(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-05-19
(45)【発行日】2025-05-27
(54)【発明の名称】光伝送システム、光装置、および光処理方法
(51)【国際特許分類】
H04B 10/27 20130101AFI20250520BHJP
【FI】
H04B10/27
(21)【出願番号】P 2023536289
(86)(22)【出願日】2021-07-21
(86)【国際出願番号】 JP2021027321
(87)【国際公開番号】W WO2023002599
(87)【国際公開日】2023-01-26
【審査請求日】2024-01-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100178216
【氏名又は名称】浜野 絢子
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】井上 貴則
【審査官】対馬 英明
(56)【参考文献】
【文献】特表2005-536953(JP,A)
【文献】国際公開第2015/145985(WO,A1)
【文献】特開2001-144693(JP,A)
【文献】特開2012-205045(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 10/00-10/90
H04J 14/00-14/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の第1のファイバ、および前記複数の第1のファイバのそれぞれに対応した第2のファイバと接続するように構成された第1の光装置と、
前記第2のファイバと接続するように構成された第2の光装置、とを有し、
前記第1の光装置および前記第2の光装置はそれぞれ、光機能ブロックを有し、
前記光機能ブロックは、前記複数の第1のファイバごとに定まる光機能を実現するように構成され
、
前記光機能ブロックは、
光インターフェイス手段を備えた光インターフェイスブロックを含み、
前記第1の光装置は、前記複数の第1のファイバごとに、前記光インターフェイスブロックである第1の光インターフェイスブロックを備え、
前記第2の光装置は、前記第2のファイバに対応して、前記光インターフェイスブロックである第2の光インターフェイスブロックを備え、
前記光機能ブロックは、さらに、
ダミー光を生成するダミー光生成手段を備えたダミー光生成ブロック、
前記複数の第1のファイバに接続される海底機器の制御手段を備えた海底機器制御ブロック、
光信号の多重分離手段を備えた光多重分離ブロック、および
光増幅手段を備えた光増幅ブロックを含み、
前記第1の光装置および前記第2の光装置の少なくとも一方は、前記ダミー光生成ブロック、前記海底機器制御ブロック、前記光多重分離ブロック、および前記光増幅ブロックの少なくとも一をさらに備え、
前記ダミー光生成ブロックは、
前記ダミー光生成手段と、
前記ダミー光を分岐して複数の分岐ダミー光を出力するように構成された光分岐手段と、
前記複数の分岐ダミー光を出力するように構成された第1の出力接続手段と、
前記ダミー光を出力するように構成された第2の出力接続手段、とを備える
光伝送システム。
【請求項2】
前記第1の光装置は、前記ダミー光生成ブロックである第1のダミー光生成ブロックを備え、
前記第1のダミー光生成ブロックは、前記第1の光インターフェイスブロックのそれぞれと前記第1の出力接続手段によって接続される
請求項
1に記載した光伝送システム。
【請求項3】
前記第1の光装置は、前記ダミー光生成ブロックである第1のダミー光生成ブロックを備え、
前記第1のダミー光生成ブロックは、前記第1の光インターフェイスブロックと前記第2の出力接続手段によって接続される
請求項
1に記載した光伝送システム。
【請求項4】
前記第2の光装置は、前記ダミー光生成ブロックである第2のダミー光生成ブロックを備え、
前記第2のダミー光生成ブロックは、前記第2の光インターフェイスブロックと前記第2の出力接続手段によって接続される
請求項
1または
2に記載した光伝送システム。
【請求項5】
前記光インターフェイスブロックは、光アンプ手段および光モニタ手段をさらに備える
請求項
1か
ら4のいずれか一項に記載した光伝送システム。
【請求項6】
複数の第1のファイバと接続するように構成された第1の接続手段と、
前記複数の第1のファイバのそれぞれに対応した第2のファイバと接続するように構成された第2の接続手段と、
前記複数の第1のファイバごとに定まる光機能を実現するように構成された光機能ブロック、とを有
し、
前記光機能ブロックは、前記複数の第1のファイバごとに、光インターフェイス手段を備えた光インターフェイスブロックを備え、
前記光機能ブロックは、ダミー光を生成するダミー光生成手段を備えたダミー光生成ブロック、前記複数の第1のファイバに接続される海底機器の制御手段を備えた海底機器制御ブロック、光信号の多重分離手段を備えた光多重分離ブロック、および光増幅手段を備えた光増幅ブロックの少なくとも一をさらに備え、
前記ダミー光生成ブロックは、前記ダミー光生成手段と、前記ダミー光を分岐して複数の分岐ダミー光を出力するように構成された光分岐手段と、前記複数の分岐ダミー光を出力するように構成された第1の出力接続手段と、前記ダミー光を出力するように構成された第2の出力接続手段、とを備える
光装置。
【請求項7】
複数の第1のファイバを伝搬する第1の光に関して第1の光処理を施し、
前記複数の第1のファイバのそれぞれに対応した第2のファイバを伝搬する第2の光に関して第2の光処理を施し、
前記第1の光処理および前記第2の光処理は、前記複数の第1のファイバごとに定まる光機能を実現する処理であ
り、
