(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-28
(45)【発行日】2025-05-09
(54)【発明の名称】回転電機
(51)【国際特許分類】
H02K 5/08 20060101AFI20250430BHJP
【FI】
H02K5/08 Z
(21)【出願番号】P 2021129194
(22)【出願日】2021-08-05
【審査請求日】2024-02-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110003214
【氏名又は名称】弁理士法人服部国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山野 剛郁
(72)【発明者】
【氏名】木村 明弘
【審査官】島倉 理
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-033540(JP,A)
【文献】国際公開第2019/215826(WO,A1)
【文献】特開2003-304663(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 5/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状のステータ(21)と、
前記ステータに対して軸方向の一方に配置された第
1フレーム
エンド(33)と、
前記ステータに対して軸方向の他方に配置された第
2フレーム
エンド(34)と、
前記第
1フレーム
エンドと前記第
2フレーム
エンドとに挟まれ、前記ステータが内側に固定された筒状のケース(32)と、
前記ケースに対して径方向外側で
前記第2フレームエンドに形成された通孔(44)に挿通され、前記第1フレームエンドに形成されたねじ孔(42)に螺合し、頭部が前記第2フレームエンドに当接して締め付けられることで、前記第
1フレーム
エンドと前記第
2フレーム
エンドとを締結しているスルーボルト(38)と、
を備え、
前記ケースは、軸方向において中間部に位置するステータ固定部(45)と、前記第
1フレーム
エンドに当接している第1端部(46)と、前記第
2フレーム
エンドに当接している第2端部(47)とを有し、
前記第2端部のうち前記第
2フレーム
エンドに当接している端面のことを当接端面(51)と定義し、前記第
2フレーム
エンドのうち前記当接端面に当接している部分のことを被当接部(52)と定義すると、
前記第2端部は、前記第
2フレーム
エンドのうち前記被当接部よりも径方向の内側で軸方向へ突き出す筒部の外側に嵌合した状態で、前記被当接部に当接し、
前記第1端部は、径方向外側に延出しつつ前記第1フレームエンドに軸方向に当接するフランジ部(54)を有し、前記フランジ部よりも前記第2フレームエンド側における前記ステータ固定部の外径及び肉厚は一定であり、
前記第2端部は、前記ステータ固定部と比べて薄肉に形成され、
前記当接端面の最外径位置は、前記ステータ固定部の最外径位置と比べて径方向の内側に位置
する、回転電機。
【請求項2】
筒状のステータ(21)と、
前記ステータに対して軸方向の一方に配置された第
1フレーム
エンド(33)と、
前記ステータに対して軸方向の他方に配置された第
2フレーム
エンド(34)と、
前記第
1フレーム
エンドと前記第
2フレーム
エンドとに挟まれ、前記ステータが内側に固定された筒状のケース(32)と、
前記ケースに対して径方向外側で
前記第2フレームエンドに形成された通孔(44)に挿通され、前記第1フレームエンドに形成されたねじ孔(42)に螺合し、頭部が前記第2フレームエンドに当接して締め付けられることで、前記第
1フレーム
エンドと前記第
2フレーム
エンドとを締結しているスルーボルト(38)と、
を備え、
前記ケースは、軸方向において中間部に位置するステータ固定部(45)と、前記第
1フレーム
エンドに当接している第1端部(46)と、前記第
2フレーム
エンドに当接している第2端部(48)とを有し、
前記第2端部のうち前記第
2フレーム
エンドに当接している端面のことを当接端面(51)と定義し、前記第
2フレーム
エンドのうち前記当接端面に当接している部分のことを被当接部(52)と定義すると、
前記第2端部は、前記第
2フレーム
エンドのうち前記被当接部よりも径方向の内側で軸方向へ突き出す筒部の外側に嵌合した状態で、前記被当接部に当接し、
前記第1端部は、径方向外側に延出しつつ前記第1フレームエンドに軸方向に当接するフランジ部(54)を有し、前記フランジ部よりも前記第2フレームエンド側における前記ステータ固定部の外径及び肉厚は一定であり、
前記第2端部は、前記ステータ固定部側から前記当接端面に向けて肉厚が徐々に薄くなるように形成され、
前記当接端面の最外径位置は、前記ステータ固定部の最外径位置と比べて径方向の内側に位置
する、回転電機。
【請求項3】
前記フランジ部は、径方向外側に突出するとともに周方向で略等間隔に配置された3つ以上の凸部(55)を有する、請求項1または2に記載の回転電機。
【請求項4】
前記フランジ部は、前記スルーボルトが通るとともに周方向で略等間隔に配置された複数の切欠き穴(58)を有する、請求項3に記載の回転電機。
【請求項5】
