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特許7677440情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-05-07
(45)【発行日】2025-05-15
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G16H 40/00 20180101AFI20250508BHJP
【FI】
G16H40/00
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2023550845
(86)(22)【出願日】2021-09-29
(86)【国際出願番号】 JP2021035857
(87)【国際公開番号】W WO2023053267
(87)【国際公開日】2023-04-06
【審査請求日】2024-02-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】大西 祥史
(72)【発明者】
【氏名】二瓶 浩一
(72)【発明者】
【氏名】岩井 孝法
【審査官】永野 一郎
(56)【参考文献】
【文献】特許第6911185(JP,B1)
【文献】国際公開第2018/079106(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第111370112(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2021/0128059(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G16H 10/00-80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1端末が対象者を含む映像を第2端末からネットワークを介して受信する際の通信状況を取得する通信状況取得手段と、
前記対象者の生体情報を測定する測定手段と、
前記通信状況に基づいて前記生体情報の測定可否を判定する判定手段と、
前記第1端末に、前記判定手段による前記生体情報の測定可否情報を出力する指示手段と、
を備える、情報処理システム。
【請求項2】
前記判定手段が前記生体情報の測定ができないと判定した場合、前記指示手段は、前記第2端末に、前記生体情報を測定できるように前記対象者を誘導する指示情報を出力する、
請求項に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記生体情報の測定を開始する入力を受け付ける受付手段を含み、
前記指示手段は、前記判定手段による判定結果に基づいて、前記受付手段が入力を受け付けていないことが入力前にわかるよう前記測定可否情報を出力する、
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記第1端末は、前記対象者の映像を表示するとともに、前記指示手段による前記測定可否情報を表示する第1表示手段を含み、
前記第2端末は、前記指示手段による前記指示情報を表示する第2表示手段を含む、
請求項2又は3項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
第1端末が対象者を含む映像を第2端末からネットワークを介して受信する際の通信状況を取得する通信状況取得手段と、
前記対象者の生体情報を測定する測定手段と、
前記通信状況に基づいて前記生体情報の測定可否を判定する判定手段と、
前記第1端末に、前記生体情報の測定可否情報を出力するように制御する制御手段と、
を備える、情報処理装置。
【請求項6】
前記判定手段が前記生体情報の測定ができないと判定した場合、前記制御手段は、前記第2端末に、前記生体情報を測定できるように前記対象者を誘導する指示情報を出力するように制御する、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
コンピュータが、
第1端末が対象者を含む映像を第2端末からネットワークを介して受信する際の通信状況を取得し、
前記対象者の生体情報を測定し、
前記通信状況に基づいて前記生体情報の測定可否を判定し、
前記第1端末に、前記生体情報の測定可否情報を出力する、
情報処理方法。
【請求項8】
第1端末が対象者を含む映像を第2端末からネットワークを介して受信する際の通信状況を取得し、
前記対象者の生体情報を測定し、
前記通信状況に基づいて前記生体情報の測定可否を判定し、
前記第1端末に、前記生体情報の測定可否情報を出力する、
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、プログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、通信端末装置とサーバ装置と医療機関端末とがネットワークを介して接続された遠隔診断システムが開示されている。通信端末装置に内蔵されたカメラによって患者の病変部分を撮影した画像データや問診データ、位置データはネットワークを介してサーバ装置に送信される。この遠隔診断システムでは、遠隔診断を行う際、患者の健康状態の他、患者が現在いる遠隔地の地域情報を取得し、その地域特有の病気及びその地域で現在流行している病気を考慮している。
