057】
ステップ200Dにおいて、(ステップ212での表示後)、新しいカメラポイントが受信される。新しいカメラポイントは、コンピュータからのコマンドから自動的に、またはユーザ入力を介して受信され得る。ユーザ入力は、例えば、ユーザがGUIを表示する画面にタッチし、ユーザが所望する異なるビューにビューをドラッグするためのものであってもよい。あるいは、ユーザは、カメラポイントを設定するために、高度、緯度、および経度(または他の何らかの基準システム)を含む座標点を指定することができる。
【0058】
ステップ202Dにおいて、新しいカメラポイントから基準点に向かう対応するグリッドの新しい視点が、対応するセクタの異なる強調表示されたセクタによって遮られるかどうかの判定が行われる。判定は、図2Cのステップ202Cに関して上述したように行われてもよい。
【0059】
ステップ204Dにおいて、新しい視点が強調表示によって遮られるという判定に応答して、対応するグリッド内の新しいサブ領域が定義される。定義は、図2Cのステップ204Cに関して上述したように実行されてもよい。
【0060】
ステップ206Dにおいて、対応するセクタをレンダリングするステップの一部として、対応するグリッド内の新しいサブ領域にある対応するセクタの各々について強調表示が回避される。ステップ206Dは、図2Cのステップ206Cと同様に実行され得る。
【0061】
上記のように、方法はまた、ステップ208Dにおいて、対応するグリッド内のサブ領域の内側で、航空機に関する追加情報をレンダリングするステップを含むことができる。ステップ208Dは、図2Cのステップ208Cと同様に実行され得る。
【0062】
図2Eは、上述のサブ領域の境界に対するグリッドのレンダリングを修正する方法である。したがって、図2Eの方法は、図2Aのステップ210、図2Bのステップ200B、図2Cのステップ204C、および図2Dのステップ204Dの一部として実行され得る。
【0063】
ステップ200Eにおいて、カメラポイントがサブ領域内の隠れた気象の後ろにあるとき、サブ領域のリムが緩やかな勾配としてレンダリングされる。このレンダリングの例を図10に示す。
【0064】
ステップ202Eにおいて、基準点がサブ領域内の隠れた気象の内側にあるとき、サブ領域のリムが実線としてレンダリングされる。このレンダリングの例を図9に示す。
【0065】
いずれの場合も、サブ領域のリムのレンダリングは、ユーザがカメラの視点を識別し、レンダリングされているセクタに対して基準点を迅速に位置決めするのに役立つ。レンダリング自体は、図2Cのステップ208Cまたは図2Dのステップ208Dなどにおいて、対応するグリッド内のサブ領域のレンダリングの一部として実行されてもよい。
【0066】
図2Fは、前のグリッドをレンダリングした後に新しいグリッドをレンダリングする方法を示している。したがって、図2Fの方法は、図2Aの方法の後に実行されてもよい。この場合、図2Fのレンダリング画像は、第1のレンダリング画像として特徴付けることができる。
【0067】
ステップ200Fにおいて、新たに選択された高度ゾーンの第2の選択が受信される。新たに選択された高度ゾーンは、図2Aのステップ208に関して説明したように受信され得る。
【0068】
ステップ202Fにおいて、ステップ200Fで新たに選択された高度ゾーンを受信した後、新たに選択された高度ゾーンの対応するグリッドをレンダリングすることによって新たなレンダリング画像が生成される。ステップ202Fにおけるレンダリングは、後述するように、ステップ204F~210Fを使用して達成され得る。
【0069】
ステップ204Fにおいて、新たに選択された高度ゾーンの対応する線および頂点がレンダリングされる。線および頂点のレンダリングは、図2Bのステップ200Bに関して説明したように達成され得る。
【0070】
ステップ206Fにおいて、新たに選択された高度ゾーンの対応するセクタがレンダリングされ、新たに選択された高度ゾーンの対応するセクタの各々に存在する、対応する最高強度ランクの気象現象に従って対応するセクタの各々を強調表示することが含まれる。新たに選択された高度ゾーンの対応するセクタをレンダリングすることは、図2Bのステップ202Bに関して説明したように達成され得る。
【0071】
ステップ208Fにおいて、第1のレンダリング画像の表示が停止される。したがって、第1のレンダリング画像はもはやGUIに表示されない。代わりに、ステップ210Fで、新しいレンダリング画像がGUIに表示される。新しいレンダリング画像の表示は、図2Aのステップ212に関して説明したようにすることができる。言い換えれば、一度に1つの高度ゾーンのみのグリッドを表示することができる。一実施形態では、図2Fの方法はその後終了することができる。
【0072】
図2A図2Fに関して説明した1つまたは複数の実施形態は変更されてもよい。例えば、図2Fに関して、ステップ208Fはスキップまたは変更されてもよい。言い換えれば、複数の高度ゾーンのグリッドを同時に表示すること、または複数の高度ゾーンのグリッドの部分を同時に表示することが可能である。そのようなビューの一例が、図15に示されている。したがって、1つまたは複数の実施形態は変更されてもよく、図2A図2Fに関して上述した例は、本明細書に記載されたまたは当業者によって認識される他の実施形態を必ずしも限定しない。
【0073】
このフローチャートの様々なステップが順次提示され説明されているが、当業者であれば、ステップの一部またはすべてが異なる順序で実行されてもよく、組み合わされてもよく、または省略されてもよく、ステップの一部またはすべてが並列に実行されてもよいことを理解されよう。さらに、ステップは、能動的または受動的に実行されてもよい。例えば、いくつかのステップは、ポーリングを使用して実行されてもよく、または1つもしくは複数の実施形態に従って割り込み駆動されてもよい。一例として、判定ステップは、1つまたは複数の実施形態に従って、状態が存在することを示すために割り込みが受信されない限り、プロセッサが命令を処理することを必要としなくてもよい。別の例として、1つまたは複数の実施形態に従って、値が試験された状態と一致するかどうかを試験するためにデータ値をチェックするなどの試験を実行することによって、判定ステップが実行されてもよい。したがって、1つまたは複数の実施形態は、本明細書で提供される例によって必ずしも限定されない。
【0074】
図3は、1つまたは複数の実施形態による、表示用の気象情報をレンダリングするための方法を示している。特に、図3は、図15に示すように、複数の高度ゾーンで複数のグリッドの部分を効率的にレンダリングする方法を示している。図3に示す方法は、図1のレンダリングエンジン(166)などのレンダリングエンジンを使用して実行され得る。
【0075】
最初に、ユーザ入力(300)が受信される。ユーザ入力(300)は、複数の高度ゾーンの部分がGUIに表示されることを示す。ユーザ入力(300)は、設定の形態で受信されてもよいし、レンダリングが実行されるときに与えられる特定のコマンドとして受信されてもよい。示される高度ゾーンの数は、予め決定されてもよく、またはGUIがレンダリングされるカメラポイントに基づいて決定されてもよい。
【0076】
次に、図1のレンダリングエンジン(166)などのレンダリングエンジンは、複数の高度ゾーンから入力データを受信する。特に、高度ゾーン1(302)、高度ゾーン2(304)、および高度ゾーン3(306)での前処理プログラム出力(例えば、図1の前処理プログラム(164)からの処理された気象データ)がレンダリングエンジンで受信される。
【0077】
カメラ位置(308)が、レンダリングされる画像のために確立された基準システムに対して受信される。データリポジトリに記憶された(高度ごとの)蓄積された前処理プログラム結果(310)と共に、グリッドの頂点およびインデックスは、頂点およびインデックス(312)、頂点およびインデックス(314)、頂点およびインデックス(316)、ならびに頂点およびインデックス(318)など、レンダリングされる高度ゾーンの各部分について描画される。カメラ交差情報(320)も考慮に入れることができる。次いで、レンダリング画像は、ステップ(322)に示されるように、グラフィックプロセッサユニット(GPU)によって描画される。