前記被当接部にかかる応力をσとし、前記被当接部の面積をSとし、前記スルーボルトの軸力をFとし、前記当接端面の内径をdとし、前記当接端面の径方向幅をtとし、前記第2フレームエンドの圧縮降伏点の応力をσ
cy
とすると、
前記径方向幅tは、
σ=2F/S=2F/[π{((d+2t)/2)
2
-(d/2)
2
}]<σ
cy
を満たすように設定されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の回転電機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転電機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の回転電機として、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1に開示されたモータは、制御部と一体に設けられている。モータの外郭は、モータケース、フロントフレームエンドおよびリアフレームエンドから構成されている。フロントフレームエンドおよびリアフレームエンドは、モータケースを挟んだ状態でスルーボルトにより互いに締結されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
スルーボルトの軸力により、リアフレームエンドのうちモータケースに対して径方向外側の部分がフロントフレームエンド側に倒れるようなモーメント力が発生する。そのため、モータケースのリアフレームエンドとの当接部分に圧縮応力がかかり、モータケースが変形する懸念がある。
【0005】
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ケースの変形が抑制された回転電機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の回転電機は、筒状のステータ(21)と、ステータに対して軸方向の一方に配置された第1フレームエンド(33)と、ステータに対して軸方向の他方に配置された第2フレームエンド(34)と、第1フレームエンドと第2フレームエンドとに挟まれ、ステータが内側に固定された筒状のケース(32)と、ケースに対して径方向外側で第1フレームエンドと第2フレームエンドとを締結しているスルーボルト(38)とを備える。
【0007】
ケースは、軸方向において中間部に位置するステータ固定部(45)と、第1フレームエンドに当接している第1端部(46)と、第2フレームエンドに当接している第2端部(47、48)とを有する。第2端部のうち第2フレームエンドに当接している端面のことを当接端面(51)と定義し、第2フレームエンドのうち前記当接端面に当接している部分のことを被当接部(52)と定義すると、第2端部は、第2フレームエンドのうち被当接部よりも径方向の内側で軸方向へ突き出す筒部の外側に嵌合した状態で、被当接部に当接している。第1端部は、径方向外側に延出しつつ第1フレームエンドに軸方向に当接するフランジ部(54)を有し、フランジ部よりも第2フレームエンド側におけるステータ固定部の外径及び肉厚は一定である。本発明の第1態様では、第2端部は、ステータ固定部と比べて薄肉に形成されている。本発明の第2態様では、第2端部は、ステータ固定部側から当接端面に向けて肉厚が徐々に薄くなるように形成されている。本発明の第1態様および第2態様において、当接端面の最外径位置は、ステータ固定部の最外径位置と比べて径方向の内側に位置する。最外径位置とは、最も径方向外側の位置のことである。
【0008】
これにより、ケースの肉厚が一定であって当接端面の最外径位置とステータ固定部の最外径位置とが同じである従来形態と比較して、本発明では第2端部に作用する圧縮応力が小さくなる。そのため、ケースの変形を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1実施形態のモータが適用された駆動装置の縦断面図。
【
図3】
図1のフロントフレームエンドを矢印III方向から見た図。
【
図4】
図1のフロントフレームエンドを矢印IV方向から見た図。
【
図6】第2実施形態のモータのうち、ケースの第2端部付近を拡大して示す図であって、第1実施形態の
図5に相当する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、複数の実施形態を図面に基づき説明する。実施形態同士で実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
【0011】
[第1実施形態]
図1に示すように駆動装置10は、回転電機としてのモータ20と、制御ユニット60とが一体に設けられた機電一体型である。制御ユニット60は、外部から入力される情報や制御ユニット60内部で検出したモータ電流等の情報に基づき、モータ20が所望のトルクを発生するように制御を行う。モータ20のトルクは、回転軸26の出力端から外部に出力される。
【0012】
以下、モータ20の回転軸心Oに平行な方向を軸方向と記載する。また、回転軸心Oに直交する方向のことを径方向と記載する。また、回転軸心Oまわりの方向を周方向と記載する。
【0013】
図1および