【0003】
特許文献2では、生体組織の形状、運動特性、性状特性などの生体組織の特性を測定し、映像情報に変換して、ネットワークを介して伝送する超音波診断装置が開示されている。この超音波診断装置では、定期的にネットワークの通信状況を監視し、該通信状況に応じて外部の機器に伝送する映像フォーマットを選択することで、診断に必要な時間分解能を維持している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2012-221447号公報
【文献】特開2007-190154号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
患者の映像に基づき医師が診断を行う医療サービス提供システムでは、患者の体表が映った映像中の体表の状態変化を示す情報に基づき生体情報を測定する場合がある。このような生体情報の測定中に、ネットワークの通信状況が悪くなると、測定された生体情報の信頼度が低下して誤診につながる恐れがあり、医療サービスの質の低下が懸念される。
【0006】
特許文献2では、伝送する映像情報をネットワークの伝送許容量に応じた情報量に適合させるため、ネットワークの通信状況に応じて、画像圧縮率の程度が高い画像処理方法、低い画像処理方法から適切な映像フォーマットを選択している。しかしながら、患者の映像から生体情報を測定する場合、画像処理が施された映像情報を用いると、信頼度の高い生体情報を得ることが困難である。
【0007】
本開示の目的は、通信状況による医療サービスの質の低下を抑制することが可能な情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一態様に係る情報処理システムは、第1端末が対象者を含む映像を第2端末からネットワークを介して受信する際の通信状況を取得する通信状況取得手段と、前記通信状況に基づいて、前記第1端末及び前記第2端末の少なくとも一方に、前記第1端末の使用者、前記第2端末の使用者、及び、前記対象者の少なくともいずれかを誘導する指示情報を出力する指示手段とを備えるものである。
【0009】
一態様に係る情報処理装置は、第1端末が対象者を含む映像を第2端末からネットワークを介して受信する際の通信状況を取得する通信状況取得手段と、前記通信状況に基づいて、前記第1端末及び前記第2端末の少なくとも一方に、前記第1端末の使用者、前記第2端末の使用者、及び、前記対象者の少なくともいずれかを誘導する指示情報を出力するように制御する制御手段とを備えるものである。
【0010】
一態様に係る情報処理方法は、第1端末が対象者を含む映像を第2端末からネットワークを介して受信する際の通信状況を取得し、前記通信状況に基づいて、前記第1端末及び前記第2端末の少なくとも一方に、前記第1端末の使用者、前記第2端末の使用者、及び、前記対象者の少なくともいずれかを誘導する指示情報を出力する。
【0011】
一態様に係る非一時的なコンピュータ可読媒体は、第1端末が対象者を含む映像を第2端末からネットワークを介して受信する際の通信状況を取得し、前記通信状況に基づいて、前記第1端末及び前記第2端末の少なくとも一方に、前記第1端末の使用者、前記第2端末の使用者、及び、前記対象者の少なくともいずれかを誘導する指示情報を出力する処理をコンピュータに実行させるプログラムが格納されたものである。
【発明の効果】
【0012】
上述の態様によれば、通信状況による医療サービスの質の低下を抑制することが可能な情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施形態に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。
図2】実施形態に係る情報処理装置を含む情報処理システムの構成例を示す図である。
図3図2の医師側端末の構成の一例を示すブロック図である。
図4図2の患者側端末の構成の一例を示すブロック図である。
図5】医師側端末の表示内容の一例を説明する図である。
図6】患者側端末の表示内容の一例を説明する図である。
図7】実施形態に係る情報処理の流れの一例を説明するシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して本開示の実施形態について説明する。なお、以下の記載及び図面は、説明の明確化のため、適宜、省略及び簡略化がなされている。また、以下の各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。また、以下で示す具体的な数値などは、本開示の理解を容易とするための例示にすぎず、これに限定されるものではない。
【0015】
実施形態は、医療サービスを提供する施設と遠隔地にある医療サービスを受ける対象者がいる施設との間で、ネットワークを介して対象者の映像データを伝送し、対象者の映像に基づいて医師等の専門家が診断を行う、医療サービス提供技術に関する。
【0016】
図1は、実施形態に係る情報処理システム100の構成を示すブロック図である。図1に示すように、情報処理システム100は、通信状況取得手段101、指示手段102を備える。取得手段101は、第1端末が対象者を含む映像を第2端末からネットワークを介して受信する際の通信状況を取得する。指示手段102は、通信状況に基づいて、第1端末及び第2端末の少なくとも一方に、第1端末の使用者、第2端末の使用者、及び、対象者の少なくともいずれかを誘導する指示情報を出力する。
