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特許7683690サーバ装置、読取操作支援方法、プログラムおよび読取機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-05-19
(45)【発行日】2025-05-27
(54)【発明の名称】サーバ装置、読取操作支援方法、プログラムおよび読取機器
(51)【国際特許分類】
   G06K 7/015 20060101AFI20250520BHJP
   G06K 7/10 20060101ALI20250520BHJP
   G06K 17/00 20060101ALI20250520BHJP
   G06F 3/0481 20220101ALI20250520BHJP
【FI】
G06K7/015
G06K7/10 252
G06K7/10 144
G06K17/00 019
G06F3/0481
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023526849
(86)(22)【出願日】2021-12-10
(86)【国際出願番号】 JP2021045573
(87)【国際公開番号】W WO2022259578
(87)【国際公開日】2022-12-15
【審査請求日】2023-11-29
(31)【優先権主張番号】P 2021096518
(32)【優先日】2021-06-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2021192841
(32)【優先日】2021-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】大石 雅明
【審査官】豊田 真弓
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/068006(WO,A1)
【文献】国際公開第2012/090494(WO,A1)
【文献】特開2015-072676(JP,A)
【文献】特開2015-115775(JP,A)
【文献】特開2010-109594(JP,A)
【文献】特開2009-199320(JP,A)
【文献】特開2011-024083(JP,A)
【文献】特開2016-122266(JP,A)
【文献】特開2010-211577(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06K 7/015
G06K 7/10
G06K 17/00
G06F 3/0481
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイを有する読取機器の機種情報と前記読取機器により読み取る無線通信媒体の種類を示す媒体種類情報とを取得する取得手段と、
無線通信時の前記読取機器に対する前記無線通信媒体の位置を前記ディスプレイに表示させるためのガイド情報を前記機種情報と前記媒体種類情報との組み合わせに基づいて取得し、前記ガイド情報を前記読取機器に送信するガイド情報送信手段と、
を備えるサーバ装置。
【請求項2】
前記ガイド情報は、前記読取機器の通信位置に前記無線通信媒体を配置したときの、前記無線通信媒体の縁部の少なくとも一部の位置を示す情報を含む、
請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記ガイド情報は、前記読取機器の通信位置に前記無線通信媒体を配置したときに前記ディスプレイと重なる前記無線通信媒体の領域の外観を示す情報を含む、
請求項1または2に記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記ガイド情報は、前記読取機器の通信位置に前記無線通信媒体を配置したときに前記ディスプレイと重なる前記無線通信媒体の領域に含まれている、基準情報の位置を示す情報を含む、
請求項1または2に記載のサーバ装置。
【請求項5】
コンピュータが、
ディスプレイを有する読取機器の機種情報と前記読取機器により読み取る無線通信媒体の種類を示す媒体種類情報とを取得し、
無線通信時の前記読取機器に対する前記無線通信媒体の位置を前記ディスプレイに表示させるためのガイド情報を前記機種情報と前記媒体種類情報との組み合わせに基づいて取得し、
前記ガイド情報を前記読取機器に送信する、
ことを含む読取操作支援方法。
【請求項6】
コンピュータを、
ディスプレイを有する読取機器の機種情報と前記読取機器により読み取る無線通信媒体の種類を示す媒体種類情報とを取得する取得手段、
無線通信時の前記読取機器に対する前記無線通信媒体の位置を前記ディスプレイに表示させるためのガイド情報を前記機種情報と前記媒体種類情報との組み合わせに基づいて取得し、前記ガイド情報を前記読取機器に送信するガイド情報送信手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項7】
ディスプレイを有する読取機器にインストールされるプログラムであって、
前記読取機器を、
前記読取機器の機種情報と前記読取機器により読み取る無線通信媒体の種類を示す媒体種類情報とをサーバ装置に送信する送信手段、
前記機種情報と前記媒体種類情報との組み合わせに基づいて前記サーバ装置において決定される、無線通信時の前記読取機器に対する無線通信媒体の位置を前記ディスプレイに表示させるためのガイド情報を受信する受信手段、
前記ガイド情報に基づいて、無線通信時の前記読取機器に対する無線通信媒体の位置を示す表示要素を前記読取機器の前記ディスプレイに表示させる表示処理手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項8】
ディスプレイを有する読取機器が、
前記読取機器の機種情報と前記読取機器により読み取る無線通信媒体の種類を示す媒体種類情報とをサーバ装置に送信し、
前記機種情報と前記媒体種類情報との組み合わせに基づいて前記サーバ装置において決定される、無線通信時の前記読取機器に対する無線通信媒体の位置を前記ディスプレイに表示させるためのガイド情報を受信し、
前記ガイド情報に基づいて、無線通信時の前記読取機器に対する無線通信媒体の位置を示す表示要素を前記読取機器の前記ディスプレイに表示させる、
ことを含む読取操作支援方法。
【請求項9】
ディスプレイを有する読取機器であって、
前記読取機器の機種情報と前記読取機器により読み取る無線通信媒体の種類を示す媒体種類情報とをサーバ装置に送信する送信手段と、
前記機種情報と前記媒体種類情報との組み合わせに基づいて前記サーバ装置において決定される、無線通信時の前記読取機器に対する無線通信媒体の位置を前記ディスプレイに表示させるためのガイド情報を受信する受信手段と、
前記ガイド情報に基づいて、無線通信時の前記読取機器に対する無線通信媒体の位置を示す表示要素を前記読取機器の前記ディスプレイに表示させる表示処理手段と、
を備える読取機器。
【請求項10】
前記ガイド情報は、前記無線通信媒体の外観を示す画像に関する、表示倍率および表示位置の経時的な変化を示す情報を含む、
請求項1または2に記載のサーバ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信機能を有する媒体と読取機器との間で通信を行う際のユーザ操作を支援する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
NFC(Near Field Communication)規格に対応している媒体(例えば、非接触型IC(Integrated Circuit)カードなど)を用いた様々なサービスが提供されている。NFC技術を利用するサービスでは、媒体を読取機器に近接させることによって、媒体に記憶されている情報の読み込みや、媒体への情報の書き込みが実行される。
【0003】
NFC技術を利用するサービスにおいて、特に不慣れな人にとっては、媒体と読取機器との位置合わせに手間取ってしまい、媒体と読取機器との間での通信を上手く実行できないこともある。このような問題を解決する技術の一例が、例えば、特許文献1に開示されている。特許文献1には、ICカードから情報を読み取る機能を備える情報読取装置において、ICカードの読取位置を示すガイド図形を情報読取装置のディスプレイに表示させ、通信状態の検出結果に基づいて当該ガイド図形の表示位置を変更する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2010-211577号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、様々な機器にNFCモジュールなどの近距離無線通信技術が搭載され、無線通信媒体の読取機器として利用可能な機器が増えてきている。ここで、無線通信媒体の読取機器として利用可能な機器の内部構造(例えば、アンテナの位置)は、機種に応じて異なる。このような、機種に応じた内部構造の違いによって、媒体と読取機器と間で安定した無線通信を行う場合の適切な位置関係が異なってくる。無線通信技術を利用するサービスを様々な読取機器で提供する場合、このような位置関係の違いを考慮する必要がある。
