(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-05-12
(45)【発行日】2025-05-20
(54)【発明の名称】搬送物管理装置、搬送物管理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
B65G 1/137 20060101AFI20250513BHJP
【FI】
B65G1/137 F
(21)【出願番号】P 2023508366
(86)(22)【出願日】2021-03-26
(86)【国際出願番号】 JP2021012850
(87)【国際公開番号】W WO2022201486
(87)【国際公開日】2022-09-29
【審査請求日】2023-09-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】長岡 秀和
(72)【発明者】
【氏名】上野 里江子
(72)【発明者】
【氏名】三好 秀幸
(72)【発明者】
【氏名】川崎 大輔
(72)【発明者】
【氏名】山根 薫
【審査官】大塚 多佳子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/068949(WO,A1)
【文献】特許第6736789(JP,B2)
【文献】特開2020-083517(JP,A)
【文献】特開2017-057028(JP,A)
【文献】特開2019-043712(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/137
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送されるべき複数の搬送物を管理する搬送物管理装置であって、
前記複数の搬送物には、無線通信手段、発光手段、及び、前記発光手段を制御する制御手段が取り付けられており、
前記搬送物管理装置は、
前記複数の搬送物毎に、当該搬送物に取り付けられた前記無線通信手段を識別する通信手段識別情報を記憶している記憶手段を利用可能であり、
次に搬送手段によって搬送されるべき搬送物である対象搬送物を特定する対象特定情報を取得すると、前記記憶手段から、前記対象特定情報に対応する前記通信手段識別情報を読み出す読出手段と、
前記読出手段が読み出した前記通信手段識別情報が示す前記無線通信手段に、前記発光手段を発光させるための発光信号を送信する送信手段と、
前記搬送手段と前記対象搬送物の相対位置を示す相対位置情報を取得する相対位置取得手段を備え、
前記送信手段は、前記相対位置情報が第1基準を満たしたか否かを判断すると共に、前記第1基準を満たしたと判断したときに、前記発光信号を送信
し、
前記送信手段は、前記相対位置情報が示す相対位置に応じて前記発光手段の発光パターンを変更するための処理を行い、
前記発光パターンを変更するための処理は、発光の点滅速度を変化させることを含む搬送物管理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の搬送物管理装置において、
前記相対位置取得手段は、
前記搬送手段を含む画像を取得し、当該画像の処理結果を用いて前記搬送手段の位置を示す第1位置情報を生成し、
前記第1位置情報を用いて前記相対位置情報を生成する、搬送物管理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の搬送物管理装置において、
前記相対位置取得手段は、前記画像を処理することにより、前記搬送手段の向きを特定し、
前記送信手段は、前記相対位置情報が前記第1基準を満たし、かつ、前記搬送手段の向きが第2基準を満たしたときに、前記発光信号を送信する、搬送物管理装置。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の搬送物管理装置において、
前記記憶手段は、前記複数の搬送物毎に、当該搬送物の位置を示す第2位置情報を記憶しており、
前記相対位置取得手段は、前記第2位置情報を用いて前記相対位置情報を生成する、搬送物管理装置。
【請求項5】
請求項4に記載の搬送物管理装置において、
前記相対位置取得手段は、前記画像を処理することにより、搬送後の前記対象搬送物の位置を示す第3位置情報を生成し、前記第3位置情報を前記対象搬送物に紐づけて前記記憶手段に記憶させる、搬送物管理装置。
【請求項6】
請求項2~5のいずれか一項に記載の搬送物管理装置において、
前記搬送手段には、当該搬送手段を識別するための第1識別符号が取り付けられており、
前記相対位置取得手段は、前記画像内の前記第1識別符号を処理することにより、前記第1位置情報を生成する、搬送物管理装置。
【請求項7】
コンピュータを用いて、搬送されるべき複数の搬送物を管理する搬送物管理方法であって、
前記複数の搬送物には、無線通信手段、発光手段、及び、前記発光手段を制御する制御手段が取り付けられており、
前記コンピュータは、
前記複数の搬送物毎に、当該搬送物に取り付けられた前記無線通信手段を識別する通信手段識別情報を記憶している記憶手段を利用可能であり、
次に搬送手段によって搬送されるべき搬送物である対象搬送物を特定する対象特定情報を取得すると、前記記憶手段から、前記対象特定情報に対応する前記通信手段識別情報を読み出す読出処理と、
前記読出処理において読み出した前記通信手段識別情報が示す前記無線通信手段に、前記発光手段を発光させるための発光信号を送信する送信処理と、
を行い、
前記搬送手段と前記対象搬送物の相対位置を示す相対位置情報を取得し、
前記送信処理は、前記相対位置情報が第1基準を満たしたか否かを判断すると共に、前記第1基準を満たしたと判断したときに、前記発光信号を送信
し、
前記送信処理において前記相対位置情報が示す相対位置に応じて前記発光手段の発光パターンを変更するための処理を行い、
