(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-05-02
(45)【発行日】2025-05-14
(54)【発明の名称】電極アセンブリのタブ位置を補正する方法、機器、コンピュータ可読記憶媒体および積層機
(51)【国際特許分類】
H01M 10/04 20060101AFI20250507BHJP
H01M 6/02 20060101ALI20250507BHJP
H01M 10/0583 20100101ALI20250507BHJP
H01M 10/0585 20100101ALI20250507BHJP
H01M 50/531 20210101ALI20250507BHJP
【FI】
H01M10/04 Z
H01M6/02 A
H01M6/02 Z
H01M10/0583
H01M10/0585
H01M50/531
(21)【出願番号】P 2024513225
(86)(22)【出願日】2022-04-11
(86)【国際出願番号】 CN2022086121
(87)【国際公開番号】W WO2023197108
(87)【国際公開日】2023-10-19
【審査請求日】2024-02-27
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】524304976
【氏名又は名称】香港時代新能源科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CONTEMPORARY AMPEREX TECHNOLOGY (HONG KONG) LIMITED
【住所又は居所原語表記】13/F., LKF29, 29 Wyndham Street, Central, Hong Kong, China
(74)【代理人】
【識別番号】110000394
【氏名又は名称】弁理士法人岡田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】常文
(72)【発明者】
【氏名】胡軍
(72)【発明者】
【氏名】鄭秋輝
(72)【発明者】
【氏名】雷揚
(72)【発明者】
【氏名】盧浩冉
(72)【発明者】
【氏名】馮仕平
(72)【発明者】
【氏名】陳燦斌
(72)【発明者】
【氏名】呉卿
(72)【発明者】
【氏名】倪大軍
(72)【発明者】
【氏名】段彭飛
(72)【発明者】
【氏名】趙柏全
【審査官】森 透
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-027721(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第113782819(CN,A)
【文献】中国実用新案第214957025(CN,U)
【文献】中国実用新案第213752755(CN,U)
【文献】特開2021-051924(JP,A)
【文献】特開2016-001624(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/04
H01M 10/0585
H01M 50/531
H01M 10/0583
H01M 6/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極アセンブリのタブ位置を補正する方法であって、
前記電極アセンブリは、第1の方向に沿って交互に積載された負極板と正極板とを含み、前記方法は、
第1の極板アセンブリ中に連続する複数のタブに位置ずれが発生するか否かを決定することと、
連続する複数のタブに位置ずれが発生すれば、前記第1の極板アセンブリの切断位置を調整することによって、切断した後に得られる負極板又は正極板である第1の極板の幅を調整し、前記第1の極板アセンブリを切断した後に得られる複数の第1の極板のタブを位置合わせすることと、を含
み、
前述した、第1の極板アセンブリ中に連続する複数のタブに位置ずれが発生するか否かを決定することは、
タブ検出センサが第1の極板アセンブリにおけるi番目のタブ信号を感知した時に送信した感知信号にタイムスタンプを付加させ、前記タイムスタンプに基づいて、前記i番目のタブが検出された時刻をターゲット時刻として決定することと、
前記ターゲット時刻における前記i番目のタブの位置と予め設定された参照物質との間の位置関係を前記i番目の位置データとして決定することと、
前記第1の極板アセンブリにおけるi番目のタブのi番目の位置データと予め設定された位置データとの差に基づいて、前記i番目のタブに位置ずれの遅れ又は位置ずれの進みが発生するか否かを決定することであって、前記i番目の位置データは、前記i番目のタブと前記予め設定された参照物質との相対的な位置関係を示し、iは、正の整数を取ることと、
前記i番目のタブからi+j番目のタブにいずれも位置ずれの遅れが発生したり、いずれも位置ずれの進みが発生したりすると決定すれば、前記第1の極板アセンブリ中に前記i番目のタブからi+j番目のタブである前記連続する複数のタブに位置ずれが発生すると決定することと、を含み、
前述した、前記第1の極板アセンブリを切断した後に得られる複数の第1の極板のタブを位置合わせすることは、
前記第1の極板アセンブリ中に前記i番目のタブからi+j番目のタブである前記連続する複数のタブに位置ずれが発生するとの決定に基づいて行われる、
ことを特徴とする電極アセンブリのタブ位置を補正する方法。
【請求項2】
電極アセンブリのタブ位置を補正する方法であって、
前記電極アセンブリは、第1の方向に沿って交互に積載された負極板と正極板とを含み、前記方法は、
第1の極板アセンブリ中に連続する複数のタブに位置ずれが発生するか否かを決定することと、
連続する複数のタブに位置ずれが発生すれば、前記第1の極板アセンブリの切断位置を調整することによって、切断した後に得られる負極板又は正極板である第1の極板の幅を調整し、前記第1の極板アセンブリを切断した後に得られる複数の第1の極板のタブを位置合わせすることと、を含み、
前述した、連続する複数のタブに位置ずれが発生すれば、前記第1の極板アセンブリの切断位置を調整することは、
前記連続する複数のタブにいずれも位置ずれの遅れが発生すれば、且つ前記連続する複数のタブのタブ数が第1の閾値以上であれば、前記第1の極板アセンブリの切断位置を遅延させることによって、切断した後に得られる第1の極板の幅を増大させ、前記複数の第1の極板のタブを位置合わせすること
、
前記連続する複数のタブにいずれも位置ずれの進みが発生すれば、且つ前記連続する複数のタブのタブ数が第2の閾値以上であれば、前記第1の極板アセンブリの切断位置を前進させることによって、切断した後に得られる第1の極板の幅を減少させ、前記複数の第1の極板のタブを位置合わせすること、を含む、
ことを特徴とする
電極アセンブリのタブ位置を補正する方法。
【請求項3】
前記第1の極板アセンブリの切断位置を遅延させる距離は、第1の予め設定された距離であり、前記第1の予め設定された距離は、第1の極板の予め設定された基準幅の千分の五以下であり、及び/又は、
前記第1の極板アセンブリの切断位置を前進させる距離は、第2の予め設定された距離であり、前記第2の予め設定された距離は、第1の極板の予め設定された基準幅の千分の五以下である、
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前述した、連続する複数のタブに位置ずれが発生すれば、前記第1の極板アセンブリの切断位置を調整することは、
前記連続する複数のタブにいずれも位置ずれの遅れが発生すれば、且つ前記連続する複数のタブのタブ数が前記第1の閾値以下である第3の閾値以上であれば、前記第1の極板アセンブリの切断位置を前進させる操作を停止すること、及び/又は、
前記連続する複数のタブにいずれも位置ずれの進みが発生すれば、且つ前記連続する複数のタブのタブ数が前記第2の閾値以下である第4の閾値以上であれば、前記第1の極板アセンブリの切断位置を遅延させる操作を停止すること、を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の閾値は、前記第2の閾値に等しい、
ことを特徴とする請求項2~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前述した、前記第1の極板アセンブリにおけるi番目のタブのi番目の位置データと予め設定された位置データとの差に基づいて、前記i番目のタブに位置ずれの遅れ又は位置ずれの進みが発生するか否かを決定することは、
前記i番目の位置データと予め設定された位置データとの差がゼロよりも大きい第5の閾値以上であれば、前記i番目のタブに位置ずれの遅れが発生すると決定することと、
前記i番目の位置データと予め設定された位置データとの差がゼロよりも小さい第6の閾値以下であれば、前記i番目のタブに位置ずれの進みが発生すると決定することと、を含む、
ことを特徴とする請求項
1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の極板は、正極板であり、前記電極アセンブリは、前記複数の第1の極板を含む、
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記負極板の上面と下面に複数のスコアが交互に設置され、前記複数のスコアのうちの隣接する2つのスコアの間は、負極板領域であり、前記負極板は、複数の負極板領域と複数の前記正極板とが前記第1の方向に沿って交互に積層して設置されるように、スコアで折り曲げられるために用いられる、
ことを特徴とする請求項
7に記載の方法。
【請求項9】
前記方法は、
スコアを有する前記負極板の上面と下面に第1の分離膜と第2の分離膜をそれぞれ被覆することと、
前記負極板のスコア位置に基づいて、前記複数の負極板領域のうちの各負極板領域に1つの第1の極板が対応して設置されるように、切断された後の複数の第1の極板を前記第1の分離膜の上面と前記第2の分離膜の下面に順次設置することであって、前記負極板は、前記複数の負極板領域と前記複数の第1の極板とが前記第1の方向に沿って交互に積層して設置されるように、スコアで折り曲げられるために用いられ、且つ前記第1の分離膜と前記第2の分離膜は、前記各負極板領域と対応する第1の極板とを分離するために用いられることと、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項
8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の極板アセンブリにおけるi番目のタブのi番目の位置データを決定するための予め設定された参照物質は、
前記i番目のタブが位置する第1の極板に対応する負極板領域であるか、又は、
前記i番目のタブが位置する第1の極板に対応するスコアである、
ことを特徴とする請求項
8に記載の方法。
【請求項11】
電極アセンブリのタブ位置を補正する機器であって、
前記電極アセンブリは、第1の方向に沿って交互に積載された負極板と正極板とを含み、前記機器は、処理ユニットと極板切断ユニットとを含み、
前記処理ユニットは、
第1の極板アセンブリ中に連続する複数のタブに位置ずれが発生するか否かを決定することと、
連続する複数のタブに位置ずれが発生すれば、前記極板切断ユニットが前記第1の極板アセンブリを切断する位置を調整することによって、切断した後に得られる負極板又は正極板である第1の極板の幅を調整し、前記第1の極板アセンブリを切断した後に得られる複数の第1の極板のタブを位置合わせすることと、に用いられ
、
前述した、第1の極板アセンブリ中に連続する複数のタブに位置ずれが発生するか否かを決定することは、
タブ検出センサが第1の極板アセンブリにおけるi番目のタブ信号を感知した時に送信した感知信号にタイムスタンプを付加させ、前記タイムスタンプに基づいて、前記i番目のタブが検出された時刻をターゲット時刻として決定することと、
前記ターゲット時刻における前記i番目のタブの位置と予め設定された参照物質との間の位置関係を前記i番目の位置データとして決定することと、
前記第1の極板アセンブリにおけるi番目のタブのi番目の位置データと予め設定された位置データとの差に基づいて、前記i番目のタブに位置ずれの遅れ又は位置ずれの進みが発生するか否かを決定することであって、前記i番目の位置データは、前記i番目のタブと前記予め設定された参照物質との相対的な位置関係を示し、iは、正の整数を取ることと、
前記i番目のタブからi+j番目のタブにいずれも位置ずれの遅れが発生したり、いずれも位置ずれの進みが発生したりすると決定すれば、前記第1の極板アセンブリ中に前記i番目のタブからi+j番目のタブである前記連続する複数のタブに位置ずれが発生すると決定することと、を含み、
