(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-05-09
(45)【発行日】2025-05-19
(54)【発明の名称】車道における車両の所定の制限速度の検証方法及び運転者の支援方法
(51)【国際特許分類】
G08G 1/16 20060101AFI20250512BHJP
B60W 30/12 20200101ALI20250512BHJP
B60W 40/06 20120101ALI20250512BHJP
B60W 40/105 20120101ALI20250512BHJP
B60W 30/16 20200101ALI20250512BHJP
【FI】
G08G1/16 A
B60W30/12
B60W40/06
B60W40/105
B60W30/16
(21)【出願番号】P 2024504924
(86)(22)【出願日】2022-06-22
(86)【国際出願番号】 EP2022067015
(87)【国際公開番号】W WO2023006303
(87)【国際公開日】2023-02-02
【審査請求日】2024-04-23
(31)【優先権主張番号】102021003870.3
(32)【優先日】2021-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】598051819
【氏名又は名称】メルセデス・ベンツ グループ アクチェンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Mercedes-Benz Group AG
【住所又は居所原語表記】Mercedesstrasse 120,70372 Stuttgart,Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100176946
【氏名又は名称】加藤 智恵
(74)【代理人】
【識別番号】110003649
【氏名又は名称】弁理士法人真田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ケーファ ユージーン
【審査官】西堀 宏之
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-094947(JP,A)
【文献】特開2010-282508(JP,A)
【文献】特開2018-060456(JP,A)
【文献】特開2015-118668(JP,A)
【文献】特開2015-075423(JP,A)
【文献】特開2008-217121(JP,A)
【文献】特開2019-070900(JP,A)
【文献】特開2012-030665(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00-99/00
B60W 10/00-60/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車道(F)における車両(1、2)の所定の制限速度の検証方法において、
-前記車道(F)が
中央の車線区画線を有さない対面通行の道路区間(S)であり、且つ前記車道(F)の幅(b)が所定の値を下回る道路区間(S)を走行するための、適切な走行速度が算出され、
前記幅(b)が前記所定の値を下回る道路区間(S)は、対向する車両を相互に回避するために前記車道(F)の外側の区画線を越える必要がある道路区間(S)であり、
-前記適切な走行速度が、デジタルマップに保存されている前記所定の制限速度を下回る場合、且つ、前記所定の値を下回る幅(b)の前記車道(F)と、前記車両(1)の走行速度の低下との間に因果関係がある場合には、前記所定の制限速度は不適切であると評価され、前記デジタルマップ中の前記所定の制限速度は前記適切な走行速度に置換されることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記道路区間(S)における交通状況を判断するために、複数の車両(1、2)によって、前記車道(F)の幅(b)、相互にすれ違う車両(1、2)の走行速度、及び前記相互にすれ違う車両(1、2)の位置が算出されることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項3】
算出された前記車道(F)の前記幅(b)、前記相互にすれ違う車両(1、2)の前記走行速度及び前記位置は、各車両(1、2)にデータ技術的に接続されている車両外部の計算ユニットに情報として送信されることを特徴とする、請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記計算ユニットを用いて、複数の車両(1、2)から前記計算ユニットに送信された前記情報の統計的な分析が実施され、複数の車両(1、2)が前記デジタルマップに保存されている制限速度を所定値分下回る走行速度で走行する道路区間(S)は、制限速度が不適切であると識別されることを特徴とする、請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記情報の統計的な分析は、前記計算ユニットを用いて、所定の値を下回る幅(b)の前記車道(F)と、前記複数の車両(1、2)の走行速度の低下との間の因果関係が求められることを含むことを特徴とする、請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記適切な走行速度は、前記道路区間(S)において検出された、複数の車両(1、2)の各走行速度の統計的な平均値計算に基づき設定されることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項記載の方法に従い算出された適切な走行速度が、前記車道(F)を走行する際に推奨速度として前記車両(1、2)の運転者に出力される、且つ/又は、前記車両(1、2)のアシストシステムの制御の基礎とされることを特徴とする、車両(1、2)の運転者の支援方法。
