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▶ ブリストル−マイヤーズ スクイブ カンパニーの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-05-07
(45)【発行日】2025-05-15
(54)【発明の名称】ガレクチン-3の低分子阻害剤
(51)【国際特許分類】
   C07D 405/04 20060101AFI20250508BHJP
   A61K 31/4192 20060101ALI20250508BHJP
   A61K 31/496 20060101ALI20250508BHJP
   A61K 31/4995 20060101ALI20250508BHJP
   A61K 31/551 20060101ALI20250508BHJP
   A61P 1/00 20060101ALI20250508BHJP
   A61P 1/04 20060101ALI20250508BHJP
   A61P 1/16 20060101ALI20250508BHJP
   A61P 1/18 20060101ALI20250508BHJP
   A61P 3/10 20060101ALI20250508BHJP
   A61P 9/00 20060101ALI20250508BHJP
   A61P 9/10 20060101ALI20250508BHJP
   A61P 11/00 20060101ALI20250508BHJP
   A61P 13/02 20060101ALI20250508BHJP
   A61P 13/08 20060101ALI20250508BHJP
   A61P 13/10 20060101ALI20250508BHJP
   A61P 13/12 20060101ALI20250508BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20250508BHJP
   A61P 17/06 20060101ALI20250508BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20250508BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20250508BHJP
   A61P 27/02 20060101ALI20250508BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20250508BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20250508BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20250508BHJP
   A61P 35/04 20060101ALI20250508BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20250508BHJP
   C07D 405/14 20060101ALI20250508BHJP
   C07D 487/04 20060101ALI20250508BHJP
   C07D 487/08 20060101ALI20250508BHJP
【FI】
C07D405/04 CSP
A61K31/4192
A61K31/496
A61K31/4995
A61K31/551
A61P1/00
A61P1/04
A61P1/16
A61P1/18
A61P3/10
A61P9/00
A61P9/10
A61P11/00
A61P13/02
A61P13/08
A61P13/10
A61P13/12
A61P17/00
A61P17/06
A61P19/02
A61P25/00
A61P27/02
A61P29/00
A61P35/00
A61P35/02
A61P35/04
A61P43/00 105
A61P43/00 111
C07D405/14
C07D487/04 137
C07D487/08
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022568549
(86)(22)【出願日】2021-05-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-16
(86)【国際出願番号】 US2021031479
(87)【国際公開番号】W WO2021231243
(87)【国際公開日】2021-11-18
【審査請求日】2024-05-09
(31)【優先権主張番号】63/022,627
(32)【優先日】2020-05-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】391015708
【氏名又は名称】ブリストル-マイヤーズ スクイブ カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BRISTOL-MYERS SQUIBB COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100162684
【弁理士】
【氏名又は名称】呉 英燦
(74)【代理人】
【識別番号】100126778
【弁理士】
【氏名又は名称】品川 永敏
(72)【発明者】
【氏名】ジャラガム,プラサダ ラオ
(72)【発明者】
【氏名】ナラ,スシール ジェタナンド
(72)【発明者】
【氏名】パンダ,マノランジャン
(72)【発明者】
【氏名】ナテサン,ムルゲサン
(72)【発明者】
【氏名】デバステール,プラティク
【審査官】三木 寛
(56)【参考文献】
【文献】特表2020-519625(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
A61P
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】
[式中、
Ar1は、独立してフェニルまたはナフチルであり;ここで各環部分はシアノ、ハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、およびC1-4ハロアルコキシから選択される1~5個の置換基で置換され;
R1は、独立してH、C1-4アルキル、およびC1-4ハロアルキルから選択され;
R2は、独立して
【化2】
から選択され;
R3は、独立して-CH2OH、ハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、およびC1-4ハロアルコキシから選択され;
Ar2は、独立してフェニル、
【化3】
、および5~10個の環原子を含むヘテロアリールから選択され、ヘテロアリールの1~4個の環原子はそれぞれ独立してN、N(R4)、O、およびSから選択され;ここで各環部分は、OH、シアノ、ハロゲン、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルコキシ、N(C1-4アルキル)2、-SO2(C1-4アルキル)、-NHCO2(C1-4アルキル)、-NHSO2(C1-4アルキル)、-OPh、-OBn、C3-6シクロアルキル、およびフェニルから選択される0~4個の置換基で置換され、前記フェニルはシアノ、ハロゲン、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルコキシ、-NH2、-NH(C1-4アルキル)、および-N(C1-4アルキル)2から選択される0~1個の置換基で置換され;および
R4は、独立してHまたはC1-4アルキルである]
の化合物またはその医薬的に許容される塩。
【請求項2】
化合物が、式(Ia):
【化4】
である、請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩。
【請求項3】
式中、
R1が、独立してHまたはC1-4アルキルであり;
R2が、独立して
【化5】
から選択され;
R3が、独立して-CH2OHまたはC1-4アルキルであり;
Ar2が、独立してフェニル、
【化6】
および5~10個の環原子を含むヘテロアリールから選択され、ヘテロアリールの1~4個の環原子はそれぞれ独立してN、N(R4)、O、およびSから選択され;ここで各環部分は、OH、シアノ、ハロゲン、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルコキシ、N(C1-4アルキル)2、-SO2(C1-4アルキル)、-NHCO2(C1-4アルキル)、および-NHSO2(C1-4アルキル)から選択される0~4個の置換基で置換され;および
R4が、独立してHまたはC1-4アルキルである、請求項1または請求項2の化合物またはその医薬的に許容される塩。
【請求項4】
式中、R2が、独立して
【化7】
から選択される、請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩。
【請求項5】
式中、Ar2が、独立して
【化8】
から選択される、請求項1~4のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩。
【請求項6】
式中、R1が、独立してHまたはCH3である、請求項1~5のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩。
【請求項7】
下記の化合物1~42から選択される、請求項1の化合物またはその医薬的に許容される塩。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩、および1以上の医薬的に許容される担体を含む、組成物。
【請求項9】
臓器(肝臓、腎臓、肺、心臓、および皮膚を含む)の線維症、肝臓疾患および症状(急性肝炎、慢性肝炎、肝線維症、肝硬変、門脈圧亢進症、再生不全、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)、肝不全、および肝血流障害を含む)、細胞増殖性疾患、細胞増殖性がん、および細胞増殖性症状(固形腫瘍、固形腫瘍転移、血管線維腫、骨髄腫、多発性骨髄腫、カポジ肉腫、白血病、慢性リンパ性白血病(CLL))、およびがん細胞の浸潤転移を含む)、炎症性疾患および症状(乾癬、腎症、および肺炎を含む)、消化管疾患および症状(過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患(IBD)、および異常膵臓分泌を含む)、腎臓疾患および症状、尿路関連疾患および症状(良性前立腺肥大症または神経因性膀胱関連疾患、脊髄腫瘍、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、および糖尿病関連症状を含む)、下部尿路疾患および症状(下部尿路閉塞を含む)、下部尿路の炎症性疾患および症状(排尿障害および頻尿を含む)、膵臓疾患および症状、異常血管形成関連疾患および症状(動脈閉塞症を含む)、強皮症、脳関連疾患および症状(脳梗塞および脳出血を含む)、神経障害性疼痛および末梢性ニューロパチー、眼疾患および症状(加齢黄斑変性症(AMD)、糖尿病性網膜症、増殖性硝子体網膜症(PVR)、瘢痕性類天疱瘡、および緑内障濾過手術後瘢痕を含む)を治療するための薬剤であって、請求項1~7のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩を含む、薬剤。
【請求項10】
疾患または症状が、腎線維症、肺線維症、肝線維症、動脈性線維症、または全身性硬化症である、請求項9の薬剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年5月11日出願の米国仮出願番号第63/022,627号に対する優先権を主張するものであって、その全てを参照により本明細書に組み込むものである。
【背景技術】
【0002】
ガレクチン-3(Gal-3)は、約30KDaのβ-ガラクトシド結合レクチン(Cell 76: 597-598)であり、炎症および繊維症過程の調整に関与している(Immunological Reviews 230: 160-171)。炎症および繊維症が制御されていない状態では、Gal-3は、線維芽細胞増殖および形質転換を促進し、コラーゲン産生を仲介する(Circulation 110:3121-3128)。
【0003】
Gal-3は、多くの細胞部位(例えば細胞質、核、および細胞表面)に局在する。また、Gal-3は、マクロファージおよび単球を中心に様々な細胞から血流中に分泌される(J Pharmacol Exp Ther 351:336-343)。多数の臓器(例えば肺(Am J. Respir. Crit. Care Med. 185: 537-546)、肝臓(PNAS 103:5060-5065)および腎臓(Am. J. Pathol. 172:288-298))での繊維症進行にGal-3が関与することを支持する文献において、複数の証拠が存在する。また、Gal-3は、心不全のバイオマーカーとしても知られており、Gal-3の調節が心不全の治療に利用できる可能性があることが示されている(Curr. Heart Fail. Rep. 7:1-8)。Gal-3は、血管新生、アポトーシス経路、および転移経路において重大な役割を果たす細胞増殖および分化に関与している(Galectin-3C: Human Lectin for Treatment of Cancer. ACS Symposium Series, Vol. 1115. Chapter 12, 195-23)ため、Gal-3の調節が、がんの治療に用いられ得る。近年、Gal-3抑制剤を免疫療法と組み合わせて用いると、良好な効果が得られることが証明された(Galectin Therapeutics. Press Release, February 7, 2017)。
【0004】
複数の文献および特許出願では、抗線維化剤として研究されているGal-3の合成抑制剤が記載されている。そのような研究の最近の例として、WO2005113568、WO2005113569、WO2014067986、WO2017080973、WO2016120403、US20140099319およびWO2018209255がある。
【0005】
(本発明の詳細)
本開示は、Gal-3を阻害する本発明の化合物に関するものであり、医薬的に許容される塩、当該化合物を含む組成物、ならびに当該化合物および組成物の使用および製造方法を含む。
【0006】
第1態様において、本発明は、とりわけ、式(I):
【化1】
[式中、
Ar1は、独立してフェニルまたはナフチルであり;ここで各環部分はシアノ、ハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、およびC1-4ハロアルコキシから選択される1~5個の置換基で置換され;
R1は、独立してH、C1-4アルキル、およびC1-4ハロアルキルから選択され;
R2は、独立して
【化2】
から選択され;
R3は、独立して-CH2OH、ハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、およびC1-4ハロアルコキシから選択され;
Ar2は、独立して、フェニル、
【化3】
、および5~10個の環原子を含むヘテロアリールから選択され、ヘテロアリールの1~4個の環原子はそれぞれ独立してN、N(R4)、O、およびSから選択され;ここで各環部分は、OH、シアノ、ハロゲン、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルコキシ、N(C1-4アルキル)2、-SO2(C1-4アルキル)、-NHCO2(C1-4アルキル)、-NHSO2(C1-4アルキル)、-OPh、-OBn、C3-6シクロアルキル、およびフェニルから選択される0~4個の置換基で置換され、前記フェニルはシアノ、ハロゲン、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルコキシ、-NH2、-NH(C1-4アルキル)、および-N(C1-4アルキル)2から選択される0~1個の置換基で置換され;および
R4は、独立してHまたはC1-4アルキルである]
の化合物またはその医薬的に許容される塩を提供する。
【0007】
第1態様の範囲内の第2態様において、化合物は、式(Ia):
【化4】
の化合物またはその医薬的に許容される塩である。
【0008】
第1または第2態様の範囲内の第3態様において、化合物は、式(I)または(Ia)、またはその医薬的に許容される塩であって、式中、
R1が、独立してHまたはC1-4アルキルであり;
R2が、独立して
【化5】
から選択され;
R3が、独立して-CH2OHまたはC1-4アルキルであり;
Ar2が、独立してフェニル、
【化6】
、および5~10個の環原子を含むヘテロアリールから選択され、ヘテロアリールの1~4個の環原子はそれぞれ独立してN、N(R4)、O、およびSから選択され;ここで各環部分は、OH、シアノ、ハロゲン、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルコキシ、N(C1-4アルキル)2、-SO2(C1-4アルキル)、-NHCO2(C1-4アルキル)、および-NHSO2(C1-4アルキル)から選択される0~4個の置換基で置換され;および
R4が、独立してHまたはC1-4アルキルである。
【0009】
第1~第3態様の範囲内の第4態様において、式中、R2が、独立して
【化7】
から選択される。
【0010】
第1~第4態様の範囲内の第5態様において、式中、Ar2が、独立して
から選択される。
【0011】
第1~第5態様の範囲内の第6態様において、式中、R1が、独立してHまたはCH3である。
【0012】
第1~第6態様の範囲内の別の態様において、式中、R1が、Hである。
【0013】
第1~第6態様の範囲内の別の態様において、式中、R1が、CH3である。
【0014】
別の態様において、本発明は、例示された実施例またはその医薬的に許容される塩から選択される化合物を提供する。
【0015】
別の態様において、本発明は、例示された実施例1~42またはその医薬的に許容される塩から選択される化合物を提供する。
【0016】
特に断りのない限り、上記の用語は以下の意味を持つ。「アルキル」は、1~6個の炭素を有する直鎖または分岐鎖アルキル基を意味する。「シクロアルキル」は、3~7個の炭素を有する単環を意味する。炭化水素部分の用語(例えばアルコキシ)は、1~6個の炭素を有する炭化水素部分の直鎖および分岐鎖異性体を含む。「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードを含む。「ハロアルキル」および「ハロアルコキシ」は、モノハロゲンから過ハロゲンの全てのハロゲン化異性体を含む。「アリール」は、5~12個の炭素原子を有し、1個または両方の環が芳香族である単環または二環芳香環システムを意味する。アリール基の代表例には、以下に限らないが、インダニル、インデニル、ナフチル、フェニル、およびテトラヒドロナフチルが挙げられる。「ヘテロアリール」は、窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1~5個のヘテロ原子を有する、5~7員の単環または8~11員の二環芳香環システムを意味する。結合位置が明記されていない場合、当該分野の専門家によって理解されるいずれかの適当な位置で結合が起こり得る。置換基および結合パターンの組み合わせは、当該分野の専門家によって理解される安定な化合物を生じるもののみである。括弧および複数の括弧でくくられた用語は、当業者に対して結合関係を明確にすることを目的としている。例えば、((R)アルキル)のような用語は、置換基Rでさらに置換されたアルキル置換基を意味する。
【0017】
本発明は、該化合物の全ての医薬的に許容される塩形態が含まれる。医薬的に許容される塩とは、対イオンが化合物の生理活性または毒性に有意に寄与せず、したがって薬理学的同等物として機能するものである。これらの塩は、市販の試薬を用いた一般的な有機化学技術に従って製造することができる。アニオン塩形態の一部として、酢酸塩、アシストレート、ベシル酸塩、臭化物塩、塩化物塩、クエン酸塩、フマル酸塩、グルクロン酸塩、臭化水素塩、塩酸塩、ヨウ化水素酸塩、ヨウ化物塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メシル酸塩、硝酸塩、パモ酸塩、リン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩、およびキシナホ酸塩が挙げられる。カチオン塩形態の一部として、アンモニウム塩、アルミニウム塩、ベンザチン塩、ビスマス塩、カルシウム塩、コリン塩、ジエチルアミン塩、ジエタノールアミン塩、リチウム塩、マグネシウム塩、メグルミン塩、4-フェニルシクロヘキシルアミン塩、ピペラジン塩、カリウム塩、ナトリウム塩、トロメタミン塩、および亜鉛塩が挙げられる。
【0018】
本発明の化合物の一部は、立体異性体の形態で存在する。本発明は、エナンチオマーおよびジアステレオマーを含む、化合物の全ての立体異性体の形態を包含する。立体異性体を製造および分離する方法は、当該分野で公知である。本発明は、該化合物の全ての互変異性体形態を含む。本発明は、アトロプ異性体および回転異性体を含む。
【0019】
本発明は、本発明の化合物に含まれる原子の全ての同位体を含むことを意図する。同位体には、原子番号が同一であるが質量数が異なる原子が含まれる。一般的な例として、以下に限定されないが、水素の同位体には重水素およびトリチウムが含まれる。炭素の同位体には13Cおよび14Cが含まれる。同位体で標識された本発明の化合物は、一般に当業者に公知の従来の技法、または本明細書に記載されたものと類似の方法によって、他で用いられる非標識試薬の代わりに適当な同位体標識試薬を用いて製造することができる。そのような化合物は、例えば、生物活性の決定における標準物質および試薬として、様々な潜在的用途を有しうる。安定な同位体の場合、そのような化合物は、生物学的、薬理学的、または薬物動態学的特性を有利に修飾させる能力を有しうる。
【0020】
生物学的方法
Gal-3 ELISAアッセイ
使用するもの:
1. コーティング緩衝液: リン酸緩衝食塩水(1x)-PBS
この溶液は、Sigma Aldrichから購入したPBS(カタログ番号: P3813-5x10Pak)の1パックを1LのMilli-Q水に溶解して調製した。
2. アシアロフェツイン: 胎児ウシ血清由来、タイプII、Sigma Aldrich(カタログ番号: A1908-50MG)
3. 胎児ウシ血清: Invitrogen(カタログ番号: 26400-044-500mL)
4. Tween-20: Sigma Aldrich(カタログ番号: P1379-250mL)
5. OptEIA酵素試薬ストレプトアビジン-HRP: BD(カタログ番号: 554066)
6. 硫酸: Sigma Aldrich(カタログ番号: 25,810-5)
7. パラホルムアルデヒド: Sigma Aldrich(カタログ番号: P6148-500G)
8. TMB基質: BD Biosciences(カタログ番号: 555214)
9. ビオチン標識hGal-3-A 0.82mg/mLストック溶液(28.6kDa、28.6713μM): プロテオミクスグループにより室内合成
この溶液は、滴定に用いた。
10. TD-139(EXT-001109-01-001): 低分子室内合成
これは、hGal-3正規化結合アッセイにおいて低分子スクリーニングの内部標準として用いた。
【0021】
A.プロトコール
a. プレートのコーティング:
濃度15nMのASFを1xPBSで調製し、プレートマップに従って96ウェル平底nuncプレート(Nuncイムノプレート、Maxisorp、カタログ番号: 439454)に注入し、トップシールで密封後、終夜4℃でインキュベートした。
b.プレートの固定およびブロッキング:
アッセイの日、コーティング溶液を除去し、プレートに100μLの2%パラホルムアルデヒド溶液を加えて固定し、37℃で30分間インキュベートした。300μLの洗浄用緩衝液(0.05%Tween-20含有PBS)で3回洗浄し、脱水乾燥し、ブロッキングに移った。10%FBSでプレートをブロッキングし、1時間室温でインキュベートした。その後、プレートを300μLの洗浄用緩衝液(0.05%Tween-20含有PBS)で3回洗浄した。
【0022】
B.インキュベーション:
洗浄したプレートを脱水乾燥後、100μLの試験化合物を、プレートマップで明示した様々な濃度で(濃度15nMのヒトガレクチン-3(hGal-3)またはマウスガレクチン-3(mGal-3)を1時間室温で予めインキュベート済みの)プレートに加えた。データの正確性および再現性を保証するためにプレート複数枚に対して行った。
これらのプレートを室温で1時間インキュベートし、洗浄用緩衝液で5回洗浄し、脱水乾燥し、100μLのストレプトアビジンHRP(1:1000希釈)を加え、1時間室温でインキュベートし、洗浄用緩衝液で7回洗浄した。
【0023】
C.検出:
洗浄したプレートを脱水乾燥後、100μLのTMB基質を各ウェルに加え、15分室温でインキュベートした。その後、反応を2N硫酸で停止させ、プレートをSpectraMax(450nm)で読み込んだ。
【0024】
結果:
コントロールの平均値で正規化後、コントロールウェルに対して得られた出力値(OD)をプロットし、プログラム化合物の50%阻害濃度の常用対数値(Log IC50)を分析した。
【0025】
まとめ:
プログラム化合物のIC50値を報告書に示した(Curve masterのコンパイルによるエクセル形式で添付)。コントロールプレートTD-139では、hGal-3およびmGal-3はそれぞれ10.3nMおよび108.12nMのIC50値であった。同じものを片対数グラフにプロットした。
【0026】
(医薬組成物および使用法)
本発明の化合物は、Gal-3を抑制する。したがって、本発明の別の態様は、治療上有効量の本発明の化合物またはその医薬的に許容される塩、および医薬的に許容される担体を含む医薬組成物である。
【0027】
本発明の別の態様は、臓器(例えば肝臓、腎臓、肺、心臓および皮膚)の線維症、肝臓疾患および病状(例えば急性肝炎、慢性肝炎、肝線維症、肝硬変、門脈圧亢進症、肝再生不全、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)、肝機能低下、および肝血流障害)、細胞増殖性疾患、およびがん疾患(例えば固形腫瘍、固形腫瘍転移、血管線維腫、骨髄腫、多発性骨髄腫、カポジ肉腫、白血病、慢性リンパ性白血病(CLL)およびがん細胞の浸潤転移)、炎症性疾患および病状(例えば乾癬、腎症、および肺炎)、消化管疾患および病状(例えば過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患(IBD)、および異常膵液分泌)、腎臓疾患および病状、尿路関連疾患および病状(例えば良性前立腺肥大症、または神経因性膀胱関連疾患、脊髄腫瘍、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄、および糖尿病関連症状)、下部尿路疾患および病状(例えば下部尿路閉塞)、下部尿路炎症性疾患および病状(例えば排尿障害および頻尿)、膵臓疾患および病状、血管形成異常関連疾患および病状(例えば動脈閉塞症)、強皮症、脳関連疾患および病状(例えば脳梗塞および脳出血)、神経障害性疼痛および末梢神経障害、眼疾患および病状(例えば加齢黄斑変性症(AMD)、糖尿病性網膜症、増殖性硝子体網膜症(PVR)、瘢痕性類天疱瘡、および緑内障濾過手術瘢痕)から選択される疾患または病状に罹患している患者を、本発明の化合物で治療する方法である。
【0028】
本発明の別の態様は、腎線維症、肺線維症、肝線維症、動脈線維症および全身性硬化症を治療する方法であって、患者に本発明の化合物を投与することを特徴とする方法である。
【0029】
本発明の別の態様は、臓器(例えば肝臓、腎臓、肺、心臓および皮膚)の線維症を治療する方法であって、患者に本発明の化合物を投与することを特徴とする方法である。
【0030】
