(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-30
(45)【発行日】2025-05-12
(54)【発明の名称】投写型映像表示装置
(51)【国際特許分類】
G03B 21/14 20060101AFI20250501BHJP
G03B 21/00 20060101ALI20250501BHJP
H04N 5/74 20060101ALI20250501BHJP
【FI】
G03B21/14 Z
G03B21/00 D
H04N5/74 A
(21)【出願番号】P 2021082661
(22)【出願日】2021-05-14
【審査請求日】2024-05-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000005821
【氏名又は名称】パナソニックホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【氏名又は名称】岡部 博史
(72)【発明者】
【氏名】山本 紀和
【審査官】武田 知晋
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-068090(JP,A)
【文献】特開2020-101651(JP,A)
【文献】国際公開第2016/031447(WO,A1)
【文献】特開2017-111303(JP,A)
【文献】特開2017-167180(JP,A)
【文献】特開2014-052473(JP,A)
【文献】特開2013-127538(JP,A)
【文献】特開2016-220080(JP,A)
【文献】特開2010-271717(JP,A)
【文献】国際公開第2019/012806(WO,A1)
【文献】特開2014-215527(JP,A)
【文献】特開2013-156584(JP,A)
【文献】登録実用新案第3229714(JP,U)
【文献】特開2008-287157(JP,A)
【文献】特開2020-140115(JP,A)
【文献】特開2016-225748(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 21/00-21/10
21/12-21/13
21/134-21/30
33/00-33/16
H04N 5/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源装置からの光を画像信号に応じて変調した映像光を出射する光変調素子を有する映像光出射部と、
前記映像光を投写対象に拡大投写し、前記投写対象に反射された前記映像光を含む外部光が入射する投写レンズユニットと、
前記映像光出射部と前記投写レンズユニットとの間に配置された光路分離素子と、
前記投写レンズユニット及び前記光路分離素子を介して入射する前記外部光を撮像する撮像素子と、
前記光路分離素子と前記撮像素子との間に配置された集光光学系と、を備え、
前記光路分離素子は、前記映像光出射部から出射された前記映像光の一部を前記投写レンズユニットへ透過させ、前記投写レンズユニットから出射された前記外部光の一部を前記集光光学系へ反射させ、
前記集光光学系は、前記光路分離素子で反射された前記外部光を前記撮像素子へ集光し、
前記集光光学系は、
入射する外部光を発散する凹レンズである第1のレンズと、
前記第1のレンズにより発散された外部光を前記撮像素子へ集光する凸レンズである第2のレンズと、
前記第1のレンズと前記第2のレンズとの間に配置され、前記第1のレンズにより所定の角度以上に発散した外部光を吸収する第1の光吸収部と、を有する、
投写型映像表示装置。
【請求項2】
前記投写レンズユニット及び前記光路分離素子を介して、前記投写対象と前記光変調素子までの第1光路長は、前記投写対象と前記撮像素子までの第2光路長と異なる、
請求項1に記載の投写型映像表示装置。
【請求項3】
前記光路分離素子により反射された前記映像光の少なくとも一部を減衰する反射光減衰部を備える、
請求項1
または2に記載の投写型映像表示装置。
【請求項4】
前記反射光減衰部は、前記光路分離素子に対して前記撮像素子の反対側に配置され、前記光路分離素子に対して傾斜して配置された反射光減衰板と、前記反射光減衰板によって反射された映像光を吸収する第2の光吸収部と、を備える、
請求項
3に記載の投写型映像表示装置。
【請求項5】
前記光路分離素子が反射する光の光量は、前記光路分離素子に入射した光の光量の10%以下である、
請求項1から
4のいずれか1つに記載の投写型映像表示装置。
【請求項6】
前記集光光学系は縮小光学系により構成され、
前記投写レンズユニットに対して前記光変調素子と前記撮像素子とは非共役関係であり、
前記光変調素子の大きさと前記撮像素子の大きさとが異なる、
請求項1から
5のいずれか1つに記載の投写型映像表示装置。
【請求項7】
前記光路分離素子は、
複数のプリズムと、
前記複数のプリズムが貼り合わされた、貼り合わせ面に配置され、入射した前記映像光及び前記外部光のそれぞれの一部を反射させ、残りを透過させる部分反射膜と、を有する、
請求項1から
6のいずれか1つに記載の投写型映像表示装置。
【請求項8】
前記部分反射膜は、偏光分離膜である、
請求項
7に記載の投写型映像表示装置。
【請求項9】
前記映像光出射部は、複数の前記光変調素子を有し、
前記複数の光変調素子から出射するそれぞれの映像光の偏光状態を揃える狭帯域位相差板を有する、
請求項
8に記載の投写型映像表示装置。
【請求項10】
前記映像光出射部は、P偏光及びS偏光のいずれか一方の第1の偏光状態の映像光を出射し、
前記偏光分離膜は、前記映像光出射部から入射される前記第1の偏光状態の映像光を透過させ、P偏光及びS偏光のいずれか他方の第2の偏光状態の光を反射し、
前記光路分離素子と前記投写レンズユニットとの間に配置され、前記第1の偏光状態の映像光を円偏光の映像光に変換し、前記投写対象に反射された円偏光の映像光を第2の偏光状態の映像光に変換する1/4波長板と、
前記光路分離素子と、前記撮像素子との間に配置され、前記第2の偏光状態の外部光を透過させる偏光板と、を備える、
請求項
8または
9に記載の投写型映像表示装置。
【請求項11】
前記偏光板は回転可能である、
請求項
10に記載の投写型映像表示装置。
【請求項12】
前記1/4波長板は前記光路分離素子から前記投写レンズユニットへ入射する映像光の光路上で抜き差し可能である、
請求項
10または
11に記載の投写型映像表示装置。
【請求項13】
前記1/4波長板を前記光路分離素子から前記投写レンズユニットへ入射する映像光の光路上で抜き差しする駆動部を備える、
請求項
12に記載の投写型映像表示装置。
【請求項14】
前記投写対象の少なくとも一部は移動可能な物体を含み、
前記撮像素子が撮像した映像の中の前記物体を画像処理により認識する画像処理部と、
前記映像の中の前記物体に前記映像光を投写するように前記物体の移動に追随して前記光変調素子へ送信する画像信号を制御する制御部と、を備える、
請求項
12または
13に記載の投写型映像表示装置。
【請求項15】
前記集光光学系における前記外部光の取り込み角度は、前記投写レンズユニットのレンズF値の集光角度以下である、
