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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-23
(45)【発行日】2025-05-02
(54)【発明の名称】構造物
(51)【国際特許分類】
   E06B 11/02 20060101AFI20250424BHJP
   A47G 29/12 20060101ALN20250424BHJP
【FI】
E06B11/02 Q
A47G29/12 B
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2021161005
(22)【出願日】2021-09-30
(65)【公開番号】P2023050742
(43)【公開日】2023-04-11
【審査請求日】2024-03-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000175560
【氏名又は名称】三協立山株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000626
【氏名又は名称】弁理士法人英知国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】柏 貴夫
(72)【発明者】
【氏名】紺谷 侑未
【審査官】野尻 悠平
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-132089(JP,A)
【文献】特開2013-122140(JP,A)
【文献】実開平6-62196(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 11/02
A47G 29/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造体と扉支柱とを備え、
構造体は、構造体の背面の一部を覆う背面部と、構造体の側面を覆う側面部を備えた構造体カバーを有しており、
扉支柱は、構造体カバーの側面及び背面いずれにも取付自在であり、構造体カバーの側面及び背面のいずれかに扉支柱を取り付けてある構造物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、扉支柱を備えた門柱などの構造体を有する構造物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、門屋根や機能門柱等の構造体を有する構造物があり、構造体を容易に設置したいという要望があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、容易に設置可能な構造体の提供を課題とする。
【0004】
本発明は、構造体と扉支柱とを備え、構造体は、構造体の背面の一部を覆う背面部と、構造体の側面を覆う側面部を備えた構造体カバーを有しており、扉支柱は、構造体カバーの側面及び背面いずれにも取付自在であり、構造体カバーの側面及び背面のいずれかに扉支柱を取り付けてある構造物とすることで前述の課題を解決した。


【発明の効果】
【0005】
扉支柱や構造体等の周辺の状況に応じて扉支柱を構造体の側方又は背面に取り付けることができ、 構造体の設置が容易になった。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】門柱(構造体)の外観図である。(A)門柱(構造体)の正面図である。(B)門柱(構造体)の背面図である。(C)門柱(構造体)の側面図である。
図2】構造体カバーの説明図である。(A)門柱(構造体)の正面図である。(B)図2(A)に付したA-A間の断面図である。
図3】扉支柱の取付態様の説明図である。(A)構造体カバーの背面に扉支柱を取り付ける態様の説明図である。(B)構造体カバーの側面に扉支柱を取り付ける態様の説明図である。
図4】扉支柱を構造体カバーの背面に取り付けた説明図である。 (A-1)~(C-1)は平面図であり、(A-2)~(C-2)は、正面図である。図面末尾の数字が小さいほど、高さの高い門柱(構造体)となっている。
図5】扉支柱を構造体カバーの側面に取り付けた説明図である。 (A-1)~(C-1)は平面図であり、(A-2)~(C-2)は、正面図である。図面末尾の数字が小さいほど、高さの高い門柱(構造体)となっている。
図6】宅配ボックス部の横断面図である。
図7】宅配ボックス部の縦断面図である。
図8】宅配ボックスの前扉と裏扉および前面カバーの開閉の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
(実施例)