【0078】
図4図15は、図1および図2に関して上述した技法に従ってレンダリングされたグラフィカルユーザインターフェース(GUI)の特定の例示的なスクリーンショットを示している。図4図15の間で共通の参照符号は、共通の定義を有する共通のオブジェクトを指す。以下の例は、説明のためのものにすぎず、本明細書に記載の他の例の範囲を限定することを意図するものではない。図4図15に示されるスクリーンショットはそれぞれ、図1のレンダリング画像(134)などのレンダリング画像の異なる例を表すことに留意されたい。
【0079】
GUI(400)は、基準点(402)の上方および後方のカメラポイントから撮影され、幾分左を向いたスクリーンショットである。飛行経路(404)が示されている。グリッド(406)は、選択された高度ゾーン(408)について示されている。選択された高度ゾーン(408)はスライドバー(410)上に示されており、ユーザはこれを操作して異なる高度ゾーンを選択することができる。
【0080】
図示のように、グリッド(406)は正方形セクタを形成する。セクタは、異なる色のセクタで満たされる。セクタ(412)などのいくつかのセクタは、ある程度の最大乱流の存在を示すために一色に着色されている。セクタ(416)などの他のセクタでは、異なる色が存在する。異なる色は、より高い程度の乱流が存在することを示す。したがって、セクタ(412)およびセクタ(416)の両方において、乱流は、異なる色(ハッシュパターン)が乱流の程度を表すセクタで強調表示される。
【0081】
追加の情報がGUI(400)に提示されてもよい。例えば、現在の高度および時刻を画面領域(418)に示すことができる。時刻は、航空機が示された位置にあると予想される時刻を反映することができる。言い換えれば、1つまたは複数の実施形態は、航空機の将来の予測位置および将来の時点でのその将来の位置における予想される気象を示すことを企図している。
【0082】
選択された高度ゾーン(408)は、選択された高度ゾーンだけでなく、優勢なタイプの気象現象を示すことができる。この場合、選択された高度ゾーンは9000フィートであり、示されているグリッド(406)が9000フィートであることを意味する。選択された高度ゾーン(408)、したがって示されているグリッド(406)(9000フィート)は、基準点の現在の高度(画面領域(418)に示すように、現在15,000フィートである)とは異なることに留意されたい。したがって、GUI(400)は、グリッド(406)の上にあるように基準点(402)を示す。
【0083】
地面地形(420)、時間および距離スケール(422)、現在の飛行計画(424)、ならびにアイコン(426)、アイコン(428)、およびアイコン(430)などのユーザインタラクションアイコンなどのさらに他の情報を示すことができる。さらに他の情報を提示することもでき、したがって、図4に示す例は他の例を限定しない。
【0084】
ここで、図5に注目する。GUI(500)は、図4に示すGUI(400)と同様である。2つの図の差は、選択された高度ゾーン(408)が、図4に示すように、9,000フィートではなく、図5の13,000フィートで示されているという事実に由来する。カメラ角度は同じままである。なお、基準点は15,000のままである。
【0085】
しかしながら、いくつかのセクタは強調表示を変更している。例えば、セクタ(500)はここで強調表示され、図4に示す同じセクタと比較して、セクタ(500)により強い乱流が存在することを示す。対照的に、セクタ(502)は、図4に示す同じセクタと比較して、より低い乱流強度を示すように強調表示されている。言い換えれば、GUI(500)に示されるグリッド(506)は、9,000フィートでの乱流の程度ではなく、13,000フィートでの乱流の程度を示す。
【0086】
一実施形態では、ユーザは、どのタイプの気象現象をグリッド(506)内の強調表示されたセクタとして表示するかを選択する。この場合、セクタの色、ハッシュ、または他の強調表示は、選択された気象現象の強度の程度を表す。
【0087】
代替的な実施形態では、グリッド全体について、または任意選択的にグリッド内の1つまたは複数のセクタについて、最も激しい気象タイプのみが示される。選択された高度ゾーンのセクタにおける最も激しい気象現象のみを表示することにより、パイロットは、様々な異なる高度ゾーンにおいて最も関連性の高い気象情報を迅速に検討することができる。どの技術が気象タイプに関する情報を表示するために適用されるかにかかわらず、情報は、モバイルデバイスまたはオンボードコンピュータディスプレイの小画面上にコンパクトで効率的な形態で提示されてもよい。
【0088】
ここで、図6に注目する。図6では、新たに選択された高度ゾーン(408)は、15,000フィートになるように選択されている。画面領域(418)に示すように、基準点は15,000フィートにある。したがって、選択された高度ゾーン(408)は、基準点(402)と同じ高度にある。
【0089】
基準点(402)は、基準点(402)が位置するセクタに存在する強調表示によって隠されるので、サブ領域(600)が基準点(402)の周りに定義される。サブ領域(600)内のセクタまたはセクタの一部の強調表示は回避される。したがって、パイロットは、サブ領域(600)内に存在する基準点(402)、飛行経路(404)、およびランドマーク(602)を見ることができる。基準点(402)がサブ領域(600)内の隠れた気象の内側にあるので、サブ領域(600)は実線で囲まれている。
【0090】
図6はまた、所与の気象タイプの最も激しい気象セクタが、9,000フィートまたは13,000フィートでの所与の気象タイプの最も激しい気象セクタと比較して、15,000フィートで異なることを示している。例えば、セクタ(604)は、15,000フィートのセクタにおける最も激しい気象タイプが乱流であることを示すために強調表示される。セクタ(604)の色(ハッシュによって表される)は、乱流も存在するがあまり深刻ではないセクタ(606)などの他のセクタよりも強い陰影(より密なハッシュ)である。言い換えれば、セクタ(604)およびセクタ(606)の両方において、乱流は、表示されている気象タイプである。しかしながら、セクタ(604)における乱流は、セクタ(606)における乱流よりも激しい。したがって、追加の関連情報は、パイロットが迅速に解釈することができる方法で小画面上に示され得る。
【0091】
さらに、セクタ(608)において、乱流は、図示されている気象タイプのままである。しかしながら、異なるシェーディングは、セクタ(608)における乱流がセクタ(604)またはセクタ(606)のいずれよりも深刻でないことを示す。
【0092】
一実施形態では、ユーザ(またはレンダリングプログラム)は、どのタイプの気象現象を表示するかを選択することができる。したがって、例えば、ユーザは、図6の乱流の気象タイプを示すことから、図6の着氷の気象タイプに切り替えることができる。そうすることで、レンダリングエンジンは図6に示すグリッドを再描画するが、ここでは着氷状態の強度に従ってセクタが強調表示される。
【0093】
代替的な実施形態では、所与のセクタにおいて最も激しいタイプの気象のみが示される。したがって、例えば、セクタ内に着氷と乱流の両方が存在するが、乱流がより激しい場合、乱流のみが示される。
【0094】
さらに別の代替的な実施形態では、複数の強調表示方式を単一のセクタで使用することができる。例えば、セクタ(608)の半分では、ある色または強調表示方式が使用されてもよく、セクタ(608)の残りの半分では、別の色または強調表示方式が使用されてもよい。この変形例は図6には示されていない。
【0095】
