(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-05-09
(45)【発行日】2025-05-19
(54)【発明の名称】太陽光電力で動作するリアルタイムクロックを備えた需給計器
(51)【国際特許分類】
G01R 22/06 20060101AFI20250512BHJP
H02J 7/34 20060101ALI20250512BHJP
H02J 7/35 20060101ALI20250512BHJP
【FI】
G01R22/06 120H
H02J7/34 G
H02J7/35 A
(21)【出願番号】P 2022557843
(86)(22)【出願日】2021-03-04
(86)【国際出願番号】 US2021020890
(87)【国際公開番号】W WO2021194719
(87)【国際公開日】2021-09-30
【審査請求日】2024-02-16
(32)【優先日】2020-03-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】523325484
【氏名又は名称】ランディス・ギア・テクノロジー・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】LANDIS+GYR TECHNOLOGY, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100135703
【氏名又は名称】岡部 英隆
(72)【発明者】
【氏名】ラミレス,アニバル ディエゴ
【審査官】島田 保
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-252903(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第107490706(CN,A)
【文献】特開2014-203210(JP,A)
【文献】特開2016-034218(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0031180(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0005964(US,A1)
【文献】米国特許第10393415(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0121654(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 11/00-11/66
G01R 21/00-22/10
H02J 7/34
H02J 7/35
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
需給計器の交流(AC)電力停止中に生じるイベントに適用可能なタイムスタンプに利用される時間を計時するように構成されたリアルタイムクロック(RTC)と、
上記RTCに電力供給するように構成されたスーパーキャパシタと、
しきい値を満たすACライン電圧に応答してアクティブモードで動作するように構成され、上記アクティブモードにある場合、上記スーパーキャパシタに充電することで上記RTCに電力供給するようにさらに構成された電源と、
環境光からエネルギーを吸収し、上記スーパーキャパシタに充電することで上記RTCに電力供給するように構成された一組のフォトダイオードとを備え、
上記スーパーキャパシタは、上記電源に基づいて、また、上記一組のフォトダイオードに基づいて充電するように構成される、
需給計器。
【請求項2】
上記一組のフォトダイオードは、直列接続された2つ以上のフォトダイオードを備える、
請求項1記載の需給計器。
【請求項3】
上記需給計器は、上記電源の出力に接続されたリニアレギュレータをさらに備え、
上記リニアレギュレータの出力は、上記スーパーキャパシタに充電するスーパーキャパシタ充電器に接続され、
上記一組のフォトダイオードは、上記スーパーキャパシタに充電する上記スーパーキャパシタ充電器に接続される、
請求項2記載の需給計器。
【請求項4】
上記一組のフォトダイオードを上記スーパーキャパシタ充電器に接続するショットキーダイオードをさらに備える、
請求項3記載の需給計器。
【請求項5】
上記需給計器は、リソースの消費量を測定するように構成された計測電子
的アセンブリをさらに備え、
上記一組のフォトダイオードは、上記需給計器のプリント回路基板において、上記計測電子的アセンブリの側に設けられる、
請求項1記載の需給計器。
【請求項6】
上記需給計器のプリント回路基板の上のカバーであって、上記環境光が上記一組のフォトダイオードに到達することを可能にするように構成された開口を定義するカバーをさらに備える、
請求項1記載の需給計器。
【請求項7】
上記需給計器のカバーの開口にはめ込まれたレンズであって、上記一組のフォトダイオードの上に光を合焦させるように構成されたレンズをさらに備える、
請求項6記載の需給計器。
【請求項8】
上記スーパーキャパシタは、上記電源が非アクティブである2日間以上にわたって上記RTCに電力供給するように構成される、
請求項1記載の需給計器。
【請求項9】
上記スーパーキャパシタは、上記電源が非アクティブである間、1つ又は複数のセンサに電力供給するように構成される、
請求項1記載の需給計器。
【請求項10】
需給計器のリアルタイムクロック(RTC)に電力供給する方法であって、上記方法は、
上記需給計器によって、上記需給計器の交流(AC)電力停止中に生じるイベントに適用可能なタイムスタンプに利用される時間を計時するように構成されたRTCを動作させることと、
