IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ラブラボの特許一覧

特許7682922製品をチャイルドセーフにパッケージング及び分与するための装置
<>
  • 特許-製品をチャイルドセーフにパッケージング及び分与するための装置 図1
  • 特許-製品をチャイルドセーフにパッケージング及び分与するための装置 図2
  • 特許-製品をチャイルドセーフにパッケージング及び分与するための装置 図3
  • 特許-製品をチャイルドセーフにパッケージング及び分与するための装置 図4
  • 特許-製品をチャイルドセーフにパッケージング及び分与するための装置 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-05-16
(45)【発行日】2025-05-26
(54)【発明の名称】製品をチャイルドセーフにパッケージング及び分与するための装置
(51)【国際特許分類】
   B65D 50/08 20060101AFI20250519BHJP
   B65D 50/04 20060101ALI20250519BHJP
【FI】
B65D50/08
B65D50/04
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022564611
(86)(22)【出願日】2021-04-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-02
(86)【国際出願番号】 FR2021050620
(87)【国際公開番号】W WO2021219946
(87)【国際公開日】2021-11-04
【審査請求日】2023-12-20
(31)【優先権主張番号】2004173
(32)【優先日】2020-04-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】514268453
【氏名又は名称】ラブラボ
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】弁理士法人信栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】ピナール,トーマス
(72)【発明者】
【氏名】プヴィランド,パトリス
(72)【発明者】
【氏名】モイネ,エイドリアン
【審査官】森本 哲也
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0243319(US,A1)
【文献】実開昭56-018351(JP,U)
【文献】特開2017-197281(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 50/08
B65D 50/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品パッケージング及び分与装置(10)であって、
-底部(120)、及び、当該底部(120)の反対側の上縁(122)を有する、分与されるべき製品を収容する容器(12)と、
-前記容器(12)に取り付けられたサブアセンブリであって、ネック(14)、前記製品を分与するためのポンプ(16)、及び、前記ネック(14)内でスライド可能で且つ前記ポンプ(16)を手動圧力により作動させるプッシュボタン(18)を有するサブアセンブリと、
-第1円筒状壁部(200)を有する閉鎖キャップ(20)と、を有する前記装置(10)において、
-前記ネック(14)に2つのスロット(150)が設けられており、各スロットが、前記ネック(14)の上縁(152)から開始する第1のフレア部分(151)と、前記ネック(14)の有限の長さにわたって延在して前記第1の部分(151)と共に湾曲部を形成する第2の細い部分(153)とを有し、前記第1壁部(200)が2つの第1リブ(154)を有し、当該リブの各々が、前記ネック(14)内のスロット(150)内に挿入されて、前記キャップ(20)が、前記2つの第1リブ(154)が各々前記第2の細い部分(153)の基部にロックされている閉位置から、前記第1リブ(154)が前記第1のフレア部分(151)に到達した開位置へと回転することを可能にするように意図されており、
-前記サブアセンブリが、前記容器(12)の前記上縁(122)上に載置される環状面(140)を有し、当該環状面に少なくとも1つのラグ(142)が設けられており、
