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特許7677687印刷設定システム、印刷設定方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-05-07
(45)【発行日】2025-05-15
(54)【発明の名称】印刷設定システム、印刷設定方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20250508BHJP
   G06F 3/12 20060101ALI20250508BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06F3/12 338
G06F3/12 356
G06F3/12 305
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2024177989
(22)【出願日】2024-10-10
【審査請求日】2024-10-10
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (1)公開日 令和6年5月19日(2)公開場所 株式会社AiCANが提供する閉域環境でのSaaS(Software as a Service)(3)公開者 株式会社AiCAN(4)公開された内容 株式会社AiCANが、上記の閉域環境でのSaaS(Software as a Service)の機能として、▲高▼岡昴太が発明した印刷設定システム、印刷設定方法、およびプログラムに係る機能を実装・リリースにより公開した。
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】522000762
【氏名又は名称】株式会社AiCAN
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼岡 昂太
【審査官】征矢 崇
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-090997(JP,A)
【文献】特開2005-316652(JP,A)
【文献】特開2007-115190(JP,A)
【文献】特開2006-163986(JP,A)
【文献】特開2024-134599(JP,A)
【文献】特開2024-084452(JP,A)
【文献】特開2020-003756(JP,A)
【文献】特開2011-100294(JP,A)
【文献】特開2003-025684(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q50/10
G06F3/12
G06F40/186
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開示範囲に応じた帳票の印刷設定を行うための印刷設定システムであって、
1つまたは複数の情報項目を含んで構成される帳票の情報を管理する管理部と、
前記管理部にて管理された情報に基づいて、帳票に対する印刷設定を受け付けるための画面を表示させる表示制御部と、
を備え、
前記画面は、
帳票を構成する1つまたは複数の情報項目それぞれに対して、印刷対象とするか否かの選択を受け付けるための第1の画面と、
前記第1の画面を介して受け付けた選択により印刷対象とされた1つまたは複数の情報項目を含んで構成される帳票の印刷プレビューを表示するための第2の画面と、
を含み、
前記第2の画面は、前記印刷プレビューに表示されている帳票に含まれる1つまたは複数の情報項目それぞれに対して、黒塗り処理を適用するか否かの指定を受け付け可能に構成され
前記帳票は、調査に係る情報項目を含み、
前記調査に係る情報項目は、調査を行うイベントの種類に応じた複数の項目が対応付けられ、
前記第1の画面は、前記複数の項目それぞれに対して印刷対象とするか否かの選択を受け付け可能に構成される、印刷設定システム。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記第2の画面の前記印刷プレビューにおいて、前記指定に基づいて黒塗りの表示/非表示を切り替える、請求項1に記載の印刷設定システム。
【請求項3】
前記第2の画面の前記印刷プレビューにおいて、情報項目、対となる情報項目の組、画像、文字のいずれかの単位にて黒塗り処理を適用する範囲を指定可能である、請求項1に記載の印刷設定システム。
【請求項4】
前記第2の画面において、前記印刷プレビューに表示されている帳票の中から、指定された文字列を検索する検索機能が提供される、請求項1に記載の印刷設定システム。
【請求項5】
前記第2の画面において、前記印刷プレビューに表示されている帳票にて指定された複数の情報項目を一括で黒塗りの適用を指示するための機能が提供される、請求項1に記載の印刷設定システム。
【請求項6】
前記印刷プレビューに表示されている帳票の情報に基づいて、印刷処理を実行させる指示部を更に有する、請求項1に記載の印刷設定システム。
【請求項7】
前記帳票を構成する情報項目は、個人情報に関する項目である、請求項1に記載の印刷設定システム。
【請求項8】
前記帳票は、児童支援、母子保健、DV、性暴力、非行、いじめ、犯罪、発達障害、高齢者福祉、障がい者福祉、生活保護、または、精神障害への治療に係る調査内容の情報項目を含む帳票である、請求項1に記載の印刷設定システム。
【請求項9】
前記第1の画面は、印刷対象として選択可能な前記1つまたは複数の情報項目を所定の条件に基づいてフィルタリング可能に構成される、請求項1に記載の印刷設定システム。
【請求項10】
開示範囲に応じた帳票の印刷設定を行うための印刷設定システムによる印刷設定方法であって、
1つまたは複数の情報項目を含んで構成される帳票の情報を管理する管理部にて管理された情報に基づいて、帳票に対する印刷設定を受け付けるための画面を表示部に表示させる表示制御工程を有し、
前記画面は、
帳票を構成する1つまたは複数の情報項目それぞれに対して、印刷対象とするか否かの選択を受け付けるための第1の画面と、
前記第1の画面を介して受け付けた選択により印刷対象とされた1つまたは複数の情報項目を含んで構成される帳票の印刷プレビューを表示するための第2の画面と、
を含み、
前記第2の画面は、前記印刷プレビューに表示されている帳票に含まれる1つまたは複数の情報項目それぞれに対して、黒塗り処理を適用するか否かの指定を受け付け可能に構成され
前記帳票は、調査に係る情報項目を含み、
前記調査に係る情報項目は、調査を行うイベントの種類に応じた複数の項目が対応付けられ、
前記第1の画面は、前記複数の項目それぞれに対して印刷対象とするか否かの選択を受け付け可能に構成される、印刷設定方法。
【請求項11】
コンピュータを、
1つまたは複数の情報項目を含んで構成される帳票の情報を管理する管理部、
前記管理部にて管理された情報に基づいて、開示範囲に応じた帳票に対する印刷設定を受け付けるための画面を表示させる表示制御部、
として機能させ、
前記画面は、
帳票を構成する1つまたは複数の情報項目それぞれに対して、印刷対象とするか否かの選択を受け付けるための第1の画面と、
前記第1の画面を介して受け付けた選択により印刷対象とされた1つまたは複数の情報項目を含んで構成される帳票の印刷プレビューを表示するための第2の画面と、
を含み、
前記第2の画面は、前記印刷プレビューに表示されている帳票に含まれる1つまたは複数の情報項目それぞれに対して、黒塗り処理を適用するか否かの指定を受け付け可能に構成され
前記帳票は、調査に係る情報項目を含み、
前記調査に係る情報項目は、調査を行うイベントの種類に応じた複数の項目が対応付けられ、
前記第1の画面は、前記複数の項目それぞれに対して印刷対象とするか否かの選択を受け付け可能に構成される、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷設定システム、印刷設定方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、地域支援サービスでは、組織間での情報共有を迅速に行うためのシステムが利用されてきている。地域支援では、例えば、児童の支援、母子保健、DV(Domestic Violence)対応、性暴力対応、非行やいじめ、犯罪対応、発達障害対応や高齢者福祉、障がい者福祉、生活保護、精神障害への治療・支援など、様々な対象者や状況を踏まえて対応する必要がある。このような支援においては、個人情報を含め、扱いに留意すべき情報が多く活用される。
