(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-05-14
(45)【発行日】2025-05-22
(54)【発明の名称】情報提示システム、携帯型情報提示装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G01C 21/26 20060101AFI20250515BHJP
G06K 7/10 20060101ALI20250515BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20250515BHJP
G08G 1/005 20060101ALI20250515BHJP
G09B 29/00 20060101ALI20250515BHJP
G09B 29/10 20060101ALI20250515BHJP
【FI】
G01C21/26 P
G06K7/10 252
G06K7/10 436
G06Q50/10
G08G1/005
G09B29/00 F
G09B29/10 A
(21)【出願番号】P 2023103807
(22)【出願日】2023-06-24
(62)【分割の表示】P 2019001260の分割
【原出願日】2019-01-08
【審査請求日】2023-06-24
【審判番号】
【審判請求日】2024-10-22
(73)【特許権者】
【識別番号】391042025
【氏名又は名称】ジオパック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100096770
【氏名又は名称】四宮 通
(72)【発明者】
【氏名】時田 義明
【合議体】
【審判長】梶尾 誠哉
【審判官】佐藤 智康
【審判官】岡北 有平
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-344093(JP,A)
【文献】特開2008-90811(JP,A)
【文献】特開2011-122967(JP,A)
【文献】特開2013-97568(JP,A)
【文献】特開2016-99931(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/00-21/36,23/00-25/00
G08G 1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯型情報提示装置と、
所定箇所に設置され所定の情報が記録された記録媒体と、
を備え、
前記携帯型情報提示装置は、前記携帯型情報提示装置を前記記録媒体に接近させた状態で前記記録媒体に記録されている前記所定の情報を読み取る情報読み取り手段と、前記情報読み取り手段により前記記録媒体から読み取られた前記所定の情報を提示する情報提示手段とを有し、
前記携帯型情報提示装置を携帯した使用者が進行し得る方向が複数ある場合において、前記所定の情報は、前記携帯型情報提示装置を携帯した使用者が進行し得る複数の方向、及び、各前記方向についての当該方向の行先に関する情報を含み、
前記情報提示手段は、前記複数の方向をそれぞれ示す複数の矢印を画面において同時に表示する、
ことを特徴とする情報提示システム。
【請求項2】
携帯型情報提示装置と、
所定箇所に設置され識別情報が記録された記録媒体と、
を備え、
前記携帯型情報提示装置は、前記携帯型情報提示装置を前記記録媒体に接近させた状態で前記記録媒体に記録されている前記識別情報を読み取る情報読み取り手段と、前記識別情報に関連づけられた所定の情報を記憶する記憶部と、前記情報読み取り手段により前記記録媒体から読み取られた前記識別情報に関連づけられた所定の情報を、前記記憶部から読み出して提示する情報提示手段とを有し、
前記携帯型情報提示装置を携帯した使用者が進行し得る方向が複数ある場合において、前記所定の情報は、前記携帯型情報提示装置を携帯した使用者が進行し得る複数の方向、及び、各前記方向についての当該方向の行先に関する情報を含み、
前記情報提示手段は、前記複数の方向をそれぞれ示す複数の矢印を画面において同時に表示する、
ことを特徴とする情報提示システム。
【請求項3】
携帯型情報提示装置と、
所定箇所に設置され識別情報が記録された記録媒体と、
ネットワークを介して前記携帯型情報提示装置と通信するサーバであって、前記識別情報に関連づけられた所定の情報を記憶する記憶部を有するサーバと、
を備え、
前記携帯型情報提示装置は、前記携帯型情報提示装置を前記記録媒体に接近させた状態で前記記録媒体に記録されている前記識別情報を読み取る情報読み取り手段と、前記情報読み取り手段により前記記録媒体から読み取られた前記識別情報に関連づけられた所定の情報の要求を、前記ネットワークを介して前記サーバに送出する要求手段と、前記要求に応じて前記サーバから受けた前記関連づけられた所定の情報を提示する情報提示手段とを有し、
前記サーバは、前記要求に応じて、前記関連づけられた所定の情報を前記記憶部から読み出して前記携帯型情報提示装置に送出する情報送出手段を有し、
前記携帯型情報提示装置を携帯した使用者が進行し得る方向が複数ある場合において、前記所定の情報は、前記携帯型情報提示装置を携帯した使用者が進行し得る複数の方向、及び、当該方向の行先に関する情報を含み、
前記情報提示手段は、前記複数の方向をそれぞれ示す複数の矢印を画面において同時に表示する、
ことを特徴とする情報提示システム。
【請求項4】
前記複数の方向は、前記記録媒体の設置方向を基準とした方向であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の情報提示システム。
【請求項5】
前記情報提示手段は、前記複数の方向を、前記記録媒体に対する前記携帯型情報提示装置の使用者の正対方向を水平面に投影した方向を基準として提示することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の情報提示システム。
【請求項6】
前記情報提示手段は、前記記録媒体に対する前記携帯型情報提示装置の使用者の正対方向を水平面に投影した方向を前方又は画面上方として、前記複数の方向を提示することを特徴とする請求項5記載の情報提示システム。
【請求項7】
前記所定の情報は、前記記録媒体が設置されている位置を含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の情報提示システム。
【請求項8】
前記所定の情報が広告を含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の情報提示システム。
【請求項9】
前記所定の情報は、同じ内容についての複数の言語による情報を含み、
前記情報提示手段は、前記複数の言語のうち前記携帯型情報提示装置の使用者により選択された1つの言語による情報を提示する、
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の情報提示システム。
【請求項10】
前記記録媒体は、バーコード、QRコード(登録商標)、その他の二次元コード、カラーコード、3次元コード、イメージコード、RFIDタグ及びその他のICタグのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の情報提示システム。
【請求項11】
ネットワークを介して前記携帯型情報提示装置と通信して前記携帯型情報提示装置から被収集情報を収集する情報収集用サーバを備え、
前記携帯型情報提示装置は、前記情報読み取り手段が前記記録媒体から前記情報を読み取った場合に、前記記録媒体から前記情報を読み取ったことを示す情報を、前記被収集情報の少なくとも一部として、前記ネットワークを介した前記情報収集用サーバとの通信可能状態において、前記ネットワークを介して前記情報収集用サーバへ送信する被収集情報送信手段を有する、
ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の情報提示システム。
【請求項12】
前記被収集情報は、前記情報読み取り手段が前記記録媒体から前記情報を読み取った時刻、前記携帯型情報提示装置の使用者の属性、前記使用者に関するその他の情報、及び、前記携帯型情報提示装置に関する情報のうちの、少なくとも一部を含むことを特徴とする請求項11記載の情報提示システム。
【請求項13】
前記被収集情報送信手段は、前記携帯型情報提示装置の使用者の許可を得たことを条件として、前記被収集情報を前記情報収集用サーバへ送信することを特徴とする請求項11又は12記載の情報提示システム。
【請求項14】
携帯型情報提示装置であって、
所定箇所に設置され所定の情報が記録された記録媒体に、当該携帯型情報提示装置を接近させた状態で、前記記録媒体に記録されている前記所定の情報を読み取る情報読み取り手段と、
前記情報読み取り手段により前記記録媒体から読み取られた前記所定の情報を提示する情報提示手段と、
を備え、
前記携帯型情報提示装置を携帯した使用者が進行し得る方向が複数ある場合において、前記所定の情報は、前記携帯型情報提示装置を携帯した使用者が進行し得る複数の方向、及び、各前記方向についての当該方向の行先に関する情報を含み、
前記情報提示手段は、前記複数の方向をそれぞれ示す複数の矢印を画面において同時に表示する、
ことを特徴とする携帯型情報提示装置。
【請求項15】
携帯型情報提示装置であって、
所定箇所に設置され識別情報が記録された記録媒体に、当該携帯型情報提示装置を接近させた状態で、前記記録媒体に記録されている前記識別情報を読み取る情報読み取り手段と、
前記識別情報に関連づけられた所定の情報を記憶する記憶部と、
前記情報読み取り手段により前記記録媒体から読み取られた前記識別情報に関連づけられた所定の情報を、前記記憶部から読み出して提示する情報提示手段と、
を備え、
前記携帯型情報提示装置を携帯した使用者が進行し得る方向が複数ある場合において、前記所定の情報は、前記携帯型情報提示装置を携帯した使用者が進行し得る複数の方向、及び、各前記方向についての当該方向の行先に関する情報を含み、
前記情報提示手段は、前記複数の方向をそれぞれ示す複数の矢印を画面において同時に表示する、
ことを特徴とする携帯型情報提示装置。
