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特許7681366情報処理装置、方法、プログラム及びシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-05-14
(45)【発行日】2025-05-22
(54)【発明の名称】情報処理装置、方法、プログラム及びシステム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20230101AFI20250515BHJP
   G06Q 10/105 20230101ALI20250515BHJP
【FI】
G06Q10/06
G06Q10/105
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2024225504
(22)【出願日】2024-12-20
【審査請求日】2024-12-20
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和6年4月1日~令和6年12月20日に、自社ホームページ(https://peoplework.jp/)等のウェブサイトにおいて、「プログラム、方法、情報処理装置」の概要について公開。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和6年8月1日以降に、サービス提供サイト(https://peoplework.jp/)において、「プログラム、方法、情報処理装置」に関するサービスを提供。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和6年5月24日~令和6年12月29日に、イベント(B Dash Camp 2024 Spring in Sapporo等)において、「プログラム、方法、情報処理装置」について公開。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523446457
【氏名又は名称】株式会社PeopleX
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】橘 大雅
【審査官】松野 広一
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-044633(JP,A)
【文献】特開2005-148919(JP,A)
【文献】特開2018-018433(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータを動作させるためのプログラムであって、前記プログラムは、前記プロセッサに、
スキルおよび資格の少なくとも一方について組織の構成員から編集指示を受けると、スキルについての前記編集指示に応じて、予め記憶されているスキル群から、抽出されるスキル群の少なくとも一部が抽出の度に異なるようにスキル群を抽出し、または、資格についての前記編集指示に応じて、予め記憶されている資格群から、抽出される資格群の少なくとも一部が抽出の度に異なるように資格群を抽出するステップと、
前記抽出されたスキル群、又は前記抽出された資格群を、前記構成員に選択可能な様態で、前記構成員に提示するステップと、
前記提示されたスキル群におけるスキルの選択と当該スキルのレベルの入力、又は前記提示された資格群における資格の選択を前記構成員から受け付けるステップと、
前記選択されたスキルと入力された当該スキルのレベル、又は前記選択された資格を、前記構成員毎に記憶するステップと、
前記構成員毎に記憶されたスキルと当該スキルのレベル、又は資格を、前記構成員に表示するステップと
を実行させるプログラム。
【請求項2】
前記抽出するステップにおいて、前記予め記憶されているスキル群および資格群の少なくともいずれかは、企業、業界、部署、職位、職種、またはこれらのうち少なくともいずれかの組合せ毎に、プリセットとして予め記憶されており、前記プリセットとして予め記憶されているスキル群の少なくとも一部、または、前記プリセットとして予め記憶されている資格群の少なくとも一部を優先的に抽出する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記提示するステップにおいて、前記プリセットとして予め記憶されているスキル群から抽出されたスキルを他のスキルと識別可能な態様で表し、前記プリセットとして予め記憶されている資格群から抽出された資格を他の資格と識別可能な態様で表す、請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記抽出するステップにおいて、前記予め記憶されているスキル群および資格群のうち、前記構成員に類似する構成員について設定されているスキルまたは資格を優先的に抽出する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項5】
前記提示するステップにおいて、前記構成員に類似する構成員ついて設定されているスキルを他のスキルと識別可能な態様で表し、前記構成員に類似する構成員ついて設定されている資格を他の資格と識別可能な態様で表す、請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記抽出するステップにおいて、前記予め記憶されているスキル群および資格群のうち、流行のスキルまたは資格を優先的に抽出する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項7】
前記提示するステップにおいて、前記流行のスキルを他のスキルと識別可能な態様で表し、前記流行の資格を他の資格と識別可能な態様で表す、請求項6に記載のプログラム。
【請求項8】
前記選択を受け付けるステップにおいて、前記予め記憶されているスキル群および資格群の中から、前記構成員によるフリーワード検索に応じるスキルまたは資格を提示して、前記構成員からスキルまたは資格の選択を受け付ける、請求項1に記載のプログラム。
【請求項9】
前記選択を受け付けるステップにおいて、前記提示されたスキル群または資格群の中から、これから身に着けたいスキルまたは資格の選択を前記構成員から受け付ける、請求項1に記載のプログラム。
【請求項10】
前記プロセッサに、
前記これから身に着けたいスキルまたは前記これから身に着けたい資格を身に着けるためのコンテンツを提示するステップを実行させる、請求項9に記載のプログラム。
【請求項11】
前記プロセッサに、
前記構成員毎に記憶されたスキルおよび資格の少なくとも一方の属性を分析し、前記分析された属性ごとに前記構成員の能力を示すレーダーチャートを作成するステップ
を実行させる、請求項1に記載のプログラム。
【請求項12】
前記プロセッサに、
前記組織の複数の構成員がスキルおよび資格の少なくとも一方を入力したタイミングを分析し、前記構成員に対して適したタイミングで取得するべきスキルおよび資格の少なくとも一方を提案するステップ
を実行させる、請求項1に記載のプログラム。
【請求項13】
前記プロセッサに、
所定の関係を有する複数の組織において当該組織の構成員による編集を経て記憶されたスキルおよび資格の少なくとも一方を分析するステップ
を実行させる、請求項1に記載のプログラム。
【請求項14】
前記プロセッサに、
前記構成員毎に記憶されたスキルと当該スキルのレベルおよび資格の少なくとも一方について、前記構成員以外の構成員から評価を受け付ける、請求項1に記載のプログラム。
【請求項15】
前記構成員以外の構成員は、前記構成員の上長である、請求項14に記載のプログラム。
【請求項16】
前記構成員以外の構成員は、前記構成員と同等以下の職位にある、請求項14に記載のプログラム。
【請求項17】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行される方法であって、前記プロセッサが、請求項1から請求項16のいずれかに係る発明において実行される全てのステップを実行する方法。
【請求項18】
プロセッサと、メモリとを備える情報処理装置であって、前記プロセッサが、請求項1から請求項16のいずれかに係る発明において実行される全てのステップを実行する情報処理装置。
【請求項19】
請求項1から請求項16のいずれかに係る発明において実行される全てのステップを実行する手段を備えるシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、方法、プログラム及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、HRIS(Human Resource Information System)は、人事管理において重要な役割を担い始めている。HRISは、従業員に関する情報を管理するためのシステムである。
【0003】
特許文献1は、従業員のスキルを自動的に推定可能な技術に関する。特許文献1に係る発明は、人物に関連する非構造化データを取得し、取得した非構造化データに基づいて、人物のスキルを推定する。
【0004】
【文献】特開2020-155074号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
HRISは、従業員のエンゲージメント向上に貢献することが知られている。エンゲージメント向上への貢献は、HRISへの従業員のアクセスが重要な要件となる。HRISでは、従業員のスキル、及び資格等を管理する機能が設けられている。従業員が手動でスキル、又は資格を入力することは、HRISへ従業員がアクセスする機会を増加させることに役立っている。
【0006】