本発明の別の態様は、肝臓の疾患および病状(例えば急性肝炎、慢性肝炎、肝線維症、肝硬変、門脈圧亢進症、肝再生不全、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)、肝機能不全、および肝血流障害)を治療する方法であって、患者に本発明の化合物を投与することを特徴とする方法である。
【0031】
本発明の別の態様は、細胞増殖性疾患、およびがん疾患(例えば固形腫瘍、固形腫瘍の転移、血管線維腫、骨髄腫、多発性骨髄腫、カポジ肉腫、白血病、慢性リンパ性白血病(CLL)およびがん細胞の浸潤転移)を治療する方法であって、患者に本発明の化合物を投与することを特徴とする方法である。
【0032】
本発明の別の態様は、炎症性疾患および病状(例えば乾癬、腎症、および肺炎)を治療する方法であって、患者に本発明の化合物を投与することを特徴とする方法である。
【0033】
本発明の別の態様は、消化管の疾患および病状(例えば過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患(IBD)、および膵臓分泌異常)を治療する方法であって、患者に本発明の化合物を投与することを特徴とする方法である。
【0034】
本発明の別の態様は、腎臓の疾患および病状を治療する方法であって、患者に本発明の化合物を投与することを特徴とする方法である。
【0035】
本発明の別の態様は、尿路関連の疾患および病状(例えば良性前立腺肥大症、または神経因性膀胱、脊髄腫瘍、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症に関する症状、および糖尿病に由来する症状)を治療する方法であって、患者に本発明の化合物を投与することを特徴とする方法である。
【0036】
本発明の別の態様は、下部尿路の疾患および病状(例えば下部尿路閉塞)、下部尿路の炎症性疾患および病状(例えば排尿障害および頻尿)を治療する方法であって、患者に本発明の化合物を投与することを特徴とする方法である。
【0037】
本発明の別の態様は、膵臓の疾患および病状を治療する方法であって、患者に本発明の化合物を投与することを特徴とする方法である。
【0038】
本発明の別の態様は、血管形成異常関連の疾患および病状(例えば動脈閉塞症)を治療する方法であって、患者に本発明の化合物を投与することを特徴とする方法である。
【0039】
本発明の別の態様は、脳関連疾患および病状(例えば脳梗塞および脳出血)を治療する方法であって、患者に本発明の化合物を投与することを特徴とする方法である。
【0040】
本発明の別の態様は、神経障害性疼痛および末梢神経障害を治療する方法であって、患者に本発明の化合物を投与することを特徴とする方法である。
【0041】
本発明の別の態様は、眼疾患および病状(例えば加齢黄斑変性症(AMD)、糖尿病網膜症、増殖性硝子体網膜症(PVR)、瘢痕性類天疱瘡、および緑内障濾過手術瘢痕)を治療する方法であって、患者に本発明の化合物を投与することを特徴とする方法である。
【0042】
本発明の化合物は、Gal-3が関係する病状の治療および/または予防に使用され得る。
【0043】
本発明の化合物は、Gal-3の生理活性の抑制が有用である病状(例えばGal-3受容体が関与する疾患)、Gal-3の生理活性の抑制が疾患の病因または病理に関与するか、または疾患の少なくとも1つの症状に関連する、病状の治療および/または予防薬の製造に使用され得る。
【0044】
本発明の化合物は、単体、本発明の他の化合物との組み合わせ、または1個以上、好ましくは1~2個の他の薬剤との組み合わせで用いられ得る。
【0045】
「治療上有効量」は、痛みの分野の専門家によって理解される有意な改善を、患者に提供するために必要な薬剤量を意味する。
【0046】
「患者」は、痛みに苦しむ人であり、その分野の専門家によって治療にふさわしいと理解される人を意味する。
【0047】
「治療」、「セラピー」、「レジメン」、およびこの分野の専門家に理解される関連用語が用いられる。
【0048】
本発明の化合物は、一般に、治療上有効量の本発明の化合物またはその医薬的に許容される塩、および医薬的に許容される担体を含む医薬組成物として提供され、従来の賦形剤を含み得る。治療上有効量とは、患者の有意な改善を得るのに必要な量である。医薬的に許容される担体とは、許容される安全性プロファイルを有する従来既知の担体である。組成物は、一般的な固体および液体形態(例えばカプセル、錠剤、ロゼンジ、および粉末ならびに液体懸濁液、シロップ、エリキシル剤、および溶液など)を全て包含する。組成物は、一般的な製剤技術を用いて製造され、従来の賦形剤(例えば結合剤および湿潤剤)およびビークル(例えば水およびアルコール)は、一般に組成物に用いられる。例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences、17th edition、Mack Publishing Company、Easton、PA(1985)を参照のこと。
【0049】
固形組成物は、通常、投与量あたり約1~1000mgの有効成分を有する投与単位および組成物で製剤化されるのが好ましい。投薬量の一部の例として1mg、10mg、100mg、250mg、500mg、および1000mgがある。一般に、他の抗レトロウイルス薬は、臨床的に使用される種類の薬剤に類似の単位範囲で存在する。それは、一般に0.25~1000mg/ユニットである。
【0050】
液体組成物は、通常、単位投与範囲で存在する。一般に、液体組成物は、1~100mg/mLの投与単位範囲となり得る。投薬量の一部の例として1mg/mL、10mg/mL、25mg/mL、50mg/mL、および100mg/mLがある。
【0051】
本発明は、従来の投与方法を全て包含するが、経口および非経口の方法が好ましい。一般に、投薬レジメンは、臨床的に用いられる他の薬剤に類似する。一般に、一日量は、1-100mg/kg(体重)である。一般に、化合物は、より経口的であり、より非経口的でないものが求められている。しかしながら、特定の投薬レジメンは通常の医学的判断に従って医師が決定する。
【0052】
(化学的メソッド)
本開示が前述の実例に限定されないこと、および本開示の不可欠な特性から離れることなく他の特定の形態で具現化され得ることは当業者に明白である。それ故、実施例は、あらゆる点で限定ではなく例示として、前述の実施例よりむしろ本請求項に対する参考として考慮されるべきであり、それ故、意味および請求項の等価な範囲内の全ての変更が包含されることが意図される。
【0053】
(セクションA)
LCMS分析は、Waters TUVおよびSQ質量分析計を取り付けたWaters Acquity UPLCシステム(カラム: BEH C18 2.1x50mm; 移動相A: 0.05%TFA水溶液; 移動相B: アセトニトリル(0.05%TFA含有); グラジエント: 2~98%Bで1.6分かけて溶出; 流速: 0.8mL/分)で行った。
HPLC分析は、SPD-10AV UV検出器を取り付けたShimadzu LC10-AT HPLCシステム(カラム: YMC S5 Combiscreen ODS 4.6x50mm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(0.1%TFA含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(0.1%TFA含有); グラジエント: 0~100%Bで40分かけて溶出し、次いで100%Bで1分間溶出; 流速: 1mL/分)で行った。
分取HPLC精製は、SPD 20 UV検出器を取り付けたShimadzu LC-8分取HPLCシステムを用いて行った。詳細な条件は実験方法に記載する。
【0054】
製造方法
各実施例および中間体で報告した分析LC-MS/HPLC保持時間には、以下の一般的な分析LCMS/HPLC条件の1つを用いる。
LCMS条件:
方法A: カラム: Ascentis Express C18(50x2.1mm)、2.7μm; 移動相A: 5:95
アセトニトリル:水(10mM NH4OAc含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(10mM NH4OAc含有); 温度: 50℃; グラジエント: 0~100%Bで3分かけて溶出
方法B: カラム: Ascentis Express C18(50x2.1mm)、2.7μm; 移動相A: 5:95 アセトニトリル:水(0.1%TFA含有); 移動相B: 95:5 アセトニトリル:水(0.1%TFA含有); 温度:50℃; グラジエント:0~100%Bで3分かけて溶出; 流速: 1.1mL/分
方法C: カラム: KINETEX-XB-C18(75X3mm; 2.6μm); 移動相A: 10mM NH4COOH水溶液:ACN(98:02); 移動相B: 10mM NH4COOH水溶液:ACN(02:98); グラジエント=20~100%Bで4分かけて溶出; 流速: 1.1mL/分; 検出: UV(254nm)
方法D: カラム: Waters Acquity UPLC BEH C18(2.1x50mm)、1.7μ; 移動相A: 0.1%TFA水溶液; 移動相B: 0.1%TFA/アセトニトリル; グラジエント=20~90%Bで1.1分かけて溶出後、次いで90%Bで0.6分間溶出; 温度: 50℃; 流速: 0.7mL/分; 検出: UV(220nm)
方法E: カラム: Waters Acquity UPLC BEH C18(2.1x50mm)1.7μ、移動相A: 5mM NH4OAc、アセトニトリル(95:5); 移動相B: 5mM NH4OAc: アセトニトリル(5:95)、グラジエント=20~90%Bで1.1分かけて溶出後、次いで90%Bで0.6分間溶出; 温度: 50℃; 流速: 0.7mL/分; 検出: UV(220nm)
方法F: カラム: ZORBAX SB-C18(50 X 4.6mm; 5.0μm); 移動相A: 10mM NH4COOH水溶液:ACN(98:02); 移動相B: 10mM NH4COOH水溶液:ACN(02:98); グラジエント=30~100%Bで4分かけて溶出; 流速: 1.5mL/分; 検出: UV(254nm)
方法G: カラム: Gemini nx-C18(50 X 4.6mm; 5μm); 移動相A: 10mM NH4COOH水溶液:ACN(98:02); 移動相B: 10mM NH4COOH水溶液:ACN(2:98); グラジエント=30~100%Bで4分かけて溶出; 流速: 1.5mL/分; 検出: UV(254nm)
【0055】
分取HPLC条件:
方法A: カラム: Waters XBridge C18、19 x 150mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 10mM酢酸アンモニウム; 移動相B: アセトニトリル; グラジエント: 15~50%でB20分かけて溶出後、次いで100%Bで5分間溶出; 流速: 15mL/分
方法B: カラム: X-Bridge Phenyl、250 x 19mm ID、5μ; 移動相A: 10mM NH4OAc水溶液; 移動相B: アセトニトリル; グラジエント: 0~100%Bで18分かけて溶出し、次いで100%Bで5分間溶出; 流速: 17mL/分
方法C: カラム: Sunfire C18、150 x 19mm ID、5μ; 移動相A: 10mM NH4OAc水溶液; 移動相B: アセトニトリル; グラジエント: 0~100%Bで18分かけて溶出し、次いで100%Bで5分間溶出; 流速: 17mL/分
方法D: Waters XBridge C18、19 x 150mm、粒子径: 5μm; 移動相A: 0.1%トリフルオロ酢酸; 移動相B: アセトニトリル; グラジエント: 8~32%Bで25分かけて溶出し、次いで100%Bで5分間溶出; 流速: 15mL/分
方法E: カラム: Inertsil ODS、150 x 4.6mm、5μ; 移動相A: 10mM NH4OAc水溶液; 移動相B: アセトニトリル; グラジエント: 0~100%Bで18分かけて溶出し、次いで100%Bで5分間溶出; 流速: 17mL/分
方法F: カラム: Kinetex C18(250 * 21.2 ID)、5μm; 移動相A: 10mM NH4OAc水溶液; 移動相B: アセトニトリル; グラジエント: 0~100%Bで13分かけて溶出し、次いで100%Bで5分間溶出; 流速: 17mL/分
【0056】
カルボン酸中間体の合成:
【化8】
【0057】
ステップ1: (2R,3R,4S,5R,6R)-メチル3,4,5-トリヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボキシレートの合成
β-D-ガラクトースペンタアセテートから文献の方法に従って合成した(文献: Synthesis, 2007, 6, 845-852および本明細書で引用されている参考文献)。
【0058】
ステップ2: (2S,4aR,6R,7R,8R,8aR)-メチル7,8-ジヒドロキシ-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-カルボキシレートの合成
p-トルエンスルホン酸一水和物(1.199g、6.30mmol)をAr雰囲気下、室温で(2R,3R,4S,5R,6R)-メチル3,4,5-トリヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボキシレート(29g、90mmol)およびベンズアルデヒドジメチルアセタール(33.8mL、225mmol)/アセトニトリル(563mL)の撹拌懸濁液に加え、Arで3回脱気し、2分間ソニケーションを行った。次いで、この反応混合物を室温で4時間撹拌し、TEA(5.77mL、41.4mmol)でクエンチし、10分間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗製生成物を得た。これをシリカゲルクロマトグラフィー(50~100%のEtOAc/n-ヘキサン)で精製し、表題化合物(16.3g、52.5mmol、58%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz、クロロホルム-d): δ ppm 7.53-7.49(m, 2H), 7.40-7.36(m, 3H), 5.57(s, 1H), 4.39(dd, J=12.5, 1.5Hz, 1H), 4.28(dd, J=4.0, 1.0Hz, 1H), 4.15-4.05(m, 2H), 3.87-3.84(m, 4H), 3.73(td, J=9.0, 4.0Hz, 1H), 3.56(q, J=1.5Hz, 1H), 3.24(d, J=2.5Hz, 1H), 2.63(d, J=8.5Hz, 1H)
【0059】
ステップ3: (2S,4aR,6R,7S,8S,8aS)-メチル-7-アセトキシ-2-フェニル-8-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)ヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-カルボキシレートの合成
(2S,4aR,6R,7R,8R,8aR)-メチル7,8-ジヒドロキシ-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-カルボキシレート(17.3g、55.8mmol)/DCM(180mL)の溶液に、ピリジン(18.04mL、223mmol)を-15℃で加え、混合物を10分間撹拌した。トリフル酸無水物(8.48mL、50.2mmol)をアルゴン雰囲気下、15分かけて滴下して加え、混合物を-15℃で1時間撹拌した。この反応混合物を2時間かけて室温に戻し、塩化アセチル(4.76mL、66.9mmol)を0℃で加え、室温に加温し、10時間撹拌した。DCM(300mL)を加え、溶液を0.7N HCl(150mL)、飽和炭酸水素ナトリウム(2x100mL)および食塩水で洗浄し、有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧除去し、シリカゲルクロマトグラフィー(30~80%EtOAc/n-ヘキサン)で精製し、表題化合物を白色固体として得た(14g、28.9mmol、52%); 1H NMR(400MHz、クロロホルム-d): δ ppm 7.53(dd, J=7.4, 2.1Hz, 2H), 7.44-7.36(m, 3H), 5.64(d, J=9.9Hz, 1H), 5.60(s, 1H), 5.00(dd, J=9.9, 3.6Hz, 1H), 4.53(d, J=3.6Hz, 1H), 4.42(dd, J=12.8, 1.5Hz, 1H), 4.08(dd, J=12.8, 1.5Hz, 1H), 4.03(d, J=9.9Hz, 1H), 3.77(s, 3H), 3.59(d, J=1.0Hz, 1H), 2.10(s, 3H)
【0060】
ステップ4: (2S,4aR,6R,7R,8R,8aR)-メチル-7-アセトキシ-8-ヒドロキシ-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-カルボキシレートの合成
(2S,4aR,6R,7S,8S,8aS)-メチル-7-アセトキシ-2-フェニル-8-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)ヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-カルボキシレート(32g、66.1mmol)/DMF(320mL)の溶液に、テトラブチルアンモニウム硝酸塩(50.3g、165mmol)を加え、アルゴンで2回置換し、混合物を50℃で6時間加熱した。次いでこの反応混合物をEtOAc(500mL)で希釈し、水(4 x 200mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(60~100%EtOAc/n-ヘキサン)で精製し、表題化合物を黄色固体として得た(15g、42.6mmol、64%); 1H NMR(400MHz、クロロホルム-d): δ ppm 7.55-7.51(m, 2H), 7.42-7.36(m, 3H), 5.55(s, 1H), 5.39(dd, J=10.3, 2.8Hz, 1H), 4.45(d, J=10.3Hz, 1H), 4.37(dd, J=12.8, 1.5Hz, 1H), 4.23(t, J=3.1Hz, 1H), 4.16-4.13(m, 1H), 4.05(dd, J=12.8, 2.0Hz, 1H), 3.79(d, J=1.5Hz, 1H), 3.75(s, 3H), 2.10(s, 3H)
【0061】
ステップ5: (2S,4aR,6R,7S,8R,8aS)-メチル-7-アセトキシ-2-フェニル-8-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)ヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-カルボキシレートの合成
(2S,4aR,6R,7R,8R,8aR)-メチル7-アセトキシ-8-ヒドロキシ-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-カルボキシレート(2.3g、6.53mmol)/DCM(20mL)の溶液に、ピリジン(2.112mL、26.1mmol)を加え、混合物を-15℃に冷却し、続いてトリフル酸無水物(1.654mL、9.79mmol)をアルゴン雰囲気下で滴下して加え、-15℃で1時間撹拌した。この反応混合物を室温に加温し、2時間撹拌した。次いでこの反応混合物をDCM(200mL)で希釈し、0.7N塩酸(50mL)、NaHCO3水溶液(2x50mL)、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧除去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(30~80%EtOAc/n-ヘキサン)で精製し、表題化合物を固体として得た(1.2g、2.477mmol、38%); 1H NMR(400MHz、クロロホルム-d): δ ppm 7.54-7.49(m, 2H), 7.43-7.38(m, 3H), 5.60(s, 1H), 5.54(dd, J=10.5, 3.0Hz, 1H), 5.28(t, J=3.3Hz, 1H), 4.43-4.37(m, 2H), 4.30(dd, J=3.5, 1.0Hz, 1H), 4.11(dd, J=12.8, 1.5Hz, 1H), 3.80(s, 3H), 3.78(d, J=1.5Hz, 1H), 2.10(s, 3H)
【0062】
ステップ6: (2S,4aR,6R,7R,8S,8aR)-メチル-7-アセトキシ-8-アジド-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-カルボキシレートの合成
(2S,4aR,6R,7S,8R,8aS)-メチル-7-アセトキシ-2-フェニル-8-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)ヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-カルボキシレート(1.8g、41.3mmol)/DMF(18mL)の溶液に、テトラブチルアンモニウムアジド(3.17g、11.15mmol)を一度に加えた。この混合物をArで置換し、50℃で5時間加熱し、EtOAc(200mL)で希釈し、水(3x100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(50~90%EtOAc/n-ヘキサン)で精製し、表題化合物を灰白色固体として得た(1.2g、3.18mmol、86%)。LC-MS[M+18]+=395.2、(方法C: tR=2.37分); 1H NMR(300MHz、クロロホルム-d): δ ppm 7.53(dd, J=7.2, 2.3Hz, 2H), 7.42-7.33(m, 3H), 5.60(s, 1H), 5.58-5.51(m, 1H), 4.40-4.33(m, 2H), 4.06(dd, J=12.7, 1.7Hz, 1H), 3.99(d, J=9.8Hz, 1H), 3.76(s, 3H), 3.50(s, 1H), 3.41(dd, J=10.4, 3.2Hz, 1H), 2.11(s, 3H)
【0063】
ステップ7: (4aR,6R,7R,8S,8aR)-メチル7-アセトキシ-8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-カルボキシレートの合成
(4aR,6R,7R,8S,8aR)-メチル7-アセトキシ-8-アジド-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-カルボキシレート(1.2g、3.18mmol)/DMF(50mL)および水(10.00mL)の溶液に、1-エチニル-3-フルオロベンゼン(1.146g、9.54mmol)、アスコルビン酸ナトリウム(0.693g、3.50mmol)および硫酸銅(II)五水和物(0.715g、2.86mmol)を順に加えた。反応混合物を窒素で10分間脱気し、80℃で1時間加熱した。この反応混合物を室温に冷却し、水(60mL)およびDCM(50mL)で希釈し、1時間撹拌した。反応混合物をセライト濾過し、DCM(100mL)で洗浄し、濾液を回収した。有機層を分離し、水層をDCM(2 x 100mL)で再抽出し、有機層をあわせて水(400mL)、食塩水(100mL)で洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。得られた粗製残渣にジエチルエーテルを加え、固体をブフナー漏斗で濾過し、表題化合物(1.1g、2.211mmol、69.5%収率)を白色固体になるまで1時間乾燥させた。LCMS[M+H]+=498.2、(方法C: tR=2.71分); 1H NMR(400MHz、CDCl3): δ ppm 8.07(s, 1H), 7.54-7.50(m, 2H), 7.48-7.35(m, 6H), 7.05-6.99(m, 1H), 5.90(dd, J=11.1, 9.6Hz, 1H), 5.52(s, 1H), 5.21(dd, J=11.1, 3.4Hz, 1H), 4.51-4.47(m, 2H), 4.23(d, J=9.5Hz, 1H), 4.12(dd, J=12.8, 1.8Hz, 1H), 3.81(s, 3H), 3.80-3.78(m, 1H), 1.87(s, 3H)
【0064】
ステップ8: (4aR,6R,7R,8R,8aR)-8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-7-ヒドロキシ-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-カルボン酸の合成
(4aR,6R,7R,8S,8aR)-メチル7-アセトキシ-8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-カルボキシレート(2g、4.02mmol)/テトラヒドロフラン(20mL)および水(10mL)の撹拌溶液に、水酸化リチウム(0.48g、20.10mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。反応が完了したことをLCMSで確認後、テトラヒドロフランを減圧除去し、得られた残渣を水(100mL)で希釈し、1.5N塩酸を用いてpH約2~3に調整した。沈殿した固体を濾過し、水で洗浄し、減圧乾燥し、表題化合物を得た(1.8g、定量)。LCMS[M+H]+=442.2、(方法C: tR=3.31分); 1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δ ppm 8.46(s, 1H), 7.56(dt, J=10.2, 2.2Hz, 2H), 7.49-7.40(m, 3H), 7.37-7.30(m, 3H), 7.09(td, J=8.4, 2.3Hz, 1H), 5.56(s, 1H), 5.12(dd, J=10.5, 3.5Hz, 1H), 4.62(t, J=10.0Hz, 1H), 4.54(d, J=3.5Hz, 1H), 4.37(d, J=12.5Hz, 1H), 4.18(dd, J=12.5, 1.5Hz, 1H), 4.06(d, J=9.5Hz, 1H), 3.89(s, 1H)
【0065】
C2-メトキシカルボン酸中間体の合成:
【化9】
【0066】
ステップ1: (4aR,6R,7R,8R,8aR)-メチル8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-7-ヒドロキシ-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-カルボキシレートの合成
(4aR,6R,7R,8R,8aR)-8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-7-ヒドロキシ-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-カルボン酸(1.55g、3.51mmol)/DMF(10mL)の撹拌溶液に、K2CO3(4.85g、35.1mmol)、続いてMeI(1.976mL、31.6mmol)を加え、室温で16時間撹拌した。LCMSで反応が完了したことを確認後、反応を氷水(100mL)でクエンチし、10分間撹拌した。得られた固体を濾過し、水で洗浄し、減圧乾燥し、表題化合物を灰白色固体として得た(1.45g、91%)。LCMS[M+H]+=456.2、(方法F: tR=1.95分); 1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δ ppm 8.41(s, 1H), 7.58(d, J=8.0Hz, 1H), 7.55-7.50(m, 1H), 7.47-7.40(m, 3H), 7.37-7.32(m, 3H), 7.07(td, J=8.3, 2.5Hz, 1H), 5.56(s, 1H), 5.11(dd, J=11.0, 3.5Hz, 1H), 4.68-4.61(m, 1H), 4.53(d, J=2.5Hz, 1H), 4.32-4.26(m, 1H), 4.20-4.13(m, 2H), 3.89(s, 1H), 3.82(s, 3H)
