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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-05-07
(45)【発行日】2025-05-15
(54)【発明の名称】コンピュータ入力装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0354 20130101AFI20250508BHJP
   G06F 3/038 20130101ALI20250508BHJP
【FI】
G06F3/0354 431
G06F3/038 340
【請求項の数】 19
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020188505
(22)【出願日】2020-11-12
(65)【公開番号】P2021086620
(43)【公開日】2021-06-03
【審査請求日】2023-09-14
(31)【優先権主張番号】16/695948
(32)【優先日】2019-11-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516297943
【氏名又は名称】アッコ ブランズ コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】ACCO Brands Corporation
【住所又は居所原語表記】Four Corporate Drive, Lake Zurich, Illinois 60047, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】キャンベル,エリック
(72)【発明者】
【氏名】チャン,チン-ウェイ
【審査官】小河 俊弥
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/002418(WO,A1)
【文献】特開2004-265017(JP,A)
【文献】米国特許第06525714(US,B1)
【文献】特開2010-165033(JP,A)
【文献】特開2004-171439(JP,A)
【文献】特開2009-075994(JP,A)
【文献】特開平03-201016(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/03
G06F 3/033-3/039
G06F 3/041-3/047
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ入力装置であって:
第1側部と、第1側部から離間された第2側部とを含むハウジング;
前記ハウジングの前記第1側部に連結され、前記第1側部から延びるボール支持体;
前記ハウジングの内部に部分的に配置され、前記ハウジングに対して回転可能に配置されたボールであり、当該ボールは前記ボール支持体によって支持され、前記ボールの少なくとも一部が前記第1側部の開口部を通って延在する、ボール;及び
前記ハウジングを通って延び前記第2側部を通してアクセス可能な第1端部と、前記ボールに選択的に係合する第2端部とを含むアクチュエータ;
を含み、
前記アクチュエータは、前記第2端部が前記ボールに係合して前記ハウジングから前記ボールを除去するように、前記ハウジングに対して移動可能であり、
前記ボール支持体は、前記ハウジング内に位置決めされた閉じた端部と、前記第1側部に隣接しかつ前記開口部と同心的に位置決めされた開放端とを有する凹部を画定する弧状本体を有し、前記ボール支持体は、前記アクチュエータの前記第2端部を選択的に受容する開口部を含む、コンピュータ入力装置。
【請求項2】
前記アクチュエータは、前記第2端部が前記ボールから離間している第1位置と、前記第2端部が前記ボールと係合して前記ハウジングから前記ボールを除去する第2位置との間で移動可能である、請求項1に記載のコンピュータ入力装置。
【請求項3】
前記アクチュエータは、前記ハウジングの前記第2側部に垂直な軸線を画定し、前記アクチュエータは、前記第1位置と前記第2位置との間で前記軸線に沿って移動可能である、請求項2に記載のコンピュータ入力装置。
【請求項4】
前記アクチュエータは、前記ハウジングからの当該アクチュエータの取り外しを阻止するために、前記ハウジング内の停止表面に係合する保持機構をさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ入力装置。
【請求項5】
前記保持機構は、前記アクチュエータの前記第1端部から前記第2端部へ延びるフックを含み、前記フックは、前記停止表面に係合する係合表面を含む、請求項4に記載のコンピュータ入力装置。
【請求項6】