請求項1に記載の投写型映像表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像素子を備える投写型映像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、投写型映像表示装置は、スクリーンまたは建物など投写対象物に対して映像を投写する。投写対象物と投写される映像との位置関係(歪み)を確認するために、投写対象物に投写された映像を撮影する場合がある。撮影画像を基に、投写位置が微調整される。
【0003】
投写型映像表示装置と、投写された映像を撮影する撮像素子とが別体である場合、画角調整が煩わしいので、撮像素子を内蔵する投写型映像表示装置がある。投写型映像表示装置から出射される映像光の光路と投射面から反射した光を撮像する光路とそれぞれの光軸を共用することで、画角調整を省略することができる。
【0004】
例えば、特許文献1は、光路分岐素子を用いて投写型映像表示装置から出射される映像光の光路と投射面から反射した光を撮像する光路とのそれぞれの光軸を共用している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の技術において、光路分岐素子は偏光分離膜を用いて撮像素子へ入射する映像光を分岐しているが、光路分岐素子内で発生した迷光が撮像素子に入射するという問題がある。
【0007】
本開示は、撮像素子へ入射する迷光を低減させる投写型映像表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に係る投写型映像表示装置は、光源装置からの光を画像信号に応じて変調した映像光を出射する光変調素子を有する映像光出射部と、映像光を投写対象に拡大投写し、投写対象に反射された映像光を含む外部光が入射する投写レンズユニットと、映像光出射部と投写レンズユニットとの間に配置された光路分離素子と、投写レンズユニット及び光路分離素子を介して入射する外部光を撮像する撮像素子と、光路分離素子と撮像素子との間に配置された集光光学系と、を備える。光路分離素子は、映像光出射部から出射された映像光の一部を投写レンズユニットへ透過させ、投写レンズユニットから出射された外部光の一部を集光光学系へ反射させる。集光光学系は、光路分離素子で反射された外部光を撮像素子へ集光させる。集光光学系における外部光の取り込み角度は、投写レンズユニットのレンズF値の集光角度以下である。
【発明の効果】
【0009】
本開示は、撮像素子へ入射する迷光を低減させる投写型映像表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施の形態1の投写型映像表示装置の構成を示す図
【
図2】実施の形態1の投写撮像光学系の構成を示す図
【
図3】光路分離素子の部分反射膜の特性を示すグラフ
【
図5】実施の形態2の投写撮像光学系の構成を示す図
【
図6】実施の形態3の投写撮像光学系の構成を示す図
【
図7】実施の形態4の投写撮像光学系の構成を示す図
【
図8】実施の形態5の投写撮像光学系の構成を示す図
【
図9】光路分離素子の部分反射膜の特性を示すグラフ
【
図10】実施の形態6の投写撮像光学系の構成を示す図
【
図11】実施の形態7の投写撮像光学系の構成を示す図
【
図13】撮像素子により撮像された映像を示す説明図
【
図14】実施の形態1の変形例の投写撮像光学系の構成を示す図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
【0012】
なお、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために、提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
【0013】
(実施の形態1)
[1-1.投写型映像表示装置の構成]
図1を参照して実施の形態1の投写型映像表示装置1を説明する。
図1は、実施の形態1に係る投写型映像表示装置1の構成を示す図である。
【0014】
投写型映像表示装置1は、光源装置からの光を画像信号に応じて変調した映像光を出射する光変調素子を用いている。画像を形成する光変調素子として、例えば、TN(Twisted Nematic)モードもしくはVA(Vertical Alignment)モードであって、画素領域に薄膜トランジスタを形成したアクティブマトリクス方式の透過パネル型の液晶表示素子を用いている。
【0015】
光源装置101は、例えば、青色半導体レーザー116、青色固体光源ユニット119、レンズ126、127、第1拡散板128、第1の位相差板129、ダイクロイックミラー130、コンデンサレンズ131、132、138、1/4波長板139、拡散反射板140、及び蛍光体ホイール111で構成される。
【0016】
光源装置101から出射した光は、第1のレンズアレイ板20、第2のレンズアレイ板21、偏光変換素子22、重畳用レンズ23、赤反射のダイクロイックミラー24、緑反射のダイクロイックミラー25、反射ミラー26、27、28、リレーレンズ29、30、フィールドレンズ31、32、33、液晶表示素子37、38、39、赤反射のダイクロイックミラーと青反射のダイクロイックミラーから構成される色合成プリズム43からなる光学系を介して投写レンズユニット61に入射される。色合成プリズム43は、例えば、クロスキューブプリズムである。
【0017】
光源装置101からの白色光は、複数のレンズ素子から構成される第1のレンズアレイ板20に入射する。第1のレンズアレイ板20に入射した光束は多数の光束に分割される。分割された多数の光束は、複数のレンズから構成される第2のレンズアレイ板21に収束する。第1のレンズアレイ板20のレンズ素子は液晶表示素子37、38、39と相似形の開口形状である。第2のレンズアレイ板21のレンズ素子は第1のレンズアレイ板20と液晶表示素子37、38、39とが略共役関係となるようにその焦点距離を決めている。第2のレンズアレイ板21から出射した光は偏光変換素子22に入射する。
【0018】
偏光変換素子22は、偏光分離プリズムと1/2波長板により構成され、光源装置101からの自然光を一つの偏光方向の光に変換する。蛍光光は自然光であるので、一つの偏光方向に偏光変換されるが、例えば、青色光はS偏光の光で入射するため、P偏光に変換される。偏光変換素子22からの光は重畳用レンズ23に入射する。重畳用レンズ23は第2のレンズアレイ板21の各レンズ素子から出射した光を液晶表示素子37、38、39上に重畳照明するためのレンズである。
【0019】
重畳用レンズ23からの光は、色分離手段である赤反射のダイクロイックミラー24、緑反射のダイクロイックミラー25により、青、緑、赤のそれぞれの色光に分離される。緑色光はフィールドレンズ31を透過して、液晶表示素子37に入射する。赤色光は反射ミラー26で反射した後、フィールドレンズ32を透過して液晶表示素子38に入射する。青色光はリレーレンズ29、30や反射ミラー27、28を透過屈折および反射して、フィールドレンズ33を透過して、液晶表示素子39に入射する。
【0020】
3枚の液晶表示素子37、38、39は映像信号に応じた画素への印加電圧の制御により入射する光の偏光状態を変化させ、それぞれの液晶表示素子37、38、39の両側に透過軸を直交するように配置したそれぞれの入射側偏光板および出射側偏光板を組み合わせて光を変調し、緑、赤、青の画像を形成する。液晶表示素子37、38、39を出射した各色光は色合成プリズム43により、赤、青の色光がそれぞれ赤反射のダイクロイックミラー、青反射のダイクロイックミラーによって反射し、緑の色光と合成され、投写撮像光学系51に入射する。
