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特許7681919せん断破砕機用の破砕刃及びその補修方法
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  • 特許-せん断破砕機用の破砕刃及びその補修方法 図1
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  • 特許-せん断破砕機用の破砕刃及びその補修方法 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-05-15
(45)【発行日】2025-05-23
(54)【発明の名称】せん断破砕機用の破砕刃及びその補修方法
(51)【国際特許分類】
   B02C 18/18 20060101AFI20250516BHJP
   B02C 18/14 20060101ALI20250516BHJP
   B23P 6/00 20060101ALN20250516BHJP
   B23P 15/40 20060101ALN20250516BHJP
【FI】
B02C18/18 B
B02C18/14 B
B23P6/00 Z
B23P15/40 Z
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2023196341
(22)【出願日】2023-11-20
【審査請求日】2023-11-20
(73)【特許権者】
【識別番号】518461355
【氏名又は名称】株式会社ナミテック
(74)【代理人】
【識別番号】100107375
【弁理士】
【氏名又は名称】武田 明広
(72)【発明者】
【氏名】藤森 哲雄
(72)【発明者】
【氏名】並松 和幸
【審査官】渡邉 洋
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-066226(JP,A)
【文献】特開2011-098314(JP,A)
【文献】特開2012-196610(JP,A)
【文献】特開2022-070629(JP,A)
【文献】特開平11-165090(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2021/0346893(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B02C18/00-18/38
B23P 6/00
B23P15/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周部にフック状の刃先部が形成され、中心部に回転軸の挿通孔が形成され、側面に硬装が施されたせん断破砕機用の破砕刃において、
外周面及び側面に、硬装材を肉盛溶接して形成した複数の肉盛硬装部が、周方向へ間隔を置いて配置され
側面に、硬装材を肉盛溶接して形成した複数のC字状肉盛硬装部、及び/又は、三日月状肉盛硬装部が配置され、
C字状肉盛硬装部、及び、三日月状肉盛硬装部は、曲率中心が、回転方向の前方側となる向きで湾曲して延在し、かつ、半径方向外側の端部が、半径方向内側の端部よりも、回転方向の前方に位置するように形成されていることを特徴とする破砕刃。
【請求項2】
外周面に、硬装材を半球状、円錐状、又は、円錐台形状に肉盛溶接して形成した複数のスポット肉盛硬装部が配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の破砕刃。
【請求項3】
スポット肉盛硬装部は、直径が破砕刃の厚さ寸法の1/2~2/3に設定され、配置間隔が5~30mmに設定されていることを特徴とする、請求項2に記載の破砕刃。
【請求項4】
外周部にフック状の刃先部が形成され、中心部に回転軸の挿通孔が形成され、側面に硬装が施されたせん断破砕機用の破砕刃の外周面又は側面の摩耗が進行した場合に、
摩耗が進行した面に、硬装材を肉盛溶接することにより、複数の肉盛硬装部を周方向へ間隔を置いて形成する破砕刃の補修方法であって、
