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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-30
(45)【発行日】2025-05-12
(54)【発明の名称】ダウンリンク伝送方法および通信装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 56/00 20090101AFI20250501BHJP
   H04W 92/24 20090101ALN20250501BHJP
【FI】
H04W56/00 110
H04W92/24
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2023513841
(86)(22)【出願日】2021-07-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-13
(86)【国際出願番号】 CN2021105986
(87)【国際公開番号】W WO2022042095
(87)【国際公開日】2022-03-03
【審査請求日】2023-04-10
(31)【優先権主張番号】202010877423.7
(32)【優先日】2020-08-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】余 芳
(72)【発明者】
【氏名】李 岩
【審査官】野村 潔
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0267084(US,A1)
【文献】特開2019-047163(JP,A)
【文献】特表2022-501895(JP,A)
【文献】Nokia, Nokia Shanghai Bell,KI#3A: New Sol: Solution for Synchronizing Hold and Forward Buffers and RAN with Burst Arrival,3GPP TSG SA WG2 #140e S2-2005739,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_140e_Electronic/Docs/S2-2005739.zip>,2020年08月13日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
セッション管理ネットワークエレメントによって、第1の遅延を得るステップであって、前記第1の遅延が、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する期待時点と前記ダウンリンクサービスパケットが前記アクセスネットワークエレメントに到着する推定時点との間の期間であり、前記ダウンリンクサービスパケットが前記アクセスネットワークエレメントに到着する前記推定時点は、ポリシーコントロールネットワークエレメントからのPCCルール(Policy of Charging and Control rule)に基づいて決定され、前記ダウンリンクサービスパケットが前記アクセスネットワークエレメントに到着する前記期待時点が、第1のスケジューリングウィンドウ内にあり、前記第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次のスケジューリングウィンドウが、ダウンリンクスケジューリングウィンドウである、ステップと、
前記セッション管理ネットワークエレメントによって、前記第1の遅延に関連する時間調整情報を第1のネットワークエレメントへ送信するステップであって、前記第1のネットワークエレメントが、アプリケーションネットワークエレメントであり、前記時間調整情報が、前記ダウンリンクサービスパケットが送信される第2の時点を決定するために前記アプリケーションネットワークエレメントによって使用され、前記第2の時点に送信される前記ダウンリンクサービスパケットが前記アクセスネットワークエレメントに到着する第3の時点が、前記第1のスケジューリングウィンドウ内にある、ステップと
を含む、ダウンリンク伝送方法。
【請求項2】
セッション管理ネットワークエレメントによって、第1の遅延を得る前記ステップは、
前記セッション管理ネットワークエレメントによって、前記アクセスネットワークエレメントの無線リソースの構成情報と、前記ダウンリンクサービスパケットが前記アクセスネットワークエレメントに到着する前記推定時点とを得るステップと、
前記セッション管理ネットワークエレメントによって、前記無線リソースの前記構成情報と前記ダウンリンクサービスパケットが前記アクセスネットワークエレメントに到着する前記推定時点とに基づいて、前記第1の遅延を決定するステップと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記セッション管理ネットワークエレメントによって、前記無線リソースの前記構成情報と前記ダウンリンクサービスパケットが前記アクセスネットワークエレメントに到着する前記推定時点とに基づいて、前記第1の遅延を決定する前記ステップは、
前記セッション管理ネットワークエレメントによって、前記無線リソースの前記構成情報と前記ダウンリンクサービスパケットが前記アクセスネットワークエレメントに到着する前記推定時点とに基づいて、前記アクセスネットワークエレメントが前記ダウンリンクサービスパケットをスケジュールするための第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウを決定するステップと、
前記セッション管理ネットワークエレメントによって、前記無線リソースの前記構成情報と前記第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウとに基づいて、第3のスケジューリングウィンドウの境界を決定するステップであって、前記第3のスケジューリングウィンドウが、前記第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウの前のスケジューリングウィンドウである、ステップと、
前記セッション管理ネットワークエレメントによって、前記第3のスケジューリングウィンドウの前記境界に基づいて前記第1の遅延を決定するステップと
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記無線リソースの前記構成情報は、前記アクセスネットワークエレメントのスロット開始時点、スロット期間、アップリンク-ダウンリンクスロット構成、およびスケジューリング処理遅延を含む、請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
セッション管理ネットワークエレメントによって、第1の遅延を得る前記ステップは、
前記セッション管理ネットワークエレメントによって、前記ダウンリンクサービスパケットが前記アクセスネットワークエレメントに到着する前記推定時点を得るステップと、
前記セッション管理ネットワークエレメントによって、前記ダウンリンクサービスパケットが前記アクセスネットワークエレメントに到着する前記推定時点を前記アクセスネットワークエレメントへ送信するステップと、
前記セッション管理ネットワークエレメントによって、前記アクセスネットワークエレメントから前記第1の遅延を受信するステップと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記セッション管理ネットワークエレメントによって、前記ダウンリンクサービスパケットが前記アクセスネットワークエレメントに到着する前記推定時点を得る前記ステップは、
前記セッション管理ネットワークエレメントによって、ユーザプレーンネットワークエレメントから前記アクセスネットワークエレメントへの伝送遅延と、前記ダウンリンクサービスパケットが前記ユーザプレーンネットワークエレメントに到着する推定時点とに基づいて、前記ダウンリンクサービスパケットが前記アクセスネットワークエレメントに到着する前記推定時点を決定するステップ
を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記方法は、
前記セッション管理ネットワークエレメントによって、前記ポリシーコントロールネットワークエレメントから前記PCCルールを受信するステップであって、前記PCCルールは、前記ダウンリンクサービスパケットが前記ユーザプレーンネットワークエレメントに到着する前記推定時点を含む、ステップ
をさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記時間調整情報は、前記第1の遅延、前記第1の遅延に基づいて決定される前記ダウンリンクサービスパケットがユーザプレーンネットワークエレメントに到着する期待時点、および前記第1の遅延に基づいて決定される前記ダウンリンクサービスパケットが端末デバイスに到着する期待時点のうちのいずれか1つ以上を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記方法は、
前記セッション管理ネットワークエレメントによって、前記時間調整情報に基づいて前記第3の時点を決定するステップと、
前記セッション管理ネットワークエレメントによって、前記アクセスネットワークエレメントへ前記第3の時点を送信するステップであって、前記第3の時点が、前記ダウンリンクサービスパケットをスケジュールするために前記アクセスネットワークエレメントによって使用される、ステップと
をさらに含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
アプリケーションネットワークエレメントによって、セッション管理ネットワークエレメントから第1の遅延に関連する時間調整情報を受信するステップであって、前記第1の遅延が、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する期待時点と前記ダウンリンクサービスパケットが前記アクセスネットワークエレメントに到着する推定時点との間の期間であり、前記ダウンリンクサービスパケットが前記アクセスネットワークエレメントに到着する前記推定時点は、ポリシーコントロールネットワークエレメントからのPCCルール(Policy of Charging and Control rule)に基づいて決定され、前記ダウンリンクサービスパケットが前記アクセスネットワークエレメントに到着する前記期待時点が、第1のスケジューリングウィンドウ内にあり、前記第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次のスケジューリングウィンドウが、ダウンリンクスケジューリングウィンドウである、ステップと、
前記アプリケーションネットワークエレメントによって、前記時間調整情報に基づいて、前記ダウンリンクサービスパケットが送信される第2の時点を決定するステップであって、前記第2の時点に送信される前記ダウンリンクサービスパケットが前記アクセスネットワークエレメントに到着する第3の時点が、第1のスケジューリングウィンドウ内にある、ステップと
を含む、ダウンリンク伝送方法。
【請求項11】
前記時間調整情報は、前記第1の遅延、前記第1の遅延に基づいて決定される前記ダウンリンクサービスパケットがユーザプレーンネットワークエレメントに到着する期待時点、および前記第1の遅延に基づいて決定される前記ダウンリンクサービスパケットが端末デバイスに到着する期待時点のうちのいずれか1つ以上を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
アクセスネットワークエレメントによって、ダウンリンクサービスパケットが前記アクセスネットワークエレメントに到着する推定時点をセッション管理ネットワークエレメントから受信するステップであって、前記ダウンリンクサービスパケットが前記アクセスネットワークエレメントに到着する前記推定時点は、ポリシーコントロールネットワークエレメントからのPCCルール(Policy of Charging and Control rule)に基づいて決定される、ステップと、
前記アクセスネットワークエレメントによって、前記ダウンリンクサービスパケットが前記アクセスネットワークエレメントに到着する前記推定時点に基づいて第1の遅延を決定するステップであって、前記第1の遅延が、前記アクセスネットワークエレメントによって期待される前記ダウンリンクサービスパケットが前記アクセスネットワークエレメントに到着する時点と前記ダウンリンクサービスパケットが前記前記アクセスネットワークエレメントに到着する前記推定時点との間の期間であり、前記アクセスネットワークエレメントによって期待される前記ダウンリンクサービスパケットが前記アクセスネットワークエレメントに到着する前記時点が、第1のスケジューリングウィンドウ内にあり、前記第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次スケジューリングウィンドウが、ダウンリンクスケジューリングウィンドウである、ステップと、
前記アクセスネットワークエレメントによって、前記セッション管理ネットワークエレメントへ前記第1の遅延を送信するステップであって、前記第1の遅延が、前記ダウンリンクサービスパケットが送信される時点を調整するために、前記セッション管理ネットワークエレメントによってアプリケーションネットワークエレメントに提供される、ステップと
を含む、ダウンリンク伝送方法。
【請求項13】
前記アクセスネットワークエレメントによって、前記ダウンリンクサービスパケットが前記アクセスネットワークエレメントに到着する前記推定時点に基づいて第1の遅延を決定する前記ステップは、
前記アクセスネットワークエレメントによって、前記ダウンリンクサービスパケットが前記アクセスネットワークエレメントに到着する前記推定時点と前記アクセスネットワークエレメントの無線リソースの構成情報とに基づいて、前記第1の遅延を決定するステップ
を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記アクセスネットワークエレメントによって、前記ダウンリンクサービスパケットが前記アクセスネットワークエレメントに到着する前記推定時点と前記アクセスネットワークエレメントの無線リソースの構成情報とに基づいて、前記第1の遅延を決定する前記ステップは、
前記アクセスネットワークエレメントによって、前記無線リソースの前記構成情報と前記ダウンリンクサービスパケットが前記アクセスネットワークエレメントに到着する前記推定時点とに基づいて、前記アクセスネットワークエレメントが前記ダウンリンクサービスパケットをスケジュールするための第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウを決定するステップと、
前記アクセスネットワークエレメントによって、前記無線リソースの前記構成情報と前記第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウとに基づいて、第3のスケジューリングウィンドウの境界を決定するステップであって、前記第3のスケジューリングウィンドウが、前記第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウの前のスケジューリングウィンドウである、ステップと、
前記アクセスネットワークエレメントによって、前記第3のスケジューリングウィンドウの前記境界に基づいて前記第1の遅延を決定するステップと
を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
通信装置であって、前記装置は、請求項1から9のいずれか一項、請求項10もしくは11、または請求項12から14のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成される、通信装置。
【請求項16】
アクセスネットワークエレメントによって、ダウンリンクサービスパケットが前記アクセスネットワークエレメントに到着する推定時点をセッション管理ネットワークエレメントから受信するステップであって、前記ダウンリンクサービスパケットが前記アクセスネットワークエレメントに到着する前記推定時点は、ポリシーコントロールネットワークエレメントからのPCCルール(Policy of Charging and Control rule)に基づいて決定される、ステップと、
前記アクセスネットワークエレメントによって、前記ダウンリンクサービスパケットが前記アクセスネットワークエレメントに到着する前記推定時点に基づいて第1の遅延を決定するステップであって、前記第1の遅延が、前記アクセスネットワークエレメントによって期待される前記ダウンリンクサービスパケットが前記アクセスネットワークエレメントに到着する時点と、前記ダウンリンクサービスパケットが前記アクセスネットワークエレメントに到着する前記推定時点との間の期間であり、前記アクセスネットワークエレメントによって期待される前記ダウンリンクサービスパケットが前記アクセスネットワークエレメントに到着する前記時点が、第1のスケジューリングウィンドウ内にあり、前記第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次のスケジューリングウィンドウが、ダウンリンクスケジューリングウィンドウである、ステップと、
前記アクセスネットワークエレメントによって、前記セッション管理ネットワークエレメントへ前記第1の遅延を送信するステップと、
前記セッション管理ネットワークエレメントによって、前記第1の遅延を得るステップと、
前記セッション管理ネットワークエレメントによって、前記第1の遅延に関連する時間調整情報を第1のネットワークエレメントへ送信するステップであって、前記第1のネットワークエレメントが、アプリケーションネットワークエレメントであり、前記時間調整情報が、前記ダウンリンクサービスパケットが送信される第2の時点を決定するために前記アプリケーションネットワークエレメントによって使用され、前記第2の時点に送信される前記ダウンリンクサービスパケットが前記アクセスネットワークエレメントに到着する第3の時点が、前記第1のスケジューリングウィンドウ内にある、ステップと
を含む、ダウンリンク伝送方法。
【請求項17】
請求項1から9のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成されたセッション管理ネットワークエレメントと、請求項12から14のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成されたアクセスネットワークエレメントとを含む、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0002】
本出願は通信分野に関し、より具体的には、ダウンリンク伝送方法および通信装置に関する。
【背景技術】
【0003】
通信システムでは、アクセスネットワークエレメントのスケジューリングの特殊性を、例えば、アップリンク-ダウンリンク構成とスロット間のスケジューリング保護ウィンドウを、考慮して、ダウンリンクサービスパケットによってアクセスネットワークエレメント側にスケジューリング遅延が導入されることがある。例えば、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する時点がアクセスネットワークエレメントのスケジューリングウィンドウ内にある場合は、少なくとも最も近いダウンリンクスケジューリングウィンドウが到来するときにのみ、ダウンリンクサービスパケットはスケジュールされることができる。最も近いスケジューリングウィンドウがダウンリンクスケジューリングウィンドウではなくアップリンクスケジューリングウィンドウである場合は、アクセスネットワークエレメント側に導入されるスケジューリング待機遅延は、少なくとも1つのスケジューリングウィンドウの長さより大きい。別の一例として、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する時点がアクセスネットワークエレメントの処理ウィンドウ内にある場合は、少なくとも次の後ろのダウンリンクスケジューリングウィンドウが到来するときにのみ、ダウンリンクサービスパケットはスケジュールされることができる。しかしながら、アクセスネットワークエレメント側に導入されるスケジューリング待機遅延により、ダウンリンクサービスパケットのエンドツーエンド遅延が保証されなくなる可能性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本出願は、アクセスネットワークエレメント側のスケジューリング遅延を減らし、ダウンリンクサービスパケットのエンドツーエンド遅延要件を保証するのに役立てるために、ダウンリンク伝送方法および通信装置を提供する。
【0005】
第1の態様によると、ダウンリンク伝送方法が提供され、本方法は、セッション管理ネットワークエレメントが第1の遅延を得るステップであって、第1の遅延が、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する期待時点とダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点との間の期間であり、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する期待時点が、第1のスケジューリングウィンドウ内にあり、第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次のスケジューリングウィンドウが、ダウンリンクスケジューリングウィンドウである、ステップを含む。セッション管理ネットワークエレメントは、第1の遅延に関連する時間調整情報を第1のネットワークエレメントへ送信し、第1のネットワークエレメントは、ユーザプレーンネットワークエレメントまたはアプリケーションネットワークエレメントであり、時間調整情報は、ユーザプレーンネットワークエレメントがダウンリンクサービスパケットを送信する第1の時点を決定するためのものであり、またはダウンリンクサービスパケットが送信される第2の時点を決定するためにアプリケーションサーバによって使用され、第1の時点にユーザプレーンネットワークエレメントによって送信される、または第2の時点にアプリケーションサーバによって送信される、ダウンリンクサービスパケットが、アクセスネットワークエレメントに到着する第3の時点は、第1のスケジューリングウィンドウ内にある。
【0006】
本出願で提供されるダウンリンク伝送方法によると、アプリケーションサーバまたはユーザプレーンネットワークエレメントは、セッション管理ネットワークエレメントによって提供される時間調整情報に基づいてダウンリンクサービスパケットを送信する時点を調整できるので、ダウンリンクサービスパケットが調整された送信時点に送信されるときに、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する時点は、アクセスネットワークエレメントの第1のスケジューリングウィンドウ内であり得、ダウンリンクサービスパケットは、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウ内でスケジュールされ得、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウは、第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次のスケジューリングウィンドウである。これは、アクセスネットワークエレメントによってダウンリンクサービスをスケジュールするスケジューリング待機遅延を減らすのに役立ち、またダウンリンクサービスパケットのエンドツーエンド遅延を保証するのに役立つ。さらに、アプリケーションサーバまたはユーザプレーンネットワークエレメントは、複数のアクセスネットワークエレメントのための複数のダウンリンクサービスパケットを通常受信する。本方法によると、リソースを適切に使用し、別々のアクセスネットワークエレメントノードへ送信されるダウンリンクサービスパケット間の処理競合を緩和および回避し、アプリケーションサーバまたはユーザプレーンネットワークエレメントにおけるダウンリンクサービスパケットの処理効率を改善し、かつダウンリンクサービスパケットと別のダウンリンクサービスパケットのエンドツーエンド遅延要件を保証するのを助けるため、アプリケーションサーバまたはユーザプレーンネットワークエレメントは、ダウンリンクサービスパケットをバッファしながら別のダウンリンクサービスパケットを優先的に処理できる。
【0007】
第1の態様を参照し、第1の態様のいくつかの実装において、セッション管理ネットワークエレメントが第1の遅延を得ることは、セッション管理ネットワークエレメントが、アクセスネットワークエレメントの無線リソースの構成情報と、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点とを得るステップを含む。セッション管理ネットワークエレメントは、無線リソースの構成情報とダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点とに基づいて、第1の遅延を決定する。
【0008】
任意に選べることとして、アクセスネットワークエレメントは、NGセットアップ(Setup)セットアッププロセスで、無線リソースの構成情報と対応するセル識別子(identifier、ID)をモビリティ管理ネットワークエレメント(例えば、アクセスおよびモビリティ管理機能(access and mobility management function、AMF))に報告でき、セッション管理ネットワークエレメントは、モビリティ管理ネットワークエレメントから無線リソースの構成情報とセルIDとを得ることができる。NGセットアッププロセスはN2セットアッププロセスと呼ばれることもあり、アクセスネットワークエレメントとモビリティ管理ネットワークエレメントとの間のインターフェイスはNGインターフェイスと呼ばれる。
【0009】
あるいは、端末デバイスの登録プロセスにおいて、アクセスネットワークエレメントがモビリティ管理ネットワークエレメントに登録要求を転送する場合は、登録要求が、セルIDと無線リソースの構成情報とを携えてよく、またはセルID、端末デバイスID、および無線リソースの構成情報を携えてもよい。次いで、セッション管理ネットワークエレメントは、モビリティ管理ネットワークエレメントから無線リソースの構成情報を得ることができる。
【0010】
あるいは、セッションセットアップのときに、アクセスネットワークエレメントは、セルIDと無線リソースの対応する構成情報とを送信してもよく、またはセルID、端末デバイスID、および無線リソースの対応する構成情報をN2メッセージでセッション管理ネットワークエレメントへ送信してもよい。
【0011】
あるいは、アクセスネットワークエレメントは、セルに対応する無線リソースの構成情報をネットワークデータ分析機能(network data analytics function、NWDAF)ネットワークエレメントに提供してもよく、セッション管理ネットワークエレメントは、NWDAFから無線リソースの構成情報と対応するセルIDとを得てもよい。
【0012】
