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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-24
(45)【発行日】2025-05-07
(54)【発明の名称】空気処理システム
(51)【国際特許分類】
   F24F 11/72 20180101AFI20250425BHJP
   F24F 11/74 20180101ALI20250425BHJP
   F24F 11/46 20180101ALI20250425BHJP
   F24F 11/83 20180101ALI20250425BHJP
   F24F 1/0083 20190101ALI20250425BHJP
   F24F 110/70 20180101ALN20250425BHJP
   F24F 120/10 20180101ALN20250425BHJP
   F24F 110/20 20180101ALN20250425BHJP
   F24F 140/50 20180101ALN20250425BHJP
【FI】
F24F11/72
F24F11/74
F24F11/46
F24F11/83
F24F1/0083
F24F110:70
F24F120:10
F24F110:20
F24F140:50
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2023557562
(86)(22)【出願日】2021-11-05
(86)【国際出願番号】 JP2021040864
(87)【国際公開番号】W WO2023079709
(87)【国際公開日】2023-05-11
【審査請求日】2024-02-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002491
【氏名又は名称】弁理士法人クロスボーダー特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】堀江 勇人
【審査官】佐藤 正浩
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/193680(WO,A1)
【文献】特開2019-010010(JP,A)
【文献】国際公開第2020/178988(WO,A1)
【文献】特開2019-015436(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 11/72
F24F 11/74
F24F 11/46
F24F 11/83
F24F 1/0083
F24F 110/70
F24F 120/10
F24F 110/20
F24F 140/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気調和の対象の対象空間の空気を空気調和する内調機と、
前記対象空間を換気するための外気を吸い込み、吸い込んだ前記外気に加熱と冷却とのいずれかを実施し、加熱と冷却とのいずれかが実施された外気を給気として前記対象空間に供給し、前記対象空間の空気を吸い込み、吸い込んだ前記空気を排気として前記対象空間から排出する外調機と、
前記対象空間の潜熱負荷に対する前記外調機の処理能力が前記潜熱負荷に達していないと判定すると、前記処理能力を制御することで、前記処理能力を増加させる制御装置と、を備え、
前記制御装置は、
現在の換気量と比較するべき換気量の値であり、かつ、換気によって前記潜熱負荷を処理可能な値である換気量の上限値を計算し、計算した換気量の上限値と、現在の換気量とを比較し、比較結果に応じて、前記外調機の処理能力を増加させる制御を開始する空気処理システムであって、
前記外調機は、
冷媒が流れ、吸い込んだ外気の温湿度を調整する熱交換器を備え、
前記制御装置は、
前記比較結果から、現在の換気量が前記上限値以上と判定すると、前記熱交換器を流れる冷媒の温度と、前記熱交換器を流れる冷媒流量とのうち、少なくともいずれかを制御することで、前記外調機の前記処理能力を増加させ
前記制御装置は、
前記対象空間の二酸化炭素の濃度の検知値と、前記対象空間に在室する人の人数の検知値との、いずれかの検知値を取得し、取得した前記検知値に基づいて、現在の換気量と比較するべき換気量を示す第1の上限値を決定し、前記第1の上限値で前記潜熱負荷を処理できるかどうかを判定し、前記第1の上限値で前記潜熱負荷を処理できないと判定すると、前記潜熱負荷が処理できる換気量の第2の上限値を、前記冷媒の蒸発温度に基いて前記上限値として決定する空気処理システム。
【請求項2】
空気調和の対象の対象空間の空気を空気調和する内調機と、
前記対象空間を換気するための外気を吸い込み、吸い込んだ前記外気に加熱と冷却とのいずれかを実施し、加熱と冷却とのいずれかが実施された外気を給気として前記対象空間に供給し、前記対象空間の空気を吸い込み、吸い込んだ前記空気を排気として前記対象空間から排出する外調機と、
前記対象空間の潜熱負荷に対する前記外調機の処理能力が前記潜熱負荷に達していないと判定すると、前記処理能力を制御することで、前記処理能力を増加させる制御装置と、を備え、
前記制御装置は、
現在の換気量と比較するべき換気量の値であり、かつ、換気によって前記潜熱負荷を処理可能な換気量の値である換気量の上限値を計算し、計算した換気量の上限値と、現在の換気量とを比較し、比較結果に応じて、前記外調機の処理能力を増加させる制御を開始する空気処理システムであって、
前記外調機は、
冷媒が流れ、吸い込んだ外気の温湿度を調整する熱交換器と、
第1の静止型デシカントと、
第2の静止型デシカントと、
吸い込まれた外気を、前記第1の静止型デシカントと前記第2の静止型デシカントとのうち一方に流入させ、吸い込まれた前記対象空間の空気を、前記第1の静止型デシカントと前記第2の静止型デシカントとのうち他方に流入させるとともに、前記外気と前記対象空間の空気との流入するデシカントを切り替えるダンパーと、