【0017】
このように、通信状況を考慮して、第1端末の使用者、第2端末の使用者、及び、対象者の少なくともいずれかを誘導する指示情報を出力することで、指示情報を受けた者自身が指示情報を参照して行動することができる。このようにして指示情報を受けた者が行動することで、通信状況による医療サービスの質の低下を抑制することが可能となる。
【0018】
次に、図2~4を参照して、実施形態に係る情報処理システム100の具体的な例について説明する。図2は、実施形態に係る情報処理装置1を含む情報処理システム100の構成例を示す図である。図2に示すように、情報処理システム100は、医師側端末10、患者側端末20を含む。
【0019】
図3は、図2の医師側端末10の構成の一例を示すブロック図である。図3では、医師側端末10のハードウェア構成のほか、情報処理装置1内に実現される論理的な機能ブロックが示されている。図4は、図2の患者側端末20の構成の一例を示すブロック図である。図4では、患者側端末20のハードウェア構成のほか、演算装置6内に実現される論理的な機能ブロックが示されている。
【0020】
情報処理システム100は、医療サービスを受ける対象者が自宅に在宅したまま、医療サービス提供者から各種サービスの提供を受ける、遠隔診療(オンライン診療、在宅診療)を支援するものである。ここで、医療サービス提供者には、医師、看護師、理学療法士、介護士等が含まれる。また、遠隔診療には、医師等が行う治療や処置といった狭義の医療行為の他、理学療法士が行うリハビリテーション、介護士が行う健康管理、服薬管理等の広義の医療行為も含まれる。説明を簡単にするため、医療サービス提供者を「医師」と記載する。
【0021】
医療サービスを受ける対象者は、例えば、患者、健康診断を受ける者(被健診者)、介護を受ける者(被介護者)等である。説明を簡単にするため、医療サービスを受ける対象者を「患者」と記載する。なお、DtoDtoP(Doctor to Doctor to Patient)型の遠隔診療の場合は、患者側端末20を使用する使用者として医師が患者と同席している場合がある。また、患者の診察を補助するために、看護師や介護士等が同席している場合もある。患者側端末20の使用者には、これらの医療関係者等が含まれる。また、医療サービスを提供する施設は、例えば、病院、診療所、介護施設等である。説明を簡単にするため、医療サービスを提供する施設を「病院」と記載する。
【0022】
医師側端末10と患者側端末20とは、ネットワークNで接続され、リアルタイムで双方向通信を行う。ここで、ネットワークNは、インターネット、専用線等の通信ネットワークである。インターネットの場合、VPN(Virtual Private Network)等で閉域網が形成されていることが好ましい。
【0023】
医師側端末10は病院に設置され、患者側端末20は遠隔地にある患者宅に設置される。医師側端末10、患者側端末20は、パーソナルコンピュータ、サーバマシン、タッチパネルによる入出力が可能なタブレット端末、スマートフォン等であり得る。医師側端末10、患者側端末20は専用機であってもよく、汎用の情報端末に専用のアプリケーションをインストールすることにより実現されてもよい。病院にいる医師は、医師側端末10を用いて、遠隔地にいる患者側端末20を使用する患者との間でリアルタイムなやり取りを行うことができる。
【0024】
このような情報処理システム100を用いた遠隔診療では、医師は、患者宅から伝送された映像に基づいて診断を行う。医師側端末10は、患者を撮影した映像から、当該患者の生体情報を取得することができる。生体情報とは、人の映像から測定可能な生体に関する情報であり、例えば、心拍数、血圧値、酸素飽和度等があげられる。
【0025】
医師側端末10は、例えば、患者の体表が映った映像中の体表の状態変化を示す情報に基づき、生体情報を得ることができる。体表の状態変化を示す情報の一例として、例えば、患者の血液の流れに基づく体表の色の変化がある。患者を撮影した映像データの各フレームには、患者の体表の色の変化が含まれる。医師側端末10では、患者の体表の色の変化に基づき、心拍数を測定することができる。
【0026】
また、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO)は、血中のヘモグロビンが酸素とどのくらい結合しているかをパーセントで表したものである。顔などの体表に光を当てたときの反射光強度は、血管内のヘモグロビン量の変動により時間的に変化する。医師側端末10は、映像を解析することでSpOを推定することができる。
【0027】
このような時間的に変化する情報に基づいて生体情報を測定する際に、通信状況が悪くなることがある。ここで、通信状況とは、例えば、通信帯域幅やスループット等に基づく指標である。通信状況の悪化に伴う映像の乱れや通信遅延の増加により、患者の映像をリアルタイムに伝送することが難しくなる。
【0028】