第1の態様を参照し、第1の態様のいくつかの実装において、セッション管理ネットワークエレメントが、無線リソースの構成情報とダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点とに基づいて、第1の遅延を決定することは、セッション管理ネットワークエレメントが、無線リソースの構成情報とダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点とに基づいて、アクセスネットワークエレメントがダウンリンクサービスパケットをスケジュールするための推定第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウを決定するステップを含む。セッション管理ネットワークエレメントは、無線リソースの構成情報と第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウとに基づいて、第3のスケジューリングウィンドウの境界を決定し、第3のスケジューリングウィンドウは、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウの前のスケジューリングウィンドウである。セッション管理ネットワークエレメントは、第3のスケジューリングウィンドウの境界に基づいて第1の遅延を決定する。
【0013】
第1の態様を参照し、第1の態様のいくつかの実装において、無線リソースの構成情報は、アクセスネットワークエレメントのスロット開始時点、スロット期間、アップリンク-ダウンリンクスロット構成、およびスケジューリング処理遅延を含む。
【0014】
第1の態様を参照し、第1の態様のいくつかの実装において、セッション管理ネットワークエレメントが第1の遅延を得ることは、セッション管理ネットワークエレメントが、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点を得ることを含む。セッション管理ネットワークエレメントは、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点をアクセスネットワークエレメントへ送信する。セッション管理ネットワークエレメントは、アクセスネットワークエレメントから第1の遅延を受信する。
【0015】
第1の態様を参照し、第1の態様のいくつかの実装において、セッション管理ネットワークエレメントが、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点を得ることは、セッション管理ネットワークエレメントが、ユーザプレーンネットワークエレメントからアクセスネットワークエレメントへの伝送遅延と、ダウンリンクサービスパケットがユーザプレーンネットワークエレメントに到着する推定時点とに基づいて、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点を決定するステップ、または、セッション管理ネットワークエレメントが、ポリシーコントロールネットワークエレメントからダウンリンクサービスのサービス品質(quality of service、QoS)情報を得るステップと、QoS情報に基づいて、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点を決定するステップとを含む。
【0016】
第1の態様を参照し、第1の態様のいくつかの実装において、第1のネットワークエレメントがユーザプレーンネットワークエレメントである場合、時間調整情報は、第1の遅延、または第1の遅延とダウンリンクサービスパケットがユーザプレーンネットワークエレメントに到着する推定時点とに基づいて決定される第4の時点である。
【0017】
第1の態様を参照し、第1の態様のいくつかの実装において、第1のネットワークエレメントがアプリケーションネットワークエレメントである場合、時間調整情報は、第1の遅延、第1の遅延に基づいて決定されるダウンリンクサービスパケットがユーザプレーンネットワークエレメントに到着する期待時点、および第1の遅延に基づいて決定されるダウンリンクサービスパケットが端末デバイスに到着する期待時点のうちのいずれか1つ以上を含む。
【0018】
第1の態様を参照し、第1の態様のいくつかの実装において、本方法は、セッション管理ネットワークエレメントが、時間調整情報に基づいて第3の時点を決定するステップをさらに含む。セッション管理ネットワークエレメントは、アクセスネットワークエレメントへ第3の時点を送信し、第3の時点は、ダウンリンクサービスパケットをスケジュールするためにアクセスネットワークエレメントによって使用される。
【0019】
例えば、ダウンリンクサービスパケットのエンドツーエンド伝送遅延を減らし、コントロールプレーンリソースを節約するため、アクセスネットワークエレメントは、ダウンリンクサービスパケットの周期とダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する時点とに基づいて、ダウンリンクサービスパケットに対して半永続スケジューリングを実行できる、すなわち、周期的に繰り返し使用されることができる同じ時間周波数リソースをダウンリンクサービスパケットに1回割り当てることができる。
【0020】
第2の態様によると、ダウンリンク伝送方法が提供され、本方法は、ユーザプレーンネットワークエレメントが、セッション管理ネットワークエレメントから第1の遅延に関連する時間調整情報を受信するステップであって、第1の遅延が、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する期待時点とダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点との間の期間であり、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する期待時点が、第1のスケジューリングウィンドウ内にあり、第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次のスケジューリングウィンドウが、ダウンリンクスケジューリングウィンドウである、ステップを含む。ユーザプレーンネットワークエレメントは、時間調整情報に基づいて、ユーザプレーンネットワークエレメントがダウンリンクサービスパケットを送信する第1の時点を決定し、第1の時点に送信されるダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する第3の時点は、第1のスケジューリングウィンドウ内にある。
【0021】
本出願で提供されるダウンリンク伝送方法によると、ユーザプレーンネットワークエレメントは、セッション管理ネットワークエレメントによって提供される時間調整情報に基づいてダウンリンクサービスパケットを送信する時点を調整できるので、ダウンリンクサービスパケットが調整された送信時点に送信されるときに、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する時点は、アクセスネットワークエレメントの第1のスケジューリングウィンドウ内であり得、ダウンリンクサービスパケットは、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウ内でスケジュールされ得、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウは、第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次のスケジューリングウィンドウである。これは、アクセスネットワークエレメントによってダウンリンクサービスをスケジュールするスケジューリング待機遅延を減らすのに役立ち、またダウンリンクサービスパケットのエンドツーエンド遅延を保証するのに役立つ。さらに、ユーザプレーンネットワークエレメントは、複数のアクセスネットワークエレメントのための複数のダウンリンクサービスパケットを、通常受信する。本方法によると、リソースを適切に使用し、別々のアクセスネットワークエレメントノードへ送信されるダウンリンクサービスパケット間の処理競合を軽減および回避し、ユーザプレーンネットワークエレメントにおけるダウンリンクサービスパケットの処理効率を改善し、かつダウンリンクサービスパケットと別のダウンリンクサービスパケットのエンドツーエンド遅延要件を保証するのを助けるため、ユーザプレーンネットワークエレメントは、ダウンリンクサービスパケットをバッファしながら別のダウンリンクサービスパケットを優先的に処理できる。
【0022】
第2の態様を参照し、第2の態様のいくつかの実装において、時間調整情報は、第1の遅延、または第1の遅延とダウンリンクサービスパケットがユーザプレーンネットワークエレメントに到着する推定時点とに基づいて決定される第4の時点である。
【0023】
第3の態様によると、ダウンリンク伝送方法が提供され、同方法は、アプリケーションネットワークエレメントが、セッション管理ネットワークエレメントから第1の遅延に関連する時間調整情報を受信するステップであって、第1の遅延が、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する期待時点とダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点との間の期間であり、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する期待時点が、第1のスケジューリングウィンドウ内にあり、第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次のスケジューリングウィンドウが、ダウンリンクスケジューリングウィンドウである、ステップを含む。アプリケーションネットワークエレメントは、時間調整情報に基づいて、アプリケーションサーバがダウンリンクサービスパケットを送信する第2の時点を決定し、第2の時点に送信されるダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する第3の時点は、第1のスケジューリングウィンドウ内にある。
【0024】
本出願で提供されるダウンリンク伝送方法によると、アプリケーションネットワークエレメントは、セッション管理ネットワークエレメントによって提供される時間調整情報に基づいてアプリケーションサーバがダウンリンクサービスパケットを送信する時点を調整できるので、ダウンリンクサービスパケットが調整された送信時点に送信されるときに、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する時点は、アクセスネットワークエレメントの第1のスケジューリングウィンドウ内であり得、ダウンリンクサービスパケットは、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウ内でスケジュールされ得、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウは、第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次のスケジューリングウィンドウである。これは、アクセスネットワークエレメントによってダウンリンクサービスをスケジュールするスケジューリング待機遅延を減らすのに役立ち、またダウンリンクサービスパケットのエンドツーエンド遅延を保証するのに役立つ。さらに、アプリケーションサーバは、複数のアクセスネットワークエレメントのための複数のダウンリンクサービスパケットを通常受信する。本方法によると、リソースを適切に使用し、別々のアクセスネットワークエレメントノードへ送信されるダウンリンクサービスパケット間の処理衝突を緩和および回避し、アプリケーションサーバにおけるダウンリンクサービスパケットの処理効率を改善し、かつダウンリンクサービスパケットと別のダウンリンクサービスパケットのエンドツーエンド遅延要件を保証するのを助けるため、アプリケーションサーバは、ダウンリンクサービスパケットをバッファしながら別のダウンリンクサービスパケットを優先的に処理できる。
【0025】
第3の態様を参照し、第3の態様のいくつかの実装において、時間調整情報は、第1の遅延、第1の遅延に基づいて決定されるダウンリンクサービスパケットがユーザプレーンネットワークエレメントに到着する期待時点、および第1の遅延に基づいて決定されるダウンリンクサービスパケットが端末デバイスに到着する期待時点のうちのいずれか1つ以上を含む。
【0026】
第4の態様によると、ダウンリンク伝送方法が提供され、本方法は、アクセスネットワークエレメントが、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点をセッション管理ネットワークエレメントから受信するステップを含む。アクセスネットワークエレメントは、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点に基づいて第1の遅延を決定し、第1の遅延は、アクセスネットワークエレメントによって期待されるダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する時点と、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点との間の期間であり、アクセスネットワークエレメントによって期待されるダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する時点は、第1のスケジューリングウィンドウ内にあり、第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次のスケジューリングウィンドウは、ダウンリンクスケジューリングウィンドウである。アクセスネットワークエレメントは、セッション管理ネットワークエレメントへ第1の遅延を送信し、第1の遅延は、ユーザプレーンネットワークエレメントがダウンリンクサービスパケットを送信する時点、および/またはアプリケーションサーバがダウンリンクサービスパケットを送信する時点を、調整するためにセッション管理ネットワークエレメントによって使用される。
【0027】
本出願で提供されるダウンリンク伝送方法によると、アクセスネットワークエレメントは、セッション管理ネットワークエレメントに決定された第1の遅延を提供でき、セッション管理ネットワークエレメントは、第1の遅延に基づいて、ユーザプレーンネットワークエレメントがダウンリンクサービスパケットを送信する時点、および/またはアプリケーションサーバがダウンリンクサービスパケットを送信する時点を調整するので、ユーザプレーンネットワークエレメントは調整された時点にダウンリンクサービスパケットを送信でき、および/またはアプリケーションサーバは調整された時点にダウンリンクサービスパケットを送信できる。このように、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する時点は、アクセスネットワークエレメントの第1のスケジューリングウィンドウ内であり得、ダウンリンクサービスパケットは、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウでスケジュールされ得、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウは、第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次のスケジューリングウィンドウである。これは、アクセスネットワークエレメントによってダウンリンクサービスをスケジュールするスケジューリング待機遅延を減らすのに役立ち、またダウンリンクサービスパケットのエンドツーエンド遅延要件を保証するのに役立つ。
【0028】
第4の態様を参照し、第4の態様のいくつかの実装において、アクセスネットワークエレメントが、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点に基づいて第1の遅延を決定することは、アクセスネットワークエレメントが、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点とアクセスネットワークエレメントの無線リソースの構成情報とに基づいて、第1の遅延を決定するステップを含む。
【0029】
第4の態様を参照し、第4の態様のいくつかの実装において、無線リソースの構成情報は、アクセスネットワークエレメントのスロット開始時点、スロット期間、アップリンク-ダウンリンクスロット構成、およびスケジューリング処理遅延を含む。
【0030】
第4の態様を参照し、第4の態様のいくつかの実装において、アクセスネットワークエレメントが、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点とアクセスネットワークエレメントの無線リソースの構成情報とに基づいて、第1の遅延を決定することは、アクセスネットワークエレメントが、無線リソースの構成情報とダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点とに基づいて、アクセスネットワークエレメントがダウンリンクサービスをスケジュールするための推定第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウを決定するステップを含む。アクセスネットワークエレメントは、無線リソースの構成情報と第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウとに基づいて、第3のスケジューリングウィンドウの境界を決定し、第3のスケジューリングウィンドウは、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウの前のスケジューリングウィンドウである。アクセスネットワークエレメントは、第3のスケジューリングウィンドウの境界に基づいて第1の遅延を決定する。
【0031】
第5の態様によると、ダウンリンク伝送方法が提供され、本方法は、アクセスネットワークエレメントが、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点をセッション管理ネットワークエレメントから受信するステップを含む。アクセスネットワークエレメントは、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点と無線リソースの構成情報とに基づいて、時間調整情報を決定する。アクセスネットワークエレメントは、セッション管理ネットワークエレメントへ時間調整情報を送信し、時間調整情報は、ユーザプレーンネットワークエレメントがダウンリンクサービスパケットを送信する時点、および/またはアプリケーションサーバがダウンリンクサービスパケットを送信する時点を、調整するためにセッション管理ネットワークエレメントによって使用される。
【0032】
本出願で提供されるダウンリンク伝送方法によると、アクセスネットワークエレメントは、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点と無線リソースの構成情報とに基づいて、時間調整情報を決定でき、セッション管理ネットワークエレメントに時間調整情報を提供できる。セッション管理ネットワークエレメントは、時間調整情報に基づいて、ユーザプレーンネットワークエレメントがダウンリンクサービスパケットを送信する時点、および/またはアプリケーションサーバがダウンリンクサービスパケットを送信する時点を、調整できるので、ユーザプレーンネットワークエレメントは調整された時点にダウンリンクサービスパケットを送信でき、および/またはアプリケーションサーバは調整された時点にダウンリンクサービスパケットを送信できる。このように、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する時点は、アクセスネットワークエレメントの第1のスケジューリングウィンドウ内であり得、ダウンリンクサービスパケットは、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウでスケジュールされ得、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウは、第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次のスケジューリングウィンドウである。これは、アクセスネットワークエレメントによってダウンリンクサービスをスケジュールするスケジューリング待機遅延を減らすのに役立ち、またダウンリンクサービスパケットのエンドツーエンド遅延要件を保証するのに役立つ。
【0033】
第5の態様を参照し、第5の態様のいくつかの実装において、アクセスネットワークエレメントが、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点と無線リソースの構成情報とに基づいて、時間調整情報を決定することは、アクセスネットワークエレメントが、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点と無線リソースの構成情報とに基づいて、第1の遅延を決定するステップを含み、第1の遅延は、アクセスネットワークエレメントによって予期されるダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する時点とダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点との間の期間であり、アクセスネットワークエレメントによって予期されるダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する時点は、第1のスケジューリングウィンドウ内にあり、第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次のスケジューリングウィンドウは、ダウンリンクスケジューリングウィンドウである。アクセスネットワークエレメントは、第1の遅延に基づいて時間調整情報を決定する。
【0034】
第5の態様を参照し、第5の態様のいくつかの実装において、アクセスネットワークエレメントが、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点と無線リソースの構成情報とに基づいて、時間調整情報を決定することは、アクセスネットワークエレメントが、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点と無線リソースの構成情報とに基づいて、アクセスネットワークエレメントがダウンリンクサービスパケットをスケジュールするための推定第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウを決定するステップを含む。アクセスネットワークエレメントは、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウに基づいて第3のスケジューリングウィンドウの境界を決定し、第3のスケジューリングウィンドウは、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウの前のスケジューリングウィンドウである。アクセスネットワークエレメントは、第3のスケジューリングウィンドウの境界に基づいて時間調整情報を決定する。
【0035】
第5の態様を参照し、第5の態様のいくつかの実装において、無線リソースの構成情報は、アクセスネットワークエレメントのスロット開始時点、スロット期間、アップリンク-ダウンリンクスロット構成、およびスケジューリング処理遅延を含む。
【0036】
第6の態様によると、ダウンリンク伝送方法が提供され、本方法は、セッション管理ネットワークエレメントが第1の情報を得るステップであって、第1の情報が、無線リソースの構成情報と、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点とを含む、ステップを含む。セッション管理ネットワークエレメントは、ユーザプレーンネットワークエレメントへ第1の情報を送信し、第1の情報は、ユーザプレーンネットワークエレメントがダウンリンクサービスパケットを送信する第1の時点を決定するためのものであり、第1の時点に送信されるダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する第3の時点は、アクセスネットワークエレメントの第1のスケジューリングウィンドウ内にあり、第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次のスケジューリングウィンドウは、ダウンリンクスケジューリングウィンドウである。
【0037】
本出願で提供されるダウンリンク伝送方法によると、ユーザプレーンネットワークエレメントは、セッション管理ネットワークエレメントによって提供される第1の情報に基づいてダウンリンクサービスパケットの送信時点を決定できるので、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する時点は、アクセスネットワークエレメントの第1のスケジューリングウィンドウ内であり得、ダウンリンクサービスパケットは、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウ内でスケジュールされ得、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウは、第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次のスケジューリングウィンドウである。これは、アクセスネットワークエレメントによってダウンリンクサービスをスケジュールするスケジューリング待機遅延を減らすのに役立ち、またダウンリンクサービスパケットのエンドツーエンド遅延を保証するのに役立つ。
【0038】
第6の態様を参照し、第6の態様のいくつかの実装において、無線リソースの構成情報は、アクセスネットワークエレメントのスロット開始時点、スロット期間、アップリンク-ダウンリンクスロット構成、およびスケジューリング処理遅延を含む。
【0039】
第6の態様を参照し、第6の態様のいくつかの実装において、本方法は、セッション管理ネットワークエレメントが、ユーザプレーンネットワークエレメントから第2の情報を受信するステップであって、第2の情報が、第1の時点、またはユーザプレーンネットワークエレメント上でのダウンリンクサービスパケットの待機遅延である、ステップをさらに含む。セッション管理ネットワークエレメントは、第2の情報に基づいて第3の時点を決定する。セッション管理ネットワークエレメントは、アクセスネットワークエレメントへ第3の時点を送信する。
【0040】
第7の態様によると、ダウンリンク伝送方法が提供され、本方法は、ユーザプレーンネットワークエレメントがセッション管理ネットワークエレメントから第1の情報を受信するステップであって、第1の情報が、無線リソースの構成情報と、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点とを含む、ステップを含む。ユーザプレーンネットワークエレメントは、第1の情報に基づいて、ダウンリンクサービスパケットが送信される第1の時点を決定し、第1の時点に送信されるダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する第3の時点は、アクセスネットワークエレメントの第1のスケジューリングウィンドウ内にあり、第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次のスケジューリングウィンドウは、ダウンリンクスケジューリングウィンドウである。
【0041】
本出願で提供されるダウンリンク伝送方法によると、ユーザプレーンネットワークエレメントは、セッション管理ネットワークエレメントによって提供される第1の情報に基づいてダウンリンクサービスパケットの送信時点を決定できるので、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する時点は、アクセスネットワークエレメントの第1のスケジューリングウィンドウ内であり得、ダウンリンクサービスパケットは、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウ内でスケジュールされ得、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウは、第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次のスケジューリングウィンドウである。これは、アクセスネットワークエレメントによってダウンリンクサービスをスケジュールするスケジューリング待機遅延を減らすのに役立ち、またダウンリンクサービスパケットのエンドツーエンド遅延を保証するのに役立つ。
