(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-05-01
(45)【発行日】2025-05-13
(54)【発明の名称】無菌尿サンプリングのためのシステム及びその方法
(51)【国際特許分類】
A61M 39/08 20060101AFI20250502BHJP
A61M 25/00 20060101ALI20250502BHJP
A61M 39/10 20060101ALI20250502BHJP
【FI】
A61M39/08
A61M25/00
A61M39/10 100
(21)【出願番号】P 2020564937
(86)(22)【出願日】2019-05-13
(86)【国際出願番号】 US2019032055
(87)【国際公開番号】W WO2019226396
(87)【国際公開日】2019-11-28
【審査請求日】2022-04-13
【審判番号】
【審判請求日】2023-12-22
(32)【優先日】2018-05-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591018693
【氏名又は名称】シー・アール・バード・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】C R BARD INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100107249
【氏名又は名称】中嶋 恭久
(72)【発明者】
【氏名】ウェイトカス、ティム
(72)【発明者】
【氏名】フォドゥープ、クリス
(72)【発明者】
【氏名】リーケ、ケルシー
(72)【発明者】
【氏名】ゴーデ、ジョン
【合議体】
【審判長】平瀬 知明
【審判官】佐々木 正章
【審判官】土田 嘉一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第9827410(US,B2)
【文献】特開2000-291130号公報(JP,A)
【文献】特開2000-292423号公報(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0203463(US,A1)
【文献】米国特許第5281206(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 39/08
A61M 25/00
A61M 39/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無菌尿サンプリングのための尿サンプリングシステムであって、
カテーテルアセンブリと、
サンプリングポートアクセスデバイスと、を備え、
前記カテーテルアセンブリは、
尿道カテーテルと、
ドレナージチューブと、
前記尿道カテーテルを前記ドレナージチューブに流体接続するコネクタとを備え、前記コネクタは、前記サンプリングポートアクセスデバイスの先端の相補的なねじと嵌合するように構成された、第一のねじ山が第二のねじ山よりも大きいねじ山直径を有するねじパターン、二つを超えるねじ山を有するねじパターン、または二つを超えるねじ山を有する左ねじパターンのいずれかを有する尿サンプリングポートを含み、これにより、無菌尿サンプリングのための前記尿サンプリングポート及び前記サンプリングポートアクセスデバイスの適切な嵌合を保証し、
前記サンプリングポートアクセスデバイスは、
バレルと、
先端を含む中空針であって、前記針の前記先端が前記バレルによって保護されるように前記針が前記バレル内に同軸に配置された針と、
前記針に流体接続された前記バレルの端部にある先端とを備え、前記バレルの前記先端は、前記尿サンプリングポートの相補的なねじに嵌合するように構成された、第一のねじ山が第二のねじ山よりも大きいねじ山直径を有するねじパターン、二つを超えるねじ山を有するねじパターン、または二つを超えるねじ山を有する左ねじパターンのいずれかを有し、これにより、無菌サンプリングのための前記サンプリングポートアクセスデバイス及び前記尿サンプリングポートの適切な嵌合を保証し、
前記サンプリングポートアクセスデバイスの前記先端及び前記尿サンプリングポートはそれぞれ、前記サンプリングポートアクセスデバイスの前記先端及び前記尿サンプリングポートの他方に固定するための相補的な固定手段を有し、これにより、無菌尿サンプリングのための前記サンプリングポートアクセスデバイスの前記先端及び前記尿サンプリングポートの適切な嵌合を保証
し、
前記尿サンプリングシステムは、一つ以上のセプタムストッパー付き試験管をさらに備え、
前記一つ以上の試験管のうち各試験管は、大気圧よりも低い内圧を有し、前記一つ以上の試験管のうち各試験管は、尿検査用の製剤、微生物学的分析用の製剤を含み、または添加物または防腐剤を含まないように独立して構成されている、尿サンプリングシステム。
【請求項2】
請求項1に記載の尿サンプリングシステムであって、前記尿サンプリングポートの前記ねじは、前記尿サンプリングポートの雌コネクタの周りの雄ねじを含む、尿サンプリングシステム。
【請求項3】
請求項1に記載の尿サンプリングシステムであって、前記尿サンプリングポートの前記ねじは、前記尿サンプリングポートの雌コネクタの雌ねじを含む、尿サンプリングシステム。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載の尿サンプリングシステムであって、前記尿サンプリングポートの前記ねじは、三つのねじ山を有するねじパターンを含む、尿サンプリングシステム
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載の尿サンプリングシステムであって、前記尿サンプリングポートの前記ねじは、左ねじパターンを含む、尿サンプリングシステム。
【請求項6】
請求項1に記載の尿サンプリングシステムであって、前記サンプリングポートアクセスデバイスの前記ねじは、前記サンプリングポートアクセスデバイスの前記先端の雄コネクタの周りのロックリングまたはロックカラーの雌ねじを含む、尿サンプリングシステム。
【請求項7】
請求項6に記載の尿サンプリングシステムであって、前記ロックリングは、前記バレルに回転不可能に取り付けられるか、または前記バレルとともに成形され、前記サンプリングポートアクセスデバイスは、前記サンプリングポートアクセスデバイス全体を前記尿サンプリングポートにねじ込むことによって、前記尿サンプリングポートと嵌合するように構成される、尿サンプリングシステム。
【請求項8】
請求項6に記載の尿サンプリングシステムであって、前記ロックカラーは、前記バレルに回転可能に取り付けられ、前記サンプリングポートアクセスデバイスは、前記バレルを静止させたまま、前記サンプリングポートアクセスデバイスの前記ロックカラーを前記尿サンプリングポートにねじ込むことによって、前記尿サンプリングポートと嵌合するように構成される、尿サンプリングシステム。
【請求項9】
請求項1に記載の尿サンプリングシステムであって、前記サンプリングポートアクセスデバイスの前記ねじは、前記サンプリングポートアクセスデバイスの前記先端の雄コネクタの周りの雄ねじを含む、尿サンプリングシステム。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載の尿サンプリングシステムであって、前記サンプリングポートアクセスデバイスの前記ねじは、三つのねじ山を有する左ねじパターンを含む、尿サンプリングシステム。
【請求項11】
請求項
1に記載の尿サンプリングシステムであって、前記サンプリングポートアクセスデバイスの前記先端の前記相補的な固定手段は、前記サンプリングポートアクセスデバイスの前記先端の雄コネクタの周りのロックリングまたは回転可能なロックカラーの雌ねじが、前記尿サンプリングポートの雌コネクタの周りの雄ねじと嵌合するように構成された、相補的なねじを含む、尿サンプリングシステム。
【請求項12】
請求項
1に記載の尿サンプリングシステムであって、前記サンプリングポートアクセスデバイスの前記先端の前記相補的な固定手段は、前記サンプリングポートアクセスデバイスの前記先端の雄コネクタの周りの雄ねじが、前記尿サンプリングポートの雌コネクタの雌ねじと嵌合するように構成された、相補的なねじを含む、尿サンプリングシステム。