ここで、図7に注目する。図7では、選択された高度ゾーン(408)は24,000フィートであり、これは15,000フィートでの基準点(402)の高度よりも高い。選択されたカメラポイントがサブ領域(702)内の隠れた気象の後ろにあるため、グリッド(700)がユーザに最も近いという視点をユーザに与えるために、グリッド(700)のスケールが他のグリッドに対して増加されることに留意されたい。
【0096】
ここでも、サブ領域(702)は、セクタの強調表示が回避される領域である。しかしながら、図6に示すサブ領域(600)とは異なり、サブ領域(702)のリムは、カメラポイントがサブ領域内の隠れた気象の後ろにあるため、緩やかな勾配として示されている。
【0097】
さらに、グリッド(700)内のセクタの強調表示を示すシェーディングまたは色は、図4図6に示すグリッドに対して変化している。特に、24,000フィートで優勢な最も激しい気象タイプは、(図6に示す)基準点(402)が飛行している15,000フィートでの乱流ではなく、着氷状態であることが分かる。
【0098】
1つまたは複数の実施形態の別の変形例も図7に示されている。特に、最も激しい気象タイプの強調表示(例えば、色、ハッシュなど)は、基準点(402)の現在の飛行経路(704)に適用され得る。したがって、例えば、現在の飛行経路(704)を表す線は、図6において基準点(402)が位置するセクタの同じ強調表示(例えば、色)で強調表示される。図6では、選択された高度は基準点(402)の現在の高度でもあることを想起されたい。図6に戻って参照すると、基準点(402)が位置する現在のセクタは、基準点(402)が位置するセクタにおける最も激しい気象タイプが乱流であることを示す第1の強調表示タイプ(例えば、「黄色」)であると推測することができる。図7に見られるように、現在の飛行経路(704)は、同じ強調表示(例えば、「黄色」)を有する。したがって、パイロットは、基準点(402)の現在の高度では、最も激しい気象タイプが第1の特定強度の乱流であるが、図7の選択された高度ゾーン(408)では、乱流が存在するが、著しく低い第2の強度であることを迅速に見ることができる。したがって、パイロットは、飛行計画を変更し、基準点(402)の高度を15,000フィートから24,000フィートに上げるために規制当局の許可を求めることを決定することができる。
【0099】
ここで、図8に注目する。図8では、カメラポイントは変化しているが、選択された高度ゾーン(408)は図7に対して24,000フィートのままである。特に、ユーザは、画面をドラッグするか、またはGUI上の他のウィジェットと対話することによって、カメラポイントを基準点(402)の下および左に二つに変更した。しかしながら、選択された高度ゾーン(408)は図8では図7と同じであるため、グリッド(800)は図7に示されるグリッド(700)と同じであり、同じ強調表示で同じセクタを搬送する。しかしながら、カメラポイントが変化したため、2つのグリッドの情報が同じであっても、グリッド(800)の視点は図7のグリッド(700)とは異なる。
【0100】
例えば、グリッド(800)が新しい有利な地点からどのように見えるかに留意されたい。さらに、図7に示すサブ領域(702)は、基準点(402)がもはやグリッド(800)に示されている気象タイプの内側にないため、図8にはもはや存在しない。図8に示すカメラポイントの有利な地点から、ウェイポイント(802)も見ることができる。
【0101】
ここで、図9に注目する。ここで、グリッド(900)は、図8に示すカメラポイントに対して左に回転した、さらに異なるカメラポイントから示されている。さらに、画面領域(418)に示すように、基準点(402)の現在の高度は19,000フィートである。しかしながら、示されているグリッド(900)は、選択された高度ゾーン(408)のものであり、16,000フィートである。したがって、基準点(402)の高度は上昇しているが、選択された高度ゾーン(408)の高度は低下している。
【0102】
カメラポイントと基準点(402)との間の視線のために、基準点(402)は、グリッド(900)のセクタの強調表示によって隠されている。したがって、セクタまたはセクタの一部が強調表示されていない新しいサブ領域(904)が示されている。この例では、サブ領域(904)の下部が選択された高度ゾーン(408)のグリッド(900)の下面より下にあるため、サブ領域(904)、すなわち切り抜き領域は部分円である。グリッド(900)のセクタのシェーディングまたはハッシュパターンは、着氷がグリッド(900)のセクタにおいて最も激しい気象タイプであることを示し、より強い色またはより重いハッシュパターンは、選択された高度ゾーン(408)における他のものと比較していくつかのセクタにおいて着氷状態がより強いことを示す。
【0103】
ここで、図10に注目する。画面領域(418)に示すように、基準点(402)の高度は19,000フィートのままである。しかしながら、ここでは、選択された高度ゾーン(408)は、19,000フィート(すなわち、基準点(402)と同じ高度)にある。さらに、カメラポイントは、基準点(402)を超えるように調整されている。
【0104】
したがって、グリッド(1000)は、グリッド(1000)を見下ろしているように示されている。そうでなければ基準点(402)が強調表示によって隠されているため、セクタが強調表示されていないサブ領域(1002)が存在する。サブ領域(1002)内のグリッドはレンダリングされるが、セクタの強調表示はサブ領域(1002)内では回避される。色、強度、およびハッシュタイプまたはハッシュ強度は、グリッド(1000)内の様々なセクタにおいて最も激しい気象タイプとして、様々な程度の着氷状態が存在することを示す。
【0105】
ここで、図11に注目する。図10と同様に、基準点(402)は19,000フィートのままであり、選択された高度ゾーン(408)は19,000フィートのままである。したがって、グリッド(1100)は、どのセクタがどの種類の強調表示を表示するかに関してグリッド(1000)と同じである。しかしながら、図10では、おそらくユーザが画面をドラッグしてカメラポイントを3次元で回転させることによって、カメラポイントが変化している。
【0106】
その結果、グリッド(1100)のレンダリング画像は、比較的浅い角度で示される。したがって、強調表示されないサブ領域(1102)は、部分的にのみ円形であり、グリッド(1100)の上側境界で終わる。
【0107】
ここで、図12に注目する。図10および図11と同様に、基準点(402)は19,000フィートのままであり、選択された高度ゾーン(408)は19,000フィートのままである。しかしながら、カメラポイントは再び変化しており、このとき、図10および図11に対して、基準点(402)により近くズームインする。カメラポイントがズームインされているので、セクタはより大きく見える。しかしながら、グリッド(1200)内のセクタは、図10のグリッド(1000)および図11のグリッド(1100)内のセクタと同じ強調表示パターンを有し、同じ相対物理的領域を表す。
【0108】
ここでも、グリッド(1200)内の強調表示は基準点(402)を隠すので、サブ領域(1202)内の強調表示は回避される。したがって、基準点(402)の飛行経路(1204)は、サブ領域(1202)にも見えることに留意されたい。
【0109】
ここで、図13に注目する。図10図12と同様に、基準点(402)は19,000フィートのままであり、選択された高度ゾーン(408)は19,000フィートのままである。しかしながら、カメラポイントは再び変化しており、このとき、図12に対して基準点(402)上でさらに密接にズームインする。カメラポイントがズームインされているため、セクタは図12と比較してより大きく見える。しかしながら、グリッド(1300)内のセクタは、図10のグリッド(1000)、図11のグリッド(1100)、および図12のグリッド(1200)内のセクタと同じ強調表示パターンを有し、同じ相対物理的領域を表す。
【0110】