本開示の目的は、スキル、又は資格を手動で入力するモチベーションを維持、又は向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータを動作させるためのプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、スキルおよび資格の少なくとも一方について組織の構成員から編集指示を受けると、スキルについての編集指示に応じて、予め記憶されているスキル群から、抽出されるスキル群の少なくとも一部が抽出の度に異なるようにスキル群を抽出し、または、資格についての編集指示に応じて、予め記憶されている資格群から、抽出される資格群の少なくとも一部が抽出の度に異なるように資格群を抽出するステップと、抽出されたスキル群、又は抽出された資格群を、構成員に選択可能な様態で、構成員に提示するステップと、提示されたスキル群におけるスキルの選択と当該スキルのレベルの入力、又は提示された資格群における資格の選択を構成員から受け付けるステップと、選択されたスキルと入力された当該スキルのレベル、又は選択された資格を、構成員毎に記憶するステップと、構成員毎に記憶されたスキルと当該スキルのレベル、又は資格を、構成員に表示するステップとを実行させるプログラム。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、スキルを手動で入力するモチベーションを維持、又は向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】システム1の全体構成を示すブロック図である。
図2】端末装置10の機能的な構成例を示すブロック図である。
図3】サーバ20の機能的な構成例を示すブロック図である。
図4】テーブルのデータ構造を示す図である。
図5】テーブルのデータ構造を示す図である。
図6】テーブルのデータ構造を示す図である。
図7】テーブルのデータ構造を示す図である。
図8】テーブルのデータ構造を示す図である。
図9】システム1における処理の流れの一例を示す図である。
図10】システム1における処理の流れの一例を示す図である。
図11】本開示の画面例を示す図である。
図12】本開示の画面例を示す図である。
図13】本開示の画面例を示す図である。
図14】本開示の画面例を示す図である。
図15】コンピュータ90の基本的なハードウェア構成を表すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。実施形態を説明する全図において、共通の構成要素には同一の符号を付し、繰り返しの説明を省略する。なお、以下の実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態に示される構成要素のすべてが、本開示の必須の構成要素であるとは限らない。また、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。
【0011】
また、以下の説明において、「プロセッサ」は、1以上のプロセッサである。少なくとも1つのプロセッサは、典型的には、CPU(Central Processing Unit)のようなマイクロプロセッサであるが、GPU(Graphics Processing Unit)のような他種のプロセッサでもよい。少なくとも1つのプロセッサは、シングルコアでもよいしマルチコアでもよい。
【0012】
また、少なくとも1つのプロセッサは、処理の一部又は全部を行うハードウェア回路(例えばFPGA(Field-Programmable Gate Array)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit))といった広義のプロセッサでもよい。
【0013】
また、以下の説明において、「xxxテーブル」といった表現により、入力に対して出力が得られる情報を説明することがあるが、この情報は、どのような構造のデータでもよいし、入力に対する出力を発生するニューラルネットワークのような学習モデルでもよい。従って、「xxxテーブル」を「xxx情報」と言うことができる。
【0014】
また、以下の説明において、各テーブルの構成は一例であり、1つのテーブルは、2以上のテーブルに分割されてもよいし、2以上のテーブルの全部又は一部が1つのテーブルであってもよい。
【0015】
また、以下の説明において、「プログラム」を主語として処理を説明する場合があるが、プログラムは、プロセッサによって実行されることで、定められた処理を、適宜に記憶部及び/又はインタフェース部などを用いながら行うため、処理の主語が、プロセッサ(或いは、そのプロセッサを有するコントローラのようなデバイス)とされてもよい。
【0016】
プログラムは、計算機のような装置にインストールされてもよいし、例えば、プログラム配布サーバ又は計算機が読み取り可能な(例えば非一時的な)記録媒体にあってもよい。また、以下の説明において、2以上のプログラムが1つのプログラムとして実現されてもよいし、1つのプログラムが2以上のプログラムとして実現されてもよい。
【0017】
また、以下の説明において、種々の対象の識別情報として、識別番号が使用されるが、識別番号以外の種類の識別情報(例えば、英字や符号を含んだ識別子)が採用されてもよい。
【0018】
また、以下の説明において、同種の要素を区別しないで説明する場合には、参照符号(又は、参照符号のうちの共通符号)を使用し、同種の要素を区別して説明する場合は、要素の識別番号(又は参照符号)を使用することがある。
【0019】
また、以下の説明において、制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。全ての構成が相互に接続されていてもよい。
【0020】
各情報処理装置は演算装置と記憶装置とを備えたコンピュータにより構成されている。コンピュータの基本ハードウェア構成および、当該ハードウェア構成により実現されるコンピュータの基本機能構成は後述する。サーバ20、端末装置10のそれぞれについて、後述するコンピュータの基本ハードウェア構成およびコンピュータの基本機能構成と重複する説明は省略する。
【0021】
<概略>
本実施形態に係るシステムは、SaaSサービスとしてのHRIS(Human Resource Infromation System)において、社員のスキルおよび資格を設定する。スキルは、組織の構成員が組織から期待される役割を全うするのに必要な技術、能力、知識、等である。資格は、スキルを示すために公的機関、民間団体、等から与えられる証明、もしくは、一定の職務に従事するのに必要な公的機関、民間団体、等から与えられる身分である。例えば、前者には簿記に係るスキルを証明する民間の日商簿記があり、後者には財務諸表監査を独占業務とする国家資格である公認会計士がある。
【0022】
本実施形態では、組織の例は企業であるが、組織は企業に限られない。本実施形態では、構成員の例は社員だが構成員は社員に限られない。
【0023】
<1.システム全体の構成図>
図1は、システム1の全体構成の例を示すブロック図である。図1に示すように、システム1は、例えば、端末装置10及びサーバ20を含む。端末装置10及びサーバ20は、例えば、ネットワーク80を介して通信接続する。
【0024】
図1において、システム1が端末装置10を2台含む例を示しているが、システム1に含まれる端末装置10の数は、2台に限定されない。システム1に含まれる端末装置10は、1台であってもよいし、3台以上であってもよい。
【0025】
本実施形態において、複数の装置の集合体を1つのサーバとしてもよい。1つ又は複数のハードウェアに対して本実施形態に係るサーバ20を実現することに要する複数の機能の配分の仕方は、各ハードウェアの処理能力及び/又はサーバ20に求められる仕様等に鑑みて適宜決定することができる。
【0026】
端末装置10は、サーバ20により提供される人事サービスを利用するユーザ(企業の社員、等)が使用する情報処理装置である。端末装置10は、例えば、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPC、ヘッドマウントディスプレイ等により実現される。また、端末装置10は、スマートフォン、又はタブレット端末等の携行性を備えたコンピュータであってもよい。
【0027】
端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、ストレージ16と、プロセッサ19とを備える。通信IF12は、端末装置10が、例えば、サーバ20等のシステム1内の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための装置(例えば、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス、キーボード等)である。出力装置14は、ユーザに対して情報を提示するための装置(ディスプレイ、スピーカー等)である。メモリ15は、プログラム、及びプログラム等で処理されるデータ等一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。ストレージ16は、データを保存するためのものであり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ19は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0028】
サーバ20は、人事サービスを提供する情報処理装置である。サーバ20は、例えば、ネットワーク80に接続されたコンピュータにより実現される情報処理装置である。
【0029】
サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。通信IF22は、サーバ20が、例えば、端末装置10等のシステム1内の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、及び、ユーザに対して情報を出力するための出力装置とのインタフェースとして機能する。メモリ25は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM等の揮発性のメモリである。ストレージ26は、データを保存するためのものであり、例えばフラッシュメモリ、HDDである。プロセッサ29は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0030】