【請求項8】
前記適切な走行速度は、自動運転のためのアシストシステム又は各車両(1、2)の速度に依存した車間距離制御のためのアシストシステムにおいて、前記車道(F)を走行する際に、前記推奨速度として用いられることを特徴とする、請求項7記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車道における車両の所定の制限速度の検証方法及び車両の運転者の支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
独国特許出願第102020003073.4号は、車両の自動運転操作のための方法及び装置を記載している。この方法では、車両の前方にカーブがあるとき、車両の走行方向に配向された、周囲センサ装置の少なくとも1つの検出ユニットにより、カーブに起因して想定される可視性の制限が算出される。少なくとも1つの検出ユニットの可視性が所定の閾値を下回っていると判定された場合、カーブの外側に車線が存在する場合には、カーブの外側の車線への車両の車線変更が自動的に実施される。この場合、右側通行の要件(規則)が存在しないことが好ましい。
【0003】
更に、独国特許出願公開第102015223176号明細書は、車両の周囲をセンサにより検出する周囲センサと、車両周囲における障害物を識別するために周囲センサのセンサデータを評価するデータ処理ユニットとを備えた、車両のための運転者アシストシステムを開示している。更に、車両周囲における遮蔽領域を算出するための方法が開示されている。この方法では、周囲センサによって生成されるセンサデータが、車両の車両周囲の障害物を識別するために評価される。更に、識別された障害物に応じて、識別された当該障害物によって遮蔽され、車両の光学周囲センサの視野を制限する遮蔽領域が計算される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、車道における車両の所定の制限速度の検証方法及び車両の運転者の支援方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的は、本発明によれば、請求項1に記載の特徴を有する検証方法と、請求項9に記載の特徴を有する支援方法とによって達成される。
【0006】
本発明の有利な実施形態は、従属請求項の対象である。
【0007】
本発明によれば、車道における車両の所定の制限速度の検証方法は、車道の道路区間(経路の一部)を走行するための、状況に応じた適切な走行速度が算出され(求められ)、続いて、適切な走行速度が所定の制限速度を下回る場合には、所定の制限速度が不適切であると評価される。
【0008】
本方法を適用することによって、所定の(指定された)制限速度が不適切である道路区間を判定することができる。車両がこの道路区間を所定の制限速度に対応する走行速度で走行し、それにより、車両及び場合によっては近傍の他の道路利用者にとって、危険な状況、特に危険な運転状況が発生する可能性が比較的高い場合、この道路区間が、本方法によって判定される。言い換えると、所定の制限速度が過度に高い走行速度であって車両が所定の制限速度に対応する走行速度で道路区間を走行する場合には当該道路区間が事故の比較的高い可能性を含んでいることから、本方法を適用することにより、危険の可能性が比較的高い道路区間を識別することができる。
【0009】
所定の制限速度の検証方法の1つの可能な実施形態では、道路区間が対面通行のある車道の道路区間、特に中央の車線区画線(区分線,車線標示)が存在しない道路区間であり、且つ車道の幅(幅員)が所定の値を下回る場合には、所定の制限速度は不適切であると評価される。このような道路区間を走行する際に、特に、2台の車両が相互に(互いに向かって)接近し、対向車両を避けるためにそれぞれの走行車線の外側の区画線を越えて相互に回避しなければならない場合には、危険な状況が発生する可能性がある。
【0010】
所定の制限速度の検証方法の発展形態では、道路区間における交通状況を判断(評価)するために、複数の車両によって、車道の幅、特に走行車線幅、相互にすれ違う車両の走行速度、及び相互にすれ違う車両の位置が、例えば走行車線の区画線にも関連して算出(判定)される。この情報に基づいて、道路区間を走行するための所定の制限速度が不適切であるか否か、及びそれにより、特に道路区間において相互に接近する車両にとっての潜在的な危険が存在するか否かが判定される。
【0011】
所定の制限速度の検証方法の別の可能な実施形態では、算出された車道の幅、相互にすれ違う車両の走行速度及び位置は、各車両にデータ技術的に接続されている車両外部の計算ユニットに情報として送信される。特に、この情報は、車道を走行している車両群(フリート)、例えばある車両メーカの複数の車両から車両外部の計算ユニットに送信される。計算ユニットを用いて、送信された情報が記憶され、車道、即ち道路区間に対して指定(設定)された制限速度を検証するために継続的に評価される。
