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特許7682617分散型エネルギーリソース管理装置、分散型エネルギーリソース管理方法、および、分散型エネルギーリソース管理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-05-16
(45)【発行日】2025-05-26
(54)【発明の名称】分散型エネルギーリソース管理装置、分散型エネルギーリソース管理方法、および、分散型エネルギーリソース管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   H02J 3/00 20060101AFI20250519BHJP
   B60L 50/60 20190101ALI20250519BHJP
   B60L 53/14 20190101ALI20250519BHJP
   B60L 53/64 20190101ALI20250519BHJP
   B60L 53/68 20190101ALI20250519BHJP
   B60L 55/00 20190101ALI20250519BHJP
   B60L 58/12 20190101ALI20250519BHJP
   G06Q 50/06 20240101ALI20250519BHJP
   G16Y 10/40 20200101ALI20250519BHJP
   G16Y 20/30 20200101ALI20250519BHJP
   H02J 3/14 20060101ALI20250519BHJP
   H02J 3/32 20060101ALI20250519BHJP
   H02J 3/38 20060101ALI20250519BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20250519BHJP
   H02J 13/00 20060101ALI20250519BHJP
【FI】
H02J3/00 170
B60L50/60
B60L53/14
B60L53/64
B60L53/68
B60L55/00
B60L58/12
G06Q50/06
G16Y10/40
G16Y20/30
H02J3/14 160
H02J3/32
H02J3/38 130
H02J7/00 P
H02J13/00 311T
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020156544
(22)【出願日】2020-09-17
(65)【公開番号】P2022050126
(43)【公開日】2022-03-30
【審査請求日】2023-03-01
【審判番号】
【審判請求日】2024-07-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】317015294
【氏名又は名称】東芝エネルギーシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】村井 雅彦
(72)【発明者】
【氏名】坂田 将典
【合議体】
【審判長】高野 洋
【審判官】上田 翔太
【審判官】寺谷 大亮
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/161773(WO,A1)
【文献】特開2018-148679(JP,A)
【文献】特開2020-54070(JP,A)
【文献】国際公開第2016/035408(WO,A1)
【文献】特開2015-104213(JP,A)
【文献】特開2014-217091(JP,A)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
分散型エネルギーリソースとしての車両の蓄電池を有する需要家の、時間単位である30分単位の時間帯ごとの需要電力量と供給電力量を予測する予測部と、
前記車両の利用時間帯の情報を含む利用情報を入力する入力部と、
前記需要電力量、前記供給電力量、前記利用情報に基づいて、前記時間帯ごとの前記蓄電池の充放電計画を作成する計画作成部と、を備え
前記利用情報は、前記車両の利用開始時刻と利用終了時刻と、前記利用開始時刻における前記蓄電池の充電目標値と、を含み、
前記計画作成部は、
前記需要電力量、前記供給電力量、前記利用情報、前記時間帯ごとの電気料金の従量料金単価の情報、および、前記蓄電池の蓄電量の上下限値の範囲の情報を用いて、
前記蓄電池の蓄電量が、前記上下限値の範囲から逸脱しないように、かつ、
前記蓄電池の蓄電量が、前記利用開始時刻に前記充電目標値となるように、という制約条件の元で、
前記需要家に関する電力の基本料金と従量料金の合計である評価式を最小化する最適化モデルの最適解を算出することによって、