各情報処理装置は演算装置と記憶装置とを備えたコンピュータにより構成されている。コンピュータの基本ハードウェア構成および、当該ハードウェア構成により実現されるコンピュータの基本機能構成は後述する。端末装置10、サーバ20のそれぞれについて、後述するコンピュータの基本ハードウェア構成およびコンピュータの基本機能構成と重複する説明は省略する。
【0031】
<2.端末装置の構成>
図2は、端末装置10の機能的な構成例を表すブロック図である。図2に示すように、端末装置10は、通信部120と、入力装置13と、出力装置14と、音声処理部17と、マイク171と、スピーカー172と、カメラ160と、位置情報センサ150と、記憶部180と、制御部190とを備える。端末装置10に含まれる各ブロックは、例えば、バス等により電気的に接続される。
【0032】
通信部120は、端末装置10が他の装置と通信するための変復調処理等の処理を行う。通信部120は、制御部190で生成された信号に送信処理を施し、外部(例えば、サーバ20)へ送信する。通信部120は、外部から受信した信号に受信処理を施し、制御部190へ出力する。
【0033】
入力装置13は、端末装置10を操作するユーザが指示、又は情報を入力するための装置である。入力装置13は、例えば、操作面へ触れることで指示が入力されるタッチ・センシティブ・デバイス131等により実現される。端末装置10がPC等である場合には、入力装置13は、リーダー、キーボード、マウス等により実現されてもよい。入力装置13は、ユーザから入力される指示を電気信号へ変換し、電気信号を制御部190へ出力する。なお、入力装置13には、例えば、外部の入力機器から入力される電気信号を受け付ける受信ポートが含まれてもよい。
【0034】
出力装置14は、端末装置10を操作するユーザへ情報を提示するための装置である。出力装置14は、例えば、ディスプレイ141等により実現される。ディスプレイ141は、制御部190の制御に応じたデータを表示する。ディスプレイ141は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、又は有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって実現される。
【0035】
音声処理部17は、例えば、音声信号のデジタル-アナログ変換処理を行う。音声処理部17は、マイク171から与えられる信号をデジタル信号に変換して、変換後の信号を制御部190へ与える。また、音声処理部17は、音声信号をスピーカー172へ与える。音声処理部17は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク171は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部17へ与える。スピーカー172は、音声処理部17から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を端末装置10の外部へ出力する。
【0036】
カメラ160は、受光素子により光を受光し、撮影信号として出力するためのデバイスである。
【0037】
位置情報センサ150は、端末装置10の位置を検出するセンサであり、例えばGPS(Global Positioning System)モジュールである。GPSモジュールは、衛星測位システムで用いられる受信装置である。衛星測位システムでは、少なくとも3個または4個の衛星からの信号を受信し、受信した信号に基づいて、GPSモジュールが搭載される端末装置10の現在位置を検出する。位置情報センサ150は、端末装置10が接続する無線基地局の位置から、端末装置10の現在の位置を検出してもよい。
【0038】
記憶部180は、例えば、メモリ15、及びストレージ16等により実現され、端末装置10が使用するデータ、及びプログラムを記憶する。記憶部180は、例えば、ユーザ情報181を記憶する。
【0039】
ユーザ情報181は、例えば、端末装置10を使用するユーザについての情報を含む。ユーザについての情報には、例えば、ユーザの氏名、年齢、住所、生年月日、連絡先等が含まれる。
【0040】
制御部190は、プロセッサ19が記憶部180に記憶されるプログラムを読み込み、プログラムに含まれる命令を実行することにより実現される。制御部190は、端末装置10の動作を制御する。制御部190は、プログラムに従って動作することにより、操作受付部191と、送受信部192と、提示制御部193としての機能を発揮する。
【0041】
操作受付部191は、入力装置13から入力される指示、又は情報を受け付けるための処理を行う。具体的には、例えば、操作受付部191は、タッチ・センシティブ・デバイス131等から入力される指示、又は情報を受け付ける。
【0042】
また、操作受付部191は、マイク171から入力される音声指示を受け付ける。具体的には、例えば、操作受付部191は、マイク171から入力され、音声処理部17でデジタル信号に変換された音声信号を受信する。操作受付部191は、例えば、受信した音声信号を分析して所定の名詞を抽出することで、ユーザからの指示を取得する。
【0043】
送受信部192は、端末装置10が、サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。具体的には、例えば、送受信部192は、ユーザから入力された情報、又はユーザから指示をサーバ20へ送信する。また、送受信部192は、サーバ20から提供される情報を受信する。
【0044】
提示制御部193は、サーバ20から提供された情報をユーザに対して提示するため、出力装置14を制御する。具体的には、例えば、提示制御部193は、サーバ20から送信される情報をディスプレイ141に表示させる。また、提示制御部193は、サーバ20から送信される情報をスピーカー172から出力させる。
【0045】
<3.サーバの機能的な構成>
図3は、サーバ20の機能的な構成例を示す図である。図3に示すように、サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
【0046】
通信部201は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0047】
記憶部202は、例えば、社員テーブル2021と、スキルマスタテーブル2022と、スキル管理テーブル2023と、資格マスタテーブル2024、資格管理テーブル2025等とを有する。記憶部202で記憶されるテーブルは、これらに限定されない。
【0048】
社員テーブル2021は、社員についての情報を記憶するテーブルである。
【0049】
スキルマスタテーブル2022は、スキル全般についての情報を記憶するテーブルである。
【0050】
スキル管理テーブル2023は、スキルに関する社員による編集についての情報を記憶するテーブルである。
【0051】
資格マスタテーブル2024は、資格全般についての情報を記憶するテーブルである。
【0052】
資格管理テーブル2025は、資格に関する社員による編集についての情報を記憶するテーブルである。
【0053】
制御部203は、プロセッサ29が記憶部202に記憶されるプログラムを読み込み、プログラムに含まれる命令を実行することにより実現される。プログラムは、ウェブブラウザアプリケーション等のアプリケーションを含む。プログラムは、端末装置10に記憶されているウェブブラウザアプリケーション上で実行されるJavaScript(登録商標)等のプログラミング言語を含む。制御部203は、プログラムに従って動作することにより、人事サービスに関する処理全般を制御するモジュールとしての機能を発揮する。
【0054】
<4.データ構造>
サーバ20が記憶するテーブルのデータ構造を説明する。なお、説明するデータ構造は一例であり、記載されていないデータを除外するものではない。また、同一のテーブルに記載されるデータであっても、記憶部202において離れた記憶領域に記憶されていることもあり得る。
【0055】
図4は、社員テーブル2021のデータ構造を示す図である。図4に示すように、社員テーブル2021は、例えば、社員IDをキーとして、氏名、生年月日、メールアドレス、入社日、企業、業界、部署/職位、職種、拠点、就任日のカラムを有する。なお、社員テーブル2021は、サーバ20内もしくはサーバ20外の人事情報テーブルと連動していてもよい。
【0056】
社員IDは、ユーザである企業の社員を一意に識別するための識別子を記憶するカラムである。
【0057】
氏名は、社員の名前を記憶するカラムである。
【0058】
生年月日は、社員の生年月日を記憶するカラムである。
【0059】
メールアドレスは、社員が有している端末装置10のメールアドレスを記憶するカラムである。
【0060】
入社日は、社員が企業に入社した年月日を記憶するカラムである。
【0061】
企業は、社員が属している企業を記憶するカラムである。
【0062】
業界は、企業が属している業界を記憶するカラムである。例えば、業界は、製造業、金融業、不動産業、コンサルティング業、運輸業、サービス業などである。
【0063】
部署/職位は、社員が現在就いている部署および職位を記憶するカラムである。部署は、例えば、営業部、経理部、総務部、調達部、技術部などである。職位は、例えば、担当、主任、課長、部長、役員などである。
【0064】
職種は、社員の職種を記憶するカラムである。職種は、例えば、営業、経理、総務、調達、技術などである。職種は、部署に応じて決まる。異なる部署であっても、職種は同じであってもよい。例えば、営業部と海外営業部に対応する職種は、同じく営業である。
【0065】
拠点は、社員が働く拠点を記憶するカラムである。例えば、拠点は、本社、支社、工場、研究所、営業所、店舗、物流センター、などの職場である。
【0066】
就任日は、社員が部署および職位に就いた年月日を記憶するカラムである。
【0067】