以下、図面を使って説明するが、以下の図面は説明を目的に作成されたもので、分かりやすくするため、説明に不要な部材を意図的に図示していない場合がある。また、説明のため部材を意図的に大きくまたは小さく図示している場合があり、正確な縮尺を示す図面ではない。
以下の説明で、異なる図における同一符号は同一機能の部位を示しており、各図における重複説明は適宜省略する。
【0008】
本発明でいう構造体は、門扉などの扉を付ける個所に設けられる構造物であれば何でもよい。例えば、フェンスでもよいし、塀でもよい。実施例は、構造体を門柱とした例である。
【0009】
[門柱(構造体)の正面構造]
図1は門柱(構造体)1の外観図である。図1(A)は門柱(構造体)1の正面図である。門柱(構造体)1は、図1(A)で図示されているように正面から見て左右一対の押出形材からなる門柱支柱15で支えられている。門柱支柱15は基礎部2に打ち込まれ門柱(構造体1)を支えている。
一対の門柱支柱15の間には、下から機能部1Aが積み上げられており、宅配ボックス部11,郵便受け部12、インターフォン部13、予備部14となっている。
【0010】
各々の機能部1Aの前面には、前面カバー4が直接または間接的に門柱支柱15に取り付けられている。前面カバー4は、機能部1Aの機能に応じて異なった特徴を有している。インターフォン部13の前面カバー4はインターフォン133がはめ込まれており、表札134などが取り付けられている。
郵便受け部12の前面カバー4は、投かん口123が設けられている。
【0011】
予備部14は、どのような目的にでも使えるような機能部1Aであり、例えば、門柱灯を取り付けることもできるし、また、バケツなどの掃除用具を収納する目的にも使える。目的に応じて前面カバー4は目的に適したものとなる。例えば、収納目的に使うのであれば、前面カバー4は、開け閉めできるように取り付けられることとなる。また、門柱灯を取り付けるのであれば、前面カバー4または予備部14の上部に照明具が取り付けられる。そして、前面カバー4は開け閉めできないように固定される。
【0012】
宅配ボックス部11の前面カバー4は、開閉自在になっている。前面カバー4を開けると、宅配ボックス(設備ユニット)112の開閉扉が見えるようになっている。宅配ボックス(設備ユニット)112は、市販のものでよい。宅配ボックス(設備ユニット)112は、宅配物を投かんする開閉扉、受取を証明するプリンターから印字されて出てくる受領証明書発行機構、居住者が宅配物を取り出すためのセキュリティーロックの解除機構などが取り付けられている。門柱(構造体)1の宅配ボックス部11は、サイズさえ適切ならどのようなメーカーのどのような機種の宅配ボックス(設備ユニット)112でも設置できるようになっている。もちろん、顧客は、門柱(構造体)1専用の宅配ボックス(設備ユニット)112を選択することも可能である。
【0013】
宅配ボックス部11の前面カバー4は、デザインが様々な市販の宅配ボックス(設備ユニット)112を隠し、門柱(構造体)1として外観を整える役割を果たす。また、宅配ボックス(設備ユニット)112の正面を風から守る役割も果たす。宅配ボックス部11の前面カバー4は、宅配ボックス(設備ユニット)112を隠してしまうため、宅配業者に宅配ボックス(設備ユニット)112が有ることを示すマークや文字が分かりやすく示されていることが好ましい。
【0014】
[門柱(構造体)の背面外観・側面外観]
図1(B)は門柱(構造体)1の背面図であり、図1(C)は門柱(構造体)1の側面図である。図1(C)に図示されているように実施例の門柱(構造体)1は、奥行き寸法が短い。門柱(構造体)1の側面と背面の一部は、構造体カバー3で被覆されている。構造体カバー3は、2枚あり、門柱(構造体)1の正面からみて左側面と右側面をそれぞれ覆っている。それぞれの構造体カバー3を左の構造体カバー3と右の構造体カバー3とすれば、左の構造体カバー3は、左側面を覆う側面部31と背面の一部(正面からみて背面の左側端部)を覆う背面部32で構成されている。右の構造体カバー3は、左の構造体カバー3と左右対称の形状をしている点を除けば、基本的に同じ構造である。
左右の構造体カバー3は、門柱支柱15に固定されている。
【0015】
図1(C)に図示されているように、宅配ボックス(設備ユニット)112は、門柱(構造体)1の背面から大きくはみ出している。実施例の門柱(構造体)1は、奥行きがある宅配ボックス(設備ユニット)112であっても、不都合なく取り付けることを可能にしている。
【0016】
実施例の郵便受け部12は、市販品ではなく、門柱(構造体)1の幅に丁度収まるものとなっている。背面からみると、郵便受け部12の上方にはダイヤル錠121が設けられている。居住者は、ダイヤル錠121を解錠することで、扉が開き郵便受け部12内の郵便物や新聞を門柱(構造体)1の背面から取り出すことができる。