【0021】
[1-2.映像光出射部及び撮像素子の構成]
次に、
図2を参照して、投写撮像光学系51の説明をする。
図2は、実施の形態1の投写撮像光学系51の構成を示す図である。投写撮像光学系51は、光路分離素子53と、投写レンズユニット61と、集光光学系71と、撮像素子75とを備える。映像光出射部45は、液晶表示素子37、38、39及びと色合成プリズム43とで構成される。
【0022】
色合成プリズム43、光路分離素子53、投写レンズユニット61は、色合成プリズム43から出射される光の光軸に沿って順に配置されている。集光光学系71及び撮像素子75は、色合成プリズム43から出射される光の光軸と垂直方向に配置されている。実施の形態1では、光路分離素子53の側方に配置されている。
【0023】
投写レンズユニット61は、映像光L1を投写対象であるスクリーン200に拡大投写し、スクリーン200に反射された映像光L1を含む外部光L2が入射する。投写レンズユニット61は複数のレンズを含み、その中の光路分離素子側に配置された1枚のレンズ61aを
図1に示している。
【0024】
光路分離素子53は、映像光出射部45から出射された映像光L1の一部を投写レンズユニット61へ透過させ、投写レンズユニット61から出射された外部光L2の一部を集光光学系71へ反射させる。光路分離素子53は、映像光出射部45と投写レンズユニット61との間に配置されている。光路分離素子53は、例えば、光路分離プリズムであり、第1のプリズム53aと、第2のプリズム53bとを有する。第1のプリズム53aと第2のプリズム53bとが互いに貼り合わされており、第1のプリズム53aと第2のプリズム53bとの貼り合わせ面に部分反射膜53cが配置されている。
【0025】
部分反射膜53cは、入射した映像光L1及び外部光L2のそれぞれの一部を反射させ、残りを透過させる。光路分離素子53が反射する光の光量は、例えば、光路分離素子53に入射した光の光量の10%以下である。部分反射膜53cは、例えば、入射する光の光量の10%を反射し、90%を透過させる。
【0026】
部分反射膜53cは、
図3に示すように、例えば、部分反射膜53cに対して45度で入射してくるS偏光Lsaの透過率が約89%で、P偏光Lpaの透過率が99%の性質を有する。このような部分反射膜53cの場合、映像光出射部45から出射された映像光L1の光量の平均94%が投写レンズユニット61の方へ透過し、残りの約6%が撮像素子75と反対側に反射される。逆に、投写レンズユニット61から入射した外部光L2の約6%が撮像素子75側に反射する。
【0027】
映像光出射部45から出射し、光路分離素子53を透過した映像光L1は、投写レンズユニット61により拡大されてスクリーン200に投写され、映像Im1がスクリーン200に映る。スクリーン200上の映像Im1を構成する映像光L1はスクリーン200で反射し、外部光L2に含まれて投写レンズユニット61に入射して光路分離素子53に向けて進行する。
【0028】
光路分離素子53に入射した外部光L2は、部分反射膜53cで反射して進行方向を90度変更され、集光光学系71に入射する。
【0029】
集光光学系71は、光路分離素子53で反射された外部光L2を撮像素子75へ集光する。集光光学系71は、光路分離素子53と撮像素子75との間に配置されている。集光光学系71は、例えば、入射する外部光L2を発散する凹レンズ71aと、凹レンズ71aにより発散された外部光L2を撮像素子75へ集光する凸レンズ71bと、凹レンズ71aと凸レンズ71bの間に配置され、凹レンズ71aにより所定の角度以上に発散した外部光L2を吸収する第1の光吸収部71cと、を有する。集光光学系71において、凹レンズ71aは光路分離素子53側に配置され、凸レンズ71bは撮像素子75側に配置される。なお、集光光学系71は、凹レンズ71a及び凸レンズ71b以外にも、収差を緩和するレンズを備えてもよい。第1の光吸収部71cは、集光光学系71内に設けた光学絞りや、凸レンズ71bの開口絞りなどで構成される。第1の光吸収部71cは、例えば、円形にくり抜いた金属板または黒色塗装したガラス板である。
【0030】
集光光学系71における外部光L2の取り込み角度θ1は、投写レンズユニット61のレンズF値の集光角度θ2以下である。例えば、投写レンズユニット61のF値がF2.4の場合、レンズ61aから出射する取り込み角度θ1は、光軸を中心として±12度程度である。なお、
図2において、取り込み角度θ1と集光角度θ2とが等しい場合を示している。
【0031】
撮像素子75は、投写レンズユニット61、光路分離素子53、及び集光光学系71を介して入射する、映像Im1を含む外部光L2を撮像する。撮像素子75は、例えば、CMOSセンサ、または、CCDセンサである。
【0032】
[1-3.効果等]
以上のように、実施の形態1において、投写型映像表示装置1は、光源装置101からの光を画像信号に応じて変調した映像光L1を出射する液晶表示素子37、38、39を有する映像光出射部45と、映像光L1をスクリーン200に拡大投写し、スクリーン200に反射された映像光L1を含む外部光L2が入射する投写レンズユニット61と、を備える。投写型映像表示装置1は、映像光出射部45と投写レンズユニット61との間に配置された光路分離素子53と、投写レンズユニット61及び光路分離素子53を介して入射する外部光L2を撮像する撮像素子75と、光路分離素子53と撮像素子75との間に配置された集光光学系71と、を備える。光路分離素子53は、映像光出射部45から出射された映像光L1の一部を投写レンズユニット61へ透過させ、投写レンズユニット61から出射された外部光L2の一部を集光光学系71へ反射させる。集光光学系71は、光路分離素子53で反射された外部光L2を撮像素子75へ集光し、集光光学系71における外部光L2の取り込み角度θ1は、投写レンズユニット61のレンズF値の集光角度θ2以下である。
【0033】
光路分離素子53及び投写レンズユニット61内で映像光L1及び外部光L2が反射して迷光Ltが発生したとしても、集光光学系71における外部光L2の取り込み角度θ1が、投写レンズユニット61のレンズF値の集光角度θ2以下であるので、取り込み角度θ1よりも大きい角度で集光光学系71に入射した迷光Ltを減衰することができる。したがって、撮像素子75に入射する迷光を低減することができる。特に、迷光Ltは光路分離素子53内で反射を繰り返しているので角度分布が広くなる傾向があるので、取り込み角度θ1よりも大きい角度で集光光学系71へ入射する迷光Ltを遮断及び減衰することができる。
【0034】
ここで、迷光Ltが低減することについて
図4を参照してさらに説明する。
図4は、比較例の投写撮像光学系51Hの光路を示す説明図である。
【0035】
図4に示すように、投写撮像光学系51Hは、本実施の形態の投写撮像光学系51の集光光学系71の代わりに、撮像素子75のバックフォーカス整合用のプリズムスペーサ72を備える。
【0036】