図5は、スキルマスタテーブル2022のデータ構造を示す図である。図5に示すように、スキルマスタテーブル2022は、例えば、スキルIDをキーとして、スキル、スキル属性のカラムを有する。スキルは、企業、業界、部署、職位、職種、またはこれらのうち少なくともいずれかの組合せ毎に、プリセットとして記憶されていてもよい。例えば、プリセットのスキルは、人事サービス提供者によって最初に設定されてもよい。例えば、サーバ20は、プリセットのスキルを更新してもよい。例えば、サーバ20は、人気の高いスキル(例えば、後述されるスキル管理テーブル2023上で、編集件数が多いスキル)をプリセットに加える。
【0068】
スキルIDは、スキルを一意に識別するための識別子を記憶するカラムである。
【0069】
スキルは、スキルの名前を記憶するカラムである。
【0070】
スキル属性は、スキルに係る属性を記憶するカラムである。例えば、税務は経理に係るスキルであるから、税務のスキル属性は経理である。
【0071】
図6は、スキル管理テーブル2023のデータ構造を示す図である。図6に示すように、スキル管理テーブル2023は、例えば、社員IDをキーとして、社員ID、企業、業界、部署/職位、職種、拠点、スキルIDのカラムを有する。さらに、スキル管理テーブル2023は、例えば、スキルIDをキーとして、スキルID、スキル属性、レベル、編集日、編集時部署/職位、編集時職種、編集時拠点のカラムを有する。
【0072】
社員IDは、スキルを編集した社員の社員ID(図4と同じ)を一意に識別するための識別子を記憶するカラムである。
【0073】
企業は、社員が属している企業(図4と同じ)を記憶するカラムである。
【0074】
業界は、企業が属している業界(図4と同じ)を記憶するカラムである。
【0075】
部署/職位は、社員の部署/職位(図4と同じ)を記憶するカラムである。
【0076】
職種は、社員の職種(図4と同じ)を記憶するカラムである。
【0077】
拠点は、社員の拠点(図4と同じ)を記憶するカラムである。
【0078】
スキルIDは、社員が編集したスキルのスキルID(図5と同じ)を記憶するカラムである。
【0079】
スキル属性は、スキルのスキル属性(図5と同じ)を記憶するカラムである。
【0080】
レベルは、社員のスキルのレベルを記憶するカラムである。レベルは、例えば、5段階(1段階目の目安は実務未経験、2段階目の目安は要サポート、3段階目の目安は自走できる、4段階目の目安は教えられる、5段階目の目安は専門家)に分けられるが、スキルの段階分けは5段階に限られない。例えば、レベルは、労働および雇用を所管する公的機関によって定められたスキル開発の体系に従って段階分けされていてもよい。例えば、レベルは、人事の専門家によって定められたスキル開発の体系に従って段階分けされていてもよい。
【0081】
編集日は、社員がスキルを編集した年月日を記憶するカラムである。
【0082】
編集時部署/職位は、社員がスキルを編集したときの部署/職位を記憶するカラムである。
【0083】
編集時職種は、社員がスキルを編集したときの職種を記憶するカラムである。
【0084】
編集時拠点は、社員がスキルを編集したときの拠点を記憶するカラムである。
【0085】
図7は、資格マスタテーブル2024のデータ構造を示す図である。図7に示すように、資格マスタテーブル2024は、例えば、資格IDをキーとして、資格ID、資格、資格属性のカラムを有する。資格は、企業、業界、部署、職位、職種、またはこれらのうち少なくともいずれかの組合せ毎に、プリセットとして記憶されていてもよい。例えば、プリセットの資格は、人事サービス提供者によって最初に設定されてもよい。例えば、サーバ20は、プリセットの資格を更新してもよい。例えば、サーバ20は、人気の高い資格(例えば、後述される資格管理テーブル2025で、取得件数が多い資格)をプリセットに加える。
【0086】
資格IDは、資格を一意に識別するための識別子を記憶するカラムである。
【0087】
資格は、資格の名前を記憶するカラムである。
【0088】
資格属性は、資格に係る属性を記憶するカラムである。例えば、公認会計士は経理に係る資格であるから、公認会計士の資格属性は経理である。
【0089】
図8は、資格管理テーブル2025のデータ構造を示す図である。図8に示すように、資格管理テーブル2025は、例えば、社員IDをキーとして、社員ID、企業、業界、部署/職位、職種、拠点、資格IDのカラムを有する。さらに、資格管理テーブル2025は、例えば、資格IDをキーとして、資格ID、資格属性、レベル、取得日、取得時部署/職位、取得時職種、取得時拠点のカラムを有する。
【0090】
社員IDは、資格を編集した社員の社員ID(図4と同じ)を一意に識別するための識別子を記憶するカラムである。
【0091】
企業は、社員が属している企業(図4と同じ)を記憶するカラムである。
【0092】
業界は、企業が属している業界(図4と同じ)を記憶するカラムである。
【0093】
部署/職位は、社員の部署/職位(図4と同じ)を記憶するカラムである。
【0094】
職種は、社員の職種(図4と同じ)を記憶するカラムである。
【0095】
拠点は、社員の拠点(図4と同じ)を記憶するカラムである。
【0096】
資格IDは、社員が編集した資格の資格ID(図7と同じ)を記憶するカラムである。
【0097】
資格属性は、資格の資格属性(図7と同じ)を記憶するカラムである。
【0098】
レベルは、社員の資格のレベルを記憶するカラムである。例えば、レベルは、資格の中にスコアの概念がある場合に、レベルを記憶する。例えば、TOEIC(Test of English for International Communication)はスコア10からスコア990まで5ずつのスコアを記録する資格であるから、TOEICのスコアはレベルカラムに記憶される。例えば、弁護士はスコアの概念がない資格であるから、弁護士に関してレベルカラムに何も記憶されない。この場合、レベルカラムに‐だけが記憶される。したがって、資格のレベルの段階分けは、資格ごとに異なる。
【0099】
取得日は、社員が資格を取得した年月日を記憶するカラムである。
【0100】
取得時部署/職位は、社員が資格を取得したときの部署/職位を記憶するカラムである。
【0101】
取得時職種は、社員が資格を取得したときの職種を記憶するカラムである。
【0102】
取得時拠点は、社員が資格を取得したときの拠点を記憶するカラムである。
【0103】
<5.動作>
システム1における処理の流れの一例を説明する。
【0104】
図9は、端末装置10およびサーバ20が社員からスキル編集の指示を受ける際の動作の例を表すフローチャートである。
【0105】
まず、社員(以下、当事者社員と呼ぶ)は、人事サービスのプラットフォーム(ウェブサイト、アプリケーションなど)へアクセスし、ログイン動作を介して自身の管理ページへアクセスする。ステップS1001において、端末装置10は、当事者社員からスキル編集を開始する指示を受け付ける。例えば、当事者社員は、自身の管理ページにおいて、スキル編集を開始するためのボタンを端末装置10上でクリックする。
【0106】
ステップS1002において、サーバ20は、スキル編集を開始する指示を受けて、スキルを抽出する。例えば、制御部203は、スキルマスタテーブル2022に記憶されているスキルのうち当事者社員によって既に編集されたスキルを除く、1または複数のスキルを無作為に抽出する。例えば、制御部203は、毎回抽出されるスキルの少なくとも一部が異なるように、スキルを無作為に抽出する。
【0107】
なお、例えば、制御部203は、当事者社員と類似する属性の社員(例えば、スキル管理テーブル2023上で企業、業界、部署/職位、職種の少なくとも一部が同じである社員など。以下、類似社員と呼ぶ)が持っているスキルを、優先的に(例えば、必ず又は他のスキルよりも高い確率で)抽出してもよい。例えば、制御部203は、スキル管理テーブル2023上で企業、業界、部署/職位、職種のカラムを参照して類似社員のレコードに記録されているスキルを抽出する。
【0108】
なお、例えば、制御部203は、スキルマスタテーブル2022上で、企業、業界、部署、職位、職種、またはこれらのうち少なくともいずれかの組合せ毎にプリセットとして記憶されているスキルを、優先的に抽出してもよい。
【0109】
なお、例えば、制御部203は、流行のスキル(例えば、スキル管理テーブル2023上の編集日に照らして最近(例えば、直近3カ月で)編集件数が増加傾向にあるスキルなど)を、優先的に抽出してもよい。増加傾向は、例えば、3カ月前に比べて現在の編集件数が50%増えていることである。流行のスキルは、例えば、企業、業界、部署/職位、職種の少なくとも一部により絞り込みがかけられてもよい。
【0110】
ステップS1003において、サーバ20は、抽出されたスキルを当事者社員に提示する。具体的には、例えば、制御部203は、抽出されたスキルと、人事サービスのプラットフォームを介して端末装置10上で抽出されたスキルを表示するための配置情報とを、社員の端末装置10に送信する。
【0111】
ステップS1004において、端末装置10は、当事者社員からスキルを選択する操作を受け付ける。具体的には、例えば、制御部190は、配置情報に従って、人事サービスのプラットフォームを介して端末装置10上で抽出されたスキルを表示する。例えば、当事者社員は、表示されたスキルのうち自身が持っているスキルを端末装置10上で選択する。
【0112】
なお、例えば、制御部190は、類似社員が持っているスキルを他のスキルと識別可能な態様で表してもよい。例えば、識別可能な態様は、目立つ装飾(例えば、太文字、カラー文字、アイコン、など)が施されることである。例えば、識別可能な態様は、類似社員が持っているスキルである旨の併記である。
【0113】
なお、例えば、制御部190は、プリセットとして記憶されているスキルを他のスキルと識別可能な態様で表してもよい。例えば、識別可能な態様は、目立つ装飾(例えば、太文字、カラー文字、アイコン、など)が施されることである。例えば、識別可能な態様は、プリセットとして記憶されているスキルである旨の併記である。