前述した、前記第1の極板アセンブリを切断した後に得られる複数の第1の極板のタブを位置合わせすることは、
前記第1の極板アセンブリ中に前記i番目のタブからi+j番目のタブである前記連続する複数のタブに位置ずれが発生するとの決定に基づいて行われる、
ことを特徴とする電極アセンブリのタブ位置を補正する機器。
【請求項12】
コンピュータに請求項1~4のいずれか一項に記載の方法を実行させるコンピュータプログラムを記憶するために用いられる、
ことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項13】
第1の方向に沿って交互に積載された負極板と正極板とを含む電極アセンブリを加工するために用いられ、
請求項
11に記載の電極アセンブリのタブ位置を補正する機器を含む、
ことを特徴とする積層機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、電池技術分野に関し、特に電極アセンブリのタブ位置を補正する方法及び機器に関する。
【背景技術】
【0002】
電池の省エネ排出削減は、自動車産業の持続可能な発展のキーであり、電動車両は、その省エネと環境保護の優位性のため、自動車産業の持続可能な発展の重要な構成部分となっている。電動車両にとって、電池技術は、その開発に関わる重要な要素である。
【0003】
通常、電池は、複数の電池単体からなり、各電池単体には、負極板と正極板からなり、金属イオンが正極板と負極板との間に移動することによって電力が発生する電極アセンブリが含まれる。極板は、その幅方向の端面に沿ってタブが突設される。タブの加工は、電池の品質と安全に関わり、タブ位置ずれの問題が発生すれば、電池単体の加工不良を招く。
【発明の概要】
【0004】
本願の実施例は、タブの位置を効果的に補正し、電極アセンブリの性能と加工効率を向上させることができる電極アセンブリのタブ位置を補正する方法及び機器を提供する。
【0005】
第1の態様によると、電極アセンブリのタブ位置を補正する方法を提供し、前記電極アセンブリは、第1の方向に沿って交互に積載された負極板と正極板とを含み、前記方法は、第1の極板アセンブリ中に連続する複数のタブに位置ずれが発生するか否かを決定することと、連続する複数のタブに位置ずれが発生すれば、前記第1の極板アセンブリの切断位置を調整することによって、切断した後に得られる負極板又は正極板である第1の極板の幅を調整し、前記第1の極板アセンブリを切断した後に得られる複数の第1の極板のタブを位置合わせすることと、を含む。
【0006】
そのため、本願の実施例の電極アセンブリのタブ位置を補正する方法は、連続する複数のタブに位置ずれの遅れ又は位置ずれの進みが発生する場合、第1の極板を切断する位置を調整することによって、幅が異なる複数の第1の極板を取得することができるとともに、該複数の第1の極板の積載位置を調整し、さらにタブの相対的な位置を調整することができ、本来遅れたり進んだりしたタブをほぼ位置合わせした状態に調整することができ、タブ位置ずれによる電極アセンブリの加工不良の問題を避け、つまり電池単体の加工不良の問題を避け、さらに電池単体の加工効率と製品品質を向上させる。
【0007】
いくつかの実施例では、前述した、連続する複数のタブに位置ずれが発生すれば、前記第1の極板アセンブリの切断位置を調整することは、前記連続する複数のタブにいずれも位置ずれの遅れが発生すれば、且つ前記連続する複数のタブのタブ数が第1の閾値以上であれば、前記第1の極板アセンブリの切断位置を遅延させることによって、切断した後に得られる第1の極板の幅を増大させ、前記複数の第1の極板のタブを位置合わせすること、及び/又は、前記連続する複数のタブにいずれも位置ずれの進みが発生すれば、且つ前記連続する複数のタブのタブ数が第2の閾値以上であれば、前記第1の極板アセンブリの切断位置を前進させることによって、切断した後に得られる第1の極板の幅を減少させ、前記複数の第1の極板のタブを位置合わせすること、を含む。
【0008】
設定された第1の閾値と第2の閾値によって、個別のタブに位置ずれの遅れ又は位置ずれの進みが発生するか、又は個別のタブにしわ等の問題が現れる場合、タブの位置を調整する必要があると誤判定することを避けることができ、補正の正確度を向上させることができる。
【0009】
いくつかの実施例では、前記第1の極板アセンブリの切断位置を遅延させる距離は、第1の予め設定された距離であり、前記第1の予め設定された距離は、第1の極板の予め設定された基準幅の千分の五以下であり、及び/又は、前記第1の極板アセンブリの切断位置を前進させる距離は、第2の予め設定された距離であり、前記第2の予め設定された距離は、第1の極板の予め設定された基準幅の千分の五以下である。
【0010】
このように、遅延距離が大きすぎて位置ずれ調整幅が大きすぎ、本来の位置ずれの遅れ状態が位置ずれの進み状態に調整されることを避けることができ、又は前進距離が大きすぎて位置ずれ調整幅が大きすぎ、本来の位置ずれの進み状態が位置ずれの遅れ状態に調整され、依然として電極アセンブリの加工不良を招くことを避けることができる。また、遅延距離が大きすぎて切断された第1の極板の幅が大きすぎ、第1の極板の幅が大きすぎる場合、電池単体の使用プロセスにおいてリチウムの析出現象を引き起こす可能性があることを避けることもでき、又は前進距離が大きすぎて第1の極板の幅が小さすぎ、電極アセンブリがグループ化した電池単体の容量に深刻な影響を与えることを避けることもできる。
【0011】
いくつかの実施例では、前述した、連続する複数のタブに位置ずれが発生すれば、前記第1の極板アセンブリの切断位置を調整することは、前記連続する複数のタブにいずれも位置ずれの遅れが発生すれば、且つ前記連続する複数のタブのタブ数が前記第1の閾値以下である第3の閾値以上であれば、前記第1の極板アセンブリの切断位置を前進させる操作を停止すること、及び/又は、前記連続する複数のタブにいずれも位置ずれの進みが発生すれば、且つ前記連続する複数のタブのタブ数が前記第2の閾値以下である第4の閾値以上であれば、前記第1の極板アセンブリの切断位置を遅延させる操作を停止すること、を含む。このように、本来の前進切断操作又は遅延切断操作を継続して実行してかえってタブ位置ずれを引き起こすことを速やかに避けることができる。
【0012】
いくつかの実施例では、前記第1の閾値は、前記第2の閾値に等しい。
【0013】
いくつかの実施例では、前述した、第1の極板アセンブリ中に連続する複数のタブに位置ずれが発生するか否かを決定することは、前記第1の極板アセンブリにおけるi番目のタブのi番目の位置データと予め設定された位置データとの差に基づいて、前記i番目のタブに位置ずれの遅れ又は位置ずれの進みが発生するか否かを決定することであって、前記i番目の位置データは、前記i番目のタブと予め設定された参照物質との相対的な位置関係を示し、iは、正の整数を取ることと、前記i番目のタブからi+j番目のタブにいずれも位置ずれの遅れが発生したり、いずれも位置ずれの進みが発生したりすると決定すれば、前記第1の極板アセンブリ中に前記i番目のタブからi+j番目のタブである前記連続する複数のタブに位置ずれが発生すると決定することと、を含む。
【0014】
i番目のタブからi+j番目のタブにいずれも位置ずれの遅れが発生したり、いずれも位置ずれの進みが発生したりするか否かを決定することによって、連続する複数のタブに位置ずれが発生するか否かを決定し、連続する複数のタブに位置ずれが発生する場合、第1の極板アセンブリを切断する位置を速やかに調整し、さらにタブの位置を調整することができる。
【0015】
いくつかの実施例では、前述した、第1の極板アセンブリにおけるi番目のタブのi番目の位置データと予め設定された位置データとの差に基づいて、前記i番目のタブに位置ずれの遅れ又は位置ずれの進みが発生するか否かを決定することは、前記i番目の位置データと予め設定された位置データとの差がゼロよりも大きい第5の閾値以上であれば、前記i番目のタブに位置ずれの遅れが発生すると決定することと、前記i番目の位置データと予め設定された位置データとの差がゼロよりも小さい第6の閾値以下であれば、前記i番目のタブに位置ずれの進みが発生すると決定することと、を含む。
【0016】
いくつかの実施例では、前記方法は、前記i番目の位置データを決定することをさらに含む。
【0017】
いくつかの実施例では、前述した、前記i番目の位置データを決定することは、前記i番目のタブが検出された時刻をターゲット時刻として決定することと、前記ターゲット時刻における前記i番目のタブの位置と前記予め設定された参照物質との間の位置関係を前記i番目の位置データとして決定することと、を含む。
【0018】
タブ検出センサがタブを感知して処理ユニットに感知信号を送信し、該処理ユニットが該信号を受信した時までに、該処理ユニットが該i番目のタブのi番目の位置データを正確に決定しないことを招く信号伝送に必要とする時間差が存在する可能性があるため、該タブ検出センサがタブを感知した時に送信した感知信号にタイムスタンプを増加させる方式で、タブが検出されたターゲット時刻を記録し、且つ該ターゲット時刻に基づいてi番目の位置データを決定し、計算誤差を減少させ又は避けることができる。
【0019】
いくつかの実施例では、前記第1の極板は、正極板であり、前記電極アセンブリは、前記複数の第1の極板を含む。
【0020】
いくつかの実施例では、前記負極板の上面と下面に複数のスコアが交互に設置され、前記複数のスコアのうちの隣接する2つのスコアの間は、負極板領域であり、前記負極板は、複数の負極板領域と複数の前記正極板とが前記第1の方向に沿って交互に積層して設置されるように、スコアで折り曲げられるために用いられる。
【0021】
いくつかの実施例では、前記方法は、スコアを有する前記負極板の上面と下面に第1の分離膜と第2の分離膜をそれぞれ被覆することと、前記負極板のスコア位置に基づいて、前記複数の負極板領域のうちの各負極板領域に1つの第1の極板が対応して設置されるように、切断された後の複数の第1の極板を前記第1の分離膜の上面と前記第2の分離膜の下面に順次設置することであって、前記負極板は、前記複数の負極板領域と前記複数の第1の極板とが前記第1の方向に沿って交互に積層して設置されるように、スコアで折り曲げられるために用いられ、且つ前記第1の分離膜と前記第2の分離膜は、前記各負極板領域と対応する第1の極板とを分離するために用いられることと、をさらに含む。負極板にスコアが設置されるため、自由落下積載のプロセスにおいて、スコアに異なる方向の繰り返し折り曲げが発生し、複数の負極板領域と複数の第1の極板とが第1の方向に沿って交互に積層して設置されることを実現することができ、さらに電極アセンブリを形成することができる。
【0022】
いくつかの実施例では、前記予め設定された参照物質は、前記i番目のタブが位置する第1の極板に対応する負極板領域であるか、又は、前記i番目のタブが位置する第1の極板に対応するスコアである。
【0023】
第2の態様によると、上記第1の態様における方法を実行するための電極アセンブリのタブ位置を補正する機器を提供し、具体的には、該機器は、上記第1の態様の方法を実行するユニットを含む。
【0024】
第3の態様によると、プロセッサとメモリとを含む電極アセンブリのタブ位置を補正する機器を提供し、該メモリは、コンピュータプログラムを記憶するために用いられ、該プロセッサは、該メモリにおいて記憶されるコンピュータプログラムを呼び出して運行し、上記第1の態様における方法を実行するために用いられる。
【0025】
第4の態様によると、コンピュータに上記第1の態様における方法を実行させるコンピュータプログラムを記憶するためのコンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【0026】
第5の態様によると、コンピュータに上記第1の態様における方法を実行させるコンピュータプログラムコマンドを含むコンピュータプログラム製品を提供する。
【0027】
第6の態様によると、コンピュータ上で運行する時、コンピュータに上記第1の態様における方法を実行させるコンピュータプログラムを提供する。
【0028】
第7の態様によると、第1の方向に沿って交互に積載された負極板と正極板とを含む電極アセンブリを加工するための積層機を提供し、前記積層機は、上記第2の態様における電極アセンブリのタブ位置を補正する機器を含む。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本願の一実施例が開示した電極アセンブリのタブ位置を補正する方法の概略的フローチャートである。
【
図2】本願の一実施例が開示した電池単体の分解構造概略図である。