【0067】
ステップ2: (4aR,6R,7R,8R,8aR)-メチル8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-7-メトキシ-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-カルボキシレートの合成
(4aR,6R,7R,8R,8aR)-メチル8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-7-ヒドロキシ-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-カルボキシレート(1.45g、3.18mmol)/DMF(20mL)の撹拌溶液に、4A MS(1g)を加え、10分間室温で撹拌した。次いで、酸化銀(3.69g、15.92mmol)およびMeI(0.1mL、15.92mmol)を順に加え、室温で16時間撹拌した。反応物をセライト濾過し、過剰のDCM(20mL)で洗浄し、濾液を減圧濃縮し、(4aR,6R,7R,8R,8aR)-メチル8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-7-メトキシ-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-カルボキシレートを灰白色固体として得た(1.3g、87%)。これを精製せずにそのまま次のステップに用いた。LCMS[M+H]+=470.2、(方法F: tR=2.15分); 1H NMR(400MHz、MeOH-d4) δ ppm 8.59(s, 1H), 7.62-7.58(m, 1H), 7.55(dt, J=10.0, 2.0Hz, 1H), 7.50-7.42(m, 3H), 7.40-7.35(m, 3H), 7.08(td, J=8.4, 2.3Hz, 1H), 5.58(s, 1H), 5.19(dd, J=10.5, 3.5Hz, 1H), 4.50(d, J=2.5Hz, 1H), 4.47-4.43(m, 1H), 4.29(dd, J=12.8, 1.8Hz, 1H), 4.19-4.13(m, 2H), 3.87(s, 1H), 3.84(s, 3H), 3.12(s, 3H)
【0068】
ステップ3: (4aR,6R,7R,8R,8aR)-8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-7-メトキシ-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-カルボン酸の合成
(4aR,6R,7R,8R,8aR)-メチル8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-7-メトキシ-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-カルボキシレート(1.3g、2.8mmol)/テトラヒドロフラン(50mL)および水(50mL)の撹拌溶液に、水酸化リチウム(0.33g、13.85mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応が完了したことをLCMSで確認後、溶媒を減圧除去した。次いで得られた残渣を水(100mL)で希釈し、1.5N塩酸を用いてpHを約2~3に調整した。沈殿した固体を濾過し、水で洗浄し、減圧乾燥し、表題化合物を灰白色固体として得た(1.1g、85%)。LCMS[M+H]+=456.2、(方法F: tR=0.64分); 1H NMR(400MHz、MeOH-d4) δ ppm 8.58(s, 1H), 7.61(d, J=6.5Hz, 1H), 7.55(dd, J=10.0, 2.5Hz, 1H), 7.50-7.41(m, 3H), 7.36(d, J=3.5Hz, 3H), 7.11-7.04(m, 1H), 5.58(s, 1H), 5.16(dd, J=11.0, 3.5Hz, 1H), 4.50(d, J=3.0Hz, 1H), 4.42-4.35(m, 1H), 4.34-4.29(m, 1H), 4.16(dd, J=12.8, 1.8Hz, 1H), 4.06(d, J=9.0Hz, 1H), 3.84(s, 1H), 3.18(s, 3H)
【0069】
認可済みカルボン酸: 2-((4aR,6S,7R,8R,8aR)-8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-7-ヒドロキシ-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-イル)酢酸の合成
【化10】
【0070】
ステップ1: (4aR,6S,7R,8R,8aR)-8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-6-(ヒドロキシメチル)-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-7-オールの合成
(4aR,6R,7R,8S,8aR)-メチル7-アセトキシ-8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-カルボキシレート(2g、4.02mmol)/テトラヒドロフラン(100mL)の撹拌溶液に、Ar雰囲気下、0℃でLiBH4(6.03mL、12.06mmol、2M、THF溶液)を滴下して加え、室温に加温し、終夜撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、飽和NH4Cl(50mL)でクエンチし、EtOAc(3X200mL)で抽出し、有機抽出物を合わせて水(100mL)、食塩水(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧除去し、粗製生成物を得た。これをフラッシュクロマトグラフィー(10~20%MeOH/CHCl3)で精製し、(4aR,6S,7R,8R,8aR)-8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-6-(ヒドロキシメチル)-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-7-オール(1.5g、3.51mmol、87%収率)を灰白色固体として得た。LC/MS [M+H]+=428.2、(方法C: tR=2.665分)
【0071】
ステップ2: ((4aR,6S,7R,8R,8aR)-8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-7-ヒドロキシ-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-イル)メチル4-メチルベンゼンスルホネートの合成
(4aR,6S,7R,8R,8aR)-8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-6-(ヒドロキシメチル)-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-7-オール(1.0g、2.340mmol)/DCM(25mL)の撹拌溶液に、N2下、0℃でTEA(1.0mL、7.02mmol)、塩化トシル(0.491g、2.57mmol)および触媒量のDMAP(~15mg)を順に加えた。この反応混合物を室温に加温し、終夜撹拌した。次いで反応混合物をDCM(3X100mL)で抽出し、水(100mL)、食塩水(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧除去し、粗製生成物を得た。これをフラッシュクロマトグラフィー(40~65%EtOAc/ヘキサン)で精製し、((4aR,6S,7R,8R,8aR)-8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-7-ヒドロキシ-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-イル)メチル4-メチルベンゼンスルホネート(1.05g、1.805mmol、77%収率)を灰白色固体として得た。LC/MS [M+H]+=582.1(方法C: tR=3.35分); 1H NMR(300MHz、クロロホルム-d)δppm 8.02(s, 1H), 7.85(d, J=8.7Hz, 2H), 7.54-7.30(m, 10H), 7.07-6.97(m, 1H), 5.50(s, 1H), 5.00(dd, J=10.6, 3.4Hz, 1H), 4.54-4.39(m, 3H), 4.32(dd, J=12.7, 1.3Hz, 1H), 4.09-4.01(m, 1H), 3.80-3.72(m, 1H), 3.69(d, J=1.1Hz, 1H), 3.32(d, J=5.3Hz, 1H), 2.44(s, 3H)
【0072】
ステップ3: 2-((4aR,6S,7R,8R,8aR)-8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-7-ヒドロキシ-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-イル)アセトニトリル
((4aR,6S,7R,8R,8aR)-8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-7-ヒドロキシ-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-イル)メチル4-メチルベンゼンスルホネート(0.9g、1.547mmol)/DMSO(20mL)の撹拌溶液に、KCN(1.00g、15.47mmol)を加え、70℃で終夜加熱した。反応混合物を室温に冷却し、EtOAc(3X150mL)で抽出し、水(100mL)、食塩水(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧除去し、粗製生成物を得た。これをフラッシュクロマトグラフィー(60~80%EtOAc/ヘキサン)で精製し、2-((4aR,6S,7R,8R,8aR)-8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-7-ヒドロキシ-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-イル)アセトニトリル(0.49g、1.123mmol、73%収率)を灰白色固体として得た。LC/MS [M+H]+=437.1(方法C: tR=2.675分); 1H NMR(300MHz、クロロホルム-d)δppm 8.02(s, 1H), 7.52-7.31(m, 8H), 7.09-6.97(m, 1H), 5.53(s, 1H), 5.01(dd, J=10.2, 3.0Hz, 1H), 4.50-4.42(m, 2H), 4.38-4.29(m, 1H), 4.12(dd, J=12.5, 1.5Hz, 1H), 3.93(d, J=4.9Hz, 1H), 3.90-3.78(m, 2H), 3.09(dd, J=17.0, 3.4Hz, 1H), 2.88(dd, J=17.0, 7.6Hz, 1H)
【0073】
ステップ4: 2-((4aR,6S,7R,8R,8aR)-8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-7-ヒドロキシ-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-イル)酢酸の合成
バイアル(10mL)に2-((4aR,6S,7R,8R,8aR)-8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-7-ヒドロキシ-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-イル)アセトニトリル(0.24g、0.550mmol)、EtOH(4mL)、KOH水溶液(6N、2.75mL、16.50mmol)を加え、バイアルを密封した。次いで混合物を100℃で終夜加熱し、反応混合物を室温に冷却し、溶媒を減圧除去し、粗製残渣を得た。得られた粗製残渣を1.5N塩酸(5mL)で中和し、EtOAc(3X75mL)で抽出し、有機抽出物を合わせて水、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧除去し、2-((4aR,6S,7R,8R,8aR)-8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-7-ヒドロキシ-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-イル)酢酸(0.21g、0.461mmol、84%収率)を淡黄色固体として得た。これを精製せずにそのまま次のステップに用いた。LC/MS [M+H]+=456.3(方法D: tR=1.05分); 1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δppm 8.41(s, 1H), 7.71-7.41(m, 3H), 7.39-7.32(m, 5H), 7.18-7.00(m, 1H), 5.56(s, 1H), 5.06(dd, J=10.5, 3.5Hz, 1H), 4.52(d, J=3.0Hz, 1H), 4.32-4.12(m, 3H), 4.00(td, J=9.2, 2.8Hz, 1H), 3.82(d, J=1.5Hz, 1H), 3.00(dd, J=15.8, 2.8Hz, 1H), 2.61(dd, J=16.1, 9.0Hz, 1H)
【0074】
実施例1: ((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)(4-(4-ヒドロキシフェニル)ピペラジン-1-イル)メタノンの合成
【化11】
(2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボン酸(50mg、0.142mmol)/DMF(2mL)の撹拌溶液に、4-(ピペラジン-1-イル)フェノール(63.1mg、0.354mmol)、DIPEA(0.25mL、1.42mmol)およびHATU(81mg、2.12mol)を室温で順に加え、終夜撹拌した。この反応混合物を減圧濃縮し、粗製残渣を得た。得られた粗製生成物を分取HPLC[方法B]で精製し、実施例1を灰白色固体として得た(5mg、0.068mmol、48.2%収率)。LCMS[M+H]+=514.2[tR=1.054分、方法B]および[tR=1.688分、方法B]; 1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δ ppm 8.54(s, 1H), 7.73-7.67(m, 1H), 7.63(ddd, J=10.0, 2.5, 1.5Hz, 1H), 7.48-7.46(m, 1H), 7.14-7.05(m, 1H), 6.96-6.86(m, 2H), 6.79-6.70(m, 2H), 4.94(dd, J=11.0, 3.0Hz, 1H), 4.73(dd, J=10.8, 9.3Hz, 1H), 4.43(d, J=9.0Hz, 1H), 4.16(d, J=3.0Hz, 1H), 3.95-3.86(m, 3H), 3.84-3.70(m, 4H), 3.18-3.05(m, 4H); hGal3 IC50=0.35μM
【0075】
表1の実施例を実施例1aおよび1bと同様の方法で、合成手順において4-(ピペラジン-1-イル)フェノールを適当なアセチレンに置き換えて製造した。
【表1】
【0076】
実施例7: ((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)(4-(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)ピペラジン-1-イル)メタノンの合成
【化12】
【0077】
ステップ1: 2-メチル-4-(ピペラジン-1-イル)フェノールの合成
4-アミノ-2-メチルフェノール(0.5g、4.06mmol)/スルホラン(5mL)の撹拌溶液に、ビス(2-クロロエチル)アミン(0.634g、4.47mmol)を加え、150℃で16時間加熱した。次いでこの反応混合物を室温に冷却し、アセトン(35mL)で希釈し、1時間撹拌した。反応混合物を濾過し、残渣を真空乾燥し、2-メチル-4-(ピペラジン-1-イル)フェノール(500mg、64.1%)を黒色固体として得た。LCMS[M+H]+=193.2[方法C、tR=0.546分]
【0078】
ステップ2: ((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)(4-(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)ピペラジン-1-イル)メタノンの合成
2-メチル-4-(ピペラジン-1-イル)フェノール(10.88mg、0.057mmol)および(2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボン酸(0.02g、0.057mmol)を用いて、実施例1に記載の方法と同様に製造した。粗製物質を分取HPLC(方法B)で精製し、実施例2(6.6mg、0.013mmol、22.10%収率)を得た。LCMS[M+H]+=528.3[方法C、tR=1.085分]; 1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δ ppm 8.55(s, 1H), 7.73-7.60(m, 2H), 7.48-7.42(m, 1H), 7.15-7.05(m, 1H), 6.82(s, 1H), 6.75-6.66(m, 2H), 4.92(dd, J=10.8, 2.8Hz, 1H), 4.72(dd, J=10.8, 9.2Hz, 1H, 1H), 4.43(d, J=9.2Hz, 1H), 4.16(d, J=2.8Hz, 1H), 3.96-3.71(m, 7H), 3.08-3.00(m, 4H), 2.19(s, 3H); hGal3 IC50=0.27μM
【0079】
実施例8: N-(6-(4-((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボニル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)メタンスルホンアミドの合成
【化13】
【0080】
ステップ1: tert-ブチル4-(5-ニトロピリジン-2-イル)ピペラジン-1-カルボキシレートの合成
2-ブロモ-5-ニトロピリジン(1.0g、4.93mmol)/DMSO(10mL)の撹拌溶液に、炭酸カリウム(1.362g、9.85mmol)、tert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(1.376g、7.39mmol)およびTBAI(0.182g、0.493mmol)を順に室温で加え、70℃で12時間加熱した。この反応混合物を室温に冷却し、セライト濾過し、EtOAc(30mL)で洗浄した。次いで濾液を水、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧濃縮し、粗製化合物を得た。得られた粗製残渣をフラッシュクロマトグラフィー(0~50%EtOAc/石油エーテル)で精製し、tert-ブチル4-(5-ニトロピリジン-2-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1.2g、3.89mmol、79%収率)を灰白色固体として得た。LC/MS[M+H]+=309.1、tR=2.66分(方法C)
【0081】
ステップ2: tert-ブチル4-(5-アミノピリジン-2-イル)ピペラジン-1-カルボキシレートの合成
tert-ブチル4-(5-ニトロピリジン-2-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.5g、1.622mmol)/MeOH:EtOAc(8mL、1:1)の脱気した撹拌溶液に、N2下でPd/C(0.863g、0.811mmol)を加え、H2雰囲気下、周囲温度で5時間撹拌した。この反応混合物をセライト濾過し、MeOH(20mL)で洗浄し、濾液を減圧濃縮し、tert-ブチル4-(5-アミノピリジン-2-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.4g、1.437mmol、89%収率)を無色液体として得た。これを精製せずにそのまま次のステップに用いた。LC/MS [M+H]+=279.2(方法C: tR=1.66分)
【0082】
ステップ3: tert-ブチル4-(5-(メチルスルホンアミド)ピリジン-2-イル)ピペラジン-1-カルボキシレートの合成
tert-ブチル4-(5-アミノピリジン-2-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.2g、0.719mmol)/DCM(5mL)の氷冷した撹拌溶液に、窒素雰囲気下、DIPEA(0.251mL、1.437mmol)およびメシルクロリド(0.056mL、0.719mmol)を順に加え、室温に加温し、2時間撹拌した。この反応混合物をDCM(2X30mL)で抽出し、水、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、溶媒を減圧除去し、tert-ブチル4-(5-(メチルスルホンアミド)ピリジン-2-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.2g、0.561mmol、78%収率)を無色液体として得た。これをさらに精製せずにそのまま用いた。LC/MS [M+H]+=357.4(方法E: tR=1.05分)
【0083】
ステップ4: N-(6-(ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)メタンスルホンアミドの合成
tert-ブチル4-(5-(メチルスルホンアミド)ピリジン-2-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.15g、0.421mmol)/DCM(4mL)の撹拌溶液に、HClジオキサン溶液(4N、0.526mL、2.104mmol)を0℃で加え、室温に加温し、2時間撹拌した。次いで溶媒を減圧除去し、ペンタンでトリチュレートし、N-(6-(ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)メタンスルホンアミド(80mg、0.312mmol、74.2%収率)を灰白色固体として得た。これを精製せずにそのまま次のステップに用いた。LC/MS [M+H]+=257.3(方法E: tR=0.45分)
【0084】
ステップ5: N-(6-(4-((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボニル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)メタンスルホンアミドの合成
N-(6-(ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)メタンスルホンアミド(29.0mg、0.113mmol)および(2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボン酸(20mg、0.057mmol)を用いて、実施例1に記載の方法と同様に製造した。得られた粗製生成物を分取HPLC[方法B]で精製し、実施例8(0.6mg、1.014μmol、1.8%収率)を得た。LCMS[M+H]+=592.0[方法A、tR =1.19分]; 1H NMR(400MHz、MeOH-d4)d=8.53(s, 1H), 8.08(d, J=2.8Hz, 1H), 7.72-7.65(m, 1H), 7.64-7.59(m, 1H), 7.58-7.51(m, 1H), 7.50-7.41(m, 1H), 7.11-7.03(m, 1H), 6.91-6.84(m, 1H), 4.96(dd, J=10.8, 2.8Hz, 1H), 4.76-4.74(m, 1H), 4.45(d, J=9.2Hz, 1H), 4.17(d, J=2.8Hz, 1H), 3.93-3.61(m, 11H), 2.93(s, 3H); hGal3 IC50=0.76μM
【0085】
実施例9: 5-(4-((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボニル)ピペラジン-1-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-オンの合成
【化14】
【0086】
ステップ1: tert-ブチル4-(3,4-ジニトロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの合成
4-フルオロ-1,2-ジニトロベンゼン(1g、5.37mmol)およびtert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(1.0g、5.37mmol)/DMF(5mL)の溶液に、K2CO3(0.89g、6.45mmol)を加え、反応混合物を室温で30分間撹拌した。この反応混合物を氷冷水に注ぎ、15分間撹拌した。沈殿した固体を濾過し、過剰の水で洗浄し、減圧乾燥し、tert-ブチル4-(3,4-ジニトロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートを黄色固体として得た(1.85g、93%収率)。LC/MS [M+18]+=369.9(方法C: tR=3.54 分); 1H NMR(400MHz、クロロホルム-d)δ ppm 8.03(d, J=9.0Hz, 1H), 6.92(d, J=3.0Hz, 1H), 6.88(dd, J=9.5, 3.0Hz, 1H), 3.66-3.60(m, 4H), 3.50-3.44(m, 4H), 1.49(s, 9H)
【0087】
ステップ2: tert-ブチル4-(3,4-ジアミノフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの合成
tert-ブチル4-(3,4-ジニトロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.85g、2.41mmol)/MeOH(100mL)の溶液を密封可能な水素フラスコにチャージし、溶液を真空状態にし、窒素ガスでパージした。これに窒素雰囲気下、10%Pd/炭素(1.3g、1.206mmol)を加え、大気圧の水素雰囲気下で16時間撹拌した。この反応混合物をセライト濾過し、セライト上の残渣をMeOH(3 x 30mL)で完全に濯ぎ、濾液を合わせて減圧濃縮し、tert-ブチル4-(3,4-ジアミノフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(471mg、61%)を得た。これをさらに精製せずに次のステップにそのまま用いた。LC/MS [M+H]+=292.5(方法C: tR=2.022分); 1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ ppm 6.40(d, J=8.0Hz, 1H), 6.23(d, J=2.5Hz, 1H), 6.04(dd, J=8.0, 2.5Hz, 1H), 4.39(s, 2H), 4.04(s, 2H), 3.44-3.38(m, 4H), 2.83-2.78(m, 4H), 1.42(s, 9H)
