(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-05-09
(45)【発行日】2025-05-19
(54)【発明の名称】画像形成装置、画像形成装置における画面表示方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20250512BHJP
G06F 3/04886 20220101ALI20250512BHJP
G06F 3/04842 20220101ALI20250512BHJP
G03G 21/00 20060101ALI20250512BHJP
【FI】
H04N1/00 350
G06F3/04886
G06F3/04842
G03G21/00 386
(21)【出願番号】P 2025003204
(22)【出願日】2025-01-09
(62)【分割の表示】P 2021074726の分割
【原出願日】2021-04-27
【審査請求日】2025-02-04
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168217
【氏名又は名称】大村 和史
(72)【発明者】
【氏名】時重 正人
【審査官】松永 隆志
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-130326(JP,A)
【文献】特開2013-251679(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00 - 1/64
G06F 3/04886
G06F 3/04842
G03G 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部、操作部、2次元コード読取り
部、画像形成部
および複数の操作画面を切り替えて前記表示部に表示させる表示制御部を備える画像形成装置であって、
前記表示制御部は、
プリントサービスを選択する画面に遷移する第1のボタンと2次元コードの読み取りを促すための画面に遷移する第1の2次元コードボタンとを含むホーム画面を表示させ、
前記第1のボタンが操作された場合は、サービス番号を入力するための画面に遷移する第2のボタンと2次元コードの読み取りを促すための画面に遷移する第2の2次元コードボタンとを含むプリントサービス選択画面を表示させ、
前記第2のボタンが操作された場合は、サービス番号を入力するためのサービス番号入力画面を表示させ、
前記第1の2次元コードボタンまたは前記第2の2次元コードボタンが操作された場合は、2次元コードを入力するための2次元コード入力画面を表示させ、
前記画像形成部は、前記サービス番号入力画面でサービス番号が入力されまたは前記2次元コード入力画面で2次元コードが読み込まれた後に、選択されたプリントサービスに基づく印刷出力を行う、画像形成装置。
【請求項2】
第1の2次元コードボタンおよび第2の2次元コードボタンは同形状である、請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
2次元コード読取り部は、表示部の幅方向の範囲内でかつ鉛直方向において表示部より低い位置に設けられた、請求項1または2記載の画像形成装置。
【請求項4】
2次元コード読取り部は、表示部より手前側に設けられた、請求項3記載の画像形成装置。
【請求項5】
表示部、操作部、2次元コード読取り部および選択されたプリントサービスに基づいて印刷出力を行う画像形成部を備える画像形成装置のコンピュータによって実行可能な画面表示プログラムであって、
前記画面表示プログラムは、
プリントサービスを選択する画面に遷移する第1のボタンと2次元コードの読み取りを促すための画面に遷移する第1の2次元コードボタンとを含むホーム画面を表示させ、
前記第1のボタンが操作された場合は、サービス番号を入力するための画面に遷移する第2のボタンと2次元コードの読み取りを促すための画面に遷移する第2の2次元コードボタンとを含むプリントサービス選択画面を表示させ、
前記第2のボタンが操作された場合は、サービス番号を入力するためのサービス番号入力画面を表示させ、
画像形成部で印刷出力するプリントサービスは、サービス番号入力画面でサービス番号が入力されまた
は2次元コード入力画面で2次元コードが読み込まれた後に、選択される、画面表示プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像形成装置、画像形成装置における画面表示方法およびプログラムに関し、特にたとえば、2次元コードを読み込むことによって特定のメニュー画面に遷移する、画像形成装置、画像形成装置における画面表示方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
2次元コードを用いるこの発明の背景となる技術の一例が、特許文献1に開示されている。特許文献1に開示されている画像形成システムでは、サーバに記憶された文書ファイル指定を受け付けて、指定された文書のファイルのURLを示す2次元コードを携帯端末に表示し、その2次元コードを読み取って該当する文書ファイルをサーバから取得して印刷する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、ユーザが操作する画面においては、前の画面に戻るためのボタンを備えており、その戻るボタンを押すと、1つ前の画面に戻って操作をやり直すことができるものが大半である。
【0005】
