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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-28
(45)【発行日】2025-05-09
(54)【発明の名称】ドローン用ヘリポート
(51)【国際特許分類】
   B64U 70/90 20230101AFI20250430BHJP
   B64F 1/12 20060101ALI20250430BHJP
   B64C 39/02 20060101ALI20250430BHJP
   B64C 27/04 20060101ALI20250430BHJP
   E01C 1/00 20060101ALI20250430BHJP
   E04H 6/42 20060101ALI20250430BHJP
   E04H 12/00 20060101ALI20250430BHJP
   E04H 6/44 20060101ALI20250430BHJP
   H02G 7/00 20060101ALN20250430BHJP
【FI】
B64U70/90
B64F1/12
B64C39/02
B64C27/04
E01C1/00 Z
E04H6/42 Z
E04H12/00 Z
E04H6/44
H02G7/00
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2021003950
(22)【出願日】2021-01-14
(65)【公開番号】P2022108805
(43)【公開日】2022-07-27
【審査請求日】2023-12-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126561
【弁理士】
【氏名又は名称】原嶋 成時郎
(72)【発明者】
【氏名】小泉 陽平
(72)【発明者】
【氏名】安田 誠治
【審査官】塚本 英隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-027122(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0015415(US,A1)
【文献】特開2018-012477(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2020-0108129(KR,A)
【文献】実開昭56-067822(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04H 6/44
B64F 1/12
B64C 39/02
B64C 27/04
E01C 1/00
E04H 6/42
E04H 12/00
H02G 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
地上に多数設置された電柱を含む柱状体に、着脱自在に取り付けられる固定体と、
前記固定体に連結され、前記固定体が前記柱状体に取り付けられた状態で略水平方向に延び、ドローンが離着陸可能なポート体と、
を備え
前記固定体は、前記柱状体の長手方向に延びる板状で、
前記ポート体は、前記固定体から延びる棒状の梁部と、前記梁部の先端に設けられ前記ドローンが載る板状の離着陸部と、を備え、
前記離着陸部は、前記ドローンが確実かつ容易に離着陸できるように、形状及び大きさが設定されており、かつ、前記電柱及び前記電柱の付属部材が邪魔にならず、安全かつ容易に前記ドローンが離着陸できるように配設位置が設定されている、
ことを特徴とするドローン用ヘリポート。
【請求項2】
前記固定体と前記ポート体とを重ねられるようになっている、
ことを特徴とする請求項に記載のドローン用ヘリポート。
【請求項3】
前記固定体の前記柱状体側に滑り止めが設けられている、
ことを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載のドローン用ヘリポート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドローン(無人航空機)を発着させるためのドローン用ヘリポートに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、設備点検や物流などにドローンが広く使用されているが、ドローンを飛行させるには離着陸場所(ヘリポート)が必要となる。このため、集合住宅や病院その他の建築物において、建物の室外のスペースに簡単に設置することができる、というドローンポートが知られている(例えば、特許文献1参照。)。このドローンポートは、建物の室外の床と天井部との間に固定可能な固定部材と、ドローンから荷物を受け取るための平面部を有し、平面部が水平状態を維持した状態で固定部材に対して回動するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-27122号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ドローンを飛行させたい場所は多種多様であり、例えば、電力設備をドローンで点検する場合、建物が多い街中だけではなく、農業地帯や山間部などにもドローンを飛行させたい場合がある。このため、例えば、道路(歩道や車道)から発着できれば便利ではあるが、道路から発着させるには、その都度警察に道路使用許可を申請して所定の使用料を支払う必要があり、時間と費用を要する。また、飛行区域周辺の民地を離着陸場所として使用させてもらう場合、地権者に使用目的を説明して了解を得る必要があり、緊急の場合や地権者が不在の場合などには、了解を得られずに飛行できない場合があり得る。
