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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-05-07
(45)【発行日】2025-05-15
(54)【発明の名称】包装体
(51)【国際特許分類】
   B65D 77/06 20060101AFI20250508BHJP
   B65D 77/04 20060101ALI20250508BHJP
   B65D 85/72 20060101ALI20250508BHJP
【FI】
B65D77/06 Z
B65D77/04 B
B65D85/72 200
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021091258
(22)【出願日】2021-05-31
(65)【公開番号】P2022183776
(43)【公開日】2022-12-13
【審査請求日】2024-04-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105854
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 一
(74)【代理人】
【識別番号】100116012
【弁理士】
【氏名又は名称】宮坂 徹
(72)【発明者】
【氏名】松田 考世
(72)【発明者】
【氏名】青木 剛
【審査官】植前 津子
(56)【参考文献】
【文献】実開平02-028473(JP,U)
【文献】特開平06-064660(JP,A)
【文献】実開昭59-094077(JP,U)
【文献】実開昭55-061559(JP,U)
【文献】特表2007-537947(JP,A)
【文献】実開昭56-156754(JP,U)
【文献】実開昭52-022359(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 67/00-79/02
B65D 85/50-85/52
B65D 85/72-85/816
B65D 39/00-55/16
B65D 30/00-33/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
注出口を有し可撓性のある合成樹脂フィルムを主体とした内袋と、その内袋を収納する外箱からなるバックインボックス容器と、
前記バックインボックス容器に添付され、重曹を収納した小容器と、
前記バックインボックスを収納可能で、かつ、耐圧力性を有する箱サーバーと、
からなる炭酸用包装体において、
前記バックインボックスが、その内袋に無炭酸状態の液体を収納し、
添付される該小容器は、上記内袋内部に重曹を充填可能とし
前記小容器は、積層フィルムからなる包装袋であって、
前記重曹を充填した収納部と、
前記収納部の端辺に位置する引っ張りタブと、
前記引っ張りタブの根元に位置し、前記引っ張りタブを引っ張って前記収納部を開封するための切り欠きと、を備えていることを特徴とする包装体。
【請求項2】
前記外箱内には、袋体として、前記内袋のみが収納されていることを特徴とする請求項1に記載の包装体。
【請求項3】
前記外箱内には、前記内袋の外側から前記内袋を加圧するための加圧用袋体が収納されていないことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の包装体。
【請求項4】
前記収納部には、前記内袋の内部に固定可能な固定融着部が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の包装体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外箱の中に、柔軟な収納部と収納部の一端に注出口を融着してなる内袋を納めた、バックインボックスを使用して、炭酸ガス充填飲料を提供する包装体に関する。
【背景技術】
【0002】