【0006】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものである。本発明の目的の一つは、無線通信媒体と読取機器との間で無線通信を行う際に、無線通信媒体と読取機器とが適切な位置関係となるように誘導する技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示におけるサーバ装置は、
ディスプレイを有する読取機器の機種情報を取得する取得手段と、
無線通信時の前記読取機器に対する無線通信媒体の位置を前記ディスプレイに表示させるためのガイド情報を前記機種情報に基づいて取得し、前記ガイド情報を前記読取機器に送信するガイド情報送信手段と、
を備える。
【0008】
本開示における第1の読取操作支援方法は、
コンピュータが、
ディスプレイを有する読取機器の機種情報を取得し、
無線通信時の前記読取機器に対する無線通信媒体の位置を前記ディスプレイに表示させるためのガイド情報を前記機種情報に基づいて取得し、
前記ガイド情報を前記読取機器に送信する、
ことを含む。
【0009】
本開示における第1のプログラムは、
コンピュータを、
ディスプレイを有する読取機器の機種情報を取得する取得手段、
無線通信時の前記読取機器に対する無線通信媒体の位置を前記ディスプレイに表示させるためのガイド情報を前記機種情報に基づいて取得し、前記ガイド情報を前記読取機器に送信するガイド情報送信手段、
として機能させる。
【0010】
本開示における第2のプログラムは、
ディスプレイを有する読取機器にインストールされるプログラムであって、
前記読取機器を、
前記読取機器の機種情報をサーバ装置に送信する送信手段、
前記機種情報に基づいて前記サーバ装置において決定される、無線通信時の前記読取機器に対する無線通信媒体の位置を前記ディスプレイに表示させるためのガイド情報を受信する受信手段、
前記ガイド情報に基づいて、無線通信時の前記読取機器に対する無線通信媒体の位置を示す表示要素を前記読取機器の前記ディスプレイに表示させる表示処理手段、
として機能させる。
【0011】
本開示における第2の読取操作支援方法は、
ディスプレイを有する読取機器が、
前記読取機器の機種情報をサーバ装置に送信し、
前記機種情報に基づいて前記サーバ装置において決定される、無線通信時の前記読取機器に対する無線通信媒体の位置を前記ディスプレイに表示させるためのガイド情報を受信し、
前記ガイド情報に基づいて、無線通信時の前記読取機器に対する無線通信媒体の位置を示す表示要素を前記読取機器の前記ディスプレイに表示させる、
ことを含む。
【0012】
本開示における読取機器は、
ディスプレイを有する読取機器であって、
前記読取機器の機種情報をサーバ装置に送信する送信手段と、
前記機種情報に基づいて前記サーバ装置において決定される、無線通信時の前記読取機器に対する無線通信媒体の位置を前記ディスプレイに表示させるためのガイド情報を受信する受信手段と、
前記ガイド情報に基づいて、無線通信時の前記読取機器に対する無線通信媒体の位置を示す表示要素を前記読取機器の前記ディスプレイに表示させる表示処理手段と、
を備える。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、無線通信媒体と読取機器との間で無線通信を行う際に、無線通信媒体と読取機器との適切な位置関係を容易に把握できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本開示における読取システムの構成を概念的に示す図である。
図2】読取機器と無線通信媒体との間で無線通信を行うときの、読取機器と無線通信媒体との位置関係を模式的に表す図である。
図3】読取機器のハードウエア構成を例示するブロック図である。
図4】サーバ装置のハードウエア構成を例示するブロック図である。
図5】第1実施形態の読取機器およびサーバ装置により実行される処理の流れを例示するシーケンス図である。
図6】第1実施形態のガイド情報データベースに記憶される情報の一例を示す図である。
図7】ガイド情報に基づく表示要素の一例を示す図である。
図8】ガイド情報に基づく表示要素の他の一例を示す図である。
図9図7に例示されるガイド情報に基づく表示要素に従って読取機器と無線通信媒体との位置関係を調整する様子を例示する図である。
図10】通信完了までの時間を示す情報の一例を示す図である。
図11】第2実施形態の読取機器およびサーバ装置により実行される処理の流れを例示するシーケンス図である。
図12】第2実施形態のガイド情報データベースに記憶される情報の一例を示す図である。
図13】第2実施形態において出力可能なガイド情報に基づく表示要素の一例を示す図である。
図14】第2実施形態において出力可能なガイド情報に基づく表示要素の他の一例を示す図である。
図15図13に例示されるガイド情報に基づく表示要素に従って読取機器と無線通信媒体との位置関係を調整する様子を例示する図である。
図16】第3実施形態に係る表示処理部により出力されるガイド情報に基づく表示要素の一例を示す図である。
図17】第3実施形態に係る表示処理部により出力されるガイド情報に基づく表示要素の他の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。また、特に説明する場合を除き、各ブロック図において、各ブロックは、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位の構成を表している。また、図中に矢印がある場合、その矢印の向きは、情報の流れを分かり易く示すためのものに過ぎず、特に説明のない限り通信の方向(一方向/双方向)を限定しない。
【0016】
[第1実施形態]
図1は、本開示における読取システムの構成を概念的に示す図である。図1に例示される読取システム1は、読取機器10およびサーバ装置20を含んで構成される。
【0017】
<読取機器10の構成>
読取機器10は、無線通信機能を有する媒体30(以下、「無線通信媒体」とも表記)と無線通信を行う機器である。特に限定されないが、読取機器10は、例えばスマートフォンやタブレット端末といった、携帯型の端末である。読取機器10は、無線通信媒体30に記憶されている情報を無線通信媒体30から読み取る機能を少なくとも有している。なお、読取機器10は、無線通信媒体30の記憶領域に任意の情報を書き込む機能を更に有していてもよい。図1に例示される読取機器10は、ディスプレイ12、送信部110、受信部120、表示処理部130および通信部140を備える。
【0018】
通信部140は、無線通信媒体30と非接触型の無線通信を行うことができる。通信部140は、例えば、ISO/IEC 10536、ISO/IEC 14443(Type-A、Type-B)、ISO/IEC 18092といった、様々な非接触型無線通信規格に対応しており、無線通信媒体30と無線通信を行う。通信部140は、既知の読取機器で採用されている構造と同様の構造によって実現される。本開示における読取システム1において、通信部140(読取機器10が無線通信媒体30と通信を行う位置)は、ディスプレイ12が設けられている第1の表面の逆側に位置する第2の表面に設けられている。そのため、読取機器10と無線通信媒体30との間で無線通信を行う場合、読取機器10と無線通信媒体30との基本的な位置関係は、図2に示すような状態となる。図2は、読取機器10と無線通信媒体30との間で無線通信を行うときの、読取機器10と無線通信媒体30との位置関係を模式的に表す図である。図2に示されるように、無線通信を行うために読取機器10と無線通信媒体30とを近接させた場合、ユーザから見て、無線通信媒体30は読取機器10(ディスプレイ12)の後ろ側に位置することになる。
【0019】
送信部110、受信部120および表示処理部130は、上述の通信部140と無線通信媒体30との間で無線通信が行われる前に、ユーザが適切な位置関係を容易に把握できるようにするための処理を実行する。
【0020】
まず、送信部110は、読取機器10の機種情報を取得し、図示しないネットワークを介して接続された外部のサーバ装置20に送信する。なお、機種情報は、読取機器の内部構造を特定可能な任意の情報である。特に限定されないが、機種情報としては、例えば、機種名、モデル番号、型番といった、読取機器の機種やモデルを示す情報が使用される。このような機種情報は、例えば、読取機器10のメモリやストレージデバイスなどの所定の記憶領域に予め記憶されている。ここで、読取機器10の機種やモデルに応じて通信部140の位置が異なる場合、その通信部140の位置の違いによって、無線通信媒体30との無線通信に適した位置も異なってくる。送信部110によって取得される機種情報は、読取機器10と無線通信媒体30との間で安定して通信を行うことが可能な位置を特定するためにサーバ装置20において利用される。
【0021】
受信部120は、送信部110から送信された機種情報に基づいてサーバ装置20において決定されたガイド情報を受信する。ここで、ガイド情報は、読取機器10と無線通信媒体30との間で無線通信が行われるときの、読取機器10に対する無線通信媒体30の位置をディスプレイ12に表示させるための情報である。このガイド情報の具体例については後述する。