上記需給計器の電源が十分なACライン電圧を受けていることに起因してアクティブである場合、上記電源によって、上記RTCに電力供給するように構成されたスーパーキャパシタに充電することと、
上記スーパーキャパシタによって、上記電源から提供されるエネルギーに基づいて上記RTCに電力供給することと、
一組のフォトダイオードによって、環境光から吸収されたエネルギーに基づいて上記スーパーキャパシタに充電することと、
上記電源が非アクティブである場合、上記スーパーキャパシタによって、上記フォトダイオードから提供されたエネルギーに基づいて上記RTCに電力供給することとを含む、
方法。
【請求項11】
上記一組のフォトダイオードは、直列接続された2つ以上のフォトダイオードを備える、
請求項10記載の方法。
【請求項12】
上記需給計器は、上記電源の出力に接続されたリニアレギュレータを備え、
上記リニアレギュレータの出力は、上記スーパーキャパシタに充電するスーパーキャパシタ充電器に接続され、
上記一組のフォトダイオードは、上記スーパーキャパシタに充電する上記スーパーキャパシタ充電器に接続される、
請求項11記載の方法。
【請求項13】
上記需給計器は、上記一組のフォトダイオードを上記スーパーキャパシタ充電器に接続するショットキーダイオードを備える、
請求項12記載の方法。
【請求項14】
上記方法は、計測電子
的アセンブリにより、リソースの消費量を測定することをさらに含み、
上記一組のフォトダイオードは、上記需給計器のプリント回路基板において、上記計測電子的アセンブリの側に設けられる、
請求項10記載の方法。
【請求項15】
上記需給計器は、上記需給計器のプリント回路基板の少なくとも一部を覆う筐体であって、上記環境光が上記一組のフォトダイオードに到達することを可能にするように構成された開口を定義する筐体を備える、
請求項10記載の方法。
【請求項16】
上記需給計器は、上記筐体の開口にはめ込まれたレンズであって、上記一組のフォトダイオードの上に光を合焦させるように構成されたレンズを備える、
請求項15記載の方法。
【請求項17】
上記スーパーキャパシタは、上記電源が非アクティブである2日間以上にわたって上記RTCに電力供給するように構成される、
請求項10記載の方法。
【請求項18】
装置の交流(AC)電力停止中に生じるイベントに適用可能なタイムスタンプに利用される時間を計時するように構成されたリアルタイムクロック(RTC)を上記装置に組み込むことと、
上記RTCに電力供給するように構成されたスーパーキャパシタを上記装置に組み込むことと、
しきい値を満たすACライン電圧に応答してアクティブモードで動作するように構成され、上記アクティブモードにある場合、上記スーパーキャパシタに充電することで上記RTCに電力供給するようにさらに構成された電源を上記装置に組み込むことと、
環境光からエネルギーを吸収し、上記スーパーキャパシタに充電することで上記RTCに電力供給するように構成された一組のフォトダイオードを上記装置に組み込むこととを含み、
上記スーパーキャパシタは、上記電源に基づいて、また、上記一組のフォトダイオードに基づいて充電するように構成され、
上記装置は需給計器として利用可能である、
方法。
【請求項19】
上記電源の出力にリニアレギュレータの入力を接続することと、
上記リニアレギュレータの出力を、上記スーパーキャパシタに充電するスーパーキャパシタ充電器の入力に接続することと、
ショットキーダイオードを利用して、上記一組のフォトダイオードを上記スーパーキャパシタ充電器に接続することで上記スーパーキャパシタに充電することとをさらに含む、
請求項18記載の方法。
【請求項20】
上記一組のフォトダイオードを、上記装置のプリント回路基板において、計測電子的アセンブリの側に設けることと、
上記装置の筐体にレンズをはめ込むことと、
上記レンズを備えた筐体を、上記プリント回路基板において上記計測電子
的アセンブリの側の上に組み込むこととを含む、
請求項18記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願において説明するさまざまな実施例は、需給計器(ユーティリティーメーター)に関し、より詳しくは、太陽光電力で動作するリアルタイムクロックを備えた需給計器に関する。
【背景技術】
【0002】
需給計器(ユーティリティメーター)は、関連付けられた構内におけるリソースの消費量を測定する。その内部動作を保持するために、需給計器は、需給計器に提供される交流(AC)電力を利用する。需給計器におけるAC電力停止中に、需給計器のいくつかのクリティカル動作がなお実行される必要がある。例えば、需給計器は、AC電力停止中に生じるイベントにタイムスタンプを提供する小電力リアルタイムクロック(RTC)を動作させる。そのようなイベントは、改竄の試み及びサービスフラグを含み、例えば、これらのそれぞれに対して、需給計器は、RTCからの出力に基づいてタイムスタンプを関連付ける。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