【0003】
支援に係る様々な情報の利用に際し、印刷などの出力を行って情報共有や各種申請、決裁などが行われる場合がある。このような出力では、一般的には、必要とされる情報項目が含まれた所定のフォーマットの帳票が利用されている。その一方、扱う情報の内容に対する開示範囲などを考慮して、各情報項目の一部を出力しなかったり、黒塗りしたりするような運用が必要となる場合がある。
【0004】
例えば、特許文献1では、スキャン画像に対してマスキングを施す領域の指定を受けつける画像処理装置が開示されている。また、特許文献2では、予め登録された秘匿ワードに基づいて、マスキングすべき領域を特定して画像生成を行う画像形成システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2024-79019号公報
【文献】特開2018-78497号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のような地域支援サービスでは、調査などによって得られた情報を含む帳票を出力する際に、どの情報項目を秘匿すべきか、また、個々の情報項目の内容のうちのどの部分までなら開示してよいか、といった判断や対応が支援対象者の状況に応じて変化する。そのため、このような支援現場での判断に基づいてより柔軟に対応するための機能が求められている。特に、帳票を印刷する際などに、出力すべき情報項目や、黒塗りすべき情報項目を、簡便に指定して、出力させることを可能とすることが求められている。特許文献1や特許文献2ではこれらの点については十分に考慮されていなかった。
【0007】
上記課題を鑑み、本発明は、様々な情報項目に対する印刷設定の柔軟性を向上させ、情報出力の利便性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明の一形態は以下の構成を有する。すなわち、
帳票の印刷設定を行うための印刷設定システムであって、
1つまたは複数の情報項目を含んで構成される帳票の情報を管理する管理部と、
前記管理部にて管理された情報に基づいて、帳票に対する印刷設定を受け付けるための画面を表示させる表示制御部と、
を備え、
前記画面は、
帳票を構成する1つまたは複数の情報項目それぞれに対して、印刷対象とするか否かの選択を受け付けるための第1の画面と、
前記第1の画面を介して受け付けた選択により印刷対象とされた1つまたは複数の情報項目を含んで構成される帳票の印刷プレビューを表示するための第2の画面と、
を含み、
前記第2の画面は、前記印刷プレビューに表示されている帳票に含まれる1つまたは複数の情報項目に対して、黒塗り処理を適用するか否かの指定を受け付け可能に構成される。
【0009】
また、本発明の別の形態は以下の構成を有する。すなわち、帳票の印刷設定を行うための印刷設定方法であって、
1つまたは複数の情報項目を含んで構成される帳票の情報を管理する管理部にて管理された情報に基づいて、帳票に対する印刷設定を受け付けるための画面を表示させる表示制御工程を有し、
前記画面は、
帳票を構成する1つまたは複数の情報項目それぞれに対して、印刷対象とするか否かの選択を受け付けるための第1の画面と、
前記第1の画面を介して受け付けた選択により印刷対象とされた1つまたは複数の情報項目を含んで構成される帳票の印刷プレビューを表示するための第2の画面と、
を含み、
前記第2の画面は、前記印刷プレビューに表示されている帳票に含まれる1つまたは複数の情報項目に対して、黒塗り処理を適用するか否かの指定を受け付け可能に構成される。
【0010】
また、本発明の別の形態は以下の構成を有する。すなわち、プログラムであって、
コンピュータを、
1つまたは複数の情報項目を含んで構成される帳票の情報を管理する管理部、
前記管理部にて管理された情報に基づいて、帳票に対する印刷設定を受け付けるための画面を表示させる表示制御部、
として機能させ、
前記画面は、
帳票を構成する1つまたは複数の情報項目それぞれに対して、印刷対象とするか否かの選択を受け付けるための第1の画面と、
前記第1の画面を介して受け付けた選択により印刷対象とされた1つまたは複数の情報項目を含んで構成される帳票の印刷プレビューを表示するための第2の画面と、
を含み、
前記第2の画面は、前記印刷プレビューに表示されている帳票に含まれる1つまたは複数の情報項目に対して、黒塗り処理を適用するか否かの指定を受け付け可能に構成される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、様々な情報項目に対する印刷設定の柔軟性を向上させ、情報出力の利便性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の第一実施形態に係る業務支援システムの構成例を示すブロック構成図
図2】本発明の第一実施形態に係るサーバ端末を示す機能ブロック構成図
図3】本発明の第一実施形態に係る利用者端末を示す機能ブロック構成図
図4】本発明の第一実施形態に係るUI画面の構成例を示す例図
図5】本発明の第一実施形態に係るUI画面の構成例を示す例図
図6】本発明の第一実施形態に係るUI画面の構成例を示す例図
図7】本発明の第一実施形態に係るUI画面の構成例を示す例図
図8】本発明の第一実施形態に係るUI画面の構成例を示す例図
図9A】本発明の第一実施形態に係るUI画面の構成例を示す例図
図9B】本発明の第一実施形態に係るUI画面の構成例を示す例図
図10】本発明の第一実施形態に係る印刷プレビュー画面の構成例を示す例図
図11】本発明の第一実施形態に係るUI画面の構成例を示す例図
図12】本発明の第一実施形態に係る印刷プレビュー画面の構成例を示す例図
図13】本発明の第一実施形態に係る印刷プレビュー画面の構成例を示す例図
図14】本発明の第一実施形態に係る印刷プレビュー画面の構成例を示す例図
図15】本発明の第一実施形態に係る印刷プレビュー画面の構成例を示す例図
図16】本発明の第一実施形態に係る処理を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための形態について図面などを参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を説明するための一実施形態であり、本発明を限定して解釈されることを意図するものではなく、また、各実施形態で説明されている全ての構成が本発明の課題を解決するために必須の構成であるとは限らない。また、各図面において、同じ構成要素については、同じ参照番号を付すことにより対応関係を示す。なお、不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするために、説明の一部を省略もしくは簡略化する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。
【0014】
<第一実施形態>
[システム構成]
図1は、本発明の第一実施形態に係る業務支援システム(情報処理システム)の構成例を示す概略図である。業務支援システムは、例えば、利用者とのコミュニケーションや意思決定の支援を主たる機能とするシステムであって、児童相談所内外での記録の入出力、閲覧および共有を可能とし、職員同士のチャットコミュニケーション、子どもに係る各種情報の登録及び共有、及び過去の一時保護傾向等のシミュレーション等を実行するシステムであってよい。なお、ここでは、本システムの適用例の機関として、児童相談所を例示しているが、これに限定するものではない。本システムは、例えば、市区町村庁舎や母子保健センター、学校、幼稚園、保育所、医療機関、警察、検察、消防、児童福祉機関、NPO(Non-Profit Organization)などの機関のシステムに適用、もしくは、これらのシステムと連携するように構成されてよい。業務支援システム1は、後述する印刷設定方法による機能を提供する印刷設定システムとしても動作する。業務支援システム1は、サーバ装置100、複数の利用者端末200、連携システム300、および印刷装置350を含んで構成される。業務支援システム1を構成する各装置は、ネットワークNWを介して通信可能に構成される。
【0015】