摩耗が進行した側面において、硬装材を肉盛溶接することにより、複数のC字状肉盛硬装部、及び/又は、三日月状肉盛硬装部を、曲率中心が、回転方向の前方側となる向きで湾曲して延在し、かつ、半径方向外側の端部が、半径方向内側の端部よりも、回転方向の前方に位置するように形成することを特徴とする破砕刃の補修方法。
【請求項5】
摩耗が進行した外周面において、硬装材を半球状、円錐状、又は、円錐台形状に肉盛溶接することにより、複数のスポット肉盛硬装部を形成することを特徴とする、請求項に記載の破砕刃の補修方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、廃棄物等をせん断破砕するために用いられるせん断破砕機に使用される破砕刃、及び、その補修(再生)方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、廃タイヤや廃プラスチック等を切断破砕する手段として、例えば図3に示すような破砕ユニット10が組み込まれたせん断破砕機が使用されている。この破砕ユニット10は、多数枚の円盤状の破砕刃13(13A,13B)、スペーサー14、及び、六角形断面を有する二本の平行な回転軸15A,15Bによって構成され、回転軸15A,15B(及び破砕刃13等)をそれぞれ反対方向へ回転させることにより、被削物を、回転軸15A,15Bの上方位置で挟み込み、回転軸15A,15Bの間の領域に巻き込んで、せん断破砕できるように構成されている。
【0003】
図3の左側に示すように、破砕刃13の外周部には、フック状の刃先部32が形成され、中心部には、回転軸15A,15Bを挿通させるための六角形の挿通孔33が形成されている。スペーサー14は、直径が破砕刃13よりも小さく、厚さ寸法は、破砕刃13よりも僅かに大きく設定されており、破砕刃13と同様の挿通孔が中心部に形成されている。
【0004】
この破砕ユニット10においては、破砕刃13とスペーサー14が、各回転軸15A,15B周りにおいて交互に配置されており、スペーサー14の厚さ寸法分の間隔をおいて破砕刃13が回転軸15A,15B上にそれぞれ保持される構成となっている。また、回転軸15A側の破砕刃13Aと、回転軸15B側の破砕刃13Bとは、逆向き(より詳細には、回転軸15A,15Bの上方側において刃先が対向する向き)に配置されている。
【0005】
回転軸15A側の破砕刃13Aと回転軸15B側の破砕刃13Bは、千鳥状に配列され、外周部同士が僅かな間隔をおいて互い違いに噛み合うように構成されている。つまり、一方の回転軸15Aにおいて隣り合う二つの破砕刃13Aの外周部(刃先部32を含む)の間のスペース(スペーサー14の外側のスペース)に、他方の回転軸15Bの破砕刃13Bの外周部(刃先部32を含む)が進入し、同様に、回転軸15Bにおいて隣り合う二つの破砕刃13Bの外周部の間のスペースに、回転軸15Aの破砕刃13Aの外周部が進入した状態となるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2023-047816号公報
【文献】特開2020-110750号公報
【文献】特開2020-104040号公報
【文献】特開平11-165090号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図3に示すような破砕ユニット10において使用される破砕刃13は、耐摩耗性の向上を目的として、側面34(挿通孔33に挿通される回転軸15の中心軸線と直交する面)に硬装(母材表面に硬装材(母材よりも高い硬度を有する合金等)を溶接又は溶射する処理)が施されている。
【0008】
但し、従来の一般的な破砕刃13においては、硬装は、側面34のみを対象として施工されているため、破砕刃13の継続的な使用によって外周面35(刃先部32を含む)の摩耗が進行すると、側面34の硬装材に微細割れが発生し、容易に剥離する現象が多発している。
【0009】