光路分離素子53及びプリズムスペーサ72により、スクリーン200から液晶表示素子37、38、39までの光路長と、スクリーン200から撮像素子75までの光路長を等しくした構成の場合、光路分離素子53及び投写レンズユニット61で発生した、映像光L1由来の迷光Ltがどのような角度でも撮像素子75に入射してしまう。特に夜間など外部光L2が暗くなる場合に、S/N比が低下して外部光L2を適切に撮像できない。
【0037】
これに対して、本実施の形態の投写撮像光学系51は、
図2に示すように、光路分離素子53と撮像素子75との間に集光光学系71が配置されているので、光路分離素子53から撮像素子75に向けて出射する迷光Ltが撮像素子75に入射するのを低減することができる。したがって、迷光Ltのノイズを低減することができるので、S/N比を向上した映像Im1を撮像することができる。
【0038】
また、本実施の形態の投写撮像光学系51は、投写レンズユニット61及び光路分離素子53を介するスクリーン200と液晶表示素子37、38、39間の第1光路長は、集光光学系71をさらに介するスクリーン200と撮像素子75間の第2光路長と異なる。これにより、光路分離素子53から撮像素子75に向けて出射する迷光Ltが撮像素子75に入射するのを低減することができる。
【0039】
(実施の形態2)
次に、
図5を参照して、実施の形態2の投写撮像光学系51A及び投写型映像表示装置1Aを説明する。
図5は、実施の形態2の投写撮像光学系51Aの構成を示す図である。
【0040】
実施の形態2の投写撮像光学系51Aは、
図5に示すように、実施の形態1の投写撮像光学系51に反射光減衰部81が設けられている。この点及び以下に説明する点以外の構成について、実施の形態1の投写型映像表示装置1と実施の形態2の投写型映像表示装置1Aとは共通であるので説明を省略する。
【0041】
反射光減衰部81は、光路分離素子53に対して撮像素子75の反対側に配置されており、
図5では、光路分離素子53の側方に配置されている。したがって、反射光減衰部81と集光光学系71との間に光路分離素子53が配置されている。
【0042】
反射光減衰部81は、光路分離素子53から反射光減衰部81に向けて出射した迷光Ltを減衰させる。反射光減衰部81は、反射光減衰板81aと第2の光吸収部81bとを有する。
【0043】
反射光減衰板81aは、光路分離素子53から入射した迷光Ltが反射して光路分離素子53に向かうのを抑制する。反射光減衰板81aは、光路分離素子53に対して傾斜して配置されている。複数の反射光減衰板81aを用いて、三角形状に配置してもよい。
【0044】
第2の光吸収部81bは、反射光減衰板81aによって反射された迷光Ltを吸収する。第2の光吸収部81bは、例えば、反射光減衰板81aを収容する容器であり、光路分離素子側に開口81cを有する。
【0045】
実施の形態2における投写撮像光学系51A及び投写型映像表示装置1Aによれば、光路分離素子53により反射された映像光L1の少なくとも一部を減衰する反射光減衰部81を備える。元は映像光L1であった迷光Ltが光路分離素子53から出射して、光路分離素子53の外部の構造体に反射して再び光路分離素子53に入射し、撮像素子75に向かうことを抑制することができ、撮像素子75のS/N比を向上することができる。
【0046】
また、反射光減衰部81は、光路分離素子53に対して撮像素子75の反対側に配置され、光路分離素子53に対して傾斜して配置された反射光減衰板81aと、反射光減衰板81aによって反射された映像光を吸収する第2の光吸収部81bとを有する。反射光減衰板81aが光路分離素子53に対して傾斜して配置されているので、元は映像光L1であった迷光Ltは、反射光減衰板81aに反射すると、光路分離素子53とは異なる方向へ進行する光量が多くなる。また、第2の光吸収部81bが反射光減衰板81aによって反射された迷光Ltを吸収するので、迷光Ltが再び撮像素子75の方へ進行するのを防止することができる。
【0047】
(実施の形態3)
次に、
図6を参照して、実施の形態3の投写撮像光学系51B及び投写型映像表示装置1Bを説明する。
図6は、実施の形態3の投写撮像光学系51Bの構成を示す図である。
【0048】
実施の形態3の投写撮像光学系51Bは、
図6に示すように、実施の形態1の投写撮像光学系51の集光光学系71が縮小光学系である。この点及び以下に説明する点以外の構成について、実施の形態1の投写型映像表示装置1と実施の形態3の投写型映像表示装置1Bとは共通であるので説明を省略する。
【0049】
実施の形態3における投写撮像光学系51Bの集光光学系71Bは縮小光学系である。したがって、投写撮像光学系51Bおよび集光光学系71Bを介して撮像素子75Bに結像した際の横倍率は、投写撮像光学系51Bが液晶表示素子37、38、39に結像する横倍率と比較して小さいので、同一の映像を取り込む場合には、撮像素子75Bの大きさを液晶表示素子37、38、39の大きさよりも小さくすることができる。これにより、投写型映像表示装置1の全体の小型化と低コスト化が可能となる。特に高輝度な投写型映像表示装置1の場合、液晶表示素子37、38、39が大型化する傾向があるので、このような投写型映像表示装置1において集光光学系71Bを縮小光学系にすると、より小型化と低コスト化のメリットを得ることができる。
【0050】
実施の形態3における投写撮像光学系51B及び投写型映像表示装置1Bによれば、集光光学系71Bは縮小光学系により構成され、投写レンズユニット61に対して液晶表示素子37、38、39と撮像素子75Bとは非共役関係であり、液晶表示素子37、38、39の大きさと撮像素子75Bの大きさとが異なる。これにより、撮像素子75Bを液晶表示素子37、38、39よりも小さくすることができ、投写型映像表示装置1Bの小型化と低コスト化をすることができる。
【0051】
(実施の形態4)
次に、
図7を参照して、実施の形態4の投写撮像光学系51C及び投写型映像表示装置1Cを説明する。
図7は、実施の形態4の投写撮像光学系51Cの構成を示す図である。
【0052】
実施の形態4の投写撮像光学系51Cは、
図7に示すように、実施の形態1の投写撮像光学系51の映像光出射部45において、液晶表示素子の代わりにDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)を備える構成である。この点及び以下に説明する点以外の構成について、実施の形態1の投写型映像表示装置1と実施の形態4の投写型映像表示装置1Cとは共通であるので説明を省略する。
【0053】
実施の形態4における映像光出射部45Cは、光変調素子としてDMD37C、38C、39Cを備え、また、投写型映像表示装置1C及び映像光出射部45Cは、実施の形態1の赤反射のダイクロイックミラー24、緑反射のダイクロイックミラー25、及び、色合成プリズム43の代わりに、色分離・合成プリズム44を備える。また、投写型映像表示装置1C及び映像光出射部45Cは、全反射プリズム46を備える。
【0054】
投写型映像表示装置1Cは、実施の形態1の投写型映像表示装置1における第1のレンズアレイ板20、第2のレンズアレイ板21、偏光変換素子22、及び重畳用レンズ23の代わりにロッドインテグレータ及びリレー光学系(図示省略)を備え、光源装置101から出射された光がこのロッドインテグレータにより均一化された白色光となって出射される。
【0055】
