(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-05-07
(45)【発行日】2025-05-15
(54)【発明の名称】更新情報生成装置、更新情報生成方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20250508BHJP
【FI】
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2023510292
(86)(22)【出願日】2022-01-13
(86)【国際出願番号】 JP2022000974
(87)【国際公開番号】W WO2022209132
(87)【国際公開日】2022-10-06
【審査請求日】2023-09-21
(31)【優先権主張番号】P 2021062051
(32)【優先日】2021-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】野村 拓矢
(72)【発明者】
【氏名】久本 拓也
(72)【発明者】
【氏名】木島 憲一
【審査官】佐藤 光起
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第06278913(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0357618(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0079545(US,A1)
【文献】国際公開第2020/136822(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体に関する資格における動的情報を記憶する動的情報記憶手段と、
前記移動体の運行計画に関する計画情報を取得する計画情報取得手段と、
前記移動体の前記計画情報に対応する実績情報を取得する実績情報取得手段と、
前記動的情報と前記計画情報と前記実績情報とに基づいて前記資格の静的情報を更新するための評価スコアを算出する算出手段と、
前記評価スコアと識別子とを含む更新情報を、前記静的情報を管理する静的情報管理装置に出力する出力手段と、を備え
、
前記動的情報は、移動体が運用されるとそれに伴い変動する可能性がある情報であり、
実績情報は、移動体が実際に運行した実績を示す情報であり、
静的情報とは、移動体の資格を管理するために用いられる情報である更新情報生成装置。
【請求項2】
前記動的情報記憶手段は、前記移動体の使用資格を有する使用者の使用実績に関する使用者情報を含む前記動的情報を記憶し、
前記算出手段は、前記使用者の前記評価スコアを算出する
請求項1に記載の更新情報生成装置。
【請求項3】
前記動的情報記憶手段は、前記資格の前記評価スコアを含む前記動的情報を記憶し、
前記算出手段は、前記計画情報と前記実績情報とに基づいて前記評価スコアを更新する
請求項1または2に記載の更新情報生成装置。
【請求項4】
コンピュータが、
移動体に関する資格における動的情報を記憶し、
前記移動体の運行計画に関する計画情報を取得し、
前記移動体の前記計画情報に対応する実績情報を取得し、
前記動的情報と前記計画情報と前記実績情報とに基づいて前記資格の静的情報を更新するための評価スコアを算出し、
前記評価スコアと識別子とを含む更新情報を、前記静的情報を管理する静的情報管理装置に出力
し、
前記動的情報は、移動体が運用されるとそれに伴い変動する可能性がある情報であり、
実績情報は、移動体が実際に運行した実績を示す情報であり、
静的情報とは、移動体の資格を管理するために用いられる情報である、
更新情報生成方法。
【請求項5】
移動体に関する資格における動的情報を記憶し、
前記移動体の運行計画に関する計画情報を取得し、
前記移動体の前記計画情報に対応する実績情報を取得し、
前記動的情報と前記計画情報と前記実績情報とに基づいて前記資格の静的情報を更新するための評価スコアを算出し、
前記評価スコアと識別子とを含む更新情報を、前記静的情報を管理する静的情報管理装置に出力
し、
前記動的情報は、移動体が運用されるとそれに伴い変動する可能性がある情報であり、
実績情報は、移動体が実際に運行した実績を示す情報であり、
静的情報とは、移動体の資格を管理するために用いられる情報である、
更新情報生成方法を、コンピュータに実行させる
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は更新情報生成装置、資格情報管理システム、更新情報生成方法およびコンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
無人航空機、自律ロボットまたは自動運転車両など、遠隔操作または自律移動により移動する移動体の普及が拡大している。またこのような移動体を安全に運用するための技術の開発が期待されている。
【0003】
これに関連し、例えば、ユーザが無人航空機を操作することを許諾されているかを判定するときに、ユーザタイプ(例えば、習熟度、経験レベル、検定証明、ライセンス、訓練)に関する情報が考慮される方法が提案されている(特許文献1)。
【0004】
また取得された操作履歴と、特定された特定事象期間とに基づいて操作者の技量を判定する技術が開示されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2019-064584号公報
【文献】特開2020-067587号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述の技術は、移動体の操縦資格や、移動体の運用に関わるその他の者等に対する管理を行うための一側面を示している。しかしながら、このような資格の管理は、社会実情等に即し、且つ、効率的に行われることが求められる。
【0007】