前記時間帯ごとの前記蓄電池の前記充放電計画を作成する、分散型エネルギーリソース管理装置。
【請求項2】
前記車両と前記車両が充放電を行う対象である充放電設備との接続状態に関する情報である接続情報を取得する取得部を、さらに備え、
前記計画作成部は、前記需要電力量、前記供給電力量、前記利用情報、前記接続情報に基づいて、前記蓄電池の充放電計画を作成する、請求項1に記載の分散型エネルギーリソース管理装置。
【請求項3】
前記需要家は、太陽光発電装置と、定置型蓄電池と、をさらに備え、
前記計画作成部は、所定の評価式を最小化する最適化モデルの最適解を算出することによって、前記蓄電池と前記定置型蓄電池それぞれの充放電計画を作成し、
前記所定の評価式は、前記蓄電池の充放電効率の情報と、前記定置型蓄電池の充放電効率の情報と、を含む、請求項1または請求項に記載の分散型エネルギーリソース管理装置。
【請求項4】
分散型エネルギーリソースとしての車両の蓄電池を有する需要家の、時間単位である30分単位の時間帯ごとの需要電力量と供給電力量を予測する予測ステップと、
前記車両の利用時間帯の情報を含む利用情報を入力する入力ステップと、
前記需要電力量、前記供給電力量、前記利用情報に基づいて、前記時間帯ごとの前記蓄電池の充放電計画を作成する計画作成ステップと、を含み、
前記利用情報は、前記車両の利用開始時刻と利用終了時刻と、前記利用開始時刻における前記蓄電池の充電目標値と、を含み、
前記計画作成ステップは、
前記需要電力量、前記供給電力量、前記利用情報、前記時間帯ごとの電気料金の従量料金単価の情報、および、前記蓄電池の蓄電量の上下限値の範囲の情報を用いて、
前記蓄電池の蓄電量が、前記上下限値の範囲から逸脱しないように、かつ、
前記蓄電池の蓄電量が、前記利用開始時刻に前記充電目標値となるように、という制約条件の元で、
前記需要家に関する電力の基本料金と従量料金の合計である評価式を最小化する最適化モデルの最適解を算出することによって、
前記時間帯ごとの前記蓄電池の前記充放電計画を作成する、分散型エネルギーリソース管理方法。
【請求項5】
分散型エネルギーリソースとしての車両の蓄電池を有する需要家の、時間単位である30分単位の時間帯ごとの需要電力量と供給電力量を予測する予測ステップと、
前記車両の利用時間帯の情報を含む利用情報を入力する入力ステップと、
前記需要電力量、前記供給電力量、前記利用情報に基づいて、前記時間帯ごとの前記蓄電池の充放電計画を作成する計画作成ステップと、をコンピュータに実行させるための分散型エネルギーリソース管理プログラムであって、
前記利用情報は、前記車両の利用開始時刻と利用終了時刻と、前記利用開始時刻における前記蓄電池の充電目標値と、を含み、
前記計画作成ステップは、
前記需要電力量、前記供給電力量、前記利用情報、前記時間帯ごとの電気料金の従量料金単価の情報、および、前記蓄電池の蓄電量の上下限値の範囲の情報を用いて、
前記蓄電池の蓄電量が、前記上下限値の範囲から逸脱しないように、かつ、
前記蓄電池の蓄電量が、前記利用開始時刻に前記充電目標値となるように、という制約条件の元で、
前記需要家に関する電力の基本料金と従量料金の合計である評価式を最小化する最適化モデルの最適解を算出することによって、
前記時間帯ごとの前記蓄電池の前記充放電計画を作成する、分散型エネルギーリソース管理プログラム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、分散型エネルギーリソース管理装置、分散型エネルギーリソース管理方法、および、分散型エネルギーリソース管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、工場や家庭などの需要家(電力需要家。以下同様)が有する分散型エネルギーリソース(DER:Distributed Energy Resources)を、IoT(Internet of Things)を活用した高度なエネルギーマネジメント技術によりアグリゲーションして、遠隔・統合制御することで、あたかも一つの発電所のように機能させる、バーチャルパワープラント(VPP)の技術開発が進められている。
【0003】
そして、VPPや、電気の需要(消費)と供給(発電)のバランスをとるために需要家側の電力を制御する技術であるDR(Demand Response)への注目が高まっている。VPPやDRにより、負荷平準化や再生可能エネルギーの供給過剰電力の吸収、電力不足時の供給などのサービスを提供することが期待されている。
【0004】
また、地球温暖化防止の観点から、COを排出しない太陽光発電装置のような再生可能エネルギー発電機や、再生可能エネルギー発電機による発電電力を有効活用するための蓄電池や、電気自動車(EV:Electric Vehicle)を導入するケースも増えてきており、これらをDERとして活用することが期待されている。
