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特許7676657移動体の制御装置、移動体の制御方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-05-02
(45)【発行日】2025-05-14
(54)【発明の名称】移動体の制御装置、移動体の制御方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/16 20060101AFI20250507BHJP
   B60W 40/02 20060101ALI20250507BHJP
   B60W 40/105 20120101ALI20250507BHJP
【FI】
G08G1/16 C
B60W40/02
B60W40/105
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2024510781
(86)(22)【出願日】2022-03-29
(86)【国際出願番号】 JP2022015417
(87)【国際公開番号】W WO2023187975
(87)【国際公開日】2023-10-05
【審査請求日】2024-04-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(74)【代理人】
【識別番号】100194087
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 伸一
(72)【発明者】
【氏名】松永 英樹
(72)【発明者】
【氏名】松本 隆志
(72)【発明者】
【氏名】若山 涼至
(72)【発明者】
【氏名】相澤 航輝
(72)【発明者】
【氏名】白方 健登
(72)【発明者】
【氏名】倉光 祐之介
【審査官】上野 博史
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-189537(JP,A)
【文献】特開2017-100490(JP,A)
【文献】特開2015-186321(JP,A)
【文献】特開2014-039772(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/16
B60W 40/02
B60W 40/105
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一以上の乗員が搭乗し、車道と、車道と異なる所定領域との双方を移動可能な移動体の制御装置であって、
前記移動体の外部状況を検知する外界検知デバイスの出力に基づいて、前記移動体が車道と前記所定領域とのうちどちらの道路タイプで移動しているかを認識する道路タイプ認識部と、
前記道路タイプ認識部により認識された道路タイプに基づいて、前記移動体の速度が第1速度に制限される第1走行状態と、前記移動体の速度が前記第1速度よりも低い第2速度に制限される第2走行状態のうち何れかの走行状態で前記移動体を移動させる制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記移動体が車道を移動していると認識された場合に前記第1走行状態で移動させ、
前記移動体が前記所定領域を移動していると認識された場合に前記第2走行状態で移動させ、
前記乗員による前記走行状態の切り替え操作を受け付ける切替操作部により前記走行状態を切り替える操作がされた場合に、前記移動体が車道または前記所定領域を移動していると認識された場合であっても制御中の走行状態を強制的に切り替え、前記切替操作部により切り替えを解除する操作が受け付けられるまで切り替え後の走行状態を継続させる、
移動体の制御装置。
【請求項2】
一以上の乗員が搭乗し、車道と、車道と異なる所定領域との双方を移動可能な移動体の制御装置であって、
前記移動体の外部状況を検知する外界検知デバイスの出力に基づいて、前記移動体が車道と前記所定領域とのうちどちらの道路タイプで移動しているかを認識する道路タイプ認識部と、
前記道路タイプ認識部により認識された道路タイプに基づいて、前記移動体の速度が第1速度に制限される第1走行状態と、前記移動体の速度が前記第1速度よりも低い第2速度に制限される第2走行状態のうち何れかの走行状態で前記移動体を移動させる制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記移動体が車道を移動していると認識された場合に前記第1走行状態で移動させ、
前記移動体が前記所定領域を移動していると認識された場合に前記第2走行状態で移動させ、
前記乗員による前記走行状態の切り替え操作を受け付ける切替操作部により前記走行状態を切り替える操作がされた場合に、前記移動体が車道または前記所定領域を移動していると認識された場合であっても制御中の走行状態を強制的に切り替る切り替え制御を行い、
前記切り替え制御は、実行されてから所定時間が経過するまで、または実行されてから前記移動体が所定距離を走行するまで、継続される、
移動体の制御装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記切替操作部による切り替え操作に基づいて前記走行状態が切り替わった場合に、前記走行状態が強制的に切り替わったこと示す情報を、前記乗員と、前記移動体の周囲とのうち一方または双方に報知する、
請求項1または2に記載の移動体の制御装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記切替操作部による切り替え操作に基づいて前記走行状態が切り替わった場合に、前記第1走行状態と前記第2走行状態とのうち、どちらの走行状態で前記移動体が移動しているかを示す情報を、前記乗員と、前記移動体の周囲とのうち一方または双方に報知する、
請求項1または2に記載の移動体の制御装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記切替操作部の切り替え操作によって切り替えられた走行状態を報知する場合の報知態様を、前記道路タイプ認識部により認識された道路タイプに基づいて決定された走行状態を報知する場合と異ならせる、
請求項1または2に記載の移動体の制御装置。
【請求項6】
前記制御部は、
予め設定されている複数の運転モードのうち何れかの運転モードで前記移動体を移動させ、
実行中の運転モードが特定の運転モードである場合に、前記切替操作部による切り替え操作に基づく前記走行状態の切り替えを行わない、
請求項1または2に記載の移動体の制御装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記道路タイプ認識部により認識された道路タイプの認識度合が閾値以上である場合に、前記切替操作部による切り替え操作に基づく前記走行状態の切り替えを行わない、
請求項1または2に記載の移動体の制御装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記切替操作部により前記走行状態の切り替え操作がされた場合に、前記移動体の位置情報を外部装置に通知する、
請求項1または2に記載の移動体の制御装置。
【請求項9】
一以上の乗員が搭乗し、車道と、車道と異なる所定領域との双方を移動可能な移動体を制御するコンピュータが、
前記移動体の外部状況を検知する外界検知デバイスの出力に基づいて、前記移動体が車道と前記所定領域とのうちどちらの道路タイプで移動しているかを認識し、