【0088】
ステップ3: tert-ブチル4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)ピペラジン-1-カルボキシレートの合成
tert-ブチル4-(3,4-ジアミノフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(100mg、0.34mmol)/テトラヒドロフラン(5mL)の溶液に、CDI(58.2mg、0.36mmol)を加え、この反応混合物を60℃で16時間加熱し、室温に冷却し、溶媒を減圧除去し、ジエチルエーテルでトリチュレートし、tert-ブチル4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)ピペラジン-1-カルボキシレートを暗褐色固体として得た(45mg、40%収率)。これを精製せずにそのまま次のステップに用いた。LC/MS[M+H]+=319.2(方法C: tR=2.13分); 1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ ppm 10.43(s, 1H), 10.30(s, 1H), 6.78(d, J=8.5Hz, 1H), 6.59-6.52(m, 2H), 3.48-3.39(m, 4H), 2.83-2.78(m, 4H), 1.42(s, 9H)
【0089】
ステップ4: 5-(ピペラジン-1-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-オン塩酸塩の合成
tert-ブチル4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(30mg、0.09mmol)を用いて、実施例8のステップ4に記載の方法と同様に製造した。得られた残渣のペンタンを用いた再結晶で、5-(ピペラジン-1-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-オン塩酸塩(24mg、70%)を灰白色固体として得た。LC/MS [M+H]+=219.1(方法C: tR=0.40分)
【0090】
ステップ5: 5-(4-((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボニル)ピペラジン-1-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-オンの合成
5-(ピペラジン-1-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-オン塩酸塩(28mg、0.11mmol)および(2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボン酸(20mg、0.06mmol)を用いて、実施例1に記載の方法と同様に製造した。得られた粗製生成物を分取HPLC[方法A]で精製し、実施例9を褐色固体として得た(11.5mg、36%収率)。LCMS[M+H]+=554.2; LCMS条件: 方法A、tR=1.085分; 1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δ ppm 8.54(s, 1H), 7.70(d, J=7.8Hz, 1H), 7.63(d, J=9.8Hz, 1H), 7.51-7.44(m, 1H), 7.12-7.07(m, 1H), 6.99-6.93(m, 1H), 6.82-6.76(m, 2H), 4.95(dd, J=10.8, 2.9Hz, 1H), 4.77-4.70(m, 1H), 4.44(d, J=9.0Hz, 1H), 4.17(d, J=2.8Hz, 1H), 3.94-3.88(m, 3H), 3.87-3.82(m, 2H), 3.81-3.71(m, 2H), 3.18-3.09(m, 4H); hGal3 IC50=0.39μM
【0091】
実施例10: 6-(4-((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボニル)ピペラジン-1-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-オンの合成
【化15】
【0092】
ステップ1: tert-ブチル4-(3-ヒドロキシ-4-ニトロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの合成
5-フルオロ-2-ニトロフェノール(0.5g、3.18mmol)/DMF(5mL)の溶液に、tert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(1.186g、6.37mmol)およびK2CO3(0.880g、6.37mmol)を室温で順に加え、80℃で終夜加熱した。この反応混合物を室温に冷却し、氷冷水でクエンチし、EtOAc(3X50mL)で抽出した。有機抽出物を合わせて水、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮し、粗製残渣を得た。得られた粗製残渣をフラッシュクロマトグラフィー(24g、シリカゲル、溶出: 60-80%EtOAc/n-ヘキサン)で精製し、tert-ブチル4-(3-ヒドロキシ-4-ニトロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.8g、2.474mmol、78%収率)を黄色固体として得た。LC/MS [M+18]+=346.4(方法E: tR=1.39分)
【0093】
ステップ2: tert-ブチル4-(4-アミノ-3-ヒドロキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの合成
tert-ブチル4-(3-ヒドロキシ-4-ニトロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(200mg、0.62mmol)/EtOAc(20mL)の脱気した撹拌溶液に、窒素雰囲気下、10%Pd/C(132mg、0.12mmol)を加え、次いでH2雰囲気下、周囲温度で2時間撹拌した。この反応混合物をセライト濾過し、EtOAc(40mL)で洗浄し、濾液を減圧濃縮し、tert-ブチル4-(4-アミノ-3-ヒドロキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートを濃赤紫色の固体として得た(170mg、94%)。これを精製せずにそのまま次のステップに用いた。1H NMR(300MHz、DMSO-d6)δ ppm 6.49(d, J=8.3Hz, 1H), 6.35(d, J=2.6Hz, 1H), 6.21(dd, J=8.3, 2.6Hz, 1H), 3.39(d, J=4.5Hz, 4H), 2.83-2.75(m, 4H), 1.41-1.35(s, 9H)
【0094】
ステップ3: tert-ブチル4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロベンゾ[d]オキサゾール-6-イル)ピペラジン-1-カルボキシレートの合成
tert-ブチル4-(4-アミノ-3-ヒドロキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(80mg、0.27mmol)を用いて、実施例9のステップ3に記載の方法と同様に製造し、得られた粗製生成物をフラッシュクロマトグラフィー(0~60%EtOAc/n-ヘキサン)で精製し、tert-ブチル4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロベンゾ[d]オキサゾール-6-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(60mg、42%収率)を得た。LC/MS [M+H]+=320.2(方法C: tR=2.113分); 1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ ppm 11.34(s, 1H), 6.99(s, 1H), 6.94(d, J=8.3Hz, 1H), 6.74(dd, J=8.5, 2.1Hz, 1H), 3.49-3.40(m, 4H), 3.06-2.96(m, 4H), 1.41(s, 9H)
【0095】
ステップ4: 6-(ピペラジン-1-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-オン・TFA塩の合成
tert-ブチル4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロベンゾ[d]オキサゾール-6-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(20mg、0.06mmol)/DCM(1mL)の溶液に、トリフルオロ酢酸(1mL、12.98mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。次いで溶媒を減圧除去し、ペンタンでトリチュレートし、6-(ピペラジン-1-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-オン・TFA塩(18mg、86%収率)を濃赤紫色の固体として得た。LC/MS[M+H]+=220(方法F: tR=2.020分、ELSD検出器)
【0096】
ステップ5: 6-(4-((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボニル)ピペラジン-1-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-オンの合成
6-(ピペラジン-1-イル)ベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-オン・TFA塩(16.9mg、0.05mmol)および(2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボン酸(15mg、0.04mmol)を用いて、実施例1に記載の方法と同様に製造した。得られた粗製生成物を分取HPLC(方法F)で精製し、実施例10を灰白色固体として得た(1.5mg、6%収率)。LCMS[M+H] +=555.2; LCMS条件: 方法F; tR=0.892分; 1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δ ppm 8.54(s, 1H), 7.72-7.67(m, 1H), 7.66-7.61(m, 1H), 7.48(m, 1H), 7.13-7.06(m, 1H), 7.02-6.98(m, 2H), 6.87(dd, J=8.5, 2.0Hz, 1H), 4.95(dd, J=11.0, 3.0Hz, 1H), 4.73(dd, J=10.8, 9.3Hz, 1H), 4.43(d, J=9.0Hz, 1H), 4.17(d, J=3.0Hz, 1H), 3.94-3.88(m, 3H), 3.87-3.82(m, 2H), 3.81-3.71(m, 2H), 3.24-3.12(m, 4H); hGal3 IC50=0.49μM
【0097】
実施例11: ((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-5-ヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)-3-メトキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)(4-(4-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)メタノンの合成
【化16】
(2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-5-ヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)-3-メトキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボン酸(20mg、0.054mmol)/DMF(2mL)の撹拌溶液に、DIPEA(0.1mL、0.544mmol)、HATU(51.8mg、0.136mmol)および1-(4-メトキシフェニル)ピペラジン(10.47mg、0.054mmol)を室温で順に加え、終夜撹拌した。溶媒を減圧除去し、粗製物を分取HPLC[方法A]で精製し、((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-5-ヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)-3-メトキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)(4-(4-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)メタノン(8.3mg、0.015mmol、28.1%収率)を得た。LCMS[M+H]+=542.1[tR=1.710分、方法A]; 1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δ ppm 8.70(s, 1H), 7.69(d, J=7.6Hz, 1H), 7.63(d, J=10.3Hz, 1H), 7.46(d, J=6.1Hz, 1H), 7.08(d, J=2.4Hz, 1H), 7.02-6.94(m, 2H), 6.88-6.82(m, 2H), 4.96(dd, J=10.4, 2.4Hz, 1H), 4.47-4.35(m, 2H), 4.10(d, J=2.7Hz, 1H), 3.93-3.82(m, 4H), 3.80-3.66(m, 6H), 3.17-3.06(m, 7H); hGal3 IC50=0.30μM
【0098】
実施例12: ((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-5-ヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)-3-メトキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)(4-(5-ヒドロキシピリジン-2-イル)ピペラジン-1-イル)メタノンの合成
【化17】
6-(ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-オール(9.76mg、0.054mmol)および(2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-5-ヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)-3-メトキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボン酸(20mg、0.054mmol)を用いて、実施例11に記載の方法と同様に製造した。得られた粗製生成物を分取HPLC[方法B]で精製し、実施例12(14.5mg、0.027mmol、50.4%収率)を灰白色固体として得た。LCMS[M+H]+=529.1[tR=1.326分、方法A]; 1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δ ppm 8.71(s, 1H), 7.79(d, J=2.8Hz, 1H), 7.70(d, J=7.6Hz, 1H), 7.64(d, J=10.3Hz, 1H), 7.51-7.45(m, 1H), 7.20-7.09(m, 2H), 6.82(d, J=8.8Hz, 1H), 5.00-4.94(m, 1H,水ピークと重複), 4.47-4.38(m, 2H), 4.11(d, J=2.7Hz, 1H), 3.93-3.67(m, 7H), 3.50-3.30(m, 4H), 3.12(s, 3H); hGal3 IC50=0.47μM
【0099】
実施例13: ((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-5-ヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)-3-メトキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)(4-(4-ヒドロキシフェニル)ピペラジン-1-イル)メタノンの合成
【化18】
【0100】
ステップ1: ((4aR,6R,7R,8R,8aR)-8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-7-メトキシ-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-イル)(4-(4-ヒドロキシフェニル)ピペラジン-1-イル)メタノンの合成
(4aR,6R,7R,8R,8aR)-8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-7-メトキシ-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-カルボン酸(60mg、0.132mmol)/DMF(1.5mL)の溶液に、DIPEA(0.069mL、0.395mmol)およびHATU(75mg、0.198mmol)を加え、5分間撹拌した。次いで4-(ピペラジン-1-イル)フェノール(23.48mg、0.132mmol)を加え、2時間室温で撹拌した。この反応混合物を氷冷水(20mL)でクエンチし、15分間撹拌した。得られた固体を濾過し、残渣を過剰の水で洗浄し、乾燥し、((4aR,6R,7R,8R,8aR)-8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-7-メトキシ-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-イル)(4-(4-ヒドロキシフェニル)ピペラジン-1-イル)メタノン(73mg、0.11mmol、80%収率)を灰白色固体として得た。LCMS[M+H]+=616.2、[tR=1.970分、方法F]
【0101】
ステップ2: ((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-5-ヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)-3-メトキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)(4-(4-ヒドロキシフェニル)ピペラジン-1-イル)メタノン
((4aR,6R,7R,8R,8aR)-8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-7-メトキシ-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-イル)(4-(4-ヒドロキシフェニル)ピペラジン-1-イル)メタノン(73mg、0.119mmol)を酢酸(70%水溶液、5mL)に懸濁し、70℃で16時間加熱した。この反応混合物を室温に冷却し、溶媒を減圧除去し、粗製残渣を得た。得られた粗製残渣を分取HPLC[方法B]で精製し、((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-5-ヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)-3-メトキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)(4-(4-ヒドロキシフェニル)ピペラジン-1-イル)メタノン(26mg、0.049mmol、41%収率)を得た。LCMS[M+H]+=528.2[tR=1.092分、方法F]; 1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δ ppm 8.73(s, 1H), 7.75-7.70(m, 1H), 7.69-7.63(m, 1H), 7.48(td, J=8.2, 5.8Hz, 1H), 7.14-7.07(m, 1H), 6.95-6.89(m, 2H), 6.78-6.72(m, 2H), 5.03-4.94(m, 1H), 4.49-4.40(m, 2H), 4.12(d, J=2.0Hz, 1H), 3.94-3.84(m, 4H), 3.83-3.69(m, 3H), 3.17-3.09(m, 5H), 3.08-3.03(m, 2H); hGal3 IC50=0.15μM
【0102】
表2の実施例を合成手順において4-(ピペラジン-1-イル)フェノールを適当なピペラジン部分と置き換えて、実施例13と同様の方法で製造した。
【表2】
【0103】
実施例18: 4-((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボニル)-N-(4-ヒドロキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキサミドの合成
【化19】
【0104】
ステップ1: tert-ブチル4-((4-(ベンジルオキシ)フェニル)カルバモイル)ピペラジン-1-カルボキシレートの合成
4-(ベンジルオキシ)アニリン(0.8g、4.02mmol)/DCM(10mL)の撹拌溶液に1,1'-カルボニルジイミダゾール(1.107g、6.83mmol)を加え、14時間室温で撹拌した。次いでtert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(1.271g、6.83mmol)を加え、さらに14時間撹拌した。反応混合物をDCM(20mL)で希釈し、セライト濾過し、過剰のDCMで洗浄した。濾液を水(2 X 50mL)、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧除去し、粗製生成物を得た。得られた粗製生成物をフラッシュクロマトグラフィー(20~60%EtOAc/ヘキサン)で精製し、tert-ブチル4-((4-(ベンジルオキシ)フェニル)カルバモイル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.24g、0.560mmol、14%収率)を薄茶色固体として得た。LC/MS [M+H]+=412.2(方法C: tR=2.88分); 1H NMR(400MHz、CDCl3): δ ppm 7.45-7.30(m, 5H), 7.27-7.21(m, 2H), 6.95-6.89(m, 2H), 6.21(s, 1H), 5.04(s, 2H), 3.53-3.44(m, 8H), 1.48(s, 9H)
【0105】
ステップ2: tert-ブチル4-((4-ヒドロキシフェニル)カルバモイル)ピペラジン-1-カルボキシレートの合成
tert-ブチル4-((4-(ベンジルオキシ)フェニル)カルバモイル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.15g、0.365mmol)/MeOH(5mL)の撹拌溶液に、Pd/C(10%/炭素、0.039g、0.036mmol)を加え、水素雰囲気下(~1atm)、2時間撹拌した。反応物セライト濾過し、過剰のMeOHで洗浄し、濾液を減圧濃縮し、tert-ブチル4-((4-ヒドロキシフェニル)カルバモイル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.07g、0.213mmol、58.6%収率)を白色固体として得た。これを精製せずにそのまま次のステップに用いた。LC/MS [M+H]+=322.2(方法C: tR=1.99分)
【0106】
ステップ3: N-(4-ヒドロキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキサミド・HClの合成
tert-ブチル4-((4-ヒドロキシフェニル)カルバモイル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.07g、0.218mmol)/DCM(1mL)の氷冷した撹拌溶液に、HClジオキサン溶液(4N、0.5mL、2.000mmol)を加え、2時間撹拌した。溶媒を減圧除去し、乾燥し、N-(4-ヒドロキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキサミド・HCl(0.04g、0.155mmol、71.3%収率)を淡黄色固体として得た。これを精製せずにそのまま次のステップに用いた。LC/MS [M+H]+=222.2(方法C: tR=0.38分)
【0107】
ステップ4: 4-((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボニル)-N-(4-ヒドロキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキサミドの合成
次いで(2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボン酸(0.02g、0.057mmol)/DMF(2mL)の撹拌溶液に、DIPEA(0.5mL、2.86mmol)、HATU(0.054g、0.142mmol)およびN-(4-ヒドロキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキサミド・HCl(0.029g、0.113mmol)を順に室温で加え、終夜撹拌した。溶媒を減圧除去し、粗製物を分取HPLC[方法B]で精製し、実施例18(8.3mg、0.015mmol、28.1%収率)を得た。LCMS[M+H]+=557.0、[tR=1.12分、方法A]; 1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δ ppm 8.54(s, 1H), 7.70-7.62(m, 2H), 7.50-7.45(m, 1H), 7.16-7.08(m, 3H), 6.72(d, J=8.8Hz, 2H), 4.93(dd, J=10.8, 2.7Hz, 1H), 4.72(dd, J=10.4, 9.6Hz, 1H), 4.39(d, J=9.2Hz, 1H), 4.14(d, J=2.9Hz, 1H), 3.92-3.87(m, 1H), 3.83-3.69(m, 6H), 3.62-3.51(m, 4H); hGal3 IC50=0.25μM
【0108】
実施例19: ((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)((1S,4S)-5-(4-メトキシフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)メタノンの合成
【化20】
【0109】
ステップ1: (1S,4S)-tert-ブチル5-(4-メトキシフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレートの合成
乾燥したバイアルに(1S,4S)-tert-ブチル2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(0.2g、1.009mmol)、1-ブロモ-4-メトキシベンゼン(0.283g、1.513mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(0.291g、3.03mmol)、BINAP(0.126g、0.202mmol)、トルエン(5mL)を加え、反応混合物を窒素で10分間脱気した。次いでPd2(dba)3(0.092g、0.101mmol)を加え、バイアルを密封し、100℃で終夜加熱した。この反応混合物を室温に冷却し、セライト濾過し、過剰量で洗浄し、濾液を減圧濃縮し、粗製残渣を得た。得られた粗製残渣をフラッシュクロマトグラフィー(45~65%EtOAc/n-ヘキサン)で精製し、(1S,4S)-tert-ブチル5-(4-メトキシフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(0.12g、0.394mmol、39.1%収率)を得た。LC/MS [M+H]+=305.1、tR=0.97分(方法D)