【0005】
一方、特許文献1に記載のドローンポートでは、建物がない農地などでは設置、使用することができない。また、建物の所有者などが許可しなければ設置、使用することができず、緊急の場合や所有者が不在の場合などには、了解を得られずに飛行できない場合があり得る。
【0006】
このように、ドローンをどこでもいつでも簡単に発着させられる離着陸場所が求められていた。
【0007】
そこで本発明は、任意の場所からいつでもドローンを飛行可能にするドローン用ヘリポートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、地上に多数設置された電柱を含む柱状体に、着脱自在に取り付けられる固定体と、前記固定体に連結され、前記固定体が前記柱状体に取り付けられた状態で略水平方向に延び、ドローンが離着陸可能なポート体と、を備え、前記固定体は、前記柱状体の長手方向に延びる板状で、前記ポート体は、前記固定体から延びる棒状の梁部と、前記梁部の先端に設けられ前記ドローンが載る板状の離着陸
部と、を備え、前記離着陸部は、前記ドローンが確実かつ容易に離着陸できるように、形状及び大きさが設定されており、かつ、前記電柱及び前記電柱の付属部材が邪魔にならず、安全かつ容易に前記ドローンが離着陸できるように配設位置が設定されている、ことを特徴とするドローン用ヘリポートである。
【0009】
この発明によれば、電柱などの柱状体に固定体を取り付けると、ポート体が略水平方向に延びてドローンが離着陸可能となる。
【0011】
請求項の発明は、請求項1に記載のドローン用ヘリポートにおいて、前記固定体と前記ポート体とを重ねられるようになっている、ことを特徴とする。
【0012】
請求項の発明は、請求項1または2に記載のドローン用ヘリポートにおいて、前記固定体の前記柱状体側に滑り止めが設けられている、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、電柱などの柱状体に固定体つまり本ドローン用ヘリポートを取り付けるだけで、ドローンの離着陸場所を確保することができる。そして、電柱などの柱状体は、地上に多数設置されているため、任意の柱状体に本ドローン用ヘリポートを取り付けることで、任意の場所からドローンを飛行、離着陸させることが可能となる。また、電柱などは、電力事業者や通信事業者などが占用可能なため、電力事業者や通信事業者などが民家の了解などを得ることなく、いつでも(あるいは、緊急であっても比較的早急に)ドローンを飛行させることが可能となる。
【0014】
請求項に記載の発明によれば、固定体が板状で、ポート体が棒状の梁部と板状の離着陸部で構成されているだけであるため、構成が簡易で、製作費や保守費を削減することが可能になるとともに、小型化、軽量化が可能で運搬性や取扱性が良好となる。
【0015】
請求項に記載の発明によれば、固定体とポート体とを重ねられるようになっているため、ドローンの離着陸場所として使用しない場合に、固定体とポート体とを重ねることで、運搬性や保管性が良好となる。
【0016】
請求項に記載の発明によれば、固定体の柱状体側に滑り止めが設けられているため、固定体つまり本ドローン用ヘリポートが電柱などの柱状体に強固に安定して取り付けられ
る。このため、風雨などがあっても揺れたりずれたりすることが抑制され、安定した離着陸場所を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】この発明の実施の形態1に係るドローン用ヘリポートを電柱に取り付けた状態を示す正面図(a)と平面図(b)である。
図2図1のドローン用ヘリポートの固定体を示す正面図(a)と側面図(b)である。
図3図1のドローン用ヘリポートのポート体を示す正面図(a)と平面図(b)である。
図4図1のドローン用ヘリポートの固定体とポート体を重ねた状態を示す正面図(a)と平面図(b)である。
図5】この発明の実施の形態2に係るドローン用ヘリポートを電柱に取り付けた状態を示す正面図である。
図6図5のドローン用ヘリポートの支持バーを梁部に沿わせた状態を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、この発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
【0019】
(実施の形態1)
図1は、この実施の形態に係るドローン用ヘリポート1を電柱Pに取り付けた状態を示す正面図(a)と平面図(b)である。このドローン用ヘリポート1は、地上に多数設置された柱状体に取り付けられて、ドローンDを発着・離着陸させるための可搬型のヘリポートである。ここで、柱状体には、広域にわたって至る所に設置されている電力柱、通信柱等の電柱Pのほかに街灯なども含まれるが、この実施の形態では、柱状体が電柱Pの場合、つまり、ドローン用ヘリポート1を電柱Pに取り付ける場合について、主として説明する。
【0020】
また、電力事業者や通信事業者などが電柱Pを所有し、行政から道路占用許可を得て道路などに電柱Pを設置している。そして、この実施の形態では、電力事業者や通信事業者、あるいは電柱Pの使用許可を受けた者が、電柱Pにドローン用ヘリポート1を取り付けてドローンDを離着陸、飛行させるものとする。