【請求項13】
請求項
11または
12に記載の尿サンプリングシステムであって、前記ねじが二つ以上のねじ山を有するねじパターンを含み、前記二つ以上のねじ山のうちの少なくとも第一のねじ山は、前記二つ以上のねじ山のうちの第二のねじ山よりも大きいねじ山直径を有する、尿サンプリングシステム。
【請求項14】
請求項
11~
13のいずれか一項に記載の尿サンプリングシステムであって、前記ねじが三つのねじ山を有するねじパターンを含む、尿サンプリングシステム。
【請求項15】
請求項
11~
14のいずれか一項に記載の尿サンプリングシステムであって、前記ねじが左ねじパターンを含む、尿サンプリングシステム。
【請求項16】
請求項
1~
15のいずれか一項に記載の尿サンプリングシステムであって、前記サンプリングポートアクセスデバイスの前記先端及び前記尿サンプリングポートはそれぞれ、前記サンプリングポートアクセスデバイスの前記先端及び前記尿サンプリングポートの他方の色と一致し、これにより、前記サンプリングポートアクセスデバイスの前記先端または前記尿サンプリングポートの誤った接続の試みによる尿サンプル汚染のリスクを低減する、尿サンプリングシステム。
【請求項17】
請求項
1に記載の尿サンプリングシステムであって、前記一つ以上の試験管のうち各試験管は、前記サンプリングポートアクセスデバイスの前記バレルの内径に釣り合った、またはそれよりも小さい外径を有し、これにより、各試験管を前記バレル内にスライドさせて、尿サンプリングのために前記サンプリングポートアクセスデバイスの針で前記試験管のセプタムストッパーを貫通させる、尿サンプリングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無菌尿サンプリングのためのシステム及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
全国の病院は当然のことながら、より良い結果を達成し、メディケア及びメディケイドサービスセンター(CMS)の弁済ペナルティのリスクを制限し、抗微生物薬耐性の発生を低減するために、カテーテル関連尿路感染症(CAUTI)の予防バンドルに力を注いでいる。歴史的な予防努力としては、閉鎖系、無菌挿入技術、及びフォーリーカテーテルを挿入された患者の維持に焦点を合わせてきた。しかしながら、施設内の看護師がフォーリーカテーテルから尿サンプルを採取する方法にはばらつきがあると看護意思決定者の96%が考えているにもかかわらず、これまで、尿サンプリングの実践に関連する大きなばらつきに焦点が当てられることはほとんどなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
研究によると、尿サンプルが収集システムから採取される場所、尿サンプリング領域の洗浄方法、尿サンプルの採取に使用されるデバイス、尿サンプルの研究所への移送方法等、尿サンプリングのすべての側面にばらつきがあることが示唆されている。このばらつきは、CAUTIの結果の文書化に影響を与える基本的な問題である。実際、看護意思決定者の100%は、ばらつきと不適切な尿サンプリング技術が汚染のリスクを高め、これによりCAUTIが偽陽性になる可能性があると考えている。さらに、尿培養の最大70%は、不正確なCAUTI診断や不適切な抗生物質治療に繋がる偽陽性の結果を反映しているだけでなく、病院が他の手段でCAUTIのリスクを低減するために費やしている時間及びリソースを人為的に損なっている。この問題は、CMSの弁済ペナルティを回避するためにCAUTIのレートを引き下げようとしている人々に継続的な課題を提示する。
【0004】
本願では、少なくとも前述のことに対処する尿サンプリングシステム及びその方法が開示される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
いくつかの実施形態では、カテーテルアセンブリ及びサンプリングポートアクセスデバイスを含む、無菌尿サンプリングのための尿サンプリングシステムが開示される。カテーテルアセンブリは、尿道カテーテルと、ドレナージチューブと、尿道カテーテルをドレナージチューブに流体接続するコネクタとを含む。コネクタには、尿サンプリングポートが含まれる。サンプリングポートアクセスデバイスは、サンプリングポートアクセスデバイスをカテーテルアセンブリの尿サンプリングポートに流体接続するように構成されたバレルの端部にある先端を含む。サンプリングポートアクセスデバイスの先端及び尿サンプリングポートはそれぞれ、サンプリングポートアクセスデバイスの先端及び尿サンプリングポートの他方に固定するための相補的な固定手段を有する。相補的な固定手段はそれぞれ、無菌尿サンプリングのためのサンプリングポートアクセスデバイスの先端及び尿サンプリングポートの適切な嵌合を保証する。
【0006】
いくつかの実施形態では、サンプリングポートアクセスデバイスの先端の相補的な固定手段は、サンプリングポートアクセスデバイスの先端の雄コネクタの周りのロックリングまたは回転可能なロックカラーの雌ねじが尿サンプリングポートの雌コネクタの周りの雄ねじと嵌合するように構成された、相補的なねじを含む。
【0007】
いくつかの実施形態では、サンプリングポートアクセスデバイスの先端の相補的な固定手段は、サンプリングポートアクセスデバイスの先端の雄コネクタの周りの雄ねじが尿サンプリングポートの雌コネクタの雌ねじと嵌合するように構成された、相補的なねじを含む。
【0008】
いくつかの実施形態では、ねじは、二つ以上のねじ山を有するねじパターンを含む。二つ以上のねじ山のうちの少なくとも第一のねじ山は、二つ以上のねじ山のうちの第二のねじ山よりも大きいねじ山直径を有する。
【0009】
いくつかの実施形態では、ねじは、三つのねじ山を有するねじパターンを含む。
いくつかの実施形態では、ねじは左ねじパターンを含む。
いくつかの実施形態では、サンプリングポートアクセスデバイスの先端及び尿サンプリングポートはそれぞれ、サンプリングポートアクセスデバイスの先端及び尿サンプリングポートの他方の色と一致する。サンプリングポートアクセスデバイスの先端及び尿サンプリングポートの色が一致する場合、サンプリングポートアクセスデバイスの先端または尿サンプリングポートの誤った接続の試みによる尿サンプル汚染のリスクが低減される。
【0010】
いくつかの実施形態では、尿サンプリングシステムは、一つ以上のセプタムストッパー付き試験管をさらに含む。一つ以上の試験管のうち各試験管の内圧は、大気圧よりも低くなっている。一つ以上の試験管のうち各試験管はまた、尿検査用の製剤、微生物学的分析用の製剤を含み、または添加物または防腐剤を含まないように独立して構成される。
【0011】
いくつかの実施形態では、一つ以上の試験管のうち各試験管は、サンプリングポートアクセスデバイスのバレルの内径と釣り合っているか、またはそれよりも小さい外径を有する。そのような寸法を有するため、一つ以上の試験管のうち各試験管は、尿サンプリングのためにサンプリングポートアクセスデバイスの針が試験管のセプタムストッパーを貫通するように、バレル内にスライドすることができる。
【0012】
いくつかの実施形態では、尿道カテーテルと、ドレナージチューブと、尿道カテーテルをドレナージチューブに流体接続するコネクタとを含むカテーテルアセンブリも開示される。コネクタは、左ねじパターン、第一のねじ山が第二のねじ山よりも大きいねじ山直径を有するねじパターン、二つを超えるねじ山を有するねじパターン、または二つを超えるねじ山を有する左ねじパターンのいずれかのねじを有する尿サンプリングポートを含む。尿サンプリングポートは、サンプリングポートアクセスデバイスの先端の相補的なねじと嵌合するように構成される。相補的なねじは、無菌尿サンプリングのための尿サンプリングポート及びサンプリングポートアクセスデバイスの適切な嵌合を保証する。
【0013】
いくつかの実施形態では、ねじは、尿サンプリングポートの雌コネクタの周りの雄ねじを含む。