を備え、
前記制御装置は、
前記比較結果から、現在の換気量が前記上限値以上と判定すると、前記熱交換器を流れる冷媒の温度と、前記熱交換器を流れる冷媒流量と、前記ダンパーの切替時間とのうち、少なくともいずれかを制御することで、前記外調機の前記処理能力を増加させ
前記制御装置は、
前記対象空間の二酸化炭素の濃度の検知値と、前記対象空間に在室する人の人数の検知値との、いずれかの検知値を取得し、取得した前記検知値に基づいて、現在の換気量と比較するべき換気量を示す第1の上限値を決定し、前記第1の上限値で前記潜熱負荷を処理できるかどうかを判定し、前記第1の上限値で前記潜熱負荷を処理できないと判定すると、前記潜熱負荷が処理できる換気量の第2の上限値を、前記冷媒の蒸発温度に基いて前記上限値として決定する空気処理システム。
【請求項3】
前記制御装置は、
前記潜熱負荷を前記対象空間の目標湿度と、前記対象空間で検知された湿度の検知値との差に応じて決定し、決定した前記潜熱負荷に基づいて前記外調機の前記処理能力を制御する請求項1または請求項に記載の空気処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、内調機と外調機が、内調機用の室外機、外調機用の室外機に接続された空気処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数の空気調和機が設置された室内において、複数の空気調和機について、潜熱処理機、顕熱処理機のように役割を決定し、潜熱負荷に応じて、潜熱処理機の台数を変える技術がある(例えば、特許文献1)。
【0003】
しかし、外調機の換気量の低下、及び、室内人数の増加による水分発生量の増加よって、潜熱負荷が、外調機の潜熱能力を上回るケースが発生し得る。その場合、内調機の潜熱能力を増加させる事で対応することができる。内調機の潜熱能力の増加のためには、内調機の蒸発温度を低下させる場合がある。また、過剰な顕熱能力抑制のため、内調機の風量を低下させる場合がある。蒸発温の低下及び風量低下のような制御あると、内調機の熱通過率が低下して、エネルギー効率の低い運転となる課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2019-215106号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、外調機の潜熱能力を最大限維持する事で、内調機のエネルギー効率の低減を抑え、空気処理システム全体のエネルギー効率を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る空気処理システムは、
空気調和の対象の対象空間の空気を空気調和する内調機と、
前記対象空間を換気するための外気を吸い込み、吸い込んだ前記外気に加熱と冷却とのいずれかを実施し、加熱と冷却とのいずれかが実施された外気を給気として前記対象空間に供給し、前記対象空間の空気を吸い込み、吸い込んだ前記空気を排気として前記対象空間から排出する外調機と、
前記外調機が前記対象空間の潜熱負荷を単独で処理できるように、前記潜熱負荷に対する前記外調機の処理能力を制御する制御装置と、
を備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示の空気処理システムによれば、外調機の潜熱能力を最大限維持する事で、内調機のエネルギー効率を高く維持し、空気調和システム全体のエネルギー効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1の図で、空気処理システム1の構成を示す図。
図2】実施の形態1の図で、内調機510と室外機520とによって形成する冷凍サイクル521Aを示す図。
図3】実施の形態1の図で、外調機610Nの概略構造を示す図。
図4】実施の形態1の図で、外調機610Nと、外調機610Nのための室外機620Nとによって構成される冷凍サイクル621Nを示す図。
図5】実施の形態1の図で、外調機610Dの構造を示す斜視図。
図6】実施の形態1の図で、外調機610Dの構造を示すもう一つの斜視図。
図7】実施の形態1の図で、外調機610Dに使用される、熱交換器635及び熱交換器645とが、冷凍サイクル621D,622Dの一部として実現される場合を示す図。
図8】実施の形態1の図で、加熱器となる熱交換器635及び冷却器となる熱交換器645とが、一つの冷凍サイクル623Dの一部として実現される図。
図9】実施の形態1の図で、制御装置100のハードウェア構成を示す図。
図10】実施の形態1の図で、制御装置100による、デシカントを持たない外調機610Nへの制御を示すフローチャート。
図11】実施の形態1の図で、制御装置100による、デシカントを持つ外調機610Dへの制御を示すフローチャート。
図12】実施の形態1の図で、風量Qをパラメータとした場合の、蒸発器における冷媒の蒸発温度ETと、外調機610の潜熱能力との関係を示す図。
図13】実施の形態1の図で、風量Qをパラメータとした場合の、外調機610Dのダンパーの切替時間と、外調機610の潜熱能力との関係を示す図。
図14】実施の形態1の図で、デシカントを持たない外調機610N及びデシカントを持つ外調機610Dの両者に共通の、換気風量の上限決定方法を示す図。
図15】実施の形態1の図で、制御装置100の機能がハードウェアで実現される構成を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態の説明及び図面において、同じ要素及び対応する要素には同じ符号を付している。同じ符号が付された要素の説明は、適宜に省略又は簡略化する。以下の実施の形態では、「部」を、「回路」、「工程」、「手順」、「処理」又は「サーキットリー」に適宜読み替えてもよい。
【0010】
実施の形態1.