図2に示すように、制御ユニット60は、回転軸心O上であってフロントフレームエンド33に対してモータ20のステータ21とは反対側に配置された基板61と、基板61に実装された各種電子部品と、基板61および各種電子部品を覆うように配置されたカバー62とを有する。
【0014】
図示は省略するが、上記の各種電子部品には、例えば、回転軸26の回転角を検出する回転角センサ、スイッチング動作してモータ20の通電状態を切り替えるモータ駆動素子、および、外部や回転角センサ等からの情報に基づき演算を行ってモータ駆動素子等に指令する制御回路等が含まれる。
【0015】
モータ20は、三相ブラシレスモータであって、ステータ21、ロータ25、およびそれらを収容するハウジング31を備える。ステータ21は、ハウジング31に固定されたステータコア22と、ステータコア22に組み付けられた三相巻線組23とを有する。三相巻線組23は、バスバー24を介して制御ユニット60に接続されている。
【0016】
ロータ25は、リア軸受35およびフロント軸受36により支持されている回転軸26と、回転軸26に固定されたロータコア27とを有する。ロータ25は、ステータ21の内側に設けられており、ステータ21に対して相対回転可能である。回転軸26の一端には永久磁石37が設けられている。
【0017】
ハウジング31は、ケース32と、ケース32に対して軸方向の一方に配置された第1フレームエンドとしてのフロントフレームエンド33と、ケース32に対して軸方向の他方に配置された第2フレームエンドとしてのリアフレームエンド34とを有する。
【0018】
ここで、例えば特許第5952542号公報に開示されているようにケースがフロント側に底部を有するカップ形状になっている第1比較形態について説明する。ケースがカップ形状になっていると、バスバー配置のためのスペースを確保することが難しくなる。上記スペース確保のためにステータコアの積厚を小さくするとモータ出力が不足する。また、バスバーを小さくすると発熱が大きくなる。また、駆動装置の全長を大きくすると車両搭載性が低下し、また重量増加により車両燃費が低下する。これに対して第1実施形態では、ケース32はカップ形状ではなく、筒状になっている。底部がない分のスペースをバスバー配置のために利用している。
【0019】
図1~
図5に示すように、ステータ21は、焼嵌めによりケース32の内側に固定されている。ケース32は、フロントフレームエンド33とリアフレームエンド34とに挟まれている。フロントフレームエンド33は、ケース32よりも径方向外側に位置するフロント側締結部41を有する。リアフレームエンド34は、ケース32よりも径方向外側に位置するリア側締結部43を有する。スルーボルト38は、ケース32に対して径方向外側でフロント側締結部41とリア側締結部43とを締結している。
【0020】
スルーボルト38は2本設けられている。リア側締結部43は、スルーボルト38を挿通する通孔44を有する。フロント側締結部41は、スルーボルト38のねじ部が螺合したねじ孔42を有する。2つのスルーボルト38は周方向で等間隔に配置されている。
【0021】
ケース32は、軸方向において中間部に位置するステータ固定部45と、フロントフレームエンド33に当接している第1端部46と、リアフレームエンド34に当接している第2端部47とを有する。ステータ固定部45は、ステータコア22を焼嵌めするために所定以上の肉厚(すなわち径方向の厚さ)を有する必要がある。第2端部47は、フランジ部がない形状になっている。これにより第2端部47とスルーボルト38との干渉が回避され、またケース32が軽量化されている。
【0022】
以下、第2端部47のうちリアフレームエンド34に当接している端面のことを当接端面51と記載する。リアフレームエンド34のうち当接端面51に当接している部分のことを被当接部52と記載する。
【0023】
ここで、スルーボルト38の軸力に起因する問題について説明する。スルーボルト38の軸力がリアフレームエンド34に作用すると、リア側締結部43がフロントフレームエンド33側に倒れるようなモーメント力が発生する。そのため、リアフレームエンド34に当接する第2端部47のうち特に径方向外側部分に圧縮応力がかかり、ケース32が変形する懸念がある。
【0024】
これに対して第1実施形態では、当接端面51の最外径位置は、ステータ固定部45の最外径位置と比べて径方向の内側に位置している。具体的には、第2端部47およびステータ固定部45の内径は同じでありつつ、第2端部47はステータ固定部45と比べて薄肉に形成されている。これにより、ケースの肉厚が一定であって当接端面の最外径位置とステータ固定部の最外径位置とが同じである第2比較形態と比較して、第1実施形態では第2端部47に作用する圧縮応力が小さくなる。
【0025】
上記のように第2端部47を薄肉にして当接端面51を小さくすると、ケース32の座屈および第2端部47の被当接部52への陥没が懸念される。これに対して第1実施形態では、当接端面51の径方向幅tは、次式(1)を満たすように設定されている。式(1)において、σは被当接部52にかかる応力である。Sは被当接部52の面積である。Fはスルーボルト38の軸力である。dは当接端面51の内径である。σcyはリアフレームエンド34の圧縮降伏点の応力である。ケース32の材料は例えば冷間圧延鋼板であり、また、リアフレームエンド34の材料はアルミニウム合金である。軸力Fは、スルーボルト38が破断しない範囲で最大とする。