前記発光パターンを変更するための処理は、発光の点滅速度を変化させることを含む搬送物管理方法。
【請求項8】
コンピュータに、搬送されるべき複数の搬送物を管理する機能を持たせるプログラムであって、
前記複数の搬送物には、無線通信手段、発光手段、及び、前記発光手段を制御する制御手段が取り付けられており、
前記コンピュータは、前記複数の搬送物毎に、当該搬送物に取り付けられた前記無線通信手段を識別する通信手段識別情報を記憶している記憶手段を利用可能であり、
前記コンピュータに、
次に搬送手段によって搬送されるべき搬送物である対象搬送物を特定する対象特定情報を取得すると、前記記憶手段から、前記対象特定情報に対応する前記通信手段識別情報を読み出す読出機能と、
前記読出機能が読み出した前記通信手段識別情報が示す前記無線通信手段に、前記発光手段を発光させるための発光信号を送信する送信機能と、
前記搬送手段と前記対象搬送物の相対位置を示す相対位置情報を取得する相対位置取得機能を持たせ、
前記送信機能は、前記相対位置情報が第1基準を満たしたか否かを判断すると共に、前記第1基準を満たしたと判断したときに、前記発光信号を送信
し、
前記送信機能は、前記相対位置情報が示す相対位置に応じて前記発光手段の発光パターンを変更するための処理を行い、
前記発光パターンを変更するための処理は、発光の点滅速度を変化させることを含むプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送物管理装置、搬送物管理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年は、無線通信タグが様々な分野で利用されている。例えば特許文献1には、アクティブタグなどの無線端末の位置を管理するサーバが記載されている。特許文献1において、無線端末は、管理対象物に付されている。サーバは、一以上の通信装置の設置位置を表すマーカを地図とともに表示させる。この通信装置は、無線端末に、当該通信装置の位置情報を表す測位信号を送信している。また、無線端末は、通信装置から取得した測位信号を記憶している。次いで、ユーザは、マーカを選択する。サーバは、選択されたマーカに対応する通信装置から測位信号を受信している無線端末を特定し、特定した無線端末の情報を表示させる。
【0003】
なお、特許文献2には、油圧ショベルなどの作業機の各部分に認識マーカを設け、これらの認識マーカの位置を画像処理により特定することで、各部分の動作状態を検出することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2014-60466号公報
【文献】国際公開第2015-182455号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
複数の搬送物を配置している場所、例えば物流拠点において、フォークリフトなどの搬送装置を用いて複数の搬送物を順次移動させることがある。この作業の効率を上げるためには、搬送装置を操作している操作者に、次に搬送すべき搬送物を効率よく認識させる必要がある。
【0006】
本発明の目的の一例は、搬送装置を用いて複数の搬送物を順次移動させる場合において、搬送装置を操作している操作者に、次に搬送すべき搬送物を効率よく認識させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、搬送されるべき複数の搬送物を管理する搬送物管理装置であって、
前記複数の搬送物には、無線通信手段、発光手段、及び、前記発光手段を制御する制御手段が取り付けられており、
前記搬送物管理装置は、
前記複数の搬送物毎に、当該搬送物に取り付けられた前記無線通信手段を識別する通信手段識別情報を記憶している記憶手段を利用可能であり、
次に搬送手段によって搬送されるべき搬送物である対象搬送物を特定する対象特定情報を取得すると、前記記憶手段から、前記対象特定情報に対応する前記通信手段識別情報を読み出す読出手段と、
前記読出手段が読み出した前記通信手段識別情報が示す前記無線通信手段に、前記発光手段を発光させるための発光信号を送信する送信手段と、
を備える搬送物管理装置が提供される。
【0008】
本発明によれば、コンピュータを用いて、搬送されるべき複数の搬送物を管理する搬送物管理方法であって、
前記複数の搬送物には、無線通信手段、発光手段、及び、前記発光手段を制御する制御手段が取り付けられており、
前記コンピュータは、
前記複数の搬送物毎に、当該搬送物に取り付けられた前記無線通信手段を識別する通信手段識別情報を記憶している記憶手段を利用可能であり、
次に搬送手段によって搬送されるべき搬送物である対象搬送物を特定する対象特定情報を取得すると、前記記憶手段から、前記対象特定情報に対応する前記通信手段識別情報を読み出す読出処理と、
前記読出処理において読み出した前記通信手段識別情報が示す前記無線通信手段に、前記発光手段を発光させるための発光信号を送信する送信処理と、
を行う搬送物管理方法が提供される。
【0009】
本発明によれば、コンピュータに、搬送されるべき複数の搬送物を管理する機能を持たせるプログラムであって、
前記複数の搬送物には、無線通信手段、発光手段、及び、前記発光手段を制御する制御手段が取り付けられており、
前記コンピュータは、前記複数の搬送物毎に、当該搬送物に取り付けられた前記無線通信手段を識別する通信手段識別情報を記憶している記憶手段を利用可能であり、
前記コンピュータに、
次に搬送手段によって搬送されるべき搬送物である対象搬送物を特定する対象特定情報を取得すると、前記記憶手段から、前記対象特定情報に対応する前記通信手段識別情報を読み出す読出機能と、
前記読出機能が読み出した前記通信手段識別情報が示す前記無線通信手段に、前記発光手段を発光させるための発光信号を送信する送信機能と、
