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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-05-01
(45)【発行日】2025-05-13
(54)【発明の名称】発光表示装置
(51)【国際特許分類】
   H10K 50/858 20230101AFI20250502BHJP
   G02B 3/00 20060101ALI20250502BHJP
   G02B 3/06 20060101ALI20250502BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20250502BHJP
   G09F 9/40 20060101ALI20250502BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20250502BHJP
   G09G 3/3233 20160101ALI20250502BHJP
   H05B 33/14 20060101ALI20250502BHJP
   H10K 59/123 20230101ALI20250502BHJP
   H10K 59/131 20230101ALI20250502BHJP
   H10K 59/80 20230101ALI20250502BHJP
   H10K 59/95 20230101ALI20250502BHJP
【FI】
H10K50/858
G02B3/00 A
G02B3/06
G09F9/30 349Z
G09F9/30 365
G09F9/40 301
G09G3/20 621E
G09G3/20 621K
G09G3/20 624B
G09G3/20 660R
G09G3/20 680G
G09G3/20 680H
G09G3/3233
H05B33/14 Z
H10K59/123
H10K59/131
H10K59/80
H10K59/95
【請求項の数】 27
(21)【出願番号】P 2023144128
(22)【出願日】2023-09-06
(65)【公開番号】P2024060574
(43)【公開日】2024-05-02
【審査請求日】2023-09-06
(31)【優先権主張番号】10-2022-0134901
(32)【優先日】2022-10-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【弁理士】
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100209808
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 高志
(72)【発明者】
【氏名】イ プフン
(72)【発明者】
【氏名】シン キソブ
【審査官】横川 美穂
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0048333(US,A1)
【文献】特開2022-080507(JP,A)
【文献】国際公開第2011/145174(WO,A1)
【文献】特表2011-514538(JP,A)
【文献】国際公開第2009/104816(WO,A1)
【文献】特開2007-328986(JP,A)
【文献】米国特許第10663776(US,B1)
【文献】特開2022-068104(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10K 50/00-102/20
H05B 33/00-33/28
G09G 3/20
G09G 3/3233
G09F 9/30
G09F 9/40
G02B 3/00-3/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1表示領域及び第2表示領域を含む複数の表示領域が定義された表示パネルと、
前記複数の表示領域それぞれに配置された複数の副画素と、
前記複数の表示領域に実装され、前記表示パネルのゲートラインにゲート信号を供給するゲート駆動部とを含み、
前記複数の副画素のそれぞれは、
駆動電流により発光する第1発光素子と、
前記第1発光素子からの光を屈折させる第1レンズと、
前記駆動電流により発光する第2発光素子と、
前記第2発光素子からの光を屈折させ、前記第1レンズと異なる形状を有する第2レンズとを含み、
前記第1レンズは、半球形レンズ(Half-Spherical Lens)を含み、
前記第2レンズは、半円筒形レンズ(Half-Cylindrical Lens)を含む、発光表示装置。
【請求項2】
前記複数の表示領域それぞれは、狭視野モード及び広視野モードのいずれか一つで独立して駆動され、
前記狭視野モードで、前記第1発光素子が発光し、前記第1発光素子からの光は前記第1レンズにより第1方向、及び前記第1方向と交差する第2方向に対して視野角が制限されて出力され、
前記広視野モードで、前記第2発光素子が発光し、前記第2発光素子からの光は前記第2レンズにより前記第1方向に対してのみ視野角が制限されて出力される、請求項1に記載の発光表示装置。
【請求項3】
複数の副画素それぞれは、イニシャル期間、サンプリング期間及びエミッション期間に分離駆動され、
前記エミッション期間の間、前記第1発光素子または前記第2発光素子に前記駆動電流が印加される、請求項に記載の発光表示装置。
【請求項4】
前記複数の副画素それぞれは、
前記駆動電流を制御する駆動トランジスタと
前記駆動トランジスタと前記第1発光素子との間に電気的に接続され、前記駆動電流を前記第1発光素子に伝達する第1発光制御トランジスタと、
前記駆動トランジスタと前記第2発光素子との間に電気的に接続され、前記駆動電流を前記第2発光素子に伝達する第2発光制御トランジスタをさらに含み、
前記狭視野モードで、前記第1発光制御トランジスタはターン-オンされ、前記第2発光制御トランジスタはターン-オフされ、
前記広視野モードで、前記第1発光制御トランジスタはターン-オフされ、前記第2発光制御トランジスタはターン-オンされる、請求項に記載の発光表示装置。
【請求項5】
前記第1発光制御トランジスタのゲート電極に発光信号を伝送する発光信号ラインをさらに含み、
前記第1表示領域の前記発光信号ラインは、前記第2表示領域の前記発光信号ラインと分離された、請求項に記載の発光表示装置。
【請求項6】
前記ゲート駆動部は、
前記第1表示領域及び前記第2表示領域それぞれに実装され、前記第1表示領域及び前記第2表示領域それぞれの前記発光信号ラインに前記発光信号を出力する複数の発光信号発生部を含み、
一つの前記発光信号ラインは、前記複数の発光信号発生部から出力された複数個の前記発光信号の印加を受ける、請求項に記載の発光表示装置。
【請求項7】
前記第2発光制御トランジスタのゲート電極に発光信号を伝送する発光信号ラインをさらに含み、
前記第1表示領域の前記発光信号ラインは、前記第2表示領域の前記発光信号ラインと離隔された、請求項に記載の発光表示装置。
【請求項8】
前記ゲート駆動部は、
前記第1表示領域及び前記第2表示領域それぞれに実装され、前記第1表示領域及び前記第2表示領域それぞれの前記発光信号ラインに前記発光信号を出力する複数の発光信号発生部を含み、
前記第1表示領域に実装された前記複数の発光信号発生部で出力された前記発光信号は、前記第1表示領域の前記発光信号ラインにのみ伝送され、
前記第2表示領域に実装された前記複数の発光信号発生部で出力された前記発光信号は、前記第2表示領域の前記発光信号ラインにのみ伝送される、請求項に記載の発光表示装置。
【請求項9】
第1表示領域及び第2表示領域を含む表示領域が定義された表示パネルと、
前記第1表示領域及び前記第2表示領域それぞれに配置された複数の副画素と、
前記第1表示領域及び前記第2表示領域に実装され、前記表示パネルのゲートラインにゲート信号を供給するゲート駆動部とを含み、
前記複数の副画素それぞれは、
狭視野モードで駆動電流により発光する第1発光素子と、
前記第1発光素子からの光を屈折させて、第1方向、及び前記第1方向と交差する第2方向に対して視野角を制限するように構成された半球形レンズと、
広視野モードで前記駆動電流により発光する第2発光素子と、
前記第2発光素子からの光を屈折させて、前記第1方向に対してのみ視野角を制限するように構成された半円筒形レンズを含む、発光表示装置。
【請求項10】
前記第1方向は、上方向および下方向を含む垂直方向を含み、
前記第2方向は、右方向および左方向を含む水平方向を含む、請求項に記載の発光表示装置。
【請求項11】
前記複数の副画素それぞれは、
前記駆動電流を制御し、第1ノードに電気的に接続されたソース電極、第2ノードに連結されたゲート電極及び第3ノードに電気的に接続されたドレイン電極を含む第1トランジスタと、
データ電圧を前記第1ノードに印加する第2トランジスタと、
前記第1トランジスタのゲート電極及びドレイン電極をダイオードコネクティングさせる第3トランジスタと、
初期化電圧を前記第1トランジスタのゲート電極に印加する第4トランジスタと、
高電位駆動電圧を前記第1ノードに印加する第5トランジスタと、
前記第1トランジスタと前記第1発光素子間の電流パスを形成する第6トランジスタと、
前記初期化電圧を前記第1発光素子のアノード電極に印加する第7トランジスタと、
前記第1トランジスタと前記第2発光素子間の電流パスを形成する第8トランジスタと、
前記初期化電圧を前記第2発光素子のアノード電極に印加する第9トランジスタと、
前記第2ノードに一端が電気的に接続され、第4ノードに他端が電気的に絶族されたキャパシタと、
基準電圧を前記第4ノードに印加する第10トランジスタと第11トランジスタと、
前記高電位駆動電圧を前記第4ノードに印加する第12トランジスタとをさらに含む、請求項に記載の発光表示装置。
【請求項12】
前記表示パネルは、
前記複数の副画素それぞれの前記第5トランジスタのゲート電極及び前記第12トランジスタのゲート電極に第1発光信号を印加する第1発光信号ラインと、
前記複数の副画素それぞれの前記第6トランジスタのゲート電極に第2発光信号を印加する第2発光信号ラインと、
前記複数の副画素それぞれの前記第8トランジスタのゲート電極に第3発光信号を印加する第3発光信号ラインとをさらに含む、請求項11に記載の発光表示装置。
【請求項13】
前記ゲート駆動部は、
前記第1発光信号ラインに前記第1発光信号を出力する複数の第1発光信号発生部と、
前記第2発光信号ラインに前記第2発光信号を出力する複数の第2発光信号発生部と、
前記第3発光信号ラインに前記第3発光信号を出力する複数の第3発光信号発生部とを含む、請求項12に記載の発光表示装置。
【請求項14】
前記第2発光信号ラインは、前記第1表示領域の前記複数の副画素と電気的に接続された第2-1発光信号ライン及び前記第2表示領域の前記複数の副画素と電気的に接続された第2-2発光信号ラインを含み、
前記複数の第2発光信号発生部のうち一部は、前記第2-1発光信号ラインに前記第2発光信号を出力し、前記複数の第2発光信号発生部のうち他の一部は、前記第2-2発光信号ラインに前記第2発光信号を出力する、請求項12に記載の発光表示装置。
【請求項15】
前記第3発光信号ラインは、前記第1表示領域の前記複数の副画素と電気的に接続された第3-1発光信号ライン及び前記第2表示領域の前記複数の副画素と電気的に接続された第3-2発光信号ラインを含み、
前記複数の第3発光信号発生部のうち一部は、前記第3-1発光信号ラインに前記第3発光信号を出力し、前記複数の第3発光信号発生部のうち他の一部は、前記第3-2発光信号ラインに前記第3発光信号を出力する、請求項13に記載の発光表示装置。
【請求項16】
前記第1表示領域を前記広視野モードで駆動し、前記第2表示領域を前記狭視野モードで駆動する場合、前記ゲート駆動部は、前記第2-2発光信号ライン及び前記第3-1発光信号ラインにターン-オンレベルの前記第2発光信号及び前記第3発光信号を出力する、請求項14に記載の発光表示装置。
【請求項17】
前記第1表示領域を前記狭視野モードで駆動し、前記第2表示領域を前記広視野モードで駆動する場合、前記ゲート駆動部は、前記第2-1発光信号ライン及び前記第3-2発光信号ラインにターン-オンレベルの前記第2発光信号及び前記第3発光信号を出力する、請求項14に記載の発光表示装置。
【請求項18】
前記第1表示領域及び前記第2表示領域を前記広視野モードで駆動する場合、前記ゲート駆動部は、前記第2-2発光信号ライン及び前記第3-2発光信号ラインにターン-オンレベルの前記第2発光信号及び前記第3発光信号を出力し、
前記第1表示領域及び前記第2表示領域を前記狭視野モードで駆動する場合、前記ゲート駆動部は、前記第2-1発光信号ライン及び前記第3-1発光信号ラインにターン-オンレベルの前記第2発光信号及び前記第3発光信号を出力する、請求項14に記載の発光表示装置。
【請求項19】
前記表示領域は、第3表示領域をさらに含み、
