(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-05-14
(45)【発行日】2025-05-22
(54)【発明の名称】容器
(51)【国際特許分類】
B65D 25/10 20060101AFI20250515BHJP
B65D 25/06 20060101ALI20250515BHJP
【FI】
B65D25/10
B65D25/06
(21)【出願番号】P 2021139228
(22)【出願日】2021-08-27
【審査請求日】2024-07-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000010054
【氏名又は名称】岐阜プラスチック工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】村田 凌太郎
【審査官】加藤 信秀
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/177509(WO,A1)
【文献】特開2003-011978(JP,A)
【文献】特開2018-203276(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0029169(US,A1)
【文献】独国実用新案第000009103346(DE,U1)
【文献】中国実用新案第205615899(CN,U)
【文献】特開平09-110044(JP,A)
【文献】特開2002-193246(JP,A)
【文献】特開2007-261616(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 25/10
B65D 25/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1底壁部と、前記第1底壁部の周縁部から上方に延びる第1側壁部と、を有する第1容器と、
第2底壁部と、前記第2底壁部の周縁部から上方に延びる第2側壁部と、前記第2底壁部の周縁部から下方に延びる脚部と、を有して前記第1容器内に収容可能な第2容器と、を備える容器であって、
前記第1容器の前記第1底壁部の上面に、上方に突出する平面視格子状をした上面リブが形成され、
前記第2容器の前記脚部に前記上面リブの一部が下方より挿入可能な溝部が形成されて
おり、
前記上面リブは、第1リブ幅を有する第1リブ部と、前記第1リブ幅よりも小さい第2リブ幅を有する第2リブ部と、を有する
容器。
【請求項2】
前記第2底壁部は平面視矩形状をしており、
前記溝部は、前記第2底壁部の一の辺に沿う前記脚部の前記辺方向の中央部に形成されている
請求項1記載の容器。
【請求項3】
前記溝部は、第1溝幅を有して前記第1リブ部が挿入可能な第1溝部と、前記第1溝幅よりも小さい第2溝幅を有して前記第1リブ部が挿入不可でかつ前記第2リブ部が挿入可能な第2溝部と、のうち少なくとも一方を有する
請求項
2記載の容器。
【請求項4】
前記脚部は、前記第1リブ部で囲まれる平面視矩形状をした収容凹部に収容可能であり、
前記収容凹部内に前記第2リブ部が形成されており、
前記溝部は、前記脚部が前記収容凹部に収容された状態で、前記第2リブ部が挿入される
請求項
2又は3記載の容器
。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、外箱の内部に多数の内子を収容した食品容器セットが知られている(例えば特許文献1参照)。各内子の上縁外周には鍔縁が突設されており、鍔縁が重合しあって相互に支承することで、外箱内において内子が相互保持により確実に保持される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された食品容器セットにあっては、多数の内子は相互保持されるものの、外箱に対する内子の保持については特に記載されていない。特許文献1の第1図~第3図には、外箱内において内子が横に移動するスペースが形成されないように、外箱内に内子が収容される点が記載されている。この食品容器セットにおいては、多数の内子を外箱内に敷き詰める必要があり、外箱内において内子が横に移動するスペースが形成される場合には、外箱内において内子が保持されないものであった。
【0005】
本発明は上記従来の問題点に鑑みて発明したものであって、その目的とするところは、第1容器と、第1容器内に収容可能な第2容器とを備え、第1容器内に、第2容器を位置決めして保持した状態で第2容器を収容することができる容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る容器は、第1容器と、第2容器と、を備える。前記第1容器は、第1底壁部と、前記第1底壁部の周縁部から上方に延びる第1側壁部と、を有する。前記第2容器は、第2底壁部と、前記第2底壁部の周縁部から上方に延びる第2側壁部と、前記第2底壁部の周縁部から下方に延びる脚部と、を有して前記第1容器内に収容可能である。前記第1容器の前記第1底壁部の上面に、上方に突出する平面視格子状をした上面リブが形成される。前記第2容器の前記脚部に前記上面リブの一部が下方より挿入可能な溝部が形成されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る容器にあっては、第1容器内に、第2容器を位置決めして保持した状態で第2容器を収容することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係る容器セット(容器)であって、第1容器内に複数の第2容器を収容した状態の斜め上方より見た斜視図である。