認識された道路タイプに基づいて、前記移動体の速度が第1速度に制限される第1走行状態と、前記移動体の速度が前記第1速度よりも低い第2速度に制限される第2走行状態のうち何れかの走行状態で前記移動体を移動させ、
前記移動体が車道を移動していると認識された場合に前記第1走行状態で移動させ、
前記移動体が前記所定領域を移動していると認識された場合に前記第2走行状態で移動させ、
前記乗員による前記走行状態の切り替え操作を受け付ける切替操作部により前記走行状態を切り替える操作がされた場合に、前記移動体が車道または前記所定領域を移動していると認識された場合であっても制御中の走行状態を強制的に切り替え、
前記切替操作部により切り替えを解除する操作が受け付けられるまで切り替え後の走行状態を継続させる、
移動体の制御方法。
【請求項10】
一以上の乗員が搭乗し、車道と、車道と異なる所定領域との双方を移動可能な移動体を制御するコンピュータが、
前記移動体の外部状況を検知する外界検知デバイスの出力に基づいて、前記移動体が車道と前記所定領域とのうちどちらの道路タイプで移動しているかを認識し、
認識された道路タイプに基づいて、前記移動体の速度が第1速度に制限される第1走行状態と、前記移動体の速度が前記第1速度よりも低い第2速度に制限される第2走行状態のうち何れかの走行状態で前記移動体を移動させ、
前記移動体が車道を移動していると認識された場合に前記第1走行状態で移動させ、
前記移動体が前記所定領域を移動していると認識された場合に前記第2走行状態で移動させ、
前記乗員による前記走行状態の切り替え操作を受け付ける切替操作部により前記走行状態を切り替える操作がされた場合に、前記移動体が車道または前記所定領域を移動していると認識された場合であっても制御中の走行状態を強制的に切り替える切り替え制御を行い、
前記切り替え制御は、実行されてから所定時間が経過するまで、または実行されてから前記移動体が所定距離を走行するまで、継続される、
移動体の制御方法。
【請求項11】
一以上の乗員が搭乗し、車道と、車道と異なる所定領域との双方を移動可能な移動体を制御するコンピュータに、
前記移動体の外部状況を検知する外界検知デバイスの出力に基づいて、前記移動体が車道と前記所定領域とのうちどちらの道路タイプで移動しているかを認識させ、
認識された道路タイプに基づいて、前記移動体の速度が第1速度に制限される第1走行状態と、前記移動体の速度が前記第1速度よりも低い第2速度に制限される第2走行状態のうち何れかの走行状態で前記移動体を移動させ、
前記移動体が車道を移動していると認識された場合に前記第1走行状態で移動させ、
前記移動体が前記所定領域を移動していると認識された場合に前記第2走行状態で移動させ、
前記乗員による前記走行状態の切り替え操作を受け付ける切替操作部により前記走行状態を切り替える操作がされた場合に、前記移動体が車道または前記所定領域を移動していると認識された場合であっても制御中の走行状態を強制的に切り替えさせ、
前記切替操作部により切り替えを解除する操作が受け付けられるまで切り替え後の走行状態を継続させる、
プログラム。
【請求項12】
一以上の乗員が搭乗し、車道と、車道と異なる所定領域との双方を移動可能な移動体を制御するコンピュータに、
前記移動体の外部状況を検知する外界検知デバイスの出力に基づいて、前記移動体が車道と前記所定領域とのうちどちらの道路タイプで移動しているかを認識させ、
認識された道路タイプに基づいて、前記移動体の速度が第1速度に制限される第1走行状態と、前記移動体の速度が前記第1速度よりも低い第2速度に制限される第2走行状態のうち何れかの走行状態で前記移動体を移動させ、
前記移動体が車道を移動していると認識された場合に前記第1走行状態で移動させ、
前記移動体が前記所定領域を移動していると認識された場合に前記第2走行状態で移動させ、
前記乗員による前記走行状態の切り替え操作を受け付ける切替操作部により前記走行状態を切り替える操作がされた場合に、前記移動体が車道または前記所定領域を移動していると認識された場合であっても制御中の走行状態を強制的に切り替える切り替え制御を行わせ、
前記切り替え制御は、実行されてから所定時間が経過するまで、または実行されてから前記移動体が所定距離を走行するまで、継続される、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体の制御装置、移動体の制御方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、歩道と車道の双方を移動可能な移動体について実用化が進められている。これに関連して、撮像部による撮像画像データに含まれる視覚障害者誘導用ブロックの画像から電動車両が移動可能な方向を検出し、検出した方向に基づいて電動車両の走行を制御する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-197328号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、歩道と車道の双方を移動可能な移動体は、歩道と車道とで異なる上限速度が設定されたそれぞれの走行状態で移動させる必要があるが、道路タイプの認識が困難な状況では、システム側で道路タイプを誤認識する場合があるため、誤った走行状態で移動体を移動させてしまう可能性がある。しかしながら、従来の技術では、上述したような場面における走行制御について考慮されておらず、道路状況に応じた適切な走行制御ができない場合があった。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、移動中の道路状況に応じて、より適切な走行状態で移動体を移動させることができる移動体の制御装置、移動体の制御方法、およびプログラムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る移動体の制御装置、移動体の制御方法、および記憶媒体は、以下の構成を採用した。
(1):この発明の一態様に係る移動体の制御装置は、一以上の乗員が搭乗し、車道と、車道と異なる所定領域との双方を移動可能な移動体の制御装置であって、前記移動体の外部状況を検知する外界検知デバイスの出力に基づいて、前記移動体が車道と前記所定領域とのうちどちらの道路タイプで移動しているかを認識する道路タイプ認識部と、前記道路タイプ認識部により認識された道路タイプに基づいて、前記移動体の速度が第1速度に制限される第1走行状態と、前記移動体の速度が前記第1速度よりも低い第2速度に制限される第2走行状態のうち何れかの走行状態で前記移動体を移動させる制御部と、を備え、前記制御部は、前記移動体が車道を移動していると認識された場合に前記第1走行状態で移動させ、前記移動体が前記所定領域を移動していると認識された場合に前記第2走行状態で移動させ、前記乗員による前記走行状態の切り替え操作を受け付ける切替操作部により前記走行状態を切り替える操作がされた場合に、前記移動体が車道または前記所定領域を移動していると認識された場合であっても制御中の走行状態を強制的に切り替える、移動体の制御装置である。
【0007】
(2):上記(1)の態様において、前記制御部は、前記切替操作部による切り替え操作に基づいて前記走行状態が切り替わった場合に、前記走行状態が強制的に切り替わったこと示す情報を、前記乗員と、前記移動体の周囲とのうち一方または双方に報知するものである。
【0008】