前記アクチュエータの前記第2端部を前記ボールから離間するようバイアスするバイアス機構をさらに備える、請求項1に記載のコンピュータ入力装置。
【請求項7】
前記アクチュエータは、前記バイアス機構のバイアスを克服するために、前記アクチュエータの前記第1端部に力を加えることによって、前記ボールに向かって移動可能である、請求項6に記載のコンピュータ入力装置。
【請求項8】
前記力は、前記アクチュエータの長手方向軸線に平行な方向に、かつ前記ハウジングの前記第2側部に垂直な方向に作用する、請求項7に記載のコンピュータ入力装置。
【請求項9】
コンピュータ入力装置であって:
第1側部と、第1側部から離間された第2側部とを含むハウジングであり、前記第2側部は支持表面上で前記ハウジングを支持するように構成される、ハウジング
前記ハウジングの内部に部分的に配置され、前記ハウジングに対して回転可能に配置されたボールであり、当該ボールの少なくとも一部が第1側部の開口部を通って延在する、ボール;及び
前記ハウジングの前記第2側部からアクセス可能であり、前記ハウジングから前記ボールを排出するように構成された、ユーザが操作可能なアクチュエータであり、前記アクチュエータは、前記ハウジングから前記ボールを押すように前記第1側部の前記開口部に向かう方向に移動可能である、アクチュエータ
を含むコンピュータ入力装置。
【請求項10】
前記アクチュエータは、前記ハウジングの前記第2側部の開口部内に配置された作動表面を画定する第1端部と、前記第1端部から前記ハウジング内の第2端部まで延在する伸張部材とを含む、請求項に記載のコンピュータ入力装置。
【請求項11】
前記アクチュエータの前記第1端部は、前記ハウジング内のバイアス機構を支持する、請求項10に記載のコンピュータ入力装置。
【請求項12】
前記アクチュエータは、前記第2端部が前記ボールから離間している第1位置と、前記第2端部が前記ボールと係合して前記ハウジングから前記ボールを除去する第2位置との間で移動可能であり、前記バイアス機構は、前記アクチュエータを前記第1位置に向けてバイアスする、請求項11に記載のコンピュータ入力装置。
【請求項13】
前記アクチュエータは、前記バイアス機構のバイアスを克服するために、前記アクチュエータの前記作動表面に力を加えることによって、前記第1位置から前記第2位置に移動可能である、請求項12に記載のコンピュータ入力装置。
【請求項14】
前記アクチュエータは、前記第1側部によって画定される平面に対して非垂直角度であり、かつ前記ハウジングの前記第2側部によって画定される平面に対して垂直である長手軸線を画定する、請求項に記載のコンピュータ入力装置。
【請求項15】
前記アクチュエータは、前記長手軸線に沿って移動可能であり、前記ハウジングから前記ボールを排出する、請求項14に記載のコンピュータ入力装置。
【請求項16】
コンピュータ入力装置にボールを取り外し可能に結合するための方法であり、前記コンピュータ入力装置は、第1側部と、前記第1側部から離間された第2側部とを有するハウジングを含み、前記第2側部は支持表面上で前記ハウジングを支持するように構成され、前記ボールの少なくとも一部は、前記第1側部を通って延在する、方法であって:
前記ハウジングを通って延びるアクチュエータを提供するステップであり、前記アクチュエータは、前記第2側部を通してアクセス可能な第1端部と、前記ボールに選択的に係合する第2端部とを含む、ステップ;及び
前記第2端部が前記ボールに係合して前記ボールを前記ハウジングから押すように前記第2側部から前記第1側部の方向に前記ハウジングに対して前記アクチュエータを移動させるステップ;
を含む方法。
【請求項17】
前記アクチュエータを移動させるステップは、前記第1端部に配置された前記アクチュエータの作動表面に力を加えるステップを含み、前記力は、前記アクチュエータによって規定される長手軸線に平行である、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記アクチュエータを移動させるステップは、前記アクチュエータを、前記第2端部が前記ボールから離れている第1位置から、前記第2端部が前記ボールに係合する第2位置まで移動させるステップを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記アクチュエータを移動させるステップは、バイアス機構によって、前記アクチュエータを前記第2位置から前記第1位置にバイアスするステップをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、コンピュータ入力装置に関する。より詳細には、本開示は、コンピュータシステムと共に使用するトラックボールに関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
