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特許7677959消費者のアクセシビリティのためのNFC対応カード
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-05-07
(45)【発行日】2025-05-15
(54)【発明の名称】消費者のアクセシビリティのためのNFC対応カード
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/34 20120101AFI20250508BHJP
   G06F 21/44 20130101ALI20250508BHJP
   G07D 11/28 20190101ALI20250508BHJP
   G07D 11/60 20190101ALI20250508BHJP
【FI】
G06Q20/34 300
G06F21/44
G07D11/28
G07D11/60
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022522276
(86)(22)【出願日】2020-10-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-12
(86)【国際出願番号】 US2020054721
(87)【国際公開番号】W WO2021076391
(87)【国際公開日】2021-04-22
【審査請求日】2023-10-06
(31)【優先権主張番号】16/600,618
(32)【優先日】2019-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519111877
【氏名又は名称】キャピタル・ワン・サービシーズ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】Capital One Services, LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100135703
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 英隆
(74)【代理人】
【識別番号】100221556
【弁理士】
【氏名又は名称】金田 隆章
(72)【発明者】
【氏名】ルール,ジェフリー
(72)【発明者】
【氏名】オズボーン,ケビン
【審査官】野口 俊明
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0320935(US,A1)
【文献】国際公開第2019/107000(WO,A1)
【文献】特開2006-172182(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0213120(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0311019(US,A1)
【文献】特開2003-006161(JP,A)
【文献】特開平10-063880(JP,A)
【文献】特表2017-524219(JP,A)
【文献】稲葉 厚志,ウェブサイト認証(SSLサーバ証明書)の 現状と課題,[online],2019年04月15日,[令和6年7月23日検索],インターネット<https://www.soumu.go.jp/main_content/000615559.pdf>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G06F 21/44
G07D 11/28
G07D 11/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、
物理的便宜情報及び認証証明書を格納するメモリと、
通信インタフェースと、
を備えるカードであって、
前記プロセッサは、
前記認証証明書についての信頼レベルを決定し、
前記物理的便宜情報及び前記信頼レベルに基づいて、便宜メッセージを生成し、
前記通信インタフェースを介して、二次装置に前記便宜メッセージを送信する
ように構成され、
前記信頼レベルが所定の信頼度以上である場合、前記便宜メッセージは医療情報を含み、
前記信頼レベルが所定の信頼度未満である場合、前記便宜メッセージは装置設定情報を含む、
カード。
【請求項2】
前記物理的便宜情報は、前記二次装置の構成、前記二次装置の向き、及び前記二次装置によって実行される動作のうちの少なくとも1つに関する装置設定情報を含む、請求項1に記載のカード。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記二次装置からの前記認証証明書を要求し、
前記二次装置からの前記認証証明書を受信する
ように更に構成された、請求項2に記載のカード。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記二次装置の所望の機能にディープリンクするURLを生成し、
前記通信インタフェースによって、前記URLを前記二次装置に送信する
ように更に構成された、請求項2に記載のカード。
【請求項5】
前記物理的便宜情報は、視覚、聴覚、移動性、身長、動作パターン、補装具、及び移動装置のうちの少なくとも1つに関連する医療情報を含む、請求項1に記載のカード。
【請求項6】
前記メモリは、秘密鍵を格納し、
前記プロセッサは、前記便宜メッセージを送信する前に、前記秘密鍵を用いて前記便宜メッセージに署名するように構成された、
請求項1に記載のカード。
【請求項7】
前記カードは、非接触カードを含み、
前記通信インタフェースは、非接触通信インタフェースを含む、
請求項1に記載のカード。
【請求項8】
プロセッサと、メモリと、通信インタフェースと、を備えるカードを含むシステムであって、
前記メモリは、物理的便宜情報及び認証証明書を格納し、
前記カードは、
前記認証証明書についての信頼レベルを決定し、
前記物理的便宜情報及び前記信頼レベルに基づいて、便宜メッセージを生成し、
前記通信インタフェースを介して、二次装置に前記便宜メッセージを送信する
ように構成され、
前記信頼レベルが所定の信頼度以上である場合、前記便宜メッセージは医療情報を含み、
前記信頼レベルが所定の信頼度未満である場合、前記便宜メッセージは装置設定情報を含む、
システム。
【請求項9】
前記二次装置は、前記便宜メッセージの受信に基づいて、便宜動作を実行するように構成された、請求項に記載のシステム。
【請求項10】
前記二次装置は、入出力装置を含み、
前記便宜動作は、前記入出力装置の設定を調整することを含む、
請求項に記載のシステム。
【請求項11】
前記入出力装置の設定を調整することは、フォントサイズを増加させること、音量を上げること、コントラストを増加させること、輝度を増加させること、色設定を調整すること、マイクロホンを起動すること、スピーカを起動すること、スクリーンリーダを起動すること、タッチスクリーン感度を減少させること、又はタッチスクリーン入力動作を調整すること、のうちの少なくとも1つを含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記便宜動作は、入力装置の高さを低くすること、及び第三装置に通知することのうちの少なくとも1つを含む、請求項に記載のシステム。
【請求項13】
前記カードのメモリは、秘密鍵を格納し、
前記カードは、前記便宜メッセージを送信する前に、前記秘密鍵を用いて前記便宜メッセージに署名するように構成され
前記二次装置は、プロセッサとメモリとを備え、
前記二次装置のメモリは、公開鍵を格納し、
前記二次装置は、前記公開鍵を用いて暗号化された前記便宜メッセージを復号し、前記便宜メッセージに対応する便宜動作を実行するように構成された、