ロッドインテグレータを出射した光は、リレーレンズ系(図示省略)を介して微小ギャップを設けた全反射プリズム46に入射する。全反射プリズム46に全反射角以上の角度で入射した光は、微小ギャップで反射し光の進行方向を変えて、微小ギャップを設けた3つのブロックで構成された色分離・合成プリズム44に入射する。
【0056】
色分離・合成プリズム44の第1のブロック44aに全反射プリズム46から入射した光のうち青色光は、まず青色反射の特性を有する分光特性付き反射膜で反射し、その進行方向を変え、全反射プリズム46へと進行し、全反射プリズム46と色分離・合成プリズム44との間に設けられた微小ギャップに全反射角以上の角度で入射し、青色の映像を表示するDMD38Cに入射する。
【0057】
続いて、色分離・合成プリズム44に入射した光のうち赤色光は、色分離・合成プリズム44の第2のブロック44bと第3のブロック44cの間に設けられた、赤色の波長領域の光を反射し、緑色光を通過する分光特性を有する分光特性付き反射膜で反射され、第1のブロック44a側へとその進行方向を変える。
【0058】
光の進行方向を変えた赤色光は、色分離・合成プリズム44の第1のブロック44aと第2のブロック44bの間に設けた微小ギャップで再び反射し、その光の進行方向を変えて赤色用のDMD39Cに入射する。
【0059】
また、色分離・合成プリズム44に入射した光のうち緑色光は、色分離・合成プリズム44の第2のブロック44bと第3のブロック44cの間に設けられた赤色の波長領域の光を反射し、緑色光を通過する分光特性を有する分光特性付き反射膜を通過し、第3のブロック44cへとそのまま進行し、緑色用のDMD37Cへ入射する。
【0060】
DMD37C、38C、39Cは、制御部(図示省略)から、各色の映像信号に応じて画素ごとにミラーの方向を変えることで、光の進行方向を変更する。
【0061】
緑色用のDMD37Cで映像信号に応じて光の進行方向を変更した緑色光は、色分離・合成プリズム44の第3のブロック44cに入射し、色分離・合成プリズム44の第3のブロック44cと第2のブロック44bの間に設けられた分光特性付き反射膜を通過する。
【0062】
赤色用のDMD39Cで映像信号に応じて光の進行方向を変更した赤色光は、色分離・合成プリズム44の第2のブロック44bに入射し、色分離・合成プリズム44の第2のブロック44bと第1のブロック44aの間に設けられた微小ギャップに全反射角以上の角度で入射することで反射する。その後、赤色光は、色分離・合成プリズム44の第3のブロック44cへ光の進行方向を変えて、色分離・合成プリズム44の第2のブロック44bと第3のブロック44c間に設けられた、分光特性付き反射膜で反射し、その光の進行方向を変え、緑色光と合成される。
【0063】
分光特性付き反射膜で合成された光は、色分離・合成プリズム44の第1のブロック44a側に進行し、色分離・合成プリズム44の第2のブロック44bと第1のブロック44aの間に設けられた微小ギャップに全反射角以下の角度で入射することで透過する。
【0064】
さらに、青色用のDMD38Cで映像信号に応じて光の進行方向を変更した青色光は、色分離・合成プリズム44の第1のブロック44aを入射し、全反射プリズム46側に進行し、全反射プリズム46と色分離・合成プリズム44との間に設けられたギャップに、全反射角以上の角度で入射することで、色分離・合成プリズム44の第2のブロック44b側に進行する。その後、青色光は、色分離・合成プリズム44の第1のブロック44aと第2のブロック44bの間に設けられた微小ギャップの前の第1のブロック44a側に設けられた分光特性付き反射膜で反射し、全反射プリズム46側に光の進行方向を変え、緑色用のDMD37Cと赤色用のDMD39Cからの光と合成され、全反射プリズム46へ入射する。
【0065】
全反射プリズム46に入射したDMD37C、38C、39Cからの映像光L1は、全反射プリズム46を透過し、光路分離素子53へと入射される。集光光学系71は、全反射プリズム46及び色分離・合成プリズム44の光路長に合わせて撮像素子75に外部光L2が結像できるように設計されている。
【0066】
実施の形態4における投写撮像光学系51C及び投写型映像表示装置1Cによれば、光変調素子がDMDであっても、液晶画像表示素子と同様に、撮像素子75へ入射する迷光を低減することができる。なお、映像光出射部45Cは、3つのDMD37C、38C、39Cを有するが、1つのDMDだけを有する構成でもよい。
【0067】
(実施の形態5)
次に、
図8を参照して、実施の形態5の投写撮像光学系51D及び投写型映像表示装置1Dを説明する。
図8は、実施の形態5の投写撮像光学系51Dの構成を示す図である。
【0068】
実施の形態5の投写撮像光学系51Dは、
図8に示すように、実施の形態1の映像光出射部45が狭帯域位相差板52を有する構成である。この点及び以下に説明する点以外の構成について、実施の形態1の投写型映像表示装置1と実施の形態5の投写型映像表示装置1Dとは共通であるので説明を省略する。本実施の形態において、S偏光は図面の紙面に垂直な振動面を有する偏光であり、P偏光は、図面の紙面に平行な振動面を有する偏光とする。
【0069】
狭帯域位相差板52は、液晶表示素子37、38、及び39から出射された各映像光の偏光状態を揃えて光路分離素子53Dに出射する。実施の形態5において、一例として、液晶表示素子37からP偏光の映像光Lpが出射され、液晶表示素子38及び39からS偏光の映像光Lsが出射されているが、狭帯域位相差板52は、入射したS偏光の映像光LsをP偏光の映像光Lp1に変換して出射し、入射したP偏光の映像光LpはそのままP偏光の映像光Lp1として出射する。狭帯域位相差板52は、色合成プリズム43と光路分離素子53Dとの間に配置されている。
【0070】
実施の形態5において、狭帯域位相差板52は、入射するS偏光及びP偏光の映像光をP偏光に揃えて出射しているが、S偏光に揃えて出射してもよい。したがって、映像光出射部45Dは、P偏光及びS偏光のいずれか一方の第1の偏光状態の映像光を出射する。
【0071】
また、光路分離素子53Dの部分反射膜53Dcは、偏光分離膜であり、入射したP偏光の映像光Lp1を透過させ、入射した外部光のS偏光成分Lnsを反射してその進行方向を90度曲げる。したがって、狭帯域位相差板52から入射した映像光Lp1は、光路分離素子53Dを透過して投写レンズユニット61に向けて出射する。偏光分離膜は、例えば、偏光ビームスプリッタである。
【0072】
図9を参照して、実施の形態5の光路分離素子53Dの部分反射膜53Dcの特性を説明する。
図9は、実施の形態5の光路分離素子53Dの部分反射膜53DcのP偏光及びS偏光の透過率を示すグラフである。
【0073】
部分反射膜53Dcは、例えば、部分反射膜53Dcに対して45度で入射してくるS偏光Lsaの透過率が約0%であり、P偏光Lpaの透過率が約97%の特性を有する。狭帯域位相差板52を用いて、色合成プリズム43からの映像光をP偏光に揃えることで、映像光の約97%がスクリーン200側に進み、映像光の約3%が集光光学系71と反対側の光路分離素子53の側方に反射される。
【0074】
逆に投写レンズユニット61から入射した外部光L2のうち、S偏光成分の全てが撮像素子75側に反射されて取り込まれる。外部光L2が無偏光であれば、外部光L2の50%が撮像素子75側に反射されて取り込まれる。投写光として偏光特性を利用し、光変調素子として液晶表示素子を用いている場合、部分反射膜53Dcが偏光分離膜である方が投写光の利用効率が高くなる。