【
図2】
図2は、同上の容器セットであって、複数の第2容器を第1容器から離脱させた状態の斜め上方より見た斜視図である。
【
図3】
図3Aは、同上の第1容器の平面図である。
図3Bは、同上の第1容器の断面を含む部分の斜め下方より見た斜視図である。
【
図4】
図4Aは、同上の第2容器のうち一つの収容凹部に収容される第2容器の斜め下方より見た斜視図である。
図4Bは、同上の第2容器の側面図である。
【
図5】
図5Aは、同上の第2容器のうち二つ連続する列が二列並ぶ計四つの収容凹部に収容される第2容器の斜め下方より見た斜視図である。
図5Bは、同上の第2容器の側面図である。
【
図6】
図6は、第1容器に二種類の第2容器を収容した状態の要部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、容器に関し、更に詳しくは、第1容器と、第1容器内に収容可能な第2容器とを備えた容器(以下、容器セットとして説明する)に関する。
【0010】
以下、本発明に係る容器セット1の一実施形態について、
図1~
図6に基いて説明する。
【0011】
図1及び
図2に示すように、容器セット1は、第1容器2と、第2容器3と、を備える。本実施形態では、容器セット1は、第1容器2と一又は複数の第2容器3とにより構成される。容器セット1は、樹脂により形成される。第1容器2は、第1底壁部21と、第1底壁部21の周縁部の全周から上方に延びる第1側壁部22と、を有する。本実施形態では、
図3Aに示すように、第1底壁部21は、平面視矩形状をしている。ここで、平面視矩形状とは、平面視において、厳密な矩形であってもよいのは勿論のこと、厳密な矩形でなくてもよく、例えば矩形の角部にRが形成されたような形状でもよい。すなわち、矩形状とは、一般的な使用形態において使用者が矩形と認識できればよい。
【0012】
第1容器2に収容する主な対象物は、第2容器3である。第2容器3に収容する主な対象物は特に限定されず、使用者が任意に物品を収容する。なお、第1容器2に第2容器3以外の物品が収容されてもよく、第1容器2に収容する対象物は限定されない。容器セット1は、部品等を入れた第2容器3を第1容器2に収容した状態で、運搬される。
【0013】
本実施形態における第1容器2(容器セット1)の方向について規定する。第1底壁部21の平面視矩形状をした周縁部の長辺に沿う方向を第1方向11とし、短辺に沿う方向を第2方向12とする。
【0014】
第1底壁部21は、板状をしたもので、第1底壁部21には、上下に貫通する孔等は形成されていない。第1容器2の第1底壁部21の上面に、上方に突出する平面視格子状をした上面リブ23が形成される。本実施形態では、
図3Bに示すように、上面リブ23は、第1リブ幅W1を有する第1リブ部231と、第1リブ幅W1よりも小さい第2リブ幅W2を有する第2リブ部232と、を有する。第1リブ部231及び第2リブ部232のそれぞれにおいて、上面と側面との間にRが形成されている。第1リブ部231の上面と側面との間に形成されるRの曲率半径は、第2リブ部232の上面と側面との間に形成されるRの曲率半径よりも大きく形成されている。このように、第1リブ部231の上面と側面との間に形成されるRの曲率半径を大きくとることにより、作業者が手作業で目視により第2容器3を第1容器2に入れようとする際に、第2容器3が位置すべき位置から多少ずれても、第1リブ部231の上面と側面との間に形成されたRにガイドされやすくなり、第2容器3を第1容器2に入れやすくなる。
【0015】
なお、第1リブ部231の上面と側面との間に形成されるRの曲率半径は、第2リブ部232の上面と側面との間に形成されるRの曲率半径と同じかそれよりも小さく形成されてもよい。また、第1リブ部231及び第2リブ部232のそれぞれにおいて、上面と側面との間にRが形成されなくてもよい。
【0016】
また、第1容器2の第1側壁部22の上面と外面との間にRが形成されている。
【0017】
図3Aに示すように、上面リブ23は、第1方向11に間隔をあけて複数配置され、第2方向12に延びるリブと、第2方向12に間隔をあけて複数配置され、第1方向11に延びるリブと、を有し、平面視格子状に形成されている。更に詳しく説明すると、第2方向12に延びる上面リブ23として、第1リブ部231と第2リブ部232とが、第1方向11において等しいピッチP1(第1リブ部231の第1リブ幅W1の中心から第2リブ部232の第2リブ幅W2の中心までの長さ)で交互に並んでいる。第1方向11方向に隣接する第1リブ部231の側面と第2リブ部232の側面との間隔は、等しい。
【0018】
また、