このような問題を回避するために、破砕刃13の外周面35の摩耗が相当程度進行した時点で(或いは、摩耗が進行する前に)、図4に示すように、外周面35に、破砕刃13の厚さよりも小さい寸法幅で硬装材を帯状に肉盛りして、肉盛硬装部36を形成することが行われている。
【0010】
しかしこの場合、被削物の破片等が、破砕刃13と、これに対向するスペーサー14との隙間に挟まってしまうという現象が生じ易くなり、破片が挟まった状態で破砕刃13及びスペーサー14を回転させると、破砕刃13及びスペーサー14の外周面に対して破片が摺動接触することになり、破砕刃13等の摩耗が進行してしまうという問題がある。
【0011】
また、図4に示すように破砕刃13の厚さよりも小さい寸法幅で硬装材を肉盛りするのではなく、破砕刃13の厚さと同一の寸法幅で、即ち、外周面35の全面を覆うように硬装材を肉盛りした場合(図示せず)、側面34に予め施工されている硬装材に割れが発生し、剥離現象が生じてしまうという問題がある。
【0012】
本発明は、このような従来技術における課題を解決しようとするものであって、外周面や側面の摩耗を抑制することにより、側面の硬装材の割れや剥離を効果的に回避することができ、また、隙間に進入した被削物の破片を確実に捕捉して、回転軸の下方側へ速やかに排出することができる、せん断破砕機用の破砕刃及びその補修(再生)方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に係る破砕刃は、外周部にフック状の刃先部が形成され、中心部に回転軸の挿通孔が形成され、側面に硬装が施されたせん断破砕機用の破砕刃において、外周面及び/又は側面に、硬装材を肉盛溶接して形成した複数の肉盛硬装部が、周方向へ間隔を置いて配置されていることを特徴としている。
【0014】
尚、外周面には、硬装材を半球状、円錐状、又は、円錐台形状に肉盛溶接して形成した複数のスポット肉盛硬装部を配置することが好ましく、側面には、硬装材を肉盛溶接して形成したC字状肉盛硬装部、及び/又は、三日月状肉盛硬装部を配置することが好ましい。
【0015】
スポット肉盛硬装部は、直径が破砕刃の厚さ寸法の1/2~2/3に設定され、配置間隔が5~30mmに設定されていることが好ましく、C字状肉盛硬装部、及び、三日月状肉盛硬装部は、曲率中心が、回転方向の前方側となる向きで湾曲して延在し、かつ、半径方向外側の端部が、半径方向内側の端部よりも、回転方向の前方に位置するように形成されていることが好ましい。
【0016】
本発明に係る破砕刃の補修方法は、外周部にフック状の刃先部が形成され、中心部に回転軸の挿通孔が形成され、側面に硬装が施されたせん断破砕機用の破砕刃の外周面又は側面の摩耗が進行した場合に、摩耗が進行した面に、硬装材を肉盛溶接することにより、複数の肉盛硬装部を周方向へ間隔を置いて形成することを特徴としている。
【0017】
尚、摩耗が進行した外周面においては、硬装材を半球状、円錐状、又は、円錐台形状に肉盛溶接することにより、複数のスポット肉盛硬装部を形成することが好ましく、また、摩耗が進行した側面においては、硬装材を肉盛溶接することにより、C字状肉盛硬装部、及び/又は、三日月状肉盛硬装部を形成することが好ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る破砕刃は、外周面に形成されている多数のスポット肉盛硬装部により、外周面の摩耗を効果的に抑制することができ、その結果、側面の硬装材の微細割れや剥離の発生を好適に回避することができる。また、側面にC字状又は三日月状の肉盛硬装部を形成した場合には、全面を硬装材によって被覆した場合と同様に、側面の耐摩耗性を向上させることができる。更に、外周面のスポット肉盛硬装部、及び/又は、側面のC字状又は三日月状の肉盛硬装部により、破砕刃とスペーサーとの隙間に進入した被削物の破片を確実に捕捉して、回転軸の下方側へ速やかに排出することができ、その結果、破片と破砕刃の摺動接触に起因する破砕刃の摩耗を好適に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1(1)は、本発明の第一実施形態に係る破砕刃1の側面図、図1(2)は、図1(1)に示すX-X線による破砕刃1の断面図である。