サーバ装置100は、業務支援システム1が提供する各種機能を利用者端末200に提供するための装置である。サーバ装置100は、利用者端末200のそれぞれに対して業務効率化支援のためのアプリケーションを提供し、また、利用者端末200のそれぞれを介して登録された情報を管理する。なお、後述する機能の一部もしくは全部を利用者端末200側、もしくは、ネットワークNWを介して連携可能な連携システム300側で提供するような構成であってもよい。サーバ装置100は、例えば、ワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータを用いてオンプレミスにて構成されてもよいし、クラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。本実施形態においては、説明の便宜上、1つのサーバ装置100を例示しているが、これに限定されず、複数台であってもよく、また、認証サーバやデータベースサーバなど役割の異なるサーバを有していてもよい。
【0016】
利用者端末200は、児童相談所の職員等の利用者が利用する操作端末である。利用者端末200は、例えば、パーソナルコンピュータやタブレット端末、スマートフォン、POS端末等の情報処理装置により構成されてよい。利用者端末200は、サーバ装置100により提供されるWebサービスや、利用者端末200にインストールされて動作するアプリケーションの機能を利用者に提供する。図1の例では、2つの利用者端末200a,200bを示しているが、さらに多くの利用者端末が用いられてよい。複数の利用者端末200の構成はそれぞれ異なっていてもよいし、同一であってもよい。また、利用者端末200を利用する利用者の役割や権限などに応じて、利用可能な機能は異なっていてもよい。ここでは便宜上、利用者端末200としてまとめて説明する。なお、個々の利用者端末に分けて説明を要する場合には添え字(a,b,・・・)を付して説明する。また、利用者端末200は、後述するUI画面を利用して、印刷装置350に対して印刷指示を行うことが可能である。
【0017】
連携システム300は、サーバ装置100とネットワークNWを介して連携して機能する外部システムである。連携システム300は、例えば、児童相談記録システムとして構成され、児童相談の記録や行政文書の発行を主たる機能を提供してもよい。児童相談記録システムは、例えば、子どもに関連する児童番号や受付番号の発番、受診券や一時保護決定通知書等の発行、行政情報と連携した家族情報及び負担金の管理、及び手続の進行管理等を実行する。なお、連携システム300の構成は特に限定するものではなく、例えば、業務支援に係る各種機能を提供するように構成されてよい。なお、連携システム300は、1つのみが示されているが、この構成に限定するものではなく、機能やサービスに応じて1つまたは複数の装置にて構成されてもよい。
【0018】
印刷装置350は、利用者端末200からの指示に基づいて、所望の文書の印刷処理を行う。印刷装置350が提供する印刷機能は、公知の方式が用いられてよく、特に限定するものではない。印刷装置350は、印刷機能のみを備えるプリンタであってもよいし、スキャン機能やFAX機能などを更に備えた複合機(MFP:Multi-Function Peripheral)であってもよい。また、図1では、印刷装置350を1つのみ示しているが、複数の印刷装置350が利用可能に備えられてもよい。
【0019】
ネットワークNWは、インターネット、イントラネット、無線LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等により構成される。なお、ネットワークNWに係る通信規格や有線/無線などは特に限定するものではなく、ネットワークNWは複数の通信規格を組み合わせて構成されてもよい。
【0020】
図2は、本実施形態に係るサーバ装置100の機能構成の例を示すブロック図である。サーバ装置100は、制御部110、通信部120、および記憶部130を含んで構成される。各部位は、内部バス等により互いに通信可能に構成される。
【0021】
制御部110は、サーバ装置100の動作制御を司る。制御部110は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等から構成され、記憶部130に記憶された各種プログラムやデータを読み出して実行することで、各種機能を提供する。制御部110は、データ管理部111、表示制御部112、印刷項目制御部113、黒塗り処理部114、および通信制御部115として機能する。
【0022】
データ管理部111は、記憶部130と連携して各種データを管理し、要求に応じて、データの提供、登録、更新等を行う。表示制御部112は、利用者端末200を介して行われたユーザの操作に基づいて、利用者端末200側で表示されるUI(User Interface)画面の表示を制御する。UI画面の構成例については、後述する。
【0023】
印刷項目制御部113は、ユーザ指示等に基づき、帳票DB133に登録された各種帳票のフォーマットに対し、基本情報DB131や支援情報DB132に登録されている情報を埋め込む。また、印刷項目制御部113は、ユーザ指示等や項目DB134に登録されている情報に基づいて、各種帳票を構成する1つまたは複数の情報項目のうち、出力対象となる情報項目の切り替えなどを制御する。出力対象となる情報項目は、例えば、矩形形状によるセルとして帳票に含まれる。具体例については後述するが、帳票に含めないと指示された情報項目のセルは、印刷プレビュー画面などにおいて非表示となる。
【0024】
黒塗り処理部114は、ユーザ指示等や項目DB134に登録されている情報に基づいて、各種帳票を構成する1つまたは複数の情報項目それぞれに対する黒塗り処理を実行する。黒塗り処理の例については、UI画面と併せて後述する。通信制御部115は、外部装置(例えば、利用者端末200や連携システム300)との通信制御を行い、データの送受信を行う。
【0025】
通信部120は、ネットワークNWを介して外部装置と通信を行うための通信インターフェースである。通信部120は、ネットワークNWの構成に応じて、複数の通信規格に対応可能に構成されてよい。
【0026】
記憶部130は、各種制御処理や制御部110内の各機能を実行するためのプログラムやデータ等を記憶するための記憶装置である。記憶部130は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard disk Drive)、フラッシュメモリ等の揮発性/不揮発性の記憶装置から構成される。記憶部130は、後述する機能に対応したデータ類を管理するためのデータベース(以下、DB)を備える。
【0027】
基本情報DB131は、支援対象者およびその関係者を含む人物に関する基本情報を管理する。支援情報DB132は、支援対象者に対して行われた調査内容、調査項目に関する情報、調査結果を踏まえて検討された対応情報、決裁情報など、支援に係る情報を管理してよい。基本情報DB131や支援情報DB132に登録されている各種情報が、後述する帳票において出力可能に構成される。
【0028】
帳票DB133は、印刷などの出力において用いられる帳票の各種フォーマット(様式)を管理する。例えば、申請や情報共有などの目的に応じて、出力すべきフォーマットが異なりうるため、様々なフォーマットが予め規定されてよい。1つのフォーマットには1つまたは複数の情報項目が含まれる。項目DB134は、帳票DB133に登録されている各種フォーマットに含まれる複数の情報項目それぞれの情報を管理する。例えば、各情報項目に対し、印刷/非印刷の切り替えの可否、黒塗り処理の適用の可否、情報における所定の単位(例えば、1文字単位)での黒塗り処理の適用の可否、フォーマットにおける各情報項目(セル)の配置、サイズ、形状などが管理されてよい。ここでの情報項目の配置、サイズ、形状は、各情報項目の表示/非表示が切り替えられた場合に調整される配置パターンや条件なども含んでよい。
【0029】
以下の説明では、便宜上、帳票DB133や項目DB134にて管理される各種情報をまとめて「帳票情報」とも称する。帳票情報およびユーザ設定に基づいて、印刷対象となる情報項目を含む帳票が構成される。また、帳票に含まれる情報項目に対し、基本情報DB131や支援情報DB132にて管理されている各種情報が埋め込まれて、後述する印刷プレビュー画面に表示される。
【0030】
各DBにおいては、後述するUI画面にて表示可能なようにそれぞれが連携して参照可能なように構成される。各DBにて管理される情報は、例えば、後述するUI画面にて表示される情報として利用される。なお、DBの構成は一例であり、図2に示す複数のDBを1つにまとめて構成してもよいし、1つのDBを複数に分けて構成してもよい。
