(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-30
(45)【発行日】2025-05-12
(54)【発明の名称】蓄積エネルギーの潜在的脅威の解決策を予測する
(51)【国際特許分類】
G01V 1/01 20240101AFI20250501BHJP
G08B 31/00 20060101ALI20250501BHJP
【FI】
G01V1/01 100
G08B31/00 B
(21)【出願番号】P 2023501603
(86)(22)【出願日】2021-06-02
(86)【国際出願番号】 CN2021097938
(87)【国際公開番号】W WO2022017009
(87)【国際公開日】2022-01-27
【審査請求日】2023-11-14
(32)【優先日】2020-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390009531
【氏名又は名称】インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MACHINES CORPORATION
【住所又は居所原語表記】New Orchard Road, Armonk, New York 10504, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100112690
【氏名又は名称】太佐 種一
(74)【代理人】
【識別番号】100120710
【氏名又は名称】片岡 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】ソディ、マンジット シン
(72)【発明者】
【氏名】ラクシット、サルバジット ケー
(72)【発明者】
【氏名】ジェイン、ラフル
(72)【発明者】
【氏名】ナガル、ラグヴェール プラサド
【審査官】前田 敏行
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/083442(WO,A1)
【文献】特開2005-134316(JP,A)
【文献】特開2008-185472(JP,A)
【文献】特表2020-537262(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01V 1/01
G08B 31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ実施方法であって、
周辺地域の1つまたは複数のデバイスからのIoTフィードを集約することと、
前記IoTフィードに基づいて、前記周辺地域の蓄積エネルギーの量を計算することと、
拡張現実を使用して、前記周辺地域の前記蓄積エネルギーの解放による潜在的影響をシミュレートすることによって、該蓄積エネルギーの解放によって生じ得る1つまたは複数の背景状況を予測することと、
前記予測した1つまたは複数の背景状況のそれぞれに対する1つまたは複数の影響を決定することであって、前記1つまたは複数の影響が、前記予測した1つまたは複数の背景状況によって引き起こされる、前記決定することと、
前記1つまたは複数の背景状況のそれぞれに対する前記1つまたは複数の影響の深刻度を計算することと、
前記深刻度に基づいて、1つまたは複数の提案された解決策を決定することと、
実施のために、前記1つまたは複数の提案された解決策から、少なくとも1つの提案された解決策の推奨を伝送することであって、前記1つまたは複数の提案された解決策が
仮想現実を通じて表示される、前記伝送することと
を含み、
前記予測した1つまたは複数の背景状況のそれぞれに対する前記1つまたは複数の影響を決定することが、
前記予測した1つまたは複数の背景状況のそれぞれのシミュレーションを実行することと、
前記予測した1つまたは複数の背景状況のそれぞれの、前記周辺地域の各物体の脅威レベルを計算することであって、前記脅威レベルが、前記蓄積エネルギーの前記解放による物体の潜在的影響の深刻さを示す、前記計算することと
を含む、
コンピュータ実施方法。
【請求項2】
前記蓄積エネルギーの前記解放によって生じ得る前記1つまたは複数の背景状況を予測することが、
同様の蓄積エネルギー・レベルによって引き起こされた少なくともイベントおよびダメージについての履歴データを知識コーパスから集めることと、
前記履歴データを使用して機械学習アルゴリズムを訓練することと、
前記機械学習アルゴリズムおよび蓄積エネルギーの前記計算された量を使用して、前記蓄積エネルギーの解放によって引き起こされる潜在的イベントを決定することと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記履歴データが、前記周辺地域に関するデータを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記履歴データが、地質データ、環境データ、および人口統計データのうちの少なくとも1つを含む外部データをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記1つまたは複数の背景状況のそれぞれに対する前記1つまたは複数の影響を決定することが、
前記計算することに応答して、前記周辺地域の1つまたは複数の物体が、閾値脅威レベルを突破すると決定することと、
前記1つまたは複数の背景状況のそれぞれに対して、前記閾値脅威レベルを突破する前記周辺地域の少なくとも前記1つまたは複数の物体の前記蓄積エネルギーが解放された結果を決定することと
を
更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記周辺地域の各物体の前記脅威レベルを計算することが、
各物体のあり得る解放エネルギー・レベルを決定することと、
前記あり得る解放エネルギー・レベルのインパクトの持続期間を推定することと、
前記あり得る解放エネルギー・レベルによる潜在的ダメージを推定することと、
回復時間を推定することであって、前記回復時間が、前記潜在的ダメージから回復するための時間である、前記推定することと
を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記1つまたは複数の背景状況のそれぞれに対する前記1つまたは複数の影響を前記決定することが、拡張現実デバイスで実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記周辺地域の前記1つまたは複数のデバイスからのIoTフィードを集約することが、
前記1つまたは複数のデバイスから1つまたは複数のIoTフィードを受け取ることと、
前記1つまたは複数のIoTフィードを分析することと、
前記1つまたは複数のIoTフィードからエネルギー・データを収集することと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記1つまたは複数のIoTフィードが、拡張現実デバイスから受け取られ、
前記1つまたは複数のIoTフィードが、ビデオおよび画像分析技術を使用して分析される、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
少なくとも1つの提案された解決策の推奨を伝送することが、
前記少なくとも1つの提案された解決策が適用された場合の予測される将来の効果を描写すること
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記予測される将来の効果が、拡張現実デバイスを通じて描写される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサを有するシステムであって、
周辺地域の1つまたは複数のデバイスからのIoTフィードを集約することと、
前記IoTフィードに基づいて、前記周辺地域の蓄積エネルギーの量を計算することと、
拡張現実を使用して、前記周辺地域の前記蓄積エネルギーの解放による潜在的影響をシミュレートすることによって、該蓄積エネルギーの解放によって生じ得る1つまたは複数の背景状況を予測することと、
前記予測した1つまたは複数の背景状況のそれぞれに対する1つまたは複数の影響を決定することであって、前記1つまたは複数の影響が、前記予測した1つまたは複数の背景状況によって引き起こされる、前記決定することと、
前記1つまたは複数の背景状況のそれぞれに対する前記1つまたは複数の影響の深刻度を計算することと、
前記深刻度に基づいて、1つまたは複数の提案された解決策を決定することと、
実施のために、前記1つまたは複数の提案された解決策から、少なくとも1つの提案された解決策の推奨を伝送することであって、前記1つまたは複数の提案された解決策が
仮想現実を通じて表示される、前記伝送することと
を行うように構成されており、
前記1つまたは複数の背景状況のそれぞれに対する前記1つまたは複数の影響を決定することが、
前記予測した1つまたは複数の背景状況のそれぞれのシミュレーションを実行することと、
前記予測した1つまたは複数の背景状況のそれぞれの、前記周辺地域の各物体の脅威レベルを計算することであって、前記脅威レベルが、前記蓄積エネルギーの前記解放による物体の潜在的影響の深刻さを示す、前記計算することと
を含む、
システム。
【請求項13】
前記蓄積エネルギーの前記解放によって生じ得る前記1つまたは複数の背景状況を予測することが、
同様の蓄積エネルギー・レベルによって引き起こされた少なくともイベントおよびダメージについての履歴データを知識コーパスから集めることと、
前記履歴データを使用して機械学習アルゴリズムを訓練することと、
前記機械学習アルゴリズムおよび蓄積エネルギーの前記計算された量を使用して、前記蓄積エネルギーの解放によって引き起こされる潜在的イベントを決定することと
を含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記1つまたは複数の背景状況のそれぞれに対する前記1つまたは複数の影響を決定することが、
前記計算することに応答して、前記周辺地域の1つまたは複数の物体が、閾値脅威レベルを突破すると決定することと、
前記1つまたは複数の背景状況のそれぞれに対して、前記閾値脅威レベルを突破する前記周辺地域の少なくとも前記1つまたは複数の物体の前記蓄積エネルギーが解放された結果を決定することと