【0022】
表示処理部130は、受信部120が受信したガイド情報に基づく表示要素をディスプレイ12に表示させる。ここで、図2に示されるように、無線通信を行うために無線通信媒体30と読取機器10とを近接させた場合に、読取機器10(ディスプレイ12)は、無線通信媒体30とユーザとの間に位置することになる。これにより、無線通信媒体30の少なくとも一部が、ユーザから見えなくなってしまう。しかしながら、本実施形態では、ディスプレイ12には、機種情報に基づいて決定されるガイド情報によって、無線通信時の読取機器10に対する無線通信媒体30の位置を示す表示要素が表示される。よって、ユーザは、ディスプレイ12に表示される表示要素に従って読取機器10と無線通信媒体30との位置関係を調整するだけで、読取機器10と無線通信媒体30とを、無線通信を行うために適切な位置に配置することできる。読取機器10と無線通信媒体30とを適切な位置関係とすることで、読取機器10と無線通信媒体30との間で安定した無線通信が可能となる。
【0023】
読取機器10の各機能構成部は、各機能構成部を実現するハードウエア(例:ハードワイヤードされた電子回路など)で実現されてもよいし、ハードウエアとソフトウエアとの組み合わせ(例:電子回路とそれを制御するプログラムの組み合わせなど)で実現されてもよい。以下、読取機器10の各機能構成部がハードウエアとソフトウエアとの組み合わせで実現される場合について、さらに説明する。
【0024】
図3は、読取機器10のハードウエア構成を例示するブロック図である。図3の例において、読取機器10は、バス1010、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040、入出力インタフェース1050、及びネットワークインタフェース1060を有する。
【0025】
バス1010は、各ハードウエア構成要素の間でデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、読取機器10の各ハードウエア構成要素を接続する方法は、バス接続に限定されない。
【0026】
プロセッサ1020は、CPU(Central Processing Unit) やGPU(Graphics Processing Unit)などで実現されるプロセッサである。
【0027】
メモリ1030は、RAM(Random Access Memory)などで実現される主記憶装置である。
【0028】
ストレージデバイス1040は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、メモリカード、又はROM(Read Only Memory)などで実現される補助記憶装置である。ストレージデバイス1040は、読取機器10の各機能(送信部110、受信部120、表示処理部130、通信部140など)を実現するプログラムモジュールを記憶している。プロセッサ1020がこれらのプログラムモジュールをそれぞれメモリ1030上に読み込んで実行することで、各プログラムモジュールに対応する各機能が読取機器10上で実現される。
【0029】
入出力インタフェース1050は、読取機器10と各種入出力機器とを接続するためのインタフェースである。図3の例では、入出力インタフェース1050には、ディスプレイ12が接続されている。ディスプレイ12は、LCD(Liquid Crystal Display)やOEL(Organic Electro Luminescence)ディスプレイなどである。なお、入出力インタフェース1050に接続されるディスプレイ12は、タッチパネルを搭載したタッチパネルディスプレイであってもよい。また、入出力インタフェース1050には、ディスプレイ12以外の他の入出力装置が接続されていてもよい。
【0030】
ネットワークインタフェース1060は、読取機器10をネットワークに接続するためのインタフェースである。ネットワークインタフェース1060は、有線または無線によって、読取機器10をネットワークに接続する。このネットワークは、例えばLAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)などである。読取機器10は、ネットワークインタフェース1060を介して、ネットワーク上の他の装置と通信して様々なデータを送受信することができる。例えば、読取機器10は、ネットワークインタフェース1060を介して、サーバ装置20に機種情報を送信し、また、サーバ装置20からガイド情報を受信することができる。また、図示されるように、ネットワークインタフェース1060には、無線通信モジュール1062が接続されている。無線通信モジュール1062は、様々なNFC規格に対応しており、図示しないアンテナを介して、読取機器10と無線通信媒体30との間でデータのやり取りを行う。
【0031】
なお、図3に示される読取機器10のハードウエア構成はあくまで一例である。本開示における読取機器10のハードウエア構成は図3に示される例に限定されない。
【0032】
<サーバ装置20の構成>
サーバ装置20は、読取機器10に対してガイド情報を提供する機能を有する。図1に例示されるサーバ装置20は、取得部210およびガイド情報送信部220を備える。
【0033】
取得部210は、上述したように読取機器10から送信される、機種情報を取得する。ガイド情報送信部220は、取得部210が取得した機種情報に基づいて、ガイド情報を取得する。図1の例において、ガイド情報送信部220は、機種別にガイド情報を記憶しているガイド情報データベース40を参照し、読取機器10から取得した機種情報に対応するガイド情報を当該ガイド情報データベース40から取得する。ガイド情報データベース40は、サーバ装置20に備えられていてもよいし、サーバ装置20と通信可能に接続された他の外部装置に備えられていてもよい。上述したように、ガイド情報は、無線通信時の読取機器10に対する無線通信媒体30の位置を示す。そして、ガイド情報送信部220は、読取機器10からの機種情報を基に取得したガイド情報を、当該読取機器10に送信する。
【0034】
サーバ装置20の各機能構成部は、各機能構成部を実現するハードウエア(例:ハードワイヤードされた電子回路など)で実現されてもよいし、ハードウエアとソフトウエアとの組み合わせ(例:電子回路とそれを制御するプログラムの組み合わせなど)で実現されてもよい。以下、サーバ装置20の各機能構成部がハードウエアとソフトウエアとの組み合わせで実現される場合について、さらに説明する。
【0035】
図4は、サーバ装置20のハードウエア構成を例示するブロック図である。図4の例において、サーバ装置20は、バス2010、プロセッサ2020、メモリ2030、ストレージデバイス2040、入出力インタフェース2050、及びネットワークインタフェース2060を有する。
【0036】
バス2010は、各ハードウエア構成要素の間でデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、サーバ装置20の各ハードウエア構成要素を接続する方法は、バス接続に限定されない。
【0037】
プロセッサ2020は、CPU(Central Processing Unit) やGPU(Graphics Processing Unit)などで実現されるプロセッサである。
【0038】
メモリ2030は、RAM(Random Access Memory)などで実現される主記憶装置である。
【0039】
ストレージデバイス2040は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、メモリカード、又はROM(Read Only Memory)などで実現される補助記憶装置である。ストレージデバイス2040は、サーバ装置20の各機能(取得部210、ガイド情報送信部220など)を実現するプログラムモジュールを記憶している。プロセッサ2020がこれらのプログラムモジュールをそれぞれメモリ2030上に読み込んで実行することで、各プログラムモジュールに対応する各機能がサーバ装置20上で実現される。
【0040】
入出力インタフェース2050は、サーバ装置20と各種入出力機器とを接続するためのインタフェースである。入出力インタフェース2050には、キーボード、マウス、ディスプレイ、スピーカーといった様々な入出力装置が接続され得る。
【0041】
ネットワークインタフェース2060は、サーバ装置20をネットワークに接続するためのインタフェースである。ネットワークインタフェース2060は、有線または無線によって、サーバ装置20をネットワークに接続する。このネットワークは、例えばLAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)である。サーバ装置20は、ネットワークインタフェース2060を介して、ネットワーク上の他の装置と通信して様々なデータを送受信することができる。例えば、サーバ装置20は、ネットワークインタフェース2060を介して、読取機器10から機種情報を取得し、また、読取機器10に対して当該機種情報に基づいて決定されるガイド情報を送信することができる。その他にも、上述のガイド情報データベース40がネットワーク上の外部装置(図示せず)に設けられている場合、サーバ装置20は、ネットワークインタフェース2060を介して当該外部装置のガイド情報データベース40にアクセスし、読取機器10から取得した機種情報に対応するガイド情報を取得することができる。
