(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-05-19
(45)【発行日】2025-05-27
(54)【発明の名称】検査装置、プログラム、および検査システム
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20250520BHJP
B41J 29/42 20060101ALI20250520BHJP
B41J 29/393 20060101ALI20250520BHJP
G03G 21/00 20060101ALI20250520BHJP
G01N 21/892 20060101ALI20250520BHJP
【FI】
H04N1/00 002A
B41J29/42 F
B41J29/393 105
G03G21/00 386
G03G21/00 510
G01N21/892 A
H04N1/00 350
(21)【出願番号】P 2024008669
(22)【出願日】2024-01-24
(62)【分割の表示】P 2020072281の分割
【原出願日】2020-04-14
【審査請求日】2024-01-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】黒畑 貴夫
【審査官】松永 隆志
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-202627(JP,A)
【文献】特開2013-197940(JP,A)
【文献】特開2015-117957(JP,A)
【文献】特開2015-194484(JP,A)
【文献】特開2020-026091(JP,A)
【文献】特開2012-025064(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00 - 1/64
B41J 29/42
B41J 29/393
G03G 21/00
G01N 21/892
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリーと、
印刷装置が出力した用紙の画像を前記画像の正解画像と比較することにより、前記用紙の画像の検査を実行するコントローラーと、を備え、
前記コントローラーは、
前記検査において前記用紙の画像におけるホタルを検出し、
前記ホタルが検出された前記用紙の画像を印刷日時の情報とともに前記メモリーに格納し、
前記ホタルを矩形で覆った前記用紙の画像の全域を、印刷日時に従って表示装置に表示させる、検査装置。
【請求項2】
前記正解画像は、前記用紙の画像から生成したRIP画像データに対応する画像である、請求項1に記載の検査装置。
【請求項3】
前記検査に関する情報を記憶する記憶部を有する、請求項1に記載の検査装置。
【請求項4】
前記検査に関する情報は、前記検査で検出された画像不良の種類に関する情報を含む、請求項1に記載の検査装置。
【請求項5】
コンピューターのプロセッサーによって実行されることにより、前記コンピューターに、
印刷装置が出力した用紙の画像を前記画像の正解画像と比較することにより、前記用紙の画像の検査を実行するステップと、
前記検査において前記用紙の画像におけるホタルを検出するステップと、
前記ホタルが検出された前記用紙の画像を印刷日時の情報とともに前記コンピューターのメモリーに格納するステップと、
前記ホタルを矩形で覆った前記用紙の画像の全域を、印刷日時に従って表示装置に表示するステップと、を実行さ
せる、プログラム。
【請求項6】
印刷装置と、
情報処理装置と、を備え、
前記情報処理装置は、
前記印刷装置から出力された画像について、正解画像との比較による検査の検査結果を導出するための情報を取得するインターフェースと、
前記インターフェースを介して取得された情報を用いて、前記検査結果のうち、
前記検査において前記画像におけるホタルを検出し、前記ホタルが検出された前記画像を印刷日時の情報とともに格納し、前記ホタルを矩形で覆った前記画像の全域を、印刷日時に従って表示装置に表示するコントローラーと、を
含む、検査システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、印刷装置から出力された用紙における画像不良の検査に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のMFP(Multi-Functional Peripheral)等の印刷装置から出力された用紙の画像と、出力されるべき画像とを比較することにより、用紙上の画像不良を検査する技術について種々提案がなされている。
【0003】
たとえば、特開2005-205682号公報(特許文献1)は、印刷された用紙において検出された画像不良の種類(汚れ、抜け、など)ごとに発生回数を検出する、異常検出装置を開示している。特開平6-210835号公報(特許文献2)は、印刷物の良否判定を行い、不良と判定された印刷物の画像を、良と判定された印刷物の画像とともに表示する、検査装置を開示している。特開平6-210836号公報(特許文献3)は、印刷物の良否判定を行い、不良と判定された印刷物の画像データを印刷情報(品目名、許容値、不良発生位置、など)とともに表示する検査装置を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2005-205682号公報
【文献】特開平6-210835号公報
【文献】特開平6-210836号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のような従来の技術は、画像不良が発生した箇所を指し示すものではなかった。
【0006】
本開示は、係る実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、印刷装置の印刷物において発生する画像不良に関し、画像不良が発生した箇所を指し示すための技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示のある局面に従うと、メモリーと、印刷装置が出力した用紙の画像を画像の正解画像と比較することにより、用紙の画像の検査を実行するコントローラーと、を備え、コントローラーは、検査において画像不良と判断された画像をメモリーに格納し、検査において画像不良と判断された画像の、画像不良の全体を矩形で覆って表示装置に表示する、検査装置が提供される。
【0008】
好ましくは、コントローラーは、矩形で覆われた画像不良の種類が分かるように表示装置に表示する。
【0009】
