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特許7677913基地局装置、無線通信システム、端末装置とその処理方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-05-07
(45)【発行日】2025-05-15
(54)【発明の名称】基地局装置、無線通信システム、端末装置とその処理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/10 20180101AFI20250508BHJP
   H04W 48/10 20090101ALI20250508BHJP
   H04W 84/10 20090101ALI20250508BHJP
   H04W 72/232 20230101ALI20250508BHJP
   H04W 56/00 20090101ALI20250508BHJP
【FI】
H04W76/10
H04W48/10
H04W84/10 110
H04W72/232
H04W56/00
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2021575757
(86)(22)【出願日】2021-01-29
(86)【国際出願番号】 JP2021003156
(87)【国際公開番号】W WO2021157471
(87)【国際公開日】2021-08-12
【審査請求日】2024-01-29
(31)【優先権主張番号】P 2020016384
(32)【優先日】2020-02-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】316005926
【氏名又は名称】ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000004330
【氏名又は名称】日本無線株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003339
【氏名又は名称】弁理士法人南青山国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】西山 文浩
(72)【発明者】
【氏名】前川 格
【審査官】伊藤 嘉彦
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0058310(US,A1)
【文献】特開2013-179686(JP,A)
【文献】特開2019-110394(JP,A)
【文献】特開2015-026881(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0368049(US,A1)
【文献】国際公開第2019/077894(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0323925(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 - 99/00
H04B 7/24 - 7/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
IEEE802.15.3eに基づく無線通信プロトコルを用いる基地局装置であって、
周囲に存在し得る複数の基地局装置に関する情報を含むビーコン信号を送信するビーコン送信部と、
前記ビーコン信号を受信した端末装置からの接続確立要求を受信する接続確立要求受信部と、
前記接続確立要求に応答して前記端末装置と1対1のデータ通信を開始するデータ通信部と
を具備する基地局装置。
【請求項2】
前記基地局装置に関する情報は、前記複数の基地局装置の数を含む
請求項1記載の基地局装置。
【請求項3】
前記ビーコン送信部は、前記複数の基地局装置における他の基地局装置と同期して前記ビーコン信号を送信し、
前記基地局装置に関する情報は、当該基地局装置に予め割り当てられている前記ビーコン信号の送信タイミングを含む
請求項1記載の基地局装置。
【請求項4】
前記ビーコン信号の送信タイミングは、前記複数の基地局装置のうち基準となる基地局装置からのビーコン信号の送信間隔における複数のスロットを識別するスロット識別子である
請求項3記載の基地局装置。
【請求項5】
前記ビーコン送信部は、前記端末装置からの前記接続確立要求が前記複数の基地局装置における他の基地局装置に対するものであれば前記ビーコン信号の送信を停止する
請求項1記載の基地局装置。
【請求項6】
前記ビーコン送信部は、前記他の基地局装置からデータ通信完了通知を受けると前記ビーコン信号の送信を再開する
請求項5記載の基地局装置。
【請求項7】
前記ビーコン送信部は、前記端末装置または前記他の基地局装置から接続解除要求を受けた場合、または、前記他の基地局装置から前記接続解除要求を受けることなく所定時間が経過した場合に前記ビーコン信号の送信を再開する
請求項5記載の基地局装置。
【請求項8】
IEEE802.15.3eに基づく無線通信プロトコルを用いる端末装置であって、
周囲に存在し得る複数の基地局装置から前記複数の基地局装置に関する情報を含む複数のビーコン信号を受信するビーコン受信部と、