【0042】
なお、図4に示されるサーバ装置20のハードウエア構成はあくまで一例である。本開示におけるサーバ装置20のハードウエア構成は図4に示される例に限定されない。
【0043】
<処理の流れ>
図5を用いて、読取機器10およびサーバ装置20により実行される処理について説明する。図5は、第1実施形態の読取機器10およびサーバ装置20により実行される処理の流れを例示するシーケンス図である。
【0044】
まず、読取機器10側で、無線通信媒体30と無線通信を開始するためのトリガー操作が実行される(S102)。例えば、読取機器10のディスプレイ12上で、無線通信を開始するトリガーとなるボタンをユーザが押下する操作を実行する。この操作に応じて、送信部110は、例えば、メモリ1030やストレージデバイス1040などの所定の記憶領域に記憶されている、読取機器10の機種情報を取得する(S104)。そして、送信部110は、S104の処理で取得された読取機器10の機種情報を、サーバ装置20に向けて送信する(S106)。
【0045】
サーバ装置20は、S106の処理で読取機器10から送信された機種情報を取得部210において受信する。取得部210により読取機器10の機種情報が取得されると、ガイド情報送信部220は、当該機種情報に基づいてガイド情報を決定する(S108)。例えば、ガイド情報送信部220は、ガイド情報データベース40(例:図6)を参照し、読取機器10から取得した機種情報に対応するガイド情報をガイド情報データベース40から取得する。図6は、第1実施形態のガイド情報データベース40に記憶される情報の一例を示す図である。図6の例において、ガイド情報データベース40は、機種情報による分類別に、ガイド情報を記憶している。例えば、S106の処理で送信された機種情報が「機種A」を示す場合、ガイド情報送信部220は、ガイド情報データベース40において「機種A」に対応付けられている「ガイド情報A」を、読取機器10に送信すべきガイド情報として決定することができる。そして、ガイド情報送信部220は、S108で取得されたガイド情報を、読取機器10に送信する(S110)。
【0046】
受信部120は、S106の処理で送信された機種情報に基づいてサーバ装置20において決定されたガイド情報を取得する。受信部120によってガイド情報が取得されると、表示処理部130は、当該ガイド情報に基づく表示要素をディスプレイ12に表示する(S112)。例えば、表示処理部130は、図7に例示されるような表示要素をディスプレイ12に表示する。図7は、ガイド情報に基づく表示要素の一例を示す図である。図7に例示されるガイド情報に基づく表示要素G1は、読取機器10の通信位置に無線通信媒体30を配置したときの、無線通信媒体30の縁部の少なくとも一部の位置を示している。なお、ガイド情報はサーバ装置20において機種情報に応じて決定されるため、読取機器10の機種に応じて変わり得る。例えば、図7の読取機器10とは機種の異なる読取機器10について、図8に例示されるようなガイド情報に基づく表示要素がディスプレイ12に表示される可能性がある。図8は、ガイド情報に基づく表示要素の他の一例を示す図である。図8の例では、無線通信媒体30の縁部の配置が図7のガイド情報に基づく表示要素G1とは異なるガイド情報に基づく表示要素G2がディスプレイ12表示されている。このような、読取機器10に対する無線通信媒体30の配置の違いは、読取機器10の内部構造の違いにより生じる。
【0047】
そして、ディスプレイ12に表示されたガイド情報に合わせて、ユーザが読取機器10と無線通信媒体30との位置関係を調整する。例えば、図7に例示されるガイド情報に基づく表示要素G1がディスプレイ12に表示されている場合、ユーザは図9に示すように読取機器10と無線通信媒体30との位置関係を調整する。図9は、図7に例示されるガイド情報に基づく表示要素G1に従って読取機器10と無線通信媒体30との位置関係を調整する様子を例示する図である。図示されるように、無線通信媒体30がガイド情報に基づく表示要素G1に合わせて読取機器10の通信位置に配置されることによって、読取機器10と無線通信媒体30との間で無線通信が実行される(S114)。
【0048】
本実施形態では、無線通信媒体30と通信を行う読取機器10の機種に応じてガイド情報が決定され、当該ガイド情報に基づいて、読取機器10と無線通信媒体30との適切な位置関係を示す表示要素がディスプレイ12に表示される。このガイド情報に基づく表示要素によって、ユーザは、読取機器10と無線通信媒体30との間で安定した無線通信が実行されるように、読取機器10と無線通信媒体30との位置関係を容易に調整することができる。
【0049】
<変形例>
本変形例において、表示処理部130は、例えば、読取機器10の通信位置に媒体30を配置している間、通信完了までの残り時間を示す情報をディスプレイ12に更に表示させるように構成されている。
【0050】
ここで、無線通信媒体30との通信が完了するまでに要する時間は、読取機器10のスペックといった機種固有の情報に応じて変わり得る。読取機器10のスペックは、例えば、機種情報を使って判断できる。本変形例において、表示処理部130は、読取機器10の機種情報を用いて、当該機種情報に応じた通信時間を特定する。なお、読取機器10の機種に応じた通信時間は、例えば、様々な無線通信媒体30を使って読み書きを実際に実行した結果に基づいて決定することができる。また、読取機器10の機種に応じた通信時間は、読取機器10のスペックに基づく理論値を使用してもよい。このようにして得られた読取機器10の機種に応じた通信時間は、例えば、読取機器10の機種情報と対応付けてデータベース化される。この場合、表示処理部130は、当該データベースから、読取機器10の機種情報に対応する通信時間を取得することができる。
【0051】
表示処理部130は、読取機器10の機種情報に応じた通信完了までの時間を、例えば図10に示すように可視化してユーザに提示することができる。図10は、通信完了までの時間を示す情報の一例を示す図である。図10の例では、表示処理部130は、機種情報に応じた通信完了までの時間に対する現在の進捗状況を示すステータスバーSBを、ディスプレイ12に更に表示している。なお、図10の例において、表示処理部130は、例えば、通信部140において媒体30との無線通信が開始されたことをトリガーとしてタイマーを起動させ、当該タイマーの経過時間によって、ステータスバーSB上の表示を更新することができる。例えば、表示処理部130は、タイマーの経過時間が通信完了までの時間に占める割合などに基づいて、ステータスバーSB上の表示(進捗状況を示す斜線領域の表示)を更新することができる。
【0052】
本変形例の構成では、読取機器10と無線通信媒体30との間の無線通信が完了するまでの残り時間を示す情報がディスプレイ12に更に表示される。このような情報により、ユーザは、読取機器10と無線通信媒体30との間で無線通信が問題なく行われていること、および、その無線通信の進捗状況を容易に把握することが可能となる。
【0053】
[第2実施形態]
本実施形態は、以下で説明する点を除き、第1実施形態と同様である。例えば、本実施形態の読取システム1は、以下で説明する点を除き、第1実施形態の読取システム1と同様の機能構成(例:図1)を有する。
【0054】
<読取機器10の構成>
本実施形態において、送信部110は、第1実施形態で説明した機種情報に加え、媒体種類情報を取得する。媒体種類情報は、媒体の種類を示す情報である。そして、送信部110は、機種情報と媒体種類情報とをサーバ装置20に送信する。
【0055】
ここで、無線通信媒体30の内部構造(例:アンテナの位置)が、無線通信媒体30の種類に応じて異なることもある。例えば、ある交通機関から発行されている交通系ICカード(無線通信媒体30の一種)と、ある小売企業から発行されている電子マネーカード(無線通信媒体30の他の一種)とで、アンテナの位置が異なることもある。媒体種類情報によって媒体の種類が分かれば、当該種類の無線通信媒体30におけるアンテナの位置といった、無線通信媒体30の種類毎に固有の内部構造を識別することができる。そして、媒体種類情報によって識別可能な無線通信媒体30の内部構造(例:アンテナの位置)と、読取機器10の機種情報によって識別可能な読取機器10の内部構造(例:アンテナの位置)とに基づいて、読取機器10と無線通信媒体30との間で安定して通信を行うことが可能な位置をより精度よく特定できる。本実施形態では、この考えに基づいて、機種情報と媒体種類情報との組み合わせ毎に、対応するガイド情報が準備される。
【0056】