【0031】
図3は、本実施形態に係る利用者端末200の機能構成の例を示すブロック図である。利用者端末200は、制御部210、記憶部220、通信部230、操作部240、表示部250、および外部IF(Interface)260を含んで構成される。
【0032】
制御部210は、利用者端末200の動作制御を司る。制御部210は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等から構成され、記憶部220に記憶された各種プログラムやデータを読みだして実行することで、各種機能を提供する。例えば、後述するようなユーザ操作に基づいて、印刷装置350に対して印刷指示を出力してよい。
【0033】
記憶部220は、各種制御処理や制御部210の各機能を実行するためのプログラムやデータ等を記憶するための記憶装置である。記憶部220は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard disk Drive)、フラッシュメモリ等の揮発性/不揮発性の記憶装置から構成される。
【0034】
通信部230は、ネットワークNWを介して外部装置と通信を行うための通信インターフェースである。通信部230は、ネットワークNWの構成に応じて、複数の通信規格に対応可能に構成されてよい。
【0035】
操作部240は、利用者端末200の利用者からの操作を受け付けるためのインターフェースである。操作部240は、マウスやキーボードなどから構成されてよい。表示部250は、各種画面を表示するためのインターフェースであり、ディスプレイなどから構成される。操作部240と表示部250を一体としたタッチパネルディスプレイが用いられてもよい。外部IF260は、各種装置との接続を行うためのインターフェースであり、例えば、画像を撮影するための撮像部(不図示)や、所定の情報を取得するためのセンサ類などとの接続インターフェースであってよい。
【0036】
[UI画面例]
本実施形態に係るUI画面の構成例について説明する。本実施形態にて説明する各UI画面は、例えば、利用者端末200の表示部250に表示され、利用者によって操作される。本実施形態では、利用者端末200とサーバ装置100が連携することにより、各UI画面が表示され、利用者の操作に基づいて、適宜切り替えられる。なお、ここでは、本実施形態に係る機能に着目して説明を行うが、各UI画面はさらに多くの機能が備えられてよい。
【0037】
まず、利用者は、利用者端末200を介してサーバ装置100にアクセスし、本実施形態に係る業務支援サービスの利用に係る操作を行う。例えば、業務支援サービスへのログイン操作や、業務支援サービスのTOP画面(不図示)へのアクセスなどが挙げられる。
【0038】
図4は、支援対象者の基本情報を表示・編集するためのUI画面400の構成例を示す図である。例えば、TOP画面(不図示)から、所望の支援対象者を指定し、基本情報の閲覧を指示することで、UI画面400が表示される。ヘッダ401には、個人ID、ケース番号、最新対応日、最終更新日、および、名前が示される。個人IDは、人物を一意に識別するための識別情報である。ケース番号は、当該人物に対する支援ケースを一意に識別するための番号である。1人の人物であっても、時間の経過などによって複数回の支援が生じる場合がある。そのような場合を想定し、1人の人物に対する受付回数としてのケース番号を付与して管理する。最新対応日は、当該人物に対して何らかの対応を行った最新の日時を示す。最終更新日は、当該人物の基本情報の最新の更新日を示す。本例では、「A川 太郎」という人物を支援対象者とし、その基本情報がすでに登録されている例を示す。
【0039】
タブ402は、UI画面400の表示を切り替えるために用いられる。なお、UI画面400に設けられるタブの種類は図4に示されるものに限定するものではなく、別の機能や画面構成などに応じてさらに追加されてもよい。図4では、「基本情報」のタブが指定され、基本情報を表示するための領域403が表示されている。支援対象者の基本情報としては、名前、名前備考、性別、続柄、児童から見た続柄、保護者情報、国籍、在留資格、生年月日、年齢、食物アレルギー、手帳受理、識別番号、受給状況、電話番号、住所(現住所)、住所(本籍地)、家族図などが含まれてよい。なお、これらの項目は一例であり、増減してよい。また、入力を必須とする項目と任意の項目を設けてもよい。
【0040】
移管情報404は、複数の組織間において、対応の移管に関する情報を示す。例えば、対応の移管元が示されてもよいし、移管先が示されてもよい。もしくは、過去の移管の履歴情報が設定されてもよい。所属情報405は、当該支援対象者が学生である場合に、所属する学校の情報を示す。所属情報405には、学校名、学年、担任名、就学情報などが含まれてよい。所属情報406は、当該支援対象者が就労者である場合に、所属する会社などの情報を示す。所属情報407は、支援対象者に対する支援に際し、連携を行う関係機関の情報を示す。所属情報407には、所属、職位、資格、調査協力の可否、当初からの連絡の可否などが含まれてよい。そのほか、支援対象者に対する分類情報(タグなど)を設定できるような構成であってもよい。
【0041】
帳票印刷ボタン408は、表示している支援対象者に関する各種情報の帳票印刷の指示を行うためのボタンである。帳票印刷ボタン408を押下した場合の動作については後述する。
【0042】
図5は、セーフティアセスを表示・記録するためのUI画面400の構成例を示す図である。図5では、UI画面400が有するタブ402のうち、「セーフティアセス&記録」のタブが指定され、セーフティアセスメントに関する情報を表示するための領域410が表示されている。
【0043】
タイムラインボタン411は、タイムライン412の表示/非表示を切り替える。タイムライン412は、現在(本例では、「R6/09/15」)から遡って、時系列に過去のイベントと日時情報を表示させる。タイムライン412には、イベントの他、登録されている関連書類も示される。例えば、イベント「援助方針会議」が「R6/09/04」に実施されたことを示している。本例では、UI画面400において、タイムライン412の時系列に沿って縦方向に配置されているが、これに限定するものではなく、横向きであってもよい。
【0044】
UI画面400において、横軸は、すでに登録されている通報情報を示す。本例では、現在において通報情報として「身体的虐待A」と「知的障害相談A」が登録され、これらに対応する領域413、414が表示されている。例えば、領域413において、「身体的虐待A」に係る対応として、「保護中」であることを示している。さらに詳細な情報を表示させるためのボタン(図中の「詳細を表示」にて示すボタン)も設けられる。
【0045】
セーフティアセス変遷ボタン415が押下された場合、セーフティアセスの変遷状況を表示するためのUI画面(不図示)に遷移する。調査完了度ボタン416が押下された場合、複数の調査項目に対する入力状況(不図示)を表示させる。復元ボタン417は、編集等により変更した情報を元の状態に戻すためのボタンである。
【0046】
図5のUI画面400に示す通報情報を選択し、受付ボタン418が押下された場合、通報に関する情報を登録、更新などをするためのUI画面が表示される。
【0047】
図6は、図5に示した「身体的虐待A」に対応付けて登録されている情報を一覧にて示すUI画面500の構成例である。図5のUI画面400において領域413を指定し、受付ボタン418を押下することにより、UI画面500が表示される。UI画面500には、通報概要501、対応開始日時502、保護情報503、編集ボタン504、削除ボタン505、主訴情報506、一覧507が含まれる。
【0048】
通報概要501には、通報の概要が示され、本例では「身体的虐待A」が表示されている。対応開始日時502は、通報に対して対応を開始した日時が示される。保護情報503は、保護の実施の有無を示す。編集ボタン504は、通報に関する情報の編集を行うためのボタンである。削除ボタン505は、一覧507に示されている各項目のうち、指定されている項目をまとめて削除するためのボタンである。主訴情報506は、当該通報に関する主訴内容が示される。主訴内容の記載が多い場合には、一部のみが主訴情報506に表示されてよい。
【0049】