しかしながら、図13では、カメラポイントは、基準点(402)に非常に近くズームインされているため、カメラポイントはグリッド(1300)に入っている。したがって、レンダリングされたグリッド(1300)全体が強調表示されることなく示されている。実際には、図13の例では、グリッド全体がサブ領域内にあるように示されており、したがって強調表示は回避される。それにもかかわらず、強調表示されたバー(1304)などの強調表示されたバーは、所与のセクタに関連付けられた最高強度の気象タイプを視覚的に示すために、線および頂点(1306)の隣にレンダリングされることができる。強調表示された領域(1308)は、基準点(402)の飛行経路を表し、カメラポイントが基準点(402)にズームインされているため、画面上でより多くの領域を占めることに留意されたい。
【0111】
ここで、図14に注目する。図14では、基準点(402)は19,000フィートのままである。しかしながら、ここでは、選択された高度ゾーン(408)は23,000フィート(すなわち、基準点(402)より上)である。さらに、カメラポイントは基準点(402)より下に移動しており、図13に示すビューに対してズームアウトされている。
【0112】
したがって、グリッド(1400)は、基準点(402)の上方に示されている。基準点(402)はグリッド(1400)のセクタの強調表示によって隠されないため、図14の例では強調表示のないサブ領域は存在しない。ここでも、強調表示のタイプは、任意の所与のセクタ内の最高強度の気象現象のタイプおよび相対強度を示す。図14の例では、やはり着氷状態がグリッド(1400)のセクタ全体にわたって優勢である。しかしながら、異なる強調表示は、着氷状態が他のセクタよりも特定のセクタでより強いことを示している。
【0113】
他の情報が示されている。例えば、強調表示された平面(1402)は、基準点(402)の飛行経路を示す。飛行経路に沿ったウェイポイント(1404)も示されている。
【0114】
ここで、図15に注目する。図15の例では、基準点(402)は6,004フィートにあり、飛行経路(1500)によって示されるように下降している。選択された高度ゾーン(408)は6,000フィートであり、これは、基準点(402)の現在の高度に対して選択された高度ゾーンである。
【0115】
図15は、特に基準点(402)が上昇または下降しているときに、複数のグリッドを示すことができることを示している。図4図14の例は、巡航飛行経路における基準点(402)を示した。
【0116】
したがって、図15に示すように、グリッド(1502)は、選択された高度ゾーン(408)にすべて表示される必要はない。代わりに、各グリッド行は、基準点(402)の飛行経路(1500)に対して、後続のグリッドまたは前のグリッドで最も激しい気象状態を表示することができる。その結果、表示されるのはステップグリッドであり、これは、パイロットがちょうど飛行した、飛行経路(1500)を辿っている間に予期すべきである最も激しい気象タイプをパイロットが見るのに有用である。この例では、強調表示は上昇中の乱流状態を反映する。図15のGUIを見ると、パイロットは、乱流状態が比較的一定であり、したがって上昇中の状態は、パイロットが既に飛行した状態と同様であるべきであることを容易に見ることができる。
【0117】
グリッド(1502)をレンダリングするために、レンダリングエンジンは、選択された高度ゾーン(408)を中心とする異なる高度ゾーンに一連のグリッドを形成する。したがって、例えば、飛行経路(1500)に対して選択された高度ゾーン(408)の後方および前方の各高度ゾーンに対して、1×9のグリッドが形成される。各セクタにおける強調表示は、その特定のセクタにおける最も激しい気象状態のタイプを反映する。任意の所与のセクタは所与の高度に対するものであるため、グリッド(1502)内のステップは、基準点(402)が複数の高度ゾーンを通って下降するときに予想される最も激しい気象タイプを示す。
【0118】
ここでも、少なくともいくつかのセクタにおける強調表示は基準点(402)を隠すので、サブ領域(1504)が基準点(402)の周りに描かれる。基準点(402)および飛行経路(1500)をより明確に示すために、サブ領域(1504)内のセクタでは強調表示が回避される。さらに、下にある地形(1506)は、サブ領域(1504)内にも見ることができる。この例では、航空機が隣接する水体の上から着陸滑走路に接近しているので、下にある地形(1506)は水である。
【0119】
さらに他の変形が可能である。したがって、1つまたは複数の実施形態は、図4図15に示す例示的なGUIスクリーンショットによって限定されない。異なるサイズのサブ領域、降下中に下方にステップするグリッド(図15に示す上昇中の上方ではなく)、単一のセクタにおける複数のタイプの強調表示などを含む、他の変形が可能である。さらに別の変形では、ユーザは、ユーザがグリッド内で強調表示されることを望む気象現象のタイプを入力することができる。したがって、例えば、ユーザは、セクタ内の最も激しい気象タイプのみを見る必要はなく、ユーザが選択した気象タイプ(例えば、着氷状態)における強度の変化を見ることができる。他の多くの変形が可能である。
【0120】
図16Aおよび図16Bは、1つまたは複数の実施形態による、コンピューティングシステムおよびネットワークの例である。実施形態は、改善された技術的結果を達成するように特に設計されたコンピューティングシステム上で実施され得る。コンピューティングシステムに実装されると、本開示の特徴および要素は、本開示の特徴および要素を実装しないコンピューティングシステムを超える著しい技術的進歩を提供する。モバイル、デスクトップ、サーバ、ルータ、スイッチ、組み込みデバイス、または他のタイプのハードウェアの任意の組み合わせは、本開示に記載された特徴および要素を含むことによって改善され得る。例えば、図16Aに示すように、コンピューティングシステム(1600)は、1つまたは複数のコンピュータプロセッサ(1602)、非永続的記憶デバイス(1604)(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、キャッシュメモリなどの揮発性メモリ)、永続的記憶デバイス(1606)(例えば、ハードディスク、コンパクトディスク(CD)ドライブまたはデジタル多用途ディスク(DVD)ドライブなどの光学ドライブ、フラッシュメモリなど)、通信インターフェース(1608)(例えば、Bluetoothインターフェース、赤外線インターフェース、ネットワークインターフェース、光インターフェースなど)、ならびに本開示の特徴および要素を実装する多数の他の要素および機能を含むことができる。
【0121】
コンピュータプロセッサ(1602)は、命令を処理するための集積回路であってもよい。例えば、コンピュータプロセッサ(1602)は、プロセッサの1つもしくは複数のコアまたはマイクロコアであってもよい。コンピューティングシステム(1600)はまた、タッチスクリーン、キーボード、マウス、マイクロフォン、タッチパッド、電子ペン、または任意の他のタイプの入力デバイスなどの、1つまたは複数の入力デバイス(1610)を含むことができる。
【0122】
通信インターフェース(1608)は、コンピューティングシステム(1600)をネットワーク(図示せず)(例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネットなどのワイドエリアネットワーク(WAN)、モバイルネットワーク、または任意の他のタイプのネットワーク)および/または別のコンピューティングデバイスなどの別のデバイスに接続するための集積回路を含むことができる。
【0123】
さらに、コンピューティングシステム(1600)は、スクリーン(例えば、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ、タッチスクリーン、陰極線管(CRT)モニタ、プロジェクタ、または他の表示デバイス)、プリンタ、外部記憶装置、または任意の他の出力デバイスなどの、1つまたは複数の出力デバイス(1612)を含むことができる。出力デバイス(1612)のうちの1つまたは複数は、入力デバイス(1610)と同じであっても異なっていてもよい。入力および出力デバイス(1610および1612)は、コンピュータプロセッサ(1602)、非永続的記憶デバイス(1604)、および永続的記憶デバイス(1606)にローカルまたはリモートで接続され得る。多くの異なるタイプのコンピューティングシステムが存在し、前述の入力および出力デバイス(1610および1612)は他の形態をとることができる。