典型的には、内部電源において受電されるACライン電圧が十分である場合、RTCは、当該内部電源によって提供される直流(DC)電力によって電力供給される。そのACライン電圧が少なくともしきい値を満たす場合、電源はアクティブであり、RTCに電力を供給し、さらに、潜在的なAC電力停止の間に使用するためにスーパーキャパシタに充電する。AC電力停止が生じた場合(すなわち、ACライン電圧がしきい値未満に低下した場合)、電源は非アクティブになり、スーパーキャパシタは、そうするために十分なエネルギーがスーパーキャパシタ自体に蓄えられなくなるまで、RTCのみに電力供給する。いくつかの場合には、スーパーキャパシタは、AC電力停止中に24時間にわたってRTCに電力供給するのに十分なエネルギーを蓄えることができる。いくつかの場合には、スーパーキャパシタはまた、カバー除去センサ又は振動センサのような耐タンパーセンサに電力提供する。その場合、スーパーキャパシタのエネルギーはさらに急速に引き出され、その後、RTC及び耐タンパーセンサは動作可能状態を停止する。
【0004】
本開示は、太陽光電力で動作するリアルタイムクロックを備えた需給計器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
1つの実施例では、需給計器は、リアルタイムクロック(RTC)、スーパーキャパシタ、電源、及び一組のフォトダイオードを含む。RTCは、需給計器の交流(AC)電力停止中に生じるイベントに適用可能なタイムスタンプに利用される時間を計時し、スーパーキャパシタはRTCに電力供給する。電源は、しきい値を満たすACライン電圧に応答してアクティブモードで動作し、アクティブモードにある場合、スーパーキャパシタに充電することでRTCに電力供給する。一組のフォトダイオードは、環境光からエネルギーを吸収し、スーパーキャパシタに充電することでRTCに電力供給する。したがって、スーパーキャパシタは、電源に基づいて、また、一組のフォトダイオードに基づいて充電されるように構成される。
【0006】
もう1つの実施例は、需給計器のRTCに電力を供給する方法である。本方法は、需給計器によって、需給計器のAC電力停止中に生じるイベントに適用可能なタイムスタンプに利用される時間を計時するように構成されたRTCを動作させることを含む。本方法は、需給計器の電源が十分なACライン電圧を受けていることに起因してアクティブである場合、電源によって、RTCに電力供給するように構成されたスーパーキャパシタに充電することをさらに含む。本方法は、スーパーキャパシタによって、電源から提供されるエネルギーに基づいてRTCに電力供給することをさらに含む。本方法は、一組のフォトダイオードによって、環境光から吸収されたエネルギーに基づいてスーパーキャパシタに充電することをさらに含む。さらに、本方法は、電源が非アクティブである場合、スーパーキャパシタによって、フォトダイオードから提供されたエネルギーに基づいてRTCに電力供給することを含む。
【0007】
さらにもう1つの実施例では、本方法は、装置のAC電力停止中に生じるイベントに適用可能なタイムスタンプに利用される時間を計時するように構成されたRTCを装置に組み込むことを含む。本方法は、RTCに電力供給するように構成されたスーパーキャパシタを装置に組み込むことをさらに含む。本方法は、しきい値を満たすACライン電圧に応答してアクティブモードで動作するように構成され、アクティブモードにある場合、スーパーキャパシタに充電することでRTCに電力供給するようにさらに構成された電源を装置に組み込むことをさらに含む。さらに、本方法は、環境光からエネルギーを吸収し、スーパーキャパシタに充電することでRTCに電力供給するように構成された一組のフォトダイオードを装置に組み込むことを含む。スーパーキャパシタは、電源及び一組のフォトダイオードに基づいて充電されるように構成され、また、本装置は需給計器として利用可能である。
【0008】
これらの例示的な態様及び特徴は、ここで説明する主題を限定又は定義するためではなく、本願において説明する概念についての理解を支援する実施例を提供するために言及される。ここに説明する主題の他の態様、利点、及び特徴は、本願全体に目を通すことにより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本願において説明したいくつかの実施例に係る、需給計器のさまざまなサブシステムの図である。
【
図2】本願において説明したいくつかの実施例に係る、需給計器の太陽光充電器の図である。
【
図3】本願において説明したいくつかの実施例に係る、スーパーキャパシタに充電するように構成されたスーパーキャパシタ充電器に接続された太陽光充電器の図である。
【
図4】本願において説明したいくつかの実施例に係る、需給計器のプリント回路基板を示す。
【
図5】本願において説明したいくつかの実施例に係る、需給計器のカバーを示す図である。
【
図6】本願において説明したいくつかの実施例に係る、太陽光により充電されたスーパーキャパシタを用いてリアルタイムクロックに電力を供給するように需給計器において実行される方法のフロー図である。
【
図7】本願において説明したいくつかの実施例に係る、スーパーキャパシタに充電する太陽光充電器を組み込んだ需給計器を製造する方法のフロー図である。
【
図8】本願において説明したいくつかの実施例に係る、スーパーキャパシタに充電する太陽光充電器を組み込むことができる需給計器の図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示のこれら及び他の特徴、態様、及び利点は、以下の詳細な説明が添付の図面を参照して読まれるとき、さらに理解される。
【0011】