例えば、患者側端末20から医師側端末10へ伝送される映像データの単位時間当たりのデータ量が減ると、この映像データから測定される生体情報の精度が低くなってしまう。実施の形態では、医師、患者、患者側端末20の使用者に対して、通信状況に応じて必要な情報を提供することで、医療サービスの質の低下を防止する。
【0029】
図3に示すように、医師側端末10は、情報処理装置1、表示装置11、撮影装置12、記憶装置13、入力装置14、通信装置15、音声入力装置16、音声出力装置17を含み、これらはバス18により相互に接続されている。情報処理装置1は、例えばCPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等の演算処理装置である。
【0030】
情報処理装置1は、論理的な機能ブロックとしての通信状況取得部2、制御部3、測定部4、判定部5を備える。通信状況取得部2、制御部3、測定部4、判定部5は、それぞれ特許請求の範囲に記載の通信状況取得手段、制御手段、測定手段、判定手段に対応する。
【0031】
通信状況取得部2は、医師側端末10が対象者を含む映像データを患者側端末20からネットワークNを介して受信する際の通信状況を取得する。なお、患者を含む映像データは、ネットワークに接続された、図示しないデータベースに格納されたものであってもよい。この場合、通信状況取得部2は、該データベースから映像データを取得するときの通信状況を取得することができる。
【0032】
上述したように、通信状況取得部2は、通信状況として、例えば、その時点で実現されている通信帯域幅や通信遅延などを取得することができる。これは、医師側端末10の接続先である患者側端末20の自己診断の結果等を用いることができる。
【0033】
また、通信状況取得部2は、例えば、数十秒先までのスループット変動を予測して、通信状況として取得することも可能である。一例では、通信状況取得部2は、過去1分間の通信スループット変動をAI(artificial intelligence)で分析し、予測モデルをリアルタイムに構築して、将来の通信スループット変動を予測することができる。
【0034】
制御部3は、通信状況取得部2で取得した通信状況に基づいて、医師側端末10及び患者側端末20の少なくとも一方に、医師側端末10の使用者である医師、患者側端末20の使用者及び患者の少なくともいずれかを誘導する指示情報を出力するように制御する。すなわち、制御部3は、医療サービスの質の低下を抑制するために、医師、患者自身の動作を誘導する指示情報を生成する。
【0035】
測定部4は、患者を含む映像データから、該患者の生体情報を測定する。なお、測定部4は、映像データに含まれる患者に関連する関連情報を取得して、関連情報の1つ又は1つ以上の組合せに基づいて、測定する1つ以上の生体情報を決定してもよい。関連情報には、カルテ情報、問診情報、ADL(Activities of Daily Living)等の日常生活動作の能力を示す能力情報、処方、介護、リハビリ等の記録を示す情報、患者が診察を受けている診療科の情報が含まれる。これらの情報は、外部の管理サーバに保存され、管理されていてもよい。
【0036】
また、測定部4は、関連情報の1つ又は1つ以上の組合せに基づいて、所定の生体情報を測定対象としないことを決定してもよい。例えば、診療科毎に測定すべき所定の生体情報が設定されており、この所定の生体情報に含まれないものを測定対象から除外することができる。
【0037】
以下の説明では、測定部4が生体情報として心拍数を測定する例について説明する。測定部4は、映像データから患者の顔領域を、体表を示す皮膚色領域として検出し、該顔領域の時間的な色の変化に基づいて、心拍数を測定する。上記のように患者の映像データの顔領域から心拍数を測定している場合に、例えば、通信遅延が発生し、顔領域の色の変化にかかる時間が変わってしまうと、測定結果の心拍数の信頼度が低下する。
【0038】
そこで、判定部5は、通信状況に基づいて生体情報の測定可否を判定する。判定部5は、例えば、通信遅延時間が所定の値よりも大きい場合に、生体情報の測定ができないと判定することができる。制御部3は、医師側端末10に、判定部5による生体情報の測定可否情報を出力する。すなわち、制御部3は、医師側端末10に対して、「通信状況の悪化により生体情報の測定ができません。」との指示情報を生成する。医師による生体情報の測定の開始タイミングは、通信状況を考慮して、患者の映像を高画質にできるタイミングで行うことができる。これにより、医師による信頼度の低い生体情報に基づく誤診を防ぐことが可能となる。
【0039】
また、判定部5が生体情報生体情報の測定ができないと判定した場合に、制御部3は、患者側端末20に、生体情報を測定できるように患者を誘導する指示情報を出力することも可能である。例えば、通信帯域幅が狭く、単位時間当たりの伝送されるデータ量が小さい場合には、制御部3は、患者側端末20に対して、「患部をカメラに近づけてください」との指示を生成することができる。
【0040】
患者が物理的に患部をカメラに近づけることで、患者の映像を医師が診断をするのに必要な解像度を満たすものとすることができる。このように、通信状況に応じて指示情報を生成することで、医師や患者の行動を誘導することができ、より質の高い医療サービスを提供することが可能となる。
【0041】