食品や非食品の液体の内容物に使用されるバックインボックスの液体収納容器は、果汁飲料、ジュース、お茶、コーヒー、乳飲料、スープ等の液体飲料、日本酒、焼酎等の酒類など食品の他、現像液、インキ、塗料、オイル、消毒液、液体肥料、殺菌剤、殺虫剤など、多くの用途に用いられている。この液体収納容器の内、特に容量や重量の大きな容器に使用する外箱は、荷重に耐えうるように、紙の段ボールを主体にした箱を使用している。内袋としては、ブロー成形した柔軟性のある薄肉容器や、真空成形や圧空成形で成形したシート二枚の周囲を融着した容器や、フィルムの周囲をシールした包装袋などが使用されて来た。その内袋の一端には内容物を注出、あるいは充填、止栓する為の注出口が融着、あるいは成形されている。さらに、該注出口に嵌合して開閉可能とするキャップが合わせて使用されている。
【0003】
しかしながら、近年消費者が好む炭酸ガスを含有する炭酸飲料を充填しようとすると、内袋が大きく膨らんで、段ボールなどで作成されたバックインボックス用外箱は、その圧力に耐えられない。
以上の問題に対し、エアコンプレッサーと、二重壁の二軸延伸ポリエチレンテレフタレート容器で底部等を耐圧可能な半球状とした樹脂耐圧容器と、内部の袋と、口栓と、からなる構成の容器も提案されている。この方法は、透明で内容物が見える良さはあるものの、容量が小さく、かつ、高価であって、しかも、使い捨て容器なので、望ましい構成とはいいがたい。
【0004】
その他別の方法として、特許文献1では、液体を充填するためのバッグを外箱内に収納するようにした複合容器に用いられる耐圧ケースにおいて、上下に2分割されるとともに、一方の接合部に係合爪が設けられており、該係合爪が他方の係合部に係合されることによって接合された状態で保持されるようにしたことを特徴とする複合容器の耐圧ケースを提案している。
そして、請求項2で、液体を充填するためのバッグを外箱内に収納するようにした複合容器に用いられる耐圧ケースにおいて、一面が開口部に構成されるとともに、該開口部の両側に沿って案内手段が設けられ、該案内手段によって蓋板が着脱可能に取付けられるようにしたことを特徴とする複合容器の耐圧ケースを提案している。
また、請求項3では液体を充填するためのバックを外箱内に収納するようにした複合容器に用いられる耐圧ケースにおいて、一面が開口部に構成され、該開口部を通して引出し式の補助ケースを差込むようにしたことを特徴とする複合容器の耐圧ケースも提案している。
【0005】
この耐圧ケースは、箱の中のバッグに、内容物の液体を入れる袋と、加圧する為の袋を入れている。そして、加圧する為の袋に炭酸ガスなどを充填し、外側の耐圧ケースによって、炭酸ガスの圧力が、同じ耐圧ケース内の液体を入れた袋を圧迫し、内容物を抽出できる様にしている。しかしながら、この容器は、液体を入れる袋以外に別の袋まで用意しなければならないなど、高価になってしまうなどの問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】実開平2-028473号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、環境にやさしいが、耐圧容器でないバックインボックスタイプの容器を使用して、炭酸ガスを含有する液体内容物の注出を可能とする包装体を得ることが本発明の課題である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、注出口を有し可撓性のある合成樹脂フィルムを主体とした内袋と、その内袋を収納する外箱からなるバックインボックス容器と、
前記バックインボックス容器に添付され、重曹を収納した小容器と、
前記バックインボックスを収納可能で、かつ、耐圧力性を有する箱サーバーと、
からなる炭酸用包装体において、
前記バックインボックスが、その内袋に無炭酸状態の液体を収納し、
添付される該小容器は、上記内袋内部に重曹を充填可能としたことを特徴とする包装体である。
【発明の効果】
【0009】
本発明の包装体は、搬送形態では炭酸ガスを注入しない液体状態として、バックインボックスの形態で搬送可能とするが、開封時に、重曹を容器内へ注入し、炭酸ガスを内容物に含有させ、内容物を炭酸ガス充填飲料とすることができる。
この包装体は、ポンプが使用しなくても、炭酸飲料となった飲料の炭酸ガスの内圧によって注出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態例におけるバックインボックスの容器で、外箱と注出口を有する内袋とを示す外観斜視図である。
図2】バックインボックスの外箱と、それを入れる箱サーバーと、を示す外観斜視図である。
図3】本発明の実施形態例で、重曹を入れる小容器の実施形態例と、それを内袋に装着した包装袋の斜視図である。