交流(AC)電力停止中にリアルタイムクロック(RTC)が動作できる時間を延長するためのいくつかの技術が存在するが、これらの技術には大きな欠点が存在する。例えば、AC電力停止中にRTCの動作を延長するために、需給計器は、スーパーキャパシタに加えてリチウム電池を含んでもよい。その場合、リチウム電池は、スーパーキャパシタの出力にOR接続され、これにより、スーパーキャパシタ及びリチウム電池の両方がRTCへの直流(DC)電力として使用されることを可能にする。しかしながら、リチウム電池は比較的に高価であり、したがって、需給計器にリチウム電池を含むことは、メーターを製造するコストを増大させる。さらに、リチウム電池は定期点検を必要とし、又は、数年後には交換を必要とする。このことは、需給計器を維持するための追加費用にもたらす。もう1つのオプションは、リチウム電池を含むことの代替又は追加として、スーパーキャパシタのサイズ(すなわち容量)を増大させることである。しかしながら、このオプションは、時々、需給計器のプリント回路基板(PCB)に対する空間的制限に起因して不可能である。
【0012】
本願において説明するいくつかの実施例は、スーパーキャパシタの動作を延長し、これにより、延長された時間期間にわたって、例えば、複数日又は無期限にスーパーキャパシタがRTCに電力を供給することを可能にする。具体的には、いくつかの実施例は、費用効率の高い方法でスーパーキャパシタに充電するために、マイクロパワー太陽光充電器を組み込む。環境光では、マイクロパワー太陽光充電器はエネルギーを吸収し、したがって、マイクロパワー太陽光充電器がスーパーキャパシタに充電して、スーパーキャパシタがRTCに電力を供給し続けることを可能にする。本願では太陽光充電器とも呼ぶマイクロパワー太陽光充電器を組み込むことにより、需給計器は、RTCに電力を供給するためのリチウム電池を除外することができる。いくつかの実施例では、環境光が利用可能である場合、太陽光充電器はエネルギーを吸収してスーパーキャパシタに充電する一方、スーパーキャパシタはRTCに電力を供給し、環境光が利用可能でない場合、スーパーキャパシタは、その蓄えられた電荷を利用してRTCに電力を供給し続ける。追加的又は代替的に、スーパーキャパシタは、RTCに電力を供給するとともに、延長した期間にわたって、抗タンパーセンサのような1つ又は複数のセンサに電力を供給してもよい。
【0013】
図1は、本願において説明したいくつかの実施例に係る、メーター100とも呼ばれる需給計器100のさまざまなサブシステムの図である。
図1に示す例示的な需給計器100は電力メーターであるが、本願において説明する実施例は電力メーターに限定せず、AC電力を利用する他のタイプのメーターであってもよいことが理解されるであろう。概して、需給計器100は、電力のような、構内に関連付けられたリソースの消費量を測定する。
【0014】
図1に示すように、需給計器100は、ともに動作して需給計器100を形成する様々なサブシステムを含む。例えば、需給計器100は、下記に示すサブシステムのうちの1つ又は複数を含んでもよい:計測エンジン110、ホスト120、インターフェース130、ゼロ交差装置140、センサ170、及び電源150。各サブシステムは、機能ブロックとして動作してもよい。動作をサブシステムに分割することは単に例示目的であり、様々なサブシステム、又はサブシステムの構成要素は、
図1に示す又は本願で説明する方法とは異なる方法で結合又は分割されてもよいことが理解されるであろう。需給計器100のサブシステムの各々は、ハードウェア、ソフトウェア、又は両方の組み合わせとして実装されてもよい。例えば、各サブシステムは、集積回路として、ソフトウェア関数として、又はハードウェア及びソフトウェアの何らかの組み合わせとして実装されてもよい。
【0015】
いくつかの実施例では、計測エンジン110は、リソースの消費量を測定し、この消費量を示す消費量データを生成する。例えば、
図1に示すような電力メーターの場合、計測エンジン110は、ACライン電圧及び電流センサからのサンプルを処理し、それによって、電力量、無効電力量、電力停止、及び他の関連するACサービス情報を計算する。いくつかの実施例では、計測エンジン110は集積回路として実装される。
【0016】
いくつかの実施例では、ホスト120は、消費量データのような、計測エンジン110から受信されたデータを処理し、例えばインターフェース130を介して、自動検針(automatic meter reading:AMR)装置及び他の周辺装置とインターフェースをとる。ホスト120は、フラッシュメモリーと通信してもよく、それは需給計器100のための不揮発性大容量メモリとして動作する。追加的又は代替的に、ホスト120は、汎用ユーザインターフェース(general user interface:GUI)と通信してもよく、それは、ユーザ(例えば技術者)が需給計器100と通信することを可能にするためのユーザインターフェースとして動作する。いくつかの実施例では、ホスト120はRTC160を含み、それは、ホスト120又は他のサブシステムによって利用される時間を維持してイベントにタイムスタンプを適用する。ホスト120はマイクロコントローラとして実装されてもよい。しかしながら、いくつかの実施例では、ホスト120及び計測エンジン110の両方が共通の集積回路として実装され、例えば、これは住宅用の需給計器100の場合であってもよい。
【0017】
いくつかの実施例では、インターフェース130は、1つ又は複数の周辺装置によって必要とされる論理及びバッファリングを提供する。そのような周辺装置は、例えば、AMR、無線、ワイヤレス・フィデリティ(WiFi(登録商標))カード、Bluetooth(登録商標)カード、イーサネット(登録商標)カード、又は孤立した負荷制御システムを含んでもよい。言いかえると、インターフェース130は、ホスト120及び1つ又は複数の周辺装置の間の通信を容易にする。
【0018】