【0114】
なお、例えば、制御部190は、流行のスキルを他のスキルと識別可能な態様で表してもよい。例えば、識別可能な態様は目立つ装飾(例えば、太文字、カラー文字、アイコン、など)が施されることである。例えば、識別可能な態様は、流行のスキルである旨の併記である。
【0115】
ステップS1004A(図示せず)において、端末装置10は、提示されたスキル以外のスキルを検索して選択するための操作を当事者社員から受け付けてもよい。例えば、当事者社員は、人事サービスのプラットフォーム上で検索ウィンドウにフリーワードで文字列を入力する。例えば、サーバ20は、表記揺れを防ぐために、入力された文字列と合致する又は類似する文字列のスキルをスキルマスタテーブル2022上で検出する。例えば、サーバ20は、入力された「チームビルド」に類似する「チームビルディング」をスキルマスタテーブル2022上で検出する。例えば、サーバ20は、人事サービスのプラットフォームを介して、検出されたスキルを当事者社員に提示する。端末装置10は、提示されたスキルを選択する操作を当事者社員から受け付ける。
【0116】
ステップS1005において、端末装置10は、当事者社員からスキルのレベルの入力を受け付ける。具体的には、例えば、当事者社員は、選択されたスキルのレベルを人事サービスのプラットフォームを介して端末装置10上で選択する。レベルの段階分けは、スキル管理テーブル2023上のレベルの段階分けに従う。
【0117】
ステップS1006において、サーバ20は、選択されたスキルおよび入力されたスキルのレベルを記憶し、これによりスキルの編集を完了させる。具体的には、例えば、制御部230は、スキル管理テーブル2023にレコードを加え、選択されたスキルおよび入力されたスキルのレベルに関して、スキル管理テーブル2023上で必要な情報を各カラムに記憶する。
【0118】
ステップS1007において、端末装置10は、当事者社員から編集されたスキルを表示する指示を受け付ける。具体的には、例えば、当事者社員は、人事サービスのプラットフォームを介して、編集されたスキルを表示するためのボタンを端末装置10上でタップする。
【0119】
ステップS1008において、サーバ20は、編集されたスキルを表示する指示を受けて、編集されたスキルを表示する。具体的には、例えば、制御部203は、スキル管理テーブル2023上で記憶されている当事者社員のスキルおよびスキルのレベルと、人事サービスのプラットフォームを介して端末装置10上で当事者社員のスキルおよびスキルのレベルを表示するための配置情報とを、端末装置10に送信する。例えば、制御部190は、配置情報に従って、人事サービスのプラットフォームを介して端末装置10上で当事者社員のスキルおよびスキルのレベルを表示する。
【0120】
図10は、端末装置10およびサーバ20が社員から資格編集の指示を受ける際の動作の例を表すフローチャートである。
【0121】
まず、社員(以下、当事者社員と呼ぶ)は、人事サービスのプラットフォーム(ウェブサイト、アプリケーションなど)へアクセスし、ログイン動作を介して自身の管理ページへアクセスする。ステップS1101において、端末装置10は、当事者社員から資格編集を開始する指示を受け付ける。例えば、当事者社員は、人事サービスのプラットフォームにおける自身の管理ページにおいて、資格編集を開始するためのボタンを端末装置10上でクリックする。
【0122】
ステップS1102において、サーバ20は、資格編集を開始する指示を受けて、資格を抽出する。例えば、制御部203は、資格マスタテーブル2024に記憶されている資格のうち当事者社員によって既に編集された資格を除く、1または複数の資格を無作為に抽出する。例えば、制御部203は、毎回抽出される資格の少なくとも一部が異なるように、資格を無作為に抽出する。
【0123】
なお、例えば、制御部203は、当事者社員と類似する属性の社員(例えば、資格管理テーブル2025上で企業、業界、部署/職位、職種の少なくとも一部が同じである社員など。以下、類似社員と呼ぶ)が持っている資格を、優先的に(例えば、必ず又は他の資格よりも高い確率で)抽出してもよい。例えば、制御部203は、資格管理テーブル2025上で企業、業界、部署/職位、職種のカラムを参照して類似社員のレコードに記録されている資格を抽出する。
【0124】
なお、例えば、制御部203は、資格マスタテーブル2024上で、企業、業界、部署、職位、職種、またはこれらのうち少なくともいずれかの組合せ毎にプリセットとして記憶されている資格を、優先的に抽出してもよい。
【0125】
なお、例えば、制御部203は、流行の資格(例えば、資格管理テーブル2025上の取得日に照らして最近(例えば、直近3カ月で)取得件数が増加傾向にある資格など)を、優先的に抽出してもよい。増加傾向は、例えば、3カ月前に比べて現在の取得件数が50%増えていることである。流行の資格は、例えば、企業、業界、部署/職位、職種の少なくとも一部により絞り込みがかけられてもよい。
【0126】
ステップS1103において、サーバ20は、抽出された資格を当事者社員に提示する。具体的には、例えば、制御部203は、抽出された資格と、人事サービスのプラットフォームを介して端末装置10上で抽出された資格を表示するための配置情報とを、社員の端末装置10に送信する。
【0127】
ステップS1104において、端末装置10は、当事者社員から資格を選択する操作を受け付ける。具体的には、例えば、制御部190は、配置情報に従って、人事サービスのプラットフォームを介して端末装置10上で抽出された資格を表示する。例えば、当事者社員は、表示された資格のうち自身が持っている資格を端末装置10上で選択する。
【0128】
なお、例えば、制御部190は、類似社員が持っている資格を他の資格と識別可能な態様で表してもよい。例えば、識別可能な態様は、目立つ装飾(例えば、太文字、カラー文字、アイコン、など)が施されることである。例えば、識別可能な態様は、類似社員が持っている資格である旨の併記である。
【0129】
なお、例えば、制御部190は、プリセットとして記憶されている資格を他の資格と識別可能な態様で表してもよい。例えば、識別可能な態様は、目立つ装飾(例えば、太文字、カラー文字、アイコン、など)が施されることである。例えば、識別可能な態様は、プリセットとして記憶されている資格である旨の併記である。
【0130】
なお、例えば、制御部190は、流行の資格を他の資格と識別可能な態様で表してもよい。例えば、識別可能な態様は目立つ装飾(例えば、太文字、カラー文字、アイコン、など)が施されることである。例えば、識別可能な態様は、流行の資格である旨の併記である。
【0131】
ステップS1104A(図示せず)において、端末装置10は、提示された資格以外の資格を検索して選択するための操作を当事者社員から受け付けてもよい。例えば、当事者社員は、人事サービスのプラットフォーム上で検索ウィンドウにフリーワードで文字列を入力する。例えば、サーバ20は、表記揺れを防ぐために、入力された文字列と合致する又は類似する文字列の資格を資格マスタテーブル2024上で検出する。例えば、サーバ20は、入力された「会計士」に類似する「公認会計士」を資格マスタテーブル2024上で検出する。例えば、サーバ20は、人事サービスのプラットフォームを介して、検出された資格を当事者社員に提示する。端末装置10は、提示された資格を選択する操作を当事者社員から受け付ける。
【0132】
ステップS1105において、端末装置10は、当事者社員から資格のレベルの入力を受け付ける。具体的には、例えば、当事者社員は、選択された資格のレベルを人事サービスのプラットフォームを介して端末装置10上で選択する。レベルの段階分けは、資格管理テーブル2025上のレベルの段階分けに従う。したがって、端末装置10は、スコアの概念がない資格について、当事者社員からレベルの入力を受け付けず、‐が入力されたとみなす。
【0133】
端末装置10は、当事者社員から資格の取得日を入力する操作を受け付ける。例えば、取得日は、月単位であってもいいし(例えば2024年10月)、日単位であってもよい(例えば2024年10月20日)。
【0134】
ステップS1106において、サーバ20は、選択された資格および入力された資格のレベルを記憶し、これにより資格の編集を完了させる。具体的には、例えば、制御部230は、資格管理テーブル2025にレコードを加え、選択された資格および入力された資格のレベルに関して、資格管理テーブル2025上で必要な情報を各カラムに記憶する。
【0135】
ステップS1107において、端末装置10は、当事者社員から編集された資格を表示する指示を受け付ける。具体的には、例えば、当事者社員は、人事サービスのプラットフォームを介して、編集された資格を表示するためのボタンを端末装置10上でタップする。
【0136】
ステップS1108において、サーバ20は、編集された資格を表示する指示を受けて、編集された資格を表示する。具体的には、例えば、制御部203は、資格管理テーブル2025上で記憶されている当事者社員の資格および資格のレベルと、人事サービスのプラットフォームを介して端末装置10上で当事者社員の資格および資格のレベルを表示するための配置情報とを、端末装置10に送信する。例えば、制御部190は、配置情報に従って、人事サービスのプラットフォームを介して端末装置10上で当事者社員の資格および資格のレベルを表示する。
【0137】
<6.画面例>
本開示における端末装置10のディスプレイ141の画面例を説明する。
【0138】
図11は、ステップS1004およびステップS1005においてスキルを編集するために端末装置10に表示される画面の一例である。
【0139】
オブジェクト3001は、抽出されたスキルを示すボックスである。例えば、社員がオブジェクト3001をクリックする、すなわち、選択すると、端末装置10は、選択されたスキルのレベルを入力するための画面を開く。
【0140】
ボックス3002は、オブジェクト3001のうち選択されたスキルを示すボックスである。
