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7675195ストリップ形状の材料を巻き取る又は巻き出すリール及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-04-30
(45)【発行日】2025-05-12
(54)【発明の名称】ストリップ形状の材料を巻き取る又は巻き出すリール及び方法
(51)【国際特許分類】
   B21C 47/00 20060101AFI20250501BHJP
   B21C 47/30 20060101ALI20250501BHJP
   B65H 16/06 20060101ALI20250501BHJP
   B65H 18/10 20060101ALI20250501BHJP
【FI】
B21C47/00 C
B21C47/30
B65H16/06 B
B65H18/10
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2023544086
(86)(22)【出願日】2021-12-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-14
(86)【国際出願番号】 EP2021084948
(87)【国際公開番号】W WO2022156955
(87)【国際公開日】2022-07-28
【審査請求日】2023-10-17
(31)【優先権主張番号】102021101530.8
(32)【優先日】2021-01-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】313005226
【氏名又は名称】アッヘンバッハ ブッシュヒュッテン ゲーエムベーハー ウント コーカーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】バーテン アンドレ
(72)【発明者】
【氏名】シュナイダー クリスティアン
(72)【発明者】
【氏名】メン フェリックス
(72)【発明者】
【氏名】シュラーク ハラルト
【審査官】▲高▼木 真顕
(56)【参考文献】
【文献】実開平06-024382(JP,U)
【文献】登録実用新案第3019931(JP,U)
【文献】特公昭41-020210(JP,B1)
【文献】特開昭48-027164(JP,A)
【文献】特開平04-359657(JP,A)
【文献】特表平05-503041(JP,A)
【文献】特開平08-051745(JP,A)
【文献】特開2002-354748(JP,A)
【文献】特開2013-094789(JP,A)
【文献】国際公開第2019/034680(WO,A1)
【文献】米国特許第06293132(US,B1)
【文献】欧州特許出願公開第02896465(EP,A1)
【文献】欧州特許出願公開第03731384(EP,A1)
【文献】特開平10-072149(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0170299(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21C 47/00 - 47/34
B65H 16/00 - 16/10
B65H 18/00 - 19/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ストリップ形状の材料(11)を巻き取る又は巻き出すためのリール(10,48,51,57)であって、
前記リールは、
フレーム(13,49)と、
材料を巻き取る又は巻き出すコイル(12,50,54)を配置する少なくとも1つのリールヘッド(14,52)と、
少なくとも1つの電気モータ(16)を有する駆動装置(15)と、
前記電気モータと前記リールヘッドとを接続するシャフト(20)と、を備え、
前記電気モータは、固定子(17)と回転子(18)とを備えるように形成され、かつ前記フレームに配置されており、
前記電気モータは、トルクモータ又は同期モータであり、
前記シャフトは、前記回転子を前記リールヘッドに直接的に接続し、
前記回転子は、前記固定子に対して軸方向に移動可能に、前記固定子に設けられていることを特徴とする
リール。
【請求項2】
前記固定子(17)は、複数のコイルを有するコイルパッケージ(23)から形成され、かつ前記回転子(18)を囲み、
前記回転子は、複数のリングを有するリングパッケージ(21)から形成され、
それぞれのリングは、前記それぞれのリングの外周(22)に磁石を有し、
前記リングは、互いに接続され、
前記リングパッケージの長さ(L)は、前記シャフト(20)の長手方向軸(30)に沿った前記コイルパッケージの長さ(L)よりも短く、
前記回転子の移動範囲(V)は、前記長さ(L,L)の差分に対応することを特徴とする、請求項1に記載のリール。
【請求項3】
前記駆動装置(15)は、複数の電気モータ(16)を備え、
前記複数の電気モータのそれぞれは、フレーム(13,49)とリールヘッド(14,52)とを備え、