図4】本発明の実施形態例に使用される重曹を充填可能なキャップと、それを内袋に装着し、それを内袋内部に注入する工程を示す断面図である。
図5】本発明の実施形態例に使用される包装体で、内袋に重曹を注入し、内部の内容物を炭酸水とする工程を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の包装体の実施形態例について、図を用いて詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態例におけるバックインボックスの容器で、外箱3と注出口21を有する内袋2とを示す外観斜視図である。
本発明のバックインボックス用外箱3は、底板31と、底板を介して対向する二対の側面板32と、前記一対の側面板に連結した上面板33と、を有し、段ボールなどで形成されている。
【0012】
内袋2は、可撓性のある合成樹脂フィルムを主体とした包装袋であって、一端に内容物を注出可能な注出口21を有している。
【0013】
バックインボックス用外箱3には、上面板33、あるいは側面板32に、前記内袋2の注出口21を露出する注出用開口部331を設けている。
【0014】
図2は本発明の実施形態例におけるバックインボックス容器1と、それを収納する箱サーバー4である。
バックインボックス容器1は、図1に示した内袋2を外箱3に収納した容器であって、内袋2に備えた排出可能な注出口21が、注出用開口部331から飛び出している。
上記バックインボックス容器1は、耐圧力性を有する箱サーバー4に挿入して使用される。
箱サーバー4は、直方体形状の一面に、開閉可能な開口板41を有し、該開口板41には、内袋2の注出口21を通す外注出孔411を設けている。
さらに、開口板41は、外注出孔411から離れた辺側に、開閉可能にヒンジ部412、ヒンジ部412に対向した辺側には閉鎖する閉鎖機構413を設ける。
【0015】
本発明では、飲む直ぐ前に、液体飲料8を炭酸飲料に変化させる方法で、搬送しやすい包装体を利用する。
未炭酸の液体飲料8を炭酸飲料に変化させるには、飲む直ぐ直前に、液体飲料8を収納する内袋内部に、重曹6を充填し、内袋2内部で炭酸ガスに分解させて、炭酸飲料にする方法を採る。
ただ、炭酸ガスを液体飲料8に含ませると、気圧が上昇し、内袋2が破袋する恐れがあるので、炭酸ガスが発生して内部の圧力が上昇する前に、耐圧性の箱サーバー4内部に閉じ込めて、内袋2の破袋を防ぐ。
そこで、内袋2に重曹6を瞬時に充填し、炭酸ガスが充分に発生する前に箱サーバー4に確実に閉じ込める必要がある。このような作業を行うのに、予め耐圧の箱サーバー4内に液体飲料8を入れたバックインボックス容器1を用意しておき、重曹を入れる容器を、開封して一瞬で充填できる小容器を用意することである。
また、予め耐圧の箱サーバー4内に液体飲料8を入れたバックインボックス容器1を用意しておき、キャップと内袋との間に充填空間を作成して、一瞬でその仕切りを破断して反応させるなどの方法を採る。
【0016】
図3は、本発明の第一実施形態例の重曹を入れる小容器5と、第二実施形態例に使用される重曹を入れる小容器5と、それを内袋2に装着した包装袋の斜視図で、小容器5から内袋2内部に重曹を放出する工程を示した。
【0017】
図3-1は、第一実施形態例に使用する小容器5で、細長いスティック状の包装袋である。
細長いので、その一端を開封し、容易に注出口に挿入して、内容物を内袋内に入れることができる。
【0018】
このようにして、小容器5の一端を開封して、小容器5に収納されていた重曹6が、内袋液体飲料に充填され、炭酸ガスを含んだ炭酸飲料に変化させることができる。
小容器5を引き裂き、重曹6を内袋液体飲料に充填したら、直ぐにキャップを閉めて、包装体全体をゆするなどして、重曹6が密封状態で確実に溶かすようにする。
すなわち、図5-1に示すように、予め耐圧の箱サーバー内に液体飲料を入れたバックインボックス容器1を用意しておき、開口板41を上にして開き、注出口21を上に向けてキャップ7を開けて、重曹6を充填する。
重曹6を内袋2に充填したら、急いでキャップ7を閉め、図5-2に示すように、包装体1を回転させ、注出口21のある上面板33が立面になるように倒し、かつ、注出口21が下側になるように配置する。
そうすると、発生した炭酸ガスの圧力によって、注出口21から炭酸飲料化した液体飲料を、スムースに注出させることができる。
内袋の注出口には、キャップの代わりに、Tコックを注出口に装着して、炭酸飲料を注出