たとえば、ホーム画面において2次元コードを読み込ませることによって印刷データを選択した場合でも同様であるが、その選択されたデータ以外の印刷を行いたい場合に、戻るボタンによって1つ前の画面であるホーム画面の状態に戻ってしまうのは、ユーザにとって操作性が悪い。
【0006】
それゆえに、この発明の目的は、新規な、画像形成装置、画像形成装置における画面表示方法およびプログラムを提供することである。
【0007】
この発明の他の目的は、たとえばコンテンツ選択画面において戻る操作をしたとき、そのコンテンツ選択画面から戻る画面を制御することによって、ユーザにとって操作性のよい、画像形成装置、画像形成装置における画面表示方法およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を採用した。なお、括弧内の参照符号および補足説明等は、この発明の理解を助けるために記述する実施形態との対応関係を示したものであって、この発明を何ら限定するものではない。
【0009】
第1の実施例は、表示部、操作部、2次元コード読取り部、画像形成部および複数の操作画面を切り替えて表示部に表示させる表示制御部を備える画像形成装置であって、表示制御部は、プリントサービスを選択する画面に遷移する第1のボタンと2次元コードの読み取りを促すための画面に遷移する第1の2次元コードボタンとを含むホーム画面を表示させ、第1のボタンが操作された場合は、サービス番号を入力するための画面に遷移する第2のボタンと2次元コードの読み取りを促すための画面に遷移する第2の2次元コードボタンとを含むプリントサービス選択画面を表示させ、第2のボタンが操作された場合は、サービス番号を入力するためのサービス番号入力画面を表示させ、第1の2次元コードボタンまたは第2の2次元コードボタンが操作された場合は、2次元コードを入力するための2次元コード入力画面を表示させ、画像形成部は、サービス番号入力画面でサービス番号が入力されまたは2次元コード入力画面で2次元コードが読み込まれた後に、選択されたプリントサービスに基づく印刷出力を行う、画像形成装置である。
【0010】
第1の実施例では、画像形成装置(10:実施例において対応する部分を例示する、限定を意図しない参照符号。以下、同様。)は、表示部(16)、操作部(44)、2次元コード読取り部(20)、画像形成部(59)および複数の操作画面を切り替えて表示部に表示させる表示制御部(40)を備える。表示制御部(40)は、プリントサービスを選択する画面に遷移する第1のボタン(94)と2次元コードの読み取りを促すための画面に遷移する第1の2次元コードボタン(146)とを含むホーム画面(90)を表示させる。このホーム画面において第1のボタンが操作された場合は、表示制御部(40)は、サービス番号を入力するための画面に遷移する第2のボタン(104)と2次元コードの読み取りを促すための画面に遷移する第2の2次元コードボタン(122)とを含むプリントサービス選択画面(96)を表示させる。このプリントサービス選択画面において第2のボタンが操作された場合は、表示制御部(40)は、サービス番号を入力するためのサービス番号入力画面(106)を表示させる。ホーム画面またはプリントサービス選択画面において第1の2次元コードボタンまたは第2の2次元コードボタンが操作された場合は、表示制御部(40)は、2次元コードを入力するための2次元コード入力画面(126)を表示させる。画像形成部は、サービス番号入力画面でサービス番号が入力されまたは2次元コード入力画面で2次元コードが読み込まれた後に、選択されたプリントサービスに基づく印刷出力を行う。
【0011】
第1の実施例によれば、プリントするプリントサービスをサービス番号でも2次元コードでも選択できるので、ユーザにとって操作性のよい、画像形成装置を得ることができる。
【0012】
第2の実施例は、第1の実施例に従属する画像形成装置であって、第1の2次元コードボタンおよび第2の2次元コードボタンは同形状である。
【0014】
第3の実施例は、第1または第2の実施例に従属する画像形成装置であって、2次元コード読取り部は、表示部の幅方向の範囲内でかつ鉛直方向において表示部より低い位置に設けられた。
【0016】
第4の実施例は、第3の実施例に従属する画像形成装置であって、2次元コード読取り部は、表示部より手前側に設けられた。
【0018】
第5の実施例は、表示部、操作部、2次元コード読取り部および選択されたプリントサービスに基づいて印刷出力を行う画像形成部を備える画像形成装置のコンピュータによって実行可能な画面表示プログラムであって、画面表示プログラムは、プリントサービスを選択する画面に遷移する第1のボタンと2次元コードの読み取りを促すための画面に遷移する第1の2次元コードボタンとを含むホーム画面を表示させ、第1のボタンが操作された場合は、サービス番号を入力するための画面に遷移する第2のボタンと2次元コードの読み取りを促すための画面に遷移する第2の2次元コードボタンとを含むプリントサービス選択画面を表示させ、第2のボタンが操作された場合は、サービス番号を入力するためのサービス番号入力画面を表示させ、画像形成部で印刷出力するプリントサービスは、サービス番号入力画面でサービス番号が入力されまたは2次元コード入力画面で2次元コードが読み込まれた後に、選択される、画面表示プログラムである。
【発明の効果】
【0020】
この発明によれば、特定のメニュー画面たとえばコンテンツ選択画面において戻る操作をした場合、そのコンテンツ選択画面から戻る画面遷移を制御することによって、ユーザにとって操作性のよい、画像形成装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】