コイル(12,50,54)が、前記複数の電気モータのそれぞれの前記リールヘッドの間に配置され、
前記電気モータのそれぞれの前記コイルパッケージ(23)は、対応する長さ(L)を有することを特徴とする、請求項2に記載のリール。
【請求項4】
前記複数の電気モータ(16)の出力大きさは、互いに異なるか、又は互いに等しいことを特徴とする、請求項3に記載のリール。
【請求項5】
前記電気モータ(16)のそれぞれの前記リングパッケージ(21)の長さ(L)は、それぞれ異なることを特徴とする、請求項4に記載のリール。
【請求項6】
前記複数のリングは、互いに異なる、又は互いに同一であることを特徴とする、請求項2-5のいずれか1項に記載のリール。
【請求項7】
前記駆動装置(15)は、アクチュエータ(36)を有する引張装置(39)を備え、
前記回転子(18)は、前記アクチュエータによって、前記固定子(17)に対して軸方向に移動可能であることを特徴とする、請求項1-6のいずれか1項に記載のリール。
【請求項8】
前記回転子(18)は、前記シャフト(20)に配置され、ラジアル軸受と少なくとも1つのアキシャル軸受とによって、前記固定子(17)のハウジング(25)に取り付けられ、
長手方向ガイド(29)は、前記シャフトの長手方向軸(30)について前記回転子の両側において、それぞれの軸受(35)と前記ハウジングとの間に形成されていることを特徴とする、請求項7に記載のリール。
【請求項9】
前記駆動装置(15)は、追加アクチュエータ(40)を備え、
追加アクチュエータ(40)によって前記電気モータ(16)は、前記シャフト(20)の長手方向軸(30)に沿って前記フレーム(13,49)に対して、前記フレームに形成された追加長手方向ガイド(42)において、軸方向に移動可能であることを特徴とする、請求項7又は8のいずれか1項に記載のリール。
【請求項10】
前記電気モータ(16)は、前記フレーム(13,49)に取り付けられたハウジング(25)を有して形成され、
前記リール(10,48,51,57)の制御装置の検出装置の少なくとも1つの力変換器(47)は、前記ハウジングと前記フレームとの間に配置されていることを特徴とする、請求項1-9のいずれか1項に記載のリール。
【請求項11】
前記駆動装置(15)は2つのリールヘッド(14,52)を有し、
それぞれのリールヘッドは、拡張ヘッド(43)又は前記コイル(12,50,54)を受け入れるコーン(53)を有するように形成されていることを特徴とする、請求項1-10のいずれか1項に記載のリール。
【請求項12】
前記拡張ヘッド(43)は、拡張部分を有する、前記コイル(12,50)を径方向に引っ張るように形成された拡張部分装置を有し、
少なくとも1つの液圧ラインが前記シャフト(20)内に形成されている、又は前記拡張部分を作動するドローバーが前記シャフト(20)内に配置されていることを特徴とする、請求項11に記載のリール。
【請求項13】
請求項1-12のいずれか1項に記載のリール(10,48,51,57)を形成するモジュール式システムであって、
複数のコイルを有するコイルパッケージ(23)によって形成された固定子(17)と、
それぞれのリングが、それぞれのリングの外周(22)に、又は前記リングの前記外周の真下の挿入ポケット内に磁石を有する、回転子(18)のリングパッケージ(21)を形成するための複数のリングと、を備え、
前記リングは、第1幅を有するリングの第1セット、及び前記第1幅とは異なる第2幅を有するリングの第2セットから選択される、
モジュール式システム。
【請求項14】
リール(10,48,51,57)によって、ストリップ形状の材料(11)を巻き取る又は巻き出すコイル(12,50,54,60)を引っ張る方法であって、
回転子(18)は、駆動装置のリールヘッド(14,52)の間に配置された前記コイルが引っ張られる又は開放されるような前記駆動装置の引張装置(39)によって、前記リールの前記駆動装置(15)の少なくとも1つの電気モータ(16)において、前記電気モータの固定子(17)に対して軸方向に移動され、
前記電気モータは、トルクモータ又は同期モータであることを特徴とする方法。
【請求項15】
前記軸方向の移動は、圧延操作前又は圧延操作中において、ストリップセンター制御及び/又はストリップセンター位置合わせに使用されることを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ストリップ形状の材料、特に金属ストリップなどを巻き取る又は巻き出すリール、及びコイルを引っ張る方法に関し、リールは、フレームと、材料を巻き取る又は巻き出すコイルを配置する少なくとも1つのリールヘッドと、少なくとも1つの電気モータを有する駆動装置と、電気モータをリールヘッドに接続するシャフトと、を備え、電気モータは、固定子と回転子とを備えて形成され、フレームに配置されている。
【背景技術】
【0002】