追加的又は代替的に、いくつかの実施例では、ゼロ交差装置140はACライン検出を提供する。1つの実施例では、需給計器100において受電される交流は単一の相を含み、その場合、ゼロ交差装置140は、交流の存在を検出する単一のゼロ交差回路を含んでもよい。もう1つの実施例では、受電される交流は複数の相(例えば三相)を含み、その場合、ゼロ交差装置140は、各ゼロ交差回路がその各相に対応する交流を検出するように、各相の各ゼロ交差回路を含んでもよい。例示的な実施例では、ゼロ交差装置140は、別個の1つ又は複数の回路として実装されるのではなく、計測エンジン110に一体化される。
【0019】
電源150はACライン電圧を受け、次いで、需給計器100の様々な構成要素にDC電力を提供してもよい。いくつかの実施例では、所与の時間において、電源150は、アクティブモードにあるか(すなわち、アクティブである)、又は、非アクティブモードにある(すなわち、非アクティブである)。具体的には、例えば、ACライン電圧がしきい値を満たし(すなわち、等しくなるか超過し)、したがって、需給計器100の様々なサブシステム及び他の構成要素によって必要とされるDC電圧を電源150が発生できるようにするために十分である場合、電源150はアクティブになる。
図1に示すように、例えば、電源150は、計測エンジン110、ホスト120、インターフェース130、及びゼロ交差装置140を含む他のサブシステムに電圧を提供する。電源150はまた、スーパーキャパシタ155に充電するための、及び、RTC160に電力を供給するための電圧を提供してもよい。追加的又は代替的に、電源150は、1つ又は複数のセンサ170に電力を供給するための電圧を提供する。センサ170は、カバー除去センサ172及び振動センサ174のような小電力抗タンパーセンサであってもよい。
【0020】
いくつかの実施例では、AC電力停止の場合、スーパーキャパシタ155は、ホスト120におけるRTC160にDC電圧(例えば3.3ボルト)を提供し、また、センサ170にもDC電圧を提供してもよい。しかしながら、いくつかの実施例では、延長した期間にわたってスーパーキャパシタ155がRTC160に電力を供給できることを保証するために、スーパーキャパシタ155は、AC電力停止中に、RTC160に電力を供給し、センサ170には電力を供給せず、これにより、センサの電力をオフすることを可能にしてもよい。本開示は、AC電力停止中にRTC160に電力を供給するスーパーキャパシタ155を繰り返し参照するが、電力停止中にスーパーキャパシタ155がセンサ170に電力を供給してもよいことが理解されるであろう。言いかえると、電源150が非アクティブである場合、スーパーキャパシタは、RTC160に電力を供給し、いくつかの実施例ではセンサ170にも電力を供給する役割を引き継ぐ。
【0021】
さらに、
図1に示すように、太陽光充電器190はスーパーキャパシタ155に接続され、これにより、電源150が非アクティブである場合、太陽光充電器190から出力されるDC電圧はスーパーキャパシタ155に入力され、スーパーキャパシタ155に充電し、RTC160又はセンサ170又は両方にスーパーキャパシタ155が電力を供給することを可能にする。具体的には、いくつかの実施例では、リニアレギュレータは、電源150がアクティブであるときに電源150からDC電圧(例えば12ボルトDC)を受電し、スーパーキャパシタ155に充電してRTC160及びセンサ170に電力を供給するために適切な電圧を発生する。太陽光充電器190からの出力は、リニアレギュレータの出力にOR接続されてもよく、ここで、OR接続からの出力はスーパーキャパシタ155に入力され、それによって、電源150又は太陽光充電器190に基づいてスーパーキャパシタ155が充電することを可能にする。
【0022】
そのような太陽光充電器190を組み込んでいない既存の需給計器において、リチウム電池からの出力は、スーパーキャパシタ155に充電するリニアレギュレータの出力にOR接続される。しかしながら、上で説明したように、このアプローチは、リチウム電池の定期点検及び交換を必要とする。しかしながら、本願において説明するいくつかの実施例によれば、太陽光充電器190がリチウム電池の代わりに使用される。太陽光充電器190はより長い寿命を有する可能性があり、より少ないサービスを必要とする可能性があり、AC電力停止中にリチウム電池が電力供給できる期間よりも長い時間期間にわたって、RTC160又はセンサ170のような装置にスーパーキャパシタ155が電力を供給できるようにしうる。
【0023】
図2は、本願において説明したいくつかの実施例に係る、需給計器100において使用可能な太陽光充電器190の例の図である。いくつかの実施例では、太陽光充電器190は集積回路として実装されるが、他の実装も本開示の範囲内であることが理解されるであろう。図示するように、太陽光充電器190は、1つ又は複数のフォトダイオード220に加えて、ショットキーダイオード210を含んでもよい。いくつかの実施例では、ショットキーダイオード210は、低漏れ電流及び低順電圧(すなわち低電圧降下)を有するが、しかしながら、ショットキーダイオード210は、低漏れ電流及び低順電圧を有する他のダイオードで置き換えられてもよい。太陽光充電器190は複数のフォトダイオード220を含んでもよく、それらは加法的に互いに直列に接続されてもよい。いくつかの実施例では、フォトダイオード220は、それらの太陽電池モードで動作する。具体的には、フォトダイオード220は、環境光の存在下ではエネルギーを吸収し、そのエネルギーを用いて、スーパーキャパシタ155に充電するために電圧を出力する。
【0024】