なお、市販の郵便受けを使用する場合は、市販の郵便受けが前面カバー4で隠されてしまうため、配達人に前面カバー4を開くと郵便受けが有ることを示すマークや文字が分かりやすく示されていることが好ましい。
【0017】
予備部14とインターフォン部13の背面は、背面カバー5で閉塞されており、ユニットの中にはインターフォン133の配線等が収納されている。背面カバー5は、内部の電装品を風雨から守る。
予備部14を収納部として使用する場合は、背面カバー5を取り外し、宅配ボックス(設備ユニット)112のように大容積の収容部(図示せず)を予備部14として取り付けてもよい。その場合、収容部が門柱(構造体)1の背面から大きく飛び出すこととなる。収容部内には、ホースや園芸用品等適宜なものを収納できる。
【0018】
機能部1Aの順番は、適宜変えることができる。インターフォン部13は、訪問者が話しやすい位置が好ましい。また、予備部14を一番下に配置することも可能である。
【0019】
[構造体カバー]
図2は構造体カバー3の説明図である。図2(A)は門柱(構造体)1の正面図であり、図2(B)は図2(A)に付したA-A間の断面図であり、予備部14の断面を表している。構造体カバー3は、門柱(構造体)1の背面の一部を覆う背面部32と門柱(構造体)1の側面を覆う側面部31で構成されている。構造体カバー3は、門柱(構造体1)の左右に一対あり、それぞれ門柱支柱15に固定されている。門柱支柱15は、補強材151で補強されており、門柱(構造体)1を支える。
背面カバー5は、構造体カバー3で覆われていない門柱(構造体)1の背面の領域を塞ぐものである。また、前面カバー4は、内部に前面カバー枠41が設けてあり、撓まないようになっている。図2に示した予備部14は、前面カバー4が開閉しない仕様となっている。そのため、前面カバー4は、門柱支柱15に締結されている。
【0020】
[扉支柱の取付例1]
図3は、扉支柱61の取付態様の説明図である。図3(A)は構造体カバー3の背面に扉支柱61を取り付ける態様の説明図である。実施例の扉支柱61は、構造体カバー3の背面、すなわち、背面部32に取り付けられる。実施例の背面部32は、扉支柱61より狭いものであり、前面カバー4側から見ると、扉支柱61は門柱(構造体)1からはみ出ている。変形例として、扉支柱61がすべて収まるような幅の背面部32とすることにより、扉支柱61を門柱(構造体)1の背面に隠すこともできる。
【0021】
[扉支柱の取付例2]
図3(B)は、構造体カバー3の側面に扉支柱61を取り付ける態様の説明図である。実施例の扉支柱61は、構造体カバー3の側面、すなわち、側面部31に取り付けられる。扉支柱61は、構造体カバー3の側面部31に取り付けられるため、扉支柱61と側面部31が密着し、隙間が空かない。わずかでも隙間が空くと、隙間から光がこぼれ出て、一体感が失われてしまうところ、隙間が空かないため門柱(構造体)1と扉支柱61の間に一体感が生まれる。
以上のように、実施例の扉支柱61は、構造体カバー3の側方または背面に取付自在になっている。背面及び側面に取り付ける両態様とも、扉支柱61は、門柱支柱15に固着された構造体カバー3に取り付けられるため、扉部6の強度の向上に寄与できる。
【0022】
[扉支柱の位置の選択]
図4および図5は両図とも(A-1)~(C-1)は平面図であり、(A-2)~(C-2)は正面図である。図面末尾の数字が小さいほど、高さの高い門柱(構造体)1となっている。図4は、扉支柱61を構造体カバー3の背面に取り付けた説明図である。図5は、扉支柱61を構造体カバー3の側面に取り付けた説明図である。
扉支柱61は、上下の2ヶ所に蝶番62が取り付けられている。蝶番62は、扉63を軸支しており、扉63を開閉自在にしている。顧客が選んだ、扉63の上下寸法に合わせて門柱(構造体)1の高さを選ぶことも可能である。
顧客は、前述の扉支柱の取付例1または扉支柱の取付例2のいずれかの取り付け方を選ぶことができる。顧客は、扉支柱周辺や門柱(構造体)1の周辺の状況に応じて、扉支柱の構造体カバー3に対する取り付け位置を選ぶこともできる。また、顧客は、家屋等の全体的なバランスを考慮していずれ一方の取り付け方を選ぶこともできる。
門柱(構造体)1の高さがどうあれ、図4(A-1)~(C-1)で図示されているように門柱(構造体)1の平面視は変わらないし、図5(A-1)~(C-1)で図示されているように門柱(構造体)1の平面視は変わらない。
【0023】
[各機能部の高さ・配置]
図4(A-2)~(C-2)および図5(A-2)~(C-2)で示されているように、各機能部1Aの高さは、適宜変えられる。