前記第2発光信号ラインは、前記第3表示領域の前記複数の副画素と電気的に接続された第2-3発光信号ラインをさらに含み、
前記第3発光信号ラインは、前記第3表示領域の前記複数の副画素と電気的に接続された第3-3発光信号ラインをさらに含み、
前記複数の第2発光信号発生部のうちまた他の一部は、前記第2-3発光信号ラインに前記第2発光信号を出力し、前記複数の第3発光信号発生部のうちまた他の一部は、前記第3-3発光信号ラインに前記第3発光信号を出力する、請求項14に記載の発光表示装置。
【請求項20】
画像を表示するように構成された表示パネルであって、前記表示パネルによって出力される画像は視野角を有し、前記表示パネルは、第1レンズを使用する狭視野モードと、前記第1レンズの視野角に対して1つ以上の方向に視野角を調整する第2レンズを使用する広視野モードとで選択的に動作するように構成された前記表示パネルを備える発光表示装置であって、
前記視野角は、前記狭視野モードにおいて、左方向及び右方向の第1の値に制限され、
前記視野角は、前記広視野モードにおいて、左方向及び右方向において前記第1の値よりも大きくなる、発光表示装置。
【請求項21】
前記第1レンズの下方に配置された前記表示パネル内の副画素の第1発光領域と、
前記第2レンズの下方に配置された前記表示パネル内の前記副画素の第2発光領域とを含む、請求項20に記載の発光表示装置。
【請求項22】
前記狭視野モードにおいて、前記第1発光領域はオフにされ、前記第2発光領域はオンにされる請求項21に記載の発光表示装置。
【請求項23】
前記狭視野モードにおいて、前記第2レンズにより視野角が上方向及び下方向に制限される、請求項20に記載の発光表示装置。
【請求項24】
前記狭視野モードにおいて、前記第1発光領域は点灯され、前記第2発光領域は消灯される、請求項21に記載の発光表示装置。
【請求項25】
前記狭視野モードにおいて、前記第1レンズにより視野角が上方向及び下方向に制限される、請求項20に記載の発光表示装置。
【請求項26】
前記狭視野モードにおいて、前記左方向に制限される視野角の程度は、前記右方向に制限される視野角の程度と異なる、請求項20に記載の発光表示装置。
【請求項27】
前記第1レンズは半球レンズを含み、前記第2レンズは半円柱レンズを含み、
前記第1レンズは前記第1発光領域と少なくとも部分的に重なり、前記第2レンズは前記第2発光領域と少なくとも部分的に重なる、請求項21に記載の発光表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光表示装置に関し、より詳細には、視野角を制御できる発光表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自発光素子である有機発光素子(Organic Light Emitting Diode;OLED)は、アノード電極及びカソード電極と、これらの間に形成された有機化合物層を含む。有機化合物層は、正孔輸送層(Hole transport layer、HTL)、発光層(Emission layer、EML)、及び電子輸送層(Electron transport layer、ETL)からなる。アノード電極とカソード電極に駆動電圧が印加されると正孔輸送層(HTL)を通過した正孔と電子輸送層(ETL)を通過した電子が発光層(EML)に移動されて励起子を形成し、その結果、発光層(EML)が可視光を発生することとなる。アクティブマトリックスタイプの発光表示装置は、自ら発光する有機発光素子(Organic Light Emitting Diode;OLED)を含み、応答速度が速く、発光効率、輝度及び視野角が大きい長所によって多様に利用されている。
【0003】
発光表示装置は、有機発光素子をそれぞれ含んだ画素をマトリックス形態に配列し、ビデオデータの階調によって画素の輝度を調節する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、発光表示装置は視野角が制限されないが、プライバシー保護、情報保護などの理由から、視野角が制限されることが有益である。
【0005】
さらに、発光表示装置が車両運転情報の提供に使用される場合、発光表示装置によって表示される画像が車両の窓から反射され、運転者の視界を遮ることがある。このような車両における画像の映り込みは、特に夜間走行時に激しく、運転者の安全運転に悪影響を及ぼすおそれがある。したがって、車両に適用される発光表示装置には、視野角が制限されることが要求される。
【0006】
このような視野角の制限は、車両の走行の有無、運転者と同乗者の視聴の有無によって異なる。そのため、視野角を選択的に切り替える必要がある。
【0007】
また、国によっては、助手席前方で再生されたマルチメディアを運転者に見せることを禁止している場合がある。そのため、視野角を選択的に切り替える必要がある。
【0008】
本発明の1つ以上の実施形態によれば、表示パネルの複数の表示領域それぞれで選択的に視野角を制限できる発光表示装置が提供される。
【0009】
本発明の1つ以上の実施形態によれば、複数の表示領域それぞれで狭視野モード及び広視野モードを独立して駆動できる発光表示装置が提供される。
【0010】
本発明の他の実施形態によれば、ベゼルを減少させた発光表示装置が提供される。
【0011】
本発明の他の実施形態によれば、ゲート駆動部で出力された信号が信号ラインに伝達される過程で発生したディレイを低減した発光表示装置が提供される。
【0012】
本発明の技術的効果は、以上において言及した効果に制限されず、言及されていないまた他の効果は、下記の記載から当業者に明確に理解され得るだろう。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一実施例に係る発光表示装置は、第1表示領域及び第2表示領域を含む複数の表示領域が定義された表示パネル、複数の表示領域それぞれに配置された複数の副画素、及び複数の表示領域に実装されたゲート駆動部を含み、複数の副画素それぞれは、駆動電流により発光する第1発光素子、第1発光素子からの光を屈折させる第1レンズ、駆動電流により発光する第2発光素子、及び第2発光素子からの光を屈折させ、第1レンズと異なる形状を有する第2レンズを含む。従って、本発明は、第1レンズ及び第2レンズを利用して発光表示装置を狭視野モード及び広視野モードのいずれか一つで駆動できる。
【0014】
本発明の他の実施例に係る発光表示装置は、第1表示領域及び第2表示領域を含む表示領域が定義された表示パネル、第1表示領域及び第2表示領域それぞれに配置された複数の副画素、及び第1表示領域及び第2表示領域に実装されたゲート駆動部を含み、複数の副画素それぞれは、狭視野モードで駆動電流により発光する第1発光素子、第1発光素子からの光を屈折させて、第1方向及び第2方向に対して視野角を制限するように構成された半球形レンズ、広視野モードで駆動電流により発光する第2発光素子、及び第2発光素子からの光を屈折させて、第1方向に対してのみ視野角を制限するように構成された半円筒形レンズを含む。従って、本発明は、第1表示領域及び第2表示領域それぞれを狭視野モード及び広視野モードのいずれか一つで独立して駆動できる。
【0015】
その他の実施例の具体的な事項は、詳細な説明及び図面に含まれている。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、複数の表示領域それぞれで狭視野モード及び広視野モードを独立して駆動できる。
【0017】
本発明は、複数の表示領域それぞれで選択的に視野角を制限できる。
【0018】
本発明は、ゲート駆動部で出力された信号が信号ラインに伝達される過程で発生したディレイを低減できる。
【0019】
本発明は、ゲート駆動部を表示領域に実装してベゼルを最小化できる。
【0020】
本発明に係る効果は、以上において例示された内容により制限されず、さらに多様な効果が本発明内に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の一実施例に係る発光表示装置の概略的な平面図である。
図2】本発明の一実施例に係る発光表示装置の概略的な断面図である。
図3】本発明の一実施例に係る発光表示装置の表示パネルの概略的な断面図である。
図4A】本発明の一実施例に係る発光表示装置の第1レンズを概略的に示した図である。
図4B】本発明の一実施例に係る発光表示装置の第2レンズを概略的に示した図である。
図5A】本発明の一実施例に係る発光表示装置の第1レンズの視野角に対する光プロファイルを示した図である。
図5B】本発明の一実施例に係る発光表示装置の第2レンズの視野角に対する光プロファイルを示した図である。
図6】本発明の一実施例に係る発光表示装置の広視野モード及び狭視野モードの動作を概略的に示した図である。
図7】本発明の一実施例に係る発光表示装置の副画素の回路図である。
図8A】本発明の一実施例に係る発光表示装置の広視野モードにおける発光信号及びスキャン信号を示す波形図である。
図8B】本発明の一実施例に係る発光表示装置の広視野モードにおける発光信号及びスキャン信号を示す波形図である。
図9A】広視野モード及び狭視野モードそれぞれでイニシャル期間の間本発明の一実施例に係る発光表示装置の副画素の回路図である。
図9B】広視野モード及び狭視野モードそれぞれでサンプリング期間の間本発明の一実施例に係る発光表示装置の副画素の回路図である。
図9C】広視野モードでエミッション期間の間本発明の一実施例に係る発光表示装置の副画素の回路図である。
図9D】狭視野モードでエミッション期間の間本発明の一実施例に係る発光表示装置の副画素の回路図である。
図10】本発明の一実施例に係る発光表示装置の表示パネルの概略的な拡大平面図である。
図11】広視野モード及び狭視野モードで動作される表示パネルの概略的な拡大平面図である。
図12】本発明の他の実施例に係る発光表示装置の表示パネルの概略的な拡大平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の利点及び特徴、そして、それらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すると、明確になるだろう。しかし、本発明は、以下において開示される実施例に制限されるものではなく、互いに異なる多様な形状に構成され、単に、本実施例は、本発明の開示が完全なものとなるようにし、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、請求の範囲のみにより定義される。
【0023】
本発明の実施例を説明するための図面に開示された形状、面積、比率、角度、個数等は、例示的なものであるので、本発明は、図示された事項に制限されるものではない。明細書全体にわたって、同じ参照符号は、同じ構成要素を指す。また、本発明を説明するにあたって、関連した公知技術についての具体的な説明が本発明の要旨を不要に濁す恐れがあると判断される場合、その詳細な説明は省略する。本発明上において言及された「含む」、「有する」、「なされる」等が使用される場合、「~だけ」が使用されない以上、他の部分が加えられ得る。構成要素を単数で表現した場合、特に明示的な記載事項がない限り、複数を含む。
【0024】
構成要素を解釈するにあたって、別途の明示的な記載がなくても誤差範囲を含むものと解釈する。
【0025】
位置関係についての説明である場合、例えば、「~上に」、「~上部に」、「~下部に」、「~隣に」等と二部分の位置関係が説明される場合、「すぐ」または「直接」が使用されない以上、二部分の間に一つ以上の他の部分が位置してもよい。
【0026】
素子または層が他の素子または層の「上(on)」と称されるものは、他の素子のすぐ上または中間に他の層または他の素子を介在した場合をいずれも含む。
【0027】
また、第1、第2等が多様な構成要素を述べるために使用されるが、これらの構成要素は、これらの用語により制限されない。これらの用語は、単に一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用するものである。従って、以下において言及される第1構成要素は、本発明の技術的思想内で第2構成要素であってもよい。
【0028】
明細書全体にわたって、同じ参照符号は、同じ構成要素を指す。
【0029】
図面で示された各構成の面積及び厚さは、説明の便宜のために示されたものであり、本発明は、示された構成の面積及び厚さに必ずしも限定されるものではない。
【0030】
本発明の様々な実施例のそれぞれの特徴は、部分的または全体的に互いに結合または組み合わせ可能であり、技術的に多様な連動及び駆動が可能であり、各実施例が互いに対して独立して実施可能であってもよく、関連関係で共に実施してもよい。
【0031】
以下においては、図面を参照して、本発明について説明する。
【0032】
図1は、本発明の一実施例に係る発光表示装置の概略的な平面図である。図1においては、説明の便宜のために、発光表示装置100の多様な構成要素のうち表示パネルPN、複数のフレキシブルフィルムCOF及び複数の印刷回路基板PCBだけを示した。