【0005】
ここで、DERとしてのEVに注目すると、定置型蓄電池と異なり、EVを移動手段として利用中は、EVをDERとして利用できないという特徴があり、EVの運用状況に応じた利用が求められる。
【0006】
そのための技術として、例えば、EVのユーザが家や車両から所定の操作入力を行うことでEVを所定の期間運転しない旨の意思を表示すると、EV蓄電池に充電された電力を電力系統に供給する電力管理システムが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】国際公開第2017/170741号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述の従来技術においては、EV側(ユーザの家や車両)にEVをDERとして活用するための情報入力装置が必要であり、利便性の点で改善の余地がある。
【0009】
そこで、本発明の課題は、EV側からのEVをDERとして活用するための情報入力操作なしに、EVの運用状況に応じて、EV蓄電池をDERとして活用することができる分散型エネルギーリソース管理装置、分散型エネルギーリソース管理方法、および、分散型エネルギーリソース管理プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
実施形態の分散型エネルギーリソース管理装置は、分散型エネルギーリソースとしての車両の蓄電池を有する需要家の時間単位ごとの需要電力量と供給電力量を予測する予測部と、前記車両の利用時間帯の情報を含む利用情報を入力する入力部と、前記需要電力量、前記供給電力量、前記利用情報に基づいて、前記蓄電池の充放電計画を作成する計画作成部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施形態にかかる電力需給システムの概要を示す図である。
図2】実施形態にかかるDER管理装置が有する機能の一例を示す図である。
図3】実施形態にかかる需要家の電力購入情報の一例を示す図である。
図4】実施形態にかかる需要家のEV蓄電池およびV2X装置に関する情報の一例を示す図である。
図5A】実施形態にかかる各EVの利用情報の一例を示す図である。
図5B】実施形態にかかる各EVの利用情報の一例を示す図である。
図6】実施形態にかかる需要家の過去の受電電力量の実績の一例を示す図である。
図7】実施形態にかかる需要家の過去のPV発電電力量の実績の一例を示す図である。
図8】実施形態にかかるDER管理装置による処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図9】実施形態にかかる需要家のエネルギーバランスを説明する図である。
図10】実施形態にかかるEVの充放電計画等の一例を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る分散型エネルギーリソース管理装置、分散型エネルギーリソース管理方法、および、分散型エネルギーリソース管理プログラムの実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下において、時刻とは、時間の瞬間を指す場合と、所定時間単位(例えば30分単位)のその時間幅(例えば30分間)を指す場合の2種類がある。
【0013】
(構成)
図1は、実施形態にかかる電力需給システムSの概要を示す図である。図1の系統運用者9は、電力会社や送配電事業者等であり、電力系統10を運用して、発電機11を制御することにより、複数の需要家3および需要家8へ電力を供給する。
【0014】
需要家3および需要家8は、電力の供給を受け、当該電力を利用する主体である。本実施形態においては、需要家3は、DRアグリゲータ2の管理範囲に含まれる需要家であり、例えば、事務所や商業施設が入居するビル等とする。また、需要家8は、工場やビル、住宅等とする。また、ビル等を運用する事業者を、需要家3としてもよい。以下、需要家3,8のうち、主に需要家3を例にとって説明するが、需要家8についても同様である。
【0015】
需要家3は、EV4や、EV4が充放電を行う対象であるV2X装置5(充放電設備)や、太陽光発電装置6(PV:Photovoltaics)、蓄電池7のすべてまたは一部を有する。EV4は、V2X装置5と接続することにより充放電を行い、蓄電池7と同様、ピークカットやデマンドレスポンス、停電などの非常時の電力供給を行うために用いられる。V2X装置5は、例えば、蓄電池7のパワーコンディショナーと同様に、EV4の蓄電池の充放電を行う装置である。
【0016】
DRアグリゲータ2は、需要家3の電力負荷予測や太陽光発電装置6の発電予測等に基づいて、需要家3のV2X装置5や蓄電池7等を制御することにより、需要家3の受電電力のピーク低減や、消費電力の時間シフトを行い、需要家3の電気料金を低減させるとともに、電力系統10の負荷平準化に貢献する。