【0124】
実施形態を実行するためのコンピュータ読み取り可能なプログラムコードの形態のソフトウェア命令は、CD、DVD、記憶デバイス、ディスケット、テープ、フラッシュメモリ、物理メモリ、または任意の他のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体などの非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体に、全体的または部分的に、一時的または永続的に記憶されてもよい。具体的には、ソフトウェア命令は、プロセッサによって実行されると、1つまたは複数の実施形態を実行するように構成されたコンピュータ読み取り可能なプログラムコードに対応することができる。
【0125】
図16Aのコンピューティングシステム(1600)は、ネットワークに接続されてもよく、またはネットワークの一部であってもよい。例えば、図16Bに示すように、ネットワーク(1620)は、複数のノード(例えば、ノードX(1622)、ノードY(1624))を含むことができる。各ノードは、図16Aに示すコンピューティングシステム(1600)などのコンピューティングシステムに対応することができ、または組み合わされたノードのグループは、図16Aに示すコンピューティングシステム(1600)に対応することができる。一例として、実施形態は、他のノードに接続された分散システムのノード上で実施され得る。別の例として、実施形態は、複数のノードを有する分散コンピューティングシステム上に実装されてもよく、各部分は、分散コンピューティングシステム内の異なるノード上に配置されてもよい。さらに、前述のコンピューティングシステム(1600)の1つまたは複数の要素は、遠隔位置に配置され、ネットワークを介して他の要素に接続されてもよい。
【0126】
図16Bには示されていないが、ノードは、バックプレーンを介して他のノードに接続されたサーバシャーシ内のブレードに対応することができる。別の例として、ノードは、データセンタ内のサーバに対応することができる。別の例として、ノードは、共有メモリおよび/または共有リソースを有するコンピュータプロセッサまたはコンピュータプロセッサのマイクロコアに対応することができる。
【0127】
ネットワーク(1620)内のノード(例えば、ノードX(1622)、ノードY(1624))は、クライアントデバイス(1626)にサービスを提供するように構成され得る。例えば、ノードは、クラウドコンピューティングシステムの一部であってもよい。ノードは、クライアントデバイス(1626)から要求を受信し、クライアントデバイス(1626)に応答を送信する機能を含むことができる。クライアントデバイス(1626)は、図16Aに示すコンピューティングシステム(1600)などのコンピューティングシステムであってもよい。さらに、クライアントデバイス(1626)は、1つまたは複数の実施形態の全部または一部を含むおよび/または実行することができる。
【0128】
図16Aおよび図16Bに記載されたコンピューティングシステム(1600)またはコンピューティングシステムのグループは、本明細書に開示された様々な動作を実行する機能を含むことができる。例えば、コンピューティングシステムは、同じまたは異なるシステム上のプロセス間の通信を実行することができる。何らかの形の能動的または受動的な通信を採用する様々なメカニズムは、同じデバイス上のプロセス間のデータの交換を容易にすることができる。これらのプロセス間通信を表す例には、ファイル、信号、ソケット、メッセージキュー、パイプライン、セマフォ、共有メモリ、メッセージパッシング、およびメモリマップドファイルの実装が含まれるが、これらに限定されない。これらの非限定的な例のいくつかに関するさらなる詳細を以下に提供する。
【0129】
クライアントサーバネットワーキングモデルに基づいて、ソケットは、同じデバイス上のプロセス間の双方向データ転送を可能にするインターフェースまたは通信チャネルエンドポイントとして機能することができる。まず、クライアントサーバネットワーキングモデルに従って、サーバプロセス(例えば、データを提供するプロセス)が第1のソケットオブジェクトを作成することができる。次に、サーバプロセスは、第1のソケットオブジェクトをバインドし、それにより、第1のソケットオブジェクトを固有の名前および/またはアドレスに関連付ける。第1のソケットオブジェクトを作成して結合した後、サーバプロセスは待機し、1つまたは複数のクライアントプロセス(例えば、データをシークするプロセス)からの着信接続要求をリッスンする。この時点で、クライアントプロセスがサーバプロセスからデータを取得したい場合、クライアントプロセスは、第2のソケットオブジェクトを作成することによって開始する。次いで、クライアントプロセスは、少なくとも第2のソケットオブジェクトと、第1のソケットオブジェクトに関連付けられた固有の名前および/またはアドレスとを含む接続要求を生成することに進む。そして、クライアントプロセスは、接続要求をサーバプロセスに送信する。可用性に応じて、サーバプロセスは接続要求を受け入れ、クライアントプロセスとの通信チャネルを確立することができ、または他の動作を処理するのに忙しいサーバプロセスは、サーバプロセスの準備ができるまでバッファに接続要求をキューイングすることができる。確立された接続は、通信が開始し得ることをクライアントプロセスに通知する。それに応答して、クライアントプロセスは、クライアントプロセスが取得したいデータを指定するデータ要求を生成することができる。その後、データ要求はサーバプロセスに送信される。データ要求を受信すると、サーバプロセスは要求を分析し、要求されたデータを収集する。最後に、サーバプロセスは、少なくとも要求されたデータを含む応答を生成し、クライアントプロセスに応答を送信する。データは、より一般的には、データグラムまたは文字のストリーム(例えば、バイト)として転送され得る。
【0130】
共有メモリは、データが複数のプロセスによって通信および/またはアクセスされ得るメカニズムを実証するための仮想メモリ空間の割り当てを指す。共有メモリを実装する際に、初期化プロセスは、最初に、永続的または非永続的記憶装置に共有可能セグメントを作成する。作成後、初期化プロセスは、共有可能セグメントをマウントし、続いて、共有可能セグメントを初期化プロセスに関連付けられたアドレス空間にマッピングする。マウントに続いて、初期化プロセスは、共有可能セグメントへのデータの書き込みおよび共有可能セグメントからのデータの読み取りも行うことができる1つまたは複数の許可されたプロセスを識別してアクセス許可を付与するように進む。1つのプロセスによって共有可能セグメント内のデータに加えられた変更は、共有可能セグメントにもリンクされている他のプロセスに直ちに影響を及ぼす可能性がある。さらに、認可されたプロセスの1つが共有可能セグメントにアクセスすると、共有可能セグメントはその許可されたプロセスのアドレス空間にマッピングされる。多くの場合、任意の所与の時点で、初期化プロセス以外の1つの許可されたプロセスのみが共有可能セグメントをマウントすることができる。
【0131】
範囲から逸脱することなく、他の技術を使用して、本出願に記載された様々なデータなどのデータをプロセス間で共有することができる。プロセスは、同じまたは異なるアプリケーションの一部であってもよく、同じまたは異なるコンピューティングシステム上で実行されてもよい。
【0132】