さらに、例えば、通信状況の予測値が取得された場合、判定部5は、予測値が示す所定の時間(例えば10秒)経過した後に生体情報の測定可能になることを判定することも可能である。この場合、制御部3は、医師側端末10に対して、「10秒後に心拍数の測定が可能となります。しばらくお待ちください。」との指示情報を生成することができる。これにより、医師は待ち時間の予測が可能となる。
【0042】
また、この時、制御部3は、患者側端末20に対して、「10秒後に心拍数の測定が開始されます。顔をカメラに向けて動かさないでください。」との指示を生成することができる。これにより、遠隔診療を円滑に実行することが可能となる。また、患者に静止を要求するタイミングを通信状況が良いときにすることができ、高画質の患者の映像を取得することが可能となる。
【0043】
表示装置11は、LCD(Liquid Crystal Display)等であり、各種情報を表示する。図5は、医師側端末の表示内容の一例を説明する図である。図5に示すように、表示装置11は、映像表示領域111、情報表示領域112、測定ボタン113を有する。
【0044】
映像表示領域111には、患者側端末20から伝送される患者の映像が表示される。情報表示領域112には、患者の映像データから測定された生体情報が表示される。また、情報表示領域112には通信状況に応じて生成された医師の行動を誘導する指示情報が表示される。
【0045】
医師は、指示情報を参照して、生体情報の測定が実行できるか否か、生体情報が測定できない場合には測定可能となるまでの時間等を把握することができる。すなわち、実施の形態では、表示装置11が、医師側端末10の使用者である医者に生体情報の測定可否情報を通知する通知手段となる。なお、通知手段としては、音声や、報知音パターン、発光パターン、振動パターン等、医者に測定可否情報を通知できるものであれば特に限定されない。
【0046】
なお、情報表示領域112には、カルテ情報(例えば、持病、病歴、検査情報等)、問診情報等が表示されてもよい。また、医師側端末10は、音声解析部をさらに備え、情報表示領域112には、医者と患者との会話を音声認識した内容と関連する情報が表示されてもよい。例えば、患者の「頭が痛い」との音声情報から、測定部4により測定される生体情報が決定され、表示装置11は測定された所定のバイタルサイン(血圧値や心拍数等)を表示することができる。
【0047】
また、情報表示領域112は、医師と患者との会話の音声認識結果を活用して、症状に応じた病名の候補を表示してもよい。また、症状から病名を絞り込んだ後、病名を確定するために、情報表示領域112はどのような質問したらいいかのリコメンド情報を表示してもよい。
【0048】
撮影装置12は、例えばビデオカメラであり、医師側端末10を使用する医師を撮影することができる。撮影装置12は、所定の撮影範囲(撮影画角)を所定の撮影レートで医者を撮影して、時系列の複数の画像データによって構成される動画データを生成する。
【0049】
記憶装置13は、例えばHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又はフラッシュメモリ等の不揮発性記憶装置である。記憶装置13は、情報処理装置1が備える構成要素の各機能を実現するプログラムを記憶している。情報処理装置1がこのプログラムを実行することで、情報処理装置1が備える構成要素の各機能が実現される。
【0050】
記憶装置13は、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等のメモリを含んでいてもよい。情報処理装置1は、上記プログラムを実行する際、これらのプログラムをメモリ上に読み出してから実行しても良いし、メモリ上に読み出さずに実行しても良い。また、記憶装置13は、情報処理装置1が備える構成要素が保持する情報、例えば、測定部4が生体情報を測定するために必要な情報等を記憶する役割も果たす。
【0051】
入力装置14は、医師側端末10の使用者である医師の操作入力を受け付ける装置であり、例えば、キーボード、マウス等である。表示装置11と入力装置14とが一体化され、タッチパネルとして実現されてもよい。医師は、入力装置14を用いて、測定ボタン113をクリックすることで、生体情報の測定の開始及び終了を決定することができる。
【0052】
なお、生体情報の測定可否情報には、生体情報が測定できるか否かを示す情報のみでなく、所定の処理を行った情報も含まれる。例えば、制御部3は、判定部5による判定結果に基づいて、入力装置14が入力を受け付けていないことが医師の入力前にわかるような測定可否情報を出力することができる。すなわち、表示装置11における測定ボタン113の表示をブラックアウトさせる。これにより、医師が生体情報の測定の開始を入力する前に、入力の受付が停止されていることがわかる。
【0053】
なお、制御部3は、入力装置14への入力(生体情報の測定の開始及び終了)に応じて、患者への指示情報を変更してもよい。例えば、医師が心拍数の測定の開始を入力したとき、制御部3は、患者側端末20へ「心拍数の測定を開始します。カメラに正対してください。」との情報を出力することができる。また、医師が生体情報の測定の終了を入力したとき、制御部3は、患者側端末20へ「測定が終了しました。」との情報を出力することができる。これにより、医師の挙動を遠隔地にいる患者に知らせることができ、オンライン診療における、医師と患者の円滑なコミュニケーションを支援することが可能となる。