図3Bに示すように、第2方向12に延びる第1リブ部231の第1底壁部21の上面からの高さh1と、第2リブ部232の第1底壁部21の上面からの高さh2は等しく、これら第1リブ部231の上面と第2リブ部232の上面は、同一平面上に位置しており、この面を第1底壁部21の基準面210とする。第1底壁部21の上面の第1方向11における両端部は、基準面210となっており、この両端部から第1方向11において内側に一番目の上面リブ23は第2リブ部232となっている。第1方向11における端部の基準面210を構成する部分の側面と、端部から内側に一番目の上面リブ23の側面との間隔は、上述した第1方向11方向に隣接する第1リブ部231の側面と第2リブ部232の側面との間隔と等しい。
【0019】
また、
図3Aに示すように、第1方向11に延びる上面リブ23として、第1リブ部231と第2リブ部232とが、第2方向12において等しいピッチP2(第1リブ部231の第1リブ幅W1の中心から第2リブ部232の第2リブ幅W2の中心までの長さ)で交互に並んでいる。また、ピッチP1とピッチP2とは等しい。第2方向12方向に隣接する第1リブ部231の側面と第2リブ部232の側面との間隔は、等しい。
【0020】
また、第1方向11に延びる第1リブ部231の上面と第2リブ部232の上面も、基準面210上に位置している。第1底壁部21の上面の第2方向12における両端部は、基準面210となっており、この両端部から第2方向12において内側に一番目の上面リブ23は第2リブ部232となっている。第2方向12における端部の基準面210を構成する部分の側面と、端部から内側に一番目の上面リブ23の側面との間隔は、上述した第2方向12方向に隣接する第1リブ部231の側面と第2リブ部232の側面との間隔と等しい。
【0021】
第1底壁部21の上面は、基準面210を基準とすると、端部と上面リブ23との間、及び、隣接する上面リブ23の間の部分は、下方に凹んでいるともいえる。そこで、隣接する第1リブ部231の間の部分、及び、第1底壁部21の端部の基準面210を構成する部分と内側に一番目の第1リブ部231との間の部分を、収容凹部20とする。収容凹部20は、第1底壁部21の端部の基準面210を構成する部分と、この端部の内側に一番目の第1リブ部231とで囲まれる平面視矩形状をした部分と、第1リブ部231で囲まれる平面視矩形状(本実施形態では正方形状)をした部分である。本実施形態では、各収容凹部20内に、平面視において収容凹部20を左右上下に区画する十字状をした第2リブ部232が形成される。
【0022】
図3Bに示すように、第1リブ部231は、第1底壁部21を構成する板本体211を屈曲させて形成している。なお、第2リブ部232は、板本体211の水平部分より上方に突出する突出部として形成されている。第1底壁部21の裏面(下面)には、下方に向けて突出する下面リブ212が形成されている。下面リブ212は、板本体211の下面より下方に突出するように、下面視(平面視)格子状に形成されており、その下端は同一平面上に位置している。下面リブ212は、板本体211の第1リブ部231を構成する部分にも形成されており、板本体211の第1リブ部231を構成する部分の下面側の空間は、下面リブ212により仕切られている。
【0023】
図1及び
図2に示すように、第2容器3は、第1容器2内に収容可能である。本実施形態では、第2容器3として、一つの収容凹部20に収容される第2容器3A、二つ連続する列が二列並ぶ計四つの収容凹部20に収容される第2容器3B、の計二種類の第2容器3が設けられる。
【0024】
図4A~
図5Bに示すように、第2容器3(3A、3B)は、第2底壁部31(31A、31B)と、第2底壁部31の周縁部の全周から上方に延びる第2側壁部32(32A、32B)と、脚部33(33A、33B)と、を有する。本実施形態では、第2底壁部31は、平面視矩形状(本実施形態では正方形状)をしている。第2底壁部31は、板状をしたもので、第2底壁部31には、上下に貫通する孔等は形成されていない。
【0025】
脚部33は、第2底壁部31の周縁部の少なくとも一部に形成され、下方に延びる。
図4A及び
図4Bに示す第2容器3Aには、第2底壁部31Aの周縁部の全周に脚部33Aが形成されている。また、
図5A及び
図5Bに示す第2容器3Bには、第2底壁部31Bの周縁部の一部にそれぞれ脚部33Bが形成されている。
【0026】
図1に示すように、脚部33は収容凹部20に収容可能である。
図4A及び
図4Bに示す第2容器3Aの脚部33Aは、いずれか一つの収容凹部20に収容される。また、
図5A及び
図5Bに示す第2容器3Bの脚部33Bは、連続する二つの収容凹部20に収容される。上述したように、各収容凹部20には十字状をした第2リブ部232が形成されている。また、連続する二つの収容凹部20に収容される場合、この二つの収容凹部20の間には第1リブ部231が形成されている。このため、脚部33には、第1リブ部231又は第2リブ部232との干渉を避けると共に第1容器2に対しての位置決めを行うため、上面リブ23の一部が下方より挿入可能な溝部34が形成されている。本実施形態では、第2容器3は、
図5Bに示すように、溝部34として、第1溝幅W3を有して第1リブ部231が挿入可能な第1溝部341B(341)と、
図4Bに示すように、第1溝幅W3よりも小さい第2溝幅W4を有し、第1リブ部231が挿入不可でかつ第2リブ部232が挿入可能な第2溝部342A(342)と、のうち少なくとも一方を有する。第2溝部342Aの深さh4(脚部33Aの下端縁から溝奥面までの長さ)は、第2リブ部232の高さh2(