【
図3】本願の一実施例が開示した電極アセンブリの断面概略図である。
【
図4】本願の別の実施例が開示した電極アセンブリの断面概略図である。
【
図5】本願の一実施例が開示した電極アセンブリを加工するための機器の概略図である。
【
図6】本願の一実施例が開示した第1の極板アセンブリの切断位置を調整する概略図である。
【
図7】本願の一実施例が開示した別の電極アセンブリのタブ位置を補正する方法の概略的フローチャートである。
【
図8】本願の一実施例が開示した別の電極アセンブリのタブ位置を補正する機器の概略的ブロック図である。
【
図9】本願の一実施例が開示したさらに別の電極アセンブリのタブ位置を補正する機器の概略的ブロック図である。
【0030】
図面において、図面は、実際の縮尺に応じて描かれるものではない。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、図面と実施例を結び付けて、本願の実施形態をさらに詳しく記述する。以下の実施例の詳細な記述と図面は、本願の原理を例示的に説明するためのものであるが、本願の範囲を限定するために使用されることはできず、即ち、本願は、記述される実施例に限定されない。
【0032】
本願の記述において、説明すべきことは、特に説明がない限り、「複数」の意味は2つ以上であり、「上」、「下」、「左」、「右」、「内」、「外」などの用語により示される方位又は位置関係は、示された装置又は素子が特定の方位を有しなければならず、特定の方位で構成及び操作されなければならないことを示したり、暗示したりするのではなく、本願を容易に説明し、説明を単純化するためだけのものであるため、本願の限定として理解されるべきではない。さらに、「第1」、「第2」、「第3」などの用語は、記述する目的にのみ用いられ、相対的な重要性を指示又は示唆するものとして理解されるべきではない。「垂直」とは、厳密な意味での垂直ではなく、誤差許容範囲内である。「平行」とは、厳密な意味での平行ではなく、誤差許容範囲内である。
【0033】
下記の記述に現れる方位用語は、いずれも図面に示す方向であり、本願の具体的な構造を限定するものではない。なお、本願の記述において、説明すべきことは、別途明確な規定や限定がない限り、「取付」、「連結」、「接続」という用語は、広く理解する必要がある。例えば、固定するように接続されてもよく、着脱可能に接続されてもよく、又は一体的に接続されてもよい。直接連結してもよく、中間仲介部材によって間接的に連結してもよい。当業者にとって、本願における上記の用語の具体的な意味は、具体的な状況に応じて理解されてもよい。
【0034】
本願の実施例では、同じ符号は、同じ部品を表し、且つ簡潔にするために、異なる実施例では、同じ部品に対する詳細な説明を省略する。理解すべきことは、添付図面に示される本願の実施例における様々な部品の厚さ、縦横等のサイズ、及び集積装置の全体的厚さ、縦横等のサイズは、例示的な説明に過ぎず、本願にいずれの限定を構成しない。
【0035】
本願において「実施例」と言及する場合、実施例と合わせて記述された特定の特徴、構造又は特性が本願の少なくとも1つの実施例に含まれ得ることを意味する。明細書における各箇所に記載された該語句は、必ずしも全てが同じ実施例を指すものではなく、他の実施例と相互排他する独立した又は代替的な実施例でもない。当業者は、本願に記載の実施例が他の実施例と組み合わせ得ることを明示的及び暗黙的に理解することができる。
【0036】
好ましい実施例を参照して本願を記述したが、本願の範囲から逸脱することなく、それに対して様々な改善を行うことができ、そのうちの部材を同等のものに置き換えることができる。特に、構造上の矛盾がない限り、各実施例で言及される各技術的特徴はいずれも、任意の方法で組み合わせることができる。本願は、本明細書に開示される特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に含まれるすべての技術的解決手段を含む。
【0037】
本願で言及した電池は、より高い電圧と容量を提供するために1つ又は複数の電池単体を含む単一の物理的モジュールを指す。例えば、本願に言及される電池には、電池モジュール又は電池パックなどが含まれてもよい。電池は、一般的には、1つ又は複数の電池単体をパッケージングするためのケースを含む。ケースは、液体又はその他の異物が電池単体の充電又は放電に影響を与えることを回避することができる。
【0038】
いくつかの実施例では、電池単体は、リチウムイオン二次電池、リチウムイオン一次電池、リチウム硫黄電池、ナトリウムリチウムイオン電池、ナトリウムイオン電池又はマグネシウムイオン電池などを含んでもよく、本願の実施例は、それを限定しない。通常、電池単体は、電池セルと呼ばれてもよい。電池単体は、円柱体、扁平体、長方体、又はその他の規則的又は不規則的な形状であってもよい。本願の実施例の技術案は、任意の形状の電池単体に用いることができる。
【0039】
電池単体は、正極板、負極板と分離膜で構成される電極アセンブリと、電解液とを含む。電池単体は、主に金属イオンが正極板と負極板との間で移動することにより動作する。正極板は、正極集電体と正極活物質層とを含み、正極活物質層は、正極集電体の表面に塗布されており、正極活物質層が塗布されていない集電体は、正極活物質層が塗布された集電体から突出しており、正極活物質層が塗布されていない集電体は、正極タブとされる。リチウムイオン電池を例にして、正極集電体の材料は、アルミニウムであってもよく、正極活物質は、コバルト酸リチウム、リン酸鉄リチウム、三元リチウム又はマンガン酸リチウムなどであってもよい。負極板は、負極集電体と負極活物質層とを含み、負極活物質層は、負極集電体の表面に塗布されており、負極活物質層が塗布されていない集電体は、負極活物質層が塗布された集電体から突出しており、負極活物質層が塗布されていない集電体は、負極タブとされる。負極集電体の材料は、銅であってもよく、負極活物質は、炭素又はシリコンなどであってもよい。大電流を流しても溶断が生じないように、正極タブは、複数で積層されており、負極タブは、複数で積層されている。分離膜の材質は、例えば、ポリプロピレン(Polypropylene、PP)又はポリエチレン(Polyethylene、PE)等であってもよい。
【0040】
電池技術の発展は、多岐にわたる設計因子、例えば、エネルギー密度、サイクル寿命、放電容量、充放電レートなどの性能パラメータを同時に考慮しなければならず、また、電池の加工効率を考慮する必要もあり、ここで、タブの加工は、電池単体の品質と安全に直接関係し、電池の性能と安全にも関係する。例えば、積層型の電極アセンブリに対して、製作プロセスにおいて、正極板のタブ又は負極板のタブは、ダイカットサイズの差異、極板駆動機構のスリップ等の要素の影響で、タブ位置ずれの問題が現れやすく、これは、電池単体の加工不良を招き、電池単体の合格率を確保するように、タブ位置ずれを避けるか、又は位置ずれのタブを速やかに調整する必要がある。
【0041】
そのため、本願の実施例は、積層型の電極アセンブリのタブの補正に適用される電極アセンブリのタブ位置を補正する方法及び機器を提供する。該方法は、第1の極板アセンブリ中に連続する複数のタブに位置ずれが発生する場合、該第1の極板アセンブリの切断位置を調整することによって、切断した後に得られる第1の極板の幅を調整し、該第1の極板アセンブリを切断した後に得られる複数の第1の極板のタブを位置合わせする。このように、タブに位置ずれが発生する場合、例えば位置ずれの遅れ又は位置ずれの進みが発生する場合、第1の極板を切断する位置を調整することによって、幅が異なる複数の第1の極板を取得することができるとともに、該複数の第1の極板の積載位置を調整し、さらにタブの相対的な位置を調整することができ、本来位置ずれの遅れたり進んだりしたタブをほぼ位置合わせした状態に調整することができ、タブ位置ずれによる電極アセンブリの加工不良の問題を避け、つまり電池単体の加工不良の問題を避け、さらに電池単体の加工効率と製品品質を向上させる。
【0042】
図1は、本願の実施例の電極アセンブリのタブ位置を補正する方法100の概略的フローチャートを示す。該方法100は、第1の方向に沿って交互に積載された負極板と正極板とを含む電極アセンブリのタブ補正プロセスに用いることができる。
図1に示すように、該方法100は、第1の極板アセンブリ中に連続する複数のタブに位置ずれが発生するか否かを決定するS110と、連続する複数のタブに位置ずれが発生すれば、該第1の極板アセンブリの切断位置を調整することによって、切断した後に得られる負極板又は正極板である第1の極板の幅を調整し、該第1の極板アセンブリを切断した後に得られる複数の第1の極板のタブを位置合わせするS120とを含む。
【0043】
理解すべきことは、本願の実施例の第1の極板アセンブリは、複数の第1の極板に切断するために用いることができ、該第1の極板は、電極アセンブリを積載形成するために用いられるように、負極板又は正極板であってもよい。
【0044】
本願の実施例の電極アセンブリのタブ位置を補正する方法100は、連続する複数のタブに位置ずれが発生する場合、例えば位置ずれの遅れ又は位置ずれの進みが発生する場合、第1の極板を切断する位置を調整することによって、幅が異なる複数の第1の極板を取得することができるとともに、該複数の第1の極板の積載位置を調整し、さらにタブの相対的な位置を調整することができ、本来位置ずれの遅れたり進んだりしたタブをほぼ位置合わせした状態に調整することができ、タブ位置ずれによる電極アセンブリの加工不良の問題を避け、つまり電池単体の加工不良の問題を避け、さらに電池単体の加工効率と製品品質を向上させる。
【0045】
理解すべきことは、本願の実施例の方法100は、電池単体内に設置される電極アセンブリのタブの補正プロセスに用いることができる。
図2は、本願の実施例の電池単体の分解構造概略図を示す。
図2に示すように、電池単体は、1つ又は複数の電極アセンブリ22及び該電極アセンブリ22を収容するためのハウジング21を含んでもよい。
【0046】
理解すべきことは、
図2に示すように、本願の実施例のハウジング21は、多面体構造であってもよい。具体的には、該ハウジング21は、筐体211と蓋板212とを含んでもよく、ここで、該筐体211は、少なくとも一端が開口を形成する中空構造であってもよく、蓋板212の形状は、筐体211の形状に適応してもよく、蓋板212は、ハウジング21が電池単体20の内部環境と外部環境とを遮断するように、筐体211の開口をカバーするために用いられる。筐体211が一端が開口を形成する中空構造であれば、
図2に示すように、蓋板212は、1つとして設定されてもよく、これと異なり、筐体211が、対向する両端が開口を形成する中空構造であり、蓋板212は、2つとして設定されてもよく、2つの蓋板212は、筐体211の両端の開口をそれぞれカバーする。
【0047】
本願の実施例の筐体211の材質は、銅、鉄、アルミニウム、鋼、アルミニウム合金等の複数種類であってもよい。蓋板212の材質は、例えば、銅、鉄、アルミニウム、鋼、アルミニウム合金等の複数種類であってもよく、蓋板212の材質と筐体211の材質は、同じであってもよいし、異なってもよい。
【0048】
本願の実施例のハウジング21は、円柱体、長方体等の複数の形状であってもよい。筐体211と蓋板212との形状が相互に嵌合し、例えば、
図2に示すように、筐体211は、長方体構造であってもよく、蓋板212は、筐体211に適応する矩形板状構造である。
【0049】
説明しやすくするために、本願は、ハウジング21が長方体であることを例とする。具体的には、
図2に示すように、ハウジング21は、一端が開口する中空構造である筐体211と、筐体211の開口をカバーし、電極アセンブリ22を配置する閉塞されたキャビティを形成するための蓋板212と、を含む。
【0050】
選択的に、本願の実施例のハウジング21には複数の部品が設置されてもよい。例えば、
図2に示すように、該電池単体20は、放圧機構213をさらに含んでもよく、該放圧機構213は、ハウジング21のいずれか1つの壁に設置されてもよく、例えば、
図2は、該放圧機構213が蓋板212上に位置していることを例示している。具体的には、放圧機構213は、電池単体20の内圧又は温度が閾値に達した時に作動して内圧又は温度を逃がすためのものである。
【0051】