【0017】
また、DRアグリゲータ2は、系統運用者9からの受電電力量の削減要請(DR要請)に基づいて、需要家3の受電電力量を削減してDRを行う事業者であり、系統運用者9からの削減要請に基づいて、需要家3のV2X装置5および蓄電池7を制御することによって、DRを実現する。
【0018】
また、DRアグリゲータ2は、DER管理装置12(分散型エネルギーリソース管理装置)によってEV蓄電池(EV4の蓄電池)の充電または放電のスケジュール(充放電計画)を作成し、当該充放電計画に従ってEV蓄電池の充放電を制御する。DER管理装置12は、PC(Personal Computer)等であり、CPU(Central Processing Unit)と、メモリと、HDD(Hard Disk Drive)と、通信インタフェース(I/F)と、ディスプレイ等の表示装置と、キーボードやマウス等の入力装置とを備える通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
【0019】
図2は、本実施形態にかかるDER管理装置12が有する機能の一例を示す図である。図2に示すように、DER管理装置12は、入力部13と、記憶部14と、取得部15と、表示制御部16と、演算部17と、制御部18と、を備える。演算部17は、予測部19と、計画作成部20とを備える。
【0020】
入力部13は、EV4の利用時間帯の情報を含む利用情報を入力する。より詳細には、入力部13は、入力装置(不図示)を介してデータの入力を受け、需要家3の電力購入に関する情報や、EV4の蓄電池に関する情報や利用情報、V2X装置5に関する情報などを入力し、記憶部14に保存する。各情報は、例えば、後述の最適化モデルにおけるパラメータ等として用いられる(詳細は後述)。
【0021】
記憶部14は、入力部13から入力された情報や、取得部15が取得したデータ、非常時の想定負荷、予測部19、および計画作成部20でデータ処理を行うための計算条件、予測部19、および計画作成部20の演算結果等を記憶する。記憶部14は、例えばHDDや、メモリである。
【0022】
図3は、本実施形態にかかる需要家3の電力購入に関する情報の一例である。電力購入に関する情報は、より詳細には、需要家名と、需要家3の契約電力と、需要家3のピークカット電力とが対応付けられたデータである。ピークカット電力は、需要家3が受電電力の最大値の目標値として電力会社やDRアグリゲータ2と契約した値である。ピークカット電力を30分ごとの電力量に変換すると、ピークカットの目標値(目標電力量)となる。需要家3は、一定期間以上、受電電力をピークカット電力以下に保つことができた場合に、契約電力を引き下げることが可能となり、基本料金を低くすることができる。
【0023】
図4は、本実施形態にかかる需要家3のEV4の蓄電池およびV2X装置5に関する情報の一例である。EV4の蓄電池に関する情報は、EV4を特定可能なEV名称と、当該EV4を有する需要家名と、EV4の蓄電池容量、蓄電量の上限(充電上限)および下限(放電下限)とが対応付けられたデータである。
【0024】
また、V2X装置5に関する情報は、V2X装置5に対応するEV名称と、V2X装置5を有する需要家名と、V2X装置5の充電時の出力電力と効率、放電時の出力電力と効率と、が対応付けられたデータである。本実施形態においては、1つの需要家3においてEV4とV2X装置5とが複数台ある場合には、EV4とV2X装置5とは1対1で対応しているものとする。
【0025】
また、図5A図5Bは、本実施形態にかかる需要家3のEV4の利用情報の一例である。利用情報は、EV4の利用開始時刻と利用終了時刻と、利用開始時刻におけるEV蓄電池の充電目標値と、利用終了時刻におけるEV蓄電池の残量想定値と、の少なくともいずれかを含む。具体的には以下の通りである。
【0026】
図5Aに示すEV4の利用情報は、EV名称と、日付と、各日付におけるEV4の利用開始時刻と、利用終了時刻である。また、図5Bに示すEV4の利用情報は、EV名称と、EVの利用開始時の充電量の目標値と、利用終了時の充電量の想定値(残量想定値)である。なお、EV4の利用情報は、新規で作成してもよいし、あるいは、元からあるEV4の予定表などの情報を流用してもよい。
【0027】
図2に戻って、取得部15は、需要家3に設置された電力量計21から、需要家3の受電電力量の計測値を取得する。図6は、本実施形態にかかる需要家3の過去の受電電力量の実績の一例である。受電電力量の実績データは、30分単位の時刻(「0:00」はその時刻からの30分間を示す。)ごとの需要家3の電力受電量の実績に関するデータである。取得部15は、日付と、時刻と、需要家3ごとに、30分間隔の時間単位ごとの受電電力量のデータを電力量計21から取得し、これらのデータを対応付けて、受電電力量の実績データとして記憶部14に保存する。