【0110】
ステップ2: (1S,4S)-2-(4-メトキシフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン・HClの合成
(1S,4S)-tert-ブチル5-(4-メトキシフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(0.11g、0.361mmol)/DCM(2mL)の氷冷した撹拌溶液に、HCl/ジオキサン(4M、0.903mL、3.61mmol)を加えた。この反応混合物を室温に加温し、2時間撹拌した。溶媒を減圧除去し、ジエチルエーテル(10mL)+MeOH(1mL)で洗浄し、乾燥し、(1S,4S)-2-(4-メトキシフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン・HCl(0.075g、0.312mmol、86%収率)を粘着性褐色固体として得た。LC/MS[M+H]+=205.5、tR=0.64分(方法E)
【0111】
ステップ3: ((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)((1S,4S)-5-(4-メトキシフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)メタノンの合成
(2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボン酸(0.015g、0.042mmol)/DMF(1.0mL)の撹拌溶液に、(1S,4S)-2-(4-メトキシフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン塩酸塩(0.020g、0.085mmol)、DIPEA(0.074mL、0.425mmol)およびHATU(0.040g、0.106mmol)を室温で順に加え、終夜撹拌した。溶媒を減圧除去し、粗製残渣を分取HPLC[方法A]で精製し、実施例19(0.075g、0.312mmol、86%収率)を得た。LC/MS [M+H]+=540.2、tR=1.81分(方法C); 1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δ ppm 8.65-8.31(m, 1H), 7.72-7.54(m, 2H), 7.51-7.41(m, 1H), 7.13-7.01(m, 1H), 6.88-6.76(m, 2H), 6.68-6.53(m, 2H), 5.10-4.87(m, 2H), 4.66-4.45(m, 2H), 4.32-4.03(m, 2H), 3.93-3.46(m, 9H), 3.19-3.07(m, 1H), 2.21-1.89(m, 2H); hGal3 IC50=0.25μM
【0112】
表3の実施例を1-ブロモ-4-メトキシベンゼンを適当なアリール臭化物に置き換えて、合成手順において実施例19と同様の方法で製造した。
【表3】
【0113】
実施例23: メチル(4-((1S,4S)-5-((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)フェニル)カルバメートの合成
【化21】
【0114】
ステップ1: (1S,4S)-tert-ブチル5-(4-ニトロフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレートの合成
(1S,4S)-tert-ブチル2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(1.405g、7.09mmol)/DMF(5mL)の撹拌溶液に、K2CO3(0.98g、7.09mmol)および1-フルオロ-4-ニトロベンゼン(0.5g、3.54mmol)を室温で順に加え、次いで80℃で終夜加熱した。この反応混合物を室温に冷却し、EtOAc(3X50mL)で抽出し、水、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮し、粗製残渣を得た。得られた粗製残渣をフラッシュクロマトグラフィー(45~65%EtOAc/n-ヘキサン)で精製し、(1S,4S)-tert-ブチル5-(4-ニトロフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(0.8g、2.505mmol、70.7%収率)を黄色固体として得た。LC/MS[M+H]+=320.1、tR=1.28分(方法E); 1H NMR(300MHz、クロロホルム-d)δ ppm 8.15(d, J=9.1Hz, 2H), 6.51(d, J=9.1Hz, 2H), 4.50-4.80(m, 2H), 3.61 (br d, J=9.1Hz, 1H), 3.27-3.54(m, 3H), 2.03 (br s, 2H), 1.46, 1.48*(s, 9H) (*回転異性体混合物)
【0115】
ステップ2: (1S,4S)-tert-ブチル5-(4-アミノフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレートの合成
(1S,4S)-tert-ブチル5-(4-ニトロフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(0.5g、1.566mmol)/THF:EtOH(1:1、20mL)の脱気溶液に、パラジウム/炭素(10%w/w、50%湿潤、0.17g、0.157mmol)を加え、水素雰囲気(~1atm)下、室温で12時間撹拌した。この反応混合物をセライト濾過し、過剰EtOAc/MeOH(1:1、30mL)で洗浄し、濾液を減圧濃縮し、(1S,4S)-tert-ブチル5-(4-アミノフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(0.4g、1.382mmol、88%収率)を灰白色固体として得た。LC/MS [M+H]+=290.1(方法E: tR=1.04分)
【0116】
ステップ3: (1S,4S)-tert-ブチル5-(4-((メトキシカルボニル)アミノ)フェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレートの合成
(1S,4S)-tert-ブチル5-(4-アミノフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(0.1g、0.346mmol)/DCM(3mL)の氷冷した撹拌溶液に、窒素雰囲気下、DIPEA(0.181mL、1.037mmol)およびクロロギ酸メチル(0.028mL、0.363mmol)を順に加え、室温に加温し、2時間撹拌した。次いでこの反応混合物をDCM(3X30mL)で抽出し、水(30mL)、食塩水(30mL)で洗浄した。有機抽出物を合わせて硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧除去し、粗製残渣を得た。得られた粗製残渣をフラッシュクロマトグラフィー(45~65%EtOAc/n-ヘキサン)で精製し、(1S,4S)-tert-ブチル5-(4-((メトキシカルボニル)アミノ)フェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(0.08g、0.230mmol、66.6%収率)を灰白色固体として得た。LC/MS [M+H]+=348.2(方法C: tR=2.465分)
【0117】
ステップ4: メチル(4-((1S,4S)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)フェニル)カルバメート塩酸塩の合成
(1S,4S)-tert-ブチル5-(4-((メトキシカルボニル)アミノ)フェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(0.05g、0.144mmol)/DCM(2mL)の氷冷した撹拌溶液に、4M HCl/ジオキサン(0.36mL、1.44mmol)を加えた。この反応混合物を室温に加温し、2時間撹拌した。溶媒を減圧除去し、乾燥し、メチル(4-((1S,4S)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)フェニル)カルバメート塩酸塩(0.035g、0.123mmol、86%収率)を灰白色固体として得た。LC/MS[M+H]+=248.1(方法E: tR=0.46分); 1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ ppm 9.18-9.55(m, 2H), 8.68-9.00(m, 1H), 7.24-7.33(m, 2H), 6.58-6.62(m, 2H), 4.54(s, 1H), 4.38-4.42(m, 1H), 3.62(s, 3H), 3.56-3.58(m, 1H), 3.21 (br d, J=10.5Hz, 2H), 3.08-3.16(m, 1H), 2.11 (br d, J=10.0Hz, 1H), 1.92 (br d, J=11.0Hz, 1H)
【0118】
ステップ5: メチル(4-((1S,4S)-5-((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)フェニル)カルバメートの合成
(2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボン酸(0.02g、0.057mmol)/DMF(1.0mL)の撹拌溶液に、メチル(4-((1S,4S)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)フェニル)カルバメート塩酸塩(0.032g、0.113mmol)、DIPEA(0.099mL、0.566mmol)およびHATU(0.054g、0.142mmol)を室温で順に加え、終夜撹拌した。溶媒を減圧除去し、粗製残渣を分取HPLC[方法A]で精製し、実施例23(0.012g、0.02mmol、36%収率)を得た。LC/MS[M+H]+=583.4、tR=1.14分(方法A); 1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δ ppm 8.59-8.44(m, 1H), 7.78-7.58(m, 2H), 7.55-7.41(m, 1H), 7.35-7.06(m, 3H), 6.75-6.54(m, 2H), 4.78-4.49(m, 3H), 4.42-4.04(m, 3H), 4.01-3.44(m, 10H), 2.26-1.95(m, 2H)(回転異性体混合物); hGal3 IC50=0.59μM
【0119】
実施例24: N-(4-((1S,4S)-5-((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
【化22】
【0120】
ステップ1: (1S,4S)-tert-ブチル5-(4-(メチルスルホンアミド)フェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレートの合成
(1S,4S)-tert-ブチル5-(4-アミノフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(120mg、0.42mmol)およびトリエチルアミン(0.07mL、0.5mmol)/DCM(10mL)の撹拌溶液に、塩化メシル(0.03mL、0.42mmol)を0℃で加え、室温に加温し、2時間撹拌した。この反応混合物をDCM(20mL)で抽出し、水(10mL)、食塩水(10mL)で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、減圧濃縮し、粗製残渣を得た。得られた粗製残渣をフラッシュクロマトグラフィー(0~50%EtOAc/n-ヘキサン)で精製し、(1S,4S)-tert-ブチル5-(4-(メチルスルホンアミド)フェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレートを褐色固体として得た(68mg、43%収率)。LC/MS [M+H]+=368.2(方法F: tR=1.788分); 1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ ppm 9.05(s, 1H), 7.06-7.03(d, J=8.8Hz, 2H), 6.62-6.55(d, J=9.2Hz, 2H), 4.48-4.37(m, 2H), 3.57-3.48(m, 1H), 3.29-3.15(m, 2H), 2.94(m, 1H), 2.84(s, 3H), 1.91(m, 2H), 1.39, 1.33(s, 9H)(回転異性体混合物)
【0121】
ステップ2: N-(4-((1S,4S)-2、5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)フェニル)メタンスルホンアミド塩酸塩の合成
(1S,4S)-tert-ブチル5-(4-(メチルスルホンアミド)フェニル)-2,5-ジアザビシクロ [2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(65mg、0.18mmol)を用いて実施例20のステップ4に記載の方法と同様に製造し、N-(4-((1S,4S)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)フェニル)メタンスルホンアミド塩酸塩(53.5mg、定量的)を灰白色固体として得た。これを精製せずに次のステップにそのまま用いた。LC/MS[M+H]+=268.2(方法C: tR=0.396分); 1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ ppm 9.14(s, 1H), 7.10(d, J=9.0Hz, 2H), 6.66-6.61(m, 2H), 4.59-4.41(m, 2H), 3.27-3.09(m, 4H), 2.85(s, 3H), 2.12(d, J=10.5Hz, 1H), 1.92(d, J=10.5Hz, 1H)
【0122】
ステップ3: N-(4-((1S,4S)-5-((4aR,6R,7R,8R,8aR)-8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-7-ヒドロキシ-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-カルボニル)-2,5-ジアザビシクロ [2.2.1]ヘプタン-2-イル)フェニル)メタン スルホンアミドの合成
N-(4-((1S,4S)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)フェニル)メタンスルホンアミド塩酸塩(37.9mg、0.125mmol)/DMF(3.0mL)の撹拌溶液に、DIPEA(0.2mL、1.133mmol)を加え、10分間撹拌した。次いで(2S,4aR,6R,7R,8R,8aR)-8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-7-ヒドロキシ-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-カルボン酸(50mg、0.113mmol)およびプロピルホスホン酸無水物(50%EtOAc溶液、0.44mL、0.680mmol)を順に加え、2時間室温で撹拌した。この反応混合物を氷冷水でクエンチし、10%MeOH/DCM(4X20mL)で抽出し、有機抽出物を合わせて食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮し、粗製残渣を得た。得られた粗製残渣をフラッシュクロマトグラフィー(0~5%MeOH/DCM)で精製し、N-(4-((1S,4S)-5-((2S,4aR,6R,7R,8R,8aR)-8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-7-ヒドロキシ-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-カルボニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)フェニル)メタンスルホンアミド(63mg、71%収率)を得た。LCMS[M-H]+=691.2(方法F: tR=1.862分)
【0123】
ステップ4: N-(4-((1S,4S)-5-((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
N-(4-((1S,4S)-5-((2S,4aR,6R,7R,8R,8aR)-8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-7-ヒドロキシ-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-カルボニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)フェニル)メタンスルホンアミド(75mg、0.109mmol)を70%酢酸(7mL、122mmol)に懸濁し、70℃で16時間加熱した。この反応混合物を室温に冷却し、溶媒を減圧除去し、粗製残渣を得た。得られた粗製残渣を分取HPLC[方法C]で精製し、実施例24(25mg、38%収率)を灰白色固体として得た。LC/MS [M+H]+=603.2、tR=1.41分(方法C); 1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δ ppm 8.51, 8.49(s, 1H), 7.67(m, 1H), 7.62-7.57(m, 1H), 7.49-7.41(m, 1H), 7.18-7.04(m, 3H), 6.66-6.60(m, 2H), 5.12, 4.91(s, 1H), 4.93-4.86(m, 1H, 水ピークと重複), 4.66-4.53(m, 2H), 4.33-4.05(m, 2H), 3.95-3.63(m, 4H), 3.59-3.51(m, 2H), 3.19-3.11(m, 1H), 2.89-2.82(m, 3H), 2.21-2.06(m, 2H)(回転異性体混合物); hGal3 IC50=0.68μM
【0124】
実施例25: ((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)((1S,4S)-5-(4-ヒドロキシフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)メタノンの合成
【化23】
【0125】
ステップ1: (1S,4S)-tert-ブチル5-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレートの合成
乾燥したバイアルに(1S,4S)-tert-ブチル2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(0.5g、2.52mmol)、1-(ベンジルオキシ)-4-ブロモベンゼン(0.995g、3.78mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(0.727g、7.57mmol)、BINAP(0.314g、0.504mmol)、トルエン(15mL)を加え、窒素で10分間脱気した。次いでPd2(dba)3(0.231g、0.252mmol)を加え、バイアルを密封し、100℃で終夜加熱した。この反応混合物を室温に冷却し、セライト濾過し、過剰量で洗浄し、濾液を減圧濃縮し、粗製残渣を得た。得られた粗製残渣をフラッシュクロマトグラフィー(20~40%EtOAc/n-ヘキサン)で精製し、(1S,4S)-tert-ブチル5-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(0.42g、1.104mmol、43.8%収率)を得た。LC/MS[M+H]+=381.4、tR=1.58分(方法E)
【0126】
ステップ2: (1S,4S)-tert-ブチル5-(4-ヒドロキシフェニル)-2,5-ジアザビシクロ
[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレートの合成
(1S,4S)-tert-ブチル5-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(0.15g、0.394mmol)/EtOAc(5mL)の脱気溶液に、パラジウム/炭素(0.126g、0.118mmol)、水酸化パラジウム/炭素(0.083g、0.118mmol)を加え、室温で水素雰囲気(~1atm)下、12時間撹拌した。この反応混合物をセライト濾過し、過剰のEtOAc/MeOH(1:1、30mL)で洗浄し、濾液を減圧濃縮し、粗製残渣を得た。得られた粗製残渣をフラッシュクロマトグラフィー(50%~70%EtOAc/n-ヘキサン)で精製し、(1S,4S)-tert-ブチル5-(4-ヒドロキシフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(0.06g、0.207mmol、52.4%収率)を淡黄色固体として得た。LC/MS[M+H]+=291.2tR=2.10分(方法C)
【0127】
ステップ3: 4-((1S,4S)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)フェノール塩酸塩の合成
(1S,4S)-tert-ブチル5-(4-ヒドロキシフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(0.05g、0.172mmol)/DCM(5mL)の氷冷した撹拌溶液に、HCl(ジオキサン溶液、0.431mL、1.722mmol)を加え、室温に加温し、2時間撹拌した。溶媒を減圧除去し、乾燥し、4-((1S,4S)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)フェノール塩酸塩(30mg、80%収率)を得た。LC/MS[M+H]+=191.1、tR=0.49分(方法C、ELSD検出器)
【0128】
ステップ4: ((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)((1S,4S)-5-(4-ヒドロキシフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)メタノンの合成
(2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボン酸(0.02g、0.057mmol)/DMF(1.0mL)の撹拌溶液に、4-((1S,4S)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)フェノール塩酸塩(0.026g、0.113mmol)、DIPEA(0.099mL、0.566mmol)およびHATU(0.054g、0.142mmol)を室温で順に加え、終夜撹拌した。溶媒を減圧除去し、粗製残渣を分取HPLC[方法A]で精製し、実施例25(3.8mg、12%)を得た。LC/MS [M+H]+=526.2、tR=0.96分(方法A); 1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δ ppm 8.56-8.40(m, 1H), 7.74-7.54(m, 2H), 7.52-7.39(m, 1H), 7.16-7.00(m, 1H), 6.79-6.53(m, 4H), 5.13-4.85(m, 2H), 4.73-4.45(m, 2H), 4.36-4.04(m, 2H), 3.96-3.44(m, 6H), 3.22-3.07(m, 1H), 2.29-1.88(m, 2H)(回転異性体混合物); hGal3 IC50=0.90μM
【0129】
実施例26: ((1S,4S)-5-(1H-インドール-5-イル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メタノンの合成
【化24】
【0130】
ステップ1: (1S,4S)-tert-ブチル5-(1H-インドール-5-イル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレートの合成
(1S,4S)-tertブチル2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(141mg、0.709mmol)/トルエン(5mL)の撹拌溶液に、トリ-t-ブチルホスフィン(6.52mg、0.032mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(93mg、0.967mmol)および5-ブロモ-1-(tert-ブチルジメチルシリル)-1H-インドール(200mg、0.645mmol)を順に加え、Arで10分間脱気し、Pd(OAc)2(7.24mg、0.032mmol)を加え、反応混合物を110℃で14時間加熱した。この反応混合物を室温に冷却し、セライト濾過し、EtOAc(20mL)で洗浄し、濾液を減圧濃縮し、粗製残渣を得た。得られた粗製残渣をフラッシュクロマトグラフィー(50~80%EtOAc/石油エーテル)で精製し、(1S,4S)-tert-ブチル5-(1H-インドール-5-イル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(50mg、0.16mmol、25%収率)を得た。LC/MS [M+H]+=314.2(方法E: tR=1.23分)
【0131】
ステップ2: 4-((1S,4S)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)フェノール塩酸塩の合成
(1S,4S)-tert-ブチル5-(1H-インドール-5-イル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン2-カルボキシレート(50mg、0.160mmol)/DCM(5mL)の氷冷した撹拌溶液に、HCl(4Mジオキサン溶液、0.05mL、1.595mmol)を加え、室温に加温し、2時間撹拌した。溶媒を減圧除去し、乾燥し、5-((1S,4S)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)-1H-インドール・HCl(30mg、0.141mmol、90%収率)を得た。LC/MS[M+H]+=214.1、tR=0.57分(方法D)
【0132】
ステップ3: ((1S,4S)-5-(1H-インドール-5-イル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メタノンの合成
(2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボン酸(25mg、0.071mmol)/DMF(1.0mL)の撹拌溶液に、5-((1S,4S)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)-1H-インドール(23mg、0.106mmol)、DIPEA(0.12mL、0.71mmol)およびHATU(0.041g、0.106mmol)を室温で順に加え、終夜撹拌した。溶媒を減圧除去し、粗製残渣を分取HPLC[方法D]で精製し、実施例26(1.9mg、3.43μmol、5%収率)を得た。LC/MS[M+H]+=549.1、tR=1.37分(方法A); 1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δppm 8.54-8.42(m, 1H), 7.70-7.56(m, 3H), 7.49-7.33(m,3H), 7.21-7.07(m, 2H), 6.91-6.76(m, 1H), 5.23-4.88(m, 1H), 4.71-4.53(m, 2H), 4.36-4.33(m, 1H), 4.38-4.01(m, 3H), 3.96-3.66(m, 4H), 3.60-3.54(m, 2H), 2.40-2.03(m, 2H)(回転異性体混合物); hGal3 IC50=0.30μM