***構成の説明***
<空気処理システム1>
図1は、空気処理システム1の構成を示す。空気処理システム1は、人感センサー82、COセンサー83、室外センサー84、室内センサー85、制御装置100、装置群500及び装置群600を備えている。制御装置100は内調機510、室外機520,外調機610,室外機620と通信線180で接続している。通信線180は有線でも無線でもよい。また、制御装置100は、室外機520を介して内調機510と通信接続し、室外機620を介して外調機610と通信接続してもよい。
【0011】
空気処理システム1は、内調機510、外調機610及び制御装置100を備えている。内調機510は、空気調和の対象の室内381の空気を空気調和する。内調機510は熱交換器511で室内381の空気の温湿度を調整する。室内381は空気調和の対象の対象空間である。外調機610は、室内381を換気するための外気91を吸い込み、吸い込んだ外気91に加熱と冷却とのいずれかを実施する。以下の実施の形態1では外調機610は、外気91を冷却する場合で説明する。外調機610は、加熱と冷却とのいずれかが実施された外気91を、給気として室内381に供給する。外調機610は、室内381の空気を還気92として吸い込み、吸い込んだ還気92を排気として室内381から排出する。外調機610は熱交換器611,645で外気91の温湿度を調整する。制御装置100は、外調機610が室内381の潜熱負荷を単独で処理できるように、潜熱負荷に対する外調機610の処理能力を制御する。
【0012】
<装置群500>
内調機510に関する複数の装置からなる装置群500は、複数の内調機510、各内調機510のための室外機520を備える。複数の内調機510は天井裏382に配置される。複数の内調機510と室外機520は、冷媒配管530で接続している。内調機510とは、空気調和機における室内機である。内調機510は、室内機に吸い込まれた空気調和の対象空間の空気を、加熱又は冷却し、加熱又は冷却された該空気を対象空間に戻す。なお、図1に示す装置群500が内調機と呼ばれる場合もある。
【0013】
図2は、内調機510と室外機520とによって形成される冷凍サイクルを示す。冷凍サイクル521Aは、圧縮機521、四方弁522、熱交換器523、膨張弁524及び熱交換器611を備えている。熱交換器511は送風機512を備えている。熱交換器523は送風機525を備えている。内調機510の熱交換器511は、蒸発器として機能する場合を示している。
【0014】
<装置群600>
外調機610に関する複数の装置からなる装置群600は、外調機610、外調機610のための室外機620を備える。外調機610は複数台あってもよい。外調機610と室外機620は、冷媒配管630で接続している。外調機610とは、空気調和機における室内機である。外調機610とは、換気のために室内機である外気供給機に吸い込まれた外気を加熱又は冷却し、加熱又は冷却された外気を空気調和の対象空間に供給する。なお、なお、図1に示す装置群600が外調機と呼ばれる場合もある。
【0015】
<装置群500>
2台の内調機510は、天井裏382に配置されている。2台の内調機510は、配管590で室外機520に接続する。内調機510は、3台以上でもよいし、1台でもよい。外調機610は、天井裏382に配置されている。外調機610は、配管690で室外機620に接続する。
【0016】
<外調機610N、外調機610D>
空気処理システム1では、図1に示す外調機610について、デシカントを搭載していない外調機610と、静止型デシカントを搭載した外調機610との2種類がある。デシカントを搭載していない外調機610は外調機610Nと表記する。静止型デシカントを搭載した外調機610は外調機610Dと表記する。外調機610Nと外調機610Dを区別不要のときは、単に、外調機610と表記する。
【0017】
<外調機610Nの構造>
図3は、外調機610Nの構造を示す。外調機610Nは、熱交換器611、送風機612、送風機613及び仕切り板614を備える。室内381の還気92は、送風機613によって還気92として吸込口615から吸い込まれ、排出口616から部屋380の外へ排気として排出される。外気91は、外調機610Nの送風機612によって取入口617から吸い込まれ、供給口618から部屋380の外へ給気として供給される。複数の黒矢印で示す外気91の経路と、複数の斜線矢印で示す還気92の経路とは、仕切り板614によってお互いに干渉しない。
【0018】
<冷凍サイクル621N>
図4は、外調機610Nと、外調機610Nのための室外機620Nとによって構成される冷凍サイクル621Nを示す。冷凍サイクル621Nは、圧縮機621、四方弁622、熱交換器623、膨張弁624及び熱交換器611を備えている。図4では、熱交換器611が、蒸発器として機能する場合を示している。
【0019】
図5及び図6は、外調機610Dの構造を示す斜視図である。図5及び図6は、外調機610Dを透過的に示している。図5は、第1のダンパー状態を示す。図6は、第2のダンパー状態を示す。
【0020】
<外調機610Dの構造>