上述のタイプのリールは、例えば、圧延方法においてストリップを製造する際に使用され、この場合に、ストリップは、一般に、一方向操作又は反転操作において、規定されたストリップの張力を持つ第1リールから巻き出され、圧延装置のロールギャップを通して移動され、規定されたストリップの張力を持つ追加リールに巻き取られる。後の圧延パスにおいて、ストリップは、圧延装置を数回繰り返して通過した後、圧延されたストリップの所望の厚さが達せられたときに、リールに巻き取られ得る。ストリップ形状の材料は、コイルの形状として、又はコイル若しくは平面的スリーブにおいて熱間圧延工程を経たコイルとして配置され、ストリップ形状の材料は、リールマンドレル又はリールヘッドに受け入れられる。コイルは、拡張ヘッド又はコーンヘッドとして設計され得るリールヘッドにおいて延ばされ得て、又はリールヘッドは、それらの間にコイル収容するために、コイルの両側に設けられ得る。
【0003】
リールヘッド(群)は、シャフトにそれぞれ配置され、シャフトはリール巻取機に取り付けられる。このシャフトは、ギアボックスを介して電気モータに接続される。複数の電気モータは、それぞれ異なる出力増加を実現するためにギアボックスに結合され得る。シャフトは、コイルが2つのリールヘッドの間に収容され得るように、シャフトの長手方向軸に沿って、リール巻取機に移動可能に取り付けられ得る。電気モータ、ギアボックス、場合によっては連結器、及びこれらの構成要素が取り付けられたフレームは、このようにしてリールを形成する。このようなリールは、例えば、EP 2 896 465 B1から知られている。
【0004】
公知のリールにおいて、ストリップ形状の材料は、規定されたストリップの張力、又はリールによってストリップに形成される引張力により巻き上げられる。この引張力は、リールの制御装置によって、特に電気モータの制御によって設定される。制御するために、電気モータのトルクが計算され、その後、この計算からリールヘッド又はコイルのトルクが求められ得る。このトルクは、例えば、電気モータの入力電力と電気モータの現在の速度とから求められ得る。しかし、ギアボックス、連結器及び場合によっては中間シャフトが、電気モータとリールヘッドとの間に介在されるため、リールヘッドに到達するトルクが、例えばギアボックスの効率のために抑制され得る。
【0005】
公知のリールの欠点は、リールが、その設計のために、製造施設において比較的大きな設置スペースを必要とすることである。さらに、それぞれのリールは、常に特定の用途のために製造され、よって個別に製造される。電気モータ、ギアボックス、連結器及びリールヘッドを有するリール巻取機は、例えば、より強力な電気モータによってリールの出力を増加することが、通常、駆動列の増加を必要とするように常に調整されており、したがって、より強力な電気モータによってリールの出力を増加することは経済的に実現が困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、特に費用効果の高い製造及び操作を可能とする、コイルを引っ張るためのリール及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的は、請求項1の特徴を有するリール、請求項13の特徴を有するモジュール式システム、及び請求項14の特徴を有する方法によって達成される。
【0008】
ストリップ形状の材料、特に金属ストリップなどを巻き取る又は巻き出すための本発明に係るリールは、フレームと、材料を巻き取るコイルを配置する少なくとも1つのリールヘッドと、少なくとも1つの電気モータを有する駆動装置と、電気モータとリールヘッドとを接続するシャフトと、を備え、電気モータは、固定子と回転子とを備えるように形成され、かつフレームに配置されており、電気モータは、トルクモータ又は同期モータであり、シャフトは、回転子をリールヘッドに直接的に接続し、回転子は、固定子に対して軸方向に移動可能に、固定子に設けられている。
【0009】
電気モータはトルクモータ又は同期モータであるので、シャフトを介してリールヘッドを回転子に直接的に接続することが可能である。電気モータは、比較的大きいトルクを発生させ得るので、電気モータとリール巻取機との間に介在されるギアボックスを設ける必要がなくなる。さらに、連結器、必要なモータ軸受、リール巻取機自体が省かれ得る。よって、生産現場において、フレーム又はフレームに必要とされる基礎が、大幅に小型化され得る。特に、リールの設置スペース及びフレームの大きさは、リール巻取機及びリールヘッドに組み込まれた電気モータの寸法のみによって決定される。本来必要とされる設置スペースの大部分、よって基礎の大部分が節約され得るので、このリールは、特に費用効果が高く製造され得て、エネルギー効率の良い方法により操作され得る。
【0010】
本発明によれば、回転子は、固定子に対して軸方向に移動可能なように固定子に取り付けられる。固定子に対する回転子のこの軸方向の移動可能性は、回転子が、軸方向に移動可能なように固定子に取り付けられていることによって、実現され得る。よって、電気モータは、先行技術から知られたリール巻取機のように使用され得る。そして、コイルは、2つのリールヘッドの間に特に簡単に固定され得る。つまり、リールヘッドが、シャフトの長手方向軸についてのコイルの長さ又は位置に合わせられ得る。