【0033】
図1を参照すると、本発明の一実施例に係る発光表示装置100は、表示パネルPN、複数のフレキシブルフィルムCOF及び複数の印刷回路基板PCBを含む。
【0034】
表示パネルPNは、ユーザに映像を表示するための構成であり、映像を表示するための発光素子、発光素子を駆動するための画素回路、発光素子及び画素回路に各種の信号を伝達する信号ライン等が配置され得る。
【0035】
表示パネルPNは、表示領域AA及び非表示領域NAを含む。
【0036】
表示領域AAは、表示パネルPNで映像が表示される領域である。表示領域AAには、複数の画素を構成する複数の副画素SP及び複数の副画素SPを駆動するための回路が配置され得る。複数の副画素SPは、表示領域AAを構成する最小単位であり、複数のスキャン信号ライン及び複数のデータラインが互いに交差し、複数の副画素SPそれぞれは、スキャン信号ライン及びデータラインに連結され得る。
【0037】
表示領域AAは、第1表示領域AA1及び第2表示領域AA2を含む。第1表示領域AA1及び第2表示領域AA2は、独立して駆動される領域であり、第1表示領域AA1と第2表示領域AA2それぞれは、左右方向の広視野(共有(share))モードと狭視野(プライベート(private))モードのいずれか一つで駆動され得る。第1表示領域AA1と第2表示領域AA2は、同じモードで駆動されてもよく、互いに異なるモードで駆動されてもよい。狭視野モードでは、左右方向に狭視野角を有して複数の視聴者のうち一部の視聴者だけが映像を視聴でき、広視野モードでは、左右方向に広視野角を有してより多くの視聴者が映像を視聴できる。狭視野モード及び広視野モードについてのより詳細な説明は、図4A乃至図6を参照して後述する。
【0038】
非表示領域NAは、映像が表示されない領域である。非表示領域NAには、表示領域AAの発光素子を駆動するための多様な信号ライン及び回路等が配置される。例えば、非表示領域NAには、表示領域AAの複数の副画素SP及び回路に信号を伝達するためのリンク配線等が配置され得るが、これに制限されない。
【0039】
一方、図示はしないが、表示パネルPNにゲート駆動部が配置される。例えば、ゲート駆動部は、GIA(Gate In Active area)方式で表示パネルPNの第1表示領域AA1及び第2表示領域AA2それぞれに実装され得る。本発明の一実施例に係る発光表示装置100においては、ゲート駆動部を表示領域AAに実装して非表示領域NAの面積を低減し、第1表示領域AA1及び第2表示領域AA2の広視野モード及び狭視野モードを独立して駆動でき、ゲート駆動部についてのより詳細な説明は、図10及び図11を参照して後述する。
【0040】
表示パネルPNの一端に一つ以上のフレキシブルフィルムCOFが配置される。複数のフレキシブルフィルムCOFは、表示パネルPNの非表示領域NAに電気的に連結され得る。複数のフレキシブルフィルムCOFは、延性を有するベースフィルムに各種の部品が配置され、表示領域AAの複数の副画素SP及び駆動回路に信号を供給するためのフィルムであり、表示パネルPNと電気的に連結され得る。例えば、複数のフレキシブルフィルムCOFは、電源電圧、データ電圧等を表示領域AAの複数の副画素SP及び駆動回路に供給できる。
【0041】
一方、複数のフレキシブルフィルムCOFには、データドライバICのような駆動ICが配置され得る。駆動ICは、映像を表示するためのデータとそれを処理するための駆動信号を処理する部品である。駆動ICは、実装される方式によってチップオングラス(Chip On Glass;COG)、チップオンフィルム(Chip On Film;COF)、テープキャリアパッケージ(Tape Carrier Package;TCP)等の方式で配置され得る。ただし、説明の便宜のために、駆動ICが複数のフレキシブルフィルムCOF上に実装されたチップオンフィルム方式であるものと説明したが、これに制限されるものではない。また、駆動ICは、タイミングコントローラと一体化されて単一チップで配置されてもよい。
【0042】
複数の印刷回路基板PCBそれぞれは、複数のフレキシブルフィルムCOFに電気的に連結される。複数の印刷回路基板PCBは、駆動ICに信号を供給する部品である。複数の印刷回路基板PCBは、駆動信号、データ信号等のような多様な信号を駆動ICに供給するための各種の部品が配置され得る。
【0043】
以下においては、本発明の一実施例に係る発光表示装置100の表示パネルについて図2乃至図3を参照して説明する。
【0044】
図2は、本発明の一実施例に係る発光表示装置の概略的な断面図である。図3は、本発明の一実施例に係る発光表示装置の表示パネルの概略的な断面図である。
【0045】
図2を参照すると、本発明の一実施例に係る発光表示装置100は、表示パネルPN、遮光パターン210、光学ギャップ層220、レンズ層230、平坦化膜240、そして偏光層250を含む。
【0046】
図2及び図3を共に参照すると、表示パネルPNは、基板110と複数の第1発光素子De1、複数の第2発光素子De2及び封止層190を含む。
【0047】
基板110上には、第1乃至第3副画素SP1、SP2、SP3を含む複数の副画素SPが定義される。そして、第1乃至第3副画素SP1、SP2、SP3のそれぞれは、第1発光部(発光領域)EA1と第2発光部(発光領域)EA2を有する。
【0048】
第1発光部EA1には、第1発光素子De1が備えられ、第2発光部EA2には、第2発光素子De2が備えられる。
【0049】
第1乃至第3副画素SP1、SP2、SP3は、それぞれ赤色副画素、緑色副画素、青色副画素であってよい。従って、第1副画素SP1の第1発光素子De1及び第2発光素子De2は赤色光を放出し、第2副画素SP2の第1発光素子De1及び第2発光素子De2は緑色光を放出し、第3副画素SP3の第1発光素子De1及び第2発光素子De2は青色光を放出し得る。
【0050】
図2及び図3を参照すると、本発明の一実施例に係る発光表示装置100の表示パネルPNは、基板110と、複数の薄膜トランジスタTr1、Tr2、複数の発光素子De1、De2及び封止層190を含む。
【0051】
具体的に、基板110上に、各副画素SPは、第1発光部EA1と第2発光部EA2を含む。基板110は、ガラス基板やプラスチック基板であってよい。
【0052】
一例として、プラスチック基板としてポリイミド(polyimide:PI)が使用され得、これに制限されない。
【0053】
基板110の上部には、バッファ層120が形成される。バッファ層120は、実質的に基板110の全面(entire surface)に位置する。バッファ層120は、酸化シリコン(SiO)や窒化シリコン(SiNx)のような無機物質で形成され得、単一層または多重層になされ得る。
【0054】
バッファ層120の上部の第1発光部EA1及び第2発光部EA2には、パターニングされた第1半導体層122及び第2半導体層124がそれぞれ形成される。
【0055】
第1半導体層122及び第2半導体層124それぞれは、酸化物半導体物質からなり得るが、この場合、第1半導体層122及び第2半導体層124の下部には、シールドパターンがさらに形成され得る。シールドパターンは、第1半導体層122及び第2半導体層124に入射する光を遮断して第1半導体層122及び第2半導体層124が光により劣化することを防止する。
【0056】
これとは異なり、第1半導体層122及び第2半導体層124それぞれは、多結晶シリコンからなってもよく、この場合、第1半導体層122及び第2半導体層124それぞれの両縁に不純物がドーピングされていることがある。
【0057】
第1半導体層122及び第2半導体層124の上部には、絶縁物質からなるゲート絶縁膜130が実質的に基板110の全面に形成される。ゲート絶縁膜130は、酸化シリコン(SiO)や窒化シリコン(SiNx)のような無機絶縁物質で形成され得る。
【0058】
このとき、第1半導体層122及び第2半導体層124が酸化物半導体物質からなる場合、ゲート絶縁膜130は、酸化シリコン(SiO)で形成され得る。これとは異なり、第1半導体層122及び第2半導体層124が多結晶シリコンからなる場合、ゲート絶縁膜130は、酸化シリコン(SiO)や窒化シリコン(SiNx)で形成され得る。
【0059】
ゲート絶縁膜130の上部には、金属のような導電性物質からなる第1ゲート電極132及び第2ゲート電極134が第1半導体層122及び第2半導体層124にそれぞれ対応して形成される。また、ゲート絶縁膜130の上部には、スキャン信号ライン(図示しない)が形成され得る。スキャン信号ラインは、一方向に沿って延び得る。
【0060】
一方、本発明の一実施例においては、ゲート絶縁膜130が基板110の全面に形成されているが、ゲート絶縁膜130は、第1ゲート電極132及び第2ゲート電極134と同じ模様にパターニングされ、第1ゲート電極132及び第2ゲート電極134の下部にのみ配置されてもよい。
【0061】
第1ゲート電極132及び第2ゲート電極134の上部には、絶縁物質からなる層間絶縁膜140が実質的に基板110の全面に形成される。層間絶縁膜140は、酸化シリコン(SiO)や窒化シリコン(SiNx)のような無機絶縁物質で形成されるか、フォトアクリル(photo acryl)やベンゾシクロブテン(benzocyclobutene)のような有機絶縁物質で形成され得る。
【0062】
層間絶縁膜140は、第1半導体層122及び第2半導体層124それぞれの両側上面を露出するコンタクトホールを有する。コンタクトホールは、ゲート絶縁膜130内にも形成され得る。層間絶縁膜140の上部の第1発光部EA1及び第2発光部EA2には、金属のような導電性物質で第1ソース電極142及び第1ドレイン電極144と第2ソース電極146及び第2ドレイン電極148がそれぞれ形成される。また、層間絶縁膜140の上部には、一方向に垂直な方向に沿って延びるデータライン(図示しない)と電源ライン(図示しない)が形成され得る。
【0063】
第1ソース電極142及び第1ドレイン電極144は、層間絶縁膜140のコンタクトホールを通して第1半導体層122の両側と接触し、第2ソース電極146及び第2ドレイン電極148は、層間絶縁膜140のコンタクトホールを通して第2半導体層124の両側と接触する。図示しないが、データラインは、一方向に垂直な方向に沿って延び、スキャン信号ラインと交差して各副画素SPに対応する画素領域を定義し、高電位電圧を供給する電源ラインは、データラインと離隔されて位置する。
【0064】
一方、第1半導体層122、第1ゲート電極132、第1ソース電極142及び第1ドレイン電極144は、第1薄膜トランジスタTr1をなし、第2半導体層124、第2ゲート電極134、第2ソース電極146及び第2ドレイン電極148は、第2薄膜トランジスタTr2をなす。
【0065】
このような第1薄膜トランジスタTr1及び第2薄膜トランジスタTr2と同じ構造を有する一つ以上の薄膜トランジスタが各副画素SPの基板110上にさらに形成され得、これに制限されない。
【0066】
第1ソース電極142及び第1ドレイン電極144と第2ソース電極146及び第2ドレイン電極148の上部には、絶縁物質で保護膜150が実質的に基板110の全面に形成される。保護膜150は、フォトアクリルやベンゾシクロブテンのような有機絶縁物質で形成され得る。このような保護膜150は、平坦な上面を有する。
【0067】
一方、保護膜150の下部、即ち、第1薄膜トランジスタTr1及び第2薄膜トランジスタTr2と保護膜150との間には、酸化シリコン(SiO)や窒化シリコン(SiNx)のような無機絶縁物質からなる絶縁膜がさらに形成され得る。
【0068】
保護膜150は、第1ドレイン電極144及び第2ドレイン電極148をそれぞれ露出する第1ドレインコンタクトホール150a及び第2ドレインコンタクトホール150bを有する。
【0069】
保護膜150の上部には、比較的に仕事関数の高い導電性物質で第1アノード電極162及び第2アノード電極164が形成される。第1アノード電極162は、第1発光部EA1に位置し、第1ドレインコンタクトホール150aを通して第1ドレイン電極144と接触する。そして、第2アノード電極164は、第2発光部EA2に位置し、第2ドレインコンタクトホール150bを通して第2ドレイン電極148と接触する。
【0070】
一例として、第1アノード電極162及び第2アノード電極164それぞれは、インジウム-ティン-オキサイド(indium tin oxide:ITO)やインジウム-ジンク-オキサイド(indium zinc oxide:IZO)のような透明導電性物質で形成され得、これに制限されない。
【0071】