-前記キャップ(20)が、第2円筒状壁部(300)を有し、当該第2円筒状壁部(300)が前記第1壁部(200)よりも大きい直径を有し、且つ前記第1壁部(200)に対して同心であり、前記第2壁部(300)が内面(302)を有し、当該内面(302)に、少なくとも1つの第2の軸方向リブ(304)が設けられ、当該第2の軸方向リブ(304)が、前記キャップ(20)が閉位置にあるときに前記少なくとも1つのラグ(142)に突き当たり、且つ、
-前記第2壁部(300)が、直径方向に対向する2つの領域(306)を有し、当該2つの領域(306)が、手動圧力により、前記少なくとも1つの第2リブ(304)を前記少なくとも1つのラグ(142)から解放することにより前記キャップ(20)を回転させることができるように変形可能であることを特徴とする、前記装置(10)。
【請求項2】
前記環状面(140)に、直径方向に対向する2つのラグ(142)が設けられており、且つ、前記内面(302)に、直径方向に対向する第2の2つの軸方向リブ(304)が設けられており、当該リブ(304)が、それぞれ、前記キャップ(20)が前記閉位置にあるときに前記2つのラグ(142)に突き当たることを特徴とする、請求項1に記載の装置(10)。
【請求項3】
前記第2壁部(300)が、予め決められた超過厚みを有する外面を前記2つの変形可能な領域(306)に有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の装置(10)。
【請求項4】
前記超過厚みが複数の溝(308)を有することを特徴とする、請求項3に記載の装置(10)。
【請求項5】
前記キャップ(20)が、前記装置(10)を開放するための指示を有することを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の装置(10)。
【請求項6】
前記開放指示が前記キャップ(20)上にエッチングされていることを特徴とする、請求項5に記載の装置(10)。
【請求項7】
前記ネック(14)における前記2つのスロット(150)が、前記2つの第1のフレア部分(151)が前記ネック(14)の直径に沿って位置合わせされるように直径方向に対向していることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の装置(10)。
【請求項8】
前記2つの第1リブ(154)が直径方向に対向しており、且つ、前記2つの第1リブ(154)の各々が、前記ネック(14)の円周を具現化する仮想円に沿って延在する円弧の形状のプロファイルを有することを特徴とする、請求項7に記載の装置(10)。
【請求項9】
各第1リブ(150)の前記第2の細い部分(153)の幅が前記第1リブ(154)の幅よりも大きく、且つ、各第1リブ(150)の前記第1のフレア部分(151)の幅が前記第1リブ(154)の長さよりも大きいことを特徴とする、請求項7及び8のいずれか一項に記載の装置(10)。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載の製品パッケージング及び分与装置(10)を使用するための方法であって、前記キャップ(20)が前記装置(10)を閉鎖すると仮定して、
-前記キャップ(20)の前記第2壁部(300)の前記2つの変形可能領域(306)に手動圧力を、前記第2リブ(304)を前記2つのラグ(142)から解放するように加えるステップと、
-前記キャップ(20)を回転させ、それにより、各第1リブ(154)を各スロット(150)内で、前記第2の細い部分(153)から前記第1のフレア部分(151)までスライドさせるステップと、
-前記キャップ(20)を前記サブアセンブリから、各第1リブ(154)が各スロット(150)の前記第1のフレア部分(151)内に完全に配置されたときに取り外すステップと、を含むことを特徴とする、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、子供に安全な製品パッケージング及び分与装置に関する。
【0002】
本発明は、チャイルドプルーフ(子供に安全)な計量システムの分野に属する。
【背景技術】
【0003】
フラスコ、ボトル及びその他の容器にクロージャシステムを取り付けて、容器の中身に子供がアクセスすることを制限し、尚且つ大人は中身にアクセスできることを保証できるようにするための数多くの解決策が提示されてきた。
【0004】
