(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-25
(45)【発行日】2025-05-08
(54)【発明の名称】洗濯乾燥機
(51)【国際特許分類】
D06F 58/02 20060101AFI20250428BHJP
D06F 39/10 20060101ALI20250428BHJP
【FI】
D06F58/02 K
D06F39/10 Z
(21)【出願番号】P 2023176204
(22)【出願日】2023-10-11
(62)【分割の表示】P 2022126306の分割
【原出願日】2022-08-08
【審査請求日】2023-10-11
(73)【特許権者】
【識別番号】399048917
【氏名又は名称】日立グローバルライフソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】小沼 智史
(72)【発明者】
【氏名】浅野 謙進
(72)【発明者】
【氏名】河原 晃一
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 光
(72)【発明者】
【氏名】藤井 崇博
【審査官】粟倉 裕二
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-030474(JP,A)
【文献】特開2013-085687(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 58/02
D06F 39/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外槽と、
回転自在な内槽と、
前記外槽及び前記内槽に風を供給する送風部と、
前記外槽と前記送風部を接続し、且つ外槽に設けられた吸気口から風を吸気する風路と、
前記吸気口を覆うように
前記外槽に設けられ、異物を捕集する第一の捕集部と、
前記第一の捕集部よりも前記風路の下流側に設けられた第二の捕集部と、を備え、
前記吸気口の面積は前記第二の捕集部の面積よりも大きく、
前記第二の捕集部は、前記第一の捕集部よりも面積が小さい
ことを特徴とする洗濯乾燥機。
【請求項2】
外
槽と、
回転自在な内槽と、
前記外槽及び前記内槽に風を供給する送風部と、
前記外槽と前記送風部を接続し、且つ外槽に設けられた吸気口から風を吸気する風路と、
前記吸気口を覆うように設けられ、異物を捕集する第一の捕集部と、
前記第一の捕集部よりも前記風路の下流側に設けられた第二の捕集部と、を備え、
前記吸気口の面積は前記第二の捕集部の面積よりも大きく、
前記第二の捕集部は、前記第一の捕集部よりも面積が小さく、
前記第二の捕集部は、正面視において前記第一の捕集部と重なる位置に配置されることを特徴とする洗濯乾燥機。
【請求項3】
請求項1に記載の洗濯乾燥機において、
前記第二の捕集部の網目の粗さは、前記第一の捕集部の網目の粗さよりも細かいことを特徴とする洗濯乾燥機。
【請求項4】
請求項1に記載の洗濯乾燥機において、
前記第二の捕集部は前記内槽の回転軸より上方に配置されていることを特徴とする洗濯乾燥機。
【請求項5】
請求項1に記載の洗濯乾燥機において、
前記外槽と前記送風部を接続し、前記外槽に風を送り込む第二の風路と、
前記第二の風路の出口に設けられた吐出口と、を備え、
前記吐出口は、前記外槽の前方側上部に設けられることを特徴とする洗濯乾燥機。
【請求項6】
請求項5記載の洗濯乾燥機において、
減圧された冷媒に周囲の熱を吸収させる蒸発器により空気を除湿し、圧縮機で冷媒を圧縮し、圧縮された冷媒の熱を放熱する凝縮器により空気を加熱し、膨張機構で冷媒の圧力
を減圧するヒートポンプと、を備え、
前記ヒートポンプは前記外槽下部に配置されることを特徴とする洗濯乾燥機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗濯乾燥機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の洗濯乾燥機として、送風機の上流側の風路フィルタに付着した異物を、水流を利用して除去するものが知られている。
【0003】