【0028】
図2に戻って、取得部15は、太陽光発電装置6から、需要家3のPV発電電力量のデータを取得する。ここで、図7は、本実施形態にかかる需要家3の過去のPV発電電力量の実績データの一例である。PV発電電力量の実績データは、30分単位の時刻ごとの需要家3ごとのPV発電電力量の実績に関するデータである。また、取得部15は、V2X装置5から、EV4の蓄電池の充放電電力量や、蓄電量、および、蓄電池7から、充放電電力量や蓄電量を取得する。
【0029】
図2に戻って、取得部15は、EV4とV2X装置5との接続状態(例えば、接続あり、接続なし)に関する情報である接続情報を取得する。
【0030】
表示制御部16は、予測部19、および計画作成部20の演算結果等を表示装置(不図示)に表示する。
【0031】
予測部19は、需要家3ごとの時間単位ごとの負荷電力量を予測する。より詳細には、予測部19は、記憶部14に保存された受電電力量の実績データや、PV発電電力量の実績データ、蓄電池7の充放電電力量データや、EV4の充放電電力量データ、および、曜日等のカレンダー情報に基づいて、翌日の時間単位ごとの需要家3ごとの負荷電力量を予測する。
【0032】
また、予測部19は、需要家3の時間単位ごとのPV発電電力量(供給電力量)を予測する。より詳細には、予測部19は、記憶部14に保存されたPV発電電力量の実績データや、天気予報情報に基づいて、翌日の時間単位ごとの需要家3ごとのPV発電電力量を予測する。
【0033】
負荷電力量やPV発電電力量は、入力部13から入力し、記憶部14に記憶しておいたものを取得して用いてもよい。また、他システムから入力した値を用いてもよい。
【0034】
計画作成部20は、需要家3ごとに、予測部19によって予測された負荷電力量(需要電力量)およびPV発電電力量(供給電力量)と利用情報に基づいて、EV4の蓄電池の蓄電量が上下限値の範囲内で、電気料金が最小となるように、EV4の時間単位ごとの充電量および放電量を規定する充放電計画を作成する。
【0035】
なお、計画作成部20は、充放電計画を作成する際に、さらに、上述の接続情報を用いてもよい。また、充放電計画は、EV蓄電池の充電のみの計画であってもよい。
【0036】
制御部18は、計画作成部20によって作成されたEV4の充放電計画に従って、V2X装置5の充放電を制御する。より詳細には、制御部18は、充放電計画を、時間単位ごとの充電または放電の電力値を示す指令信号に変換して、それぞれのV2X装置5に送信する。
【0037】
V2X装置5は、制御部18から充電を指示する指令信号を受信した場合は、時間単位ごとに指定された量だけ、電力系統10から電力を取得して充電をする。また、V2X装置5は、放電を指示する指令信号を受信した場合は、時間単位ごとに指定された量だけ、放電をして構内系統22を介して負荷23に電力を供給する。負荷23は、照明や空調等の電力を消費する機器である。
【0038】
(作用)
次に、以上のように構成された本実施形態のDER管理装置12が実行する処理の流れについて説明する。図8は、本実施形態にかかるDER管理装置12による処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0039】
まず、予測部19は、記憶部14から受電電力量の実績データ(図6)や、PV発電電力量の実績データ(図7)、蓄電池7の充放電電力量データや、EV4の充放電電力量データ、および、曜日等のカレンダー情報を読み出し、これらの情報に基づいて、翌日の時間単位ごとの需要家3ごとの負荷電力量を予測する(S1)。また、予測部19は、記憶部14からPV発電電力量の実績データや、日射量等の気象情報を読み出し、これらの情報に基づいて、翌日および翌々日の時間単位ごとの需要家3ごとのPV発電電力量(太陽光発電電力量)を予測する(S2)。
【0040】
負荷電力量やPV発電電力量は、入力部13より入力し、記憶部14に記憶しておいたものを取得して用いてもよい。また、他システムより入力した値を用いてもよい。
【0041】
次に、計画作成部20は、予測部19によって予測された負荷電力量、PV発電電力量と、需要家3ごとのEV4の蓄電池およびV2X装置5に関する情報(図4)とに基づいて、翌日の充放電計画を作成する(S3)。より詳細には、計画作成部20は、式(2)~(16)に示される制約条件下で、式(1)の目的関数(評価式)を最小化する最適化モデル(最適化問題)の最適解を算出することによって、需要家3ごとのEV4の蓄電池の時間単位ごとの充放電量を求める。式(1)~(16)の最適化問題は、線形計画問題と呼ばれる問題である。計画作成部20は、例えば、単体法や内点法等の手法によって(1)の目的関数を最小化する最適解を算出する。また、以下では、EV4の充放電を行うV2X装置5が太陽光発電装置6や蓄電池7とパワーコンディショナーを共有するハイブリッド蓄電池24(図2)を用いるものとする。