図1はこの発明の一実施例の複合機を示す図解図である。
【
図2】
図2は
図1実施例におけるアプリケーションボックスの電気的な構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は
図1実施例における複合機本体の電気的な構成を示すブロック図である。
【
図4】
図4はアプリケーションボックスのディスプレイに表示されるホーム画面の一例を示す図解図である。
【
図5】
図5はホーム画面から遷移したサービス選択画面の一例を示す図解図である。
【
図6】
図6は
図5のサービス選択画面から遷移したサービス番号入力画面の一例を示す図解図である。
【
図7】
図7は
図5のサービス選択画面から遷移した2次元コード入力画面の一例を示す図解図である。
【
図8】
図8は
図6に示すサービス番号入力画面または
図7に示す2次元コード入力画面から遷移した新聞プリントサービス選択画面の一例を示す図解図である。
【
図9】
図9は実施例におけるアプリケーションボックスの主記憶部のRAM内の構成を概念的に示すメモリマップである。
【
図10】
図10は実施例におけるアプリケーションボックスの制御部のコンピュータが実行する動作を示すフロー図である。
【
図11】
図11は
図10に後続する、アプリケーションボックスの制御部のコンピュータが実行する動作を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1を参照して、この発明の一実施例に従った複合機10は、たとえば不特定多数の者によって使用されることを前提として、コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどのようなパブリックスペースに設置される。
【0023】
この複合機10は、コピー機能、プリンタ機能、イメージスキャナ機能、ファクシミリ機能などの複数の機能を備える。これらの機能を備える複合機10は、画像形成装置であり、プリントサービス、ファックスサービス、スキャンサービス、行政サービスなどの様々なサービスを提供することができる。
【0024】
コピーサービスにおいては、原稿の画像を読み取って、この読み取られた画像を画像記録媒体としての用紙に形成(印刷)することができる。つまり、原稿の画像を用紙にコピーすることができる。ここでの用紙としては、たとえば普通紙、光沢紙、写真用紙などがある。また、このコピーサービスにおいては、免許証などのカードのおもて面とうら面とを1枚の用紙に並べてコピーするなど、多彩な機能が用意されている。
【0025】
プリントサービスには、PDFプリントサービス、写真プリントサービス、ネットワークプリントサービスおよびコンテンツプリントサービスが含まれる。
【0026】
PDFプリントサービスにおいては、外部記憶媒体としてのメディアに記憶されているPDFファイルに基づく画像を用紙に形成することができる。ここで言うメディアとしては、USBメモリやSDメモリカードなどの半導体メモリタイプのメディア、および、CDやDVDなどのディスクタイプのメディアがある。
【0027】
写真プリントサービスにおいては、前述のメディアに記憶されている所定形式の画像ファイルに基づく写真画像を用紙に形成することができ、つまりは当該画像ファイルの印刷をすることができる。
【0028】
ネットワークプリントサービスにおいては、専用のウェブサイトに予め登録されたファイルの印刷をすることができる。ここで言う専用のウェブサイトに登録可能なファイルとしては、PDFファイル、所定形式の画像ファイル、および、所定の文書作成ソフトウェアや所定の表計算ソフトウェアなどの所定のアプリケーションソフトウェアにより作成されたファイルがある。
【0029】
コンテンツプリントサービスにおいては、複合機10によりアクセス可能なコンテンツプロバイダが提供する、新聞や雑誌、ブロマイドや楽譜などの種々のコンテンツの印刷をすることができる。
【0030】
ファックスサービスにおいては、原稿の画像を電子化して任意のファクシミリ装置へ送信するファックス送信をすることができる。
【0031】
スキャンサービスにおいては、原稿の画像を電子化してPDFファイルまたは所定形式の画像ファイルとしてUSBメモリに記憶することができる。
【0032】
行政サービスにおいては、住民票の写しや印鑑登録証明書などの所定の公的証明書を発行することができる。この行政サービスの提供を受ける際には、カード型記憶媒体、たとえば住民基本台帳カードもしくは個人番号カードが必要になる。
【0033】
このような様々なサービスの提供を実現するために、複合機10は、ユーザインターフェース装置としてのアプリケーションボックス12と、主装置としての複合機本体14と、を備える。この複合機10を操作するユーザは、一般的には、複合機10の前方側に立
って操作を行う。
【0034】
アプリケーションボックス12は、タッチパネル18付きのディスプレイ16、2次元コード読取り器20、外部記憶媒体装着部22、赤外線通信部24、近距離通信部26、貨幣処理部28および写真用プリンタ30を備える。
【0035】
タッチパネル18付きのディスプレイ16は、アプリケーションボックス12の上部に配置される。ディスプレイ16は、矩形の表示面を有する表示手段の一例であり、たとえば液晶ディスプレイ(LCD)である。なお、ディスプレイ16は、後述する表示部42を構成する。そして、ディスプレイ16の画面表示面に重なるように、矩形のタッチパネル18が設けられる。このタッチパネル18は、ディスプレイ16の画面表示面にユーザ操作を受け付ける操作受付面を形成する操作受付手段の一例であり、このタッチパネル18は、後述する操作部44を構成する。