【0011】
さらに、回転子はリングパッケージから形成されており、リングパッケージは複数のリングにより構成される。それぞれのリングには、磁石が、それぞれのリングの外周に、又はリングの外周の真下の挿入ポケット内に配置される。磁石の大きさは、それぞれのリングの寸法に制限され、すなわち、磁石は、リングからはみ出るようにはリングに配置されない。このリング自体は、円板又は金属板により構成され得る。リングは、互いに直接的又は間接的に接続される。例えば、リングは互いにねじ止めされ得て、すなわち、互いに着脱可能に接続される。さらに、リングは、シャフト又はシャフトとリングの内径との間に配置されたロータキャリアに直接的にも取り付けられ得る。固定子は回転子を囲み得て、回転子も原則的に固定子を囲み得る。回転子を形成するために複数のリングを使用することによって、電気モータをモジュール設計にすることが可能である。リングの数は、電気モータが、固定子を交換することなく所望の出力を持って形成されるように、常に選択され得る。したがって、1つの固定子を用いる、様々な出力レベルを有する電気モータを製造することが可能である。よって、個別に設計されたリールの製造は標準化され得て、よって特に費用効果が高くなり得る。
【0012】
駆動装置は、ギアレスであり得る。これにより、リールの生産はさらに費用効果が高くなる。特に、この場合では、ギアオイルシステムも必要とされない。リールの効率も、既存のギアボックスに起因する摩擦損失がないので、向上し得る。さらに、リールからのノイズの放出も大幅に抑制される。全体として、リールは構成要素がより少ないので、リールの必要とするメンテナンスも少なくなる。
【0013】
固定子は、複数のコイルを有するコイルパッケージから形成され得て、かつ回転子を囲み得て、回転子は、複数のリングを有するリングパッケージから形成され、それぞれのリングは、それぞれのリングの外周に磁石を有し、リングは、互いに接続され、リングパッケージの長さLは、シャフトの長手方向軸に沿ったコイルパッケージの長さLよりも短く、回転子の移動範囲Vは、長さの差分V=L-Lに対応する。その結果、この回転子はインターナルロータとして形成され得る。この固定子は、コイルが一体的に配置された環状の金属板の積層によって形成され得る。環状の金属板は、環状の金属板が固定されるフレームによって囲まれ得る。さらに、フレームは、冷却媒体が流れる流路又はパイプを有して形成される。もし、リングパッケージの長さがコイルパッケージの長さよりも短いならば、リングパッケージにリングを追加することによって、電気モータの出力の向上を容易に達成することが可能である。コイルパッケージの長さは、リールを形成するために使用された全ての電気モータに対して、常に同じであり得て、それぞれのリールに個別に必要とされる電気モータの出力は、リングパッケージの長さを選択することによって調整可能である。固定子又はそのコイルパッケージの長さを標準化することは有利である。もし、回転子パッケージの長さとコイルパッケージの長さとが実質的に同じならば、電気モータには追加のリングが追加され得ない。回転子の軸方向の移動の可能性は、コイルパッケージの長さがリングパッケージの長さよりも長いという事実によって生じさせられる。長さの差分から生じる移動範囲は、回転子のこの移動範囲内での移動を可能にし、このような移動の結果により電気モータの出力が変化することはない。このことは、特に、操作中に、リングパッケージが移動範囲内においてコイルパッケージによって常に覆われていることを確実にすることによって、確実にされ得る。
【0014】
駆動装置は、少なくとも1つの電気モータを備え得て、それぞれの電気モータは、フレームとリールヘッドとを備え、コイルが、リールヘッドの間に配置され、電気モータのそれぞれのコイルパッケージは、対応する長さLを有する。その結果、電気モータは、コイルの両側に配置され得る。もし、電気モータのそれぞれのコイルパッケージが対応する長さを有するならば、電気モータのそれぞれの固定子は、実質的に対応して設計される。そして、電気モータは、実質的に同一に設計され得る、又はそれぞれが異なる回転子を持って設計され得る。コイルパッケージが、それぞれ異なる出力の電気モータを形成するために、それぞれ異なった設計にされる必要がないので、電気モータは、より簡単に製造され得て、保守され得る。また、コストが、同一の固定子を大量に製造することによって節約され得る。電気モータのそれぞれは、この目的のため特別に設計されたフレームに配置され得て、又は取り付けられ得て、電気モータも、共通のフレームに配置され得る。そして、電気モータ又はそれぞれのリールヘッドの間に配置されたコイルは、例えば、電気モータの2つのシャフトの長手方向軸を横断するレール上を案内されるキャリッジ上を移動され得る。このようにキャリッジ用に形成されたコンベヤトラックが、この目的のために特別に形成された基礎に配置され得る。
【0015】