一方、本発明の一実施例に係る発光表示装置100の表示パネルPNは、複数の発光素子の光が基板110の上部方向に出力される上部発光方式(top emission type)であってよく、これによって、第1アノード電極162及び第2アノード電極164それぞれは、透明導電性物質の下部に反射率の高い金属物質で形成される反射電極または反射層をさらに含むことができる。例えば、反射電極または反射層は、アルミニウム-パラジウム-銅(aluminum-palladium-copper:APC)合金や銀(Ag)またはアルミニウム(Al)からなり得る。このとき、第1アノード電極162及び第2アノード電極164それぞれは、ITO/APC/ITOやITO/Ag/ITOまたはITO/Al/ITOの3重層構造を有し得、これに制限されない。
【0072】
第1アノード電極162及び第2アノード電極164の上部には、絶縁物質でバンク165が形成される。バンク165は、第1アノード電極162及び第2アノード電極164の縁と重畳し、第1アノード電極162及び第2アノード電極164の縁を覆う。バンク165は、第1アノード電極162及び第2アノード電極164を露出する第1開口部165a及び第2開口部165bを有する。
【0073】
バンク165は、少なくとも上面が疎水性であり、バンク165の側面は、疎水性または親水性であってよい。このようなバンク165は、疎水性特性を有する有機絶縁物質で形成され得る。これとは異なり、バンク165は、親水性特性を有する有機絶縁物質で形成され、疎水性処理されてもよい。
【0074】
本発明においては、バンク165が単一層構造を有するが、バンク165は、二重層構造を有してもよい。即ち、バンク165は、下部の親水性バンク165と上部の疎水性バンク165を含む二重層構造を有してもよい。
【0075】
次に、バンク165の第1開口部165a及び第2開口部165bを通して露出された第1アノード電極162及び第2アノード電極164の上部には、発光層170が形成される。第1アノード電極162の上部の発光層170と第2アノード電極164の上部の発光層170は、連結されて一体になされる。しかし、本発明は、これに制限されず、第1アノード電極162の上部の発光層170と第2アノード電極164の上部の発光層170は、互いに分離されてもよい。
【0076】
図示しないが、発光層170は、第1アノード電極162及び第2アノード電極164の上部から順次に位置する第1電荷補助層と、発光物質層(light-emitting material layer)、そして第2電荷補助層を含むことができる。発光物質層は、赤、緑、青色発光物質のいずれか一つからなり得、これに制限されない。このような発光物質は、燐光化合物または蛍光化合物のような有機発光物質であってよい。しかし、本発明は、これに制限されず、量子ドット(quantum dot)のような無機発光物質が使用されてもよい。
【0077】
第1電荷補助層は、正孔補助層(hole auxiliary layer)であってよく、正孔補助層は、正孔注入層(hole injection layer:HIL)と正孔輸送層(hole transport layer:HTL)のうち少なくとも一つを含むことができる。また、第2電荷補助層は、電子補助層(electron auxiliary layer)であってよく、電子補助層は、電子注入層(electron injection layer:EIL)と電子輸送層(electron transport layer:ETL)のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0078】
このような発光層170は、蒸着工程(evaporation process)を通して形成され得る。このとき、各副画素SP別に発光層170をパターニングするために、微細金属マスク(fine metal mask:FMM)が使用され得る。これとは異なり、発光層170は、溶液工程(solution process)を通して形成されてもよく、このような場合、発光層170は、第1開口部165a及び第2開口部165b内にのみ備えられ得、バンク165の近くで発光層170はバンク165に近くなるほどその高さが高くなり得る。
【0079】
発光層170の上部には、比較的に仕事関数の低い導電性物質からなるカソード電極180が実質的に基板110の全面に形成される。ここで、カソード電極180は、アルミニウム(aluminum)やマグネシウム(magnesium)、銀(silver)またはこれらの合金で形成され得る。このとき、カソード電極180は、発光層170からの光が透過され得るように相対的に薄い厚さを有する。
【0080】
これとは異なり、カソード電極180は、インジウム-ガリウム-オキサイド(indium-gallium-oxide:IGO)のような透明導電性物質で形成され得、これに制限されない。
【0081】
第1発光部EA1の第1アノード電極162と発光層170及びカソード電極180は、第1発光素子De1をなし、第2発光部EA2の第2アノード電極164と発光層170及びカソード電極180は、第2発光素子De2をなす。
【0082】
先に言及したように、本発明の一実施例に係る表示パネルPNは、第1発光素子De1及び第2発光素子De2の発光層170からの光が基板110と反対方向、例えば、カソード電極180を通して外部に出力される上部発光方式であってよく、このような上部発光方式は、同じ面積の下部発光方式に対比してより広い発光領域を有することができるので、輝度を向上させ、消費電力を下げることができる。
【0083】
カソード電極180の上部の実質的に基板110の全面には、平坦な上面を有する封止層190が形成される。封止層190は、外部から水分や酸素が第1発光素子De1及び第2発光素子De2に流入することを防止する。そこで、封止層190は、エンカプシュレーション層(encapsulation layer)とも称され得る。
【0084】
このような封止層190は、第1無機膜192と有機膜194、そして第2無機膜196の積層構造を有し得る。ここで、有機膜194は、製造工程中に発生する異物をカバーする膜であってよい。
【0085】
また図2を参照すると、表示パネルPNの上部、具体的に、封止層190の上部には、遮光パターン210が備えられる。遮光パターン210は、隣接した第1乃至第3副画素SP1、SP2、SP3の間に対応して形成されるか、第1発光部EA1及び第2発光部EA2の間に対応して形成される。
【0086】
このような遮光パターン210は、ブラックマトリックスであってよく、ブラック樹脂や酸化クロム等からなり得る。これとは異なり、遮光パターン210は、タッチ電極であってよく、金属からなり得る。このとき、タッチ電極は、交差する多数の送信電極と多数の受信電極を含み、多数の送信電極と多数の受信電極との間のキャパシタンスの変動量からタッチを感知できる。
【0087】
遮光パターン210の上部には、光学ギャップ層220(optical gap layer)が備えられる。光学ギャップ層220は、第1発光素子De1及び第2発光素子De2とレンズ層230のレンズ232、234との間の光学ギャップを確保して第1発光素子De1及び第2発光素子De2からの光がレンズ232、234により特定の方向に屈折するようにすることでレンズ232、234の効率を向上させる。このような光学ギャップ層220は、数~数十μmの厚さを有し得、有機絶縁物質からなり得る。
【0088】
一例として、光学ギャップ層220は、フォトアクリル(photo acryl)やベンゾシクロブテン(benzocyclobutene:BCB)、ポリイミド(polyimide:PI)、またはポリアミド(polyamide:PA)からなり得るが、これに制限されない。
【0089】
光学ギャップ層220の上部には、レンズ層230が備えられる。レンズ層230は、第1レンズ232と第2レンズ234を含む。第1レンズ232は、第1発光部EA1に配置され、第1発光素子De1からの光を特定の方向に屈折させる。そして、第2レンズ234は、第2発光部EA2に配置され、第2発光素子De2からの光を特定の方向に屈折させる。このような第1レンズ232及び第2レンズ234のそれぞれの一部分は、遮光パターン210と重畳し得る。
【0090】
第1レンズ232は、半球形レンズ(Half-Spherical Lens)であり、第2レンズ234は、半円筒形レンズ(Half-Cylindrical Lens)である。これによって、各副画素SPの第1発光素子De1から放出された第1光L1は、第1レンズ232により特定の角度に屈折して出力される。そして、各副画素SPの第2発光素子De2から放出された第2光L2は、第2レンズ234により特定の角度に屈折して出力される。これによって、副画素SPそれぞれの視野角を制限できる。
【0091】
図2に示すように、一実施形態では、第1レンズ232は少なくとも部分的に第1発光部EA1と重なり、第2レンズ234は少なくとも部分的に第2発光部EA2と重なる。
【0092】
レンズ層230の上部には平坦化膜240が備えられ、第1レンズ232及び第2レンズ234を保護する。平坦化膜240は、有機絶縁物質からなり、平坦な上面を有する。そして、平坦化膜240の屈折率は、第1レンズ232及び第2レンズ234の屈折率より小さい。
【0093】
一例として、平坦化膜240は、フォトアクリル(photo acryl)やベンゾシクロブテン(benzocyclobutene:BCB)、ポリイミド(polyimide:PI)、またはポリアミド(polyamide:PA)からなり得、これに制限されない。
【0094】
平坦化膜240の上部には、偏光層250が備えられる。偏光層250は、線形偏光層と位相差層を含むことができ、表示パネルPNに入射する外部光の偏光状態を変換することで、外部光が表示パネルPNで反射した後、また外部に放出されることを防止する役割を果たす。
【0095】
一方、本発明の一実施例に係る発光表示装置100は、各副画素SPが第1発光部EA1及び第2発光部EA2を有し、第1発光部EA1の上部に半球形の第1レンズ232を備え、第2発光部EA2の上部に半円筒形の第2レンズ234を備えて視野角を制限することで、広視野モード及び狭視野モードを実現できる。
【0096】
図4Aは、本発明の一実施例に係る発光表示装置の第1レンズを概略的に示した図である。図4Bは、本発明の一実施例に係る発光表示装置の第2レンズを概略的に示した図である。
【0097】
図4Aに示したように、第1レンズ232は、半球形レンズ(Half-Spherical Lens)であり、X方向及びY方向に半円形状の断面を有する。従って、第1レンズ232は、X方向及びY方向の視野角を制限する。
【0098】
これに対して、図4Bに示したように、第2レンズ234は、半円筒形レンズ(Half-Cylindrical Lens)であり、X方向に矩形状の断面を有し、Y方向に半円形状の断面を有する。従って、第2レンズ234は、Y方向の視野角を制限し、第2レンズ234の長手方向、例えば、X方向の視野角は制限されない。
【0099】
このような第1レンズ232と第2レンズ234による視野角特性を図5A図5Bを参照して説明する。
【0100】
図5Aは、本発明の一実施例に係る発光表示装置の第1レンズの視野角に対する光プロファイルを示した図である。図5Bは、本発明の一実施例に係る発光表示装置の第2レンズの視野角に対する光プロファイルを示した図である。
【0101】
図5A図5Bに示したように、半球形の第1レンズ232が備えられた第1発光部EA1は、上下左右のいずれも30度以下の狭視野角を有するのに対し、半円筒形の第2レンズ234が備えられた第2発光部EA2は、上下方向に30度以下の狭視野角を有し、左右方向に60度以上の広視野角を有することが分かる。
【0102】
従って、第1発光部EA1の駆動により上下狭視野モード及び左右狭視野モードを実現し、第2発光部EA2の駆動により上下狭視野モード及び左右広視野モードを実現できる。
【0103】
本発明の一実施例に係る発光表示装置100においては、第1及び第2レンズ232、234により上下方向には常に狭視野角を実現できる。また、左右方向に広視野モードと狭視野モードを選択的に実現できる。
【0104】
このような左右方向の広視野モードと狭視野モードについて図6を参照して説明する。
【0105】
図6は、本発明の一実施例に係る発光表示装置の広視野モード及び狭視野モードの動作を概略的に示した図である。
【0106】
図6に示したように、本発明の一実施例に係る視野角転換発光表示装置100の一画素は、複数の副画素SP、例えば、第1乃至第3副画素SP1、SP2、SP3を含み、第1乃至第3副画素SP1、SP2、SP3それぞれは、第1発光部EA1及び第2発光部EA2を有する。
【0107】
第1発光部EA1に対応して半球形の第1レンズ232が備えられ、第2発光部EA2に対応して半円筒形の第2レンズ234が備えられる。
【0108】
広視野モードで動作時、第1発光部EA1の第1発光素子De1は、ターン-オフ状態となり、第2発光部EA2の第2発光素子De2は、ターン-オン状態となり、第2発光素子De2から放出された光は、第2レンズ234によりY方向、例えば、上下方向に視野角が制限され、X方向、例えば、左右方向に視野角の制限なしに出力される。すなわち、第2レンズ234の視野角は、第1レンズ232の視野角とは異なり、ほとんどの場合、第1レンズ232の視野角よりも大きい。