【0036】
2次元コード読取り器20は、たとえばプリントサービスを利用する際に、たとえばユーザの携帯端末に表示されているQRコード(商品名)を読み取る。
【0037】
外部記憶媒体装着部22は、前述のメディアが装着される記憶媒体装着手段の一例であり、たとえば、メモリスロットおよびディスクドライブを含む。そして、外部記憶媒体装着部22は、装着されたメディアとの間でデータの読込み処理または書込み処理を行う。
【0038】
赤外線通信部24は、赤外線発光素子および赤外線受光素子を含む赤外線通信回路を有しており、IrDAなどの赤外線通信規格に則って、携帯端末などとの間で赤外線通信処理を行う。
【0039】
近距離通信部26は、非接触型ICカードである前述の住民基本台帳カードおよび個人番号カードを保持するとともに、これらのICカードとの間で近距離無線通信を行う、記憶媒体保持手段の一例である。
【0040】
貨幣処理部28は、複合機10の使用に必要な料金の支払を現金で受け付ける支払受付手段の一例であり、貨幣投入部32および硬貨返却口34を有する。
【0041】
写真用プリンタ30は、たとえば昇華型プリンタまたはインクジェットプリンタであり、写真用紙に写真画像を印刷する。この写真用プリンタ30による印刷後の写真用紙、いわゆる写真は、排出部36に排出される。
【0042】
ここで、
図2を参照して、アプリケーションボックス12の電気的な構成について説明すると、当該アプリケーションボックス12は、制御部40を備える。この制御部40は、アプリケーションボックス12の全体的な制御を司る、制御手段の一例である。このため、制御部40は、バス38を介して、前述の2次元コード読取り器20、外部記憶媒体装着部22、赤外線通信部24、近距離通信部26、貨幣処理部28および写真用プリンタ30が接続される。
【0043】
また、前述したように、ディスプレイ16は、表示部42を構成し、タッチパネル18は、操作部44を構成するが、これらの表示部42および操作部44も同様に、バス38を介して、制御部40に接続される。表示部42は、ディスプレイ16の他に、図示しない発光ダイオード(LED)などの適宜の発光素子を有する。また、操作部44は、タッチパネル18の他に、押しボタンスイッチなどの適宜のハードウェアスイッチを有する。
【0044】
さらに、制御部40には、バス38を介して、補助記憶部46、通信部48および音声
処理部50も接続される。
【0045】
制御部40は、制御実行手段としてのコンピュータ(CPU)54を有する。制御部40はまた、コンピュータ54が直接的にアクセス可能な主記憶手段としての主記憶部56を有する。この主記憶部56は、たとえばROMおよびRAMを含む。このうちのROMには、コンピュータ54の動作を制御するための制御プログラム(ファームウェア)が記憶されている。そして、RAMは、コンピュータ54が制御プログラムに基づく処理を実行する際の作業領域およびバッファ領域を構成する。
【0046】
補助記憶部46は、たとえばハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性メモリを含む補助記憶手段の一例である。この補助記憶部46には、コンピュータ54による制御に従って、各種のデータが記憶される。
【0047】
通信部48は、ネットワークを介しての双方向の通信処理を担う通信手段の一例である。ここで言うネットワークは、たとえばインターネットである。また、このネットワークは、有線方式のみならず、無線方式を含む。通信部48は、携帯端末との間での無線LANによる双方向の通信処理を実行し、さらに、通信部48は、複合機本体14の後述する通信部76との間で、双方向の通信処理を実行する。
【0048】
音声処理部50は、複合機10の取扱説明に係る音声ガイダンスや後述する警告のための音声メッセージなどをスピーカ52から出力させるための音声処理手段の一例である。
【0049】
図1に戻って、複合機本体14は、アプリケーションボックス12の近傍に設置される。この複合機本体14は、画像読取部58、画像形成部59、給紙部60および排紙トレイ61を備える。
【0050】
画像読取部58は、ガラスなどの透明材によって形成された原稿台を備えており、複合機本体14の上部に設けられる。また、原稿台の上方には、ヒンジ等を介して原稿押さえカバー62が開閉自在に取り付けられる。この画像読取部58、原稿台にセット(載置)された原稿の画像を読み取って当該画像に応じた2次元の画像データを出力する画像読取処理を担う、画像読取手段の一例である。
【0051】
このため、画像読取部58は、よく知られているように、光源、複数のミラー、結像レンズ、ラインセンサなどを含む画像読取ユニットや、この画像読取ユニットを移動させる駆動機構などを備える。画像読取部58は、原稿台に原稿がセットされているかどうかを検出するための後述する原稿センサ64を有する。
【0052】
画像形成部59は、画像読取部58の下方に設けられる。この画像形成部59は、給紙部60から搬送される用紙に電子写真方式により画像を形成する画像形成処理を担う、画像形成手段の一例である。このため、画像形成部59は、周知のように、感光体、帯電装置、露光装置、現像装置、転写装置、定着装置などを備え、この画像形成部59によって画像が形成された後の用紙は排紙トレイ61に排出される。なお、排紙トレイ61は、たとえば胴内タイプであれば、画像読取部58と画像形成部59との間に設けられる。さらに、排紙トレイ61には、当該排紙トレイ61における印刷物の有無を検出するための後述する印刷物センサ66が設けられている。