しかし、既存の解決策の多くは、製造が複雑でコストがかかり、ロバスト性が不十分で、又は、現在施行されている規制基準及び規定に適合しない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、先行技術の上述の欠点を改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そのために、本発明は、製品パッケージング及び分与装置を提案し、この装置は、
-底部、及び、この底部の反対側の上縁を有する、分与されるべき製品を収容する容器と、
-前記容器に取り付けられたサブアセンブリであって、ネック、前記製品を分与するめのポンプ、及び、前記ネック内でスライド可能で且つ前記ポンプを手動圧力により作動させるプッシュボタンを有するサブアセンブリと、
-第1壁部を有する閉鎖キャップと、を有し、この装置は、以下の点において注目される。すなわち、
-前記ネックに2つのスロットが設けられており、各スロットが、前記ネックの上縁から開始する第1のフレア部分と、前記ネックの有限の長さにわたって延在して前記第1の部分と共に湾曲部を形成する第2の細い部分とを有し、前記第1壁部が2つの第1リブを有し、当該リブの各々が、前記ネック内のスロット内に挿入されて、前記キャップが、前記2つの第1リブが各々前記第2の細い部分の基部にロックされている閉位置から、前記第1リブが前記第1のフレア部分に到達した開位置へと回転することを可能にするように意図されており、
-前記サブアセンブリが、前記容器の前記上縁上に載置される環状面を有し、当該環状面に少なくとも1つのラグが設けられており、且つ、前記キャップが第2円筒状壁部を有し、当該第2円筒状壁部が前記第1壁部よりも大きい直径を有し、且つ前記第1壁部に対して同心であり、前記第2壁部が内面を有し、当該内面に、少なくとも1つの第2の軸方向リブが設けられ、当該第2の軸方向リブが、前記キャップが閉位置にあるときに前記少なくとも1つのラグに突き当たり、且つ、
-前記第2壁部が、直径方向に対向する2つの領域を有し、当該2つの領域が、手動圧力により、前記少なくとも1つの第2リブを前記少なくとも1つのラグから解放することにより前記キャップを回転させることができるように変形可能である。
【0007】
このようにして、前記製品パッケージング及び分与装置は、ロバストなチャイルドプルーフロックシステムを具備し、このシステムは、非常に限られた個数の部品を有し、製造が簡単で安価である、これは、前記パッケージング装置が、前記キャップによる安全部品(回転させることができるようにするためには所定の圧力をかける必要がある)と、開放部品(良好に機能し且つ前記キャップの開放システムにより良好に制御され、バヨネットタイプのシステムを含む)とを組み合わせているからである。前記ラグに突き当たる前記第2リブが実装された前記安全部品が、前記バヨネットシステムを含む前記開放部品とは完全に分離されていることに留意すべきである。このようにして、これらの構成要素のどちらも他方の構成要素に影響を与えず、本発明による製品パッケージング及び分与装置の適切な動作を、いかなる状況下でも保証する。
【0008】
前記キャップは前記サブアセンブリに、バヨネットタイプの固定システムを用いて固定される。前記キャップが閉位置にあるとき、前記第2リブは前記スロットの前記第2の細い部分の基部内にロックされ、従って、前記スロットの細い部分が、前記キャップの、前記キャップの回転軸に沿ったいずれの並進運動も阻止する。そして、前記キャップがその閉位置から回転されると、前記第2リブは、前記スロットの前記第1のフレア部分に向かって移動する。前記第2リブが前記第1部分に到達したならば、前記リブはもはや止め具として機能せず、前記キャップを前記サブアセンブリ上に保持するためのものは、もはや何もない。そして前記キャップは、前記サブアセンブリから簡単に取り外されることができる。2つの第2リブ及び2つのスロットの存在により、前記キャップが前記サブアセンブリの周囲で回転させられているときに前記キャップと前記サブアセンブリとの間に生じる力を適切に分散させることが可能になる。前記スロットの前記第2の細い部分においては、各第1リブが前記第1リブの長手方向軸に沿ってスライドし、前記第1のフレア部分においては、各第1リブがこの第1リブの長手方向軸に対して傾斜している軸に沿ってスライドすることに留意されたい。具体的には、各第1のリブが、前記スロットの前記第2の細い部分と前記スロットの前記第1のフレア部分とで同じ空間的向きを保持すると見なされる。
【0009】