請求項に記載のシステム。
【請求項14】
前記物理的便宜情報は、望ましいフォントサイズ、コントラスト設定、輝度設定、色設定、入力方法、出力方法、及び入出力装置の高さのうちの少なくとも1つを含む、請求項に記載のシステム。
【請求項15】
プロセッサと、物理的便宜情報及び認証証明書を格納するメモリと、通信インタフェースとを備えるカードによって行われる方法であって、
前記認証証明書についての信頼レベルを決定するステップと、
前記物理的便宜情報及び前記信頼レベルに基づいて、便宜メッセージを生成するステップと、
前記通信インタフェースを介して、二次装置に前記便宜メッセージを送信するステップと、
を含
前記信頼レベルが所定の信頼度以上である場合、前記便宜メッセージは医療情報を含み、
前記信頼レベルが所定の信頼度未満である場合、前記便宜メッセージは装置設定情報を含む、
方法。
【請求項16】
前記メモリは、秘密鍵を格納し、
前記方法は、前記便宜メッセージを送信するステップの前に、前記秘密鍵を用いて前記便宜メッセージに署名することを更に含む、
請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記認証証明書は、二次装置が信頼性証明を受けたことを示す、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記便宜動作は、フォームに自動入力することを含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項19】
前記二次装置によって、前記便宜メッセージに応答して、便宜動作を実行するステップを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記二次装置によって、前記便宜メッセージに応答して、便宜動作を実行するステップを含み、
前記便宜動作は、前記二次装置の入力装置、及び前記二次装置の出力装置のうちの少なくとも1つの高さを低くすることを含む、
請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、2019年10月14日に出願され、2020年9月15日に許可された米国特許出願第16/600,618号、米国特許第10,776,775号に対する優先権を主張し、その開示は内容全体が参照により本明細書に援用される。
【技術分野】
【0002】
本開示は、自動預払機を含む二次装置の動作を変更するように構成された非接触カードに関する。
【背景技術】
【0003】
非接触カードを用いる通信は、多くの用途において有用である。これらの用途は、主に、ユーザに影響を与える物理的世界にほとんど影響を与えないデジタル情報の送信に関する。さらに、非接触カードの使用は、多くの場合、身体及び/又は感覚を完全に又は従来通り使用できないユーザがアクセスできない可能性のある装置又は機器との相互作用を必要とする。
【0004】
自動預払機(ATM)などの装置の使用は、車椅子を使用するユーザ、視覚が制限されたユーザ、振戦のあるユーザ、又は他の身体障害を有するユーザにとって困難である場合がある。例えば、従来のATMのデザインでは、車椅子に乗るユーザが、ATMを操作するために必要なボタン及び/又は画面に手が届くように十分にATMの近くに位置取ることができない場合がある。さらに、振戦のあるユーザは、タッチスクリーンの意図しない部分に誤って触れることなしにはタッチスクリーンを利用できない場合がある。動作範囲が制限されたユーザは、従来のATMを操作するために必要な高さまで腕を上げることができない場合がある。これらは、身体及び/又は感覚の使用を制限されたユーザが、ATM及び他の様々な装置を利用できないことを示すほんの一部の態様に過ぎない。
【0005】
ATM、モバイルデバイスなどの一部の装置には、様々なアクセシビリティ設定が備えられているが、それらの設定を有効にすることが非常に困難な場合がある。例えば、視覚が制限されたユーザは、音声コマンドの機能を作動させるために必要なコマンド及び設定を操作できない場合がある。しかしながら、音声コマンドが起動されるまで、視覚が制限されたユーザは、その装置を利用することができない場合がある。
【0006】
これらの及び他の欠陥が存在し、したがって、ユーザによる装置の使用を容易にする便宜(accommodation)情報を送信するために二次装置と通信するように構成された非接触カードが必要とされている。ユーザが二次装置と通信し、非接触カードを使用して二次装置の設定及び/又は構成を調整することを可能にすることによって、他の方法では二次装置を利用できないユーザは、二次装置をより利用することができる。
【発明の概要】
【0007】
本開示の目的は、近距離無線通信(NFC)、Bluetooth(登録商標)、又は他の非接触通信信号を用いて、ユーザに関連する便宜情報を二次装置に伝達することができる非接触カードについて記述することにある。
【0008】
本開示の更なる目的は、便宜を望むユーザに便宜を提供するために、その物理的形態及び/又は設定を再構成するように設計されている二次装置を記述することにある。
【0009】
本開示の実施形態は、プロセッサと、メモリと、非接触通信インタフェースと、を含む非接触カードを備えるシステムを提供する。メモリは、アプレットと、1以上の物理的な便宜に関連する物理的便宜情報とを含む。二次装置によって生成される非接触通信領域に非接触カードが入った後、アプレットは、非接触カードの非接触通信インタフェースを介して、二次装置からの認証証明書を要求し、認証証明書を受信すると、物理的便宜情報に基づいて、二次装置の非接触通信インタフェースを介して二次装置に送信するための便宜メッセージを生成するように構成される。便宜メッセージを受信すると、二次装置は、少なくとも1つの便宜動作を実行するように構成される。
【0010】
本開示の実施形態は、便宜提供を行うための方法を提供し、本方法は、カードの非接触通信領域に入ったことを二次装置によって検出するステップ(ここで、カードは、プロセッサと、ユーザの好みの便宜に関連する便宜情報を含むメモリと、通信インタフェースと、を含む。)と、二次装置によって、カードから、非接触通信領域を介して、便宜情報を受信するステップと、二次装置によって、受信された便宜情報に応じて二次装置の構成を調整するステップと、を含む。
【0011】
本開示の実施形態は、プロセッサと、アプレット及び物理的便宜情報を含むメモリと、非接触通信インタフェースと、を備える非接触カードを提供する。非接触通信インタフェースは、1以上の便宜動作を実行するように構成された二次装置との非接触通信を確立するように構成される。二次装置との非接触通信を確立すると、アプレットは、物理的便宜情報及び信頼レベルに基づいて、非接触通信インタフェースを介して二次装置に送信するための便宜メッセージを生成するように構成され、アプレットは、二次装置に送信する前に、便宜メッセージを暗号化するように構成される。
【0012】
開示される設計のさらなる特徴、及びそれによって提供される利点は、添付の図面に例示される特定の例示的な実施形態を参照して、以下により詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】例示的な実施形態に係る非接触カードを利用した物理的な便宜システムを示す。
図2】例示的な実施形態に係る、サーバ及びデータベースと通信する非接触カード及び二次装置を利用する物理的便宜システムを示す。
図3】例示的な実施形態に係る非接触カードを示す。
図4】例示的な実施形態に係る二次装置を示す。
図5】例示的な実施形態に係る、ユーザに便宜を提供するための方法のフローチャートを示す。
【0014】