【0053】
ここで、
図3を参照して、複合機本体14の電気的な構成について説明すると、この複合機本体14もまた、制御部70を備える。制御部70は、複合機本体14の全体的な制御を司る、当該複合機本体14側の制御手段である。このため、制御部70には、バス68を介して、前述の画像読取部58、画像形成部59および給紙部60が接続される。ま
た前述したように、排紙トレイ61には、印刷物センサ66が設けられているが、この印刷物センサ66は、印刷物検知部74を構成する。そして、この印刷物検知部74もまた、バス68を介して、制御部70に接続される。さらに、制御部70には、バス68を介して、補助記憶部74および通信部76も接続される。
【0054】
制御部70は、複合機本体14側の制御実行手段としてのCPU78を有する。併せて、制御部70は、CPU78が直接的にアクセス可能な、複合機本体14側の主記憶手段としての主記憶部80を有する。この主記憶部80は、たとえばROMおよびRAMを含む。このうちのROMには、CPU78の動作を制御するための、複合機本体14用の制御プログラムが記憶される。そして、RAMは、CPU78が当該制御プログラムに基づく処理を実行する際の作業領域およびバッファ領域を構成する。
【0055】
補助記憶部74は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性メモリを含む、複合機本体14側の補助記憶手段の一例である。この補助記憶部74には、CPU78による制御に従って、各種のデータが記憶される。
【0056】
通信部76は、アプリケーションボックス12側の通信部48との間での双方向の通信処理を担う、複合機本体14側の通信手段の一例である。この複合機本体14側の通信部76とアプリケーションボックス12側の通信部48との間で行われる通信処理は、有線方式により行われてもよいし、無線方式により行われてもよい。
【0057】
図4に示す、アプリケーションボックス12のタッチディスプレイ16に表示されるホーム画面90では、先に簡単に説明したジョブの内、ユーザが所望するジョブを選択するための複数の操作ボタンを含むジョブ選択ボタン群92が表示される。
【0058】
ジョブ選択ボタン群92の右横には、ボタン群92のボタンとは別にプリントサービスを選択するプリントボタン94が設けられる。ここで、プリントサービスとは、この実施例の複合機10が設置されているたとえば当該コンビニ独自に外部ソースから入手可能なコンテンツ、たとえば新聞や雑誌の記事や紙面、地図、キャラクタ写真などを印刷してユーザに提供する、コンテンツサービスの一種である。
【0059】
このプリントボタン94をタッチ(操作)すると、ディスプレイ16の画面表示は、
図5に示すコンテンツサービス選択画面96に遷移する。このコンテンツサービス選択画面96には、たとえば「ご希望のサービスを選んでください。」のような、ユーザに希望するコンテンツの選択を促すメッセージ98と、その下にコンテンツ選択ボタン群100が表示される。このコンテンツ選択ボタン群100には、たとえば、新聞記事または紙面の印刷を選択する新聞ボタン102a、時刻表の印刷を選択する時刻表ボタン102b、地図の印刷を選択する地図ボタン102c、…が含まれる。以下の説明では、新聞の印刷を選択する場合について説明するが、他のプリントサービスについても同様に適用できることを予め指摘しておく。
【0060】
このコンテンツ選択ボタン群100の各ボタンで選択可能なコンテンツに対しては予めサービス割り当てている番号を割り当てているので、そのサービス番号を入力することによって、所望するコンテンツを選択することもできる。
【0061】
そのために、コンテンツサービス選択画面96のコンテンツ選択ボタン群100の下には、サービス番号を入力することを指示するための番号入力ボタン104が設けられる。
【0062】
この番号入力ボタン104をユーザがタッチ(操作)すると、ディスプレイ16の画面は、
図6に示すサービス番号入力画面106に遷移する。
【0063】
サービス番号入力画面106には、「サービス番号を入力して[つぎへ]を押してください。」のような、サービス番号の入力を促すメッセージ108が表示され、その下に、番号確認欄110が形成され、さらにその下に、「0」‐「9」までの数字キーと「A」‐「Z」までのアルファベットキーを含む入力キー112が設けられる。これらも当然、タッチキーである。
【0064】
サービス番号入力画面106には、上記メッセージ108で示唆されている「つぎへ」ボタン114が設けられる。さらに、サービス番号入力画面106には、戻るボタン116および終了ボタン118が設けられる。
【0065】
つぎへボタン114をタッチ(操作)すると、ディスプレイ16の画面表示は、入力キー112で入力したサービス番号が示すサービス、たとえば「新聞プリント」に含まれる具体的なコンテンツを選択するための、
図7に示すコンテンツ選択画面120に遷移する。
【0066】
図5に戻って、コンテンツサービス選択画面96には、コンテンツ選択ボタン群100の下の番号入力ボタン104の右に、2次元コードの1つであるQRコード(商品名)を読み取らせることによって、コンテンツを選択できるようにするための、QRコードボタン122が設けられる。このQRコードボタン122をタッチ(操作)すると、ディスプレイ16の画面表示は、