本開示の目的は、上述した課題を鑑み、好適に資格情報を管理するための更新情報生成装置、資格情報管理システム、更新情報生成方法およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の1実施形態にかかる更新情報生成装置は、動的情報記憶部、計画情報取得部、実績情報取得部、算出部および出力部を有する。動的情報記憶部は、移動体に関する資格における動的情報を記憶する。計画情報取得部は、移動体の運行計画に関する計画情報を取得する。実績情報取得部は、移動体の計画情報に対応する実績情報を取得する。算出部は、動的情報と計画情報と実績情報とに基づいて資格の静的情報を更新するための評価スコアを算出する。出力部は、評価スコアと識別子とを含む更新情報を、静的情報を管理する静的情報管理装置に出力する。
【0009】
本開示の1実施形態にかかる更新情報生成方法は、以下の方法をコンピュータが実行する。コンピュータは、移動体に関する資格における動的情報を記憶する。コンピュータは、移動体の運行計画に関する計画情報を取得する。コンピュータは、移動体の計画情報に対応する実績情報を取得する。コンピュータは、動的情報と計画情報と実績情報とに基づいて資格の静的情報を更新するための評価スコアを算出する。コンピュータは、評価スコアと識別子とを含む更新情報を、静的情報を管理する静的情報管理装置に出力する。
【0010】
本開示の1実施形態にかかるプログラムは、コンピュータに、以下のステップを実行させるものである。コンピュータは、移動体に関する資格における動的情報を記憶する。コンピュータは、移動体の運行計画に関する計画情報を取得する。コンピュータは、移動体の計画情報に対応する実績情報を取得する。コンピュータは、動的情報と計画情報と実績情報とに基づいて資格の静的情報を更新するための評価スコアを算出する。コンピュータは、評価スコアと識別子とを含む更新情報を、静的情報を管理する静的情報管理装置に出力する。
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、好適に資格情報を管理するための更新情報生成装置、資格情報管理システム、更新情報生成方法およびプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】実施の形態1にかかる更新情報生成装置のブロック図である。
【
図2】実施の形態1にかかる更新情報生成方法のフローチャートである。
【
図3】実施の形態2にかかる資格情報管理システムのブロック図である。
【
図4】実施の形態2にかかる更新情報生成装置のブロック図である。
【
図5】実施の形態2にかかる静的情報管理装置のブロック図である。
【
図6】実施の形態2にかかる移動体のブロック図である。
【
図10】実施の形態2にかかる更新
方法のフローチャートである。
【
図11】実施の形態2にかかる静的情報管理
方法のフローチャートである。
【
図12】コンピュータのハードウェア構成を例示するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、特許請求の範囲にかかる発明を以下の実施形態に限定するものではない。また、実施形態で説明する構成の全てが課題を解決するための手段として必須であるとは限らない。説明の明確化のため、以下の記載および図面は、適宜、省略、および簡略化がなされている。なお、各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。
【0014】
<実施の形態1>
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、実施の形態1にかかる更新情報生成装置10のブロック図である。
図1に示す更新情報生成装置10は、所定の移動体と通信可能に接続する。また更新情報生成装置10は、かかる移動体の資格に対する評価を行い、この資格に関する情報を管理する装置に対して、かかる資格に関する情報を更新させるために、この評価に関する評価スコアを含む更新情報を供給する。
【0015】
本開示における移動体とは、例えば遠隔操縦により移動する移動体または所定の管理下に置いて自律移動する移動体である。より具体的には、移動体は、無人航空機、自動運転車、自律移動ロボット、その他遠隔操作または自律移動により移動する船舶、工事車両、歩行ロボット等を含み得る。
【0016】
また本開示において、移動体の資格は、上述の移動体を操縦または使用するための資格(免許)、移動体を所有または管理するための資格(認可)、または移動体それ自体の運行資格(運行許可)等を含む。移動体を操縦または使用するための資格は、使用者に付与される。移動体を所有または管理するための資格は、管理者に付与される。移動体それ自体の運行資格は、移動体に付与される。
【0017】
更新情報生成装置10は主な構成として、計画情報取得部111、実績情報取得部112、算出部113、出力部114および動的情報記憶部120を有する。
【0018】
計画情報取得部111は、移動体の管理者または使用者から計画情報を取得する。計画情報は、移動体の運行計画に関する情報であって、例えば移動体を運行させる日時、期間、場所または目的などを含む。
【0019】
実績情報取得部112は、移動体の計画情報に対応する実績情報を取得する。実績情報は、移動体が実際に運行した実績を示す情報である。実績情報は例えば、移動体が移動した日時、位置情報および移動速度などを含む。このような実績情報は、移動体が所定の計画の下で運行した際に、移動体または移動体を制御する制御装置が有するセンサが生成した情報であってもよい。実績情報は例えば、移動体がカメラを有する場合には、そのカメラが撮像した画像の情報であってもよい。
【0020】
算出部113は、計画情報取得部111から受け取った計画情報と、実績情報取得部112から受け取った実績情報と、後述する動的情報とを用いて評価スコアを算出する。評価スコアは、移動体の資格に関する所定の情報を更新するために用いられる。移動体の資格に関する所定の情報とは、例えばその資格の有効期間に関連する情報や、その資格の有効性を示す情報である。そのような情報は、資格の静的情報ということもできる。