前記ビーコン信号に基づいて前記複数の基地局装置のうち特定の基地局装置を選択する基地局装置選択部と、
前記ビーコン信号に基づいて前記特定の基地局装置以外からの送信信号と衝突が発生しないタイミングで1対1通信の接続確立要求を前記特定の基地局装置に送信する接続確立要求送信部と
を具備する端末装置。
【請求項9】
前記基地局装置選択部は、前記ビーコン信号の受信状態に基づいて前記特定の基地局装置を選択する
請求項8記載の端末装置。
【請求項10】
前記受信状態は、受信強度である
請求項9記載の端末装置。
【請求項11】
前記受信状態は、ビットエラーレートである
請求項9記載の端末装置。
【請求項12】
前記受信状態は、信号対雑音比である
請求項9記載の端末装置。
【請求項13】
前記基地局装置選択部は、前記複数の基地局装置との通信履歴に基づいて前記特定の基地局装置を選択する
請求項8記載の端末装置。
【請求項14】
IEEE802.15.3eに基づく無線通信プロトコルを用いる無線通信システムであって、
周囲に存在し得る複数の基地局装置に関する情報を含むビーコン信号を送信するビーコン送信部と、前記ビーコン信号を受信した端末装置からの接続確立要求を受信する接続確立要求受信部と、前記接続確立要求に応答して前記端末装置と1対1のデータ通信を開始するデータ通信部とをそれぞれが備える複数の基地局装置と、
前記複数の基地局装置から複数のビーコン信号を受信するビーコン受信部と、前記複数の基地局装置のうち特定の基地局装置を選択する基地局装置選択部と、前記ビーコン信号に基づいて前記特定の基地局装置以外からの送信信号と衝突が発生しないタイミングで1対1通信の接続確立要求を前記特定の基地局装置に送信する接続確立要求送信部とを備える前記端末装置と
を具備する無線通信システム。
【請求項15】
IEEE802.15.3eに基づく無線通信プロトコルを用いる端末装置における処理方法であって、
ビーコン受信部が、周囲に存在し得る複数の基地局装置から前記複数の基地局装置に関する情報を含む複数のビーコン信号を受信する手順と、
基地局装置選択部が、前記ビーコン信号に基づいて前記複数の基地局装置のうち特定の基地局装置を選択する手順と、
接続確立要求送信部が、前記ビーコン信号に基づいて前記特定の基地局装置以外からの送信信号と衝突が発生しないタイミングで1対1通信の接続確立要求を前記特定の基地局装置に送信する手順と
を具備する端末装置における処理方法。
【請求項16】
IEEE802.15.3eに基づく無線通信プロトコルを用いる端末装置に実行させるプログラムであって、
周囲に存在し得る複数の基地局装置から前記複数の基地局装置に関する情報を含む複数のビーコン信号を受信する手順と、
前記ビーコン信号に基づいて前記複数の基地局装置のうち特定の基地局装置を選択する手順と、
前記ビーコン信号に基づいて前記特定の基地局装置以外からの送信信号と衝突が発生しないタイミングで1対1通信の接続確立要求を前記特定の基地局装置に送信する手順とを端末装置に実行させるプログラム。
【請求項17】
IEEE802.15.3eに基づく無線通信プロトコルを用いる基地局装置における処理方法であって、
周囲に存在し得る複数の基地局装置に関する情報を含むビーコン信号を送信する手順と、
前記ビーコン信号を受信した端末装置からの接続確立要求を受信する手順と、
前記接続確立要求に応答して前記端末装置と1対1のデータ通信を開始する手順と
を具備する基地局装置における処理方法。
【請求項18】
IEEE802.15.3eに基づく無線通信プロトコルを用いる基地局装置に実行させるプログラムであって、
周囲に存在し得る複数の基地局装置に関する情報を含むビーコン信号を送信する手順と、
前記ビーコン信号を受信した端末装置からの接続確立要求を受信する手順と、
前記接続確立要求に応答して前記端末装置と1対1のデータ通信を開始する手順と
を基地局装置に実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、無線通信システムに関する。詳しくは、端末装置が複数の基地局装置の中から1台を選択して無線通信を行う無線通信システムとその基地局装置および端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムにおいて、例えばミリ波のような直進性が強く透過性に乏しい電波を利用した場合、基地局装置と端末装置との位置関係によっては通信状態が良好に維持されないおそれがある。そのため、複数の通信機を用いて、選択条件を満たす通信機に対して接続要求を行うシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-110394号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の従来技術では、タイマ機能を有する制御装置を用いて、複数の通信機に対して送信許可信号を送っている。しかしながら、無線通信システムの規格によっては、複数の通信機間を同期させる仕組みを提供しているものがあり、独立した制御装置はシステム構成として冗長になるおそれがある。
【0005】