図8に示すQRコード入力画面126へ遷移する。
【0067】
なお、
図5のコンテンツサービス選択画面96には、さらに、その右上に終了ボタン124が設けられる。この終了ボタン124を操作すると、1つ前のホーム画面90(
図4)に戻る。
【0068】
QRコード入力画面126(
図8)には、「QRコードをかざしてください。」のような、QRコードの入力を促すメッセージ128が表示され、その下には、
図1に示す2次元コード読取り器20を含む説明イラスト130が表示される。この説明イラスト130では、たとえばスマートフォンなどに表示しているQRコード132を2次元コード読取り器20上にかざすことによって、QRコード132を読取らせることができることを示す、イラストを表示する。ここで読み込ませるQRコードにはコンテンツサービスのURLなどの情報が書き込まれおり、読み込みが終わると、ディスプレイ16の画面表示は、
図7に示すコンテンツ選択画面に遷移する。
【0069】
QRコード入力画面126には、さらに、上記説明イラスト130の下に、戻るボタン134が表示されるとともに、右上に、終了ボタン136が設けられる。
【0070】
先に説明したように、この実施例では、コンテンツサービスとして「新聞プリント」を選択した場合について説明するが、
図6のサービス番号入力画面106または
図8のQRコード入力画面126から遷移した
図7に示すコンテンツ選択画面120には、「ご希望の新聞を選んでください。」のような、コンテンツの選択を促すメッセージ138が表示され、その下には、コンテンツ選択のための、たとえば6つの選択ボタン140a‐140fが設けられる。これらの選択ボタン140a‐140fは、この実施例では、すべて新聞記事または紙面を指定または選択するボタンである。
【0071】
たとえば、選択ボタン140bが操作されると、ディスプレイ16の画面表示が○○新聞の記事または紙面をプリントする画面(図示せず)に遷移し、プリントが
図1に示す複合機本体14の画像形成部59で開始される。
【0072】
また、このコンテンツ選択画面120には、右上に、戻るボタン142および終了ボタン144が設けられる。
【0073】
図6に示すサービス番号入力画面106において戻るボタン116を押すと、1つ前のコンテンツサービス選択画面96(
図5)に戻る。ただし、サービス番号入力画面106から遷移したコンテンツ選択画面120(
図7)で戻るボタン142を操作すると、1つ前のサービス番号入力画面106(
図6)に戻る。
【0074】
また、
図8のQRコード入力画面126において戻るボタン134を押すと、1つ前のコンテンツサービス選択画面96(
図5)に戻り、QRコード入力画面126から遷移したコンテンツ選択画面120(
図7)で戻るボタン142を操作すると、1つ前のQRコード入力画面126(
図8)に戻る。
【0075】
この実施例では、
図4に示すホーム画面90にQRコードボタン146を設ける。この場合に、QRコードボタン146をタッチ(操作)すると、ディスプレイ16の画面表示は、
図8のQRコード入力画面126に遷移するので、先に説明したように、たとえばスマートフォンに表示しているQRコード132を2次元コード読取り器20(
図1)
にかざす。ここで読み込ませるQRコードには、コンテンツサービスのURLなどの情報が書き込まれているので、ディスプレイ16の画面表示は、
図5のコンテンツサービス選択画面96を経由することなく、
図7に示すコンテンツ選択画面120へ遷移する。そして、コンテンツ選択画面120において、たとえば、選択ボタン140bが操作されると、ディスプレイ16の画面表示が○○新聞の記事または紙面をプリントする画面(図示せず)に遷移し、プリントが
図1に示す複合機本体14の画像形成部59で開始される。
【0076】
ホーム画面90からQRコード入力画面126を経てコンテンツ選択画面120に遷移した場合、コンテンツ選択画面120の戻るボタン142を操作すると、1つ前のホーム画面90ではなく、
図5に示すコンテンツサービス選択画面96に戻す。
【0077】
ホーム画面90にQRコードボタンを設けているこの実施例において、ホーム画面90から2次元コードの読み込みなどによって印刷するデータを選択するコンテンツ選択画面120において戻るボタン142を操作した場合、他の操作の場合と同様の1つ前の画面すなわち、ホーム画面90に戻すと操作性が悪い。そこで、この実施例は、コンテンツ選択画面120において戻るボタン142を操作した場合には、コンテンツを選択する画面に近い画面に遷移させることで操作性をよくしようとするものである。
【0078】
ここで、
図9に、アプリケーションボックス12の主記憶部56のRAM内の構成を概念的に表すメモリマップ150を示す。
【0079】
このメモリマップ150に示されるように、RAMは、プログラム記憶領域152およびデータ記憶領域154を有する。このうちのプログラム記憶領域152には、前述の制御プログラムが記憶されている。具体的には、制御プログラムは、表示制御プログラム156、操作検出プログラム158、通信制御プログラム160、2次元コード読取りプログラム162、画面遷移制御プログラム164などを含む。
【0080】