【0133】
実施例27: 2-((2S,3R,4R,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1-((1S,4S)-5-(4-メトキシフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)エタノンの合成
【化25】
【0134】
ステップ1: 2-((4aR,6S,7R,8R,8aR)-8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-7-ヒドロキシ-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-イル)-1-((1S,4S)-5-(4-メトキシフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)エタノンの合成
(1S,4S)-2-(4-メトキシフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン塩酸塩(21.2mg、0.09mmol)および2-((4aR,6S,7R,8R,8aR)-8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-7-ヒドロキシ-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-イル)酢酸(20mg、0.044mmol)を用いて、実施例1に記載の方法と同様に製造した。溶媒を減圧除去し、氷水(~20mL)で希釈し、EtOAc(3 x 10mL)で抽出した。有機抽出物を合わせて水(20mL)、食塩水(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮し、粗製残渣を得た。得られた粗製残渣をフラッシュクロマトグラフィー(5~10%MeOH/DCM)で精製し、2-((4aR,6S,7R,8R,8aR)-8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-7-ヒドロキシ-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-イル)-1-((1S,4S)-5-(4-メトキシフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)エタノンを灰白色固体として得た(30mg、59%収率)。LC/MS [M+H]+=641.2(方法C: tR=2.83分)
【0135】
ステップ2: 2-((2S,3R,4R,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1-((1S,4S)-5-(4-メトキシフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)エタノンの合成
2-((4aR,6S,7R,8R,8aR)-8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-7-ヒドロキシ-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-イル)-1-((1S,4S)-5-(4-メトキシフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)エタノン(25mg、0.04mmol)を酢酸(70%水溶液、3mL、52.4mmol)に懸濁し、70℃で終夜加熱した。この反応混合物を室温に冷却し、溶媒を減圧除去し、粗製残渣を得た。得られた粗製残渣を分取HPLC[方法B]で精製し、実施例27(3.4mg、16%収率)を褐色固体として得た。LC/MS [M+H]+=554.2、tR=1.499分(方法A); 1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δ ppm 8.47, 8.43(two s, 1H), 7.71-7.53(m, 2H), 7.51-7.39(m, 1H), 7.15-7.02(m, 1H), 6.83(d, J=8.8Hz, 2H), 6.60(dd, J=9.0, 3.2Hz, 2H), 4.98-4.67(m, 2H), 4.57-4.41(m, 1H), 4.24-4.06(m, 2H), 3.92-3.49(m, 9H), 3.47-3.18(m, 1H), 3.10-2.90(m, 1H), 2.83-2.66(m, 1H), 2.57-2.48(m, 1H), 2.17-1.91(m, 2H)(回転異性体混合物); hGal3 IC50=0.35μM
【0136】
実施例28は、合成手順において(1S,4S)-2-(4-メトキシフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン塩酸塩を適当なピペラジン部分に置き換えて、実施例27と同様の方法で製造した。
【化26】
LC/MS [M+H]+=568.2、tR=1.49分(方法A); 1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δ ppm 8.44(m, 1H), 7.55-7.71(m, 2H), 7.40-7.50(m, 1H), 7.03-7.14(m, 1H), 6.64-6.72(m, 1H), 6.27-6.36(m, 1H), 6.00-6.09(m, 1H), 5.78-5.85(m, 2H), 4.69-4.79(m, 1H), 4.39-4.51(m, 1H), 4.08-4.24(m, 2H), 3.76-3.91(m, 1H), 3.38-3.74(m, 6H), 2.90-3.25(m, 1H), 2.48-2.83(m, 1H), 1.98-2.18(m, 2H)(2つのHが水ピークと重複し得る); hGal3 IC50=0.58μM
【0137】
実施例29: (2R,3R,4R,5R,6S)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-2-(ヒドロキシメチル)-6-(((1S,4S)-5-(4-メトキシフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)メチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3,5-ジオールの合成
【化27】
((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)((1S,4S)-5-(4-メトキシフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)メタノン(30mg、0.056mmol)をボラン-テトラヒドロフラン錯体(5mL、0.056mmol)に懸濁し、70℃で終夜還流した。この反応混合物を0℃に冷却し、MeOH(10mL)でクエンチし、溶媒を減圧除去し、粗製残渣を得た。得られた粗製残渣を分取HPLC[方法D]で精製し、実施例29を得た。LC/MS [M+H]+=526.2、tR=1.430分(方法A); 1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δ ppm 8.44(s, 1H), 7.65(d, J=8.0Hz, 1H), 7.62-7.56(m, 1H), 7.45(td, J=8.0, 6.0Hz, 1H), 7.07(td, J=8.5, 2.0Hz, 1H), 6.86-6.79(m, 2H), 6.64-6.57(m, 2H), 4.79(dd, J=10.5, 3.0Hz, 1H), 4.30(s, 1H), 4.17-4.10(m, 1H), 4.08(d, J=3.0Hz, 1H), 3.94 (br. s., 1H), 3.78-3.74(m, 2H), 3.72(s, 3H), 3.69-3.53(m, 2H), 3.52-3.46(m, 1H), 3.34(s, 1H), 3.22-3.12(m, 2H), 3.06-2.90(m, 2H), 2.09-2.00(m, 2H); hGal3 IC50=0.25μM
【0138】
実施例30: (1S,4S)-5-((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボニル)-N-(4-ヒドロキシフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキサミドの合成
【化28】
【0139】
ステップ1: (1S,4S)-tert-ブチル5-((4-メトキシフェニル)カルバモイル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレートの合成
(1S,4S)-tert-ブチル2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(0.2g、1.009mmol)/DCM(4mL)の撹拌溶液に、1-イソシアナト-4-メトキシベンゼン(0.133mL、1.059mmol)を加え、2時間室温で撹拌した。この反応混合物をDCM(20mL)で希釈し、1N塩酸(20mL)、10%NaHCO3水溶液、水、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧除去し、粗製残渣を得た。得られた粗製残渣をEtOAc(5mL)、続いてn-ヘキサン(10mL)で洗浄し、得られた固体を濾過し、乾燥し、(1S,4S)-tert-ブチル5-((4-メトキシフェニル)カルバモイル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(0.2g、0.570mmol、56.5%収率)を白色固体として得た。LC/MS [M+H]+=348.2(方法F: tR=1.33分)
【0140】
ステップ2: (1S,4S)-N-(4-ヒドロキシフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキサミドの合成
(1S,4S)-tert-ブチル5-((4-メトキシフェニル)カルバモイル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(0.05g、0.144mmol)/DCM(2mL)の溶液を-78℃に冷却し、N2下でBBr3(1M、DCM溶液、0.720mL、0.720mmol)を滴下して加え、室温に加温し、16時間撹拌した。この反応混合物を0℃に冷却し、MeOHでクエンチし、溶媒を減圧除去し、(1S,4S)-N-(4-ヒドロキシフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキサミド・HBr(0.03g、0.129mmol、89%収率)を白色固体として得た。これを精製せずにそのまま次のステップに用いた。LC/MS [M+H]+=234.2(方法F: tR=1.33分)
【0141】
ステップ3: (1S,4S)-5-((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボニル)-N-(4-ヒドロキシフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキサミドの合成
(1S,4S)-N-(4-ヒドロキシフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキサミド・HBr(0.027g、0.085mmol)および(2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボン酸(0.02g、0.057mmol)を用いて、実施例1に記載の方法と同様に製造した。得られた粗製残渣を分取HPLC[方法E]で精製し、実施例30(1.7mg、2.99μmol、5.28%収率)を灰白色固体として得た。LC/MS [M+H]+=569.2、tR=1.06分(方法A); 1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δppm 8.51(s, 1H), 7.69-7.64(m, 1H), 7.61(d, J=9.8Hz, 1H), 7.49-7.42(m, 1H), 7.20-7.05(m, 3H), 6.71(dd, J=10.5, 8.8Hz, 2H), 5.17-4.87(m, 2H), 4.78-4.59(m, 2H), 4.34-4.11(m, 2H), 3.96-3.67(m, 4H), 3.64-3.46(m, 3H), 2.11-1.96(m, 2H)(回転異性体混合物); hGal3 IC50=0.50μM
【0142】
実施例31: ((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)((1S,4S)-5-(4-メトキシフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)メタノンの合成
【化29】
【0143】
ステップ1: (1R,4R)-tert-ブチル5-(4-メトキシフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレートの合成
乾燥したバイアルに(1R,4R)-tert-ブチル2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(0.085g、0.428mmol)、1-ブロモ-4-メトキシベンゼン(0.08g、0.428mmol)、ナトリウムtertブトキシド(0.06g、0.584mmol)、BINAP(0.027g、0.043mmol)、トルエン(2mL)を加え、この混合物を窒素で10分間脱気し、次いでPd2(dba)3(0.02g、0.021mmol)を加え、バイアルを密封し、100℃で終夜加熱した。反応混合物を室温に冷却し、セライト濾過し、過剰量で洗浄し、濾液を減圧濃縮し、粗製残渣を得た。得られた粗製残渣をフラッシュクロマトグラフィー(45~65%EtOAc/n-ヘキサン)で精製し、(1R,4R)-tert-ブチル5-(4-メトキシフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(0.04g、0.093mmol、22%収率)を得た。LC/MS [M+H]+=305.5、tR=1.40分(方法E)
【0144】
ステップ2: (1R,4R)-2-(4-メトキシフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]
ヘプタン・HClの合成
(1R,4R)-tert-ブチル5-(4-メトキシフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(0.04g、0.131mmol)/DCM(2mL)の氷冷した撹拌溶液に、4M塩酸(ジオキサン溶液、0.5mL、2.0mmol)を加えた。この反応混合物を室温に加温し、2時間撹拌した。溶媒を減圧除去し、ジエチルエーテル(10mL)+MeOH(1mL)で洗浄し、乾燥し、(1R,4R)-2-(4-メトキシフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン・HCl(0.03g、0.122mmol、93%収率)を粘着性褐色固体として得た。LC/MS [M+H]+=205.2、tR=0.99分(方法F)
【0145】
ステップ3: ((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)((1S,4S)-5-(4-メトキシフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)メタノンの合成
(2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボン酸(0.015g、0.042mmol)/DMF(1.0mL)の撹拌溶液に、(1R,4R)-2-(4-メトキシフェニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン・HCl(0.015g、0.064mmol)、DIPEA(0.074mL、0.425mmol)およびHATU(0.040g、0.106mmol)を室温で順に加え、終夜撹拌した。溶媒を減圧除去し、粗製残渣を分取HPLC[方法A]で精製し、実施例31(5.5mg、9.79μmol、23%収率)を得た。LC/MS [M+H]+=540.2、tR=1.44分(方法A); 1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ ppm 8.66-8.60(m, 1H), 7.78-7.66(m, 2H), 7.53-7.45(m, 1H), 7.18-7.11(m, 1H), 6.84-6.75(m, 2H), 6.60-6.53(m, 2H), 5.25-5.01(m, 2H), 4.88-4.64(m, 3H), 4.57-4.40(m, 2H), 4.23(d, J=9.0Hz, 1H), 4.08(q, J=5.4Hz, 1H), 4.01-3.94(m, 2H), 3.90(dd, J=6.0, 3.3Hz, 1H), 3.83(t, J=6.2Hz, 1H), 3.71-3.63(m, 2H), 3.63-3.45(m, 1H), 3.41-3.36(m, 1H), 3.18-3.13(m, 1H), 2.93(d, J=8.6Hz, 1H), 2.06-1.83(m, 2H)(回転異性体混合物); hGal3 IC50=0.22μM
【0146】
実施例32は、合成手順において1-ブロモ-4-メトキシベンゼンを適当なアリール臭化物に置き換えて実施例27と同様の方法で製造した。
【化30】
LC/MS [M+H]+=554.2、tR=1.48分(方法A); 1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δ ppm 8.54-8.43(m, 1H), 7.70-7.55(m, 2H), 7.49-7.40(m, 1H), 7.08(d, J=7.3Hz, 1H), 6.71-6.61(m, 1H), 6.35-6.25(m, 1H), 6.10-5.99(m, 1H), 5.85-5.75(m, 2H), 5.01-4.90(m, 2H), 4.66-4.43(m, 3H), 4.35(d, J=9.3Hz, 1H), 4.16-4.06(m, 1H), 3.96-3.89(m, 1H), 3.85-3.47(m, 3H), 3.23(d, J=9.3Hz, 1H), 3.08(d, J=8.3Hz, 1H), 2.14-1.93(m, 2H); hGal3 IC50=0.18μM
【0147】
実施例33: ((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)(4-(4-ヒドロキシフェニル)-1,4-ジアゼパン-1-イル)メタノンの合成
【化31】
【0148】
ステップ1: tert-ブチル4-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)-1,4-ジアゼパン-1-カルボキシレートの合成
1-(ベンジルオキシ)-4-ブロモベンゼン(0.2g、0.760mmol)/トルエン(5mL)の撹拌溶液に、BINAP(0.095g、0.152mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(0.219g、2.280mmol)およびtert-ブチル1,4-ジアゼパン-1-カルボキシレート(0.228g、1.140mmol)を順に加え、Arで10分間脱気し、Pd2(dba)3(0.070g、0.076mmol)を加え、反応混合物を80℃で14時間加熱した。この反応混合物を室温に冷却し、セライト濾過し、EtOAcで洗浄し、濾液を減圧濃縮し、粗製残渣を得た。得られた粗製残渣をフラッシュクロマトグラフィー(0~30%EtOAc/石油エーテル)で精製し、tert-ブチル4-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)-1,4-ジアゼパン-1-カルボキシレート(0.2g、0.523mmol、68.8%収率)を得た。LC/MS [M+H]+=383.2(方法C)
【0149】
ステップ2: tert-ブチル4-(4-ヒドロキシフェニル)-1,4-ジアゼパン-1-カルボキシレートの合成
tert-ブチル4-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)-1,4-ジアゼパン-1-カルボキシレート(0.2g、0.523mmol)/MeOH(4mL)およびEtOAc(1mL)の撹拌溶液に、窒素雰囲気下で10%Pd/C(0.11g、0.105mmol)を加え、H2雰囲気下、周囲温度で12時間撹拌した。この反応混合物をセライト濾過し、過剰のMeOH(20mL)で洗浄し、濾液を減圧濃縮し、tert-ブチル4-(4-ヒドロキシフェニル)-1,4-ジアゼパン-1-カルボキシレート(120mg、0.410mmol、78%収率)を得た。LC/M[M+H]+=293.2(方法C)
【0150】
ステップ3: 4-(1,4-ジアゼパン-1-イル)フェノールの合成
tert-ブチル4-(4-ヒドロキシフェニル)-1,4-ジアゼパン-1-カルボキシレート(120mg、0.410mmol)/DCM(2mL)の撹拌溶液に、4N HCl(ジオキサン溶液、0.513mL、2.052mmol)を0℃で2時間加えた。この反応混合物を室温に加温し、2時間撹拌した。溶媒を減圧除去し、n-ペンタンでトリチュレートし、4-(1,4-ジアゼパン-1-イル)フェノール・HCl(65mg、0.338mmol、82%収率)を得た。LC/MS [M+H]+=193.2(方法C)
【0151】
ステップ4: ((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)(4-(4-ヒドロキシフェニル)-1,4-ジアゼパン-1-イル)メタノンの合成
4-(1,4-ジアゼパン-1-イル)フェノール・HCl(22mg、0.113mmol)および(2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボン酸(20mg、0.057mmol)を用いて、実施例1に記載の方法と同様に製造した。得られた粗製残渣を分取HPLC[方法A]で精製し、実施例33(0.5mg、0.900μmol、1.6%収率)を得た。LC/MS [M+H]+=528.1(方法B); 1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δ ppm 8.51(s, 1H), 7.68-7.66(d, J=9.4Hz, 1H), 7.62-7.60(m, 1H), 7.48-7.43(m, 1H), 7.10-7.06(m, 1H), 6.78(m, 2H), 6.75 (m 1H), 6.31(m, 1H), 4.88(d, J=9.0Hz, 1H), 4.39 (br. s., 1H), 4.13 (br. s., 1H), 3.92(d, J=6.6Hz, 3H), 3.74(dd, J=11.7, 6.4Hz, 4H), 3.62-3.51(m, 3H), 2.03(m 2H) .1.37-1.31(m 2H)(回転異性体混合物); hGal3 IC50=0.48μM
【0152】
実施例34aおよび実施例34b: (2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボン酸
【化32】
【0153】
ステップ1: 1-ベンジル2-メチル4-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)ピペラジン-1,2-ジカルボキシレートの合成
1-ベンジル2-メチルピペラジン-1,2-ジカルボキシレート(2g、7.19mmol)、(4-(ベンジルオキシ)フェニル)ボロン酸(3.3g、14.37mmol)および酢酸銅(II)(1.30g、7.19mmol)の混合物/ジクロロメタン(60mL)に、ピリジン(1.2mL、14.37mmol)および4Aモレキュラー・シーブ(2g)を加え、酸素雰囲気下、室温で48時間撹拌した。得られた懸濁液をセライト濾過し、ジクロロメタン(50mL)で洗浄し、濾液を減圧濃縮し、粗製残渣を得た。得られた粗製残渣をフラッシュクロマトグラフィー(0~10%EtOAc/石油エーテル)で精製し、1-ベンジル2-メチル4-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)ピペラジン-1,2-ジカルボキシレート(2.2g、8.90mmol、40%収率)を灰白色固体として得た。LCMS[M+H]+=461.1(方法F、tR=3.37分); 1H NMR(300MHz、CDCl3): δ ppm 7.48-7.29(m, 10H), 6.97-6.84(m, 4H), 5.27-5.16(m, 2H), 5.07-5.00(m, 2H), 4.96-4.77(m, 1H), 4.16-3.93(m, 2H), 3.77(s, 3H), 3.51-3.23(m, 2H), 2.93-2.65(m, 2H)(回転異性体混合物)
【0154】
ステップ2: 7-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)テトラヒドロ-1H-オキサゾロ[3,4-a]ピラジン-3(5H)-オンの合成
1-ベンジル2-メチル4-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)ピペラジン-1,2-ジカルボキシレート(500mg、1.086mmol)/THF(10mL)の撹拌溶液に、窒素雰囲気下、0℃で水素化ホウ素リチウム(2M、THF溶液、1.6mL、3.26mmol)を滴下して加え、室温に加温し、16時間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、飽和NH4Cl水溶液(15mL)を滴下してクエンチし、EtOAc(3 X 20mL)で抽出した。有機抽出物を合わせて水(30mL)、食塩水(2 x 10mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、溶媒を減圧除去し、粗製生成物を得た。これをフラッシュクロマトグラフィー(25%EtOAc/ヘキサン)で精製し、7-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)テトラヒドロ-1H-オキサゾロ[3,4-a]ピラジン-3(5H)-オン(0.25g、1.086mmol、72%収率)を得た。LCMS[M+H]+=325.2(方法E、tR=1.23分); 1H NMR(300MHz、CDCl3): δ ppm 7.47-7.29(m, 5H), 6.98-6.84(m, 4H), 5.04(s, 2H), 4.54-4.40(m, 1H), 4.09-3.86(m, 3H), 3.51-3.18(m, 3H), 2.80-2.55(m, 2H)
【0155】
ステップ3: (4-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)ピペラジン-2-イル)MeOHの合成