本技術はこのような状況に鑑みて生み出されたものであり、ビーコン信号を利用して複数の基地局装置を同期させて、端末装置からの接続確立要求に応じて、特定の基地局装置と端末装置との間で1対1通信を行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本技術は、上述の問題点を解消するためになされたものであり、その第1の側面は、周囲に存在し得る複数の基地局装置に関する情報を含むビーコン信号を送信するビーコン送信部と、上記ビーコン信号を受信した端末装置からの接続確立要求を受信する接続確立要求受信部と、上記接続確立要求に応答して上記端末装置と1対1のデータ通信を開始するデータ通信部とを具備する基地局装置である。これにより、ビーコン信号に含まれる基地局装置に関する情報に基づいて、端末装置から接続確立要求を送信させるという作用をもたらす。
【0007】
また、この第1の側面において、上記基地局装置に関する情報は、上記複数の基地局装置の数を含むようにしてもよい。これにより、接続確立要求を送信するタイミングを端末装置に知らせるという作用をもたらす。
【0008】
また、この第1の側面において、上記ビーコン送信部は、上記複数の基地局装置における他の基地局装置と同期して上記ビーコン信号を送信し、上記基地局装置に関する情報は、当該基地局装置に予め割り当てられている上記ビーコン信号の送信タイミングを含むようにしてもよい。これにより、接続確立要求を送信するタイミングを端末装置に知らせるという作用をもたらす。
【0009】
また、この第1の側面において、上記ビーコン信号の送信タイミングは、上記複数の基地局装置のうち基準となる基地局装置からのビーコン信号の送信間隔における複数のスロットを識別するスロット識別子であってもよい。これにより、ビーコン信号の送信タイミングをスロットにより識別させるという作用をもたらす。
【0010】
また、この第1の側面において、上記ビーコン送信部は、上記端末装置からの上記接続確立要求が上記複数の基地局装置における他の基地局装置に対するものであれば上記ビーコン信号の送信を停止するようにしてもよい。これにより、端末装置と他の基地局装置との間の通信に対する干渉を回避するという作用をもたらす。
【0011】
また、この第1の側面において、上記ビーコン送信部は、上記他の基地局装置からデータ通信完了通知を受けると上記ビーコン信号の送信を再開するようにしてもよい。これにより、データ通信が行われていない状態においてビーコン信号を送信するという作用をもたらす。
【0012】
また、この第1の側面において、上記ビーコン送信部は、上記端末装置または上記他の基地局装置から接続解除要求を受けると上記ビーコン信号の送信を再開するようにしてもよい。これにより、データ通信が行われていない状態においてビーコン信号を送信するという作用をもたらす。
【0013】
また、本技術の第2の側面は、周囲に存在し得る複数の基地局装置から上記複数の基地局装置に関する情報を含む複数のビーコン信号を受信するビーコン受信部と、上記ビーコン信号に基づいて上記複数の基地局装置のうち特定の基地局装置を選択する基地局装置選択部と、上記ビーコン信号に基づいて上記特定の基地局装置以外からの送信信号と衝突が発生しないタイミングで1対1通信の接続確立要求を上記特定の基地局装置に送信する接続確立要求送信部とを具備する端末装置、その処理方法およびプログラムである。これにより、複数の基地局装置から受信したビーコン信号に基づいて特定の基地局装置を選択するという作用をもたらす。
【0014】
また、この第2の側面において、上記基地局装置選択部は、上記ビーコン信号の受信状態に基づいて上記特定の基地局装置を選択するようにしてもよい。この受信状態は、例えば、受信強度、ビットエラーレート、または、信号対雑音比の何れであってもよい。
【0015】
また、この第2の側面において、上記複数の基地局装置との通信履歴に基づいて上記特定の基地局装置を選択するようにしてもよい。
【0016】
また、本技術の第3の側面は、周囲に存在し得る複数の基地局装置に関する情報を含むビーコン信号を送信するビーコン送信部と、上記ビーコン信号を受信した端末装置からの接続確立要求を受信する接続確立要求受信部と、上記接続確立要求に応答して上記端末装置と1対1のデータ通信を開始するデータ通信部とをそれぞれが備える複数の基地局装置と、上記複数の基地局装置から複数のビーコン信号を受信するビーコン受信部と、上記複数の基地局装置のうち特定の基地局装置を選択する基地局装置選択部と、上記ビーコン信号に基づいて上記特定の基地局装置以外からの送信信号と衝突が発生しないタイミングで1対1通信の接続確立要求を上記特定の基地局装置に送信する接続確立要求送信部とを備える上記端末装置とを具備する無線通信システムである。これにより、端末装置が複数の基地局装置から受信したビーコン信号に基づいて特定の基地局装置を選択して、接続確立要求を送信するという作用をもたらす。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本技術の実施の形態における無線通信システムの全体構成の一例を示す図である。
図2】本技術の実施の形態における端末装置200の構成例を示す図である。
図3】本技術の実施の形態における基地局装置100と端末装置200との間の無線通信プロトコルの例を示す図である。