一覧507には、通報に対応する1つまたは複数のイベントが含められる。ここでのイベントとしては、調査、セーフティアセスメント、会議の3種類が挙げられる。これらのイベントは、予め規定されたデフォルト値が設定され、利用者が任意に変更可能であってよい。調査ボタン508が押下された場合、イベントとして新たに調査が追加される。セーフティアセスメントボタン509が押下された場合、イベントとして新たにセーフティアセスメントが追加される。会議ボタン510が押下された場合、イベントとして新たに会議が追加される。
【0050】
一覧507に示された各項目において、アイコン511、チェックボックス512、イベントボタン513、名称514、更新日時515、編集ボタン516、削除ボタン517が対応付けて表示される。アイコン511は、対応する項目についての内容が入力済みか否かを示す。チェックボックス512は、削除ボタン505を用いてまとめて削除する対象を指定するために用いられる。イベントボタン513は、イベントの分類を示し、本例では、「調査」、「セーフティアセスメント」、「会議」のいずれかを示す。また、イベントボタン513が押下された場合、現在登録されているイベントの内容を参照するための画面が表示される。名称514は、対応するイベントの名称(概要)を示す。更新日時515は、当該イベントに対する情報の更新日時を示す。編集ボタン516が押下された場合、当該イベントに関する情報の編集を行うための画面に遷移する。削除ボタン517が押下された場合、当該イベントの項目を削除する。
【0051】
図7は、すでに登録されている調査に係る情報を参照するためのUI画面600の構成例である。UI画面600は、例えば、図6に示すUI画面500の一覧507において、「調査」に対応するイベントボタン513が押下されることにより表示される。UI画面600では、調査概要601、書誌情報602、調査結果情報603、見立て情報604、今後の対応情報605、チェックリスト情報606などの項目が表示される。
【0052】
調査概要601は、調査に関する概要やタイトルを示す。書誌情報602には、種別、記入日時、担当者、入力者が含まれる。調査結果情報603は、調査を実施した調査員等が入力した調査結果が示される。見立て情報604は、調査を実施した調査員等が入力した、調査結果を踏まえた見立てが示される。今後の対応情報605は、調査を実施した調査員等が入力した、調査結果を踏まえた今後の対応に関する情報が示される。チェックリスト情報606は、調査を実施した調査員等が入力した、調査結果を踏まえたチェック項目の内容が示される。チェックリスト情報606には、選択式のチェック項目の値に加え、任意の入力によるコメントが含まれてもよい。本例では、チェックリスト情報606は、調査結果として入力された項目の情報のみが表示されているが、すべてのチェック項目が表示されてもよい。
【0053】
なお、イベントとしての「調査」、「セーフティアセスメント」、「会議」それぞれにおいて、参照や入力される情報は異なりうる。また、調査においても、例えば、「保護者への調査」と「保育園情報」とは、参照や入力される情報が異なっていてよい。そのため、UI画面600の構成や、後述する帳票のフォーマット等は目的に応じて変化してよい。
【0054】
図8は、各種情報に係る帳票印刷を実行するためのUI画面700の構成例を示す。UI画面700は、例えば、図5に示すUI画面400の帳票印刷ボタン408が押下された際に表示される。印刷ボタン701は、未印刷となっている帳票全てを対象として印刷指示を行うためのボタンである。ここで対象となる帳票の種類は予め規定されていてもよいし、ユーザが対象となる帳票を設定していてもよい。また、未印刷か否かは、過去の印刷履歴に基づいて判定してよい。また、ある種類の帳票が印刷された後、それに含まれる内容が更新された場合には、当該帳票を未印刷として扱ってもよい。高度設定ボタン702は、帳票印刷に際し、より詳細な印刷設定を行うためのボタンである。
【0055】
図9Aおよび図9Bは、本実施形態において、帳票印刷に際に、より詳細な印刷設定を行うためのUI画面800の構成例を示す。図9A図9Bに示す画面は1つの画面として構成されてよく、ここでは便宜上、分割して示している。UI画面800は、例えば、図8に示すUI画面700の高度設定ボタン702が押下された際に表示される。
【0056】
図9Aにおいて、UI画面800には、名前情報801、印刷履歴情報802、印刷項目設定803が示される。名前情報801は、帳票印刷に係る情報に対応する対象者の名前が示される。印刷履歴情報802は、直近の印刷履歴の日時を示す。印刷項目設定803は、帳票印刷において、印刷対象となる情報項目を指定するための一覧が示される。図9Aの例では、基本情報に関する情報項目の例が示されている。なお、図9Aに示す基本情報として選択可能な情報項目は一例であり、他の項目が含まれてもよい。
【0057】
情報項目804はそれぞれ、チェックボックス、項目名、設定値が対応付けて表示される。各情報項目それぞれのチェックボックスを用いて、帳票印刷における出力対象として指定することができる。情報項目の設定値が未入力であっても出力対象として選択することで、当該情報項目の設定値を空欄とした状態で出力することができる。また、複数の情報項目のうち、必ず印刷対象となる情報項目は、印刷項目設定803に表示しつつ、チェックボックスにて選択ができないように構成されてもよい。また、一括選択のチェックボックス805を用いて、すべての情報項目の選択/非選択を切り替え可能である。
【0058】
図9Bは、UI画面800における印刷項目設定806、807、808、813を示す。印刷項目設定806、807、808、813はそれぞれ、調査記録に関する情報項目、調査詳細に関する情報項目、対応経緯に関する情報項目、関係機関に関する情報項目の例が示されている。図9Aと同様、図9Bに示す各情報項目は一例であり、これらに限定するものではない。キャンセルボタン814は、設定した内容をキャンセルし、別の画面(例えば、UI画面400)に遷移するためのボタンである。次へボタン815は、後述する印刷プレビュー画面に遷移するためのボタンである。
【0059】
印刷項目設定808では、図6に示すUI画面500の一覧507と同様の通報情報に関する項目が示される。各項目において、チェックボックス、対応名、名称、種別、対応日時、更新日時、選択ボタン812が対応付けて表示される。選択ボタン812は、各項目(イベント)に対応付けられた各種情報のうち、帳票に含める印刷対象を指定するために用いられる。本例において、選択ボタン812として、「調査」ボタン、「見立て」ボタン、「今後」ボタン、「リスト」ボタン、「ファイル」ボタンが設けられる。
【0060】
「調査」ボタンは、図7のUI画面600に示す項目のうち、調査結果情報603に対応する。「見立て」ボタンは、図7のUI画面600に示す項目のうち、見立て情報604に対応する。「今後」ボタンは、図7のUI画面600に示す項目のうち、今後の対応情報605に対応する。「リスト」ボタンは、図7のUI画面600に示す項目のうち、チェックリスト情報606に対応する。「ファイル」ボタンは、通報情報に紐づけられたファイル(不図示)に対応する。なお、選択ボタン812として選択可能なボタンは、イベントの種類や設定されている情報などに応じて異なっていてよい。
【0061】
フィルタ設定809は、印刷項目設定808にて示されている各項目をイベントの種類によりフィルタリングするために用いられる。例えば、印刷項目設定808に示されている各項目の中から「全ての対応」、「会議」、「セーフティアセス」、「調査」のいずれかにてフィルタリング可能なように構成されてよい。フィルタ設定810は、印刷項目設定808にて示されている各項目を虐待等の種別にてフィルタリングするために用いられる。例えば、印刷項目設定808に示されている各項目の中から「全ての種別」、「身体的虐待」、「心理的虐待」のいずれかにてフィルタリング可能なように構成されてよい。フィルタ設定811は、印刷項目設定808にて示されている各項目を所定の期間にてフィルタリングするために用いられる。
【0062】
図10は、図9Aおよび図9Bに示すUI画面800にて印刷対象となる所望の情報項目を選択し、次へボタン815が押下された際に表示される印刷プレビュー画面900の構成例を示す。印刷プレビュー画面900は、キャンセルボタン901、戻るボタン902、印刷ボタン903、プレビュー表示領域904を含んで構成される。キャンセルボタン901は、印刷のキャンセルを指示するためのボタンである。戻るボタン902は、例えば、設定を変更するためにUI画面800へ戻るためのボタンである。印刷ボタン903は、現設定に基づいて印刷を指示するためのボタンである。