【請求項16】
携帯型情報提示装置であって、
所定箇所に設置され識別情報が記録された記録媒体に、当該携帯型情報提示装置を接近させた状態で、前記記録媒体に記録されている前記識別情報を読み取る情報読み取り手段と、
前記情報読み取り手段により前記記録媒体から読み取られた前記識別情報に関連づけられた所定の情報の要求を、ネットワークを介して当該携帯型情報提示装置と通信するサーバであって前記識別情報に関連づけられた所定の情報を記憶する記憶部を有するサーバに、前記ネットワークを介して送出する要求手段と、
前記サーバが前記要求に応じて前記記憶部から読み出して当該携帯型情報提示装置に送出した前記関連づけられた所定の情報を提示する情報提示手段と、
を備え、
前記携帯型情報提示装置を携帯した使用者が進行し得る方向が複数ある場合において、前記所定の情報は、前記携帯型情報提示装置を携帯した使用者が進行し得る複数の方向、及び、各前記方向についての当該方向の行先に関する情報を含み、
前記情報提示手段は、前記複数の方向をそれぞれ示す複数の矢印を画面において同時に表示する、
ことを特徴とする携帯型情報提示装置。
【請求項17】
前記複数の方向は、前記記録媒体の設置方向を基準とした方向であることを特徴とする請求項14乃
至16のいずれかに記載の携帯型情報提示装置。
【請求項18】
前記情報提示手段は、前記複数の方向を、前記記録媒体に対する前記携帯型情報提示装置の使用者の正対方向を水平面に投影した方向を基準として提示することを特徴とする請求項14乃
至17のいずれかに記載の携帯型情報提示装置。
【請求項19】
前記情報提示手段は、前記記録媒体に対する前記携帯型情報提示装置の使用者の正対方向を水平面に投影した方向を前方又は画面上方として、前記複数の方向を提示することを特徴とする請求項18記載の携帯型情報提示装置。
【請求項20】
前記所定の情報は、前記記録媒体が設置されている位置を含むことを特徴とする請求項14乃至19のいずれかに記載の携帯型情報提示装置。
【請求項21】
前記所定の情報が広告を含むことを特徴とする請求項14乃至20のいずれかに記載の携帯型情報提示装置。
【請求項22】
前記所定の情報は、同じ内容についての複数の言語による情報を含み、
前記情報提示手段は、前記複数の言語のうち当該携帯型情報提示装置の使用者により選択された1つの言語による情報を提示する、
ことを特徴とする請求項14乃至21のいずれかに記載の携帯型情報提示装置。
【請求項23】
前記記録媒体は、バーコード、QRコード(登録商標)、その他の二次元コード、カラーコード、3次元コード、イメージコード、RFIDタグ及びその他のICタグのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項14乃至22のいずれかに記載の携帯型情報提示装置。
【請求項24】
前記情報読み取り手段が前記記録媒体から前記情報を読み取った場合に、前記記録媒体から前記情報を読み取ったことを示す情報を、情報収集用サーバがネットワークを介して前記携帯型情報提示装置と通信して当該携帯型情報提示装置から収集する被収集情報の少なくとも一部として、前記情報収集用サーバとの前記ネットワークを介した通信可能状態において、前記ネットワークを介して前記情報収集用サーバへ送信する被収集情報送信手段を有する、
ことを特徴とする請求項14乃至23のいずれかに記載の携帯型情報提示装置。
【請求項25】
前記被収集情報は、前記情報読み取り手段が前記記録媒体から前記情報を読み取った時刻、当該携帯型情報提示装置の使用者の属性、前記使用者に関するその他の情報、及び、当該携帯型情報提示装置に関する情報のうちの、少なくとも一部を含むことを特徴とする請求項24記載の携帯型情報提示装置。
【請求項26】
前記被収集情報送信手段は、当該携帯型情報提示装置の使用者の許可を得たことを条件として、前記被収集情報を前記情報収集用サーバへ送信することを特徴とする請求項24又は25記載の携帯型情報提示装置。
【請求項27】
携帯情報端末装置を構成するコンピュータ又はその他のコンピュータを、請求項14乃至26のいずれかに記載の携帯型情報提示装置として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯型情報提示装置を携帯した使用者に所定の情報を提示する情報提示システム、前記情報提示システムにおいて用いられる携帯型情報提示装置及び記録媒体、並びに、コンピュータを前記携帯型情報提示装置として機能させるためのプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、所望の位置において当該位置に応じた情報を人に提示する場合、当該位置に、看板や説明板などの、当該情報を示す文字・図形等を記載した記載板が設置されている。そのような記載板の一例として、下記特許文献1には案内看板が開示されている。この案内看板は、所定位置から目標位置までの道標として設置される案内看板において、所定位置から目標位置までの道路に沿って複数の案内看板を順次設置すると共に、これら各案内看板には識別符号を設けたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記従来の記載板によれば、所望の位置に設置されるので、所望の正確な位置でその位置に応じた情報を提示することができる。
【0005】
しかしながら、前記従来の記載板は、人が目で見る文字・図形等を記載したものであるため、比較的大きくならざるを得ず、比較的大きな設置スペースを要してしまう。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、所望の正確な位置でその位置に応じた情報を提示することができ、しかも当該位置での設置スペースが少なくて済む情報提示システム、前記情報提示システムにおいて用いられる携帯型情報提示装置及び記録媒体、並びに、コンピュータを前記携帯型情報提示装置として機能させるためのプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するための手段として、以下の各態様を提示する。第1の態様による情報提示システムは、携帯型情報提示装置と、所定箇所に設置され所定の情報が記録された記録媒体と、を備え、前記携帯型情報提示装置は、前記携帯型情報提示装置を前記記録媒体に接近させた状態で前記記録媒体に記録されている前記所定の情報を読み取る情報読み取り手段と、前記情報読み取り手段により前記記録媒体から読み取られた前記所定の情報を提示する情報提示手段とを有するものである。
【0008】
前記情報提示手段は、前記所定の情報を提示するに際し、例えば、表示画面により視覚的に情報を提示してもよいし、音声により聴覚的に情報を提示してもよいし、それらの両方によって情報を提示してもよいし、両者のいずれにより情報を提示するかを使用者が選択することができるようにしてもよい。この点は、後述する各態様についても同様である。
【0009】
前記第1の態様によれば、所定箇所に設置され所定の情報が記録された記録媒体に携帯型情報提示装置を接近させた状態で、携帯型情報提示装置の情報読み取り手段により当該記録媒体から前記所定の情報が読み取られ、当該読み取られた前記所定の情報が情報提示手段により提示される。
【0010】
したがって、前記第1の態様によれば、所望の正確な位置でその位置に応じた情報を提示することができ、しかも、当該位置において前記記録媒体を設置すればよいので、前記従来の記載板に比べて、当該位置での設置スペースが少なくて済む。
【0011】
また、前記第1の態様によれば、提示される前記所定の情報は、前記記録媒体から読み取られるものであって、ネットワークを介してサーバ等から供給されるものではないため、ネットワークを介した通信の可能・不能に拘わらずに、適切に情報を提示することができる。
【0012】
なお、前記第1の態様において、前記記録媒体に識別情報を記録しておき、この識別情報を記録媒体の管理等に利用することができるようにしてもよい。
【0013】
第2の態様による情報提示システムは、前記第1の態様において、前記所定の情報は、前記携帯型情報提示装置を携帯した使用者が進行し得る少なくとも1つの方向及び当該方向の行先に関する情報を含むものである。
【0014】
前記進行し得る方向は、戻り方向も含む。前記少なくとも1つの方向は、通常は、複数の方向とされる。これらの点は、後述する第8の態様についても同様である。
【0015】
この第2の態様によれば、進行し得る方向とその行先とが提示されるので、道案内され、道に迷う可能性が少なくなる。また、使用者が進行する方向や経路は使用者が自身で決定することになるので、サーバ等が現在地と目的地とから自動的に経路を演算するような場合に比べて、サーバ等の演算負担がない上に、使用者が自由に散策を楽しんだりすることも可能となる。
【0016】
第3の態様による情報提示システムは、前記第2の態様において、前記進行し得る少なくとも1つの方向は、前記記録媒体の設置方向を基準とした方向であるものである。
【0017】
前記記録媒体の前記設置方向は、例えば、前記記録媒体に対する前記携帯型情報提示装置の使用者の正対方向でもよいし、当該正対方向を水平面に投影した方向でもよいが、これらに限らない。この点は、後述する第9の態様についても同様である。
【0018】
前記第3の態様は、前記進行し得る少なくとも1つの方向を、前記記録媒体の設置方向を基準とした方向とした例を挙げたものである。もっとも、前記第2の態様では、前記進行し得る少なくとも1つの方向は、例えば、地磁気の情報等に基づいて特定される絶対的な方位(東西南北等の絶対的な方位)そのものでもよい。この場合、前記情報提示手段は、例えば電子コンパス等による絶対的な基準方位(例えば、北方向)も提示してもよい。
【0019】
前記第3の態様では、前記記録媒体に当該記録媒体の設置方向を記録しておき、前記情報読み取り手段が前記設置方向を読み取り、前記情報提示手段が前記設置方向も提示してもよい。この場合、前記携帯型情報提示装置の使用者は、前記進行し得る少なくとも1つの方向を理解し易くなる。
【0020】
第4の態様による情報提示システムは、前記第2又は第3の態様において、前記情報提示手段は、前記進行し得る少なくとも1つの方向を、前記記録媒体に対する前記携帯型情報提示装置の使用者の正対方向を水平面に投影した方向を基準として提示するものである。