【0021】
なお、本開示における動的情報とは、移動体が運用されるとそれに伴い変動する可能性がある情報である。動的情報は例えば、移動体の累積運用時間、故障履歴、事故履歴または運用履歴を含む。また動的情報は、上述の評価スコアを含む。動的情報は、静的情報を更新する目的で蓄積される。
【0022】
また、本開示における静的情報とは、移動体の資格を管理するために用いられる情報である。静的情報は例えば、使用者の氏名や住所、管理者の氏名もしくは名称、または移動体の固有識別子などを含む。また静的情報は資格の有効性に関する情報を含む。資格の有効性に関する情報とは、その資格の有効期間、更新日時、または有効性そのものを示す情報などである。資格の有効性に関する情報は、例えば移動体の活動範囲や移動体の活動目的などの、資格により認められる活動内容を示すランクや種別を示すものを含んでもよい。
【0023】
出力部114は、算出部113から評価スコアを受け取り、受け取った評価スコアを含む更新情報を、静的情報管理装置に出力する。静的情報管理装置と更新情報生成装置10とは、互いに通信可能に接続している。更新情報は、静的情報管理装置が管理する静的情報を更新するための情報である。更新情報は、評価スコアおよび識別子を含む。識別子は、評価スコアに紐づけられている。また識別子は、所定の静的情報に紐づくように設定されている。すなわち、評価スコアと静的情報とは、かかる識別子を介して紐づけられる。
【0024】
動的情報記憶部120は、フラッシュメモリやSSD(Solid State Drive)などの不揮発性メモリを含む記憶装置であって、上述した動的情報を記憶する。動的情報記憶部120は記憶する動的情報を算出部113に供給する。
【0025】
次に、
図2を参照して更新情報生成装置10が実行する処理について説明する。
図2は、実施の形態1にかかる更新情報生成方法のフローチャートである。
図2に示すフローチャートの処理は、例えば更新情報生成装置10を起動することにより開始される。あるいは
図2に示すフローチャートは、移動体から所定の情報を受け取ることにより開始されてもよい。
【0026】
まず、動的情報記憶部120は、移動体に関する資格における動的情報を記憶する(ステップS11)。動的情報記憶部120は、運用されている移動体からその運用にかかる動的情報を受け取って記憶する。動的情報記憶部120は、移動体が複数回の運用実績を有する場合には、過去に運用された際の動的情報を記憶する。また動的情報記憶部120は、移動体が新たに運用された場合には、動的情報を更新または蓄積して記憶する。
【0027】
次に、計画情報取得部111は、移動体の運行計画に関する計画情報を取得する(ステップS12)。計画情報取得部111は、例えば移動体の管理者から計画情報を取得する。計画情報取得部111は、計画情報を取得すると、取得した計画情報を算出部113に供給する。
【0028】
次に、実績情報取得部112は、移動体の計画情報に対応する実績情報を取得する(ステップS13)。実績情報取得部112は、活動中の移動体からかかる活動中に生じる実績情報を逐次取得する。あるいは実績情報取得部112は、活動が終了した移動体から終了した一連の活動にかかる実績情報を取得してもよい。実績情報取得部112は、取得した実績情報を、算出部113に供給する。
【0029】
次に、算出部113は、動的情報と計画情報と実績情報とを利用して資格の静的情報を更新するための評価スコアを算出する(ステップS14)。算出部113は、移動体の一連の活動が終了した後に、かかる一連の活動に関する評価スコアを算出する。算出部113は、評価スコアを算出すると、算出した評価スコアを出力部114に供給する。
【0030】
出力部114は、評価スコアと識別子とを含む更新情報を、静的情報管理装置に出力する(ステップS15)。出力部114が更新情報を出力すると、更新情報生成装置10は一連の処理を終了する。
【0031】
以上、実施の形態1にかかる更新情報生成装置10について説明した。本開示における動的情報および静的情報は、移動体の資格に関する情報(資格情報)ということもできる。すなわち、更新情報生成装置10は、資格情報を更新するために更新情報を生成する。
【0032】
尚、更新情報生成装置10は、図示しない構成としてプロセッサ及び記憶装置を有する。更新情報生成装置10が有する記憶装置は、例えばフラッシュメモリやSSDなどの不揮発性メモリを含む記憶装置を含む。この場合に、更新情報生成装置10が有する記憶装置は、上述の更新情報生成方法を実行するためのコンピュータプログラム(以降、単にプログラムとも称する)を記憶している。またプロセッサは、記憶装置からコンピュータプログラムをDRAM(Dynamic Random Access Memory)等のバッファメモリへ読み込ませ、当該プログラムを実行する。
【0033】
更新情報生成装置10が有する各構成は、それぞれが専用のハードウェアで実現されていてもよい。また、各構成要素の一部又は全部は、汎用または専用の回路(circuitry)、プロセッサ等やこれらの組合せによって実現されてもよい。これらは、単一のチップによって構成されてもよいし、バスを介して接続される複数のチップによって構成されてもよい。各装置の各構成要素の一部又は全部は、上述した回路等とプログラムとの組合せによって実現されてもよい。また、プロセッサとして、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(field-programmable gate array)等を用いることができる。なお、ここに説明した構成に関する説明は、本開示において以下に説明するその他の装置またはシステムにおいても、適用され得る。
【0034】