を行わせるプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、搬送装置を操作している操作者に、次に搬送すべき搬送物を効率よく認識させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
上述した目的、およびその他の目的、特徴および利点は、以下に述べる好適な実施の形態、およびそれに付随する以下の図面によってさらに明らかになる。
【0012】
【
図1】実施形態に係る搬送物管理装置の使用環境を説明するための図である。
【
図6】搬送物管理装置の機能構成の一例を示す図である。
【
図7】記憶部が記憶している情報の一例を示す図である。
【
図8】無線通信装置の機能構成の一例を示す図である。
【
図9】搬送物管理装置のハードウェア構成例を示す図である。
【
図10】搬送物管理装置が行う処理の第1例を示すフローチャートである。
【
図11】搬送物管理装置が行う処理の第2例を示すフローチャートである。
【
図14】搬送物管理装置が行う処理の第3例を示すフローチャートである。
【
図15】搬送装置の表示装置が表示する情報の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0014】
図1は、実施形態に係る搬送物管理装置10の使用環境を説明するための図である。
図2は、搬送物40の斜視概略図である。
図3は搬送装置50の斜視概略図である。
図1において、第1領域62及び第2領域64は、例えば物流拠点の倉庫内にある。第1領域62は、例えば保管エリアであり、第2領域64は、例えば出荷バースである。
【0015】
搬送物管理装置10は、撮像装置20、無線中継装置30、及び搬送装置50と共に使用される。搬送装置50は、例えばフォークリフトであり、複数の搬送物40を順次第1領域62から第2領域64に搬送する。撮像装置20は、第1領域62及び第2領域64を撮像範囲に含んでおり、繰り返し画像を生成する。この時のフレームレートは、例えば1フレーム/秒以上であるが、この値に限定されない。無線中継装置30は、第1領域62及び第2領域64を通信範囲に含んでいる。このようにするために、例えば、撮像装置20及び無線中継装置30は、第1領域62及び第2領域64の上方に配置されている。また、撮像装置20及び無線中継装置30の少なくとも一方は、必要に応じて複数設けられていてもよい。
【0016】
そして搬送物管理装置10は、次に搬送すべき搬送物40(以下、対象搬送物と記載)を搬送装置50の操作者(例えばフォークリフトの運転手)に認識させやすくするための処理を行う。具体的には、
図2に示すように、搬送物40には、無線通信装置410及び発光装置420が取り付けられている。搬送物管理装置10は、無線中継装置30を介して、対象搬送物の無線通信装置410に、発光装置420を発光させるための信号(以下、発光信号と記載)を送信する。無線通信装置410は、発光信号を受信すると、発光装置420を発光させる。これにより、搬送装置50の操作者は、容易に対象搬送物を認識できる。
【0017】
この際、搬送物管理装置10は、必要に応じて、搬送装置50と搬送対象物との相対位置を用いて、発光信号を無線通信装置410に送信するか否かを決定してもよい。この場合、搬送物管理装置10は、撮像装置20が生成した画像を処理した結果を用いて、搬送装置50と搬送対象物との相対位置を特定する。
【0018】
搬送物40にはマーカ430が取り付けられており、搬送装置50にはマーカ510が取り付けられている。撮像装置20が生成した画像は、マーカ430,510を含んでいる。そして搬送物管理装置10は、撮像装置20が生成した画像を処理することにより、搬送物40の位置及び搬送装置50の位置を算出する。
【0019】
本図に示す例において、マーカ430は、搬送物40の上面に取り付けられており、マーカ510は搬送装置50の上面に取り付けられている。ただし、マーカ430,510の位置は、撮像装置20によって撮像しやすい位置であれば、上記した例に限定されない。
【0020】
また、搬送装置50には、表示装置520が設けられている。表示装置520は、所定の情報を搬送装置50の操作者に認識させるために設けられている。表示装置520に表示される情報の一例は、対象搬送物の位置を示す情報である。表示装置520は、表示させる情報を、無線中継装置30を介して搬送物管理装置10から受信する。なお、表示装置520は、搬送装置50に組み込まれていてもよいし、搬送装置50から取り外し可能になっていてもよい。後者の場合、表示装置520の一例は、タブレット端末やスマートフォンなどの携帯型の通信端末である。
【0021】
図4は、マーカ430の一例を示す図である。本図に示すように、マーカ430は、位置測位マーカ432及び識別用マーカ434を有している。位置測位マーカ432及び識別用マーカ434は、例えば、シート状の基材(例えば紙)に印刷されている。
【0022】
位置測位マーカ432は、所定のパターンを有している。このパターンを撮影した場合、画像内のパターンは、撮影角度によって歪み方が変わる。このため、搬送物管理装置10は、画像におけるパターンの歪みや大きさを認識することにより、撮像装置20を基準としたマーカ430の位置(すなわち搬送物40の位置)を算出できる。なお、撮像装置20は固定されているため、ここで算出される搬送物40の位置は、実質的に、現実空間における搬送物40の位置を示している。
【0023】
識別用マーカ434は、例えばバーコードや2次元コードなどのコードである。このコードは、そのマーカ430が取り付けられるべき搬送物40の識別情報(以下、搬送物識別情報と記載)を含んでいる。
【0024】