図3B参照)よりも大きい。また、
図5Bに示すように、第1溝部341Bの深さh3(脚部33Bの下端縁から溝奥面までの長さ)は、第1リブ部231の高さh1(
図3B参照)よりも大きい。
【0027】
本実施形態では、第1溝部341Bの深さh3と第2溝部342Aの深さh4とは等しい。また、第1リブ部231の高さh1と第2リブ部232の高さh2とは等しい。第1リブ部231は第1溝部341Bの溝奥面(天井面)の近傍まで進入し、第2リブ部232は第2溝部342Aの溝奥面(天井面)の近傍まで進入し、上面リブ23が溝部34に深く挿入され、第1容器2に対して第2容器3が安定して位置決めされる。
【0028】
図4A及び
図4Bに示すように、いずれか一つの収容凹部20に収容される第2容器3Aにおいては、第2底壁部31Aの各辺に沿う脚部33Aの辺方向の中央部にそれぞれ第2溝部342Aが形成されている。第2溝部342Aは、脚部33Aが収容凹部20に収容された状態で、第2リブ部232が挿入される(
図1、
図6参照)。これにより、各収容凹部20に形成された十字状の第2リブ部232が各第2溝部342Aにそれぞれ挿入されて、脚部33Aと第2リブ部232との干渉を避けることができると共に、第1容器2に対する第2容器3の位置決めを行うことができる。また、第2底壁部31Aの各辺に沿う脚部33Aの辺方向の中央部にそれぞれ第2溝部342Aが形成されることにより、第2容器3Aを線対称及び点対称とすることができて、第2容器3Aの使い勝手がよくなる。すなわち、第2容器3Aは、収容凹部20に収容されている場合、収容凹部20から取り出して、平面視において90°回転させた状態でも収容凹部20に収容させることができる。
【0029】
また、
図4Aに示すように、第2容器3Aの脚部33Aの外側面と下面との間にRが形成されており、
図5Aに示すように、第2容器3Bの脚部33Bの外側面と下面との間にRが形成されている。このように、脚部33の外側面と下面との間にRが形成されることにより、作業者が手作業で目視により第2容器3を第1容器2の収容凹部20に入れようとする際に、第2容器3が位置すべき位置から多少ずれても、脚部33の外側面と下面との間に形成されたRにガイドされやすくなり、第2容器3を収容凹部20に入れやすくなる。なお、脚部33の外側面と下面との間にRが形成されなくてもよい。
【0030】
また、収容凹部20を形成する第1リブ部231の第1リブ幅W1は、収容凹部20内に形成される第2リブ部232の第2リブ幅W2よりも広いため、幅の広い第1リブ部231に囲まれた収容凹部20を認識しやすく、収容凹部20内に第2容器3Aを置きやすくなる。
【0031】
また、収容凹部20に十字状をした第2リブ部232が形成されており、溝部34は、第2底壁部31の周縁部の対向する二対の辺から下方に延びる脚部33全てに形成されているため、第1方向11及び第2方向12の両方における第2容器3の第1容器2への移動規制(位置決め)を行うことができる。
【0032】
図5A及び
図5Bに示すように、二つ連続する列が二列並ぶ計四つの収容凹部20に収容される第2容器3Bにおいては、第2底壁部31Bの各辺に沿う脚部33Bの辺方向の中央部にそれぞれ第1溝部341Bが形成されている。これにより、第2容器3Bを線対称及び点対称とすることができて、第2容器3Bの使い勝手がよくなる。すなわち、第2容器3Bは、収容凹部20に収容されている場合、収容凹部20から取り出して、平面視において90°回転させた状態でも収容凹部20に収容させることができる。
【0033】
なお、第2底壁部31Bの各辺に沿う脚部33Bの一端側の部分及び他端側の部分の中間部にはそれぞれ、切欠331Bが形成されているが、この切欠331Bは特に形成されなくてもよい。切欠331が形成されることにより、切欠331Bが形成されない場合と比較して、材料が少なくてすみ、第2容器3の軽量化を図ることができる。
【0034】
第2底壁部31Bの長辺に沿う方向の脚部33Bのうち、長辺に沿う方向の一端側の部分が一の収容凹部20に収容され、他端側の部分が他の収容凹部20に収容される。また、第2底壁部31Bの短辺に沿う方向の脚部33Bのうち、短辺に沿う方向の一端側の部分が一の収容凹部20に収容され、他端側の部分が他の収容凹部20に収容される。この状態で、収容凹部20の間の第1リブ部231が第1溝部341Bに挿入され、かつ、収容凹部20内に位置する第2リブ部232が、切欠331Bに挿入される。これにより、脚部33Bと、第1リブ部231及び第2リブ部232との干渉を避けることができる共に、第1容器2に対する第2容器3の位置決めを行うことができる。
【0035】
本実施形態の容器セット1にあっては、第2容器3の溝部34に、第1容器2の上面リブ23を挿入させて第2容器3を第1容器2に位置決めした状態で保持させている。これにより、第2容器3同士を連結したり相互保持させたりすることなく、第2容器3単独でも、第1容器2に保持させることが可能となる。
【0036】
図4A及び
図5Aに示すように、第2側壁部32(32A、32B)の外面は、上部321(321A、321B)が下部322(322A、322B)に対して外方に突出しており、上部321の左右方向中央部の下端部には、内方に凹んで外方及び下方に開放する切欠323(323A、323B)が形成されている。これにより、自動ロボットのチャックが切欠323に挿入されて、第1容器2より第2容器3が持ち上げられる。