また、更新情報生成装置10の各構成要素の一部又は全部が複数の情報処理装置や回路等により実現される場合には、複数の情報処理装置や回路等は、集中配置されてもよいし、分散配置されてもよい。例えば、情報処理装置や回路等は、クライアントサーバシステム、クラウドコンピューティングシステム等、各々が通信ネットワークを介して接続される形態として実現されてもよい。また、更新情報生成装置10の機能がSaaS(Software as a Service)形式で提供されてもよい。
【0035】
以上、実施の形態1について説明した。実施の形態1によれば、好適に資格情報を管理するための更新情報生成装置等を提供できる。
【0036】
<実施の形態2>
次に、実施の形態2について説明する。
図3は、実施形態2にかかる資格情報管理システムの構成を示すブロック図である。
図3に示す資格情報管理システム1は、ネットワークN1を介して移動体である移動体30と通信可能に接続している。移動体30は、本開示における移動体の一実施態様である。また資格情報管理システム1は、ネットワークN1を介して情報処理端末50と通信可能に接続している。資格情報管理システム1は、情報処理端末50から移動体30の運用計画に関する計画情報を取得する。また資格情報管理システム1は、情報処理端末50から受け取った計画情報に対応する実績情報を、ネットワークN1を介して移動体30から取得する。なお、資格情報管理システム1は、運用計画に関する計画情報を操縦端末40から取得してもよい。
【0037】
資格情報管理システム1は、計画情報と実績情報とを受け取ると、受け取った情報から移動体30の運行資格に関する情報を更新する。資格情報管理システム1は更新した情報または更新したこの情報にかかる資格情報を情報処理端末50に送信してもよい。これにより資格情報管理システム1は、更新した資格情報をユーザに適宜通知することができる。
【0038】
資格情報管理システム1は、更新情報生成装置11および静的情報管理装置20を有する。更新情報生成装置11と静的情報管理装置20とは、例えばネットワークN1を介して通信可能に接続している。更新情報生成装置11は、情報処理端末50から計画情報を取得し、移動体30から計画情報に対応する実績情報を取得し、これらの情報に応じて生成した更新情報を静的情報管理装置20に供給する。静的情報管理装置20は、更新情報生成装置11から受け取った更新情報を用いて静的情報を更新する。
【0039】
移動体30は、遠隔操作可能な無人航空機である。移動体30は、使用者P1が操作する操縦端末40から命令を受け、受けた命令にしたがって移動等の動作を行う。移動体30は、定期的(例えば1秒毎)に所定の遠隔識別情報を発信しながら移動するように設定されている。遠隔識別情報は、移動体30の識別情報や移動するための資格もしくは許可に関する情報など、移動体30が移動するために必要な情報を含む。また遠隔識別情報は、移動体30の位置情報や移動時間等の実績情報を含んでもよい。移動体30は、ネットワークN1を介して資格情報管理システム1にかかる遠隔識別情報を送信する。
【0040】
操縦端末40は、移動体30を遠隔操作するための装置であって、無線通信により移動体30に所定の動作をさせるための命令を送ることができる。操縦端末40は移動体30が有するセンサのデータ等を取得できてもよい。操縦端末40は、移動体30を介さず資格情報管理システム1に所定のデータを送信できてもよい。また操縦端末40は移動体30を介して資格情報管理システム1に所定のデータを送信できてもよい。
【0041】
情報処理端末50は、移動体30を含む複数の移動体を管理および運用する管理者P2が所持するコンピュータである。情報処理端末50はネットワークN1を介して資格情報管理システム1に移動体の移動計画に関する情報を送信できる。すなわち管理者P2は、管理者P2が管理する移動体を移動させる場合、予め移動計画を資格情報管理システム1に対して申請しておく。移動計画は、移動体の移動目的、移動地域、移動時刻等の計画情報を含む。
【0042】
図4を参照して、本実施の形態にかかる更新情報生成装置11について説明する。
図4は、実施の形態2にかかる更新情報生成装置11のブロック図である。更新情報生成装置11は、動的情報更新部115を有する点が、実施の形態1にかかる更新情報生成装置10と異なる。
【0043】
動的情報更新部115は、動的情報記憶部120が記憶する動的情報を更新する。具体的には、動的情報更新部115は移動体30から実績情報を受け取ると、受け取った実績情報から動的情報に対応する情報を、動的情報として更新し得る。例えば動的情報更新部115は、移動体30から累積移動時間の情報を取得した場合、取得した累積移動時間の情報を動的情報記憶部120に記憶させる。また動的情報更新部115は、算出部113が算出した評価スコアを、動的情報として動的情報記憶部120に記憶する。そのため動的情報更新部115は、算出部113が新たに評価スコアを算出した場合には、これを動的情報記憶部120に記憶させる。
【0044】
なお、本実施の形態における動的情報記憶部120は、移動体の使用資格を有する使用者P1の使用実績に関する使用者情報を含む動的情報を記憶する。またこれに対応して、算出部113は、使用者P1の評価スコアを算出する。
【0045】
また動的情報記憶部120は、移動体30の管理資格を有する管理者P2の管理実績に関する管理者情報を含む動的情報を記憶してもよい。この場合に、算出部113は、管理者P2の評価スコアを算出してもよい。
【0046】
また動的情報記憶部120は、移動体30の運行資格に関する移動体スコアを含む動的情報を記憶してもよい。この場合に、算出部113は、移動体30の評価スコアを算出してもよい。
【0047】
本実施の形態における算出部113は、計画情報と実績情報との差が小さい程、評価スコアを高い値に更新し、計画情報と実績情報との差が大きい程、評価スコアを低い値に更新するものであってもよい。これにより、更新情報生成装置11は、動的情報により好適に評価スコアを算出できる。
【0048】
次に、
図5を参照して静的情報管理装置20について説明する。