しやすくしても良い。
【0019】
図3-2~図3-5は、本発明の第二実施形態例に使用される重曹を入れる小容器5と、それを内袋2に装着した包装袋の斜視図で、小容器5から内袋2内部に重曹を放出する工程を示した。
図3-2に示す小容器5は、積層フィルムからなる包装袋で、収納部51の端辺には、引っ張りタブ52と、該引っ張りタブ52根元に、収納部を引き裂きやすくする切り欠き53を有している。
また、収納部51の周縁で、かつ、切り欠き53脇の、該引っ張りタブ52隣に、内袋内部に固定可能な固定融着部54を設けても良い。
【0020】
第二実施形態例に使用される小容器5は、内袋2の注出口21に挿入する時に、図3-3に示すように、予め、引っ張りタブ52根元で180度折り曲げておく。
【0021】
図3-4では、内容物の液体飲料が入った内袋2の注出口21に、小容器5の収納部51一端が内袋2に固定されている。そして、その小容器5の引っ張りタブ52を引っ張ることによって、小容器5の切り欠き53を起点に、小容器5が引き裂かれる。
この時、小容器5は、図3-5に示すように、引っ張りタブ52を引っ張ることによって、収納部51が開封し、収納されていた重曹が、内袋2内部に放出される。
【0022】
図4は、本発明の第三実施形態例で、注出口とキャップとの間に重曹を充填可能とする形態例で、注出口を内袋に装着し、それを内袋内部に注入する工程を示す断面図である。第三実施形態例では、注出口21の内側に隔離フィルム211で隔離することによって、注出口21とキャップ7との間に重曹6を収納している。
【0023】
図4-1に示すように、キャップ7には、隔離フィルム211を破断させる為の切り欠き刃71を有している。また、キャップ7下端に保護バンド72がある。
まず初めに、保護バンド72の一端を引っ張って、薄肉の破断部73を引き千切り、キャップ内側先端の刃が、より下方に動かすことができるようになる。
【0024】
保護バンド72を除去すると、図4-2に示すように、キャップ7は、その分、深くまで切り欠き刃71を下げることができる。
この時、切り欠き刃は、全周にはない刃とする。このように、切り欠き刃を部分的にしておくと、破断部は切り落とされず、炭酸飲料に混入する恐れがなく、安心して使用できる。
【0025】
図4-3は、保護バンド72を除去したキャップ7を、その分深く下げ、切り欠き刃71が隔離フィルム211に切り込んで、破断する工程である。
隔離フィルム211を切り込んで開封すると、液体飲料を収納している内袋2に、重曹6が充填して混入し、液体飲料を炭酸飲料に変化させる工程である。
【0026】
本発明の包装体は、以上のようなものであるが、重曹を入れておく容器は、単に注出口に挿入して重曹を充填しやすい容器であれば、単なる小さなボトルなどであってもかまわない。
【0027】
本発明の重曹は、炭酸水素ナトリウム(NaHCO)であるが、炭酸水素ナトリウムの粉末を入れたカプセルを使用する。さらに、重曹を、クエン酸や糖などと混合させて球状や棒状に成形したものであっても良いし、それにレモンエキスなどの香料を混合させたものであっても良い。
カプセルの表面が溶ける間にキャップを閉めるなどの時間的余裕が得られる。球状や棒状
に成形したものも、内部まで溶けるのに時間が掛かる分、時間に余裕が得られ、液体飲料が炭酸飲料になる前に、内袋のキャップを閉めて、耐圧性の箱サーバー内に押し込めることが可能になる。
【0028】
本発明の包装体に充填する液体飲料は、コーラや、ビールやワインなどのアルコール飲料などが考えられる。もちろん、レモン水などの清涼飲料などであっても良い。
【0029】
本発明のバックインボックス用外箱は、主に段ボールなどを使用した箱を使用する。内容物の重さや搬送条件等によって、段ボールの強度や厚みを調整する。
また、バックインボックス用外箱の液垂れによる劣化対策として、ロジン系サイズ剤で耐水性を付与させた耐水ノーコートボール紙とパルプボード紙を耐水接着剤を用いて貼合した積層紙からなる耐水紙を使用しても良い。ここで、パルプボード紙としては耐水チップボール紙、耐水接着剤としては酢酸ビニル樹脂系の接着剤を使用できる。
段ボールシートは、AB段ボールシート、あるいは強化段ボールシートが好ましく使用でき、具体的には、例えば、Kライナ210g/m /強化中芯180g/m/Kライナ2100g/mの構成からなるAB段ボールシートなどが使用できる。
更に、容量が少ない場合には、段ボールの代わりに、厚紙を使用しても良い。