電池にとって、主な安全上の危険は、充電と放電プロセスから発生し、電池の安全性能を向上させるために、電池単体20には、一般的に放圧機構213が設置される。放圧機構213は、電池単体20の内圧又は温度が所定の閾値に達した時に作動して内圧又は温度を逃がす素子又は部品を指す。該所定の閾値は、設計ニーズの異なりに応じて調整を行うことができる。前記所定の閾値は、電池単体20における正極板、負極板、電解液と分離膜のうちの1つ又は複数の材料に依存することができる。放圧機構213は、蓋板212上のスコアによって実現されてもよく、又は圧力に敏感又は温度に敏感な素子又は部品などを採用してもよく、すなわち、電池単体20の内圧又は温度が所定の閾値に達した時、放圧機構213が作動し、それにより、内圧又は温度を逃すためのチャンネルを形成する。
【0052】
本願で言及された「作動」は、放圧機構213が動作して、電池単体20の内圧及び温度が逃されることを指す。放圧機構213が発生した動作は、放圧機構213のうちの少なくとも一つの部分の破裂、引き裂かれ又は溶融等を含んでもよいが、それらに限らない。放圧機構213が作動した後、電池単体20の内部の高温高圧物質は、排出物として放圧機構213から外向きに排出される。この方式で、圧力又は温度が制御可能である場合には、電池単体20の圧力を逃がすことができ、それによって潜在的なより深刻な事故の発生を避けることができる。
【0053】
本願で言及された電池単体20の排出物は、電解液、溶解又は分裂された正極板又は負極板、分離膜の破片、反応して発生した高温高圧気体、火炎等を含むが、それらに限らない。
【0054】
電池単体20上の放圧機構213は、電池の安全性に対して重要な影響を及ぼす。例えば、電池単体20に短絡、過充電等の現象が発生する時、電池単体20の内部に熱暴走が発生して圧力又は温度が急激に上昇する可能性がある。このような場合に、放圧機構213の作動により、内圧及び温度を外向きにリリースして、電池単体20の爆発、発火を防止することができる。
【0055】
該電池単体20において、筐体211の内部は、電極アセンブリ22を収容するために用いられ、実際の使用必要に応じて、筐体211内の電極アセンブリ22は、1つ又は複数として設定されてもよい。例えば、
図2は、電池単体20が第1の方向Xに沿って配列される4つの電極アセンブリ22を含むことを例とするが、本願の実施例は、それに限らない。
【0056】
本願の実施例の電極アセンブリ22は、電池単体20中に電気化学反応が発生する部品である。電極アセンブリ22は、円柱体、長方体等であってもよく、電極アセンブリ22が円柱体構造であれば、筐体211は、円柱体構造であってもよく、電極アセンブリ22が長方体構造であれば、筐体211は、長方体構造であってもよい。
【0057】
いずれか1つの電極アセンブリ22に対して、電極アセンブリ22は、タブ222と本体部221とを含んでもよい。具体的には、
図2に示すように、電極アセンブリ22は、少なくとも2つのタブ222を含んでもよく、該2つのタブ222は、正極板上に正極活物質層が塗布されていない部分で積層して形成されることができる正極タブ222aと、負極板上に負極活物質層が塗布されていない部分で積層して形成されることができる負極タブ222bとを含んでもよい。
【0058】
本願の実施例のハウジング21上に、電池単体20の電力を出力するように、電極アセンブリ22に電気的に接続されるための電極端子214がさらに設置される。例えば、
図2に示すように、該電池単体20は、蓋板212上に設置されてもよい少なくとも2つの電極端子214をさらに含んでもよい。蓋板212は、一般的には平板形状であり、2つの電極端子214は、蓋板212の平板表面上に固定され、2つの電極端子214は、それぞれ正極電極端子214aと負極電極端子214bである。各電極端子214に、蓋板212と電極アセンブリ22との間に位置し、電極アセンブリ22と電極端子214との電気的接続を実現するための1つの接続部材
23がそれぞれ対応して設置される。具体的には、
図2に示すように、電極アセンブリ22の正極タブ222aは、1つの接続部材30によって正極電極端子214aに接続されることができ、電極アセンブリ22の負極タブ222bは、別の接続部材30によって負極電極端子214bに接続される。
【0059】
理解すべきことは、本願の実施例の該電極アセンブリ22の本体部221は、正極板上に正極活物質層が塗布されている部分と負極板上に負極活物質層が塗布されている部分で積層して形成されることができる。このような積層型の電極アセンブリ22については、複数の方式で極板を積層することができる。
【0060】
選択的に、一つの実施例として、
図3は、本願の実施例の電極アセンブリ22の一つの可能な断面概略図を示す。該断面は、第1の方向Xに平行である。
図3に示すように、電極アセンブリ22の本体部は、第1の方向Xに沿って交互に積層して設置される複数の第1の極板221bと複数の第2の極板221aとを含む。
【0061】
図3に示すように、電極アセンブリ22の極板の間には、隣接する第1の極板221bと第2の極板221aとを絶縁分離するためのセパレータ221cをさらに含む。
【0062】
いくつかの実施例では、積層型の電極アセンブリ22は、他の方式で積載されてもよい。具体的には、
図4は、本願の実施例の電極アセンブリ22の別の可能な断面概略図を示す。該断面は、第1の方向Xに平行である。
図4に示すように、電極アセンブリ22は、第2の極板221aと複数の第1の極板221bとを含み、第2の極板221aは、複数の積層セグメント221dと複数の折り曲げセグメント221eとを含み、折り曲げセグメント221eは、隣接する2つの積層セグメント221dを接続するために用いられ、複数の第1の極板221bは、複数の積層セグメント221dと第1の方向Xに沿って交互に積層して設置される。
【0063】
図4に示すように、電極アセンブリ22の複数の極板の間には、第2の極板221aと第1の極板221bとを絶縁分離するためのセパレータ221cをさらに含む。
【0064】
理解すべきことは、上記
図3と
図4の第2の極板221aと第1の極板221bは、極性が逆な2つの極板である。例えば、第1の極板221bが正極板であれば、第2の極板221aは負極板であり、第1の極板221bが負極板であれば、第2の極板221aは正極板である。
図3~
図4に示されるのは、第2の極板221aが負極板であり、第1の極板221bが正極板である方案であり、このように、負極板は、正極板を被覆し、リチウムの析出を避けることができる。
【0065】
理解すべきことは、本願の実施例の方法100は、上記いずれか1つの電極アセンブリ22に用いることができ、説明しやすくするために、以下は、主に
図4に示される電極アセンブリ22を例として説明し、すなわち
図4に示される正極板221bに対応するタブを補正することを例とするが、本願の実施例は、それに限らない。例えば、該方法100は、同様に
図3に示される第1の極板221b及び/又は第2の極板221aのタブ補正に用いることができ、簡潔にするために、これ以上説明しない。
【0066】
図5は、本願の実施例の電極アセンブリ
22を加工するための機器300の概略図を示す。ここで、該機器300は、電極アセンブリ
22を加工するために用いることができ、例えば、該機器300は、積層機であってもよい。
図6は、本願の実施例の第1の極板アセンブリ2212の切断位置を調整する概略図を示す。該
図6は、第1の極板アセンブリ2212の局所のみを示す。以下では、
図4~
図6を結び付けて、本願の実施例の電極アセンブリ22の加工プロセスについて詳細に記述する。
【0067】
図4~
図5に示すように、ここで第1の極板アセンブリ2212が切断して正極板221bを取得するために用いられることを例として、すなわち第1の極板221bは、正極板であり、電極アセンブリ
22は、複数の第1の極板221bを含む。
【0068】
それに対応して、負極板2211は、切断して得られた第1の極板と交互に積載し、電極アセンブリ
22を形成するために用いられる。具体的には、
図4から
図5に示すように、負極板2211の上面と下面に複数のスコア2211aと2211bが交互に設置され、複数のスコア2211aと2211bのうちの隣接する2つのスコアの間は、負極板領域であり、負極板2211は、複数の負極板領域と複数の正極板221bとが第1の方向Xに沿って交互に積層して設置されるように、スコア2211aと2211bで折り曲げられるために用いられる。
【0069】
図4と
図5に示すように、負極板2211の上面と下面に複数のスコア2211aと2211bが交互に設置され、ここで、上面のスコア2211aは、負極板2211を下向きに折り曲げるために用いることができ、下面のスコア2211bは、負極板2211を上向きに折り曲げるために用いることができる。具体的には、折り曲げた後に形成された電極アセンブリ
22において、
図4における負極板2211の各折り曲げセグメント221eは、
図5における負極板2211のスコア2211a又は2211bを含み、
図5における隣接する2つのスコア2211aと2211bとの間の負極板領域の少なくとも一部は、
図4における負極板2211の積層セグメント221dを形成するために用いられる。
【0070】
理解すべきことは、本願の実施例の負極板2211の上面と下面に交互に設置される複数のスコア2211aと2211bとの間の間隔は、実際の応用に応じて設定することができ、例えば、電池単体に必要とする容量に応じて設定することができ、本願の実施例は、それに限らない。また、負極板2211の上面と下面に交互に設置される複数のスコア2211aと2211bは、均一に分布し、得られた複数の負極板領域又は複数の積層セグメント221dのサイズが等しいことが確保され、さらに電極アセンブリの品質が確保される。
【0071】
選択的に、
図4~
図5に示すように、本願の実施例の電極アセンブリを加工する方法又は本願の実施例の方法100は、スコア2211aと2211bを有する負極板2211の上面と下面に第1の分離膜2213と第2の分離膜2214をそれぞれ被覆することをさらに含んでもよい。電極アセンブリ
22を加工する場合、スコア2211aと2211bが設置される負極板2211に対して、それぞれその上面に第1の分離膜2213を被覆し、下面に第2の分離膜2214を被覆することができる。例えば、機器300は、負極複合ロール301を含んでもよく、第1の分離膜2213と第2の分離膜2214が被覆される負極板2211は、該負極複合ロール301を介して複合される。
【0072】
さらに、本願の実施例の電極アセンブリを加工する方法又は本願の実施例の方法100は、負極板2211のスコア2211aと2211bの位置に基づいて、複数の負極板領域のうちの各負極板領域に1つの第1の極板221bが対応して設置されるように、切断された後の複数の第1の極板221bを第1の分離膜2213の上面と第2の分離膜2214の下面に順次設置することであって、負極板2211は、複数の負極板領域と複数の第1の極板221bとが第1の方向Xに沿って交互に積層して設置されるように、スコアで折り曲げられるために用いられ、且つ第1の分離膜2213と第2の分離膜2214は、各負極板領域と対応する第1の極板221bとを分離するために用いられることをさらに含んでもよい。
【0073】
図4~
図5に示すように、第1の極板アセンブリ2212を切断することによって複数の第1の極板221bを取得することができ、負極板2211のスコア2211aと2211bの位置に基づいて、切断された後の複数の第1の極板221bを第1の分離膜2213の上面と第2の分離膜2214の下面にそれぞれ順次設置することができる。例えば、本願の実施例の機器300は、第1の極板アセンブリ2212を切断するための2組の正極シート化機構を含んでもよく、そのうちの1組の正極シート化機構は、1つの第1の極板アセンブリ2212を切断するために用いられ、切断した後に得られた第1の極板221bは、第1の分離膜2213の上面に設置され、別の1組の正極シート化機構は、別の第1の極板アセンブリ2212を切断するために用いることができ、切断した後に得られた第1の極板221bは、第2の分離膜2214の下面に設置される。且つ、2組の正極シート化機構によって切断された第1の極板221bは、間隔をおいて設置される。
【0074】
図4と
図5に示すように、切断された第1の極板221b、第1の分離膜2213、負極板2211と第2の分離膜2214は、正極複合ロール306で複合され、そして自由落下積載し、電極アセンブリ
22を形成することができる。具体的には、負極板2211にスコア2211aと2211bが設置されるため、自由落下積載のプロセスにおいて、スコア2211aと2211bに異なる方向の繰り返し折り曲げが発生し、さらに
図4に示される電極アセンブリ
22を形成することができる。
【0075】
選択的に、