図6】例示的な実施形態に係る、二次装置からの認証証明書に基づいてユーザに便宜を提供するための方法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下の実施形態の説明は、数字を参照する非限定的な代表例を提供して、本発明の異なる態様の特徴及び教示を特に説明する。記述される実施形態は、実施形態の説明から、個別に、又は他の実施形態と組み合わせて実施可能であると認識されるであろう。実施形態の説明を検討する当業者は、本発明の様々な記述される態様を学び、理解することができるであろう。実施形態の説明は、具体的に網羅されていないが実施形態の説明を読んだ当業者の知識の範囲内にある他の実施形態が本発明の適用と矛盾しないと理解される程度に、本発明の理解を容易にするであろう。
【0016】
非接触通信インタフェースを採用することによって、非接触カードには、例えばATM、モバイルデバイス、キオスク(kiosk)、コンピュータ、又はスマートフォンなどの二次装置と相互作用して通信する方法が提供され得る。非接触カードと二次装置との間の通信は、例えば、多くのクレジットカード取引の基礎となるEMVプロトコルを含む場合があり、認証プロセスを含む。
【0017】
いくつかの実施形態において、非接触カードは、二次装置の使用を容易にするために何らかの形態の便宜を望むユーザによって使用され得る。例えば、車椅子に乗るユーザは、ATMを使用することを望むことがあるが、ATMの物理的構成では、ユーザは、ATMを操作するために必要な制御に容易に到達できないことがある。車椅子に乗るユーザは、ATMを操作するのに十分な高さまで手を伸ばすことができないかもしれないし、ATMの本体は、車椅子に乗るユーザがATMの操作部に手を伸ばすのに十分な距離まで近づくことを妨げることがある。
【0018】
いくつかの実施形態において、ユーザは、ATMによって生成される、例えばNFC領域などの非接触通信場に非接触カードを配置し、それによってATMと非接触カードとの間の通信を確立し得る。非接触カードは、非接触カードのメモリに格納された便宜情報をATMに送信し、それによって、便宜動作によりユーザに便宜を提供するために、その設定を調整するようATMに指示することができる。いくつかの例示的な実施形態において、ATMは、車椅子に乗るユーザがより容易にATMを操作できるように、必要な操作部の高さを下げ又は再構成するように設計される。いくつかの実施形態において、ATMは、視覚が制限されたユーザに便宜を提供するために、フォントサイズ、コントラスト、色設定、及び/又は画面の輝度を調整してもよい。いくつかの実施形態において、ATMは、マイクロホンを起動し、スピーカを起動し、音声コマンドを起動し、スクリーンリーダを起動し、及び/又は音量を上げてもよい。いくつかの実施形態において、ATMは、入出力装置としてタッチスクリーンを利用してもよい。いくつかの実施形態において、振戦のあるユーザ及び/又は移動能力が制限されたユーザに対応するために、タッチスクリーンの仮想ボタンのサイズを大きくし、及び/又は起動するために長時間のタッチを要求してもよい。いくつかの実施形態において、タッチスクリーンは、短時間又は軽い接触によるタッチを無視してもよい。
【0019】
他の例では、視覚が制限されたユーザは、例えば、スマートフォンなどのモバイルデバイスを使用したいと思っても、モバイルデバイスの操作に必要な機能を識別できない場合がある。いくつかの実施形態において、ユーザは、モバイルデバイスによって生成されるNFC領域内に非接触カードを配置し、それによって、モバイルデバイスと非接触カードとの間の通信を確立させることができる。非接触カードは、モバイルデバイスに便宜情報を送信し、それによって、例えば、画面の輝度を増加させる、コントラストを増加させる、色設定を変更する、スクリーンリーダを起動する、及び/又は音声コマンドを起動するようにモバイルデバイスに指示し、それによって、ユーザがモバイルデバイスを操作できるようにしてもよい。
【0020】
NFC又は他の短距離非接触通信を使用して二次装置に便宜情報を送信することにより、制限された視覚、聴覚障害、制限された移動性、又は他のハンディキャップを有する可能性があるユーザは、個々のユーザにより適した方法で二次装置と接することができる。車椅子を使用する人は、立っている大人によって利用されるように構成された従来のATMを操作することが困難で可能性があるが、入力装置がより適切な高さに下げられた場合には、ATMを利用することができる。視覚が制限された人は、ディスプレイスクリーンを見るのに困る可能性があるが、音声コマンドが起動されれば、二次装置を操作することができる。聴覚障害を有するユーザは、音声起動式のキオスクを使用して注文をすることができない可能性があるが、テレタイプが利用可能であれば、その装置を使用することができるであろう。振戦のあるユーザは、信頼性のあるタイプを行い又は小さなボタンを押すことができない可能性があるが、非接触カードを使って二次装置に情報を送信し、一般的なフォーム又はフィールドに自動入力することができる。二次装置のNFC領域において非接触カードを使ってジェスチャをすることで、ユーザは二次装置に便宜情報を送信し、便宜動作を実行することができ、それによりユーザは、これらの装置をより容易に操作することができる。NFC領域が二次装置を取り囲む広い領域を包含し得るため、ユーザは、カードリーダにカードを挿入し、又は一連の小さなボタンを押すなどの細かくかつ正確な動作を行う必要がない。ハンディキャップを持つ人を含む多くのユーザは、二次装置のNFC領域内で非接触カードを用いてジェスチャを行い、本明細書に記載されるように情報を送信することができる。
【0021】
本明細書に提示された例示的な便宜動作は、例示用であることが理解される。実施形態は、しばしばATMの文脈で説明されるが、通常の当業者は、開示された非接触カードが、キオスク、コンピュータ、及び/又はスマートフォン、並びに他の固定装置又はモバイルデバイスの動作、性能、及び/又は構成を変更するために使用されてもよいことを理解するであろう。
【0022】
図1は、非接触カード110及び二次装置150を利用する物理的便宜システム100の例示的な実施形態を示す。以下で更に議論されるように、システム100は、プロセッサ120と、メモリ130と、非接触通信インタフェース140とを備える非接触カード110を含んでもよい。図1は、プロセッサ160と、入出力装置170と、非接触通信インタフェース180とを備える二次装置150の例示的な実施形態を更に示している。
【0023】
図2は、物理的便宜システム200の例示的な実施形態を示す。図2に示すように、いくつかの実施形態において、非接触カード210は、プロセッサ215と、メモリ220と、通信インタフェース235とを含む。いくつかの実施形態において、メモリ220は、二次装置240と通信して便宜情報230を送信するための1以上のアプレット225を含む。
【0024】
図2に示すように、二次装置240は、プロセッサ240と、入出力装置250と、通信インタフェース255とを備えてもよい。いくつかの実施形態において、二次装置240は、ネットワーク260を使用して、リモートサーバ270及び/又はデータベース275と通信してもよい。
【0025】
図2は構成要素の単一のインスタンス化を図示しているが、開示されたシステムの実施形態は、任意の数の構成要素を含んでもよい。いくつかの例では、非接触カードは、二次装置と無線通信、例えばNFC又はBluetooth(登録商標)通信を行ってもよい。
【0026】