を含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
前記周辺地域の各物体の前記脅威レベルを計算することが、
各物体のあり得る解放エネルギー・レベルを決定することと、
前記あり得る解放エネルギー・レベルのインパクトの持続期間を推定することと、
前記あり得る解放エネルギー・レベルによる潜在的ダメージを推定することと、
回復時間を推定することであって、前記回復時間が、前記潜在的ダメージから回復するための時間である、前記推定することと
を含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記周辺地域の前記1つまたは複数のデバイスからのIoTフィードを集約することが、
前記1つまたは複数のデバイスから1つまたは複数のIoTフィードを受け取ることと、
前記1つまたは複数のIoTフィードを分析することと、
前記1つまたは複数のIoTフィードからエネルギー・データを収集することと
を含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項17】
コンピュータ・プログラムであって、1以上のプロセッサに請求項1ないし11
のいずれか一項に記載の方法を実行させる、コンピュータ・プログラム。
【請求項18】
請求項1ないし11
のいずれか一項に記載の方法を実行させるコンピュータ・プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、拡張現実に関し、より詳細には、拡張現実を使用して、蓄積エネルギーの解放による潜在的影響および可能な解決策をシミュレートすることに関する。
【背景技術】
【0002】
蓄積エネルギーは、物体によって保持または保有されるエネルギーである。重力位置エネルギー(例えば、物体の位置または高さの結果として物体に蓄積されるエネルギー)、力学的エネルギー(例えば、力を加えた結果として物体に蓄積されるエネルギー)、電気エネルギー(例えば、物体を通じた(または物体への)電子の移動の結果として物体に蓄積されるエネルギー)、加圧されたガスまたは液体あるいはその両方に蓄積されるエネルギーなどを含む、蓄積エネルギーの異なる形態があり得る。蓄積エネルギーは、予想されない可能性がある地域内を含めて、どこにでも存在し得る。例えば、蓄積エネルギーは、張力がかかったケーブルまたはワイヤライン・リール、トルクがかかったドリル・ストリング、圧縮されたばね、圧力がかかった源泉/タンク/パイプライン、地表より高く運ばれる/持ち上げられる/引き上げられる物体などを伴う地域を含む様々な作業環境の至る所にあり得る。
【発明の概要】
【0003】
本開示は、拡張現実を使用して、蓄積エネルギーの解放による潜在的影響および可能な解決策をシミュレートするためのコンピュータ実施方法、システム、およびコンピュータ・プログラム製品を提供する。方法は、周辺地域の1つまたは複数のデバイスからのIoTフィードを集約することを含むことができる。方法は、また、IoTフィードに基づいて、周辺地域の蓄積エネルギーの量を計算することを含むことができる。方法は、また、周辺地域での蓄積エネルギーの解放によって生じ得る1つまたは複数の背景状況(contextual situations)を予測することを含むことができる。方法は、また、1つまたは複数の背景状況のそれぞれに対する1つまたは複数の影響を決定することであって、1つまたは複数の影響が、1つまたは複数の背景状況によって引き起こされる、決定することを含むことができる。方法は、また、1つまたは複数の背景状況のそれぞれに対する1つまたは複数の影響の深刻度を計算することを含むことができる。方法は、また、深刻度に基づいて、1つまたは複数の提案された解決策を決定することを含むことができる。方法は、また、実施のために、1つまたは複数の提案された解決策から、少なくとも1つの提案された解決策の推奨を伝送することを含むことができる。
【0004】
上記の概要は、本開示のそれぞれの図示された実施形態またはあらゆる実装形態を説明することを意図するものではない。
【0005】
本出願に含まれる図面は、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を形成する。図面は、本開示の実施形態を示し、説明と共に、本開示の原理を説明する役目をする。図面は、特定の実施形態を例証するものに過ぎず、本開示を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】いくつかの実施形態による、エネルギーの解放による影響に対する潜在的解決策を予測するための動作のセットのフローチャートである。
【
図2】いくつかの実施形態による、実例の拡張現実環境の概略図である。
【
図3】いくつかの実施形態による、第1の実例のコンピュータ・システムのブロック図である。
【
図4】いくつかの実施形態による、第2の実例のコンピュータ・システムの概略図である。
【
図5】いくつかの実施形態による、サンプルのコンピュータ・システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明は、様々な変更形態および代替形態に対応可能だが、その詳細は、図面に例として示されており、詳細に説明される。しかしながら、意図は、説明される特定の実施形態に本発明を限定することではないということを理解されたい。反対に、意図は、本発明の範囲内に入る全ての変更形態、同等物、および代替形態をカバーすることである。
【0008】
本開示は、拡張現実に関し、より詳細には、拡張現実を使用して、蓄積エネルギーの解放による潜在的影響および可能な解決策をシミュレートすることに関する。本開示は、このような用途に必ずしも限定されないが、本開示の様々な態様が、このコンテキストを使用する様々な例の議論を通じて認識され得る。
【0009】
蓄積エネルギーは集積されることがあり、エネルギーが集積されると、蓄積エネルギーは、突然解放される可能性がますます高くなり、潜在的に深刻な危険または影響を引き起こすことがある。例えば、ばねが、ますます圧縮されるか引き伸ばされた状態になると、蓄積エネルギーが構築および集積し続ける。最後に、蓄積エネルギーは、ばねが突然広がる点まで集積し、大きい力で蓄積エネルギーを解放することがある。別の例では、岩盤(特に断層面の一部である岩盤)は、断層面が移動して摩擦抵抗を生じ続けながら、エネルギーを集積し続けることがある。摩擦は、最後に蓄積エネルギーが突然解放され、地震を引き起こすまで、蓄積エネルギーの蓄積を生じ続け得る。蓄積エネルギーの突然の解放によって引き起こされる危険は、深刻な怪我、またはことによると死亡など、人間への脅威だけでなく、資産へのダメージを含むことがある。
【0010】
従来、モノのインターネット(IoT:Internet of Things)などの様々な技術が、環境内の蓄積エネルギーの追跡または計算あるいはその両方を行うために使用されることがある。IoT技術は、人間対話が何もなくても、様々なコンピューティング・デバイスに情報を移すことを可能にすることができる。したがって、どれだけの蓄積エネルギーが一地域内にあるかを決定するために、IoTデバイス、および潜在的には、ことによると画像スキャン技術が使用されることがある。しかしながら、どれだけの蓄積エネルギーが集積されているかが決定されると、どのように問題に対処するかを決定するのは人間次第であることがある。この問題が対処されない場合、蓄積エネルギーの突然の解放が、エネルギーが突然解放された地域において事故またはダメージあるいはその両方を引き起こすことがある。
【0011】
本開示は、拡張現実を使用して、蓄積エネルギーの解放による潜在的影響および可能な解決策をシミュレートするためのコンピュータ実施方法、システム、およびコンピュータ・プログラム製品を提供する。IoTおよび人工知能(AI)と共に拡張現実(AR:augmented reality)の使用を通じて、周囲の蓄積エネルギーの量を決定できるだけでなく、影響が発生するのを防ぐための(または少なくとも影響の深刻さを減少させるための)、蓄積エネルギーの解放による潜在的影響および可能な解決策を自動的に予測するために、蓄積エネルギーが分析され得る。AR、IoT、およびAIの組合せを使用すると、周辺地域の蓄積エネルギーの量の決定および分析の正確さを向上させることができ(なぜなら、周辺地域のより正確かつ完全な視覚表現が実現され得(周辺地域のデータ読取りが良くなるのに役立つ)、継続的な学習および訓練がアルゴリズムおよび計算を絶えず改善するために使用され得るからである)、人間の干渉を必要とせずに、潜在的影響および可能な解決策が正確に予測されるのを自動的に可能にすることもできる。
【0012】
周辺地域は、本明細書で言及されるように、様々なIoTデバイスおよびARデバイスがデータを集めることができる地域または環境を含むことができる。いくつかの事例では、周辺地域は、ARデバイスで見える地域である。拡張現実(AR)は、周辺地域のビュー(例えば、現実世界環境)に対するコンピュータ生成画像の合成ビューを含むことができる。本明細書はARを論じるが、いくつかの実施形態では、仮想現実(VR)技術も使用されてもよい。
【0013】
本明細書でさらに論じられるいくつかの実施形態では、拡張現実を介した1つまたは複数の背景の解決策(テスト・ケースなど)を実行することによって、エネルギーの解放による事故または影響を生じ得る周囲での蓄積エネルギーの解放(例えば突然の解放)の影響のシミュレーションを導出するために、(AIおよびIoTを活用して)ARが使用され得る。蓄積エネルギーは、周辺地域の様々なIoTセンサからのデータ・フィードを集約することによって計算され得る。いくつかの事例では、様々な背景状況において示される影響を防ぐための可能な解決策が、ユーザによって決定および伝達されてもよい。(背景の解決策を使用して)エネルギーの解放の影響を予測し、可能な解決策を生成することによって、蓄積エネルギーの解放の影響は、最小化されること、またはことによると除かれることもあり、周辺地域の非常に多くのダメージおよび個人への潜在的脅威を潜在的に防ぐ。
【0014】
ここで
図1を参照すると、いくつかの実施形態による、エネルギーの解放による影響に対する潜在的解決策を予測するための方法100を示すフローチャートが描写されている。いくつかの実施形態では、方法100は、拡張現実デバイス(例えば、ARデバイス210(