【0109】
これに対して、狭視野モードで動作時、第1発光部EA1の第1発光素子De1は、ターン-オン状態となり、第2発光部EA2の第2発光素子De2は、ターン-オフ状態となり、第1発光素子De1から放出された光は、第1レンズ232により上下方向及び左右方向に視野角が制限されて出力される。
【0110】
このように、本発明の一実施例に係る発光表示装置100は、上下方向には常に狭視野角を有することができる。そして、上下方向(例えば垂直方向)に狭視野角を有する本発明の一実施例に係る発光表示装置100を車両に適用すれば、映像が車両のフロントガラスに反射して運転視野が妨害されることを防止できる。
【0111】
また、広視野モードで左右方向に広視野角を有する映像を表示し、狭視野モードで左右方向(例えば水平方向)に狭視野角を有する映像を表示できるが、広視野モードでは、運転席と助手席のユーザが皆映像を視聴でき、狭視野モードでは、運転席と助手席のユーザのうち一人が映像を視聴できる。例えば、狭視野モードの一実施形態によれば、表示装置は、運転席または助手席のいずれか一方に座っているユーザのみが画像を見ることができるが、両方を同時に見ることはできないように、画像を表示することができる。すなわち、一実施形態では、狭視野モード中に、左方向に制限される視野角の程度を、右方向に制限される視野角の程度と異ならせて、運転席または助手席のいずれか一方に座っているユーザのみが表示装置から画像を見ることができるようにすることができる。例えば、助手席に座っているユーザのみが表示装置から画像を見ることができるように、視野角を左方向(例えば、運転席の方向)に限定し、右方向(例えば、助手席の方向)には限定しないことができる。そのため、視野角の値は異なり、狭視野モードよりも広視野モードの方が大きくなる。さらに、左右方向に広視野モードと狭視野モードを選択的に実現できる。
【0112】
以下においては、複数の副画素SPの構成及び駆動方式について具体的に説明する。
【0113】
図7は、本発明の一実施例に係る発光表示装置の副画素の回路図である。図7においては、説明の便宜のために、複数の副画素SPのうちN番目の行に配置された副画素SPの回路図を示した。
【0114】
図7を参照すると、副画素SPは、第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第3トランジスタT3、第4トランジスタT4、第5トランジスタT5、第6トランジスタT6、第7トランジスタT7、第8トランジスタT8、第9トランジスタT9、第10トランジスタT10、第11トランジスタT11及び第12トランジスタT12、ストレージキャパシタCst、第1発光素子De1及び第2発光素子De2を含む。
【0115】
まず、複数の副画素SPそれぞれを構成するスイッチ素子は、nタイプまたはpタイプのMOSFET構造のトランジスタに構成され得る。以下の実施例において、pタイプのトランジスタを例示したが、本発明は、これに限定されない。
【0116】
付加的に、トランジスタは、ゲート(gate)電極、ソース(source)電極及びドレイン(drain)電極を含む3電極素子である。ソース電極は、キャリア(carrier)をトランジスタに供給する電極である。トランジスタ内でキャリアはソース電極から流れ始める。ドレイン電極は、トランジスタでキャリアが外部に出る電極である。即ち、MOSFETでのキャリアの流れは、ソース電極からドレイン電極に流れる。nタイプのMOSFET(NMOS)の場合、キャリアが電子(electron)であるため、ソース電極からドレイン電極に電子が流れることができるようにソース電極の電圧がドレイン電極の電圧より低い。nタイプのMOSFETで電子がソース電極からドレイン電極の方に流れるため、電流の方向は、ドレイン電極からソース電極の方に流れる。pタイプのMOSFET(PMOS)の場合、キャリアが正孔(hole)であるため、ソース電極からドレイン電極に正孔が流れることができるようにソース電極の電圧がドレイン電極の電圧より高い。pタイプのMOSFETで正孔がソース電極からドレイン電極の方に流れるため、電流がソース電極からドレイン電極の方に流れる。MOSFETのソース電極とドレイン電極は、固定されたものではないということに注意すべきである。例えば、MOSFETのソース電極とドレイン電極は、印加電圧によって変更され得る。従って、以下の実施例において、トランジスタのソース電極とドレイン電極によって発明が限定されてはならない。
【0117】
図7を参照すると、第1トランジスタT1は、ソース-ゲート電圧(Vsg)によって複数の発光素子に印加される駆動電流を制御する。第1トランジスタT1は、第1ノードN1に連結されたソース電極、第2ノードN2に連結されたゲート電極、第3ノードN3に連結されたドレイン電極を含む。発光素子De1、De2に印加される駆動電流を制御する第1トランジスタT1は、駆動トランジスタとも称され得る。
【0118】
第2トランジスタT2は、データラインからデータ電圧Vdataを第1ノードN1に印加する。第2トランジスタT2は、データラインに連結されたソース電極、第1ノードN1に連結されたドレイン電極、及び第Nスキャン信号Scan(N)を伝送する第Nスキャン信号ラインに連結されたゲート電極を含む。第2トランジスタT2は、ターン-オンレベルであるローレベルの第Nスキャン信号Scan(N)に応答してデータラインからデータ電圧Vdataを第1ノードN1に伝達できる。
【0119】
第3トランジスタT3は、駆動トランジスタである第1トランジスタT1のゲート電極及びドレイン電極をダイオードコネクティングさせる。第3トランジスタT3は、第2ノードN2に接続されるドレイン電極、第3ノードN3に接続されるソース電極、及び第Nスキャン信号Scan(N)を伝送する第Nスキャン信号Scan(N)ラインに接続するゲート電極を含む。そこで、第3トランジスタT3は、ターン-オンレベルであるローレベルの第Nスキャン信号Scan(N)に応答して、第1トランジスタT1のゲート電極及びドレイン電極をダイオードコネクティングさせる。
【0120】
第4トランジスタT4は、初期化電圧Viniを第2ノードN2に印加する。第4トランジスタT4は、初期化電圧Viniを伝送する初期化ラインに連結されたソース電極、第2ノードN2に連結されたドレイン電極、及び第N-1スキャン信号Scan(N-1)を伝送する第N-1スキャン信号ラインに連結されたゲート電極を含む。第4トランジスタT4は、ローレベルの第N-1スキャン信号Scan(N-1)に応答して初期化電圧Viniを第2ノードN2に印加する。
【0121】
第5トランジスタT5は、高電位駆動電圧ラインから供給を受ける高電位駆動電圧VDDを第1ノードN1に印加する。第5トランジスタT5は、高電位駆動電圧ラインに連結されるソース電極、第1ノードN1に連結されるドレイン電極、及び第1発光信号EM1(N)を伝送する第1発光信号ラインに連結されるゲート電極を含む。そこで、第2トランジスタT2は、ターン-オンレベルであるローレベルの第1発光信号EM1(N)に応答して、高電位駆動電圧ラインから供給を受ける高電位駆動電圧VDDを第1ノードN1に印加する。
【0122】
第6トランジスタT6は、第1トランジスタT1と第1発光素子De1間の電流パスを形成する。第6トランジスタT6は、第3ノードN3に接続するソース電極、第1発光素子De1のアノード電極に接続するドレイン電極、及び第2発光信号EM2(N)を伝送する第2発光信号ラインEML2に接続するゲート電極を含む。第6トランジスタT6は、第2発光信号EM2(N)に応答して第6トランジスタT6のソース電極である第3ノードN3と第1発光素子De1間の電流パスを形成する。そこで、第6トランジスタT6は、ターン-オンレベルであるローレベルの第2発光信号EM2(N)に応答して駆動トランジスタである第1トランジスタT1と第1発光素子De1間の電流パスを形成する。そこで、第6トランジスタT6は、第1発光素子De1の発光を制御する第1発光制御トランジスタとも称され得る。
【0123】
第7トランジスタT7は、初期化電圧Viniを第1発光素子De1のアノード電極に印加する。第7トランジスタT7は、初期化電圧Viniを伝送する初期化ラインに接続するソース電極、第1発光素子De1のアノード電極に接続するドレイン電極、及び第Nスキャン信号Scan(N)を伝送する第Nスキャン信号Scan(N)ラインに接続するゲート電極を含む。そこで、第7トランジスタT7は、ターン-オンレベルであるローレベルの第Nスキャン信号Scan(N)に応答して初期化電圧Viniを第1発光素子De1のアノード電極に印加する。
【0124】
第8トランジスタT8は、第1トランジスタT1と第2発光素子De2間の電流パスを形成する。第8トランジスタT8は、第3ノードN3に接続するソース電極、第2発光素子De2のアノード電極に接続するドレイン電極、及び第3発光信号EM3(N)を伝送する第3発光信号ラインに接続するゲート電極を含む。第8トランジスタT8は、第3発光信号EM3(N)に応答して第8トランジスタT8のソース電極である第3ノードN3と第2発光素子De2間の電流パスを形成する。そこで、第8トランジスタT8は、ターン-オンレベルであるローレベルの第3発光信号EM3(N)に応答して駆動トランジスタである第1トランジスタT1と第2発光素子De2間の電流パスを形成する。そこで、第8トランジスタT8は、第2発光素子De2の発光を制御する第2発光制御トランジスタとも称され得る。
【0125】
第9トランジスタT9は、初期化電圧Viniを第2発光素子De2のアノード電極に印加する。第9トランジスタT9は、初期化電圧Viniを伝送する初期化ラインに接続するソース電極、第2発光素子De2のアノード電極に接続するドレイン電極、及び第Nスキャン信号Scan(N)を伝送する第Nスキャン信号Scan(N)ラインに接続するゲート電極を含む。そこで、第9トランジスタT9は、ターン-オンレベルであるローレベルの第Nスキャン信号Scan(N)に応答して初期化電圧Viniを第2発光素子De2のアノード電極に印加する。
【0126】
第10トランジスタT10は、基準電圧Vrefを第4ノードN4に印加する。第10トランジスタT10は、基準電圧Vrefを伝送する基準ラインに接続するソース電極、第4ノードN4に接続するドレイン電極、及び第N-1スキャン信号Scan(N-1)を伝送する第N-1スキャン信号Scan(N-1)ラインに接続するゲート電極を含む。そこで、第10トランジスタT10は、ターン-オンレベルであるローレベルの第N-1スキャン信号Scan(N-1)に応答して基準電圧Vrefを第4ノードN4に印加する。
【0127】
第11トランジスタT11は、基準電圧Vrefを第4ノードN4に印加する。第11トランジスタT11は、基準電圧Vrefを伝送する基準ラインに接続するソース電極、第4ノードN4に接続するドレイン電極、及び第Nスキャン信号Scan(N)を伝送する第Nスキャン信号Scan(N)ラインに接続するゲート電極を含む。そこで、第11トランジスタT11は、ターン-オンレベルであるローレベルの第Nスキャン信号Scan(N)に応答して基準電圧Vrefを第4ノードN4に印加する。
【0128】
第12トランジスタT12は、高電位駆動電圧ラインから供給を受ける高電位駆動電圧VDDを第4ノードN4に印加する。第12トランジスタT12は、高電位駆動電圧ラインに連結されるソース電極、第4ノードN4に連結されるドレイン電極、及び第1発光信号EM1(N)を伝送する第1発光信号ラインEML1に連結されるゲート電極を含む。そこで、第12トランジスタT12は、ターン-オンレベルであるローレベルの第1発光信号EM1(N)に応答して、高電位駆動電圧ラインから供給を受ける高電位駆動電圧VDDを第4ノードN4に印加する。
【0129】
キャパシタCstは、第2ノードN2に連結される第1電極及び第2ノードN2に連結される第2電極を含む。即ち、キャパシタCstの一電極は、駆動トランジスタである第1トランジスタT1のゲート電極に連結され、キャパシタCstの他の電極は、第12トランジスタT12に連結される。
【0130】
図8A及び図8Bは、本発明の一実施例に係る発光表示装置の広視野モード及び狭視野モードそれぞれで発光信号及びスキャン信号を示す波形図である。図9Aは、広視野モード及び狭視野モードそれぞれでイニシャル期間の間本発明の一実施例に係る発光表示装置の副画素の回路図である。図9Bは、広視野モード及び狭視野モードそれぞれでサンプリング期間の間本発明の一実施例に係る発光表示装置の副画素の回路図である。図9Cは、広視野モードでエミッション期間の間本発明の一実施例に係る発光表示装置の副画素の回路図である。図9Dは、狭視野モードでエミッション期間の間本発明の一実施例に係る発光表示装置の副画素の回路図である。
【0131】