いくつかの実施形態では、ねじは、尿サンプリングポートの雌コネクタの雌ねじを含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、ねじは、三つのねじ山を有するねじパターンを含む。
いくつかの実施形態では、ねじは左ねじパターンを含む。
いくつかの実施形態では、バレルと、先端を含む中空針と、バレルの端部にある先端とを含むサンプリングポートアクセスデバイスも開示される。針は、針の先端がバレルによって保護されるように、バレル内に同軸に配置される。バレルの端部にある先端は、針に流体接続される。バレルの端部にある先端には、左ねじパターン、第一のねじ山が第二のねじ山よりも大きいねじ山直径を有するねじパターン、二つを超えるねじ山を有するねじパターン、または二つを超えるねじ山を有する左ねじパターンのいずれかのねじを有する。バレルの端部にある先端は、別のデバイスのサンプリングポートの相補的なねじと嵌合するように構成される。相補的なねじは、無菌サンプリングのためのサンプリングポートアクセスデバイス及び別のデバイスのサンプリングポートの適切な嵌合を保証する。
【0015】
いくつかの実施形態では、ねじは、サンプリングポートアクセスデバイスの先端の雄コネクタの周りのロックリングまたはロックカラーの雌ねじを含む。
いくつかの実施形態では、ロックリングは、回転不可能にバレルに取り付けられるか、またはバレルとともに成形されるかのいずれかである。サンプリングポートアクセスデバイスは、サンプリングポートアクセスデバイス全体を別のデバイスのサンプリングポートにねじ込むことによって、別のデバイスのサンプリングポートと嵌合するように構成される。
【0016】
いくつかの実施形態では、ロックカラーは、バレルに回転可能に取り付けられる。サンプリングポートアクセスデバイスは、バレルを静止させたまま、サンプリングポートアクセスデバイスのロックカラーを別のデバイスのサンプリングポートにねじ込むことによって、別のデバイスのサンプリングポートと嵌合するように構成される。
【0017】
いくつかの実施形態では、ねじは、サンプリングポートアクセスデバイスの先端の雄コネクタの周りの雄ねじを含む。
いくつかの実施形態では、ねじは、三つのねじ山を有する左ねじパターンを含む。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】いくつかの実施形態による、カテーテルアセンブリの尿サンプリングポート及びサンプリングポートアクセスデバイスの相補的な固定手段を特徴とする尿サンプリングシステムを示す概略図を提供する。
【
図2A】いくつかの実施形態による、尿サンプリングポートの雌コネクタの周りの雄ねじと嵌合するように構成されたサンプリングポートアクセスデバイスの雄コネクタの周りのロックリングまたはロックカラーの雌ねじを示す概略図を提供する。
【
図2B】いくつかの実施形態による、尿サンプリングポートの雌コネクタの雌ねじと嵌合するように構成されたサンプリングポートアクセスデバイスの先端の雄コネクタの周りの雄ねじを示す概略図を提供する。
【
図3A】いくつかの実施形態による、右ねじパターンを含むねじを示す概略図を提供する。
【
図3B】いくつかの実施形態による、左ねじパターンを含むねじを示す概略図を提供する。
【
図4A】いくつかの実施形態による、一つの
ねじ山を有するねじパターンを含むねじを示す概略図を提供する。
【
図4B】いくつかの実施形態による、二つの
ねじ山を有する第一のねじパターンを含むねじを示す概略図を提供する。
【
図4C】いくつかの実施形態による、二つの
ねじ山を有する第一のねじパターンの断面を示す概略図を提供する。
【
図4D】いくつかの実施形態による、二つの
ねじ山を有する第二のねじパターンを含むねじを示す概略図を提供する。
【
図4E】いくつかの実施形態による、二つの
ねじ山を有する第二のねじパターンの断面を示す概略図を提供する。
【
図4F】いくつかの実施形態による、三つの
ねじ山を有するねじパターンを含むねじを示す概略図を提供する。
【
図5A】いくつかの実施形態による、第一のねじ形態を示す概略図を提供する。
【
図5B】いくつかの実施形態による、第二のねじ形態を示す概略図を提供する。
【
図5C】いくつかの実施形態による、第三のねじ形態を示す概略図を提供する。
【
図5D】いくつかの実施形態による、第四のねじ形態を示す概略図を提供する。
【
図5E】いくつかの実施形態による、第五のねじ形態を示す概略図を提供する。
【
図5F】いくつかの実施形態による、第六のねじ形態を示す概略図を提供する。
【
図5G】いくつかの実施形態による、第七のねじ形態を示す概略図を提供する。
【
図5H】いくつかの実施形態による、第八のねじ形態を示す概略図を提供する。
【
図5I】いくつかの実施形態による、第九のねじ形態を示す概略図を提供する。
【
図5J】いくつかの実施形態による、第十のねじ形態を示す概略図を提供する。
【
図5K】いくつかの実施形態による、第十一のねじ形態を示す概略図を提供する。
【
図5L】いくつかの実施形態による、第十二のねじ形態を示す概略図を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0019】
いくつかの特定の実施形態についてより詳細に開示する前に、本明細書に開示される特定の実施形態は、本明細書に提供される概念の範囲を限定しないことを理解されたい。本明細書に開示される特定の実施形態は、特定の実施形態から容易に分離でき、任意選択で、本明細書に開示される他の実施形態のいずれかの特徴と組み合わせるか、または置換することができる特徴を有し得ることも理解されたい。
【0020】
本明細書で使用される用語に関して、これらの用語は、いくつかの特定の実施形態を説明することを目的とするものであり、本明細書で提供される概念の範囲を限定しないことも理解されたい。序数(例えば、第一、第二、第三等)は一般に、特徴またはステップのグループ内の異なる特徴またはステップを区別または識別するために使用され、連続的または数値的制限を提供するものではない。例えば、「第一」、「第二」、及び「第三」の特徴またはステップは、必ずしもその順序で現れる必要はなく、そのような特徴またはステップを含む特定の実施形態は、必ずしも三つの特徴またはステップに限定される必要はない。「左」、「右」、「前」、「後」、「頂」、「底」、「順」、「逆」、「時計回り」、「反時計回り」、「上方」、「下方」等のラベル、または「上」、「下」、「後」、「前」、「垂直」、「水平」、「近位」、「遠位」等の他の同様の用語は便宜上使用され、例えば特定の固定された位置、向き、または方向を意味することは意図していない。代わりに、そのようなラベルは例えば、相対的な位置、向き、または方向を反映するために使用される。「a」、「an」、及び「the」といった単数形には、文脈で明確に反対のことが指示されていない限り、複数の参照が含まれる。
【0021】
例えば本明細書に開示されるカテーテルの「近位」、「近位部」または「近位端部」に関して、カテーテルが患者に使用される際に臨床医の近くにあることを意図したカテーテルの部分を含む。同様に、例えばカテーテルの「近位の長さ」は、カテーテルが患者に使用される際に臨床医の近くにあることを意図したカテーテルの長さを含む。例えばカテーテルの「近位端」は、カテーテルが患者に使用される際に臨床医の近くにあることを意図したカテーテルの端を含む。カテーテルの近位部、近位端部、または近位の長さは、カテーテルの近位端を含むことができる。しかしながら、カテーテルの近位部、近位端部、または近位の長さは、カテーテルの近位端を含む必要はない。すなわち、文脈で反対のことが示唆されていない限り、カテーテルの近位部、近位端部、または近位の長さは、カテーテルの末端部または末端の長さとは等しくない。
【0022】