受信部120は、第1実施形態と同様にサーバ装置20からガイド情報を受信する。なお、本実施形態では、ガイド情報は、機種情報と媒体種類情報との組み合わせに基づいてサーバ装置20において決定される。
【0057】
そして、表示処理部130は、機種情報と媒体種類情報との組み合わせに対する応答情報としてサーバ装置20から取得したガイド情報に基づく表示要素を、ディスプレイ12に表示する。
【0058】
<サーバ装置20の構成>
本実施形態の取得部210は、上述したように、読取機器10から機種情報と媒体種類情報とを取得する。ガイド情報送信部220は、取得部210により取得された機種情報と媒体種類情報との組み合わせに基づいて、対応するガイド情報をガイド情報データベース40から取得する。そして、ガイド情報送信部220は、機種情報と媒体種類情報との組み合わせに基づくガイド情報を読取機器10に送信する。
【0059】
<処理の流れ>
図11を用いて、読取機器10およびサーバ装置20により実行される処理について説明する。図11は、第2実施形態の読取機器10およびサーバ装置20により実行される処理の流れを例示するシーケンス図である。
【0060】
まず、読取機器10側で、媒体30と無線通信を開始するためのトリガー操作が実行される(S202)。例えば、読取機器10のディスプレイ12上で、無線通信を開始するトリガーとなるボタンをユーザが押下する操作を実行する。これらの操作に応じて、送信部110は、例えば、メモリ1030やストレージデバイス1040などの所定の記憶領域に記憶されている、読取機器10の機種情報を取得する(S204)。このとき、送信部110は、無線通信媒体30の種類を示す媒体種類情報を更に取得する。例えば、読取機器10は、ディスプレイ12に使用可能な無線通信媒体30の種類を一覧で表示し、その一覧に対する選択入力操作を受け付ける。送信部110は、この操作により指定された無線通信媒体30の種類を示す情報を、媒体種類情報として取得する。また、サービスで利用される無線通信媒体30の種類があらかじめ決まっている場合、当該種類を示す媒体種類情報が予め読取機器10の記憶領域に格納されていてもよい。この場合、送信部110は、トリガー操作に応じて、所定の記憶領域から機種情報と媒体種類情報とを取得することができる。そして、送信部110は、S204の処理で取得された読取機器10の機種情報およびS206の処理で取得された媒体種類情報を、サーバ装置20に向けて送信する(S208)。
【0061】
サーバ装置20は、S208の処理で読取機器10から送信された機種情報および無線通信媒体30の媒体種類情報を取得部210において受信する。取得部210により読取機器10の機種情報と無線通信媒体30の媒体種類情報とが取得されると、ガイド情報送信部220は、当該機種情報および媒体種類情報に基づいてガイド情報を決定する(S210)。例えば、ガイド情報送信部220は、ガイド情報データベース40(例:図12)を参照し、読取機器10から取得した機種情報に対応するガイド情報をガイド情報データベース40から取得する。図12は、第2実施形態のガイド情報データベース40に記憶される情報の一例を示す図である。図12の例において、ガイド情報データベース40は、機種情報および媒体種類情報との組み合わせによる分類別に、ガイド情報を記憶している。なお、無線通信媒体30の種別が異なっていても、内部構造(例:アンテナの位置)が略同じであることもある。そのような場合、機種情報と媒体種類情報との組み合わせが異なっていても、対応するガイド情報が同じとなることもある。図12の例では、「媒体c」および「媒体d」がこのケースに該当している。例えば、S208の処理で送信された機種情報および媒体種類情報がそれぞれ「機種A」および「媒体c(または媒体d)」を示す場合、ガイド情報送信部220は、ガイド情報データベース40において「機種A」と「媒体c(または媒体d)」との組み合わせに対応付けられている「ガイド情報A-3」を、読取機器10に送信すべきガイド情報として決定することができる。そして、ガイド情報送信部220は、このようにS210で取得されたガイド情報を、読取機器10に送信する(S212)。
【0062】
受信部120は、S208の処理で送信された機種情報および媒体種類情報の組み合わせに基づいてサーバ装置20において決定された、ガイド情報を取得する。受信部120によってガイド情報が取得されると、表示処理部130は、当該ガイド情報に基づく表示要素をディスプレイ12に表示する(S214)。
【0063】
一例として、表示処理部130は、図7図8に例示されるような、無線通信媒体30の縁部の少なくとも一部の位置を示す表示要素をディスプレイ12に表示する。本実施形態では、図7および図8に例示される表示要素は、機種情報と媒体種類情報との組み合わせに基づいて決定される。
【0064】
本実施形態では、第1実施形態と異なり、媒体種類情報が更に取得される。この媒体種類情報を活用することにより、無線通信時における読取機器10に対する無線通信媒体の適切な位置を、ユーザに示すことができる。
【0065】
例えば、ガイド情報に基づく表示要素は、読取機器10の通信位置に無線通信媒体30を配置したときにディスプレイ12と重なる無線通信媒体30の領域の外観を示していてもよい。この場合における表示要素は、例えば、図13に例示されるような情報である。図13は、第2実施形態において出力可能なガイド情報に基づく表示要素の一例を示す図である。図13の例において、ディスプレイ12には、ガイド情報に基づく表示要素G3が表示されている。ガイド情報に基づく表示要素G3は、ディスプレイ12と重なる無線通信媒体30の領域(すなわち、ディスプレイ12によって隠れてしまう無線通信媒体30の領域)の外観を示している。ガイド情報データベース40は、機種情報と媒体種類情報との組み合わせ別に、図13に例示されるようなガイド情報を記憶している。例えば、ガイド情報データベース40は、機種毎の画面サイズに合わせて無線通信媒体30の全体画像からトリミングされた部分画像と、当該部分画像のディスプレイ12上での表示位置情報とを、ガイド情報として記憶していてもよい。この場合、表示処理部130は、サーバ装置20から取得した部分画像を、同じくサーバ装置20から取得した表示位置情報が示すディスプレイ12上の位置に出力することにより、図13に例示するようなガイド情報を表示することができる。また、ガイド情報データベース40は、部分画像ではなく、無線通信媒体30の全体画像を記憶していてもよい。この場合、表示処理部130が、サーバ装置20から取得した無線通信媒体30の全体画像をトリミングして部分画像を生成するように構成されていてもよい。また、表示処理部130は、トリミングを行わずに、無線通信媒体30の全体画像の表示位置を、サーバ装置20から取得した表示位置情報に基づいて調整することによって、ディスプレイ12と無線通信媒体30とが重なる領域のみをディスプレイ12に表示させるようにしてもよい。
【0066】
他の一例として、ガイド情報に基づく表示要素は、読取機器10の通信位置に媒体30を配置したときの、媒体30の基準情報の位置を示していてもよい。基準情報は、媒体30の表面に存在する目印となる情報である。基準情報は、読取機器10の通信位置に媒体30を配置したときに、ディスプレイ12と重なる媒体30の領域に含まれるものの中から適宜決定され得る。特に限定されないが、基準情報としては、証明写真、所定の文字列、ロゴなど、媒体30の表面に存在する特徴的なデザインであることがユーザビリティの観点から好ましい。具体的な例として、例えば図14に示されるようなガイド情報がディスプレイ12に表示される。図14は、第2実施形態において出力可能なガイド情報に基づく表示要素の他の一例を示す図である。図14の例では、無線通信媒体30の表面に存在する証明写真を基準情報として、その位置を示すガイド情報に基づく表示要素G4がディスプレイ12に表示されている様子が描かれている。
【0067】
なお、ディスプレイ12に表示されるガイド情報に基づく表示要素は、上述の具体例の組み合わせであってもよい。例えば、ガイド情報に基づく表示要素は、読取機器10の通信位置に無線通信媒体30を配置したときの、無線通信媒体30の縁部の少なくとも一部の位置と、読取機器10の通信位置に無線通信媒体30を配置したときにディスプレイ12と重なる無線通信媒体30の領域の外観とを示していてもよい。また、例えば、ガイド情報に基づく表示要素は、読取機器10の通信位置に無線通信媒体30を配置したときの、無線通信媒体30の縁部の少なくとも一部の位置と、読取機器10の通信位置に無線通信媒体30を配置したときの、無線通信媒体30の基準情報の位置とを示していてもよい。また、ガイド情報に基づく表示要素は、図示された例に限らず、読取機器10と無線通信媒体30との適切な位置関係を示す情報であれば、任意の情報が利用できる。
【0068】
そして、ディスプレイ12に表示されたガイド情報に基づく表示要素に合わせて、ユーザが読取機器10と無線通信媒体30との位置関係を調整する。例えば、図13に例示されるガイド情報に基づく表示要素G3がディスプレイ12に表示されている場合、ユーザは図15に示すように読取機器10と無線通信媒体30との位置関係を調整する。図15は、図13に例示されるガイド情報に基づく表示要素G3に従って読取機器10と無線通信媒体30との位置関係を調整する様子を例示する図である。図示されるように、無線通信媒体30がガイド情報に基づく表示要素G3に合わせて読取機器10の通信位置に配置されることによって、読取機器10と無線通信媒体30との間で無線通信が実行される(S216)。