【0021】
この第4の態様によれば、前記進行し得る少なくとも1つの方向が、前記記録媒体に対する前記携帯型情報提示装置の使用者の正対方向を水平面に投影した方向を基準として提示されるので、前記携帯型情報提示装置の使用者は、前記進行し得る少なくとも1つの方向を、直感的に理解し易い。前記第4の態様において、前記記録媒体に当該記録媒体に対する前記携帯型情報提示装置の使用者の正対方向又は当該正対方向を水平面に投影した方向を記録しておき、前記情報読み取り手段がその方向を記録媒体から読み取り、前記情報提示手段が、前記記録媒体に対する前記携帯型情報提示装置の使用者の正対方向を水平面に投影した方向も提示してもよい。この場合、前記携帯型情報提示装置の使用者は、前記進行し得る少なくとも1つの方向を、より直感的に理解し易くなる。
【0022】
第5の態様による情報提示システムは、前記第4の態様において、前記情報提示手段は、前記記録媒体に対する前記携帯型情報提示装置の使用者の正対方向を水平面に投影した方向を前方又は画面上方として、前記進行し得る少なくとも1つの方向を提示するものである。
【0023】
この第5の態様によれば、前記情報提示手段が、前記記録媒体に対する前記携帯型情報提示装置の使用者の正対方向を水平面に投影した方向を提示しなくても、前記携帯型情報提示装置の使用者は、前記進行し得る少なくとも1つの方向を、直感的に理解し易くなる。前記第5の態様において、前記情報提示手段が、前記記録媒体に対する前記携帯型情報提示装置の使用者の正対方向を水平面に投影した方向を提示してもよく、この場合には、前記携帯型情報提示装置の使用者は、前記進行し得る少なくとも1つの方向を、より一層直感的に理解し易くなる。
【0024】
第6の態様による情報提示システムは、携帯型情報提示装置と、所定箇所に設置され識別情報が記録された記録媒体と、を備え、前記携帯型情報提示装置は、前記携帯型情報提示装置を前記記録媒体に接近させた状態で前記記録媒体に記録されている前記識別情報を読み取る情報読み取り手段と、前記識別情報に関連づけられた所定の情報を記憶する記憶部と、前記情報読み取り手段により前記記録媒体から読み取られた前記識別情報に関連づけられた所定の情報を、前記記憶部から読み出して提示する情報提示手段とを有するものである。
【0025】
この第6の態様によれば、所定箇所に設置され識別情報が記録された記録媒体に携帯型情報提示装置を接近させた状態で、携帯型情報提示装置の情報読み取り手段により当該記録媒体から前記識別情報が読み取られ、当該読み取られた前記識別情報に関連づけられた所定の情報が、前記情報提示手段によって、前記携帯型情報提示装置の前記記憶部から読み出されて提示される。
【0026】
したがって、前記第6の態様によれば、所望の正確な位置でその位置に応じた情報を提示することができ、しかも、当該位置において前記記録媒体を設置すればよいので、前記従来の記載板に比べて、当該位置での設置スペースが少なくて済む。
【0027】
また、前記第6の態様によれば、提示される前記所定の情報は、前記記録媒体から読み取られる識別情報に関連づけられ前記携帯型情報提示装置の記憶部から読み出されたものであって、少なくとも情報提示時にはネットワークを介してサーバ等から供給されるものではないため、少なくとも情報提示時にはネットワークを介した通信の可能・不能に拘わらずに、適切に情報を提示することができる。
【0028】
さらに、前記第6の態様によれば、提示する所定の情報が前記記録媒体ではなく前記記憶部に記憶されているので、前記記憶部の記憶容量が大きければ、提示する所定の情報の量を増大させることができる。
【0029】
さらにまた、前記第6の態様によれば、前記記憶部に記憶されている所定の情報を変更することによって、記録媒体に記録されている情報を変更することなく、提示される所定の情報を変更することができる。
【0030】
第7の態様による情報提示システムは、携帯型情報提示装置と、所定箇所に設置され識別情報が記録された記録媒体と、ネットワークを介して前記携帯型情報提示装置と通信するサーバであって、前記識別情報に関連づけられた所定の情報を記憶する記憶部を有するサーバと、を備え、前記携帯型情報提示装置は、前記携帯型情報提示装置を前記記録媒体に接近させた状態で前記記録媒体に記録されている前記識別情報を読み取る情報読み取り手段と、前記情報読み取り手段により前記記録媒体から読み取られた前記識別情報に関連づけられた所定の情報の要求を、前記ネットワークを介して前記サーバに送出する要求手段と、前記要求に応じて前記サーバから受けた前記関連づけられた所定の情報を提示する情報提示手段とを有し、前記サーバは、前記要求に応じて、前記関連づけられた所定の情報を前記記憶部から読み出して前記携帯型情報提示装置に送出する情報送出手段を有するものである。
【0031】
この第7の態様によれば、所定箇所に設置され識別情報が記録された記録媒体に携帯型情報提示装置を接近させた状態で、携帯型情報提示装置の情報読み取り手段により当該記録媒体から前記識別情報が読み取られ、当該読み取られた前記識別情報に関連づけられた所定の情報の要求がネットワークを介してサーバに送出され、当該要求に応じて前記サーバの情報送出手段からからネットワークを介して受けた前記関連づけられた所定の情報が、前記携帯型情報提示装置の前記情報提示手段によって、前記携帯型情報提示装置の前記記憶部から読み出されて提示される。
【0032】
したがって、前記第7の態様によれば、所望の正確な位置でその位置に応じた情報を提示することができ、しかも、当該位置において前記記録媒体を設置すればよいので、前記従来の記載板に比べて、当該位置での設置スペースが少なくて済む。
【0033】
また、前記第7の態様によれば、提示する所定の情報が前記記録媒体ではなく前記サーバの前記記憶部に記憶されているので、前記記憶部の記憶容量が大きければ、提示する所定の情報の量を増大させることができる。
【0034】
さらに、前記第7の態様によれば、前記記憶部に記憶されている所定の情報を変更することによって、記録媒体に記録されている情報を変更することなく、提示される所定の情報を変更することができる。
【0035】
第8の態様による情報提示システムは、前記第6又は第7の態様において、前記所定の情報は、前記携帯型情報提示装置を携帯した使用者が進行し得る少なくとも1つの方向及び当該方向の行先に関する情報を含むものである。
【0036】
この第8の態様によれば、前記第2の態様と同様の利点が得られる。
第9の態様による情報提示システムは、前記第8の態様において、前記進行し得る少なくとも1つの方向は、前記記録媒体の設置方向を基準とした方向であるものである。
【0037】
この第9の態様は、前記進行し得る少なくとも1つの方向を、前記記録媒体の設置方向を基準とした方向とした例を挙げたものである。もっとも、前記第8の態様では、前記進行し得る少なくとも1つの方向は、例えば、地磁気の情報等に基づいて特定される絶対的な方位(東西南北等の絶対的な方位)そのものでもよい。この場合、前記情報提示手段は、例えば電子コンパス等による絶対的な基準方位(例えば、北方向)も提示してもよい。
【0038】
前記第9の態様では、前記記録媒体に当該記録媒体の設置方向を記録しておき、前記情報読み取り手段が前記設置方向を読み取り、前記情報提示手段が前記設置方向も提示してもよい。この場合、前記携帯型情報提示装置の使用者は、前記進行し得る少なくとも1つの方向を理解し易くなる。
【0039】
第10の態様による情報提示システムは、前記第8又は第9の態様において、前記情報提示手段は、前記進行し得る少なくとも1つの方向を、前記記録媒体に対する前記携帯型情報提示装置の使用者の正対方向を水平面に投影した方向を基準として提示するものである。
【0040】
この第10の態様によれば、前記進行し得る少なくとも1つの方向が、前記記録媒体に対する前記携帯型情報提示装置の使用者の正対方向を水平面に投影した方向を基準として提示されるので、前記携帯型情報提示装置の使用者は、前記進行し得る少なくとも1つの方向を、直感的に理解し易い。前記第10の態様において、前記記録媒体に当該記録媒体に対する前記携帯型情報提示装置の使用者の正対方向又は当該正対方向を水平面に投影した方向を記録しておき、前記情報読み取り手段がその方向を記録媒体から読み取り、前記情報提示手段が、前記記録媒体に対する前記携帯型情報提示装置の使用者の正対方向を水平面に投影した方向も提示してもよい。この場合、前記携帯型情報提示装置の使用者は、前記進行し得る少なくとも1つの方向を、より直感的に理解し易くなる。
【0041】
第11の態様による情報提示システムは、前記第10の態様において、前記情報提示手段は、前記記録媒体に対する前記携帯型情報提示装置の使用者の正対方向を水平面に投影した方向を前方又は画面上方として、前記進行し得る少なくとも1つの方向を提示するものである。
【0042】
この第11の態様によれば、前記情報提示手段が、前記記録媒体に対する前記携帯型情報提示装置の使用者の正対方向を水平面に投影した方向を提示しなくても、前記携帯型情報提示装置の使用者は、前記進行し得る少なくとも1つの方向を、直感的に理解し易くなる。前記第11の態様において、前記情報提示手段が、前記記録媒体に対する前記携帯型情報提示装置の使用者の正対方向を水平面に投影した方向を提示してもよく、この場合には、前記携帯型情報提示装置の使用者は、前記進行し得る少なくとも1つの方向を、より一層直感的に理解し易くなる。
【0043】
第12の態様による情報提示システムは、前記第1、第6及び第7のいずれかの態様において、前記記録媒体は説明対象の付近に設置され、前記所定の情報は前記説明対象を説明する説明情報を含むものである。
【0044】
前記説明対象として、例えば、神社仏閣、史跡、建築物内の各部屋、文化財の各一点、美術館や博物館等の各展示品などを挙げることができる。
【0045】
前記第12の態様によれば、説明対象の付近で適切な説明情報を提示することができる。
【0046】
第13の態様による情報提示システムは、前記第1乃至第12のいずれかの態様において、前記所定の情報は、前記記録媒体が設置されている位置を含むものである。
【0047】