いくつかの実施形態において、二次装置は、ネットワーク対応コンピュータであってもよい。本明細書で言及するように、ネットワーク対応コンピュータは、例えば、サーバ、ネットワーク機器、パーソナルコンピュータ(PC)、ワークステーション、モバイルデバイス、電話、ハンドヘルドPC、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、シンクライアント、ファットクライアント、インターネットブラウザ又は他の装置などを含むコンピュータ装置、又は通信装置を含み得るが、これらに限定されない。二次装置は、モバイルデバイスであってもよく、例えば、モバイルデバイスは、Apple(登録商標)のiPhone(登録商標)、iPod(登録商標)、iPad(登録商標)、又はApple(登録商標)のiOSオペレーティングシステムを実行する任意の他のモバイルデバイス、Microsoft(登録商標)のWindows(登録商標)モバイルオペレーティングシステムを実行する任意のデバイス、及び/又は任意の他のスマートフォン又は同様のウェアラブルモバイルデバイスを含んでもよい。二次装置はまた、ホテル、空港、駅、及び/又はバス停のチェックインキオスク、制限された区域にアクセスするためのセキュリティキオスク、製品販売のための自動販売機、又は物品購入のための自動支払機などを含むキオスクであってもよいが、これらに限定されない。二次装置は、金融取引を行うためのATM又は他の装置であってもよい。
【0027】
本開示に係る様々な例において、二次装置は、例えば、開示されたシステムの1以上の構成要素とネットワーク通信並びにデータの送信及び/又は受信を可能にするソフトウェアアプリケーションなどの1以上のアプリケーションを実行してもよい。
【0028】
図2に示すように、いくつかの実施形態において、非接触カード210は、二次装置240と通信してもよく、また、いくつかの例示的な実施形態において、二次装置240は、1以上のネットワーク260を介して1以上のサーバ270と通信してもよく、また、サーバ270とのそれぞれのフロントエンドとバックエンドのペアとして動作してもよい。いくつかの実施形態において、二次装置240は、1以上の要求をサーバ270に送信してもよい。1以上の要求は、サーバ270及び/又はデータベース275からデータを取得することに関連付けられてもよい。データは、ユーザ、認証証明書、認証メッセージ、及び/又は便宜動作に関連付けられてもよい。サーバ270は、二次装置240から1以上の要求を受信してもよい。二次装置240からの1以上の要求に基づいて、サーバ270は、要求されたデータを1以上のデータベース275から取得するように構成されてもよい。要求されたデータの1以上のデータベースからの受信に基づいて、サーバ270は、受信されたデータを二次装置240に送信するように構成されてもよい。ここで、受信されたデータは、1以上の要求に応答する。
【0029】
いくつかの実施形態において、開示されたシステムは、1以上のネットワークを含んでもよい。いくつかの例では、ネットワークは、無線ネットワーク、有線ネットワーク、又は無線ネットワークと有線ネットワークとの任意の組合せのうちの1以上であってもよく、また、二次装置をサーバに接続するように構成されてもよい。例えば、ネットワークは、光ファイバネットワーク、受動光ネットワーク、ケーブルネットワーク、インターネットネットワーク、衛星ネットワーク、無線LAN、モバイル通信用グローバルシステム(GSM)、パーソナルコミュニケーションサービス(PCS)、パーソナルエリアネットワーク、無線アプリケーションプロトコル(WAP)、マルチメディアメッセージングサービス(MMS)、拡張メッセージングサービス(EMS)、ショートメッセージサービス(SMS)、時分割多重化(TDM)式システム、符号分割多元接続(CDMA)式システム、D-AMPS、Wi-Fi(登録商標)、固定無線データ、IEEE 802.11b、802.15.1、802.11n及び802.11g、Bluetooth(登録商標)、NFC、無線自動識別(RFID)、Wi-Fi(登録商標)などの1以上を含んでもよい。
【0030】
さらに、ネットワークは、限定されないが、電話回線、光ファイバ、IEEEイーサネット902.3、広域ネットワーク(WAN)、無線パーソナルエリアネットワーク、ローカルエリアネットワーク(LAN)、又はインターネットなどのグローバルネットワークを含んでもよい。さらに、ネットワークは、インターネットネットワーク、無線通信ネットワーク、セルラネットワークなど、又はそれらの任意の組合せをサポートしてもよい。ネットワークは、スタンドアローンのネットワークとして動作する、又は互いに協働して動作する1つの上記のネットワーク、又は任意の数の例示的な種類の上記のネットワークを更に含んでもよい。ネットワークは、他のプロトコルからネットワーク装置の1以上のプロトコルへ変換されてもよい。
【0031】
図2ではネットワーク260が単一のネットワークとして描かれているが、1以上の例によれば、ネットワークは、例えば、インターネット、サービスプロバイダのネットワーク、ケーブルテレビネットワーク、クレジットカード協会のネットワークなどの企業ネットワーク、及びホームネットワークなど、複数の相互接続されたネットワークを含んでもよいことが理解されるべきである。
【0032】
開示されるシステムは、1以上のサーバを含んでもよい。いくつかの例では、サーバは、メモリに結合された1以上のプロセッサを含んでもよい。サーバは、複数のワークフロー動作を実行するために、様々な時刻に様々なデータを制御及び呼び出すための中央システム、サーバ、又はプラットフォームとして構成されてもよい。サーバは、1以上のデータベースに接続するように構成されてもよい。サーバは、少なくとも1つの二次装置に接続されてもよい。
【0033】
いくつかの例では、非接触カードは、二次装置と無線通信、例えばNFC通信を行ってもよい。いくつかの実施形態において、非接触カードは、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth(登録商標)LE、衛星、WiFi(登録商標)、有線通信、及び/又は無線及び有線接続の任意の組合せを含むがこれらに限定されない他の技術を通じて二次装置と通信してもよい。いくつかの実施形態によれば、非接触カードは、非接触カードがカードリーダの範囲内にあるとき、NFC又はBluetooth(登録商標)信号を通じて二次装置のカードリーダと通信するように構成されてもよい。他の例では、非接触カードとの通信は、物理的インタフェース、例えば、ユニバーサルシリアルバスインタフェース、接触パッド、又はカードスワイプインタフェースによって達成されてもよい。いくつかの例では、非接触カードは、例えば、イーインク(登録商標)又はLCDディスプレイなどのディスプレイを含む。このような実施形態において、非接触カードは、例えば、二次装置によってスキャンされ得るQRコード(登録商標)などのコンピュータ可読コードを表示するように構成されてもよい。非接触カードは、開示されたコンピュータ可読コードを介して二次装置と通信するように構成されてもよい。
【0034】
いくつかの実施形態において、開示された非接触カードは、クレジットカード、デビットカード、又はギフトカードなどの支払カードである。発行者、カード所持者、関連業者に関する情報は、カードの前面又は背面に表示されてもよい。いくつかの例では、支払カードは、デュアルインタフェース型の非接触支払カードを含んでもよい。いくつかの実施形態において、非接触カードは、支払カードに関連せず、識別カード、セキュリティカード、ポイントカード、スマートカード、及び/又はアクセスカードを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0035】