【0042】
第7の態様を参照し、第7の態様のいくつかの実装において、無線リソースの構成情報は、アクセスネットワークエレメントのスロット開始時点、スロット期間、アップリンク-ダウンリンクスロット構成、およびスケジューリング処理遅延を含む。
【0043】
第7の態様を参照し、第7の態様のいくつかの実装において、ユーザプレーンネットワークエレメントが、第1の情報に基づいて、ダウンリンクサービスパケットが送信される第1の時点を決定することは、ユーザプレーンネットワークエレメントが、第1の情報に基づいて第1の遅延を決定するステップを含み、第1の遅延は、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する期待時点とダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点との間の期間である。ユーザプレーンネットワークエレメントは、第1の遅延に基づいて第1の時点を決定する。
【0044】
第7の態様を参照し、第7の態様のいくつかの実装において、本方法は、ユーザプレーンネットワークエレメントが、セッション管理ネットワークエレメントへ第2の情報を送信するステップであって、第2の情報が、第1の時点、またはユーザプレーンネットワークエレメント上でのダウンリンクサービスの待機遅延であり、第2の情報が、第3の時点を決定するためのものである、ステップをさらに含む。
【0045】
第8の態様によると、通信装置が提供され、本通信装置は、第1の態様から第7の態様、または第1の態様から第7の態様の可能な実装のいずれか1つによる方法を実行するように構成されたモジュールまたはユニットを含む。
【0046】
第9の態様によると、装置が提供され、プロセッサを含む。プロセッサは、メモリに結合され、メモリ内の命令を実行するように構成されてよく、その結果、本装置は、第1の態様から第7の態様、または第1の態様から第7の態様の可能な実装のいずれか1つによる方法を実行する。任意に選べることとして、本装置はメモリをさらに含む。任意に選べることとして、本装置はインターフェイス回路をさらに含み、プロセッサはインターフェイス回路に結合される。
【0047】
第10の態様によると、プロセッサが提供され、入力回路と、出力回路と、処理回路とを含む。処理回路は、入力回路を通じて信号を受信し、かつ出力回路を通じて信号を送信するように構成され、その結果、本プロセッサは、第1の態様から第7の態様、または第1の態様から第7の態様の可能な実装のいずれか1つによる方法を実行する。
【0048】
具体的な実装過程において、プロセッサはチップであってよく、入力回路は入力ピンであってよく、出力回路は出力ピンであってよく、処理回路はトランジスタ、ゲート回路、トリガ、および様々な論理回路などであってよい。入力回路によって受信された入力信号は、例えば、限定されるものではないが、受信器によって受信および入力されてもよく、出力回路によって出力された信号は、例えば、限定されるものではないが、送信機によって出力および送信されてもよく、入力回路および出力回路は同じ回路であってもよく、回路は異なる時点で入力回路および出力回路として使用される。プロセッサおよび様々な回路の具体的な実装は、本出願の本実施形態で限定されない。
【0049】
第11の態様によると、処理装置が提供され、プロセッサとメモリとを含む。プロセッサは、メモリに保管された命令を読み取るように構成され、第1の態様から第7の態様、および第1の態様から第7の態様の可能な実装のいずれか1つによる方法を実行するために、受信器を使用して信号を受信し、かつ送信器を使用して信号を送信することができる。
【0050】
任意に選べることとして、1つ以上のプロセッサが存在し、1つ以上のメモリが存在する。
【0051】
任意に選べることとして、メモリはプロセッサと統合されてよく、またはメモリとプロセッサは別々に配置される。
【0052】
具体的な実装過程において、メモリは、読み取り専用メモリ(read only memory、ROM)などの非一時的(non-transitory)なメモリであってよい。メモリとプロセッサは、同一のチップに統合されてよく、または別々のチップ上に別々に配置されてもよい。メモリのタイプ、ならびにメモリおよびプロセッサが配置される方式は、本出願の本実施形態で限定されない。
【0053】
第11の態様による処理装置は、チップであってよい。プロセッサは、ハードウェアまたはソフトウェアを使用して実装されてよい。プロセッサがハードウェアを使用して実装される場合、プロセッサは論理回路もしくは集積回路などであってよく、または、プロセッサがソフトウェアを使用して実装される場合、プロセッサは汎用プロセッサであってよく、メモリに保管されたソフトウェアコードを読み取ることによって実装される。メモリは、プロセッサに統合されてよく、またはプロセッサの外部に独立して存在してもよい。
【0054】
第12の態様によると、コンピュータプログラム製品が提供される。本コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラム(コードまたは命令とも呼ばれる)を含む。コンピュータプログラムが実行されると、コンピュータは、第1の態様から第7の態様、または第1の態様から第7の態様の可能な実装のいずれか1つによる方法を実行することを可能にされる。
【0055】
第13の態様によると、コンピュータ可読媒体が提供される。本コンピュータ可読媒体は、コンピュータプログラム(コードまたは命令とも呼ばれる)を保管する。コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、第1の態様から第7の態様、または第1の態様から第7の態様の可能な実装のいずれか1つによる方法を実行することを可能にされる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
図1】本出願で使用され得るシステムのアーキテクチャの図である。
図2】5Gシステムのアーキテクチャの図である。
図3】TSN集中管理アーキテクチャの概略図である。
図4】ユーザのエンドツーエンド決定論的伝送を実現するためのアーキテクチャの図である。
図5】従来技術でアクセスネットワークエレメントによってダウンリンクサービスパケットをスケジュールする概略図である。
図6】本出願によるダウンリンク伝送方法の概略フローチャートである。
図7】本出願によりアクセスネットワークエレメントによってダウンリンクサービスパケットをスケジュールする概略図である。
図8】本出願によるダウンリンク伝送方法の概略フローチャートである。
図9】本出願によりアプリケーションサーバとアクセスネットワークエレメントとによってダウンリンクサービスパケットをスケジュールする概略図である。
図10】本出願によるダウンリンク伝送方法の概略フローチャートである。
図11】本出願によるダウンリンク伝送方法の概略フローチャートである。
図12】本出願によるダウンリンク伝送方法の概略フローチャートである。
図13】本出願による通信装置の概略ブロック図である。
図14】本出願による別の通信装置の概略ブロック図である。
図15】本出願によるネットワークデバイスの構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0057】
以下、添付の図面を参照しながら本出願の技術的解決策を説明する。
【0058】
本出願の実施形態の技術的解決策は、様々な通信システムに、例えば、ロングタームエボリューション(long term evolution、LTE)システム、第5世代(5th generation、5G)システム、新しい無線(new radio、NR)システム、または将来出現し得る別の通信システムに、適用され得る。
【0059】
図1は、本出願で使用され得るシステム100のアーキテクチャの図である。図1に示されているように、システム100は、以下のデバイス、すなわち、端末デバイス101、アクセスネットワークエレメント102、ユーザプレーンネットワークエレメント103、データネットワーク104、アクセスおよびモビリティ管理ネットワークエレメント105、セッション管理ネットワークエレメント106、ポリシーコントロールネットワークエレメント107、アプリケーションネットワークエレメント108、統一データ管理ネットワークエレメント109、およびネットワークエクスポージャネットワークエレメント110のうちのいずれか1つ以上を含み得る。
【0060】
端末デバイス101は、ユーザ機器(user equipment、UE)、ユーザ、アクセス端末、サブスクライバユニット、サブスクライバステーション、モバイルステーション、リモートステーション、リモート端末、モバイルデバイス、ユーザ端末、端末、無線通信デバイス、ユーザエージェント、またはユーザ装置であってよく、例えば、携帯電話機(mobile phone)、タブレット(pad)、無線トランシーバ機能を有するコンピュータ、仮想現実(virtual reality、VR)端末デバイス、拡張現実(augmented reality、AR)端末デバイス、産業制御(industrial control)における無線端末、自動運転(self driving)における無線端末、遠隔医療(remote medical)における無線端末、スマートグリッド(smart grid)における無線端末、輸送安全(transportation safety)における無線端末、スマートシティ(smart city)における無線端末、およびスマートホーム(smart home)における無線端末などであってよい。端末デバイス110は、代わりに、前記の様々なデバイス内に配置された装置または回路構造、例えば、チップまたはチップシステムであってもよい。
【0061】
アクセスネットワークエレメント102は、無線リソースを管理し、端末デバイスにアクセスサービスを提供し、端末デバイスとコアネットワークとの間の制御信号およびユーザデータの転送をさらに完了することができる。
【0062】
アクセスネットワークエレメント102は、送信受信ポイント(transmission reception point、TRP)であってよく、LTEシステムにおける発展型ノードB(evolved NodeB、eNB、またはeNodeB)であってもよく、ホーム基地局であってもよい。(例えば、home evolved NodeBまたはhome Node B、HNB)またはベースバンドユニット(base band unit、BBU)、またはクラウド無線アクセスネットワーク(cloud radio access network、CRAN)シナリオにおける無線コントローラであってもよい。あるいは、アクセスネットワークデバイスは、中継局、アクセスポイント、車載デバイス、ウェアラブルデバイス、5Gネットワーク内のアクセスネットワークデバイス、または将来の発展型公共陸上移動体ネットワーク(public land mobile network、PLMN)内のアクセスネットワークデバイスなどであってよく、WLAN内のアクセスポイント(access point、AP)であってもよく、または新しい無線(new radio、NR)システム内のgNBであってもよい。これは本出願の実施形態で限定されない。ネットワーク構造において、アクセスネットワークデバイスは、集中ユニット(centralized unit、CU)ノード、分散ユニット(distributed unit、DU)ノード、CUノードおよびDUノードを含むアクセスネットワークデバイス、またはCUコントロールプレーンノード(CU-CPノード)、CUユーザプレーンノード(CU-UPノード)、およびDUノードを含むアクセスネットワークデバイスを含み得る。
【0063】
ユーザプレーンネットワークエレメント103は、ユーザパケットの処理を、例えば、転送および課金を、主に担当する。
【0064】
データネットワーク104は、ユーザにデータ伝送サービスを、例えば、IPマルチメディアサービス(IP Multi-media Service、IMS)またはインターネットを、提供するキャリアネットワークである。DNは、アプリケーションサーバ(application server、AS)を含み得る。ASは、ソフトウェアフレームワークであり、アプリケーションプログラムが実行される環境を提供し、セキュリティ、データ、トランザクションサポート、負荷分散、および大規模分散システム管理などのサービスをアプリケーションプログラムに提供するように構成される。端末デバイスは、ASと通信することによってアプリケーションパケットを得る。AFがASのコントロールプレーンであることに注意されたい。
【0065】
アクセスおよびモビリティ管理ネットワークエレメント105は、モバイルネットワークにおけるモビリティ管理を、例えば、ユーザ位置更新、ユーザネットワーク登録、およびユーザハンドオーバーを、主に担当する。
【0066】
セッション管理ネットワークエレメント106は、モバイルネットワークにおけるセッション管理を、例えば、セッションの確立、修正、および解放を、主に担当する。具体的な機能は、例えば、ユーザにIPアドレスを割り当てることや、パケット転送機能を提供するユーザプレーンネットワークエレメントを選択することであってよい。
【0067】
ポリシーコントロールネットワークエレメント107は、アクセスおよびモビリティ管理ネットワークエレメントとセッション管理ネットワークエレメントに、サービス品質(quality of service、QoS)ポリシーおよびスライス選択ポリシーなどのポリシーを提供することを担当する。
【0068】
アプリケーションネットワークエレメント108は、3GPP(登録商標)ネットワークにサービスを提供することや、ポリシーコントロールネットワークエレメントとやり取りしてポリシーコントロールを実行することなどを担当する。
【0069】
統一データ管理ネットワークエレメント109は、サブスクリプション情報や認証/認可情報などのユーザデータを保管するように構成される。
【0070】
ネットワークエクスポージャネットワークエレメント110は、ネットワーク能力エクスポージャに関連するフレームワーク、認証、およびインターフェイスを提供し、5Gシステムネットワーク機能と別のネットワーク機能との間で情報を転送する。
【0071】
前述のデバイスまたはネットワークエレメントが、対応する機能を有する装置であってよく、または装置内のソフトウェア/ハードウェアモジュール(例えば、チップ)などであってもよいことを理解されたい。本出願のいずれかのデバイスまたはネットワークエレメントが、ソフトウェアの形態、またはソフトウェアとハードウェアとの組み合わせで実装されてよいことをさらに理解されたい。
【0072】
一例において、図1に示されているシステム100は、図2に示されている5Gシステムであってよい。システム100が、代わりに、4Gシステムまたは別のシステムであってもよいことを理解されたい。これは本出願で限定されない。
【0073】
図2は、5Gシステムのアーキテクチャの概略図である。システムのアーキテクチャの図において、図1と同じ参照番号を有するネットワークエレメントは、現在の5Gシステムにおける図1の対応するネットワークエレメントの名称である。図2を参照すると、5Gシステムのアーキテクチャは、以下のネットワークエレメント、すなわち、UE 101、(無線)アクセスネットワーク((radio)access network、(R)AN)102、ユーザプレーン機能(user plane function、UPF)103、データネットワーク(data network、DN)104、アクセスおよびモビリティ管理機能(access and mobility management function、AMF)105、セッション管理機能(Session Management Function、SMF)106、ポリシーコントロール機能(policy control function、PCF)107、アプリケーション機能(application function、AF)108、統一データ管理(unified data management、UDM)109、およびネットワークエクスポージャ機能(network exposure function)110のうちのいずれか1つ以上を含み得る。
【0074】
図2に示されている各ネットワークエレメントの名称が単なる名称であり、名称がネットワークエレメントの機能を制限しないことを理解されたい。別のネットワークでは、前述のネットワークエレメントは、他の名称を代わりに有し得る。これは本出願の実施形態で具体的に限定されない。例えば、6Gネットワークでは、前述のネットワークエレメントの一部または全部が5Gの用語を引き続き使用する可能性があり、または他の名称を有する可能性もある。ここでは一般的な説明が提供されている。以下では詳細は再度説明されない。同様に、図2に示されているネットワークエレメント間のインターフェイスは、一例にすぎない。5Gネットワークと別の将来のネットワークでは、ネットワークエレメント間のインターフェイスは、代わりに、図に示されているインターフェイスでなくてもよい。これは本出願で限定されない。
【0075】
本出願の実施形態が、図2に示されているシステムのアーキテクチャに限定されないことをさらに理解されたい。例えば、本出願が適用可能な通信システムは、より多くの、またはより少ない、ネットワークエレメントまたはデバイスを含み得る。図2のデバイスまたはネットワークエレメントは、ハードウェアであってよく、または機能分割によって得られるソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアとの組み合わせであってもよい。図2のデバイスまたはネットワークエレメントは、別のデバイスまたはネットワークエレメントを使用することによって互いに通信できる。
【0076】
従来のイーサネットの転送実装では、大量のデータパケットが転送ポートに瞬時に到着すると、多大な転送遅延またはパケット損失が発生される可能性がある。このため、従来のイーサネットでは、信頼性が高くて伝送遅延が保証されたサービスを提供できず、車両制御や産業用インターネットなどの分野の要求を満たすことができない。電気電子技術者協会(institute of electrical and electronics engineers、IEEE)は、信頼遅延伝送の要件のためにタイム・センシティブ・ネットワーキング(time sensitive network、TSN)規格を規定している。この規格は、遅延に敏感なサービスのデータ送信の信頼性と予測可能なエンドツーエンド伝送遅延を保証するために、レイヤ2スイッチングに基づいて信頼遅延伝送サービスを提供する。
【0077】
TSNは、レイヤ2伝送に基づいており、TSNスイッチノード(TSN Bridgeとも呼ばれる)とTSNエンドポイント(end stationまたはendpoint)とを含む。レイヤ2転送とは異なり、TSNスイッチノードは、媒体アクセス制御アドレス(media access control address、MACアドレス)学習に基づいてパケットを転送せず、TSNスイッチノード上で構成または作成される転送ルールに従ってパケットを転送する。TSNフローは一方向である。TSNフローの場合、TSNエンドポイントは、送信側(Talker)と受信側(Listener)とに分類される。TSN規格は、信頼遅延伝送を実現するために、TSNスイッチノードおよびTSNエンドポイントの挙動、ならびにTSNスイッチノードがデータフローを転送するスケジューリング方式を規定している。TSNスイッチノードは、データフローの識別子としてパケットの宛先MACアドレスを使用し、生成されたスケジューリングポリシーに従って信頼性と伝送遅延を保証するために、サービスフローの遅延要件に基づいてリソース予約とスケジューリング計画を実行する。
【0078】
TSN規格は、TSN集中管理アーキテクチャを規定している。図3は、TSN集中管理アーキテクチャの概略図である。図3を参照されたい。このアーキテクチャは、TSNエンドポイント(Talker/Listener)と、TSNスイッチノードと、コントロールプレーンネットワークエレメントとを含む。コントロールプレーンネットワークエレメントは、集中ユーザ構成(centralized user configuration、CUC)と集中ネットワーク構成(centralized network configuration、CNC)とを含む。詳細は以下の通りである。
【0079】
TSNエンドポイントは、データフローの送信側または受信側である。
【0080】
TSNスイッチノードは、TSNの規定に従ってデータフローのためのリソースを予約し、データパケットをスケジュールして転送する。
【0081】
CNCは、TSNユーザプレーンのトポロジとTSNスイッチノードの能力情報(例えば、TSNスイッチノードの送信遅延、およびTSNスイッチノードのポート間の内部処理遅延)を管理し、CUCによって提供されるフロー作成要求に基づいてTSNエンドポイントおよびTSNスイッチノード上でデータフローの転送経路と処理ポリシー(例えば、パケットを送受信するためのポート、および時間ゲート制御パラメータ)を生成し、次いで、TSNスイッチノード上の処理ポリシーを対応するTSNスイッチノードに配信する。
【0082】
CUCは、TSNエンドポイントのフロー作成要求を収集し、TalkerおよびListenerの要求を照合した後に、データフローを作成することをCNCに要求し、CNCによって生成される処理ポリシーを確認するためのものである。
【0083】
5Gシステム(5G System、5GS)は、ユーザのエンドツーエンド決定論的伝送を実現するために、図4に示されているアーキテクチャを規定している。図4を参照されたい。TSNスイッチノードの機能を実現し、5GSを含むTSNでエンドツーエンド決定論的伝送を実現するため、5GSは、TSNでスイッチノード(以下、5GSスイッチノードと呼ぶ)としてシミュレートされる。AFは、5GSに関する情報をTSNスイッチノードに関する情報に適合させ、CNCとやり取りし、CNCによって配信される情報を5GS方式で5GSへ送信する。ユーザプレーンTSN Translator(Device)(以下、デバイス側-TSNトランスレータ(Device Side-TSN Translator、DS-TT))とTSN Translator(UP)(以下、ネットワーク側-TSNトランスレータ(Network Side-TSN Translator、NW-TT))は、5GSユーザプレーンの論理機能であり、TSNスイッチノードの外部機能を、例えばトポロジディスカバリを、実施し、かつCNCスケジューリングルールを実施するためのものである。DS-TTは、UEとともに配備されてよく、または単独で配備されてもよい。同様に、NW-TTは、UPFとともに配備されてよく、または単独で配備されてもよい。
【0084】
本出願で、UPFがNW-TTに置き換えられてもよく、UEがDS-TTに置き換えられてもよいことに注意されたい。
【0085】
図1から図4に示されているいずれかのシステムでは、アクセスネットワークエレメントのスケジューリングの特殊性を、例えば、アップリンク-ダウンリンク構成とTTIスケジューリング保護を、考慮して、ダウンリンクサービスによってアクセスネットワークエレメント側にスケジューリング遅延が導入されることがある。
【0086】
例えば、図5は、従来技術でアクセスネットワークエレメントによってダウンリンクサービスパケットをスケジュールする概略図である。例えば、図5は4つのスロットを示しており、各スロットはスケジューリングウィンドウと処理ウィンドウとを含んでいる。それぞれのスケジューリングウィンドウは、アップリンクまたはダウンリンクのためのものであり得る。処理ウィンドウは、ダウンリンクサービスパケットを処理するためにアクセスネットワークエレメントによって使用される。ダウンリンクサービスパケットは、処理ウィンドウが始まる前にダウンリンクサービスパケットが到着する場合にのみ、最も近いダウンリンクスケジューリングウィンドウでスケジュールされ得る。しかしながら、ダウンリンクサービスパケットは、いつでもアクセスネットワークエレメントに到着し得る例えば、図5に示されているように、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する時点t1がアクセスネットワークエレメントのダウンリンクスケジューリングウィンドウ1内にある場合、アクセスネットワークエレメントは、次の最も近いダウンリンクスケジューリングウィンドウ(すなわち、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ2)でダウンリンクサービスパケットを最初にスケジュールできる。しかしながら、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する時点t2がアクセスネットワークエレメントの処理ウィンドウ内にある場合、ダウンリンクサービスパケットは、次の後ろのダウンリンクスケジューリングウィンドウ(すなわち、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ3)で最初にスケジュールされることができる。ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する時点t3がアクセスネットワークエレメントのダウンリンクスケジューリングウィンドウ2内にあり、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ2に隣接する次のスケジューリングウィンドウがアップリンクスケジューリングウィンドウ1である場合、ダウンリンクサービスパケットは、少なくとも最も近いダウンリンクスケジューリングウィンドウ(すなわち、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ3)が到来するときにのみスケジュールされることができる。ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する時点t4がアクセスネットワークエレメントのアップリンクスケジューリングウィンドウ1内にある場合、アクセスネットワークエレメントは、次の最も近いダウンリンクスケジューリングウィンドウ(すなわち、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ3)でダウンリンクサービスパケットを最初にスケジュールできる。図5の時点t2に受信されるダウンリンクサービスパケットは、スケジュールされるために少なくとも2スロット分の遅延を必要とし、図5の時点t3に受信されるダウンリンクサービスパケットは、スケジュールされるために少なくとも1スロット分の遅延を必要とする。したがって、アクセスネットワークエレメント側に導入されるスケジューリング遅延によって、サービスのエンドツーエンド遅延が保証されなくなる可能性がある。
【0087】
これに鑑み、本出願は、アクセスネットワークエレメント側のスケジューリング遅延を減らすために、ダウンリンク伝送方法を提供する。以下では、5Gネットワーク内の対応するネットワークエレメントのネーミングを一例として使用して、本出願で提供される方法が説明される。
【0088】