図2)、ARデバイス330(
図3)、もしくはARデバイス430(
図4))上の、またはこれに接続された、サーバ(例えば、コンピュータ・システム/サーバ502(
図5))によって実行される。いくつかの実施形態では、方法100は、コンピュータ・システム(例えば、システム200(
図2)、システム300(
図3)、もしくはコンピュータ・システム500(
図5)、またはその組合せ)で、あるいはこれに接続されて、実行されることになるコンピュータ・スクリプトまたはコンピュータ・プログラム(例えば、コンピュータ実行可能コード)として実施される。いくつかの実施形態では、コンピュータ・システムは、ARデバイス上にあるか、これに接続される(またさらに、AIシステムまたはIoTシステムあるいはその両方にあるか、これに接続されてもよい)。
【0015】
方法100は、動作110を含み、周辺地域の1つまたは複数のデバイスからのIoTフィードを集約する。IoT能力を有する様々なデバイス(すなわち、IoTデバイス)が、周辺地域または近傍あるいはその両方にあり得る。いくつかの事例では、IoTデバイスは、センサを含むことができる。例えば、倉庫には、至る所に(例えば、小島の終端に)置かれたセンサがあってもよく、これらのセンサは、IoTデバイスでもよく、またはIoTデバイスに予めリンクされてもよく、あるいはその両方でもよい。別の例では、断層についての様々なデータを集めるために、様々なセンサ、またはセンサを有するデバイス、あるいはその両方が、環境内の断層面の近くに置かれてもよい。さらに別の例では、センサは、拡張現実デバイス(例えば、ARグラス、またはAR能力を有する任意の他のポータブル・デバイス)の構成要素でもよく、センサは、ARデバイスの能力(例えば、ビデオ能力)を使用してデータを集めてもよい。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のIoTフィードが、拡張現実デバイスから受け取られる。
【0016】
1つまたは複数のセンサおよびIoTデバイスから集められたデータは、システムに伝送されるか送り込まれてよい。いくつかの実施形態では、センサおよびIoTデバイスは、システムの構成要素である。いくつかの実施形態では、センサおよびIoTデバイスは、拡張現実デバイス上にあるか、これに接続され、拡張現実デバイスは、システムにIoTフィードを伝送する。システムが1つまたは複数のデバイスから1つまたは複数のIoTフィードを受け取ると、1つまたは複数のIoTフィードは分析されてもよい。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のIoTフィードを分析することは、どのデータがIoTデバイス/センサから収集されたかを識別することと、IoTフィードからのどのデータがエネルギー・データであるかを決定することとを含む。いくつかの実施形態では、IoTフィードは、ビデオおよび画像分析技術を使用して分析されてもよい。
【0017】
エネルギー・データは、周辺地域の蓄積エネルギーを決定する際に必要な、またはことによると有用な、任意のデータであってよい。例えば、地質データ、環境データ、人口分布データ、インフラストラクチャ・セットアップ・データ等が、周辺地域の蓄積エネルギーを決定する際に使用されてもよい。いくつかの事例では、周辺地域の蓄積エネルギーは、運動中の物体(例えば、圧縮されつつあるばね、揺れているブランコ、移動している断層面など)に対応してもよい。これらの事例では、物体のスピード、物体の高さ、周辺地域の他のものへの物体の近さ等に関するデータが、蓄積エネルギーを決定するのに役立てるために使用されてもよい。
【0018】
いくつかの実施形態では、IoTフィードを集約することは、1つまたは複数のIoTフィードからエネルギー・データを収集することをさらに含む。いくつかの実施形態では、1つのIoTフィードからのエネルギー・データは、集約を簡素化するために、1つまたは複数のIoTフィードにおける他のIoTフィードからのエネルギー・データと組み合わされるか相関されてもよい。
【0019】
方法100は、動作120を含み、IoTフィードに基づいて周辺地域の蓄積エネルギーの量を計算する。IoTフィードが集約され、いくつかの事例で、エネルギー・データがIoTフィードから識別および収集されると、IoTフィード・データまたはエネルギー・データあるいはその両方は、周辺地域の蓄積エネルギーの量を計算するために使用されてもよい。いくつかの実施形態では、周辺地域の蓄積エネルギーの量を計算することは、周辺地域の1つまたは複数の物体を識別することと、各物体の蓄積エネルギーの量を計算することとを含むことができる。物体は、見て触れることができる(または感覚で判別することができる)材料なら何でもよい。
【0020】
いくつかの実施形態では、蓄積エネルギーの量を計算するために、機械学習(例えば、教師あり学習)が使用されてもよい。教師あり学習は、機械学習の1つのタイプであり、入力を出力とペアにし、様々な入力-出力ペアのマッピングを使用して機能またはアルゴリズムを決定することができる。教師あり学習は、入力-出力の訓練データを分析し、データに基づいてアルゴリズムを学習/訓練することができる。教師あり学習などの機械学習技術を使用して、エネルギー・データ(入力として)と蓄積エネルギーの量(出力として)など、IoTフィード・データの様々な入力-出力ペアを使用して、アルゴリズムが開発(すなわち、学習および訓練)されてもよい。いくつかの実施形態では、入力として使用されるIoTフィード・データ(例えば、エネルギー・データ)は、特定の物体に関する蓄積エネルギーの量を決定または計算するために、周辺地域の特定の物体に固有のものであってよい。
【0021】
いくつかの実施形態では、システムは、知識コーパスを含むか、これに接続され、知識コーパスから集められたデータが、機械学習を使用してアルゴリズムを訓練するために、学習データとして使用される。知識コーパスは、周辺地域の物体に関する履歴または過去データ、および物体に対応する蓄積エネルギーの履歴の量を含むことができる。
【0022】
図1に描写されているようないくつかの実施形態では、方法100は、動作120から動作130に進み、懸念すべきレベルの蓄積エネルギーがあるかどうかを決定する。懸念すべきレベルの蓄積エネルギーがあるかどうかを決定することは、蓄積エネルギーの解放の影響を決定する前に、(エネルギーの解放による影響に対する)潜在的解決策を予測する効率の向上または改善に役立つことがある。いくつかの事例では、蓄積エネルギーの突然の解放の影響を決定するときに、周辺地域の蓄積エネルギーのあらゆる出来事が使用され得るわけではない。いくつかの実施形態では、蓄積エネルギーが、低い方の、またはそれほど懸念すべきでないレベルにある場合、解放(例えば、突然の解放)の影響は、あったとしても、解放から生じる多くの危険または影響を有していないこともあるので、解放の影響が決定される必要がないことがある。
【0023】
懸念すべきレベルの蓄積エネルギーがあるかどうかを決定することは、周辺地域の蓄積エネルギー・レベルの閾値(または、いくつかの事例では、レベル)を決定することを含むことができる。いくつかの実施形態では、周辺地域の各物体は、蓄積エネルギー・レベルの閾値を有することがある。いくつかの実施形態では、閾値は、教師あり学習または強化学習あるいはその両方などの機械学習を通じて学習されてもよい。強化学習は、機械学習のもう1つのタイプであり、報酬/成果を最大化するために、データを分析して、どの適切なアクションがとられ得るかを決定することができる。強化学習は、入力に基づいて1つの正解を見つけることではなく、(例えば、非常に多くの「正しい」経路から)固有の状況にとって最善の経路を見つけることに焦点を合わせることができる。
【0024】
いくつかの実施形態では、機械学習を使用して、解放されたときにダメージまたは脅威を引き起こす可能性を、どれだけの蓄積エネルギー(例えば、蓄積エネルギーのレベルまたは量)が有しているかが決定されてもよい。例えば、知識コーパスは、周辺地域の物体または少なくともこれらと非常に同様の物体の、過去の蓄積エネルギーの解放に関するデータを有することできる。例えば、知識コーパスに格納された断層面、蓄積エネルギーの解放、および地震についてのデータがあってもよい。このデータは、地震を引き起こし得る断層面の蓄積エネルギーの閾値量を決定するために使用されてもよい。別の例では、周辺地域の物体は、倉庫のフォークリフトを含むことができ、知識コーパスは、フォークリフト、フォークリフトの高さ、フォークリフトから落下した物体などについての履歴データを含むことができる。この例では、機械学習は、(フォークリフトから落下することになる物体などの)ダメージを引き起こし得る蓄積エネルギーの閾値量を決定するために使用されてもよい。
【0025】
いくつかの実施形態では、懸念すべきレベルの蓄積エネルギーがあるかどうかを決定することは、蓄積エネルギーの計算された量を蓄積エネルギーの閾値と比較することをさらに含むことができる。いくつかの事例では、蓄積エネルギーおよび蓄積エネルギーの閾値は、物体に対応し得る。
【0026】
例えば、上記からフォークリフトの例を続けると、フォークリフトは、その上に、フォークリフトによって持ち上げられている箱を有することができる。この例では、箱は、物体であってよい。蓄積エネルギーを決定するために、位置エネルギーが計算されてもよい(箱の質量、重力の加速度、および箱の高さを使用し、これらは、IoTフィードの集約を通じて決定されたものであってよい)。この例では、蓄積エネルギーは、位置エネルギーに対応し得る。箱がより高く持ち上げられると、箱の蓄積エネルギーが増加し得る。フォークリフトによって持ち上げられている箱の位置エネルギー(または蓄積エネルギー)、および蓄積エネルギーの解放によって引き起こされるダメージ(例えば、箱が壊れること、箱が落下して他の個人に脅威を与えることなど)についての、知識コーパスに格納された履歴データがあってもよい。いくつかの実施形態では、履歴データは、倉庫に固有のものであり、以前のシナリオから集められ格納されてきたデータに応じて、箱のサイズでさえあってよい。このデータは、仮に箱が落下したとしてもダメージを引き起こさないはずの箱のおよその位置エネルギー量、または、ことによると、箱を全く落とさない可能性が高いはずの箱のおよその位置エネルギー量を決定するために、機械学習と共に使用されてもよい。このおよその位置エネルギー量は、この例では、蓄積エネルギーの閾値であってよい。箱の実際の蓄積エネルギーすなわち位置エネルギーは、1000キロジュール(kJ)であると計算されていてもよい。蓄積エネルギーの閾値は、10kJでもよい。したがって、蓄積エネルギーと蓄積エネルギーの閾値とを比較するとき、蓄積エネルギーが閾値より大きく、したがって、懸念すべきレベルの蓄積エネルギーがあることが決定され得る。