例えば、図4(A-2)のインターフォン部13は、上下寸法が図4(B-2)や図4(C-2)と比べて小さい。また、予備部14の上下寸法は、図4(A-2)が大きく、次いで、図4(B-2)の順となっており、図4(C-2)では予備部14が存在しない態様となっている。
また、図5(B-2)のインターフォン部13は、図5中で最も上下寸法が最も大きいものになっている。図5(B-2)や図5(C-2)では、予備部14が存在しない。図5(A-2)は、図5(B-2)や図5(C-2)より小さいインターフォン部13を有するが、予備部14があり、図5中で最も高い門柱(構造体)1となっている。
【0024】
実施例は、様々な長さの門柱支柱15と様々な高さ寸法の前面カバー4、背面カバー5および構造体カバー3が用意されている。実施例は、他社製品を含め宅配ボックス(設備ユニット)112を顧客が自由に選ぶことができる。それを実現すべく、実施例は、顧客の要望に応じた上下寸法の機能部1Aを作ることができる。例えば、顧客の希望する市販の宅配ボックス(設備ユニット)112の高さに合わせて、上下を仕切ることで宅配ボックス部11とすることができる。そして、宅配ボックス部11の上下寸法に合う前面カバー4を選択すれば、顧客の要望に応えることができる。
図1(C)のように、宅配ボックス(設備ユニット)112は、門柱(構造体)1の後方に大きく飛び出している。これにより、顧客が要望する宅配ボックス(設備ユニット)112の奥行きがどのようなものでも、門柱(構造体)1に取り付けることができる。宅配ボックス(設備ユニット)112の奥行寸法がどうあれ、宅配ボックス部11に宅配ボックス(設備ユニット)112を収納することができる。
【0025】
また、予備部14の上下寸法や有無は、顧客の注文に応じて適宜な仕様に変更可能である。例えば、箒などを入れる収納部を顧客が希望した場合は、箒の長さに合わせて高さを決めることができる。
【0026】
以上のように、実施例の門柱(構造体)1は、大きな自由度でそれぞれの機能部1Aの上下寸法や門柱(構造体)1の高さを変更できる。また、実施例の門柱(構造体)1は、機能部1Aに別途市販の宅配ボックス(設備ユニット)112等の機能性ボックスを収納することができ、奥行寸法を気にする必要も無くなる。
【0027】
[宅配ボックス(設備ユニット)の取付]
本発明の実施例は、顧客が選ぶ市販の宅配ボックス(設備ユニット)112や収納ボックスを取り付けできるように構成されている。このように、門柱(構造体)1とは別に取り付けられるボックス状のユニットを設備ユニットという。実施例では、宅配ボックス(設備ユニット)112を設備ユニットの例として説明する。いうまでもないが、宅配ボックス(設備ユニット)112は設備ユニットの一例に過ぎない。
【0028】
宅配ボックス(設備ユニット)112は重量があり強固に取り付けられねばならない。実施例の門柱(構造体)1の側面は、図1(C)のように奥行寸法が短い。奥行き寸法のある宅配ボックス(設備ユニット)112は、大きく門柱(構造体)1から飛び出すように設置されている様子が図1(C)に図示されている。
【0029】
図6は宅配ボックス部11の横断面図である。また、図7は宅配ボックス部11の縦断面図である。宅配ボックス部11に入れる宅配ボックス112は、様々な容積のものがあり、まず奥行き寸法が長いタイプの場合について説明する。
【0030】
[奥行き寸法の長い宅配ボックスの取付]
宅配ボックス部11は、その下部に左右一対ある門柱支柱15の間に架け渡され固定された横桟114が設けられている。宅配ボックス(設備ユニット)112の底面112Eは、横桟114の上に載せられ宅配ボックス(設備ユニット)112の前側の底面112Eが横桟114に預けられている。また、支持金物113は、左右一対ありえる。支持金物113は、前端が横桟114の上に固定されており、後端は横桟114から大きく背面側にはみ出している。実施例は、支持金物113を横桟114に固定したが、門柱支柱15に固定してもよい。
【0031】
図7で示されるように、宅配ボックス(設備ユニット)112の底面112Eは、凹んでいる。支持金物113は、宅配ボックス(設備ユニット)112を支持すべく、宅配ボックス112の底面112Eの形に沿って曲折されている。宅配ボックス(設備ユニット)112の横桟114から出た部分の底面112Eは、曲折した支持金物113に当接し支持される。必要に応じて、支持金物113と底面112Eが当接した部分を締結具で固定してもよい。宅配ボックス(設備ユニット)112の底面112Eが凹んでおらず平坦であれば、支持金物113は曲折されている必要がないことは言うまでもない。
【0032】