1つの特定の実施形態において、上述の環状面には、直径方向に対向する2つのラグが設けられ、上述の内面には、直径方向に対向する第2の2つの軸方向リブが設けられており、当該リブは、それぞれ、前記キャップが前記閉位置にあるときに前記2つのラグに突き当たる。これが、前記装置のロックの安全性をさらに高めることを可能にする。
【0010】
1つの特定の実施形態において、前記第2壁部は、予め決められた超過厚みを有する外面を前記2つの変形可能な領域に有する。これにより、前記キャップをロック解除して開放するために前記キャップを押圧して回転させる必要がある場所をユーザが容易に特定することが可能になる。
【0011】
1つの特定の特徴によれば、この超過厚みは複数の溝を有し得る。これにより、前記キャップが押し付けられて回転させられている間に前記キャップをしっかりと把持する能力が向上し、これにより、これらの操作のために使用されるべき位置の識別が、単に触覚により、さらになお向上する。
【0012】
1つの特定の実施形態によれば、前記キャップは、前記装置を開放するための指示を有する。これは、前記装置の適切な使用を促進し、そしてこれにより、前記装置のための、さほど実用的でない、別個のペーパーユーザマニュアルを提供する必要を回避できる。
【0013】
1つの可能な特定の特徴によれば、これらの開放指示は前記キャップ上にエッチングされ得る。これにより、ラベルにインクで印刷してこのラベルを前記キャップに糊付けすることを省略できる。
【0014】
本発明の1つの可能な特定の特徴によれば、前記ネックにおける前記2つのスロットは、前記2つの第1のフレア部分が前記ネックの直径に沿って位置合わせされるように直径方向に対向している。
【0015】
本発明の1つの可能な特定の特徴によれば、前記2つの第1リブは直径方向に対向しており、前記2つの第1リブの各々が、前記ネックの円周を具現化する仮想円に沿って延在する円弧の形状のプロファイルを有する。直径方向に対向する2つの第2リブ及び2つのスロットの存在により、不用意な開放操作が行われているときに力を適切に分散させることが可能になる。
【0016】
本発明の1つの可能な特定の特徴によれば、各第1リブの前記第2の細い部分の幅は前記第1リブの幅よりも大きく、各第1リブの前記第1のフレア部分の幅は前記第1リブの長さよりも大きい。より具体的には、前記第2の細い部分の幅は、前記第1リブの幅よりもわずかに大きいため、前記第1リブは、前記第2の細い部分に沿って、遊びを全く発生させずにスライドできる。同様に、前記スロットの前記第1のフレア部分の幅は、前記第1リブの長さよりもわずかに大きいので、前記第1リブの全体が前記スロットの前記第1のフレア部分に到達したならば、前記第1リブは、直ちに前記第1のフレア部分内にスライドできる。
【0017】
本発明は、また、本発明による製品パッケージング及び分与装置を使用するための方法に関する。
【0018】
本発明によれば、前記方法は、前記キャップが前記装置を閉鎖すると仮定して、
-前記キャップの前記第2壁部の前記2つの変形可能領域に手動圧力を、前記第2リブを前記2つのラグから解放するように加えるステップと、
-前記キャップを回転させ、それにより、各第1リブを各スロット内で、前記第2の細い部分から前記第1のフレア部分までスライドさせるステップと、
-前記キャップを前記サブアセンブリから、各第1リブが各スロットの前記第1のフレア部分内に完全に配置されたときに取り外すステップと、を含む。
【0019】
本発明のさらなる態様及び利点は、完全に非限定的な例として添付図面を参照しつつ与えられる特定の実施形態の以下の詳細な説明を読むことにより、より明確に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】1つの特定の実施形態における、本発明による装置の、隠れた詳細を部分的に示した概略斜視図である。
図2】1つの特定の実施形態における、本発明による装置に含まれるサブアセンブリの概略斜視図である。
図3】1つの特定の実施形態における、本発明による装置に含まれるキャップの内部を部分的に示す概略斜視図である。
図4】1つの特定の実施形態における、本発明による装置に含まれるキャップの外側を部分的に示す概略斜視図である。
図5】本発明による装置の、ラグに突き当たる2つのリブの位置関係を示した概略側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1に示されているように、1つの特定の実施形態において、本発明による製品パッケージング及び分与装置10は、分与されるべき製品を収容する、好ましくは円筒状の容器12を有する。
【0022】