【0027】
いくつかの実施形態では、懸念すべき量の蓄積エネルギーがあるかどうかを決定することは、周辺地域の物体または他の近くの物体が、ダメージを抑えるか防ぐのに役立てるための何らかの安全対策を有しているかどうかを決定することを含むことができる。安全対策がある場合、これらの安全対策は、蓄積エネルギーの閾値の決定の要因として含まれてもよい。
【0028】
例えば、フォークリフトは、フォークリフトから箱が落下するのを防ぐための、適切な安全対策を有することができる。具体的には、この例では、フォークリフトは、フォークリフトに置かれている物体のサイズ制限を有することができ、フォークリフトの背に物体がぴったり押しつけられる必要があり得る。この例では、安全対策を考えるとき、(箱がサイズ要件を満たし、フォークリフトの背にぴったり置かれている限り)箱が落下するか他のダメージを引き起こす懸念がある前に、箱が、およそ1500kJの蓄積エネルギー量を有し得ると決定されてもよい。この事例では、1000kJの実際の蓄積エネルギー量は、1500kJの閾値より小さく、したがって、箱は、懸念すべきレベルの蓄積エネルギーを有していない可能性がある。
【0029】
動作130において、周辺地域に懸念すべきレベルの蓄積エネルギーがないことが決定された場合、方法100は、動作130の後、終了することができる。いくつかの事例では、周辺地域の蓄積エネルギーの量、または周辺地域の物体のエネルギーの量、あるいはその両方が懸念すべきものでない場合、仮に蓄積エネルギーが解放されたとしても、ダメージ/影響の見込みが最低限から無であり得る。したがって、エネルギーの解放による影響に対する潜在的解決策を予測する必要はなくてもよく、方法100は終了することができる。
【0030】
いくつかの事例では、方法100は、動作120から動作140に自動的に進むことができ、蓄積エネルギーのレベルが懸念すべきものまたは高いものであるかどうかを決定しない。このように、周辺地域の全ての蓄積エネルギー(例えば、周辺地域の各物体の蓄積エネルギー)が分析され、蓄積エネルギーのレベルがどれほど懸念すべきものであるかに関わらず、周囲の全ての蓄積エネルギーに対して、蓄積エネルギーの解放による影響に対する潜在的解決策が決定され得る。これは、蓄積エネルギーの解放による潜在的影響を決定する際に、蓄積エネルギーのあらゆる量が考慮され、使用されるので、予測の正確さを向上させることができる。
【0031】
動作130において、周辺地域に懸念すべきレベルの蓄積エネルギーがあることが決定された場合、方法100は、動作140に進み、蓄積エネルギーの解放により生じ得る1つまたは複数の背景状況を予測する。背景状況は、周辺地域、または周辺地域の固有の物体、あるいはその両方に固有のものであってよい。いくつかの実施形態では、予測される背景状況は、蓄積エネルギーの解放の潜在的効果をシミュレートすることによって決定される。いくつかの実施形態では、背景状況は、テスト・ケースである。例えば、1つまたは複数の背景状況を予測することは、蓄積エネルギーが周辺地域で解放されるという1つまたは複数のテスト・ケースを(例えば、シミュレーションを介して)実行することを含むことができる。いくつかの実施形態では、テスト・ケースは、拡張現実デバイスを使用して実行されてもよい。いくつかの実施形態では、拡張現実デバイスからの(例えば、IoTフィードを介して実現される)映像が、テスト・ケースのために使用されてもよい。いくつかの実施形態では、機械学習は、テスト・ケースにおける蓄積エネルギーが解放されることについての可能な結果を決定するために使用されてもよい。例えば、強化学習(機械学習の1つのタイプ)が、データ、および、データの可能な結論を分析する。強化学習は、(IoTフィードからの)エネルギー・データ、および(例えば、知識コーパスからの)履歴データを利用することができ、データを使用して可能な結論を決定することができる。
【0032】
いくつかの実施形態では、(例えば、機械学習を使用するときに)1つまたは複数の背景状況を予測することは、同様の蓄積エネルギー・レベルによって引き起こされたダメージについての履歴データを知識コーパスから集めることを含む。履歴データは、背景状況を予測する機械学習アルゴリズムを学習および訓練するために使用されてもよい。履歴データが集められると、システムは、次に、履歴データを使用して機械学習アルゴリズムを訓練することができ、機械学習アルゴリズム(および(例えば、動作120からの)蓄積エネルギーの計算された量)を使用して、蓄積エネルギーの解放による潜在的ダメージを決定することができる。
【0033】
いくつかの実施形態では、知識コーパスは、周辺地域に関するデータなどの履歴データを含む。知識コーパスは、地質データ、環境データ、および人口統計データのうちの少なくとも1つを含む周辺地域についての外部データも含むことができる。
【0034】
方法100は、動作150を含み、1つまたは複数の背景状況のそれぞれに対する1つまたは複数の影響を決定する。影響は、蓄積エネルギーの解放によって引き起こされる何らかの潜在的脅威を含むことができる。いくつかの実施形態では、背景状況のそれぞれに対して、周辺地域の各物体(または、いくつかの事例では、懸念すべきレベルの蓄積エネルギーを有する各物体)に対する1つまたは複数の影響が決定される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の影響は、機械学習を使用して決定されてもよい。
【0035】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の影響を決定することは、1つまたは複数の背景状況のそれぞれのシミュレーションを実行することを含む。シミュレーションは、蓄積エネルギーが解放されると発生するステップまたはイベントをシミュレートすることができる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の背景状況のそれぞれに対する1つまたは複数の影響を決定することは、(背景状況のそれぞれに対して)周辺地域の各物体の脅威レベルを計算することをさらに含む。脅威レベルは、蓄積エネルギーの解放による物体に対する潜在的影響の深刻さを示すことができる。いくつかの事例では、システムは、各物体に対する蓄積エネルギーの解放の1つまたは複数の影響を決定することができ、脅威レベルは、1つまたは複数の影響のそれぞれに対する深刻さを示すことができる。脅威レベルは、数字、パーセンテージ、10進法、数字/パーセンテージ/10進法の範囲、カテゴリなどであってよい。例えば、脅威レベルは、8(すなわち、10のうち)、80%、0.8などであってよい。別の例では、脅威レベルは、70~75%危険であるという範囲であってよい。さらに別の例では、脅威レベルは、わずかに危険、中程度に危険、非常に危険などのカテゴリであってよい。いくつかの実施形態では、脅威レベルが高くなると、影響が深刻になる(および場合によっては、可能性が高くなる)。
【0036】
いくつかの実施形態では、周辺地域の各物体の脅威レベルを計算することは、各物体のあり得る解放エネルギー・レベルを決定することを含む。あり得る解放エネルギー・レベルは、物体の、解放される可能性が最も高いエネルギー・レベル(またはエネルギー・レベルの範囲)であってよい。別の表現で言うと、あり得る解放エネルギー・レベルは、仮定として物体の蓄積エネルギーが解放された場合に解放される可能性が高いはずの蓄積エネルギーの量に対応するはずである。いくつかの実施形態では、蓄積エネルギーを解放すると、物体の蓄積エネルギーの全てを解放することができる。いくつかの実施形態では、物体の蓄積エネルギーの一部だけが解放される。例えば、棚から落下した箱は、箱から蓄積エネルギーの全てを解放する可能性が高いはずである。いくつかの実施形態では、1つの物体から解放される蓄積エネルギーが別の物体に移ることがあるので、脅威レベルを計算するときに固有の物体に近い物体も考慮されてよい。例えば、ばねは縮む(蓄積エネルギーを高める)ことができ、その後、(蓄積エネルギーを解放して)伸びて元の形状に戻ることができる。ばねは、別の物体に接続されるか、または少なくとも非常に接近していてよく、ばねが伸びるとき、伸びる間に解放される蓄積エネルギーは、別の物体に移ることができる。いくつかの事例では、第2の物体へのエネルギーの移動は、影響またはダメージあるいはその両方を引き起こすことがある。
【0037】
各物体の脅威レベルを計算することは、あり得る解放エネルギー・レベルのインパクトの持続期間を推定することも含むことができる。どれだけのエネルギーが解放される可能性があるかが決定されると、解放エネルギー・レベルによるインパクトがどれだけ長く続き得るかが推定されてよい。インパクトの持続期間は、周辺地域、または周辺地域の物体、あるいはその両方に対して、インパクトが有することになる効果が、どれだけ大きいかを識別するのに役立てることができる。例えば、(例えば衝突による)短期間にわたって加えられる強い力は、高い効果を有することがあり、長期間にわたって加えられる強い力は、さらにより高い効果を有することがある。しかしながら、より長い期間にわたって加えられるより弱い力は、インパクトの持続期間が長くなり得たとしても、周辺地域に対する効果が低くなることがある。したがって、あり得る解放エネルギー・レベルは、脅威レベルを決定するとき、インパクトの持続期間と共に再検討されてよい。
【0038】
各物体の脅威レベルを計算することは、あり得る解放エネルギー・レベルによる潜在的ダメージを推定することも含むことができる。潜在的ダメージを推定することは、インパクトの持続期間およびあり得る解放エネルギー・レベルを分析することと、分析を使用して潜在的ダメージを決定することとを含むことができる。いくつかの実施形態では、テスト・ケースは、潜在的ダメージを推定するために、あり得る解放エネルギー・レベルおよびインパクトの持続期間を使用して実行されてもよい。