【0037】
また、第2容器3の第2側壁部32の上面と外面との間にRが形成されている。第2容器3の第2側壁部32の上面と外面との間に形成されるRの曲率半径は、第1容器2の第2リブ部232の上面と外面との間に形成されるRの曲率半径と同じに形成されている。具体的には、第2容器3の第2側壁部32の上面と外面との間に形成されるRの曲率半径は、0.1~0.8mmの範囲、好ましくは、0.4~0.6mmの範囲に収まるように形成される。
【0038】
なお、第2容器3の第2側壁部32の上面と外面との間に形成されるRの曲率半径は、0.1~0.8mmの範囲に収まらなくてもよい。また、第2容器3の第2側壁部32の上面と外面との間や、第1容器2の第2リブ部232の上面と外面との間に、Rが形成されなくてもよい。
【0039】
また、脚部33(33A、33B)には、第2底壁部31(31A、31B)の辺に沿う方向と直交する方向に突出する補強リブ35(35A、35B)が形成されている。
図4Aに示すように、第2容器3Aに形成される補強リブ35Aは、脚部33Aの外側の面よりも外方に突出している。また、
図5Aに示すように、第2容器3Bに形成される補強リブ35Bは、脚部33Aの外側の面と内側の面より、外方と内方とにそれぞれ突出している。
【0040】
補強リブ35が設けられることにより、脚部33の剛性が向上する。
【0041】
また、補強リブ35は、溝部34の側面を構成する部分に形成されている。これにより、溝部34に上面リブ23が挿入される際に上面リブ23が溝部34の側面に衝突しても、脚部33が破損しにくい。
【0042】
また、
図4A及び
図5Aに示すように、脚部33(33A、33B)は、上部321(321A、321B)よりも内側に位置している。これにより、脚部33が他の部材と衝突しにくくなり、脚部33が破損しにくい。
【0043】
また、脚部33(33A、33B)の肉厚は、第2側壁部32(32A、32B)の肉厚よりも厚くなるように形成されている。これにより、脚部33は第2側壁部32よりも破損しにくくなる。
【0044】
また、
図4A及び
図5Aに示すように、第2底壁部31(31A、31B)の各辺に沿う脚部33B(33A、33B)の辺方向の中央部にそれぞれ溝部34が形成されることにより、成形時の変化又は経時変化による第2容器3の収縮の影響が小さく抑えられ、第2容器3の寸法変化や寸法誤差が小さく、第2容器3の第1容器2への位置決めがしやすくなる。
【0045】
また、
図6に示すように、第2側壁部32において、上部321は下部322に対して外方に位置しており、上部321と下部322との間には段差が形成されている。この段差は、第2側壁部32の肉厚と同じかこれより若干大きい。このため、上段の第2容器3の下部322を下段の第2容器3の上部321に上方より挿入して、ネスティングすることが可能となる。
【0046】
隣接する収容凹部20にそれぞれ第2容器3が収容された場合、この隣接する収容凹部20に収容された第2容器3同士の間には、指が挿入可能なクリアランスが形成される。これにより、作業者は、第1容器2の収容凹部20に収容された第2容器3を第1容器2より取り出しやすくなる。
【0047】
特に、第1方向11及び第2方向12のそれぞれにおいて、隣接する収容凹部20に収容された第2容器3同士の間に、指が挿入可能なクリアランスが形成されることが好ましい。これにより、作業者は、第1方向11に沿うクリアランスと第2方向12に沿うクリアランスのいずれのクリアランスにも指を挿入することができて、第1容器2の収容凹部20に収容された第2容器3を第1容器2より取り出しやすくなる。
【0048】
なお、隣接する収容凹部20に収容された第2容器3同士の間に、指が挿入可能なクリアランスが形成されなくてもよい。
【0049】
また、第2側壁部32(32A、32B)の上端部は、外側及び内側においてエッジが形成されている。更に説明すると、第2側壁部32の外側の面と上端面とは、90°の角度をなし、この外側の面と上端面との間にRは形成されない。また、第2側壁部32の内側の面と上端面とは、90°の角度をなし、この内側の面と上端面との間にRは形成されない。なお、外側の面と上端面とがなす角度及び内側の面と上端面とがなす角度は、90°から若干のずれ(例えば±5°あるいは±10°以内)があってもよい。
【0050】
このようにすることで、撮像装置により第2容器3を撮像していわゆる画像処理を行うにあたり、第2側壁部32の上端部に形成されたエッジにより第2側壁部32の上端部を認識しやすく、画像処理及びその後の処理を行いやすくなる。
【0051】
また、第2容器3の脚部33を第1容器2の収容凹部20に収容した状態で、上面リブ23と溝部34との間のクリアランスC1(すなわち、上面リブ23の側面とこの上面リブ23が挿入された溝部34の内側面との間の距離)は、0mm又は0mmより大きく2mmまでである。これに対して、収容凹部20の内側面とこの収容凹部20に収容された脚部33との間のクリアランスC2は、2mm以上かつ4mm以下で、クリアランスC1より大きい。
【0052】
また、脚部33(33A、33B)の左右方向の中間部には、左右方向の両端部よりも内方に位置する凹部36(36A、36B)が形成されている。これにより、より一層、脚部33の中間部が他の部材と衝突しにくくなり、脚部33が破損しにくい。