【0054】
通信装置15は、例えば、無線伝送路を介して外部の患者側端末20との間でデータを送受信する。例えば、通信装置15は、医者を含む映像データを患者側端末20へ送信し、患者を含む映像データを患者側端末20から受信する。また、上述した各種演算に必要な情報が外部の管理サーバに保存されている場合は、通信装置15はこれらの情報を管理サーバから受信する。
【0055】
音声入力装置16は、例えばマイクであり、医者が発した音声を、音声データとして収集する。撮影装置12により生成された動画データと音声入力装置16により収集された音声データを合成することで、映像データが生成される。
【0056】
情報表示領域112は、音声入力装置16により収集された医師の音声データと、患者を含む映像データに含まれる音声情報を音声認識して、その結果を活用した表示を行うことも可能である。音声出力装置17は、例えばスピーカーであり、患者側端末20から伝送された患者の映像データに含まれる音声を再生する。
【0057】
次に、患者側端末20について説明する。図4に示すように、患者側端末20は、演算装置6、表示装置21、撮影装置22、記憶装置23、入力装置24、通信装置25、音声入力装置26、音声出力装置27を含み、これらはバス28により相互に接続されている。
【0058】
なお、表示装置21、撮影装置22、記憶装置23、入力装置24、通信装置25、音声入力装置26、音声出力装置27は、それぞれ表示装置11、撮影装置12、記憶装置13、入力装置14、通信装置15、音声入力装置16、音声出力装置17と一般的な機能は同一であるため、適宜説明を省略する。
【0059】
演算装置6は、例えばCPUやGPU等の演算処理装置である。演算装置6は、論理的な機能ブロックとしての指示部7を備える。指示部7は、医師側端末10から送信される、患者及びまたは患者側端末20の使用者を誘導する指示情報を出力する。指示部7は、例えば、後述する表示装置21に指示情報を表示させたり、音声出力装置27に指示情報を音声で再生させたりすることができる。
【0060】
表示装置21は、LCD等であり、各種情報を表示する。図6は、患者側端末の表示内容の一例を説明する図である。表示装置21は、映像表示領域211、情報表示領域212を有する。映像表示領域211には、医師側端末10から伝送される医者を含む映像データが表示される。
【0061】
情報表示領域212には、患者及び/又は患者側端末20の使用者を誘導する指示情報が表示される。上述したように、通信状況に基づいて生体情報の測定ができないと判定された場合、指示部7は「「通信状況の悪化により生体情報の測定ができません。」との指示情報を受信し、情報表示領域212に表示させる。情報表示領域212に表示させる、患者や医師側端末10の使用者を誘導する指示情報には、上述の顔を停止させる指示の他、測定する生体情報に応じて、顔をカメラに近づける指示、患部をカメラに近づける指示等が含まれる。
【0062】
また、例えば、関連情報に基づいて、患者の映像に基づいて心拍数の測定を行うことが決定された場合、情報表示領域212は、心拍数の測定を行うことを事前に患者に通知する表示を行うことができる。
【0063】
さらに、上述したように、通信状況の予測値が取得された場合において、10秒後に心拍数を測定するときには、指示部7は「10秒後に心拍数の測定が開始されます。顔をカメラに向けて動かさないでください。」との指示情報を受信し、情報表示領域212に表示させる。これにより、患者は、この通知から、何を測定しているか、いつ測定が開始されるか、どのような行動をすればよいかがわかり、患者自身の状況の調整を誘導することができ、信頼度が高い生体情報を測定することが可能となる。
【0064】
なお、指示情報の出力は、指示部7が表示装置21へ表示させることで指示情報を出力する例に限定されない。例えば、指示部7は、音声出力装置27に音声で指示情報を出力させてもよい。また、指示部7は、報知音や光、振動のパターンで指示情報を出力することも可能である。
【0065】
撮影装置22は、例えばビデオカメラであり、患者側端末20を使用する患者を撮影することができる。撮影装置22は、所定の撮影範囲(撮影画角)を所定の撮影レートで患者を撮影して、時系列の複数の画像データによって構成される動画データを生成する。
【0066】
記憶装置23は、例えばHDD、SSD、又はフラッシュメモリ等の不揮発性記憶装置である。記憶装置23は、演算装置6が備える指示部7の機能を実現するプログラムを記憶している。演算装置6がこのプログラムを実行することで、指示部7の機能が実現される。また、記憶装置13と同様に、記憶装置23は、RAMやROM等のメモリを含んでいてもよい。記憶装置13は、指示部7が指示情報を出力する処理を行うために必要なデータ等を記憶する役割も果たす。
【0067】
入力装置24は、患者側端末20の使用者である患者の操作入力を受け付ける装置であり、例えば、キーボード、マウス等である。表示装置21と入力装置24とが一体化され、タッチパネルとして実現されてもよい。
【0068】