前記第1の光処理および前記第2の光処理は、前記第1の光および前記第2の光の少なくとも一としてのダミー光を導入する処理、前記複数の第1のファイバに接続される海底機器を制御する処理、前記第1の光および前記第2の光の少なくとも一を多重分離する処理、および前記第1の光および前記第2の光の少なくとも一を増幅する処理のいずれかを組み合わせることにより前記光機能を実現し、
前記第1の光処理は、前記第1の光としての前記ダミー光を導入する処理を含み、前記ダミー光を導入する処理は、前記ダミー光を生成する処理と、前記ダミー光を分岐して複数の分岐ダミー光を生成する処理と、前記複数の分岐ダミー光を前記複数の第1のファイバのそれぞれに導入する処理、とを含む、
光処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光伝送システム、光装置、および光処理方法に関し、特に、光海底ケーブルシステムと共に用いられる光伝送システム、光装置、および光処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
大陸間を光ファイバで結ぶ光海底ケーブルシステムは、国際的な通信ネットワークを支えるインフラとして重要な役割を担っている。光海底ケーブルシステムは、光ファイバを収容する海底ケーブル、光増幅器を搭載した海底中継器、光信号を分岐する海底分岐装置、および陸揚げ局に設置された端局装置等により構成される。このような光海底ケーブルシステムの一例が特許文献1に記載されている。
【0003】
また、関連技術としては、特許文献2に記載された技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特表2019-517169号公報
【文献】特開2006-148979号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
光海底ケーブルシステムにおいては、近年、海底ケーブルに収容される複数のファイバペアをそれぞれ異なる顧客(ユーザー)に割り当てる光伝送システムが注目されている。ここで、ファイバペア(Fiber Pair:FP)は、上り回線用の光ファイバと下り回線用の光ファイバからなる。
【0006】
一方、世界中に配置された大規模データセンター間の通信トラヒック量は増大する傾向にある。データセンター間の通信トラヒック量の増大にともなって、陸揚げ局(Cable Landing Station:CLS)において光信号(光パス)を終端することによる遅延の増大および消費電力の増加が問題となっている。このような問題を回避するため、海底ケーブルを伝搬する光信号の終端点を、陸揚げ局(CLS)から内陸に設置された顧客のデータセンターまたはバックボーンネットワークとの接続点(Point of Presence:POP)まで延伸させたいとの要望がある。
【0007】
しかし、この場合、データセンターまたはPOPにおいて顧客が保有する光装置は、顧客ごとに異なるため、顧客ごとに異なる装置構成になる。その結果、顧客ごとに、すなわち接続するファイバペアごとに製品構成を変える必要があり、開発工数およびコストが増大する。
【0008】
このように、光伝送システムにおいて、海底ケーブルを伝搬する光信号の終端点を延伸させると、開発工数およびコストが増大するという問題があった。
【0009】
本発明の目的は、上述した課題である、光伝送システムにおいて、海底ケーブルを伝搬する光信号の終端点を延伸させると、開発工数およびコストが増大するという課題を解決する光伝送システム、光装置、および光処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の光伝送システムは、複数の第1のファイバ、および複数の第1のファイバのそれぞれに対応した第2のファイバと接続するように構成された第1の光装置と、第2のファイバと接続するように構成された第2の光装置、とを有し、第1の光装置および第2の光装置はそれぞれ、光機能ブロックを有し、光機能ブロックは、複数の第1のファイバごとに定まる光機能を実現するように構成されている。
【0011】
本発明の光装置は、複数の第1のファイバと接続するように構成された第1の接続手段と、複数の第1のファイバのそれぞれに対応した第2のファイバと接続するように構成された第2の接続手段と、複数の第1のファイバごとに定まる光機能を実現するように構成された光機能ブロック、とを有する。
【0012】
本発明の光処理方法は、複数の第1のファイバを伝搬する第1の光に関して第1の光処理を施し、複数の第1のファイバのそれぞれに対応した第2のファイバを伝搬する第2の光に関して第2の光処理を施し、第1の光処理および第2の光処理は、複数の第1のファイバごとに定まる光機能を実現する処理である。
【発明の効果】
【0013】
本発明の光伝送システム、光装置、および光処理方法によれば、光伝送システムにおいて、海底ケーブルを伝搬する光信号の終端点を延伸した場合であっても、開発工数およびコストの増大を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の第1の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】本発明の第1の実施形態に係る光伝送システムの別の構成を示すブロック図である。
【
図3】本発明の第1の実施形態に係る光伝送システムで用いられるダミー光生成ブロックの構成を示すブロック図である。
【
図4】本発明の第1の実施形態に係る光伝送システムのさらに別の構成を示すブロック図である。
【
図5】本発明の第1の実施形態に係る光伝送システムのさらに別の構成を示すブロック図である。
【
図6】本発明の第2の実施形態に係る光装置の構成を示すブロック図である。
【