【0063】
プレビュー表示領域904は、現設定に基づく印刷内容を表示するための領域である。本例では、図9Bに示すUI画面800の印刷項目設定806に示されるすべての情報項目816~823を印刷対象としてチェックを入れる。また、印刷設定項目808に示す項目のうち「調査」に対応する項目824を印刷対象としてチェックを入れる。さらに、項目824に対応するすべての選択ボタン812(本例では、5つ)を選択して、そして、次へボタン815が押下されることにより、図10のプレビュー表示領域904の内容が表示される。
【0064】
上述したように、帳票印刷のためのフォーマット、およびそれに含まれる情報項目は予め規定される。ユーザは、UI画面800の各設定により、印刷対象とする情報項目を選択することができる。例えば、図9Bに示す印刷項目設定806、808の各情報項目と、図10に示すプレビュー表示領域904に示されている情報項目との対応関係は以下のとおりである。なお、ここでは、一部のみの対応関係を示す。
【0065】
情報項目816:情報項目906、907
情報項目817:情報項目908、909
情報項目818:情報項目910、911
情報項目819:情報項目912、913
情報項目820:情報項目914、915
情報項目821:情報項目916
情報項目822:情報項目917、919、921
情報項目823:図10の例では不図示(「調査終了」のステータスではない)
選択ボタン812の「調査」ボタン:情報項目918
選択ボタン812の「見立て」ボタン:情報項目920
選択ボタン812の「今後」ボタン:情報項目922
【0066】
図11に示すように、UI画面800において印刷対象とする情報項目を変更したとする。具体的には、印刷項目設定806の情報項目816、817、818、821を印刷対象としてチェックする。さらに、印刷設定項目808に示す項目824に対応する選択ボタン812のうち「調査」ボタン825のみを選択して、次へボタン815を押下する。その結果、図12に示すような、印刷プレビュー画面900が表示される。図11に示した印刷項目設定に対応して、プレビュー表示領域904には、情報項目906、907、908、909、910、911、916、918が表示される。
【0067】
図12に示すように、印刷対象として選択可能な情報項目は、情報項目907、909、911、918のような具体的な設定値(例えば、調査結果として入力された値)に限定するものではない。情報項目906、908、910のような項目名も個別に印刷対象とするか否かを指定可能であってよい。
【0068】
また、印刷対象として選択されていない情報項目がある場合、予め規定された帳票のフォーマットにおける当該情報項目の配置などに応じて、印刷対象として選択された他の情報項目の配置を調整してよい。ここでの調整方法は特に限定するものではないが、所定のパターンに基づいて印刷対象の情報項目の配置を入れ替えてもよい。例えば、図12の情報項目918に示すように、情報項目を上側に詰めるように配置してよい。もしくは、図12の情報項目911の右側のセルのように、印刷対象として選択しない情報項目が配置されていた個所は空欄のセルとなるように構成してもよい。
【0069】
図13は、別の印刷プレビュー画面1000の例を示している。印刷プレビュー画面1000は、決裁欄表示設定1001、メッセージ欄1002、キャンセルボタン1003、印刷ボタン1004、検索フィールド1005、検索ボタン1006、一括黒塗りボタン1007、プレビュー表示領域1008を含んで構成される。決裁欄表示設定1001は、決裁欄(例えば、図10の情報項目916に相当)を表示させるか否かを設定するためのチェックボックスである。例えば、印刷作業に際して、決裁状況を確認するために表示させてよい。もしくは、印刷対象とするために、プレビュー表示領域1008に表示された帳票に決裁欄を追加するように表示させてもよい。
【0070】
メッセージ欄1002は、印刷プレビュー画面1000における所定のメッセージを表示させる。本実施形態では、印刷プレビュー画面1000のプレビュー表示領域1008に表示されている帳票の情報項目に対して黒塗りの指定が可能であることを通知するメッセージが表示されている。より具体的には、メッセージ欄1002では、情報項目を指定することで黒塗りの表示/非表示の指定ができることを示している(「セル内をタップすると黒塗り表示/非表示が切り替えできます」)。
【0071】
キャンセルボタン1003は、現設定における印刷のキャンセルを指示するためのボタンである。印刷ボタン1004は、現設定に基づいて印刷を指示するためのボタンである。検索フィールド1005は、プレビュー表示領域1008に表示されている帳票内に含まれる文字の中から所望の文字を検索するために、当該所望の文字を指定するためのフィールドである。検索フィールド1005に所望の文字を入力し、検索ボタン1006を押下することにより、プレビュー表示領域1008に表示されている帳票における当該所望の文字が明示される。さらに、当該所望の文字が明示された状態で一括黒塗りボタン1007が押下された場合、その文字はまとめて黒塗り表示される。
【0072】
プレビュー表示領域1008において、現設定において印刷対象となる帳票の印刷プレビューが表示される。帳票には、情報項目の項目名1009とその設定値1010が対になって複数含まれる。なお、上述したように、ユーザ操作等による印刷対象となる情報項目の選択に応じて、含まれる項目名や設定値、および、それらの配置は変化する。
【0073】
なお、図10に示すような印刷プレビュー画面900の構成と、図13に示すような印刷プレビュー画面1000の構成とは、帳票の種類に応じて切り替えられてもよいし、同じ種類の帳票であってもユーザ操作に応じて切り替えられてもよい。したがって、印刷プレビュー画面におけるプレビュー表示領域以外の構成の表示/非表示は、ユーザが任意に設定可能であってよい。
【0074】
図14は、印刷プレビュー画面1000における黒塗りの指定を行う際の例を示す図である。プレビュー表示領域1008において、ユーザ操作により、マウスカーソル1011にて所望の情報項目を指定する。例えば、設定値1010が指定された場合、指定された設定値1010に対して黒塗り1012が表示される。ここでのユーザ操作は、マウス操作に限定するものではなく、タッチパネルディスプレイなどを用いたタップ操作などであってもよい。
【0075】
また、各情報項目に対して、黒塗り処理が適用可能か否かの制御は、項目DB134にて管理された情報に基づいて行われてよい。したがって、プレビュー表示領域1008に示されている、項目名(例えば、項目名1009)と、設定値(例えば、設定値1010)それぞれを別個に、黒塗りの表示/非表示が切り替え可能であってよい。もしくは、対応する項目名と設定値の組をまとめて黒塗り可能なように制御してもよい。
【0076】
図15は、プレビュー表示領域1008において、複数個所に対して黒塗り処理を適用した例を示す。黒塗り1012、1013、1014、1018は、帳票に含まれる設定値としての情報項目を黒塗りしている。黒塗り1015は、対応する項目名と設定値の組をまとめて黒塗りしている。
【0077】
また、検索フィールド1005に文字列「〇〇」を入力し、検索ボタン1006を押下した場合、プレビュー表示領域1008に表示されている帳票の中から文字列「〇〇」が検索される。本例では、図14に示すように、文字列「〇〇」は帳票内に2か所存在し、それらの位置が特定される。そして、一括黒塗りボタン1007が押下されることで、当該文字列の位置に対応して黒塗り1016、1017が表示される。
【0078】
また、黒塗り処理は、文字のみに限定するものではない。例えば、ジェノグラム(人物相関図など)といった画像やグラフなどが帳票に含まれる場合がある。これらに対しても、黒塗り1019のように黒塗り処理を行ってよい。
【0079】
また、黒塗りを適用する範囲の単位は特に限定するものではない。上述したような、情報項目単位、対応する項目名と設定値の組単位、1または複数の文字単位、単語単位、画像単位、所定のサイズ単位など任意に設定可能であってよい。これらの黒塗り可能な単位の設定は、予め規定され、帳票DB133や項目DB134にて管理されてよい。
【0080】