例えば本明細書に開示されるカテーテルの「遠位」、「遠位部」または「遠位端部」に関して、カテーテルが患者に使用される際に患者の近くまたは患者内にあることを意図したカテーテルの部分を含む。同様に、例えばカテーテルの「遠位の長さ」は、カテーテルが患者に使用される際に患者の近くまたは患者内にあることを意図したカテーテルの長さを含む。例えばカテーテルの「遠位端」は、カテーテルが患者に使用される際に患者の近くまたは患者内にあることを意図したカテーテルの端を含む。カテーテルの遠位部、遠位端部、または遠位の長さは、カテーテルの遠位端を含むことができる。しかしながら、カテーテルの遠位部、遠位端部、または遠位の長さは、カテーテルの遠位端を含む必要はない。すなわち、文脈で反対のことが示唆されていない限り、カテーテルの遠位部、遠位端部、または遠位の長さは、カテーテルの末端部または末端の長さとは等しくない。
【0023】
別段の定義がない限り、本明細書で使用されるすべての技術的及び科学的用語は、当業者によって一般的に理解されているものと同じ意味を有する。
尿道カテーテルを挿入された患者の尿サンプルを必要とする場合、尿サンプルは、尿サンプルを収集するための様々な異なる製品のうちの一つを使用して、いくつかの異なる方法のうちの一つによって収集される。通常、尿サンプルは「クリーン」な手順を使用して収集される。これは無菌ではないため、尿サンプルの汚染を回避できない。尿サンプルが収集システムから採取される場所、尿サンプリング領域の洗浄方法、尿サンプルの採取に使用されるデバイス、尿サンプルの研究所への移送方法等、尿サンプリングにおけるばらつきが尿培養の偽陽性のリスクを高める可能性があると判断されている。これは後に、誤ったCAUTI診断及び不適切な抗生物質治療へと繋がる可能性がある。このように、尿サンプリングのばらつきは、CMSの弁済ペナルティを回避するためにCAUTIのレートを引き下げようとしている人々に継続的な課題を提示する基本的な問題である。さらに、米国疾病対策センター(CDC)のガイドラインでは、尿道カテーテルからの尿のサンプリングは無菌技術を使用して実行する必要があると述べられている。
【0024】
本願では、少なくとも前述のことに対処する尿サンプリングシステム及びその方法が開示される。本明細書に記載の尿サンプリングシステムは、2018年5月22日に出願された米国仮出願第62/675,112号に開示され、「尿サンプリングキット及びその方法」と題された尿サンプリングキットに含まれ得る。これは、参照によりその全体が本願に組み込まれる。
【0025】
尿サンプリングシステム
図1は、いくつかの実施形態による、カテーテルアセンブリ110の尿サンプリングポート142及びサンプリングポートアクセスデバイス150の相補的な固定手段を特徴とする尿サンプリングシステム100を示す概略図を提供する。
【0026】
示されるように、尿サンプリングシステム100は、カテーテルアセンブリ110及びサンプリングポートアクセスデバイス150を含む。カテーテルアセンブリ110は、尿道カテーテル120と、ドレナージチューブ132と、尿道カテーテル120をドレナージチューブ132に流体接続するコネクタ140とを含む。コネクタ140は尿サンプリングポート142を含み、尿サンプリングポート142は、その様々な実施形態を考慮して一般的な形態で示されている。サンプリングポートアクセスデバイス150は、バレル152と、先端155を含む中空針154と、バレル152の端部にある先端156とを含み、バレル152の端部にある先端156は、その様々な実施形態を考慮して一般的な形態で示されている。針154は、針154の先端155がバレル152によって保護されるように、バレル152内に同軸に配置される。バレル152の端部にある先端156は、針154に流体接続される。サンプリングポートアクセスデバイス150の先端156及び尿サンプリングポート142はそれぞれ、サンプリングポートアクセスデバイス150の先端156及び尿サンプリングポート142の他方に固定する、または排他的に接続するための相補的な固定手段を有する。相補的な固定手段はそれぞれ、無菌尿サンプリングのためのサンプリングポートアクセスデバイス150の先端156及び尿サンプリングポート142の適切な嵌合を保証する。
【0027】
サンプリングポートアクセスデバイス150の先端156及び尿サンプリングポート142はそれぞれ、サンプリングポートアクセスデバイス150の先端156及び尿サンプリングポート142の他方の色と一致し得る。そのような色は、尿サンプリングシステム100に限定することができる。サンプリングポートアクセスデバイス150の先端156及び尿サンプリングポート142の色が一致する場合、特にその色が尿サンプリングシステム100に限定される場合、サンプリングポートアクセスデバイス150の先端156または尿サンプリングポート142を、例えばルアーロック固定システムの一部である固定手段を含む別の部品に接続するような、誤った接続の試みによる尿サンプル汚染のリスクが低減される。
【0028】
図1には示されていないが、尿サンプリングシステム100は、いくつかの実施形態による、一つ以上のセプタムストッパー付き試験管をさらに含む。一つ以上の試験管のうち各試験管は、サンプリングポートアクセスデバイス150のバレル152の内径とほぼ釣り合っているか、またはそれよりもいくらか小さい外径を有する。そのような寸法を有する場合、試験管をバレル152内にスライドさせて、尿サンプリングのためにサンプリングポートアクセスデバイス150の針154で試験管のセプタムストッパーを貫通させることができる。一つ以上の試験管のうち各試験管の内圧は、大気圧よりも低くなるように排気される。尿がコネクタ140内に存在する場合、排気された試験管がサンプリングポートアクセスデバイス150のバレル152に挿入され、試験管のセプタムストッパーがバレル152内に配置された針154で突き刺され、コネクタ140と試験管との間に流体導管を提供するために中空である針154を介して尿が試験管内に引き込まれる。一つ以上の試験管のうち各試験管はまた、尿検査用の製剤、微生物学的分析用の製剤を含み、または添加物または防腐剤を含まないように独立して構成される。このような製剤は、尿サンプルを冷蔵せずに数時間保存することを可能にする。
【0029】
固定システム
相補的な固定手段は、固定システムを形成する。固定手段は、相補的な固定手段を含む二つの部品の組み立て中、または相補的な固定手段を含む二つの部品の少なくとも部分的な組み立てにおいて、相補的な固定手段の一つをそれぞれ含む二つの部品を組み立てるための別の固定手段を補完する場合、相補的な固定手段となる。例えば、コネクタ140の尿サンプリングポート142またはサンプリングポートアクセスデバイス150の先端156のいずれかの固定手段は、無菌尿サンプリングのためにコネクタ140及びサンプリングポートアクセスデバイス150を組み立てるための他方の相補的な固定手段である。
【0030】
固定手段は、ねじを含む部品のねじを含むが、これに限定されない。ねじは、相補的なねじを含む二つの部品の組み立て中、または相補的なねじを含む二つの部品の少なくとも部分的な組み立てにおいて、相補的なねじの一つをそれぞれ含む二つの部品を組み立てるための別のねじ(例えば、相補的な雌ねじ)を補完する場合、相補的なねじ(例えば、相補的な雄ねじ)となる。例えば、コネクタ140の尿サンプリングポート142またはサンプリングポートアクセスデバイス150の先端156のいずれかのねじは、無菌尿サンプリングのためにコネクタ140及びサンプリングポートアクセスデバイス150を組み立てるための他方の相補的なねじである。
【0031】
固定手段は、ISO80369-7:2016で定義されている医療業界の標準的な固定システムであるルアーロック固定システムの一部ではない。よって固定手段は、ルアーロック固定システムを介して接続するように構成された一対の部品に見られる相補的なねじのいずれも含まない。実際、本明細書に開示される固定システムの固定手段は、ルアーロック固定システムのものと意図的に区別されている。これにより、ルアーロック固定システムよりも即時の固定システムにおいて機械的完全性を向上させることができ、この強化された機械的完全性により、固定システムの相補的な固定手段を含む任意の二つの部品を組み立てる際に、ルアーロック固定システムよりも少なくとも歳差運動または「ぐらつき」が減少される。強化された機械的完全性は、臨床医が固定システムを使用する際の手探りを低減し、これにより汚染を誘発する行為を低減することが期待される。流体シールの完全性は、ルアーロック固定システムよりも即時の固定システムにおいて強化されており、臨床医が固定システムを使用する際の汚染を誘発する行為を低減することがさらに期待されている。