【0039】
いくつかの実施形態では、各物体の脅威レベルを計算することは、回復時間を推定することを含む。回復時間は、潜在的ダメージから回復するための時間であってよい。いくつかの事例では、あり得る解放エネルギー・レベルによる潜在的ダメージが高くなり得たとしても、ダメージによる回復時間は非常に素早くなり得る。例えば、パイプは、パイプ内の蓄積エネルギーの解放により、別のパイプから外れることがある。パイプが完全に分離し得たとしても、パイプを修理することは、単に、これらを再び取付けることを含むことができ、他の修理/取替えは必要ではない。したがって、この例では、蓄積エネルギーの解放による回復時間は、短くなり得る。回復時間は、いくつかの事例では、テスト・ケースを実行すること、および機械学習を利用することを通じて決定されてもよい。
【0040】
いくつかの実施形態では、脅威レベルは、様々な要因(すなわち、少なくともあり得る解放エネルギー・レベル、インパクトの持続期間、潜在的ダメージ、および回復時間)を相関させること(および場合によっては、重み付けること)によって計算される。
【0041】
いくつかの実施形態では、周辺地域の各物体の脅威レベルを計算することに応答して、1つまたは複数の背景状況のそれぞれに対する1つまたは複数の影響を決定することは、周辺地域の1つまたは複数の物体が、閾値脅威レベルを突破すると決定することを含むことができる。1つまたは複数の物体が閾値脅威レベルを突破すると決定することは、この物体の脅威レベルが閾値脅威レベルを突破すると決定することを含むことができる。閾値脅威レベルは、知識コーパスからの履歴データを使用して決定されてもよい。いくつかの実施形態では、閾値脅威レベルは、蓄積エネルギーの解放によるごくわずかのダメージも発生し得ない最大または最大に近い脅威レベルを示す。したがって、いくつかの実施形態では、閾値脅威レベルの達成または突破あるいはその両方が行われた後、蓄積エネルギーの解放によるごくわずかのダメージの可能性があり得る。
【0042】
いくつかの実施形態では、ユーザが、閾値脅威レベルを決定することができる。例えば、一部のユーザは、ダメージがない閾値脅威レベルを望むことができ、したがって、ダメージは、閾値脅威レベルが突破された場合しか発生しない可能性が高くなり得る。別の例では、例えば、蓄積エネルギーが解放された結果が地震であるとき、ユーザは、閾値脅威レベルが比較的高くなることを望むことができ、したがって、ダメージの閾値を突破することは、地震による莫大な潜在的ダメージを示すことができる。地震は、大量のダメージを引き起こす潜在的可能性を有することがあるので、閾値脅威レベルが低かった場合、閾値脅威レベルを突破する大量の潜在的影響があり得るので、最も深刻な潜在的影響が、大量の他の潜在的影響の範囲内で潜在的に失われる可能性がある。
【0043】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の背景状況を予測することは、1つまたは複数の背景状況のそれぞれに対して、閾値脅威レベルを突破する周辺地域の少なくとも1つまたは複数の物体の蓄積エネルギーが解放された結果を決定することを含む。いくつかの事例では、決定は、周辺地域および1つまたは複数の物体に基づいていてもよい。脅威レベル、および対応する物体が、閾値脅威レベルを突破し得ると決定されると、蓄積エネルギーが解放されたとき、閾値脅威レベルを突破する各物体に何が起こるか(すなわち、結果が何であるか)が決定されてもよい。例えば、フォークリフトの例に戻ると、フォークリフトによって持ち上げられた大きい箱には、(例えば、フォークリフトが高い高さにあるとき)フォークリフトから落下するという潜在的可能性があり得、閾値脅威レベルを超える脅威(例えば、箱の中身が破壊され得ること、箱が別の物体の上に落下して他の物体を破壊し得ること、箱が人間の上に落下して人間に脅威を与え得ることなど)を生じ得る。箱に、閾値脅威レベルを遙かに超える影響があり得るとしても、箱に関する蓄積エネルギーの解放は、フォークリフト上で箱をただ移動させ得るだけであり、箱もしくはフォークリフトのどちらにも、または任意の他の近くの物体にも、ダメージが最低限から無になる可能性が高くなる。この例では、1つの背景状況に対する蓄積エネルギーが解放された結果が、フォークリフトから箱が落下することであると決定されてもよい。この事例では、フォークリフトから箱が落下することは、箱の閾値脅威レベルを突破し得る。他の例では、背景状況が、単にフォークリフト上で箱が移動することになり得るとき、箱は、閾値脅威レベルを突破しない可能性があり、いくつかの事例では、この背景状況は、背景状況のそれぞれに対する影響を決定するとき、考慮されなくてもよい。
【0044】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の背景状況のそれぞれに対する1つまたは複数の影響を決定することは、拡張現実デバイス上で実行される。拡張現実デバイスは、様々なテスト・ケースをシミュレートすることができ、テスト・ケースに基づいて影響を予測することができる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の影響を決定することは、拡張現実デバイスを利用して行われる。例えば、ARデバイスから集められたデータおよびIoTフィードは、様々な背景状況をシミュレートして影響を予測するときに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、シミュレーション・アルゴリズムを訓練し、予測および決定を継続的に改善するために、機械学習および人工知能技術が使用される。
【0045】
いくつかの実施形態では、方法100は、1つまたは複数の背景状況のそれぞれの発生確率を決定することを含む。発生確率は、固有の背景状況が発生し得る確率であってよい。いくつかの実施形態では、確率は、パーセンテージで示される。いくつかの実施形態では、確率は、10進法で示される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の背景状況のそれぞれの発生確率を決定することは、1つまたは複数の背景状況のそれぞれの全ての可能な結果を決定することを含むことができる。次に、いくつかの実施形態では、閾値脅威レベルを突破する周辺地域の少なくとも1つまたは複数の物体の蓄積エネルギーが解放された結果(上記で論じられたもの)が、発生確率を決定するために、1つまたは複数の背景状況のそれぞれの可能な結果の総量と比較されてもよい。
【0046】
方法100は、動作160を含み、1つまたは複数の背景状況のそれぞれの影響の深刻度を計算する。深刻度(影響がどれだけ深刻であるか、またはダメージを与え得るかを示す)が、それぞれの個々の背景状況に対して決定されてもよい。このように、影響が大きくなる潜在的可能性を有する固有の背景状況が識別および強調され得る。いくつかの実施形態では、影響の深刻度を計算することは、(例えば、機械学習を通じて決定/形成されたアルゴリズムを使用したシミュレーションを介して)固有の背景状況に対して発生する影響を決定することを含む。いくつかの事例では、深刻度を計算することは、それぞれの固有の背景状況に対する影響を他の背景状況に対する影響と比較することを含むことができ、これにより、深刻度は、(他の背景状況からの)他の影響と比較した影響の深刻さを示すことができる。いくつかの実施形態では、深刻度を計算するときに、複数の要因(背景状況に対する影響の性質、影響の広がり、影響の持続期間など)が考慮されてもよい(また、おそらく、重み付けられてもよい)。
【0047】
いくつかの事例では、各物体の脅威レベルは、深刻度を決定するために使用されてもよい。いくつかの実施形態では、背景状況に対する影響の深刻度を決定することは、背景状況における各物体の各脅威レベルを合計することを含む。いくつかの事例では、脅威レベルの合計は、深刻度であってよい。いくつかの実施形態では、深刻度は、背景状況における各物体の脅威レベルの平均である。いくつかの実施形態では、深刻度は、背景状況の最も高い脅威レベルに対応する。
【0048】
方法100は、動作170を含み、周辺地域での蓄積エネルギーの解放の潜在的影響が深刻であることを深刻度が示すかどうかを決定する。いくつかの事例では、(例えば、機械学習を通じた、ユーザによって予め決定された、等の)閾値深刻さ値が決定されてよく、深刻度以上の任意の深刻度が、深刻であると決定されてもよい。例えば、深刻度は、1から10までの数字であってよい。具体的には、この例では、深刻度は、6であると決定されたものでよい。閾値深刻さ値は7であってよいので、深刻度を閾値と比較するとき、固有の深刻度(および固有の背景状況)に対する潜在的影響が深刻でない可能性があると決定されてもよい。いくつかの実施形態では、深刻度は、カテゴリ(例えば、軽い、中程度、深刻、非常に深刻など)であってよく、深刻または非常に深刻のカテゴリを伴う任意の深刻度が、潜在的影響が深刻であることを示すことができる。
【0049】
いくつかの実施形態では、動作170は、各背景状況およびその対応する深刻度に対して繰り返される。周辺地域には、蓄積エネルギーを有する非常に多くの物体があり得、各物体を伴う、および、仮に蓄積エネルギー解放された場合に潜在的に発生し得る、非常に多くの背景状況があり得る。各背景状況の深刻さは、どの背景状況が、防ぐのに最も重要であるかを決定するために、考慮される必要があり得る。いくつかの実施形態では、閾値深刻さ値は、各背景状況に対して同じである。例えば、閾値深刻さ値は、あらゆる背景状況に対して、7(または、例えば、深刻のカテゴリ)であってよい。いくつかの実施形態では、閾値深刻さ値は、各背景状況に対して一意であってよい。いくつかの実施形態では、閾値深刻さ値は、あらゆる背景状況に対して一意でなくてもよく、各物体に対して一意であってもよい。例えば、仮にフォークリフトから箱が落下した場合、箱は、床と接触することになるはずである。箱と床の両方が物体であると考えられるはずであるが、箱は、床より遙かにダメージを受けやすいものであり得るので、箱は、床より低い閾値深刻さ値を有してもよい。
【0050】