図7】本発明の第2の実施形態に係る光装置の別の構成を示すブロック図である。
【
図8】本発明の第2の実施形態に係る光装置のさらに別の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
【0016】
〔第1の実施形態〕
図1は、本発明の第1の実施形態に係る光伝送システム1000の構成を示すブロック図である。光伝送システム1000は、第1の光装置1100および第2の光装置1200を有する。光伝送システム1000は、好適には光海底ケーブルシステムと共に用いられる。
【0017】
第1の光装置1100は、複数の第1のファイバ10、および複数の第1のファイバ10のそれぞれに対応した第2のファイバ20と接続するように構成されている。第2の光装置1200は、第2のファイバ20と接続するように構成されている。そして、第1の光装置1100および第2の光装置1200はそれぞれ、光機能ブロック1110、1210を有し、この光機能ブロック1110、1210は、複数の第1のファイバ10ごとに定まる光機能を実現するように構成されている。
【0018】
ここで、第1の光装置1100は、海底光装置に接続される複数の第1のファイバ10と接続するように構成された第1の接続部(第1の接続手段)を備えた構成とすることができる。さらに、第1の光装置1100は、陸上に敷設された第2のファイバ20と接続するように構成された第2の接続部(第2の接続手段)を備えた構成とすることができる。第1の光装置1100は、典型的には、光海底ケーブルシステムの陸揚げ局(Cable Landing Station:CLS)に設置される。
【0019】
第2の光装置1200は、陸上に敷設された第2のファイバ20と接続するように構成された第3の接続部(第3の接続手段)を備えた構成とすることができる。さらに、第2の光装置1200は、光トランスポンダに接続される第3のファイバと接続するように構成された第4の接続部(第4の接続手段)を備えた構成とすることができる。第2の光装置1200は、典型的には、データセンターまたはバックボーンネットワークとの接続点(Point of Presence:POP)に設置される。この場合、海底ケーブルを伝搬する光信号の終端点をデータセンターまたはPOPまで延伸させることができる。なお、
図1では、光伝送システム1000が一台の第2の光装置1200を有する構成を示したが、これに限らず、複数の第2の光装置1200を有する構成としてもよい。
【0020】
第1のファイバ10および第2のファイバ20は、典型的には、上り回線用の光ファイバと下り回線用の光ファイバからなるファイバペア(Fiber Pair:FP)である。
【0021】
このように、本実施形態による光伝送システム1000は、第1の光装置1100と第2の光装置1200が備える光機能ブロック1110、1210によって、複数の第1のファイバ10ごとに定まる光機能を実現するように構成されている。このような構成とすることにより、光機能ブロックの構成要素を共通化し、構成要素の組み合わせにより光機能を実現させることができる。その結果、複数の第1のファイバごとに定まる光機能を実現する装置を個別に開発する必要はない。したがって、本実施形態の光伝送システム1000によれば、海底ケーブルを伝搬する光信号の終端点を延伸した場合であっても、開発工数およびコストの増大を回避することができる。
【0022】
光伝送システム1000は、光機能ブロック1110、1210が光インターフェイス手段を備えた光インターフェイスブロックを含む構成とすることができる。すなわち、
図2に示した光伝送システム1001のように、第1の光装置1100は、複数の第1のファイバ10ごとに、光インターフェイスブロックである第1の光インターフェイスブロック1111を備えた構成とすることができる。また、第2の光装置1200は、第2のファイバ20に対応して、光インターフェイスブロックである第2の光インターフェイスブロック1211を備えた構成とすることができる。
【0023】
このように、第1の光装置1100と第2の光装置1200にそれぞれ光インターフェイスブロック1111、1211を備えた構成とすることにより、複数の第1のファイバ10ごとに光機能を設定することが可能になる。
【0024】
光インターフェイスブロックが備える光インターフェイス手段として、光カプラおよび光スイッチの少なくとも一方を用いることができる。また、光インターフェイスブロックは、光アンプ手段および光モニタ手段をさらに備えた構成とすることができる。ここで、光アンプ手段として、エルビウム添加ファイバを用いた増幅器(Erbium Doped Fiber Amplifier:EDFA)を用いることができる。また、光モニタ手段として、典型的には光チャンネルモニタ(Optical Channel Monitor:OCM)を用いることができる。
【0025】
光機能ブロック1110、1210は、ダミー光生成ブロック、海底機器制御ブロック、光多重分離ブロック、および光増幅ブロックを含む構成とすることができる。そして、第1の光装置1100および第2の光装置1200の少なくとも一方は、ダミー光生成ブロック、海底機器制御ブロック、光多重分離ブロック、および光増幅ブロックの少なくとも一をさらに備えた構成とすることができる。これにより、光機能ブロックの構成要素(各ブロック)を共通化し、構成要素(各ブロック)の組み合わせにより、複数の第1のファイバ10ごとに定まる光機能を実現することができる。
【0026】
ダミー光生成ブロックは、ダミー光を生成するダミー光生成手段を備える。ダミー光生成手段として、例えば、エルビウム添加ファイバを用いた増幅器(Erbium Doped Fiber Amplifier:EDFA)を無入力信号の状態としたASE(Amplified Spontaneous Emission)光源を用いることができる。