(3):上記(1)の態様において、前記制御部は、前記切替操作部による切り替え操作に基づいて前記走行状態が切り替わった場合に、前記第1走行状態と前記第2走行状態とのうち、どちらの走行状態で前記移動体が移動しているかを示す情報を、前記乗員と、前記移動体の周囲とのうち一方または双方に報知するものである。
【0009】
(4):上記(1)の態様において、前記制御部は、前記切替操作部の切り替え操作によって切り替えられた走行状態を報知する場合の報知態様を、前記道路タイプ認識部により認識された道路タイプに基づいて決定された走行状態を報知する場合と異ならせるものである。
【0010】
(5):上記(1)の態様において、前記制御部は、予め設定されている複数の運転モードのうち何れかの運転モードで前記移動体を移動させ、実行中の運転モードが特定の運転モードである場合に、前記切替操作部による切り替え操作に基づく前記走行状態の切り替えを行わないものである。
【0011】
(6):上記(1)の態様において、前記制御部は、前記道路タイプ認識部により認識された道路タイプの認識度合が閾値以上である場合に、前記切替操作部による切り替え操作に基づく前記走行状態の切り替えを行わないものである。
【0012】
(7):上記(1)の態様において、前記制御部は、前記切替操作部により前記走行状態の切り替え操作がされた場合に、前記移動体の位置情報を外部装置に通知するものである。
【0013】
(8):本発明の他の態様に係る移動体の制御方法は、一以上の乗員が搭乗し、車道と、車道と異なる所定領域との双方を移動可能な移動体を制御するコンピュータが、前記移動体の外部状況を検知する外界検知デバイスの出力に基づいて、前記移動体が車道と前記所定領域とのうちどちらの道路タイプで移動しているかを認識し、認識された道路タイプに基づいて、前記移動体の速度が第1速度に制限される第1走行状態と、前記移動体の速度が前記第1速度よりも低い第2速度に制限される第2走行状態のうち何れかの走行状態で前記移動体を移動させ、前記移動体が車道を移動していると認識された場合に前記第1走行状態で移動させ、前記移動体が前記所定領域を移動していると認識された場合に前記第2走行状態で移動させ、前記乗員による前記走行状態の切り替え操作を受け付ける切替操作部により前記走行状態を切り替える操作がされた場合に、前記移動体が車道または前記所定領域を移動していると認識された場合であっても制御中の走行状態を強制的に切り替える、移動体の制御方法である。
【0014】
(9):本発明の他の態様に係る記憶媒体は、一以上の乗員が搭乗し、車道と、車道と異なる所定領域との双方を移動可能な移動体を制御するコンピュータに、前記移動体の外部状況を検知する外界検知デバイスの出力に基づいて、前記移動体が車道と前記所定領域とのうちどちらの道路タイプで移動しているかを認識させ、認識された道路タイプに基づいて、前記移動体の速度が第1速度に制限される第1走行状態と、前記移動体の速度が前記第1速度よりも低い第2速度に制限される第2走行状態のうち何れかの走行状態で前記移動体を移動させ、前記移動体が車道を移動していると認識された場合に前記第1走行状態で移動させ、前記移動体が前記所定領域を移動していると認識された場合に前記第2走行状態で移動させ、前記乗員による前記走行状態の切り替え操作を受け付ける切替操作部により前記走行状態を切り替える操作がされた場合に、前記移動体が車道または前記所定領域を移動していると認識された場合であっても制御中の走行状態を強制的に切り替えさせる、プログラムを記憶した記憶媒体である。
【発明の効果】
【0015】
上記(1)~(9)の態様によれば、移動中の道路状況に応じて、より適切な走行状態で移動体を移動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】実施形態に係る移動体1および制御装置100の構成の一例を示す図である。
図2】移動体1を上方から見た透視図である。
図3】制御部140における移動体1の制御内容について説明するための図である。
図4】時刻T1における報知内容の一例を示す図である。
図5】時刻T2における報知内容の一例を示す図である。
図6】時刻T3における報知内容の一例を示す図である。
図7】強制的な走行状態の切り替えができないことを示す情報の一例を示す図である。
図8】実施形態の制御装置100により実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照し、本発明の移動体の制御装置、移動体の制御方法、および記憶媒体の実施形態について説明する。移動体は、車道と、車道と異なる所定領域との双方を移動するものである。移動体は、マイクロモビリティと称される場合がある。電動キックボードはマイクロモビリティの一種である。所定領域とは、例えば歩道である。また、所定領域とは、路側帯や自転車レーン、公開空地などのうち一部または全部であってもよいし、歩道、路側帯、自転車レーン、公開空地などを全て含んでもよい。以下の説明では、所定領域は歩道であるものとする。以下の説明において「歩道」と記載されている部分は、適宜、「所定領域」と読み替えることができる。
【0018】
図1は、実施形態に係る移動体1および制御装置100の構成の一例を示す図である。移動体1には、例えば、外界検知デバイス10と、移動体センサ12と、操作子14と、内部カメラ16と、測位装置18と、通信装置20と、モード切替スイッチ22と、強制切替スイッチ24と、HMI(Human Machine Interface)26と、移動機構30と、駆動装置40と、外部報知装置50と、記憶装置70と、制御装置100とが搭載される。なお、これらの構成のうち本発明の機能を実現するのに必須でない一部の構成が省略されてもよい。
【0019】
外界検知デバイス10は、移動体1の外部状況を検知する。例えば、外界検知デバイス10は、移動体1の周囲の少なくとも一部(進行方向を含む)を検知範囲とする各種デバイスである。外界検知デバイス10は、外部カメラ、レーダー装置、LIDAR(Light Detection and Ranging)、センサフュージョン装置などを含む。外界検知デバイス10は、検知結果を示す情報(画像、物体の位置等)を制御装置100に出力する。
【0020】
移動体センサ12は、例えば、速度センサ、加速度センサ、ヨーレート(角速度)センサ、方位センサ、並びに操作子14に取り付けられた操作量検出センサなどを含む。
【0021】
操作子14は、移動体の乗員による運転操作を受け付ける。操作子14は、例えば、加減速を指示するための操作子(例えばアクセルペダルやブレーキペダル、速度調整用のダイヤルスイッチやレバー)と、操舵を指示するための操作子(例えばステアリングホイール)とを含む。この場合、移動体センサ12は、アクセル開度センサやブレーキ踏量センサ、ステアリングトルクセンサ等を含んでよい。移動体1は、操作子14として、上記以外の態様の操作子(例えば、円環状でない回転操作子、ジョイスティック、ボタン等)を備えてもよい。
【0022】
内部カメラ16は、移動体1の乗員の少なくとも頭部を正面から撮像する。内部カメラ16は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子を利用したデジタルカメラである。内部カメラ16は、撮像した画像を制御装置100に出力する。
【0023】
測位装置18は、移動体1の位置を測位する装置である。測位装置18は、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機であり、GNSS衛星から受信した信号に基づいて、移動体1の位置を特定し、位置情報として出力する。なお、移動体1の位置情報は、通信装置20が接続しているWi-Fi基地局の位置から推定されてもよい。