【0075】
スクリーン200上の映像Im1を構成する映像光Lp1はスクリーン200で反射して外部光L2の一部として投写レンズユニット61を介して光路分離素子53に入射する。映像光Lp1はP偏光であるので、部分反射膜53Dcを反射することなく透過する。外部光L2のS偏光成分が部分反射膜53Dcで反射して進行方向を90度変更され、集光光学系71を介して撮像素子75に入射する。したがって、撮像素子75は映像Im1が表示されていないスクリーン200の画像を撮像することができる。
【0076】
実施の形態5の投写撮像光学系51D及び投写型映像表示装置1Dによれば、光路分離素子53Dが光の偏光特性を利用して透過及び反射する構成であっても、投写レンズユニット61及び光路分離素子53D内で発生した迷光Ltが集光光学系71により撮像素子75へ入射するのを低減することができる。
【0077】
(実施の形態6)
次に、
図10を参照して、実施の形態6の投写撮像光学系51E及び投写型映像表示装置1Eを説明する。
図10は、実施の形態6の投写撮像光学系51Eの構成を示す図である。
【0078】
実施の形態6の投写撮像光学系51Eは、
図8に示すように、実施の形態5の映像光出射部45が1/4波長板55と、偏光板73とをさらに備える構成である。この点及び以下に説明する点以外の構成について、実施の形態5の投写型映像表示装置1Dと実施の形態6の投写型映像表示装置1Eとは共通であるので説明を省略する。
【0079】
1/4波長板55は、光路分離素子53Dと投写レンズユニット61との間の光軸上に配置され、入射する直線偏光を円偏光に変換して出射し、入射する円偏光を直線偏光に変換して出射する。したがって、1/4波長板55は、狭帯域位相差板52から入射するP偏光の映像光Lp1を円偏光の映像光Lcに変換する。1/4波長板55から出射した映像光Lcは、投写レンズユニット61により拡大されてスクリーン200に投写され、映像Im1がスクリーン200に映る。
【0080】
スクリーン200上の映像Im1を構成する円偏光の映像光Lcは、スクリーン200で反射して投写レンズユニット61に入射して光路分離素子53に向けて進行し、1/4波長板55に入射する。1/4波長板55に入射した円偏光の映像光Lcは、S偏光の映像光Lsに変換されて光路分離素子53に入射する。
【0081】
光路分離素子53に入射したS偏光の映像光Lsは、部分反射膜53Dcで反射して進行方向を90度変更され、集光光学系71に入射する。集光光学系71に入射したS偏光の映像光Lsは、集光光学系71を通過して偏光板73に入射する。
【0082】
偏光板73は、集光光学系71と撮像素子75との間に配置され、直線偏光を透過させる。実施の形態6において、偏光板73は、S偏光の映像光Lsを透過させ、その他のS偏光以外の偏光状態の光を遮断する。したがって、集光光学系71を通過したS偏光の映像光Lsは偏光板73を透過して撮像素子75へ入射するが、S偏光以外の迷光は偏光板73によって遮断される。偏光板73の撮像素子75に対向する面は、撮像素子75の撮像面よりも大きい。
【0083】
光路分離素子53と撮像素子75との間に偏光板73が配置されているので、光路分離素子53から撮像素子75に向けて出射するP偏光の迷光Ltを偏光板73で遮断することができる。したがって、撮像素子75にP偏光の迷光Ltが入射するのを防止し、迷光Ltのノイズを低減することができるので、S/N比を大幅に向上した映像Im1を撮像することができる。
【0084】
このように、スクリーン200上に投影された映像Im1が再び投写レンズユニット61を介して光路分離素子53に入射する際にS偏光に変換することで、外部映像が撮像素子75に向かう光量を増やし、シグナルを増幅することができる。
【0085】
実施の形態6の投写撮像光学系51E及び投写型映像表示装置1Eによれば、部分反射膜53Dcは、映像光出射部45から入射される第1の偏光状態の映像光Lp1を透過させ、P偏光及びS偏光のいずれか他方の第2の偏光状態の光Lsを反射し、光路分離素子53と投写レンズユニット61との間に配置され、第1の偏光状態の映像光Lp1を円偏光の映像光Lcに変換し、スクリーン200に反射された円偏光の映像光Lcを第2の偏光状態の映像光Lsに変換する1/4波長板と、光路分離素子53と撮像素子75との間に配置され、第2の偏光状態の外部光を透過させる偏光板73と、を備える。
【0086】
映像光出射部45から出射した映像光Lp1は、P偏光及びS偏光のいずれか一方の偏光を有し、1/4波長板で映像光出射部45から出射した映像光Lp1を円偏光の映像光Lcへ変換してスクリーン200に投写する。スクリーン200に投写された映像Im1はスクリーン200で反射して外部光の一部として再び1/4波長板に入射し、円偏光の映像光Lcから、映像光出射部45から出射したときの偏光と異なる他方の偏光に変換される。この他方の偏光が光路分離素子53で反射して進行方向を変更し、偏光板73を透過して撮像素子75に入射する。
【0087】
このように、光路分離素子53からスクリーン200に向けて出射する映像光Lp1の偏光状態と、スクリーン200で反射して光路分離素子53に入射する外部光L2に含まれる映像光Lsの偏光状態とが、それぞれ、P偏光及びS偏光のいずれか異なる偏光状態であるので、偏光板73によって、スクリーン200で反射した映像光の偏光状態の光だけを撮像素子75へ入射することができる。したがって、映像光出射部45から入射した映像光Lp1が光路分離素子53内で反射により迷光となって、撮像素子75の方へ進行して集光光学系71を通過したとしても、偏光板73によって遮断することができる。また、映像光以外の外部光L2は一般的に自然光が多いので、スクリーン200で反射した映像光の偏光状態と同じ光成分のみ撮像素子75へ入射することが可能となる。したがって、スクリーン200で反射した映像光と外部光で照明されたスクリーン200上の映像Im1とを同時に取り込むことができる。
【0088】
また、偏光板73は、手動またはモータ駆動により回転可能な構成でもよい。偏光板73の回転角度を調整することで、撮像素子75に入射するS偏光の映像光Lsの光量を調整することができ、外光の取り込み量とのバランスを調整することができる。
【0089】
(実施の形態7)
次に、
図11を参照して、実施の形態7の投写撮像光学系51F及び投写型映像表示装置1Fを説明する。
図11は、実施の形態7の投写撮像光学系51Fの構成を示す図である。
【0090】
実施の形態7の投写撮像光学系51Fは、
図11に示すように、実施の形態6の投写撮像光学系51Eの1/4波長板55を光路分離素子53から投写レンズユニット61へ入射する映像光Lpの光路上で抜き差し可能な構成である。この点及び以下に説明する点以外の構成について、実施の形態6の投写型映像表示装置1Eと実施の形態7の投写型映像表示装置1Fとは共通であるので説明を省略する。
【0091】
投写撮像光学系51Fは、1/4波長板55を光路分離素子53から投写レンズユニット61へ入射する映像光の光路上にて抜き差しする駆動部91を備える。駆動部91は、ユーザーからの指示により、1/4波長板55を光路上で抜き差しする。駆動部91は、例えば、アクチュエータとロッドで構成される。駆動部91は、1/4波長板55を回転させることにより1/4波長板55を光路上で抜き差ししてもよい。なお、駆動部91を省略してユーザーが手動で1/4波長板55を光路上から抜き差し可能な構成でもよい。