通信装置25は、例えば無線伝送路を介して外部の医師側端末10との間でデータを送受信する。例えば、医者を含む映像データ、患者を含む映像データ、指示情報は通信装置25を介して伝送される。
【0069】
音声入力装置26は、例えばマイクであり、患者が発した音声を収集する。撮影装置22により生成された動画データと音声入力装置26により収集された音声情報を合成することで、映像データが生成される。すなわち、この映像データには、患者の動作情報と音声情報とが含まれる。音声出力装置27は、例えばスピーカーであり、医師側端末10から伝送された医者の映像データに含まれる音声を再生する。また、患者の行動を誘導する指示情報が音声で出力される場合には、音声出力装置27は該指示情報を音声で再生することができる。
【0070】
ここで、図7を参照して、実施形態に係る情報処理方法について説明する。図7は、実施形態に係る情報処理の流れの一例を説明するシーケンス図である。まず、患者側端末20は、医師側端末10に患者を含む映像データを送信する(S10)。医師側端末10の通信状況取得部2は、患者を含む映像データを送信する際の通信状況を取得する(S11)。
【0071】
そして、制御部3は、通信状況に基づいて、医師側端末10及び患者側端末20の少なくとも一方に、医師、患者及び患者側端末20の使用者の少なくともいずれかを誘導する指示情報を生成し(S12)、患者側端末20へ送信する(S13)。患者側端末20の指示部7は、該指示情報取得し、例えば、表示装置21にこの指示情報を表示させて出力する(S14)。
【0072】
以上説明したように、実施の形態によれば、通信状況に応じて、患者及び/又は患者側端末20の使用者の行動を誘導する指示情報を、提供することができる。これにより、患者や患者側端末20の使用者が指示情報に従って誘導され、測定される生体情報の改善することができ、医療サービスへの向上を図ることが可能となる。
【0073】
なお、図3に示す例では、情報処理システム100が情報処理装置1を含む例を示したが、この構成に限定されるものではない。例えば、情報処理装置1は、データセンター等に設置されたサーバとして実現することも可能である。患者側端末20からの患者を含む画像データは該サーバに送信され、サーバが上述した指示情報を生成する処理を実行する。
【0074】
なお、図面に記載された様々な処理を行う各機能ブロックは、ハードウェア的には、プロセッサ、メモリ、その他の回路で構成することができる。また、上述した処理を、プロセッサにプログラムを実行させることにより実現することも可能である。従って、これらの機能ブロックは、ハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、又はそれらの組合せによっていろいろな形で実現でき、いずれかに限定されるものではない。
【0075】
上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0076】
以上、実施の形態を参照して本開示を説明したが、本開示は上述した実施の形態に限定されるものではない。本開示の構成や詳細には、本開示のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0077】
また、上述した実施の形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0078】
(付記1)
第1端末が対象者を含む映像を第2端末からネットワークを介して受信する際の通信状況を取得する通信状況取得手段と、
前記通信状況に基づいて、前記第1端末及び前記第2端末の少なくとも一方に、前記第1端末の使用者、前記第2端末の使用者、及び、前記対象者の少なくともいずれかを誘導する指示情報を出力する指示手段と、
を備える、情報処理システム。
(付記2)
前記対象者の生体情報を測定する測定手段と、
前記通信状況に基づいて前記生体情報の測定可否を判定する判定手段と、をさらに含み、
前記指示手段は、前記第1端末に、前記判定手段による前記生体情報の測定可否情報を出力する、
付記1に記載の情報処理システム。
(付記3)
前記判定手段が前記生体情報の測定ができないと判定した場合、前記指示手段は、前記第2端末に、前記生体情報を測定できるように前記対象者を誘導する指示情報を出力する、
付記2に記載の情報処理システム。
(付記4)
前記生体情報の測定を開始する入力を受け付ける受付手段を含み、
前記指示手段は、前記判定手段による判定結果に基づいて、前記受付手段が入力を受け付けていないことが入力前にわかるよう前記測定可否情報を出力する、
付記2又は3に記載の情報処理システム。
(付記5)
前記第1端末は、前記対象者の映像を表示するとともに、前記指示手段による前記指示情報を表示する第1表示手段を含み、
前記第2端末は、前記指示手段による前記指示情報を表示する第2表示手段を含む、
付記1~4のいずれか1項に記載の情報処理システム。
(付記6)
第1端末が対象者を含む映像を第2端末からネットワークを介して受信する際の通信状況を取得する通信状況取得手段と、
前記通信状況に基づいて、前記第1端末及び前記第2端末の少なくとも一方に、前記第1端末の使用者、前記第2端末の使用者、及び、前記対象者の少なくともいずれかを誘導する指示情報を出力するように制御する制御手段と、
を備える、情報処理装置。
(付記7)