【0069】
なお、無線通信時の読取機器10と無線通信媒体30との位置関係は、図2に描かれるような状態となることに鑑みると、図13に例示したような表示要素が好ましい。例えば、図15に示されるように、無線通信媒体30を透かして見るような分かりやすいユーザインタフェースとなるため、ユーザが読取機器10と無線通信媒体30との適切な位置関係を視覚的に把握し易くなると言える。
【0070】
本実施形態では、無線通信媒体30と通信を行う読取機器10の機種と無線通信媒体30の種別との組み合わせに応じて決定されるガイド情報に基づいて、読取機器10と無線通信媒体30との適切な位置関係を示す表示要素がディスプレイ12に表示される。このガイド情報に基づく表示要素によって、ユーザは、読取機器10と無線通信媒体30との間で安定した無線通信が実行されるように、読取機器10と無線通信媒体30との位置関係を容易に調整することができる。また、媒体種類情報を用いることにより、無線通信媒体30の内部構造(アンテナの位置など)を更に考慮できるようになるため、第1実施形態と比較して、読取機器10と無線通信媒体30との間で安定して通信を行うことが可能な位置をより精度よく特定できる。
【0071】
<変形例>
本実施形態においても、表示処理部130は、例えば、読取機器10の通信位置に媒体30を配置している間、通信完了までの残り時間を示す情報をディスプレイ12に更に表示させるように構成されていてもよい。本変形例は、以下の説明において、第1実施形態の変形例とは異なる。
【0072】
第1実施形態の変形例で説明したように、無線通信媒体30との通信が完了するまでに要する時間は、読取機器10のスペックといった機種固有の情報に応じて変わり得る。また、無線通信媒体30の構造や、読み込む情報または書き込む情報によって、無線通信に要する時間も変わり得る。本実施形態では、第1実施形態と異なり、無線通信媒体30の種類を示す媒体種類情報が更に取得されているため、「無線通信媒体30の種別」を考慮して無線通信に要する時間を特定することが可能となる。
【0073】
例えば本変形例の表示処理部130は、機種情報と媒体種類情報との組み合わせに基づいて、無線通信媒体30との通信が完了するまでに要する時間をより精度よく取得することができる。なお、読取機器10の機種と無線通信媒体30の種類との組み合わせに応じた通信時間は、例えば、読取機器10の機種と無線通信媒体30の種類の組み合わせ毎に読み書きを実際に実行した結果に基づいて決定することができる。また、読取機器10の機種と無線通信媒体30の種類の組み合わせに応じた通信時間は、読取機器10のスペックと無線通信媒体30の平均的なデータ通信料とに基づく理論値を使用してもよい。このようにして得られた、読取機器10の機種と無線通信媒体30の種類との組み合わせに応じた通信時間は、例えば、読取機器10の機種情報と対応付けてデータベース化される。この場合、表示処理部130は、当該データベースから、対応する通信時間を取得することができる。そして、表示処理部130は、組み合わせに応じて取得される通信時間と、無線通信媒体30との無線通信を開始したことに応じて機動されるタイマーの経過時間とに基づいて、例えば図10に例示されるように、無線通信が完了するまでの残り時間を示す情報を表示することができる。
【0074】
[第3実施形態]
本実施形態は、以下で説明する点を除き、第2実施形態と同様である。例えば、本実施形態の読取システム1は、以下で説明する点を除き、第2実施形態の読取システム1と同様の機能構成(例:図1)を有する。
【0075】
<サーバ装置20の構成>
本実施形態の取得部210は、第2実施形態と同様に、読取機器10から機種情報と媒体種類情報とを取得する。ガイド情報送信部220は、取得部210により取得された機種情報と媒体種類情報との組み合わせに基づいて、対応するガイド情報をガイド情報データベース40から取得する。そして、ガイド情報送信部220は、機種情報と媒体種類情報との組み合わせに基づくガイド情報を読取機器10に送信する。ここで、本実施形態におけるガイド情報は、無線通信媒体の外観を示す画像の表示倍率および表示位置の経時的な変化を示す情報を含んでいる。
【0076】
<読取機器10の構成>
本実施形態において、受信部120は、サーバ装置20に送信した機種情報と媒体種類情報との組み合わせに対する応答情報として、無線通信媒体の外観を示す画像の表示倍率および表示位置の経時的な変化を示す情報を含むガイド情報を取得する。本実施形態の表示処理部130は、このようなガイド情報に基づいて、無線通信媒体を読取機器10の通信位置に配置する動作について、ユーザにとって分かりやすい表示要素を表示さえることが可能となる。
【0077】
<表示処理部130による表示例>
図16は、第3実施形態に係る表示処理部130により出力されるガイド情報に基づく表示要素の一例を示す図である。
【0078】
まず、本実施形態の表示処理部130は、無線通信媒体の媒体種情報に基づいて特定される、無線通信媒体の全体的な外観を示す画像(以下、「媒体外観画像」とも表記)を取得する(例:図16(a))。無線通信媒体の全体的な外観を示す媒体外観画像は、サーバ装置20から送信されるガイド情報に含まれていてもよいし、読取機器10のストレージデバイス1040などに対応する媒体種情報と関連付けて予め記憶されていてもよい。
【0079】
表示処理部130は、図16に示されるように、無線通信に使用する無線通信媒体の全体的な外観を視認できるような表示倍率および表示位置で、媒体外観画像を読取機器10のディスプレイ12上に表示させる。なお、媒体外観画像の初期表示倍率や初期表示位置(位置座標)は、例えば、機種情報と媒体種情報との組み合わせに対する応答情報として取得されるガイド情報内で定義されている。このように媒体外観画像を全体的に視認できるように表示することによって、無線通信に使用する無線通信媒体の種類をユーザが容易に把握できる。
【0080】
そして、表示処理部130は、ガイド情報に含まれている、媒体外観画像の表示倍率や表示位置の経時的な変化を示す情報に従って、ディスプレイ12上での媒体外観画像の表示状態を変化させる。例えば、表示処理部130は、図16(b)~(e)に示されるように、表示倍率および表示位置の経時的な変化を示す情報に基づいて、無線通信媒体を読取機器10の読取位置に移動させる様子をアニメーションによって表現する。
【0081】
なお、媒体外観画像が3次元的な外観モデルの情報を有している場合、表示処理部130は、媒体外観画像を回転させる様子などをアニメーションで表現することができる(例:図17(a)~())。図17は、第3実施形態に係る表示処理部130により出力されるガイド情報に基づく表示要素の他の一例を示す図である。図17に示すように3次元的な動きをアニメーションで表現することによって、読取機器10に無線通信媒体を読み取らせる際、無線通信媒体をどのように読取機器10にかざせばよいかをユーザが容易に把握することができる。
【0082】
以上、図面を参照して本発明の実施の形態について述べたが、本発明はこれらに限定されて解釈されるべきものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々の変更、改良等を行うことができる。また、実施形態に開示されている複数の構成要素は、適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよいし、異なる実施形態の構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0083】
例えば、上述の実施形態では、機種情報別或いは機種情報と媒体種類情報との組み合わせ別にガイド情報を記憶するデータベース(ガイド情報データベース40)がサーバ装置20側に設けられる例を主に説明したが、このようなデータベースは読取機器10に構築されてもよい。例えば、読取機器10で動作するアプリケーションをインストールする際に、機種情報別或いは機種情報と媒体種類情報との組み合わせ別にガイド情報を記憶するデータベースが読取機器10の記憶領域に構築されてもよい。この場合、読取機器10は、単独でガイド情報を表示するまでの処理を実行することができる。
【0084】
また、上述の説明で用いた複数のフローチャートでは、複数の工程(処理)が順番に記載されているが、各実施形態で実行される工程の実行順序は、その記載の順番に制限されない。各実施形態では、図示される工程の順番を内容的に支障のない範囲で変更することができる。また、上述の各実施形態は、内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。
【0085】
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下に限られない。
1.