宅配ボックス(設備ユニット)112の横幅寸法は様々なものがある。実施例の門柱(構造体)1の左右一対の門柱支柱15間の幅は、様々な宅配ボックス(設備ユニット)112を宅配ボックス部11に収められるように、比較的広めになっている。そのため、顧客が選んだ宅配ボックス(設備ユニット)112によっては、横幅寸法が、宅配ボックス部11の開口部の横幅寸法より短い場合が起きえる。宅配ボックス(設備ユニット)112は、宅配ボックス部11内に押し込まれ、横桟114に底面112Eが預けられる。
【0033】
その後、宅配ボックス(設備ユニット)112は、左右の門柱支柱15のいずれか一方側に当接するまで寄せられ、宅配ボックス(設備ユニット)112と固定される。固定部は、ビスなど内部から門柱支柱15に向けて固定部115で固定される。
また、宅配ボックス(設備ユニット)112の他方側は、図6に図示されているように、門柱支柱15と離間しており、門柱支柱15に固定されておらず、隙間Xが形成されている。宅配ボックス(設備ユニット)112の幅寸法が左右一対の門柱支柱15の間の寸法よりかなり小さい宅配ボックス(設備ユニット)112であっても、以上のような取り付け方をすることで支障なく宅配ボックス部11に取り付けることができる。
【0034】
[奥行き寸法の短い宅配ボックスの取付]
奥行き寸法の短い宅配ボックス(設備ユニット)112の場合、支持金物113を使用せずとも横桟114だけで宅配ボックス(設備ユニット)112を預けるだけで支持することができる。横桟114と底面112Eが当接する部分で締結してもよい。
そして、宅配ボックス(設備ユニット)112は、左右の門柱支柱15のいずれか一方側に当接するまで寄せられ、門柱支柱15と固定される。
宅配ボックス(設備ユニット)112の内部から門柱支柱15に向けて固定部115で固定される。宅配ボックス(設備ユニット)112の他方側は、門柱支柱15と離間しており、固定されてない。
【0035】
[宅配ボックスの前扉・裏扉の開閉と前面カバーの開閉]
図8は宅配ボックス(設備ユニット)112の前扉112Aと裏扉112Cおよび前面カバー4の開閉の説明図である。インターフォン部13の前面カバー4は、固定され開閉できない仕様となっている。他方、門柱(構造体)1の宅配ボックス部11に取り付けられた前面カバー4は、宅配ボックス(設備ユニット)112に荷物を入れるため、前面カバー蝶番42が取り付けられ開閉できるようになっている。
【0036】
前面カバー4を開くと、宅配ボックス(設備ユニット)112の前扉112Aが現れる。前扉112Aは、前扉蝶番112Bにより開閉自在に支持されており、宅配業者は、宅配ボックス(設備ユニット)112の前扉112Aを開け、中に荷物を収納する。その後、宅配業者が前扉112Aを閉じると、前扉112Aにロックがかかり、居住者がロックを解除しない限り開くことはない。
【0037】
実施例の宅配ボックス(設備ユニット)112は、裏扉112Cを備えており、裏扉蝶番112Dを軸に開閉できるようになっている。居住者は、裏扉錠112Fを解錠することで、裏扉112Cを開けることができ、収納された荷物を取り出すことができる。
【0038】
[予備部に収納ボックス(設備ユニット)を配設する場合]
実施例では、宅配ボックス(設備ユニット)112を例としたが、予備部14に図示していない収納ボックス(設備ユニット)を取り付けることができる。
実施例の予備部14は、前面カバー4を開閉自在にして収納部として使うことができるが、図1(C)のように奥行き寸法は短く、収納容積が少ないため収納部としての使い勝手が悪い。そこで、宅配ボックス(設備ユニット)112を宅配ボックス部11内に設置したのと同様に、別途の奥行き寸法の長い収納ボックス(市販のものでもよい)を予備部14内に配設することで、収納容積を増すことができる。[奥行き寸法の長い宅配ボックスの取付]で説明したのと同様に横桟114を用いて取り付けることもできる。
【0039】
また、前述の実施例および変形可能な態様は、その目的および構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの技術を流用して組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0040】
1 門柱(構造体)
1A 機能部
11 宅配ボックス部
112 宅配ボックス
112A 前扉
112B 前扉蝶番
112C 裏扉
112D 裏扉蝶番
112E 底面
112F 裏扉錠
113 支持金物
114 横桟
115 固定部
12 郵便受け部
121 ダイヤル錠
123 投かん口
13 インターフォン部
133 インターフォン
14 予備部
15 門柱支柱
151 補強材
2 基礎部
3 構造体カバー
31 側面部
32 背面部
4 前面カバー
41 前面カバー枠
42 前面カバー蝶番
5 背面カバー
6 扉部
61 扉支柱
62 蝶番
63 扉
X 隙間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8