【0027】
海底機器制御ブロックは、複数の第1のファイバ10のそれぞれに接続される海底機器の制御手段を備える。ここで海底機器は、例えば海底分岐装置(Branching Unit:BU)や再構成可能光挿入/分岐多重装置(Reconfigurable Optical Add/Drop Multiplexer:ROADM)などである。
【0028】
光多重分離ブロックは、光信号の多重分離手段を備える。多重分離手段として、典型的には、波長選択スイッチ(Wavelength Selectable Switch:WSS)を用いることができる。
【0029】
光増幅ブロックは、光増幅手段を備える。光増幅手段として、典型的には、エルビウム添加ファイバを用いた増幅器(Erbium Doped Fiber Amplifier:EDFA)を用いることができる。
【0030】
ここで、上述した光インターフェイスブロックを含む各ブロックはそれぞれ、フラットボックス型装置として構成することができる。各フラットボックス型装置をラックに搭載することにより、第1の光装置1100および第2の光装置1200の小型化と省スペース化を図ることができる。
【0031】
次に、ダミー光生成ブロックについて、さらに詳細に説明する。
図3に、ダミー光生成ブロック100の構成を示す。ダミー光生成ブロック100は、ダミー光生成手段110、光分岐手段120、第1の出力接続手段130、および第2の出力接続手段140を備える。
【0032】
さらに、ダミー光生成手段110が出力するダミー光の出力先を、光分岐手段120および第2の出力接続手段140のいずれかに切り替える切替手段150を設けることとしてもよい。これに限らず、切替手段150を設けることなく、ダミー光生成手段110と第2の出力接続手段140を直接接続することとしてもよい。この場合、第2の出力接続手段140と光分岐手段120を光パッチコード等で接続することにより、光分岐手段120を介して第1の出力接続手段130からダミー光を出力するように切り替えることができる。ここで、光パッチコードは、光ファイバーケーブルにコネクタを取り付けたものである。
【0033】
ダミー光生成手段110として、上述したように例えば、エルビウム添加ファイバを用いた増幅器(Erbium Doped Fiber Amplifier:EDFA)を無入力信号の状態としたASE(Amplified Spontaneous Emission)光源を用いることができる。
【0034】
光分岐手段120は、ダミー光を分岐して複数の分岐ダミー光を出力するように構成されている。光分岐手段120として、典型的には多分岐の光スプリッタを用いることができる。
【0035】
第1の出力接続手段130は、複数の分岐ダミー光を出力するように構成されている。また、第2の出力接続手段140は、ダミー光を出力するように構成されている。第1の出力接続手段130および第2の出力接続手段140として、典型的には、光アダプタを用いることができる。
【0036】
この場合、
図4に示した光伝送システム1002のように、第1の光装置1100がダミー光生成ブロックである第1のダミー光生成ブロック1112を備えた構成とすることができる。第1のダミー光生成ブロック1112は、第1の光インターフェイスブロック1111および第1の光インターフェイスブロック1121のそれぞれと、第1の出力接続手段130(
図3参照)によって接続される。
【0037】
ここで、第1の光インターフェイスブロック1111は、第1のファイバ11、および第1のファイバ11に対応した第2のファイバ21と接続している。第2のファイバ21は、第2の光装置1201が備える第2の光インターフェイスブロック1211と接続されている。同様に、第1の光インターフェイスブロック1121は、第1のファイバ12、および第1のファイバ12に対応した第2のファイバ22と接続している。そして第2のファイバ22は、第2の光装置1202が備える第2の光インターフェイスブロック1221と接続されている。
【0038】
このような構成とすることにより、分岐ダミー光を複数の第1のファイバ11、12に同時に供給することが可能である。したがって、複数の第1のファイバ11、12が不使用の状態であっても、複数の第1のファイバ11、12を同時に光パルスの導入が可能な状態にすることができる。そのため、光サージの発生を招くことなく不使用光ファイバ(ダークファイバ)を監視することが可能になる。
【0039】
また、
図4に示したように、第2の光装置1203がダミー光生成ブロックである第2のダミー光生成ブロック1232を備えた構成とすることができる。第2のダミー光生成ブロック1232は、第2の光インターフェイスブロック1231と第2の出力接続手段140(
図3参照)によって接続される。
【0040】
ここで、第2の光インターフェイスブロック1231は第2のファイバ23と接続している。第2のファイバ23は、第1の光装置1100が備える第1の光インターフェイスブロック1131と接続されている。そして、この第1の光インターフェイスブロック1131には、第2のファイバ23に対応した第1のファイバ13が接続される。
【0041】
このような構成とすることにより、第1のファイバ13や、第1のファイバ13に接続される海底機器における損失および利得の波長依存性を、ダミー光によって個別に補償することが可能である。すなわち、第1のファイバ13に割り当てられた顧客が、データセンターまたはPOPにおいてダミー光を生成するための光装置を保有していない場合であっても、上述した海底機器等の波長依存性をダミー光によって補償する機能を提供することができる。
【0042】