図2図2は、本発明の第二実施形態に係る破砕刃1の側面図である。
図3図3は、従来の一般的な破砕ユニット10の構造を示す斜視図である。
図4図4は、外周面35に帯状の肉盛硬装部36を形成した破砕刃13(従来技術)の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明は、せん断破砕機用の「破砕刃」として実施することができるほか、「破砕刃の補修方法」として実施することができる。以下、添付図面に沿って本発明の実施形態について説明する。
【0021】
図1は、本発明の第一実施形態に係る破砕刃1の側面図及び断面図である。図示されているように、この破砕刃1は、図3及び図4に示す従来の破砕刃13と同様に、外周部にフック状の刃先部2が形成され、中心部には、回転軸を挿通させるための六角形の挿通孔3が形成されている。また、側面4には、耐摩耗性の向上を目的として、硬装が施されている(母材よりも高い硬度を有する硬装材7が溶接されている)。
【0022】
そして、この破砕刃1は、硬装材を半球状に肉盛溶接して形成した肉盛硬装部6A(スポット肉盛硬装部)が、外周面35に配置されている。尚、図4に示す従来の破砕刃13の外周面35に形成されている肉盛硬装部36は、外周面35のほぼ全周にわたって(刃先部32の先端部分及び段差部分を除いて)連続する帯状に形成されているが、本実施形態の肉盛硬装部6Aは、それぞれ半球状に形成され、周方向(回転方向)へ間隔を置いて多数配置されている。
【0023】
各肉盛硬装部6Aは、破砕刃1の厚さ寸法の1/2~2/3の直径を有し、また、外周面5の全周にわたって5~30mmの間隔を置いて、外周面5の幅方向中央に配置されている。各肉盛硬装部6Aの高さ(外周面5からの突出量)は、対向するスペーサーと接触しない寸法となっている。
【0024】
本実施形態に係る破砕刃1は、外周面5に形成されている多数の肉盛硬装部6Aにより、外周面5の摩耗を効果的に抑制することができる。上述した通り、外周面5の摩耗が進行すると、側面4の硬装材7において微細割れが発生し、剥離に至ることが多いが、本実施形態の破砕刃1は、外周面5の摩耗を抑制できるため、側面4の硬装材7の微細割れや剥離の発生を好適に回避することができる。
【0025】
また、図4に示すように、肉盛硬装部36を、外周面35のほぼ全周にわたって連続する帯状に形成した場合には、被削物の破片等が、破砕刃とスペーサーとの隙間に挟まって停滞し、挟まった破片と破砕刃の摺動接触により、破砕刃の摩耗が進行してしまうという問題があったが、本実施形態の破砕刃1は、半球状の肉盛硬装部6Aが外周面5の周方向へ間隔を置いて多数配置されているため、破砕刃1とスペーサーとの隙間に進入した破片を確実に捕捉して、回転軸の下方側へ速やかに排出することができ、その結果、破片と破砕刃の摺動接触に起因する破砕刃の摩耗を好適に抑制することができる。
【0026】
更に、半球状の肉盛硬装部6Aは、長時間の累積使用によって少しずつ摩耗して、次第に突出量が減少していくことになるが、外周面5の全体を覆う平面的な硬装と比較して、その摩耗の程度を目視によって簡単に把握することができる。従って、適切なタイミングで(ある程度摩耗が進行した時点で)、破砕刃1を回転軸から取り外し、再度硬装材を半球状に肉盛溶接することにより、肉盛硬装部6Aを摩耗前の状態に再生することができ、長期間にわたって所定の品質を維持することができる。
【0027】
尚、本実施形態においては、肉盛硬装部6Aは半球状に形成されているが、円錐状、又は、円錐台形状に形成することもできる。また、本発明に係る破砕刃1の肉盛硬装部6Aは、平面輪郭形状が真円のものには限定されず、楕円形状のものも含む。また、図1に示すような肉盛硬装部6Aは、破砕刃1の製造時に形成することができるほか、破砕刃1の外周面5の摩耗が進行した時点で形成することもできる(破砕刃の補修方法)。
【0028】