前記対象者の生体情報を測定する測定手段と、
前記通信状況に基づいて前記生体情報の測定可否を判定する判定手段と、をさらに含み、
前記制御手段は、前記第1端末に、前記判定手段による前記生体情報の測定可否情報を出力するように制御する、
付記6に記載の情報処理装置。
(付記8)
前記判定手段が前記生体情報の測定ができないと判定した場合、前記制御手段は、前記第2端末に、前記生体情報を測定できるように前記対象者を誘導する指示情報を出力するように制御する、
付記7に記載の情報処理装置。
(付記9)
前記生体情報の測定を開始する入力を受け付ける受付手段を含み、
前記制御手段は、前記判定手段による判定結果に基づいて、前記受付手段が入力を受け付けていないことが入力前にわかるよう前記測定可否情報を出力するように制御する、
付記7又は8に記載の情報処理装置。
(付記10)
前記制御手段は、
前記第1端末に含まれる第1表示手段に、前記対象者の映像を表示させるとともに、前記指示情報を表示させ、
前記第2端末に含まれる第2表示手段に前記指示情報を表示させる、
付記6~9のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(付記11)
第1端末が対象者を含む映像を第2端末からネットワークを介して受信する際の通信状況を取得し、
前記通信状況に基づいて、前記第1端末及び前記第2端末の少なくとも一方に、前記第1端末の使用者、前記第2端末の使用者、及び、前記対象者の少なくともいずれかを誘導する指示情報を出力する、
情報処理方法。
(付記12)
前記対象者の生体情報を測定し、
前記通信状況に基づいて前記生体情報の測定可否を判定し、
前記第1端末に、前記生体情報の測定可否情報を出力する、
付記11に記載の情報処理方法。
(付記13)
前記生体情報の測定ができないと判定された場合、前記第2端末に、前記生体情報を測定できるように前記対象者を誘導する指示情報を出力する、
付記12に記載の情報処理方法。
(付記14)
前記測定可否の判定結果に基づいて、前記生体情報の測定を開始する入力を受け付ける受付手段が入力を受け付けていないことが入力前にわかるよう前記測定可否情報を出力する、
付記12又は13に記載の情報処理方法。
(付記15)
前記第1端末に含まれる第1表示手段に、前記対象者の映像を表示させるとともに、前記指示情報を表示させ、
前記第2端末に含まれる第2表示手段に前記指示情報を表示させる、
付記11~14のいずれか1項に記載の情報処理方法。
(付記16)
第1端末が対象者を含む映像を第2端末からネットワークを介して受信する際の通信状況を取得し、
前記通信状況に基づいて、前記第1端末及び前記第2端末の少なくとも一方に、前記第1端末の使用者、前記第2端末の使用者、及び、前記対象者の少なくともいずれかを誘導する指示情報を出力する、
処理をコンピュータに実行させるプログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体。
(付記17)
前記対象者の生体情報を測定し、
前記通信状況に基づいて前記生体情報の測定可否を判定し、
前記第1端末に、前記生体情報の測定可否情報を出力する、
処理をコンピュータに実行させる、
付記16に記載のプログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体。
(付記18)
前記生体情報の測定ができないと判定された場合、前記第2端末に、前記生体情報を測定できるように前記対象者を誘導する指示情報を出力する、
付記17に記載のプログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体。
(付記19)
前記測定可否の判定結果に基づいて、前記生体情報の測定を開始する入力を受け付ける受付手段が入力を受け付けていないことが入力前にわかるよう前記測定可否情報を出力する、
処理をコンピュータに実行させる、
付記17又は18に記載のプログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体。
(付記20)
前記第1端末に含まれる第1表示手段に、前記対象者の映像を表示させるとともに、前記指示情報を表示させ、
前記第2端末に含まれる第2表示手段に前記指示情報を表示させる、
処理をコンピュータに実行させる、
付記16~19のいずれか1項に記載のプログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体。
【符号の説明】
【0079】
1 情報処理装置
2 通信状況取得部
3 制御部
4 測定部
5 判定部
6 演算装置
7 指示部
10 医師側端末
11 表示装置
12 撮影装置
13 記憶装置
14 入力装置
15 通信装置
16 音声入力装置
17 音声出力装置
18 バス
20 患者側端末
21 表示装置
22 撮影装置
23 記憶装置
24 入力装置
25 通信装置
26 音声入力装置
27 音声出力装置
28 バス
100 情報処理システム
101 通信状況取得手段
102 指示手段
111 映像表示領域
112 情報表示領域
113 測定ボタン
211 映像表示領域
212 情報表示領域
N ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7