外調機610Dは、(1)流入装置210、(2)加熱器として機能する熱交換器635、(3)冷却器として機能する熱交換器645、(4)上流ダンパー20、(5)第1の静止型デシカント30、(6)第2の静止型デシカント31、(7)下流ダンパー21、(8)流出装置220、を備える。
【0021】
(1)図5を参照して流入装置210を説明する。流入装置210は内部が中空の直方体の形状である。流入装置210は、仕切り板216によって、同じ形状の2つの直方体の空間に分けられている。流入装置210は、還気が流入する還気流入口211と、外気が流入する外気流入口213とを有する。流入装置210は、開口である流出口212及び開口である流出口214を有する。流出口212の下側は仕切り板217で塞がれており、流出口214の上側は仕切り板218で塞がれている。還気流入口211は円形である。外気流入口213も円形である。還気流入口211に流入した還気92は、左上に形成された流出口212からX方向へ流出する。外気流入口213に流入した外気91は、右下に形成された流出口214からX方向へ流出する。
(2)熱交換器635は、還気92を加熱して、デシカントを再生させる高温低湿の空気にする。
(3)熱交換器645は、外気91を冷却し、デシカントによって除湿(吸着)される低温高湿の空気にする。
(4)上流ダンパー20は、還気92と外気91が流入するデシカントを切り替える。
上流ダンパー20は第1のダンパーである。
(5)第1の静止型デシカント30は、外気が通る場合に外気を除湿する。
(6)第2の静止型デシカント31は、外気が通る場合に外気を除湿する。
(7)下流ダンパー21は、上流ダンパー20の切り替えに応じて切り替わり、還気及び外気が通る。下流ダンパー21は第2のダンパーである。
(8)流出装置220は、第3仕切り板303によって、上下の2つの空間に分けら得ている。流出装置220は、下流ダンパー21に接続している。流出装置220では、外気流出口222と還気流出口221が形成されている。
【0022】
第1の静止型デシカント30と第2の静止型デシカント31は、還気92及び外気91が流出する流出方向に対して左右に配置されている。
【0023】
上流ダンパー20は、第1の静止型デシカント30と第2の静止型デシカント31とのうち、一方に還気を流入させ、他方に外気を流入させる。
【0024】
図5に示すように、流入装置210、熱交換器635、熱交換器645、上流ダンパー20、第1の静止型デシカント30、第2の静止型デシカント31、下流ダンパー21及び流出装置220が、この順に配置されている。
【0025】
<仕切り板>
図5に示すように、第1仕切り板301は、流入装置210と上流ダンパー20との間の筐体360の内部を、上下に分けている。第1仕切り板301の上部には熱交換器635が位置し、第1仕切り板301の下部には熱交換器645が位置する。第1仕切り板301は、A、B,C,Dで示される四角形である。
第2仕切り板302は、上流ダンパー20から下流ダンパー21までの筐体360の内部を左右に分けている。第2仕切り板302の左側には第1の静止型デシカント30が位置し、第2仕切り板302の右側には第2の静止型デシカント31が位置する。第2仕切り板302は、E,F,G,Hで示される四角形である。
第3仕切り板303は、下流ダンパー21を起点として流出装置220の内部を上下に分けている。流出装置220において、第3仕切り板303の上側から給気が流出し、第3仕切り板303の下側から排気が流出する。第3仕切り板303は、I,J,K,Lで示される四角形である。
【0026】
<ダンパー開閉装置、仕切り板開閉装置>
外調機610Dは、さらに、上流ダンパー開閉装置320、下流ダンパー開閉装置321を備える。上流ダンパー開閉装置320及び下流ダンパー開閉装置321は、上流ダンパー20及び下流ダンパー21の各サブダンパーを開閉させる開閉機構である。上流ダンパー開閉装置320は、上流ダンパー20の有するサブダンパー20a、20b、20c、20dを開閉する。下流ダンパー開閉装置321は、下流ダンパー21の有するサブダンパー21a、21b、21c、21dを開閉する。
【0027】
図6では、制御装置100による上流ダンパー開閉装置320下流ダンパー開閉装置321への制御によって、サブダンパー20b、20c、21a、21dが開いた第2のダンパー状態である。制御装置100による制御の内容は、以下で説明する。
【0028】
<冷凍サイクル621D、622D、623D>
図7は、外調機610Dに使用される、熱交換器635及び熱交換器645とが、冷凍サイクルの一部として実現される場合を示す。外調機610Dは、熱交換器635、送風機636、熱交換器645及び送風機646を備える。熱交換器635は凝縮器として機能する。熱交換器645は蒸発器として機能する。室外機620Dは、圧縮機631、四方弁632、熱交換器633、膨張弁634を備える。圧縮機631、四方弁632、熱交換器633、膨張弁634、熱交換器635及び送風機636は、冷凍サイクル621Dを形成する。室外機620Dは、圧縮機641、四方弁642、熱交換器643、膨張弁644を備える。圧縮機641、四方弁642、熱交換器643、膨張弁644、熱交換器645及び送風機646は、冷凍サイクル622Dを形成する。