【0042】
【数1】
【0043】
ここで、変数は以下の通りである。
【数2】
【0044】
ここで、パラメータは以下の通りである。
【数3】
【0045】
式(1)は、計画対象の時間Tにおける需要家3の電力コスト(基本料金+従量料金)を示す。ここでは、Tは、この処理が実行される日の翌日の24時間とする。tは30分間隔の時間単位を示す。式(1)~(16)の説明では、時間単位を時刻tという。
【0046】
計画作成部20は、式(2)~(16)を満たした上で、需要家3の電力コストがより少なくなる変数P(t)、P max、Ppcs(t)、Ppvr(t)、S(t)、Pvc(t)、Pvd(t)、S(t)、Pbc(t)、Pbd(t)の値を求める。
【0047】
(t)は、需要家3の時刻tにおける受電電力量(kWh)である。P maxは、需要家3のピーク電力(kW)である。Ppcs(t)は、需要家3ごとの時刻tにおけるハイブリッド蓄電池24の出力電力量(kWh)である。Ppvr(t)は、需要家3ごとの時刻tにおける太陽光発電装置6の発電電力量の抑制量(kWh)である。
【0048】
(t)は、需要家3に停車しているEV4ごとの時刻tにおける蓄電残量(kWh)である。また、Pvc(t)は、V2X装置5の時刻tにおける充電電力量(kWh)である。Pvd(t)は、V2X装置5の時刻tにおける放電電力量(kWh)である。
【0049】
また、S(t)は、需要家3の蓄電池7の時刻tにおける蓄電量(kWh)である。Pbc(t)は、蓄電池7の時刻tにおける充電電力量(kWh)である。Pbd(t)は、蓄電池7の時刻tにおける放電電力量(kWh)である。
【0050】
この最適化モデルによって計画作成部20が算出するPvc(t)とPvd(t)の値が、EV4の蓄電池の充放電計画となる。計画作成部20は、記憶部14に保存されたデータから入力パラメータΔT、D、c、c(t)、P(t)、Ppv(t)、Ppcs max、tvl、tvr、ηvc、ηvd、Pvc max、Pvd max、S max、S min、S 、ηbc、ηbd、Pbc max、Pbd max、S max、S minについて、式(1)~(16)への入力値を取得し、各入力パラメータに入力した上で、式(1)~(16)の最適化モデルの最適解を求める。
【0051】
ΔTは、時間ステップ(time step)であり、各式の時間単位を示す。本実施形態の時間ステップは、30分刻みである。P(t)は、時刻tにおける電力負荷の予測値(kWh)である。Dは、1か月の日数である。cは、購入電力の基本料金単価(円/kW・月)である。c(t)は、時刻tにおける従量料金単価(円/kWh)である。ηvcは、V2X装置5の充電効率である。ηvdは、V2X装置5の放電効率である。
【0052】
vc maxは、EV4の蓄電池の充電量上限(kWh)である。Pvd maxは、EV4の蓄電池の放電量上限(kWh)である。S maxは、EV4の蓄電池の蓄電量上限(kWh)である。S minは、EV4の蓄電池の蓄電量下限(kW)である。S は、EV4の蓄電池のEV利用時間終了時の蓄電量(kWh)である。ηbcは、蓄電池7の充電効率である。ηbdは、蓄電池7の放電効率である。Pbc maxは、蓄電池7の充電量上限(kWh)である。Pbd maxは、蓄電池7の放電量上限(kWh)である。S maxは、蓄電池7の蓄電量上限(kWh)である。S minは、蓄電池7の蓄電量下限(kWh)である。
【0053】
また、c(t)は、電力取引所の時刻tにおける電力単価の予測値(円/kWh)であってもよい。この場合、式(1)は、計画対象の時間Tにおいて電力小売り事業者が電力取引所より調達する電力調達コストの合計値を示す。
【0054】
式(2)は、需要家3ごとのピークカットの制約条件である。式(2)は、需要家3ごとの時刻tにおける受電電力量が、需要家3ごとのピーク電力によって決まる30分電力量以下となるように規定する。
【0055】
図9は需要家3の受電点での電力の需給バランス(エネルギーバランス)を説明する図である。図9に示す通り、式(3)は、需要家3の時刻tごとの受電電力量Pr(t)と、ハイブリッド蓄電池の充放電電力量Ppcs(t)を加算した値が、需要家3の時刻tごとの電力負荷予測値P(t)と等しくなるという制約条件である。
【0056】
式(4)は、ハイブリッド蓄電池のエネルギーバランスの制約条件である。式(4)は、ハイブリッド蓄電池の充放電電力量Ppcs(t)が、PV発電電力量予測値Ppv(t)からPV発電抑制電力量Ppvr(t)を減算し、EV4の蓄電池の充電電力量Pvc(t)を減算し、EV4の蓄電池の放電量Pvd(t)を加算し、蓄電池7の充電電力量Pbc(t)を減算し、蓄電池7の放電電力量Pbd(t)を加算した値と等しくなるという制約条件である。