非接触カードは、基板を含んでもよく、基板は、プラスチック、金属、及び他の材料からなる単層又は1以上の積層された層を含み得る。例示的な基板は、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニルアセテート、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリカーボネート、ポリエステル、陽極酸化チタン、パラジウム、金、カーボン、紙、及び生分解性材料を含む。いくつかの例では、非接触カードは、ISO/IEC7810規格のID-1形式に準拠した物理特性を有していてもよく、非接触カードは、その他、ISO/IEC14443規格に準拠していてもよい。しかしながら、本開示に係る非接触カードの実施形態は、様々な特性を有する可能性があり、本開示は、非接触カードが支払カードに実装されることを必須としないことが理解される。
【0036】
図3は、非接触カードの例示的な実施形態を示す。図3に示すように、非接触カード310は、プロセッサ320と、メモリ330と、通信インタフェース340と、電池350と、視覚ディスプレイ360と、接触パッド370とを備える。
【0037】
いくつかの実施形態において、非接触カードは、磁気ストリップ又はテープを含んでもよく、これは、カード(図示せず)の背面に配置されてもよい。非接触カードの特定の実施形態は、本明細書に記載される様々な機能を実行するために必要な、プロセッサ、メモリ、エラー及びパリティ/CRCチェッカ、データエンコーダ、衝突防止アルゴリズム、コントローラ、コマンドデコーダ、セキュリティプリミティブ及び改ざん防止ハードウェアなどの更なる構成要素を含んでもよいことが理解される。
【0038】
いくつかの実施形態において、メモリは、リード専用メモリ、ライトワンスリードマルチプルメモリ又はリード/ライトメモリ、例えば、RAM、ROM、EEPROMであってもよく、非接触カードは、これらのメモリの1以上又はこれらのメモリの組み合わせを含んでもよい。リード専用メモリは、リード専用として工場でプログラム可能又は一度だけプログラム可能であってもよい。一度のプログラム可能性は、一度書き込むと何度でも読み出すことができる機会を提供する。ライトワンス/リードマルチプルメモリは、メモリチップが工場から出荷された後の時点においてプログラムされてもよい。ライトワンスメモリが一度プログラムされると、書き換えることはできないが、何度も読み出すことができる。リード/ライトメモリは、工場出荷後に多数回プログラム及び再プログラムされてもよい。また、それは、何度も読み出すことができる。メモリは、揮発性又は不揮発性であってもよい。揮発性メモリを有する実施形態において、メモリに電力を供給するために、電池などの電源が接続されてもよいことが理解されるであろう。
【0039】
メモリは、1以上のアプレット、1以上のカウンタ、及び/又は顧客識別子を格納するように構成されてもよい。1以上のアプレットは、1以上のJava(登録商標)Cardアプレットなどの非接触カード上で実行されるように構成された1以上のソフトウェアアプリケーションを含んでもよい。しかしながら、アプレットはJava(登録商標)Cardアプレットに限定されず、代わりに、限られたメモリを有する非接触カード又は他のデバイス上で動作可能な任意のソフトウェアアプリケーションであってもよいことが理解される。
【0040】
アプレットは、様々なモバイルアプリケーションに基づくユースケースにおいて多要素認証(MFA)のためのワンタイムパスワード(OTP)を提供するために、非接触カードに追加されてもよい。アプレットは、モバイルNFCリーダなどのリーダからの近距離データ交換(NDEF)要求などの1以上の要求に応答し、NDEFテキストタグとして符号化された暗号的に安全なOTPを含むNDEFメッセージを生成するように構成されてもよい。
【0041】
1以上のカウンタは、整数を格納するのに十分な数値カウンタを備えてもよい。顧客識別子は、非接触カードのユーザに割り当てられた固有の英数字識別子を含んでもよく、識別子は、当該非接触カードのユーザを他の非接触カードのユーザと区別することができる。いくつかの例では、顧客識別子は、顧客、アカウント、及び/又は顧客に割り当てられたプロファイルを識別してもよく、顧客、アカウント、及び/又はプロファイルに関連する非接触カードを更に識別してもよい。
【0042】
非接触カードのいくつかの例示的な実施形態は、電池を備える。いくつかの実施形態において、電池は、再充電可能であってもよい。電池は、プロセッサに電気的に接続される。電池を備える非接触カードの実施形態において、電池は、プロセッサ、メモリ、通信インタフェース、及び非接触カードの任意の他の構成要素に電力を供給してもよい。
【0043】
非接触カードのいくつかの実施形態は、カードの前面及び/又は背面に表示される識別情報、及び/又は接触パッドを含んでもよい。接触パッドは、対応するカードリーダを備える二次装置との接触通信を確立するように構成されてもよい。
【0044】
非接触カードのいくつかの実施形態は、視覚ディスプレイを備える。視覚ディスプレイは、ユーザに視覚情報を提示する任意の形式のディスプレイであってもよく、これは、電子ペーパー、イーインク(登録商標)、LCDディスプレイ、LEDインジケータ、及び/又はLEDディスプレイを含むが、これらに限定されない。視覚ディスプレイは、プロセッサとデータ通信を行い、多数のアプリケーションにわたってユーザに情報を提供するように構成されてもよい。いくつかの実施形態において、視覚ディスプレイは、カードが二次装置のNFC領域に入ったとき、又はNFC領域から取り除かれたときにユーザに通知するように構成されてもよい。いくつかの実施形態において、視覚ディスプレイは、カード番号、有効期限、ユーザ名、及び/又は金融カードに関連する他の情報を表示してもよい。
【0045】
図4は、二次装置の例示的な実施形態を示している。図4に示すように、いくつかの実施形態において、二次装置410は、プロセッサ420と、入出力装置430と、通信インタフェース440と、カードリーダ450と、アプリケーション460とを含む。例示的な実施形態において、二次装置410は、1以上のアプリケーション460を実行してもよい。例えば、ソフトウェアアプリケーションなどの1以上のアプリケーション460は、例えば、開示されたシステムの1以上の構成要素とのネットワーク通信を可能にし、データを送信及び/又は受信するように構成されてもよい。カードリーダ450は、非接触カードから読み出し、及び/又は非接触カードと通信するように構成されてもよい。
【0046】
二次装置のいずれかのアプリケーションは、短距離無線通信(例えば、NFC、Bluetooth(登録商標)、及び/又はBluetooth(登録商標)LE)を使用して、非接触カードと通信してもよい。アプリケーションは、非接触カードと通信するように構成された二次装置のカードリーダとインタフェース接続するように構成されてもよい。当業者であれば、20センチメートル未満の距離がNFC範囲と一致することを理解するであろう。さらに、通信インタフェースに関連する電力出力を調整することで、信号を約20センチメートルより短い範囲に制限し得る。
【0047】
非接触カードは、Java(登録商標)Cardなどの限られたメモリを有するスマートカード又は他のデバイス上で動作可能なソフトウェアプラットフォーム上に構築されてもよく、1以上のアプリケーション又はアプレットが安全に実行され得る。アプレットは、向上した機能性を提供するためにメモリに格納されてもよい。アプレットは、二次装置又はNFCリーダなどのカードリーダからの1以上の要求に応答し、NDEFテキストタグとして符号化された暗号的に安全なOTPを含むNDEFメッセージを生成するように構成されてもよい。他の暗号的に安全な通信方法が利用されてもよいことが理解されるであろう。いくつかの実施形態において、暗号のレベルは、非接触カードによって送信される情報の保護必要性に関連してもよい。いくつかの実施形態において、便宜情報は、要求するデバイスの公開鍵で暗号化されてもよい。いくつかの実施形態において、便宜情報は、非接触カードに関連する秘密鍵で署名又は認証されてもよい。このような実施形態において、秘密鍵は、便宜提供が真正であり、信頼され得ることを二次装置に示してもよい。