【0141】
軸3003は、スキルのレベルを示す軸である。レベルの段階分けは、スキル管理テーブル2023上のレベルに従う。軸3003は、メモリで段階分けされてもよい。軸3003は、各レベルの目安を示すテキストが併記されてもよい。各レベルの目安を示すテキストは、スキル管理テーブル2023上のレベルにて定められたテキストに従う。なお、軸以外のレベルを示す表現方法(例えば、メーター)は、軸3003に取って代わってもよい。
【0142】
ポインタ3004は、軸3003上でレベルを選択するためのポインタである。ユーザは、ポインタを操作してレベルを選択する。選択されたレベルは、他のレベルよりも際立つ態様であってもよい。例えば、選択されたレベルの軸上のメモリは濃い色で表され、軸の他の部分は薄い色で表される。
【0143】
アイコン3005は、スキルの表示を消すためのアイコンである。ユーザがアイコン3005をクリックすると、クリックされたアイコン3005に対応するスキルのボックス3002と軸3003とポインタ3004は消える。
【0144】
図12は、ステップS1104およびステップS1105において資格を編集するために端末装置10に表示される画面の一例である。
【0145】
ボックス3101は、抽出された資格を示すボックスである。例えば、社員がボックス3101をクリックする、すなわち、選択すると、端末装置10は、選択された資格のレベルと取得日を入力するための画面を開く。
【0146】
ボックス3102は、ボックス3101のうち選択された資格を示すボックスである。
【0147】
ボックス3103は、資格の取得日又は取得月を示すボックスである。ユーザは、ボックス3103に取得日又は取得月を入力する。
【0148】
ボックス3104は、資格のレベルを示すボックスである。資格のレベルの段階分けは、資格管理テーブル2025の段階分けに従う。例えば、ユーザは、TOEICのスコアをボックス3104に入力する。例えば、スコアの概念がない資格について、ボックス3104は表示されない。
【0149】
アイコン3105は、資格の表示を消すためのアイコンである。ユーザがアイコン3105をクリックすると、クリックされたアイコン3105に対応する資格のボックス3102とボックス3103とボックス3104は消える。
【0150】
図13は、ステップS1008において編集されたスキルを提示するために、および、ステップS1108において編集された資格を提示するために、端末装置10に表示される画面の一例である。
【0151】
アイコン3201は、社員の外見を表すアイコンである。
【0152】
テキスト3202は、社員の名前および社員の基本情報を表すテキストである。基本情報は、例えば、部署、職位、職種、拠点、学歴、職歴、生年月日、趣味、等であるが、これらに限られない。
【0153】
ボックス3203は、社員が持っているスキルを表すボックスである。
【0154】
メーター3204は、スキルのレベルを表すメーターである。レベルの段階分けは、スキル管理テーブル2023上のレベルの段階分けに従う。スキルのレベルが高いほどメーター3204は伸び、スキルのレベルが低いほどメーター3204は縮む。メーター3204は、レベルの目安を示すテキストが併記されてもよい。なお、メーター以外のレベルを示す表現方法は、メーター3204に取って代わってもよい。
【0155】
テキスト3205は、社員が持っている資格を表すボックスである。資格の中にスコアの概念がある場合に、テキスト3205は、資格のレベルも表す。レベルの段階分けは、資格管理テーブル2025上のレベルの段階分けに従う。
【0156】
テキスト3206は、資格の取得日又は取得月を示すテキストである。
【0157】
<7.小括>
以上のように、上記実施形態では、サーバ20は、スキルおよび資格の少なくとも一方について組織の構成員から編集指示を受けると、スキルについての編集指示に応じて、予め記憶されているスキル群から、抽出されるスキル群の少なくとも一部が抽出の度に異なるようにスキル群を抽出し、または、資格についての編集指示に応じて、予め記憶されている資格群から、抽出される資格群の少なくとも一部が抽出の度に異なるように資格群を抽出する。サーバ20は、抽出されたスキル群、又は抽出された資格群を、構成員に選択可能な様態で、構成員に提示する。サーバ20は、提示されたスキル群におけるスキルの選択と当該スキルのレベルの入力、又は提示された資格群における資格の選択を構成員から受け付ける。サーバ20は、選択されたスキルと入力された当該スキルのレベル、又は選択された資格を、構成員毎に記憶する。サーバ20は、構成員毎に記憶されたスキルと当該スキルのレベル、又は資格を、構成員に表示する。これにより、スキル、又は資格を手動で入力するモチベーションを維持、向上させる。
【0158】
また、以上のように、上記実施形態では、予め記憶されているスキル群および資格群の少なくともいずれかは、企業、業界、部署、職位、職種、またはこれらのうち少なくともいずれかの組合せ毎に、プリセットとして予め記憶されており、サーバ20は、プリセットとして予め記憶されているスキル群の少なくとも一部、または、プリセットとして予め記憶されている資格群の少なくとも一部を優先的に抽出する。サーバ20は、プリセットとして予め記憶されているスキル群から抽出されたスキルを他のスキルと識別可能な態様で表し、プリセットとして予め記憶されている資格群から抽出された資格を他の資格と識別可能な態様で表す。サーバ20は、予め記憶されているスキル群および資格群のうち、類似する構成員について設定されているスキルまたは資格を優先的に抽出する。サーバ20は、類似する構成員ついて設定されているスキルを他のスキルと識別可能な態様で表し、類似する構成員ついて設定されている資格を他の資格と識別可能な態様で表す。サーバ20は、予め記憶されているスキル群および資格群のうち、流行のスキルまたは資格を優先的に抽出する。サーバ20は、流行のスキルを他のスキルと識別可能な態様で表し、流行の資格を他の資格と識別可能な態様で表す。これにより、構成員は自身と関連の深いスキルおよび資格を選択しやすくなる。
【0159】
また、以上のように、上記実施形態では、サーバ20は、予め記憶されているスキル群および資格群の中から、構成員によるフリーワード検索に応じるスキルまたは資格を提示して、構成員からスキルまたは資格の選択を受け付ける。これにより、記憶される情報の表記揺れが防がれ、情報を整理し分析するための基盤ができる。
【0160】
<8.変形例>
上記実施形態の変形例を説明する。
【0161】
<8.1.変形例1>
上記実施形態では、端末装置10は、ステップS1004において抽出されたスキルのうち社員から社員が持っているスキルの選択を受け付け、ステップS1104において抽出された資格のうち社員から社員が持っている資格の選択を受け付ける。しかしながら、端末装置10は、抽出されたスキルのうち社員から社員がこれから身に着けたいスキルの選択を受け付け、抽出された資格のうち社員から社員がこれから身に着けたい資格の選択を受け付けてもよい。この場合、例えば、サーバ20は、身に着けたいスキルに係る情報を管理するテーブル(図示せず)と、身に着けたい資格に係る情報を管理するテーブル(図示せず)とを、記憶部202に有する。サーバ20は、図13において持っているスキルおよび持っている資格と並んで、身に着けたいスキルおよび身に着けたい資格を端末装置10に表示してもよい。サーバ20は、身に着けたいスキルを身に着けるためのコンテンツおよび身に着けたい資格を身に着けるためのコンテンツを、端末装置10上に表示してもよい。コンテンツは、例えば、研修、書籍、動画などである。これにより、社員が自発的にスキルおよび資格を取得する契機を得られる。サーバ20は、図13において、同じ
身に着けたいスキルおよび資格をもつ他社員のアイコン3201(例えば、他社員の図13へのハイパーリンク機能を含む)を提示してもよい。
【0162】
<8.2.変形例2>
サーバ20は、スキル管理テーブル2023における社員のスキルのスキル属性および資格管理テーブル2025における資格の資格属性を分析する。サーバ20は、分析されたスキル属性および分析された資格属性ごとに社員の能力を示すレーダーチャートを作成してもよい。サーバ20は、図13において能力のレーダーチャートを端末装置10上に提示させてもよい。これにより、社員の能力は、属性別に視覚的に分かりやすい。なお、サーバ20は、能力のレーダーチャートを社員本人以外の社員に提示してもよい。なお、サーバ20は、分析されたスキル属性および分析された資格属性を束ねる上位概念の属性毎に社員の能力を示すレーダーチャートを作成してもよい。経理属性と法務属性は、バックオフィスという上位概念の属性に束ねられる。
【0163】
図14は、端末装置10上で画面に表示された能力のレーダーチャートの一例である。図14では、レーダーチャートは、語学、経理、指導力、IT、コミュニケーションの5の属性の能力を示している。レーダーチャートが示す属性は、5種類に限られず、例えば、3種類でも10種類でもよい。レーダーチャートは、社員との関係性が低い属性を表示しなくてよい。例えば、経理社員のレーダーチャートは、経理社員の営業属性に係る能力を示さなくてよい。
【0164】
<8.3.変形例3>
サーバ20は、複数の社員の成長の過程を分析したうえで、社員に成長を促すためにスキルおよび資格を提案してもよい。例えば、サーバ20は、現在経理部部長の社員のスキルおよび資格に関して、スキル管理テーブル2023上でスキルID、レベル、編集時/部署職位、編集時職種、編集時拠点と、資格管理テーブル2025上で資格ID、レベル、取得時/部署職位、取得時職種、取得時時拠点を参照して、同じ企業の現在経理部課長の社員に、所定の時期において目指すべきスキル、スキルのレベル、資格、資格のレベルを提案する。例えば、該当する職位に就いてからの経過期間に応じ、取得するべきスキル、スキルのレベル、資格、資格のレベルを社員に提案する。これにより、例えば、経理部課長は、自分の先達にあたる経理部部長の経理部課長時代のスキル、スキルのレベル、資格、資格のレベルを知り、成長に役立てる。