【0012】
更に、所定の制限速度の検証方法の別の可能な実施形態では、計算ユニットを用いて、複数の車両から計算ユニットに送信された情報の統計的な分析が実施され、複数の車両がデジタルマップに格納された制限速度を所定値分下回る走行速度で走行する道路区間は、制限速度が不適切であると識別される。統計的な分析に基づいて、所定の制限速度が適切であるか不適切であるかを比較的正確に求めることができ、それによって、この道路区間の起こり得る潜在的な危険を判定することができる。
【0013】
特に、計算ユニットを用いて、所定の値を下回る幅の車道と、複数の車両の走行速度の低下との間の因果関係が求められる。それにより、所定の制限速度が適切であるか否か、及び道路区間において危険な状況が発生する可能性が稀であり所定の制限速度とは無関係であるか否かを確認することができる。
【0014】
所定の制限速度の検証方法の別の可能な構成では、適切な走行速度が、道路区間において検出された、複数の車両の各走行速度の統計的な平均値計算(各走行速度から形成される統計的な平均値)に基づいて設定される。
【0015】
道路区間に適した走行速度に関連した平均値計算によって、その道路区間における危険な状況、特に車両が相互に接近する場合に危険な状況が発生する確率は比較的低くなる。車両が道路区間において適切な走行速度で走行する場合、その道路区間における安全性を大幅に高めることができる。
【0016】
所定の制限速度の検証方法の可能な発展形態では、デジタルマップに保存されている制限速度が不適切であり、それによって、相互に接近する車両に対する潜在的な危険性が比較的高いと判定された場合には、デジタルマップ、特に保存されている制限速度が適切な走行速度に置換される。例えばナビゲーションシステムなどのデジタルマップが修正されることによって、不適切な走行速度は保存されていないため、その道路区間について不適切な走行速度はもはや出力されない。
【0017】
更に、本発明は、車両の運転者の支援方法に関し、この方法においては、車道における車両の所定の制限速度の検証方法に従い算出された適切な走行速度が、車道を走行する際に推奨速度として車両の運転者に出力、特に表示され、且つ/又は、車両のアシストシステムの制御の基礎とされる。
【0018】
各車両の運転者には、速度の推奨によって道路区間の走行に適した走行速度が示され、この走行速度は、特に運転者にとってのガイダンスとして利用される。従って、運転者は、道路区間を適切な走行速度で走行することができるので、自身の安全性を高めることができるだけでなく、特に対向車両の安全性も高めることができる。
【0019】
代替的又は付加的に、算出された適切な走行速度は、アシストシステムの制御の基礎とされるので、適切な走行速度がアシストシステムに関連付けられ、車両は道路区間を適切な走行速度で走行する。
【0020】
特に、この適切な走行速度は、自動運転のためのアシストシステム又は各車両の速度に依存した車間距離制御のためのアシストシステムにおいて、車道を走行する際に、推奨速度として用いられる。車両が自動運転で道路区間を走行する場合、又は速度に依存した車間距離制御がアクティブ化(有効化)された状態で道路区間を走行する場合、適切な走行速度は設定速度、即ち目標速度として設定される。例えば、速度に依存した車間距離制御がアクティブ(有効)である場合、設定された走行速度が適切な走行速度以下である場合を除き、運転者によって設定された走行速度は推奨速度に基づいて無視される。
【0021】
以下、本発明の実施例を、図面を参照して詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】相互に接近する2台の車両(対向車両)が存在する車道の道路区間を示す概略図であり、これら2台の車両は、所定の制限速度には従っているが、この道路区間に対して不適切な走行速度で走行している。
【
図2】所定の制限速度の修正後の、相互にすれ違う2台の車両が存在する車道の道路区間を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
全ての図において、相互に対応する部分には、同一の参照符号が付されている。
【0024】
図1は、車道Fの道路区間Sを示し、この車道Fは、車線区画線Mで側方においてのみ画定されており、中央の車線区画線Mが存在しない。この道路区間Sでは、相互に接近している2台の車両1、2が走行しており、このとき、車両1、2は、この道路区間Sを、交通標識3で指定されている70km/hの制限速度に実質的に対応する走行速度で走行している。
【0025】
道路区間S、即ち車道Fの幅bは、所定の値を下回っているため、この道路区間Sは、双方向交通、即ち対面通行としては通常ではない狭幅の車道Fとして設計されている。
図1に示す実施例では、車道Fの一領域Bが破線によって示されている。この領域Bでは、車道Fを走行する車両1、2は、通常の場合、自車両の速度を低下させる。
【0026】
一般的に、特定の道路区間Sを、カーブ(曲率)が許容するよりも低い速度、及び/又は所定の制限速度が許可するよりも低い速度で走行する場合、複数の影響があることが知られている。
【0027】
以下では、車道Fにおける車両1、2の所定の制限速度の検証方法について説明する。