【0024】
通信装置20は、例えば、セルラー網やWi-Fi網、Bluetooth(登録商標)、DSRC(Dedicated Short Range Communication)などを利用して、周辺に存在する他の移動体と通信し、或いは無線基地局を介して各種外部装置(例えば、管理サーバ)と通信する。
【0025】
モード切替スイッチ22は、乗員により操作されるスイッチである。モード切替スイッチ22は、機械式スイッチであってもよいし、HMI26のタッチパネル上に設定されるGUI(Graphical User Interface)スイッチであってもよい。モード切替スイッチ22は、例えば、モードA:乗員により操舵操作と加減速制御との一方が行われ、他方は自動的に行われるアシストモードであり、乗員により操舵操作が行われ加減速制御が自動的に行われるモードA-1と、乗員により加減速操作が行われ操舵制御が自動的に行われるモードA-2とがあってよい、モードB:乗員により操舵操作および加減速操作がなされる手動運転モード、モードC:操作制御および加減速制御が自動的に行われる自動運転モードのいずれかに運転モードを切り替える操作を受け付ける。
【0026】
強制切替スイッチ24は、後述する移動体1の走行状態の強制的な切り替え操作や、切り替えを解除する操作を受け付けるスイッチである。強制切替スイッチ24は、機械式スイッチであってもよいし、HMI26のタッチパネル上に設定されるGUIスイッチであってもよい。強制切替スイッチ24は、「切替操作部」の一例である。切替操作部には、モード切替スイッチ22が含まれてもよい。
【0027】
なお、上述したモードや走行状態を切り替える操作の受け付けは、モード切替スイッチ22や強制切替スイッチ24に代えて、移動体1に設けられたマイクや内部カメラ16から受け付けられてもよい。この場合、制御装置100は、マイクによって入力された乗員の音声の解析結果からモードや走行状態の切り替え操作を受け付けてもよく、内部カメラ16によって撮像された乗員の正面画像の解析結果として得られる乗員のジェスチャや口の動作等からモードや走行状態の切り替え操作を受け付けてもよい。
【0028】
HMI26は、移動体1の乗員に対して各種情報を提示(または報知、通知)すると共に、乗員による入力操作を受け付ける。HMI26は、各種ディスプレイ装置、スピーカ、マイク、ブザー、タッチパネル、スイッチ、キー、ランプなどを含む。HMI26は、「内部報知装置」の一例である。例えば、HMI26は、制御部140により制御される移動体1の走行状態を、走行状態の違いによって異なる報知態様で乗員に報知する。また、HMI26は、例えば、制御装置100からの情報を提示したり、通信装置20により外部装置から取得した情報を提示する。
【0029】
移動機構30は、道路において移動体1を移動させるための機構である。移動機構30は、例えば、操舵輪と駆動輪とを含む車輪群である。また、移動機構30は、多足歩行するための脚部であってもよい。
【0030】
駆動装置40は、移動機構30に力を出力して移動体1を移動させる。例えば、駆動装置40は、駆動輪を駆動するモータ、モータに供給する電力を蓄えるバッテリ、操舵輪の操舵角を調整する操舵装置などを含む。駆動装置40は、駆動力出力手段、或いは発電手段として、内燃機関や燃料電池などを備えてもよい。また、駆動装置40は、摩擦力や空気抵抗によるブレーキ装置を更に備えてもよい。
【0031】
外部報知装置50は、例えば移動体1の外板部に設けられ、移動体1の外部に向けて情報を報知するためのランプ、ディスプレイ装置、スピーカなどである。外部報知装置50は、例えば、制御部140により制御される移動体1の走行状態を、走行状態の違いによって異なる報知態様で移動体の周囲(移動体1から所定距離以内)に報知する。
【0032】
図2は、移動体1を上方から見た透視図である。図中、FWは操舵輪、RWは駆動輪、SDは操舵装置、MTはモータ、BTはバッテリである。操舵装置SD、モータMT、バッテリBTは駆動装置40に含まれる。また、APはアクセルペダル、BPはブレーキペダル、WHはステアリングホイール、SPはスピーカ、MCはマイクである。図示する移動体1は一人乗りの移動体であり、乗員Pは運転席DSに着座してシートベルトSBを装着している。矢印α1は移動体1の進行方向(速度ベクトル)である。外界検知デバイス10は移動体1の前端部付近に、内部カメラ16は乗員Pの前方から乗員Pの頭部を撮像可能な位置に、モード切替スイッチ22や強制切替スイッチ24はステアリングホイールWHのボス部にそれぞれ設けられている。また、移動体1の前端部付近に、ディスプレイ装置としての外部報知装置50が設けられている。また、移動体内部の乗員Pの前方には、ディスプレイ装置としてのHMI26が設けられている。外部報知装置50はスピーカSPと一体に形成されてもよく、HMI26は、スピーカSPおよびマイクMCと一体に形成されてもよい。
【0033】
図1に戻り、記憶装置70は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)などの非一過性の記憶装置である。記憶装置70には、地図情報72、制御装置100が実行するプログラム74などが格納される。図では記憶装置70を制御装置100の枠外に記載しているが、記憶装置70は制御装置100に含まれるものであってよい。
【0034】
[制御装置]
制御装置100は、例えば、道路タイプ認識部120と、物体認識部130と、制御部140とを備える。例えば、CPU(Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)74を実行することにより実現される。これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予め記憶装置70に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体(非一過性の記憶媒体)に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることで記憶装置70にインストールされてもよい。
【0035】
道路タイプ認識部120は、移動体1が車道を移動しているか、歩道を移動しているかを認識する。例えば、道路タイプ認識部120は、例えば、外界検知デバイス10の外部カメラが撮像した画像を解析することで、移動体1が車道と歩道とのうち、どちらの道路タイプで移動しているかを認識する。なお、レーダー装置、LIDAR、センサフュージョン装置等の出力が補助的に用いられてもよい。
【0036】
画像解析の一例として、セマンティックセグメンテーションが挙げられる。道路タイプ認識部120は、画像のフレーム内の各ピクセルをクラス(車道、歩道、道路区画線等の境界、障害物など)に分類してラベルを付与し、移動体1の正面に相当する領域に車道のラベルが付与されたピクセルが多い場合に移動体1が車道を移動していることを認識し、画像における移動体1の正面に相当する領域に歩道のラベルが付与されたピクセルが多い場合に移動体1が歩道を移動していることを認識する。これに限らず、道路タイプ認識部120は、画像における移動体1の正面に相当する領域に車両が認識されている場合に移動体1が車道を移動していることを認識し、画像における移動体1の正面に相当する領域に歩行者が認識されている場合に移動体1が歩道を移動していることを認識してもよい。また、道路タイプ認識部120は、画像における移動体1の正面に相当する領域にある路面領域の幅が大きい場合に移動体1が車道を移動していることを認識し、画像における移動体1の正面に相当する領域にある路面領域の幅が小さい場合に移動体1が歩道を走行していることを認識してもよい。