電気モータの出力は、大きさがそれぞれ異なり得る、又は同じになり得る。電気モータは、ストリップ形状の材料を巻き取るとき、同期して操作され得る。さらに、もし、より低い出力が必要とされるならば、2つの電気モータのうち1つだけを操作することが可能である。もし、電気モータがトルクモータ又は同期モータであるならば、それぞれの電気モータの入力電力が、もし必要とされるならば2つのインバータの間において電気的に切替られ得るので、それぞれの電気モータの2種以上の出力レベルが形成され得る。必要とされる全体的なリールの出力に応じて、電気モータのそれぞれの個別の出力は、それに応じて設計され得て、したがって、同じ大きさにすることも、それぞれ異なる大きさにすることもできる。
【0016】
電気モータのそれぞれのリングパッケージの長さLは、長さがそれぞれ異なり得る。リングパッケージの長さは、それぞれのリングパッケージの外周の磁石の量を、よってそれぞれの電気モータの出力を決定する。出力の異なる電気モータが、それぞれのリングパッケージの長さに基づいて簡単に形成され得る。
【0017】
リングは、幅が互いに異なり得る、又は幅が同じになり得る。リングパッケージは、複数のリングから形成されるので、よって、リングパッケージの長さに影響を与えることが可能である。これは、所望の長さを、よって電気モータの出力を形成するために、一定数のリングを使用することによって実施され得る。使用されたこのリングは、対応する幅又は互いに異なる幅を有し得る。もし、異なる幅を有するリングを選択することが可能ならば、電気モータを形成するときに、リングパッケージの可能な長さをより長くすることが可能である。もし、リングパッケージが、2種又は3種の異なる幅を持つ多数のリングから構成され得るならば、リングパッケージの長さの多数の可能な変形形態が生じる。
【0018】
駆動装置は、アクチュエータを有する引張装置を備え得て、回転子は、アクチュエータによって、固定子に対して軸方向に移動可能である。このアクチュエータは、例えば、液圧駆動又は空気圧駆動のピストン又はリニアモータであり得る。アクチュエータは、このアクチュエータの動作が、長手方向軸に沿ったシャフトの移動を生じさせるように、電動モータのシャフトに結合され得る。そして、回転子は、アクチュエータによって固定子に対して移動され得るので、リールヘッドも、長手方向軸に沿って移動され得る。そして、リールヘッドの間にコイルを配置すること、リールヘッドにおいてコイルを引っ張ること、又はコイル内にリールヘッドを移動させること、及び/又はリールヘッドとコイルとの間に引張力を形成することが可能である。
【0019】
回転子は、シャフトに配置され得て、ラジアル軸受と少なくとも1つのアキシャル軸受とによって、固定子のハウジングに取り付けられ得て、長手方向ガイドは、シャフトの長手方向軸について回転子の両側において、それぞれの軸受とハウジングとの間に形成されている。この軸受は、好ましくは、すべり軸受及び/又は転がり軸受であり得る。転がり軸受は、例えば、深溝玉軸受であり得て、そのために軸受は、軸方向及び径方向の力を吸収し得る。この場合、ラジアル軸受及びアキシャル軸受が、1つの軸受によって形成され得る。長手方向ガイドは、例えば、ブッシング内を長手方向軸の方向において移動可能なスリーブによって、形成され得る。しかしながら、他のタイプの長手方向ガイドも、使用され得る。このスリーブは、固定子のハウジングの一部となり得て、そして、回転子は、ラジアル軸受又はアキシャル軸受を介してスリーブに回転可能に取り付けられる。好ましくは、シャフトは、回転子の両側のハウジングに取り付けられ得る。よって、回転子が固定子に対して回転可能であると同時に、回転子がシャフトと、シャフトの長手方向軸に沿って移動可能であることが可能となる。この種の長手方向軸ガイドは、特に簡単に形成され得る。そして、アクチュエータも、ブッシングに接続され得る。また、ブッシングが、スリーブ内において軸方向にのみ移動可能であることも意図され得る。原則的に、円形スリーブ又はブッシングに加えて、任意の断面形状が、このような長手方向軸ガイドを形成するために設けられ得る。
【0020】
駆動装置は、追加アクチュエータを備え得て、追加アクチュエータによって電気モータは、シャフトの長手方向軸に沿ってフレームに対して、フレームに形成された追加長手方向ガイド上において、軸方向に移動可能であり得る。追加アクチュエータは、アクチュエータと同様に設計され得て、固定子のハウジング又はフレームに配置され得る。そして、追加アクチュエータは、例えば、ハウジング又はフレームのピストンに結合され得て、そのためにピストンの動作は、フレームとハウジングとの相対的な移動を生じさせる。電気モータの長手方向の移動を可能にする追加リニアガイドが、ハウジングとフレームとの間に形成され得る。もし、駆動装置が複数の電気モータを備えるならば、それぞれのこれら電気モータは、このようにして長手方向に移動可能なように設計され得る。特に、電気モータの移動範囲が、このようにして大幅に拡大され得て、そのためにそれぞれ異なる長さのコイルが、リールに収容され得る。
【0021】