例えば、特許文献1の請求項1には「水槽と、前記水槽内に回転可能に配される回転ドラムと、前記回転ドラム内より導かれる空気を除湿する除湿部と、前記除湿部にて除湿された空気を加熱する加熱部と、前記回転ドラム内の空気を前記除湿部へと導くとともに前記加熱部にて加熱された空気を前記回転ドラム内へと吹き込む送風部と、前記回転ドラムと前記送風部との間であって乾燥工程時に前記送風部によって発生する空気流の上流側である吸込口側の経路に設けられるとともに洗い工程またはすすぎ工程時に前記水槽内に供給される洗濯水に浸かるように配されるフィルタ手段とを備えた乾燥洗濯機において、前記回転ドラムの回転駆動に基づいて前記洗濯水に水流を発生させて前記フィルタ手段に付着した異物を除去するクリーニング手段と、洗い工程またはすすぎ工程において前記回転ドラムの回転速度を変化させる回転ドラム回転制御手段とを備えていることを特徴とする乾燥洗濯機。」の記載がある。
【0004】
また、特許文献1では、同文献の
図5に示されるように、洗い工程時やすすぎ工程時に洗濯水に浸かる水槽の背面下部にフィルタを配置することで、乾燥工程時の循環空気に含まれる、フィルタの網目の粗さ(同文献の段落0060では、1mm~3mm)よりも大きい綿埃や糸くずなどの異物(以下「リント」と称する)を捕集し、フィルタ下流の送風機やヒータへの異物侵入を防止している。
【0005】
このように、特許文献1の洗濯乾燥機では、乾燥工程時にフィルタ表側に付着したリントを、以後の洗い工程やすすぎ工程中に回転ドラムを回転させた際の水流でフィルタ表側から除去した後、水槽の最下部に開口する排水口から排出するので、フィルタ表側の目詰まりを解消して乾燥工程時の循環空気の風量低下を抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1の洗濯乾燥機で示されるフィルタの配置では、常にフィルタ
が洗濯水に晒されることにより、フィルタについたリントに泥などの異物が堆積され、フィルタに固着してしまうことがある。
本発明は上記実状に鑑み創案されたものであり、リントが付着する風路フィルタの洗浄が良好に行える洗濯乾燥機の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するため、本発明の洗濯乾燥機は、外槽と、回転自在な内槽と、前記外槽及び前記内槽に風を供給する送風部と、前記外槽と前記送風部を接続し、且つ外槽に設けられた吸気口から風を吸気する風路と、前記吸気口を覆うように前記外槽に設けられ、異物を捕集する第一の捕集部と、前記第一の捕集部よりも前記風路の下流側に設けられた第二の捕集部と、を備え、前記吸気口の面積は前記第二の捕集部の面積よりも大きく、前記第二の捕集部は、前記第一の捕集部よりも面積が小さい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、リントが付着する風路フィルタの洗浄が良好に行える洗濯乾燥機を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明に係る第1実施形態の洗濯乾燥機を側方から見た断面図。
【
図2】第1実施形態の洗濯乾燥機の外槽および風路フィルタの正面模式図。
【
図3A】比較例(従来)の1回目の運転時の洗濯工程に際しての外槽とその内部の風路フィルタの状態の正面模式図。
【
図3B】比較例(従来)の1回目の運転時のすすぎ工程に際しての外槽とその内部の風路フィルタの状態の正面模式図。
【
図3C】比較例(従来)の1回目の運転時の脱水工程に際しての外槽とその内部の風路フィルタの状態の正面模式図。
【
図3D】比較例(従来)の1回目の運転時の乾燥工程に際しての外槽とその内部の風路フィルタの状態の正面模式図。
【
図4A】比較例(従来)の2回目の運転時の洗濯工程に際しての外槽とその内部の風路の状態の正面模式図。
【
図4B】比較例(従来)の2回目の運転時のすすぎ工程に際しての外槽とその内部の風路フィルタの状態の正面模式図。
【
図4C】比較例(従来)の2回目の運転時のフィルタ洗浄工程に際しての外槽とその内部の風路フィルタの状態の正面模式図。
【
図4D】比較例(従来)の2回目の運転時の脱水工程に際しての外槽とその内部の風路フィルタの状態の正面模式図。
【
図4E】比較例(従来)の2回目の運転時の乾燥工程に際しての外槽とその内部の風路フィルタの状態の正面模式図。
【
図6】本発明に係る第2実施形態の洗濯乾燥機の断面図。
【
図8】外槽と外槽内の第1風路フィルタとを正面から見た模式図。
【
図9】第2実施形態のヒートポンプ装置の構成の模式図。
【
図11】比較例(従来)の
図9のIV-IV断面相当拡大図。
【
図12】第2実施形態の例1の