一態様では、コンピュータ入力装置が、第1側部と、第1側部から離間された第2側部とを含むハウジングと、ハウジング内部に部分的に配置され、ハウジングに対して回転可能なボールとを含む。ボールの少なくとも一部は、第1側部の開口部を通して延在する。コンピュータ入力装置はまた、ハウジングの第2側部からアクセス可能であり、ハウジングからボールを排出するように構成されたユーザ操作可能なアクチュエータを含む。
【0003】
別の態様では、コンピュータ入力装置が、第1側部と、第1側部から離間された第2側部とを含むハウジング; 前記ハウジングの内部に部分的に配置され、前記ハウジングに対して回転可能に配置されたボール;を含む。ボールの少なくとも一部が前記第1側部の開口部を通って延在する。コンピュータ入力装置はまた、前記ハウジングを通って延び前記第2側部を通してアクセス可能な第1端部と、前記ボールに選択的に係合する第2端部とを含むアクチュエータ;を含み、前記アクチュエータは、前記第2端部が前記ボールに係合して前記ハウジングから前記ボールを除去するように、前記ハウジングに対して移動可能である。
【0004】
さらに別の態様では、コンピュータ入力装置にボールを取り外し可能に結合するための方法が開示される。当該方法におけるコンピュータ入力装置は、第1側部と、前記第1側部から離間された第2側部とを有するハウジングを含み、前記ボールの少なくとも一部は、前記第1側部を通って延在する。当該方法は、前記ハウジングを通って延びるアクチュエータを提供するステップであり、前記アクチュエータは、前記第2側部を通してアクセス可能な第1端部と、前記ボールに選択的に係合する第2端部とを含む、ステップを含む。当該方法はさらに、前記第2端部が前記ボールに係合して前記ボールをハウジングから取り外すように、前記ハウジングに対して前記アクチュエータを移動させるステップを含む。
【0005】
さらに、本開示の他の側面は、詳細な説明及び添付の図面を考慮することによって明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本発明の一実施形態に従ったコンピュータ入力装置の正面斜視図を示す。
図2図1のコンピュータ入力装置の別の正面斜視図を示す。
図3図1のコンピュータ入力装置の背面斜視図を示す。
図4図1のコンピュータ入力装置の別の背面斜視図を示す。
図5図1のコンピュータ入力装置の底面図を示す。
図6図5の6-6線に沿った、図1のコンピュータ入力装置の断面図を示す。
図7図5の6-6線に沿った、図1のコンピュータ入力装置の別の断面図であり、ボールを射出する射出機構を示す。
図8図5の8-8線に沿った、図1のコンピュータ入力装置の別の断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示のいずれかの態様が詳細に説明される前に、本開示は、以下の説明に記載された、又は以下の図面に示された構成要素の詳細な構成及び配置にその適用において限定されないことが理解されるべきである。本開示は、他の側面をサポートすることができ、様々な方法で実施又は実施されることができる。また、本明細書で使用される用語及び用語は、説明の目的のためのものであり、限定的であるとみなされるべきではないことを理解されたい。「実質的に」、「約」、「ほぼ」などの程度の用語は、与えられた値の範囲外の合理的な範囲、例えば、記載された態様の製造、組立、及び使用に関連する一般的な許容範囲を指すと当業者によって理解される。
【0008】
図1図5は、コンピュータシステムと共に使用されるように構成されたトラックボールとして示されているコンピュータ入力装置10を示す。トラックボール10は、コンピュータシステムのモニタと通信するために可動(例えば、回転可能)であるボール12を有する。トラックボール10は、ボール12を支持するハウジング14を含む。ハウジング14は、長手方向軸線Aと、第1側部18(例えば、頂側部)と、第1側部18から離間した第2側部22(例えば、底側部)と、第3側部26(例えば、右側部)と、第3側部26から離間した第4側部30(例えば、左側部)とを含む。頂側部18及び底側部22は、左右側部26、30の間に配置されている。頂側部18は、平面34を画定し、凹部38と、凹部38内に配置され、頂側部18を貫通して延在する開口部(aperture)42(図6及び図7参照)とを含む。底側部22は、支持表面(例えば、机等)上にトラックボール10を支持するように構成され、支持表面に平行な平面46を画定する表面を有する。図示された実施形態では、頂側部18の平面34は、支持表面に対して平行でない角度(例えば、斜め角度)に配置される。他の実施形態では、平面34は、支持表面に対して平行であってもよい。さらに他の実施形態では、平面34は支持表面に対して垂直又はほぼ垂直であってもよい。さらに、底側部22は、電源スイッチ50と、WIFIボタン54と、ドット/インチ(DPI)ボタン58とを含む。