また、マーカ430には、無線通信装置410及び発光装置420が取り付けられている。上記したように、無線通信装置410は、例えば無線通信タグであり、無線中継装置30を介して搬送物管理装置10と通信する。また、無線通信装置410は、搬送物管理装置10から送信されてきた信号に従って、発光装置420の発光状態を制御する。無線通信装置410及び発光装置420は一体化していてもよい。そして、この一体化した物は、マーカ430の基材に固定されている。なお、無線通信装置410には、コード411が付与されている。コード411は、例えばバーコードや2次元コードであり、当該無線通信装置410の識別情報(以下、通信装置識別情報と記載)を含んでいる。
【0025】
図5は、マーカ510の一例を示す図である。本図に示すように、マーカ510は位置測位マーカ512及び識別用マーカ514を有している。位置測位マーカ512は、マーカ430の位置測位マーカ432と同様である。識別用マーカ514は、例えばバーコードや2次元コードなどのコードである。このコードは、そのマーカ510が取り付けられるべき搬送装置50の識別情報(以下、装置識別情報と記載)を含んでいる。
【0026】
図6は、搬送物管理装置10の機能構成の一例を示す図である。搬送物管理装置10は、読出部130、及び送信部140を備えている。
【0027】
読出部130は、記憶部150に記憶されている情報を利用することができる。記憶部150は、少なくとも、搬送物40別に、当該搬送物40に取り付けられた無線通信装置410の通信装置識別情報を記憶している。そして読出部130は、搬送対象物を特定する情報(以下、対象特定情報と記載)を取得すると、この対象特定情報に対応する通信装置識別情報を、記憶部150から読み出す。本図に示す例において、記憶部150は搬送物管理装置10の一部となっている。ただし、記憶部150は搬送物管理装置10の外部に位置していてもよい。
【0028】
送信部140は、読出部130が読み出した通信装置識別情報が示す無線通信装置410に、発光信号を送信する。例えば送信部140は、発光信号を、通信装置識別情報と共に送信する。無線通信装置410は、当該無線通信装置410の通信装置識別情報とともに発光信号が送信されてきた場合、発光装置420を発光させる。
【0029】
本図に示す例において、搬送物管理装置10は、さらに相対位置取得部120を備えている。相対位置取得部120は、搬送対象物と搬送装置50との相対位置を示す情報(以下、相対位置情報と記載)を取得する。そして送信部140は、必要に応じて、相対位置情報が第1基準を満たしたときに、発光信号を送信する。第1基準は、例えば相対距離が基準値以下であること、である。
【0030】
この場合、送信部140は、相対位置情報が示す相対位置に応じて、発光装置420の発光パターンを変更するための処理を行ってもよい。例えば送信部140は、発光信号に、発光パターンを示す信号を含めてもよい。また送信部140は、相対位置情報を発光信号に含めてもよい。この場合、無線通信装置410は、相対位置情報が示す相対位置に応じて、発光装置420の発光パターンを決定する。
【0031】
なお、本実施形態において、相対位置情報は、撮像装置20が生成した画像を処理した結果を用いて生成される。詳細には、搬送物管理装置10は、画像取得部110を有している。画像取得部110は、撮像装置20が生成した画像を取得する。この画像は、搬送装置50のマーカ510(第1識別符号の一例)を含んでいる。そして相対位置取得部120は、画像内におけるマーカ510を処理することにより、搬送装置50の位置を示す情報(以下、第1位置情報と記載)を生成する。そして相対位置取得部120は、この第1位置情報、及び対象搬送物の位置を示す情報(以下、第2位置情報と記載)を用いて、相対位置情報を生成する。
【0032】
ここで、第2位置情報は、予め記憶部150に記憶されていてもよい。また、第1位置情報を生成した時に用いた画像に搬送物40のマーカ430(第2識別符号の一例)が含まれていた場合、相対位置取得部120は、この画像内におけるマーカ430を処理することにより、第2位置情報を生成してもよい。
【0033】
また、相対位置取得部120は、画像取得部110が取得した画像を処理することにより、搬送装置50の向きを特定してもよい。この場合、送信部140は、相対位置情報が第1基準を満たし、かつ搬送装置50の向き(例えば進行方向)が第2基準を満たしたときに、発光信号を無線通信装置410に送信してもよい。ここで第2基準は、例えば搬送装置50の操作者の視野に搬送物40が入っていると推定されることである。例えば、搬送装置50の向きを中心線として、当該中心線の±基準角度(例えば30°)を所定範囲と定義する。第2基準の一例は、この所定範囲に対象搬送物が位置していること、である。
【0034】
また、相対位置取得部120は、画像取得部110が取得した画像を処理することにより、第2領域64に搬送された後の対象搬送物の位置を示す情報(以下、第3位置情報と記載)を生成し、この情報を対象搬送物に紐づけて記憶部150に記憶させてもよい。第3位置情報の生成方法は、第2位置情報の生成方法と同様である。
【0035】
図7は、記憶部150が記憶している情報の一例を示す図である。本図に示す例において、記憶部150は、搬送物40別に、搬送物識別情報、搬送物40に含まれている物品(例えば商品)を特定する情報(以下、物品特定情報と記載)、通信装置識別情報、第2位置情報、及び第3位置情報を記憶している。
【0036】
ここで、第2位置情報は、搬送物40が第1領域62に受け入れられたときに、撮像装置20が生成した画像を処理することにより、生成されている。このため、搬送物40を第2領域64に搬送するタイミングにおいて、記憶部150は、第2位置情報を記憶している。言い換えると、記憶部150は、複数の搬送物40毎に第2位置情報を記憶している。そして送信部140は、相対位置情報を生成する際に、この第2位置情報を用いる。
【0037】