図7及び図8A図8Bを共に参照すると、広視野モード及び狭視野モードそれぞれで本発明の一実施例に係る発光表示装置100の駆動を検討すると、次のとおりである。
【0132】
具体的に、広視野モード及び狭視野モードそれぞれでイニシャル期間Tiの間、第N-1スキャン信号Scan(N-1)は、ターン-オンレベルであるローレベルであり、第Nスキャン信号Scan(N)は、ターン-オフレベルであるハイレベルであり、第1発光信号EM1(N)は、ターン-オフレベルであるハイレベルであり、第2発光信号EM2(N)は、ターン-オフレベルであるハイレベルであり、第3発光信号EM3(N)は、ターン-オフレベルであるハイレベルである。
【0133】
そこで、図9Aを参照すると、広視野モード及び狭視野モードそれぞれでイニシャル期間Tiの間第4トランジスタT4がターン-オンされ、第1トランジスタT1のゲート電極である第2ノードN2に初期化電圧Viniを印加する。その結果、第1トランジスタT1のゲート電極は、初期化電圧Viniに初期化される。
【0134】
初期化電圧Viniは、第1トランジスタT1の閾値電圧より十分に低い電圧範囲内で選択でき、低電位駆動電圧VSSと同じであるか低い電圧に設定され得る。
【0135】
そして、広視野モード及び狭視野モードそれぞれでイニシャル期間Tiの間第10トランジスタT10がターン-オンされ、第4ノードN4に基準電圧Vrefを印加する。そこで、キャパシタCstの第1電極には、初期化電圧Viniが印加され、第2電極には、基準電圧Vrefが印加される。
【0136】
基準電圧Vrefは、第1トランジスタT1の閾値電圧より十分に低い電圧範囲内で選択でき、低電位駆動電圧VSSと同じであるか低い電圧に設定され得る。
【0137】
そして、図9Bを参照すると、広視野モード及び狭視野モードそれぞれでサンプリング期間Tsの間、第N-1スキャン信号Scan(N-1)は、ターン-オフレベルであるハイレベルであり、第Nスキャン信号Scan(N)は、ターン-オンレベルであるローレベルであり、第1発光信号EM1(N)は、ターン-オフレベルであるハイレベルであり、第2発光信号EM2(N)は、ターン-オフレベルであるハイレベルであり、第3発光信号EM3(N)は、ターン-オフレベルであるハイレベルである。
【0138】
そこで、広視野モード及び狭視野モードそれぞれでサンプリング期間Tsの間、第2トランジスタT2はターン-オンされ、データ電圧Vdataは第1ノードN1に印加される。そして、第3トランジスタT3もターン-オンされることで、第1トランジスタT1はダイオードコネクション(diode connection)され、第1トランジスタT1のゲート電極とドレイン電極がショートされることで、第1トランジスタT1がダイオードのように動作される。
【0139】
広視野モード及び狭視野モードそれぞれでサンプリング期間Tsで、第1トランジスタT1のソース-ドレインの間には電流Idsが流れる。第1トランジスタT1のゲート電極とドレイン電極は、ダイオードコネクションされた状態であるため、ソース電極からドレイン電極に流れる電流によって第2ノードN2の電圧は第1トランジスタT1のゲート-ソース間電圧VgsがVthになるまで上昇する。サンプリング期間Tsの間に、第2ノードN2の電圧は、データ電圧Vdataと第1トランジスタT1の閾値電圧Vthの和に該当する電圧(Vdata+Vth)に充電される。
【0140】
そして、広視野モード及び狭視野モードそれぞれでサンプリング期間Tsの間第11トランジスタT11がターン-オンされ、第4ノードN4に基準電圧Vrefを印加する。そこで、キャパシタCstの第1電極には、第1トランジスタT1の閾値電圧Vthの和に該当する電圧(Vdata+Vth)が印加され、第2電極には、基準電圧Vrefが印加される。
【0141】
一方、第7トランジスタT7及び第9トランジスタT9はターン-オンされ、第1発光素子De1のアノード電極に初期化電圧Viniを印加し、第2発光素子De2のアノード電極に初期化電圧Viniを印加する。その結果、第1発光素子De1のアノード電極及び第2発光素子De2のアノード電極は、いずれも初期化電圧Viniに初期化される。初期化電圧Viniは、発光素子De1、De2の動作電圧より十分に低い電圧範囲内で選択でき、低電位駆動電圧VSSと同じであるか低い電圧に設定され得る。
【0142】
そして、図9Cを参照すると、広視野モードでエミッション期間Teの間、第N-1スキャン信号Scan(N-1)は、ターン-オフレベルであるハイレベルであり、第Nスキャン信号Scan(N)は、ターン-オフレベルであるハイレベルであり、第1発光信号EM1(N)は、ターン-オンレベルであるローレベルであり、第2発光信号EM2(N)は、ターン-オフレベルであるハイレベルであり、第3発光信号EM3(N)は、ターン-オンレベルであるローレベルである。
【0143】
そこで、広視野モードでエミッション期間Teの間第5トランジスタT5はターン-オンされ、第1ノードN1に高電位駆動電圧VDDを印加する。そして、第12トランジスタT12はターン-オンされ、第4ノードN4に高電位駆動電圧VDDを印加する。即ち、第4ノードN4は、基準電圧Vrefから高電位駆動電圧VDDに電圧が上昇する。そして、第2ノードN2は、キャパシタCstを通して第4ノードN4とカップリングされているので、第2ノードN2には、第4ノードN4の電圧変化量(VDD-Vref)が反映される。そこで、第1トランジスタT1のゲート電極である第2ノードN2の電圧は、Vdata+Vth+(VDD-Vref)に変わる。そこで、第1トランジスタT1のゲート-ソース間電圧Vgsは、Vdata+Vth-Vrefになり得る。そして、第8トランジスタT8もターン-オンされ、第3ノードN3及び第2発光素子De2の間の電流パスを形成する。結局、第1トランジスタT1のソース電極とドレイン電極を経由する駆動電流は、第2発光素子De2に印加される。
【0144】
広視野モードでエミッション期間Teの間、第2発光素子De2に流れる駆動電流Ioledに対する関係式は、下記式1のようになる。
【0145】
Ioled=k(Vgs-Vth)
=k(Vdata+Vth-Vref-Vth)
=k(Vdata-Vref) ・・・(式1)
【0146】
式1において、kは、第1トランジスタT1の電子移動度、寄生キャパシタンス及びチャネル容量等により決定される比例定数を示す。
【0147】
式1から見られるように、駆動電流Ioledの関係式には、第1トランジスタT1の閾値電圧Vth成分及び高電位駆動電圧VDD成分が全て消去される。これは、本発明による発光表示装置100は、閾値電圧Vth及び高電位駆動電圧VDDが変わるとしても駆動電流Ioledは変わらないということを意味する。即ち、本発明の一実施例に係る発光表示装置100は、閾値電圧Vth及び高電位駆動電圧VDDの変化量に関係なくデータ電圧Vdataをプログラミングできる。
【0148】
そして、図9Dを参照すると、狭視野モードでエミッション期間Teの間、第N-1スキャン信号Scan(N-1)は、ターン-オフレベルであるハイレベルであり、第Nスキャン信号Scan(N)は、ターン-オフレベルであるハイレベルであり、第1発光信号EM1(N)は、ターン-オンレベルであるローレベルであり、第2発光信号EM2(N)は、ターン-オンレベルであるローレベルであり、第3発光信号EM3(N)は、ターン-オフレベルであるハイレベルである。
【0149】
そこで、狭視野モードでエミッション期間Teの間第5トランジスタT5はターン-オンされ、第1ノードN1に高電位駆動電圧VDDを印加する。そして、第12トランジスタT12はターン-オンされ、第4ノードN4に高電位駆動電圧VDDを印加する。即ち、第4ノードN4は、基準電圧Vrefから高電位駆動電圧VDDに電圧が上昇する。そして、前述したキャパシタCstのカップリングにより第2ノードN2の電圧はVdata+Vth+(VDD-Vref)に変わる。そこで、第1トランジスタT1のゲート-ソース間電圧Vgsは、Vdata+Vth-Vrefであり得る。そして、第6トランジスタT6もターン-オンされ、第3ノードN3及び第1発光素子De1の間の電流パスを形成する。結局、第1トランジスタT1のソース電極とドレイン電極を経由する駆動電流は、第1発光素子De1に印加される。
【0150】
狭視野モードでエミッション期間Teの間、第1発光素子De1に流れる駆動電流Ioledに対する関係式は、前述した数1のようになる。そこで、本発明の一実施例に係る発光表示装置100は、閾値電圧Vth及び高電位駆動電圧VDDの変化量に関係なくデータ電圧Vdataをプログラミングできる。
【0151】
以下においては、図10及び図11を参照して、第1表示領域AA1及び第2表示領域AA2の駆動動作を説明する。
【0152】
図10は、本発明の一実施例に係る発光表示装置の表示パネルの概略的な拡大平面図である。図11は、広視野モード及び狭視野モードで動作される表示パネルの概略的な拡大平面図である。図10及び図11においては、説明の便宜のために、表示パネルの一部分だけを拡大して示した。
【0153】
図10を参照すると、表示パネルPNの表示領域AAにゲート駆動部GDが実装される。ゲート駆動部GDは、第1表示領域AA1及び第2表示領域AA2それぞれに実装された複数のスキャン信号発生部GIAS、複数の発光信号発生部GIAE1、GIAE2、GIAE3を含み、複数の発光信号発生部GIAE1、GIAE2、GIAE3は、複数の第1発光信号発生部GIAE1、複数の第2発光信号発生部GIAE2及び複数の第3発光信号発生部GIAE3を含む。ゲート駆動部GDは、表示領域AAで複数の副画素SPの間に配置され得る。複数のスキャン信号発生部GIASと複数の発光信号発生部GIAE1、GIAE2、GIAE3それぞれの間に複数の副画素SPが配置され得る。
【0154】
例えば、第1表示領域AA1には、複数のスキャン信号ラインSLに連結された複数のスキャン信号発生部GIAS、複数の第1発光信号ラインEML1に連結された複数の第1発光信号発生部GIAE1、複数の第2発光信号ラインEML2に連結された複数の第2発光信号発生部GIAE2、複数の第3発光信号ラインEML3に連結された複数の第3発光信号発生部GIAE3が配置される。
【0155】
そして、第2表示領域AA2にも複数のスキャン信号ラインSLに連結された複数のスキャン信号発生部GIAS、複数の第1発光信号ラインEML1に連結された複数の第1発光信号発生部GIAE1、複数の第2発光信号ラインEML2に連結された複数の第2発光信号発生部GIAE2、複数の第3発光信号ラインEML3に連結された複数の第3発光信号発生部GIAE3が配置される。
【0156】
この場合、複数のスキャン信号ラインSLそれぞれには、複数のスキャン信号発生部GIASからスキャン信号Scanがマルチ出力され得る。一つのスキャン信号ラインSLは、複数のスキャン信号発生部GIASと連結され、複数のスキャン信号発生部GIASそれぞれで生成されたスキャン信号Scanは、スキャン信号ラインSLに同時に印加され得る。例えば、一つのスキャン信号ラインSLは、第1表示領域AA1の複数のスキャン信号発生部GIAS及び第2表示領域AA2の複数のスキャン信号発生部GIASからスキャン信号Scanを同時に印加を受けることができる。この場合、スキャン信号ラインSLの複数の地点からスキャン信号ラインSLに同時にスキャン信号Scanが入力されるため、スキャン信号ラインSLを通して伝達されるスキャン信号Scanのディレイを低減し、一つのスキャン信号ラインSLに連結された複数の副画素SPに伝達されるスキャン信号Scanのバラツキを低減できる。
【0157】
仮に、スキャン信号ラインSLの両端のうち一端でのみスキャン信号Scanを印加する場合、スキャン信号Scanがスキャン信号ラインSLの他端に伝達される過程でディレイが発生し得る。そこで、複数のスキャン信号ラインSL間のスキャン信号Scanのディレイバラツキが発生し得、表示品質低下につながり得る。
【0158】
これに対して、本発明の一実施例に係る発光表示装置100のように、表示領域AAに複数のスキャン信号発生部GIASを形成して、複数の地点からスキャン信号ラインSLにスキャン信号Scanを印加することで、スキャン信号Scanのディレイを最小化できる。
【0159】
次に、複数の第1発光信号ラインEML1それぞれは、複数の第1発光信号発生部GIAE1と連結され、複数の第1発光信号ラインEML1それぞれには、複数の第1発光信号発生部GIAE1から第1発光信号EM1(N)がマルチ出力され得る。一つの第1発光信号ラインEML1は、複数の第1発光信号発生部GIAE1と連結され、複数の第1発光信号発生部GIAE1それぞれで生成された第1発光信号EM1(N)は、第1発光信号ラインEML1に同時に印加され得る。例えば、一つの第1発光信号ラインEML1は、第1表示領域AA1の複数の第1発光信号発生部GIAE1及び第2表示領域AA2の複数の第1発光信号発生部GIAE1から第1発光信号EM1(N)を同時に印加を受けることができる。この場合、第1発光信号ラインEML1の複数の地点から第1発光信号ラインEML1に同時に第1発光信号EM1(N)が入力されるため、第1発光信号ラインEML1を通して伝達される第1発光信号EM1(N)のディレイを低減できる。また、第1発光信号ラインEML1と連結された第1発光信号発生部GIAE1の位置を調整して第1表示領域AA1と第2表示領域AA2から第1発光信号ラインEML1に伝達される第1発光信号EM1(N)のディレイバラツキを低減することもできる。