図4】本技術の実施の形態における基地局装置100および端末装置200の機能構成例を示す図である。
図5】本技術の実施の形態におけるビーコン信号のフィールド構成の一例を示す図である。
図6】本技術の実施の形態におけるビーコン間隔のスロットの例を示す図である。
図7】本技術の実施の形態における基地局装置100の配置例を示す図である。
図8】本技術の実施の形態のビーコン間隔におけるスロットのタイミング例を示す図である。
図9】本技術の実施の形態における基地局装置100間のタイミング制御の例を示す図である。
図10】本技術の実施の形態における端末装置200の処理手順例を示す流れ図である。
図11】本技術の実施の形態における基地局装置100の処理手順例を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本技術を実施するための形態(以下、実施の形態と称する)について説明する。説明は以下の順序により行う。
1.無線通信システム
2.ビーコン信号
3.処理手順
【0019】
<1.無線通信システム>
[無線通信システムの全体構成]
図1は、本技術の実施の形態における無線通信システムの全体構成の一例を示す図である。
【0020】
この無線通信システムは、複数の基地局装置100と、少なくとも1台の端末装置200とを備える。端末装置200は、ユーザによって携帯される機器である。この端末装置200は、無線通信機能を有して、複数の基地局装置100の何れかと無線通信を行う。基地局装置100は、所定のネットワークに接続する固定局である。この基地局装置100は、端末装置200と無線通信を行って、端末装置200をネットワークに接続させる機能を備える。
【0021】
[端末装置の構成]
図2は、本技術の実施の形態における端末装置200の構成例を示す図である。
【0022】
この端末装置200は、アンテナ21と、切替部22と、受信復調/復号部23と、フレーム分解部24と、フレーム生成部25と、送信変調/符号化部26と、送受信制御部27と、制御部30とを備える。
【0023】
アンテナ21は、端末装置200において無線通信を行うためのアンテナである。切替部22は、アンテナ21を受信復調/復号部23または送信変調/符号化部26に切り替えるスイッチである。
【0024】
受信復調/復号部23は、無線通信により受信した信号を復調して符号化情報を抽出し、その符号化情報を復号するものである。また、この受信復調/復号部23は、受信した信号の電界強度などの受信状態を判定する。
【0025】
フレーム分解部24は、復号された信号に含まれるフレームを分解して、その内容を解釈するものである。例えば、ビーコン信号の場合、フレーム分解部24は、後述の情報要素を抽出する。
【0026】
フレーム生成部25は、制御部30からの指示により、送信対象となるフレームを生成するものである。
【0027】
送信変調/符号化部26は、生成されたフレームを符号化して、さらに変調することにより無線通信による送信を行うものである。
【0028】
送受信制御部27は、無線通信による送受信を制御するものである。
【0029】
制御部30は、端末装置200全体を制御するものであり、処理を行うプロセッサ31、および、処理に必要なデータ等を記憶するメモリ32を備える。例えば、プロセッサ31は、フレームの宛先を決定して、フレーム生成部25にフレーム生成を指示する。
【0030】
なお、ここでは、一般的な通信装置として、端末装置200の構成例について説明したが、基地局装置100の構成も同様のものが想定される。したがって、基地局装置100の詳細な構成例については説明を省略する。
【0031】
[無線通信プロトコル]
この実施の形態においては、基地局装置100と端末装置200との間の無線通信は、ミリ波を用いることを想定する。ミリ波とは、ミリ単位の波長を有する電波であり、30乃至300GHzの周波数帯となる。一般に、ミリ波は直進性が強く透過性に乏しいため、基地局装置100と端末装置200との位置関係によっては通信状態が良好に維持されないおそれがある。そのため、この実施の形態では複数の基地局装置100を設けて、通信状態の良好なものを端末装置200から選択できるようにする。ミリ波を想定した無線規格としては、例えば、IEEE802.15.3eをベースとした近接無線通信規格である「TransferJet X(登録商標)」がある。以下では、「TransferJet X」を想定した無線通信のプロトコルについて説明する。
【0032】
図3は、本技術の実施の形態における基地局装置100と端末装置200との間の無線通信プロトコルの例を示す図である。
【0033】
この無線通信プロトコルは、接続確立手順とデータ交換手順に大別される。接続確立手順においては、ビーコン信号を契機としたやりとりを経て基地局装置100と端末装置200との間の接続が確立される。データ交換手順においては、接続が確立した経路を用いて基地局装置100と端末装置200との間でデータが交換される。
【0034】