動作170において、背景状況の深刻度が深刻でないと決定された場合、方法100は、動作175において、他の背景状況の深刻度を再検討することができ、次に、他の背景状況の深刻度が深刻であるかどうかを決定するために動作170に戻る。上述のように、動作170は、各背景状況に対して繰り返されてもよい。背景状況の深刻度が深刻でない場合、他の背景状況の深刻度は、他の背景状況のいずれか、およびその対応する深刻度が、深刻であるかどうかをチェックするために再検討されてもよい。
【0051】
いくつかの実施形態では、深刻度のどれも深刻であると決定されなかった場合、方法100は、動作170および175の後、終了することができる(描写せず)。
【0052】
動作170に戻り、少なくとも1つの背景状況の深刻度が深刻であると決定された場合、方法100は、動作180に進み、深刻度に基づいて1つまたは複数の提案された解決策を決定する。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の提案された解決策を決定または予測するために、機械学習技術(強化学習など)が使用されてもよい。強化学習は、報酬を最大化するために(この事例では、より高い深刻度の原因となる影響を減少させるか取り除くために)、環境においてとられるべきアクションを決定することができる。強化学習は、ゴールに重点を置いたアルゴリズムであってよく、前記ゴールを達成するために、影響を最小化し、可能な最善のアクション(すなわち、提案された解決策)を学習するというゴールに重点を置く。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の提案された解決策を決定することは、発生確率にも基づく。
【0053】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の提案された解決策を決定することは、シミュレーション(例えば、ARベースのシミュレーション)を実行し、次に、シミュレーションに基づいて、影響または少なくとも深刻な影響が発生し得ないように、蓄積エネルギーの解放の安全率を識別することを含むことができる。提案された解決策は、蓄積エネルギーの解放の安全率をどのように達成するかについてのガイドを含むことができる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の提案された解決策を決定することは、選択された解決策が予防措置として適用された場合の将来の効果をシミュレートすることを含むことができる。将来の効果は、蓄積エネルギー・レベルの新しい値、時間のエネルギー・レベルの変化率などであってよい。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の提案された解決策を決定することは、動的なユーザ・プロフィール合成を通じて推奨を個人向けにすることを含むことができる。いくつかの事例では、ユーザ(例えば、拡張現実デバイスのユーザ)は、デバイスを使用する前に、ユーザ・プロフィールをセットアップすることができる。ユーザ・プロフィールは、深刻さ、脅威などの閾値量に対するユーザ嗜好を含むことができる。さらに、ユーザ・プロフィールは、ユーザによるデバイスの以前の使用から集められた過去データ(エネルギー・データを含む)を含むことができる。
【0054】
方法100は、動作190を含み、実施のために、(1つまたは複数の提案された解決策から)少なくとも1つの提案された解決策の推奨を伝送する。いくつかの実施形態では、動作180で決定された全ての提案された解決策が、推奨として伝送されてもよい。いくつかの実施形態では、最善の提案された解決策(例えば、最小限の影響しか生じない提案された解決策)だけが、実施のための推奨として伝送されてもよい。いくつかの実施形態では、推奨を伝送することは、提案された解決策と共に、背景状況を(ARデバイス上で)シミュレートすることを含むことができる。いくつかの事例では、各伝送された推奨のための別個のシミュレーションがあり得る。いくつかの実施形態では、推奨を伝送することは、少なくとも1つの提案された解決策が適用された場合の、予測される将来の効果を描写することを含むことができる。予測される将来の効果は、拡張現実デバイスを通じて描写されてもよく、いくつかの事例では、将来の効果は、シミュレーションとして描写されてもよい。シミュレーションは、推奨される解決策が実施された場合の将来の効果を示すことを含むことができる。
【0055】
図2を参照すると、いくつかの実施形態による、実例の拡張現実環境200の概略図が描写されている。拡張現実環境200は、ARデバイス210を含む。この事例では、ARデバイス210は、ARグラスであるが、ARデバイス210は、AR能力を有する任意のデバイスであってよい。いくつかの実施形態では、ARデバイス210は、ユーザによって装着される(描写せず)。
【0056】
いくつかの実施形態では、ARデバイス210は、周辺地域についてのデータを集め、このデータをコンピュータ・システム(例えば、システム300(
図3)またはシステム400(
図4)あるいはその両方)に伝送する。データは、IoTフィードとして伝送されてもよく、その後、(例えば、
図1の動作110において)コンピュータ・システムによって集約されてもよい。いくつかの実施形態では、コンピュータ・システムは、次に、ARデバイス210によって集められたデータに少なくとも基づいて、周辺地域の蓄積エネルギーの量を(例えば、
図1の動作120において)計算することができる。いくつかの実施形態では、(例えば、
図1の動作140において)1つまたは複数の背景状況を予測するために、コンピュータ・システムは、ARデバイス210を使用して背景状況をシミュレートすることができる。
【0057】
図2に描写されているように、ARデバイス210は、蓄積エネルギーが解放された場合の潜在的影響のARシミュレーション220を表示することができる。いくつかの実施形態では、ARシミュレーション220は、背景のシミュレーションである。
【0058】
(ARシミュレーション220に描写されているような)周辺地域では、2人の個人である人物224および人物226が、ブランコのセット222の上で揺れている。この実例の周辺地域では、人物226が使用しているブランコは、壊れた紐を有し得る。コンピュータ・システム(例えば、システム300(
図3)またはシステム400(
図4)あるいはその両方)および方法100(
図1))を使用して、ブランコの紐がぴんと張った状態になったとき、紐が位置エネルギーを蓄積し、紐が緩んだとき、蓄積された位置エネルギーが解放され得ると決定されてもよい。この決定に基づいて、コンピュータ・システムは、蓄積エネルギーが解放された場合に発生し得るものの背景状況を、シミュレーションを介して予測するために、ARデバイス210を使用することができる。特有のARシミュレーション220(すなわち、背景状況)では、蓄積エネルギーが解放されて、紐が切れた/壊れた場合、人物226は、ブランコから落下する可能性がある。人物226がブランコから落下することは、ARシミュレーション220の背景状況に対する(例えば、
図1の動作150で決定されたような)影響であり得る。ARシミュレーション220は、ブランコの上で静止している人物226a、(紐が緩んだ後)ブランコから落下して空中にいる人物226b、および、ブランコから落下した後、地面にいる人物226cを示すことによって潜在的影響を描写することができる。
【0059】
いくつかの実施形態では、ARシミュレーション220に描写された背景状況に対する影響を決定するとき、人物226(周辺地域の物体)の脅威レベルが決定され得る。ブランコから落下することは、人物226が怪我をする可能性が高いと決定されてもよく、したがって、人物226は、高い脅威レベルを有し得る。さらに、いくつかの実施形態では、ARシミュレーション220において示された背景状況の全体の深刻度は、コンピュータ・システムによって決定されてもよい。深刻度は、人物226の脅威レベル、人物224の脅威レベル、および両方のブランコの脅威レベルが、ARシミュレーション220の背景状況における全ての物体であるとき、少なくともこれらのレベルを使用して決定されてもよい。いくつかの事例では、人物226が、高い脅威レベルを有する唯一の物体なので、ARシミュレーション220の背景状況の深刻度は、深刻であると決定され得る。
【0060】
いくつかの実施形態では、蓄積エネルギーが解放されて、ブランコの紐が緩んだ場合に発生し得る他の背景状況(描写せず)があり得る。例えば、人物226がARシミュレーション220において描写された方向に落下する(位置226aから、226bに、226cに進む)のではなく、人物226は、人物224の方向に落下することもある。この背景状況では、ブランコが緩んで、人物226がブランコから落下することにより、人物226と人物224の両方が怪我をし得るので、人物226と人物224の両方が高い脅威レベルを有し得る。例えば、人物226は、人物224に落下する可能性がある。人物226と人物224の両方が高い脅威レベルを有し得るので、この背景状況(描写せず)の全体の深刻度は非常に深刻であり得る。
【0061】
いくつかの実施形態では、ARデバイス210は、ユーザによって装着されてよく、ARシミュレーション220は、ユーザに示されてよい。いくつかの実施形態では、ARシミュレーション220において示された背景状況に対するシミュレートされた影響を防ぐための(例えば、
図1の動作180で決定され、動作190でARデバイス210に伝送された)潜在的解決策も、(描写されていない)ARシミュレーション220が表示することができる。例えば、(揺れながら自分の脚を上下に動かすときに人物226によって及ぼされるエネルギーからではなく)引力により、ブランコが徐々に降りてくる場合、蓄積された位置エネルギーは、運動エネルギーにゆっくりと変換され、ブランコが緩むのを防ぐと決定されてもよい。別の表現で言うと、人物が自分の脚を上下に動かすのを止めさせ、単純に引力がブランコのアクションを決定できるようにすると、ブランコをゆっくりと停止させ、人物226が落下するのを防ぐことができる。ARシミュレーション220は、ARデバイス210のユーザにこの推奨を表示することができる。
【0062】