図5に示すように、本願の実施例におけるいずれか1組の正極シート化機構に対して、該正極シート化機構は、正極板駆動機構303、正極板カッター304と正極板伝送機構305を含んでもよい。具体的には、該正極板駆動機構303、正極板カッター304と正極板伝送機構305は、連動装置であってもよく、例えば、正極板伝送機構305のサーボ軸及び正極板カッター304のサーボ軸は、該連動装置の主軸にそれぞれカム結合する。予め設定されたカム運動曲線に基づいて、該連動装置の主軸を運動させる。
【0076】
理解すべきことは、該連動装置の主軸は、仮想軸であり、誤差が存在しない理想的な状態で、主軸は、周期的に1回転(すなわち360°回転)し、正極板駆動機構303は、1つの基準幅の第1の極板221bの切断を完了し、連動装置は、1回の往復運動を完了する。しかし実際の加工プロセスにおいて、タブ位置ずれ等の問題が存在する可能性があるため、正極板駆動機構303の運動は、該連動装置の主軸運動と補償軸の合わせ運動であり、ここで、補償軸も仮想軸であり、本願の実施例のタブ位置ずれ調整は、正極板駆動機構303が各循環周期内で第1の極板アセンブリ2212の切断位置を増加させ又は減少させるように制御することによって実現することができる。
【0077】
以下では、本願の実施例の電極アセンブリのタブ位置を補正する方法100について詳細に記述する。該方法100は、第1の極板アセンブリ中に連続する複数のタブに位置ずれが発生するか否かを決定するS110を含んでもよい。具体的には、該S110は、具体的には、第1の極板アセンブリにおけるi番目のタブのi番目の位置データと予め設定された位置データとの差に基づいて、前記i番目のタブに位置ずれの遅れ又は位置ずれの進みが発生するか否かを決定することであって、該i番目の位置データは、該i番目のタブと予め設定された参照物質との相対的な位置関係を示し、iは、正の整数を取ることと、該i番目のタブからi+j番目のタブにいずれも位置ずれの遅れが発生したり、いずれも位置ずれの進みが発生したりすると決定すれば、第1の極板アセンブリ中に該i番目のタブからi+j番目のタブである連続する複数のタブに位置ずれが発生すると決定することと、を含んでもよい。つまり、i番目のタブからi+j番目のタブにいずれも位置ずれの遅れが発生したり、いずれも位置ずれの進みが発生したりするか否かを決定することによって、連続する複数のタブに位置ずれが発生するか否かを決定し、さらに連続する複数のタブに位置ずれが発生する場合、第1の極板アセンブリを切断する位置を速やかに調整し、さらにタブの位置を調整することができる。
【0078】
理解すべきことは、本願の実施例におけるi番目のタブは、該第1の極板アセンブリの切断されていない部分のタブであり、且つ該i番目のタブは、切断されていない部分からカウントしてもよく、例えば、該i番目のタブは、該第1の極板アセンブリの切断されていない部分のi番目のタブを表すことができ、又は、該i番目のタブは、該第1の極板アセンブリの開始部分からカウントしてもよく、例えば、該i番目のタブの前のタブは、該第1の極板アセンブリの切断された部分のタブと切断されていない部分のタブとを含み、本願の実施例は、それに限らない。
【0079】
選択的に、S110の前に、方法100は、i番目の位置データを決定し、すなわち予め設定された参照物質に対するi番目のタブの位置を決定することをさらに含んでもよい。
【0080】
選択的に、
図5に示すように、機器300は、タブを検出するために用いることができるタブ検出センサ302を含んでもよい。例えば、該タブ検出センサ302は、タブを感知するために用いることができ、タブが感知される時に処理ユニットに感知信号を送信し、それによって処理ユニットは、該タブの位置を決定することができ、ここで、該処理ユニットは、プロセッサ又はコントローラであってもよく、例えば、該処理ユニットは、プログラマブルロジックコントローラ(Programmable Logic Controller、PLC)であってもよいが、本願の実施例は、それに限らない。
【0081】
具体的には、本願の実施例のi番目のタブは、第1の極片アセンブリ2212の切断されていない部分のいずれか1つのタブであってもよい。本願の実施例の予め設定された参照物質は、実際の応用に応じて選択を行うことができる。例えば、
図5に示すように、該予め設定された参照物質は、i番目のタブが位置する第1の極板に対応する負極板領域であってもよい。第1の極板アセンブリ2212の切断されていない部分に対して、切断の規律に従って、該i番目のタブに対応する第1の極板221bを予め決定することができ、該第1の極板221bに対応する負極板2211に含まれる負極板領域を決定することができる。そのため、該i番目のタブと該対応する負極板領域との間の相対的な位置関係を該i番目のタブのi番目の位置データとして決定することができる。例えば、該i番目の位置データは、該i番目のタブの中心対称軸と該対応する負極板領域の中心対称軸との間の角度差又は距離差であってもよく、本願の実施例は、それに限らない。ここで、角度差は、正極板駆動機構303が任意の補償運動を行わない場合の回転角度に基づいて決定することができ、距離差は、該i番目のタブが任意の位置ずれ補償を行わないとすると場合、それと負極板領域とを積載して電極アセンブリ
22を形成する場合、i番目のタブの中心対称軸と該対応する負極板領域の中心対称軸との間の距離差であってもよい。
【0082】
理解すべきことは、第1の極板アセンブリ2212のタブ位置ずれの問題が存在しなければ、各第1の極板のタブと対応する負極板領域の相対的な位置は、いずれも同じであり、すなわちi番目のタブのi番目の位置データは、予め設定された位置データに等しい。しかしタブ位置ずれの問題が存在すれば、対応する負極板領域に対する該i番目のタブの相対的な位置が変化し、すなわち該i番目のタブのi番目の位置データは、予め設定された位置データと異なり、例えば、該予め設定された位置データよりも大きいか、又は小さい。
【0083】
選択的に、
図5に示すように、該予め設定された参照物質は、i番目のタブが位置する第1の極板に対応するスコアであってもよい。負極板2211の複数のスコア2211aと2211bの分布間隔は、負極板領域の幅に等しいため、該予め設定された参照物質もスコア2211aと2211bとして設定されてもよい。具体的には、第1の極板アセンブリ2212の切断されていない部分に対して、切断の規律に従って、該i番目のタブに対応する第1の極板221bを予め決定することができ、該第1の極板221bに対応する負極板2211に含まれる負極板領域を決定することができ、そうすると、該負極板領域に隣接する2つのスコアは、いずれも予め設定された参照物質とすることができる。例えば、該i番目のタブに対応する第1の極板221bが負極板2211の上面に設置される場合、該第1の極板221bに対応する負極板領域を形成するための2つのスコアから、上面に位置するスコア2211aを予め設定された参照物質として選択してもよく、又は、該負極板領域と前の負極板領域との間のスコアを予め設定された参照物質として選択してもよく、それに対応して、該i番目のタブに対応する第1の極板221bが負極板2211の下面に設置される場合、該第1の極板221bに対応する負極板領域を形成するための2つのスコアから、下面に位置するスコア2211bを予め設定された参照物質として選択してもよく、又は、該負極板領域と前の負極板領域との間のスコアを予め設定された参照物質として選択してもよい。ここで、「前の負極板領域」は、負極板2211のうち、正極複合ロール306をより早く通過した負極板領域を指す。
【0084】
さらに、該i番目のタブと該対応するスコア2211a又は2211bとの間の相対的な位置関係を該i番目のタブのi番目の位置データとして決定する。例えば、該i番目の位置データは、該i番目のタブの中心対称軸と対応するスコアとの間の角度差又は距離差であってもよく、本願の実施例は、それに限らない。ここで、角度差は、正極板駆動機構303が任意の補償運動を行わない場合の回転角度に基づいて決定することができ、距離差は、該i番目のタブが任意の位置ずれ補償を行わないとすると場合、それと負極板領域とを積載して電極アセンブリ22を形成する場合、i番目のタブの中心対称軸と対応するスコアとの間の距離差であってもよい。
【0085】
理解すべきことは、第1の極板アセンブリ2212のタブ位置ずれの問題が存在しなければ、各第1の極板のタブと対応するスコアの相対的な位置は、いずれも同じであり、すなわちi番目のタブのi番目の位置データは、予め設定された位置データに等しい。しかしタブ位置ずれの問題が存在すれば、対応するスコアに対する該i番目のタブの相対的な位置が変化し、すなわち該i番目のタブのi番目の位置データは、予め設定された位置データと異なり、例えば、該予め設定された位置データよりも大きいか、又は小さい。
【0086】
選択的に、i番目の位置データを決定することは、i番目のタブが検出された時刻をターゲット時刻として決定することと、ターゲット時刻におけるi番目のタブの位置と予め設定された参照物質との間の位置関係をi番目の位置データとして決定することと、を含んでもよい。タブ検出センサ302がタブを感知して処理ユニットに感知信号を送信する時から、該処理ユニットが該信号を受信する時までの間に、信号伝送に必要とする時間差が存在する可能性があり、該時間差は、該処理ユニットが該i番目のタブのi番目の位置データを正確に決定しない原因となり得るため、該タブ検出センサ302がタブを感知した時に送信した感知信号にタイムスタンプを付加させる方式で、計算誤差を減少させ又は避けることができる。
【0087】
具体的には、i番目のタブが検出された時刻をターゲット時刻として決定し、すなわち該タブ検出センサ302がタブを感知した時刻をターゲット時刻として決定し、且つタイムスタンプを付加させる等の方式で該ターゲット時刻を記録し、処理ユニットが該タブの感知信号を受信し、且つタイムスタンプに基づいて該ターゲット時刻を決定し、さらに該ターゲット時刻を決定する場合、i番目のタブの位置と予め設定された参照物質との間の位置関係は、i番目の位置データであり、タブ感知信号を受信した時刻を計算するのではなく、該i番目のタブの位置と予め設定された参照物質との間の位置関係は、i番目の位置データであり、感知信号の伝送による時間差が過大な計算誤差となることを避ける。
【0088】
本願の実施例では、S110において、該i番目のタブのi番目の位置データと予め設定された位置データとの差に基づいて、i番目のタブに位置ずれの遅れ又は位置ずれの進みが発生するか否かを決定することができる。具体的には、i番目の位置データと予め設定された位置データとの差がゼロよりも大きい第5の閾値以上であれば、i番目のタブに位置ずれの遅れが発生すると決定し、i番目の位置データと予め設定された位置データとの差がゼロよりも小さい第6の閾値以下であれば、i番目のタブに位置ずれの進みが発生すると決定する。
【0089】
理解すべきことは、本願の実施例では、i番目のタブのi番目の位置データと予め設定された位置データとの差は、該i番目のタブのi番目の位置データから予め設定された位置データを差し引いて取得されたものであり、該i番目のタブのi番目の位置データと予め設定された位置データとの差は、正の数である場合も、負の数である場合もある。
【0090】
i番目の位置データと予め設定された位置データとの差が第5の閾値以上であれば、i番目のタブの位置が予め設定された参照物質から遠すぎ、すなわち該i番目のタブが正確な位置と比べて位置ずれの遅れが発生することを示す。逆に、該i番目の位置データと予め設定された位置データとの差が第6の閾値以下であれば、i番目のタブの位置が予め設定された参照物質に近すぎ、すなわち該i番目のタブが正確な位置と比べて位置ずれの進みが発生することを示す。
【0091】
選択的に、本願の実施例の第5の閾値と第6の閾値は、実際の応用に応じて設定することができる。例えば、該第5の閾値の絶対値と第6の閾値の絶対値とを等しく設定することができる。さらに例えば、タブ誤差が電極アセンブリの性能に過度に影響を与えない場合、該第5の閾値の取り得る範囲を[0.3mm,2mm]として設定してもよく、例えば、該第5の閾値を0.5mm(ミリメートル)又は1mmとして設定してもよい。同様に、該第6の閾値の取り得る範囲は、[-2mm,-0.3mm]であってもよく、例えば、該第6の閾値を-0.5mm又は-1mmとして設定してもよい。
【0092】