左側部30及び右側部26は、両方とも、頂側部18及び底側部22の両方から斜めに延びている。右側部26は、回転可能なホイール70の両側に第1ボタン62(例えば右クリックボタン)と第2ボタン66(例えば左クリックボタン)とを含む。ハウジング14はまた、右側部26と頂側部18との間及び左側部30と頂側部18との間に配置された追加のボタン74、78を含む。他の実施形態では、トラックボール10は、他のタイプ及び/又は数のボタンを有してもよく、ボタンは、ハウジング14上に異なる構成で配置されてもよい。右側部26は、ユーザの手の一部を受容するように構成され、頂側部18は、ユーザの手の別の一部を受容するように構成されている。特に、右側部26は、ユーザの手のひらと指を快適に支持するように寸法決めされ、成形され、輪郭決めされ、頂側部18は、ユーザの親指を快適に受容するように寸法決めされ、成形され、輪郭決めされている。
【0009】
図6図7に関して、ハウジング14の内部82内には、電源86、プリント回路基板(図示せず)、ボール支持体90、及び排出機構94が配置されている。図示の実施形態では、電源86は、トラックボール10に電力を供給する1つ以上のバッテリを備える。バッテリは、ハウジング14から取り外し可能であり、底側部22を通って延びる開口部(aperture)102を介して交換可能である。開口部(aperture)102は、底側部22に結合されたカバー106によって選択的に閉じられる。追加の又は代替の実施形態では、トラックボール10は、ハウジング14とコンピュータシステムの入力ポートとに結合され、それらの間に延びるコードによって給電することができる。プリント回路基板は、トラックボール10とコンピュータシステムとの間の通信を可能にする。例えば、プリント回路基板は、Bluetooth(登録商標)又は他の適切な無線プロトコルを介してコンピュータシステムと無線通信するためのチップを含んでもよい。
【0010】
さらに、図6図7に関して、ボール支持体90は、ハウジング14の頂部側18に結合され、ハウジング14の頂部側18から内部へと延びる。ボール支持体90は、凹部114を画定する弧状本体110を有する。凹部114は、内部82内に位置決めされた閉じた端部と、頂部側18に隣接して位置決めされ、ハウジング14の頂部側18の開口部(aperture)42と同心的に位置決めされた開放端とを、有する。ボール支持体90の開放端に画定された平面118は、底部側22の平面46に対して非垂直及び非平行角度(すなわち、斜め角度)に配置され、頂部側18の平面34に対して実質的に平行である。ハウジング14の頂部側18内のボール支持体90の凹部114及び開口42は、ボール12を移動可能に(例えば回転可能に)受容するように構成される。すなわち、ボール12は、ボール支持体90の凹部114内に回転可能に支持され、それによりボール12の一部が延び、ハウジング14の頂部側18からアクセス可能である。ボール支持体90は、本体110を通って延びる開口部122をさらに含む。開口部122を通って定義される軸線Bは、ボール支持体90の平面118に対して非垂直及び非平行角度(すなわち、斜め角度)に位置決めされるが、底部側22の平面46に対して垂直である。フランジ126が、開口部(aperture)122の周囲で本体110に一体的に結合されている。
【0011】
図6図8に示すように、排出機構94は、アクチュエータ(例えばプランジャ)150及びアクチュエータハウジング154(例えばプランジャハウジング)を含む。プランジャ150は、作動表面162を画定する第1端部158と、第1端部158から延在するリップ166と、第1端部158から第2端部174まで延在する伸張部材170とを有する。バイアス部材(例えば、バネ)178が、第1端部158によって支持される。以下に説明するように、第1端部158及びその作動表面162は、底部側22の開口(opening)180を通してアクセス可能である。他の実施形態では、作動表面162は、ハウジング14の別の側部でアクセス可能であってもよい。プランジャ150の長手方向軸線Cは、その長さに沿って延びている。図8に関して、プランジャ150はまた、保持機構182を有する。図示の実施形態では、保持機構182は、リップ166から軸Cに平行に延びる一対のフックを含んでいる。以下でより詳細に説明するように、フックはそれぞれ、係合表面186を有している。係合表面186の各々は、ハウジング14内の停止表面190に係合して、プランジャ150の移動を制限する。
【0012】