基地局装置100は、定期的にビーコン信号を送信する(811)。このビーコン信号を受信した端末装置200は、基地局装置100に対してアソシエーションリクエスト(接続確立要求)を送信する(812)。端末装置200からアソシエーションリクエストを受信した基地局装置100は、アソシエーションリクエストに応答してアソシエーションレスポンス(接続確立応答)を送信する(813)。基地局装置100からのアソシエーションレスポンスを受信した端末装置200は、応答信号ACKを返送する(814)。これにより、基地局装置100と端末装置200との間の接続が確立する。
【0035】
基地局装置100と端末装置200との間の接続が確立すると、基地局装置100は端末装置200にデータを送信する(821)。そして、これに対する応答信号ACKおよびデータが端末装置200から基地局装置100に送信される(822)。必要に応じて同様のやりとりが行われる(823)。
【0036】
その後、必要なデータの送信が完了すると、端末装置200は基地局装置100に対してディスアソシエーションリクエスト(接続解除要求)を送信する(824)。これにより、基地局装置100と端末装置200との間の接続が解除される。なお、このディスアソシエーションリクエストは、基地局装置100から送信することも可能である。
【0037】
ここでは、1台の基地局装置100を示しているが、この実施の形態では、複数の基地局装置100を想定している。したがって、端末装置200は、以下に説明するように、複数の基地局装置100の中から通信を行うべき1台を選択する。
【0038】
[機能構成]
図4は、本技術の実施の形態における基地局装置100および端末装置200の機能構成例を示す図である。
【0039】
この例では、基地局装置100は、ビーコン送信部110と、接続確立要求受信部130と、データ通信部140と、接続解除要求受信部150とを備える。また、端末装置200は、ビーコン受信部210と、基地局装置選択部220と、接続確立要求送信部230と、データ通信部240と、接続解除要求送信部250とを備える。
【0040】
複数の基地局装置100の各々のビーコン送信部110は、ビーコン信号を送信する。端末装置200のビーコン受信部210は、複数の基地局装置100からのビーコン信号を受信する。端末装置200の基地局装置選択部220は、受信した複数のビーコン信号に基づいて、複数の基地局装置100のうち特定の基地局装置を選択する。
【0041】
特定の基地局装置を選択するために、基地局装置選択部220は、例えば、基地局装置100から受信したビーコン信号の受信状態を判断する。この受信状態としては、例えば、受信電界強度(RSSI:Received Signal Strength Indication)、ビットエラーレート(BER:Bit Error Rate)、信号対雑音比(SN比:Signal-to-Noise ratio)などを利用することができる。上述のように、この受信状態の判断は、受信復調/復号部23の機能の一部である。
【0042】
また、基地局装置選択部220は、複数の基地局装置100との通信履歴に基づいて特定の基地局装置を選択してもよい。例えば、複数の基地局装置100のうち、ある特定の基地局装置100が過去に選択されていたという履歴に基づいて、次もその基地局装置100を選択するようにしてもよい。
【0043】
端末装置200の接続確立要求送信部230は、基地局装置選択部220において選択された基地局装置100を指定して接続確立要求を送信する。指定された基地局装置100の接続確立要求受信部130は、上述のプロトコルに従って、端末装置200との間の接続を確立する。これに伴い、他の基地局装置100のビーコン送信部110は、ビーコン信号の送信を停止する。
【0044】
接続が確立された後、基地局装置100のデータ通信部140と端末装置200のデータ通信部240は、1対1のデータ通信を行う。その際、上述のプロトコルのように応答信号ACKを返送する。
【0045】
必要なデータ通信が完了すると、端末装置200の接続解除要求送信部250は、基地局装置100に対して接続解除要求を送信する。基地局装置100の接続解除要求受信部150は、接続解除要求を受信する。これにより、ビーコン送信部110はビーコン信号の送信を再開する。
【0046】
<2.ビーコン信号>
[ビーコン信号]
図5は、本技術の実施の形態におけるビーコン信号のフィールド構成の一例を示す図である。
【0047】
このビーコン信号は、上述の「TransferJet X」を想定したものであり、ヘッダ710およびフレームボディ720から構成される。フレームボディ720は、n個の情報要素(Information element)730を含む。
【0048】
この実施の形態において、先頭の情報要素-1は、基地局装置100のノード数(台数)を含む。これにより、このビーコン信号を受信した端末装置200は、後述するように、接続確立要求を送信するタイミングを知ることができる。
【0049】
また、この実施の形態において、先頭の情報要素-1は、その基地局装置100がビーコン信号を送信しているタイミングを含む。これにより、このビーコン信号を受信した端末装置200は、後述するように、基準タイミングを認識することができる。
【0050】
図6は、本技術の実施の形態におけるビーコン間隔のスロットの例を示す図である。
【0051】