【0021】
ドローン用ヘリポート1は、主として固定体2とポート体3とを備える。
【0022】
固定体2は、電柱Pに着脱自在に取り付けられるものであり、電柱Pの長手方向に延びる板状の固定体本体21で構成されている。すなわち、固定体本体21は、軽量で所定の強度、剛性を有する材料(例えば、木材)で構成され、図2に示すように、略四角い縦長の板状体で、表面上部に逆U字状の2つのフック22が対向して横方向に並んで配設されている。そして、2つのフック22と固定体本体21との間にベルト(取付手段)23を通し、電柱Pにベルト23を巻き付けてベルト23のバックル23aを締めることで、図1に示すように、固定体本体21が電柱Pの長手方向に沿って延びように固定体2が電柱Pに取り付けられる。
【0023】
このように、この実施の形態では、固定体本体21を電柱Pに取り付ける取付手段としてベルト23を使用しているが、バンド23以外の取付手段であってもよい。例えば、固定体本体21と対向して板状部材を配置し、定体本体21と板状部材に連通するネジを締め付けて、定体本体21と板状部材で電柱Pを挟むことで、固定体本体21を電柱Pに取り付けてもよい。
【0024】
また、固定体本体21の上部でフック22の下方中央部には、後述するポート体3の梁部31の基端部31aが挿入、装着される略四角い装着孔21aが形成されている。さらに、この装着孔21aの内周面には、梁部31の基端部31aが抜けるのを防止するための抜け止め材(例えば、ゴムシート)が敷設されている。
【0025】
一方、固定体本体21の表面下部には、後述するポート体3の支持バー33の下端33aを支持する支持材24が配設されている。この支持材24は、板材(例えば、鋼板)を逆V字状に曲げた部材で、一方の片24aが固定体本体21の表面に取り付けられ、他方の片24bに支持バー33の下端33aが当接するようになっている。また、他方の片24bの上面・当接面には、支持バー33の下端33aがずれるのを防止するためのズレ防止材(例えば、ゴムシート)が敷設されている。
【0026】
さらに、固定体本体21の電柱P側つまり裏面には、電柱Pから固定体本体21が滑るのを防止するための滑り止め25が設けられている。この実施の形態では、滑り止め25としてゴムシートが敷設されているが、その他の素材のシート材などを配設してもよく、あるいは、固定体本体21の裏面に滑り止め加工(凹凸加工など)を施すことで滑り止め25を設けてもよい。
【0027】
ポート体3は、固定体2に連結され、固定体2が電柱Pに取り付けられた状態で略水平方向・横方向に延び、ドローンDが離着陸可能なものであり、梁部31と離着陸部32と支持バー33を備える。
【0028】
梁部31は、軽量で所定の強度、剛性を有する材料(例えば、木材)で構成され、図3に示すように、断面が略四角い角棒体で、固定体2から延びるようになっている。すなわち、基端部31aを固定体本体21の装着孔21aに圧入、装着して、梁部31(ポート体3)を固定体2に連結することで、梁部31が固定体2に対して略直交して延び、固定体2が電柱Pに取り付けられた状態で梁部31が略水平方向に延びるようになっている。
【0029】
離着陸部32は、梁部31の先端つまり反固定体2側の端部に設けられ、ドローンDが載る板状の部材である。すなわち、軽量で所定の強度、剛性を有する材料(例えば、木材)で構成された略四角い平板で、ドローンDが確実かつ容易に離着陸できるように、その平面形状、大きさが設定されている。そして、上記のようにして梁部31が固定体本体21に連結され、固定体2が電柱Pに取り付けられた状態で、離着陸部32の平面が略水平方向に延びるように、離着陸部32が梁部31に取り付けられている。また、このような状態で、電柱Pやその付属部材(例えば、ステップ)などが邪魔にならず、安全かつ容易にドローンDが離着陸できるように、離着陸部32の配設位置が設定されている。
【0030】
支持バー33は、梁部31と離着陸部32を支える部材であり、軽量で所定の強度、剛性を有する材料(例えば、木材)で構成され、断面が略四角い角棒体で、梁部31の中央部から固定体2の下部に向かって延びるようになっている。すなわち、図4に示すように、梁部31の中央部に第1の梁孔31bが形成され、支持バー33の上端側に第1の支持孔33bが形成されている。そして、図1図3に示すように、第1の梁孔31bと第1の支持孔33bに連結ボルト41を挿入して連結ナット42を取り付け、支持バー33の下端33aを支持材24に当接させて連結ナット42を締め付ける。これにより、梁部31の中央部から固定体本体21の下部にわたって支持バー33が延び、梁部31と離着陸部32が支持バー33で支えられるものである。
【0031】
このような固定体2とポート体3とは、重ねられるようになっている。すなわち、梁部31の基端部31aを固定体本体21の装着孔21aから引き抜いて、固定体2とポート体3を分割し、支持バー33を梁部31に沿わせて、固定体2とポート体3を重ねられるようになっている。さらに、図3に示すように、梁部31の基端部31a側に第2の梁孔31cが形成され、支持バー33の中央部に第2の支持孔33cが形成されている。そして、図4に示すように、連結ボルト41を外して第2の梁孔31cと第2の支持孔33cに挿入して連結ナット42を締め付けることで、ポート体3が短くなって、ドローン用ヘリポート1全体がコンパクトになるようになっている。このようにして固定体2とポート体3を重ねて、一人でドローン用ヘリポート1を持ち運びできるように、ドローン用ヘリポート1全体の大きさ、重量が設定されている。