【0092】
実施の形態7において、スクリーン200の前で移動可能な物体hmが存在してもよい。物体hmは、例えば、人間またはロボットである。実施の形態7において、投写される映像光の一部がスクリーン200に映像Im2として映され、一部は物体hmに映像Im3として映される。
図11では、映像Im2及びIm3の一例として文字が映されている。
【0093】
この物体hmに向けて外部照明光源210から照明光Ln1が照射されてもよいし、または、スクリーン周辺の環境光により照射されてもよい。照明光Ln1または環境光は無偏光の光であり、照明光Ln1または環境光が物体hmを照射して物体hmに反射された反射光Ln2は、投写レンズユニット61を通って1/4波長板55へ入射する。
【0094】
また、投写撮像光学系51Fは、さらに、画像処理部93と、制御部95とを備えてもよい。画像処理部93は、撮像素子75が撮像した画像においてスクリーン200の前で移動可能な物体hmを認識する。画像処理部93は、例えば、プロセッサ、または、FPGAなどの演算回路である。
【0095】
制御部95は、画像処理部93が認識した物体hmの移動に合わせて、映像Im3を追随させるように、液晶表示素子37、38、39を制御する。制御部95は、例えば、プロセッサ、または、FPGAなどの演算回路である。
【0096】
次に、1/4波長板55を光路上で抜き差しすることで光の性質の変化を
図12及び
図13を参照してさらに説明する。
図12は光路分離素子内の光路を示す説明図であり、
図12(a)は光路上に1/4波長板55を配置した状態の投写撮像光学系51Fの光路を示す説明図であり、
図12(b)は光路上から1/4波長板55を外した状態の投写撮像光学系51Fの光路を示す説明図である。
図13は撮像素子75により撮像された映像を示す説明図であり、
図13(a)は光路上に1/4波長板55を配置した状態で撮像された映像であり、
図13(b)は光路上から1/4波長板55を外した状態で撮像された映像である。
【0097】
図12(a)に示すように、光路上に1/4波長板55が存在する場合、無偏光の反射光Ln2が1/4波長板55を透過して位相を回転させられても無偏光の反射光Ln2が1/4波長板55から出射する。1/4波長板55から出射した反射光Ln2は光路分離素子53に入射して部分反射膜53cにより、S偏光成分Lnsだけが反射して進行方向を90度変更して撮像素子75に向かって進行する。なお、反射光Ln2の残りの成分Lnvは、部分反射膜53cを透過して狭帯域位相差板52に向けて直進する。反射光Ln2のS偏光成分Lnsは、光路分離素子53から出射して、集光光学系71及び偏光板73を透過して撮像素子75へ入射する。これにより、反射光Ln2のS偏光成分Lnsは、スクリーン200に投写して反射したS偏光の映像光Lsと共に撮像素子75に撮像される。
【0098】
したがって、光路上に1/4波長板55が存在する場合、
図13(a)に示すように、スクリーン200に投写された映像Im2と、外部照明光源210の照明光Ln1に照射された物体hmと、物体hmに投写された映像Im3とを共に撮像することができる。
【0099】
一方、
図12(b)に示すように、光路上から1/4波長板55が抜かれて光路上に1/4波長板55が存在しない場合、映像光出射部45から出射されたP偏光の映像光Lp1がそのままスクリーン200に投写される。スクリーン200に投写される映像Im2及び物体hmに投写される映像Im3はP偏光の映像光Lp1である。スクリーン200及び物体hmにそれぞれ反射された映像光Lp1は、投写レンズユニット61を通過して光路分離素子53も透過するので、撮像素子75へ進行しない。
【0100】
したがって、反射光Ln2のS偏光成分Lnsだけが光路分離素子53の部分反射膜53cにより反射して撮像素子75に向かって進行する。これにより、スクリーン200に投写して反射したP偏光の映像光Lp1は撮像されず、反射光Ln2のS偏光成分Lnsだけが撮像素子75に撮像される。
【0101】
したがって、光路上に1/4波長板55が存在しない場合、
図12(b)に示すように、スクリーン200及び物体hmで反射した照明光及び環境光のみで構成された映像が撮像される。このように、投写光に影響されない映像を撮像できるので、投写光を含まない映像を用いて、物体hmの検出を行い、投写映像と合成することで、物体hmに追従したマッピングが可能となる。
【0102】
実施の形態7における投写撮像光学系51F及び投写型映像表示装置1Fによれば、1/4波長板55は光路分離素子53から投写レンズユニット61へ入射する映像光の光路上で抜き差し可能である。これにより、スクリーン200に投写された映像Im2と、外部照明光源210の照明光Ln1に照射された物体hmと、物体hmに投写された映像Im3とを共に撮像することもできるし、スクリーン200及び物体hmで反射した照明光及び環境光のみで構成された映像を撮像することもできる。
【0103】
また、照明光や環境光は光量が少ない場合が多いので、
図13(b)に示すように、投写映像を除いて撮影する場合、光路分離素子53や投写レンズユニット61のレンズ61aから発生する迷光が撮像素子75に入り込まないように確実に取り除くことが望ましい。したがって、集光光学系71を用いて迷光を除去する構成は非常に効果が高い。また、実施の形態2による迷光を除去する構成も非常に効果が高いので、実施の形態7と実施の形態2とを組み合わせることも大変有用である。
【0104】
また、投写対象の少なくとも一部は移動可能な物体hmを含み、投写型映像表示装置1Fは、撮像素子75が撮像した映像の中の物体hmを画像処理により認識する画像処理部93と、映像の中の物体hmに映像光を投写するように物体hmの移動に追随して映像光出射部45から出射する映像光を表示制御する制御部95と、を備える。
【0105】
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、上記実施の形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。また、上記実施の形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
【0106】
各実施の形態において、S偏光とP偏光の映像光を用いる場合、これらの偏光状態を入れ替えてもよい。例えば、狭帯域位相差板52から出射される映像光をS偏光とし、撮像素子75に入射される映像光をP偏光にしてもよい。
【0107】
各実施の形態において、光路分離素子53として光路分離プリズムを用いているがこれに限らない。光路分離素子53として、部分反射膜53cが形成されたミラーでもよい。
【0108】
実施の形態1を説明する
図2において、集光光学系71における外部光L2の取り込み角度θ1と投写レンズユニット61のレンズF値の集光角度θ2とが同じ角度で示さているがこれに限らない。例えば、