図2に示すように、太陽光充電器190の例は、ショットキーダイオード210に直列に接続された7つのフォトダイオード220を含み、ショットキーダイオード210は、スーパーキャパシタ155に充電するスーパーキャパシタ充電器に接続される。この実施例では、各フォトダイオード220は400ミリボルトを発生する。したがって、7つのフォトダイオード220はともに、スーパーキャパシタ155に充電するのに適切である2.8ボルトを発生する。ショットキーダイオード210は、許容できるレベルの漏れ電流(例えば、直流1μA未満)で、小さな電圧降下(例えば、DC0.21ボルトの順電圧)のみをもたらしてもよい。いくつかの実施例では、太陽光充電器190がスーパーキャパシタ155から電荷を引き出さないように、低い漏れ電流が必要である。使用されるスーパーキャパシタ155の要件に基づいてスーパーキャパシタ155への太陽光充電器190の電圧出力を増大させるか、又は、スーパーキャパシタ155により迅速に充電するために、1つ又は複数の追加のフォトダイオード220が追加されてもよい。
【0025】
AC電力停止中に、環境光がない状態で(例えば夜間において)、スーパーキャパシタ155は、電源150から取得された、又は、以前に環境光を受けている間にフォトダイオード220から取得された、その蓄えられた電荷に基づいて、RTC160に電力を供給する。いくつかの実施例では、スーパーキャパシタ155の寸法は、電力供給を受ける装置(例えばRTC160及びセンサ170)の動作を24時間にわたって維持できるように決定される。AC電力停止中に、スーパーキャパシタ155は、RTC160に電力を供給しながら、環境光における太陽光充電器190を用いて再充電する。環境光を利用できない場合、スーパーキャパシタ155は、環境光が再び利用可能になるまで、RTCに電力を供給してもよい。したがって、フォトダイオード220及びスーパーキャパシタ155は、環境光(例えば日光)を受けている間には、スーパーキャパシタ155がフォトダイオード220に基づいて充電されてRTC160に電力を供給し、暗い間には、スーパーキャパシタ155がその蓄えられたエネルギーを用いてRTC160に電力を供給するというサイクルを形成してもよい。いくつかの実施例では、このサイクルは、延長されたAC電力停止中に無期限に継続してもよい。例えば、RTC160又はセンサ170、又は両方は、スーパーキャパシタ155によって電力供給を受ける場合、数日、数週、又は数か月にわたって動作し続けてもよい。
【0026】
需給計器100が環境光へのアクセスを有するような場所に需給計器100が配置される場合、様々な実施例が本願において説明するように動作することが理解されるであろう。例えば、需給計器が、光源がなく、窓もない地下に設置される場合、フォトダイオード220は、エネルギーを吸収してスーパーキャパシタ155に電圧を出力することができない。しかしながら、環境光が利用可能である場合、スーパーキャパシタ155は、延長した期間にわたってRTC又はセンサ170に電力を供給し続けてもよい。
【0027】
図3は、本願において説明したいくつかの実施例に係る、スーパーキャパシタ充電回路として実装されたスーパーキャパシタ充電器310に接続された太陽光充電器190の例の図である。スーパーキャパシタ充電器310は、例えば電源150の一部であってもよく、スーパーキャパシタ155に充電し、RTC160及びセンサ170に電力を供給してもよい。スーパーキャパシタ充電器310はリニアレギュレータ320を含み、リニアレギュレータ320は、上述したように、電源150がアクティブであるときに電源150からDC電力を受け、スーパーキャパシタ155に充電してRTC160及びセンサ170に電力を供給するために適切な電圧を発生する。具体的には、例えば、リニアレギュレータ320は、電源150に接続された入力と、スーパーキャパシタ充電器310、RTC160、及びセンサ170に接続された出力とを有する。
図3において、電源150からリニアレギュレータ310への電圧は、符号V12を有し、リニアレギュレータ310からRTC160及びセンサ170への電圧は、符号VBBを有する。
【0028】
図3に示すように、太陽光充電器190からの出力は、リニアレギュレータ320からの出力に接続(例えばOR接続)されてスーパーキャパシタ155に充電してもよい。したがって、ACライン電圧が十分であることに起因して電源150がアクティブである場合、スーパーキャパシタ155は電源150から、リニアレギュレータ310によって電圧を受け、環境光が太陽光充電器190に到達する場合、スーパーキャパシタ155は太陽光充電器190から電圧を受ける。
【0029】
図4は、本願において説明したいくつかの実施例に係る、需給計器100のプリント回路基板400を示す。いくつかの実施例では、需給計器100の様々なサブシステムはPCB400の上に存在し、それは、様々なサブシステムを、需給計器100の動作のために必要に応じて電気的に接続する。
図4に示すように、太陽光充電器190は、需給計器100のカバー又は筐体に対向するPCB400の面に取り付けられてもよい。例えば、これは、PCB400のハンダ面であってもよく、具体的には、計測エンジン110として動作する計測電子アセンブリのハンダ面であってもよい。
【0030】
図5は、本願において説明したいくつかの実施例に係る、需給計器100のカバー500又は筐体を示す。カバー500は、PCB400の少なくとも一部を収容し、従って、その少なくとも一部を覆ってもよい。例えば、カバー500は、需給計器100の電子回路のための保護層を提供してもよい。いくつかの実施例では、