このように、本実施形態の光伝送システムによれば、第1のファイバごとに割り当てられた顧客の要望を充足するように光機能ブロックを構成することが可能である。この場合、本実施形態の光伝送システム1002においては、光機能ブロックの構成要素であるダミー光生成ブロックを共通化しているため、開発工数およびコストの増大を回避することができる。
【0043】
なお、上述した構成のダミー光生成ブロックを、第1の光装置1100が備える構成としてもよい(図示せず)。すなわち、第1の光装置1100が、ダミー光生成ブロックである第1のダミー光生成ブロックを備え、この第1のダミー光生成ブロックは、第1の光インターフェイスブロック1131と第2の出力接続手段(
図3参照)によって接続される構成としてもよい。ここで、第1の光インターフェイスブロック1131は第1のファイバ13と接続している。
【0044】
このような構成としても、第1のファイバ13や、第1のファイバ13に接続される海底機器における損失および利得の波長依存性を、ダミー光によって個別に補償することができる。
【0045】
図5に、第1の光装置および第2の光装置が他のブロックをも備えた光伝送システムの一例を示す。
【0046】
図5に示したように、光伝送システム1003は、第1の光装置1100が海底機器制御ブロック1113をさらに備えた構成とすることができる。海底機器制御ブロック1113は、第1の光インターフェイスブロック1111、1121、1131とそれぞれ接続される。これにより、第1の光インターフェイスブロック1111、1121、1131を介して、複数の第1のファイバ11、12、13に接続される海底機器を制御することができる。
【0047】
また、第1の光装置1100は、複数の第1のファイバ11、12、13ごとに光増幅ブロック1114、1124、1134を備えた構成とすることができる。これにより、第2のファイバ21、22、23を例えば約100キロメートル(km)程度延伸させることができる。なお、第1の光装置1100と第2の光装置1200が近接しており、第2のファイバ21、22、23が短い場合には、光増幅ブロック1114、1124、1134に替えて、第1の光インターフェイスブロック1111、1121、1131がそれぞれ備える光アンプ手段を用いることとしてもよい。
【0048】
さらに、光伝送システム1003は、第2の光装置1203が光多重分離ブロック1233を備えた構成とすることができる。これにより、第1のファイバ13に割り当てられた顧客は、光多重分離するための光装置を保有していない場合であっても、光多重分離ブロック1233に光トランスポンダを接続することにより、波長多重伝送を行うことが可能である。
【0049】
次に、本実施形態による光処理方法について説明する。
【0050】
本実施形態による光処理方法においては、複数の第1のファイバを伝搬する第1の光に関して第1の光処理を施す。また、複数の第1のファイバのそれぞれに対応した第2のファイバを伝搬する第2の光に関して第2の光処理を施す。ここで、第1の光処理および第2の光処理は、複数の第1のファイバごとに定まる光機能を実現する処理である。
【0051】
第1の光処理および第2の光処理は、第1の光および第2の光の少なくとも一としてのダミー光を導入する処理、複数の第1のファイバに接続される海底機器を制御する処理、第1の光および第2の光の少なくとも一を多重分離する処理、および第1の光および第2の光の少なくとも一を増幅する処理のいずれかを組み合わせることにより光機能を実現する構成とすることができる。
【0052】
この場合、第1の光処理は、第1の光としてのダミー光を導入する処理を含む構成とすることができる。ここで、ダミー光を導入する処理は、ダミー光を生成する処理と、このダミー光を分岐して複数の分岐ダミー光を生成する処理と、複数の分岐ダミー光を複数の第1のファイバのそれぞれに導入する処理、とを含むものとすることができる。
【0053】
また、第1の光処理は、第1の光としてのダミー光を導入する処理を含み、このダミー光を導入する処理は、ダミー光を生成する処理と、このダミー光を複数の第1のファイバのいずれかに導入する処理、とを含む構成としてもよい。
【0054】
一方、第2の光処理は、第2の光としてのダミー光を導入する処理を含む構成とすることができる。ここで、ダミー光を導入する処理は、ダミー光を生成する処理と、このダミー光を第2のファイバに導入する処理、とを含むものとすることができる。
【0055】
第1の光処理は、海底光装置に接続される複数の第1のファイバを伝搬する第1の光に関する処理とすることができる。また、第2の光処理は、陸上に敷設された第2のファイバを伝搬する第2の光に関する処理とすることができる。
【0056】
以上説明したように、本実施形態の光伝送システム1000~1003および光処理方法によれば、光伝送システムにおいて、海底ケーブルを伝搬する光信号の終端点を延伸した場合であっても、開発工数およびコストの増大を回避することができる。
【0057】
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図6に、本実施形態による光装置2000の構成を示す。光装置2000は、第1の接続部(第1の接続手段)2100、第2の接続部(第2の接続手段)2200、および光機能ブロック2300を有する。光装置2000は、好適には光海底ケーブルシステムと共に用いられる。
【0058】
第1の接続部2100は、複数の第1のファイバ10と接続するように構成されている。第2の接続部2200は、複数の第1のファイバ10のそれぞれに対応した第2のファイバ20と接続するように構成されている。そして、光機能ブロック2300は、複数の第1のファイバ10ごとに定まる光機能を実現するように構成されている。光装置2000は、典型的には、光海底ケーブルシステムの陸揚げ局(Cable Landing Station:CLS)に設置される。