ディスプレイを有する読取機器の機種情報を取得する取得手段と、
無線通信時の前記読取機器に対する無線通信媒体の位置を前記ディスプレイに表示させるためのガイド情報を前記機種情報に基づいて取得し、前記ガイド情報を前記読取機器に送信するガイド情報送信手段と、
を備えるサーバ装置。
2.
前記ガイド情報は、前記読取機器の通信位置に前記無線通信媒体を配置したときの、前記無線通信媒体の縁部の少なくとも一部の位置を示す情報を含む、
1.に記載のサーバ装置。
3.
前記取得手段は、前記無線通信媒体の種類を示す媒体種類情報を更に取得し、
前記ガイド情報送信手段は、前記機種情報と前記媒体種類情報との組み合わせに基づいて、前記ガイド情報を特定する、
1.または2.に記載のサーバ装置。
4.
前記ガイド情報は、前記読取機器の通信位置に前記無線通信媒体を配置したときに前記ディスプレイと重なる前記無線通信媒体の領域の外観を示す情報を含む、
3.に記載のサーバ装置。
5.
前記ガイド情報は、前記読取機器の通信位置に前記無線通信媒体を配置したときに前記ディスプレイと重なる前記無線通信媒体の領域に含まれている、基準情報の位置を示す情報を含む、
3.に記載のサーバ装置。
6.
前記ガイド情報は、前記無線通信媒体の外観を示す画像に関する、表示倍率および表示位置の経時的な変化を示す情報を含む、
3.に記載のサーバ装置。
7.
コンピュータが、
ディスプレイを有する読取機器の機種情報を取得し、
無線通信時の前記読取機器に対する無線通信媒体の位置を前記ディスプレイに表示させるためのガイド情報を前記機種情報に基づいて取得し、
前記ガイド情報を前記読取機器に送信する、
ことを含む読取操作支援方法。
8.
前記ガイド情報は、前記読取機器の通信位置に前記無線通信媒体を配置したときの、前記無線通信媒体の縁部の少なくとも一部の位置を示す情報を含む、
7.に記載の読取操作支援方法。
9.
前記コンピュータが、
前記無線通信媒体の種類を示す媒体種類情報を更に取得し、
前記機種情報と前記媒体種類情報との組み合わせに基づいて、前記ガイド情報を特定する、
7.または8.に記載の読取操作支援方法。
10.
前記ガイド情報は、前記読取機器の通信位置に前記無線通信媒体を配置したときに前記ディスプレイと重なる前記無線通信媒体の領域の外観を示す情報を含む、
9.に記載の読取操作支援方法。
11.
前記ガイド情報は、前記読取機器の通信位置に前記無線通信媒体を配置したときに前記ディスプレイと重なる前記無線通信媒体の領域に含まれている、基準情報の位置を示す情報を含む、
9.に記載の読取操作支援方法。
12.
前記ガイド情報は、前記無線通信媒体の外観を示す画像に関する、表示倍率および表示位置の経時的な変化を示す情報を含む、
9.に記載の読取操作支援方法。
13.
コンピュータを、
ディスプレイを有する読取機器の機種情報を取得する取得手段、
無線通信時の前記読取機器に対する無線通信媒体の位置を前記ディスプレイに表示させるためのガイド情報を前記機種情報に基づいて取得し、前記ガイド情報を前記読取機器に送信するガイド情報送信手段、
として機能させるためのプログラム。
14.
前記ガイド情報は、前記読取機器の通信位置に前記無線通信媒体を配置したときの、前記無線通信媒体の縁部の少なくとも一部の位置を示す情報を含む、
13.に記載のプログラム。
15.
前記取得手段は、前記無線通信媒体の種類を示す媒体種類情報を更に取得し、
前記ガイド情報送信手段は、前記機種情報と前記媒体種類情報との組み合わせに基づいて、前記ガイド情報を特定する、
13.または14.に記載のプログラム。
16.
前記ガイド情報は、前記読取機器の通信位置に前記無線通信媒体を配置したときに前記ディスプレイと重なる前記無線通信媒体の領域の外観を示す情報を含む、
15.に記載のプログラム。
17.
前記ガイド情報は、前記読取機器の通信位置に前記無線通信媒体を配置したときに前記ディスプレイと重なる前記無線通信媒体の領域に含まれている、基準情報の位置を示す情報を含む、
15.に記載のプログラム。
18.
前記ガイド情報は、前記無線通信媒体の外観を示す画像に関する、表示倍率および表示位置の経時的な変化を示す情報を含む、
15.に記載のプログラム。
19.
ディスプレイを有する読取機器にインストールされるプログラムであって、
前記読取機器を、
前記読取機器の機種情報をサーバ装置に送信する送信手段、
前記機種情報に基づいて前記サーバ装置において決定される、無線通信時の前記読取機器に対する無線通信媒体の位置を前記ディスプレイに表示させるためのガイド情報を受信する受信手段、
前記ガイド情報に基づいて、無線通信時の前記読取機器に対する無線通信媒体の位置を示す表示要素を前記読取機器の前記ディスプレイに表示させる表示処理手段、
として機能させるためのプログラム。
20.
前記ガイド情報は、前記読取機器の通信位置に前記無線通信媒体を配置したときの、前記無線通信媒体の縁部の少なくとも一部の位置を示す情報を含む、
19.に記載のプログラム。
21.
前記表示処理手段は、前記読取機器の通信位置に前記無線通信媒体を配置している間、前記機種情報に応じた読取完了までの残り時間を示す情報を前記ディスプレイに更に表示させる、
19.または20.に記載のプログラム。
22.
前記送信手段は、前記無線通信媒体の種類を示す媒体種類情報を更に取得し、前記機種情報と前記媒体種類情報とを前記サーバ装置に送信し、
前記受信手段は、前記機種情報と前記媒体種類情報との組み合わせに基づいて前記サーバ装置において決定される前記ガイド情報を受信する、
19.から21.のいずれか1つに記載のプログラム。
23.
前記ガイド情報は、前記読取機器の通信位置に前記無線通信媒体を配置したときに前記ディスプレイと重なる前記無線通信媒体の領域の外観を示す情報を含む、
22.に記載のプログラム。
24.
前記ガイド情報は、前記読取機器の通信位置に前記無線通信媒体を配置したときに前記ディスプレイと重なる前記無線通信媒体の領域に含まれている、基準情報の位置を示す情報を含む、
22.に記載のプログラム。
25.