【0057】
式(5)は、ハイブリッド蓄電池の出力上限の制約条件である。式(5)はハイブリッド蓄電池の出力が、出力上限以下であることを規定する。
【0058】
式(6)は、EV4の蓄電池におけるエネルギー保存則の制約条件である。より詳細には、式(6)は、時間単位におけるEV4の蓄電池の蓄電残量の変化量は、充電電力量に充電効率を乗算した値から、放電電力量を放電効率で除算した値を減算した値となることを規定する。
【0059】
式(7)は、V2X装置5の充電電力量の上下限の制約条件である。また、式(8)は、V2X装置5の放電電力量の上下限の制約条件である。需要家3に設置されたV2X装置5の時刻tにおける充電電力量および放電電力量は、V2X装置5のそれぞれの出力電力によって規定される。
【0060】
式(9)は、EV4の蓄電池の蓄電量の上下限の制約条件である。式(9)は、EV4の蓄電池の蓄電量が、蓄電量の上下限値の範囲内にあることを規定する。
【0061】
式(10)は、EV4利用時のV2X装置5の充放電電力量の制約条件である。式(10)は、EV4の利用時(時刻tvl(例えば9時)~tvr(例えば17時))には、V2X装置5の充電電力量Pvc(t)および放電電力量Pvd(t)はゼロであることを規定する。
【0062】
式(11)は、EV4利用終了時のEV蓄電池の蓄電量の制約条件である。式(11)は、EV4が利用を終了し、需要家3へ帰着した際には、蓄電量は所定値S であることを規定する。なお、所定値S は、EV蓄電池の蓄電量の上限値の数十%として設定してもよいし、あるいは、実際の値を取得できる場合は実際の値を用いてもよい。
【0063】
式(12)は、EV4利用開始時のEV蓄電池の蓄電量の制約条件である。式(12)は、EV4の利用開始時刻において、蓄電量が満充電S maxとなることを規定する。
【0064】
式(13)~(16)は、蓄電池7に対する、EV4およびV2X装置5の制約式(6)~(9)と同様の制約であり、説明を省略する。
【0065】
図10は、本実施形態にかかるEV蓄電池の充放電計画等の一例を示すグラフである。図10(a)~(c)において、横軸は2日間の時刻tを示す。図10(a)の縦軸は従量料金単価(円/kWh)を示す。図10(b)の縦軸は30分ごとの電力量(kWh)を示す。図10(c)の縦軸はEV蓄電池の蓄電量(kWh)を示す。
【0066】
図10(a)の折れ線グラフは、購入電力の従量料金単価を示す。図10(b)において、曲線B11は負荷電力量の実績値を示し、曲線B12は負荷電力量の予測値を示す。また、曲線B21はPV発電電力量の実績値を示し、曲線B22はPV発電電力量の予測値を示す。また、図10(b)の棒グラフは、EV4のV2X装置5による充放電電力量の計画値(正の数は放電、負の数は充電)を示す。また、図10(c)の曲線Cは、EV4の蓄電池の蓄電量計画値を示す。
【0067】
また、本実施形態では、1日目のEV利用終了時(17時)に、EV4がV2X装置5に接続されたことが確認されると、図8のDER管理処理のステップS1以降の処理を実行するものとする。1日目のEV利用終了時(17時)より先の2日目までの電力負荷予測(曲線B12)とPV発電予測(曲線B22)に対し、2日目のEV利用時間(9時~17時)を除いた時間でEV4の充放電計画を作成し、EV利用開始時(9時)には蓄電量が上限まで充電する制約を満たしていることが確認できる。
【0068】
また、2日目の電力負荷のピーク時間帯はEV利用時間のため、EV4からの放電はできず、電気料金基本料金の削減はできないものの、1日目のEV利用終了時の後の時間帯(17時~19時)にEV蓄電池に残っていた蓄電量は電気料金従量料金単価の高いうちにいったん放電され、単価が安くなった22時~1時に充電されることで、従量料金の削減を行っていることが確認できる。
【0069】
さらに、2日目の7時~9時には、PV発電予測値(曲線B22)が電力負荷予測値(曲線B12)を上回り、PV余剰電力が発生することが予測される。そのため、これをEV蓄電池で吸収するために、1日目22時以降において、すぐにEV蓄電池を満充電にするのではなく、PV余剰電力を吸収するための空き容量を確保し、7時~9時にPV余剰電力を使ってEV蓄電池の充電を行っている。これにより、PV発電電力を有効利用することで、電力系統からの購入電力を削減していることが確認できる。
【0070】
なお、需要家3のうち、EV4はあるが蓄電池7のない需要家3にとっては、特に、このような手法により効果的に電気料金を低減することができる。また、EV4と蓄電池7の両方がある需要家3にとっても、例えば、蓄電池7が満充電の場合に効果的に電気料金を低減することができ、また、蓄電池7の充電や放電による電力ロスを考慮した場合にPV余剰電力を蓄電池7よりもEV4に優先的に吸収させることで電力をより効率的に活用できる。