7-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)テトラヒドロ-1H-オキサゾロ[3,4-a]ピラジン-3(5H)-オン(0.8g、2.466mmol)/EtOH(16mL)の撹拌溶液に、NaOH(0.691g、17.26mmol)/水(8mL)を加え、70℃で16時間加熱した。この反応混合物を室温に冷却し、溶媒を減圧除去し、粗製残渣を得た。これを水(10mL)に懸濁し、10分間室温で撹拌し、得られた固体を濾過し、乾燥し、(4-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)ピペラジン-2-イル)MeOH(0.66g、2.466mmol、82%収率)を灰白色固体として得た。LCMS[M+H]+=299.2(方法E、tR=0.95分)
【0156】
ステップ4: tert-ブチル4-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)-2-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-カルボキシレートの合成
(4-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)ピペラジン-2-イル)MeOH(0.2g、0.670mmol)/DCM(5mL)の氷冷した撹拌溶液に、二炭酸ジ-tert-ブチル(0.17mL、0.737mmol)/DCM(2mL)を加え、室温に加温し、終夜撹拌し、溶媒を減圧除去し、粗製残渣を得た。これを石油エーテル(10mL)でトリチュレートし、tert-ブチル4-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)-2-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(220mg、0.552mmol、82%収率)を灰白色固体として得た。LCMS[M+H]+=399.2(方法E、tR=1.44分)
【0157】
2つのエナンチオマーは次の条件で分離した。
分取SFC方法詳細:
カラム/サイズ: Lux Amylose-2(250 X 21)mm,5u
%CO2: 65%
%共溶媒: 35%MeOH(0.2%DEA含有)
総流速: 70.0g/分
背圧: 100bar
温度: 30℃
UV: 244nm
【0158】
分析キラルSFC条件:
分析カラム: Lux Amylose-2(250 x4.6)mm; 5u
BPR圧力: 100bars
温度: 30℃
流速: 3g/分
移動相: 0.2%DEA/MeOH
検出波長: UV 200~400nm
エナンチオマー1:(80mg、0.201mmol、30%収率); キラルSFC tR=3.07分; LCMS[M+H]+=399.2(方法C: tR=3.095分)
エナンチオマー2:(80mg、0.201mmol、30%収率); キラルSFC tR=5.1分; LCMS[M+H]+=399.2(方法F: tR=3.09分)
【0159】
ステップ5: tert-ブチル2-(ヒドロキシメチル)-4-(4-ヒドロキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの合成
tert-ブチル4-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)-2-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(80mg、0.201mmol、エナンチオマー1)/MeOH(2mL)の溶液に、Pd/C(10%炭素(10.68mg、0.100mmol)を加え、水素ブラッダーを用いたH2雰囲気(1atm)下、3時間撹拌した。反応混合物をセライト濾過し、過剰MeOH(10mL)で洗浄し、濾液を減圧濃縮し、tert-ブチル2-(ヒドロキシメチル)-4-(4-ヒドロキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(55mg、0.201mm、89%)を粘着性褐色液体として得た。LCMS[M+H]+=309.2(方法E: tR=0.93分)
【0160】
ステップ6: 4-(3-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-イル)フェノールの合成
tert-ブチル2-(ヒドロキシメチル)-4-(4-ヒドロキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(50mg、0.162mmol、異性体1)/DCM(1mL)の撹拌溶液に、HCl(4Mジオキサン溶液、0.05mL、1.621mmol)を加え、室温で4時間撹拌した。溶媒を減圧除去し、NaHCO3水溶液(10%)で塩基性化し、EtOAc(3 X 20mL)で抽出し、有機抽出物を合わせてNa2SO4で乾燥し、溶媒を減圧除去し、4-(3-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-イル)フェノール(13mg、0.062mmol、38%収率)を灰白色固体として得た。これを精製せずにそのまま次のステップに用いた。LCMS[M+H]+=209.2(方法C: tR=0.38分)
【0161】
ステップ7: (2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボン酸の合成
(2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボン酸(25mg、0.071mmol)および4-(3-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-イル)フェノール(17mg、0.085mmol)を用いて、実施例1に記載の方法と同様に製造し、粗製生成物を得た。これを分取HPLC[方法A]で精製し、実施例34a:((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)(2-(ヒドロキシメチル)-4-(4-ヒドロキシフェニル)ピペラジン-1-イル)メタノン(異性体1、1.5mg、4%収率)を得た。LCMS[M+H]+=544.1(方法A: tR=1.15); 1H NMR(400MHz、MeOH-d4) δ ppm 8.56-8.51(m, 1H), 7.73-7.58(m, 2H), 7.51-7.43(m, 1H), 7.09(t, J=8.2Hz, 1H), 6.93-6.85(m, 2H), 6.77-6.65(m, 2H), 4.98-4.91(m, 1H), 4.79-4.66(m, 2H), 4.57-4.47(m, 1H), 4.38-4.27(m, 1H), 4.21-4.12(m, 1H), 4.08-3.69(m, 4H), 3.65-3.36(m, 3H), 3.16-3.05(m, 1H), 2.85-2.60(m, 2H)(回転異性体混合物); hGal3 IC50=1.3μM
【0162】
実施例34b: 出発物質としてステップ4のエナンチオマー2を用いて、実施例34aに記載の方法と同じ方法で製造した。LCMS[M+H]+=544.1(方法A: tR=1.14分); 1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ ppm 8.87(d, J=7.6Hz, 1H), 8.67(s, 1H), 7.79-7.66(m, 2H), 7.54-7.45(m, 1H), 7.15(t, J=8.6Hz, 1H), 6.82(d, J=8.8Hz, 2H), 6.72-6.62(m, 2H), 5.29-5.17(m, 1H), 4.98-4.78(m, 3H), 4.72-4.49(m, 2H), 4.42-4.18(m, 2H), 4.16-3.93(m, 3H), 3.85-3.59(m, 4H), 3.37-3.20 (m, 1H), 3.03-2.90(m, 1H); hGal3 IC50=0.45μM
【0163】
実施例35aおよび実施例35b: ((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)(3-(ヒドロキシメチル)-4-(4-ヒドロキシフェニル)ピペラジン-1-イル)メタノン
【化33】
【0164】
ステップ1: 1-tert-ブチル3-メチル4-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)ピペラジン-1,3-ジカルボキシレートの合成
1-tert-ブチル3-メチルピペラジン-1,3-ジカルボキシレート(2g、8.19mmol)、(4-(ベンジルオキシ)フェニル)ボロン酸(3.73g、16.37mmol)および酢酸銅(II)(1.5g、8.19mmol)の混合物/DCM(60mL)に、ピリジン(1.3mL、16.37mmol)および4Aモレキュラー・シーブ(2g)を加え、酸素雰囲気下、室温で48時間撹拌した。得られた懸濁液をセライト濾過し、DCM(50mL)で洗浄し、濾液を減圧濃縮し、粗製残渣を得た。得られた粗製残渣をフラッシュクロマトグラフィー(0~10%EtOAc/石油エーテル)で精製し、1-tert-ブチル3-メチル4-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)ピペラジン-1,3-ジカルボキシレート(700mg、1.641mmol、20%収率)を得た。LCMS[M+H]+=427.2(方法C、tR=3.41分)
【0165】
ステップ2: tert-ブチル4-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)-3-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-カルボキシレートの合成
(1-tert-ブチル3-メチル4-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)ピペラジン-1,3-ジカルボキシレート(600mg、1.41mmol)/THF(12mL)の撹拌溶液に、N2下、0℃でLiBH4(2M、THF溶液、2.1mL、4.22mmol)を滴下して加え、室温に加温し、16時間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、飽和NH4Cl水溶液(15mL)を滴下してクエンチし、EtOAc(3 X 20mL)で抽出した。有機抽出物を合わせて水(30mL)、食塩水(2 x 10mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、溶媒を減圧除去し、粗製生成物を得た。これをフラッシュクロマトグラフィー(30%EtOAc/ヘキサン)で精製し、tert-ブチル4-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)-3-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(380mg、0.954mmol、58%収率)をラセミ体として得た。LCMS[M+H]+=399.2(方法C、tR=3.12分)
【0166】
2つのエナンチオマーを次の条件で分離した。
分取SFC方法詳細:
カラム/サイズ: Lux cellulose-2(250 X 21)mm,5u
%CO2: 60%
%共溶媒: 40%MeOH(0.2%DEA含有)
総流速: 70.0g/分
背圧: 100bar
温度: 30℃
UV: 244nm
【0167】
分析キラルSFC条件
分析カラム: Lux cellulose-2(250 x4.6)mm; 5u
BPR圧力: 100bar
温度: 30℃
流速: 3g/分
移動相: 0.2%DEA/MeOH
検出波長: UV 200~400nm
エナンチオマー1:(120mg、0.301mmol、21%収率); キラルSFC tR=2.87分; LCMS[M+H]+=399.2、(方法G: tR=2.89分)
エナンチオマー2:(120mg、0.301mmol、21%収率); キラルSFC tR=4.62分; LCMS[M+H]+=399.2、(方法G: tR=2.89分)
【0168】
ステップ3: tert-ブチル3-(ヒドロキシメチル)-4-(4-ヒドロキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの合成
tert-ブチル4-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)-3-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(80mg、0.201mmol、エナンチオマー1)/MeOH(2mL)の溶液に、Pd/C(10%炭素(11mg、0.100mmol)を加え、水素ブラッダーを用いたH2雰囲気(1atm)下、3時間撹拌した。反応混合物をセライト濾過し、過剰のMeOH(10mL)で洗浄し、濾液を減圧濃縮し、tert-ブチル3-(ヒドロキシメチル)-4-(4-ヒドロキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(55mg、0.134mmol、67%収率)を得た。LCMS[M+H]+=309.2(方法E: tR=0.91分)
【0169】
ステップ4: 4-(2-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-イル)フェノールの合成
tert-ブチル3-(ヒドロキシメチル)-4-(4-ヒドロキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(20mg、0.065mmol)/DCM(1mL)の撹拌溶液に、HCl(4Mジオキサン溶液、0.02mL、0.65mmol)を加え、室温で4時間撹拌した。溶媒を減圧除去し、NaHCO3水溶液(10%)で塩基性化し、EtOAc(3 X 20mL)で抽出した。有機抽出物を合わせてNa2SO4で乾燥し、溶媒を減圧除去し、4-(2-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-イル)フェノール(13mg、0.062mmol、96%収率)を灰白色固体として得た。これを精製せずにそのまま次のステップに用いた。LCMS[M+H]+=209.2(方法C: tR=0.36分)
【0170】
ステップ5: ((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)(3-(ヒドロキシメチル)-4-(4-ヒドロキシフェニル)ピペラジン-1-イル)メタノンの合成
((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボン酸(25mg、0.071mmol)および4-(2-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-イル)フェノール(22mg、0.106mmol)を用いて、実施例1に記載の方法と同様に製造し、粗製生成物を得た。これを分取HPLC[方法A]で精製し、実施例35a:((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)(3-(ヒドロキシメチル)-4-(4-ヒドロキシフェニル)ピペラジン-1-イル)メタノン(異性体1、21mg、0.039mmol、55%収率)を得た。LCMS[M+H]+=544.1{方法A: tR=1.12}; 1H NMR(400MHz、MeOH-d4) δ ppm 8.54(d, J=4.6Hz, 1H), 7.68(d, J=7.8Hz, 1H), 7.62(d, J=9.8Hz, 1H), 7.50-7.41(m, 1H), 7.08(t, J=8.4Hz, 1H), 6.96(d, J=8.8Hz, 2H), 6.74(dd, J=8.9, 2.6Hz, 2H), 5.00-4.92(m, 1H), 4.81-4.68(m, 1H), 4.60 (br. s., 1H), 4.41(t, J=8.2Hz, 1H), 4.15 (br. s., 1H), 4.03-3.69(m, 6H), 3.50-3.37(m, 3H), 3.11 (br. s., 1H), 3.06-2.99(m, 1H)(回転異性体混合物); hGal3 IC50=1.1μM
【0171】
実施例35b: ステップ3において、tert-ブチル4-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)-3-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(エナンチオマー2)を出発物質として用いて、実施例35aに記載の方法と同じ方法で製造した。LCMS[M+H]+=544.1(方法A : tR=1.12分); 1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ ppm 8.94-8.82(m, 1H), 8.72-8.63(m, 1H), 7.80-7.67(m, 2H), 7.54-7.44(m, 1H), 7.23-7.05(m, 1H), 6.88-6.77(m, 2H), 6.90-6.67(m, 2H), 5.29-5.20(m, 2H), 5.08-4.82(m, 2H), 4.72-4.44(m, 2H), 4.34-4.21(m, 1H), 4.15-4.11(m, 1H), 4.10-3.95(m, 1H), 3.83-3.72(m, 2H), 3.67-3.47(m, 5H), 3.24-3.06(m, 3H), 3.05-2.89(m, 1H); hGal3 IC50=0.14μM
【0172】
実施例36: ((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)(4-(4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルピペラジン-1-イル)メタノン(Dia1)
【化34】
【0173】
ステップ1: ベンジル4-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)-2-メチルピペラジン-1-カルボキシレートの合成
乾燥したバイアルにベンジル2-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(0.7g、2.99mmol)、1-(ベンジルオキシ)-4-ブロモベンゼン(0.94g、3.59mmol)、炭酸セシウム(1.36g、4.18mmol)、トリ-tert-ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート(0.10g、0.36mmol)、トルエン(11mL)を加え、窒素で10分間脱気した。次いでPd(OAc)2(0.07g、0.299mmol)を加え、バイアルを密封し、100℃で終夜加熱した。この反応混合物を室温に冷却し、セライト濾過し、過剰量で洗浄し、濾液を減圧濃縮し、粗製残渣を得た。得られた粗製残渣をフラッシュクロマトグラフィー(20~40%EtOAc/n-ヘキサン)で精製し、ベンジル4-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)-2-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(1g、80%)をラセミ体として得た。LC/MS[M+H]+=417.4、tR=1.72分(方法E); 1H NMR(300MHz、CDCl3): δ ppm 7.46-7.30(m, 10H), 6.95-6.84(m, 4H), 5.17(s, 2H), 5.03(s, 2H), 4.43 (br. s., 1H), 4.04(d, J=13.2Hz, 1H), 3.40-3.27(m, 2H), 3.23(d, J=11.7Hz, 1H), 2.85(dd, J=11.7, 3.8Hz, 1H), 2.73-2.61(m, 1H), 1.36(d, J=6.8Hz, 3H)
【0174】
2つのエナンチオマーを次の条件で分離した。
分取SFC方法詳細:
カラム/サイズ: Chiralpak AD-H(250 X 30)mm,5u
%CO2: 60%
%共溶媒: 40%MeOH(0.2%DEA含有)
総流速: 120.0g/分
背圧: 100bar
温度: 30℃
UV: 244nm
【0175】
分析キラルSFC条件:
分析カラム: Chiralpak AD-H(250 x4.6)mm; 5u
BPR圧力: 100bars
温度: 30℃
流速: 4g/分
移動相: 0.2%DEA/MeOH
検出波長: UV 200~400nm
エナンチオマー1:(300mg、0.706mmol、24%収率); キラルSFC tR=7.91分; LCMS[M+H]+=417.1(方法C: tR=4.14分)
エナンチオマー2:(300mg、0.706mmol、24%収率); キラルSFC tR=11.1分; LCMS[M+H]+=417.2(方法C: tR=3.96分)
【0176】
ステップ2: 4-(3-メチルピペラジン-1-イル)フェノールの合成
ベンジル4-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)-2-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(0.2g、0.480mmol、エナンチオマー1)/MeOH(5mL)の脱気溶液に、10%Pd/C(0.05g、0.470mmol)、AcOH(2.5mL、43.7mmol)を加え、室温で水素雰囲気(~1atm)下、12時間撹拌した。この反応混合物をセライト濾過し、過剰MeOH(20mL)で洗浄し、濾液を減圧濃縮し、粗製残渣を得た。得られた粗製残渣を10%NaHCO3水溶液で塩基性化し、DCM(4X40mL)で抽出した。有機抽出物を合わせて硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮し、4-(3-メチルピペラジン-1-イル)フェノール(0.05g、0.229mmol、48%収率)を褐色準固体として得た。LC/MS [M+H]+=193.2、tR=0.60分(方法F)
【0177】
ステップ3: ((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)(4-(4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルピペラジン-1-イル)メタノンの合成
(2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボン酸(0.02g、0.057mmol)および4-(3-メチルピペラジン-1-イル)フェノール(異性体1、0.027g、0.142mmol)を用いて、実施例1に記載の方法と同様に製造し、粗製生成物を得た。これを分取HPLC[方法A]で精製し、実施例36:((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)(4-(4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルピペラジン-1-イル)メタノン(3.2mg、5.94μmol、11%収率)を得た。LCMS[M+H]+=528.1(方法A: tR=1.10); 1H NMR(400MHz、CD3OD): δ ppm 8.52(s, 1H), 7.68(d, J=8.1Hz, 1H), 7.62(d, J=9.5Hz, 1H), 7.51-7.41(m, 1H), 7.08(t, J=8.4Hz, 1H), 6.86(dd, J=8.3, 6.1Hz, 2H), 6.75-6.68(m, 2H), 4.98-4.89(m, 1H), 4.58-4.46(m, 1H), 4.33(d, J=8.8Hz, 1H), 4.17-4.09(m, 2H), 3.94-3.87(m, 2H), 3.82-3.69(m, 4H), 3.64-3.54(m, 1H), 3.41-3.39(m, 1H), 2.87-2.72(m, 1H), 1.57-1.36(m, 3H)(回転異性体混合物); hGal3 IC50=0.34μM
【0178】
実施例37: ((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)((2R,5S)-4-(4-ヒドロキシフェニル)-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル)メタノン
【化35】
【0179】
ステップ1: (2R,5S)-tert-ブチル4-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)-2,5-ジメチル
ピペラジン-1-カルボキシレートの合成
乾燥したバイアルに、トランス-tert-ブチル2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボキシレート(0.5g、2.333mmol)、1-(ベンジルオキシ)-4-ブロモベンゼン(0.921g、3.50mmol)、カリウムtert-ブトキシド(0.39g、3.50mmol)、トリ-tert-ブチルホスフィン(0.024g、0.117mmol)、トルエン(5mL)を加え、窒素で10分間脱気し、次いでPd2(dba)3(0.107g、0.117mmol)を加え、バイアルを密封し、110℃で終夜加熱した。この反応混合物を室温に冷却し、セライト濾過し、過剰量で洗浄し、濾液を減圧濃縮し、粗製残渣を得た。得られた粗製残渣をフラッシュクロマトグラフィー(10~30%EtOAc/n-ヘキサン)で精製し、(2R,5S)-tert-ブチル4-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボキシレート(300mg)をラセミ体として得た。LC/MS[M+H]+=397.2、tR=4.15分(方法C); 1H NMR(300MHz、CDCl3): δ ppm 7.46-7.30(m, 10H), 6.95-6.84(m, 4H), 5.17(s, 2H), 5.03(s, 2H), 4.43 (br. s., 1H), 4.04(d, J=13.2Hz, 1H), 3.40-3.27(m, 2H), 3.23(d, J=11.7Hz, 1H), 2.85(dd, J=11.7, 3.8Hz, 1H), 2.73-2.61(m, 1H), 1.36(d, J=6.8Hz, 3H)
【0180】
2つのエナンチオマーを次の条件で分離した。
分取SFC方法詳細:
カラム/サイズ: Chiralcel OJ-H(250 X 30)mm,5u
%CO2: 60%
%共溶媒: 40%MeOH(0.2%DEA含有)
総流速: 110.0g/分
背圧: 100bar
温度: 30℃
UV: 250nm
【0181】
分析キラルSFC条件:
分析カラム: Chiralcel OJ-H(250 X 30)mm,5u
BPR圧力: 100bars
温度: 30℃
流速: 3g/分
移動相: 0.2%DEA/MeOH
検出波長: UV 200~400nm
エナンチオマー1:(0.13g、0.328mmol、14%収率); キラルSFC tR=2.97分; LCMS[M+H]+=397.4(方法C: tR=4.02分)
エナンチオマー2:(0.13g、0.328mmol、14%収率); キラルSFC tR=3.61分; LCMS[M+H]+=397.2(方法C: tR=4.16分)
【0182】
ステップ2: (2R,5S)-tert-ブチル4-(4-ヒドロキシフェニル)-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボキシレート(相対立体化学、ホモキラル)の合成