図9のIV-IV断面拡大図。
【
図13】第2実施形態の例2の
図9のIV-IV断面拡大図。
【
図14】本発明に係る第3実施形態の洗濯乾燥機を側方から見た断面図。
【
図15】ダクトの厚さが17mm時の第3実施形態の洗濯乾燥機のダクトの第二の風路の乾燥風の流速分布の解析結果図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を用いて、本発明の洗濯乾燥機の実施形態を説明する。なお、以下では、洗濯乾燥機の具体的構成として、内槽の回転軸が略水平のドラム式洗濯乾燥機を例示するが、内槽の回転軸が略垂直の縦型洗濯乾燥機に本発明を適用しても同様の効果を得ることができる。
【0012】
<<第1実施形態>>
<洗濯乾燥機1>
図1に、本発明に係る第1実施形態の洗濯乾燥機1を側方から見た断面図を示す。
第1実施形態の洗濯乾燥機1は、筐体2によって外郭が形成されている。
洗濯乾燥機1の筐体2の前面開口には、洗濯物の出し入れに際して開閉される開閉自在なドア2aが取り付けられている。
【0013】
図2に、第1実施形態の洗濯乾燥機1の外槽3および第1・第2風路フィルタ6a、6bの正面模式図を示す。
洗濯乾燥機1は、内部に外槽3、内槽4、送風装置5、第1風路フィルタ6a、第2風路フィルタ6b、排水路7、循環ポンプ8、および循環水路(図示せず)を備えている。
外槽3は、内部に水を貯める貯水槽である。
内槽4は、回転軸4a周りに回転自在に、外槽3の内部に配置されている。内槽4は、略有底円筒形状を有しており、周壁に小孔が多数設けられている内槽4は、衣類等の洗濯物を入れた状態で、洗い、すすぎ、脱水、乾燥の各工程時に、回転軸4a周りに低速あるいは高速で回転する。
【0014】
送風装置5は、乾燥工程時に
図1の破線矢印で示す循環風を発生させ、洗濯物を乾燥させる。
排水路7は、外槽3から排水するための経路である。
【0015】
<送風装置5>
送風装置5は、送風機5a、ヒータ5b、吹出口5c、循環風路5d、風路ホース5eを有している。送風機5aは、乾燥工程時の送風源である。ヒータ5bは、洗濯物の湿気を含んだ乾燥風を加熱し、湿気を除去する。吹出口5cは、ヒータ5bを通った高温の乾燥風を内槽4内の洗濯物に吹き付ける。
【0016】
図1の破線矢印に示すように、送風機5aから吹き出した風は、下流のヒータ5bで温められた後、吹出口5cを通って、内槽4に供給される。
内槽4に供給された風は、内槽4に収容された湿った洗濯物を加熱して水分を奪った後、内槽4の小孔を通って内槽4と外槽3の隙間の空間に流出し、さらに、メッシュフィルタである第1風路フィルタ6aを通過して循環風路5dに至る。
循環風路5dに流入した風は、内槽4内の洗濯物から水分を奪うことで湿度が高まっている。そこで、風の湿気を除去するため、循環風路5dの上部からは、
図1中の実線矢印で示す冷却水を供給する。
【0017】
高湿度の風を冷却することで低温にして水蒸気を結露させ、高湿度の風を除湿する。そして、除湿後の乾燥した風は、風路ホース5eを通って、送風機5aに戻る。
以上の過程を経て、送風装置5は、内槽4内の湿った洗濯物に、送風機5aの駆動により高温の乾燥風を供給し、洗濯物の乾燥を促進する。
【0018】
<第1風路フィルタ6a、第2風路フィルタ6b>
図1、
図2に示すように、第1風路フィルタ6aは、外槽3の背面に配置されている。第1風路フィルタ6aは、乾燥時に洗濯物から発生するリントr1を捕集する。
第2風路フィルタ6bは、第1風路フィルタ6aよりフィルタの目が細かく、小さい面積を有している。第2風路フィルタ6bは、第1風路フィルタ6aの空気流の下流に設けられている。第2風路フィルタ6bは、循環風路5dの風路ホース5eの下流に配置されている。第2風路フィルタ6bは、第1風路フィルタ6aで捕集できなかったより細かいいリントr1を捕集する。第2風路フィルタ6bが、第1風路フィルタ6aより小さい面積を有することで、より細かいリントr1を密度高く効果的に捕集できる。
【0019】
<排水路7>
図1に示す排水路7は、外槽3に溜まる水を排水するための経路である。
排水路7は、内部排水路7a、水路フィルタ7b、排水弁7c、および排水ホース7dを有している。
内部排水路7aは、外槽3の底面開口3aに連通する。
水路フィルタ7bは、内部排水路7aを流れる排水中のリントr1(糸くず)を捕集する。水路フィルタ7bで捕集されたリントr1は、使用者によって適宜清掃される。
【0020】