図3を参照すると、いくつかの実施形態による第1の実例のコンピュータ・システム300のブロック図が描写されている。いくつかの実施形態では、コンピュータ・システム300は、方法100(
図1)を実行することができる。コンピュータ・システム300は、センサ310、人工知能(AI)システム320、および拡張現実(AR)デバイス330を含む。いくつかの実施形態では、センサ310は、周辺地域についてのデータを集める1つまたは複数のIoTデバイス/センサを含む。センサ310は、IoTフィードをAIシステム320に伝送することができる。いくつかの実施形態では、AIシステム320は、方法100(
図1)の動作(すなわち、110~190)を実施する。AIシステムの構成要素は、本明細書でさらに論じられ、
図4に描写されている。AIシステムは、人工知能システム、または人工知能(例えば、ニューラル・ネットワークおよび機械学習)能力、あるいはその両方を有するシステムであってよい。いくつかの実施形態では、AIシステム320は、蓄積エネルギーの解放の影響を決定し、機械学習を使用して、潜在的影響を取り除くか少なくとも最小化するための、潜在的解決策を予測する。影響または解決策あるいはその両方は、ARデバイス330に伝送され、ARデバイス330でシミュレートされてもよく、これにより、ユーザは、いくつかの事例では潜在的解決策と共に、蓄積エネルギーの解放の影響のシミュレーションを(ARデバイス330を通じて)見ることができ得る。実例のシミュレーションが本明細書で論じられ、
図2に描写されている。
【0063】
センサ310、AIシステム320、およびARデバイス330が、
図3のシステム300の別々の構成要素として描写されているが、いくつかの事例では。これらの構成要素は統合されてもよい。例えば、ARデバイス330は、AIシステム320の一部であってもよい。
【0064】
図4を参照すると、いくつかの実施形態による第2の実例のコンピュータ・システム400の概略図が描写されている。いくつかの実施形態では、コンピュータ・システム400は、方法100(
図1)を実施することができる。コンピュータ・システム400は、センサ405、センサ410、およびセンサ415を含む。3つのセンサが描写されているが、コンピュータ・システム400は、任意の数のセンサを含むことができる。いくつかの実施形態では、センサ405、410、および415は、センサ210(
図2)と一致する。
【0065】
コンピュータ・システム400は、AIシステム420を含む。いくつかの実施形態では、AIシステム420は、AIシステム320(
図3)に相当する。
図4に描写されているように、AIシステム420は、データ融合モジュール421、機械学習モジュール423、シミュレーション・モジュール425、および知識コーパス・モジュール427を含む。知識コーパス・モジュール427は、蓄積エネルギー・レベル、周辺地域の物体、ダメージ等についての履歴データを有する知識コーパスを含むことができる。いくつかの実施形態では、データ融合モジュール421は、少なくとも動作110(
図1)を実施する。データ融合モジュール421は、センサ405、410、および415からIoTフィードを受け取ることができ、IoTフィードを融合または集約することができる。いくつかの実施形態では、データ融合モジュール421は、IoTフィード、または少なくともIoTフィードのコピーを、知識コーパスに送る。
【0066】
いくつかの実施形態では、機械学習モジュール423は、少なくとも動作120~175(
図1)を実施する。いくつかの実施形態では、(シミュレーション能力を有する)シミュレーション・モジュール425は、動作のうちの少なくともいくつかの実施を支援することができる。シミュレーション・モジュール423は、知識コーパス・モジュール427から履歴データを受け取ることができ、履歴データを使用して、機械学習モジュール423で使用される機械学習アルゴリズムの学習または訓練あるいはその両方を行うことができる。例えば、蓄積エネルギーの解放による背景状況を予測するとき(例えば、動作140(
図1))、機械学習モジュール423は、同様の蓄積エネルギー・レベルによって引き起こされたダメージおよびイベントについての履歴データを、知識コーパス・モジュール427の知識コーパスから集めることができる。機械学習モジュール423は、次に、履歴データを使用して機械学習アルゴリズムを訓練することができ、機械学習アルゴリズム(および(例えば、動作120(
図1)からの)蓄積エネルギーの計算された量)を使用して、蓄積エネルギーの解放による潜在的ダメージを決定することができる。
【0067】
いくつかの実施形態では、知識コーパス・モジュール427は、周辺地域に関するデータなどの履歴データを含む。知識コーパス・モジュール427は、地質データ、環境データ、および人口統計データのうちの少なくとも1つを含む、周辺地域についての外部データも含むことができる。履歴データは、機械学習モジュール423によって使用されてもよい。
【0068】
いくつかの実施形態では、機械学習モジュール423は、機械学習の結果をシミュレーション・モジュール425に伝達する。いくつかの実施形態では、シミュレーション・モジュール425は、少なくとも動作180および190(
図1)を実施することができる。シミュレーション・モジュール425は、シミュレーション能力を有することができ、様々なテスト・ケースおよび背景状況をシミュレートすることができる。いくつかの実施形態では、機械学習モジュール423およびシミュレーション・モジュール425は、絶えず通信しており、シミュレーション・モジュール425は、機械学習モジュール423によって決定されるような、様々な潜在的影響などを頻繁にシミュレートすることができる。
【0069】
コンピュータ・システム400は、ARデバイス430をさらに含む。いくつかの実施形態では、
図4に描写されているように、ARデバイス430は、ARグラスであってよい。いくつかの実施形態では、ARデバイスは、タブレット、または他の任意のタイプのモバイル/ポータブル・デバイス、あるいはその両方であってよい。いくつかの実施形態では、シミュレーション・モジュール425は、シミュレーションをARデバイス430に伝送することができ、これにより、ユーザは、拡張現実におけるシミュレーションを見ることができる。
図2は、実例のARシミュレーションを描写している。
【0070】
図5を参照すると、コンピュータ・システム500は、いくつかの実施形態による、汎用コンピューティング・デバイスの形で示されたコンピュータ・システム/サーバ502である。いくつかの実施形態では、コンピュータ・システム/サーバ502は、リンク・デバイス上に置かれる。いくつかの実施形態では、コンピュータ・システム502は、リンク・デバイスに接続される。コンピュータ・システム/サーバ502の構成要素は、1つまたは複数のプロセッサすなわち処理ユニット510、システム・メモリ560、および、システム・メモリ560を含む様々なシステム構成要素をプロセッサ510に連結するバス515を含むことができるがこれらに限定されない。
【0071】
バス515は、メモリ・バスまたはメモリ・コントローラ、周辺機器バス、アクセラレイティッド・グラフィックス・ポート、および、様々なバス・アーキテクチャのいずれかを使用したプロセッサまたはローカル・バスを含む、バス構造のいくつかのタイプのうちのいずれかの1つまたは複数を表す。限定ではなく一例として、このようなアーキテクチャは、インダストリ・スタンダード・アーキテクチャ(ISA)バス、マイクロ・チャネル・アーキテクチャ(MCA)バス、エンハンスト・ISA(EISA)バス、ビデオ・エレクトロニクス・スタンダーズ・アソシエーション(VESA)ローカル・バス、およびペリフェラル・コンポーネント・インターコネクト(PCI)バスを含む。
【0072】
コンピュータ・システム/サーバ502は、典型的には、様々なコンピュータ・システム可読媒体を含む。このような媒体は、コンピュータ・システム/サーバ502によってアクセス可能な任意の利用可能な媒体であってよく、媒体は、揮発性と不揮発性両方の媒体、取外し可能と取外し不能両方の媒体を含む。
【0073】
システム・メモリ560は、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)562またはキャッシュ・メモリ564あるいはその両方などの揮発性メモリの形の、コンピュータ・システム可読媒体を含むことができる。コンピュータ・システム/サーバ502は、他の取外し可能/取外し不能な、揮発性/不揮発性のコンピュータ・システム・ストレージ媒体をさらに含むことができる。ほんの一例として、ストレージ・システム565は、取外し不能な不揮発性磁気媒体(図示されていないが、典型的には「ハード・ドライブ」と呼ばれる)を読み書きするために提供されることが可能である。図示されていないが、取外し可能な不揮発性磁気ディスク(例えば「フロッピー(R)・ディスク」)を読み書きするための磁気ディスク・ドライブ、およびCD-ROM、DVD-ROM、または他の光媒体などの取外し可能な不揮発性光ディスクを読み書きするための光ディスク・ドライブが提供されることが可能である。このような事例では、それぞれが、1つまたは複数のデータ媒体インターフェースによってバス515に接続されることが可能である。下記でさらに描写され記述されるように、メモリ560は、本開示の実施形態の機能を実行するように構成されたプログラム・モジュールのセット(例えば、少なくとも1つ)を有する少なくとも1つのプログラム製品を含むことができる。
【0074】
プログラム/ユーティリティ568は、プログラム・モジュール569のセット(少なくとも1つ)を有し、オペレーティング・システム、1つまたは複数のアプリケーション・プログラム、他のプログラム・モジュール、およびプログラム・データと同様に、限定ではなく一例としてメモリ560に格納されてもよい。オペレーティング・システム、1つもしくは複数のアプリケーション・プログラム、他のプログラム・モジュール、およびプログラム・データ、またはそのいくつかの組合せのそれぞれが、ネットワーキング環境の実装形態を含むことができる。プログラム・モジュール569は、一般に、本明細書で説明されるような、本発明の実施形態の機能または方法あるいはその両方を実行する。
【0075】