図5は、実施の形態2にかかる静的情報管理装置20のブロック図である。
図5に示す静的情報管理装置20は主な構成として、更新情報取得部211、静的情報更新部212および静的情報記憶部220を有する。
【0049】
更新情報取得部211は、ネットワークN1を介して、更新情報生成装置11から供給される更新情報を取得する。更新情報取得部211は、取得した更新情報を静的情報更新部212に供給する。
【0050】
静的情報更新部212は、更新情報取得部211から受け取った評価スコアから対応する識別子にかかる静的情報を更新する。静的情報記憶部220は、資格における静的情報を記憶する。
【0051】
静的情報管理装置20において、静的情報記憶部220は、資格の有効期間を含む静的情報を記憶してもよい。この場合、静的情報更新部212は、取得した評価スコアから、静的情報に含まれる資格の有効期間を更新するものであってもよい。これにより、資格情報管理システム1は、評価スコアに応じて、資格の有効期間を変更できる。
【0052】
例えば移動体30を操縦する使用者P1が、危険な操縦を行ったとする。この場合に、更新情報生成装置11は、危険な操縦に伴い、使用者P1の評価スコアを相対的に低い値に算出し得る。そして相対的に低い値の評価スコアを受け取った静的情報管理装置20は、使用者P1にかかる静的情報に含まれる、使用者としての資格の有効期間を短縮させて更新する。
【0053】
また例えば管理者P2が、運行計画の申請において登録した機体とは異なる機体を、実際の運行に使用したとする。この場合に、更新情報生成装置11は、管理者P2の評価スコアを相対的に低い値に算出し得る。そして相対的に低い値の評価スコアを受け取った静的情報管理装置20は、管理者P2にかかる静的情報に含まれる、管理者としての資格の有効期間を短縮させて更新する。
【0054】
また例えば移動体30の累積運行時間が、比較的長くなり老朽化したとする。この場合に、更新情報生成装置11は、移動体30の評価スコアを相対的に低い値に算出し得る。そして相対的に低い値の評価スコアを受け取った静的情報管理装置20は、移動体30にかかる静的情報に含まれる、移動体としての資格の有効期間を短縮させて更新する。
【0055】
また例えば静的情報管理装置20は、相対的に高い評価スコアを受け取った場合や、所定の期間に低い評価スコアを受け取らなかった場合等に、上述の資格の有効期間を延長させて更新してもよい。
【0056】
また、静的情報管理装置20は、評価スコアに関する閾値として、予め設定された第1閾値および第2閾値を記憶していてもよい。この場合、静的情報更新部212は、評価スコアが第1閾値以上の場合には、有効期間を延長し、評価スコアが第1閾値より低い第2閾値未満の場合には、有効期間を短縮するものであってもよい。このような構成により、資格情報管理システム1は、好適に有効期間に関する静的情報を更新できる。
【0057】
また静的情報管理装置20は、静的情報記憶部220が、資格の有効性を含む静的情報を記憶し、静的情報更新部212が、評価スコアに基づいて、有効性の可否を更新するものであってもよい。例えば、使用者P1が無許可で進入禁止エリアに移動体30を飛ばした場合に、移動体30から実績情報を受け取った更新情報生成装置11は評価スコアの値を大きく低下させる。そして大きく低下した評価スコアを含む更新情報を受け取った静的情報管理装置20は、この評価スコアに応じて静的情報を更新する。具体的には例えば、静的情報管理装置20は、移動体30を操縦する使用者P1の資格の状態を有効から無効に変更して更新する。このように、資格情報管理システム1は、好適に有効性の可否を更新できる。
【0058】
また、静的情報管理装置20は、評価スコアに関する閾値として、予め設定された第3閾値を記憶していてもよい。この場合に、静的情報更新部212は、評価スコアが第3閾値未満の場合には、資格が無効であることを示す情報に更新するものであってもよい。
【0059】
静的情報管理装置20において、静的情報記憶部220は、資格をクラス分けするための静的情報を記憶してもよい。この場合のクラスとは例えば使用者P1が移動体30を運用する環境における運用の困難度を示すものである。すなわち例えば一方のクラス(例えばクラスA)ではより困難を伴う環境での運用が許され、他方のクラス(例えばクラスB)ではそのような困難を伴う環境での運用は許されない。この場合、静的情報更新部212は、取得した評価スコアから、静的情報に含まれる資格のクラスを、例えばクラスAからクラスBに、あるいはクラスBからクラスAに、更新するものであってもよい。同様に、このクラスは、例えば管理者P2が移動体30を管理する条件における運用の困難度や特殊性を示すものであってもよい。またこのクラスは、例えば移動体30それ自体が実行可能な運用の困難度や特殊性を示すものであってもよい。
【0060】
次に、
図6を参照して移動体30について説明する。
図6は、実施の形態2にかかる移動体30のブロック図である。移動体30は主な構成として、通信部311、カメラ312、センサ群313、制御部314、駆動部315および記憶部320を有する。
【0061】
通信部311は操縦端末40と無線通信可能に接続するためのインタフェースと、資格情報管理システム1を無線通信可能に接続するためのインタフェースとを含む。カメラ312は、移動体30が移動中に、予め設定された期間毎に風景を撮影し、撮影した画像にかかる画像データを生成する。カメラ312が撮影した画像にかかる画像データは、通信部311を介して操縦端末40に供給される。またこの画像データは、遠隔識別情報として資格情報管理システム1に送信されてもよい。センサ群313は、移動体30に備えられた種々のセンサを指すものである。センサ群313は例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)による位置情報を取得するアンテナ、ジャイロセンサ、温度計または湿度計などを含み得る。
【0062】