「TransferJet X」では、親機(PRC:pairnet coordinator)が定期的にビーコン信号を送信し、そのビーコン間隔におけるn個のスロットの何れかにおいて子機(non PRC)がアソシエーションリクエストを送信することになっている。この実施の形態においては、基地局装置100が親機に相当し、端末装置200が子機に相当する。
【0052】
ビーコン信号の直後のSIFS(Short Interframe Space)経過後、n個のスロットが設けられているが、これは本来、「TransferJet X」において、子機が複数台存在した場合のアソシエーションリクエストの衝突回避のために設けられたものである。これに対し、この実施の形態では、スロットの概念を拡張し、基地局装置100が複数台存在した場合のビーコン信号の衝突回避のためにスロットを利用する。
【0053】
[基地局装置の配置]
図7は、本技術の実施の形態における基地局装置100の配置例を示す図である。
【0054】
同図におけるaのように、基地局装置100が1台の場合、通信のカバレッジエリアは限られた範囲になり、所望の通信エリアにおけるサービスが実現できないおそれがある。これは、例えば、ゲートシステムにおいて、天井のみに基地局装置100を設けた例が想定される。
【0055】
これに対して、同図におけるbのように、2台の基地局装置100を設けて所望の通信エリアを実現する。以下では、複数の基地局装置100のうち、基準となる1台の基地局装置100を基準局101と称し、それ以外を他局と称する。この例では、他局は1台であるため、他局(1)102と称する。これは、例えば、ゲートシステムにおいて、天井および床に基地局装置100を設けた例が想定される。
【0056】
同図におけるcのように、4台の基地局装置100を設けてもよい。この例では、他局は3台であるため、他局(1)102、他局(2)103、および、他局(3)104と称する。これは、例えば、ゲートシステムにおいて、天井、床、右壁および左壁に基地局装置100を設けた例が想定される。
【0057】
[スロット]
図8は、本技術の実施の形態のビーコン間隔におけるスロットのタイミング例を示す図である。
【0058】
この例は、2台の基地局装置100(基準局101および他局(1)102)を想定した例である。基準局101のビーコン信号からSIFS経過後に、他局(1)102がビーコン信号する。すなわち、基準局101のビーコン信号のスロット1のタイミングで他局(1)102がビーコン信号する。基準局101のビーコン信号の情報要素-1は、基地局装置100のノード数が「2」であることを通知するとともに、基準タイミングで送信していることを通知する。また、他局(1)102のビーコン信号の情報要素-1は、基地局装置100のノード数が「2」であることを通知するとともに、スロット1のタイミングで送信していることを通知する。
【0059】
これにより、これらのビーコン信号を受信した端末装置200は、基地局装置100のノード数、および、スロットのタイミングを知ることができる。この例では、基地局装置100が2台であることから、端末装置200は、アソシエーションリクエストを送信するためのスロットが基準局101のビーコン信号におけるスロット2乃至nであると判断する。端末装置200は、上述のように、受信した2つのビーコン信号に基づいて2つの基地局装置100のうち特定の基地局装置を選択して、その特定の基地局装置(例えば、基準局101)の識別子を指定してアソシエーションリクエストを送信する。
【0060】
なお、ここでは基地局装置100が2台の例について示したが、3台目の他局(2)103が存在する場合、他局(2)103はスロット2を用いてビーコン信号を送信する。したがって、端末装置200はスロット3乃至nを用いてアソシエーションリクエストを送信することになる。
【0061】
複数の基地局装置100は、ビーコン信号を用いることにより、自律的に同期することができる。例えば、他局(1)102は、基準局101のビーコン信号を検出して、設定されているノード番号から該当するスロットでビーコン信号を送信することができる。一方、以下に説明するように、通信プロトコル以外を利用して制御してもよい。
【0062】
図9は、本技術の実施の形態における基地局装置100間のタイミング制御の例を示す図である。
【0063】
同図におけるaに示すように、基準局101は、他局(1)102および他局(2)103に対してビーコン信号の送信開始タイミングを集中制御により配信するようにしてもよい。
【0064】
一方、同図におけるbに示すように、基準局101から他局(1)102および他局(2)103に順々にトークン(token)を回していくことによって、ビーコン信号の送信開始タイミングを与えるようにしてもよい。
【0065】
<3.処理手順>
【0066】
[端末装置の処理]
図10は、本技術の実施の形態における端末装置200の処理手順例を示す流れ図である。
【0067】
端末装置200は、複数の基地局装置100からのビーコン信号を受信する(ステップS911)。この例では、端末装置200が最初に基準局101のビーコン信号を受信した場合を想定する。
【0068】
受信したビーコン信号に基地局装置100のノード数の通知があれば(ステップS912:Yes)、他局のビーコン信号のスロットが分かるため、そのスロットにおいて他局(1)102からのビーコン信号を受信する(ステップS913)。