また、搬送物識別情報、物品特定情報、及び通信装置識別情報は、例えば第1領域62に搬送物40を受け入れるときに記憶部150に記憶される。一例として、第1領域62に搬送物40を受け入れるとき、作業者は、搬送物40にマーカ430を張り付けるとともに、コードリーダを用いてこのマーカ430のコード411及び識別用マーカ434を読み取り、記憶部150に記憶させる。また、搬送物40には、物品特定情報を示すコード(例えばバーコードや2次元コード)が付与されている。そして、搬送物40を第1領域62に受け入れるとき、作業者は、コードリーダを用いてこのコードを読み取って記憶部150に記憶させる。
【0038】
なお、物品が商品の場合、物品特定情報の一例は、JANコードである。また、第2領域64に搬送させる前の搬送物40において、第3位置情報は記憶されていない。
【0039】
図8は、無線通信装置410の機能構成の一例を示す図である。無線通信装置410は、アンテナ412及び制御部414を有している。アンテナ412は無線中継装置30から送信されてきた発光信号を受信する。制御部414は、この発光信号に従って発光装置420を制御する。制御部414は、この制御を行うためのプログラムを記憶している。
【0040】
図9は、搬送物管理装置10のハードウェア構成例を示す図である。搬送物管理装置10は、バス1010、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040、入出力インタフェース1050、及びネットワークインタフェース1060を有する。
【0041】
バス1010は、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040、入出力インタフェース1050、及びネットワークインタフェース1060が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ1020などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。
【0042】
プロセッサ1020は、CPU(Central Processing Unit) やGPU(Graphics Processing Unit)などで実現されるプロセッサである。
【0043】
メモリ1030は、RAM(Random Access Memory)などで実現される主記憶装置である。
【0044】
ストレージデバイス1040は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、メモリカード、又はROM(Read Only Memory)などで実現される補助記憶装置である。ストレージデバイス1040は搬送物管理装置10の各機能(例えば画像取得部110、相対位置取得部120、読出部130、及び送信部140)を実現するプログラムモジュールを記憶している。プロセッサ1020がこれら各プログラムモジュールをメモリ1030上に読み込んで実行することで、そのプログラムモジュールに対応する各機能が実現される。また、ストレージデバイス1040は記憶部150としても機能する。
【0045】
入出力インタフェース1050は、搬送物管理装置10と各種入出力機器とを接続するためのインタフェースである。
【0046】
ネットワークインタフェース1060は、搬送物管理装置10をネットワークに接続するためのインタフェースである。このネットワークは、例えばLAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)である。ネットワークインタフェース1060がネットワークに接続する方法は、無線接続であってもよいし、有線接続であってもよい。搬送物管理装置10は、ネットワークインタフェース1060を介して撮像装置20及び無線中継装置30と通信してもよい。
【0047】
図10は、搬送物管理装置10が行う処理の第1例を示すフローチャートである。本図は、搬送物40の発光装置420を発光させるための処理を示している。
【0048】
本図に示す例において、搬送物40の搬送順は、予め定められている。そして搬送物管理装置10の記憶部150は、この搬送順を示す情報(以下、搬送順情報と記載)を記憶している。搬送順情報は、例えば搬送物識別情報を搬送順に並べたものである。そして、搬送物管理装置10は、ある対象搬送物の搬送が終了するたびに、本図に示す処理を行う。なお、対象搬送物の搬送が終了したか否かの判断は、例えば撮像装置20が生成した画像を相対位置取得部120が処理することにより、行われる。
【0049】
ある対象搬送物の搬送が終了すると、搬送物管理装置10の読出部130は、その次の搬送対象物の搬送物識別情報(上記した対象特定情報の一例)を取得する(ステップS100)。次いで読出部130は、この搬送物識別情報に対応する通信装置識別情報を、記憶部150から読み出す(ステップS110)。そして送信部140は、この通信装置識別情報及び発光信号を、無線中継装置30を介して送信する(ステップS120)。
【0050】
搬送物40の無線通信装置410は、当該無線通信装置410の通信装置識別情報が無線中継装置30から送信された場合、この通信装置識別情報と共に送信されてきた発光信号に従って、発光装置420を発光させる。
【0051】
なお、複数の搬送装置50が並行して動いている場合、搬送順情報は、複数の搬送装置50別に記憶されている。そして搬送物管理装置10は、複数の搬送装置50別に、
図10に示した処理を行う。これは、後述する第2例及びその変形例についても同様である。
【0052】
図11は、搬送物管理装置10が行う処理の第2例を示すフローチャートである。本図に示す例は、以下の点を除いて、
図10に示した第1例と同様である。まず、撮像装置20は、繰り返し画像を生成するとともに、生成した画像をすぐに搬送物管理装置10に送信している。そして搬送物管理装置10は、相対位置情報が第1基準を満たしたとき、すなわち対象搬送物と搬送装置50の相対位置が第1基準を満たしたときに、発光信号を送信する。以下、第2例について詳細に説明する。
【0053】