【0037】
また、道路タイプ認識部120は、測位装置18による移動体1の位置情報と地図情報72とを照合し、移動体1が車道を移動しているか、歩道を移動しているかを認識してもよい。この場合の地図情報は、位置座標から歩道と車道が区別できる程度の精度を有している必要がある。また、「所定領域」が歩道だけで無い場合、道路タイプ認識部120は、路側帯や自転車レーン、公開空地などについても同様の処理を行う。
【0038】
また、道路タイプ認識部120は、認識した道路タイプの認識度合を取得してもよい。認識度合とは、認識した道路タイプであることの確度(確からしさ)を示す指標値であり、認識度合が高いほど、実際の道路タイプと認識した道路タイプとが同一である可能性が高いことを示す。認識度合は、例えば、外界検知デバイス10による性能低下(例えば、劣化や故障)や、周辺環境(道路区画線の汚れや擦れ、天候、道路形状)等によって異なるものである。例えば、認識度合は、外界検知デバイス10の外部カメラの撮像した画像から認識される道路タイプと、基準となる道路タイプとの合致度に基づいて導出される。また、認識度合は、上記の合致度に代えて(または加えて)、外部カメラの撮像した画像から認識される道路タイプと、LIDARによって認識された区画線情報との合致度や、地図情報に含まれる道路タイプとの合致度に基づいて導出されてよい。
【0039】
物体認識部130は、外界検知デバイス10の出力に基づいて、移動体1の周囲(例えば、移動体1から所定距離以内)に存在する物体を認識する。物体とは、車両や自転車、歩行者などの移動体、道路区画線、段差、ガードレール、路肩、中央分離帯などの走路境界、道路標識や看板などの路上に設置された構造物、走路上に存在する(落ちている)落下物などの障害物のうち一部または全部を含む。また、物体認識部130は、車道と歩道との間(境界)に存在する段差や溝を認識してもよい。物体認識部130は、例えば、外界検知デバイス10の外部カメラが撮像した画像が入力されると物体の存在、位置、種別などの情報を出力するように学習された学習済モデルに、外部カメラの撮像した画像を入力することで、他の移動体の存在、位置、種別など情報を取得する。他の移動体の種別は、画像におけるサイズや外界検知デバイス10のレーダー装置が受信する反射波の強度などに基づいて推定することもできる。また、物体認識部130は、例えば、レーダー装置がドップラーシフトなどを利用して検出した他の移動体の速度を認識してもよい。
【0040】
制御部140は、例えば、予め設定されている複数の運転モードのうち、モード切替スイッチ22等によって決定されている運転モードに応じて駆動装置40を制御する。なお、移動体1は、下記の運転モードのうち一部のみ実行するものであってよいが、制御部140は、いずれの場合も、原則的に移動体1が車道を移動する場合と歩道を移動する場合とで走行状態を異ならせる。その場合、モード切替スイッチ22は省略されてよい。走行状態には、少なくとも速度制限値に関する状態情報が含まれる。走行状態には、例えば、少なくとも第1走行状態と、第2走行状態とが含まれる。第1走行状態は、原則的に移動体1が車道を移動する場合の走行状態であり、移動体1の上限速度が第1速度に制限される。第2走行状態は、原則的に移動体1が歩道を移動する場合の走行状態であり、移動体1の上限速度が第1速度よりも低い第2速度に制限される。
【0041】
例えば、モードA-1において制御部140は、道路タイプ認識部120や物体認識部130の出力に基づく走路と物体の情報を参照し、移動体1が車道を移動していると認識された場合、第1走行状態に切り替えて移動体1の前方に存在する物体との距離を一定以上に維持し、移動体1の前方に存在する物体との距離が十分に長い場合は第1速度V1(例えば、十[km/h]以上、数十[km/h]未満の速度)で移動体1が移動するように、駆動装置40のモータMTを制御する。また、制御部140は、移動体1が歩道を移動していると認識された場合、第2走行状態に切り替えて移動体1の前方に存在する物体との距離を一定以上に維持し、移動体1の前方に存在する物体との距離が十分に長い場合は第2速度V2(例えば、十[km/h]未満の速度)で移動体1が移動するように、駆動装置40のモータMTを制御する。係る機能は、第1速度V1または第2速度V2を設定速度とした車両のACC(Adaptive Cruise Control)機能と同様のものであり、ACCにおいて用いられている技術を利用することができる。また、モードA-1において制御部140は、ステアリングホイール等の操作子14の操作量に基づいて操舵輪の操舵角を変更するように操舵装置SDを制御する。係る機能は、パワーステアリング装置の機能と同様のものであり、パワーステアリング装置において用いられている技術を利用することができる。なお操舵に関して電子制御を行わず、移動体1は、操作子14と操舵機構が機械的に連結された操舵装置を有してもよい。
【0042】
モードA-2において、制御部140は、道路タイプ認識部120や物体認識部130の出力に基づく走路と物体の情報を参照し、走路内で物体を回避して移動可能な目標軌道を生成し、移動体1が目標軌道に沿って移動するように駆動装置40の操舵装置SDを制御する。加減速に関しては、制御部140は、移動体1の速度とアクセルペダルまたはブレーキペダルの操作量とに基づいて駆動装置40のモータMTを制御する。制御部140は、移動体1が車道を移動していると認識された場合は第1走行状態に切り替えて第1速度V1を上限速度として駆動装置40のモータMTを制御し(モードA-2の場合、上限速度に達した場合は更なる加速指示があっても移動体1を加速させないことを意味する)、移動体1が歩道を移動していると認識された場合は第2走行状態に切り替えて第2速度V2を上限速度として駆動装置40を制御する。
【0043】
モードBにおいて制御部140は、移動体1の速度とアクセルペダルまたはブレーキペダルの操作量とに基づいて駆動装置40のモータMTを制御する。制御部140は、移動体1が車道を移動していると認識された場合は第1走行状態に切り替えて第1速度V1を上限速度として駆動装置40のモータMTを制御し(モードBの場合、上限速度に達した場合は更なる加速指示があっても移動体1を加速させないことを意味する)、移動体1が歩道を移動していると認識された場合は第2走行状態に切り替えて第2速度V2を上限速度として駆動装置40のモータMTを制御する。操舵に関してはモードA-1と同様である。
【0044】
モードCにおいて制御部140は、物体認識部130の出力に基づく走路と物体の情報を参照し、走路内で物体を回避して移動可能な目標軌道を生成し、移動体1が目標軌道に沿って移動するように駆動装置40を制御する。モードCにおいても、制御部140は、移動体1が車道を移動していると認識された場合は第1走行状態に切り替えて第1速度V1を上限速度として駆動装置40を制御し、移動体1が歩道を移動していると認識された場合は第2走行状態に切り替えて第2速度V2を上限速度として駆動装置40を制御する。
【0045】
また、制御部140は、例えば、強制切替スイッチ24により乗員Pから走行状態の切り替え操作が受け付けられた場合(乗員Pによる切り替え操作がされた場合)に、道路タイプ認識部120や物体認識部130による認識結果に基づいて制御している走行状態を、乗員Pの切り替え操作に基づいて切り替えてもよい。