【0059】
ここで、第1の接続部2100は、海底光装置に接続される複数の第1のファイバ10と接続するように構成されたものとすることができる。さらに、第2の接続部2200は、陸上に敷設された第2のファイバ20と接続するように構成されたものとすることができる。
【0060】
第1のファイバ10および第2のファイバ20は、典型的には、上り回線用の光ファイバと下り回線用の光ファイバからなるファイバペア(Fiber Pair:FP)である。
【0061】
このように、本実施形態による光装置2000は光機能ブロック2300を有し、光機能ブロック2300が、複数の第1のファイバ10ごとに定まる光機能を実現するように構成されている。このような構成とすることにより、光機能ブロックの構成要素を共通化し、構成要素の組み合わせにより光機能を実現させることができる。その結果、複数の第1のファイバごとに定まる光機能を実現する装置を個別に開発する必要はない。したがって、本実施形態の光装置2000によれば、海底ケーブルを伝搬する光信号の終端点を延伸した場合であっても、開発工数およびコストの増大を回避することができる。
【0062】
また、
図7に示す光装置2001のように、光機能ブロック2300が複数の第1のファイバ10ごとに、光インターフェイス手段を備えた光インターフェイスブロック2310を備えた構成とすることができる。光インターフェイスブロック2310が備える光インターフェイス手段として、光カプラおよび光スイッチの少なくとも一方を用いることができる。
【0063】
光インターフェイスブロック2310は、光アンプ手段および光モニタ手段をさらに備えた構成とすることができる。ここで、光アンプ手段として、エルビウム添加ファイバを用いた増幅器(Erbium Doped Fiber Amplifier:EDFA)を用いることができる。また、光モニタ手段として、典型的には光チャンネルモニタ(Optical Channel Monitor:OCM)を用いることができる。
【0064】
光機能ブロック2300は、ダミー光生成ブロック、海底機器制御ブロック、光多重分離ブロック、および光増幅ブロックの少なくとも一をさらに備えた構成とすることができる。これにより、光機能ブロックの構成要素(各ブロック)を共通化し、構成要素(各ブロック)の組み合わせにより、複数の第1のファイバ10ごとに定まる光機能を実現することができる。
【0065】
図8に、光機能ブロック2300が、光インターフェイスブロック2311、2312、2313、ダミー光生成ブロック2321、2322、海底機器制御ブロック2330、および光増幅ブロック2341、2342、2343を備えた光装置2002の構成を一例として示す。ここで、光インターフェイスブロック2311、2312、2313は、第1の接続部2100を介して複数の第1のファイバ11、12、13とそれぞれ接続される。同様に、光インターフェイスブロック2311、2312、2313は、第2の接続部2200を介して第2のファイバ21、22、23とそれぞれ接続される。
【0066】
ダミー光生成ブロック2321、2322はそれぞれ、ダミー光を生成するダミー光生成手段を備える。ダミー光生成手段として、例えば、エルビウム添加ファイバを用いた増幅器(Erbium Doped Fiber Amplifier:EDFA)を無入力信号の状態としたASE(Amplified Spontaneous Emission)光源を用いることができる。
【0067】
海底機器制御ブロック2330は、複数の第1のファイバ11、12、13のそれぞれに接続される海底機器の制御手段を備える。ここで海底機器は、例えば海底分岐装置(Branching Unit:BU)や再構成可能光挿入/分岐多重装置(Reconfigurable Optical Add/Drop Multiplexer:ROADM)などである。
【0068】
光増幅ブロック2341、2342、2343は、光増幅手段を備える。光増幅手段として、典型的には、エルビウム添加ファイバを用いた増幅器(Erbium Doped Fiber Amplifier:EDFA)を用いることができる。光増幅ブロック2341、2342、2343を備えた構成とすることにより、第2のファイバ21、22、23を例えば約100キロメートル(km)程度延伸させることができる。すなわち、第1のファイバ11、12、13を含む海底ケーブルを伝搬する光信号の終端点を延伸させることができる。なお、第2のファイバ21、22、23が短い場合には、光増幅ブロック2341、2342、2343に替えて、光インターフェイスブロック2311、2312、2313がそれぞれ備える光アンプ手段を用いることとしてもよい。
【0069】
光多重分離ブロックは、光信号の多重分離手段を備える。多重分離手段として、典型的には、波長選択スイッチ(Wavelength Selectable Switch:WSS)を用いることができる。
【0070】
ここで、上述した各ブロックはそれぞれ、フラットボックス型装置として構成することができる。各フラットボックス型装置をラックに搭載することにより、光装置2000、2001、2002の小型化と省スペース化を図ることができる。さらに、本実施形態の光装置2000、2001、2002においては、光機能ブロックの構成要素である各ブロックを共通化しているため、開発工数およびコストの増大を回避することができる。
【0071】
ダミー光生成ブロック2321、2322の構成は、
図3に示した第1の実施形態によるダミー光生成ブロック100の構成と同様である。すなわち、ダミー光生成ブロック2321、2322は、ダミー光生成手段、光分岐手段、第1の出力接続手段、および第2の出力接続手段を備える。
【0072】