【0053】
また、
図4B及び
図5Bに示すように、溝部34(34A、34B)の下端部は、下方へ行く程、左右の幅が広くなる。すなわち、溝部34(34A、34B)を構成する脚部33(33A、33B)の溝部34(34A、34B)に面する側面は、下端部に傾斜343(343A、343B)を有している。これにより、溝部34に上面リブ23が挿入されやすくなる。
【0054】
次に、変形例について説明する。
【0055】
容器セット1、すなわち第1容器2及び第2容器3は、合成樹脂で形成されているが、他の材料により形成されてもよい。また、合成樹脂としては、PP(Poly Propylene)あるいはPE(Poly Ethylene)が好ましいが、特に限定されない。また、第1容器2及び第2容器3を合成樹脂で形成する場合、真空成形や射出成形等、各種の成形方法が適宜採用可能であり、成形方法は限定されない。
【0056】
第1容器2と第2容器3とは、互いに異なる色となるように着色されてもよい。複数の第2容器3は、全て同じ色となるように着色されてもよいし、第1容器2とは異なる色でかつ互いに異なる色となるように着色されてもよい。すなわち、各第2容器3の色が、少なくとも第1容器2の色と異なればよい。
【0057】
これにより、撮像装置により容器セット1を撮像していわゆる画像処理を行うにあたり、第1容器2と第2容器3とをそれぞれ別々に認識し、第1容器2と第2容器3の位置関係を認識しやすくなり、画像処理及びその後の処理を行いやすくなる。
【0058】
容器セット1は、第1容器2及び第2容器3のみならず、付加的な構成を更に備えてもよい。
【0059】
第1側壁部22は、第1底壁部21の周縁部の全周から上方に延びなくてもよく、例えば第1側壁部22の周方向の一部に不連続部分が形成されていてもよい。
【0060】
第1底壁部21は板状ではなく、上下に貫通する孔等が形成されていてもよい。
【0061】
上面リブ23は、複数種類の幅を有しなくてもよい。上面リブ23の第1方向11における各ピッチP1は等しくなくてもよく、第1方向11方向に隣接する第1リブ部231の側面と第2リブ部232の側面との間隔は、等しくなくてもよい。また、第1方向11における端部の基準面210を構成する部分の側面と、端部から内側に一番目の上面リブ23の側面との間隔は、上述した第1方向11方向に隣接する第1リブ部231の側面と第2リブ部232の側面との間隔と等しくなくてもよい。
【0062】
上面リブ23の第2方向12における各ピッチP2は等しくなくてもよく、第2方向12方向に隣接する第1リブ部231の側面と第2リブ部232の側面との間隔は、等しくなくてもよい。また、第2方向12における端部の基準面210を構成する部分の側面と、端部から内側に一番目の上面リブ23の側面との間隔は、上述した第2方向12方向に隣接する第1リブ部231の側面と第2リブ部232の側面との間隔と等しくなくてもよい。
【0063】
また、ピッチP1とピッチP2とが等しくなくてもよい。
【0064】
なお、第1リブ部231の高さh1と第2リブ部232の高さh2は、等しくなくてもよい。例えば、第2リブ部232の高さh2は、第1リブ部231の高さh1よりも低くてもよい。
【0065】
上述した実施形態では、第1底壁部21の上面の第1方向11における両端部は、第1リブ部231及び第2リブ部232の上面と同一平面である基準面210となっており、上面リブ23に囲まれて第2容器3が収容される収容凹部20の底面は、基準面210より低い位置にあった。すなわち、第1底壁部21の上面の標準(第1底壁部21の底面(収容凹部20の底面を除く)とする)を基準面210とすると、収容凹部20は基準面210よりも下方に凹んでいた。これに対して、第1底壁部21の上面の第1方向11における両端部が、第1リブ部231及び第2リブ部232の上面と同一平面である基準面210よりも低く、収容凹部20の底面と同一平面にあってもよい。この場合、収容凹部20は、第1底壁部21の底面よりも下方に凹まない。
【0066】
第1底壁部21の上面は、基準面210を基準とすると、端部と上面リブ23との間、及び、隣接する上面リブ23の間の部分は、下方に凹んでいるともいえる。この場合には、隣接する第1リブ部231の間の部分、及び、第1底壁部21の端部の基準面210を構成する部分と内側に一番目の第1リブ部231との間の部分が収容凹部20となる。
【0067】
第1リブ部231は、板本体211を屈曲させて形成しなくてもよく、板本体211の水平部分より上方に突出する突出部として形成されてもよい。第2リブ部232は、板本体211を屈曲させて形成してもよい。下面リブ212は、特に形成されなくてもよい。
【0068】
第2側壁部32は、第2底壁部31の周縁部の全周から上方に延びなくてもよく、例えば第2側壁部32の周方向の一部に不連続部分が形成されていてもよい。
【0069】
第2側壁部32の上端部にエッジが形成されなくてもよい。例えば、第2側壁部32の外側の面と上端面との間及び内側の面と上端面との間にRが形成されてもよく、第2側壁部32の上端部の断面形状は限定されない。
【0070】
第2底壁部31は板状ではなく、上下に貫通する孔等が形成されていてもよい。