制御部314は、CPUまたはMCUなどの演算装置を含み、移動体30が有する各構成を制御する。駆動部315は、移動体である移動体30が移動するために駆動するものであって、例えば移動体30が移動する際に使用するプロペラを回転させるためのモータを含む。記憶部320は、フラッシュメモリやSSDなどの不揮発性メモリを含む記憶装置であって、遠隔識別情報を少なくとも記憶する。
【0063】
(動的情報)
次に、
図7を参照して更新情報生成装置11が記憶する動的情報について説明する。
図7は、動的情報の例を示す図である。
図7に示す動的情報は、機体情報、管理者情報および使用者情報をそれぞれ含む。
【0064】
機体情報は、識別子A10と、機体情報の動的情報とを含む。識別子A10は、識別子A10に紐づく機体情報が移動体30に関する情報であることを示す。機体情報の動的情報は、機体に対する評価スコアA10、累積移動時間および修理履歴等を含む。
【0065】
管理者情報は、識別子B10と、管理者情報の動的情報とを含む。識別子B10は、識別子B10に紐づく管理者情報が移動体30を管理する管理者に関する情報であることを示す。管理者情報の動的情報は、管理者に対する評価スコアB10、機体運用実績および機体の保有台数等を含む。
【0066】
使用者情報は、識別子C10と、使用者情報の動的情報とを含む。識別子C10は、識別子C10に紐づく使用者情報が移動体30を操縦する使用者に関する情報であることを示す。使用者情報の動的情報は、使用者に対する評価スコアC10、移動実績(すなわち操縦実績)および使用者の操縦にかかる事故履歴等を含む。
【0067】
以上、更新情報生成装置11が記憶する動的情報について説明した。更新情報生成装置11が記憶する動的情報は、後述する移動体30が有する遠隔識別情報の動的情報に対応する。また更新情報生成装置11が有する動的情報に含まれる識別子は、この動的情報と、後述する静的情報管理装置20が有する静的情報と、を対応付けるために使用される。
【0068】
(静的情報)
次に、
図8を参照して静的情報管理装置20が記憶する静的情報について説明する。
図8は、静的情報の例を示す図である。
図8に示す静的情報は、
図7に示す動的情報に対応する機体情報、管理者情報および使用者情報を含む。
【0069】
機体情報は、更新情報と、機体情報の静的情報とを含む。更新情報は、識別子A10と評価スコアA10とを含む。識別子A10はおよび評価スコアA10は、
図7に示す動的情報が有する機体情報の識別子A10と評価スコアA10とに対応している。機体情報が有する静的情報は、移動体30の運行資格に関する有効期間、機体番号および重量などが含まれる。
【0070】
管理者情報は、更新情報と、管理者情報の静的情報とを含む。更新情報は、
図7に示す動的情報が有する管理者情報の識別子B10と評価スコアB10とに対応している。管理者情報が有する静的情報は、管理者の管理資格に関する有効期間、管理者の氏名または名称、および管理者の住所または所在地などが含まれる。
【0071】
使用者情報は、更新情報と、使用者情報の静的情報とを含む。更新情報は、
図7に示す動的情報が有する使用者情報の識別子C10と評価スコアC10とに対応している。使用者情報が有する静的情報は、使用者の使用資格に関する有効期間、使用者の氏名、および使用者の住所などが含まれる。
【0072】
以上、静的情報管理装置20が記憶する静的情報について説明した。静的情報管理装置20が記憶する静的情報は、後述する移動体30が有する遠隔識別情報の静的情報に対応する。また静的情報管理装置20が記憶する静的情報に含まれる識別子は、この静的情報と、上述の更新情報生成装置11が有する動的情報と、を対応付けるために使用される。なお、
図8に示した静的情報に含まれる更新情報は、静的情報を更新するために用いられるものである。すなわち、静的情報は、更新情報を含むことが必須ではない。同様に、更新情報は、静的情報を更新するために用いられるため、例えば評価スコアを記憶することは必須ではない。
【0073】
(遠隔識別情報)
次に、
図9を参照して、移動体30が有する遠隔識別情報について説明する。
図9は、遠隔識別情報の例を示す図である。遠隔識別情報は、機体情報、管理者情報および使用者情報を含む。
【0074】
機体情報は動的情報および静的情報を含む。機体情報の動的情報は、累積移動時間および修理履歴等を含む。機体情報の静的情報は、機体情報にかかる移動体30の運行資格にかかる有効期間、機体番号、および重量等を含む。
【0075】
管理者情報は動的情報および静的情報を含む。管理者情報の動的情報は、機体運用実績および保有台数等を含む。管理者情報の静的情報は、管理者情報にかかる移動体30の管理資格にかかる有効期間、管理者の氏名または住所、および管理者の住所または居所等を含む。
【0076】
使用者情報は動的情報および静的情報を含む。使用者情報の動的情報は、使用者の移動実績および事故履歴等を含む。使用者情報の静的情報は、使用者情報にかかる移動体30の使用資格にかかる有効期間、使用者の氏名、および使用者の住所等を含む。
【0077】
以上、遠隔識別情報について説明した。移動体30が有する遠隔識別情報に含まれる動的情報は、更新情報生成装置11が記憶する動的情報に対応している。移動体30は、自己が記憶する動的情報を、更新情報生成装置11に供給し得る。また遠隔識別情報に含まれる静的情報は、静的情報管理装置20が記憶する静的情報に対応している。移動体30は、自己が記憶する静的情報を、静的情報管理装置20に供給し得る。なお、移動体30は、更新情報生成装置11が記憶する動的情報を取得してもよい。また同様に、移動体30は、静的情報管理装置20が記憶する静的情報を取得してもよい。
【0078】
次に、
図10を参照して、更新情報生成装置11が実行する処理について説明する。
図10は、実施の形態2にかかる更新
方法のフローチャートである。
図10に示すフローチャートは、ステップS11からステップS15までは
図2に示すフローチャートと同じである。