電気モータは、フレームに取り付けられ得るハウジングを有して形成され得て、リールの制御装置の検出装置の少なくとも1つの力変換器は、ハウジングとフレームとの間に配置されている。よって、この制御装置は、リールを、特にリールのストリップの張力を、制御する及び調整するために機能し、このリールは、リールによってコイルに巻き取られたストリップの中でのストリップの引張力によって形成される。電気モータは、回転子を用いて、シャフトを介してリールヘッドに伝達される、よってコイルに伝達されるトルクを発生させる。コイルに収容された材料の量によって、コイルの直径は大きく変化し得て、そのためにストリップの張力は、この直径に常に依存する。制御装置の調整装置は、関連する直径が、ストリップの引張力を調整するときに考慮されるように設計され得る。よって、ストリップの引張力を制御するために、シャフトトルクも制御装置によって制御され得る。そして、このことは、シャフトに接続された電気モータを制御することによって、通常は実施される。電気モータは、駆動列との間にギアボックス、連結器などが接続されることなく、シャフトを介してリールヘッドに直接的に接続されるので、電気モータにおけるリールヘッド又はコイルに効果的に作用するトルクを計測することが可能であり、直接的に出力を伝達する結果として、トルクが非常に正確に測定されることが考えられ得る。この直接的な力の伝達は、力変換器によってトルクを測定することを可能にし、この力変換器は、電気モータのハウジングと電気モータが取り付けられたフレームとの間に固定される。もし、力変換器が、ハウジングとフレームとの間に固定されたならば、測定され得る力が、電気モータによってシャフトに生じたトルクを通して力変換器に加えられ、検出装置又は制御装置は、測定値からシャフトのトルクを求めることが可能である。電気モータとリールヘッドとの間を、シャフトを介して直接的に接続することだけが、この種のトルク計測を可能にし、よって特にストリップの張力を正確に制御することを可能にする。
【0022】
力変換器は、圧縮力及び/又は引張力、又はトルクを検出するように設計され得る。力変換器は、センサ、特に力センサ、ロードセル又は、センサに作用する力が測定され得るロードセルであり得る。力は、バネ体によって、圧電的に、電磁気的に、電気力学的に、又は電気抵抗的に測定され得る。電気抵抗式センサは、電気モータの磁界によって影響され得るので、使用されないことが意図され得る。
【0023】
力変換器は、シャフトの長手方向軸に対して径方向に間隔を空けて配置され得る。シャフトに対する力変換器の径方向の間隔から、トルクは、力変換器を使用して計測された力により簡単に計算され得る。
【0024】
力変換器は、圧縮力及び/又は引張力を検出するために設計され得る。ストリップの引張力の方向に対するシャフトの回転の方向に応じて、力変換器は、圧縮力又は引張力にさらされ得る。もし、力変換器が圧縮力そしてまた引張力を求めるために使用され得るならば、特に有利である。
【0025】
ハウジングは、固定点においてフレームに固定され得て、力変換器は、少なくとも1つの固定点において配置され得る。この固定点は、例えば、ハウジングとフレームとの間のねじ接続によって形成され得る。しかしながら、原則的に、固定点は、フレームのハウジングの支持点でもあり得る。
【0026】
もし、力変換器が全ての固定点に配置されるならば、特に有利である。これにより、ハウジングとフレームとの間に作用する全ての力を検出することが可能となり、よってシャフトのトルクを特に正確に求めることが可能となる。しかしながら、もし固定点に作用する力の分布が知られているならば、トルクが1つの力変換器を使用するだけで求められ得るので、原則的にはこの必要がない。
【0027】
力変換器は、ハウジング及び/又はフレームの接続フランジに配置され得る。例えば、ハウジングとフレームとは、互いに接続フランジを形成し得て、接続フランジは、互いに接し得て、ねじ接続を介して互いに堅く接続可能である。そして、力変換器は、これら接続フランジの間に配置され得る。これは、ねじ接続の予荷重が力変換器に作用するには十分であり得る。検出装置は、この予荷重が考慮されないように、又は力変換器の測定結果を改竄しないように、換算され得る。任意に、力変換器が接続フランジの間に配置されずに、接続フランジに架かるように、力変換器を接続フランジに配置することも可能である。この目的のために、そして、力変換器は、接続フランジの間に作用する力が力変換器にも伝達されるように、両方の接続フランジに堅く固定され得る。
【0028】
この駆動装置は2つのリールヘッドを有し得て、それぞれのリールヘッドは、拡張ヘッド又はコイルを受け入れるコーンを有するように形成されている。原則的に、もし駆動装置が電気モータを1つだけ備えるならば、駆動装置は、拡張ヘッドを1つ持つように設計されることも可能である。拡張ヘッドは、コイルの一端の開口部の中に挿入され得るように、設計され得る。そして、拡張ヘッドの部分は、コイルの内部張力に対抗して固定され得て、そのためにコイルは、圧力嵌め方式により堅く固定され、拡張ヘッドの中央に配置される。この部分の作動は、液圧によって、又はドローバーによって実施され得る。コーンは、コイルが、互いに対し移動され得る2つのリールヘッドの間に固定されるように、コイルの一端に支持されるように設計され得る。この場合、コイルもリールヘッドの中央に配置される。