ある対象搬送物の搬送が終了すると、搬送物管理装置10の読出部130は、その次の搬送対象物の搬送物識別情報(上記した対象特定情報の一例)を取得する(ステップS200)。ここで行われる処理は、
図10のステップS100と同様である。
【0054】
次いで読出部130は、この搬送物識別情報に対応する通信装置識別情報、及び第2位置情報すなわち搬送対象物の位置を、記憶部150から読み出す(ステップS210)。そして送信部140は、相対位置情報が第1基準を満たすまで、ステップS220~ステップS240に示す処理を繰り返す。
【0055】
まず画像取得部110は、撮像装置20が生成した画像を取得する(ステップS220)。次いで相対位置取得部120は、この画像を処理することにより、第1位置情報、すなわち搬送装置50の現在の位置を示す情報を生成する(ステップS230)。次いで相対位置取得部120は、この第1位置情報と、ステップS210で読み出された第2位置情報と、を用いて、相対位置情報を生成する。そして、送信部140は、この相対位置情報が第1基準を満たしていない場合(ステップS240:No)、ステップS220に戻る。
【0056】
また送信部140は、相対位置情報が第1基準を満たしていた場合(ステップS240:Yes)、ステップS210で読み出した通信装置識別情報を、発光信号とともに、無線中継装置30を介して送信する(ステップS250)。
【0057】
図12は、
図11の第1の変形例を示すフローチャートである。本図に示す例は、発光信号を送信するための条件として、搬送装置50の向きをさらに用いている点を除いて、
図11に示した例と同様である。
【0058】
詳細には、ステップS200~ステップS230に示した処理は、
図11を用いて説明した通りである。第1位置情報を生成した(ステップS230)後、相対位置取得部120は、ステップS220で取得した画像を処理することにより、搬送装置50の向きを特定する(ステップS242)。そして送信部140は、相対位置情報を算出する。そして、相対位置情報が第1基準を満たしておらず、又は、搬送装置50の向きが第2基準を満たしていない場合(ステップS244:No)、ステップS220に戻る。
【0059】
また送信部140は、相対位置情報が第1基準を満たし、かつ、搬送装置50の向きが第2基準を満たしていた場合(ステップS244:Yes)、ステップS210で読み出した通信装置識別情報を、発光信号とともに、無線中継装置30を介して送信する(ステップS250)。
【0060】
図13は、
図11の第2の変形例を示すフローチャートである。本図に示す例は、対象搬送物と搬送装置50の相対位置(すなわち相対位置情報)に応じて発光装置420の発光パターンが変わる点を除いて、
図11に示した例と同様である。
【0061】
詳細には、ステップS200~ステップS240に示した処理は、
図11を用いて説明した通りである。そして、相対位置情報が第1基準を満たした場合(ステップS240:Yes)、送信部140は、相対位置情報を用いて、発光装置420の発光パターンを特定する(ステップS246)。例えば送信部140は、発光装置420を点滅させるとともに、搬送装置50が対象搬送物に近づくにつれて、点滅速度を早くしてもよい。
【0062】
送信部140は、決定した発光パターンを示す信号を発光信号に含める。そして送信部140は、ステップS210で読み出し通信装置識別情報を、発光信号とともに、無線中継装置30を介して送信する(ステップS250)。その後、ステップS220に戻る。
【0063】
そして搬送物40の無線通信装置410は、当該無線通信装置410の通信装置識別情報が無線中継装置30から送信された場合、この通信装置識別情報と共に送信されてきた発光信号が示す発光パターンに従って、発光装置420を発光させる。
【0064】
搬送物管理装置10は、搬送装置50と搬送対象物の相対距離が基準値以下になるまで、本図に示す処理を繰り返す。
【0065】
なお、
図6を用いて説明したように、送信部140は、相対位置情報を発光信号に含めてもよい。この場合、無線通信装置410は、相対位置情報が示す相対位置に応じて、発光装置420の発光パターンを決定する。
【0066】
図14は、搬送物管理装置10が行う処理の第3例を示すフローチャートである。本図に示す処理において、搬送物管理装置10は、搬送装置50の表示装置520に、対象搬送物の位置を搬送装置50の操作者に認識させるための情報を表示させる。この情報は、相対位置情報を用いて生成されている。
【0067】
本図に示す処理は、
図11~
図13に示したステップS230の後に行われる。搬送装置50の位置を示す第1位置情報が生成された(ステップS230)後、送信部140は、相対位置情報を生成する。上記したように、相対位置情報は、搬送装置50と搬送対象物の相対位置を示している。そして送信部140は、搬送装置50の現在位置を基準にした時の、搬送対象物の位置を示すための表示情報を生成し(ステップS260)、この表示情報を搬送装置50の表示装置520に送信する(ステップS270)。表示装置520は、受信した表示情報を表示する。
【0068】
図15は、表示装置520が表示する情報の一例を示す図である。本図に示す例において、搬送装置50を基準にした時の対象搬送物が存在する方向を示している。ただし、表示装置520が表示する情報は本図に示した例に限定されない。
【0069】
以上、本実施形態によれば、搬送装置を操作している操作者に、次に搬送すべき搬送物を効率よく認識させることができる。また、
図11に示した処理によれば、搬送物管理装置10は、搬送装置50と対象搬送物の相対位置が第1基準を満たしたこと(例えばある程度近づいたこと)を、発光装置420を発光させるための条件にしている。この場合、搬送装置50の操作者は、さらに、次に搬送すべき搬送物を認識しやすい。
【0070】