【0048】
いくつかの実施形態において、非接触カードの通信インタフェースは、二次装置との双方向通信を確立するように構成されてもよい。通信は、NFC及び/又はBluetooth(登録商標)信号を含む任意の既知の周波数、方法、又は技術を使用して確立されてもよい。
【0049】
いくつかの実施形態において、非接触カードは、プロファイルに関連する支払カードである。このような実施形態において、非接触カードは、プロファイルに関連する情報を含んでもよく、これは、口座番号、ユーザ名、有効期限、及び/又はカード検証値を含むが、これらに限定されない。この情報は、カード自体に視覚的に提示され、カードにエンボス加工され、視覚ディスプレイによって表示され、磁気ストリップ上に符号化され、及び/又はカードのメモリに格納されてもよい。また、非接触カードの開示された実施形態は、便宜情報を含む。
【0050】
いくつかの例示的な実施形態において、便宜情報は、医療データ、能力障害、ハンディキャップ、及び/若しくは機能障害に関する情報、並びに/又はユーザの視覚、聴覚、ユーザの移動性、身長、動作パターン、補装具、及び/若しくは移動装置に関する情報を含むが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、便宜情報は、二次装置の設定、構成、操作、及び/又は向きに関連する情報を含んでもよいが、これらに限定されない。
【0051】
ある例示的な使用において、視覚の制限されたユーザがATMを使用することを希望する。ATMは、非接触通信インタフェースを備えている。ユーザは、ATMによって生成されたNFC領域内に非接触カードを配置する。非接触カードの通信インタフェースは、ATMに便宜情報を送信する。いくつかの実施形態において、便宜情報は便宜メッセージに変換され、便宜メッセージは二次装置に送信される。便宜メッセージを受信すると、二次装置は、便宜動作を行う。この例示的な実施形態において、便宜メッセージは、ATMのディスプレイの輝度、コントラスト、及びフォントサイズを大きくする便宜動作を実行するようにATMに指示する。ATMのディスプレイの明るさ、コントラスト、及びフォントサイズが調整されると、視覚が制限されたユーザは、ATMを使用することができる。
【0052】
ある例示的な使用において、聴覚障害のあるユーザは、キオスクを使用することを希望する。キオスクは、非接触通信インタフェースを備えている。ユーザは、キオスクによって生成されるNFC領域内に非接触カードを配置する。非接触カードの通信インタフェースは、キオスクに便宜情報を送信する。いくつかの実施形態において、便宜情報は便宜メッセージに変換され、便宜メッセージは二次装置に送信される。便宜メッセージを受信すると、二次装置は、便宜動作を行う。この例示的な実施形態において、便宜メッセージは、ユーザに、テレタイプ(TTY)、聴覚障害者用通信装置(TDD)、又はテキスト電話(TT)を提供するようにキオスクに指示する。これらの便宜装置により、聴覚障害のあるユーザは、キーボードを使用してメッセージを送信し、ディスプレイスクリーンを使用してメッセージを受信することができる。いくつかの実施形態において、キオスクは、ディスプレイスクリーンを備えてもよく、スピーカを使用してメッセージを聴覚的に通信することに加えて、ディスプレイスクリーン上の通信を自動的に提示してもよい。いくつかの実施形態において、キオスクは、音声通信をディスプレイスクリーン上に表示される文字メッセージに変換するために、テキスト読み上げプログラムを使用する。いくつかの実施形態において、便宜メッセージを受信すると、キオスクは、通信を文字形式から可聴形式に、又はその逆に変換するために人間のオペレータを提供するリレーサービスに連絡してもよい。「テレタイプ」、「聴覚障害者用通信装置」、及び「テキスト電話」という用語は、互換的に使用され得ることが理解されるであろう。
【0053】
いくつかの実施形態において、非接触カードは、音声コメントを起動するという便宜動作を実行するように二次装置に指示する便宜メッセージを送信する。音声コマンドが起動されると、ユーザは二次装置を利用し得るが、音声コマンドを起動する最初のステップは、二次装置に関連する従来の入出力装置の使用を必要とすることがある。デバイスに関連するNFC領域に非接触カードを配置することによって、ユーザは、所望の方法で設定を調整するように二次装置に指示することができ、これにより、別の方法ではアクセシビリティ機能を起動することができないユーザは、二次装置をより完全に利用することができる。
【0054】
いくつかの実施形態において、非接触カードは、便宜情報を送信する前に、二次装置からの認証証明書を要求する。いくつかの実施形態において、非接触カードは、受信された認証証明書に基づいて、どのような便宜情報が送信されるかを変更する。例えば、非接触カードが認証証明書を要求し、信頼度が低い二次装置を示す認証証明書を受信した場合、非接触カードは、二次装置の構成を変更するための指示のみを送信してもよい。いくつかの実施形態において、認証証明書は、より高い信頼度を示すことがあり、その場合、非接触カードは、ユーザの医療データ又は他の機密情報を含む便宜情報を送信してもよい。
【0055】
いくつかの実施形態において、非接触カードと二次装置との間の信頼度を確立するために、公開鍵及び/又は証明書チェーンが使用されてもよい。さらに、証明書チェーンを使用することにより、単一の機関は、複数の二次装置を設けることができ、各二次装置は、特定の信頼された機関に由来すると識別される。例えば、非接触カードは、非接触カードが信頼する個々のATMを識別するのではなく、特定の銀行からのすべてのATMを信頼するように構成されることが可能である。いくつかの実施形態において、非接触カードは、特定の第三者によって認証された任意の二次装置を信頼するように構成されてもよい。そのような例では、認証機関が二次装置を検査することができる場合がある。二次装置は、装置が認証機関によって検査され、それ故に信頼できることを示す認証証明書を送信するように構成されてもよい。
【0056】
いくつかの実施形態において、ユーザは、モバイルデバイスに関連するNFC領域内に非接触カードを配置する。非接触カードは、フォームに自動入力するようにモバイルデバイスに指示する便宜情報を送信してもよい。いくつかの実施形態において、送信された便宜情報は、ユーザの個人データ及び/又は金融データを含んでもよく、それによって、モバイルデバイスは、支払フォームに自動入力することができる。例示的な実施形態において、この情報は、ユーザのクレジットカード番号、有効期限、セキュリティコード、ピン番号、パスワード、及び/又は住所を含み得る。ユーザが支払情報を自動入力することを可能にすることによって、視覚が制限されたユーザ、移動能力が制限されたユーザ、及び/又は振戦のあるユーザは、より容易に購入を行うことができ、そうでなければモバイルデバイスを利用することができる可能性がある。
【0057】
いくつかの実施形態において、モバイルデバイスのNFC領域内に配置された非接触カードは、例えば、音量を上げる及び/又は音声コマンドを起動するなどのアクセシビリティ機能を起動するように電話機に指示するユニバーサルリソースロケータ(URL)を送信してもよい。いくつかの実施形態において、送信された情報及び/又はURLは、例えば、音量を3段階上げるなどのルーチン動作を実行するように二次装置に指示する。このような実施形態において、ユーザは、非接触カードを二次装置のNFC領域に繰り返し持ち込むことによって、二次装置をきめ細かく調整することができる。
【0058】