図8は、加熱器となる熱交換器635及び冷却器となる熱交換器645とが、一つの冷凍サイクル623Dの一部として実現される場合を示す。図8の外調機610Dは、熱交換器635、送風機636、膨張弁644、熱交換器645及び送風機646を備える。熱交換器635は凝縮器として機能する。熱交換器645は蒸発器として機能する。図8の室外機620Dは、圧縮機641、四方弁642及び凝縮器として機能する熱交換器635-1を備える。圧縮機641、熱交換器635-1、熱交換器635、膨張弁644、熱交換器645及び四方弁642は、冷凍サイクル623Dを形成する。
【0029】
空気処理システム1は、さらに、上流ダンパー開閉装置320、下流ダンパー開閉装置321、及び制御装置100を備える。制御装置100には、室内381の温湿度を検知する室内センサー85、上流ダンパー開閉装置320、下流ダンパー開閉装置321のような装置が接続している。
【0030】
<外調機610Nの制御>
外調機610Nは、冷媒が流れ、吸い込んだ外気の温湿度を調整する熱交換器611(図4)を備えている。実施の形態1では、熱交換器611は蒸発器として機能する。つまり、熱交換器611は外気91の冷却器である。
制御装置100は、外調機610Nについて、
(1)換気風量と、
(2)熱交換器611(冷却器)を流れる冷媒の温度と、
(3)熱交換器611を流れる冷媒流量と、
のうち、
少なくともいずれかを制御する。
これらの制御により、潜熱負荷に対する外調機610Nの処理能力を制御する。熱交換器611を流れる冷媒の温度とは、例えば冷媒の蒸発温度ETである。
【0031】
<外調機610Dの制御>
制御装置100は、外調機610Dについて、
(1)換気風量と、
(2)熱交換器645(冷却器)を流れる冷媒の温度と、
(3)熱交換器645を流れる冷媒流量と、
(4)上流ダンパー20及び下流ダンパー21の切替時間と、
のうち、
少なくともいずれかを制御する。これらの制御によって、外調機610の潜熱負荷に対する処理能力を制御する。
あるいは
(5)熱交換器635(加熱器)を流れる冷媒温度を加え、制御装置100は、外調機610Dについて、(1)から(5)のうち、少なくともいずれかを制御する。これらの制御によって、外調機610の潜熱負荷に対する処理能力を制御する。
【0032】
***構成の説明***
図9は、制御装置100のハードウェア構成を示す。図9を参照して制御装置100のハードウェア構成を説明する。
【0033】
制御装置100は、コンピュータである。制御装置100は、プロセッサ110を備える。制御装置100は、プロセッサ110の他に複数のハードウェアを備える。複数のハードウェアは、主記憶装置120、補助記憶装置130、入力IF140、出力IF150及び通信IF160である。プロセッサ110は、信号線170を介して、他のハードウェアと接続され、他のハードウェアを制御する。
【0034】
制御装置100は、機能要素として、取得部111及び制御部112を備える。取得部111及び制御部112の機能は、制御プログラム131により実現される。取得部111は各種のセンサから検知値を取得する。制御装置100による各装置への制御は、制御部112によって実行される。
【0035】
プロセッサ110は、制御プログラム131を実行する装置である。プロセッサ110が制御プログラム131を実行することで、取得部111及び制御部112の機能が実現される。プロセッサ110は、演算処理を行うIC(Integrated Circuit)である。プロセッサ110の具体例は、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)である。
【0036】
主記憶装置120は記憶装置である。主記憶装置120の具体例は、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)である。主記憶装置120は、プロセッサ110の演算結果を保持する。
【0037】
補助記憶装置130は、データを不揮発的に保管する記憶装置である。補助記憶装置130の具体例は、HDD(Hard Disk Drive)である。また、補助記憶装置130は、可搬記録媒体であってもよい。可搬記録媒体として、SD(登録商標)(Secure Digital)メモリカード、NANDフラッシュ、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ブルーレイ(登録商標)ディスク、DVD(Digital Versatile Disk)がある。補助記憶装置130は、制御プログラム131を記憶している。
【0038】
入力IF140は、各装置からデータが入力されるポートである。出力IF150は、各種機器が接続される。出力IF150は、各種機器にプロセッサ110によってデータが出力されるポートである。通信IF160は、プロセッサ110が他の装置と通信するための通信ポートである。通信IF160には各種の装置が接続している。