排水弁7cは、主に洗い工程時とすすぎ工程時には閉鎖され、他工程時には開放される。
排水ホース7dは、排水弁7cの開放時に排水が通過する。
循環ポンプ8は、水路フィルタ7bの下流側に設けられている。循環ポンプ8は、洗い工程時とすすぎ工程時に循環水路(図示せず)を介して排水を外槽3に循環させる。
【0021】
図2に示す洗濯乾燥機1では、送風機5aを外槽3の上方に配置している。
そのため、外槽3から送風機5aに至る循環風路5dは、両者を最短距離で繋ぐよう、送風機5aの下方、かつ、外槽3の後側に配置している。
また、洗濯乾燥機1では、外槽3から送風機5aへの通風抵抗を小さくし循環風の風量を増やすため、外槽3の背面に縦長の大きな吸気口3aを設けている。そして、吸気口3aを面積の広い第1風路フィルタ6aで覆っている。
【0022】
第1風路フィルタ6aは喫水線k1の上方に配置されている。喫水線k1とは、洗濯工程時およびすすぎ工程時の水位の最も高い位置をいう。つまり、外槽3内の水位が最も高い位置をいう(喫水線は、洗濯運転時、すすぎ運転時、フィルタ洗浄時の各水位のうちの最も高い水位である)。
以下、第1風路フィルタ6aの位置の決定理由について、以下比較例を用いて説明する。
【0023】
<比較例(従来)>
図3A~
図3Dに、比較例(従来)の1回目の運転時の洗濯工程(
図3A)、すすぎ工程(
図3B)、脱水(
図3C)、乾燥工程(
図3D)に際しての外槽103とその内部の風路フィルタ106aの状態の正面模式図を示す。
【0024】
図3Aに示すように、比較例(従来)の風路フィルタ106aは、外槽103の背面部に喫水線k101に没して配置されている。
風路フィルタ106aは、洗濯(
図3A)、すすぎ(
図3B)、脱水(
図3C)の各工程では、風路フィルタ106aにリントr1は殆ど付着しない。
【0025】
図3Dに示す乾燥工程では、洗濯物がほぐされつつ乾燥風が当てられるので、風路フィルタ106aにリントr1が付着する。
図4A~
図4Eに、比較例(従来)の2回目の運転時の洗濯工程(
図4A)、すすぎ工程(
図4B)、フィルタ洗浄(
図4C)、脱水(
図4D)、乾燥工程(
図4E)に際しての外槽103とその内部の風路フィルタ106aの状態の正面模式図を示す。
2回目の運転では、
図4A、
図4Bに示す洗濯工程、すすぎ工程では、風路フィルタ106aにリントr1が付着した状態で行われる。
【0026】
洗濯工程(
図4A)は、内槽4の回転速度が低いため,風路フィルタ106aに水がかからない。しかし、喫水線k101より下方に位置する風路フィルタ106aは、水中に没しているので、機械力が弱く、風路フィルタ106aに付着したリントr1は落ちない。
すすぎ工程(
図4A)は、内槽4の回転速度が低いため,風路フィルタ106aに水がかからない喫水線k101より下方に位置する下風路フィルタ部106a1は、水中に没しているので、機械力が弱く、下風路フィルタ部106a1に付着したリントr1が落ちない。
【0027】
すすぎ工程(
図4B)後に、
図4Cに示すフィルタ洗浄の工程が行われる。
フィルタ洗浄の工程(
図4C)では、内槽が回転して回転速度をあげて水をまき上げて洗浄する。
ただし、喫水線k101より下方に位置する下風路フィルタ部106a1は、水中に没しているので、機械力が弱く、下風路フィルタ部106a1に付着したリントr1が落ちにくい。
【0028】
その後、脱水工程(
図4D)では、喫水線k101より上方の上風路フィルタ部106a2はよく洗浄されるが喫水線k101より下方に位置する下風路がない下風路フィルタ部106a1はリントr1が若干残る。
乾燥工程(
図4E)では、喫水線k101より下方に位置する下風路フィルタ部106a1は、水中に没していたので、下風路フィルタ部106a1に付着したリントr1が堆積していく。
【0029】
このように、比較例では(従来)、喫水線k101より上方の上風路フィルタ部106a2は洗浄されるものの、喫水線k101より下方に位置する下風路フィルタ部106a1は、よく洗浄されない事象が発生していた。
そこで、
図2に示すように、第1実施形態の洗濯乾燥機1の第1風路フィルタ6a、第2風路フィルタ6bは、水中に没しない構成としている。
【0030】
<第1風路フィルタ6aの洗浄>
図5Aに、洗濯乾燥機1の洗濯工程の例を示す。
洗濯乾燥機1は、洗濯、すすぎ、第1風路フィルタ6aの洗浄、脱水、乾燥工程の順で洗濯コースが行われる。