いくつかの実施形態において、非接触カードは、モバイルデバイスなどの二次装置の特定の機能にディープリンクするURLを生成して送信する。ディープリンクURLは、例えば、アクセスするために複数のナビゲーションステップを典型的に必要とするナビゲーション又は設定ウィンドウを開いてもよい。
【0059】
ある例示的な実施形態において、ユーザは、モバイルデバイスのNFC領域内に非接触カードを配置してもよい。非接触カードは、モバイルデバイス上の輝度制御設定にディープリンクするURLを送信してもよい。その後、ユーザは、輝度制御にアクセスする前にいくつかの明確なステップをナビゲートするのではなく、モバイルデバイスの輝度設定を直接的に調整することができる場合がある。
【0060】
いくつかの実施形態において、二次装置は、送信された便宜情報に基づいて行われた調整にユーザが満足していることを確認する。ユーザが満足している場合、二次装置は、この情報を記録してもよい。ユーザが満足していない場合、二次装置は、ユーザの満足度を高めるために更なる調整を行ってもよい。いくつかの実施形態において、二次装置は、追加的な調整を記録し、将来、それに応じて便宜情報に応答する。非接触カードが双方向通信のために構成される実施形態において、二次装置は、非接触カードに、ユーザが満足であると示した特定の便宜を示す更新された便宜情報を送信してもよい。ユーザの変化するニーズ及び/又は好みに適合させるために、非接触カード上の便宜情報を更新する定期的なフィードバックループが確立されてもよい。
【0061】
いくつかの実施形態において、非接触カードは、販売所及び/又はキオスクで使用され、ユーザの年齢に関連する便宜情報を送信してもよい。非接触カードが認証証明書を要求し、信頼された証明書を受信した場合、非接触カードは、ユーザの誕生日を送信してもよい。また、非接触カードは、信頼性の低い認証証明書を受信した場合、ユーザが特定の年齢を超えていることを知らせるがユーザの生年月日を含まない情報を二次装置に送信してもよい。例えば、非接触カードは、ユーザの生年月日を送信することなく、ユーザが21歳を超えることを示す情報を購買キオスクに送信してもよい。このような実施形態において、人間のオペレータにユーザの識別情報を確認されることなく、ユーザは、アルコール、タバコ、又は他の年齢制限のある商品を購入できる場合がある。
【0062】
いくつかの実施形態において、非接触カードは、交通システムにアクセスするために使用されてもよい。いくつかの実施形態において、ユーザは、入口及び/又はセキュリティキオスクのNFC領域内に非接触カードを配置してもよい。非接触カードは、ユーザのハンディキャップ、能力障害、及び/又は機能障害を示す情報を送信してもよく、交通システムは、ドアを長時間開いたままにする、段差を下げる又はなくす、ハンドル及び/若しくは手すりを伸ばす、並びに/又は職員に通知を送信することによって応答してもよい。
【0063】
いくつかの実施形態において、二次装置は、空港又はホテルにおけるチェックインキオスクであってもよい。いくつかの実施形態において、ユーザは、チェックインキオスクのNFC領域内に非接触カードを配置してもよく、非接触カードは、キオスクに便宜情報を送信してもよい。キオスクは、例えば、スタッフに通知を行うこと、ユーザに車椅子が提供されるようにすること、及び/又はユーザが車椅子、人工装具、若しくは他の装置に対する真の医療ニーズを有する旨をセキュリティ担当者に確認することによって、応答してもよい。
【0064】
いくつかの実施形態において、非接触カードは、モバイルデバイスの設定及び/又は構成を調整するためにモバイルデバイスと共に利用されてもよい。さらに又はその代わりに、非接触カードは、モバイルデバイス上で実行されるアプリケーションに情報を送信するために使用されてもよい。非限定的な一例において、ユーザは、モバイルデバイスのNFC領域内に非接触カードを配置してもよい。非接触カードは、様々なアクセシビリティ機能を起動するようにモバイルデバイスに指示する情報を送信してもよい。次に、ユーザは、モバイルデバイス上でライドシェアアプリケーションを開いてもよい。非接触カードは、次に、ライドシェアアプリケーションに、ユーザが車椅子で移動可能な車両を必要としていることを通知してもよい。
【0065】
いくつかの実施形態において、非接触カードは、ユーザがハンディキャップ、能力障害、又は機能障害でない場合に、二次装置に便宜情報を送信してもよい。いくつかの実施形態において、ユーザは、必要性のためではなく、便宜の好みを実践するために非接触カードを利用してもよい。ユーザが、二次装置の標準的な入出力ではなく、音声コマンドを利用することを好む場合、ユーザは、二次装置の音声コマンド機能を起動するために非接触カードを利用してもよい。いくつかの実施形態において、ユーザは、例えば、デバイスの色及び/又は輝度設定を調整して、デバイスの輝度を下げること及び/又はコントラストを下げることを含む好ましい設定にすることを好むかもしれない。便宜情報の文脈で議論された潜在的な修正のいずれか及び/又は全てが、必要性よりもむしろ好みとして利用されてもよいことが理解される。このような実施形態において、非接触カードは、デバイスに関連する設定に一連の調整を行うのではなく、二次装置の設定を合理化するために使用されてもよい。
【0066】
図5は、開示された便宜システムの例示的な実施形態の動作を示すフローチャートである。方法500は、ステップ505において、プロセッサと、ユーザの好みの便宜に関連する便宜情報を含むメモリと、通信インタフェースとを含むカードを提供することを含む。ユーザの便宜情報は、カードに予めロードされることが理解されるであろう。ステップ510は、カードを二次装置にタップすることを含む。カードが二次装置にタップされると、カードは、例えば、NFC領域内など、二次装置の無線通信範囲内に必然的に配置される。ステップ515において、カードは、カードから二次装置に便宜情報を送信する。送信された情報は、カードのメモリに格納されてもよい。いくつかの実施形態において、このステップは、二次装置上の所望の機能にディープリンクするURLを生成し、そのURLを二次装置に送信することを含む。ステップ520は、カードから送信された便宜情報に応答して、二次装置の構成を調整することを含む。いくつかの実施形態において、カードから送信された便宜情報に応答して二次装置が調整されると、その後、ユーザは、更なる支援なしに二次装置をより良く使用又は操作することができるようになる可能性がある。
【0067】
いくつかの実施形態において、二次装置は、ユーザにより良い便宜を提供するために追加のオプション措置を講じてもよい。いくつかの実施形態では、ステップ525において、二次装置は、便宜情報を受信することに応答してフォームに自動入力する。いくつかの実施形態において、ステップ530は、二次装置が、ユーザの好ましい便宜を第三者に関連する第三装置に通知することを含む。これは、装置又はスタッフのシステムがユーザを支援し、ユーザによる非接触カードの単一の使用のみを要求することを可能にする。
【0068】
いくつかの実施形態において、二次装置は、自動預金支払機(ATM)であり、ステップ535は、送信された情報に応答してATM入力装置の高さを低くすることを含む。
【0069】
いくつかの実施形態において、二次装置は携帯電話であり、ステップ540は、送信された情報に応答して、携帯電話のフォントサイズを大きくすることを含む。
【0070】