図5に示すように、カバー500は、環境光がカバー500を通り抜け、それによって太陽光充電器190のフォトダイオード220を励起できるようにする開口部510を画成する。さらに、いくつかの実施例では、レンズ520は、カバー500の開口を充填する。レンズ520は、透明であってもよく、フォトダイオード220に環境光を合焦させるために適切な曲率を有する。例えば、開口510に位置するレンズ520が存在しない場合、フォトダイオード220は、300ミリボルト出力を有する場合があるが、環境光を合焦させるレンズ520が存在する場合、フォトダイオード220は500ミリボルト出力を有する可能性がある。当業者は、レンズ520のための適切な曲率を計算する方法を理解するであろう。そのようなレンズ520は、増大した光量をフォトダイオード220に到達させることで、スーパーキャパシタ155を充電する際にフォトダイオード220の効率を向上させることができる。
【0031】
図6は、本願において説明したいくつかの実施例に係る、RTC160に電力を供給するように需給計器100において実行される方法600のフロー図である。この方法600は、具体的にはRTC160に電力供給することを参照するが、RTC160に追加的又は代替的に、1つ又は複数のセンサ170に電力供給するために同じ又は同様の方法が使用されてもよいことがそれは理解されるであろう。さらに、この方法600は例示目的のみで提供され、様々な活動は説明した順序に通りに実行される必要がないことは理解されるであろう。例えば、この方法600の一部として後述する様々な活動は、需給計器100が動作している間、同時に行われてもよい。
【0032】
ブロック605において、需給計器100は動作中であり、需給計器の電源150はアクティブである。したがって、電源150は、DC電圧を供給して、需給計器100の様々なサブシステムに電力供給する。ブロック610において、アクティブであることに起因して、電源150は、リニアレギュレータ320によって、スーパーキャパシタ155に充電し、RTC160に電力供給する。
図6には図示しないが、電源150がアクティブである間、太陽光充電器190は、スーパーキャパシタ155の充電になお寄与してもよい。ブロック615において、ACライン電圧はしきい値未満に降下し、電源150は非アクティブになる。
【0033】
ブロック620において、スーパーキャパシタ155は、スーパーキャパシタ155における蓄えられた容量からRTC160に電力を供給し始める。ブロック625において、環境光が太陽光充電器190に到達したとき、フォトダイオード220は励起し、太陽光充電器190によりスーパーキャパシタ155に充電させ、それはRTC160に電力を供給し続ける。ブロック630において、環境光がもはや存在しないとき、スーパーキャパシタ155は、スーパーキャパシタ155における蓄えられた容量からRTC160に電力を供給し続ける。
図6に示すように、ブロック625及び630は、延長された時間期間にわたって、例えば、電源150が非アクティブである限り、サイクルを繰り返す。
【0034】
ブロック635において、ACライン電圧は少なくともしきい値まで増大し、これにより、電源150を再びアクティブにする。したがって、ブロック640において、電源150は、リニアレギュレータ320によって、スーパーキャパシタ155に充電し、RTC160に電力供給することに戻る。
【0035】
図7は、本願において説明したいくつかの実施例に係る、スーパーキャパシタ155に充電する太陽光充電器190を組み込んだ需給計器100を作る(例えば製造する)方法700のフロー図である。この方法700又は類似物は、1人又は複数の人々によって、1つ又は複数のマシンによって、又は人々及びマシンの組み合わせによって実行されてもよい。この方法700が例示目的でのみ提供され、この方法700の様々な活動は、需給計器100を製造するために実行されうる活動を制限せず、様々な活動を説明した順序通りに実行する必要はないことが理解されるであろう。
【0036】
図7に示すように、ブロック705において、方法700は、需給計器100のAC電力停止中に発生するイベントに適用可能なタイムスタンプに利用される時間を計時するように構成されたRTC160を装置に組み込むことを含む。本開示によれば、語句「組み込む(install)」は、使用のために確立することを示す。RTC160が組み込まれる装置は需給計器100であるか、又は、その製造中又は製造後に需給計器100になる。例えば、この場合、RTC160の組み込みは、RTC160をホスト120に、又はn需給計器100の様々な他の構成要素に電気的に接続することを含んでもよい。
【0037】
ブロック710において、方法700は、AC電力停止中にRTC160に電力供給するように構成されたスーパーキャパシタ155を装置に組み込むことを含む。例えば、スーパーキャパシタ155の組み込みは、スーパーキャパシタ155の入力スーパーキャパシタ充電器310に電気的に接続し、スーパーキャパシタ155の出力をRTC160に電気的に接続することを含んでもよい。
【0038】
ブロック715において、方法700は、しきい値を満たすACライン電圧に応答してアクティブモードで動作するように構成され、アクティブモードにある場合、スーパーキャパシタ155に充電することでRTC160に電力供給するようにさらに構成された電源150を装置に組み込むことを含む。例えば、電源150を組み込むことは、スーパーキャパシタ155、RTC160、及び需給計器100の様々なサブシステムに、電源150の出力を電気的に接続することを含んでもよい。
【0039】