洗濯運転・すすぎ運転時には、衣類等の洗濯物を含水させ、洗濯物を内槽4の上部まで持ち上げては落とすことによるたたき洗い洗濯ができる回転速度で行われる。
【0031】
図5AのS13の第1風路フィルタ6aの洗浄工程においては、すすぎで使用した水を排水し、新しい水を給水して、外槽3内の貯留した水を、内槽4を回転させてかき揚げて第1風路フィルタ6aにかけて洗浄を行う。なお、洗浄工程における洗浄水としてすすぎの水を使用してもよい。
S13の第1風路フィルタ6aの洗浄工程は、水をまき上げる内槽4の回転速度で内槽4を回転させて行う。速度を例えば350rpmまで上昇させて,内槽4の回転により外槽3内の水を掻き上げて第1風路フィルタ6aにかけて洗浄する。
【0032】
図5Bに、洗濯乾燥機1の洗濯工程の他例1を示す。
洗濯乾燥機1の洗濯の他例1としては、1回目の第1風路フィルタ6aの洗浄(
図5BのS21)、洗濯、すすぎ、2回目の第1風路フィルタ6aの洗浄(
図5BのS24)、脱水、乾燥工程の順で洗濯が行われる。
【0033】
図5BのS21の1回目の第1風路フィルタ6aの洗浄工程においては、新しい水を給水して、内槽4を回転させて、外槽3内の貯留した水をかき揚げて第1風路フィルタ6aにかけて洗浄を行う。これにより、洗濯の開始時に第1風路フィルタ6aに付着したリントr1をきれいな水で除去できる。
洗濯運転・すすぎ運転時には、衣類等の洗濯物の含水及び洗濯物を内槽4の上部まで持ち上げて落とすことによるたたき洗い洗濯ができる回転速度で行われる。
【0034】
図5BのS24の2回目の第1風路フィルタ6aの洗浄工程においては、すすぎで使用した水を排水し、新しい水を給水して、内槽4を回転させて、外槽3内の貯留した水をかき揚げて第1風路フィルタ6aにかけて洗浄を行う。なお、洗浄水としてすすぎの水を使用してもよい。
他例2では、第1風路フィルタ6aの洗浄工程が2回行われるので、第1風路フィルタ6aに付着したリントr1をより除去できる。
【0035】
図5Cに、洗濯乾燥機1の洗濯工程の他例2を示す。
洗濯乾燥機1の洗濯の他例2としては、第1風路フィルタ6aの洗浄(
図5CのS31)、洗濯、すすぎ、脱水、乾燥工程の順で洗濯が行われる。
【0036】
図5CのS31の第1風路フィルタ6aの洗浄工程においては、新しい水を給水して、内槽4を回転させて、外槽3内の貯留した水をかき揚げて第1風路フィルタ6aにかけて洗浄を行う。これにより、洗濯の開始時に第1風路フィルタ6aに付着したリントr1を除去できる。よりきれいな水で、洗濯工程以下の工程を行える。
上述の第1風路フィルタ6aの洗浄工程は、水をまき上げる内槽4の回転速度で行う。回転速度は例えば350rpmまで上昇させて,水をまき上げて第1風路フィルタ6aを洗浄す
る。
【0037】
実施形態1によれば、第1風路フィルタ6a、第2風路フィルタ6bを喫水線k1より上方に配置したので、水中に没することがない。そのため、第1風路フィルタ6a、第2風路フィルタ6bが洗濯水に晒されることで発生する第1風路フィルタ6a、第2風路フィルタ6bに対するリントr1の固着を抑制することができる。
これにより、第1風路フィルタ6a、第2風路フィルタ6bは良好に洗浄され、付着したリントr1を好適に除去できる。
【0038】
以上のことから、リント捕集用の第1風路フィルタ6a、第2風路フィルタ6bへのリントr1詰まりを抑制し、耐久性を改善し、乾燥性能の低下を抑制することができる。また、本実施例のように、第1風路フィルタ6a、第2風路フィルタ6bを設ける構成とすることで、従来の洗濯乾燥機の上部にあった乾燥フィルタをなくすことが可能である。乾燥フィルタをなくした洗濯乾燥機、つまり、乾燥フィルタレス洗濯乾燥機とすることで、お手入れの手間が低減し、ユーザはらくにメンテナンスすることが可能となる。
【0039】
<<第2実施形態>>
図6に、本発明に係る第2実施形態の洗濯乾燥機1Aの断面図を示す。
第2実施形態の洗濯乾燥機1Aは、第1実施形態の洗濯乾燥機1における送風装置5、第2風路フィルタ6bを異なる構成としたものである。第2実施形態のその他の構成は第1実施形態と同様な構成であるので、同様な要素には同一の符号を付して示し、詳細な説明は省略する。
【0040】
<第1風路フィルタ20と第2風路フィルタ21>
図7Aに、
図6のI-I断面図を示す。
洗濯乾燥機1Aの外槽3の背面板3hの右上後方には第1風路フィルタ20が大きな面積を有して設けられている。第1風路フィルタ20は乾燥工程時に洗濯物から生じるリントr1(糸くず)を捕集する。