ダミー光生成手段として、上述したように例えば、エルビウム添加ファイバを用いた増幅器(Erbium Doped Fiber Amplifier:EDFA)を無入力信号の状態としたASE(Amplified Spontaneous Emission)光源を用いることができる。
【0073】
光分岐手段は、ダミー光を分岐して複数の分岐ダミー光を出力するように構成されている。光分岐部として、典型的には多分岐の光スプリッタを用いることができる。
【0074】
第1の出力接続手段は、複数の分岐ダミー光を出力するように構成されている。また、第2の出力接続手段は、ダミー光を出力するように構成されている。第1の出力接続手段および第2の出力接続手段として、典型的には、光アダプタを用いることができる。
【0075】
このとき、光機能ブロック2300が備えるダミー光生成ブロック2321は、光インターフェイスブロック2311、2312のそれぞれと第1の出力接続手段によって接続された構成とすることができる。このような構成とすることにより、分岐ダミー光を複数の第1のファイバ11、12に同時に供給することが可能である。したがって、複数の第1のファイバ11、12が不使用の状態であっても、複数の第1のファイバ11、12を同時に光パルスの導入が可能な状態にすることができる。そのため、光サージの発生を招くことなく不使用光ファイバ(ダークファイバ)を監視することが可能になる。
【0076】
また、光機能ブロック2300が備えるダミー光生成ブロック2322は、光インターフェイスブロック2313と第2の出力接続手段によって接続された構成とすることができる。このような構成とすることにより、第1のファイバ13や、第1のファイバ13に接続される海底機器における損失および利得の波長依存性を、ダミー光によって個別に補償することができる。
【0077】
このように、本実施形態の光装置2000、2001、2002によれば、第1のファイバ11、12、13ごとに割り当てられた顧客の要望を充足するように光機能ブロックを構成することが可能である。
【0078】
以上説明したように、本実施形態の光装置2000、2001、2002によれば、海底ケーブルを伝搬する光信号の終端点を延伸した場合であっても、開発工数およびコストの増大を回避することができる。
【0079】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0080】
(付記1)複数の第1のファイバ、および前記複数の第1のファイバのそれぞれに対応した第2のファイバと接続するように構成された第1の光装置と、前記第2のファイバと接続するように構成された第2の光装置、とを有し、前記第1の光装置および前記第2の光装置はそれぞれ、光機能ブロックを有し、前記光機能ブロックは、前記複数の第1のファイバごとに定まる光機能を実現するように構成されている光伝送システム。
【0081】
(付記2)前記光機能ブロックは、光インターフェイス手段を備えた光インターフェイスブロックを含み、前記第1の光装置は、前記複数の第1のファイバごとに、前記光インターフェイスブロックである第1の光インターフェイスブロックを備え、前記第2の光装置は、前記第2のファイバに対応して、前記光インターフェイスブロックである第2の光インターフェイスブロックを備える付記1に記載した光伝送システム。
【0082】
(付記3)前記光機能ブロックは、ダミー光を生成するダミー光生成手段を備えたダミー光生成ブロック、前記複数の第1のファイバに接続される海底機器の制御手段を備えた海底機器制御ブロック、光信号の多重分離手段を備えた光多重分離ブロック、および光増幅手段を備えた光増幅ブロックを含み、前記第1の光装置および前記第2の光装置の少なくとも一方は、前記ダミー光生成ブロック、前記海底機器制御ブロック、前記光多重分離ブロック、および前記光増幅ブロックの少なくとも一をさらに備える付記2に記載した光伝送システム。
【0083】
(付記4)前記ダミー光生成ブロックは、前記ダミー光生成手段と、前記ダミー光を分岐して複数の分岐ダミー光を出力するように構成された光分岐手段と、前記複数の分岐ダミー光を出力するように構成された第1の出力接続手段と、前記ダミー光を出力するように構成された第2の出力接続手段、とを備える付記3に記載した光伝送システム。
【0084】
(付記5)前記第1の光装置は、前記ダミー光生成ブロックである第1のダミー光生成ブロックを備え、前記第1のダミー光生成ブロックは、前記第1の光インターフェイスブロックのそれぞれと前記第1の出力接続手段によって接続される付記4に記載した光伝送システム。
【0085】
(付記6)前記第1の光装置は、前記ダミー光生成ブロックである第1のダミー光生成ブロックを備え、前記第1のダミー光生成ブロックは、前記第1の光インターフェイスブロックと前記第2の出力接続手段によって接続される付記4に記載した光伝送システム。
【0086】
(付記7)前記第2の光装置は、前記ダミー光生成ブロックである第2のダミー光生成ブロックを備え、前記第2のダミー光生成ブロックは、前記第2の光インターフェイスブロックと前記第2の出力接続手段によって接続される付記4または5に記載した光伝送システム。
【0087】
(付記8)前記光インターフェイスブロックは、光アンプ手段および光モニタ手段をさらに備える付記2からから7のいずれか一項に記載した光伝送システム。
【0088】
(付記9)前記第1の光装置は、海底光装置に接続される前記複数の第1のファイバと接続するように構成された第1の接続手段と、陸上に敷設された前記第2のファイバと接続するように構成された第2の接続手段、とを有する付記1から8のいずれか一項に記載した光伝送システム。
【0089】