図10に示すフローチャートは、ステップS15の後にステップS16を有する点が、
図2に示すフローチャートと異なる。
【0079】
ステップS15において、更新情報生成装置11の出力部114は、評価スコアと識別子とを含む更新情報を、静的情報管理装置に出力する(ステップS15)。
【0080】
次に、更新情報生成装置11が有する動的情報更新部115は、動的情報を更新する(ステップS16)。このとき動的情報更新部115は、更新情報に含まれる評価スコアを動的情報に含むように、動的情報を更新する。すなわち動的情報に含まれる評価スコアは、最新のものに上書きされる。動的情報更新部115が更新情報を更新すると、更新情報生成装置11は一連の処理を終了する。
【0081】
以上、更新情報生成装置11が実行する更新情報生成方法について説明した。なお、更新情報生成装置11が行う更新情報生成方法は、上述の構成に限定されない。例えばステップS16は、ステップS14とステップS15の間で実行されてもよい。ステップS15とステップS16とは、並行して実行されてもよい。
【0082】
次に、
図11を参照して、静的情報管理装置20が実行する処理について説明する。
図11は、実施の形態2にかかる静的情報管理
方法のフローチャートである。
図11に示すフローチャートは、静的情報管理装置20が実行する処理である。
図11に示すフローチャートは、例えば静的情報管理装置20が更新情報生成装置11から更新情報を受け取ることにより開始される。
【0083】
まず、更新情報取得部211は、更新情報生成装置11から供給される更新情報を取得する(ステップS21)。更新情報取得部211は取得した更新情報を静的情報更新部212に供給する。
【0084】
次に、静的情報更新部212は、受け取った更新情報から、評価スコアが更新されているか否かを判定する(ステップS22)。受け取った更新情報の評価スコアが更新されていると判定しない場合(ステップS22:NO)、静的情報管理装置20は一連の処理を終了する。一方、受け取った更新情報の評価スコアが更新されていると判定する場合(ステップS22:YES)、静的情報更新部212は、静的情報を更新する(ステップS23)。そして静的情報更新部212が静的情報を更新した後に、静的情報管理装置20は一連の処理を終了する。
【0085】
以上、実施の形態2について説明した。なお、上述の資格情報管理システム1において、更新情報生成装置11と静的情報管理装置20とは異なる主体がそれぞれ管理するものであって、互いに連携するものであってもよい。また資格情報管理システム1において、更新情報生成装置11と静的情報管理装置20とは、ネットワークN1とは異なるネットワークまたは通信手段を介して接続してもよい。また資格情報管理システム1において、更新情報生成装置11と静的情報管理装置20とは一体となって機能する一つの装置であってもよい。
【0086】
上述の遠隔識別情報、動的情報および静的情報の内容は上述のものに限られない。例えば遠隔識別情報、動的情報および静的情報に含まれる機体情報、管理者情報および使用者情報は、それぞれ別個に管理されてもよい。また例えば遠隔識別情報、動的情報および静的情報は、機体情報、管理者情報および使用者情報のうちいずれか一つのみを有するものであってもよい。
【0087】
更新情報生成装置11の算出部113は、計画情報と、実績情報と、動的情報と、を用いて評価スコアを算出するが、これに限られない。例えば算出部113は、実績情報が所定の安全基準を逸脱した場合に、評価スコアを低下させる機能を有していてもよい。より具体的には例えば移動体30が進入禁止領域に所定時間以上存在したことを示す実績情報を更新情報生成装置11が検出した場合には、算出部113はかかる実績情報に応じて、評価スコアを低く算出してもよい。またこの評価スコアを含む更新情報を受け取った場合、静的情報管理装置20は例えば管理者または使用者にかかる資格の有効性を無効とするように更新してもよい。このように、資格情報管理システム1は、計画情報に対応していない状況であっても、資格情報を更新できる。
【0088】
以上、実施の形態2によれば、好適に資格情報を管理するための更新情報生成装置、資格情報管理システム、更新情報生成方法およびプログラムを提供することができる。
【0089】
なお、上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0090】
<ハードウェア構成の例>
以下、本開示における更新情報生成装置および静的情報管理装置の各機能構成がハードウェアとソフトウェアとの組み合わせで実現される場合について説明する。
【0091】
図12は、コンピュータのハードウェア構成を例示するブロック図である。本開示における更新情報生成装置および静的情報管理装置は、図に示すハードウェア構成を含む情報処理端末500により上述の機能を実現できる。情報処理端末500は、スマートフォンやタブレット端末などといった可搬型のコンピュータであってもよいし、PCなどの据え置き型のコンピュータであってもよい。情報処理端末500は、各装置を実現するために設計された専用のコンピュータであってもよいし、汎用のコンピュータであってもよい。情報処理端末500は、所定のアプリケーションをインストールされることにより、所望の機能を実現できる。
【0092】
情報処理端末500は、バス502、プロセッサ504、メモリ506、ストレージデバイス508、入出力インタフェース(I/F)510およびネットワークインタフェース(I/F)512を有する。バス502は、プロセッサ504、メモリ506、ストレージデバイス508、入出力インタフェース510、及びネットワークインタフェース512が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ504などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。
【0093】