【0041】
図7Bに、
図6のII-II断面図を示す。
第1風路フィルタ20の後方の吸込風路22の入口孔22aには、第2風路フィルタ21が設けられている。
【0042】
図7Aに示すように、第2風路フィルタ21は、第1風路フィルタ20の後方上側に設けられている。
第2風路フィルタ21は、第1風路フィルタ20で捕集されなかったより細かいリントr1を捕集する。
第2風路フィルタ21は、第1風路フィルタ20より面積が小さい。これにより、第1風路フィルタ20で捕集できなかったより細かいリントr1を、小さい面積に密集させて効果的に捕集できる。
【0043】
第1風路フィルタ20と第2風路フィルタ21との間に設けられるダクト25dの底板25d1には、リント排水経路29eが外槽3に接続する形状で設けられている。リント排水経路29eは、第2風路フィルタ21を洗浄した後の洗浄水と第2風路フィルタ21から除去したリントr1とが流れる。
第1風路フィルタ20と第2風路フィルタ21は、喫水線k2の上方に設けられている 喫水線k2とは、第一捕集部の第1風路フィルタ20の洗浄運転を実施する際に外槽3内に溜める水の水位という。当該水位は、洗濯運転時の水位とは別としてもよい。
【0044】
洗濯運転時,すすぎ運転時、フィルタ洗浄時のいずれの場合も、第一捕集部の第1風路フィルタ20に水がつからない方がよい。
図8に、外槽3と外槽3内の第1風路フィルタ20とを正面から見た模式図を示す。
第1風路フィルタ20は、水が当たらないと洗浄されない。しかし、比較例の
図3A~
図3D、
図4A~
図4Dに示すように、喫水線k2より下方にあって水中に没している場合は洗浄されない。
【0045】
第1風路フィルタ20は、外槽3内の水を用いて洗浄が行われ、第1風路フィルタ20に付着したリントr1を除去する。
第1風路フィルタ20の洗浄は、外槽3内に貯留した水を、内槽4(
図6参照)を回転させることで、まき上げて第1風路フィルタ20にかけて、洗浄する。
なお、前記の比較例で示したように、風路フィルタが水面下では洗浄されにくい。また、風路フィルタに水が当たらないと洗浄されない。
【0046】
第2風路フィルタ21は上方から水を供給して、リントr1を除去する洗浄が行われる。
ところで、第2実施形態の洗濯乾燥機1Aは、送風装置5における乾燥機構として、ヒートポンプ装置1H(
図6参照)を採用している。
図9に、第2実施形態のヒートポンプ装置1Hの構成の模式図を示す。
【0047】
<ヒートポンプ装置1H>
ヒートポンプ装置1Hの構成と動作について説明する。
【0048】
図9に示すヒートポンプ装置1Hは、圧縮機12と、空気への放熱用熱交換器(凝縮器13)、減圧装置14(膨張弁等)と、空気の除湿用熱交換器(蒸発器15)とを備えている。
ヒートポンプ装置1Hは、上述の機器(12、13、14、15)を冷媒配管16kにより順次接続して、樹脂製のケーシング18内に収納したものである。機器(12、13、
14、15)を冷媒配管16kにより順次接続したものは、冷媒回路16と称す。
【0049】
冷媒回路16内には冷媒が封入され、冷媒として例えば、HFC単一冷媒、HFC混合冷媒、HFO‐1234yf、HFO‐1234ze、自然冷媒(例えばCO2冷媒)等を用いられる。
冷媒は
図7の矢印α1で示す方向に、圧縮機12、凝縮器13、減圧装置14、蒸発器15の順に流れ、再度圧縮機12に戻る。
【0050】
ヒートポンプ装置1Hを構成する蒸発器15、凝縮器13は空気と熱交換を行うため、積層したアルミフィンに伝熱管を貫通するように取り付けたクロスフィンチューブ式の熱交換器が用いられることが多い。以降、凝縮器13と蒸発器15を合わせて熱交換器と呼ぶ。
【0051】
図6に示すヒートポンプ装置1Hのケーシング18は、下部ケーシング18aと上部ケーシング18bに分離可能である。熱交換器(蒸発器15、凝縮器13)は側方に流れる空気を阻害するように、上部ケーシング18bと下部ケーシング18aの間に挟み込むように設置され、空気の循環風路を形成する。
【0052】
圧縮機12は防振ゴム等を介して、下部ケーシング18aに設置されている。なお、
図6では、圧縮機12は図示していない。
冷媒配管16kは、圧縮機12の回転振動の伝搬により破断することを防ぐため、蛇行した状態で放熱用の凝縮器13と除湿用の蒸発器15のそれぞれと接続されている。
【0053】