【0046】
以下、制御部140における走行状態の切り替えと、走行状態に基づく乗員または移動体1の周囲のうち一方または双方への報知内容について具体的に説明する。
【0047】
[走行状態の切り替え]
図3は、制御部140における移動体1の制御内容について説明するための図である。図3の例では、車道200と歩道210と含む道路RD1が示されている。また、図3において、道路RD1は、道路区画線L1とL3で区画されており、更に車道200は道路区画線L1とL2で区画され、歩道210は道路区画線L2とL3で区画されている。道路RD1は、図中のX軸方向に延伸しているものとし、移動体1および車両220は、延伸方向に沿って移動しているものとする。また、図3において、時刻T1が最も早く、T2、T3の順に遅くなっているものとする。また、図3の例では、それぞれの時刻における移動体1の位置や進行方向を示している。また、図3の例では、道路RD1のうち、道路地点(X軸方向の位置)PO1に到達するまでの区間D1はシステム側(道路タイプ認識部120、物体認識部130)で道路区画線L2が認識できるが、地点PO1より先の区間D2は道路区画線L2の汚れや擦れ等によりシステム側で道路区画線L2が認識できないものとする。
【0048】
時刻T1において、移動体1は、道路RD1の車道200を延伸方向に沿って移動している。この場合、道路タイプ認識部120は、移動体1が現在移動中の道路タイプが車道200であると認識する。制御部140は、道路タイプ認識部120により移動体1が車道200を移動していると認識されているため、第1走行状態で移動体1を移動させる制御を行う。
【0049】
図3の例において、移動体1は、時刻T1からT2までの間に車道200から歩道210に移動している。時刻T2において、道路タイプ認識部120は、移動体1が走行中の道路タイプが車道200であると認識する。制御部140は、道路タイプ認識部120により移動体1が歩道210を移動していると認識されているため、第2走行状態で移動体1を移動させる。なお、制御部140は、移動体1の基準位置(例えば、重心)や移動体1の全てが、車道200から道路区画線L2を越えて歩道210に存在する場合(または歩道210に存在すると判定してから所定時間が経過した場合)に、第1走行状態から第2走行状態に切り替えてもよい。
【0050】
時刻T3は、移動体1が歩道210を移動している時刻であり、道路RD1の延伸方向に向かって走行中の移動体T1が道路地点PO1を越えた時刻を示している。時刻T3において、道路タイプ認識部120は、道路区画線L2が認識できていないため、道路区画線L1、L3により移動体1が走行中の道路タイプが車道200であると認識したものとする。この場合、制御部140は、道路タイプ認識部120により移動体1が車道200を移動していると認識されているため、第2走行状態から第1走行状態に切り替えて移動体1を移動させる。しかし、実際には移動体1は歩道210を走行しているため、乗員Pは強制切替スイッチ24により強制的に第2走行状態に切り替える操作を行う。制御部140は、強制切替スイッチ24により受け付けられた切り替え操作(指示)に基づいて、移動体1の走行状態を第1走行状態から第2走行状態に強制的に切り替える制御を行う。
【0051】
これにより、システム側で移動体1の走行中の道路タイプを誤認識した場合であっても、乗員Pの意思で移動体1の走行状態を切り替えることができるため、移動中の道路状況に応じて、より適切な走行制御を実行することができる。
【0052】
なお、走行状態の強制的な切り替え制御は、例えば、強制切替スイッチ24により切り替えを解除する操作が受け付けられるまで継続される。また、強制的な切り替え制御は、切り替え制御が実行されてから所定時間が経過するまで、および/または移動体1が所定距離を走行するまで継続されてもよい。これにより、頻繁に走行状態が切り替わることを抑制することができ、より安定した走行制御を実現できる。
【0053】
また、制御部140は、道路タイプ認識部120における道路タイプの認識度合が閾値以上である場合に、強制切替スイッチ24により受け付けられた操作に基づく走行制御の切り替えを行わないようにしてもよい。例えば、図3の例において、区間D1では、道路区画線L1~L3が認識できているため道路タイプの認識度合が閾値以上となる。一方、区間D2では道路区画線L2が認識できていないため道路タイプの認識度合が低下し閾値未満となる。したがって、制御部140は、区間D1では強制切替スイッチ24により受け付けられた操作に基づく走行制御の切り替えを行わず、区間D2では強制切替スイッチ24により受け付けられた操作に基づく走行制御の切り替えを行う。また、制御部140は、認識度合が閾値未満の間だけ、強制切替スイッチ24により受け付けられた指示に対応する走行制御を強制的に行い、閾値以上に戻った場合に上記の走行制御を終了し、道路タイプの認識結果に基づく走行制御に切り替えてもよい。
【0054】
[報知内容について]
次に、移動体1の走行状態に基づく乗員P(移動体1の内部)や周囲(移動体1の外部)への報知内容について具体的に説明する。制御部140は、移動体1の走行状態ごとに異なる報知態様で、乗員Pまたは周囲のうち一方または双方に、走行状態に関する情報を報知する。また、制御部140は、強制切替スイッチ24の切り替え操作によって切り替えられた走行状態を報知する場合の報知態様を、道路タイプ認識部120により認識された道路タイプに基づいて決定された走行状態を報知する場合と異ならせてもよい。報知態様とは、例えば、ランプの点灯、点滅、色、ディスプレイ装置に表示させるテキストやフォント、グラフィック等、スピーカの音声、警報等である。
【0055】
例えば、制御部140は、移動体1が第1走行状態で車道を移動している場合に外部報知装置50のランプを発光させず、移動体1が第2走行状態で歩道を移動している場合に外部報知装置50のランプを発光させるように制御する。このランプの発光色は、法規で定められた色であると好適である。また、制御部140は、道路タイプ認識部120により移動体1が車道200を移動していると認識された場合にランプを青色で発光させ、歩道210を移動していると認識された場合にランプを緑色で発光させるように制御してもよい。更に、制御部140は、移動体1が強制切替スイッチ24により受け付けられた切り替え操作に応じた走行状態で走行している場合に、ランプを赤色(通常と異なる色)で点灯または点滅させるように制御してもよい。なお、制御部140は、切り替え操作に応じた走行状態ごとに態様が異なるようにランプによる報知態様を制御してもよい。
【0056】
また、HMI26および外部報知装置50がディスプレイ装置を備える場合、制御部140は、道路タイプ認識部120により移動体1が車道200を移動していると認識された場合に、車道を移動中であることを示す情報をHMI26および外部報知装置50にテキストやグラフィックで表示させる。更に制御部140は、道路タイプ認識部120により移動体1が歩道210を移動していると認識された場合に、歩道を移動中であることを示す情報をHMI26および外部報知装置50にテキストやグラフィックで表示させる。また、制御部140は、移動体1が第1走行状態で移動していることや第2走行状態で移動していることを示す情報をHMI26および外部報知装置50にテキストやグラフィックで表示させてもよい。更に、制御部140は、移動体1が強制切替スイッチ24により受け付けられた切り替え操作に応じた走行状態で強制的に走行していることを示す情報をHMI26および外部報知装置50にテキストやグラフィックで表示させてもよい。