処理ウィンドウの期間が、以下のRANのスケジューリング処理遅延に等しいことに注意されたい。処理ウィンドウは、ダウンリンクサービスパケットを処理するためにアクセスネットワークエレメントによって使用される。ダウンリンクサービスパケットは、処理ウィンドウが始まる前にダウンリンクサービスパケットが到着する場合にのみ、最も近いダウンリンクスケジューリングウィンドウでスケジュールされ得る。処理ウィンドウで到着するダウンリンクサービスパケットは、次の後ろの最も近いダウンリンクスケジューリングウィンドウでスケジュールされる必要がある。すなわち、少なくともあと1スロット分が待たれる必要がある。
【0089】
本出願で説明されるダウンリンクサービスが、周期的なサービスであり得ることに注意されたい。換言すると、サービスパケットは、一定の間隔で送信され得る。一定の間隔は、ダウンリンクサービスパケットの送信周期である。通常は、産業シナリオにおいて周期的に送信されるパケットのサイズも固定され得る。
【0090】
本出願では、SMFとAFは互いに直接通信しなくてよく、PCFやNEFなどのネットワークエレメントを使用して互いに通信できる。これは本出願で限定されない。SMFとRANは互いに直接通信しなくてよく、AMFを使用して互いに通信できる。
【0091】
本出願では、特に明記しない限り、様々な実施形態において同じ用語が同じ意味を持つ。例えば、第1の時間調整情報は方法600のみで説明される。以下の第1の時間調整情報の意味については、方法600の説明を参照されたい。
【0092】
図6は、本出願によるダウンリンク伝送方法の概略フローチャートである。以下、図6に示されている方法600を説明する。
【0093】
S601:SMFは、第1の遅延を得る。
【0094】
第1の遅延は、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する期待時点と、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点との間の期間である。ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する期待時点は、第1のスケジューリングウィンドウ内にあり、第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次のスケジューリングウィンドウは、ダウンリンクスケジューリングウィンドウである。「推定」は、実際に起こるのではなく、「当初予定された」ものとして理解されてよい。
【0095】
本明細書では、RANによって期待されるダウンリンクサービスパケットがRANに到着する時点はtRANytと表記され、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点はtRANyaと表記される。
【0096】
この場合、第1の遅延=tRANyt-tRANyaである。
【0097】
例えば、tRANytが10:30であり、tRANyaが10:29であると仮定すると、第1の遅延は1minである。
【0098】
以下では、SMFが第1の遅延を得る2つの方式について説明する。
【0099】
方式1:
SMFによって得られる第1の遅延は、SMFによって決定される。
【0100】
任意に選べることとして、SMFは、RANの無線リソースの構成情報と、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点tRANyaとを得、無線リソースの構成情報とダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点tRANyaとに基づいて、第1の遅延を決定してよい。
【0101】
例えば、無線リソースの構成情報は、スロット開始時点、スロット期間、またはスロット内のシンボル数、アップリンク-ダウンリンクスロット構成、およびRANのスケジューリング処理遅延のうちの少なくともいずれか1つを含み得る。SMFは、無線リソースの構成情報に基づいて、スケジューリングウィンドウの境界、処理ウィンドウの境界、およびスケジューリングウィンドウが図5のアップリンクスケジューリングウィンドウであるかダウンリンクスケジューリングウィンドウであるかを決定できる。
【0102】
例えば、RANは、NGセットアップ(Setup)プロセスで無線リソースの構成情報と対応するセルIDとをAMFに報告でき、SMFは、AMFから無線リソースの構成情報とセルIDとを得ることができる。NGセットアッププロセスはN2セットアッププロセスと呼ばれることもあり、RANとAMFとの間のインターフェイスはNGインターフェイスと呼ばれる。
【0103】
あるいは、UEの登録プロセスにおいて、RANがAMFに登録要求を転送する場合は、登録要求が、セルIDと無線リソースの構成情報とを携えてよく、またはセルID、UE ID、および無線リソースの構成情報を携えてもよい。次いで、SMFは、AMFから無線リソースの構成情報を得ることができる。
【0104】
あるいは、セッションセットアップのときに、RANは、セルIDと無線リソースの対応する構成情報とを送信してもよく、またはセルID、UE ID、および無線リソースの対応する構成情報をN2メッセージでSMFへ送信してもよい。
【0105】
あるいは、RANは、セルに対応する無線リソースの構成情報をネットワークデータ分析機能(network data analytics function、NWDAF)ネットワークエレメントに提供してもよく、SMFは、NWDAFから無線リソースの構成情報と対応するセルIDとを得てもよい。
【0106】
一例において、SMFは、UPFからRANへの伝送遅延とダウンリンクサービスパケットがUPFに到着する推定時点とに基づいて、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点tRANyaを決定できる。
【0107】
本明細書では、UPFからRANへの伝送遅延はTUPF-RANと表記され、ダウンリンクサービスパケットがUPFに到着する推定時点はtUPFyaと表記される。
【0108】
例えば、tRANya=TUPF-RAN+tUPFyaである。あるいは、tRANya=TUPF-RAN+tUPFya+TUPFであり、TUPFはUPFにおけるダウンリンクサービスパケットのバッファ(または待ち行列)時間である。TUPFは、QoS情報内の遅延要件またはサービス優先度に基づいてSMFまたはUPFによって決定されてよい。ただし、これは本出願で限定されない。
【0109】
別の一例では、SMFが、PCFからダウンリンクサービスパケット(またはダウンリンクサービス)のQoS情報を得、QoS情報に基づいて、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点を決定してよい。
【0110】
具体的に述べると、PCFによって提供されるQoS情報またはPCCルール(Policy of Charging and Control rule)は、ダウンリンクサービスパケットがUPFに到着する推定時点を含む。SMFは、PCFからQoS情報またはPCCルールを受信し、ダウンリンクサービスパケットがUPFに到着する推定時点を得、次いで、ダウンリンクサービスパケットがUPFに到着する推定時点に基づいて、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点を決定する。QoS情報またはPCCルールは、ダウンリンクサービスパケットの周期と、周期内のサービスパケットの総数とをさらに含み得る。
【0111】
さらに、SMFが、無線リソースの構成情報とダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点とに基づいて、第1の遅延を決定することは、SMFが、無線リソースの構成情報とダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点とに基づいて、RANがダウンリンクサービスパケットをスケジュールするための推定第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウを決定するステップと、SMFが、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウに基づいて第3のスケジューリングウィンドウの境界を決定するステップであって、第3のスケジューリングウィンドウが第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウの前のスケジューリングウィンドウである、ステップと、SMFが、第3のスケジューリングウィンドウの境界に基づいて第1の遅延を決定するステップとを含み得る。
【0112】
以下では、図5を参照しながら例を用いて説明を提供する。
【0113】
例1:ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点tRANyaがt1であると仮定すると、SMFは、無線リソースの構成情報とt1とに基づいて、RANがダウンリンクサービスパケットをスケジュールするための推定第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウが、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ2であると決定できる。この場合、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する期待時点は、第3のスケジューリングウィンドウ内にあり、第3のスケジューリングウィンドウは、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウの前のスケジューリングウィンドウ、すなわちダウンリンクスケジューリングウィンドウ1である。第1の遅延は、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ1の上限(すなわち、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ1の2つの境界のうちの、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ2により近い境界)とt1との間の期間T2であり得る。あるいは、第1の遅延は、T2未満のいずれかの値であってもよい。例1において、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する期待時点は、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ1の上限として、またはt1(t1を含む)とダウンリンクスケジューリングウィンドウ1の上限との間のいずれかの時点として、理解され得る。
【0114】
例2:ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点tRANyaがt2であると仮定すると、SMFは、無線リソースの構成情報とt2とに基づいて、RANがダウンリンクサービスパケットをスケジュールするための推定第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウが、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ3であると決定できる。この場合、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する期待時点は、第3のスケジューリングウィンドウ内にあり、第3のスケジューリングウィンドウは、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウの前のスケジューリングウィンドウ、すなわちアップリンクスケジューリングウィンドウ1である。第1の遅延は、アップリンクスケジューリングウィンドウ1の下限(すなわち、アップリンクスケジューリングウィンドウ1の2つの境界のうちの、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ2により近い境界)とt2との間の期間T3であり得る。あるいは、第1の遅延は、アップリンクスケジューリングウィンドウ2の上限(すなわち、アップリンクスケジューリングウィンドウ2の2つの境界のうちの、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ3により近い境界)とt2との間の期間T4であってもよい。あるいは、第1の遅延は、T3より大きくT4より小さいいずれかの値であってもよい。例2において、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する期待時点は、アップリンクスケジューリングウィンドウ1の上限として、またはアップリンクスケジューリングウィンドウ1の下限(アップリンクスケジューリングウィンドウ1の下限を含む)とアップリンクスケジューリングウィンドウ1の上限との間のいずれかの時点として、理解され得る。
【0115】
例3:ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点tRANyaがt3であると仮定すると、SMFは、無線リソースの構成情報とt3とに基づいて、RANがダウンリンクサービスパケットをスケジュールするための推定第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウが、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ3であると決定できる。この場合、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する期待時点は、第3のスケジューリングウィンドウ内にあり、第3のスケジューリングウィンドウは、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウの前のスケジューリングウィンドウ、すなわちアップリンクスケジューリングウィンドウ1である。第1の遅延は、アップリンクスケジューリングウィンドウ1の下限とt3との間の期間T5であり得る。あるいは、第1の遅延は、アップリンクスケジューリングウィンドウ1の上限とt3との間の期間T6であってもよい。あるいは、第1の遅延は、T5より大きくT6より小さいいずれかの値であってもよい。例3において、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する期待時点は、アップリンクスケジューリングウィンドウ1の上限として、またはアップリンクスケジューリングウィンドウ1の下限(アップリンクスケジューリングウィンドウ1の下限を含む)とアップリンクスケジューリングウィンドウ1の上限との間のいずれかの時点として、理解され得る。
【0116】
例4:ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点tRANyaがt4であると仮定すると、SMFは、無線リソースの構成情報とt4とに基づいて、RANがダウンリンクサービスパケットをスケジュールするための推定第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウが、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ3であると決定できる。この場合、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する期待時点は、第3のスケジューリングウィンドウ内にあり、第3のスケジューリングウィンドウは、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウの前のスケジューリングウィンドウ、すなわちアップリンクスケジューリングウィンドウ1である。第1の遅延は、アップリンクスケジューリングウィンドウ1の上限とt4との間の期間T7であり得る。あるいは、第1の遅延は、T7未満のいずれかの値であってもよい。例4において、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する期待時点は、アップリンクスケジューリングウィンドウ1の上限として、またはt4(t4を含む)とアップリンクスケジューリングウィンドウ1の上限との間のいずれかの時点として、理解され得る。前述の例で、第1の遅延は、代わりに、時間範囲であってもよい。例えば、例1の第1の遅延は[0,T2]であってよく、例2の第1の遅延は[T3,T4]であってよく、例3の第1の遅延は[T5,T6]であってよく、例4の第1の遅延は[0,T7]であってよい。
【0117】
方式2:
SMFは、RANから第1の遅延を得ることができる。換言すると、RANが第1の遅延を決定し、第1の遅延をSMFへ送信することができる。
【0118】
例えば、SMFは、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点tRANyaを得、次いで、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点tRANyaをRANへ送信することができる。RANは、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点tRANyaを受信した後に、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点tRANyaに基づいて第1の遅延を決定し、次いで第1の遅延をSMFへ送信することができる。
【0119】
例えば、RANは、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点tRANyaと無線リソースの構成情報とに基づいて、第1の遅延を決定できる。ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点tRANyaと無線リソースの構成情報とに基づいて第1の遅延を決定する方法の詳細については、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点tRANyaと無線リソースの構成情報とに基づいてSMFによって第1の遅延を決定する前述の説明を参照されたい。ここでは詳細は再度説明されない。
【0120】
加えて、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点tRANyaをSMFがどのように得るかについては、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点tRANyaをSMFが得る方式の上記の説明も参照されたい。ここでは詳細は再度説明されない。
【0121】
任意に選べることとして、S601は、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点tRANyaがRANの処理ウィンドウ内にある場合にのみ、またはtRANyaが位置されるスロットの次のスロットがアップリンクスロットである場合にのみ、実行されてもよい。例えば、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点tRANyaがt1またはt4である場合は、ステップS601は実行されなくてもよく、換言すると、方法600は実行されない。
【0122】
S602:SMFは、UPF(すなわち、第1のネットワークエレメントの一例)へ第1の遅延に関連する時間調整情報を送信する。相応に、UPFは、SMFから時間調整情報を受信する。
【0123】
以下では、この時間調整情報は第1の時間調整情報と表記される。第1の遅延は時点であってよく、または時間範囲であってもよいので、第1の時間調整情報が時点であってよく、または時間範囲であってもよいことを理解されたい。
【0124】
第1の時間調整情報は、第1の遅延であってよい。あるいは、第1の時間調整情報は、第1の遅延とダウンリンクサービスパケットがUPFに到着する推定時点tUPFyaとに基づいて決定される第4の時点であってもよい。
【0125】
第4の時点は、UPFがダウンリンクサービスパケットを送信する期待時点である。例えば、第4の時点=tUPFya+第1の遅延である。あるいは、第4の時点=tUPFya+第1の遅延+TUPFである。TUPFの意味については、前述の説明を参照されたい。第1の遅延が時間範囲である場合、SMFは、第4の時点を得るために、時間範囲内の特定の値をtUPFyaに、またはtUPFyaおよびTUPFに、加算できる。あるいは、SMFは、新しい時間範囲を得るために、時間範囲をtUPFyaに、またはtUPFyaおよびTUPFに、加算してもよく、得られた新しい時間範囲は、第4の時点として使用されてよく、または得られた新しい時間範囲内のいずれかの時点が、第4の時点として使用されてもよい。
【0126】
S603:UPFは、第1の時間調整情報に基づいて、ダウンリンクサービスパケットを送信する時点(第1の時点と表記)を決定する。
【0127】
第1の時点にUPFによって送信されるダウンリンクサービスパケットがRANに到着する時点(第3の時点と表記)は、RANの第1のスケジューリングウィンドウ内にあり、第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次のスケジューリングウィンドウは、ダウンリンクスケジューリングウィンドウである。換言すると、UPFは、第1の時点にダウンリンクサービスパケットを送信するので、ダウンリンクサービスパケットは、RANに到着した後に第4のダウンリンクスケジューリングウィンドウでスケジュールされ得、第4のダウンリンクスケジューリングウィンドウは、第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次のスケジューリングウィンドウである。
【0128】
例えば、第1の時間調整情報が第1の遅延である場合、UPFは、第1の時点が、UPFがダウンリンクサービスパケットを送信する推定時点tUPFyaと第1の遅延との和であると決定できる。
【0129】
例えば、第1の時間調整情報が第4の時点である場合、UPFは、第1の時点が第4の時点であると、または第1の時点が第4の時点からTUPFを減算することによって得られた時点であると、決定できる。
【0130】
第1の時間調整情報が特定の時点である場合に、第4の時点が特定の時点であることを理解されたい。第1の時間調整情報が時間範囲である場合、第4の時点は、前述の計算方法に従って得られる新しい時間範囲内のいずれかの値であり得る。
【0131】
S604:ダウンリンクサービスパケットを受信すると、UPFは第1の時点にダウンリンクサービスパケットを送信する。
【0132】
図7を参照しながら例を用いて説明が提供される。図7を参照されたい。UPFが元の予定に従って時点t5にダウンリンクサービスパケットを送信する場合、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する時点はt2であり、ダウンリンクサービスパケットは、スケジュールされる前に、RAN側の少なくとも2つのスロットでバッファされる必要がある。すなわち、ダウンリンクサービスパケットは、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ3で最初にスケジュールされ得る。ダウンリンクサービスパケットの送信時点が第1の時点に調整される場合、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する時点は、RANの第1のスケジューリングウィンドウ内にあるので、RANがダウンリンクサービスパケットをバッファする時間は短縮される。例えば、第1の時点がt7である場合、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する時点t4は、RANのアップリンクスケジューリングウィンドウ1内にあり、アップリンクスケジューリングウィンドウ1は、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ3に隣接する前のスケジューリングウィンドウであり、RANでダウンリンクサービスパケットをバッファする時間は、t7-t5の期間だけ短縮され得る。別の一例として、UPFが元の予定に従って時点t6にダウンリンクサービスパケットを送信する場合、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する時点はt3であり、ダウンリンクサービスパケットは、スケジュールされる前に、RAN側の少なくとも1つのスロットでバッファされる必要がある。すなわち、ダウンリンクサービスパケットは、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ3で最初にスケジュールされ得る。ダウンリンクサービスパケットの送信時点が第1の時点に調整される場合、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する時点は、RANの第1のスケジューリングウィンドウ内にあるので、RANがダウンリンクサービスパケットをバッファする時間は短縮される。例えば、第1の時点がt7である場合、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する時点t4は、RANのアップリンクスケジューリングウィンドウ1内にあり、アップリンクスケジューリングウィンドウ1は、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ3に隣接する前のスケジューリングウィンドウであり、RANでダウンリンクサービスパケットをバッファする時間は、t7-t6の期間だけ短縮され得る。
【0133】
したがって、本出願で提供されるダウンリンク伝送方法によると、UPFは、SMFによって提供される時間調整情報に基づいてダウンリンクサービスパケットの送信時点を調整できるので、UPFが調整された送信時点にダウンリンクサービスパケットを送信するときに、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する時点は、RANの第1のスケジューリングウィンドウ内であり得、ダウンリンクサービスパケットは、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウ内でスケジュールされ得、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウは、第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次のスケジューリングウィンドウである。これは、アクセスネットワークエレメントによってダウンリンクサービスパケットをスケジュールするスケジューリング待機遅延を減らすのに役立つ。さらに、UPFは、複数のRANに通常接続され、複数のダウンリンクサービスパケットを受信する。本方法によると、リソースを適切に使用し、別々のRANへ送信されるダウンリンクサービスパケット間の処理競合を緩和および回避し、UPFにおけるダウンリンクサービスパケットの処理効率を改善し、かつダウンリンクサービスパケットと別のダウンリンクサービスパケットのエンドツーエンド遅延要件を保証するのを助けるため、UPFは、ダウンリンクサービスパケットをバッファしながら別のダウンリンクサービスパケットを優先的に処理できる。
【0134】
任意に選べることとして、本方法は、以下のステップをさらに含んでもよい。
【0135】
S605:SMFは、第1の時間調整情報に基づいて第3の時点を決定する。
【0136】
具体的に述べると、第3の時点は、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する時点である。例えば、第3の時点=tRANya+第1の時間調整情報であり、または第3の時点=第4の時点+TUPF-RANである。あるいは、第3の時点は、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する期待時点tRANytと同じである。tRANyaとTUPF-RANの意味については、前述の説明を参照されたい。