前記位置は、例えば、住所(番地等を含んでもよい。)で表したものでもよいし、緯度・経度で表したものでもよいし、○×○通りの何番目の交差点かを示すような符号で表したものでもよいし、○○駅や△□美術館前などの名称で表したものでもよく、位置の表現形式は何ら限定されない。
【0048】
この第13の態様によれば、前記記録媒体に携帯型情報提示装置を接近させた状態で、携帯型情報提示装置の情報読み取り手段により当該記録媒体から前記所定の情報又は前記所定の情報に関連づけられた識別情報が読み取られるので、読み取った記録媒体が設置されている位置は、当該携帯型情報提示装置の使用者の現在位置を正確に示すことになる。したがって、前記第13の態様によれば、当該携帯型情報提示装置の使用者の現在位置を提示することができる。
【0049】
第14の態様による情報提示システムは、前記第13の態様において、前記所定の情報が地図情報を含み、前記情報提示手段は、前記地図情報が示す地図上に前記位置を表した表示画面を提示するものである。
【0050】
この第14の態様によれば、地図上に現在位置を表した表示画面が提示されるので、使用者は現在位置を理解し易くなる。
【0051】
第15の態様による情報提示システムは、前記第14の態様において、前記地図情報は、駅構内の地図、空港内の地図、ショッピングモール内の地図、テーマパークの地図、その他の施設内の地図、地下街の地図、商店街の地図、観光地の地図及び山地の地図のうちの少なくとも1つの地図を示す情報であるものである。この第15の態様は、地図情報の例を挙げたものである。
【0052】
第16の態様による情報提示システムは、前記第1乃至第15のいずれかの態様において、前記所定の情報が広告を含むものである。
【0053】
この第16の態様によれば、広告も提示されるので、広告効果を高めることができる。
【0054】
第17の態様による情報提示システムは、前記第1乃至第16のいずれかの態様において、前記所定の情報は、同じ内容についての複数の言語による情報を含み、前記情報提示手段は、前記複数の言語のうち前記携帯型情報提示装置の使用者により選択された1つの言語による情報を提示するものである。
【0055】
この第17の態様によれば、使用言語の異なる使用者に対しても適切に情報を提示することができる。
【0056】
第18の態様による情報提示システムは、前記第1乃至第17のいずれかの態様において、前記記録媒体は、バーコード、QRコード(登録商標)、その他の二次元コード、カラーコード、3次元コード、イメージコード、RFIDタグ及びその他のICタグのうちの少なくとも1つを含むものである。この第18の態様は、記録媒体の具体例を挙げたものである。
【0057】
第19の態様による情報提示システムは、前記第1乃至第18のいずれかの態様において、ネットワークを介して前記携帯型情報提示装置と通信して前記携帯型情報提示装置から被収集情報を収集する情報収集用サーバを備え、前記携帯型情報提示装置は、前記情報読み取り手段が前記記録媒体から前記情報を読み取った場合に、前記記録媒体から前記情報を読み取ったことを示す情報を、前記被収集情報の少なくとも一部として、前記ネットワークを介した前記情報収集用サーバとの通信可能状態において、前記ネットワークを介して前記情報収集用サーバへ送信する被収集情報送信手段を有するものである。
【0058】
前記情報収集用サーバは、前記第6の態様におけるサーバと兼用してもよいし兼用しなくてもよい。
【0059】
この第19の態様によれば、前記記録媒体から前記情報を読み取ったことを示す情報が情報収集用サーバにより収集されるので、当該情報を多数集めて解析することによって、種々の傾向や事実等を知ることができる。
【0060】
第20の態様による情報提示システムは、前記第19の態様において、前記被収集情報は、前記情報読み取り手段が前記記録媒体から前記情報を読み取った時刻、前記携帯型情報提示装置の使用者の属性、前記使用者に関するその他の情報、及び、前記携帯型情報提示装置に関する情報のうちの、少なくとも一部を含むものである。
【0061】
この第20の態様によれば、より細かい解析が可能となり、種々の傾向や事実等をより知ることができる。
【0062】
第21の態様による情報提示システムは、前記第19又は第20の態様において、前記被収集情報送信手段は、前記携帯型情報提示装置の使用者の許可を得たことを条件として、前記被収集情報を前記情報収集用サーバへ送信するものである。
【0063】
この第21の態様によれば、前記携帯型情報提示装置の使用者の許可を得たことを条件とするので、プライバシー保護の観点から好ましい。
【0064】
第22の態様による携帯型情報提示装置は、所定箇所に設置され所定の情報が記録された記録媒体に、当該携帯型情報提示装置を接近させた状態で、前記記録媒体に記録されている前記所定の情報を読み取る情報読み取り手段と、前記情報読み取り手段により前記記録媒体から読み取られた前記所定の情報を提示する情報提示手段と、を備えたものである。
【0065】
第23の態様による携帯型情報提示装置は、前記第22の態様において、前記所定の情報は、前記携帯型情報提示装置を携帯した使用者が進行し得る少なくとも1つの方向及び当該方向の行先に関する情報を含むものである。
【0066】
第24の態様による携帯型情報提示装置は、前記第23の態様において、前記進行し得る少なくとも1つの方向は、前記記録媒体の設置方向を基準とした方向であるものである。
【0067】
第25の態様による携帯型情報提示装置は、前記第23又は第24の態様において、前記情報提示手段は、前記進行し得る少なくとも1つの方向を、前記記録媒体に対する前記携帯型情報提示装置の使用者の正対方向を水平面に投影した方向を基準として提示するものである。
【0068】
第26の態様による携帯型情報提示装置は、前記第25の態様において、前記情報提示手段は、前記記録媒体に対する前記携帯型情報提示装置の使用者の正対方向を水平面に投影した方向を前方又は画面上方として、前記進行し得る少なくとも1つの方向を提示するものである。
【0069】
第27の態様による携帯型情報提示装置は、所定箇所に設置され識別情報が記録された記録媒体に、当該携帯型情報提示装置を接近させた状態で、前記記録媒体に記録されている前記識別情報を読み取る情報読み取り手段と、前記識別情報に関連づけられた所定の情報を記憶する記憶部と、前記情報読み取り手段により前記記録媒体から読み取られた前記識別情報に関連づけられた所定の情報を、前記記憶部から読み出して提示する情報提示手段と、を備えたものである。
【0070】
第28の態様による携帯型情報提示装置は、所定箇所に設置され識別情報が記録された記録媒体に、当該携帯型情報提示装置を接近させた状態で、前記記録媒体に記録されている前記識別情報を読み取る情報読み取り手段と、前記情報読み取り手段により前記記録媒体から読み取られた前記識別情報に関連づけられた所定の情報の要求を、ネットワークを介して当該携帯型情報提示装置と通信するサーバであって前記識別情報に関連づけられた所定の情報を記憶する記憶部を有するサーバに、前記ネットワークを介して送出する要求手段と、前記サーバが前記要求に応じて前記記憶部から読み出して当該携帯型情報提示装置に送出した前記関連づけられた所定の情報を提示する情報提示手段と、を備えたものである。
【0071】
第29の態様による携帯型情報提示装置は、前記第27又は第28の態様において、前記所定の情報は、前記携帯型情報提示装置を携帯した使用者が進行し得る少なくとも1つの方向及び当該方向の行先に関する情報を含むものである。
【0072】
第30の態様による携帯型情報提示装置は、前記第29の態様において、前記進行し得る少なくとも1つの方向は、前記記録媒体の設置方向を基準とした方向であるものである。
【0073】
第31の態様による携帯型情報提示装置は、前記第29又は第30の態様において、前記情報提示手段は、前記進行し得る少なくとも1つの方向を、前記記録媒体に対する前記携帯型情報提示装置の使用者の正対方向を水平面に投影した方向を基準として提示するものである。
【0074】
第32の態様による携帯型情報提示装置は、前記第31の態様において、前記情報提示手段は、前記記録媒体に対する前記携帯型情報提示装置の使用者の正対方向を水平面に投影した方向を前方又は画面上方として、前記進行し得る少なくとも1つの方向を提示するものである。
【0075】
第33の態様による携帯型情報提示装置は、前記第22、第27及び第28のいずれかの態様において、前記記録媒体は説明対象の付近に設置され、前記所定の情報は前記説明対象を説明する説明情報を含むものである。
【0076】
第34の態様による携帯型情報提示装置は、前記第22乃至第23のいずれかの態様において、前記所定の情報は、前記記録媒体が設置されている位置を含むものである。
【0077】
第35の態様による携帯型情報提示装置は、前記第34の態様において、前記所定の情報が地図情報を含み、前記情報提示手段は、前記地図情報が示す地図上に前記位置を表した表示画面を提示するものである。
【0078】
第36の態様による携帯型情報提示装置は、前記第35の態様において、前記地図情報は、駅構内の地図、空港内の地図、ショッピングモール内の地図、テーマパークの地図、その他の施設内の地図、地下街の地図、商店街の地図、観光地の地図及び山地の地図のうちの少なくとも1つの地図を示す情報であるものである。
【0079】
第37の態様による携帯型情報提示装置は、前記第22乃至第36のいずれかの態様において、前記所定の情報が広告を含むものである。
【0080】
第38の態様による携帯型情報提示装置は、前記第22乃至第37のいずれかの態様において、前記所定の情報は、同じ内容についての複数の言語による情報を含み、前記情報提示手段は、前記複数の言語のうち当該携帯型情報提示装置の使用者により選択された1つの言語による情報を提示するものである。
【0081】
第39の態様による携帯型情報提示装置は、前記第22乃至第38のいずれかの態様において、前記記録媒体は、バーコード、QRコード(登録商標)、その他の二次元コード、カラーコード、3次元コード、イメージコード、RFIDタグ及びその他のICタグのうちの少なくとも1つを含むものである。
【0082】