本願の実施例のS120において、連続する複数のタブに位置ずれが発生すれば、例えば、該i番目のタブからi+j番目のタブにいずれも位置ずれの遅れが発生したり、いずれも位置ずれの進みが発生したりすると決定すれば、該第1の極板アセンブリの切断位置を調整することによって、切断した後に得られる第1の極板の幅と積載位置を調整し、該第1の極板アセンブリを切断した後に得られる複数の第1の極板のタブを位置合わせする。ここで、連続する複数のタブのタブ数は、実際の応用に応じて設定することができ、又は、jの取り得る範囲は、実際の応用に応じて設定することができる。例えば、個別のタブのみにひだ折り又は折り曲げ等の現象が発生することを避けるために、通常、連続する複数のタブにいずれも位置ずれの遅れが発生したり、いずれも位置ずれの進みが発生したりすると決定する場合にのみ、タブに対して補正処理を行う。例えば、該jは、1以上の整数として設定されてもよく、例えば、jは、2、5又は8等の数値として設定されてもよい。
【0093】
本願の実施例では、該第1の極板アセンブリを切断する方向は、第1の極板アセンブリの毎回の切断プロセスにおいて、いずれも該方向に沿って該第1の極板アセンブリを切断し、1つの第1の極板を取得することを示す。該第1の極板アセンブリを切断する方向、第1の極板221bの幅方向及び電極アセンブリ22の積載の第1の方向Xは、二つずつ垂直であるか、又は相互に垂直である。
【0094】
具体的には、該S120は、具体的には、連続する複数のタブにいずれも位置ずれの遅れが発生すれば、且つ該連続する複数のタブのタブ数が第1の閾値以上であれば、該第1の極板アセンブリの切断位置を遅延させることによって、切断した後に得られる第1の極板の幅を増大させ、該複数の第1の極板のタブを位置合わせすることを含んでもよい。該連続する複数のタブがi番目のタブからi+j番目のタブであることを例として、i番目のタブからi+j番目のタブにいずれも位置ずれの遅れが発生すると決定し、且つjが第1の閾値以上であれば、第1の極板アセンブリの切断位置を遅延させることによって、切断した後に得られる第1の極板の幅を増大させ、切断した後に得られる第1の極板の積載位置を調整し、複数の第1の極板のタブを位置合わせする。選択的に、本願の実施例の第1の閾値は、実際の応用に応じて設定することができ、例えば、該第1の閾値は、任意の正の整数であってもよく、例えば、該第1の閾値は、2、3又は5等の数値として設定されてもよい。且つ、該第1の閾値を設定することによって、個別のタブのみに位置ずれの遅れが発生する状況、又は個別のタブにしわ等の問題が現れる場合、タブの位置を調整する必要があると誤判定することを避け、補正の正確度を向上させることができる。
【0095】
理解すべきことは、該i番目のタブに位置ずれの遅れ又は位置ずれの進みが発生するか否かを決定する場合、該i番目のタブに対応する第1の極板221bが切断されておらず、i+j番目のタブに位置ずれの遅れ又は位置ずれの進みが発生するか否かを決定する場合、該i番目のタブに対応する第1の極板221bが切断されていない可能性もあり、切断が完了している可能性もある。そのため、i番目のタブからi+j番目のタブにいずれも位置ずれの遅れが発生すると決定した後、且つjが第1の閾値以上である場合、該第1の極板アセンブリ2212のうちの切断されていない部分を調整することができる。例えば、該第1の極板アセンブリ2212において正極板カッター304に切断されようとする第1の極板221bを調整することができ、すなわち、これから切断される第1の極板221bの切断位置を遅延させることによって、切断した後に得られる第1の極板の幅を増大させることにより、位置ずれの遅れ問題が存在する第1の極板221bのタブの位置を速やかに調整することができ、又は、該第1の極板アセンブリ2212におけるi+j番目のタブに対応する第1の極板221bを調整することができ、すなわちi+j番目のタブに対応する第1の極板221bの切断位置を遅延させることによって、切断した後に得られる第1の極板の幅を増大させ、このように、これから切断されようとする部分が遅れていない可能性がある状況について、早期調整によるタブ位置ずれを避けることができるが、本願の実施例は、それに限らない。
【0096】
選択的に、第1の極板アセンブリ2212に対して切断位置を遅延させる調整を行う場合、該遅延切断の操作は、継続的に行うことができ、すなわち複数の第1の極板221bに対して遅延切断を連続的に行う。
【0097】
選択的に、第1の極板アセンブリ2212に対して遅延切断操作を行う場合、第1の極板アセンブリの切断位置を遅延させる距離は、実際の応用に応じて設定することができる。例えば、該当した、第1の極板アセンブリ2212の切断位置を遅延させる距離は、第1の予め設定された距離であり、第1の予め設定された距離は、第1の極板221bの予め設定された基準幅の千分の五以下であり、遅延距離が大きすぎて位置ずれ調整幅が大きすぎなり、本来の位置ずれの遅れ状態を位置ずれの進み状態に調整し、依然として電極アセンブリの加工不良を招くことを避ける。また、さらに遅延距離が大きすぎて切断された第1の極板221bの幅が大きすぎなり、第1の極板221bの幅が大きすぎる場合、電池単体20の使用プロセスにおいてリチウムの析出現象を引き起こす可能性があることを避けることができる。ここで、第1の極板221bの予め設定された基準幅は、第1の極板アセンブリ2212に対して任意の遅延又は前進を行わない場合、該第1の極板221bの原始幅である。
【0098】
選択的に、第1の極板アセンブリ2212に対して遅延切断操作を行うことは、複数の方式で実現することができる。例えば、正極板駆動機構303の回転速度を加速することによって、1つの循環作動周期内に、該正極板駆動機構303の回転角度を増加させることができ、さらに正極板カッター304の切断位置を遅延させ、切断された第1の極板221bの幅を増加させ、さらに積載プロセスにおいて、該第1の極板221bの積載位置も変更することができ、本来に遅れるタブの位置が補償され、タブ位置ずれの遅れの位置ずれ問題を減少又は避けることができる。
【0099】
選択的に、該S120は、具体的には、該連続する複数のタブにいずれも位置ずれの進みが発生すれば、且つ該連続する複数のタブのタブ数が第2の閾値以上であれば、該第1の極板アセンブリの切断位置を前進させることによって、切断した後に得られる第1の極板の幅を減少させ、該複数の第1の極板のタブを位置合わせすることをさらに含んでもよい。依然として、i番目のタブからi+j番目のタブを例として、i番目のタブからi+j番目のタブにいずれも位置ずれの進みが発生すると決定すれば、且つjが第2の閾値以上であれば、第1の極板アセンブリの切断位置を前進させることによって、切断した後に得られる第1の極板の幅を減少させ、切断した後に得られる第1の極板の積載位置を調整し、複数の第1の極板のタブを位置合わせする。選択的に、本願の実施例の第2の閾値は、実際の応用に応じて設定することができ、例えば、該第2の閾値は、任意の正の整数であってもよく、例えば、該第2の閾値は、第1の閾値に等しくてもよく、さらに例えば、該第2の閾値は、2、3又は5等の数値として設定されてもよい。且つ、該第2の閾値を設定することによって、個別のタブのみに位置ずれの進みが発生する状況、又は個別のタブにしわ等の問題が現れる場合、タブの位置を調整する必要があると誤判定することを避け、補正の正確度を向上させることができる。
【0100】
理解すべきことは、前記位置ずれの遅れ状況と類似しており、該i番目のタブに位置ずれの遅れ又は位置ずれの進みが発生するか否かを決定する場合、該i番目のタブに対応する第1の極板221bが切断されておらず、i+j番目のタブに位置ずれの遅れ又は位置ずれの進みが発生するか否かを決定する場合、該i番目のタブに対応する第1の極板221bが切断されていない可能性もあり、切断が完了している可能性もある。そのため、i番目のタブからi+j番目のタブにいずれも位置ずれの進みが発生すると決定し、且つjが第2の閾値以上である場合、該第1の極板アセンブリ2212のうちの切断されていない部分を調整することができる。例えば、該第1の極板アセンブリ2212において正極板カッター304に切断されようとする第1の極板221bを調整することができ、すなわち、これから切断される第1の極板221bの切断位置を前進させることによって、切断した後に得られる第1の極板の幅を減少させることにより、位置ずれの進み問題が存在する第1の極板221bのタブの位置を速やかに調整することができ、又は、該第1の極板アセンブリ2212におけるi+j番目のタブに対応する第1の極板221bを調整することができ、すなわちi+j番目のタブに対応する第1の極板221bの切断位置を前進させることによって、切断した後に得られる第1の極板の幅を減少させ、このように、これから切断されようとする部分が進んでいない可能性がある状況について、早期調整によるタブ位置ずれを避けることができるが、本願の実施例は、それに限らない。
【0101】
選択的に、第1の極板アセンブリ2212に対して切断位置を前進させる調整を行う場合、該前進切断の操作は、継続的に行うことができ、すなわち複数の第1の極板221bに対して前進切断を連続的に行う。
【0102】
選択的に、
図6を例として、
図6は、第1の極板アセンブリ2212のうちの切断されていない部分を示し、ここで、
図6における破線は、予め設定された切断位置を示し、これにより、破線位置に従って実際に切断すれば、
図6におけるタブ位置は、進んでおり、加工して取得された電極アセンブリ
22のタブに深刻な位置ずれを招く。そのため、前進操作を行う必要がある。ここでm番目のタブに対応する第1の極板221bに対して前進切断処理を開始する必要があることを例として、本来幅Hに従って切断を行う第1の極板アセンブリ2212におけるm番目のタブに対応する第1の極板221bの切断位置を前進させ、前進距離は、ΔHであり、実際に切断して得られた第1の極板221bの幅を、本来予め設定された幅Hよりも小さくする。同様に、m+1番目のタブに対応する第1の極板221bに対して、切断位置を前進させる操作を行うことができ、前進距離は、依然としてΔHとして設定することができる。順次類推し、その後の複数のタブに対応する第1の極板221bに対して前進切断操作を行うことができ、例えば、
図6は、少なくとも4つのタブに対応する第1の極板221bに対して前進切断操作を行うことを例とする。このように、本来の破線の切断位置を、破線に対応する実線位置に従って実際に切断することに変更することにより、タブが進んでいる問題を解決し、加工して取得された電極アセンブリ
22の不具合を避けることができる。
【0103】
選択的に、第1の極板アセンブリ2212に対して前進切断操作を行う場合、第1の極板アセンブリの切断位置を前進させる距離は、実際の応用に応じて設定することができる。例えば、第1の極板アセンブリ2212の切断位置を前進させる距離は、第2の予め設定された距離であり、第2の予め設定された距離は、第1の極板221bの予め設定された基準幅の千分の五以下であり、前進距離が大きすぎて位置ずれ調整幅が大きすぎ、本来の位置ずれの進み状態を位置ずれの遅れ状態に調整し、電極アセンブリの加工不良を招くことがないようにする。また、前進距離が大きすぎて第1の極板221bの幅が小さすぎなり、電極アセンブリ
22が電池単体20にグループ化された後、電池単体20の容量に深刻な影響を与えることを避けることもできる。ここで、第1の極板221bの予め設定された基準幅は、第1の極板アセンブリ2212に対して任意の遅延又は前進を行わない場合、該第1の極板221bの原始幅である。例えば、
図6における第1の極板アセンブリ2212における破線で示される予め設定された切断位置は、任意の前進又は位置ずれの遅れ処理が行われていない場合の位置であり、そうすると、該予め設定された基準幅は、該幅Hに等しい。
【0104】
選択的に、第1の極板アセンブリ2212に対して前進切断操作を行うことはは、複数の方式で実現することができる。例えば、正極板駆動機構303の回転速度を緩和することによって、1つの循環作動周期内に、該正極板駆動機構303の回転角度を減少させることができ、さらに正極板カッター304の切断位置を前進させ、切断された第1の極板221bの幅を減少させ、さらに積載プロセスにおいて、該第1の極板221bの積載位置も変更することができ、本来に進んでいるタブの位置が補償され、タブ位置ずれの進みの位置ずれ問題を減少又は避けることができる。
【0105】
本願の実施例では、該S120は、具体的には、該連続する複数のタブにいずれも位置ずれの遅れが発生すれば、且つ該連続する複数のタブのタブ数が第1の閾値以下である第3の閾値以上であれば、該第1の極板アセンブリの切断位置を前進させる操作を停止することをさらに含んでもよい。依然として、i番目のタブからi+j番目のタブを例として、i番目のタブからi+j番目のタブにいずれも位置ずれの遅れが発生すると決定すれば、且つjが第3の閾値以上であれば、第1の極板アセンブリの切断位置を前進させる操作を停止する。選択的に、本願の実施例の第3の閾値は、実際の応用に応じて設定することができ、例えば、該第3の閾値は、第1の閾値以下の任意の正の整数として設定されてもよく、例えば、該第3の閾値は、2、3又は5等の数値として設定されてもよい。