通信IF160には、人感センサー82、CO2センサー83、室外センサー84、室内センサー85、上流ダンパー開閉装置320、下流ダンパー開閉装置321、内調機510、室外機520,外調機610、室外機620が接続している。
【0039】
プロセッサ110は補助記憶装置130から制御プログラム131を主記憶装置120にロードする。プロセッサ110は、ロードされた制御プログラム131を主記憶装置120から読み込んで実行する。主記憶装置120には、制御プログラム131の他に、OS(Operating System)も記憶されている。プロセッサ110は、OSを実行しながら、制御プログラム131を実行する。制御装置100は、プロセッサ110を代替する複数のプロセッサを備えてもよい。これら複数のプロセッサは、制御プログラム131の実行を分担する。それぞれのプロセッサは、プロセッサ110と同じように、制御プログラム131を実行する装置である。制御プログラム131によって利用、処理または出力されるデータ、情報、信号値及び変数値は、主記憶装置120、補助記憶装置130、または、プロセッサ110内のレジスタあるいはキャッシュメモリに記憶される。
【0040】
制御プログラム131は、取得部111及び制御部112の「部」を「処理」、「手順」あるいは「工程」に読み替えた各処理、各手順あるいは各工程を、コンピュータに実行させるプログラムである。
【0041】
また、方法は、コンピュータである制御装置100が制御プログラム131を実行することにより行われる方法である。制御プログラム131は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納されて提供されてもよいし、プログラムプロダクトとして提供されてもよい。
【0042】
***動作の説明***
以下に制御装置100の外調機610に対する制御を説明する。制御装置100の動作は、制御方法に相当する。また制御装置100の動作は、制御プログラムの処理に相当する。
【0043】
<デシカントを持たない外調機610Nの場合>
図10は、制御装置100による、デシカントを持たない外調機610Nへの制御を示すフローチャートである。
【0044】
<ステップS1>
ステップS1において、制御装置100の取得部111は、潜熱負荷と潜熱能力を求める。制御装置100は、潜熱負荷を、室内381の目標湿度と、室内381で検知される湿度の検知値との差に応じて決定することができる。制御装置100は決定して潜熱負荷に基づいて、外調機610の処理能力を制御する。実施の形態1では、取得部111は、潜熱負荷として、目標室内湿度と現在の室内湿度との差を用いることができる。
図9に示すように、制御装置100は、内調機510に通信IF160を介して接続している。取得部111は、内調機510から、内調機510に設定されている目標室内湿度を取得する。制御装置100は、室内センサー85に通信IF160を介して接続している。取得部111は、室内センサー85から現在の室内湿度を取得する。取得部111は、取得した目標室内湿度と、現在の室内湿度との差から、潜熱負荷を特定する。
潜熱の処理能力である潜熱能力については、取得部111は、外調機610及び室外機620の機器特性を保持している。そして、取得部111は、現在の外気温湿度、外気91を冷却する蒸発器の冷媒蒸発温度、及び換気風量から、外調機610の潜熱能力を求めてもよい。現在の外気温湿度は、外気の温湿度を検知する室外センサー84から取得する。
【0045】
制御装置100は、室外センサー84に通信IF160を介して接続している。取得部111は、室外センサー84から現在の室外の温湿度を取得する。蒸発器については、外調機610Nであれば、図3の熱交換器611であり、外調機610Dであれば、熱交換器645である。制御装置100は、外調機610に通信IF160を介して接続している。取得部111は、外調機610N、外調機610Dから、冷媒の蒸発温度を取得する。なお、外調機610N、外調機610Dは、冷媒の蒸発温度を検知するセンサを持つ。換気風量については、取得部111は、外調機610Nの送風機612及び送風機613(図3)の回転量を取得する。取得部111は、外調機610D(図7)の送風機636及び送風機646の回転量を取得する。取得部111は、送風機612及び送風機613の回転量、あるいは送風機636及び送風機646の回転量から、換気風量を特定する。以上から、取得部111は、現在の外気温湿度、冷却する蒸発器の冷媒蒸発温度及び換気風量から、外調機610の潜熱能力を求めることができる。
【0046】
<ステップS2>
ステップS2において、制御部112は、取得部111が求めた潜熱負荷と潜熱能力とを比較する。制御部112は、潜熱能力が潜熱負荷以上の場合は、外調機610に対する現状の運転を継続する(ステップS5)。制御部112は、潜熱能力が不足している場合は、ステップS3の処理を実行する。つまり、潜熱負荷が潜熱能力よりも大きい場合は、制御部112は、ステップS3の処理を実行する(ステップS2でYES)。
【0047】
<ステップS3>