分与されるべき製品は、例えば、液体、ペースト、又は気体である。全く非限定的な例として、これは、医薬品、化粧品、洗浄剤、又は食品であり得る。
【0023】
容器12は、底部120、及び、底部120とは反対側の端部にある上縁122を有する。
【0024】
図2を参照すると、装置10は、また、容器12に取り付けられたサブアセンブリも有する。サブアセンブリは、ネック14、製品を分与するためのポンプ16、プッシュボタン18を有する。プッシュボタン18はネック14内部をスライドでき、ポンプ16を、プッシュボタン18の上部に加えられる手動圧力により作動させる。
【0025】
図1及び図2を参照すると、ネック14は、2つのスロット150を有する中空の円筒状壁部であり、2つのスロット150は、各々、第1のフレア部分151を有し、第1のフレア部分151は、第2の細い部分153により継続される。第1のフレア部分151はネック14の上縁152から開始し、当該ネック14の幅の中で、このネック14の回転軸に対して傾斜した軸に沿って延在している。第1のフレア部分151は、ネック14を完全に通過する前に、第2の細い部分153(ネック14の円周を具現化する仮想円に沿って延在する)により継続される。この第2の細い部分153は、ネック14の曲率により規定される円の円弧の形状のプロファイルを有し、当該ネック14内で有限の長さを有する。第1のフレア部分151及び第2の細い部分153を有する各スロット150がブラインド(行き止まり)であり、且つ前記2つの部分151,153が互いに連通していることを明記しておく。これは、各スロット150が、プロファイル凹部(ネック14内に作られ、且つ当該ネック14を通過しない)のように見なされることができるからである。2つのスロット150はネック14上に、直径方向に対向して配置され、すなわち、ネック14の上縁152に沿って見られる2つの第1のフレア部分151の中央が、ネック14の直径方向に沿って位置合わせされ、そして、2つの第2の細い部分153が、前記第1のフレア部分151に対して同じ側から延在している。
【0026】
図3及び4を参照すると、装置10は、さらに、閉鎖キャップ20を有し、この閉鎖キャップは、2つの第1リブ154を有する第1円筒状壁部200を有する。より詳細には、この円筒状の壁部200は内面201を有し、内面201から2つの第1リブ154が出現している。2つの第1リブ154は、第1円筒壁部200の円周を具現化する1つの同じ仮想円に沿って延在し、且つ、第1壁部200上に直径方向に対向して配置されている。従って、各第1リブ154は、キャップ20の第1壁部200の曲率により規定される円の円弧の形状のプロファイルを有し、且つ、有限の長さを有する。従って、これらの第1リブ154は、突出し且つ内側に湾曲したバヨネットのように見なされ得る。スロット150の第2の細い部分153の幅は第1リブ154の幅よりも大きく、当該スロットの第1のフレア部分151の幅は、第1リブ154の長さよりも大きい。キャップ20はサブアセンブリ上に、各第1リブ154がネック14内のスロット150内に挿入されるように配置される。このキャップ20は、サブアセンブリ上に、第1リブ154が2つのスロット150の第2の細い部分153の基部にロックされている閉位置から前記第1リブ154が前記スロット150の第1のフレア部分151に到達した開位置へと移行され得るように、回転可能に取り付けられる。第1リブ154は、スロット150の第2の細い部分153内を、遊びを生じずにスライドする。第1リブ154がスロット150の第1のフレア部分151に到達したならば、キャップ20はサブアセンブリから、前記第1の幅広部151の各々が延在する方向に沿って取り外されることができる。具体的には、キャップ20はサブアセンブリから、第1リブ154の空間的向き(スロット150の第2の細い部分153における第1リブ154の空間的向きと同一)を保持したまま取り外される。このようにして、キャップ20は、バヨネットタイプのシステムを用いてサブアセンブリに取り付けられる。
【0027】
図2を参照すると、上述のサブアセンブリは、容器12の上縁122上に載置される環状面140を有する。
【0028】
本発明によれば、環状面140には、少なくとも1つのラグ142が、容器12内部に位置する面とは反対側の面上に設けられている。
【0029】