第40の態様による携帯型情報提示装置は、前記第22乃至第39のいずれかの態様において、前記情報読み取り手段が前記記録媒体から前記情報を読み取った場合に、前記記録媒体から前記情報を読み取ったことを示す情報を、情報収集用サーバがネットワークを介して前記携帯型情報提示装置と通信して当該携帯型情報提示装置から収集する被収集情報の少なくとも一部として、前記情報収集用サーバとの前記ネットワークを介した通信可能状態において、前記ネットワークを介して前記情報収集用サーバへ送信する被収集情報送信手段を有するものである。
【0083】
第41の態様による携帯型情報提示装置は、前記第40の態様において、前記被収集情報は、前記情報読み取り手段が前記記録媒体から前記情報を読み取った時刻、当該携帯型情報提示装置の使用者の属性、前記使用者に関するその他の情報、及び、当該携帯型情報提示装置に関する情報のうちの、少なくとも一部を含むものである。
【0084】
第42の態様による携帯型情報提示装置は、前記第40又は第41の態様において、前記被収集情報送信手段は、当該携帯型情報提示装置の使用者の許可を得たことを条件として、前記被収集情報を前記情報収集用サーバへ送信するものである。
【0085】
前記第22乃至第42の態様による携帯型情報提示装置は、前記第1乃至第21の態様による情報提示システムにそれぞれ対応しており、前記第1乃至第21の態様とそれぞれ同様の利点が得られる。
【0086】
第43の態様によるプログラムは、携帯情報端末装置を構成するコンピュータ又はその他のコンピュータを、前記第22乃至第42のいずれかの態様による携帯型情報提示装置として機能させるためのプログラムである。
【0087】
第44の態様による記録媒体は、所定箇所に設置される記録媒体であって、前記所定箇所付近から歩行者が進行し得る少なくとも1つの方向及び当該方向の行先に関する情報が、読み出し可能に記録されたものである。
【0088】
第45の態様による記録媒体は、前記第44の態様において、前記進行し得る少なくとも1つの方向は、前記記録媒体の設置方向を基準とした方向であるものである。
【0089】
前記第44及び第45の態様による記録媒体は、前記第2及び第3の態様による情報提示システムにおいて用いられる記録媒体に相当している。
【0090】
第46の態様による記録媒体は、前記第44又は第45の態様において、当該記録媒体は、バーコード、QRコード(登録商標)、その他の二次元コード、カラーコード、3次元コード、イメージコード、RFIDタグ及びその他のICタグのうちの少なくとも1つを含むものである。この第46の態様は、記録媒体の具体例を挙げたものである。
【発明の効果】
【0091】
本発明によれば、所望の正確な位置でその位置に応じた情報を提示することができ、しかも当該位置での設置スペースが少なくて済む情報提示システム、前記情報提示システムにおいて用いられる携帯型情報提示装置及び記録媒体、並びに、コンピュータを前記携帯型情報提示装置として機能させるためのプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【
図1】本発明の第1の実施の形態による情報提示システムの概略構成を示すブロック図である。
【
図2】
図1中の二次元コードの設置状況、
図1中の携帯型情報提示装置の使用状況及び当該携帯型情報提示装置の使用者の進行し得る方向の例を模式的に示す図である。
【
図3】
図1中の二次元コードの設置状況の具体例を模式的に示す図である。
【
図4】
図1中の二次元コードの設置状況の他の具体例を模式的に示す図である。
【
図5】
図1中の携帯型情報提示装置の動作の一例を示す概略フローチャートである。
【
図6】
図1中の携帯型情報提示装置の二次元コード読み取り前の状態の表示画面の一例を模式的に示す図である。
【
図7】
図1中の携帯型情報提示装置の情報提示状態の表示画面の一例を模式的に示す図である。
【
図8】
図1中の携帯型情報提示装置の情報提示状態の表示画面の他の例を模式的に示す図である。
【
図9】
図1中の携帯型情報提示装置の情報提示状態の表示画面の更に他の例を模式的に示す図である。
【
図10】本発明の第2の実施の形態による情報提示システム中の携帯型情報提示装置の情報提示状態の表示画面の一例を模式的に示す図である。
【
図11】本発明の第3の実施の形態による情報提示システム中の携帯型情報提示装置の情報提示状態の表示画面の一例を模式的に示す図である。
【
図12】本発明の第4の実施の形態による情報提示システム中の携帯型情報提示装置の動作の一例を示す概略フローチャートである。
【
図13】本発明の第5の実施の形態による情報提示システム中の携帯型情報提示装置の動作の一例を示す概略フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0093】
以下、本発明による情報提示システム、携帯型情報提示装置、記録媒体及びプログラムについて、図面を参照して説明する。
【0094】
[第1の実施の形態]
【0095】
図1は、本発明の第1の実施の形態による情報提示システム1の概略構成を示すブロック図である。
【0096】
本実施の形態による情報提示システム1は、携帯型情報提示装置2と、所定箇所に設置され情報が記録された記録媒体としてのQRコード(登録商標)等の二次元コード3と、ネットワーク4を介して携帯型情報提示装置2と通信するサーバ5と、を備えている。ネットワーク4の種類は限定されず、ネットワーク4は、例えば、インターネットでもよいし、ローカルネットワークでもよい。
【0097】
本実施の形態では、二次元コード3には、当該二次元コード3に固有の識別情報が記録されている。本発明では、前記記録媒体として、二次元コード3に代えて、カラーコード、3次元コード、イメージコード、RFIDタグ及びその他のICタグなどを用いてもよい。RFIDタグとしては、バッテリを持たないパッシブ型のものを用いることが好ましい。
【0098】
図2は、
図1中の二次元コード3の設置状況、
図1中の携帯型情報提示装置2の使用状況及び当該携帯型情報提示装置2の使用者100の進行し得る方向の例を模式的に示す図である。
【0099】
図2に示す例では、二次元コード3は、ラベル等に印刷されて電柱101に貼り付けることにより設置されている。本実施の形態では、二次元コード3は、電柱101や通路や建物等の壁面などに、水平を向くように設置される。もっとも、二次元コード3は、使用者100の携帯型情報提示装置2がほぼ正対した形で二次元コード3を撮影できれば、二次元コード3の表示面が水平から仰俯角を持つ方向を向くように設置してもよい。
【0100】
本実施の形態では、携帯型情報提示装置2で二次元コード3からこれに記録されている情報を読み取る場合には、
図2に示すように、使用者100は、携帯型情報提示装置2を二次元コード3に正対させて、携帯型情報提示装置2の背面のカメラ18(
図2では図示せず、
図1を参照)で二次元コード3を撮影する。
【0101】
本実施の形態では、携帯型情報提示装置2は、二次元コード3から読み取った情報に基づいて使用者100が進行し得る方向等を、携帯型情報提示装置2の前面の表示部16(
図2では図示せず、
図1を参照)に表示する。本実施の形態では、使用者100が進行し得る方向は、
図2に示すように、二次元コード3に対する携帯型情報提示装置2の使用者100の正対方向を水平面に投影した方向を基準とした相対方向として記述される。前記正対方向は二次元コード3の設置方向に応じて定まるので、本実施の形態では、使用者100が進行し得る方向は、二次元コード3の設置方向を基準とした相対方向として記述されることになる。二次元コード3の設置方向の定義自体は、二次元コード3に対する携帯型情報提示装置2の使用者100の正対方向でもよいし、当該正対方向を水平面に投影した方向でもよい、当該正対方向に対して一方方向に90゜をなす方向にしてもよいが、これらに限らない。
【0102】
本実施の形態では、
図2に示すように、使用者100が進行し得る方向は、8方向に分類され、二次元コード3に対する携帯型情報提示装置2の使用者100の正対方向を水平面に投影した方向を前方とし、水平面内におけるその方向から45゜ずつの7つの方向を、右前方、右方向、右後方、後方、左後方、左方向、左前方としている。もっとも、これに限らず、例えば16方向などに分類してもよい。
【0103】
図3は、矢印X1方向及びその反対方向である矢印X2方向に延びる幹線道路111の一方の側の歩道の電柱101に、二次元コード3が設置された例を示している。この二次元コード3に対する携帯型情報提示装置2の使用者100の正対方向は、
図3に示すようになっている。この
図3に示す例では、使用者100が進行し得る矢印X1の方向及び矢印X2の方向は、先の記述に従って、それぞれ右方向及び左方向となる。
【0104】
図4は、幹線道路112とこれに直角に交差する幹線道路113との交差点付近の電柱101に、二次元コード3が設置された例を示している。幹線道路112は矢印XA方向及びその反対方向である矢印XC方向に延び、幹線道路113は矢印XB方向及びその反対方向である矢印XD方向に延びている。この二次元コード3に対する携帯型情報提示装置2の使用者100の正対方向は、
図4に示すようになっている。この
図4に示す例では、使用者100が進行し得る矢印XAの方向、矢印XBの方向、矢印XCの方向及び矢印XDの方向は、先の記述に従って、それぞれ後方、左方向、前方及び右方向となる。
図4において、[A]、[B]、[C]及び[D]は、それぞれ矢印XAの方向の行先、矢印XBの方向の行先、矢印XCの方向の行先及び矢印XDの方向の行先を、抽象的に示している。
【0105】
本実施の形態では、携帯型情報提示装置2は、
図1に示すように、CPU11と、ROM12と、RAM13と、フラッシュメモリ等の記憶装置14と、ネットワーク4との間で通信を行ってネットワーク4を介してサーバ5と通信を行う通信部15と、表示部16及び操作部17を兼用するタッチパネルと、背面に設けられたカメラ18と、スピーカ19と、計時機能(時計機能)を有し現在時刻情報を出力する計時部20と、これらを相互に接続するバス21とを備えている。
【0106】
また、本実施の形態では、サーバ5は、コンピュータで構成され、