【0137】
第1の時間調整情報は時点であってよく、または時間範囲であってもよいので、第3の時点は時点であってよく、または時間範囲であってもよい。
【0138】
S606:SMFは、RANへ第3の時点を送信し、第3の時点は、ダウンリンクサービスパケットをスケジュールするためにRANによって使用される。
【0139】
具体的に述べると、RANは、SMFによって送信されるダウンリンクサービスパケットに関係する第3の時点を受信した後に、第3の時点に基づいて、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する時点を決定できる。RANは、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する時点を決定した後に、その時点に基づいてダウンリンクサービスパケットをスケジュールできる。例えば、ダウンリンクサービスパケットのエンドツーエンド伝送遅延を減らし、コントロールプレーンリソースを節約するため、RANは、ダウンリンクサービスパケットの周期とダウンリンクサービスパケットがRANに到着する時点とに基づいて、ダウンリンクサービスパケットに対して半永続スケジューリングを実行できる、すなわち、周期的に繰り返し使用されることができる同じ時間周波数リソースをダウンリンクサービスパケットに1回割り当てることができる。
【0140】
図8は、本出願による別のダウンリンク伝送方法の例示的なフローチャートである。以下では、図8に示されている方法800について説明する。
【0141】
S801:SMFは、第1の遅延を得る。
【0142】
第1の遅延は、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する期待時点と、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点との間の期間であり、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する期待時点は、第1のスケジューリングウィンドウ内にあり、第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次のスケジューリングウィンドウは、ダウンリンクスケジューリングウィンドウである。「推定」は、実際に起こるのではなく、「当初予定された」ものとして理解されてよい。
【0143】
本明細書では、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する期待時点はtRANytと表記され、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点はtRANyaと表記される。
【0144】
この場合、第1の遅延=tRANyt-tRANyaである。
【0145】
例えば、tRANytが10:30であり、tRANyaが10:29であると仮定すると、第1の遅延は1minである。
【0146】
以下では、SMFが第1の遅延を得る2つの方式について説明する。
【0147】
方式1:
SMFによって得られる第1の遅延は、SMFによって決定される。
【0148】
任意に選べることとして、SMFは、RANの無線リソースの構成情報と、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点tRANyaとを得、無線リソースの構成情報とダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点tRANyaとに基づいて、第1の遅延を決定してよい。
【0149】
例えば、無線リソースの構成情報は、情報を、例えば、スロット開始時点、スロット期間、またはスロット期間を推定するためのものであり得るスロット内のシンボル数、アップリンク-ダウンリンクスロット構成、およびRANのスケジューリング処理遅延を、含み得る。
【0150】
例えば、RANは、NGセットアップ(Setup)プロセスで無線リソースの構成情報と対応するセルIDとをAMFに報告でき、SMFは、AMFから無線リソースの構成情報とセルIDとを得ることができる。NGセットアッププロセスはN2セットアッププロセスと呼ばれることもあり、RANとAMFとの間のインターフェイスはNGインターフェイスと呼ばれる。
【0151】
あるいは、UEの登録プロセスにおいて、RANがAMFに登録要求を転送する場合は、登録要求が、セルIDと無線リソースの構成情報とを携えてよく、またはセルID、UE ID、および無線リソースの構成情報を携えてもよい。次いで、SMFは、AMFから無線リソースの構成情報を得ることができる。
【0152】
あるいは、セッションセットアップのときに、RANは、セルIDと無線リソースの対応する構成情報とを送信してもよく、またはセルID、UE ID、および無線リソースの対応する構成情報をN2メッセージでSMFへ送信してもよい。
【0153】
あるいは、RANは、セルに対応する無線リソースの構成情報をネットワークデータ分析機能(network data analytics function、NWDAF)ネットワークエレメントに提供してもよく、SMFは、NWDAFから無線リソースの構成情報と対応するセルIDとを得てもよい。
【0154】
一例において、SMFは、UPFからRANへの伝送遅延とダウンリンクサービスパケットがUPFに到着する推定時点とに基づいて、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点tRANyaを決定できる。
【0155】
本明細書では、UPFからRANへの伝送遅延はTUPF-RANと表記され、ダウンリンクサービスパケットがUPFに到着する推定時点はtUPFyaと表記される。
【0156】
例えば、tRANya=TUPF-RAN+tUPFyaである。あるいは、tRANya=TUPF-RAN+tUPFya+TUPFであり、TUPFはUPFにおけるダウンリンクサービスパケットのバッファ(または待ち行列)時間である。TUPFは、QoS情報内の遅延要件またはサービス優先度に基づいてSMFまたはUPFによって決定されてよい。ただし、これは本出願で限定されない。
【0157】
別の一例では、SMFが、PCFからダウンリンクサービスパケット(またはダウンリンクサービス)のQoS情報を得、QoS情報に基づいて、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点を決定してよい。
【0158】
具体的に述べると、PCFによって提供されるQoS情報またはPCCルール(Policy of Charging and Control rule)は、ダウンリンクサービスパケットがUPFに到着する推定時点を含む。SMFは、PCFからQoS情報またはPCCルールを受信し、ダウンリンクサービスパケットがUPFに到着する推定時点を得、次いで、ダウンリンクサービスパケットがUPFに到着する推定時点に基づいて、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点を決定する。QoS情報またはPCCルールは、ダウンリンクサービスパケットの周期と、周期内のバーストサイズをさらに含み得る。
【0159】
さらに、SMFが、無線リソースの構成情報とダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点とに基づいて、第1の遅延を決定することは、SMFが、無線リソースの構成情報とダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点とに基づいて、RANがダウンリンクサービスパケットをスケジュールするための推定第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウを決定するステップと、SMFが、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウに基づいて第3のスケジューリングウィンドウの境界を決定するステップであって、第3のスケジューリングウィンドウが第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウの前のスケジューリングウィンドウである、ステップと、SMFが、第3のスケジューリングウィンドウの境界に基づいて第1の遅延を決定するステップとを含み得る。
【0160】
具体的な例については、ステップS601の例1から例4を参照されたい。
【0161】
加えて、SMFが、無線リソースの構成情報とダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点とに基づいて、第1の遅延を決定することは、SMFが、無線リソースの構成情報とダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点とに基づいて、RANがダウンリンクサービスパケットをスケジュールするための推定第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウを決定するステップと、SMFが、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウに基づいて第5のスケジューリングウィンドウの境界を決定するステップであって、第5のスケジューリングウィンドウが、RANがダウンリンクサービスパケットをスケジュールする期待ウィンドウであり、第5のスケジューリングウィンドウが、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウの前のダウンリンクスケジューリングウィンドウである、ステップと、SMFが、第5のスケジューリングウィンドウの境界に基づいて第6のスケジューリングウィンドウを決定するステップであって、第6のスケジューリングウィンドウが、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する期待時点が位置されるスケジューリングウィンドウである、ステップと、AMFが、第6のスケジューリングウィンドウの境界に基づいて第1の遅延を決定するステップとを含み得る。
【0162】
本方法に従って決定されるダウンリンクサービスパケットがRANに到着する期待時点が、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点より早いかまたは等しいことを理解されたい。
【0163】
以下では、図5を参照しながら例を用いて説明を提供する。
【0164】
例5:ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点tRANyaがt2であると仮定すると、SMFは、無線リソースの構成情報とt2とに基づいて、RANがダウンリンクサービスパケットをスケジュールするための推定第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウが、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ3であると決定できる。この場合、RANがダウンリンクサービスパケットをスケジュールするための期待ウィンドウは、第5のスケジューリングウィンドウであり、第5のスケジューリングウィンドウは、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウの前のダウンリンクスケジューリングウィンドウ、すなわちダウンリンクスケジューリングウィンドウ2であり、第6のスケジューリングウィンドウは、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ1である。したがって、第1の遅延は、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ1の下限(すなわち、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ1の2つの境界のうちの、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ2からより遠い境界)とt2との間の期間T3’であり得る。あるいは、第1の遅延は、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ1の上限(すなわち、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ1の2つの境界のうちの、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ2により近い境界)とt2との間の期間T4’であってもよい。あるいは、第1の遅延は、T4’より大きくT3’より小さいいずれかの値であってもよい。例5において、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する期待時点は、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ1の上限として、またはアップリンクスケジューリングウィンドウ1の下限(アップリンクスケジューリングウィンドウ1の下限を含む)とアップリンクスケジューリングウィンドウ1の上限との間のいずれかの時点として、理解され得る。
【0165】
例6:ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点tRANyaがt3であると仮定すると、SMFは、無線リソースの構成情報とt3とに基づいて、RANがダウンリンクサービスパケットをスケジュールするための推定第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウが、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ3であると決定できる。この場合、RANがダウンリンクサービスパケットをスケジュールするための期待ウィンドウは、第5のスケジューリングウィンドウであり、第5のスケジューリングウィンドウは、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウの前のダウンリンクスケジューリングウィンドウ、すなわちダウンリンクスケジューリングウィンドウ2であり、第6のスケジューリングウィンドウは、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ1である。したがって、第1の遅延は、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ1の下限とt3との間の期間T5’であり得る。あるいは、第1の遅延は、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ1の上限とt3との間の期間T6’であってもよい。あるいは、第1の遅延は、T6’より大きくT5’より小さいいずれかの値であってもよい。例6において、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する期待時点は、アップリンクスケジューリングウィンドウ1の上限として、またはアップリンクスケジューリングウィンドウ1の下限(アップリンクスケジューリングウィンドウ1の下限を含む)とアップリンクスケジューリングウィンドウ1の上限との間のいずれかの時点として、理解され得る。
【0166】
前述の例で、第1の遅延は時間範囲であってもよい。例えば、例5の第1の遅延は[T4’,T3’]であってよく、例6の第1の遅延は[T6’,T5’]であってよい。
【0167】
方式2:
SMFは、RANから第1の遅延を得ることができる。換言すると、RANが第1の遅延を決定し、第1の遅延をSMFへ送信することができる。
【0168】
例えば、SMFは、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点tRANyaを得、次いで、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点tRANyaをRANへ送信することができる。RANは、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点tRANyaを受信した後に、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点tRANyaに基づいて第1の遅延を決定し、次いで第1の遅延をSMFへ送信することができる。
【0169】
例えば、RANは、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点tRANyaと無線リソースの構成情報とに基づいて、第1の遅延を決定できる。ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点tRANyaと無線リソースの構成情報とに基づいて第1の遅延を決定する方法の詳細については、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点tRANyaと無線リソースの構成情報とに基づいてSMFによって第1の遅延を決定する前述の説明を参照されたい。ここでは詳細は再度説明されない。
【0170】
加えて、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点tRANyaをSMFがどのように得るかについては、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点tRANyaをSMFが得る方式の上記の説明も参照されたい。ここでは詳細は再度説明されない。
【0171】
任意に選べることとして、S801は、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点tRANyaがRANの処理ウィンドウ内にある場合にのみ、またはtRANyaが位置されるスロットの次のスロットがアップリンクスロットである場合にのみ、実行されてもよい。例えば、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点tRANyaがt1またはt4である場合は、ステップS801は実行されなくてもよく、換言すると、方法800は実行されない。
【0172】
S802:SMFは、AF(すなわち、第1のネットワークエレメントの別の一例)へ第1の遅延に関連する時間調整情報を送信する。相応に、AFは、SMFから時間調整情報を受信する。
【0173】
以下では、この時間調整情報は第2時間調整情報と表記される。
【0174】
任意に選べることとして、第2の時間調整情報は、第1の遅延、第1の遅延に基づいて決定されるダウンリンクサービスパケットがUPFに到着する期待時点、および第1の遅延に基づいて決定されるダウンリンクサービスパケットがUEに到着する期待時点のうちのいずれか1つ以上を含み得る。
【0175】
例えば、第2の時間調整情報が第1の遅延である場合、SMFは、第1の遅延がアドバンスであるかリターデーションであるかをAFに指示できる。例えば、第1の遅延が第3のスケジューリングウィンドウの境界に基づいて決定される場合は、第1の遅延はリターデーションであり、または、第1の遅延が第6のスケジューリングウィンドウの境界に基づいて決定される場合は、第1の遅延はアドバンスである。第1の遅延がアドバンスである場合、AFによって決定されるダウンリンクサービスパケットの送信時間は、推定送信時間より第1の遅延だけ早く、または、第1の遅延がリターデーションである場合、AFによって決定されるダウンリンクサービスパケットの送信時間は、推定送信時間より第1の遅延だけ遅い。
【0176】
任意に選べることとして、SMFは、第1の遅延がリターデーションである場合にのみ、AFのために追加の指示を提供してよい。追加の指示がない場合、第1の遅延はアドバンスである。
【0177】
任意に選べることとして、SMFは、AFが選択するべき、アドバンスである第1の遅延とリターデーションである第1の遅延の両方を、代わりに提供してもよい。
【0178】
第2の時間調整情報が第1の遅延ではない場合、または前述の項目のうちの第1の遅延以外の項目をさらに含む場合に、SMFが、第1の遅延に基づいて、第2の時間調整情報を、または前述の項目のうちの第1の遅延以外の項目を、最初に決定し、次いで、決定された情報をAFへ送信することを理解されたい。
【0179】
例えば、ダウンリンクサービスパケットがUPFに到着する期待時点は、ダウンリンクサービスパケットがUPFに到着する推定時間と第1の遅延との和または差であり得る。例えば、第1の遅延が第3のスケジューリングウィンドウの境界に基づいて決定される場合、ダウンリンクサービスパケットがUPFに到着する期待時点は、ダウンリンクサービスパケットがUPFに到着する推定時間と第1の遅延との和であり得、または、第1の遅延が第6のスケジューリングウィンドウの境界に基づいて決定される場合、ダウンリンクサービスパケットがUPFに到着する期待時点は、ダウンリンクサービスパケットがUPFに到着する推定時間と第1の遅延との差であり得る。
【0180】
ダウンリンクサービスパケットがUEに到着する期待時点は、ダウンリンクサービスパケットがUEに到着する推定時間と第1の遅延との和または差であり得る。例えば、第1の遅延が第3のスケジューリングウィンドウの境界に基づいて決定される場合、ダウンリンクサービスパケットがUEに到着する期待時点は、ダウンリンクサービスパケットがUEに到着する推定時間と第1の遅延との和であり得、または、第1の遅延が第6のスケジューリングウィンドウの境界に基づいて決定される場合、ダウンリンクサービスパケットがUPFに到着する期待時点は、ダウンリンクサービスパケットがUEに到着する推定時間と第1の遅延との差であり得る。
【0181】
第1の遅延は時間範囲であってよく、第2の時間調整情報は第1の遅延に基づいて決定される。したがって、第2の時間調整情報は、時点であってよく、または時間範囲であってもよい。第1の遅延が時間範囲である場合、第2の時間調整情報は、第1の遅延に基づいてSMFによって決定される時間範囲であってよい。あるいは、SMFは、第1の遅延に基づいて時間範囲を決定し、次いで、時間範囲に基づいて時間範囲内の或る時点を第2の時間調整情報として決定してもよい。
【0182】
S803:AFは、第2の時間調整情報に基づいて、ASがダウンリンクサービスパケットを送信する第2の時点を決定する。
【0183】
第2の時点に送信されるダウンリンクサービスパケットがRANに到着する第3の時点は、RANの第1のスケジューリングウィンドウ内にあり、第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次のスケジューリングウィンドウは、ダウンリンクスケジューリングウィンドウである。換言すると、ASは、第2の時点にダウンリンクサービスパケットを送信するので、ダウンリンクサービスパケットは、RANに到着した後に第4のダウンリンクスケジューリングウィンドウでスケジュールされ得、第4のダウンリンクスケジューリングウィンドウは、第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次のスケジューリングウィンドウである。
【0184】
例えば、第2の時間調整情報が第1の遅延である場合、AFは、第2の時点が、ASがダウンリンクサービスパケットを送信する推定時点tASyaと第1の遅延との和または差であると決定できる。具体的に述べると、第1の遅延がアドバンスである場合、第2の時点は、ASがダウンリンクサービスパケットを送信する推定時点tASyaと第1の遅延との差であり、または、第1の遅延がリターデーションである場合、第2の時点は、ASがダウンリンクサービスパケットを送信する推定時点tASyaと第1の遅延との和である。
【0185】
例えば、第2の時間調整情報が、ダウンリンクサービスパケットがUPFに到着する期待時点である場合、AFは、ダウンリンクサービスパケットがUPFに到着する推定時点tUPFyaと、ダウンリンクサービスパケットがUPFに到着する期待時点tUPFqaとの差に基づいて第2の時点を決定できる。具体的に述べると、第2の時点=tASys+tUPFqa-tUPFyaであり、tASysは、ASがダウンリンクサービスパケットを送信する推定時点である。
【0186】
例えば、第2の時間調整情報が、ダウンリンクサービスパケットがUEに到着する期待時点である場合、AFは、ダウンリンクサービスパケットがUEに到着する推定時点tUEyaと、ダウンリンクサービスパケットがUPFに到着する期待時点tUEqaとの差に基づいて第2の時点を決定できる。具体的に述べると、第2の時点=tASys+tUEqa-tUEyaであり、tASysは、ASがダウンリンクサービスパケットを送信する推定時点である。
【0187】
第2の時間調整情報が時間範囲である場合、AFは時間範囲に基づいて時間範囲内の特定の時点を最初に決定し、次いで、特定の時点に基づいて第2の時点を決定することができる。あるいは、AFは、第2の時間調整情報に基づいて時間範囲を直接決定してもよく、AFは、時間範囲に基づいて時間範囲内の第2の時点をさらに決定する。
【0188】
S804:AFは、ASへ第2の時点を送信する。
【0189】
S805:ASは、第2の時点にダウンリンクサービスパケットを送信する。
【0190】
図9を参照しながら例を用いて説明を提供する。図9を参照されたい。ASが時点t9にダウンリンクサービスパケットを送信する場合、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する時点はt2であり、ダウンリンクサービスパケットは、スケジュールされる前に、RAN側の少なくとも2つのスロットでバッファされる必要がある。すなわち、ダウンリンクサービスパケットは、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ3で最初にスケジュールされ得る。ダウンリンクサービスパケットの送信時点が第2の時点に調整される場合、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する時点は、RANの第1のスケジューリングウィンドウ内にあるので、RANがダウンリンクサービスパケットをバッファする時間は短縮される。例えば、第2の時点がt11である場合、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する時点は、RANのアップリンクスケジューリングウィンドウ1内にあり、アップリンクスケジューリングウィンドウ1は、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ3に隣接する前のスケジューリングウィンドウであり、ダウンリンクサービスパケットをバッファする時間は、t11-t9の期間だけ短縮され得る。別の一例として、第2の時点がt8である場合は、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する時点がRANのダウンリンクスケジューリングウィンドウ1内にあり、ダウンリンクサービスパケットは、1スロットをバッファすることによってダウンリンクスケジューリングウィンドウ2でスケジュールされることができ、ダウンリンクサービスパケットをバッファする時間は、1スロットだけ短縮され得る。
【0191】