図14に示すように、集光光学系71における外部光L2の取り込み角度θ1は、投写レンズユニット61のレンズF値の集光角度θ2よりも小さくてもよい。変形例による投写型映像表示装置1Gの投写撮像光学系51Gは、投写撮像光学系51Gの集光光学系71Gが、凹レンズ71aと第2のプリズム53bとの間に第2の光吸収部71dを備え、第2の光吸収部71dにより、取り込み角度θ1を集光角度θ2よりも小さくしている。このような構成でも、取り込み角度θ1よりも大きい角度で集光光学系71Gに入射した迷光Ltをより減衰することができる。
【0109】
以上のように、本開示における技術の例示として、実施の形態を説明した。そのために、添付図面及び詳細な説明を提供した。したがって、添付図面及び詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。したがって、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
【0110】
また、上述の実施形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
【0111】
(実施の形態の概要)
(1)本開示の投写型映像表示装置は、光源装置からの光を画像信号に応じて変調した映像光を出射する光変調素子を有する映像光出射部と、映像光を投写対象に拡大投写し、投写対象に反射された映像光を含む外部光が入射する投写レンズユニットと、を備える。投写型映像表示装置は、映像光出射部と投写レンズユニットとの間に配置された光路分離素子と、投写レンズユニット及び光路分離素子を介して入射する外部光を撮像する撮像素子と、光路分離素子と撮像素子との間に配置された集光光学系と、を備える。光路分離素子は、映像光出射部から出射された映像光の一部を投写レンズユニットへ透過させ、投写レンズユニットから出射された外部光の一部を集光光学系へ反射させる。集光光学系は、光路分離素子で反射された外部光を撮像素子へ集光し、集光光学系における外部光の取り込み角度は、投写レンズユニットのレンズF値の集光角度以下である。
【0112】
これにより、光路分離素子及び投写レンズユニット内で映像光が反射して迷光が発生したとしても、集光光学系における外部光の取り込み角度は、映像光がスクリーンに出射される出射角度以下であるので、取り込み角度よりも大きい角度で集光光学系に入射した迷光を減衰することができる。したがって、撮像素子に入射する迷光を低減することができる。
【0113】
(2)(1)の投写型映像表示装置において、投写レンズユニット及び光路分離素子を介して、投写対象と光変調素子までの第1光路長は、投写対象と撮像素子までの第2光路長と異なる。
【0114】
(3)(1)または(2)の投写型映像表示装置において、集光光学系は、入射する外部光を発散する凹レンズと、凹レンズにより発散された外部光を撮像素子へ集光する凸レンズと、凹レンズと凸レンズの間に配置され、凹レンズにより所定の角度以上に発散した外部光を吸収する第1の光吸収部と、を有する。
【0115】
(4)(1)から(3)のいずれか1つの投写型映像表示装置において、光路分離素子により反射された映像光の少なくとも一部を減衰する反射光減衰部を備える。
【0116】
(5)(4)の投写型映像表示装置において、反射光減衰部は、光路分離素子に対して撮像素子の反対側に配置され、光路分離素子に対して傾斜して配置された反射光減衰板と、反射光減衰板によって反射された映像光を吸収する第2の光吸収部と、を備える。
【0117】
(6)(1)から(5)のいずれか1つの投写型映像表示装置において、光路分離素子が反射する光の光量は、光路分離素子に入射した光の光量の10%以下である。
【0118】
(7)(1)から(6)のいずれか1つの投写型映像表示装置において、集光光学系は縮小光学系により構成され、投写レンズユニットに対して光変調素子と撮像素子とは非共役関係であり、光変調素子の大きさと撮像素子の大きさとが異なる。
【0119】
(8)(1)から(7)のいずれか1つの投写型映像表示装置において、光路分離素子は、複数のプリズムと、複数のプリズムが貼り合わされた、貼り合わせ面に配置され、入射した映像光及び外部光のそれぞれの一部を反射させ、残りを透過させる部分反射膜と、を有する。
【0120】
(9)(8)の投写型映像表示装置において、部分反射膜は、偏光分離膜である。
【0121】
(10)(9)の投写型映像表示装置において、映像光出射部は、複数の光変調素子を有し、複数の光変調素子から出射するそれぞれの映像光の偏光状態を揃える狭帯域位相差板を有する。
【0122】
(11)(9)または(10)の投写型映像表示装置において、映像光出射部は、P偏光及びS偏光のいずれか一方の第1の偏光状態の映像光を出射し、偏光分離膜は、映像光出射部から入射される第1の偏光状態の映像光を透過させ、P偏光及びS偏光のいずれか他方の第2の偏光状態の光を反射させる。投写型映像表示装置は、光路分離素子と投写レンズユニットとの間に配置され、第1の偏光状態の映像光を円偏光の映像光に変換し、投写対象に反射された円偏光の映像光を第2の偏光状態の映像光に変換する1/4波長板と、光路分離素子と、撮像素子との間に配置され、第2の偏光状態の外部光を透過させる偏光板と、を備える。
【0123】
(12)(11)の投写型映像表示装置において、偏光板は回転可能である。
【0124】
(13)(11)または(12)の投写型映像表示装置において、1/4波長板は光路分離素子から投写光学系へ入射する映像光の光路上で抜き差し可能である。
【0125】
(14)(13)の投写型映像表示装置において、前記1/4波長板を前記光路分離素子から前記投写レンズユニットへ入射する映像光の光路上で抜き差しする駆動部を備える。
【0126】
(15)(13)または(14)の投写型映像表示装置において、投写対象の少なくとも一部は移動可能な物体を含み、撮像素子が撮像した映像の中の物体を画像処理により認識する画像処理部と、映像の中の移動体に映像光を投写するように移動体の移動に追随して映像光出射部から出射する映像光を表示制御する制御部と、を備える。
【産業上の利用可能性】
【0127】
本開示は、映像を投写する投写型映像表示装置に利用可能である。
【符号の説明】
【0128】
1、1A、1B、1C、1D、1E、1F、1G、1H 投写型映像表示装置
37、38、39 液晶表示素子
37C、38C、39C DMD
43 色合成プリズム
44 色分離・合成プリズム
44a 第1のブロック
44b 第2のブロック
44c 第3のブロック
45、45C、45D 映像光出射部
46 全反射プリズム
51、51A、51B、51C、51D、51E、51F、51G、51H 投写撮像光学系
52 狭帯域位相差板
53、53D 光路分離素子
53a 第1のプリズム
53b 第2のプリズム
53c、53Dc 部分反射膜
55 1/4波長板
61 投写レンズユニット
61a レンズ
71、71B 集光光学系
71a 凹レンズ
71b 凸レンズ
71c 第1の光吸収部
72 プリズムスペーサ
73 偏光板
75、75B 撮像素子
81 反射光減衰部
81a 反射光減衰板
81b 第2の光吸収部
81c 開口
91 駆動部
93 画像処理部
95 制御部
101 光源装置
200 スクリーン
210 外部照明光源
hm 物体
Im1、Im2、Im3 映像
L1、Lc、Lp、Lp1、Ls 映像光
L2 外部光
Ln1 照明光
Ln2 反射光
Lns S偏光成分
Lnv 残りの成分
Lpa P偏光
Lsa S偏光
Lt 迷光