図1に示すように、CPU31と、ROM32と、RAM33と、ハードディスクやSSD等の記憶装置34と、ネットワーク4と接続し携帯型情報提示装置2と通信するための通信部35とを備えている。記憶装置34には、所定のプログラムが予めインストールされており、CPU31が当該プログラムを読み込んで実行することによって、以下に説明する機能等が実現されるようになっている。
【0107】
本実施の形態では、サーバ5は、ネットワーク4を介して携帯型情報提示装置2から被収集情報を収集する情報収集用サーバとしても機能する。もっとも、本発明では、このような情報収集用サーバは、サーバ5と別個に設けてもよい。前記被収集情報については後述する。
【0108】
本実施の形態では、スマートフォンや携帯電話機やタブレットなどの携帯情報端末装置を構成するコンピュータに、サーバ5の記憶装置34からネットワーク4を介してダウンロードしたプログラム(アプリケーションソフトウェア)が記憶装置14に予めインストールされ、操作部17の所定の操作に応じてCPU11が当該プログラムを実行することによって、携帯型情報提示装置2としての以下に説明する機能等が実現されるようになっている。もっとも、本発明による携帯型情報提示装置は、携帯情報端末装置等を利用しない専用の装置として構成してもよい。
【0109】
本実施の形態では、携帯型情報提示装置2は、操作部17の所定の操作によって、前記被収集情報の携帯型情報提示装置2からサーバ5へ送信を許可するか否かを設定したりその設定の変更を行ったりすることができるようになっている。その設定状態は、記憶装置14に記憶されている。本実施の形態では、携帯型情報提示装置2は、前記被収集情報の携帯型情報提示装置2からサーバ5へ送信が許可されていることを条件として、その送信を行う。
【0110】
本実施の形態では、各二次元コード3に記録されている識別情報毎に、当該識別情報に関連づけられた所定の情報が携帯型情報提示装置2の記憶装置14に予め格納されている。本実施の形態では、このような各識別情報に関連づけられた各所定の情報は、サーバ5の記憶装置34に記憶されており、そのうち、携帯型情報提示装置2により要求される範囲(例えば、所望の区域や所望の施設や所望の観光地など)に設置されている二次元コード3に関する情報が、ダウンロードされて携帯型情報提示装置2の記憶装置14内に予め格納される。
【0111】
本実施の形態では、前記所定の情報として、当該識別情報の二次元コード3の位置、当該識別情報の二次元コード3の位置付近から携帯型情報提示装置2を携帯した使用者100が歩行により進行し得る少なくとも1つの方向及び当該方向の行先に関する情報、並びに、企業等の広告情報を含み、これらの同じ内容についてそれぞれ文字テキストと音声(文字テキストから音声合成する場合には音声は不要)の情報を含み、これらの同じ内容についてそれぞれ複数の言語(例えば、日本語、英語、中国語)による情報を含んでいる。なお、二次元コード3の位置(設置位置)は、例えば、住所(番地等を含んでもよい。)で表したものでもよいし、緯度・経度で表したものでもよいし、○×○通りの何番目の交差点かを示すような符号で表したものでもよいし、○○駅や△□美術館前などの名称で表したものでもよく、位置の表現形式は何ら限定されない。
【0112】
前記進行し得る少なくとも1つの方向は、当該識別情報の二次元コード3の位置付近から携帯型情報提示装置2を携帯した使用者100が歩行により進行し得る全ての方向であることが好ましく、通常は複数の方向とされる。本実施の形態では、前記進行し得る少なくとも1つの方向は、先の記述に従って、二次元コード3の設置方向を基準とした相対方向とされる。もっとも、本発明では、前記進行し得る少なくとも1つの方向は、例えば、地磁気の情報等に基づいて特定される絶対的な方位(東西南北等の絶対的な方位)そのものでもよい。
【0113】
前記当該方向の行先に関する情報は、行先のみでよいし、例えば当該行先までの距離を含んでもよい。
【0114】
なお、二次元コード3には、当該二次元コード3の設置方向(例えば、二次元コード3に対する携帯型情報提示装置2の使用者100の正対方向を水平面に投影した方向)を、例えば、地磁気の情報等に基づいて特定される絶対的な方位(東西南北等の絶対的な方位)で記録しておいてもよい。この場合、例えば、当該二次元コード3を設置する際に、当該二次元コード3から設置方向を読み出してその方向を確認してその方向に設置することが可能となる。
【0115】
図5は、
図1中の携帯型情報提示装置2の動作の一例を示す概略フローチャートである。
【0116】
携帯型情報提示装置2は、動作を開始すると、
図6に示すような表示画面を表示部に表示16させる。
図6は、
図1中の携帯型情報提示装置2の二次元コード3読み取り前の状態の表示画面の一例を示す図である。
図6に示す表示画面は、背面のカメラ18の視野の画像(図示せず)に、二次元コード3を内側に収めるべき枠を示すマーク51を重畳させたものである。使用者100は、携帯型情報提示装置2を所望の二次元コード3に接近させてマーク内に二次元コード3の像がほどよく収まった状態にして、使用者100が操作部17により読み取り開始を指令すると、CPU11は、カメラにより当該二次元コード3の画像を取得し、その画像をデーコードすることで、当該二次元コード3から当該二次元コード3の識別情報を読み取る(ステップS1)。
【0117】
次に、CPU11は、記憶装置14に記憶されている前記設定情報に基づいて、被収集情報の当該携帯型情報提示装置2からサーバ5への送信が許可されているか否かを判定する(ステップS2)。許可されていればステップS3へ移行する一方、許可されていなければステップS4へ移行する。
【0118】
ステップS3において、CPU11は、被収集情報をネットワーク4を介してサーバ5への送信を待機する送信待機状態とする。ステップS3の後、ステップS4へ移行する。本実施の形態では、前記被収集情報は、当該携帯型情報提示装置2が当該識別情報を読み取ったことを示す情報を含んでいる。前記被収集情報は、その読み取り時刻、当該携帯型情報提示装置2の使用者100の属性(例えば、性別、年齢、住居地域等)、前記使用者100に関するその他の情報、及び、当該携帯型情報提示装置2に関する情報(例えば、メーカ、機種など)のうちの、少なくとも一部を含んでもよい。なお、本実施の形態では、識別情報が読み取られたときに当該識別情報に関連して提示される前記所定の情報は、サーバ5には既知であるため、その所定の情報は前記被収集情報に含める必要はない。もっとも、情報収集用サーバがサーバ5とは別個に設けられる場合には、被収集情報に前記所定の情報を含めてもよい。
【0119】
図面には示していないが、ステップS3で送信待機状態とされた被収集情報であって未送信の被収集情報が存在する場合には、CPU11は、定期的に通信部15がネットワーク4に対して通信可能となってサーバ5とのネットワーク4を介した通信可能状態となったか否かを定期的にチェックして、通信可能状態となったら、未送信の被収集情報をサーバ5へ送信する。サーバ5は、携帯型情報提示装置2から送信された被収集情報を記憶装置34に格納し、種々のデータ解析に供する。
【0120】
ステップS4において、CPU11は、ステップS1で読み取られた識別情報に関連づけられた前記所定の情報を、前記記憶装置14から読み出す。
【0121】
その後、CPU11は、表示部16及び/又はスピーカ19を制御して、ステップS4で読み出した所定の情報を提示する(ステップS5)。
【0122】
例えば、ステップS1で
図3中の二次元コード3から識別情報を読み取った場合には、ステップS5において、CPU11は
図7に示す表示画面を表示部16に表示させる。
図7は、
図1中の携帯型情報提示装置2の情報提示状態の表示画面の一例を模式的に示す図である。
図7の場合、
図3中の矢印X1(右方向)の行先が「都立現代美術館」と「木場公園」であり、
図3中の矢印X2(左方向)の行先が「清澄庭園」と「清澄通り」であるものとし、当該二次元コード3の位置(設置位置)(すなわち、読み取った携帯型情報提示装置2の使用者100の現在地)が住所である「東京都江東区三好○-□-△」であるものとしている。
図7では省略しているが、
図7中の下部の領域R4には、前記所定の情報に含まれている広告が表示されている。なお、
図7に示す表示画面における背景部分には、カメラ18の視野の画像を表示してもよい。
【0123】
また、
図7に示す表示画面において、各国の国旗を表示した領域R1,R2,R3は、言語選択領域である。ただし、図面表記の便宜上、各国の国旗の表記は省略している。
図7は、日本語の領域R1が選択された状態(選択的に太線で囲まれた状態)を示しており、
図7中の各文字が日本語表記されている。CPU11は、英語の領域R2が押されると、その領域R2が選択的に太線で囲まれて、
図7中の各文字が英語表記となるように、表示部16を制御する。また、CPU11は、中国語の領域R3が押されると、その領域R3が選択的に太線で囲まれて、
図7中の各文字が中国語表記となるように、表示部16を制御する。
【0124】
さらに、
図7に示す表示画面において、丸い音声選択領域R5が押されて音声が選択され、更に右方向選択領域R6(及び/又は右方向の矢印の領域)が押されて右方向が選択されると、CPU11は、「右方向は都立美術館や木場公園です」という音声が発音されるように、スピーカ19を制御する。この音声は、各言語の選択領域R1,R2,R3の選択状態により定まる言語の音声とされる。また、
図7に示す表示画面において、丸い音声選択領域R5が押されて音声が選択され、更に左方向選択領域R7(及び/又は左方向の矢印の領域)が押されて左方向が選択されると、CPU11は、「左方向は清澄庭園や清澄通りです」という音声が発音されるように、スピーカ19を制御する。この音声は、各言語の選択領域R1,R2,R3の選択状態により定まる言語の音声とされる。
【0125】
また、例えば、ステップS1で駅構内の所定箇所に設置された二次元コード3から識別情報を読み取った場合には、ステップS5において、CPU11は
図8に示す表示画面を表示部16に表示させる。
図8は、
図1中の携帯型情報提示装置2の情報提示状態の表示画面の他の例を模式的に示す図である。