【0071】
脚部33は、第2底壁部31の周縁部のうち、対向する一対の辺から下方に延びるものであってもよい。
【0072】
脚部33(33A、33B)は、上部321(321A、321B)よりも内側に位置していなくてもよい。内外方向において、脚部33(33A、33B)は、第2側壁部32と同じ位置にあってもよい。
【0073】
補強リブ35は、
図5Aに示すように、脚部33の外側の面と内側の面より、外方と内方とにそれぞれ突出してもよいし、
図4Aに示すように、脚部33の外側の面のみから外方に突出してもよいし、図示しないが、脚部33の内側の面のみから内方に突出してもよい。また、補強リブ35は、任意の構成であり、脚部33に設けられなくてもよい。
【0074】
溝部34は、第2底壁部31の周縁部のうち、対向する一対の辺から下方に延びる脚部33にのみ形成されるものであってもよい。この場合、第1方向11と第2方向12のうちの一方のみにおいて第2容器3の第1容器2への移動規制(位置決め)を行うことができる。
【0075】
第2容器3を第1容器2に位置決めした際に、第2容器3の脚部33の下端が収容凹部20の底面に触れずに浮いた状態となってもよい。
【0076】
更に他の変形例としての第2容器3は、連続する二つの収容凹部20に収容されるものであってもよい。この第2容器3においては、第2底壁部31の長辺に沿う脚部33の辺方向の中央部に第1溝部341が形成され、第2底壁部31の短辺に沿う脚部33の辺方向の中央部に第2溝部342が形成される。なお、第2底壁部31の長辺に沿う方向の一端部側の脚部33及び他端部側の脚部33の中間部には、切欠が形成される。
【0077】
第2底壁部31の長辺に沿う方向の脚部33のうち、一端部側の脚部33が一の収容凹部20に収容され、他端部側の脚部33が他の収容凹部20に収容される。また、第2底壁部31の長辺に沿う方向に見たとき、第2容器3は、一の収容凹部20に収容されているように見える。
【0078】
この状態で、収容凹部20の間の第1リブ部231が第1溝部341に挿入され、かつ、収容凹部20内に位置して第2底壁部31の長辺に沿う第2リブ部232が、第2溝部342に挿入される。これにより、脚部33と、第1リブ部231及び第2リブ部232との干渉を避けることができると共に、第1容器2に対する第2容器3の位置決めを行うことができる。
【0079】
また、クリアランスC2は、平面視において第1底壁部21の中心から離れるほど、大きくなるように設定されてもよい。成形時の変化又は経時変化による第2容器3の収縮は、平面視において第1底壁部21の中心から離れるほど、大きく現れる。このため、寸法に余裕をもたせるため、平面視において第1底壁部21の中心から離れるほど、収容凹部20の内側面間の距離を大きくして、クリアランスC2が大きくなるようにしてもよい。
【0080】
また、クリアランスC1は、各収容凹部20において一定となることが好ましいが、収容凹部20によってクリアランスC1が異なってもよい。第1方向11におけるクリアランスC1がクリアランスC2より小さく、第2方向12におけるクリアランスC1がクリアランスC2と同等かそれ以上であってもよい。また、第2方向12におけるクリアランスC1がクリアランスC2より小さく、第1方向11におけるクリアランスC1がクリアランスC2と同等かそれ以上であってもよい。また、全てのクリアランスC1は、クリアランスC2と同等かそれ以上であってもよい。
【0081】
また、上面リブ23は、上方へ行くほど幅が短くなるようにテーパが形成されていてもよく、溝部34は、上方へ行くほど幅が短くなるようにテーパが形成されていてもよい。第2容器3が第1容器2に収容された状態で、上面リブ23の側面と、溝部34の内側面は、平行となる。これにより、溝部34が上面リブ23に沿って面接触又は線接触し、第1容器2に対する第2容器3の移動規制をより強固に行うことができる。
【0082】
更に他の変形例としての第2容器3は、一列に連続する三つの収容凹部20に収容されるものであってもよい。この第2容器3においては、第2底壁部31の長辺に沿う方向の脚部33の一端部と中央部との間に切欠が形成され、中央部と他端部との間に切欠が形成されている。中央部の中央部には、第2溝部が形成されている。また、第2底壁部31の短辺に沿う脚部33の中央部には、第2溝部が形成されている。
【0083】
脚部33においては、一端部が第1の収容凹部20に収容され、中央部が第1の収容凹部20に隣接する第2の収容凹部20に収容され、他端部が第2の収容凹部20に隣接する第3の収容凹部20に収容される。この状態で、第1の収容凹部20の第2リブ部232と、第1の収容凹部20と第2の収容凹部20の間の第1リブ部231が切欠に挿入され、第3の収容凹部20の第2リブ部232と、第2の収容凹部20と第3の収容凹部20の間の第1リブ部231が切欠に挿入され、第2の収容凹部20の第2リブ部232が中央部の第2溝部に挿入される。また、第2底壁部31の短辺に沿う脚部33に形成された第2溝部には、第1~第3の収容凹部20の第2底壁部31の長辺に沿う第2リブ部232が挿入される。これにより、脚部33と、第1リブ部231及び第2リブ部232との干渉を避けることができると共に、第1容器2に対する第2容器3の位置決めを行うことができる。
【0084】