【0057】
また、HMI26や外部報知装置50がスピーカ等の音声出力装置を備える場合、制御部140は、上述したディスプレイ装置に表示させる内容に対応する音声や警報を、HMI26および外部報知装置50に出力させてもよい。なお、制御部140は、上述したランプ表示、ディスプレイ表示、および音声出力のうち、複数を組み合わせた報知態様で報知させてもよい。
【0058】
制御部140は、上述した内容をHMI26に出力させることで乗員Pに移動体1の状態を報知(通知)し、外部報知装置50に出力させることで移動体1の周囲に移動体1の状態を報知する。これにより、乗員Pや周囲の交通参加者(例えば、歩行者、他車両)等に、移動体1の状態をより正確に把握させることができる。したがって、乗員Pには、走行状態に応じた適切な運転操作を行わせることができ、周囲の交通参加者に適切な通行を行わせることができる。
【0059】
以下、上述した各時刻T1~T3における報知内容の具体例について説明する。図4は、時刻T1における報知内容の一例を示す図である。図4では、一例として外部報知装置50がディスプレイ装置を備える場合にディスプレイ画面に表示される画像IM10の一例を示している。また、画像IM10に表示される内容やレイアウト等の表示態様については図4の例に限定されない。以降の図についても同様とする。
【0060】
時刻T1において、制御部140は、道路タイプ認識部120による認識結果に基づいて移動体1が第1走行状態で走行中であることを示す情報や、第1走行状態での上限速度に関する情報を含む画像IM10を生成し、生成した画像IM10を外部報知装置50に表示させる。図4の画像IM10には、「車道モードで移動中です。」、および「上限速度は、30[km/h]に設定されています。」といった文字情報(テキスト)が表示されている。車道モードとは、移動体1が第1走行状態であるモードである。また、上限速度は、第1走行状態に対応付けられた速度であるが、図4に示す30[km/h]には限定されない。時刻T1において画像IM10が表示されることで、移動体1が車道200を車道モードで正しく走行していることを周囲に報知することができる。
【0061】
図5は、時刻T2における報知内容の一例を示す図である。時刻T2において、制御部140は、道路タイプ認識部120による認識結果に基づいて移動体1が第2走行状態で走行中であることを示す情報や、第2走行状態での上限速度に関する情報を含む画像IM20を生成し、生成した画像IM20を外部報知装置50に表示させる。図5の画像IM20には、「歩道モードで移動中です。」、および「上限速度は、6[km/h]に設定されています。」といった文字情報(テキスト)が表示されている。歩道モードとは、移動体1が第2走行状態であるモードである。また、上限速度は、第2走行状態に対応付けられた速度であるが、図5に示す6[km/h]には限定されない。時刻T2において画像IM20が表示されることで、移動体1が歩道210を歩道モードで正しく走行していることを周囲に報知することができる。
【0062】
図6は、時刻T3における報知内容の一例を示す図である。時刻T3(強制切り替え後)において、制御部140は、強制切替スイッチ24により受け付けられた切り替え操作に基づいて移動体1が強制的に第2走行状態で走行中であることを示す情報や、第2走行状態での上限速度に関する情報を含む画像IM30を生成し、生成した画像IM30を外部報知装置50に表示させる。図6の画像IM30には、「乗員による強制切替により歩道モードで移動中です。」、および「上限速度は、6[km/h]に設定されています。」といった文字情報(テキスト)が表示されている。
【0063】
また、制御部140は、乗員Pの指示で強制的に走行状態を切り替えている場合に、画像IM30に示すように、文字情報の一部を点滅させたり、フォント(太さ)や色を変えたり、画像IM30の外周部(縁部)の色を変えてもよい。このように、通常時(システム側の認識結果に基づく走行状態)の表示よりも強調表示させることで、より確実に周囲に報知することができ、周囲の交通参加者に、移動体1の挙動をより注視させながら通行させることができる。したがって、乗員Pの指示による走行制御における移動体1の安全性を更に向上させることができる。制御部140は、上述した画像IM10~IM30は、外部報知装置50に代えて(または加えて)、HMI26のディスプレイ装置に表示させてもよい。
【0064】
また、制御部140は、強制切替スイッチ24により走行状態の切り替え操作が受け付けられた場合に、測位装置18から移動体1の位置情報を取得し、取得した位置情報を、通信装置20を介して外部装置(例えば、管理サーバ)に通知してもよい。これにより、サーバ側では、一以上の移動体1から位置情報を取得することで、道路タイプを誤認識する可能性が高い道路地点を把握することができる。また、サーバ側では、把握した道路地点に基づく誤認識の原因の究明や、認識処理(プログラム等)の改良、把握した道路地点の道路タイプを特定して移動体1に通知することで誤認識を解消させるといった処理を行うことができる。これにより、誤認識を低減させて、より適切な走行制御を行うことができる。
【0065】
また、制御部140は、移動体1の位置情報に、移動体1の識別情報や乗員Pの識別情報を付加して外部装置に通知してもよい。これにより、サーバ側では、例えば、強制切替スイッチ24による切り替え操作を頻繁に行う移動体1や乗員Pを特定することができ、特定した移動体1や乗員Pに警告等を行うことで、強制切替スイッチ24が不適切に使用されることを抑制することができる。
【0066】
なお、強制切替スイッチ24における走行状態の切り替えが可能になると、システム側で道路タイプが正しく認識できており、認識された道路タイプに対応する走行状態で移動しているにもかかわらず、乗員Pが走行状態を不適切に切り替える場合が考えられる。そこで、制御部140は、所定条件を満たす場合に、強制切替スイッチ24による走行状態の切り替え操作が受け付けられた場合であっても走行制御の切り替えを行わないようにする。
【0067】
例えば、制御部140は、所定条件として、予め設定されている複数の運転モードのうち特定の運転モードを実行中である場合に、強制切替スイッチ24による走行状態の切り替え操作を受け付けないようにする。特定の運転モードとは、例えば、モードC(自動運転モード)である。モードCの場合には、物体を回避する目標軌道に沿って移動体1が走行しているため、モードCの実行中に乗員Pの切り替え操作によって強制的に走行状態が切り替わると物体を回避できない可能性が生じる。したがって、制御部140は、モードCの実行中は、強制切替スイッチ24による走行状態の切り替え操作を受け付けないように制御する。なお、モードCの実行中に強制切替スイッチ24による切り替え操作があった場合、制御部140は、強制的な走行状態の切り替えができないことを示す情報を乗員Pに通知してもよい。
【0068】