図2は、本発明の第二実施形態に係る破砕刃1の側面図である。図示されているように、この破砕刃1においては、側面4の半径方向外側部4a(軸方向に隣接するスペーサーの外周部の位置Rよりも半径方向外側の部位)に、硬装材を肉盛溶接して形成したC字状の肉盛硬装部6B、及び、三日月状の肉盛硬装部6Cが、周方向へ間隔を置いて複数配置されている。
【0029】
これらの肉盛硬装部6B,6Cは、幅寸法が2~10mmであり、曲率中心が、破砕刃1の回転方向(図2において時計回り方向)の前方側となる向きでC字状又は三日月状に湾曲して延在し、かつ、半径方向外側の端部61が、半径方向内側の端部62よりも、破砕刃1の回転方向の前方に位置するように形成されている。肉盛硬装部6B,6Cの高さ(側面4からの突出量)は、対向する破砕刃の側面と接触しない寸法となっている。
【0030】
尚、C字状の肉盛硬装部6Bは、刃先部2の近傍の半径拡大部(他の部位よりも半径方向外側へ突出した部分)に配置されており、端部61,62は、非鋭角で、他の部分(中間部63等)と同程度の幅寸法を有している。一方、三日月状の肉盛硬装部6Cは、肉盛硬装部6Bの後方側(破砕刃1の回転方向の後方側)に所定の間隔を置いた位置に配置されており、両端部が鋭角に形成されている。
【0031】
本実施形態の破砕刃1は、C字状の肉盛硬装部6B、及び、三日月状の肉盛硬装部6Cが側面4(半径方向外側部4a)において、周方向へ間隔を置いて複数配置されているため、この破砕刃1と、スペーサーを挟んで軸方向へ隣接する他の破砕刃との間の領域に進入した破片を確実に捕捉して、回転軸の下方側へ速やかに排出することができ、その結果、破片と破砕刃の摺動接触に起因する破砕刃の摩耗を好適に抑制することができる。
【0032】
図2に示すようなC字状の肉盛硬装部6B、及び、三日月状の肉盛硬装部6Cは、破砕刃1の側面4に施されている硬装材7(図1(2)参照)の摩耗が進行した時点で形成することが有効である(破砕刃の補修方法)。側面4の硬装材7の摩耗が進行した場合に、側面4の全面を対象として再度硬装を施す(硬装材7を溶接する)作業工程と比較して、側面4の全面よりも面積が小さい肉盛硬装部6B,6Cを、摩耗した硬装材7の表面(又は母材の表面)に対して凸状に肉盛り溶接する作業工程の方が容易であり、所要時間も短く、コストも安価である。そして、側面4に肉盛硬装部6B,6Cを形成することにより、全面を硬装材7によって被覆した場合と同様に、側面4の耐摩耗性を向上させることができる。
【0033】
尚、図2には、破砕刃1の一方側の側面4に、C字状の肉盛硬装部6B、及び、三日月状の肉盛硬装部6Cが形成された状態が示されているが、反対側の側面においても、C字状の肉盛硬装部6B等が同様の条件で形成されている。また、図2においては、半球状の肉盛硬装部6A、C字状の肉盛硬装部6B、及び、三日月状の肉盛硬装部6Cが形成された破砕刃1が示されているが、これらのうち、いずれか一種類或いは二種類のみを形成した破砕刃1として構成することもできる。
【符号の説明】
【0034】
1:破砕刃、
2:刃先部、
3:挿通孔、
4:側面、
4a:半径方向外側部、
5:外周面、
6A,6B,6C:肉盛硬装部、
7:硬装材、
10:破砕ユニット、
13,13A,13B:破砕刃、
14:スペーサー、
15,15A,15B:回転軸、
32:刃先部、
33:挿通孔、
34:側面、
35:外周面、
36:肉盛硬装部、
61,62:端部、
63:中間部
【要約】
【課題】外周面や側面の摩耗を効果的に抑制することができ、また、隙間に進入した被削物の破片を確実に捕捉して、回転軸の下方側へ速やかに排出することができる、せん断破砕機用の破砕刃及びその補修(再生)方法を提供する。
【解決手段】外周部にフック状の刃先部2が形成され、中心部に回転軸の挿通孔3が形成され、側面4に硬装が施されたせん断破砕機用の破砕刃1において、外周面5に、硬装材を半球状、円錐状、又は、円錐台形状に肉盛溶接して形成した複数のスポット肉盛硬装部6Aが、周方向へ間隔を置いて配置され、側面4には、硬装材を肉盛溶接して形成したC字状の肉盛硬装部、及び/又は、三日月状の肉盛硬装部を配置したことを特徴とする。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4