【0032】
図2Aは、いくつかの実施形態による、尿サンプリングポート142の雌コネクタ246の周りの雄ねじ244Aと嵌合するように構成された、サンプリングポートアクセスデバイス150の先端156の雄コネクタ259の周りのロックリング258Aまたはロックカラー258Bの雌ねじ257Aの概略図を提供する。
【0033】
よって示されるように、サンプリングポートアクセスデバイス150の先端156の相補的な固定手段は、いくつかの実施形態では、雄コネクタ259の周りのロックリング258Aまたはロックカラー258Bの雌ねじ257Aが尿サンプリングポート142の雌コネクタ246の周りの雄ねじ244Aと嵌合するように構成された、相補的なねじを含む。よって、尿サンプリングポート142の相補的な固定手段は、対応する実施形態において、尿サンプリングポート142の雌コネクタ246の周りの雄ねじ244Aがサンプリングポートアクセスデバイス150の雄コネクタ259の周りのロックリング258Aまたはロックカラー258Bの雌ねじ257Aと嵌合するように構成された、相補的なねじを含む。相補的な固定手段はそれぞれ、無菌尿サンプリングのためのサンプリングポートアクセスデバイス150の先端156及び尿サンプリングポート142の適切な嵌合を保証する。
【0034】
ロックリング258Aに関して、ロックリング258Aは、サンプリングポートアクセスデバイス150のバレル152に固定的かつ回転不可能に取り付けられるか、またはいわゆるワンピース設計でバレル152とともに成形されるかのいずれかである。そのようなロックリング258Aとともに構成された場合、サンプリングポートアクセスデバイス150は、サンプリングポートアクセスデバイス150全体を別のデバイスのサンプリングポートにねじ込むことによって、別のデバイスのサンプリングポート(例えば、コネクタ140の尿サンプリングポート142)と嵌合するように構成される。
【0035】
ロックカラー258Bに関して、ロックカラー258Bは、いわゆるツーピース設計で、サンプリングポートアクセスデバイス150のバレル152に回転可能に取り付けられる。サンプリングポートアクセスデバイス150は、サンプリングポートアクセスデバイス150のバレル152を静止させたまま、サンプリングポートアクセスデバイス150のロックカラー258Bを別のデバイスのサンプリングポートにねじ込むことによって、別のデバイスのサンプリングポート(例えば、コネクタ140の尿サンプリングポート142)と嵌合するように構成される。
【0036】
図2Bは、いくつかの実施形態による、尿サンプリングポート142の雌コネクタ246の雌ねじ244Bと嵌合するように構成された、サンプリングポートアクセスデバイス150の先端156の雄コネクタ259の周りの雄ねじ257Bを示す概略図を提供する。
【0037】
よって示されるように、サンプリングポートアクセスデバイス150の先端156の相補的な固定手段は、いくつかの実施形態では、雄コネクタ259の周りの雄ねじ257Bが尿サンプリングポート142の雌コネクタ246の雌ねじ244Bと嵌合するように構成された、相補的なねじを含む。よって、尿サンプリングポート142の相補的な固定手段は、対応する実施形態において、尿サンプリングポート142の雌コネクタ246の雌ねじ244Bがサンプリングポートアクセスデバイス150の雄コネクタ259の周りの雄ねじ257Bと嵌合するように構成された、相補的なねじを含む。この場合も、相補的な固定手段はそれぞれ、無菌尿サンプリングのためのサンプリングポートアクセスデバイス150の先端156及び尿サンプリングポート142の適切な嵌合を保証する。
【0038】
図2A及び
図2Bに示されるサンプリングポートアクセスデバイス150の先端156及び尿サンプリングポート142のそれぞれの相補的な固定手段に加えて、サンプリングポートアクセスデバイス150の先端156の雄コネクタ259及び尿サンプリングポート142の雌コネクタ246はそれぞれ、無菌尿サンプリングのためのサンプリングポートアクセスデバイス150の先端156及び尿サンプリングポート142の適切な嵌合を保証するためのサイズ及び形状で構成される。雄コネクタ259及び雌コネクタ246はそれぞれ、コネクタ140の尿サンプリングポート142内に配置されたバルブ248(例えば、スプリットセプタムバルブ)と雄コネクタ259の端部との十分な係合を可能にする長さ及び深さでそれぞれサイズ決定することができる。雄コネクタ259及び雌コネクタ246はそれぞれ、雄コネクタ259がコネクタ140の尿サンプリングポート142のバルブ248と十分に係合している際に、雄コネクタ259と雌コネクタ246との間に液密シールを生成するように成形することができる。
【0039】
サンプリングポートアクセスデバイス150の先端156の雄コネクタ259及び尿サンプリングポート142の雌コネクタ246の形状に関して、雄コネクタ259及び雌コネクタ246はそれぞれ、雄コネクタ259及び雌コネクタ246の他方と一致するか、または一致しないように成形することができる。場合によっては、第一の材料(例えば、より硬い材料)が雄コネクタ259に使用され、第二の異なる材料(例えば、より柔らかい材料)が雌コネクタ246に使用されている場合、雄コネクタ259が雌コネクタ246よりも大きなテーパーを有する等、わずかな不一致を生じさせることが望ましい。よって、雄コネクタ259及び雌コネクタ246はそれぞれ、独立してテーパーを付けることも、テーパーを付けないこともできる。いくつかの実施形態では、雄コネクタ259または雌コネクタ246にテーパーが付けられている場合、そのテーパーは少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、または10%のテーパーである。いくつかの実施形態では、雄コネクタ259または雌コネクタ246にテーパーが付けられている場合、そのテーパーは10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、または1%以下のテーパーである。よって、いくつかの実施形態では、雄コネクタ259または雌コネクタ246にテーパーが付けられている場合、そのテーパーは少なくとも4%かつ8%以下のテーパー、例えば少なくとも5%かつ7%以下のテーパーのような、少なくとも3%かつ9%以下のテーパーを含む、少なくとも1%かつ10%以下のテーパーである。
【0040】
カテーテルアセンブリ110のコネクタ140の尿サンプリングポート142及びサンプリングポートアクセスデバイス150のバレル152の端部にある先端156はそれぞれ、その固定手段の様々な実施形態を考慮して
図1に一般的な形態で示されている。
図2A及び
図2Bは、そのような固定手段に関するいくつかの追加の詳細を提供する。例えば、
図2Aは、いくつかの実施形態による、尿サンプリングポート142の雌コネクタ246の周りの相補的な雄ねじ244Aと嵌合するように構成された、サンプリングポートアクセスデバイス150の先端156の雄コネクタ259の周りのロックリング258Aまたはロックカラー258Bの相補的な雌ねじ257Aを提供している。そして、例えば
図2Bは、いくつかの実施形態による、尿サンプリングポート142の雌コネクタ246の相補的な雌ねじ244Bと嵌合するように構成された、サンプリングポートアクセスデバイス150の先端156の雄コネクタ259の周りの相補的な雄ねじ257Bを提供している。
【0041】
以下に記載されるように、
図3A~
図3B、
図4A~
図4F、及び
図5A~
図5Lは、任意の組み合わせが可能な様々なねじパターン及びそのねじ形態を含む、
図2A及び
図2Bの相補的なねじに関するさらなる詳細を提供する。
図3A及び
図3Bは、異なる利き手のねじパターンを有する基板を示す概略図を提供する。
図4A~
図4Fは、一つ以上の
ねじ山を備えたねじパターンを有する基板を示す概略図を提供する。
図5A~
図5Lは、ねじの様々なねじ形態を示す概略図を提供する。