【0029】
拡張ヘッドは、拡張部分を有する、コイルを径方向に引っ張るように形成された拡張部分装置を有し得て、少なくとも1つの液圧ラインがシャフト内に形成されている、又は拡張部分を作動するドローバーがシャフト内に配置されている。したがって、シャフトは、中空シャフト又は中実シャフトとして設計され得る。原則的に、拡張ヘッドに直接的に、つまり拡張ヘッド自体に、液圧的作動又は機械的作動を接続することも可能であり、そのためシャフトは影響を受けない。
【0030】
本発明に係るリールを形成する本発明に係るモジュール式システムは、複数のコイルを有するコイルパッケージによって形成された固定子と、それぞれのリングが、それぞれのリングの外周に、又はリングの外周の真下の挿入ポケット内に磁石を有する、回転子のリングパッケージを形成するための複数のリングと、を備え、リングは、第1幅を有するリングの第1セット、及び第1幅とは異なり得る第2幅を有するリングの第2セットから選択される。本発明に係るモジュール式システムは、さまざまな長さLを有するリングパッケージの形成を可能にし、そのためにさまざまな出力を有する電気モータが、これらリングパッケージ又はモジュール式システムから組立てられ得る。さまざまなリングのセットがリングの選択に利用可能であるために、コストを大幅に削減すると同時に、高度な可変性が達成され得る。よって、回転子及び電気モータの生産が、高度に標準化され得て、したがって、特に費用効果が高い。
【0031】
リールによって、ストリップ形状の材料、特に金属ストリップなどを巻き取る又は巻き出すコイルを引っ張る本発明に係る方法において、回転子は、駆動装置のリールヘッドの間に配置されたコイルが引っ張られる又は開放されるような駆動装置の引張装置によって、リールの駆動装置の少なくとも1つの電気モータにおいて、電気モータの固定子に対して軸方向に移動され、電気モータは、トルクモータ又は同期モータである。この方法の有利な効果については、本発明に係るリールの利点の記述を参照されたい。
【0032】
軸方向の移動は、圧延操作前又は圧延操作中において、ストリップセンター制御及び/又はストリップセンター位置合わせに使用され得る。このストリップセンター制御は、圧延中に、縁が直線状ではないコイルからストリップを巻き出し、縁が直線状になるようにコイルに巻き付けるために、ロールギャップを通してストリップを中央に案内するために使用される。ストリップセンター位置合わせは、圧延前に、圧延ラインにおいて縁が直線状になるように巻かれていないコイルを中央に配置するために使用され、そのため巻かれたストリップは、ロールギャップを通して中央に案内される。ストリップの位置は、センサによって求められ得る。センサからのデータは、制御のために用いられ得て、よって軸方向の移動のために用いられ得る。
【0033】
本発明に係るリールは、本発明に係る方法を実施するために使用される。この方法のさらに有利な実施形態は、装置の請求項1を参照する従属請求項の特徴の記述から明らかである。
【0034】
以下では、リールの好ましい実施形態が、図面を参照してより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1図1は、長手方向断面図により、リールの第1実施形態を示す。
図2図2は、長手方向断面図により、リールの第2実施形態を示す。
図3図3は、長手方向断面図により、リールの第3実施形態を示す。
図4図4は、長手方向断面図により、リールの第4実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1は、ストリップ形状の材料11又は金属ストリップをコイル12に巻き付けるリール10を示す。このリール10は、2つの実質的に同様に設計されたフレーム13と、コイル12を配置するための、2つの同様に設計されたリールヘッド14と、駆動装置15とを備え、駆動装置15は、2つの同様に設計された電気モータ16又はトルクモータを備える。それぞれの電気モータ16は、固定子17と回転子18とによって形成され、固定子17は回転子18を囲み、回転子18は、固定子17内に回転可能に取り付けられる。回転子18の回転子キャリア19は、電気モータ16のシャフト20に直接的に回転不可能に配置され、シャフト20はリールヘッド14に直接的に接続されている。さらに、回転子18は、複数のリング(不図示)からなるリングパッケージ21から形成されており、それぞれのリングは、それぞれのリングの外周22において磁石を有する。これらのリングは、互いに着脱可能に接続される。固定子17は、複数のコイル(不図示)を有するコイルパッケージ23によって形成されており、コイルはフレーム(不図示)によって囲まれている。冷却流路24は、このフレーム内に形成され、冷却媒体(不図示)が流れ、コイルパッケージ23を冷却するために機能する。フレームの受動冷却又は表面冷却も可能である。
【0037】