【0071】
図8に戻って、S3において、計画作成部20は、作成した充放電計画を、記憶部14に保存する。
【0072】
次に、表示制御部16は、充放電計画を表示装置(不図示)に表示する(S4)。DRアグリゲータ2の担当者等(ユーザ)は、充放電計画を表示装置上で確認することができる。
【0073】
次に、制御部18は、作成された充放電計画に従って、V2X装置5の充放電を制御することによって、充放電計画を実行する(S5)。ここで、このフローチャートの処理は終了する。
【0074】
なお、本実施形態では、EV4の充放電を行うV2X装置5が太陽光発電装置6や蓄電池7とパワーコンディショナーを共有するハイブリッド蓄電池24を用いるものとしたが、本発明はこのようなハイブリッド蓄電池に限定されるものではなく、各々のパワーコンディショナーが別々に設置、あるいは一部が共有されていてもよい。またV2X装置5は、充電のみを行う充電装置であってもよい。
【0075】
また、EV4の充放電計画を作成するタイミングは、EV利用終了時に限定されず、決められた時刻や、負荷予測誤差、PV発電予測誤差を監視し、誤差が決められた閾値を超えた場合等の他のタイミングであってもよい。
【0076】
さらに、本実施形態の計画作成部20が作成するEV蓄電池の充放電計画において、最適化問題の目的関数を式(1)で示す電力コストとし、その内訳を、基本料金と従量料金からなる小売り電気料金とした。しかし、電力コストは、このような小売り電気料金に限られるものではなく、小売り電気事業者の電力調達コストとして、卸電力取引所からの電力購入コストとしてもよい。また、小売り電気料金として、基本料金単価や従量料金単価を任意に設定してもよい。さらに、小売り電気事業者の電力調達コストとして、任意の単価の電力調達コストとしてもよい。また、小売り電気料金と小売り電気事業者の電力調達コストの組み合わせとしてもよい。
【0077】
(効果)
このようにして、本実施形態のDER管理装置12によれば、EV4を有する需要家の時間単位ごとに予測した負荷電力量と供給電力量と、車両の利用時間帯の情報を含む利用情報と、に基づいて、EV4の充放電計画を作成することができる。したがって、EV側からのEV4をDERとして活用するための情報入力操作なしに、EV4の運用状況に応じて、EV蓄電池をDERとして活用することができる。
【0078】
また、上述の式(2)~(16)に示される制約条件下で、式(1)の目的関数を最小化する最適化モデルの最適解を算出する手法によって、最適な充放電計画を確実かつ容易に作成することができる。
【0079】
また、従来技術においては、EV蓄電池の電力を負荷側に供給する際のメリットが明確でなかった。これに対して、本実施形態のDER管理装置12によれば、EV蓄電池の電力を負荷側に供給することにより、需要家3の電気料金の低減や、小売り電気事業者の電力調達コストの削減や、それらを通じた電力系統の負荷平準化などが可能となり、EV蓄電池の電力を負荷側に供給する際のメリットが明確である。
【0080】
本実施形態のDER管理装置12で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。また、当該プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、当該プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。また、当該プログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0081】
当該プログラムは、上述した各部(入力部13、取得部15、表示制御部16、予測部19、計画作成部20、制御部18)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記記憶媒体から当該プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、各部が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0082】
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0083】
2…DRアグリゲータ、3…需要家、4…EV、5…V2X装置、6…太陽光発電装置(PV)、7…蓄電池、8…需要家、9…系統運用者、10…電力系統、11…発電機、12…DER管理装置、13…入力部、14…記憶部、15…取得部、16…表示制御部、17…演算部、18…制御部、19…予測部、20…計画作成部、21…電力量計、22…構内系統、23…負荷、24…ハイブリッド蓄電池
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10