なお、本実施形態において、搬送物40には、発光装置420の代わりに、又は発光装置420に加えて、音声出力装置が設けられていてもよい。
【0071】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【0072】
また、上述の説明で用いた複数のフローチャートでは、複数の工程(処理)が順番に記載されているが、各実施形態で実行される工程の実行順序は、その記載の順番に制限されない。各実施形態では、図示される工程の順番を内容的に支障のない範囲で変更することができる。また、上述の各実施形態は、内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。
【0073】
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下に限られない。
1.搬送されるべき複数の搬送物を管理する搬送物管理装置であって、
前記複数の搬送物には、無線通信手段、発光手段、及び、前記発光手段を制御する制御手段が取り付けられており、
前記搬送物管理装置は、
前記複数の搬送物毎に、当該搬送物に取り付けられた前記無線通信手段を識別する通信手段識別情報を記憶している記憶手段を利用可能であり、
次に搬送手段によって搬送されるべき搬送物である対象搬送物を特定する対象特定情報を取得すると、前記記憶手段から、前記対象特定情報に対応する前記通信手段識別情報を読み出す読出手段と、
前記読出手段が読み出した前記通信手段識別情報が示す前記無線通信手段に、前記発光手段を発光させるための発光信号を送信する送信手段と、
を備える搬送物管理装置。
2.上記1に記載の搬送物管理装置において、
前記搬送手段と前記対象搬送物の相対位置を示す相対位置情報を取得する相対位置取得手段を備え、
前記送信手段は、前記相対位置情報が第1基準を満たしたときに、前記発光信号を送信する、搬送物管理装置。
3.上記2に記載の搬送物管理装置において、
前記送信手段は、前記相対位置情報が示す相対位置に応じて前記発光手段の発光パターンを変更するための処理を行う、搬送物管理装置。
4.上記2又は3に記載の搬送物管理装置において、
前記相対位置取得手段は、
前記搬送手段を含む画像を取得し、当該画像の処理結果を用いて前記搬送手段の位置を示す第1位置情報を生成し、
前記第1位置情報を用いて前記相対位置情報を生成する、搬送物管理装置。
5.上記4に記載の搬送物管理装置において、
前記相対位置取得手段は、前記画像を処理することにより、前記搬送手段の向きを特定し、
前記送信手段は、前記相対位置情報が前記第1基準を満たし、かつ、前記搬送手段の向きが第2基準を満たしたときに、前記発光信号を送信する、搬送物管理装置。
6.上記4又は5に記載の搬送物管理装置において、
前記記憶手段は、前記複数の搬送物毎に、当該搬送物の位置を示す第2位置情報を記憶しており、
前記相対位置取得手段は、前記第2位置情報を用いて前記相対位置情報を生成する、搬送物管理装置。
7.上記6に記載の搬送物管理装置において、
前記相対位置取得手段は、前記画像を処理することにより、搬送後の前記対象搬送物の位置を示す第3位置情報を生成し、前記第3位置情報を前記対象搬送物に紐づけて前記記憶手段に記憶させる、搬送物管理装置。
8.上記4~7のいずれか一項に記載の搬送物管理装置において、
前記搬送手段には、当該搬送手段を識別するための第1識別符号が取り付けられており、
前記相対位置取得手段は、前記画像内の前記第1識別符号を処理することにより、前記第1位置情報を生成する、搬送物管理装置。
9.上記4~8のいずれか一項に記載の搬送物管理装置において、
前記複数の搬送物のそれぞれには、当該搬送物を識別するための第2識別符号が取り付けられており、
前記相対位置取得手段は、前記画像内の前記第2識別符号の位置を用いて前記搬送物の位置を示す第2位置情報を生成する、搬送物管理装置。
10.上記2~9のいずれか一項に記載の搬送物管理装置において、
前記搬送手段は、運転手によって操作されており、かつ、表示手段を有しており、
前記送信手段は、前記相対位置情報を用いて、前記表示手段に表示させるべき表示情報を生成し、当該表示情報を前記表示手段に送信する、搬送物管理装置。
11.コンピュータを用いて、搬送されるべき複数の搬送物を管理する搬送物管理方法であって、
前記複数の搬送物には、無線通信手段、発光手段、及び、前記発光手段を制御する制御手段が取り付けられており、
前記コンピュータは、
前記複数の搬送物毎に、当該搬送物に取り付けられた前記無線通信手段を識別する通信手段識別情報を記憶している記憶手段を利用可能であり、
次に搬送手段によって搬送されるべき搬送物である対象搬送物を特定する対象特定情報を取得すると、前記記憶手段から、前記対象特定情報に対応する前記通信手段識別情報を読み出す読出処理と、
前記読出処理において読み出した前記通信手段識別情報が示す前記無線通信手段に、前記発光手段を発光させるための発光信号を送信する送信処理と、
を行う搬送物管理方法。
12.上記11に記載の搬送物管理方法において、
前記コンピュータは、
前記搬送手段と前記対象搬送物の相対位置を示す相対位置情報を取得する相対位置取得処理を行い、
前記送信処理において、前記相対位置情報が第1基準を満たしたときに、前記発光信号を送信する、搬送物管理方法。
13.上記12に記載の搬送物管理方法において、
前記コンピュータは、前記送信処理において、前記相対位置情報が示す相対位置に応じて前記発光手段の発光パターンを変更するための処理を行う、搬送物管理方法。
14.上記12又は13に記載の搬送物管理方法において、
前記コンピュータは、前記相対位置取得処理において、
前記搬送手段を含む画像を取得し、当該画像の処理結果を用いて前記搬送手段の位置を示す第1位置情報を生成し、
前記第1位置情報を用いて前記相対位置情報を生成する、搬送物管理方法。
15.上記14に記載の搬送物管理方法において、
前記コンピュータは、