【0160】
そして、複数の第2発光信号ラインEML2それぞれは、複数の第2発光信号発生部GIAE2と連結され、複数の第2発光信号ラインEML2それぞれには、複数の第2発光信号発生部GIAE2から第2発光信号EM2(N)がマルチ出力され得る。即ち、第2発光信号ラインEML2の複数の地点に同時に第2発光信号EM2(N)が入力され得る。一つの第2発光信号ラインEML2は、複数の第2発光信号発生部GIAE2と連結され、複数の第2発光信号発生部GIAE2それぞれで生成された第2発光信号EM2(N)は、第2発光信号ラインEML2に同時に印加され得る。
【0161】
複数の第3発光信号ラインEML3それぞれは、複数の第3発光信号発生部GIAE3と連結され、複数の第3発光信号ラインEML3それぞれには、複数の第3発光信号発生部GIAE3から第2発光信号EM2(N)がマルチ出力され得る。即ち、第3発光信号ラインEML3の複数の地点に同時に第3発光信号EM3(N)が入力され得る。一つの第3発光信号ラインEML3は、複数の第3発光信号発生部GIAE3と連結され、複数の第3発光信号発生部GIAE3それぞれで生成された第3発光信号EM3(N)は、第3発光信号ラインEML3に同時に印加され得る。
【0162】
一方、複数のスキャン信号ラインSL及び複数の第1発光信号ラインEML1は、第1表示領域AA1及び第2表示領域AA2全体にわたって連続的に延びるが、複数の第2発光信号ラインEML2及び複数の第3発光信号ラインEML3は、第1表示領域AA1と第2表示領域AA2の境界で分離される。そこで、第1表示領域AA1に配置された第2発光信号ラインEML2は、第2表示領域AA2に配置された第2発光信号ラインEML2と分離されて互いに離隔され、第1表示領域AA1に配置された第3発光信号ラインEML3もまた第2表示領域AA2に配置された第3発光信号ラインEML3と分離されて互いに離隔され得る。
【0163】
例えば、複数の第2発光信号ラインEML2は、第1表示領域AA1に配置され、第1表示領域AA1の副画素SPに第2発光信号EM2(N)を伝達する複数の第2-1発光信号ラインEML2-1、及び第2表示領域AA2に配置され、第2表示領域AA2の副画素SPに第2発光信号EM2(N)を伝達する複数の第2-2発光信号ラインEML2-2を含む。複数の第3発光信号ラインEML3は、第1表示領域AA1に配置され、第1表示領域AA1の副画素SPに第3発光信号EM3(N)を伝達する複数の第3-1発光信号ラインEML3-1、及び第2表示領域AA2に配置され、第2表示領域AA2の副画素SPに第3発光信号EM3(N)を伝達する複数の第3-2発光信号ラインEML3-2を含む。
【0164】
この場合、第1表示領域AA1に配置された複数の第2発光信号発生部GIAE2から第2発光信号EM2(N)は複数の第2-1発光信号ラインEML2-1に転送され、第2表示領域AA2に配置された複数の第2発光信号発生部GIAE2から第2発光信号EM2(N)は複数の第2-2発光信号ラインEML2-2に転送され得る。そして、第1表示領域AA1に配置された複数の第3発光信号発生部GIAE3から第3発光信号EM3(N)は複数の第3-1発光信号ラインEML3-1に転送され、第2表示領域AA2に配置された複数の第3発光信号発生部GIAE3から第3発光信号EM3(N)は複数の第3-2発光信号ラインEML3-2に転送され得る。
【0165】
本発明の一実施例に係る発光表示装置100においては、第1表示領域AA1と第2表示領域AA2それぞれに配置された第2発光信号ラインEML2と第3発光信号ラインEML3を分離することで、第1表示領域AA1と第2表示領域AA2を広視野モードまたは狭視野モードのいずれか一つで独立して駆動できる。例えば、第1表示領域AA1を広視野モードで駆動する間、第2表示領域AA2を狭視野モードまたは広視野モードのいずれか一つで駆動でき、第2表示領域AA2を狭視野モードで駆動する間、第1表示領域AA1を狭視野モードまたは広視野モードのいずれか一つで駆動できる。
【0166】
例えば、図11に示されたように、第1表示領域AA1を広視野モードで駆動し、第2表示領域AA2を狭視野モードで駆動する場合、第1表示領域AA1の第2発光信号発生部GIAE2及び第3発光信号発生部GIAE3のうち第3発光信号発生部GIAE3だけがターン-オンレベルであるローレベルの第3発光信号EM3(N)を出力できる。この場合、第1発光素子De1と第1トランジスタT1との間の電流パスを形成する第6トランジスタT6はターン-オフされた状態を維持し、第2発光素子De2と第1トランジスタT1との間の電流パスを形成する第8トランジスタT8はターン-オンされて第2発光素子De2に駆動電流を伝達できる。即ち、第1表示領域AA1に配置された複数の副画素SPは、エミッション期間の間図9Cのように動作でき、これによって第1表示領域AA1は広視野モードで動作できる。
【0167】
そして、第1表示領域AA1を広視野モードで駆動し、第2表示領域AA2を狭視野モードで駆動する場合、第2表示領域AA2の第2発光信号発生部GIAE2及び第3発光信号発生部GIAE3のうち第2発光信号発生部GIAE2だけがターン-オンレベルであるローレベルの第2発光信号EM2(N)を出力できる。この場合、第1発光素子De1と第1トランジスタT1との間の電流パスを形成する第6トランジスタT6はターン-オンされて第1発光素子De1に駆動電流を伝達でき、第2発光素子De2と第1トランジスタT1との間の電流パスを形成する第8トランジスタT8はターン-オフされた状態を維持できる。即ち、第2表示領域AA2に配置された複数の副画素SPは、エミッション期間の間、図9Cのように動作でき、これによって第2表示領域AA2は狭視野モードで動作できる。
【0168】
このとき、第1表示領域AA1の第3発光信号発生部GIAE3でローレベルの第3発光信号EM3(N)を出力しても、第1表示領域AA1の第3-1発光信号ラインEML3-1と第2表示領域AA2の第3-2発光信号ラインEML3-2は互いに分離されているため、第2表示領域AA2にはローレベルの第3発光信号EM3(N)が伝達されない。そして、第2表示領域AA2の第2発光信号発生部GIAE2でローレベルの第2発光信号EM2(N)が出力されるが、第1表示領域AA1の第2-1発光信号ラインEML2-1と第2表示領域AA2の第2-2発光信号ラインEML2-2は互いに分離されているため、第1表示領域AA1にはローレベルの第2発光信号EM2(N)が伝達されない。従って、第1表示領域AA1及び第2表示領域AA2それぞれに複数の第2発光信号発生部GIAE2及び複数の第3発光信号発生部GIAE3を配置し、第1表示領域AA1と第2表示領域AA2に配置された複数の第2発光信号ラインEML2と複数の第3発光信号ラインEML3を分離することで、第1表示領域AA1と第2表示領域AA2を独立して広視野モード及び狭視野モードで駆動できる。
【0169】
他の例を挙げて、第1表示領域AA1を狭視野モードで駆動し、第2表示領域AA2を広視野モードで駆動する場合、ゲート駆動部GDは、第1表示領域AA1の第2-1発光信号ラインEML2-1及び第2表示領域AA2の第3-2発光信号ラインEML3-2にのみターン-オンレベルであるローレベルの発光信号EM2(N)、EM3(N)を出力できる。
【0170】
また他の例を挙げて、第1表示領域AA1及び第2表示領域AA2を両方とも広視野モードで駆動する場合、ゲート駆動部GDは、第1表示領域AA1の第2-2発光信号ラインEML2-2及び第2表示領域AA2の第3-2発光信号ラインEML3-2にのみターン-オンレベルであるローレベルの発光信号EM2(N)、EM3(N)を出力できる。
【0171】
また他の例を挙げて、第1表示領域AA1及び第2表示領域AA2を両方とも狭視野モードで駆動する場合、ゲート駆動部GDは、第1表示領域AA1の第2-1発光信号ラインEML2-1及び第2表示領域AA2の第3-1発光信号ラインEML3-1にのみターン-オンレベルであるローレベルの発光信号EM2(N)、EM3(N)を出力できる。
【0172】
従って、本発明の一実施例に係る発光表示装置100においては、第1表示領域AA1及び第2表示領域AA2に配置された第2発光信号ラインEML2及び第3発光信号ラインEML3を分離し、分離された第2発光信号ラインEML2及び第3発光信号ラインEML3それぞれに別途の第2発光信号発生部GIAE2及び第3発光信号発生部GIAE3を形成して第1表示領域AA1と第2表示領域AA2の広視野モード及び狭視野モードを独立して制御できる。第1表示領域AA1の第2発光信号ラインEML2と第2表示領域AA2の第2発光信号ラインEML2は互いに分離されているので、第1表示領域AA1のモードに関係なく第2表示領域AA2を狭視野モードで駆動でき、第1表示領域AA1もまた第2表示領域AA2のモードに制限されず狭視野モードで駆動できる。そして、第1表示領域AA1の第3発光信号ラインEML3と第2表示領域AA2の第3発光信号ラインEML3は互いに分離されているので、第1表示領域AA1のモードに関係なく第2表示領域AA2を広視野モードで駆動でき、第1表示領域AA1もまた第2表示領域AA2のモードに制限されず広視野モードで駆動できる。従って、本発明の一実施例に係る発光表示装置100においては、画面の特定領域のみ選択的に広視野モード及び狭視野モードのいずれか一つに自由に転換できる。
【0173】
本発明の一実施例に係る発光表示装置100においては、複数のスキャン信号発生部GIAS及び複数の発光信号発生部GIAE1、GIAE2、GIAE3を表示領域AAに配置して複数の配線それぞれに伝達される信号のディレイを低減できる。例えば、一つのスキャン信号ラインSLに複数のスキャン信号発生部GIASからスキャン信号Scanが同時に印加され得る。即ち、一つのスキャン信号ラインSLにスキャン信号Scanがマルチ出力され得る。そこで、複数の地点から一つのスキャン信号ラインSLにスキャン信号Scanが印加されることで、スキャン信号ラインSL全体に伝達されるスキャン信号Scanのディレイが低減され得る。従って、本発明の一実施例に係る発光表示装置100においては、複数のスキャン信号ラインSLそれぞれに複数のスキャン信号発生部GIASを連結し、複数の発光信号ラインEML1、EML2、EML3それぞれに複数の発光信号発生部GIAE1、GIAE2、GIAE3を連結して複数の副画素SPに伝達されるスキャン信号Scan及び発光信号のディレイ及びこれによるバラツキを低減できる。
【0174】
本発明の一実施例に係る発光表示装置100においては、ゲート駆動部GDを表示領域AAに実装して、非表示領域NAの面積、例えば、ベゼルの大きさを減少させることができる。ゲート駆動部GDが表示領域AAの内部に配置されるので、既存にゲート駆動部GDが配置されていた非表示領域NAの一部分を削除でき、非表示領域NAの面積を減少させることができる。
【0175】
図12は、本発明の他の実施例に係る発光表示装置の表示パネルの概略的な拡大平面図である。図12の発光表示装置1200は、図1乃至図11の発光表示装置100と比較して表示領域AA、ゲート駆動部GD、第2発光信号ラインEML2及び第3発光信号ラインEML3のみが異なるだけで、他の構成は実質的に同一であるので、重複した説明は省略する。
【0176】
図12を参照すると、表示領域AAは、第1表示領域AA1、第2表示領域AA2及び第3表示領域AA3を含む。第1表示領域AA1、第2表示領域AA2及び第3表示領域AA3は、順次に配置される。
【0177】
第1表示領域AA1、第2表示領域AA2及び第3表示領域AA3それぞれにゲート駆動部GDが配置される。第1表示領域AA1、第2表示領域AA2及び第3表示領域AA3それぞれに一つ以上のスキャン信号発生部GIAS及び一つ以上の発光信号発生部GIAE1、GIAE2、GIAE3が配置される。
【0178】
表示領域AA全体を横切って延びるスキャン信号ラインSL及び第1発光信号ラインEML1が配置される。一つのスキャン信号ラインSL及び第1発光信号ラインEML1は、第1表示領域AA1、第2表示領域AA2及び第3表示領域AA3に配置された副画素SPと連結され得る。即ち、第1表示領域AA1、第2表示領域AA2及び第3表示領域AA3それぞれは、スキャン信号ラインSL及び第1発光信号ラインEML1を共有する。
【0179】