プロセス間でデータを共有するのではなく、またはプロセス間でデータを共有することに加えて、1つまたは複数の実施形態を実行するコンピューティングシステムは、ユーザからデータを受信する機能を含むことができる。例えば、1つまたは複数の実施形態では、ユーザは、ユーザデバイス上のグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を介してデータを提出することができる。データは、ユーザが1つまたは複数のグラフィカルユーザインターフェースウィジェットを選択することによって、またはタッチパッド、キーボード、マウス、もしくは任意の他の入力デバイスを使用してテキストおよび他のデータをグラフィカルユーザインターフェースウィジェットに挿入することによって、グラフィカルユーザインターフェースを介して提出され得る。特定のアイテムの選択に応答して、特定のアイテムに関する情報は、コンピュータプロセッサによって永続的または非永続的記憶装置から取得され得る。ユーザがアイテムを選択すると、特定のアイテムに関する取得されたデータの内容が、ユーザの選択に応答してユーザデバイスに表示され得る。
【0133】
別の例として、特定のアイテムに関するデータを取得する要求は、ネットワークを介してユーザデバイスに動作可能に接続されたサーバに送信されてもよい。例えば、ユーザは、ユーザデバイスのウェブクライアント内のユニフォームリソースロケータ(URL)リンクを選択することにより、URLに関連付けられたネットワークホストに送信されるハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)または他のプロトコル要求を開始することができる。要求に応答して、サーバは、特定の選択されたアイテムに関するデータを抽出し、要求を開始したデバイスにデータを送信することができる。ユーザデバイスが特定のアイテムに関するデータを受信すると、ユーザの選択に応答して、特定のアイテムに関する受信データの内容をユーザデバイスに表示することができる。上記の例に加えて、URLリンクを選択した後にサーバから受信したデータは、ウェブクライアントによってレンダリングされてユーザデバイス上に表示され得るハイパーテキストマークアップ言語(HTML)でウェブページを提供することができる。
【0134】
上述の技術を使用して、または記憶装置からなど、データが取得されると、コンピューティングシステムは、1つまたは複数の実施形態を実行する際に、取得されたデータから1つまたは複数のデータアイテムを抽出することができる。例えば、抽出は、図16Aのコンピューティングシステム(1600)によって以下のように実行されてもよい。最初に、データの組織化パターン(例えば、文法、スキーマ、レイアウト)が決定され、これは、位置(例えば、ビットまたは列の位置、データストリーム内のN番目のトークンなど)、属性(属性が1つまたは複数の値に関連付けられている)、または階層/ツリー構造(ネストされたパケットヘッダまたはネストされた文書セクションなどの異なるレベルのノードの層からなる)のうちの1つまたは複数に基づくことができる。次に、データシンボルの生の未処理のストリームは、編成パターンのコンテキストで、トークン(各トークンにはトークン「タイプ」が関連付けられている場合がある)のストリーム(または階層構造)に解析される。
【0135】
次に、抽出基準を使用して、トークンストリームまたは構造から1つまたは複数のデータアイテムを抽出し、抽出基準は、組織化パターンに従って処理されて、1つまたは複数のトークン(または階層構造からのノード)を抽出する。位置ベースのデータの場合、抽出基準によって識別された位置にあるトークンが抽出される。属性/値ベースのデータの場合、抽出基準を満たす属性に関連付けられたトークンおよび/またはノードが抽出される。階層データの場合、抽出基準に一致するノードに関連付けられたトークンが抽出される。抽出基準は、識別子文字列と同じくらい単純であってもよく、または構造化データリポジトリ(データリポジトリは、eXtensible Markup Language(XML)などのデータベーススキーマまたはデータフォーマットに従って編成され得る)に提示されるクエリであってもよい。
【0136】
抽出されたデータは、コンピューティングシステムによるさらなる処理に使用され得る。例えば、図16Aのコンピューティングシステム(1600)は、1つまたは複数の実施形態を実行しながら、データ比較を実行することができる。データ比較は、2つ以上のデータ値(例えば、A、B)を比較するために使用され得る。例えば、1つまたは複数の実施形態は、A>B、A=B、A!=B、A<Bであるかどうかなどを決定することができる。比較は、A、B、および比較に関連する演算を指定するオペコードを算術論理演算ユニット(ALU)(すなわち、2つのデータ値に対して算術論理演算および/またはビット単位論理演算を実行する回路)に提出することによって実行され得る。ALUは、演算の数値結果および/または数値結果に関連する1つまたは複数のステータスフラグを出力する。例えば、ステータスフラグは、数値結果が正の数、負の数、0などであるかどうかを示すことができる。適切なオペコードを選択し、次いで数値結果および/またはステータスフラグを読み取ることによって、比較を実行することができる。例えば、A>Bであるかどうかを判定するために、AからBを減算することができ(すなわち、A-B)、ステータスフラグを読み出して、結果が肯定的であるかどうかを判定することができる(すなわち、A>Bの場合、A-B>0である)。1つまたは複数の実施形態では、Bは閾値と見なされてもよく、ALUを使用して決定されるように、A=Bの場合、またはA>Bの場合、Aは閾値を満たすと見なされる。1つまたは複数の実施形態では、AおよびBはベクトルであってもよく、AとBを比較するには、ベクトルAの第1の要素とベクトルBの第1の要素、ベクトルAの第2の要素とベクトルBの第2の要素などを比較する必要がある。1つまたは複数の実施形態では、AおよびBがストリングである場合、ストリングのバイナリ値を比較することができる。
【0137】
図16Aのコンピューティングシステム(1600)は、データリポジトリを実装してもよく、および/またはデータリポジトリに接続されてもよい。例えば、データリポジトリの1つのタイプはデータベースである。データベースは、データの検索、修正、再編成、および削除を容易にするように構成された情報の集合である。データベース管理システム(DBMS)は、ユーザがデータベースを定義、作成、照会、更新、または管理するためのインターフェースを提供するソフトウェアアプリケーションである。
【0138】
ユーザまたはソフトウェアアプリケーションは、DBMSにステートメントまたはクエリを提出することができる。次いで、DBMSは、ステートメントを解釈する。ステートメントは、情報を要求するための選択ステートメント、更新ステートメント、作成ステートメント、削除ステートメントなどであってもよい。さらに、ステートメントは、データを指定するパラメータ、データコンテナ(データベース、テーブル、レコード、列、ビューなど)、識別子、条件(比較演算子)、関数(例えば、接合、完全接合、カウント、平均など)、ソート(例えば、上昇、下降)などを含むことができる。DBMSは、ステートメントを実行することができる。例えば、DBMSは、ステートメントに応答するために、読み出し、書き込み、削除、またはそれらの任意の組み合わせのためにメモリバッファ、参照、またはファイルのインデックスにアクセスできる。DBMSは、永続的または非永続的記憶装置からデータをロードし、計算を実行してクエリに応答することができる。DBMSは、結果をユーザまたはソフトウェアアプリケーションに返すことができる。
【0139】
図16Aのコンピューティングシステム(1600)は、比較および他の処理の結果などの生データおよび/または処理済みデータを提示する機能を含むことができる。例えば、データを提示することは、様々な提示方法によって達成され得る。具体的には、データは、コンピューティングデバイスによって提供されるユーザインターフェースを介して提示され得る。ユーザインターフェースは、ハンドヘルドコンピュータデバイス上のコンピュータモニタまたはタッチスクリーンなどの表示デバイス上に情報を表示するGUIを含むことができる。GUIは、どのデータが表示されるか、ならびにデータがユーザにどのように提示されるかを編成する様々なGUIウィジェットを含むことができる。さらに、GUIは、データ、例えば、テキストを介して実際のデータ値として提示されるデータ、またはデータモデルを視覚化することなどによってコンピューティングデバイスによってデータの視覚的表現にレンダリングされるデータをユーザに直接提示することができる。