【0032】
このような構成のドローン用ヘリポート1を使用してドローンDを飛行させる場合、飛行させたい区域やその周辺の電柱Pにドローン用ヘリポート1を取り付ける。すなわち、上記のように、2つのフック22と固定体本体21との間にベルト23を通し、電柱Pにベルト23を巻き付けてバックル23aを締めることで、図1に示すように、固定体2を電柱Pに取り付ける。次に、梁部31の基端部31aを固定体本体21の装着孔21aに装着し、第1の梁孔31bと第1の支持孔33bに連結ボルト41を挿入して、支持バー33の下端33aを支持材24に当接させて連結ナット42を締め付ければよい。この際、周囲環境などに応じて、ドローンDを離着陸および飛行させ易いように、ドローン用ヘリポート1の高さや離着陸部32の方向を調整する。そして、離着陸部32の上にドローンDを載せてドローンDを飛行させるものである。
【0033】
以上のように、このドローン用ヘリポート1によれば、電柱Pに固定体2つまり本ドローン用ヘリポート1を取り付けるだけで、ドローンDの離着陸場所を確保することができる。そして、電柱Pは、地上に多数設置されているため、任意の電柱Pに本ドローン用ヘリポート1を取り付けることで、任意の場所からドローンDを飛行、離着陸させることが可能となる。また、電柱Pは、電力事業者や通信事業者などが占用できるため、電力事業者や通信事業者などが民家の了解などを得ることなく、いつでも(あるいは、緊急であっても比較的早急に)ドローンDを飛行させることが可能となる。しかも、行政から道路占用許可を得て道路などに電柱Pを設置しているため、本ドローン用ヘリポート1を取り付けてドローンDを飛行させるのに許可申請が必要だとしても、道路から発着させる場合に比べて、容易かつ迅速に、低費用(あるいは無料)で許可を得られることが期待できる。
【0034】
また、固定体2が板状で、ポート体3が棒状の梁部31と板状の離着陸部32などで構成されているだけであるため、構成が簡易で、製作費や保守費を削減することが可能になるとともに、小型化、軽量化が可能で運搬性や取扱性が良好となる。
【0035】
さらに、固定体2とポート体3とを重ねられるようになっているため、ドローンDの離着陸場所として使用しない場合に、固定体2とポート体3とを重ねることで、運搬性や保管性が良好となる。
【0036】
また、固定体2の電柱P側に滑り止め25が設けられているため、固定体2つまり本ドローン用ヘリポート1が電柱Pに強固に安定して取り付けられる。このため、風雨などがあっても揺れたりずれたりすることが抑制され、安定した離着陸場所を提供することが可能となる。
【0037】
(実施の形態2)
図5は、この実施の形態に係るドローン用ヘリポート10を電柱Pに取り付けた状態を示す正面図である。この実施の形態では、固定体2とポート体3が一体的に連結され分割できない点で実施の形態1と構成が異なり、実施の形態1と同等の構成については、同一符号を付することでその説明を省略する。
【0038】
すなわち、固定体本体21の上部には、装着孔21aに代って回転支持軸26が固定され、梁部31の基端部31aに形成された軸孔に回転支持軸26が挿入されている。これにより、梁部31つまりポート体3が回転支持軸26を軸心に固定体2に対して回動自在となっている。また、固定体本体21の下部には、支持材24に代って支持バー33の下端33aを支持するための、逆三角形状の支持溝21bが形成されている。
【0039】
そして、連結ボルト41を緩めて、梁部31を回動させながら支持バー33の下端33aを支持溝21bに嵌合させることで、梁部31が略水平に延び、梁部31と離着陸部32が支持バー33で支えられるようになっている。一方、支持バー33の下端33aの支持溝21bへの嵌合を解除して、図6に示すように、支持バー33を梁部31の離着陸部32側に沿わせ、ポート体3を固定体2側に回動させることで、固定体2とポート体3とを重ねられるものである。
【0040】
このように、この実施の形態によれば、梁部31を回動させて固定体2に対して立てたり寝かしたりするだけで、ポート体3を略水平に配置したり固定体2に重ねたりすることができる。つまり、容易、迅速かつ適正にドローン用ヘリポート10を設置したり畳んだりすることが可能となる。
【0041】
以上、この発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、上記の実施の形態1では、支持材24が逆V字状だが、より強固に支持バー33を支持できるような(支持バー33がずれ落ちないような)形状であってもよい。例えば、支持バー33の下端33aを覆うような形状であってもよい。また、上記の実施の形態1、2では、固定体2とポート体3とを重ねられるようになっているが、固定体2とポート体3との位置関係を固定し、ドローン用ヘリポート1の剛性、堅牢性を高めてもよい。
【符号の説明】
【0042】
1、10 ドローン用ヘリポート
2 固定体
21 固定体本体
22 フック
23 ベルト(取付手段)
24 支持材
25 滑り止め
3 ポート体
31 梁部
32 離着陸部
33 支持バー
D ドローン
P 電柱(柱状体)
図1
図2
図3
図4
図5
図6