[処理フロー]
図16は、本実施形態に係る印刷項目設定を含む制御処理のフローチャートである。本処理フローは、例えば、サーバ装置100の制御部110が記憶部130に記憶されたプログラムや各種データを読み出して実行することにより実現される。UI画面は、利用者端末200の表示部250に表示され、UI画面を介してユーザ操作を受け付け、サーバ装置100へ指示される。また、UI画面を介して受け付けた印刷指示は、利用者端末200から印刷装置350へ送信される。ここでは、説明を簡単にするため、処理主体をサーバ装置100として記載する。上述したように、システム構成によっては、各動作の一部または全部を利用者端末200側で行うようにしてもよく、その場合は、本フローチャートにおける各処理工程の主体も変化しうる。
【0081】
本処理フローが開始される前に、少なくとも支援対象者の基本情報、支援情報、帳票情報などが各DBに登録され、サーバ装置100にて参照可能に構成されているものとする。また、サーバ装置100は、各種情報を参照可能な状態とする。なお、上述したように、各UI画面にて各種情報の登録、編集、削除、参照が可能であるものとする。
【0082】
ステップS1601にて、サーバ装置100は、ユーザ指示に基づき、図4図7に示すようなUI画面において各種情報を表示させる。各UI画面は、ユーザ操作に基づいて表示内容を切り替えることが可能である。
【0083】
ステップS1602にて、サーバ装置100は、ユーザ指示により、帳票印刷指示を受け付けたか否かを判定する。具体的には、サーバ装置100は、UI画面400の帳票印刷ボタン408が押下されたか否かを判定する。帳票印刷指示を受け付けた場合(ステップS1602:YES)、サーバ装置100の処理はステップS1603へ進む。一方、帳票印刷指示を受け付けていない場合(ステップS1602:NO)、サーバ装置100の処理はステップS1601へ戻り、処理を繰り返す。
【0084】
ステップS1603にて、サーバ装置100は、図8に示すような、印刷設定を選択するためのUI画面700を表示させる。
【0085】
ステップS1604にて、サーバ装置100は、UI画面700を介して高度な設定の指示を受け付けたか否かを判定する。具体的には、サーバ装置100は、UI画面700の高度設定ボタン702が押下されたか否かを判定する。本例では、高度な設定の指示を受け付けていない場合は、印刷ボタン701が押下されて、未印刷の帳票全ての印刷指示を行うものとして説明する。高度な設定の指示を受け付けた場合(ステップS1604:YES)、サーバ装置100の処理はステップS1605へ進む。一方、高度な設定の指示を受け付けていない場合(ステップS1604:NO)、サーバ装置100の処理はステップS1607へ進む。
【0086】
ステップS1605にて、サーバ装置100は、図9Aおよび図9Bに示すようなUI画面800を表示させる。これにより、サーバ装置100は、帳票において、印刷対象とする情報項目の指定を受け付け可能とする。
【0087】
ステップS1606にて、サーバ装置100は、UI画面800を介して帳票における印刷項目の選択を受け付けたか否かを判定する。ここでの選択は、各情報項目のチェックボックスの指定を受け付けた後、次へボタン815を押下することで指示される。印刷項目の選択を受け付けた場合(ステップS1606:YES)、サーバ装置100の処理はステップS1607へ進む。印刷項目の選択を受け付けていない場合(ステップS1606:NO)、サーバ装置100の処理はステップS1605へ戻り、処理を繰り返す。
【0088】
ステップS1607にて、サーバ装置100は、図10に示すような印刷プレビュー画面900や、図13に示すような印刷プレビュー画面1000を表示させる。印刷プレビュー画面の構成や表示内容は、ユーザ設定や帳票の種類などに応じて変化してよい。
【0089】
ステップS1608にて、サーバ装置100は、印刷プレビュー画面を介し、帳票に含まれる情報項目に対する黒塗り指示を受け付けたか否かを判定する。図14などに示したように、黒塗り指示は、該当箇所に対するタップ操作、一括黒塗りボタン1007を用いた指示、所定の文字列に対する範囲指定などによって行われてよい。黒塗り指示を受け付けた場合(ステップS1608:YES)、サーバ装置100の処理はステップS1609へ進む。一方、黒塗り指示を受け付けていない場合(ステップS1608:NO)、サーバ装置100の処理はステップS1610へ進む。
【0090】
ステップS1609にて、サーバ装置100は、受け付けた黒塗り指示に基づいて指定箇所に対する黒塗り処理を実行する。1回の黒塗り指示に基づいて実行される黒塗り処理において、黒塗りが適用される範囲や単位は、帳票DB133や項目DB134にて管理された情報に基づいて規定されてよい。その後、サーバ装置100の処理はステップS1610へ進む。
【0091】
ステップS1610にて、サーバ装置100は、印刷指示を受け付けたか否かを判定する。具体的には、印刷プレビュー画面900の印刷ボタン903や印刷プレビュー画面1000の印刷ボタン1004が押下されたか否かを判定する。印刷指示を受け付けた場合(ステップS1610:YES)、サーバ装置100の処理はステップS1611へ進む。一方、印刷指示を受け付けていない場合(ステップS1610:NO)、サーバ装置100の処理はステップS1607へ戻り、処理を繰り返す。
【0092】
ステップS1611にて、サーバ装置100は、現時点にて印刷プレビュー画面に表示されている内容に基づいて印刷処理を実行する。例えば、利用者端末200を介して、対象となる帳票の印刷が印刷装置350に指示される。なお、ここでの「印刷」とは、物理的に紙に帳票データを印刷出力することに限定するものではない。そのほか、現時点にて印刷プレビュー画面に表示されている内容に基づいて、所定のデータ形式(例えば、PDF(Portable Document Format)形式)にて所定の格納先に帳票出力するような動作が行われてもよい。そして、本処理フローを終了する。
【0093】
なお、印刷処理が完了したのち、サーバ装置100の処理はステップS1601へ戻り、引き続き、各種UI画面の表示を行ってもよい。また、図16に示す処理フローおよび画面遷移は、本実施形態に係る印刷機能の一部のみに着目して示している。そのため、サーバ装置100やUI画面が提供する各種機能に応じて、更なる画面遷移が行われてよい。また、ユーザ操作により、各種機能の利用の終了を指示された場合にも、本処理フローが終了してよい。
【0094】
以上、本実施形態により、様々な情報項目に対する印刷設定の柔軟性を向上させ、情報出力の利便性を向上させることが可能となる。
【0095】
<その他の実施形態>
上記実施形態では、児童虐待の現場での利用を想定した例を用いて説明したがこれに限定するものではない。上述したように、児童虐待の他の児童支援、母子保健、DV対応、性暴力対応、非行やいじめ、犯罪対応、発達障害対応や高齢者福祉、障がい者福祉、生活保護、精神障害への治療・支援など、調査を行いながら支援を進める現場にて本願発明は適用可能である。これらの現場に応じて、UI画面の構成や調査項目、調査結果の遷移の表示方法などは調整されてよい。
【0096】
また、本発明において、上述した1以上の実施形態の機能を実現するためのプログラムやアプリケーションを、ネットワーク又は記憶媒体等を用いてシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。
【0097】
また、1つ以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array))によって実現してもよい。
【0098】
以上、図面を参照しながら各種の実施形態について説明したが、本開示は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例、修正例、置換例、付加例、削除例、均等例に相当し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した各種の実施形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
【0099】
また、本明細書等において、「第1の」、「第2の」といった表現は、便宜上、他の要素と区別するために用いるために用いているに過ぎない。そのため、特定の構成要素に限定して解釈することを意図するものではない。よって、より多くの構成要素が存在する場合には、これらの表現は、適用する構成に応じて適宜読み替えられてよいことは言うまでもない。