(付記10)前記第2の光装置は、陸上に敷設された前記第2のファイバと接続するように構成された第3の接続手段と、光トランスポンダに接続される第3のファイバと接続するように構成された第4の接続手段、とを有する付記1からから9のいずれか一項に記載した光伝送システム。
【0090】
(付記11)複数の第1のファイバと接続するように構成された第1の接続手段と、前記複数の第1のファイバのそれぞれに対応した第2のファイバと接続するように構成された第2の接続手段と、前記複数の第1のファイバごとに定まる光機能を実現するように構成された光機能ブロック、とを有する光装置。
【0091】
(付記12)前記光機能ブロックは、前記複数の第1のファイバごとに、光インターフェイス手段を備えた光インターフェイスブロックを備える付記11に記載した光装置。
【0092】
(付記13)前記光機能ブロックは、ダミー光を生成するダミー光生成手段を備えたダミー光生成ブロック、前記複数の第1のファイバに接続される海底機器の制御手段を備えた海底機器制御ブロック、光信号の多重分離手段を備えた光多重分離ブロック、および光増幅手段を備えた光増幅ブロックの少なくとも一をさらに備える付記12に記載した光装置。
【0093】
(付記14)前記ダミー光生成ブロックは、前記ダミー光生成手段と、前記ダミー光を分岐して複数の分岐ダミー光を出力するように構成された光分岐手段と、前記複数の分岐ダミー光を出力するように構成された第1の出力接続手段と、前記ダミー光を出力するように構成された第2の出力接続手段、とを備える付記13に記載した光装置。
【0094】
(付記15)前記光機能ブロックは、前記ダミー光生成ブロックを備え、前記ダミー光生成ブロックは、前記光インターフェイスブロックのそれぞれと前記第1の出力接続手段によって接続される付記14に記載した光装置。
【0095】
(付記16)前記光機能ブロックは、前記ダミー光生成ブロックを備え、前記ダミー光生成ブロックは、前記光インターフェイスブロックと前記第2の出力接続手段によって接続される付記14に記載した光装置。
【0096】
(付記17)前記光インターフェイスブロックは、光アンプ手段および光モニタ手段をさらに備える付記12からから16のいずれか一項に記載した光装置。
【0097】
(付記18)前記第1の接続手段は、海底光装置に接続される前記複数の第1のファイバと接続するように構成され、前記第2の接続手段は、陸上に敷設された前記第2のファイバと接続するように構成されている付記11から17のいずれか一項に記載した光装置。
【0098】
(付記19)複数の第1のファイバを伝搬する第1の光に関して第1の光処理を施し、前記複数の第1のファイバのそれぞれに対応した第2のファイバを伝搬する第2の光に関して第2の光処理を施し、前記第1の光処理および前記第2の光処理は、前記複数の第1のファイバごとに定まる光機能を実現する処理である光処理方法。
【0099】
(付記20)前記第1の光処理および前記第2の光処理は、前記第1の光および前記第2の光の少なくとも一としてのダミー光を導入する処理、前記複数の第1のファイバに接続される海底機器を制御する処理、前記第1の光および前記第2の光の少なくとも一を多重分離する処理、および前記第1の光および前記第2の光の少なくとも一を増幅する処理のいずれかを組み合わせることにより前記光機能を実現する付記19に記載した光処理方法。
【0100】
(付記21)前記第1の光処理は、前記第1の光としての前記ダミー光を導入する処理を含み、前記ダミー光を導入する処理は、前記ダミー光を生成する処理と、前記ダミー光を分岐して複数の分岐ダミー光を生成する処理と、前記複数の分岐ダミー光を前記複数の第1のファイバのそれぞれに導入する処理、とを含む付記20に記載した光処理方法。
【0101】
(付記22)前記第1の光処理は、前記第1の光としての前記ダミー光を導入する処理を含み、前記ダミー光を導入する処理は、前記ダミー光を生成する処理と、前記ダミー光を前記複数の第1のファイバのいずれかに導入する処理、とを含む付記20に記載した光処理方法。
【0102】
(付記23)前記第2の光処理は、前記第2の光としての前記ダミー光を導入する処理を含み、前記ダミー光を導入する処理は、前記ダミー光を生成する処理と、前記ダミー光を前記第2のファイバに導入する処理、とを含む付記20または21に記載した光処理方法。
【0103】
(付記24)前記第1の光処理は、海底光装置に接続される前記複数の第1のファイバを伝搬する前記第1の光に関する処理であり、前記第2の光処理は、陸上に敷設された前記第2のファイバを伝搬する前記第2の光に関する処理である付記19からから23のいずれか一項に記載した光処理方法。
【0104】
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【符号の説明】
【0105】
1000、1001、1002、1003 光伝送システム
1100 第1の光装置
1110、1210、2300 光機能ブロック
1111、1121、1131 第1の光インターフェイスブロック
1112 第1のダミー光生成ブロック
1113、2330 海底機器制御ブロック
1114、1124、1134、2341、2342、2343 光増幅ブロック
1200、1201、1202、1203 第2の光装置
1211、1221、1231 第2の光インターフェイスブロック
1232 第2のダミー光生成ブロック
1233 光多重分離ブロック
2000、2001、2002 光装置
2100 第1の接続部
2200 第2の接続部
2310、2311、2312、2313 光インターフェイスブロック
2321、2322 ダミー光生成ブロック
100 ダミー光生成ブロック
110 ダミー光生成手段
120 光分岐手段
130 第1の出力接続手段
140 第2の出力接続手段
150 切替手段
10、11、12、13 第1のファイバ
20、21、22、23 第2のファイバ