図1図3及び図5を参照すると、キャップ20はまた、第2円筒状壁部300も有する。第2円筒状壁部300は、第1壁部200よりも大きい直径を有し、且つ、第1壁部200に対して同心である。第2壁部300は内面302(図1及び図3に見られる)を有し、内面302に、少なくとも1つの第2の軸方向リブ304(図1及び図3に見られる)が設けられている。キャップ20の閉位置において、この第2リブ304はラグ142に突き当り、これにより装置10を回転的にロックする。
【0030】
図1図2及び図5を参照すると、検討中の実施形態において、環状面140に、直径方向に対向する2つのラグ142が設けられており、内面302には、直径方向に対向する2つの第2の軸方向リブ304(それぞれ、キャップ20の2つのラグ142に突き当たる)が設けられている。しかし、より多数のラグ/第2の関連するリブのペアを設けることも可能であろう。これらの図において、2つのラグ142のうちの1つだけを見ることができ、他方のラグ142は、装置10の要素により隠されている。
【0031】
図1及び図4を参照すると、第2壁部300は、さらに、直径方向に対向する2つの領域306を有し、これらの領域306は手動圧力により変形可能である。これら2つの領域306の配置は以下の通りである。すなわち、壁部200及び壁部300の円筒の軸を通る任意の直線がこの軸に直交し、且つ、第2リブ(単数又は複数)304を通る任意の直線が、この同じ円筒の軸を通る任意の直線に直交し、且つ、2つの領域306を、同じ表面積を有する2つのセクタに分ける。言い換えれば、2つの領域306は、第2リブ304に対して垂直に配置されている。
【0032】
装置10のロック操作は、これら2つの領域306に手動圧力を、キャップ20をまだ回転させたまま加えることにある。そして、第2壁部300の変形により第2リブ304が上述の円筒の軸から遠ざけられ、そして、加えられた圧力が十分になったとき、第2リブ304は、ラグ142から解放されることができるほど十分に遠ざかる。
【0033】
図1及び図3に示されているように、1つの特定の実施形態において、第2壁部300は、2つの変形可能領域306においてわずかな超過厚み(overthickness)を有する外面を有し得る。この超過厚みは、図1図3及び図4に見ることができる複数の溝308を有し得る。
【0034】
変型例として、2つの変形可能領域306は、特定のエッチング若しくはスクリーン印刷又は任意のその他の特徴物を有し得る。これは、ユーザがこれらの特徴物を、キャップ20を取り外すためにキャップ20上の正しい場所に圧力を加えるように識別することを可能にする。
【0035】
第2壁部300は、装置10の操作に必要な弾性変形に適合する機械的特性を有する任意の材料から作られ得る。
【0036】
図1及び図4に示されているように、1つの特定の実施形態において、キャップ20は、装置10を開けるための指示を組み込み得る。全く非限定的な例として、これらの指示は、エッチングされ、若しくは印刷され、又はその他の任意の技術によりキャップ20上に(例えばキャップ20の上部の上に)付記され得る、例えば以下のような形態である。すなわち、一方では、互いの方向を向いた2つの矢印の形態であり、2つの変形可能領域306より上に配置され、圧力がこれら2つの領域306に加えられるべきであることを示す。他方では、開放及びロック解除動作のための回転方向を示す回転矢印の形態である。
【0037】
図1及び図4の例において、これらの図には、数字「1」(向かい合った2つの矢印の間に位置する)と、数字「2」(回転矢印の側方に位置する)が補足される。これらの数字は、操作の順序、具体的には、キャップ20を押圧する、そしてその後回転させる、を示す。
【0038】
本発明による製品パッケージング及び分与装置10を使用する方法は、キャップ20が前記装置10を閉鎖すると仮定して、以下のステップを含む。すなわち、
-キャップ20の第2壁部300の2つの変形可能領域306に手動圧力を、第2リブ304を2つのラグ142から解放するように加えるステップと、
-キャップ20を回転させ、それにより、各第1リブ154を各スロット150内で、第2の細い部分153から第1のフレア部分151までスライドさせるステップと、
-キャップ20をサブアセンブリから、各第1リブ154が各スロット150の第1のフレア部分151内に完全に配置されたときに取り外すステップと、である。
【符号の説明】
【0039】
10 製品パッケージング及び分与装置
12 容器
14 ネック
16 ポンプ
18 プッシュボタン
20 閉鎖キャップ
140 環状面
142 ラグ
151 第1のフレア部分
153 第2の細い部分
154 第1リブ
304 第2リブ
306 溝付き領域
図1
図2
図3
図4
図5