前記相対位置取得処理において、前記画像を処理することにより、前記搬送手段の向きを特定し、
前記送信処理において、前記相対位置情報が前記第1基準を満たし、かつ、前記搬送手段の向きが第2基準を満たしたときに、前記発光信号を送信する、搬送物管理方法。
16.上記14又は15に記載の搬送物管理方法において、
前記記憶手段は、前記複数の搬送物毎に、当該搬送物の位置を示す第2位置情報を記憶しており、
前記コンピュータは、前記相対位置取得処理において、前記第2位置情報を用いて前記相対位置情報を生成する、搬送物管理方法。
17.上記16に記載の搬送物管理方法において、
前記コンピュータは、前記相対位置取得処理において、前記画像を処理することにより、搬送後の前記対象搬送物の位置を示す第3位置情報を生成し、前記第3位置情報を前記対象搬送物に紐づけて前記記憶手段に記憶させる、搬送物管理方法。
18.上記14~17のいずれか一項に記載の搬送物管理方法において、
前記搬送手段には、当該搬送手段を識別するための第1識別符号が取り付けられており、
前記コンピュータは、前記相対位置取得処理において、前記画像内の前記第1識別符号を処理することにより、前記第1位置情報を生成する、搬送物管理方法。
19.上記14~18のいずれか一項に記載の搬送物管理方法において、
前記複数の搬送物のそれぞれには、当該搬送物を識別するための第2識別符号が取り付けられており、
前記コンピュータは、前記相対位置取得処理において、前記画像内の前記第2識別符号の位置を用いて前記搬送物の位置を示す第2位置情報を生成する、搬送物管理方法。
20.上記12~19のいずれか一項に記載の搬送物管理方法において、
前記搬送手段は、運転手によって操作されており、かつ、表示手段を有しており、
前記コンピュータは、前記送信処理において、前記相対位置情報を用いて、前記表示手段に表示させるべき表示情報を生成し、当該表示情報を前記表示手段に送信する、搬送物管理方法。
21.コンピュータに、搬送されるべき複数の搬送物を管理する機能を持たせるプログラムであって、
前記複数の搬送物には、無線通信手段、発光手段、及び、前記発光手段を制御する制御手段が取り付けられており、
前記コンピュータは、前記複数の搬送物毎に、当該搬送物に取り付けられた前記無線通信手段を識別する通信手段識別情報を記憶している記憶手段を利用可能であり、
前記コンピュータに、
次に搬送手段によって搬送されるべき搬送物である対象搬送物を特定する対象特定情報を取得すると、前記記憶手段から、前記対象特定情報に対応する前記通信手段識別情報を読み出す読出機能と、
前記読出機能が読み出した前記通信手段識別情報が示す前記無線通信手段に、前記発光手段を発光させるための発光信号を送信する送信機能と、
を行わせるプログラム。
22.上記21に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、前記搬送手段と前記対象搬送物の相対位置を示す相対位置情報を取得する相対位置取得機能を持たせ、
前記送信機能は、前記相対位置情報が第1基準を満たしたときに、前記発光信号を送信する、プログラム。
23.上記22に記載のプログラムにおいて、
前記送信機能は、前記相対位置情報が示す相対位置に応じて前記発光手段の発光パターンを変更するための処理を行う、プログラム。
24.上記22又は23に記載のプログラムにおいて、
前記相対位置取得機能は、
前記搬送手段を含む画像を取得し、当該画像の処理結果を用いて前記搬送手段の位置を示す第1位置情報を生成し、
前記第1位置情報を用いて前記相対位置情報を生成する、プログラム。
25.上記24に記載のプログラムにおいて、
前記相対位置取得機能は、前記画像を処理することにより、前記搬送手段の向きを特定し、
前記送信機能は、前記相対位置情報が前記第1基準を満たし、かつ、前記搬送手段の向きが第2基準を満たしたときに、前記発光信号を送信する、プログラム。
26.上記24又は25に記載のプログラムにおいて、
前記記憶手段は、前記複数の搬送物毎に、当該搬送物の位置を示す第2位置情報を記憶しており、
前記相対位置取得機能は、前記第2位置情報を用いて前記相対位置情報を生成する、プログラム。
27.上記26に記載のプログラムにおいて、
前記相対位置取得機能は、前記画像を処理することにより、搬送後の前記対象搬送物の位置を示す第3位置情報を生成し、前記第3位置情報を前記対象搬送物に紐づけて前記記憶手段に記憶させる、プログラム。
28.上記24~27のいずれか一項に記載のプログラムにおいて、
前記搬送手段には、当該搬送手段を識別するための第1識別符号が取り付けられており、
前記相対位置取得機能は、前記画像内の前記第1識別符号を処理することにより、前記第1位置情報を生成する、プログラム。
29.上記24~28のいずれか一項に記載のプログラムにおいて、
前記複数の搬送物のそれぞれには、当該搬送物を識別するための第2識別符号が取り付けられており、
前記相対位置取得機能は、前記画像内の前記第2識別符号の位置を用いて前記搬送物の位置を示す第2位置情報を生成する、プログラム。
30.上記22~29のいずれか一項に記載のプログラムにおいて、
前記搬送手段は運転手によって操作されており、かつ、表示手段を有しており、
前記送信機能は、前記相対位置情報を用いて、前記表示手段に表示させるべき表示情報を生成し、当該表示情報を前記表示手段に送信する、プログラム。
【符号の説明】
【0074】
10 搬送物管理装置
20 撮像装置
30 無線中継装置
40 搬送物
50 搬送装置
62 第1領域
64 第2領域
110 画像取得部
120 相対位置取得部
130 読出部
140 送信部
150 記憶部
410 無線通信装置
411 コード
412 アンテナ
414 制御部
420 発光装置
430 マーカ
432 位置測位マーカ
434 識別用マーカ
510 マーカ
512 位置測位マーカ
514 識別用マーカ
520 表示装置