別の一例として、ASが時点t10にダウンリンクサービスパケットを送信する場合、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する時点はt3であり、ダウンリンクサービスパケットは、スケジュールされる前に、RAN側の少なくとも1つのスロットでバッファされる必要がある。すなわち、ダウンリンクサービスパケットは、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ3で最初にスケジュールされ得る。ダウンリンクサービスパケットの送信時点が第2の時点に調整される場合、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する時点は、RANの第1のスケジューリングウィンドウ内にあるので、RANがダウンリンクサービスパケットをバッファする時間は短縮される。例えば、第2の時点がt11である場合、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する時点は、RANのアップリンクスケジューリングウィンドウ1内にあり、アップリンクスケジューリングウィンドウ1は、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ3に隣接する前のスケジューリングウィンドウであり、ダウンリンクサービスパケットをバッファする時間は、t11-t10の期間だけ短縮され得る。別の一例として、第2の時点がt8である場合は、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する時点がRANのダウンリンクスケジューリングウィンドウ1内にあり、ダウンリンクサービスパケットは、1スロットをバッファすることによってダウンリンクスケジューリングウィンドウ2でスケジュールされることができ、ダウンリンクサービスパケットをバッファする時間は、1スロットだけ短縮され得る。
【0192】
したがって、本出願で提供されるダウンリンク伝送方法によると、AFは、SMFによって提供される時間調整情報に基づいて、ASがダウンリンクサービスパケットを送信する時点を調整できるので、ASが調整された送信時点にダウンリンクサービスパケットを送信するときに、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する時点は、RANの第1のスケジューリングウィンドウ内であり得、ダウンリンクサービスパケットは、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウ内でスケジュールされ得、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウは、第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次のスケジューリングウィンドウである。これは、アクセスネットワークエレメントによってダウンリンクサービスをスケジュールするスケジューリング待機遅延を減らすのに役立ち、またダウンリンクサービスパケットのエンドツーエンド遅延を保証するのに役立つ。さらに、ASは、複数のRANのための複数のダウンリンクサービスパケットを通常受信する。本方法によると、リソースを適切に使用し、別々のRANノードへ送信されるダウンリンクサービスパケット間の処理競合を緩和および回避し、ASにおけるダウンリンクサービスパケットの処理効率を改善し、かつダウンリンクサービスパケットと別のダウンリンクサービスパケットのエンドツーエンド遅延要件を保証するのを助けるため、ASは、ダウンリンクサービスパケットをバッファしながら別のダウンリンクサービスパケットを優先的に処理できる。
【0193】
任意に選べることとして、方法800は、以下のステップをさらに含んでもよい。
【0194】
S806:SMFは、第2の時間調整情報に基づいて第3の時点を決定する。
【0195】
第3の時点は、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する時点である。
【0196】
例えば、第2の時間調整情報が第1の遅延であり、第1の遅延がアドバンスである場合は、第3の時点=tRANya-第2の時間調整情報である。
【0197】
第2の時間調整情報が第1の遅延であり、第1の遅延がリターデーションである場合は、第3の時点=tRANya+第2の時間調整情報である。
【0198】
第2の時間調整情報が、ダウンリンクサービスパケットがUPFに到着する期待時点tUPFyaである場合は、第3の時点=tUPFya+TUPF-RANである。
【0199】
第2の時間調整情報が、ダウンリンクサービスパケットがUEに到着する期待時点tUPFyaである場合は、第3の時点=tUEya+TUE-RANである。
【0200】
tRANyaとTUPF-RANの意味については、前述の説明を参照されたい。TUE-RANは、UEとRANとの間の伝送遅延である。第2の時間調整情報は時点であってよく、または時間範囲であってもよいので、第3の時点も時間範囲であってよい。
【0201】
S807:SMFは、RANへ第3の時点を送信し、第3の時点は、ダウンリンクサービスパケットをスケジュールするためにRANによって使用される。
【0202】
ステップS807は、ステップS606と同じである。詳細については、ステップS606の前述の説明を参照されたい。ここでは詳細は再度説明されない。
【0203】
方法600と方法800が別々に使用されてよく、または組み合わせて使用されてもよいことに注意されたい。
【0204】
図10は、本出願による別のダウンリンク伝送方法を示す。以下では、方法1000について説明する。
【0205】
S1001:SMFは、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点をRANへ送信する。相応に、RANは、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点をSMFから受信する。
【0206】
SMFは、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点をRANへ送信する前に、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点を決定する必要が最初にある。ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点をSMFが決定する方式については、方法600のステップS601の説明を参照されたい。ここでは詳細は再度説明されない。
【0207】
S1002:RANは、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点と無線リソースの構成情報とに基づいて、第1の時間調整情報を決定する。
【0208】
任意に選べることとして、或る方式において、RANは、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点と無線リソースの構成情報とに基づいて、第1の遅延を決定してよく、第1の遅延は、RANによって期待されるダウンリンクサービスパケットがRANに到着する時点と、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点との間の期間であり、RANによって期待されるダウンリンクサービスパケットがRANに到着する時点は、第1のスケジューリングウィンドウ内にあり、第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次のスケジューリングウィンドウは、ダウンリンクスケジューリングウィンドウである。次いで、RANは、第1の遅延に基づいて第1の時間調整情報を決定する。
【0209】
RANが第1の遅延を決定する方式は、SMFがステップS601で第1の遅延を決定する方式と同様である。詳細については、S601を参照されたい。ここでは詳細は再度説明されない。
【0210】
RANは、第1の遅延に基づいて第1の時間調整情報を決定し、第1の時間調整情報は第1の遅延であってよい。あるいは、第1の時間調整情報は、第1の遅延とダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点tRANyaとに基づいて決定される第5の時点であってもよく、第5の時点は、UPFがダウンリンクサービスパケットを送信する期待時点である。例えば、第5の時点=tRANya+第1の遅延+TUPF-RANである。あるいは、第1の時間調整情報は、第1の遅延とダウンリンクサービスパケットがUPFに到着する推定時点tUPFyaとに基づいて決定される第5の時点であってもよく、第5の時点は、UPFがダウンリンクサービスパケットを送信する期待時点である。例えば、第5の時点=tUPFya+第1の遅延である。この場合、RANはSMFからtUPFyaを得る必要がある。具体的に述べると、SMFはステップS1001でtUPFyaをRANへ送信する。
【0211】
別の方式において、RANは、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点と無線リソースの構成情報とに基づいて、RANがダウンリンクサービスパケットをスケジュールするための推定第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウを決定してよい。次いで、RANは、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウに基づいて第3のスケジューリングウィンドウの境界を決定し、第3のスケジューリングウィンドウは、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウの前のスケジューリングウィンドウである。最後に、RANは、第3のスケジューリングウィンドウの境界に基づいて第1の時間調整情報を決定する。
【0212】
RANが、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点と無線リソースの構成情報とに基づいて、RANがダウンリンクサービスパケットをスケジュールするための推定第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウを決定し、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウに基づいて第3のスケジューリングウィンドウの境界を決定する方法については、ステップS601において、SMFが、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点と無線リソースの構成情報とに基づいて、RANがダウンリンクサービスパケットをスケジュールするための推定第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウを決定し、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウに基づいて第3のスケジューリングウィンドウの境界を決定することの説明を参照されたい。ここでは詳細は再度説明されない。
【0213】
RANは、第3のスケジューリングウィンドウの境界を決定した後に、第1の時間調整情報を決定できる。例えば、RANは、第3のスケジューリングウィンドウの境界に基づいて第1の遅延を最初に決定し、次いで、第1の遅延に基づいて第1の時間調整情報を決定することができる。この点については、SMFが第3のスケジューリングウィンドウの境界に基づいて第1の遅延を決定するステップS601の説明を参照されたい。別の一例として、RANは、第3のスケジューリングウィンドウの境界に基づいて第1の時間調整情報を直接決定してもよい。例えば、図5を参照されたい。ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点tRANyaがt1であると仮定すると、RANは、無線リソースの構成情報とt1とに基づいて、RANがダウンリンクサービスパケットをスケジュールするための推定第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウが、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ2であると決定できる。この場合、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する期待時点は第3のスケジューリングウィンドウ内にあり、第3のスケジューリングウィンドウは、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウの前のスケジューリングウィンドウ、すなわちダウンリンクスケジューリングウィンドウ1である。第1の時間調整情報は第1の遅延であってよく、第1の時間調整情報は、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ1の上限とt1との間の期間T2(すなわち、第1の遅延)とtUPFyaとの和であり得、または第1の時間調整情報は、tRANya、第1の遅延、およびTUPF-RANの和であり得る。tUPFyaとTUPFの意味については、前述の説明を参照されたい。ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点tRANyaがt2であると仮定すると、SMFは、無線リソースの構成情報とt2とに基づいて、RANがダウンリンクサービスパケットをスケジュールするための推定第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウが、ダウンリンクスケジューリングウィンドウ3であると決定できる。この場合、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する期待時点は、第3のスケジューリングウィンドウ内にあり、第3のスケジューリングウィンドウは、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウの前のスケジューリングウィンドウ、すなわちアップリンクスケジューリングウィンドウ1である。第1の時間調整情報は第1の遅延であってよく、第1の時間調整情報は[T3,T4]とtUPFyaとの和であってよく、または第1の時間調整情報は[T3,T4]、tRANya、およびTUPF-RANの和であってもよく、ここでT3はアップリンクスケジューリングウィンドウ1の下限とt2との間の期間であり、T4はアップリンクスケジューリングウィンドウ2の上限とt2との間の期間である。
【0214】
第1の遅延は時間範囲であってよく、第1の時間調整情報は第1の遅延に基づいて決定される。したがって、第1の時間調整情報は、時点であってよく、または時間範囲であってもよい。第1の遅延が時間範囲である場合、第1の時間調整情報は、第1の遅延に基づいてRANによって決定される時間範囲であってよい。あるいは、RANは、第1の遅延に基づいて時間範囲を決定し、次いで、時間範囲に基づいて時間範囲内の或る時点を第1の時間調整情報として決定してもよい。
【0215】
S1003:RANは、SMFへ第1の時間調整情報を送信する。
【0216】
S1004~S1006:SMFは、UPFへ第1の時間調整情報を送信し、UPFは、第1の時間調整情報に基づいて、ダウンリンクサービスパケットが送信される第1の時点を決定し、第1の時点にダウンリンクサービスパケットを送信する。
【0217】
ステップS1004~S1006は、ステップS602~S604と同じである。詳細については、S602~S604の説明を参照されたい。ここでは詳細は再度説明されない。
【0218】
任意に選べることとして、本方法は、S1007およびS1008をさらに含んでもよい。S1007およびS1008は、S605およびS606と同じである。詳細については、S605およびS606の説明を参照されたい。ここでは詳細は再度説明されない。
【0219】
本出願で提供されるダウンリンク伝送方法によると、RANは、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点と無線リソースの構成情報とに基づいて、時間調整情報を決定でき、SMFに時間調整情報を提供できる。SMFは、時間調整情報に基づいて、UPFがダウンリンクサービスパケットを送信する時点を調整できるので、UPFは、調整された時点にダウンリンクサービスパケットを送信できる。このように、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する時点は、RANの第1のスケジューリングウィンドウ内であり得、ダウンリンクサービスパケットは、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウでスケジュールされ得、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウは、第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次のスケジューリングウィンドウである。これは、アクセスネットワークエレメントによってダウンリンクサービスをスケジュールするスケジューリング待機遅延を減らすのに役立ち、またダウンリンクサービスパケットのエンドツーエンド遅延要件を保証するのに役立つ。
【0220】
図11は、本出願による別のダウンリンク伝送方法を示す。以下では、方法1100について説明する。
【0221】
S1101:SMFは、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点をRANへ送信する。相応に、RANは、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点をSMFから受信する。
【0222】
このステップは、S1001と同じである。S1001の前述の説明を参照されたい。ここでは詳細は再度説明されない。
【0223】
S1102:RANは、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点と無線リソースの構成情報とに基づいて、第2の時間調整情報を決定する。
【0224】
例えば、RANは、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点と無線リソースの構成情報とに基づいて、第1の遅延を決定し、次いで、第1の遅延に基づいて第2の時間調整情報を決定できる。第1の遅延を決定する方法については、ステップS801の前述の説明を参照されたい。ここでは詳細は再度説明されない。
【0225】
RANは、第1の遅延に基づいて第2の時間調整情報を決定し、第2の時間調整情報は第1の遅延であってよい。
【0226】
例えば、第2の時間調整情報が第1の遅延である場合、RANは、第1の遅延がアドバンスであるかリターデーションであるかをSMFに指示できる。例えば、第1の遅延が第3のスケジューリングウィンドウの境界に基づいて決定される場合は、第1の遅延はリターデーションであり、または、第1の遅延が第6のスケジューリングウィンドウの境界に基づいて決定される場合は、第1の遅延はアドバンスである。
【0227】
任意に選べることとして、RANは、第1の遅延がリターデーションである場合にのみ、SMFのために追加の指示を提供してよい。追加の指示がない場合、第1の遅延はアドバンスである。
【0228】
任意に選べることとして、RANは、SMFが選択するべき、アドバンスである第1の遅延とリターデーションである第1の遅延の両方を代わりに提供してもよい。
【0229】
第1の遅延は時間範囲であってよく、第2の時間調整情報は第1の遅延に基づいて決定される。したがって、第2の時間調整情報は、時点であってよく、または時間範囲であってもよい。第1の遅延が時間範囲である場合、第2の時間調整情報は、第1の遅延に基づいてRANによって決定される時間範囲であってよい。あるいは、RANは、第1の遅延に基づいて時間範囲を決定し、次いで、時間範囲に基づいて時間範囲内の或る時点を第2の時間調整情報として決定してもよい。S1103:RANは、SMFへ第2の時間調整情報を送信する。
【0230】
例えば、第2の時間調整情報が第1の遅延である場合、RANは、第2の時間調整情報がアドバンスであるかリターデーションであるかをSMFに指示できる。例えば、第2の時間調整情報が第3のスケジューリングウィンドウの境界に基づいて決定される場合は、第2の時間調整情報はリターデーションであり、または、第2の時間調整情報が第6のスケジューリングウィンドウの境界に基づいて決定される場合は、第2の時間調整情報はアドバンスである。
【0231】
任意に選べることとして、RANは、第2の時間調整情報がリターデーションである場合にのみ、SMFのために追加の指示を提供してよい。追加の指示がない場合、第2の時間調整情報はアドバンスである。
【0232】
任意に選べることとして、RANは、SMFが選択するべき、アドバンスである第2の時間調整情報とリターデーションである第2の時間調整情報の両方を代わりに提供してもよい。
【0233】
S1104~S1107:SMFは、AFへ第2の時間調整情報を送信し、AFは、第2の時間調整情報に基づいて、ASがダウンリンクサービスパケットを送信する第2の時点を決定し、次いで、AFは、第2の時点をASへ送信し、ASは第2の時点にダウンリンクサービスパケットを送信できる。
【0234】
ステップS1104~S1107は、ステップS802~S805と同じである。詳細については、ステップS802~S805の前述の説明を参照されたい。ここでは詳細は再度説明されない。
【0235】
任意に選べることとして、本方法は、S1108およびS1109をさらに含んでもよい。S1108およびS1109は、S806およびS807と同じである。詳細については、S806およびS807の前述の説明を参照されたい。ここでは詳細は再度説明されない。
【0236】
本出願で提供されるダウンリンク伝送方法によると、RANは、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点と無線リソースの構成情報とに基づいて、時間調整情報を決定でき、SMFを使用してAFに時間調整情報を提供できる。AFは、時間調整情報に基づいて、ASがダウンリンクサービスパケットを送信する時点を調整できるので、ASは、調整された時点にダウンリンクサービスパケットを送信できる。このように、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する時点は、RANの第1のスケジューリングウィンドウ内であり得、ダウンリンクサービスパケットは、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウでスケジュールされ得、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウは、第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次のスケジューリングウィンドウである。これは、アクセスネットワークエレメントによってダウンリンクサービスをスケジュールするスケジューリング待機遅延を減らすのに役立ち、またダウンリンクサービスパケットのエンドツーエンド遅延要件を保証するのに役立つ。
【0237】
図12は、本出願による別のダウンリンク伝送方法を示す。以下では、方法1200について説明する。
【0238】
S1201:SMFは、第1の情報を得、第1の情報は、無線リソースの構成情報と、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点とを含む。
【0239】
無線リソースの構成情報の具体的な内容と、SMFが無線リソースの構成情報をどのように得るかについては、ステップS601の説明を参照されたい。ここでは詳細は再度説明されない。
【0240】
S1202:SMFは、UPFへ第1の情報を送信する。
【0241】
S1203:UPFは、第1の情報に基づいて第1の時点を決定する。
【0242】
UPFによって第1の時点に送信されるダウンリンクサービスパケットがRANに到着する時点(第3の時点と表記)は、RANの第1のスケジューリングウィンドウ内にあり、第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次のスケジューリングウィンドウは、ダウンリンクスケジューリングウィンドウである。換言すると、UPFは、第1の時点にダウンリンクサービスパケットを送信するので、ダウンリンクサービスパケットは、RANに到着した後に第4のダウンリンクスケジューリングウィンドウでスケジュールされ得、第4のダウンリンクスケジューリングウィンドウは、第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次のスケジューリングウィンドウである。
【0243】
例えば、UPFは、第1の情報に基づいて第1の時間調整情報を決定し、次いで、第1の時間調整情報に基づいて第1の時点を決定することができる。
【0244】
UPFが、第1の情報に基づいて第1の時間調整情報を決定する方法は、S601で、SMFが、無線リソースの構成情報とダウンリンクサービスパケットがRANに到着する推定時点とに基づいて、第1の遅延を決定する方法と同じである。詳細については、S601の説明を参照されたい。ここでは詳細は再度説明されない。
【0245】
加えて、UPFが第1の時間調整情報に基づいて第1の時点を具体的にどのように決定するかについては、S603の説明を参照されたい。ここでは詳細は再度説明されない。
【0246】
任意に選べることとして、UPFは、第1のサービスのダウンリンクパケットを受信した後に、第1の時間調整情報に基づいて第1のサービスのダウンリンクパケットをバッファリングしてよく、バッファ期間は、第1の時間調整情報によって指示される期間である。
【0247】
S1204:UPFは、第1の時点にダウンリンクサービスを送信する。
【0248】
本出願で提供されるダウンリンク伝送方法によると、UPFは、SMFによって提供される第1の情報に基づいてダウンリンクサービスパケットの送信時点を決定できるので、ダウンリンクサービスパケットがRANに到着する時点は、RANの第1のスケジューリングウィンドウ内であり得、ダウンリンクサービスパケットは、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウ内でスケジュールされ得、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウは、第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次のスケジューリングウィンドウである。これは、アクセスネットワークエレメントによってダウンリンクサービスをスケジュールするスケジューリング待機遅延を減らすのに役立ち、またダウンリンクサービスパケットのエンドツーエンド遅延を保証するのに役立つ。
【0249】
任意に選べることとして、本方法は、以下のステップをさらに含んでもよい。
【0250】
S1205:UPFは、SMFへ第2の情報を送信する。相応に、SMFは、UPFから第2の情報を受信する。
【0251】
第2の情報は、第1の時点、またはUPF上のダウンリンクサービスの待機もしくはバッファ遅延である。
【0252】
S1206:SMFは、第2の情報に基づいて第3の時点を決定する。
【0253】
S1207:SMFは、RANへ第3の時点を送信し、第3の時点は、ダウンリンクサービスをスケジュールするためにRANによって使用される。
【0254】
S1206において、例えば、第2の情報がUPF上のダウンリンクサービスの待機またはバッファ遅延である場合、第3の時点は、ダウンリンクサービスパケットがUPFに到着する時点、第2の情報、およびUPFからRANへの伝送遅延の和であり得る。例えば、第2の情報が第1の時点である場合、第3の時点は、第1の時点とUPFからRANへの伝送遅延との和であり得る。
【0255】
ステップS1207は、ステップS606と同じである。S606の説明を参照されたい。ここでは詳細は再度説明されない。
【0256】
SMFが別の方式で第2の情報を得る場合は、ステップS1206およびステップS1207も適用可能であり、本出願で詳細が説明されないことに注意されたい。