表示制御プログラム156は、ディスプレイ16の画面表示面に前述のホーム画面90などを含む各種の画面を表示させるのに必要な表示画面データを生成するためのプログラムである。操作検出プログラム158は、ユーザによるタッチパネル18への操作状態を検出するためのプログラムである。通信制御プログラム1160は、赤外線通信部24、近距離通信部26および通信部48を制御するためのプログラムである。
【0081】
プログラム記憶領域152にはさらに、2次元コード読取りプログラム162および画面遷移制御プログラム164を含む。
【0082】
2次元コード読取りプログラム162は、
図8のQRコード入力画面126において、ユーザが2次元コード読取り器20にかざした、たとえばスマートフォンのようなQRコード提示媒体のQRコード132を読取るためのプログラムである。
【0083】
画面遷移制御プログラム164は、
図4に示すホーム画面90から
図7に示すコンテンツ選択画面120に至るまでの、
図5のコンテンツサービス選択画面96、
図6のサービス番号入力画面106、
図8のQRコード入力画面126などの各画面の遷移を制御するとともに、先に説明したように、QRコードを読取ってから遷移した、たとえばコンテンツ選択画面120において、たとえば戻るボタン142を操作したとき、どのような画面遷移を経て当該画面120に遷移してきたかに応じて、つまり経由した画面によって異なる画面に戻るように、画面遷移を制御するためのプログラムである。
【0084】
一方、データ記憶領域154には、各種のデータが記憶されている。この各種のデータとしては、表示画像生成データ166、操作データ168、内部送受信データ170、外部送受信データ172、複合機処理データ174などがある。
【0085】
表示画像生成データ166は、前述の表示制御プログラム156に基づく表示画面データの生成に用いられるポリゴンデータやテクスチャデータなどのデータである。操作データ168は、タッチパネル18に対する操作状態を表すデータであり、詳しくは当該タッチパネル18に対するユーザのタッチ位置(座標)を表す時系列のデータ、2次元コード読取りプログラム162に従って読取ったQRコードのデータなども含む。
【0086】
内部送受信データ170は、バス38を介して制御部40と当該制御部40以外の各構成要素との間で送受信されるデータである。外部送受信データ172は、通信部48を介して外部装置(図示せず)との間で送受信されるデータである。たとえば、
図7に示すコンテンツ選択画面120の選択ボタン140a‐140fによって選択したコンテンツを取得するために該当するURLから受信したデータなどを含む。
【0087】
複合機処理データ174は、複合機本体14との間で送受信されるデータであり、つまり当該複合機本体14による処理に供されるデータおよび当該複合機本体14により処理された後のデータである。この複合機処理データ174は、外部送受信データ172の一部であるものとみなすことができるが、ここでは、当該外部送受信データ172とは別のデータとして取り扱われる。たとえば、上記のURLから受信したデータを画像形成部59でプリントさせるためのデータなどを含む。
【0088】
データ記憶領域154にはさらに、画面遷移履歴データ176が記憶される。この画面遷移履歴データ176は、ディスプレイ16の画面表示がどのような履歴を経て遷移したかを示すデータである。少なくとも、ホーム画面90(
図4)からコンテンツ選択画面120(
図7)に遷移する過程でどのような画面遷移を経ているかを示すデータを記憶する。
【0089】
図10は実施例におけるアプリケーションボックスの制御部のコンピュータが実行する動作を示すフロー図である。この
図10(および
図11)のフロー図は、たとえばフレーム周期で、繰り返し実行される。
【0090】
図10を参照して、制御部40のCPUないしコンピュータ54は、アプリケーションボックス12がユーザによって操作されると、最初のステップS1で表示制御プログラム
156に従って、
図4に示すホーム画面90を表示する。
【0091】
次のステップS3でコンピュータ54は、操作データ168(
図9)を参照して、ホーム画面90においてジョブ選択ボタン群92のいずれかのジョブ選択ボタンなどが操作されたかどうか、判断する。このステップS3で“NO”を判断するとコンピュータ54は、ステップS5で操作データ168(
図9)を参照して、ホーム画面90においてQRコードボタン146が操作され、
図8のQRコード入力画面126からQRコードが入力されたかどうか、判断する。ステップS5で“NO”なら、先のステップS3に戻る。
【0092】
ステップS3で“YES”を判断すると、コンピュータ54はステップS7で、
図5に示すコンテンツサービス選択画面96のコンテンツサービスボタン群100のいずれかのサービス選択ボタンが操作されたかどうか、判断する。ステップS7で“NO”なら、コンピュータ54はさらにステップS9で
図5のコンテンツサービス選択画面96で、サービス番号入力ボタン104が操作されたかどうか、判断する。ステップS9で“NO”なら、コンピュータ54はさらにステップS11で
図5のコンテンツサービス選択画面96で、QRコードボタン122が操作されたかどうか、判断する。ステップS11で“NO”なら、先のステップS7に戻る。
【0093】
ステップS7で“YES”を判断したとき、またはステップS9で“YES”を判断し
たとき、またはステップS11で上述のようにしてQRコードが入力されたとき、もしくはホーム画面90からQRコード入力画面126(
図8)を経てQRコードを読み込んだとき、コンピュータ54は、画面遷移制御プログラム164の制御の下、表示制御プログラム156に従って、