図7は、強制的な走行状態の切り替えができないことを示す情報の一例を示す図である。なお、図7の例では、時刻T1においてモードCが実行中である場合であって、且つ強制切替スイッチ24により走行状態を切り替える操作が受け付けられた場合に、HMI26が備えるディスプレイ装置に表示される画像IM40を示している。例えば、制御部140は、時刻T1において、モードCの実行中に強制切替スイッチ24により走行状態を切り替える操作が受け付けられた場合に、強制切替ができないことを示す画像IM40を生成し、生成した画像IM40をHMI26に表示させる。なお、図7の例では、画像IM40が画像IM10上に重畳表示されているが、画像IM10から画像IM40に切り替えて表示されてもよい。図7の画像IM40には、「自動運転中のため走行状態の強制切替はできません。」といった文字情報(テキスト)が表示されている。これにより、乗員Pに走行状態の切り替わらない理由を、より正確に把握させることができる。
【0069】
また、制御部140は、所定条件として、上述したように、道路タイプ認識部120における道路タイプの認識度合が閾値以上である場合に、強制切替スイッチ24により受け付けられた操作に基づく走行制御の切り替えを行わないようにしてもよい。また、制御部140は、認識度合が閾値未満の間だけ、強制切替スイッチ24により受け付けられた指示に対応する走行制御を強制的に行い、閾値以上に戻った場合に上記の走行制御を終了し、道路タイプの認識結果に基づく走行制御に切り替えてもよい。
【0070】
これにより、道路タイプを誤認識している可能性が高い状況下での乗員Pの指示による走行状態の切り替えを許容し、システム側の認識精度が高い状況下での乗員Pの指示による走行状態が切り替えを抑制することができるため、より適切な走行制御を行うことができる。
【0071】
<変形例>
上述の実施形態では、強制切替スイッチ24により受け付けられた切り替え操作に基づいて、第1走行状態から第2走行状態に強制的に切り替えることに代えて、システム側による道路タイプ等の認識結果に基づき第2走行状態が実行中である場合に、強制切替スイッチ24の切り替え操作により強制的に第1走行制御に切り替えられてもよい。
【0072】
また、実施形態では、走行状態ごと、または強制切替スイッチ24により受け付けられた切り替え操作に基づく走行制御の切り替えを行ったか否かによって、乗員Pまたは周囲への報知態様を異ならせたが、これに代えて(または加えて)、移動体1の実行中の運転モードごとに異なる報知態様で報知してもよい。
【0073】
[処理フロー]
図8は、実施形態の制御装置100により実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図8の例では、制御装置100により実行される各種処理のうち、特に走行状態の制御と報知処理を中心として説明する。図8の処理は、所定のタイミングで繰り返し実行されてよい。
【0074】
図8の例において、道路タイプ認識部120は、移動体1が走行中の道路の道路タイプを認識する(ステップS100)。次に、制御部140は、認識した道路タイプに応じた走行状態で移動体1を走行させる(ステップS110)。次に、制御部140は、走行状態を示す情報を乗員Pまたは周囲のうち一方または双方に報知する(ステップS120)。
【0075】
次に、制御部140は、乗員による走行状態の切り替え操作がされたか否かを判定する(ステップS130)。乗員による走行状態の切り替え操作がされたと判定した場合、制御部140は、移動体1が自動運転モードを実行中か否かを判定する(ステップS140)。自動運転モードを実行中ではないと判定した場合、制御部140は、切り替え操作に基づいて、乗員による解除操作がされるまで走行状態を強制的に切り替える(ステップS150)。次に、制御部140は、強制切替により切り替えられた走行状態で走行中であることを示す情報を乗員Pまたは周囲のうち一方または双方に報知する(ステップS160)。また、ステップS140において、自動運転モードを実行中であると判定した場合、制御部140は、切り替えができないことを示す情報を乗員Pに報知する(ステップS170)。これにより、本フローチャートの処理は終了する。また、ステップS130の処理において、乗員による走行制御の切り替え操作がされなかったと判定した場合、本フローチャートの処理は終了する。
【0076】
上述したステップS140の処理において、制御部140は、自動運転モードを実行中か否かに代えて、道路タイプの認識度合が閾値以上であるか否かを判定してもよく、走行状態を強制的に切り替えることができない他の所定条件を満たすか否かを判定してもよい。
【0077】
以上説明した実施形態によれば、一以上の乗員が搭乗し、車道と、車道と異なる所定領域との双方を移動可能な移動体1の制御装置100であって、移動体1の外部状況を検知する外界検知デバイス10の出力に基づいて、移動体が車道と所定領域とのうちどちらの道路タイプで移動しているかを認識する道路タイプ認識部120と、道路タイプ認識部120により認識された道路タイプに基づいて、移動体1の速度が第1速度に制限される第1走行状態と、移動体1の速度が第1速度よりも低い第2速度に制限される第2走行状態のうち何れかの走行状態で移動体を移動させる制御部140とを備え、制御部140は、移動体1が車道を移動していると認識された場合に第1走行状態で移動させ、移動体1が所定領域を移動していると認識された場合に第2走行状態で移動させ、乗員による走行状態の切り替え操作を受け付ける切替操作部により走行状態を切り替える操作がされた場合に、移動体1が車道または所定領域を移動していると認識された場合であっても制御中の走行状態を強制的に切り替えることにより、移動中の道路状況に応じて、より適切な走行状態で移動体を移動させることができる。
【0078】
上記説明した実施形態は、以下のように表現することができる。
一以上の乗員が搭乗し、車道と、車道と異なる所定領域との双方を移動可能な移動体を制御するコンピュータによって読み込み可能な命令(computer-readable instructions)を格納する記憶媒体(storage medium)と、
前記記憶媒体に接続されたプロセッサと、を備え、
前記プロセッサは、前記コンピュータによって読み込み可能な命令を実行することにより(the processor executing the computer-readable instructions to:)、
前記移動体の外部状況を検知する外界検知デバイスの出力に基づいて、前記移動体が車道と前記所定領域とのうちどちらの道路タイプで移動しているかを認識し、
認識された道路タイプに基づいて、前記移動体の速度が第1速度に制限される第1走行状態と、前記移動体の速度が前記第1速度よりも低い第2速度に制限される第2走行状態のうち何れかの走行状態で前記移動体を移動させ、
前記移動体が車道を移動していると認識された場合に前記第1走行状態で移動させ、
前記移動体が前記所定領域を移動していると認識された場合に前記第2走行状態で移動させ、
前記乗員による前記走行状態の切り替え操作を受け付ける切替操作部により前記走行状態を切り替える操作がされた場合に、前記移動体が車道または前記所定領域を移動していると認識された場合であっても制御中の走行状態を強制的に切り替える、
移動体の制御装置。
【0079】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0080】
10 外界検知デバイス
12 移動体センサ
14 操作子
16 内部カメラ
18 測位装置
20 通信装置
22 モード切替スイッチ
24 強制切替スイッチ
26 HMI
30 移動機構
40 駆動装置
50 外部報知装置
70 記憶装置
100 制御装置
120 道路タイプ認識部
130 物体認識部
140 制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8