【0100】
このように、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、実施形態の各構成を相互に組み合わせることや、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
【0101】
以上の通り、本明細書には次の事項が開示されている。
【0102】
(技術1)
帳票の印刷設定を行うための印刷設定システム(例えば、1)であって、
1つまたは複数の情報項目を含んで構成される帳票の情報を管理する管理部(例えば、130、133、134)と、
前記管理部にて管理された情報に基づいて、帳票に対する印刷設定を受け付けるための画面を表示させる表示制御部(例えば、112、113、114)と、
を備え、
前記画面は、
帳票を構成する1つまたは複数の情報項目それぞれに対して、印刷対象とするか否かの選択を受け付けるための第1の画面(例えば、800)と、
前記第1の画面を介して受け付けた選択により印刷対象とされた1つまたは複数の情報項目を含んで構成される帳票の印刷プレビューを表示するための第2の画面(例えば、900、1000)と、
を含み、
前記第2の画面は、前記印刷プレビューに表示されている帳票に含まれる1つまたは複数の情報項目に対して、黒塗り処理を適用するか否かの指定を受け付け可能に構成される、印刷設定システム。
この構成により、例えば、様々な情報項目に対する印刷設定の柔軟性を向上させ、情報出力の利便性を向上させることが可能となる。
【0103】
(技術2)
前記表示制御部は、前記第2の画面の前記印刷プレビューにおいて、前記指定に基づいて黒塗りの表示/非表示を切り替える、技術1に記載の印刷設定システム。
この構成により、例えば、帳票の印刷プレビューにおいて、ユーザが指定した黒塗り対象を容易に把握でき、黒塗り範囲の指定の利便性を向上させることが可能となる。
【0104】
(技術3)
前記第2の画面の前記印刷プレビューにおいて、情報項目、対となる情報項目の組、画像、文字のいずれかの単位にて黒塗り処理を適用する範囲を指定可能である、技術1または技術2に記載の印刷設定システム。
この構成により、例えば、黒塗り処理の適用範囲を所定の単位にて指示することが可能となる。
【0105】
(技術4)
前記第2の画面において、前記印刷プレビューに表示されている帳票の中から、指定された文字列を検索する検索機能(例えば、1005、1006)が提供される、技術1から技術3のいずれかに記載の印刷設定システム。
この構成により、例えば、ユーザは、印刷プレビューに表示されている帳票の中から所望の文字列を簡便に検索、把握することが可能となる。
【0106】
(技術5)
前記第2の画面において、前記印刷プレビューに表示されている帳票にて指定された複数の情報項目を一括で黒塗りの適用を指示するための機能(例えば、1007)が提供される、技術1から技術4のいずれかに記載の印刷設定システム。
この構成により、例えば、ユーザは、印刷プレビューに表示されている帳票の中の複数個所にある所望の文字列を、一括で黒塗り処理の適用範囲を指示することが可能となる。
【0107】
(技術6)
前記印刷プレビューに表示されている帳票の情報に基づいて、印刷処理時を実行させる指示部(例えば、210、230)を更に有する、技術1から技術5のいずれかに記載の印刷設定システム。
この構成により、例えば、帳票に含める情報項目および黒塗り処理の適用範囲について、ユーザ所望の印刷設定に基づいて印刷指示を行うことが可能となる。
【0108】
(技術7)
前記帳票を構成する情報項目は、個人情報に関する項目である、技術1から技術6のいずれかに記載の印刷設定システム。
この構成により、例えば、扱いに留意すべき機微な個人情報を含めた帳票を対象として、印刷プレビュー表示および印刷設定を実行することが可能となる。
【0109】
(技術8)
前記帳票は、児童支援、母子保健、DV、性暴力、非行、いじめ、犯罪、発達障害、高齢者福祉、障がい者福祉、生活保護、または、精神障害への治療に係る調査内容の情報項目を含む帳票である、技術1から技術7のいずれかに記載の印刷設定システム。
この構成により、例えば、扱いに留意すべき機微な情報を利用する支援現場で用いられる帳票を対象として、印刷プレビュー表示および印刷設定を実行することが可能となる。
【0110】
(技術9)
帳票の印刷設定を行うための印刷設定方法であって、
1つまたは複数の情報項目を含んで構成される帳票の情報を管理する管理部(例えば、130、133、134)にて管理された情報に基づいて、帳票に対する印刷設定を受け付けるための画面を表示させる表示制御工程を有し、
前記画面は、
帳票を構成する1つまたは複数の情報項目それぞれに対して、印刷対象とするか否かの選択を受け付けるための第1の画面(例えば、800)と、
前記第1の画面を介して受け付けた選択により印刷対象とされた1つまたは複数の情報項目を含んで構成される帳票の印刷プレビューを表示するための第2の画面(例えば、900、1000)と、
を含み、
前記第2の画面は、前記印刷プレビューに表示されている帳票に含まれる1つまたは複数の情報項目に対して、黒塗り処理を適用するか否かの指定を受け付け可能に構成される、印刷設定方法。
この構成により、例えば、様々な情報項目に対する印刷設定の柔軟性を向上させ、情報出力の利便性を向上させることが可能となる。
【0111】
(技術10)
コンピュータ(例えば、100)を、
1つまたは複数の情報項目を含んで構成される帳票の情報を管理する管理部(例えば、130、133、134)、
前記管理部にて管理された情報に基づいて、帳票に対する印刷設定を受け付けるための画面を表示させる表示制御部(例えば、112、113、114)、
として機能させ、
前記画面は、
帳票を構成する1つまたは複数の情報項目それぞれに対して、印刷対象とするか否かの選択を受け付けるための第1の画面(例えば、800)と、
前記第1の画面を介して受け付けた選択により印刷対象とされた1つまたは複数の情報項目を含んで構成される帳票の印刷プレビューを表示するための第2の画面(例えば、900、1000)と、
を含み、
前記第2の画面は、前記印刷プレビューに表示されている帳票に含まれる1つまたは複数の情報項目に対して、黒塗り処理を適用するか否かの指定を受け付け可能に構成される、プログラム。
この構成により、例えば、様々な情報項目に対する印刷設定の柔軟性を向上させ、情報出力の利便性を向上させることが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0112】
本発明は、例えば、様々な情報項目に対する印刷設定の柔軟性を向上させ、情報出力の利便性を向上させるための装置、システム、方法として有用である。
【符号の説明】
【0113】
1…業務支援システム(印刷設定システム)
100…サーバ装置
110…制御部
111…データ管理部
112…表示制御部
113…印刷項目制御部
114…黒塗り処理部
115…通信制御部
120…通信部
130…記憶部
131…基本情報DB
132…支援情報DB
133…帳票DB
134…項目DB
200…利用者端末
210…制御部
220…記憶部
230…通信部
240…操作部
250…表示部
260…外部IF
300…連携システム
350…印刷装置
NW…ネットワーク


【要約】
【課題】様々な情報項目に対する印刷設定の柔軟性を向上させ、情報出力の利便性を向上させる。
【解決手段】帳票の印刷設定を行うための印刷設定システムは、1つまたは複数の情報項目を含んで構成される帳票の情報を管理する管理部と、前記管理部にて管理された情報に基づいて、帳票に対する印刷設定を受け付けるための画面を表示させる表示制御部と、を備え、前記画面は、帳票を構成する1つまたは複数の情報項目それぞれに対して、印刷対象とするか否かの選択を受け付けるための第1の画面と、前記第1の画面を介して受け付けた選択により印刷対象とされた1つまたは複数の情報項目を含んで構成される帳票の印刷プレビューを表示するための第2の画面と、を含み、前記第2の画面は、前記印刷プレビューに表示されている帳票に含まれる1つまたは複数の情報項目に対して、黒塗り処理を適用するか否かの指定を受け付け可能に構成される。

【選択図】 図15
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16