【0140】
例えば、GUIは、最初に、特定のデータオブジェクトがGUI内に提示されることを要求する通知をソフトウェアアプリケーションから取得することができる。次に、GUIは、例えば、データオブジェクトタイプを識別するデータオブジェクト内のデータ属性からデータを取得することによって、特定のデータオブジェクトに関連付けられたデータオブジェクトタイプを判定することができる。次いで、GUIは、そのデータオブジェクトタイプを表示するために指定された任意の規則、例えば、データオブジェクトクラスのためのソフトウェアフレームワークによって指定された規則、またはそのデータオブジェクトタイプを提示するためのGUIによって定義された任意のローカルパラメータに従って決定することができる。最後に、GUIは、特定のデータオブジェクトからデータ値を取得し、そのデータオブジェクトタイプの指定された規則に従って表示デバイス内のデータ値の視覚的表現をレンダリングすることができる。
【0141】
データはまた、様々なオーディオ方法によって提示されてもよい。特に、データは、オーディオフォーマットにレンダリングされ、コンピューティングデバイスに動作可能に接続された1つまたは複数のスピーカを介して音として提示されることができる。
【0142】
データはまた、触覚方法を介してユーザに提示されてもよい。例えば、触覚方法は、コンピューティングシステムによって生成された振動または他の物理信号を含むことができる。例えば、データは、データを通信するために振動の所定の持続時間および強度を有するハンドヘルドコンピュータデバイスによって生成された振動を使用してユーザに提示されてもよい。
【0143】
機能の上記の説明は、図16Aのコンピューティングシステム(1600)ならびに図16Bのノード(例えば、ノードX(1622)、ノードY(1624))および/またはクライアントデバイス(1626)によって実行される機能のいくつかの例のみを提示する。他の機能は、1つまたは複数の実施形態を使用して実行されてもよい。
本開示によるさらなる例示的かつ非排他的な例は、以下の段落に記載されている。
【0144】
本開示による一例は、気象データをグラフィカルユーザインターフェース(GUI)上に提示する方法であり、方法は、
複数の気象現象のそれぞれに対応する強度ランクを割り当てるステップであって、複数の気象現象は気象データに基づいており、複数の気象現象の少なくとも1つは、基準点を中心とする物理的領域に対して定義された複数の高度ゾーンの少なくとも1つに存在する、ステップと、
複数の高度ゾーンのそれぞれを、物理的領域に対して定義された対応するグリッドに分割するステップであって、各々の対応するグリッドは、対応する線および頂点によって定義された対応するセクタを含む、ステップと、
複数の高度ゾーン内の対応するセクタの各々に、対応するセクタに存在する、対応する最高強度ランクの気象現象を割り当てるステップと、
複数の高度ゾーンの中から選択された高度ゾーンの選択を受信するステップと、
選択された高度ゾーンの対応するグリッドをレンダリングすることによって、レンダリング画像を生成するステップと、
レンダリング画像を GUI に表示するステップとを含む。
【0145】
任意選択で、前の段落の方法において、レンダリングするステップは、
選択された高度ゾーンの対応する線および頂点をレンダリングするステップと、
選択された高度ゾーンの対応するセクタをレンダリングするステップであって、選択された高度ゾーンの対応するセクタの各々に存在する、対応する最高強度ランクの気象現象に従って対応するセクタの各々を強調表示することを含む、ステップとをさらに含む。
【0146】
任意選択で、前の段落の方法において、
選択された高度ゾーンの対応するセクタを生成する前に、基準点に対するカメラポイントの位置を決定するステップであって、カメラポイントは、複数の高度ゾーンのうちの1つの物理的領域で選択された仮想点である、ステップと、
カメラポイントから基準点に向かう対応するグリッドの視点が、対応するセクタの強調表示されたセクタによって遮られるかどうかを判定するステップと、
視点が強調表示によって遮られるという判定に応答して、対応するグリッドにサブ領域を定義するステップと、
対応するセクタをレンダリングするステップの一部として、対応するグリッドのサブ領域にある対応するセクタの各々を強調表示することを回避するステップとをさらに含む。
任意選択で、前の段落の方法において、
レンダリング画像をGUIに表示するステップの前に、対応するグリッド内のサブ領域の内側で、レンダリング画像に関して決定可能な位置にある航空機に関する追加情報をレンダリングするステップをさらに含む。
【0147】
任意選択で、前の段落の方法において、追加情報は、基準点のアイコン、航空機のアイコン、航空機の飛行経路、航空機の高度、航空機の速度、航空機の意図された飛行経路に沿ったウェイポイント、航空機の目的地、基準点の下の表面上のランドマーク、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0148】
任意選択で、前の段落の方法において、カメラポイントは、選択された高度ゾーンとは異なる高度ゾーンにある。
【0149】
任意選択で、前の段落の方法において、
表示した後、新しいカメラポイントを受信するステップと、
新しいカメラポイントから基準点に向かう対応するグリッドの新しい視点が、対応するセクタの異なる強調表示されたセクタによって遮られるかどうかを判定するステップと、
新しい視点が強調表示によって遮られるという判定に応答して、対応するグリッド内に新しいサブ領域を定義するステップと、
対応するセクタをレンダリングするステップの一部として、対応するグリッド内の新しいサブ領域にある対応するセクタの各々を強調表示することを回避するステップとをさらに含む。
【0150】
任意選択で、前の段落の方法において、サブ領域は円または球を含む。
【0151】
任意選択で、前の段落の方法において、
サブ領域内の対応するグリッドのみをレンダリングするステップをさらに含む。
【0152】
任意選択で、前の段落の方法において、
カメラポイントがサブ領域内の隠れた気象の後ろにあるときに、サブ領域のリムを緩やかな勾配としてレンダリングするステップと、
基準点がサブ領域内の隠れた気象の内側にあるときに、サブ領域のリムを実線としてレンダリングするステップとをさらに含む。
【0153】
任意選択で、前の段落の方法において、
レンダリング画像をGUIに表示するステップの前に、基準点に関する追加情報を対応するグリッドに重ね合わせてレンダリングするステップをさらに含む。
【0154】
任意選択で、前の段落の方法において、強調表示は色で示され、対応するセクタ内の少なくとも2つの異なるセクタは、少なくとも2つの異なるセクタ内の異なる最高強度ランキングを示すために少なくとも2つの異なる色を有する。
【0155】
任意選択で、前の段落の方法において、
対応するセクタ内の気象のタイプに従って対応するセクタをさらにレンダリングするステップをさらに含む。
【0156】
任意選択で、前の段落の方法において、気象のタイプは、強調表示の変化としてレンダリングされる。
【0157】
任意選択で、前の段落の方法において、強調表示は色で示され、対応するセクタ内の少なくとも2つの異なるセクタは、少なくとも2つの異なるセクタ内の異なる最高強度ランキングを示すために少なくとも2つの異なる色を有し、方法は、
対応するセクタ内の気象のタイプに従って対応するセクタをさらにレンダリングするステップであって、気象のタイプは、少なくとも2つの異なる色の強度、透明度、または陰影のうちの少なくとも1つを変更することによって、強調表示の変化としてレンダリングされる、ステップをさらに含む。
【0158】
任意選択で、前の段落の方法において、対応する線および頂点は、正方形グリッド、六角形グリッド、三角形グリッド、放射状グリッド、非構造化メッシュグリッド、および湾曲グリッドのうちの1つを形成する。