第1表示領域AA1、第2表示領域AA2及び第3表示領域AA3それぞれに複数の第2発光信号ラインEML2及び複数の第3発光信号ラインEML3が配置される。第1表示領域AA1、第2表示領域AA2及び第3表示領域AA3それぞれに対応する複数の第2発光信号ラインEML2及び複数の第3発光信号ラインEML3は、互いに分離される。第1表示領域AA1と第2表示領域AA2の境界及び第2表示領域AA2と第3表示領域AA3の境界で複数の第2発光信号ラインEML2及び複数の第3発光信号ラインEML3が分離され得る。
【0180】
具体的に、複数の第2発光信号ラインEML2は、第1表示領域AA1の副画素SP及び第2発光信号発生部GIAE2と連結された第2-1発光信号ラインEML2-1、第2表示領域AA2の副画素SP及び第2発光信号発生部GIAE2と連結された第2-2発光信号ラインEML2-2、及び第3表示領域AA3の副画素SP及び第2発光信号発生部GIAE2と連結された第2-3発光信号ラインEML2-3を含む。そして、第2-1発光信号ラインEML2-1、第2-2発光信号ラインEML2-2及び第2-3発光信号ラインEML2-3は、互いに連結されずに分離される。
【0181】
複数の第3発光信号ラインEML3は、第1表示領域AA1の副画素SP及び第3発光信号発生部GIAE3と連結された第3-1発光信号ラインEML3-1、第2表示領域AA2の副画素SP及び第3発光信号発生部GIAE3と連結された第3-2発光信号ラインEML3-2、及び第3表示領域AA3の副画素SP及び第3発光信号発生部GIAE3と連結された第3-3発光信号ラインEML3-3を含む。そして、第3-1発光信号ラインEML3-1、第3-2発光信号ラインEML3-2及び第3-3発光信号ラインEML3-3は、互いに連結されずに分離される。
【0182】
従って、第1表示領域AA1、第2表示領域AA2及び第3表示領域AA3それぞれの副画素SPに互いに異なるレベルの第2発光信号EM2(N)及び第3発光信号EM3(N)を印加できる。この場合、第1表示領域AA1、第2表示領域AA2及び第3表示領域AA3それぞれを広視野モード及び狭視野モードのいずれか一つを選択して駆動できる。例えば、第1表示領域AA1にハイレベルの第2発光信号EM2(N)及びローレベルの第3発光信号EM3(N)を印加して第1表示領域AA1を広視野モードで駆動する間、第2表示領域AA2及び第3表示領域AA3にはローレベルの第2発光信号EM2(N)及びハイレベルの第3発光信号EM3(N)を印加して狭視野モードで駆動できる。
【0183】
従って、本発明の他の実施例に係る発光表示装置1200においては、表示領域AAを複数個に分離し、複数の領域それぞれで広視野モード及び狭視野モードを選択して独立して駆動できる。このとき、分離される表示領域AAの数は、設計によって多様に変更され得、ゲート駆動部GDと第2発光信号ラインEML2及び第3発光信号ラインEML3の設計もまた表示領域AAと対応するように変更され得る。
【0184】
本発明の実施態様は、下記のように記載することもできる。
【0185】
本発明の態様によれば、本発明の一実施例に係る発光表示装置は、第1表示領域及び第2表示領域を含む複数の表示領域が定義された表示パネル、複数の表示領域それぞれに配置された複数の副画素、及び複数の表示領域に実装されたゲート駆動部を含み、複数の副画素それぞれは、駆動電流により発光する第1発光素子、第1発光素子からの光を屈折させる第1レンズ、駆動電流により発光する第2発光素子、及び第2発光素子からの光を屈折させ、第1レンズと異なる形状を有する第2レンズを含む。
【0186】
本発明の他の特徴によれば、第1レンズは、半球形レンズ(Half-Spherical Lens)であり、第2レンズは、半円筒形レンズ(Half-Cylindrical Lens)であってよい。
【0187】
本発明のまた他の特徴によれば、複数の表示領域それぞれは、狭視野モード及び広視野モードのいずれか一つで独立して駆動され、狭視野モードで、第1発光素子が発光して、第1発光素子からの光は第1レンズにより第1方向及び第2方向に対して視野角が制限されて出力され、広視野モードで、第2発光素子が発光し、第2発光素子からの光は第2レンズにより第1方向に対してのみ視野角が制限されて出力され得る。第2レンズの視野角は、第1レンズの視野角とは異なり、ほとんどの場合、第1レンズの視野角よりも大きい。
【0188】
本発明のまた他の特徴によれば、複数の副画素それぞれは、イニシャル期間、サンプリング期間及びエミッション期間に分離駆動され、エミッション期間の間、第1発光素子または第2発光素子に駆動電流が印加され得る。
【0189】
本発明のまた他の特徴によれば、複数の副画素それぞれは、駆動電流を制御する駆動トランジスタ、駆動トランジスタと第1発光素子との間に連結され、駆動電流を第1発光素子に伝達する第1発光制御トランジスタ、及び駆動トランジスタと第2発光素子との間に連結され、駆動電流を第2発光素子に伝達する第2発光制御トランジスタをさらに含み、狭視野モードで、第1発光制御トランジスタはターン-オンされ、第2発光制御トランジスタはターン-オフされ、広視野モードで、第1発光制御トランジスタはターン-オフされ、第2発光制御トランジスタはターン-オンされ得る。
【0190】
本発明のまた他の特徴によれば、第1発光制御トランジスタのゲート電極に発光信号を伝送する発光信号ラインをさらに含み、第1表示領域の発光信号ラインは、第2表示領域の発光信号ラインと分離され得る。
【0191】
本発明のまた他の特徴によれば、ゲート駆動部は、第1表示領域及び第2表示領域それぞれに実装され、第1表示領域及び第2表示領域それぞれの発光信号ラインに発光信号を出力する複数の発光信号発生部を含み、一つの発光信号ラインは、複数の発光信号発生部から出力された複数個の発光信号の印加を受けることができる。
【0192】
本発明のまた他の特徴によれば、第2発光制御トランジスタのゲート電極に発光信号を伝送する発光信号ラインをさらに含み、第1表示領域の発光信号ラインは、第2表示領域の発光信号ラインと離隔され得る。
【0193】
本発明のまた他の特徴によれば、ゲート駆動部は、第1表示領域及び第2表示領域それぞれに実装され、第1表示領域及び第2表示領域それぞれの発光信号ラインに発光信号を出力する複数の発光信号発生部を含み、第1表示領域に実装された複数の発光信号発生部で出力された発光信号は、第1表示領域の発光信号ラインにのみ伝送され、第2表示領域に実装された複数の発光信号発生部で出力された発光信号は、第2表示領域の発光信号ラインにのみ伝送され得る。
【0194】
本発明の他の態様によれば、本発明の他の実施例に係る発光表示装置は、第1表示領域及び第2表示領域を含む表示領域が定義された表示パネル、第1表示領域及び第2表示領域それぞれに配置された複数の副画素、及び第1表示領域及び第2表示領域に実装されたゲート駆動部を含み、複数の副画素それぞれは、狭視野モードで駆動電流により発光する第1発光素子、第1発光素子からの光を屈折させて、第1方向及び第2方向に対して視野角を制限するように構成された半球形レンズ、広視野モードで駆動電流により発光する第2発光素子、及び第2発光素子からの光を屈折させて、第1方向に対してのみ視野角を制限するように構成された半円筒形レンズを含む。
【0195】
本発明の他の特徴によれば、複数の副画素それぞれは、駆動電流を制御し、第1ノードに連結されたソース電極、第2ノードに連結されたゲート電極及び第3ノードに連結されたドレイン電極を含む第1トランジスタ、データ電圧を第1ノードに印加する第2トランジスタ、第1トランジスタのゲート電極及びドレイン電極をダイオードコネクティングさせる第3トランジスタ、初期化電圧を第1トランジスタのゲート電極に印加する第4トランジスタ、高電位駆動電圧を第1ノードに印加する第5トランジスタ、第1トランジスタと第1発光素子間の電流パスを形成する第6トランジスタ、初期化電圧を第1発光素子のアノード電極に印加する第7トランジスタ、第1トランジスタと第2発光素子間の電流パスを形成する第8トランジスタ、初期化電圧を第2発光素子のアノード電極に印加する第9トランジスタ、第2ノードに一端が連結され、第4ノードに他端が連結されたキャパシタ、基準電圧を第4ノードに印加する第10トランジスタと第11トランジスタ、及び高電位駆動電圧を第4ノードに印加する第12トランジスタをさらに含むことができる。
【0196】
本発明のまた他の特徴によれば、表示パネルは、複数の副画素それぞれの第5トランジスタのゲート電極及び第12トランジスタのゲート電極に第1発光信号を印加する第1発光信号ライン、複数の副画素それぞれの第6トランジスタのゲート電極に第2発光信号を印加する第2発光信号ライン、及び複数の副画素それぞれの第8トランジスタのゲート電極に第3発光信号を印加する第3発光信号ラインをさらに含むことができる。
【0197】
本発明のまた他の特徴によれば、ゲート駆動部は、第1発光信号ラインに第1発光信号を出力する複数の第1発光信号発生部、第2発光信号ラインに第2発光信号を出力する複数の第2発光信号発生部、及び第3発光信号ラインに第3発光信号を出力する複数の第3発光信号発生部を含むことができる。
【0198】
本発明のまた他の特徴によれば、第2発光信号ラインは、第1表示領域の複数の副画素と連結された第2-1発光信号ライン及び第2表示領域の複数の副画素と連結された第2-2発光信号ラインを含み、複数の第2発光信号発生部のうち一部は、第2-1発光信号ラインに第2発光信号を出力し、複数の第2発光信号発生部のうち他の一部は、第2-2発光信号ラインに第2発光信号を出力できる。
【0199】
本発明のまた他の特徴によれば、第3発光信号ラインは、第1表示領域の複数の副画素と連結された第3-1発光信号ライン及び第2表示領域の複数の副画素と連結された第3-2発光信号ラインを含み、複数の第3発光信号発生部のうち一部は、第3-1発光信号ラインに第3発光信号を出力し、複数の第3発光信号発生部のうち他の一部は、第3-2発光信号ラインに第3発光信号を出力できる。
【0200】
本発明のまた他の特徴によれば、第1表示領域を広視野モードで駆動し、第2表示領域を狭視野モードで駆動する場合、ゲート駆動部は、第2-2発光信号ライン及び第3-1発光信号ラインにターン-オンレベルの第2発光信号及び第3発光信号を出力できる。
【0201】
本発明のまた他の特徴によれば、第1表示領域を狭視野モードで駆動し、第2表示領域を広視野モードで駆動する場合、ゲート駆動部は、第2-1発光信号ライン及び第3-2発光信号ラインにターン-オンレベルの第2発光信号及び第3発光信号を出力できる。
【0202】
本発明のまた他の特徴によれば、第1表示領域及び第2表示領域を広視野モードで駆動する場合、ゲート駆動部は、第2-2発光信号ライン及び第3-2発光信号ラインにターン-オンレベルの第2発光信号及び第3発光信号を出力し、第1表示領域及び第2表示領域を狭視野モードで駆動する場合、ゲート駆動部は、第2-1発光信号ライン及び第3-1発光信号ラインにターン-オンレベルの第2発光信号及び第3発光信号を出力できる。
【0203】
本発明のまた他の特徴によれば、表示領域は、第3表示領域をさらに含み、第2発光信号ラインは、第3表示領域の複数の副画素と連結された第2-3発光信号ラインをさらに含み、第3発光信号ラインは、第3表示領域の複数の副画素と連結された第3-3発光信号ラインをさらに含み、複数の第2発光信号発生部のうちまた他の一部は、第2-3発光信号ラインに第2発光信号を出力し、複数の第3発光信号発生部のうちまた他の一部は、第3-3発光信号ラインに第3発光信号を出力できる。
【0204】
以上、添付の図面を参照して、本発明の実施例をさらに詳細に説明したが、本発明は、必ずしもこのような実施例に限定されるものではなく、本発明の技術思想を外れない範囲内で多様に変形実施され得る。従って、本発明に開示された実施例は、本発明の技術思想を制限するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施例によって本発明の技術思想の範囲が制限されるものではない。それゆえ、以上において記述した実施例は、全ての面で例示的なものであり、制限的ではないものと理解すべきである。本発明の保護範囲は、下記の請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【0205】
これらおよび他の変更は、上記の詳細な説明に照らして実施形態に加えることができる。一般に、以下の特許請求の範囲において、使用される用語は、特許請求の範囲を明細書および特許請求の範囲に開示された特定の実施形態に限定するように解釈されるべきではなく、そのような特許請求の範囲が権利を有する等価物の全範囲と共に、全ての可能な実施形態を含むように解釈されるべきである。したがって、特許請求の範囲は、本開示によって限定されるものではない。
【符号の説明】
【0206】
100 発光表示装置
210 遮光パターン
220 光学ギャップ層
230 レンズ層
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7
図8A
図8B
図9A
図9B
図9C
図9D
図10
図11
図12