圧縮機12は、例えば、ピストン式、ロータリー式、スクロール式等を用いられる。圧縮機12は、インバータ制御により、低速から高速まで回転速度が可変である。
【0054】
また、冷媒が液相で圧縮機12に戻ると、圧縮機12の摺動面での潤滑不良により信頼性を低下させることがある。これを抑止するために、圧縮機12の冷媒の吸入側にアキュムレータ(図示せず)を設けるとよい。
【0055】
圧縮機12から吐出された高温高圧のガス冷媒は、凝縮器13へ流入し、循環空気に放熱することにより凝縮して液化し、低温高圧の冷媒となる。液化した冷媒は、所定の開度に調整された膨張弁(減圧装置14)により減圧され、低温低圧の気液二相状態となり、蒸発器15へ流入する。そして循環空気から吸熱することにより蒸発して気化する。気化した冷媒は中温高圧の冷媒となり、圧縮機12に吸入される。中温低圧の冷媒は、圧縮機12により再び圧縮され高温高圧のガス冷媒となる。このようにしてヒートポンプ装置1Hが形成される。
【0056】
図6に示すように、ヒートポンプ装置1Hは、外槽3の下部の筐体2の後方のベース5b上に設置している。循環空気は内槽4から、第1の風路フィルタ20を通って、吸気口22aを経て排出される。排出された空気は、外槽3上部から下部に向かって吸込風路22を経由してヒートポンプ装置1Hに流入する。ヒートポンプ装置1Hにおいて蒸発器15で除湿され、凝縮器13で加熱された循環空気は、送風装置23により吹出され、外槽3下部から上部に向かう吐出風路24とダクト24aを通り、外槽3の前面上部に設けた吹出口5cにより内槽4内に吹き込まれる。
【0057】
ヒートポンプ装置1Hを構成する蒸発器15は内槽4内の洗濯物から蒸発した水分を含んだ高湿の空気を除湿する。凝縮器13では蒸発器15で吸熱した熱量と圧縮機12の熱量を循環空気に放熱する。
洗濯物を乾燥させるための重要なポイントを下記に示す。
・洗濯物に高速の空気を吹き付ける。(送風装置23)
・乾燥空気を洗濯物に吹き付ける。(蒸発器15による除湿)
・洗濯物に含まれる水の温度を上げる。(凝縮器13、圧縮機12による加熱)
ヒートポンプ装置1Hの加熱源は空気なので,空気の加熱が重要になっている。
【0058】
以上のことから、ヒートポンプ装置1Hを構成する冷凍サイクルの役割は循環空気を除湿し、加熱することである。
洗濯乾燥時に洗濯物から発生した糸屑(リントr1)が第1風路フィルタ20のメッシュに捕集される。しかし、すべてのリントr1を第1風路フィルタ20において除去することは困難である。
第1風路フィルタ20をすり抜けた細かいリントr1は、後方の第2風路フィルタ21で捕集される。
【0059】
<第1風路フィルタ20、第2風路フィルタ21>
第1風路フィルタ20、第2風路フィルタ21は、樹脂糸(樹脂細線)、あるいは鉄糸(鉄細線)で通気部ができるように複数本が網目上に縫われたもので構成されている。
そして、第1風路フィルタ20、第2風路フィルタ21の樹脂糸(樹脂細線)、あるいは鉄糸(鉄細線)の交点は下記の隙間が発生しないまたは隙間が小さくされた加工が施されている。
【0060】
図10に、
図7AのIII部拡大図を示す。
図11に、比較例(従来)の
図10のIV-IV断面相当拡大図を示す。
従来の風路フィルタ120は、金属製、樹脂製の細線120a、120bが格子状に形成されている。
そのため、細線120aと細線120bとの交差部120cには溝部(隙間)120mが形成される。
【0061】
風路フィルタ120の洗浄に際しては、内槽を回転させて外槽内の水を掻きあげて風路フィルタ120に水をかけて洗浄が行われる。すると、風路フィルタ120に付着したリントr1が交差部120cの溝部(隙間)120mに引っ掛かり、リントr1を風路フィルタ120から除去できない事象が発生するおそれがある。
そこで、第2実施形態では、下記
図12,
図13に示す構成を採っている。
【0062】
図12に、第2実施形態の例1の
図9のIV-IV断面拡大図を示す。
例1の第1風路フィルタ20では、第1風路フィルタ20を網目状のフィルタを押し潰して(カレンダー加工)(
図11の白抜き矢印F)、交差部20cの凹凸を減らしている。こうして、交差部20cの溝部(隙間)20mを小さくかつ鈍角状にしている。これにより、リントr1が第1風路フィルタ20の溝部(隙間)20mに引っ掛かることが抑制される。
【0063】
図13に、第2実施形態の例2の
図9のIV-IV断面拡大図を示す。