図8の場合、右方向の行先が「B2出口」を経由した「都立現代美術館」と「木場公園」であり、左方向の行先が「A3,B1出口」を経由した「清澄庭園」と「清澄通り」であるものとし、当該二次元コード3の位置(設置位置)が名称である「清澄白河駅(半蔵門線)」であるものとしている。
図8において、
図7中の領域と同一又は対応する領域には同一符号を付し、その重複する説明は省略する。
【0126】
また、例えば、ステップS1で
図4中の二次元コード3から識別情報を読み取った場合には、ステップS5において、CPU11は
図9に示す表示画面を表示部16に表示させる。
図9は、
図1中の携帯型情報提示装置2の情報提示状態の表示画面の更に他の例を模式的に示す図である。
図9の場合、
図4中の矢印XA(後方)の行先が「[A]」であり、
図4中の矢印XB(左方向)の行先が「[B]」であるものとし、
図4中の矢印XC(前方)の行先が「[C]」であり、
図4中の矢印XD(左方向)の行先が「[D]」であるものとし、当該二次元コード3の位置(設置位置)(すなわち、読み取った携帯型情報提示装置2の使用者100の現在地)が住所である「東京都江東区三好□-△-○」であるものとしている。
図9において、
図7中の領域と同一又は対応する領域には同一符号を付し、その重複する説明は省略する。
【0127】
なお、ステップS5で提示すべき情報量が多い場合には、例えば、スクロール表示や階層的な表示などを用いてもよい。
【0128】
図5中のステップS5の後、CPU11は、使用者が操作部17により終了操作を行ったか否かを判定する(ステップS6)。終了操作が行われていなければ、ステップS5へ戻り、終了操作が行われていれば、一連の動作を終了する。
【0129】
本実施の形態によれば、所定箇所に設置され識別情報が記録された二次元コード3に携帯型情報提示装置2を接近させた状態で、携帯型情報提示装置2の情報読み取り手段(ステップS4に相当)により当該二次元コード3から前記識別情報が読み取られ、当該読み取られた前記識別情報に関連づけられた所定の情報が、情報提示手段(ステップS4,S5に相当)によって、携帯型情報提示装置2の記憶装置14から読み出されて提示される。
【0130】
したがって、本実施の形態によれば、所望の正確な位置でその位置に応じた情報を提示することができ、しかも、当該位置において二次元コード3を設置すればよいので、前記従来の記載板に比べて、当該位置での設置スペースが少なくて済む。
【0131】
また、本実施の形態によれば、提示される前記所定の情報は、二次元コード3から読み取られる識別情報に関連づけられ携帯型情報提示装置2の記憶装置14から読み出されたものであって、少なくとも情報提示時にはネットワーク4を介してサーバ等から供給されるものではないため、少なくとも情報提示時にはネットワーク4を介した通信の可能・不能に拘わらずに、適切に情報を提示することができる。
【0132】
さらに、本実施の形態によれば、提示する所定の情報が前記記録媒体ではなく前記記憶部に記憶されているので、前記記憶部の記憶容量が大きければ、提示する所定の情報の量を増大させることができる。
【0133】
さらにまた、本実施の形態によれば、記憶装置14に記憶されている所定の情報を変更することによって、二次元コード3に記録されている情報を変更することなく、提示される所定の情報を変更することができる。
【0134】
また、本実施の形態によれば、携帯型情報提示装置2を携帯した使用者100が進行し得る方向とその行先とが提示されるので、道案内され、道に迷う可能性が少なくなる。また、使用者100が進行する方向や経路は使用者100が自身で決定することになるので、サーバ等が現在地と目的地とから自動的に経路を演算するような場合に比べて、サーバ等の演算負担がない上に、使用者が自由に散策を楽しんだりすることも可能となる。なお、本実施の形態では、必ずしも現在地を提示する必要はない。
【0135】
また、本実施の形態によれば、二次元コード3に携帯型情報提示装置2を接近させた状態で、携帯型情報提示装置2により当該二次元コード3から、前記所定の情報に関連づけられた識別情報が読み取られるので、読み取った二次元コード3が設置されている位置は、当該携帯型情報提示装置2の使用者100の現在位置を正確に示すことになる。したがって、本実施の形態によれば、当該携帯型情報提示装置2の使用者100の現在位置を提示することができる。本実施の形態では、進行し得る方向と行先のみならず、現在地(識別情報を読み取った二次元コード3の位置)も提示されるので、道に迷う可能性がより一層少なくなる。
【0136】
本実施の形態において、前述したように二次元コード3に当該二次元コード3の設置方向を記録しておいた場合には、ステップS1において当該二次元コード3から当該設置方向も読み取り、ステップS5で当該設置方向も提示してもよい。この場合、携帯型情報提示装置2の使用者100は、前記進行し得る少なくとも1つの方向を理解し易くなる。
【0137】
さらに、本実施の形態によれば、前記進行し得る少なくとも1つの方向が、二次元コード3に対する携帯型情報提示装置2の使用者100の正対方向を水平面に投影した方向を基準として提示されるので、携帯型情報提示装置2の使用者100は、前記進行し得る少なくとも1つの方向を、直感的に理解し易い。本実施の形態において、二次元コード3又は記憶装置14に当該二次元コード3に対する携帯型情報提示装置2の使用者100の正対方向又は当該正対方向を水平面に投影した方向を記録しておき、ステップS2でその方向を二次元コード3から読み取るかあるいはステップS4でその方向を記憶装置14から読み出し、ステップS5で二次元コード3に対する携帯型情報提示装置2の使用者100の正対方向を水平面に投影した方向も提示してもよい。この場合、携帯型情報提示装置2の使用者100は、前記進行し得る少なくとも1つの方向を、より直感的に理解し易くなる。
【0138】
さらにまた、本実施の形態によれば、
図7乃至
図9に示すように、ステップS5において、二次元コード3に対する携帯型情報提示装置2の使用者100の正対方向を水平面に投影した方向を前方又は画面上方として、前記進行し得る少なくとも1つの方向を提示している。したがって、本実施の形態によれば、ステップS5において、二次元コード3に対する携帯型情報提示装置2の使用者100の正対方向を水平面に投影した方向を提示しなくても、携帯型情報提示装置2の使用者100は、前記進行し得る少なくとも1つの方向を、直感的に理解し易くなる。本実施の形態においても、ステップS5において、二次元コード3に対する携帯型情報提示装置2の使用者100の正対方向を水平面に投影した方向を提示してもよく、この場合には、携帯型情報提示装置2の使用者は、前記進行し得る少なくとも1つの方向を、より一層直感的に理解し易くなる。
【0139】
また、本実施の形態によれば、携帯型情報提示装置2が二次元コード3から読み取ったことを少なくとも一部に含む前記被収集情報がサーバ5に収集されるので、当該情報を多数集めて解析することによって、種々の傾向や事実(例えば、通過人数の多い経路など)等を知ることができる。
【0140】
さらに、本実施の形態によれば、前記被収集情報の携帯型情報提示装置2からサーバ5への送信は、携帯型情報提示装置2の使用者100の許可を得たことを条件とするので、プライバシー保護の観点から好ましい。
【0141】
さらにまた、本実施の形態によれば、広告も提示されるので、広告効果を高めることができる。
【0142】
[第2の実施の形態]
【0143】
本発明の第2の実施の形態による情報提示システムは、前記第1の実施の形態による情報提示システム1を以下に説明するように改変したものである。
【0144】
本実施の形態では、携帯型情報提示装置2の記憶装置14に予め格納されている前記所定の情報は、当該二次元コード3の位置と、当該位置を含む地図を示す地図情報と、企業等の広告情報を含んでいる。なお、前記所定の情報には、当該位置の標高などを含んでもよく、ステップS5でそれらも提示してもよい。
【0145】
そして、本実施の形態では、ステップS5において、携帯型情報提示装置2のCPU11は、表示部16を制御して、ステップS4で読み出した所定情報(本実施の形態では、当該二次元コード3の位置(すなわち、使用者100の現在地)と前記地図情報)を提示する。このとき、CPU11は、前記地図情報が示す地図上に当該二次元コード3の位置(すなわち、使用者100の現在地)を表した表示画面を、表示部16に表示させる。本実施の形態では、CPU11は、広告も表示させる。
【0146】
図10は、その表示画面の一例、すなわち、本発明の第2の実施の形態による情報提示システム中の携帯型情報提示装置2の情報提示状態の表示画面の一例を模式的に示す図である。
【0147】
図10に示す例では、二次元コード3は山地の木などに設置され、前記地図は二次元コード3の位置を含む山地の地図となっている。
図10では省略しているが、
図10の下部の領域R4には、前記所定の情報に含まれている広告が表示されている。
【0148】
本実施の形態における地図情報は、山地の地図に限らず、駅構内の地図、空港内の地図、ショッピングモール内の地図、テーマパークの地図、その他の施設内の地図、地下街の地図、商店街の地図、観光地の地図及び山地の地図のうちの少なくとも1つの地図を示す情報であってもよい。
【0149】
本実施の形態によれば、地図上に現在位置を表した表示画面が提示されるので、使用者100は現在位置を理解し易くなる。
【0150】
[第3の実施の形態]
【0151】
本発明の第3の実施の形態による情報提示システムは、前記第1の実施の形態による情報提示システム1を以下に説明するように改変したものである。
【0152】
本実施の形態では、二次元コード3は、説明対象の付近に設置されている。
【0153】
また、本実施の形態では、携帯型情報提示装置2の記憶装置14に予め格納されている前記所定の情報は、当該識別情報の二次元コード3の付近の説明対象を説明する説明情報、及び、企業等の広告情報を含み、これらの同じ内容についてそれぞれ文字テキストと音声(文字テキストから音声合成する場合には音声は不要)の情報を含み、これらの同じ内容についてそれぞれ複数の言語(例えば、日本語、英語、中国語)による情報を含んでいる。
【0154】