【0257】
本出願では、ダウンリンクサービスが周期的なサービスであり得るため、ダウンリンクサービスパケットが送信またはスケジュールされる時点が、ダウンリンクサービスパケットの送信開始時点であり得、その後、各ネットワークエレメントが、その時点に基づいてダウンリンクサービスパケットを周期的に送信またはスケジュールすることに注意されたい。
【0258】
本出願の実施形態の解決策は、運用のために適切に組み合わされることができ、実施形態における用語の説明または記述が、実施形態において相互参照または説明されることができることを理解されたい。これは限定されない。
【0259】
前述のプロセスの順序番号が、本出願の実施形態における実行順序を意味しないことをさらに理解されたい。プロセスの実行順序は、機能とプロセスの内部ロジックに基づいて決定されるべきである。前述のプロセスにおける番号または連続番号は、単に説明を容易にするための区別のためのものであり、本出願の実施形態の実施プロセスを一切制限しない。
【0260】
上記では、図5から図12を参照しながら本出願の実施形態で提供される方法が詳しく説明されている。以下では、図13から図15を参照しながら本出願の実施形態で提供される装置が詳しく説明される。
【0261】
図13は、本出願の一実施形態による通信装置の概略ブロック図である。図13に示されているように、通信装置2000は、トランシーバユニット2010と処理ユニット2020とを含み得る。
【0262】
トランシーバユニット2010は、別の装置へ情報を送信するように、または別の装置から情報を受信するように、例えば、時間調整情報(例えば、第1の時間調整情報)を送信または受信するように、構成されてよい。処理ユニット1200は、装置の内部処理を実行するように、例えば、第1の遅延を得るように、構成されてよい。
【0263】
一実装では、通信装置2000は、前述の方法のセッション管理ネットワークエレメント(例えば、SMF)に相当する。通信装置2000は、セッション管理ネットワークエレメント、またはセッション管理ネットワークエレメント内に構成されたチップであってよく、セッション管理ネットワークエレメントによって実行される作業を実行するように構成されたユニットを含み得る。
【0264】
一例では、通信装置2000が方法600または800のセッション管理ネットワークエレメントに相当する。
【0265】
処理ユニット2020は、第1の遅延を得、第1の遅延が、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する期待時点とダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点との間の期間であり、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する期待時点が、第1のスケジューリングウィンドウ内にあり、第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次のスケジューリングウィンドウが、ダウンリンクスケジューリングウィンドウである、ように構成される。トランシーバユニット2010は、第1の遅延に関連する時間調整情報を第1のネットワークエレメントへ送信し、第1のネットワークエレメントが、ユーザプレーンネットワークエレメントまたはアプリケーションネットワークエレメントであり、時間調整情報が、ユーザプレーンネットワークエレメントがダウンリンクサービスパケットを送信する第1の時点を決定するためのものであり、またはダウンリンクサービスパケットが送信される第2の時点を決定するためにアプリケーションサーバによって使用され、第1の時点にユーザプレーンネットワークエレメントによって送信される、または第2の時点にアプリケーションサーバによって送信される、ダウンリンクサービスパケットが、アクセスネットワークエレメントに到着する第3の時点が、第1のスケジューリングウィンドウ内にある、ように構成される。
【0266】
任意に選べることとして、処理ユニット2020は、アクセスネットワークエレメントの無線リソースの構成情報とダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点とを得、かつ無線リソースの構成情報とダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点とに基づいて、第1の遅延を決定するように、具体的には構成される。
【0267】
任意に選べることとして、処理ユニット2020は、無線リソースの構成情報とダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点とに基づいて、アクセスネットワークエレメントがダウンリンクサービスパケットをスケジュールするための推定第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウを決定し、無線リソースの構成情報と第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウとに基づいて、第3のスケジューリングウィンドウの境界を決定し、第3のスケジューリングウィンドウが、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウの前のスケジューリングウィンドウである、かつ第3のスケジューリングウィンドウの境界に基づいて第1の遅延を決定する、ように具体的には構成される。
【0268】
任意に選べることとして、無線リソースの構成情報は、アクセスネットワークエレメントのスロット開始時点、スロット期間、アップリンク-ダウンリンクスロット構成、およびスケジューリング処理遅延を含む。
【0269】
任意に選べることとして、処理ユニット2020は、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点を得るように、具体的には構成される。トランシーバユニット2010は、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点をアクセスネットワークエレメントへ送信し、かつアクセスネットワークエレメントから第1の遅延を受信するように、さらに構成される。
【0270】
任意に選べることとして、処理ユニット2020は、ユーザプレーンネットワークエレメントからアクセスネットワークエレメントへの伝送遅延と、ダウンリンクサービスパケットがユーザプレーンネットワークエレメントに到着する推定時点とに基づいて、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点を決定し、または、ポリシーコントロールネットワークエレメントからダウンリンクサービスのサービス品質QoS情報を得、かつQoS情報に基づいて、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点を決定する、ように、具体的には構成される。
【0271】
任意に選べることとして、第1のネットワークエレメントがユーザプレーンネットワークエレメントである場合、時間調整情報は、第1の遅延、または第1の遅延とダウンリンクサービスパケットがユーザプレーンネットワークエレメントに到着する推定時点とに基づいて決定される第4の時点である。
【0272】
任意に選べることとして、第1のネットワークエレメントがアプリケーションネットワークエレメントである場合、時間調整情報は、第1の遅延、第1の遅延に基づいて決定されるダウンリンクサービスパケットがユーザプレーンネットワークエレメントに到着する期待時点、および第1の遅延に基づいて決定されるダウンリンクサービスパケットが端末デバイスに到着する期待時点のうちのいずれか1つ以上を含む。
【0273】
任意に選べることとして、処理ユニット2020は、時間調整情報に基づいて第3の時点を決定するようにさらに構成される。トランシーバユニット2010は、アクセスネットワークエレメントへ第3の時点を送信し、第3の時点が、ダウンリンクサービスパケットをスケジュールするためにアクセスネットワークエレメントによって使用される、ようにさらに構成される。
【0274】
別の一例では、通信装置2000が方法1200のセッション管理ネットワークエレメントに相当する。
【0275】
具体的に述べると、処理ユニット2020は、第1の情報を得、第1の情報が、無線リソースの構成情報と、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点とを含む、ように構成される。トランシーバユニット2010は、ユーザプレーンネットワークエレメントへ第1の情報を送信し、第1の情報が、ユーザプレーンネットワークエレメントがダウンリンクサービスパケットを送信する第1の時点を決定するためのものであり、第1の時点に送信されるダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する第3の時点が、アクセスネットワークエレメントの第1のスケジューリングウィンドウ内にあり、第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次のスケジューリングウィンドウが、ダウンリンクスケジューリングウィンドウである、ように構成される。
【0276】
任意に選べることとして、無線リソースの構成情報は、アクセスネットワークエレメントのスロット開始時点、スロット期間、アップリンク-ダウンリンクスロット構成、およびスケジューリング処理遅延を含む。
【0277】
任意に選べることとして、トランシーバユニット2010は、ユーザプレーンネットワークエレメントから第2の情報を受信し、第2の情報が、第1の時点、またはユーザプレーンネットワークエレメント上でのダウンリンクサービスパケットの待機遅延である、ようにさらに構成される。処理ユニット2020は、第2の情報に基づいて第3の時点を決定するようにさらに構成される。トランシーバユニット2010は、アクセスネットワークエレメントへ第3の時点を送信するようにさらに構成される。
【0278】
通信装置2000が、方法1000および1100のセッション管理ネットワークエレメントにさらに相当し得ることを理解されたい。通信装置2000によって実行される具体的な作業については、方法1000および1100のセッション管理ネットワークエレメントの説明を参照されたい。ここでは詳細は再度説明されない。
【0279】
一実装では、通信装置2000が、前述の方法のユーザプレーンネットワークエレメント(例えば、UPF)に相当する。通信装置2000は、ユーザプレーンネットワークエレメント、またはユーザプレーンネットワークエレメント内に構成されたチップであってよく、ユーザプレーンネットワークエレメントによって実行される作業を実行するように構成されたユニットを含み得る。
【0280】
一例では、通信装置2000が方法600または800のユーザプレーンネットワークエレメントに相当する。
【0281】
具体的に述べると、トランシーバユニット2010は、セッション管理ネットワークエレメントから第1の遅延に関連する時間調整情報を受信し、第1の遅延が、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する期待時点とダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点との間の期間であり、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する期待時点が、第1のスケジューリングウィンドウ内にあり、第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次のスケジューリングウィンドウが、ダウンリンクスケジューリングウィンドウである、ように構成される。処理ユニット2020は、時間調整情報に基づいて、通信装置2000がダウンリンクサービスパケットを送信する第1の時点を決定し、第1の時点に送信されるダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する第3の時点が、第1のスケジューリングウィンドウ内にある、ように構成される。
【0282】
任意に選べることとして、時間調整情報は、第1の遅延、または第1の遅延とダウンリンクサービスパケットが通信装置2000に到着する推定時点とに基づいて決定される第4の時点である。
【0283】
一例では、通信装置2000が方法1200のユーザプレーンネットワークエレメントに相当する。
【0284】
具体的に述べると、トランシーバユニット2010は、セッション管理ネットワークエレメントから第1の情報を受信し、第1の情報が、無線リソースの構成情報と、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点とを含む、ように構成される。処理ユニット2020は、第1の情報に基づいて、ダウンリンクサービスパケットが送信される第1の時点を決定し、第1の時点に送信されるダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する第3の時点が、アクセスネットワークエレメントの第1のスケジューリングウィンドウ内にあり、第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次のスケジューリングウィンドウが、ダウンリンクスケジューリングウィンドウである、ように構成される。
【0285】
任意に選べることとして、無線リソースの構成情報は、アクセスネットワークエレメントのスロット開始時点、スロット期間、アップリンク-ダウンリンクスロット構成、およびスケジューリング処理遅延を含む。
【0286】
任意に選べることとして、処理ユニット2020は、第1の情報に基づいて第1の遅延を決定し、第1の遅延が、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する期待時点とダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点との間の期間である、かつ第1の遅延に基づいて第1の時点を決定する、ように、具体的には構成される。
【0287】
任意に選べることとして、トランシーバユニット2010は、セッション管理ネットワークエレメントへ第2の情報を送信し、第2の情報が、第1の時点、または通信装置2000上でのダウンリンクサービスの待機遅延であり、第2の情報が、第3の時点を決定するためのものである、ようにさらに構成される。
【0288】
通信装置2000が、方法1000および1100のユーザプレーンネットワークエレメントにさらに相当し得ることを理解されたい。通信装置2000によって実行される具体的な作業については、方法1000および1100のユーザプレーンネットワークエレメントの説明を参照されたい。ここでは詳細は再度説明されない。
【0289】
一実装では、通信装置2000が、前述の方法のアプリケーションネットワークエレメント(例えば、AF)に相当する。通信装置2000は、アプリケーションネットワークエレメント、またはアプリケーションネットワークエレメント内に構成されたチップであってよく、アプリケーションネットワークエレメントによって実行される作業を実行するように構成されたユニットを含み得る。
【0290】
一例では、通信装置2000が方法800のアプリケーションネットワークエレメントに相当する。
【0291】
具体的に述べると、トランシーバユニット2010は、セッション管理ネットワークエレメントから第1の遅延に関連する時間調整情報を受信し、第1の遅延が、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する期待時点とダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する推定時点との間の期間であり、ダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する期待時点が、第1のスケジューリングウィンドウ内にあり、第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次のスケジューリングウィンドウが、ダウンリンクスケジューリングウィンドウである、ように構成される。処理ユニット2020は、時間調整情報に基づいて、アプリケーションサーバがダウンリンクサービスパケットを送信する第2の時点を決定し、第2の時点に送信されるダウンリンクサービスパケットがアクセスネットワークエレメントに到着する第3の時点が、第1のスケジューリングウィンドウ内にある、ように構成される。
【0292】
任意に選べることとして、時間調整情報は、第1の遅延、第1の遅延に基づいて決定されるダウンリンクサービスパケットがユーザプレーンネットワークエレメントに到着する期待時点、および第1の遅延に基づいて決定されるダウンリンクサービスパケットが端末デバイスに到着する期待時点のうちのいずれか1つ以上を含む。
【0293】
通信装置2000が、方法1100のアプリケーションネットワークエレメントにさらに相当し得ることを理解されたい。通信装置2000によって実行される具体的な作業については、方法1100のアプリケーションネットワークエレメントの説明を参照されたい。ここでは詳細は再度説明されない。
【0294】
一実装では、通信装置2000が、前述の方法のアクセスネットワークエレメント(例えば、RAN)に相当する。通信装置2000は、アクセスネットワークエレメント、またはアクセスネットワークエレメント内に構成されたチップであってよく、アクセスネットワークエレメントによって実行される作業を実行するように構成されたユニットを含み得る。
【0295】
一例では、通信装置2000が方法600または800のアクセスネットワークエレメントに相当する。
【0296】
具体的に述べると、トランシーバユニット2010は、ダウンリンクサービスパケットが通信装置2000に到着する推定時点をセッション管理ネットワークエレメントから受信するように構成される。処理ユニット2020は、ダウンリンクサービスパケットが通信装置2000に到着する推定時点に基づいて第1の遅延を決定し、第1の遅延が、通信装置2000によって期待されるダウンリンクサービスパケットが通信装置2000に到着する時点とダウンリンクサービスパケットが通信装置2000に到着する推定時点との間の期間であり、通信装置2000によって期待されるダウンリンクサービスパケットが通信装置2000に到着する時点が、第1のスケジューリングウィンドウ内にあり、第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次スケジューリングウィンドウが、ダウンリンクスケジューリングウィンドウである、ように構成される。トランシーバユニット2010は、セッション管理ネットワークエレメントへ第1の遅延を送信し、第1の遅延が、ユーザプレーンネットワークエレメントがダウンリンクサービスパケットを送信する時点、および/またはアプリケーションサーバがダウンリンクサービスパケットを送信する時点を、調整するためにセッション管理ネットワークエレメントによって使用される、ようにさらに構成される。
【0297】
任意に選べることとして、処理ユニット2020は、ダウンリンクサービスパケットが通信装置2000に到着する推定時点と通信装置2000の無線リソースの構成情報とに基づいて、第1の遅延を決定するように具体的には構成される。
【0298】
任意に選べることとして、無線リソースの構成情報は、通信装置2000のスロット開始時点、スロット期間、アップリンク-ダウンリンクスロット構成、およびスケジューリング処理遅延を含む。
【0299】
任意に選べることとして、処理ユニット2020は、無線リソースの構成情報とダウンリンクサービスパケットが通信装置2000に到着する推定時点とに基づいて、通信装置2000がダウンリンクサービスをスケジュールするための推定第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウを決定し、無線リソースの構成情報と第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウとに基づいて、第3のスケジューリングウィンドウの境界を決定し、第3のスケジューリングウィンドウが、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウの前のスケジューリングウィンドウである、かつ第3のスケジューリングウィンドウの境界に基づいて第1の遅延を決定する、ように具体的には構成される。
【0300】
一例では、通信装置2000が方法1000または1100のアクセスネットワークエレメントに相当する。
【0301】
具体的に述べると、トランシーバユニット2010は、ダウンリンクサービスパケットが通信装置2000に到着する推定時点をセッション管理ネットワークエレメントから受信するように構成される。処理ユニット2020は、ダウンリンクサービスパケットが通信装置2000に到着する推定時点と無線リソースの構成情報とに基づいて、時間調整情報を決定するように構成される。トランシーバユニット2010は、セッション管理ネットワークエレメントへ時間調整情報を送信し、時間調整情報が、ユーザプレーンネットワークエレメントがダウンリンクサービスパケットを送信する時点、および/またはアプリケーションサーバがダウンリンクサービスパケットを送信する時点を、調整するためにセッション管理ネットワークエレメントによって使用される、ようにさらに構成される。
【0302】
任意に選べることとして、処理ユニット2020は、ダウンリンクサービスパケットが通信装置2000に到着する推定時点と無線リソースの構成情報とに基づいて、第1の遅延を決定し、第1の遅延が、通信装置2000によって期待されるダウンリンクサービスパケットが通信装置2000に到着する時点とダウンリンクサービスパケットが通信装置2000に到着する推定時点との間の期間であり、通信装置2000によって期待されるダウンリンクサービスパケットが通信装置2000に到着する時点が、第1のスケジューリングウィンドウ内にあり、第1のスケジューリングウィンドウに隣接する次のスケジューリングウィンドウが、ダウンリンクスケジューリングウィンドウである、かつ第1の遅延に基づいて時間調整情報を決定する、ように具体的には構成される。
【0303】
任意に選べることとして、処理ユニット2020は、ダウンリンクサービスパケットが通信装置2000に到着する推定時点と無線リソースの構成情報とに基づいて、通信装置2000がダウンリンクサービスパケットをスケジュールするための推定第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウを決定し、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウに基づいて第3のスケジューリングウィンドウの境界を決定し、第3のスケジューリングウィンドウが、第2のダウンリンクスケジューリングウィンドウの前のスケジューリングウィンドウである、かつ第3のスケジューリングウィンドウの境界に基づいて時間調整情報を決定する、ように具体的には構成される。
【0304】
任意に選べることとして、無線リソースの構成情報は、通信装置2000のスロット開始時点、スロット期間、アップリンク-ダウンリンクスロット構成、およびスケジューリング処理遅延を含む。
【0305】
通信装置2000が、方法1200のアクセスネットワークエレメントにさらに相当し得ることを理解されたい。通信装置2000によって実行される具体的な作業については、方法1200のアクセスネットワークエレメントの説明を参照されたい。ここでは詳細は再度説明されない。
【0306】
ユニットが前述の対応するステップを実行する具体的なプロセスが、前述の方法の実施形態で詳しく説明されていることを理解されたい。簡潔にするため、ここでは詳細は再度説明されない。
【0307】
通信装置2000が、セッション管理ネットワークエレメント、アプリケーションネットワークエレメント、ユーザプレーンネットワークエレメント、またはアクセスネットワークエレメントに相当する場合に、通信装置2000のトランシーバユニット2010が、図14に示されている通信装置3000の通信インターフェイス3200に相当し得、通信装置2000の処理ユニット2020が、図14に示されている通信装置3000のプロセッサ3100に相当し得ることをさらに理解されたい。通信装置2000がアクセスネットワークエレメントに相当する場合、通信装置2000のトランシーバユニット2010は、図15に示されているネットワークデバイス4000のトランシーバ4200にさらに相当し得、通信装置2000の処理ユニット2020は、図15に示されているネットワークデバイス4000のプロセッサ4100にさらに相当し得る。
【0308】
図14は、本出願による別の通信装置3000の概略ブロック図である。前述の方法の実施形態におけるいずれかのネットワークエレメント、例えば、セッション管理ネットワークエレメント、アプリケーションネットワークエレメント、ユーザプレーンネットワークエレメント、またはアクセスネットワークエレメントは、図14に示されている通信装置によって実装されてよい。
【0309】
通信装置3000が、物理的なデバイス、物理的なデバイスのコンポーネント(例えば、集積回路またはチップ)、または物理的なデバイス内の機能モジュールであってよいことを理解されたい。
【0310】
図14に示されているように、通信装置3000は、1つ以上のプロセッサ3100を含む。プロセッサ3100は、本出願の実施形態の方法を実行するための実行命令を保管できる。任意に選べることとして、プロセッサ3100は、受信および送信機能を実施するために、通信インターフェイス3200を呼び出すことができる。通信インターフェイス3200は、論理的なインターフェイスであってよく、または物理的なインターフェイスであってもよい。これは限定されない。例えば、通信インターフェイス3200は、トランシーバ回路、インターフェイス回路、トランシーバ、または送受信機能を実施するように構成されたトランシーバ回路であってよい。通信インターフェイス3200の送信機能と受信機能は分離されてよく、または一体化されてもよい。トランシーバ回路またはインターフェイス回路は、コード/データを読み書きするように構成されてよく、またはトランシーバ回路またはインターフェイス回路は、信号を送信または転送するように構成されてよい。
【0311】
任意に選べることとして、通信装置3000はメモリ3300をさらに含んでもよい。メモリ3300の具体的な配備位置は、本出願の本実施形態で具体的に限定されない。メモリ3300は、プロセッサ3100に統合されてよく、またはプロセッサ3100から独立していてもよい。通信装置3000がメモリを含まない場合は、通信装置3000は処理機能を有するだけでよく、メモリは別の場所(例えば、クラウドシステム)に配備されてよい。
【0312】
制御信号および/またはデータ信号を転送するため、プロセッサ3100、メモリ3300、および通信インターフェイス3200は、内部の接続経路を通じて互いに通信する。
【0313】
図示されていないが、通信装置3000が、別の装置を、例えば入力装置、出力装置、またはバッテリを、さらに含み得ることは理解されよう。
【0314】
任意に選べることとして、いくつかの実施形態では、メモリ3300が、本出願の実施形態の方法を実行するための実行命令を保管してよい。プロセッサ3100は、メモリ3300に保管された命令を実行し、他のハードウェア(例えば、通信インターフェイス3200)と共同して、以下の方法で実行されるステップを完了することができる。具体的な作業プロセスと有益な効果については、前述の方法の実施形態の説明を参照されたい。
【0315】