図3A、
図3B、
図4A~
図4F、及び
図5A~
図5Lでは雄ねじのみが示されているが、相補的な雌ねじも存在することを理解されたい。さらに、参照される基板のうち各基板は独立して、例えばサンプリングポートアクセスデバイス150の先端156のロックリング258Aまたはロックカラー258Bの内面、サンプリングポートアクセスデバイス150の先端156の雄コネクタ259の外面、またはコネクタ140の尿サンプリングポート142の雌コネクタ246の外面または内面であり得る。
【0042】
ねじパターン
図3Aは、いくつかの実施形態による、右ねじパターンを有するねじ310Aを含む基板300Aを示す概略図を提供する。
【0043】
図3Aに示すような右ねじパターンを備えた相補的なねじを有する二つの部品は、二つの部品のうちの一方の部品が、相補的なねじを介して時計回りの方向に二つの部品のうちの他方の部品の上または内に打ち込まれることによって組み立てられる。例えば、サンプリングポートアクセスデバイス150の先端156等の第一の部品と、コネクタ140の尿サンプリングポート142等の第二の部品とが相補的な右ねじを有する場合、サンプリングポートアクセスデバイス150の先端156は、相補的な右ねじを介して時計回りの方向に尿サンプリングポート142の上または内に打ち込まれる。
【0044】
図3Bは、いくつかの実施形態による、左ねじパターンを有するねじ310Bを含む基板300Bを示す概略図を提供する。
図3Bに示すような左ねじパターンを備えた相補的なねじを有する二つの部品は、二つの部品のうちの一方の部品が、相補的なねじを介して反時計回りの方向に二つの部品のうちの他方の部品の上または内に打ち込まれることによって組み立てられる。例えば、サンプリングポートアクセスデバイス150の先端156等の第一の部品と、コネクタ140の尿サンプリングポート142等の第二の部品とが相補的な左ねじを有する場合、サンプリングポートアクセスデバイス150の先端156は、相補的な左ねじを介して反時計回りの方向に尿サンプリングポート142の上または内に打ち込まれる。
【0045】
図4Aは、いくつかの実施形態による、一つの
ねじ山を含むねじパターンを有するねじ410Aを備えた基板400Aを示す概略図を提供する。
示されるように、ねじ410Aの一つの
ねじ山は
ねじ山412Aを含み、これは
図4Aに示されるようなねじ形態、または
図5A~
図5Hのねじ形態のうちのいずれか一つのような任意のねじ形態を有することができる。
ねじ山412Aは、基板400Aの基板直径よりも大きい
ねじ山直径を有する。一般に、
ねじ山の
ねじ山直径と基板の基板直径との差は、
ねじ山の高さまたは深さに等しい。例えば、
ねじ山412Aの
ねじ山直径、すなわち「大径」と基板400Aの基板直径、すなわち「小径」との差は、
ねじ山412Aの高さに等しい。高さまたは深さは、基板が
図4Aの基板400Aのように円筒形であるか、またはサンプリングポートアクセスデバイス150の先端156の雄コネクタ259のようにテーパーになっているかに関係なく、差によって見出される。
ねじ山の高さまたは深さは、いくつかの要因によって異なり得る。例えば、
ねじ山がねじ込まれている基板の厚さについては、基板の構造的完全性を失うことなくねじをねじ込むことができる深さが一つの要因となる。
【0046】
さらに示されるように、ねじ410Aはピッチを有するが、これはねじの隣接する山または谷のような、隣接する類似の点または位置の間の距離を示す(ねじの山及び谷を識別するための
図5Eを参照)。一つの
ねじ山(すなわち、
ねじ山412A)を有するねじ410Aの場合、ピッチは例えば、
ねじ山412Aの隣接する山(頂点)間の距離に等しい。ねじ410Aはまた、リードピッチ、すなわち「リード」を有するが、これは
ねじ山の隣接する類似の点または位置(例えば、隣接する山、谷等)の間の距離を示す。一つの
ねじ山(すなわち、
ねじ山412A)を有するねじ410Aの場合、リードピッチは例えば、
ねじ山412Aの隣接する頂点間の距離に等しい。このように、ねじ410Aのピッチ及び
ねじ山412Aのリードピッチは同じであるが、これは
図4B、
図4C、及び
図4Dに示されるように常に当てはまるとは限らない。
【0047】
図4Bは、いくつかの実施形態による、二つの
ねじ山を含む第一のねじパターンを有するねじ410Bを備えた基板400Bを示す概略図を提供する。
図4Dは、いくつかの実施形態による、二つの
ねじ山を含む第二のねじパターンを有するねじ410Dを備えた基板400Dを示す概略図を提供する。
【0048】
示されるように、ねじ410Bの二つの
ねじ山は、
ねじ山412A及び追加の
ねじ山412Bを含む。同様に、ねじ410Dの二つの
ねじ山は、
ねじ山412A及び追加の
ねじ山412Dを含む。しかしながら、ねじ410Bの二つの
ねじ山は、それらの相対的なサイズ及びねじ形態に関して実質的に類似しているが、ねじ410Dの二つの
ねじ山は、少なくともそれらの相対的なサイズに関して異なっている。実際、ねじ410Bまたはねじ410Dの二つの
ねじ山のうち各
ねじ山は、相対的なサイズ及びねじ形態、例えば
図5A~
図5Hのねじ形態のうちの任意の一つのねじ形態で独立して構成することができる。よって、ねじ410B等の
二条構成のねじの二つの
ねじ山は、
図4Bに示されるように実質的に類似し得る。あるいは、ねじ410D等の
二条構成のねじの二つの
ねじ山は、相対的なサイズ、ねじ形態、またはそれらの組み合わせに関して異なっていてもよい(例えば、
図5I~
図5Kを参照)。
【0049】
この場合も、
ねじ山の
ねじ山直径と基板の基板直径との差は、
ねじ山の高さまたは深さに等しい。例えば、
ねじ山412Aの
ねじ山直径と基板400Bの基板直径との差は
ねじ山412Aの高さに等しく、
ねじ山412Bの
ねじ山直径と基板400Bの基板直径との差は
ねじ山412Bの高さに等しい。
図4Bに示されるように、
ねじ山412A及び412Bの高さは実質的に類似している。別の例では、
ねじ山412Aの
ねじ山直径と基板400Dの基板直径との差は
ねじ山412Aの高さに等しく、
ねじ山412Dの
ねじ山直径と基板400Dの基板直径との差は
ねじ山412Dの高さに等しい。しかしながら、
図4Dに示されるように、
ねじ山412A及び412Dの高さは、
ねじ山412Aの高さが
ねじ山412Dの高さよりも高いという点で異なっている。この場合も、
ねじ山の高さまたは深さは、いくつかの要因によって異なり得る。例えば、
ねじ山がねじ込まれている基板の厚さについては、基板の構造的完全性を失うことなく二つ以上のねじのうち最も深いねじをねじ込むことができる深さが一つの要因となる。
【0050】
さらに示されるように、ねじ410B及び410Dの各ねじはピッチを有するが、これはまた、ねじの隣接する山または谷のような、隣接する類似の点または位置の間の距離を示す。二つの
ねじ山(すなわち、
ねじ山412A及び
ねじ山412B)を有するねじ410Bの場合、ピッチは例えば、
ねじ山412Aの頂点と
ねじ山412Bの隣接する頂点との間の距離に等しい。同様に、ねじ410Dのピッチは例えば、
ねじ山412Aの頂点と
ねじ山412Dの隣接する頂点との間の距離に等しい。ねじ410B及び410Dの各ねじはまた、リードピッチを有するが、これはまた、
ねじ山の隣接する類似の点または位置(例えば、隣接する山、谷等)の間の距離を示す。二つの
ねじ山(すなわち、
ねじ山412A及び
ねじ山412B)を有するねじ410Bの場合、
ねじ山412Aのリードピッチは例えば、
ねじ山412Aの隣接する頂点の間の距離に等しく、
ねじ山412Bのリードピッチは例えば、
ねじ山412Bの隣接する頂点の間の距離に等しい。同様に、ねじ410Dの場合、
ねじ山412Aのリードピッチは例えば、
ねじ山412Aの隣接する頂点の間の距離に等しく、
ねじ山412Dのリードピッチは例えば、隣接する頂点の間の距離に等しい。
図4Bまたは
図4Dのいずれかに示されるように、ねじがねじ410Bまたはねじ410Dのいずれかのように二つの
ねじ山を有する場合、ねじのピッチはねじの
ねじ山のリードピッチの半分の値となり得る。