【0028】
図1及び
図2に示すこのような車道Fは、特に田舎道に見られ、そのような車道Fでは、その幅bが狭いことにより、対向車線を分離するための中央の車線区画線Mは設けられていない。
【0029】
相互に接近する車両1、2は、相互にすれ違うことができるようにするために、それぞれの走行車線の外側の車線区画線Mを越えて走行し、従って部分的に車道Fから外れる。その際、車両1、2は、例えば70km/hの所定の制限速度に対して、その時点の走行速度を大幅に減速する。
【0030】
交通標識3に示された所定の制限速度に従う車両1、2の運転者に土地勘が無く、且つ/又は運転者の運転経験が比較的浅い場合、このような車道Fにおいて2台の車両が相互に接近して、相互にすれ違えるように減速しなければならないときに、制動距離を見誤るおそれがある。
【0031】
これに対して、土地勘のある運転者は、車道Fを走行する際に、通常、車両1、2が相互に接近する危険な道路区間Sを考慮して、車道Fの幅bに合わせた速度進行を選択する。
【0032】
特に、本方法では、土地勘のある運転者の経験が得られるように所定の制限速度の検証が行われ、その際に、道路区間Sに関して観測され学習された運転(走行)挙動が、例えば車両群に属する車両1、2に、示唆又は推奨速度として提供される。
【0033】
危険度は、比較的狭幅、特に幅bが所定の値を下回る車道Fにおける複数の車両1、2の走行速度に関する走行挙動に基づき導出される。
【0034】
このために、車両1の周囲センサ装置のセンサによって検出された信号に基づき、双方向交通のための幅bを大幅に下回る、車道Fの幅bが算出される。
【0035】
更に、特に車線区画線Mに対する、相互にすれ違う車両1、2の走行速度と、相互にすれ違う車両1、2の位置とが算出される。
【0036】
評価のために、算出された車道Fの幅bと、相互にすれ違う車両1、2の算出された走行速度及び検出された位置とが、詳細には図示していない、データ技術的に(データ技術の観点で)車両1に接続されている車両外部の計算ユニットに情報として送信される。
【0037】
特に各車両1、2が車線区画線Mを越えて走行し、車道Fを少なくとも部分的に外れるような事象は、道路区間Sにおいて特別な注意必要であり、その道路区間Sの所定の制限速度、例えば70km/hが双方の走行方向において不適切であることの1つの指標である。
【0038】
統計的に有意のサンプルを得るために、道路区間Sを走行する車両1、2の観測は、特に同一のフリート車両に属する複数の車両1、2によって行われる。
【0039】
特に、車両1、2のそれぞれの走行速度の低下と、あまり一般的ではない狭幅の車道Fとの間の因果関係を検証するために、車道Fの算出された幅bも、情報として計算ユニットに送信される。計算ユニット、いわゆるバックエンドにおいては、比較的多くのサンプルに基づいて、狭幅の車道Fと、相互のすれ違いを可能するために車道Fを離れる車両1、2と、それに関連する各道路区間Sにおける走行時点の速度低下との間の因果関係が統計的に算出される。
【0040】
このとき、特に、計算ユニットを用いて、複数の車両1、2から計算ユニットに送信された情報の統計的な分析が実施され、車両1、2のデジタルマップにも保存されている所定の制限速度を所定値分下回る走行速度で複数の車両1、2が走行する道路区間Sは、制限速度が不適切であると識別される。
【0041】
因果関係を確立するためには、所定の制限速度と、例えばカーブの曲率に基づいて妥当なカーブ走行速度との考察が必要になる。特に、統計的な平均において、運転者は、道路区間Sに沿って、道路形状、例えばカーブ形状に対して、また所定の制限速度に関して、必要とされるよりも遥かにゆっくりと走行していることが算出される。
【0042】
特に、道路区間Sを走行するための適切な走行速度は、その道路区間において検出された、複数の車両1、2の各走行速度の統計的な平均値の計算によって決定される。
【0043】
サンプルのサイズと複数の車両1、2の走行速度の大幅な低下とによって、所定の制限速度が不適切であることを正当化できた場合には、その道路区間の走行について算出された適切な走行速度が、推奨速度としてデジタルマップに保存される。その際、デジタルマップに保存されていた所定の制限速度は、算出された適切な走行速度によって修正される。
【0044】
適切な走行速度に基づく推奨速度は、車道Fを走行する際に車両1、2の推奨速度として各車両1、2の運転者を支援するために表示され、且つ/又は、例えば自動運転のために又は速度に依存した車間距離制御のために、車両1、2のアシストシステムの制御の基礎とされる。
【0045】
各車両1、2の運転者は、道路区間S、特にあまり一般的ではない狭幅の車道Fを走行するために算出された適切な走行速度によって、状況に応じた速度選択の経験が得られ、それによって、各アシストシステムに対する信頼性を高めることができる。
【0046】
従って、各車両1、2の運転者は、車両1、2の速度が制御される場合、推奨速度に基づいて、その運転者には不慣れな地域でも、対向車両1、2が高速で接近し車線区画線Mを越えて回避する危険な状況の可能性を緩和させる運転の仕方で走行することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0047】
【文献】独国特許出願第102020003073.4号
【文献】独国特許出願公開第102015223176号明細書