図7に示すコンテンツ選択画面120を表示する。
【0094】
その後、ステップS15で、コンピュータ54は、コンテンツ選択画面120の終了ボタン144が操作されたかどうか判断し、このステップS15で“YES”なら、コンピュータ54は、ディスプレイ16の画面表示をサービス終了画面(図示せず)へ遷移させる。
【0095】
ステップS15で“NO”を判断したとき、コンピュータ54で、コンテンツボタン140a‐140fのいずれかが操作されたかどうか、たとえばプリントサービスを希望するコンテンツが選択されたかどうか、判断する。このステップS19で“YES”を判断したとき、コンピュータ54は、ディスプレイ16の画面表示を、先に説明した、コンテンツを印刷する画面(図示せず)へ遷移させる。
【0096】
ステップS19で“NO”を判断したとき、ステップS23で、コンテンツ選択画面120の戻るボタン142が操作されたかどうか、判断する。ステップS23で“NO”を判断したとき、コンピュータ54の処理は、先のステップS15に戻る。
【0097】
ステップS23で“YES”を判断したとき、コンピュータ54は、ステップS25で、画面遷移履歴データ176(
図9)に従って、コンテンツ選択画面120(
図7)がホーム画面90から遷移したかどうかを判断する。
【0098】
このステップS27で“YES”を判断するということは、ホーム画面90のQRコードボタン146が操作され、その結果としてコンテンツ選択画面120に遷移し、その段階で戻るボタン142が操作されたことを意味し、この場合には、コンピュータ54は、画面遷移制御プログラム164に従って、前述のように
図5に示すコンテンツサービス選択画面96に遷移させる。
【0099】
ステップS25で“NO”を判断したとき、コンピュータ54は、画面遷移履歴データ
176を参照して、そのときのコンテンツ選択画面120が
図6に示すサービス番号入力画面106においてサービス番号を入力した結果として遷移したのかどうか、判断する。そして、このステップS29で“YES”を判断したとき、先に説明したように、コンピュータ54は、画面遷移制御プログラム164に従って、
図6に示すサービス番号入力画面106に遷移させる。
【0100】
ステップS29で“NO”を判断したとき、コンピュータ54は、この場合には、画面遷移履歴データ176をみて、そのときのコンテンツ選択画面120が
図8のQRコード入力画面126においてQRコードを入力した結果として遷移したと判断する。したがって、ステップS29で“NO”を判断したとき、コンピュータ54は、
図8に示すQRコード入力画面126に遷移させる。
【0101】
このように、この実施例では、ステップS23で戻るボタン142の操作を検出したとき、ステップS27、S31またはS33のように、どのような経路でコンテンツ選択画面120に至ったかに基づいて、異なる前画面に戻る(遷移される)。
【0102】
このように、上述の実施例では、
図4のホーム画面90から
図7のコンテンツ選択画面120へは、第1手順に従う場合と第2手順に従う場合がある。第1手順は操作部44のタッチパネル18の操作によって、ホーム画面90から、たとえば
図5のコンテンツサービス選択画面96および
図6のサービス番号入力画面106を経てコンテンツ選択画面120に至る手順である。これに対して、第2手順は、ホーム画面90から、2次元コード読取り器20によって2次元コード(実施例ではQRコード132)を入力することによって、コンテンツ選択画面120へ至る手順である。
【0103】
ディスプレイ16の画面表示を第1手順でホーム画面90からコンテンツ選択画面120へ遷移させる制御部40のコンピュータ54が第1遷移部を構成する。ディスプレイ16の画面表示を第2手順でホーム画面90からコンテンツ選択画面120へ遷移させる制御部40のコンピュータ54が第2遷移部を構成する。
【0104】
画面遷移制御プログラム164(
図9)を実行する制御部40のコンピュータ54は、画面遷移制御部として機能し、この画面遷移制御部は、たとえば画面遷移履歴データ176(
図9)を参照して、コンテンツ選択画面120が第1遷移部によって遷移されたのか、第2遷移部によって遷移されたのかの違いに応じて、コンテンツ選択画面120から異なる画面に遷移させる。
【0105】
なお、遷移制御部は、検出部(
図10のステップS23を実行するコンピュータ54に相当する)が、コンテンツ選択画面120のたとえば戻るボタン142が操作されるなどの、戻り操作を検出したときにコンテンツ選択画面120からの画面遷移を実行する。
【0106】
なお、上述の実施例では、ホーム画面90からQRコード入力画面126でQRコードを入力した場合、コンテンツ選択画面120に遷移することとしたが、QRコード132に所望のコンテンツの情報(のURL)を含むので、コンテンツ選択画面120でコンテンツを選択した次の画面、すなわち、印刷画面に直接遷移するようにしてもよい。
【0107】
また、実施例では、QRコードを提示する媒体をスマートフォンとしたが、たとえば、新聞や雑誌などにQRコードを印刷した紙媒体でも構わない。
【符号の説明】
【0108】
10 …複合機
12 …アプリケーションボックス
14 …複合機本体
16 …ディスプレイ
20 …2次元コード読取り器
54 …コンピュータ
59 …画像形成部
90 …ホーム画面
96 …コンテンツサービス選択画面
106 …サービス番号入力画面
120 …コンテンツ選択画面
126 …QRコード入力画面
116、134、142…戻るボタン