また、コンピュータ・システム/サーバ502は、キーボード、ポインティング・デバイス、ディスプレイ530などの1つもしくは複数の外部デバイス540、ユーザがコンピュータ・システム/サーバ502と対話することを可能にする1つもしくは複数のデバイス、または、コンピュータ・システム/サーバ502が1つもしくは複数の他のコンピューティング・デバイスと通信することを可能にする任意のデバイス(例えば、ネットワーク・カード、モデム等)、あるいはその組合せと通信することができる。このような通信は、入出力(I/O)インターフェース520を介して行われることが可能である。さらに、コンピュータ・システム/サーバ502は、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、一般的なワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、またはパブリック・ネットワーク(例えばインターネット)、あるいはその組合せなどの1つまたは複数のネットワークと、ネットワーク・アダプタ550を介して通信することができる。描写されているように、ネットワーク・アダプタ550は、バス515を介して、コンピュータ・システム/サーバ502の他の構成要素と通信する。図示されていないが、他のハードウェアまたはソフトウェア構成要素あるいはその両方が、コンピュータ・システム/サーバ502と共に使用されることが可能であることを理解されたい。例は、マイクロコード、デバイス・ドライバ、冗長処理ユニット、外部ディスク・ドライブ・アレイ、RAIDシステム、テープ・ドライブ、およびデータ・アーカイブ・ストレージ・システム等を含むがこれらに限定されない。
【0076】
本発明は、統合のいずれかの可能な技術的詳細レベルにおけるシステム、方法、またはコンピュータ・プログラム製品、あるいはその組合せであってよい。コンピュータ・プログラム製品は、本発明の態様をプロセッサに実行させるためのコンピュータ可読プログラム命令を有するコンピュータ可読ストレージ媒体(または複数の媒体)を含むことができる。
【0077】
コンピュータ可読ストレージ媒体は、命令実行デバイスによる使用のための命令を保持し記憶することができる有形デバイスであることが可能である。コンピュータ可読ストレージ媒体は、例えば、電子ストレージ・デバイス、磁気ストレージ・デバイス、光ストレージ・デバイス、電磁気ストレージ・デバイス、半導体ストレージ・デバイス、または前述の任意の適切な組合せであってよいがこれらに限定されない。コンピュータ可読ストレージ媒体のより具体的な例の完全に網羅されていないリストは、以下の、ポータブル・コンピュータ・ディスケット、ハードディスク、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ(SRAM)、ポータブル・コンパクト・ディスク・リード・オンリ・メモリ(CD-ROM)、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)、メモリ・スティック、フロッピー(R)・ディスク、命令が記録されたパンチ・カードまたは溝内隆起構造などの機械的にエンコードされたデバイス、および前述の任意の適切な組合せを含む。本明細書で使用されるようなコンピュータ可読ストレージ媒体は、電波もしくは他の自由に伝搬する電磁波、導波路もしくは他の伝送媒体を通じて伝搬する電磁波(例えば、光ファイバ・ケーブルを通過する光パルス)、またはワイヤを通じて伝送される電子信号など、本質的に一時的な信号であると解釈されるべきではない。
【0078】
本明細書で説明されるコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ可読ストレージ媒体からそれぞれの計算/処理デバイスに、あるいは、例えば、インターネット、ローカル・エリア・ネットワーク、ワイド・エリア・ネットワーク、もしくはワイヤレス・ネットワーク、またはその組合せなどのネットワークを介して外部コンピュータまたは外部ストレージ・デバイスに、ダウンロードされることが可能である。ネットワークは、銅伝送ケーブル、光伝送ファイバ、ワイヤレス伝送、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、ゲートウェイ・コンピュータ、またはエッジ・サーバ、あるいはその組合せを備えることができる。各計算/処理デバイス内のネットワーク・アダプタ・カードまたはネットワーク・インターフェースは、コンピュータ可読プログラム命令をネットワークから受け取り、それぞれの計算/処理デバイス内のコンピュータ可読ストレージ媒体に記憶するためにコンピュータ可読プログラム命令を転送する。
【0079】
本発明の動作を実行するためのコンピュータ可読プログラム命令は、アセンブラ命令、インストラクション・セット・アーキテクチャ(ISA)命令、機械語命令、機械依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、集積回路機器のための構成データ、または、Smalltalk(R)、C++、もしくは同様のものなどのオブジェクト指向プログラム言語、および「C」プログラミング言語もしくは同様のプログラミング言語などの手続き型プログラミング言語を含む1つもしくは複数のプログラミング言語のいずれかの組合せで書かれたソース・コードもしくはオブジェクト・コードであってよい。コンピュータ可読プログラム命令は、完全にユーザのコンピュータ上で、部分的にユーザのコンピュータ上で、スタンド・アロン・ソフトウェア・パッケージとして、部分的にユーザのコンピュータおよび部分的にリモート・コンピュータ上で、または完全にリモート・コンピュータもしくはサーバ上で実行することができる。後者のシナリオでは、リモート・コンピュータは、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)もしくはワイド・エリア・ネットワーク(WAN)を含む任意のタイプのネットワークを通じてユーザのコンピュータに接続されてもよく、または、接続は、(例えば、インターネット・サービス・プロバイダを使用してインターネットを通じて)外部コンピュータに対して行われてもよい。いくつかの実施形態では、例えば、プログラム可能論理回路機器、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、またはプログラマブル・ロジック・アレイ(PLA)を含む電子回路機器は、本発明の態様を実施するために、コンピュータ可読プログラム命令の状態情報を利用して電子回路機器を個別化にすることによって、コンピュータ可読プログラム命令を実行することができる。
【0080】
本発明の態様は、本発明の実施形態による方法、装置(システム)、およびコンピュータ・プログラム製品の流れ図またはブロック図あるいはその両方を参照しながら本明細書で説明される。流れ図またはブロック図あるいはその両方の各ブロック、および流れ図またはブロック図あるいはその両方におけるブロックの組合せは、コンピュータ可読プログラム命令によって実施できることが理解されよう。
【0081】
これらのコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータまたは他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサを介して実行する命令が、流れ図またはブロック図あるいはその両方の1つまたは複数のブロックで指定された機能/行為を実施するための手段を作り出すべく、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、または機械を生み出すための他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサに提供されてもよい。これらのコンピュータ可読プログラム命令は、また、コンピュータ可読ストレージ媒体に格納されてもよく、命令は、命令を記憶したコンピュータ可読ストレージ媒体が、流れ図またはブロック図あるいはその両方の1つまたは複数のブロックで指定された機能/行為の態様を実施する命令を含む製品を備えるべく、特定の様式で機能するようにコンピュータ、プログラム可能データ処理装置、または他のデバイス、あるいはその両方に指図することができる。コンピュータ可読プログラム命令は、また、コンピュータ、他のプログラム可能装置、または他のデバイス上で実行する命令が、流れ図またはブロック図あるいはその両方の1つまたは複数のブロックで指定された機能/行為を実施するべく、コンピュータ、他のプログラム可能装置、または他のデバイス上で一連の動作ステップを実施してコンピュータ実行処理を生み出すために、コンピュータ、他のプログラム可能データ処理装置、または他のデバイスにロードされてもよい。
【0082】
図中の流れ図およびブロック図は、本発明のいくつかの実施形態によるシステム、方法、およびコンピュータ・プログラム製品の可能な実装形態のアーキテクチャ、機能、および動作を示す。この点に関して、流れ図またはブロック図の各ブロックは、命令のモジュール、セグメント、または一部を表すことができ、命令は、指定された論理機能を実施するための1つまたは複数の実行可能命令を含む。いくつかの代替実装形態では、ブロックに記された機能は、図に記された順序とは無関係に行われてもよい。例えば、連続して示された2つのブロックは、実際には、実質的に同時に実行されてもよく、または、ブロックは、時には、含まれる機能に応じて逆の順序で実行されてもよい。ブロック図または流れ図あるいはその両方の各ブロック、および、ブロック図または流れ図あるいはその両方におけるブロックの組合せは、指定された機能または行為を行うか、専用ハードウェアとコンピュータ命令との組合せを実行する専用ハードウェア・ベースのシステムによって実施可能であることにも留意されたい。
【0083】
本開示の様々な実施形態の説明は例証のために提示されてきたが、網羅的であること、または開示された実施形態に限定されることを意図するものではない。多くの変更形態および変形形態が、説明された実施形態の範囲から逸脱することなく、当業者には明らかであろう。本明細書で使用された用語は、実施形態の原理、実用的用途、もしくは市場で見つかる技術に対する技術的改善を最もよく説明するように、または、本明細書で開示された実施形態を当業者が理解できるように選ばれた。