ブロック720において、方法700は、環境光からエネルギーを吸収し、スーパーキャパシタ155に充電することでRTC160に電力供給するように構成された一組のフォトダイオード200を装置に組み込むことを含む。例えば、フォトダイオード220を組み込むことは、一連のフォトダイオード220をショットキーダイオード210に接続することと、ショットキーダイオード210をスーパーキャパシタ充電器310の入力に接続することとを含んでもよい。このように、いくつかの実施例では、スーパーキャパシタ155は、電源150に基づいて、また、一組のフォトダイオード220にも基づいて充電されるように構成される。
【0040】
図8は、本願において説明したいくつかの実施例に係る、需給計器100の図である。例えば、需給計器100は、電力メーターであってもよく、又は、リソース810の消費量を測定する他のタイプのメーターであってもよい。図示したような需給計器100は、スーパーキャパシタ155に充電する太陽光充電器190を含んでもよく、スーパーキャパシタ155は、本願において説明するようにRTC160又は1つ又は複数のセンサ170に電力供給する。
【0041】
図8に示すように、需給計器100の例は、構内820において生じるリソース810の消費量を測定する。この目的で、需給計器100は、リソース810の使用を示す信号を検出し、その信号に基づいて構内820におけるリソース810の使用を決定する計測エンジン110を含んでもよい。需給計器100はさらに、処理装置830、揮発性メモリ840、不揮発性記憶装置850、及び無線装置860のような通信装置を含んでもよい。処理装置830、揮発性メモリ840、不揮発性記憶装置850、及び無線装置860は、システムバス870によって、互いに通信してもよく、計測エンジン110と通信してもよい。処理装置830、揮発性メモリ840、及び不揮発性記憶装置850は、本願では別個の構成要素として図示及び説明しているが、この区別は例示目的のみであり、本開示の範囲を制限しないことは理解されるであろう。例えば、処理装置830、揮発性メモリ840、及び不揮発性記憶装置850は、上述したホスト120の全体又は一部として動作するマイクロコントローラユニットのような単一のチップへ、ともに一体化されてもよい。
【0042】
いくつかの実施例では、需給計器100の論理演算は、需給計器100の不揮発性記憶装置850又は揮発性メモリ840のようなコンピュータ可読媒体に格納されたプログラム命令として具体化される。いくつかの実施例では、コンピュータ可読媒体は、非一時的なコンピュータ可読媒体である。処理装置830は、プログラム命令を実行することで、本願において説明するように動作を実施してもよい。追加的又は代替的に、電源150又は太陽光充電器190によるスーパーキャパシタ155の充電のような、需給計器100の所定の動作は、コンピュータ可読命令としてではなくハードウェアとして実装されてもよい。
【0043】
特許請求の範囲に記載された主題についての詳細な理解を提供するために、本明細書において多数の特定の詳細事項を述べている。しかしながら、当業者は、特許請求の範囲に記載された主題がこれらの特定の詳細事項なしで実施されてもよいことを理解するであろう。他の例では、特許請求の範囲に記載された主題を不明瞭にしないように、通常の技術を有する者によって知られるであろう方法、装置、又はシステムについては詳述していない。
【0044】
本願において説明した特徴は、任意の特定のハードウェアアーキテクチャ又は構成に限定されない。計算装置は、1つ又は複数の入力を条件とした結果を提供する構成要素からなる任意の適切な装置を含んでもよい。適切な計算装置は、格納されたソフトウェア(すなわち、コンピュータシステムのメモリ上に格納されたコンピュータ可読命令)にアクセスする多目的のマイクロプロセッサに基づくコンピュータシステムを含み、このソフトウェアは、汎用の計算装置から本願の主題の1つ又は複数の態様を実装する特別な計算装置になるように計算システムをプログラミング又は構成する。計算装置のプログラミング又は構成に使用されるソフトウェアにおいて、本願に含まれる開示内容を実装するために、任意の適切なプログラミング、スクリプティング、他のタイプの言語、又は言語の組み合わせが使用されてもよい。
【0045】
本願において開示した方法の態様は、そのような計算装置の動作において実行されてもよい。上述の実施例において提示したブロックの順序は変更されてもよく、例えば、ブロックが並べかえられてもよく、組み合わされてもよく、及び/又はサブブロックに分割されてもよい。所定の複数のブロック又は複数の処理を並列に実行してもよい。
【0046】
本願における「~ように適応化される」又は「~ように構成される」の使用は、追加のタスク又はステップを実行するように適応化又は構成された装置を除外しない、オープンかつ包括的な用語を意図している。さらに、「~に基づく」の使用は、記載された1つ又は複数の条件又は値「に基づく」処理、ステップ、計算、又は他の動作が、実際に、記載したものを越える追加の条件又は値に基づいてもよいという点で、オープンかつ包括的であることを意図している。本願に含まれた見出し、リスト、及び番号は、説明の簡単化のみを目的とし、限定を意図していない。
【0047】
本願の主題をその特定の態様に関して詳述したが、当業者は、上述したことを理解することにより、そのような態様の変更、変形、及び等価物を容易に作成しうることが認識されるであろう。従って、本開示が限定ではなく例示の目的で提示され、当業者に容易に明らかになるように、本願の主題に係るそのような変更、変形、及び/又は追加を含むことを除外しないことは理解されるべきである。