前記ガイド情報は、前記無線通信媒体の外観を示す画像に関する、表示倍率および表示位置の経時的な変化を示す情報を含む、
22.に記載のプログラム。
26.
前記表示処理手段は、前記無線通信媒体の外観を示す画像全体を前記ディスプレイ上に表示し、その後、前記ガイド情報に基づいて前記無線通信媒体の外観を示す画像の表示状態を変更させる、
25.に記載のプログラム。
27.
前記表示処理手段は、前記ガイド情報の表示倍率および表示位置の経時的な変化を示す情報に基づいて、前記無線通信媒体の外観を示す画像の表示状態の変化をアニメーションで表現する、
26.に記載のプログラム。
28.
前記表示処理手段は、前記読取機器の通信位置に前記無線通信媒体を配置している間、前記機種情報と前記媒体種類情報との組み合わせに応じた読取完了までの残り時間を示す情報を前記ディスプレイに更に表示させる、
22.から27.のいずれか1つに記載のプログラム。
29.
ディスプレイを有する読取機器が、
前記読取機器の機種情報をサーバ装置に送信し、
前記機種情報に基づいて前記サーバ装置において決定される、無線通信時の前記読取機器に対する無線通信媒体の位置を前記ディスプレイに表示させるためのガイド情報を受信し、
前記ガイド情報に基づいて、無線通信時の前記読取機器に対する無線通信媒体の位置を示す表示要素を前記読取機器の前記ディスプレイに表示させる、
ことを含む読取操作支援方法。
30.
前記ガイド情報は、前記読取機器の通信位置に前記無線通信媒体を配置したときの、前記無線通信媒体の縁部の少なくとも一部の位置を示す情報を含む、
29.に記載の読取操作支援方法。
31.
前記読取機器が、
前記読取機器の通信位置に前記無線通信媒体を配置している間、前記機種情報に応じた読取完了までの残り時間を示す情報を前記ディスプレイに更に表示させる、
29.または30.に記載の読取操作支援方法。
32.
前記読取機器が、
前記無線通信媒体の種類を示す媒体種類情報を更に取得し、前記機種情報と前記媒体種類情報とを前記サーバ装置に送信し、
前記機種情報と前記媒体種類情報との組み合わせに基づいて前記サーバ装置において決定される前記ガイド情報を受信する、
29.から31.のいずれか1つに記載の読取操作支援方法。
33.
前記ガイド情報は、前記読取機器の通信位置に前記無線通信媒体を配置したときに前記ディスプレイと重なる前記無線通信媒体の領域の外観を示す情報を含む、
32.に記載の読取操作支援方法。
34.
前記ガイド情報は、前記読取機器の通信位置に前記無線通信媒体を配置したときに前記ディスプレイと重なる前記無線通信媒体の領域に含まれている、基準情報の位置を示す情報を含む、
32.に記載の読取操作支援方法。
35.
前記ガイド情報は、前記無線通信媒体の外観を示す画像に関する、表示倍率および表示位置の経時的な変化を示す情報を含む、
32.に記載の読取操作支援方法。
36.
前記読取機器が、前記無線通信媒体の外観を示す画像全体を前記ディスプレイ上に表示し、その後、前記ガイド情報に基づいて前記無線通信媒体の外観を示す画像の表示状態を変更させる、
35.に記載の読取操作支援方法。
37.
前記読取機器が、前記ガイド情報の表示倍率および表示位置の経時的な変化を示す情報に基づいて、前記無線通信媒体の外観を示す画像の表示状態の変化をアニメーションで表現する、
36.に記載の読取操作支援方法。
38.
前記読取機器が、
前記読取機器の通信位置に前記無線通信媒体を配置している間、前記機種情報と前記媒体種類情報との組み合わせに応じた読取完了までの残り時間を示す情報を前記ディスプレイに更に表示させる、
32.から37.のいずれか1つに記載の読取操作支援方法。
39.
ディスプレイを有する読取機器であって、
前記読取機器の機種情報をサーバ装置に送信する送信手段と、
前記機種情報に基づいて前記サーバ装置において決定される、無線通信時の前記読取機器に対する無線通信媒体の位置を前記ディスプレイに表示させるためのガイド情報を受信する受信手段と、
前記ガイド情報に基づいて、無線通信時の前記読取機器に対する無線通信媒体の位置を示す表示要素を前記読取機器の前記ディスプレイに表示させる表示処理手段と、
を備える読取機器。
40.
前記ディスプレイが設けられている第1の表面の逆側に位置する第2の表面側に、前記無線通信媒体と無線通信を行う通信手段が設けられている、
39.に記載の読取機器。
41.
前記読取機器は、携帯型の端末である、
39.または40.に記載の読取機器。
42.
前記ガイド情報は、前記読取機器の通信位置に前記無線通信媒体を配置したときの、前記無線通信媒体の縁部の少なくとも一部の位置を示す情報を含む、
39.から41.のいずれか1つに記載の読取機器。
43.
前記表示処理手段は、前記読取機器の通信位置に前記無線通信媒体を配置している間、前記機種情報に応じた読取完了までの残り時間を示す情報を前記ディスプレイに更に表示させる、
39.から42.のいずれか1つに記載の読取機器。
44.
前記送信手段は、前記無線通信媒体の種類を示す媒体種類情報を更に取得し、前記機種情報と前記媒体種類情報とを前記サーバ装置に送信し、
前記受信手段は、前記機種情報と前記媒体種類情報との組み合わせに基づいて前記サーバ装置において決定される前記ガイド情報を受信する、
39.から43.のいずれか1つに記載の読取機器。
45.
前記ガイド情報は、前記読取機器の通信位置に前記無線通信媒体を配置したときに前記ディスプレイと重なる前記無線通信媒体の領域の外観を示す情報を含む、
44.に記載の読取機器。
46.
前記ガイド情報は、前記読取機器の通信位置に前記無線通信媒体を配置したときに前記ディスプレイと重なる前記無線通信媒体の領域に含まれている、基準情報の位置を示す情報を含む、
44.に記載の読取機器。
47.
前記ガイド情報は、前記無線通信媒体の外観を示す画像に関する、表示倍率および表示位置の経時的な変化を示す情報を含む、
44.に記載の読取機器。
48.
前記表示処理手段は、前記無線通信媒体の外観を示す画像全体を前記ディスプレイ上に表示し、その後、前記ガイド情報に基づいて前記無線通信媒体の外観を示す画像の表示状態を変更させる、
47.に記載の読取機器。
49.
前記表示処理手段は、前記ガイド情報の表示倍率および表示位置の経時的な変化を示す情報に基づいて、前記無線通信媒体の外観を示す画像の表示状態の変化をアニメーションで表現する、
48.に記載の読取機器。
50.
前記表示処理手段は、前記読取機器の通信位置に前記無線通信媒体を配置している間、前記機種情報と前記媒体種類情報との組み合わせに応じた読取完了までの残り時間を示す情報を前記ディスプレイに更に表示させる、
44.から49.のいずれか1つに記載の読取機器。
【0086】
この出願は、2021年6月9日に出願された日本出願特願2021-096518号および2021年11月29日に出願された日本出願特願2021-192841号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【符号の説明】
【0087】
1 読取システム
10 読取機器
12 ディスプレイ
110 送信
20 受信部
130 表示処理部
140 通信部
1010 バス
1020 プロセッサ
1030 メモリ
1040 ストレージデバイス
1050 入出力インタフェース
1060 ネットワークインタフェース
1062 無線通信モジュール
20 サーバ装置
210 取得部
220 ガイド情報送信部
2010 バス
2020 プロセッサ
2030 メモリ
2040 ストレージデバイス
2050 入出力インタフェース
2060 ネットワークインタフェース
30 無線通信媒体
40 ガイド情報データベース
図1
図2
図3
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