厚紙の場合、基材の紙は、坪量を200g/mから800g/mの板紙で、表面に印刷する場合には、片面が白いコートマニラ、コートボール、アイボリーなどを用いることができる。
さらに、容器の側面の胴部合わせ部分や底部をヒートシール、あるいは接着剤等で接着することができる。ヒートシールにするには、少なくとも裏面に15μm~80μmのポリエチレンフィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体、あるいはポリプロピレンフィルムなどのシール適性に優れた熱可塑性フィルムを貼り合せた積層シートが使用される。
糊付けやホットメルト接着剤で固定させる場合には、紙単体でもかまわない。
【0030】
本発明のバックインボックス用の内袋に用いるフィルムには、内容物を保存する為のバリア性や、内容物を充填する時の条件などによって決定する。
例えば、外側から延伸ポリエチレンテレフタレート/ポリアミド樹脂フィルム/シーラントなどの構成が考えられる。
具体的には、2軸延伸ポリアミド/ポリエチレン/無機酸化物蒸着ポリエチレンテレフタレート/低密度ポリエチレン、
2軸延伸ポリエチレンテレフタレート/接着剤/ポリアミド/接着剤/エチレン酢酸ビニル共重合体鹸化物/低密度ポリエチレン、
2軸延伸ポリエチレンテレフタレート/接着樹脂/ポリアミド/接着剤/低密度ポリエチレン、
2軸延伸ポリプロピレン/接着剤/ポリアミド/接着剤/低密度ポリエチレン、
などの一般的な構成が考えられる。なお、炭酸飲料の状態で長く保存する場合には、ポリビニリデンなどの炭酸ガスバリア性の高い層を有するフィルムを使用することが好ましい。
これらのフィルムは、通常のドライラミネーション機、エクストルーダーラミネート機などで貼り合わせるなどして製造することができる。
【0031】
底面に中間フィルムを使用して、容量を大きくしても良い。容量を大きくする場合の中間フィルムとしては、前面フィルムや背面フィルムと同じ構成であってもかまわない。
【0032】
注出口は、射出成形で製造する。内袋に融着する融着部には、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂や、エチレン・プロピレン共重合体などの融着可能な樹脂を使用する。
【0033】
なお、内袋には、上記フィルムと注出口から形成される包装袋だけではなく、ブロー成
形によって、注出口も一体で成形した柔軟性の高い容器であってもかまわない。さらに、真空成形や圧空成形などによって成形したシートを合わせて融着した容器であってもかまわない。
【0034】
箱サーバーは、内袋に掛かる圧力を受けても充分に耐えられる高剛性の容器であることが求められる。
内袋内部は、1.1Kg/cm以上の圧力が掛かるので、内袋が破袋しないように、内袋の大きさよりも大きくない内寸とする必要がある。
【0035】
本発明の包装体は、以上のようなもので、搬送形態では炭酸ガスを注入しない液体状態として、バックインボックスの形態で流通できるので、安価で、かつ、搬送可能とし、保管するにも効率が良い包装形態である。
本発明の包装体としては、3リットルから20リットルなど、少ない容量から大きな容量までたくさんのライナップの包装体が提供可能である。
そして、開封時に、重曹を容器内へ注入し、炭酸ガスを内容物に含有させ、それが専用の耐圧箱サーバーで保護するので、安心して炭酸飲料とすることができるなど、本発明のメリットは大きい。
【符号の説明】
【0036】
1・・・・・・・・・バックインボックス容器
2・・・・・・・・・内袋
21・・・・・・・・注出口
211・・・・・・・隔離フィルム
3・・・・・・・・・外箱
31・・・・・・・・底板
32・・・・・・・・側面板
33・・・・・・・・上面板
331・・・・・・・注出用開口部
4・・・・・・・・・箱サーバー
41・・・・・・・・開口板
411・・・・・・・外注出孔
412・・・・・・・ヒンジ部
413・・・・・・・閉鎖機構
5・・・・・・・・・小容器
51・・・・・・・・収納部
52・・・・・・・・引っ張りタブ
53・・・・・・・・切り欠き
54・・・・・・・・固定融着部
6・・・・・・・・・重曹
7・・・・・・・・・キャップ
71・・・・・・・・切り欠き刃
72・・・・・・・・保護バンド
73・・・・・・・・破断部
8・・・・・・・・・液体飲料
80・・・・・・・・炭酸飲料
図1
図2
図3
図4
図5