【0051】
図4Fは、いくつかの実施形態による、三つの
ねじ山を含むねじパターンを有するねじ410Fを備えた基板400Fを示す概略図を提供する。
示されるように、ねじ410Fの三つの
ねじ山は、
ねじ山412A、
ねじ山412B、及び追加の
ねじ山412Fを含む。ねじ410Fの三つの
ねじ山は、それらの相対的なサイズ及びねじ形態に関して実質的に類似しているが、ねじ410Dの三つの
ねじ山のうち各
ねじ山は、相対的なサイズ及びねじ形態、例えば
図5A~
図5Hのねじ形態のうちの任意の一つのねじ形態で独立して構成することができる。よって、ねじ410F等の
三条構成のねじの三つの
ねじ山はすべて、
図4Fに示されるように実質的に類似し得る。あるいは、
三条構成のねじの任意の二つの
ねじ山は実質的に類似し得るが、ねじの第三の
ねじ山は、相対的なサイズ、ねじ形態、またはそれらの組み合わせに関して異なっている(例えば、
図5I~
図5Kを参照)。あるいは、
三条構成のねじの三つの
ねじ山はすべて、相対的なサイズ、ねじ形態、またはそれらの組み合わせに関して異なっていてもよい(例えば、
図5Lを参照)。
【0052】
この場合も、
ねじ山の
ねじ山直径と基板の基板直径との差は、
ねじ山の高さまたは深さに等しい。例えば、
ねじ山412Aの
ねじ山直径と基板400Fの基板直径との差は
ねじ山412Aの高さに等しく、
ねじ山412Bの
ねじ山直径と基板400Fの基板直径との差は
ねじ山412Bの高さに等しく、
ねじ山412Fの
ねじ山直径と基板400Fの基板直径との差は
ねじ山412Fの高さに等しい。
図4Fに示されるように、
ねじ山412A、412B、及び412Fの高さは実質的に類似している。しかしながら、
図4Dのねじ410Dの
ねじ山412A及び412Dの高さと同様に、
三条構成のねじの任意の二つの
ねじ山の高さは実質的に類似し得る一方、ねじの第三の
ねじ山の高さは異なっている(例えば、
図5I~
図5Kを参照)。あるいは、
三条構成のねじの三つの
ねじ山すべての高さが異なっていてもよい。この場合も、
ねじ山の高さまたは深さは、いくつかの要因によって異なり得る。例えば、
ねじ山がねじ込まれている基板の厚さについては、基板の構造的完全性を失うことなく三つ以上のねじのうち最も深いねじをねじ込むことができる深さが一つの要因となる。
【0053】
さらに示されるように、ねじ410Fはピッチを有するが、これはまた、ねじの隣接する山または谷のような、隣接する類似の点または位置の間の距離を示す。三つの
ねじ山(すなわち、
ねじ山412A、
ねじ山412B、及び
ねじ山412F)を有するねじ410Fの場合、ピッチは例えば、
ねじ山412Aの頂点と
ねじ山412Bの隣接する頂点との間の距離に等しい。ねじ410A、410B、及び410Fの各ねじはまた、リードピッチを有するが、これはまた、
ねじ山の隣接する類似の点または位置(例えば、隣接する山、谷等)の間の距離を示す。三つの
ねじ山(すなわち、
ねじ山412A、
ねじ山412B、及び
ねじ山412F)を有するねじ410Fの場合、
ねじ山412Aのリードピッチは例えば、
ねじ山412Aの隣接する頂点の間の距離に等しく、
ねじ山412Bのリードピッチは例えば、
ねじ山412Bの隣接する頂点の間の距離に等しく、
ねじ山412Fのリードピッチは例えば、
ねじ山412Fの隣接する頂点の間の距離に等しい。
図4Fに示されるように、ねじがねじ410Fのように三つの
ねじ山を有する場合、ねじのピッチはねじの
ねじ山のリードピッチの3分の1の値となり得る。
【0054】
図4A、
図4B、
図4D、及び
図4Fのねじ410A、410B、410D、及び410Fのいずれか一つのようなねじのピッチに関して、ねじのピッチは、いくつかの実施形態では、少なくとも0.25mm、0.50mm、0.75mm、1.00mm、1.25mm、1.50mm、1.75mm、2.00mm、2.25mm、2.50mm、2.75mm、3.00mm、3.25mm、3.50mm、3.75mm、4.00mm、4.25mm、4.50mm、4.75mm、または5.00mmである。いくつかの実施形態では、ねじのピッチは、5.00mm、4.75mm、4.50mm、4.25mm、4.00mm、3.75mm、3.50mm、3.25mm、3.00mm、2.75mm、2.50mm、2.25mm、2.00mm、1.75mm、1.50mm、1.25mm、1.00mm、0.75mm、0.50mm、または0.25mm以下である。よって、いくつかの実施形態では、ねじのピッチは少なくとも1.00mmかつ4.00mm以下、例えば少なくとも2.00mmかつ3.00mm以下のような、少なくとも0.50mmかつ4.50mm以下を含む、少なくとも0.25mmかつ5.00mm以下である。ねじ410A、410B、410D、及び410Fのいずれか一つのようなねじのリードピッチに関して、ねじのリードピッチは、ねじの
ねじ山の数(例えば、2、3、4等)に応じて、前述のピッチまたはピッチの範囲のいずれかの倍数(例えば、2x、3x、4x等)となる。
【0055】
前述のことを考慮して、カテーテルアセンブリ110のコネクタ140の尿サンプリングポート142は、いくつかの実施形態では、左ねじパターン、第一のねじ山が第二のねじ山よりも大きいねじ山直径を有するねじパターン、三つのねじ山のような二つを超えるねじ山を有するねじパターン、または三つのねじ山のような二つを超えるねじ山を有する左ねじパターンのいずれかのねじを含む。尿サンプリングポート142は、サンプリングポートアクセスデバイス150のバレル152の端部にある先端156の相補的なねじと嵌合するように構成される。相補的なねじは、無菌尿サンプリングのための尿サンプリングポート142及びサンプリングポートアクセスデバイス150のバレル152の端部にある先端156の適切な嵌合を保証する。
【0056】
また、前述のことを考慮して、サンプリングポートアクセスデバイス150のバレル152の端部にある先端156は、いくつかの実施形態では、左ねじパターン、第一のねじ山が第二のねじ山よりも大きいねじ山直径を有するねじパターン、三つのねじ山のような二つを超えるねじ山を有するねじパターン、または三つのねじ山のような二つを超えるねじ山を有する左ねじパターンのいずれかのねじを含む。サンプリングポートアクセスデバイス150のバレル152の端部にある先端156は、カテーテルアセンブリ110のコネクタ140の尿サンプリングポート142等であるがこれに限定されない、別のデバイスのサンプリングポートの相補的なねじと嵌合するように構成される。相補的なねじは、無菌尿サンプリングまたは血液サンプリング等の無菌サンプリングのための、サンプリングポートアクセスデバイス150及び別のデバイスのサンプリングポートの適切な嵌合を保証する。
【0057】
ねじ形態
図4Cは、二つの
ねじ山を含む第一のねじパターンを有するねじ410Bを備えた基板400Bの断面を示す概略図を提供する。
図4CのセクションDはまた、いくつかの実施形態による、第一のねじ形態500Aを示す概略図を提供する
図5Aにも示されている。
【0058】
ねじ形態500Aは一つ以上のねじ山を有するねじを表しており、ここで一つ以上のねじ山のうち各ねじ山は、断面において同じ正方形状のねじ形態を有する。ねじ形態500Aによって例示されるように、ねじ410A、410B、410D、及び410Fのうちの任意のねじのようなねじは、山502Aのような山、谷504Aのような谷、及び506Aのような側面または面を有することができる。
【0059】
図5Bは、いくつかの実施形態による、第二のねじ形態500Bを示す概略図を提供する。
ねじ形態500Bは一つ以上の
ねじ山を有するねじを表しており、ここで一つ以上の
ねじ山のうち各
ねじ山は、断面において同じ丸みを帯びた正方形状のねじ形態を有する。ねじ500Aと比較して、ねじ500Bは、正方形のねじ形態500Aの山及び谷が丸みを帯びていて、丸みを帯びた正方形状のねじ形態500Bを形成しているという点において異なっている。
【0060】
図5Cは、いくつかの実施形態による、第三のねじ形態500Cを示す概略図を提供する。
ねじ形態500Cは一つ以上の