ステップS3において、制御部112は、換気風量が設定上限に達しているかを判定する。換気風量が設定上限に達していない場合は、制御部112は、換気風量を増加させる(ステップS4)。換気風量が上限以上の場合は、制御部112は、熱交換器に流れる冷媒の温度を低下させ、かつ、冷媒流量を増加させる(ステップS6)。外調機610Nであれば熱交換器は、熱交換器611(図3)である。外調機610Dであれば熱交換器は、熱交換器645(図7)である。制御装置100には通信IF160を介して外調機610が接続している。制御部112は、通信IF160を介して外調機610を制御することで、熱交換器に流れる冷媒の温度を低下させ、かつ、冷媒回路を流れる冷媒流量を増加させる。
【0048】
<デシカント外調機の場合>
図11は、制御装置100による、デシカントを持つ外調機610Dへの制御を示すフローチャートである。ステップS1からステップS5は、デシカント無し外調機610Nの制御と同様である。
【0049】
<ステップS6、S7、S8>
ステップS3で換気量が上限にある場合は、処理はステップS6に進む。ステップS6において、制御部112は、ダンパー切替時間を延ばせるかを判定する。
【0050】
制御部112は、設定されたダンパー切替時間の最大値をもっている。制御部112は、保有するダンパー切替時間の最大値に基づいて、ダンパー切替時間を延ばせるかを判断する。例えば、ダンパー切替時間の最大値が2時間とする。制御部112は、潜熱負荷と風量とに応じてダンパーの切替時間を2.5時間と算出したとする。2.5時間は最大値を超えているので(図11のステップS6でNO)、制御部112は、ダンパーの切替時間を2時間と認識する。その後、処理は図11のステップS8へ移行する。ダンパー切替時間の最大値は、例えばデシカントそのものの性能によって決めることができる。デシカントそのものの性能とは、ある切替時間以上に切替時間延ばしても、デシカントによる除湿量の上昇が見込めない限界ポイントのような性能である。ダンパー切替時間の最大値が2時間の場合に、制御部112がダンパー切替時間を1.5時間と算出したとする。1.5時間は最大値2時間未満なので(図11のステップS6でYES)、処理は図11のステップS7へ移行する。制御部112は、ダンパーの切替時間を1.5時間と認識する。ステップS7では、制御部112は、ダンパーの切替時間を制御する。具体的には、制御部112は、ダンパーの切替時間を最大値に向かって大きくする。
このようにダンパーの切替時間を延ばせる場合は、制御部112はダンパー切替時間を延ばす。ダンパー切替時間を延ばせないと判断した場合(ステップS6でNO)、制御部112は、冷却器として機能する熱交換器645と加熱器として機能する熱交換器635とについて、冷媒流量及び冷媒温度を調整する。
【0051】
制御部112は、熱交換器645及び熱交換器635について、以下のように、冷媒流量及び冷媒温度を調整する。基本的には、図11のステップS8にあるように、制御部112は、以下の(1)(2)(3)のうち、少なくとも一つを実施する。これにより、制御部112は、潜熱能力を増大する。
(1)冷却器の冷媒温度低下、
(2)加熱器の冷媒温度上昇、
(3)冷媒流量増加。
制御部112は、(1)(2)(3)の実施に関して、外気の除湿量の増加に対して消費電力が最も小さい、つまりエネルギー効率が良い処理を求める演算して、(1)(2)(3)のうち、少なくとも一つの実施を処理決定することができる。
【0052】
図12は、風量Qをパラメータとした場合の、蒸発器における冷媒の蒸発温度ETと、外調機610の潜熱能力との関係を示す。横軸は蒸発温度ETであり、縦軸は潜熱能力である。図12では、風量Qがパラメータである。グラフ41は風量Q1であり、グラフ42は風量Q2である。風量Q1は風量Q2より大きい。
【0053】
図13は、風量Qをパラメータとした場合の、外調機610Dのダンパーの切替時間と、外調機610の潜熱能力との関係を示す。横軸はダンパー切替時間であり、縦軸は潜熱能力である。図13では、風量Qがパラメータである。グラフ51は風量Q1であり、グラフ52は風量Q2である。図12から、蒸発温度ETが低いほど、潜熱能力が高くなる。
図13から、ダンパー切替時間が長いほど、潜熱能力が高くなる。図12及び図13に示すデシカント特性は一例である。デシカントによっては、ダンパー切替時間が短かくなるほど潜熱能力が増える場合もある。あるいは特定の切替時間で潜熱能力が増える場合もある。ステップS8では、制御部112は、潜熱能力が増える方向にダンパー切替時間を調整する。制御部112は、図12及び図13のような特性を補助記憶装置130に記憶している。
【0054】
<換気風量上限の決定方法>
図14は、デシカントを持たない外調機610N及びデシカントを持つ外調機610Dの両者に共通の、換気風量の上限決定方法を示す。換気風量の上限は、制御部112が決定する。
【0055】
<ステップS11>
換気風量の上限値QUL1は、部屋380に存在する人数、部屋380におけるCO濃度に応じて決定される(ステップS11)。部屋380に存在する人数は、人感センサー82で検知できる。部屋380におけるCO濃度は、COセンサー83で検知できる。取得部111は、人感センサーあるいはCOセンサーから検知値を取得する。
【0056】
<ステップS12>