【0165】
<8.4.変形例4>
サーバ20は、所定の関係を有する複数の企業に関してスキルおよび資格を比較したうえで、各企業のスキルおよび資格上の特徴を分析してもよい。例えば、サーバ20は、スキル管理テーブル2023上で企業、業界、スキルID、スキル属性、レベルと、資格管理テーブル2025上で企業、業界、資格ID、資格属性、レベルとを参照して、同一業界の各企業のスキルおよび資格上の様相を分析する。サーバ20は、各企業の様相の比較を通して、各企業間の差異を示す。例えば、サーバ20は、スキルおよび資格を集計した結果を提示する。また、例えば、サーバ20は、企業ごとに取得状況に違いのあるスキルおよび資格を提示する。具体的には、例えば、サーバ20は、運輸業界のある企業が、運輸業界の他企業よりも語学では優れているが通関士の資格をもつ社員が少ないことを、示す。これにより、社員のスキルおよび資格を管理する者(例えば、企業の人事部員など)は、自企業のスキルおよび資格上の特徴を把握できる。
【0166】
<8.5.変形例5>
上記実施形態では、端末装置10は、当事者社員から当事者社員のスキルのレベルおよび資格のレベルの入力を受け付けた。端末装置10は、例えば、当事者社員と所定の関係を有する他社員から、当事者社員のスキルおよび資格に対して評価を受け付けてもよい。サーバ20は、スキル管理テーブル2023および資格管理テーブル2025に他者からの評価を記憶してもよいし、他者からの評価を記憶するためのテーブルを有してもよい。例えば、評価の仕方は、例えば、いいね機能、スタンプ機能、メッセージ機能などである。
【0167】
他社員は、例えば、当事者社員の上長である。例えば、上長からの評価は、人事サービスプラットフォームの人事目標システム(図示せず)と連動することで、人事評価、賞与、表彰などと連動的に管理される。これにより、スキルおよび資格に関して、人事評価、賞与、表彰などの管理の手間が軽減される。また、スキルおよび資格を設定する動機となり得る。
【0168】
他社員は、例えば、当事者社員の同僚である。例えば、同僚からの評価は、称賛、関心、応援等の形式で、人事サービスプラットフォームで表示される。これにより、スキルおよび資格に関して、社員間でのモチベーションが高まる。
【0169】
<8.6.変形例6>
上記実施形態では、サーバ20は、スキルマスタテーブル2022からスキルを抽出した。しかしながら、サーバ20は、スキル管理テーブル2023からスキルを抽出してもよい。サーバ20は、スキル管理テーブル2023からスキルを抽出する場合、抽出したスキルに対して、例えば、表記揺れを防ぐために名寄せ処理をしてもよい。上記実施形態では、サーバ20は、資格マスタテーブル2024からスキルを抽出した。しかしながら、サーバ20は、資格管理テーブル2025からスキルを抽出してもよい。サーバ20は、資格管理テーブル2025からスキルを抽出する場合、抽出した資格に対して、例えば、表記揺れを防ぐために名寄せ処理をしてもよい。
【0170】
<8.7.変形例7>
上記実施形態では、システム1は、スキルおよび資格に係る情報を管理した。しかしながら、システム1は、社員の趣味に係る情報を管理してもよい。例えば、サーバ20は、趣味マスタテーブル(図示せず)から趣味を抽出する。例えば、端末装置10は、社員から趣味と趣味のレベルの選択を受け付ける。例えば、サーバ20は、趣味管理テーブル(図示せず)に社員の趣味と趣味のレベルを記憶する。サーバ20は、記憶された社員の趣味と趣味のレベルを端末装置10に提示する。
【0171】
<9.コンピュータの基本ハードウェア構成>
図15は、コンピュータ90の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。コンピュータ90は、プロセッサ901、主記憶装置902、補助記憶装置903、通信IF991(インタフェース、Interface)を少なくとも備える。これらは通信バス921により相互に電気的に接続される。
【0172】
プロセッサ901とは、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアである。プロセッサ901は、演算装置、レジスタ、周辺回路等から構成される。
【0173】
主記憶装置902とは、プログラム、及びプログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものである。例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0174】
補助記憶装置903とは、データ及びプログラムを保存するための記憶装置である。例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等である。
【0175】
通信IF991とは、有線又は無線の通信規格を用いて、他のコンピュータとネットワークを介して通信するための信号を入出力するためのインタフェースである。
ネットワークは、インターネット、LAN、無線基地局等によって構築される各種移動通信システム等で構成される。例えば、ネットワークには、3G、4G、5G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標))等が含まれる。無線で接続する場合、通信プロトコルとして例えば、Z-Wave(登録商標)、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等が含まれる。有線で接続する場合は、ネットワークには、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等により直接接続するものも含む。
【0176】
なお、各ハードウェア構成の全部または一部を複数のコンピュータ90に分散して設け、ネットワークを介して相互に接続することによりコンピュータ90を仮想的に実現することができる。このように、コンピュータ90は、単一の筐体、ケースに収納されたコンピュータ90だけでなく、仮想化されたコンピュータシステムも含む概念である。
【0177】
<コンピュータ90の基本機能構成>
コンピュータ90の基本ハードウェア構成(図11)により実現されるコンピュータの機能構成を説明する。コンピュータは、制御部、記憶部、通信部の機能ユニットを少なくとも備える。
【0178】
なお、コンピュータ90が備える機能ユニットは、それぞれの機能ユニットの全部または一部を、ネットワークで相互に接続された複数のコンピュータ90に分散して設けても実現することができる。コンピュータ90は、単一のコンピュータ90だけでなく、仮想化されたコンピュータシステムも含む概念である。
【0179】
制御部は、プロセッサ901が補助記憶装置903に記憶された各種プログラムを読み出して主記憶装置902に展開し、当該プログラムに従って処理を実行することにより実現される。制御部は、プログラムの種類に応じて様々な情報処理を行う機能ユニットを実現することができる。これにより、コンピュータは情報処理を行う情報処理装置として実現される。
【0180】
記憶部は、主記憶装置902、補助記憶装置903により実現される。記憶部は、データ、各種プログラム、各種データベースを記憶する。また、プロセッサ901は、プログラムに従って記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置902または補助記憶装置903に確保することができる。また、制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ901に、記憶部に記憶されたデータの追加、更新、削除処理を実行させることができる。
【0181】
データベースは、リレーショナルデータベースを指し、行と列によって構造的に規定された表形式のテーブル、マスタと呼ばれるデータ集合を、互いに関連づけて管理するためのものである。データベースでは、表をテーブル、マスタ、表の列をカラム、表の行をレコードと呼ぶ。リレーショナルデータベースでは、テーブル、マスタ同士の関係を設定し、関連づけることができる。
通常、各テーブル、各マスタにはレコードを一意に特定するための主キーとなるカラムが設定されるが、カラムへの主キーの設定は必須ではない。制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ901に、記憶部に記憶された特定のテーブル、マスタにレコードを追加、削除、更新を実行させることができる。
また、記憶部に、データ、各種プログラム、各種データベースを記憶させることにより、本開示にかかる情報処理装置、情報処理システムが製造されたものとして捉えることができる。
【0182】
なお、本開示におけるデータベース、マスタは、情報が構造的に規定された任意のデータ構造体(リスト、辞書、連想配列、オブジェクトなど)を含み得る。データ構造体には、データと、任意のプログラミング言語により記述された関数、クラス、メソッドなどを組み合わせることにより、データ構造体と見なし得るデータも含むものとする。
【0183】
通信部は、通信IF991により実現される。通信部は、ネットワークを介して他のコンピュータ90と通信を行う機能を実現する。通信部は、他のコンピュータ90から送信された情報を受信し、制御部へ入力することができる。制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ901に、受信した情報に対する情報処理を実行させることができる。また、通信部は、制御部から出力された情報を他のコンピュータ90へ送信することができる。
【0184】