図示の実施形態では、プランジャ・ハウジング14は、ハウジング14の底部側22の内部表面198(図8)から延びる第1部分194(図6)と、第1部分194から延びる第2部分202(図6)とを含む。図6図8に示すように、第1部分194は、内部表面198からハウジング14内へと延びる実質的に円筒形で垂直な壁204と、垂直な壁204に連結された頂部壁208とを含む。垂直壁204は、第1端部158を受容し、第1直径D1を有する開口(opening)180を画定する。第1部分194は、プランジャ150の第1端部158を移動可能に受容するように寸法決めされ、成形される。図示の実施形態では、垂直壁204は、底部側22と一体的に形成されるが、他の又は追加の実施形態では、垂直壁204は、そうでなければ、底部側22の内部表面198に結合されてもよい。頂部壁208は、底部側22から離間されている。開口部(aperture)212が頂部壁208を貫通して延びており、一対の開口部214が開口部212の反対側に配置され、壁204、208を貫通して延びている。図示の実施形態では、各開口214のエッジ216が停止表面190を画定する。第2部分202(図6)は、中空の円筒形本体218(図8)を含み、開口部(aperture)222がそれを貫通して延びている。開口部222は、第1直径D1(図6)よりも小さく、プランジャ150の伸張部材170を受け入れて案内するようにサイズ決定され、成形された第2直径D2(図6)を有する。第2部分202は、フランジ126(図6)に結合され、これによって支持される。ボール支持体90の開口部122、212、222、第1部分194及び第2部分202は、軸線Bに沿って互いに整列される。
【0013】
プランジャ150の第1端部158及びバイアス機構178は、プランジャ・ハウジング154の第1部分194内に位置決めされる。伸張部材170は、第1端部から、プランジャ・ハウジング154の第1及び第2部分194、202内の開口部212、222を通って延び、それにより第2端部174がボール支持体90内の開口部122の内側に又は隣接して配置される。したがって、伸張部材170の長手方向軸線Cは、ボール支持体90の開口部122の軸線Bと整合される。また、プランジャ150の長手方向軸線Cは、底部側22の平面46に対して垂直であって、頂部側18の平面34、118及びボール支持体90に対して非垂直角度で配置される。プランジャ150は、軸Cに沿ってハウジング14内で選択的に移動可能である。
【0014】
プランジャ150は、第1収縮位置(図6)と、ハウジング14からボール12を除去するための第2延長位置(図7)との間で移動可能である。収縮位置(図6)では、バイアス機構178がプランジャ150にバイアスをかけ、それにより第1端部158が底部側22の開口部内に着座し、作動表面162が底部側22の表面と同一平面(又はほぼ同一平面)になり、第2端部174がボール支持体90の開口部122内に又はその近傍に位置し、ボール12から離間する。図6に示されるように、収縮位置において、プランジャ150の第1端部158は、プランジャ・ハウジング154の第1部分194の頂部壁208から離間されている。他の実施形態では、プランジャ150の第1端部158は、収縮位置にある間、プランジャ・ハウジング154の頂部壁208と平面(又はほぼ同一平面)であってもよい。図8に関して、保持機構182の係合表面186は、プランジャ150が収縮位置にあるとき、プランジャ・ハウジング154内の開口214のエッジ216と係合する。
【0015】
延長位置(図7)では、第1端部158及び作動表面162は、第1部分194内に位置決めされ、第2端部174は、ボール支持体90の凹部114内に位置決めされる。また、延長位置では、第1端部158は頂部壁208に隣接しており、リップ166は壁208に当接してもよい。
【0016】
動作にあたり、ユーザは、矢印Fの方向によって示されるように作動表面に力を加えることによって、プランジャ150を収縮位置から延長位置へと移動させる。この力は、軸線B、Cに平行であり、底部側22の平面46に垂直である。作動表面162上の力は、バイアス機構178のバイアスを克服し、それによりプランジャ150が力の方向に移動し、第2端部174がボール12と係合してボール12を凹部114から排出又は除去する(図7に示すように)。力が解放されると、バイアス機構178はプランジャ150を収縮位置に戻す(図6)。ハウジング14からボール12を取り外すと、ボール12は、凹部114に再挿入される前に清掃することができる。ボール12は、十分な力でボールを凹部114に押し込むことによってハウジング14に戻すことができる(又は、交換ボールをハウジング14に挿入することができる)。
【0017】
本開示は、特定の好ましい態様を参照して詳細に記載されてきたが、変形及び修正が、記載された本開示の1つ以上の独立した態様の範囲及び精神内に存在する。本開示の様々な特徴及び利点は、以下の特許請求の範囲に記載されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8