電気モータ16は、さらにハウジング25を有して形成され、ハウジング25は回転子18と固定子17とを囲む。このハウジング25は、固定点26において、フレーム13に堅く接続され、又はねじ止めされる。このフレーム13は、固定点27において、基礎28に堅く接続される。さらに、ハウジング25は、シャフト20の長手方向軸30に沿って固定子に対して、回転子18の軸方向の移動を可能にする長手方向ガイド29を有して形成される。長手方向ガイド29は、回転子18の両側に配置されたスリーブ31及び32と、スリーブ31及び32をそれぞれ囲むブッシング33及び34とによって形成される。このシャフト20は、転がり軸受35によって、スリーブ31及び32内に径方向及び軸方向に取り付けられる。固定子に対する回転子18の移動は、移動範囲V内において可能であり、この移動範囲Vは、リングパッケージ21の長さLとコイルパッケージ23の長さLとの差分から生じる。可能な移動は、アクチュエータ36によって行われ、アクチュエータ36は、この場合、液圧シリンダ37によって形成され、留め具38を介してブッシング33に結合される。回転子18又はシャフト20をリールヘッド14と共に移動する可能性は、よって、リールヘッド14の間においてコイル12を引っ張る引張装置39を形成する。
【0038】
特に、電気モータ16によって直接的に駆動するコイル12は、リール10の回転部品の数を大幅に減らすことを可能とし、追加のドライブシャフトや連結器などを必要としない。停電又はコンバータが故障した場合には、電気モータ16は、抵抗器を介するコイルの短絡によってブレーキがかけられ得るので、リールの常用ブレーキとしての機械ブレーキも必要とされない。さらに、停止しているとき、コイルの短絡が、その所定位置に回転子を保持するために使用され得るので、停止ブレーキも必要とされない。リール10の部品やモジュールの数を減らすことによって、メンテナンスコストが大幅に削減され得る。
【0039】
さらに、リール10が既に動作した後であっても、リングを追加することによって、電気モータ16の出力を調整する又は増加することが可能である。
【0040】
駆動装置15は追加アクチュエータ40を備え、追加アクチュエータ40は、フレーム13に配置されており、液圧シリンダ41によって形成される。ハウジング25は、追加長手方向ガイド42に取り付けられ、追加長手方向ガイド42は、フレーム13に形成されており、追加アクチュエータ40によって長手方向軸の長手方向において軸方向にも移動可能である。
【0041】
リールヘッド14は、拡張ヘッド43としてそれぞれが設計され、拡張ヘッド43は、液圧パイプ(不図示)を介して作動され得る拡張部分(不図示)を有する。この拡張部分は、コイル12が、それぞれの拡張ヘッド43の中央に配置され、かつ回転不能に固定されるように、コイル12の内側44にクランプ力を及ぼし得る。材料11を有するコイル12は、キャリッジ45によってリール10へ輸送され得て、キャリッジ45は、長手方向軸30に沿って横方向にレール46上を移動され得る。
【0042】
さらに、力変換器47は、ハウジング25に、又はハウジング25とフレーム13との間の固定点26に配置される。この力変換器47は、制御装置(不図示)の構成要素である。この制御装置は、リール10のストリップの張力又はストリップの引張力、又は電気モータ16の出力を、よってトルクを調整するために機能する。制御装置は、ストリップの張力又は電気モータ16を調整する調整装置と検出装置とを備え、検出装置は、力変換器47を備える。フレーム13とハウジング25との間に力変換器47を配置することによって、フレーム13とハウジング25との間に作用する力を求めることが可能となる。電気モータ16は、シャフト20及びリールヘッド14を介して、コイル12にそれぞれが直接的に接続されているので、それぞれの電気モータ16のトルクは、力変換器47又は検出装置を介して、直接的に、よって特に正確に求められ得て、力変換器47又は検出装置は、ストリップの張力の改善された制御を可能にする。
【0043】
図2は、図1におけるリールとは対照的に、追加長手方向ガイドなしにフレーム49が形成されたリール48を示す。この場合、引張装置39は、コイル50を引っ張るには十分である。
【0044】
図3は、図2におけるリールとは対照的に、コイル54を受け入れるコーン53を形成するリールヘッド52が設けられたリール51を示す。このコイル54は、それぞれの端部55において内側コーン56を有して形成される。このようにして、コイル54は、リールヘッド52の間に固定することによって、圧力嵌め方式により中央に配置され、かつ回転不能なように、リール48に収容され得る。
【0045】
図4は、図1におけるリールとは対照的に、フレーム13と電気モータ16のみが設けられたリール57を示す。追加電気モータの代わりに、ここではカウンタ軸受58が設けられる。電気モータ16のシャフト20に取り付けれているのは、コイル60又は熱間圧延工程を経たコイルを受け入れる分離ドラム59である。熱間圧延工程を経たコイルの場合には、材料11は、コイル60なしに、分離ドラム59に直接的に配置される。
図1
図2
図3
図4