【0159】
任意選択で、前の段落の方法において、レンダリング画像は第1のレンダリング画像を含み、方法は、
新たに選択された高度ゾーンの第2の選択を受信するステップと、
新たに選択された高度ゾーンを受信した後に、新たに選択された高度ゾーンの対応するグリッドをレンダリングすることによって新たなレンダリング画像を生成するステップであって、レンダリングするステップは、
新たに選択された高度ゾーンの対応する線および頂点をレンダリングするステップと、
新たに選択された高度ゾーンの対応するセクタをレンダリングするステップであって、新たに選択された高度ゾーンの対応するセクタの各々に存在する、対応する最高強度ランクの気象現象に従って対応するセクタの各々を強調表示するステップを含む、ステップとを含む、ステップと、
第1のレンダリング画像の表示を停止するステップと、
新たなレンダリング画像をGUIに表示するステップとをさらに含む。
【0160】
任意選択で、前の段落の方法において、複数の気象現象における気象現象は、晴天、着氷状態、乱流、横風、雲層、雲底、温度、風速、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0161】
本開示による一例では、システムは、
プロセッサと、
プロセッサに接続された通信デバイスと、
プロセッサに接続され、
基準点を中心とする物理的領域の複数の高度ゾーンの少なくとも1つに存在する複数の気象現象を表す気象データ、
複数の気象現象のそれぞれに割り当てられた対応する強度ランク、
複数の高度ゾーンのそれぞれの物理的領域に対して定義された対応するグリッドであって、対応するグリッドは、対応する線および頂点によって定義された対応するセクタを含む、対応するグリッド、
対応するセクタの各々に存在する、対応する最高強度ランクの気象現象、
複数の高度ゾーンの中から選択された高度ゾーン、および
選択された高度ゾーンの対応するグリッドを含むレンダリング画像であって、選択された高度ゾーンの対応するグリッドは、対応する線および頂点と、選択された高度ゾーンの対応するセクタの各々に存在する、対応する最高強度ランクの気象現象に従って強調表示された対応するセクタとを含む、レンダリング画像を記憶する非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体と、
通信デバイスから気象データを受信し、
複数の気象現象のそれぞれに対応する強度ランクを割り当て、
複数の高度ゾーンのそれぞれを対応するグリッドに分割し、
複数の高度ゾーンの対応するセクタの各々に、対応するセクタに存在する、対応する最高強度ランクの気象現象を割り当て、
選択された高度ゾーンの選択を受信するように、プロセッサによって実行可能な前処理プログラムと、
選択された高度ゾーンの対応する線および頂点をレンダリングすることによって、選択された高度ゾーンの対応するグリッドをレンダリングし、
選択された高度ゾーンの対応するセクタの各々に存在する、対応する最高強度ランクの気象現象に従って、対応するセクタの各々を強調表示することにより、選択された高度ゾーンの対応するセクタをレンダリングする
ように構成されることでレンダリング画像を生成する、プロセッサによって実行可能なレンダリングエンジンと、
プロセッサに接続され、レンダリング画像を表示する表示デバイスと
を備える。
【0162】
本開示による一例は、プロセッサによって実行されると、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)上に気象データを提示するコンピュータ実装方法を実行するコンピュータ使用可能なプログラムコードを記憶する非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、コンピュータ実装方法は、
気象データを受信するステップであって、気象データは、複数の気象現象を表し、複数の気象現象の少なくとも1つが、基準点を中心とする物理的領域の複数の高度ゾーンの少なくとも1つに存在する、ステップと、
複数の気象現象のそれぞれに対応する強度ランクを割り当てるステップと、
複数の高度ゾーンのそれぞれを、物理的領域に対して定義された対応するグリッドに分割するステップであって、各々の対応するグリッドは、対応する線および頂点によって定義された対応するセクタを含む、ステップと、
複数の高度ゾーン内の対応するセクタの各々に、対応するセクタに存在する、対応する最高強度ランクの気象現象を割り当てるステップと、
複数の高度ゾーンの中から選択された高度ゾーンの選択を受信するステップと、
選択された高度ゾーンの対応するグリッドをレンダリングすることにより、レンダリング画像を生成するステップと、
レンダリング画像をGUIに表示するステップと
を含む。
【0163】
実施形態を限られた数の実施形態に関して説明してきたが、本開示の利益を有する当業者であれば、本明細書に開示される範囲から逸脱しない他の実施形態を考案することができることを理解されよう。したがって、範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるべきである。
【符号の説明】
【0164】
100 データリポジトリ
102 気象データ
104 気象現象A
106 気象現象B
108 高度ゾーン
110 高度ゾーン1
112 高度ゾーン2
114 強度ランク1
116 強度ランク2
118 対応するグリッド
120 グリッド1
122 グリッド2
124 セクタ1
126 セクタ2
128 最高強度ランクの気象現象1
130 最高強度ランクの気象現象2
132 選択された高度ゾーン
134 レンダリング画像
136 セクタ3
138 強調表示方式A
140 セクタ4
142 強調表示方式B
144 セクタ5
146 強調表示方式C
148 基準点
150 ランドマーク
152 ウェイポイント
154 他の情報
156 プロセッサ
158 通信デバイス
160 表示デバイス
162 バス
164 前処理プログラム
166 レンダリングエンジン
300 ユーザ入力
302 高度ゾーン1
304 高度ゾーン2
306 高度ゾーン3
308 カメラ位置
310 蓄積された前処理プログラム結果
312 頂点およびインデックス
314 頂点およびインデックス
316 頂点およびインデックス
318 頂点およびインデックス
320 カメラ交差情報
400 グラフィカルユーザインターフェース(GUI)
402 基準点
404 飛行経路
406 グリッド
408 選択された高度ゾーン
410 スライドバー
412 セクタ
416 セクタ
418 画面領域
420 地面地形
422 時間および距離スケール
424 現在の飛行計画
426 アイコン
428 アイコン
430 アイコン
500 GUI
502 セクタ
506 グリッド
600 サブ領域
602 ランドマーク
604 セクタ
606 セクタ
608 セクタ
700 グリッド
702 サブ領域
704 現在の飛行経路
800 グリッド
802 ウェイポイント
900 グリッド
904 サブ領域
1000 グリッド
1002 サブ領域
1100 グリッド
1102 サブ領域
1200 グリッド
1202 サブ領域
1204 飛行経路
1300 グリッド
1304 強調表示されたバー
1306 線および頂点
1308 強調表示された領域
1400 グリッド
1402 強調表示された平面
1404 ウェイポイント
1500 飛行経路
1502 グリッド
1504 サブ領域
1506 下にある地形
1600 コンピューティングシステム
1602 コンピュータプロセッサ
1604 非永続的記憶デバイス
1606 永続的記憶デバイス
1608 通信インターフェース
1610 入力デバイス
1612 出力デバイス
1620 ネットワーク
1622 ノードX
1624 ノードY
1626 クライアントデバイス
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16A
図16B