【0106】
理解すべきことは、第1の極板アセンブリ2212の加工プロセス及びタブの形成方式に基づき、連続的な切断を行うプロセスにおいて、上記方法100に従ってi番目のタブからi+j番目のタブにいずれも位置ずれの遅れが発生したり、いずれも位置ずれの進みが発生したりすると決定すれば、該第i+j番目の後の全部のタブにもいずれも位置ずれの遅れが発生するか、又はいずれも位置ずれの進みが発生する可能性があるため、該第1の極板アセンブリ2212に対してタブ位置の補正を持続的に行うことができ、すなわち対応する遅延切断操作又は前進切断操作を持続的に行うことができる。
【0107】
しかしタブ補正のプロセスにおいて、他の状況が存在する可能性もある。例えば、第1の極板アセンブリ2212に対して前進切断操作を実行してタブを補正するプロセスにおいて、切断されていない連続する複数のタブに位置ずれの遅れが発生すると決定した場合、該前進切断操作を継続して実行してタブ位置ずれを引き起こすことを避けるように、本来の前進切断操作を停止すべきである。すなわちi番目のタブからi+j番目のタブにいずれも位置ずれの遅れが発生すると決定し、且つjが第1の閾値以下である第3の閾値以上である場合、まず第1の極板アセンブリ2212の切断位置を前進させる操作を停止することができる。このように、i+j番目のタブの後のi+j+1個のタブに依然として位置ずれの遅れが発生すれば、その後に位置ずれの遅れが連続的に発生するタブの数と第1の閾値に基づいて、遅延切断操作の実行を選択し、タブを補正し、又は、i+j番目のタブの後のi+j+1個のタブに位置ずれの遅れも発生せずに位置ずれの進みも発生しなければ、現在行われている前進切断操作を停止することができ、且つ遅延切断操作を行う必要もなく、該タブは、正常な位置に位置してもよい。
【0108】
同様に、本願の実施例では、該S120は、具体的には、該連続する複数のタブにいずれも位置ずれの進みが発生すれば、且つ該連続する複数のタブのタブ数が第2の閾値以下である第4の閾値以上であれば、該第1の極板アセンブリの切断位置を遅延させる操作を停止することをさらに含んでもよい。依然として、i番目のタブからi+j番目のタブを例として、i番目のタブからi+j番目のタブにいずれも位置ずれの進みが発生すると決定すれば、且つjが第4の閾値以上であれば、第1の極板アセンブリの切断位置を遅延させる操作を停止する。選択的に、本願の実施例の第4の閾値は、実際の応用に応じて設定することができ、例えば、該第4の閾値は、第2の閾値以下の任意の正の整数として設定されてもよく、例えば、該第4の閾値は、2、3又は5等の数値として設定されてもよい。さらに例えば、該第4の閾値は、第3の閾値に等しくてもよい。
【0109】
第1の極板アセンブリ2212に対して遅延切断操作を実行してタブを補正するプロセスにおいて、切断されていない連続する複数のタブに前進が発生すると決定した場合、該遅延切断操作を継続して実行してタブ位置ずれを引き起こすことを避けるように、本来の遅延切断操作を停止すべきである。すなわちi番目のタブからi+j番目のタブにいずれも位置ずれの進みが発生すると決定し、且つjが第2の閾値以下である第4の閾値以上である場合、まず第1の極板アセンブリ2212の切断位置を遅延させる操作を停止することができる。このように、i+j番目のタブの後のi+j+1個のタブに依然として位置ずれの進みが発生すれば、その後に位置ずれの進みが連続的に発生するタブの数と第2の閾値に基づいて、前進切断操作の実行を選択し、タブを補正し、又は、i+j番目のタブの後のi+j+1個のタブに位置ずれの進みも発生せずに位置ずれの遅れも発生しなければ、現在行われている遅延切断操作を停止することができ、且つ前進切断操作を行う必要もなく、該タブは、正常な位置に位置してもよい。
【0110】
以下では、具体的な実施例を結び付けて、本願の実施例の方法100について例を挙げて説明する。
図7は、本願の実施例の電極アセンブリのタブ位置を補正する方法400の概略的フローチャートを示す。ここで、該方法400は、方法100の具体的な応用であってもよい。
図7に示すように、該方法400は、初期化し、すなわち電極アセンブリ
22を加工するための機器を初期化し、電極アセンブリ
22の加工を開始するステップ401を含んでもよい。例えば、機器300を初期化し、電極アセンブリ
22の加工を開始することができる。
【0111】
図7に示すように、該方法400は、正極シート化機構を起動し、すなわち正極板に対して切断処理を行うための機器をオンし、例えば、機器300におけるタブ検出センサ302、正極板駆動機構303、正極板カッター304と正極板伝送機構305をオンし、正極板に対して切断を行い始め、すなわち第1の極板アセンブリ2212を切断し、複数の第1の極板221bを取得するステップ402をさらに含んでもよい。
【0112】
図7に示すように、該方法400は、タブ信号を検出し、すなわちタブ検出センサ302によって第1の極板アセンブリ2212の切断されていない部分のタブを感知し、タブ信号を検出して取得することができるステップ403をさらに含んでもよい。例えば、タブ検出センサ302が該第1の極板アセンブリ2212のi番目のタブを感知することを例とする。
【0113】
図7に示すように、該方法400は、タイムスタンプ、すなわちタブ検出センサ302がi番目のタブ信号を感知した場合、該信号にタイムスタンプを付加させ、該i番目のタブが検出されたターゲット時刻を標識し、それによって該信号を受信と取得する処理ユニットがターゲット時刻に基づいて、該i番目のタブのi番目の位置データを決定することができるステップ404をさらに含んでもよい。ここで、該i番目の位置データは、i番目のタブと予め設定された参照物質との相対的な位置関係を示す。
【0114】
選択的に、該i番目のタブのi番目の位置データを決定する方式は、方法100における対応するステップの記述に適用され、これ以上説明しない。
【0115】
図7に示すように、該方法400は、差を計算し、すなわち該i番目の位置データと予め設定された位置データとの間の差を計算するステップ405をさらに含んでもよい。該ステップは、方法100における対応するステップの記述に適用され、これ以上説明しない。
【0116】
図7に示すように、該方法400は、差と閾値とを比較し、すなわち、該i番目の位置データと予め設定された位置データとの間の差と、それぞれ第5の閾値と第6の閾値とを比較し、ステップ411又はステップ421を継続して実行するステップ406をさらに含んでもよい。
【0117】
図7に示すように、該方法400は、差≧第5の閾値、すなわち該i番目の位置データと予め設定された位置データとの間の差がゼロよりも大きい第5の閾値以上であれば、ステップ412を継続して実行するステップ411をさらに含んでもよい。例えば、該第5の閾値は、0.3mm又は0.5mmとして設定されてもよい。
【0118】
図7に示すように、該方法400は、位置ずれの遅れカウントに1を加算し、すなわちi番目の位置データと予め設定された位置データとの間の差が第5の閾値以上である場合、該i番目のタブに位置ずれの遅れが発生したと決定し、そのため、位置ずれの遅れカウントに1を加算することができるステップ412をさらに含んでもよい。例えば、該i番目のタブが、最初に検出され始めた1番目に位置ずれの遅れが発生するタブであれば、位置ずれの遅れカウントが0から1に増加し、且つ順次類推し、位置ずれの遅れが連続的に発生するタブの数を計算する。
【0119】
理解すべきことは、1つ又は連続する複数のタブに位置ずれの遅れが発生するが、タブ数が第3の閾値を超えないと決定した場合、タブに位置ずれの遅れが発生していない場合、位置ずれの遅れ数がクリアされる。計算された位置ずれの遅れが連続的に発生するタブの数が第3の閾値以上になるまで、ステップ413を実行する。
【0120】
図7に示すように、該方法400は、位置ずれの遅れ数≧第3の閾値、すなわち位置ずれの遅れが連続的に発生するタブの数が第3の閾値以上であれば、ステップ414を継続して実行するステップ413をさらに含んでもよい。例えば、該第3の閾値は、2又は3として設定されてもよい。
【0121】
図7に示すように、該方法400は、前進切断を停止し、すなわち第1の極板アセンブリ2212に対する前進切断の操作を停止するステップ414をさらに含んでもよい。理解すべきことは、現在、第1の極板アセンブリ2212は、既に前進切断の補正プロセスを行う可能性があるため、該ステップ414において、該前進切断操作を停止することができる。又は、現在、第1の極板アセンブリ2212は、任意の前進切断の補正プロセスを行わない可能性があり、そうすると、該ステップ414を実行しなくてもよく、位置ずれの遅れが連続的に発生するタブの数を、該数が第1の閾値以上になるまで継続してカウントし、ステップ415を継続して実行する。
【0122】
図7に示すように、該方法400は、位置ずれの遅れ数≧第1の閾値、すなわち位置ずれの遅れが連続的に発生するタブの数が第1の閾値以上であれば、ステップ416を継続して実行するステップ415をさらに含んでもよい。例えば、該第1の閾値は、3又は5として設定されてもよい。例えば、該第1の閾値は、第3の閾値よりも大きくてもよい。
【0123】
図7に示すように、該方法400は、切断を遅延させ、すなわち第1の極板アセンブリ2212のタブに位置ずれの遅れが発生し、タブ位置を調整する必要があると決定した場合、切断位置を遅延させる方式で、切断して得られた第1の極板221bの幅を増加させることができ、且つその後に積載する時における該第1の極板221bの位置を変更し、さらにタブ補正を実現することができるステップ416をさらに含んでもよい。
【0124】
選択的に、該遅延切断操作の遅延距離は、実際の応用に応じて設定することができる。例えば、遅延距離を1mm又は0.5mmとして設定してもよい。さらに例えば、該遅延距離は、第5の閾値よりも小さくてもよい。さらに例えば、該遅延距離は、積載された電極アセンブリ22における正極板221bの幅を対応する積層セグメント221dの幅よりも小さくし、リチウムの析出を避けることができ、例えば、積載された電極アセンブリ22における正極板221bの幅を対応する積層セグメント221dの幅との差よりも小さくすることができ、その取り得る範囲が[4mm,6mm]である。
【0125】
図7に示すように、ステップ411と逆に、該方法400は、差≦第6の閾値、すなわち該i番目の位置データと予め設定された位置データとの間の差がゼロよりも小さい第6の閾値以下であれば、ステップ422を継続して実行するステップ421をさらに含んでもよい。例えば、該第6の閾値は、-0.3mm又は-0.5mmとして設定されてもよい。
【0126】
図7に示すように、該方法400は、位置ずれの進みカウントに1を加算し、すなわちi番目の位置データと予め設定された位置データとの間の差が第5の閾値以下である場合、該i番目のタブに位置ずれの進みが発生したと決定し、そのため、位置ずれの進みカウントに1を加算することができるステップ422をさらに含んでもよい。例えば、該i番目のタブが、最初に検出され始めた1番目に位置ずれの進みが発生するタブであれば、位置ずれの進みカウントが0から1に増加し、且つ順次類推し、位置ずれの進みが連続的に発生するタブの数を計算する。
【0127】
理解すべきことは、1つ又は連続する複数のタブに位置ずれの進みが発生するが、タブ数が第4の閾値を超えないと決定した場合、タブに位置ずれの進みが発生していない場合、位置ずれの進みカウントがクリアされる。計算された位置ずれの進みが連続的に発生するタブの数が第4の閾値以上になるまで、ステップ423を実行する。
【0128】
図7に示すように、該方法400は、位置ずれの進み数≧第4の閾値、すなわち位置ずれの進みが連続的に発生するタブの数が第4の閾値以上であれば、ステップ425を継続して実行するステップ423をさらに含んでもよい。例えば、該第4の閾値は、2又は3として設定されてもよい。
【0129】
図7に示すように、該方法400は、遅延切断を停止し、すなわち第1の極板アセンブリ2212に対する遅延切断の操作を停止するステップ424をさらに含んでもよい。理解すべきことは、現在、第1の極板アセンブリ2212は、既に遅延切断の補正プロセスを行う可能性があり、例えば、該第1の極板アセンブリ2212のタブに前に位置ずれの遅れが発生し、遅延切断の操作を行ってタブを補正する必要があるため、該ステップ424において、該遅延切断操作を停止することができる。又は、現在、第1の極板アセンブリ2212は、任意の遅延切断の補正プロセスを行わない可能性があり、そうすると、該ステップ424を実行しなくてもよく、位置ずれの進みが連続的に発生するタブの数を、該数が第2の閾値以上になるまで継続してカウントし、ステップ425を継続して実行する。