図6は、開示された便宜システムの例示的な実施形態の動作を示すフローチャートである。方法600は、ステップ605において、プロセッサと、ユーザの好みの便宜に関連する便宜情報を含むメモリと、通信インタフェースとを含むカードを提供することを含む。ステップ610は、カードを二次装置にタップし、それによってカードを二次装置のNFC領域内には配置することを含む。二次装置に便宜情報を送信する前に、ステップ615において、カードは、二次装置からの認証証明書を要求する。カードによって受信された認証証明書は、信頼レベルを決定するために使用されてもよい。この信頼レベルと二次側装置の認証証明書とに基づいて、ステップ620では、カードは、二次側装置に送信する便宜情報を選択する。便宜情報は機密である可能性があるため、便宜情報を送信する際にプライバシー技術が採用されてもよい。ステップ625では、カードは、カードに近接する二次装置によって受信されるように、しかし、送信を盗聴しようとする他のデバイスによって受信されないように、便宜情報を送信する信号の強度を制限する。送信信号の電力が適切に制限されると、ステップ630において、カードは、便宜情報を二次装置に送信する。ステップ635は、送信された便宜情報に応答して二次装置を調整することを含む。二次装置の調整は、本明細書で論じるように、広く多様な変更をカバーしてもよい。例えば、ステップ640において、二次装置は、フォームに自動入力する。これにより、ユーザは、ウェブフォームなどのフォームに情報を手動で入力する手間を省くことができる。移動能力が制限されたユーザについて、ユーザは、これにより、オンラインストアから購入すること、ユーザの住所又は他の連絡先情報を入力すること、又は特定のアカウントにログオンするためにパスワードを入力することができる。ステップ645において、二次装置は、第三装置に通知する。これは、二次装置からすぐに利用できない可能性のある他の追加的なサポート機能を起動するのに有用であり得る。例えば、移動能力が制限されたユーザが、開示された非接触カードを使用してホテルのキオスクにチェックインする場合、ホテルのキオスクは、ユーザが車椅子支援又は荷物を移動させる支援を必要とする意思があることを示す通知をフロントデスクのコンピュータに送信してもよい。ステップ650において、二次装置は、入力装置の高さを低くする。腕が不自由なユーザ又は車椅子を使用し得るユーザは、標準的な高さの入力デバイスにいつも手が届くわけではない。入力装置を低くすることによって、これらのユーザは、従来の方法で二次装置を操作することができるかもしれない。いくつかの実施形態では、入力装置だけでなく、二次装置全体が高さを低くされてもよい。いくつかの実施形態において、二次装置は、大きなタッチスクリーンを含み、入力装置をタッチスクリーンの下側部分に表示することによって、入力装置の高さを仮想的に低くしてもよい。ステップ655において、二次装置は、フォントサイズを大きくする。フォントサイズを大きくすることで、視覚が制限されているが全盲ではないユーザが、二次装置を利用することができるようになる場合がある。フォントサイズを大きくすることに加えて、二次装置は、輝度及び/又はコントラストを上げて、ディスプレイの一般的な読みやすさを向上させてもよい。
【0071】
いくつかの実施形態において、非接触カードの物理的なフォームファクタは、従来のクレジットカードと同様又は同一である。非接触カードの非接触性により、従来のカードリーダにカードを挿入することなく、カードを利用することができる。したがって、いくつかの実施形態において、非接触カードは、従来のクレジットカードのフォームファクタを使用する必要はない。いくつかの実施形態において、プロセッサ、メモリ、及び通信インタフェースは、ランヤード、ネックレス、又はブレスレットに装着されるように設計されたペンダントに組み込まれてもよい。移動能力が制限されたユーザ、振戦のあるユーザ、又は視覚障害のあるユーザにとって、財布からクレジットカードを取り出し、それが正しいクレジットカードであると判定する行為は困難である可能性がある。非接触カードを実質的に異なるフォームファクタで提示することにより、ユーザは、カードを識別する触覚方法を有することになり、小さくて繊細な物体を操作する必要はなくなり得る。いくつかの実施形態において、ユーザは、二次装置の近くで手首を使ってジェスチャを行い、それによって、二次装置の近くに非接触ペンダントを配置することができ得る。いくつかの実施形態では、これにより、非接触ペンダントが便宜情報を送信し、それに応じて二次装置に調整させることができる。
【0072】
いくつかの実施形態において、非接触カードは、ユーザが保持しやすいボール又は他の物体に類似するフォームファクタで提示されてもよい。いくつかの実施形態において、ボールは、変形可能、テクスチャ付き、又はその両方であってもよい。変形可能なボールは、手の制御を制限されたユーザが、二次装置の近くでボール及び関連する通信インタフェースを用いてジェスチャを行うために、ボールをしっかりと握り続けることを可能にし得る。同様に、テクスチャ付きのボールは、ボールとして提示される非接触支払デバイスのグリップ性を向上させることができる。非接触カードは、実質的に任意の形状で提示されてもよく、従来のクレジットカード又は球状のボールのフォームファクタに限定されないことが理解されるであろう。いくつかの実施形態において、非接触カードは、小さな略立方体のフォームファクタ、又はユーザの手に適合するように構成された抽象的な形状、又はユーザの首又は腕に装着されるように設計された小さな形状であってもよい。代替的なフォームファクタで非接触支払カードを提供することにより、従来の支払カードを利用できないユーザは、独立して取引を行うことができるようになり得る。
【0073】
本明細書を通して、便宜情報及び便宜メッセージに言及する。便宜メッセージは、直接的又は間接的に利用され得る任意の形式の便宜情報の任意の部分を含み得ることが理解されるであろう。便宜情報は、二次装置に必要な又は所望の修正、又はそのような必要な又は所望の修正の理由を伝えるために直接的又は間接的に使用され得る情報を含む任意のデータ、情報、表、チャート、カンマで区切られた値、及び/又はファイルを含んでもよい。
【0074】
本開示は、この出願に記載された特定の実施形態の点で限定されず、これらは、様々な態様の例示として意図される。明らかなように、その精神及び範囲から逸脱することなく、多くの修正及び変形を行うことができる。本明細書に列挙された方法及びシステムに加えて、本開示の範囲内の機能的に等価な方法及びシステムが、前述の代表的な説明から明らかになり得る。そのような修正及び変形は、添付の代表的な請求項の範囲内に入ることが意図される。本開示は、添付の代表的な請求項の条件及びそのような代表的な請求項が権利を有する完全な均等の範囲によってのみ制限される。また、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明する目的でのみ使用され、限定することを意図しないことが理解されるべきである。
【0075】
前述の説明は、その関連する実施形態と共に、説明の目的だけのために提示されている。それは網羅的ではなく、開示された詳細な形式に本発明を限定しない。当業者は、修正及び変形が、前述の教示に照らして可能であること、又は開示された実施形態を実践することから獲得され得ることを、前述の説明から理解できる。例えば、記載されたステップは、議論されたのと同一の順序で、又は同じ程度の分離で実行される必要はない。同様に、同一又は類似の目的を達成するために、必要に応じて様々なステップが省略され、繰り返され、又は組み合わされてもよい。したがって、本発明は、前述の実施形態に限定されず、その代わりに、添付の特許請求の範囲によって、その完全な均等の範囲に照らして規定される。
【0076】
前述の明細書において、添付図面を参照しながら、種々の好ましい実施形態について説明した。しかしながら、以下の特許請求の範囲に規定される本発明のより広い範囲から逸脱することなく、それらに対して様々な修正及び変更が行われてもよく、追加的な実施形態が実施されてもよいことは明らかであり得る。したがって、本明細書及び図面は、制限的な意味ではなく例示的な意味とみなされるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6