更に他の変形例としての第2容器3は、一列に連続する四つの収容凹部20に収容されるものであってもよい。この第2容器3においては、第2底壁部31の長辺に沿う方向の脚部33は、この方向の一端側より、第1部分、第2部分、第3部分及び第4部分が形成され、第1部分と第2部分との間に切欠が形成され、第3部分と第4部分との間に切欠が形成されている。第2部分と第3部分との間には、第1溝部が形成されている。また、第2底壁部31の短辺に沿う脚部33の中央部には、第2溝部が形成されている。
【0085】
脚部33においては、第1部分が第1の収容凹部20に収容され、第2部分が第1の収容凹部20に隣接する第2の収容凹部20に収容され、第3部分が第2の収容凹部20に隣接する第3の収容凹部20に収容され、第4部分が第3の収容凹部20に隣接する第4の収容凹部20に収容される。この状態で、第1の収容凹部20の第2リブ部232と、第1の収容凹部20と第2の収容凹部20の間の第1リブ部231と、第2の収容凹部20の第2リブ部232が切欠に挿入され、第3の収容凹部20の第2リブ部232と、第3の収容凹部20と第4の収容凹部20の間の第1リブ部231と、第4の収容凹部20の第2リブ部232が切欠に挿入される。第2の収容凹部20と第3の収容凹部20の間の第1リブ部231は、第2部分と第3部分との間に形成された第1溝部に挿入される。また、第2底壁部31の短辺に沿う脚部33に形成された第2溝部には、第1~第4の収容凹部20の第2底壁部31の長辺に沿う第2リブ部232が挿入される。これにより、脚部33と、第1リブ部231及び第2リブ部232との干渉を避けることができると共に、第1容器2に対する第2容器3の位置決めを行うことができる。
【0086】
以上、述べた実施形態及び変形例から明らかなように、第1の態様の容器(容器セット1)は、第1容器2と、第2容器3と、を備える。第1容器2は、第1底壁部21と、第1底壁部21の周縁部から上方に延びる第1側壁部22と、を有する。第2容器3は、第2底壁部31と、第2底壁部31の周縁部から上方に延びる第2側壁部32と、第2底壁部31の周縁部から下方に延びる脚部33と、を有して第1容器2内に収容可能である。第1容器2の第1底壁部21の上面に、上方に突出する平面視格子状をした上面リブ23が形成される。第2容器3の脚部33に上面リブ23の一部が下方より挿入可能な溝部34が形成されている。
【0087】
第1の態様によれば、第2容器3の溝部34に、第1容器2の上面リブ23を挿入させて第2容器3を第1容器2に保持させることにより、第2容器3を第1容器2に位置決めした状態で保持させることが可能となる。
【0088】
第2の態様では、第1の態様との組み合わせにより実現され得る。第2の態様では、第2底壁部31は平面視矩形状をしている。溝部34は、第2底壁部31の一の辺に沿う脚部33の辺方向の中央部に形成されている。
【0089】
第2の態様によれば、第2容器3の使い勝手がよくなるようにしやすい。
【0090】
第3の態様では、第1又は第2の態様との組み合わせにより実現され得る。第3の態様では、上面リブ23は、第1リブ幅W1を有する第1リブ部231と、第1リブ幅W1よりも小さい第2リブ幅W2を有する第2リブ部232と、を有する。
【0091】
第3の態様によれば、二種類の上面リブ23を用いて、より多彩なパターンにて第2容器3を第1容器2に位置決めした状態で保持させることができる。
【0092】
第4の態様では、第3の態様との組み合わせにより実現され得る。第4の態様では、溝部34は、第1溝幅W3を有して第1リブ部231が挿入可能な第1溝部341と、第1溝幅W3よりも小さい第2溝幅W4を有して第1リブ部231が挿入不可でかつ第2リブ部232が挿入可能な第2溝部342と、のうち少なくとも一方を有する。
【0093】
第4の態様によれば、二種類の上面リブ23及び溝部34を用いて、より多彩なパターンにて第2容器3を第1容器2に位置決めした状態で保持させることができる。
【0094】
第5の態様では、第3又は第4の態様との組み合わせにより実現され得る。第5の態様では、脚部33は、第1リブ部231で囲まれる平面視矩形状をした収容凹部20に収容可能である。収容凹部20内に第2リブ部232が形成されている。溝部34は、脚部33が収容凹部20に収容された状態で、第2リブ部232が挿入される。
【0095】
第5の態様によれば、収容凹部20に脚部33を収容させることで、第2容器3を第1容器2に位置決めした状態で保持させやすくなる。
【符号の説明】
【0096】
1 容器セット
11 第1方向
12 第2方向
2 第1容器
20 収容凹部
21 第1底壁部
210 基準面
211 板本体
212 下面リブ
22 第1側壁部
23 上面リブ
231 第1リブ部
232 第2リブ部
3、3A、3B 第2容器
31、31A、31B 第2底壁部
32、32A、32B 第2側壁部
321、321A、321B 上部
322、322A、322B 下部
323、323A、323B 切欠
33、33A、33B 脚部
331B 切欠
34 溝部
341、341B 第1溝部
342、342A 第2溝部
343、343A、343B 傾斜
35、35A、35B 補強リブ
36、36A、36B 凹部
P1 ピッチ
P2 ピッチ
W1 第1リブ幅
W2 第2リブ幅
W3 第1溝幅
W4 第2溝幅