本出願の実施形態で開示されている方法は、メモリ3300に適用されてよく、またはメモリ3300によって実施されてもよい。メモリ3300は、信号処理能力を有する集積回路チップであってよい。実施過程で、方法のステップは、プロセッサ内のハードウェア集積論理回路を通じて、またはソフトウェアの形をとる命令を使用することによって、実行されてよい。前述のプロセッサは、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)もしくは別のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲートもしくはトランジスタロジックデバイス、またはディスクリートハードウェアコンポーネントであってよい。プロセッサは、本出願の実施形態で開示されている方法、ステップ、および論理ブロック図を実施または実行できる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってよく、またはプロセッサは従来の何らかのプロセッサなどであってもよい。本出願の実施形態を参照して開示されている方法のステップは、ハードウェア復号プロセッサを使用することによって直接的に実行および達成されてよく、または復号プロセッサ内のハードウェアとソフトウェアモジュールとの組み合わせを使用することによって実行および達成されてもよい。ソフトウェアモジュールは、ランダム・アクセス・メモリ(random access memory、RAM)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(read-only memory、ROM)、プログラム可能読み取り専用メモリ、電気的消去可能プログラム可能メモリ、またはレジスタなど、当技術の成熟した記憶媒体に配置されてよい。記憶媒体はメモリ内に配置され、プロセッサはメモリ内の命令を読み取り、プロセッサのハードウェアと共同して前述の方法のステップを完了する。
【0316】
メモリ3300が、揮発性メモリもしくは不揮発性メモリであってよく、または揮発性メモリと不揮発性メモリの両方を含んでもよいことは理解されよう。不揮発性メモリは、読み取り専用メモリROM、プログラム可能読み取り専用メモリ(programmable ROM、PROM)、消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ(erasable PROM、EPROM)、電気的消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ(electrically EPROM、EEPROM)、またはフラッシュメモリであってよい。揮発性メモリは、ランダム・アクセス・メモリRAMであってよく、外部キャッシュとして機能する。限定的な説明ではなく例として、多くの形態のRAMが、例えば、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ(static RAM、SRAM)、ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(dynamic RAM、DRAM)、シンクロナス・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(synchronous DRAM、SDRAM)、ダブル・データ・レート・シンクロナス・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(double data rate SDRAM、DDR SDRAM)、エンハンスト・シンクロナス・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(enhanced SDRAM、ESDRAM)、シンクリンク・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(synchlink DRAM、SLDRAM)、およびダイレクト・ラムバス・ランダム・アクセス・メモリ(direct rambus RAM、DR RAM)が、利用可能である。本明細書で説明されているシステムおよび方法におけるメモリが、これらメモリと、別の何らかの適切なタイプのメモリとを含むことを意図しているが、これらに限定されないことに注意されたい。
【0317】
図15は、本出願の一実施形態によるネットワークデバイスの構造の概略図である。例えば、図15は、基地局の構造の概略図であり得る。ネットワークデバイス4000は、図1または図2に示されているシステムで使用され、前述の方法の実施形態でアクセスネットワークエレメントの機能を実行できる。図15に示されているように、ネットワークデバイス4000は、リモート無線ユニット(remote radio unit、RRU)4100および1つ以上のベースバンドユニット(BBU)(分散ユニット(DU)と呼ばれることもある)4200など、1つ以上の無線周波数ユニットを含み得る。RRU4100は、トランシーバユニットまたは通信ユニットと呼ばれることもあり、図13のトランシーバユニット2010に相当する。任意に選べることとして、トランシーバユニット4100は、トランシーバやトランシーバ回路などと呼ばれることもあり、少なくとも1つのアンテナ4101と無線周波数ユニット4102とを含み得る。任意に選べることとして、トランシーバユニット4100は、受信ユニットと送信ユニットを含んでもよい。受信ユニットは受信器(または受信回路と呼ばれる)に相当し得、送信ユニットは送信器(または送信回路と呼ばれる)に相当し得る。RRU4100は、無線周波数信号を送受信し、かつ無線周波数信号とベースバンド信号との変換を実行するように主に構成される。BBU4200は、ベースバンド処理の実行し、ネットワークデバイスを制御し、かつその他を行うように主に構成される。RRU4100とBBU4200は、物理的に一緒に配置されてよく、または物理的に別々に配置されてもよく、すなわち分散基地局であってもよい。
【0318】
BBU4200は、ネットワークデバイスのコントロールセンターであり、処理ユニットと呼ばれることもあり、図13の処理ユニット2020に相当し得、ベースバンド処理機能を、例えば、チャネル符号化、多重化、変調、または拡散を、実施するように、主に構成される。例えば、BBU(処理ユニット)は、前述の方法の実施形態でアクセスネットワークデバイスに関連する作業手順を実行するようにネットワークデバイスを制御するように構成されてよい。
【0319】
一例では、BBU4200が1つ以上の基板を含み得、複数の基板が、単一のアクセス規格を有する無線アクセスネットワーク(例えば、LTEネットワーク)を合同で支援してよく、または別々のアクセス規格を有する無線アクセスネットワーク(例えば、LTEネットワーク、5Gネットワーク、または別のネットワーク)を別々に支援してもよい。BBU4200は、メモリ4201とプロセッサ4202とをさらに含む。メモリ4201は、必要な命令およびデータを保管するように構成される。プロセッサ4202は、必要な動作を実行するようにネットワークデバイスを制御するように構成され、例えば、前述の方法の実施形態でアクセスネットワークデバイスに関連する作業手順を実行するようにネットワークデバイスを制御するように構成される。メモリ4201とプロセッサ4202は、1つ以上の基板にサーブしてよい。換言すると、メモリとプロセッサは、各基板上に別々に配置されてよい。あるいは、複数の基板が同じメモリおよび同じプロセッサを共有してもよい。加えて、各基板上に必要な回路がさらに配置されてもよい。
【0320】
図15に示されているネットワークデバイス4000が、前述の方法の実施形態でアクセスネットワークデバイスに関連するプロセスを実施できることを理解されたい。ネットワークデバイス4000内のモジュールの作業または機能は、前述の方法の実施形態で対応する手順を実施することがそれぞれ意図されている。詳細については、前述の方法の実施形態の説明を参照されたい。繰り返しを避けるため、ここでは詳しい説明は適宜省略される。
【0321】
BBU4200は、前述の方法の実施形態でアクセスネットワークデバイス内で実施される動作を実行するように構成されてよく、RRU4100は、前述の方法の実施形態でアクセスネットワークデバイスによって端末デバイスへ送信する動作を、または端末デバイスから受信する動作を、実行するように構成されてよい。詳細については、前述の方法の実施形態の説明を参照されたい。ここでは詳細は再度説明されない。
【0322】
本出願は、コンピュータプログラム製品をさらに提供する。コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラムコードを含む。コンピュータプログラムコードがコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、前述の方法の実施形態のいずれか1つにおいて、セッション管理ネットワークエレメント側、アプリケーションネットワークエレメント側、ユーザプレーンネットワークエレメント側、またはアクセスネットワークエレメント側で方法を実行することを可能にされる。
【0323】
本出願は、コンピュータ可読媒体をさらに提供する。コンピュータ可読媒体は、プログラムコードを保管する。プログラムコードがコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、前述の方法の実施形態において、セッション管理ネットワークエレメント側、アプリケーションネットワークエレメント側、ユーザプレーンネットワークエレメント側、またはアクセスネットワークエレメント側で方法を実行することを可能にされる。
【0324】
本出願は、前述のセッション管理ネットワークエレメント、アプリケーションネットワークエレメント、ユーザプレーンネットワークエレメント、およびアクセスネットワークエレメントのうちのいずれか1つ以上を含むシステムをさらに提供する。任意に選べることとして、本システムは、前述の端末デバイスをさらに含んでもよい。
【0325】
本出願の一実施形態は、プロセッサとインターフェイスとを含む処理装置をさらに提供する。プロセッサは、前述の方法の実施形態のいずれか1つで通信方法を実行するように構成される。
【0326】
処理装置がチップであってよいことを理解されたい。例えば、処理装置は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)であってよく、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)、別のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲート、トランジスタロジックデバイス、またはディスクリートハードウェアコンポーネントであってもよく、システムオンチップ(system on chip、SoC)であってもよく、中央処理装置(central processor unit、CPU)であってもよく、ネットワークプロセッサ(network processor、NP)であってもよく、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)であってもよく、マイクロコントローラユニット(micro controller unit、MCU)であってもよく、またはプログラマブルロジックデバイス(programmable logic device、PLD)もしくは別の集積チップであってもよい。処理装置は、本出願の実施形態で開示されている方法、ステップ、および論理ブロック図を実施または実行できる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってよく、またはプロセッサは従来の何らかのプロセッサなどであってもよい。本出願の実施形態を参照して開示されている方法のステップは、ハードウェア復号プロセッサを使用することによって直接的に実行および達成されてよく、または復号プロセッサ内のハードウェアとソフトウェアモジュールとの組み合わせを使用することによって実行および達成されてもよい。ソフトウェアモジュールは、ランダム・アクセス・メモリ、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ、プログラム可能読み取り専用メモリ、電気的消去可能プログラム可能メモリ、またはレジスタなど、当技術の成熟した記憶媒体に配置されてよい。記憶媒体はメモリ内に配置され、プロセッサはメモリ内の情報を読み取り、プロセッサのハードウェアと共同して前述の方法のステップを完了する。
【0327】
本出願の本実施形態のメモリが、揮発性メモリまたは不揮発性メモリであってよく、または揮発性メモリおよび不揮発性メモリを含んでよいことは理解されよう。不揮発性メモリは、読み取り専用メモリ(read-only memory、ROM)、プログラム可能読み取り専用メモリ(programmable ROM、PROM)、消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ(erasable PROM、EPROM)、電気的消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ(electrically EPROM、EEPROM)、またはフラッシュメモリであってよい。揮発性メモリは、外部キャッシュとして使用されるランダム・アクセス・メモリ(random access memory、RAM)であってよい。限定的な説明ではなく例として、多くの形態のRAMが、例えば、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ(static RAM、SRAM)、ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(dynamic RAM、DRAM)、シンクロナス・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(synchronous DRAM、SDRAM)、ダブル・データ・レート・シンクロナス・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(double data rate SDRAM、DDR SDRAM)、エンハンスト・シンクロナス・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(enhanced SDRAM、ESDRAM)、シンクリンク・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(synchlink DRAM、SLDRAM)、およびダイレクト・ラムバス・ランダム・アクセス・メモリ(direct rambus RAM、DR RAM)が、利用可能である。本明細書で説明されているシステムおよび方法におけるメモリが、これらメモリと、別の何らかの適切なタイプのメモリとを含むことを意図しているが、これらに限定されないことに注意されたい。
【0328】
前述の実施形態の全部または一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせを使用することによって実装されてよい。ソフトウェアが実施形態を実装するためのものである場合は、実施形態の全部または一部がコンピュータプログラム製品の形で実装されてよい。コンピュータプログラム製品は、1つ以上のコンピュータ命令を含む。コンピュータ命令がコンピュータに読み込まれて実行されると、本出願の実施形態による手順または機能がすべてまたは部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または他のプログラム可能な装置であってよい。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に保管されてよく、または或るコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体へ送信されてもよい。例えば、コンピュータ命令は、或るウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンターから、別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンターへ、有線方式(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、またはデジタル加入者回線(digital subscriber line、DSL))で、または無線方式(例えば、赤外線、電波、またはマイクロ波)で、送信されてよい。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な何らかの使用可能な媒体、または1つ以上の使用可能な媒体を統合したデータ記憶デバイス、例えばサーバまたはデータセンターであってよい。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスクドライブ、または磁気テープ)、光学媒体(例えば、デジタルビデオディスク(digital video disc、DVD))、または半導体媒体(例えば、ソリッドステートディスク(solid state disc、SSD))などであってよい。
【0329】
前述の装置の実施形態におけるネットワークデバイスおよび端末デバイスは、方法の実施形態におけるネットワークデバイスおよび端末デバイスに完全に対応している。対応するモジュールまたはユニットは、対応するステップを実行する。例えば、通信ユニット(トランシーバ)は、方法の実施形態の受信ステップまたは送信ステップを実行し、処理ユニット(プロセッサ)は、送信ステップおよび受信ステップ以外のステップを実行できる。特定のユニットの機能については、対応する方法の実施形態を参照されたい。1つ以上のプロセッサが存在し得る。
【0330】
本明細書で使用されている「コンポーネント」、「モジュール」、および「システム」などの用語は、コンピュータ関連のエンティティ、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせ、ソフトウェア、または実行されているソフトウェアを示す。例えば、コンポーネントは、プロセッサ上で動作するプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、プログラム、またはコンピュータであってよいが、これらに限定されない。図を使用して例証されているように、計算デバイスと計算デバイス上で動作するアプリケーションの両方がコンポーネントであり得る。1つ以上のコンポーネントがプロセスまたは実行スレッド内に存在し得、コンポーネントは、1つのコンピュータ上に配置されてよく、または2つ以上のコンピュータに分散されてもよい。加えて、これらのコンポーネントは、様々なデータ構造を保管する様々なコンピュータ可読媒体によって実行され得る。例えば、コンポーネントは、1つ以上のデータパケット(例えば、ローカルシステム内で、分散システム内で、または信号を使用して別のシステムとやり取りするインターネットなどのネットワークにまたがって、別のコンポーネントとやり取りする2つのコンポーネントからのデータ)を有する信号に基づいてローカルまたはリモートプロセスを使用することによって通信できる。
【0331】
本明細書を通して言及されている「実施形態」が、本実施形態に関連する特定の特徴、構造、または特性が本出願の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味することを理解されたい。したがって、本明細書全体の実施形態は、必ずしも同じ実施形態を指すとは限らない。さらに、これらの特定の特徴、構造、または特性は、1つ以上の実施形態で何らかの適切な方式で組み合わされてもよい。
【0332】
本出願の実施形態で、「第1」や「第2」などの数字が、異なる対象を区別するためのものにすぎず、例えば、異なるネットワークデバイスを区別するためのものであり、本出願の実施形態の範囲を限定するものではないことを理解されたい。本出願の実施形態はこれに限定されない。
【0333】
本出願で、「when(とき)」と「if(である場合)」の両方が、ネットワークエレメントが客観的な状況で対応する処理を実行することを意味するが、時間を制限するものではなく、ネットワークエレメントが実施中に決定動作を有することを要求せず、他の制限も意味しないことをさらに理解されたい。
【0334】
本出願で、「少なくとも1つ」が1つ以上を意味し、「複数の」が2つ以上を意味することをさらに理解されたい。
【0335】
本出願の実施形態で、「Aに対応するB」が、BがAに関連付けられ、BがAに基づいて決定され得ることを示すことをさらに理解されたい。しかしながら、Aに基づいてBを決定することが、BがAのみに基づいて決定されることを意味しないことを、すなわち、BがAおよび/または他の情報に基づいて決定され得ることを、さらに理解されたい。
【0336】
本明細書における「および/または」という用語が、関連する対象間の関連関係のみを記述し、3つの関係が存在し得ることを表すことも理解されたい。例えば、Aおよび/またはBは、以下の3つの場合を、すなわち、Aのみが存在する場合、AとBの両方が存在する場合、およびBのみが存在する場合を、表すことができる加えて、本明細書における文字「/」は、一般的に、関連する対象間の「または」関係を示す。
【0337】
特に明記しない限り、「項目はA、B、およびCのうちのいずれか1つ以上を含む」という表現と同様の本出願で使用されている表現は、項目が以下のいずれか1つであり得ることを通常意味する:A;B;C;AおよびB;AおよびC;BおよびC;A、B、およびC;AおよびA;A、A、およびA;A,A,およびB;A、A、およびC;A,B,およびB;A、C、およびC;BおよびB;B、BおよびB;B、BおよびC;CおよびC;C、C、およびC;ならびにA、BおよびCの別の組み合わせ。上記の説明では、項目の任意選択のケースを記述するための一例として3つの要素A、B、およびCが使用されている。表現が「項目はA、B、・・・、およびXのうちの少なくともいずれか1つを含む」である場合は、換言すれば、より多くの要素が表現に含まれる場合は、その項目が適用可能であるケースも前述のルールに従って得られることができる。
【0338】
本出願の実施形態で、端末デバイスおよび/またはネットワークデバイスが、本出願の実施形態の一部または全部のステップを実行できることは理解されよう。これらのステップまたは作業は例にすぎない。本出願の実施形態では、他の作業が、または様々な作業のバリエーションが、さらに実行されてよい。加えて、ステップは、本出願の実施形態で提示されている順序とは異なる順序で実行されてもよく、本出願の実施形態の作業のうち、実行されない作業があってもよい。
【0339】
当業者であれば、本明細書で開示されている実施形態で説明されている例と組み合わせて、ユニットとアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、またはコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアとの組み合わせによって、実施され得ることに気づくことができる。機能がハードウェアによって実行されるかソフトウェアによって実行されるかは、技術的解決策の具体的な用途と設計上の制約条件しだいで決まる。当業者であれば、具体的な用途ごとに様々な方法を用いて説明されている機能を実装できるが、その実装が本出願の範囲を超えると考えられるべきではない。
【0340】
説明を簡便にする目的で、前述のシステム、装置、およびユニットの詳しい作業プロセスについては、前述の方法の実施形態の対応するプロセスを参照するべきであることは、当業者によって明確に理解されよう。ここでは詳細は再度説明されない。
【0341】
本出願で提供されるいくつかの実施形態において、開示されているシステム、装置、および方法が他の方式で実施されてよいことを理解されたい。例えば、前述の装置の実施形態は例にすぎない。例えば、ユニットへの分割は論理的な機能分割にすぎず、実際の実装のときには他の分割であってもよい。例えば、複数のユニットまたはコンポーネントが組み合わされていてよく、または別のシステムに統合されてもよく、またはいくつかの特徴が無視されてもよく、または実行されなくてもよい。加えて、表示または論述されている相互結合または直接結合または通信接続は、いくつかのインターフェイスを使用して実装されてよい。装置またはユニット間の間接結合または通信接続は、電気的形態、機械的形態、または他の形態で実装されてよい。
【0342】
別々の部分として説明されているユニットは、物理的に別々であってもなくてもよく、ユニットとして表示されている部分は、物理的なユニットであってもなくてもよく、1箇所に配置されてよく、または複数のネットワークユニットに分散されてもよい。実施形態の解決策の目的を達成するため、実際の要件に基づいてユニットの一部または全部が選択されてよい。
【0343】
加えて、本出願の実施形態の機能ユニットは、1つの処理ユニットに統合されてよく、それぞれのユニットは物理的に単独で存在してよく、または2つ以上のユニットが1つのユニットに統合されてもよい。
【0344】
機能がソフトウェア機能ユニットの形で実装され、独立した製品として販売または使用される場合は、機能がコンピュータ可読記憶媒体に保管されてよい。このような理解に基づくと、本出願の技術的解決策は本質的に、または従来技術に寄与する部分は、または技術的解決策の一部は、ソフトウェア製品の形で実装されてよい。コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に保管され、本出願の実施形態の方法のステップの全部または一部を実行することをコンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイスなどであってよい)に命令するいくつかの命令を含む。前述の記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、読み取り専用メモリROM、ランダム・アクセス・メモリRAM、磁気ディスク、または光ディスクといった、プログラムコードを保管できる何らかの媒体を含む。
【0345】
前述の説明は、本出願の特定の実装にすぎず、本出願の保護範囲はこれらに限定されない。本出願で開示されている技術的範囲内で当業者によって容易く考え出されるいかなるバリエーションや置換も、本出願の保護範囲内に入るものとする。したがって、本出願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。
【符号の説明】
【0346】
100 システム
101 端末デバイス、UE
102 アクセスネットワークエレメント、(無線)アクセスネットワーク
103 ユーザプレーンネットワークエレメント、ユーザプレーン機能
104 データネットワーク
105 アクセスおよびモビリティ管理ネットワークエレメント、アクセスおよびモビリティ管理機能
106 セッション管理ネットワークエレメント、セッション管理機能
107 ポリシーコントロールネットワークエレメント、ポリシーコントロール機能
108 アプリケーションネットワークエレメント、アプリケーション機能
109 統一データ管理ネットワークエレメント、統一データ管理
110 ネットワークエクスポージャネットワークエレメント、ネットワークエクスポージャ機能
1200 処理ユニット
2000 通信装置
2010 トランシーバユニット
2020 処理ユニット
3000 通信装置
3100 プロセッサ
3200 通信インターフェイス
3300 メモリ
4000 ネットワークデバイス
4100 プロセッサ、リモート無線ユニット、トランシーバユニット
4101 アンテナ
4102 無線周波数ユニット
4200 トランシーバ、ベースバンドユニット
4201 メモリ
4202 プロセッサ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15