σ=2F/S=2F/[π{((d+2t)/2)2-(d/2)2}]<σcy (1)
【0026】
フロントフレームエンド33は、円筒面を有する嵌合部53を外側に有する。嵌合部53は他の部材に嵌合される。回転軸心Oを挟んだ2箇所のスルーボルト38の軸力がフロントフレームエンド33に作用すると、嵌合部53が楕円に変形することが懸念される。これに対して第1実施形態では、第1端部は、径方向外側に延出しつつフロントフレームエンド33に軸方向に当接するフランジ部54を有する。フランジ部54の外径はフロントフレームエンド33の外径と略同じになっている。フランジ部54は、フロントフレームエンド33の変形に対する抵抗部分となる。
【0027】
フランジ部54は、径方向外側に突出する凸部55に設けられた位置決め穴56を有する。位置決め穴56は、モータ組付け時の周方向の位置決めに用いられる。フロントフレームエンド33には、位置決め穴56に対応する位置に位置決め部57を有する。凸部55は、フランジ部54の縁部のバリとフロント側締結部41との干渉をできるだけ避けるべく、各フロント側締結部41に対応する位置にも設けられている。
【0028】
2つのフロント側締結部41に対応する位置にそれぞれ凸部55が設けられ、また、周方向で2つのフロント側締結部41の中間付近に対応する位置に凸部55および位置決め穴56が設けられる。凸部55がフランジ部54に1つだけ或いは周方向に偏って設けられると、ケース32の内径精度の低下が懸念される。内径精度を確保するためには、周方向で略等間隔に配置された3つ以上の凸部55を設けることが有効である。第1実施形態では、回転軸心Oを挟んで位置決め穴56とは反対側にも凸部55を設けている。フランジ部54は、周方向で略等間隔に配置された4つの凸部55を有する。略等間隔とは、ある程度の間隔差が許容されることを意味する。
【0029】
フランジ部54は、スルーボルト38が通るとともに周方向で略等間隔に配置された2つの切欠き穴58を有する。切欠き穴58は、フロント側締結部41に対応する位置の凸部55に設けられている。
【0030】
(効果)
以上説明したように、第1実施形態では、ケース32は、軸方向において中間部に位置するステータ固定部45と、フロントフレームエンド33に当接している第1端部46と、リアフレームエンド34に当接している第2端部47とを有する。当接端面51の最外径位置は、ステータ固定部45の最外径位置と比べて径方向の内側に位置する。これにより、ケースの肉厚が一定であって当接端面の最外径位置とステータ固定部の最外径位置とが同じである第1比較形態と比較して、第1実施形態では第2端部47に作用する圧縮応力が小さくなる。そのため、ケース32の変形を抑制することができる。
【0031】
第1実施形態では、第2端部47は、ステータ固定部45と比べて薄肉に形成されている。これにより、第2端部47に作用する圧縮応力を小さくすることができる。
【0032】
第1実施形態では、当接端面51の径方向幅tは前記式(1)を満たすように設定されている。これにより、ケース32のリアフレームエンド34への陥没を抑制することができる。
【0033】
第1実施形態では、第1端部46は、径方向外側に延出しつつフロントフレームエンド33に軸方向に当接するフランジ部54を有する。これによりフランジ部54がフロントフレームエンド33の変形に抗するので、フロントフレームエンド33の変形を抑制することができる。さらに、フランジ部54は、径方向外側に突出するとともに周方向で略等間隔に配置された4つの凸部55を有する。これにより、凸部55を1つだけ設けることによるケース32の内径精度の低下を抑制することができる。
【0034】
第1実施形態では、フランジ部54は、スルーボルト38が通るとともに周方向で略等間隔に配置された複数の切欠き穴58を有する。これにより、2つのスルーボルト38のピッチを極力小さくしてケース32の変形を抑制することができる。
【0035】
[第2実施形態]
図6に示すように、第2実施形態では、第1実施形態と同様に当接端面51の最外径位置は、ステータ固定部45の最外径位置と比べて径方向の内側に位置している。具体的には、第2端部48およびステータ固定部45の内径は同じでありつつ、第2端部48はステータ固定部45側から当接端面51に向けて肉厚が徐々に薄くなるように形成されている。第2端部48の外壁面はテーパ面になっている。これにより、第1実施形態と同様に第2端部48に作用する圧縮応力が小さくなる。
【0036】
[他の実施形態]
他の実施形態では、当接端面の最外径位置をステータ固定部の最外径位置よりも径方向内側に位置するために、例えば第2端部の径方向外側の角に大きく面取り部又は丸み部を設けてもよい。
【0037】
他の実施形態では、スルーボルト38は2本限らず、3本以上であってもよい。
【0038】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
【符号の説明】
【0039】
20 モータ(回転電機)、21 ステータ、32 ケース、33 第1フレームエンド、34 第2フレームエンド、38 スルーボルト、45 ステータ固定部、46 第1端部、47、48 第2端部、51 当接端面。