ねじ山を有するねじを表しており、ここで一つ以上の
ねじ山のうち各
ねじ山は、断面において同じ台形状のねじ形態を有する。
【0061】
図5Dは、いくつかの実施形態による、第四のねじ形態500Dを示す概略図を提供する。
ねじ形態500Dは一つ以上の
ねじ山を有するねじを表しており、ここで一つ以上の
ねじ山のうち各
ねじ山は、断面において同じナックル形状のねじ形態を有する。
【0062】
図5Eは、いくつかの実施形態による、第五のねじ形態500Eを示す概略図を提供する。
ねじ形態500Eは一つ以上の
ねじ山を有するねじを表しており、ここで一つ以上の
ねじ山のうち各
ねじ山は、断面において同じ三角形状のねじ形態を有する。ねじ形態500Eによって例示されるように、ねじ410A、410B、410D、及び410Fのうちの任意のねじのようなねじは、山502Eのような山、谷504Eのような谷、及び506Eのような側面または面を有することができる。さらに、ねじの面の間のねじ角度508Eが
図5Eに示されている。
【0063】
図5Fは、いくつかの実施形態による、第六のねじ形態500Fを示す概略図を提供する。
ねじ形態500Fは一つ以上の
ねじ山を有するねじを表しており、ここで一つ以上の
ねじ山のうち各
ねじ山は、断面において同じ切頭三角形状のねじ形態を有する。ねじ500Eと比較して、ねじ500Fは、三角形状のねじ形態500Eの山が切り詰められ、谷が平らにねじ切りされて、切頭三角形状のねじ形態500Fを形成するという点において異なっている。
【0064】
図5Gは、いくつかの実施形態による、第七のねじ形態500Gを示す概略図を提供する。
ねじ形態500Gは一つ以上の
ねじ山を有するねじを表しており、ここで一つ以上の
ねじ山のうち各
ねじ山は、断面において同じ三角形状のねじ形態を有する。ねじ形態500Eと比較して、ねじ形態500Gは、三角形状のねじ形態500Eの三角形が二等辺三角形から不等辺三角形の形に傾斜して、鋸歯状のねじ形態としても説明可能な三角形状のねじ形態500Gを形成しているという点において異なっている。
【0065】
図5Hは、いくつかの実施形態による、第八のねじ形態500Hを示す概略図を提供する。
ねじ形態500Aは一つ以上の
ねじ山を有するねじを表しているが、ここで一つ以上の
ねじ山のうち各
ねじ山は、断面において同じ丸みを帯びた三角形状のねじ形態を有する。
【0066】
図4Eは、二つの
ねじ山を含む第二のねじパターンを有するねじ410Dを備えた基板400Dの断面を示す概略図を提供する。
図4EのセクションGはまた、いくつかの実施形態による、第九のねじ形態500Iを示す概略図を提供する
図5Iにも示されている。
【0067】
ねじ形態500Iは二つ以上のねじ山を有するねじを表しており、ここで二つ以上のねじ山のうちの第一のねじ山は断面において正方形状のねじ形態を有しており、二つ以上のねじ山のうちの第二のねじ山もまた、断面において正方形状のねじ形態を有するが、相対的なサイズが異なっている。
【0068】
図5Jは、いくつかの実施形態による、第十のねじ形態500Jを示す概略図を提供する。
ねじ形態500Jは二つ以上の
ねじ山を有するねじを表しており、ここで二つ以上の
ねじ山のうちの第一の
ねじ山は断面において切頭三角形状のねじ形態を有しており、二つ以上の
ねじ山のうちの第二の
ねじ山もまた、断面において切頭三角形状のねじ形態を有するが、相対的なサイズが異なっている。
【0069】
図5Kは、いくつかの実施形態による、第十一のねじ形態500Kを示す概略図を提供する。
ねじ形態500Kは二つ以上の
ねじ山を有するねじを表しており、ここで二つ以上の
ねじ山のうちの第一の
ねじ山は断面において切頭三角形状のねじ形態を有しており、二つ以上の
ねじ山のうちの第二の
ねじ山は断面において正方形状のねじ形態を有しており、これらのねじ形態は相対的なサイズが異なっている。
【0070】
図5Lは、いくつかの実施形態による、第十二のねじ形態500Lを示す概略図を提供する。
ねじ形態500Lは三つ以上の
ねじ山を有するねじを表しており、ここで三つ以上の
ねじ山のうちの第一の
ねじ山は断面において丸みを帯びた正方形状のねじ形態を有しており、三つ以上の
ねじ山のうちの第二の
ねじ山は断面において丸みを帯びた三角形状のねじ形態を有しており、三つ以上の
ねじ山のうちの第三の
ねじ山は断面においてナックル形状のねじ形態を有する。
【0071】
方法
無菌尿サンプリングの方法には、滅菌手袋の着用、任意選択で消毒タオルを用いた、カテーテルアセンブリ110のコネクタ140の尿サンプリングポート142等のカテーテルアセンブリの尿サンプリングポートの洗浄、サンプリングポートアクセスデバイス150等のサンプリングポートアクセスデバイスの尿サンプリングポート142への流体接続、及び尿サンプリングポート142からの尿サンプルの吸引が含まれるが、これらに限定されない。
【0072】
また、無菌尿サンプリングの方法は、尿サンプリングポート142とカテーテルアセンブリ110のドレナージバッグとの間のチューブクランプによって、カテーテルアセンブリ110のドレナージチューブ132をクランプすることをさらに含むことができる。チューブクランプによってドレナージチューブ132をクランプすることにより、尿を、尿サンプリングのための尿サンプリングポート142に戻すことができる。
【0073】
さらに、無菌尿サンプリングの方法は、適切なサンプリングポートアクセスデバイスが無菌尿サンプリングのためにカテーテルアセンブリ110とともに使用されることを保証するために、サンプリングポートアクセスデバイス150の先端156及び尿サンプリングポート142の色を一致させることをさらに含むことができる。これは、尿サンプリングシステム100にとって外部のサンプリングポートアクセスデバイスを接続しようとする誤った接続の試みによる尿サンプル汚染のリスクを低減する。
【0074】
また、無菌尿サンプリングの方法は、サンプリングポートアクセスデバイス150の先端156及びカテーテルアセンブリ110のコネクタ140の尿サンプリングポート142の相補的な右ねじまたは左ねじに従って時計回りまたは反時計回りの方向に、サンプリングポートアクセスデバイス150を尿サンプリングポート142の上または内にねじ込むことをさらに含むことができる。
【0075】
さらに、無菌尿サンプリングの方法は、一つ以上のセプタムストッパー付き試験管を利用し、一つ以上の試験管のうち少なくとも一つの試験管をサンプリングポートアクセスデバイス150のバレル152内にスライドさせることをさらに含むことができる。一つ以上の試験管のうち少なくとも一つの試験管をサンプリングポートアクセスデバイス150のバレル152内にスライドさせると、サンプリングポートアクセスデバイス150のバレル152に配置された中空針154が試験管のセプタムストッパーを貫通する。針154が試験管のセプタムストッパーを貫通すると、試験管の大気圧未満の内圧のために、尿が尿サンプリングポート142から試験管に自動的に吸引されて、尿サンプルが提供される。
【0076】
無菌尿サンプリングに続いて、一つ以上の試験管内の一つ以上の尿サンプルにラベルを付け、任意選択で冷蔵し、その後、尿検査または微生物学的分析のために研究所へ移送するための移送ポーチに入れることができる。
【0077】
尿サンプリングシステムと無菌尿サンプリング方法の利点には、カテーテルを挿入された患者から尿サンプルを採取するための臨床診療の標準化が含まれる。これにより、患者の感染、(サンプルポートの汚染により)汚染されたサンプル、及び偽陽性の尿培養のリスクが排除される。また、無菌尿サンプリングの方法は、それに関連するCDCガイドラインへの準拠を保証する。
【0078】
いくつかの特定の実施形態が本明細書に開示されており、特定の実施形態がある程度詳細に開示されているが、特定の実施形態が本明細書で提供される概念の範囲を制限することは意図されていない。追加の適応及び/または修正が当業者にとって明らかであり得、より広い態様においてこれらの適応及び/または修正も包含される。よって、本明細書で提供される概念の範囲から逸脱することなく、本明細書で開示される特定の実施形態から逸脱することができる。