そして、本実施の形態では、ステップS5において、携帯型情報提示装置2のCPU11は、表示部16を制御して、ステップS4で読み出した所定情報(説明情報と広告)を提示する。
【0155】
例えば、ステップS4で説明対象としての伏見稲荷の付近に設置された二次元コード3から識別情報を読み取った場合には、ステップS5において、CPU11は
図11に示す表示画面を表示部16に表示させる。
図11は、本発明の第3の実施の形態による情報提示システム中の携帯型情報提示装置2の情報提示状態の表示画面の一例を模式的に示す図である。
図11の場合、領域R11において「私たちにとっても、・・・親しまれています。その総本宮が伏見稲荷大社です。」という説明文が表示されている。
図11では省略しているが、
図11中の下部の領域R4には、前記所定の情報に含まれている広告が表示されている。
【0156】
また、
図11に示す表示画面において、各国の国旗を表示した領域R1,R2,R3は、言語選択領域である。ただし、図面表記の便宜上、各国の国旗の表記は省略している。
図11は、日本語の領域R1が選択された状態(選択的に太線で囲まれた状態)を示しており、
図11中の領域R1の各文字が日本語表記されている。CPU11は、英語の領域R2が押されると、その領域R2が選択的に太線で囲まれて、
図11中の領域R11の各文字が英語表記となるように、表示部16を制御する。また、CPU11は、中国語の領域R3が押されると、その領域R3が選択的に太線で囲まれて、
図11中の領域R11の各文字が中国語表記となるように、表示部16を制御する。
【0157】
さらに、
図11に示す表示画面において、丸い音声選択領域R5が押されて音声が選択されると、CPU11は、「私たちにとっても、・・・親しまれています。その総本宮が伏見稲荷大社です。」という音声が発音されるように、スピーカ19を制御する。この音声は、各言語の選択領域R1,R2,R3の選択状態により定まる言語の音声とされる。
【0158】
本実施の形態によれば、説明対象の付近で適切な説明情報を提示することができる。
【0159】
なお、前記説明対象は、伏見稲荷大社のような神社仏閣のみならず、例えば、史跡、建築物内の各部屋、文化財の各一点、美術館や博物館等の各展示品などでもよい。
【0160】
[第4の実施の形態]
【0161】
本発明の第4の実施の形態による情報提示システムは、前記第1の実施の形態による情報提示システム1を以下に説明するように改変したものである。
【0162】
前記第1の実施の形態では、各二次元コード3に記録されている識別情報毎に、当該識別情報に関連づけられた前記所定の情報が携帯型情報提示装置2の記憶装置14に予め格納されているのに対し、本実施の形態では、前記所定の情報は、携帯型情報提示装置2の記憶装置14には格納されておらずに、サーバ5の記憶装置34に格納されており、前記所定の情報は、携帯型情報提示装置2の要求に応じてサーバ5からネットワーク4を介して携帯型情報提示装置2に供給される。したがって、本実施の形態では、携帯型情報提示装置2とサーバ5とは、情報提示時においてもネットワーク4を介して通信可能であることを前提としている。近年は、地下街や施設内等であってもWi-Fi等によってネットワーク4を介した通信は可能であることが多い。
【0163】
これに伴い、本実施の形態では、携帯型情報提示装置2は、
図12に示すように動作する。
図12は、本発明の第4の実施の形態による情報提示システム中の携帯型情報提示装置2の動作の一例を示す概略フローチャートである。
【0164】
本実施の形態では、携帯型情報提示装置2は、動作を開始すると、
図5中のステップS1と同じく、当該二次元コード3から当該二次元コード3の識別情報を読み取る(ステップS11)。
【0165】
次に、携帯型情報提示装置2のCPU11は、記憶装置14に記憶されている前記設定情報に基づいて、被収集情報の当該携帯型情報提示装置2からサーバ5への送信が許可されているか否かを判定する(ステップS12)。許可されていればステップS13へ移行する一方、許可されていなければステップS14へ移行する。
【0166】
ステップS13において、CPU11は、通信部15によって、前記被収集情報をネットワーク4を介してサーバ5へ送信する。サーバ5は、携帯型情報提示装置2から送信された被収集情報を記憶装置34に格納し、種々のデータ解析に供する。
【0167】
ステップS14において、CPU11は、ステップS1で読み取られた識別情報に関連づけられた前記所定の情報の要求を、通信部15によって、ネットワーク4を介してサーバ5に送出する。サーバ5のCPU31は、この要求に応じて、ステップS1で読み取られた識別情報に関連づけられた前記所定の情報を、記憶装置34から読み出して、通信部35によって、ネットワーク4を介して当該携帯型情報提示装置2へ送出する。
【0168】
ステップS14の後に、CPU11は、ステップS14の要求に応じて、サーバ5から、ステップS1で読み取られた識別情報に関連づけられた前記所定の情報を受領したか否かを判定し、受領していなければ受領するまで待ち、受領すると、ステップS16へ移行する。
【0169】
ステップS16において、CPU11は、
図5中のステップS5と同様に、表示部16及び/又はスピーカ19を制御して、受領した情報(ステップS1で読み取られた識別情報に関連づけられた前記所定の情報)を提示する。
【0170】
その後、CPU11は、使用者が操作部17により終了操作を行ったか否かを判定する(ステップS17)。終了操作が行われていなければ、ステップS16へ戻り、終了操作が行われていれば、一連の動作を終了する。
【0171】
本実施の形態によっても、前記第1の実施の形態と同様の利点が得られる。
【0172】
前記第1の実施の形態を改変して前記第2の実施の形態を得たのと同様の改変を、本実施の形態に対して適用してもよい。ただし、山地においては、携帯型情報提示装置2の通信部15がネットワーク4に対して通信不能であることが多いので、その適用は現実的ではない。しかしながら、前記第2の実施の形態における地図情報が、駅構内の地図、空港内の地図、ショッピングモール内の地図、テーマパークの地図、その他の施設内の地図、地下街の地図、商店街の地図及び観光地の地図であるような場合には、携帯型情報提示装置2の通信部15がネットワーク4に対して通信可能であることが多いので、その適用は現実的である。
【0173】
また、前記第1の実施の形態を改変して前記第3の実施の形態を得たのと同様の改変を、本実施の形態に対して適用してもよい。
【0174】
[第5の実施の形態]
【0175】
本発明の第5の実施の形態による情報提示システムは、前記第1の実施の形態による情報提示システム1を以下に説明するように改変したものである。
【0176】
前記第1の実施の形態では、二次元コード3には、識別情報が記録されているものの前記所定の情報は記録されておらず、各二次元コード3に記録されている識別情報毎に、当該識別情報に関連づけられた前記所定の情報が携帯型情報提示装置2の記憶装置14に予め格納されているのに対し、本実施の形態では、前記所定の情報は、携帯型情報提示装置2の記憶装置14には格納されておらずに、二次元コード3に記録されており、携帯型情報提示装置2によって二次元コード3から読み取られる。本実施の形態では、二次元コード3の管理を容易にするためと前記被収集情報をサーバ5へ送信するのに用いるために、二次元コード3には識別情報も記録している。もっとも、前記被収集情報をサーバ5へ送信しない場合は、二次元コード3には識別情報を必ずしも記録しておく必要はない。
【0177】
これに伴い、本実施の形態では、携帯型情報提示装置2は、
図13に示すように動作する。
図13は、本発明の第5の実施の形態による情報提示システム中の携帯型情報提示装置2の動作の一例を示す概略フローチャートである。
【0178】
本実施の形態では、携帯型情報提示装置2は、動作を開始すると、
図5中のステップS1と同様にして、当該二次元コード3から当該二次元コード3の識別情報及び前記所定の情報を読み取る(ステップS21)。
【0179】
次に、携帯型情報提示装置2のCPU11は、記憶装置14に記憶されている前記設定情報に基づいて、被収集情報の当該携帯型情報提示装置2からサーバ5への送信が許可されているか否かを判定する(ステップS22)。許可されていればステップS23へ移行する一方、許可されていなければステップS24へ移行する。
【0180】
ステップS23において、CPU11は、前記被収集情報をネットワーク4を介してサーバ5への送信を待機する送信待機状態とする。ステップS23の後、ステップS24へ移行する。
【0181】
図面には示していないが、ステップS23で送信待機状態とされた被収集情報であって未送信の被収集情報が存在する場合には、CPU11は、定期的に通信部15がネットワーク4に対して通信可能となってサーバ5とのネットワーク4を介した通信可能状態となったか否かを定期的にチェックして、通信可能状態となったら、未送信の被収集情報をサーバ5へ送信する。サーバ5は、携帯型情報提示装置2から送信された被収集情報を記憶装置34に格納し、種々のデータ解析に供する。
【0182】
ステップS24において、CPU11は、
図5中のステップS5と同様に、ステップS21で読み取られた前記所定の情報を、表示部16及び/又はスピーカ19を制御して、受領した情報(ステップS1で読み取られた識別情報に関連づけられた前記所定の情報)を提示する。
【0183】
その後、CPU11は、使用者が操作部17により終了操作を行ったか否かを判定する(ステップS25)。終了操作が行われていなければ、ステップS24へ戻り、終了操作が行われていれば、一連の動作を終了する。
【0184】
本実施の形態によっても、前記第1の実施の形態と同様の利点が得られる。
【0185】
前記第1の実施の形態を改変して前記第2及び第3の実施の形態を得たのと同様の改変を、本実施の形態に対して適用してもよい。
【0186】
以上、本発明の各実施の形態及びその変形例について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0187】
1 情報提示システム
2 携帯型情報提示装置
3 二次元コード(記録媒体)
4 ネットワーク