プロセッサ504は、CPU、GPUまたはFPGAなどの種々のプロセッサである。メモリ506は、RAM(Random Access Memory)などを用いて実現される主記憶装置である。
【0094】
ストレージデバイス508は、ハードディスク、SSD、メモリカード、又はROM(Read Only Memory)などを用いて実現される補助記憶装置である。ストレージデバイス508は、所望の機能を実現するためのプログラムが格納されている。プロセッサ504は、このプログラムをメモリ506に読み出して実行することで、各装置の各機能構成部を実現する。
【0095】
入出力インタフェース510は、情報処理端末500と入出力デバイスとを接続するためのインタフェースである。例えば入出力インタフェース510には、キーボードなどの入力装置や、ディスプレイ装置などの出力装置が接続される。
【0096】
ネットワークインタフェース512は、情報処理端末500をネットワークに接続するためのインタフェースである。
【0097】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【0098】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
(付記1)
移動体に関する資格における動的情報を記憶する動的情報記憶部と、
前記移動体の運行計画に関する計画情報を取得する計画情報取得部と、
前記移動体の前記計画情報に対応する実績情報を取得する実績情報取得部と、
前記動的情報と前記計画情報と前記実績情報とに基づいて前記資格の静的情報を更新するための評価スコアを算出する算出部と、
前記評価スコアと識別子とを含む更新情報を、前記静的情報を管理する静的情報管理装置に出力する出力部と、を備える
更新情報生成装置。
(付記2)
前記動的情報記憶部は、前記移動体の使用資格を有する使用者の使用実績に関する使用者情報を含む前記動的情報を記憶し、
前記算出部は、前記使用者の前記評価スコアを算出する
付記1に記載の更新情報生成装置。
(付記3)
前記動的情報記憶部は、前記移動体の管理資格を有する管理者の管理実績に関する管理者情報を含む前記動的情報を記憶し、
前記算出部は、前記管理者の前記評価スコアを算出する
付記1に記載の更新情報生成装置。
(付記4)
前記動的情報記憶部は、前記移動体の運行資格に関する移動体スコアを含む前記動的情報を記憶し、
前記算出部は、前記移動体の前記評価スコアを算出する
付記1に記載の更新情報生成装置。
(付記5)
前記実績情報と、算出された前記評価スコアと、に基づいて、前記動的情報を更新する動的情報更新部をさらに備える、
付記1~4のいずれか一項に記載の更新情報生成装置。
(付記6)
前記算出部は、前記計画情報と前記実績情報との差が小さい程、前記評価スコアを高い値に更新し、前記計画情報と前記実績情報との差が大きい程、前記評価スコアを低い値に更新する、
付記5に記載の更新情報生成装置。
(付記7)
付記1~6のいずれか一項に記載の更新情報生成装置と、
前記資格における前記静的情報を記憶する静的情報記憶部と前記更新情報生成装置から受け取った前記更新情報に基づいて前記識別子にかかる前記静的情報を更新する静的情報更新部とを含む静的情報管理装置と、をさらに備える、
資格情報管理システム。
(付記8)
前記静的情報管理装置は、
前記静的情報記憶部が、前記資格の有効期間を含む前記静的情報を記憶し、
前記更新部が、前記評価スコアに基づいて、前記有効期間を更新する、
付記7に記載の資格情報管理システム。
(付記9)
前記更新部は、前記評価スコアが第1閾値以上の場合には、前記有効期間を延長し、前記評価スコアが前記第1閾値より低い第2閾値未満の場合には、前記有効期間を短縮する、
付記8に記載の資格情報管理システム。
(付記10)
前記静的情報管理装置は、
前記静的情報記憶部が、前記資格の有効性を含む前記静的情報を記憶し、
前記更新部が、前記評価スコアに基づいて、前記有効性の可否を更新する、
付記7~9のいずれか一項に記載の資格情報管理システム。
(付記11)
前記更新部は、前記評価スコアが第3閾値未満の場合には、前記資格が無効であることを示す情報に更新する、
付記10に記載の資格情報管理システム。
(付記12)
コンピュータが、
移動体に関する資格における動的情報を記憶し、
前記移動体の運行計画に関する計画情報を取得し、
前記移動体の前記計画情報に対応する実績情報を取得し、
前記動的情報と前記計画情報と前記実績情報とに基づいて前記資格の静的情報を更新するための評価スコアを算出し、
前記評価スコアと識別子とを、前記静的情報を管理する静的情報管理装置に出力する、
更新方法。
(付記13)
移動体に関する資格における動的情報を記憶し、
前記移動体の運行計画に関する計画情報を取得し、
前記移動体の前記計画情報に対応する実績情報を取得し、
前記動的情報と前記計画情報と前記実績情報とに基づいて前記資格の静的情報を更新するための評価スコアを算出し、
前記評価スコアと識別子とを、前記静的情報を管理する静的情報管理装置に出力する、
更新方法を、コンピュータに実行させる
プログラム。
【0099】
この出願は、2021年3月31日に出願された日本出願特願2021-062051を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【符号の説明】
【0100】
1 資格情報管理システム
10 更新情報生成装置
11 更新情報生成装置
20 静的情報管理装置
30 移動体
40 操縦端末
50 情報処理端末
111 計画情報取得部
112 実績情報取得部
113 算出部
114 出力部
115 動的情報更新部
120 動的情報記憶部
211 更新情報取得部
212 静的情報更新部
220 静的情報記憶部
311 通信部
312 カメラ
313 センサ群
314 制御部
315 駆動部
320 記憶部
500 コンピュータ
502 バス
504 プロセッサ
506 メモリ
508 ストレージデバイス
510 出入力I/F
512 ネットワークI/F