ステップS12において、CO濃度または人数から、制御部112は換気風量の第1上限値QUL1を計算する。
【0057】
<ステップS13>
ステップS13において、制御部112は、潜熱負荷が、換気風量の第1上限値QUL1で処理できるか判定する。この判定は、図12図13に示すグラフ41、42、51、52を使用することで、可能である。潜熱負荷を処理できる場合は、ステップS14において、制御部112は、第1上限値QUL1を、換気風量の上限値に設定する。制御部112が、潜熱負荷を、第1上限値QUL1で処理できないと判定した場合、処理はステップS15に進む。
【0058】
<ステップS15>
ステップS15において、図12の情報を参照して、制御部112は、現状の蒸発器の冷媒の蒸発温度ETで、潜熱負荷が処理できる換気風量の第2上限値QUL2を決定する(図12)。ここで蒸発器は、熱交換器611(図3)及び熱交換器645(図7)である。
【0059】
<ステップS16>
ステップS16において、制御部112は、第2上限値QUL2を上限値に設定する。図14の換気風量の上限決定のフローは、図2、3のステップS2とステップS3の間で実行される。
【0060】
***実施の形態1の効果***
実施の形態1の空気処理システム1によれば、外調機の潜熱能力を最大限維持する事で、内調機のエネルギー効率を高く維持し、空気調和システム全体のエネルギー効率を高める。
【0061】
<ハードウェア構成の補足>
図9の制御装置100では、制御装置100の機能がソフトウェアで実現される。しかし、制御装置100の機能がハードウェアで実現されてもよい。
図15は、制御装置100の機能がハードウェアで実現される構成を示す。図15の電子回路190は、制御装置100の、取得部111及び制御部112の機能を実現する専用の電子回路である。電子回路190は、信号線191に接続している。電子回路190は、具体的には、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ロジックIC、GA、ASIC、または、FPGAである。GAは、Gate Arrayの略語である。ASICは、Application Specific Integrated Circuitの略語である。FPGAは、Field-Programmable Gate Arrayの略語である。制御装置100の構成要素の機能は、1つの電子回路で実現されてもよいし、複数の電子回路に分散して実現されてもよい。また、制御装置100の構成要素の一部の機能が電子回路で実現され、残りの機能がソフトウェアで実現されてもよい。
【0062】
プロセッサ110と電子回路190の各々は、プロセッシングサーキットリあるいはサーキットリーとも呼ばれる。制御装置100において、取得部111及び制御部112の機能がサーキットリーにより実現されてもよい。
【0063】
以上、実施の形態1について説明した。実施の形態1のうち、複数の技術事項を組み合わせて実施してもよい。あるいは、実施の形態1の複数の技術事項のうち、1つを部分的に実施してもよい。
【符号の説明】
【0064】
1 空気処理システム、20 上流ダンパー、20a,20b,20c,20d サブダンパー、21 下流ダンパー、21a,21b,21c,21d サブダンパー、30 第1の静止型デシカント、31 第2の静止型デシカント、41,42 グラフ、51,52 グラフ、82 人感センサー、83 COセンサー、84 室外センサー、85 室内センサー、91 外気、92 還気、100 制御装置、101 制御プログラム、110 プロセッサ、111 取得部、112 制御部、120 主記憶装置、130 補助記憶装置、140 入力IF、150 出力IF、160 通信IF、170 信号線、180 通信線、190 電子回路、191 信号線、210 流入装置、211 還気流入口、212 流出口、213 外気流入口、214 流出口、216,217,218 仕切り板、220 流出装置、221 還気流出口、222 外気流出口、301 第1仕切り板、302 第2仕切り板、303 第3仕切り板、320 上流ダンパー開閉装置、321 下流ダンパー開閉装置、360 筐体、380 部屋、381 室内、382 天井裏、500 装置群、510 内調機、511 熱交換器、512 送風機、520 室外機、521 圧縮機、521A 冷凍サイクル、522 四方弁、523 熱交換器、524 膨張弁、525 送風機、590 配管、600 装置群、610N,610D 外調機、611 熱交換器、612 送風機、613 送風機、614 仕切り板、615 吸込口、616 排出口、617 取入口、618 供給口、620,620D 室外機、621 圧縮機、622 四方弁、621D,622D,623D 冷凍サイクル、623 熱交換器、624 膨張弁、625 送風機、631 圧縮機、632 四方弁、633 熱交換器、634 膨張弁、635,635-1 熱交換器、636 送風機、641 圧縮機、642 四方弁、643 熱交換器、644 膨張弁、645 熱交換器、646 送風機、690 配管。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15