【0069】
複数の基地局装置100からのビーコン信号を受信すると(ステップS913:Yes)、それぞれのビーコン信号の受信状態を比較する(ステップS914)。その結果、基準局101のビーコン信号の受信状態の方が良好であれば(ステップS914:No)、基準局101にアソシエーションリクエストを送信する(ステップS916)。一方、他局(1)102のビーコン信号の受信状態の方が良好であれば(ステップS914:Yes)、他局(1)102にアソシエーションリクエストを送信する(ステップS915)。
【0070】
また、受信したビーコン信号に基地局装置100のノード数の通知がない場合(ステップS912:No)、または、他局(1)102のビーコン信号を受信できなかった場合(ステップS913:No)には、基準局101にアソシエーションリクエストを送信する(ステップS916)。
【0071】
[基地局装置の処理]
図11は、本技術の実施の形態における基地局装置100の処理手順例を示す流れ図である。
【0072】
ここで、基準局101には、事前設定として、基準ノードである旨の設定、および、周辺ノード数が予め設定される。また、他局には、それぞれのノード番号が予め付与される。
【0073】
自身が基準ノードとして設定された基準局101であれば(ステップS921:Yes)、基準局101は周辺ノード数に基づいて、スロット数およびビーコン間隔を決定し、基準タイミングによってビーコン信号を送信する(ステップS922)。
【0074】
一方、基準ノードとして設定されていない他局であれば(ステップS921:No)、ビーコン送信用の同期信号を受信して(ステップS923)、設定されたスロットを用いてビーコン信号を送信する(ステップS924)。ここで、ビーコン送信用の同期信号として、上述のように、基準局101からのビーコン信号を利用してもよく、また、通信プロトコルを利用せずに基準局101から別途タイミング信号を受けてもよい。なお、ビーコン送信用の同期信号を受信できなかった場合は(ステップS923:No)、ステップS921以降の処理を繰り返す。
【0075】
そして、端末装置200からのアソシエーションリクエストを受信すると(ステップS925:Yes)、そのアソシエーションリクエストが自分宛であれば(ステップS926:Yes)、アソシエーションレスポンスを送信する(ステップS927)。アソシエーションリクエストが自分宛でなければ(ステップS926:No)、それ以降のビーコン信号の送信を停止する(ステップS928)。
【0076】
これにより、接続を確立した基地局装置100と端末装置200との間でデータ通信が行われる。その後、データ通信を行っている基地局装置100または端末装置200からのディスアソシエーションリクエストを傍受し、データ通信の完了(すなわち、接続の解除)を検知すると(ステップS929:Yes)、ステップS921以降の処理により、ビーコン信号の送信を再開する。ディスアソシエーションリクエストを傍受しない場合(ステップS929:No)、所定の時間が経過するまでディスアソシエーションリクエストを監視し(ステップS930:No)、所定の時間が経過したら(ステップS930:Yes)、ステップS921以降の処理により、ビーコン信号の送信を再開する。
【0077】
このように、本技術の実施の形態によれば、複数の基地局装置100の各々がビーコン信号によって周辺の基地局装置100に関する情報を配信することにより、端末装置200は効率的に特定の基地局装置を選択することができる。また、複数の基地局装置100の各々がSIFS間隔でビーコン信号を送信するため、端末装置200は特定の短い時間で複数のビーコン信号を受信することが可能になり、省電力化を図ることができる。
【0078】
なお、上述の実施の形態は本技術を具現化するための一例を示したものであり、実施の形態における事項と、特許請求の範囲における発明特定事項とはそれぞれ対応関係を有する。同様に、特許請求の範囲における発明特定事項と、これと同一名称を付した本技術の実施の形態における事項とはそれぞれ対応関係を有する。ただし、本技術は実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において実施の形態に種々の変形を施すことにより具現化することができる。
【0079】
また、上述の実施の形態において説明した処理手順は、これら一連の手順を有する方法として捉えてもよく、また、これら一連の手順をコンピュータに実行させるためのプログラム乃至そのプログラムを記憶する記録媒体として捉えてもよい。この記録媒体として、例えば、CD(Compact Disc)、MD(MiniDisc)、DVD(Digital Versatile Disc)、メモリカード、ブルーレイディスク(Blu-ray(登録商標)Disc)、ハードディスク、フラッシュメモリ等を用いることができる。
【0080】
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって、限定されるものではなく、また、他の効果があってもよい。
【0081】
なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1)周囲に存在し得る複数の基地局装置に関する情報を含むビーコン信号を送信するビーコン送信部と、
前記ビーコン信号を受信した端末装置からの接続確立要求を受信する接続確立要求受信部と、
前記接続確立要求に応答して前記端末装置と1対1のデータ通信を開始するデータ通信部と
を具備する基地局装置。
(2)前記基地局装置に関する情報は、前記複数の基地局装置の数を含む
前記(1)に記載の基地局装置。
(3)前記ビーコン送信部は、前記複数の基地局装置における他の基地局装置と同期して前記ビーコン信号を送信し、
前記基地局装置に関する情報は、当該基地局装置に予め割り当てられている前記ビーコン信号の送信タイミングを含む
前記(1)または(2)に記載の基地局装置。
(4)前記ビーコン信号の送信タイミングは、前記複数の基地局装置のうち基準となる基地局装置からのビーコン信号の送信間隔における複数のスロットを識別するスロット識別子である
前記(3)に記載の基地局装置。
(5)前記ビーコン送信部は、前記端末装置からの前記接続確立要求が前記複数の基地局装置における他の基地局装置に対するものであれば前記ビーコン信号の送信を停止する前記(1)から(4)のいずれかに記載の基地局装置。
(6)前記ビーコン送信部は、前記他の基地局装置からデータ通信完了通知を受けると前記ビーコン信号の送信を再開する
前記(5)に記載の基地局装置。
(7)前記ビーコン送信部は、前記端末装置または前記他の基地局装置から接続解除要求を受けた場合、または、前記他の基地局装置から前記接続解除要求を受けることなく所定時間が経過した場合に前記ビーコン信号の送信を再開する
前記(5)に記載の基地局装置。
(8)周囲に存在し得る複数の基地局装置から前記複数の基地局装置に関する情報を含む複数のビーコン信号を受信するビーコン受信部と、
前記ビーコン信号に基づいて前記複数の基地局装置のうち特定の基地局装置を選択する基地局装置選択部と、
前記ビーコン信号に基づいて前記特定の基地局装置以外からの送信信号と衝突が発生しないタイミングで1対1通信の接続確立要求を前記特定の基地局装置に送信する接続確立要求送信部と
を具備する端末装置。
(9)前記基地局装置選択部は、前記ビーコン信号の受信状態に基づいて前記特定の基地局装置を選択する
前記(8)に記載の端末装置。
(10)前記受信状態は、受信強度である
前記(9)に記載の端末装置。
(11)前記受信状態は、ビットエラーレートである
前記(9)に記載の端末装置。
(12)前記受信状態は、信号対雑音比である
前記(9)に記載の端末装置。
(13)前記基地局装置選択部は、前記複数の基地局装置との通信履歴に基づいて前記特定の基地局装置を選択する
前記(8)に記載の端末装置。
(14)周囲に存在し得る複数の基地局装置に関する情報を含むビーコン信号を送信するビーコン送信部と、前記ビーコン信号を受信した端末装置からの接続確立要求を受信する接続確立要求受信部と、前記接続確立要求に応答して前記端末装置と1対1のデータ通信を開始するデータ通信部とをそれぞれが備える複数の基地局装置と、
前記複数の基地局装置から複数のビーコン信号を受信するビーコン受信部と、前記複数の基地局装置のうち特定の基地局装置を選択する基地局装置選択部と、前記ビーコン信号に基づいて前記特定の基地局装置以外からの送信信号と衝突が発生しないタイミングで1対1通信の接続確立要求を前記特定の基地局装置に送信する接続確立要求送信部とを備える前記端末装置と
を具備する無線通信システム。
(15)ビーコン受信部が、周囲に存在し得る複数の基地局装置から前記複数の基地局装置に関する情報を含む複数のビーコン信号を受信する手順と、
基地局装置選択部が、前記ビーコン信号に基づいて前記複数の基地局装置のうち特定の基地局装置を選択する手順と、
接続確立要求送信部が、前記ビーコン信号に基づいて前記特定の基地局装置以外からの送信信号と衝突が発生しないタイミングで1対1通信の接続確立要求を前記特定の基地局装置に送信する手順と
を具備する端末装置における処理方法。
(16)周囲に存在し得る複数の基地局装置から前記複数の基地局装置に関する情報を含む複数のビーコン信号を受信する手順と、
前記ビーコン信号に基づいて前記複数の基地局装置のうち特定の基地局装置を選択する手順と、
前記ビーコン信号に基づいて前記特定の基地局装置以外からの送信信号と衝突が発生しないタイミングで1対1通信の接続確立要求を前記特定の基地局装置に送信する手順と
を端末装置に実行させるプログラム。
【符号の説明】
【0082】
21 アンテナ
22 切替部
23 受信復調/復号部
24 フレーム分解部
25 フレーム生成部
26 送信変調/符号化部
27 送受信制御部
30 制御部
31 プロセッサ
32 メモリ
100 基地局装置
101 基準局
102~104 他局
110 ビーコン送信部
130 接続確立要求受信部
140 データ通信部
150 接続解除要求受信部
200 端末装置
210 ビーコン受信部
220 基地局装置選択部
230 接続確立要求送信部
240 データ通信部
250 接続解除要求送信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11