例2の第1風路フィルタ20Aでは、細線(糸)20e、20fの片側,あるいは両側の細線(糸)に融着層20uを持つものを使用し、アニール処理などで融着させる。こうして、交差部20gの溝部(隙間)20m1を小さくしている。これにより、リントr1が第1風路フィルタ20Aの溝部(隙間)20m1に引っ掛かることが抑制される。
例3の方法として、第1風路フィルタ20において、フッ素加工,シリコーン加工,SUSスパッタリング表面処理を行い、リントr1をつきにくくする。
【0064】
なお、例1~例3の方法は、第2風路フィルタ21に適用してもよい。
第2実施形態によれば、第1風路フィルタ20、第2風路フィルタ21が洗濯水に晒されることで発生する第1風路フィルタ20、第2風路フィルタ21に対するリントr1の固着を抑制することができる。リント捕集用の第1風路フィルタ20、第2風路フィルタ21へのリント詰まりを抑制し、耐久性を改善し、乾燥性能の低下を抑制することができる。また、本実施例のように、第1風路フィルタ6a、第2風路フィルタ6bを設ける構成とすることで、従来の洗濯乾燥機の上部にあった乾燥フィルタをなくすことが可能である。乾燥フィルタをなくした洗濯機、つまり、乾燥フィルタレス洗濯機とすることで、お手入れの手間が低減し、ユーザはらくにメンテナンスすることが可能となる。
【0065】
<<第3実施形態>>
図14に、本発明に係る第3実施形態の洗濯乾燥機1Bを側方から見た断面図を示す。
第3実施形態の洗濯乾燥機1Bは、第2実施形態の洗濯乾燥機1Aのリント排水経路29eをなくした構成である。第3実施形態のその他の構成は、第2実施形態と同様であるので、同様な構成要素には同一の符号を付して示し、詳細な説明は省略する。
第3実施形態の洗濯乾燥機1Bは、外槽3の背面側に設けられるダクト25dの厚さtを小さくすることで空気流の圧損を上げて、第2実施形態のリント排水経路29eをなくしている。
【0066】
そして、第1風路フィルタ20Aの下部に開口の貫通部20a1を設けている。これにより、第2風路フィルタ21から除去したリントr1が洗浄水とともに貫通部20a1を流れ、外槽3内に流れる構成としている
第3実施形態の洗濯乾燥機1Bの乾燥工程において、外槽3の後方の風路は、以下説明する第一の風路f1と第二の風路f2とがある。
第一の風路f1は、第1風路フィルタ20Aから第2風路フィルタ21を通る風路である。
【0067】
第二の風路f2は、第1風路フィルタ20A下方の貫通部20a1から入って第1風路フィルタ20Aとダクト25dの背面版25d2との間を上方に進む風路である。
ここで、第二の風路f2に乾燥風が殆ど流れないならば、第2風路フィルタ21を洗浄した水と第2風路フィルタ21から除去したリントr1とが、第二の風路f2に沿って上方に流れることはない。なお、第2風路フィルタ21を洗浄した水と第2風路フィルタ21から除去したリントr1とが、第二の風路f2に沿って上方に流れる場合、第2風路フィルタ21を洗浄した水と第2風路フィルタ21から除去したリントr1とが第2風路フィルタ21に戻ることになる。
【0068】
図15に、ダクト25dの厚さtが17mm時の第3実施形態の洗濯乾燥機のダクト25dの乾燥風の流速分布を示す。
図15中、流速分布(m/s)を濃淡で表し、0.00(m/s)(白)~12.0(m/s)(黒)で示している。
【0069】
図15から、第二の風路f2では、乾燥風の流速が低く殆ど流れがないことが確認された。
この結果より、第2風路フィルタ21を洗浄した水と第2風路フィルタ21から除去したリントr1とが第2風路フィルタ21に戻ることはない、
第3実施形態の洗濯乾燥機1Bによれば、外槽3の背面側に設けられるダクト25dの厚さtを小さくすることで空気流の圧損を上げ、リント排水経路29e(
図6参照)をなくすことができる。そのため、洗濯乾燥機1B(
図3参照)の構成が簡素化され、低コスト化が可能になる。
【0070】
<<その他の実施形態>>
1.本発明は、前記した実施形態、変形例の構成に限られることなく、添付の特許請求の範囲内で様々な変形形態、具体的形態が可能である。
【符号の説明】
【0071】
1、1A、1B 洗濯乾燥機
2 内槽
3 外槽
5a 送風機(送風部)
5d 循環風路(風路)
5e 風路ホース(風路)
6a、20 第1風路フィルタ(第一の捕集部、捕集部)
6b、21 第2風路フィルタ(第二の捕集部、捕集部)
20a1 貫通部(通水穴)
20e、20f 細線(融着糸)
f1 第一の風路
f2 第二の風路
k1 喫水線
r1 リント