【0130】
図7に示すように、該方法400は、位置ずれの進み数≧第2の閾値、すなわち位置ずれの進みが連続的に発生するタブの数が第2の閾値以上であれば、ステップ426を継続して実行するステップ425をさらに含んでもよい。例えば、該第2の閾値は、3又は5として設定されてもよい。例えば、該第2の閾値は、第4の閾値よりも大きくてもよい。
【0131】
図7に示すように、該方法400は、切断を前進させ、すなわち第1の極板アセンブリ2212のタブに位置ずれの進みが発生し、タブ位置を調整する必要があると決定した場合、切断位置を前進させる方式で、切断して得られた第1の極板221bの幅を減少させることができ、且つその後に積載する時における該第1の極板221bの位置を変更し、さらにタブ補正を実現することができるステップ426をさらに含んでもよい。
【0132】
選択的に、該前進切断操作の前進距離は、実際の応用に応じて設定することができる。例えば、前進距離を1mm又は0.5mmとして設定してもよい。さらに例えば、該前進距離は、第6の閾値よりも小さくてもよい。さらに例えば、該前進距離は、依然として積載された電極アセンブリ22における正極板221bの幅を対応する積層セグメント221dの幅よりも小さくし、リチウムの析出を避けることができ、例えば、積載された電極アセンブリ22における正極板221bの幅を対応する積層セグメント221dの幅との差よりも小さくすることができ、その取り得る範囲が[4mm,6mm]である。
【0133】
そのため、本願の実施例の電極アセンブリのタブ位置を補正する方法400は、各タブと予め設定された参照物質との間の相対的な関係を決定することによって、タブに位置ずれの遅れ又は位置ずれの進みが発生するか否かを決定することができ、且つ連続する複数のタブに位置ずれの遅れ又は位置ずれの進みが発生する場合、第1の極板を切断する位置を調整することによって、幅が異なる複数の第1の極板を取得することができるとともに、該複数の第1の極板の積載位置を調整し、さらにタブの相対的な位置を調整することができ、本来位置ずれの遅れたり進んだりしたタブをほぼ位置合わせした状態に調整することができ、タブ位置ずれによる電極アセンブリの加工不良の問題を避け、つまり電池単体の加工不良の問題を避け、さらに電池単体の加工効率と製品品質を向上させる。
【0134】
以上では、添付図面を結び付けて、本願の実施例による電極アセンブリのタブ位置を補正する方法100と400について詳細に記述したが、以下では、添付図面を結び付けて、本願の実施例による電極アセンブリのタブ位置を補正する機器を記述する。
【0135】
図8は、本願の実施例の電極アセンブリのタブ位置を補正する機器500の概略的ブロック図を示す。該電極アセンブリは、第1の方向に沿って交互に積載された負極板と正極板とを含む。
図8に示すように、本願の実施例による機器500は、処理ユニット510と極板切断ユニット520とを含む。具体的には、該処理ユニット510は、第1の極板アセンブリ中に連続する複数のタブに位置ずれが発生するか否かを決定することと、連続する複数のタブに位置ずれが発生すれば、該極板切断ユニット520が該第1の極板アセンブリを切断する位置を調整することによって、切断した後に得られる負極板又は正極板である第1の極板の幅を調整し、該第1の極板アセンブリを切断した後に得られる複数の第1の極板のタブを位置合わせすることと、に用いられる。
【0136】
選択的に、一実施例として、処理ユニット510は、連続する複数のタブにいずれも位置ずれの遅れが発生すれば、且つ連続する複数のタブのタブ数が第1の閾値以上であれば、極板切断ユニット520が第1の極板アセンブリを切断する位置を遅延させることによって、切断した後に得られる第1の極板の幅を増大させ、複数の第1の極板のタブを位置合わせすること、及び/又は、連続する複数のタブにいずれも位置ずれの進みが発生すれば、且つ連続する複数のタブのタブ数が第2の閾値以上であれば、極板切断ユニット520が第1の極板アセンブリを切断する位置を前進させることによって、切断した後に得られる第1の極板の幅を減少させ、複数の第1の極板のタブを位置合わせすること、に用いられる。
【0137】
選択的に、一実施例として、第1の極板アセンブリの切断位置を遅延させる距離は、第1の予め設定された距離であり、第1の予め設定された距離は、第1の極板の予め設定された基準幅の千分の五以下であり、及び/又は、第1の極板アセンブリの切断位置を前進させる距離は、第2の予め設定された距離であり、第2の予め設定された距離は、第1の極板の予め設定された基準幅の千分の五以下である。
【0138】
選択的に、一実施例として、処理ユニット510は、連続する複数のタブにいずれも位置ずれの遅れが発生すれば、且つ連続する複数のタブのタブ数が第1の閾値以下である第3の閾値以上であれば、極板切断ユニット520が第1の極板アセンブリを切断する位置を前進させる操作を停止すること、及び/又は、連続する複数のタブにいずれも位置ずれの進みが発生すれば、且つ連続する複数のタブのタブ数が第2の閾値以下である第4の閾値以上であれば、極板切断ユニット520が第1の極板アセンブリを切断する位置を遅延させる操作を停止すること、に用いられる。
【0139】
選択的に、一実施例として、第1の閾値は、第2の閾値に等しい。
【0140】
選択的に、一実施例として、処理ユニット510は、第1の極板アセンブリにおけるi番目のタブのi番目の位置データと予め設定された位置データとの差に基づいて、i番目のタブに位置ずれの遅れ又は位置ずれの進みが発生するか否かを決定することであって、i番目の位置データは、i番目のタブと予め設定された参照物質との相対的な位置関係を示し、iは、正の整数を取ることと、i番目のタブからi+j番目のタブにいずれも位置ずれの遅れが発生したり、いずれも位置ずれの進みが発生したりすると決定すれば、第1の極板アセンブリ中にi番目のタブからi+j番目のタブである連続する複数のタブに位置ずれが発生すると決定することと、に用いられる。
【0141】
選択的に、一実施例として、処理ユニット510は、i番目の位置データと予め設定された位置データとの差がゼロよりも大きい第5の閾値以上であれば、i番目のタブに位置ずれの遅れが発生すると決定することと、i番目の位置データと予め設定された位置データとの差がゼロよりも小さい第6の閾値以下であれば、i番目のタブに位置ずれの進みが発生すると決定することと、に用いられる。
【0142】
選択的に、一実施例として、処理ユニット510は、i番目の位置データを決定するためにも用いられる。
【0143】
選択的に、一実施例として、処理ユニット510は、i番目のタブが検出された時刻をターゲット時刻として決定することと、ターゲット時刻におけるi番目のタブの位置と予め設定された参照物質との間の位置関係をi番目の位置データとして決定することと、に用いられる。
【0144】
選択的に、一実施例として、第1の極板は、正極板であり、電極アセンブリは、複数の第1の極板を含む。
【0145】
選択的に、一実施例として、負極板の上面と下面に複数のスコアが交互に設置され、複数のスコアのうちの隣接する2つのスコアの間は、負極板領域であり、負極板は、複数の負極板領域と複数の正極板とが第1の方向に沿って交互に積層して設置されるように、スコアで折り曲げられるために用いられる。
【0146】
選択的に、一実施例として、機器500は、スコアを有する負極板の上面と下面に第1の分離膜と第2の分離膜をそれぞれ被覆するための第1の複合ユニットと、負極板のスコア位置に基づいて、複数の負極板領域のうちの各負極板領域に1つの第1の極板が対応して設置されるように、切断された後の複数の第1の極板を第1の分離膜の上面と第2の分離膜の下面に順次設置する第2の複合ユニットであって、負極板は、複数の負極板領域と複数の第1の極板とが第1の方向に沿って交互に積層して設置されるように、スコアで折り曲げられるために用いられ、且つ第1の分離膜と第2の分離膜は、各負極板領域と対応する第1の極板とを分離するための第2の複合ユニットとをさらに含む。
【0147】
選択的に、一実施例として、予め設定された参照物質は、i番目のタブが位置する第1の極板に対応する第1の極板アセンブリにおけるi番目のタブのi番目の位置データの負極板領域、又は、i番目のタブが位置する第1の極板に対応するスコアである。
【0148】
理解すべきことは、本願の実施例による機器500は、本願の実施例における方法100と400の実行に対応することができ、機器500における各ユニットの上記と他の操作及び/又は機能は、方法100と400における相応なフローをそれぞれ実現するために用いられ、且つ本願の実施例の機器300は、該機器500を含んでもよく、簡潔にするために、これ以上説明しない。
【0149】
例えば、機器500における極板切断ユニット520は、上記機器300の連動装置に対応し、例えば、該極板切断ユニット520は、正極板カッター304と正極板伝送機構305とを含んでもよいが、本願の実施例は、それに限らない。
【0150】
さらに例えば、該機器500における第1の複合ユニットは、上記機器300における負極複合ロール301であってもよく、該機器500における第2の複合ユニットは、上記機器300における正極複合ロール306であってもよいが、本願の実施例は、それに限らない。
【0151】
理解すべきことは、本願の実施例の処理ユニットは、信号の処理能力を有する集積回路チップである可能性がある。実現過程において、上記方法の実施例の各ステップは、処理ユニットにおけるハードウェアの集積論理回路又はソフトウェアの形式の指令によって完了されてもよい。例えば、該処理ユニットは、PLCであってもよいが、本願の実施例は、それに限らない。
【0152】
図9に示すように、本願は、コンピュータプログラムを呼び出し、本願の実施例における方法100と400を実行するためのプロセッサ610と、コンピュータプログラムを記憶するためのメモリ620とを含んでもよい電極アセンブリのタブ位置を補正する機器600をさらに提供する。
【0153】
機器600は、電極アセンブリのタブを補正する具体的なプロセスを実行し、本願の各実施例における方法100と400の記述を参照してもよく、簡潔にするために、これ以上説明しない。
【0154】
理解すべきことは、本願の実施例のプロセッサ610は、信号の処理能力を有する集積回路チップである可能性がある。実現過程において、上記方法の実施例の各ステップは、プロセッサ610におけるハードウェアの集積論理回路又はソフトウェアの形式の指令によって完了されてもよい。
【0155】
理解できるように、本願の実施例におけるメモリ620は、揮発性メモリ又は不揮発性メモリであってもよく、又は揮発性メモリと不揮発性メモリの両方を含んでもよい。
【0156】
本願の実施例は、コンピュータプログラムを記憶するためのコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。選択的に、該コンピュータ可読記憶媒体は、本願の実施例における機器300又は機器500に応用することができ、且つ該コンピュータプログラムは、コンピュータに本願の実施例の各方法における相応なフローを実行させ、簡潔にするために、これ以上説明しない。
【0157】
本願の実施例は、コンピュータプログラムコマンドを含むコンピュータプログラム製品をさらに提供する。選択的に、該コンピュータプログラム製品は、本願の実施例における機器300又は機器500に応用することができ、且つ該コンピュータプログラムコマンドは、コンピュータに本願の実施例の各方法における相応なフローを実行させ、簡潔にするために、これ以上説明しない。
【0158】
本願の実施例は、コンピュータプログラムをさらに提供する。選択的に、該コンピュータプログラムは、本願の実施例における機器300又は機器500に応用することができ、該コンピュータプログラムは、コンピュータ上で運行する時、コンピュータに本願の実施例の各方法における相応なフローを実行させ、簡潔にするために、これ以上説明しない。
【0159】
好ましい実施例を参照して本願を説明したが、本願の範囲から逸脱することなく、それに対して様々な改善を行うことができ、そのうちの部材を同等のものに置き換えることができる。特に、構造上の矛盾がない限り、各実施例で言及される各技術的特徴はいずれも、任意の方法で組み合わせることができる。本願は、本明細書に開示される特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に含まれるすべての技術的解決手段を含む。