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、本発明は、実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードによっても実現できる。この場合、プログラムコードを記録した記憶媒体をコンピュータに提供し、そのコンピュータが備えるプロセッサが記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施例の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそれを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、CD-ROM、DVD-ROM、ハードディスク、SSD、光ディスク、光磁気ディスク、CD-R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどが用いられる。
【0185】
また、本実施例に記載の機能を実現するプログラムコードは、例えば、アセンブラ、C/C++、perl、Shell、PHP、Java(登録商標)等の広範囲のプログラム又はスクリプト言語で実装できる。
【0186】
さらに、実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを、ネットワークを介して配信することによって、それをコンピュータのハードディスクやメモリ等の記憶手段又はCD-RW、CD-R等の記憶媒体に格納し、コンピュータが備えるプロセッサが当該記憶手段や当該記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行するようにしてもよい。
【0187】
本明細書中に記載されている構成要素により実現される機能は、当該記載された機能を実現するようにプログラムされた、汎用プロセッサ、特定用途プロセッサ、集積回路、ASICs (Application Specific Integrated Circuits)、CPU (a Central Processing Unit)、従来型の回路、および/又はそれらの組合せを含む、circuitry又はprocessing circuitryにおいて実装されてもよい。プロセッサは、トランジスタやその他の回路を含み、circuitry又はprocessing circuitryとみなされる。プロセッサは、メモリに格納されたプログラムを実行する、programmed processorであってもよい。
本明細書において、circuitry、ユニット、手段は、記載された機能を実現するようにプログラムされたハードウェア、又は実行するハードウェアである。当該ハードウェアは、本明細書に開示されているあらゆるハードウェア、又は、当該記載された機能を実現するようにプログラムされた、又は、実行するものとして知られているあらゆるハードウェアであってもよい。
当該ハードウェアがcircuitryのタイプであるとみなされるプロセッサである場合、当該circuitry、手段、又はユニットは、ハードウェアと、当該ハードウェア及び又はプロセッサを構成する為に用いられるソフトウェアの組合せである。
【0188】
以上、本開示のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
【0189】
(付記)
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
【0190】
(付記1)
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータを動作させるためのプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、
スキルおよび資格の少なくとも一方について組織の構成員から編集指示を受けると、スキルについての前記編集指示に応じて、予め記憶されているスキル群から、抽出されるスキル群の少なくとも一部が抽出の度に異なるようにスキル群を抽出し、または、資格についての前記編集指示に応じて、予め記憶されている資格群から、抽出される資格群の少なくとも一部が抽出の度に異なるように資格群を抽出するステップと、
前記抽出されたスキル群、又は前記抽出された資格群を、前記構成員に選択可能な様態で、前記構成員に提示するステップと、
前記提示されたスキル群におけるスキルの選択と当該スキルのレベルの入力、又は前記提示された資格群における資格の選択を前記構成員から受け付けるステップと、
前記選択されたスキルと入力された当該スキルのレベル、又は前記選択された資格を、前記構成員毎に記憶するステップと、
前記構成員毎に記憶されたスキルと当該スキルのレベル、又は資格を、前記構成員に表示するステップと
を実行させるプログラム。
(付記2)
前記抽出するステップにおいて、前記予め記憶されているスキル群および資格群の少なくともいずれかは、企業、業界、部署、職位、職種、またはこれらのうち少なくともいずれかの組合せ毎に、プリセットとして予め記憶されており、前記プリセットとして予め記憶されているスキル群の少なくとも一部、または、前記プリセットとして予め記憶されている資格群の少なくとも一部を優先的に抽出する、(付記1)に記載のプログラム。
(付記3)
前記提示するステップにおいて、前記プリセットとして予め記憶されているスキル群から抽出されたスキルを他のスキルと識別可能な態様で表し、前記プリセットとして予め記憶されている資格群から抽出された資格を他の資格と識別可能な態様で表す、(付記2)に記載のプログラム。
(付記4)
前記抽出するステップにおいて、前記予め記憶されているスキル群および資格群のうち、前記構成員に類似する構成員について設定されているスキルまたは資格を優先的に抽出する、(付記1)に記載のプログラム。
(付記5)
前記提示するステップにおいて、前記構成員に類似する構成員ついて設定されているスキルを他のスキルと識別可能な態様で表し、前記構成員に類似する構成員ついて設定されている資格を他の資格と識別可能な態様で表す、(付記4)に記載のプログラム。
(付記6)
前記抽出するステップにおいて、前記予め記憶されているスキル群および資格群のうち、流行のスキルまたは資格を優先的に抽出する、(付記1)に記載のプログラム。
(付記7)
前記提示するステップにおいて、前記流行のスキルを他のスキルと識別可能な態様で表し、前記流行の資格を他の資格と識別可能な態様で表す、(付記6)に記載のプログラム。
(付記8)
前記選択を受け付けるステップにおいて、前記予め記憶されているスキル群および資格群の中から、前記構成員によるフリーワード検索に応じるスキルまたは資格を提示して、前記構成員からスキルまたは資格の選択を受け付ける、(付記1)に記載のプログラム。
(付記9)
前記選択を受け付けるステップにおいて、前記提示されたスキル群または資格群の中から、これから身に着けたいスキルまたは資格の選択を前記構成員から受け付ける、(付記1)に記載のプログラム。
(付記10)
前記プロセッサに、
前記これから身に着けたいスキルまたは前記これから身に着けたい資格を身に着けるためのコンテンツを提示するステップを実行させる、(付記9)に記載のプログラム。
(付記11)
前記プロセッサに、
前記構成員毎に記憶されたスキルおよび資格の少なくとも一方の属性を分析し、前記分析された属性ごとに前記構成員の能力を示すレーダーチャートを作成するステップ
を実行させる、(付記1)に記載のプログラム。
(付記12)
前記プロセッサに、
前記組織の複数の構成員がスキルおよび資格の少なくとも一方を入力したタイミングを分析し、前記構成員に対して適したタイミングで取得するべきスキルおよび資格の少なくとも一方を提案するステップ
を実行させる、(付記1)に記載のプログラム。
(付記13)
前記プロセッサに、
所定の関係を有する複数の組織において設定されているスキルおよび資格の少なくとも一方を分析するステップ
を実行させる、(付記1)に記載のプログラム。
(付記14)
前記プロセッサに、
前記構成員毎に記憶されたスキルと当該スキルのレベルおよび資格の少なくとも一方について、前記構成員以外の構成員から評価を受け付ける、(付記1)に記載のプログラム。
(付記15)
前記構成員以外の構成員は、前記構成員の上長である、(付記14)に記載のプログラム。
(付記16)
前記構成員以外の構成員は、前記構成員と同等以下の職位にある、(付記14)に記載のプログラム。
(付記17)
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行される方法であって、前記プロセッサが、(付記1)から(付記16)のいずれかに係る発明において実行される全てのステップを実行する方法。
(付記18)
プロセッサと、メモリとを備える情報処理装置であって、前記プロセッサが、(付記1)から(付記16)のいずれかに係る発明において実行される全てのステップを実行する情報処理装置。
(付記19)
(付記1)から(付記16)のいずれかに係る発明において実行される全てのステップを実行する手段を備えるシステム。
【符号の説明】
【0191】
1…システム
10…端末装置
12…通信IF
13…入力装置
14…出力装置
15…メモリ
16…ストレージ
19…プロセッサ
20…サーバ
22…通信IF
23…入出力IF
25…メモリ
26…ストレージ
29…プロセッサ
80…ネットワーク
【要約】
【課題】スキル、又は資格を手動で入力するモチベーションを維持、向上させる。
【解決手段】プロセッサに、スキルについての編集指示に応じて、予め記憶されているスキル群から、抽出されるスキル群の少なくとも一部が抽出の度に異なるようにスキル群を抽出し、または、資格についての編集指示に応じて、予め記憶されている資格群から、抽出される資格群の少なくとも一部が抽出の度に異なるように資格群を抽出するステップと、抽出されたスキル群、又は抽出された資格群を、構成員に選択可能な様態で、提示するステップと、スキルの選択と当該スキルのレベルの入力、又は資格の選択を受け付けるステップと、選択されたスキルと入力された当該スキルのレベル、又は選択された資格を、構成員毎に記憶するステップと、記憶されたスキルと当該スキルのレベル、又は資格を、表示するステップとを実行させるプログラム。
【選択図】図11
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15