(2R,5S)-tert-ブチル4-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボキシレート(0.09g、0.227mmol、エナンチオマー-1)/MeOH(5mL)の脱気溶液に、10%Pd/C(0.024g、0.023mmol)を加え、水素雰囲気(~1atm)下、12時間室温で撹拌した。この反応混合物をセライト濾過し、過剰のMeOH(20mL)で洗浄し、濾液を減圧濃縮し、(2R,5S)-tert-ブチル4-(4-ヒドロキシフェニル)-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボキシレート(0.04g、0.131mmol、57%収率)を薄ピンク色固体として得た。これを精製せずにそのまま次のステップに用いた。LC/MS [M+H]+=307.2、tR=1.90分(方法F); 1H NMR(300MHz、CDCl3): δ ppm 6.77(s, 4H), 4.39 (br. s., 1H), 3.80-3.75(m, 2H), 3.45(d, J=13.5Hz, 1H), 3.25-3.24(m, 1H), 2.89(d, J=11.4Hz, 1H), 1.49(s, 9H), 1.27(d, J=6.8Hz, 3H), 0.95(d, J=6.8Hz, 3H)
【0183】
ステップ3: 4-((2S,5R)-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル)フェノール・HCl(相対立体化学、ホモキラル)の合成
(2R,5S)-tert-ブチル4-(4-ヒドロキシフェニル)-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボキシレート(0.04g、0.131mmol)/DCM(1mL)の氷冷した撹拌溶液に、HCl(4Mジオキサン溶液、0.5mL、2.000mmol)を加え、室温に加温し、2時間撹拌した。溶媒を減圧除去し、乾燥し、4-((2S,5R)-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル)フェノール・HCl(0.03g、0.124mmol、95%収率)を白色固体として得た。LC/MS [M+H]+=207.2、tR=0.65分(方法F)
【0184】
ステップ4: (2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボン酸(0.02g、0.057mmol)および4-((2S,5R)-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル)フェノール・HCl(0.03g、0.124mmol、異性体1)を用いて、実施例1に記載の方法と同様に製造し、粗製生成物を得た。これを分取HPLC[方法A]で精製し、実施例37a:((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)((2R,5S)-4-(4-ヒドロキシフェニル)-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル)メタノン(異性体1、1mg、1.846μmol、3%収率)を得た。LCMS[M+H]+=542.1(方法A: tR=1.36); 1H NMR(400MHz、CD3OD): δ ppm 8.53(s, 1H), 7.70-7.59(m, 2H), 7.50-7.42(m, 1H), 7.11-7.05(m, 1H), 6.84-6.67(m, 4H), 4.99-4.89(m, 1H), 4.78-4.64(m, 1H), 4.61-4.53(m, 1H), 4.38-4.31(m, 1H), 4.17-4.15(m, 1H), 3.99-3.70(m, 6H), 3.50-3.39(m, 1H), 2.99(d, J=12.2Hz, 1H), 1.51-1.27(m, 3H), 1.03-0.85(m, 3H); hGal3 IC50=0.35μM
【0185】
実施例37b: ステップ2において、(2R,5S)-tert-ブチル4-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボキシレート(エナンチオマー2)を出発物質として用いて、実施例37aに記載の方法と同じ方法で製造した。LCMS[M+H]+=542.1{方法A: tR=1.36分}; 1H NMR(400MHz、メタノール-d4)δ ppm 8.53(s, 1H), 7.68(d, J=7.8Hz, 1H), 7.62(d, J=10.8Hz, 1H), 7.50-7.42(m, 1H), 7.12-7.04(m, 1H), 6.81(d, J=6.8Hz, 2H), 6.71(d, J=9.0Hz, 2H), 4.91(d, J=12.0Hz, 1H), 4.55 (br. s., 1H), 4.38-4.24(m, 2H), 4.15(d, J=3.9Hz, 1H), 3.90(d, J=15.9Hz, 3H), 3.83-3.67(m, 3H), 3.47-3.35(m, 1H), 3.03-2.94(m, 1H), 1.50-1.34(m, 3H), 1.02-0.85(m, 3H); hGal3 IC50=0.31μM
【0186】
実施例38: ((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)((3aR,6aS)-5-(p-トリル)ヘキサヒドロピロロ[3,4-c]ピロール-2(1H)-イル)メタノン
【化36】
【0187】
ステップ1: (3aR,6aS)-tert-ブチル5-(p-トリル)ヘキサヒドロピロロ[3,4-c]ピロール-2(1H)-カルボキシレートの合成
cis-2-boc-ヘキサヒドロピロロ[3,4-c]ピロール(250mg、1.178mmol)/トルエン(5mL)の撹拌溶液に、BINAP(147mg、0.236mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(340mg、3.53mmol)および1-ブロモ-4-メチルベンゼン(242mg、1.413mmol)を順に加え、Arで10分間脱気し、tris(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(108mg、0.118mmol)を加え、80℃で14時間加熱した。この反応混合物を室温に冷却し、セライト濾過し、EtOAc(20mL)で洗浄し、濾液を減圧濃縮し、粗製残渣を得た。得られた粗製残渣をフラッシュクロマトグラフィー(20~25%EtOAc/石油エーテル)で精製し、(3aR,6aS)-tert-ブチル5-(p-トリル)ヘキサヒドロピロロ[3,4-c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート(110mg、0.36mmol、30%収率)を得た。LC/MS [M+H]+=303.2(方法F: tR=2.46分)
【0188】
ステップ2: (3aR,6aS)-2-(p-トリル)オクタヒドロピロロ[3,4-c]ピロール塩酸塩の合成
(3aR,6aS)-tert-ブチル5-(p-トリル)ヘキサヒドロピロロ[3,4-c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート(105mg、0.347mmol)/DCM(5mL)の撹拌溶液に、HCl(4Mジオキサン溶液、2mL、8.00mmol)を加え、室温に加温し、2時間撹拌した。反応物質を減圧濃縮し、得られた粗製残渣をn-ペンタンでトリチュレートし、減圧乾燥し、(3aR,6aS)-2-(p-トリル)オクタヒドロピロロ[3,4-c]ピロール塩酸塩を得た。LC/MS [M+H]+=203.2、tR=2.17分(方法F)
【0189】
ステップ3: ((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)((3aR,6aS)-5-(p-トリル)ヘキサヒドロピロロ[3,4-c]ピロール-2(1H)-イル)メタノンの合成
(2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボン酸(0.02g、0.057mmol)および(3aR,6aS)-2-(p-トリル)オクタヒドロピロロ[3,4-c]ピロール塩酸塩(0.02g、0.84mmol)を用いて、実施例1に記載の方法と同様に製造し、粗製生成物を得た。これを分取HPLC[方法A]で精製し、実施例38:((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)((3aR,6aS)-5-(p-トリル)ヘキサヒドロピロロ[3,4-c]ピロール-2(1H)-イル)メタノン(1.8mg、6%収率)を得た。LCMS[M+H]+=538.1(方法B: tR=1.61); 1H NMR(400MHz、CD3OD): δ ppm 8.52, 8.50*(s, 1H), 7.65-7.73(m, 1H), 7.55-7.65(m, 1H), 7.49-7.42(m, 1H), 7.05-7.15(m, 1H), 7.02-6.96(m, 2H), 6.45-6.61(m, 2H), 4.90-4.96(m, 1H), 4.66-4.63(m, 1H), 4.31(dd, J=9.3, 3.8Hz, 1H), 4.03-4.17(m, 2H), 3.67-3.94(m, 6H), 3.45-3.57(m, 3H), 3.05-3.30(m, 3H), 2.23, 2.21*(s, 3H); hGal3 IC50=0.40μM
【0190】
実施例39aおよび実施例39b: (2R,3R,4R,5R,6S)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-2-(ヒドロキシメチル)-6-((2-(ヒドロキシメチル)-4-(4-ヒドロキシフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3,5-ジオール
【化37】
((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)(2-(ヒドロキシメチル)-4-(4-ヒドロキシフェニル)ピペラジン-1-イル)メタノン(実施例34a、10mg、0.018mmol)をボラン-テトラヒドロフラン錯体(5.5mL、5.52mmol、1M、THF溶液)に懸濁し、70℃で終夜還流し、0℃に冷却し、MeOH(10mL)でクエンチし、溶媒を減圧除去し、粗製残渣を得た。得られた粗製残渣を分取HPLC[方法A]で精製し、実施例39a:(2R,3R,4R,5R,6S)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-2-(ヒドロキシメチル)-6-((2-(ヒドロキシメチル)-4-(4-ヒドロキシフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3,5-ジオール(異性体1、0.4mg、0.755μmol、4%収率)を得た。LC/MS[M+H]+=530.2、tR=1.10分(方法A); 1H NMR(400MHz、メタノール-d4)δ ppm 8.47(s, 1H), 7.58-7.69(m, 2H), 7.46(td, J=8.01, 5.99Hz, 1H), 7.08(td, J=8.62, 2.32Hz, 1H), 6.86-6.92(m, 2H), 6.69-6.75(m, 2H), 4.81(d, J=2.93Hz, 1H), 4.20-4.28(m, 1H), 4.12(d, J=2.93Hz, 1H), 3.62-3.85(m, 5H), 3.34-3.39(m, 2H), 3.10-3.26(m, 3H), 2.67-2.98(m, 5H); hGal3 IC50=0.31μM
【0191】
実施例39b: 出発物質として実施例34bを用いて、実施例39aに記載の方法と同じ方法で製造した。LCMS[M+H]+=530.2(方法A : tR=1.13分); 1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δ ppm 8.47(s, 1H), 7.58-7.69(m, 2H), 7.46(td, J=8.01, 5.99Hz, 1H), 7.08(td, J=8.62, 2.32Hz, 1H), 6.86-6.92(m, 2H), 6.69-6.75(m, 2H), 4.81(d, J=2.9Hz, 1H), 4.20-4.28(m, 1H), 4.12(d, J=2.9Hz, 1H), 3.62-3.85(m, 5H), 3.34-3.39(m, 2H), 3.10-3.26,(m, 3H), 2.67-2.98(m, 5H); hGal3 IC50=0.39μM
【0192】
実施例40aおよび実施例40b: (2R,3R,4R,5R,6S)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-2-(ヒドロキシメチル)-6-((3-(ヒドロキシメチル)-4-(4-ヒドロキシフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3,5-ジオール
【化38】
【0193】
ステップ1: ((4aR,6R,7R,8R,8aR)-8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-7-ヒドロキシ-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-イル)(3-(ヒドロキシメチル)-4-(4-ヒドロキシフェニル)ピペラジン-1-イル)メタノンの合成
(4aR,6R,7R,8R,8aR)-8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-7-ヒドロキシ-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-カルボン酸(75mg、0.170mmol)および4-(2-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-イル)フェノール(53.1mg、0.255mmol)/DMF(0.6mL)の撹拌溶液に、DIPEA(0.297mL、1.699mmol)、HATU(129mg、0.340mmol)を室温で加え、16時間撹拌した。この反応混合物を氷冷水(20mL)でクエンチし、10分間撹拌した。得られた固体を濾過し、過剰の水で洗浄し、乾燥し、((4aR,6R,7R,8R,8aR)-8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-7-ヒドロキシ-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-イル)(3-(ヒドロキシメチル)-4-(4-ヒドロキシフェニル)ピペラジン-1-イル)メタノンのジアステレオマー混合物(80mg、0.127mmol、74.5%収率)を灰白色固体として得た。LC/MS[M+H]+=632.3、tR=1.00分(方法D)
【0194】
2つのジアステレオマーを次の条件で分離した。
分取SFC条件:
カラム/サイズ: Chiralpak AS-H(250 X 21)mm,5u
%CO2: 60%
%共溶媒: 40%(0.2%DEA/メタノール)
総流速: 60.0g/分
背圧: 100bar
温度: 30℃
UV: 245nm
【0195】
分析キラルSFC条件:
カラム/サイズ: Chiralpak AS-H(250 X 4.6)mm,5u
%CO2: 70%
%共溶媒: 30%(0.2%DEA/メタノール)
総流速: 3.0g/分
背圧: 100bar
温度 : 30℃
UV: 245nm
ジアステレオマー1:(20mg、0.032mmol、19%収率); キラルSFC tR=3.53分; LCMS[M+H]+=632.2(方法C: tR=1.60分)
ジアステレオマー2:(20mg、0.032mmol、19%収率); キラルSFC tR=6.37分; LCMS[M+H]+=632.2(方法C: tR=2.20分)
【0196】
ステップ2: (4aR,6S,7R,8R,8aR)-8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-6-((3-(ヒドロキシメチル)-4-(4-ヒドロキシフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-7-オールの合成
((4aR,6R,7R,8R,8aR)-8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-7-ヒドロキシ-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-イル)(3-(ヒドロキシメチル)-4-(4-ヒドロキシフェニル)ピペラジン-1-イル)メタノン(20mg、0.032mmol、ジアステレオマー1)およびボラン-テトラヒドロフラン錯体(9.5mL、9.50mmol、1M、THF溶液)の混合物を75℃で16時間還流し、0℃に冷却し、MeOH(10mL)でクエンチし、溶媒を減圧除去し、(4aR,6S,7R,8R,8aR)-8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-6-((3-(ヒドロキシメチル)-4-(4-ヒドロキシフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-7-オール(定量、粗製物)を得た。これをさらに精製せずにそのまま次のステップに用いた。LC/MS[M+H]+=618.2、tR=0.99分(方法D)
【0197】
ステップ3: (4aR,6S,7R,8R,8aR)-8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-6-((3-(ヒドロキシメチル)-4-(4-ヒドロキシフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-7-オール(20mg、0.032mmol)および酢酸(70%水溶液、10mL)の混合物を75℃で16時間加熱し、室温に冷却し、溶媒を減圧除去し、粗製残渣を得た。得られた粗製残渣を分取HPLC[方法A]で精製し、実施例40a:(2R,3R,4R,5R,6S)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-2-(ヒドロキシメチル)-6-((3-(ヒドロキシメチル)-4-(4-ヒドロキシフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3,5-ジオール(異性体1、2.4mg、4.44μmol、14%収率)を純粋な生成物として得た。LC/MS[M+H]+=530.3、tR=1.09分(方法C); 1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δ ppm 8.48(s, 1H), 7.71-7.56(m, 2H), 7.50-7.35(m, 1H), 7.08(td, J=8.6, 2.2Hz, 1H), 6.97(d, J=8.8Hz, 2H), 6.74(d, J=8.8Hz, 2H), 4.27(t, J=9.8Hz, 1H), 4.13(d, J=2.7Hz, 1H), 3.88-3.62(m, 4H), 3.60-3.37(m, 3H), 3.20-2.81(m, 8H)(1つのHが水ピークと重複し得る); hGal3 IC50=0.94μM
【0198】
実施例40b: ステップ2において((4aR,6R,7R,8R,8aR)-8-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-7-ヒドロキシ-2-フェニルヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-6-イル)(3-(ヒドロキシメチル)-4-(4-ヒドロキシフェニル)ピペラジン-1-イル)メタノン(異性体2)を出発物質として用いて、実施例40aに記載の方法と同じ方法で製造した。LCMS[M+H]+=530.2(方法A: tR=1.09分); 1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δ ppm 8.49(s, 1H), 7.71-7.58(m, 2H), 7.52-7.38(m, 1H), 7.15 -6.95(m, 3H), 6.76(d, J=8.8Hz, 2H), 4.56(s, 1H), 4.31-4.09(m, 2H), 3.87-3.66(m, 4H), 3.55-3.37(m, 2H), 3.25-2.87(m, 8H)(1つのHが溶媒ピークと重複し得る); hGal3 IC50=1.6μM
【0199】
実施例41: N-(6-((1S,4S)-5-((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボニル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)ピリジン-3-イル)メタンスルホンアミドの合成
【化39】
【0200】
ステップ1: (1S,4S)-tert-ブチル5-(5-ニトロピリジン-2-イル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレートの合成
2-ブロモ-5-ニトロピリジン(0.6g、2.96mmol)/DMSO(10mL)の撹拌溶液に、炭酸カリウム(0.82g、5.91mmol)、(1S,4S)-tert-ブチル2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(0.88g、4.43mmol)、およびTBAI(0.11g、0.296mmol)を順に室温で加え、次いで70℃で12時間加熱した。この反応混合物を室温に冷却し、セライト濾過し、EtOAc(30mL)で洗浄した。次いで濾液を水、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧濃縮し、粗製化合物を得た。得られた粗製残渣をフラッシュクロマトグラフィー(0~50%EtOAc/石油エーテル)で精製し、(1S,4S)-tert-ブチル5-(5-ニトロピリジン-2-イル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(0.8g、2.497mmol、84%収率)を得た。LC/MS[M+H]+=321.1、tR=2.56分(方法F)
【0201】
ステップ2: (1S,4S)-tert-ブチル5-(5-アミノピリジン-2-イル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレートの合成
(1S,4S)-tert-ブチル5-(5-ニトロピリジン-2-イル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(0.2g、0.624mmol)/MeOH(4mL)の脱気した撹拌溶液に、N2下で10%Pd/C(0.332g、0.312mmol)を加え、次いでH2雰囲気下、周囲温度で12時間撹拌した。この反応混合物をセライト濾過し、MeOH(20mL)で洗浄し、濾液を減圧濃縮し、(1S,4S)-tert-ブチル5-(5-アミノピリジン-2-イル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(0.17g、0.585mmol、94%収率)を無色液体として得た。これを精製せずにそのまま次のステップに用いた。LC/MS[M+H]+=291.3(方法F : tR=1.36分)
【0202】
ステップ3: (1S,4S)-tert-ブチル5-(5-(メチルスルホンアミド)ピリジン-2-イル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレートの合成
(1S,4S)-tert-ブチル5-(5-アミノピリジン-2-イル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(160mg、0.551mmol)/DCM(3mL)の氷冷した撹拌溶液に、窒素雰囲気下でDIPEA(0.19mL、1.10mmol)およびメシルクロリド(0.04mL、0.551mmol)を順に加え、室温に加温し、2時間撹拌した。この反応混合物をDCM(2X30mL)で抽出し、水、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、溶媒を減圧除去し、(1S,4S)-tert-ブチル5-(5-(メチルスルホンアミド)ピリジン-2-イル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(150mg、0.407mmol、74%収率)を得た。これを精製せずにそのまま次のステップに用いた。LC/MS [M+H]+=369.1(方法E: tR=0.99分)
【0203】
ステップ4: N-(6-((1S,4S)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)ピリジン-3-イル)メタンスルホンアミドの合成
(1S,4S)-tertブチル-5-(5-(メチルスルホンアミド)ピリジン-2-イル)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(0.1g、0.271mmol)/DCM(4mL)の撹拌溶液に、HClジオキサン溶液(4N、0.35mL、1.36mmol)を0℃で加え、室温に加温し、2時間撹拌した。次いで溶媒を減圧除去し、Et2O(2X5mL)でトリチュレートし、N-(6-((1S,4S)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)ピリジン-3-イル)メタンスルホンアミド(60mg、0.224mmol、82%収率)を灰白色固体として得た。これを精製せずにそのまま次のステップに用いた。LC/MS [M+H]+=269.2(方法E : tR=0.39分)
【0204】
ステップ5: N-(6-(4-((2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボニル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)メタンスルホンアミドの合成
(2R,3R,4S,5R,6R)-4-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-3,5-ジヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボン酸(20mg、0.057mmol)およびN-(6-((1S,4S)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)ピリジン-3-イル)メタンスルホンアミド(30.4mg、0.113mmol)を用いて、実施例24に記載の方法と同様に製造した。得られた粗製生成物を分取HPLC[方法A]で精製し、実施例41(5.1mg、8.36μmol、15%収率)を得た。LCMS[M+H]+=604.2(方法A、tR=1.07分); 1H NMR(400MHz、MeOH-d4) δ ppm=8.40, 8.38*(s, 1H), 7.90-7.86(m, 1H), 7.57-7.48(m, 2H), 7.44-7.32(m, 2H), 6.99-6.95(m, 1H), 6.49-6.45(m, 1H), 5.07-4.73(m, 2H), 4.69-4.53(m, 1H), 4.23-4.00(m, 2H), 3.75-3.38(m, 8H), 2.81, 2.78*(s, 3H), 2.05-1.93(m, 2H)(*回転異性体混合物); hGal3 IC50=0.72μM
【0205】
実施例42は、合成手順において2-ブロモ-5-ニトロピリジンを5-ブロモ-2-ニトロピリジンに置き換えて実施例41と同様の方法で製造した。
【化40】
LC/MS[M+H]+=604.2、tR=1.14分(方法B); 1H NMR(400MHz、MeOH-d4)δ ppm 8.50, 8.47*(s, 1H), 7.75-7.58(m, 3H), 7.46-7.42(m, 1H), 7.20-7.10(m, 1H), 7.09-7.04(m, 2H), 5.15-4.83(m, 2H), 4.65-4.60(m, 2H), 4.32-4.08(m, 2H), 3.90-3.40(m, 7H), 3.13, 3.10*(s, 3H), 2.17-1.90(m, 2H); hGal3 IC50=0.42μM