好ましくは、コントローラーは、画像不良がスジと分かるように矩形で囲う。
好ましくは、コントローラーは、画像不良が汚れまたはホタルと分かるように矩形で囲う。
【0010】
好ましくは、コントローラーは、検査において、画像不良の種類を特定する。
好ましくは、正解画像は、用紙の画像から生成したRIP画像データに対応する画像である。
【0011】
好ましくは、前記検査装置は、検査に関する情報を記憶する記憶部を有する。
好ましくは、検査に関する情報は、画像不良の種類に関する情報を含む。
【0012】
本開示の他の局面に従うと、コンピューターのプロセッサーによって実行されることにより、コンピューターに、印刷装置が出力した用紙の画像を画像の正解画像と比較することにより、用紙の画像の検査を実行するステップと、検査において画像不良と判断された画像をコンピューターのメモリーに格納するステップと、検査において画像不良と判断された画像の、画像不良の全体を矩形で覆って表示装置に表示するステップと、を実行させる、プログラムが提供される。
【0013】
本開示のさらに他の局面に従うと、印刷装置と、情報処理装置と、を備え、情報処理装置は、印刷装置から出力された画像について、正解画像との比較による検査結果を導出するための情報を取得するインターフェースと、インターフェースを介して取得された情報を用いて、検査結果のうち、検査において画像不良と判断された画像の、画像不良の全体を矩形で覆って表示装置に表示するコントローラーと、を含む、検査システムが提供される。
【発明の効果】
【0014】
本開示によれば、印刷装置の印刷物において発生する画像不良に関し、ユーザーに有益な情報が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】検査装置の一例である印刷装置100の概略的な構成の一例を示す図である。
【
図2】検査装置の一例である印刷装置100の詳細なハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】印刷装置100において、画像不良の検査に関連して実行される情報管理処理のフローチャートである。
【
図5】用紙上に定義される4つの領域の一例を説明するための図である。
【
図6】印刷装置100において画像を形成された6つのジョブについて出力された用紙の一例を模式的に示す図である。
【
図7】検出された画像不良に関する情報を表示するための印刷装置100が実行する処理のフローチャートである。
【
図8】ステップS20において表示されるメニュー画面の一例である。
【
図9】画像不良が発生したページの画像を一覧表示する画面の一例を示す図である。
【
図10】画像不良が発生したページの画像を一覧表示する画面の他の例を示す図である。
【
図11】分類表示に関するメニュー画面の一例を示す図である。
【
図12】画像不良の種類に従った表示を説明するための図である。
【
図13】画像不良の種類に従った表示を説明するための図である。
【
図14】画像不良の種類に従った表示を説明するための図である。
【
図15】画像不良の種類に従った表示を説明するための図である。
【
図16】画像不良のレベルに従った表示を説明するための図である。
【
図17】画像不良のレベルに従った表示を説明するための図である。
【
図18】画像不良のレベルに従った表示を説明するための図である。
【
図19】画像不良の位置に従った表示を説明するための図である。
【
図20】画像不良の位置に従った表示を説明するための図である。
【
図21】画像不良の位置に従った表示を説明するための図である。
【
図22】画像不良の位置に従った表示を説明するための図である。
【
図23】画像不良の位置に従った表示を説明するための図である。
【
図24】画像不良の統計的な情報の表示を説明するための図である。
【
図25】統計的な情報を表示する画面の一例を示す図である。
【
図26】2以上の印刷装置を含む検査システムの構成の一例を示す図である。
【
図27】管理装置110のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、図面を参照しつつ、検査装置および検査システムの一実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、これらの説明は繰り返さない。
【0017】
[検査装置の概略構成]
図1は、検査装置の一例である印刷装置100の概略的な構成の一例を示す図である。
【0018】
印刷装置100は、プリンターコントローラー113と、画像形成ユニット120と、後処理装置125と、搬送装置127と、操作パネル130と、制御装置135とを含む。
【0019】
プリンターコントローラー113は、クライアント端末から通信回線を介して印刷装置100が受信した印刷ジョブに含まれる原稿データに基づいて、RIP(Raster Image Processor)処理を行い、ビットマップデータであるRIP画像データを生成する。原稿データは、図形、文字および背景のデータを含み得る。
【0020】
画像形成ユニット120は、プリンターコントローラー113が生成したRIP画像データに基づき用紙に印刷画像を印刷する。画像形成ユニット120の詳細については、後述する。
【0021】
後処理装置125は、用紙に形成された印刷画像を読み取り、画像不良が発生しているか否かに応じて、用紙の搬送方向を切り替える。後処理装置125および画像不良については、後述する。
【0022】
搬送装置127は、印刷ジョブによって指定された種類(例えば、サイズ、坪量および紙種)の用紙を1枚ずつ、画像形成ユニット120に向けて給紙する。さらに、搬送装置127は、画像形成ユニット120において画像が形成された用紙を、後処理装置125へ搬送する。
【0023】
操作パネル130は、ユーザーから印刷装置100に対する操作入力を受け付ける。さらに、操作パネル130は、制御装置135からの命令に基づいて、設定画面などの画面を表示する。
【0024】
制御装置135は、印刷装置100の動作を制御する。また、制御装置135は、印刷装置100の動作における各種判断を行う。
【0025】
画像形成ユニット120は、中間転写ベルト163と、定着ユニット175とを含む。
中間転写ベルト163は、感光体(図示しない)から転写されたトナー像を担持し、担持したトナー像を転写装置(図示しない)まで搬送する。当該転写装置は、中間転写ベルト163上に形成されたトナー像を用紙に転写する。定着ユニット175は、用紙に形成された印刷画像を加圧および加熱する。これにより、当該印刷画像が用紙上に定着する。
【0026】
図1の例において、画像形成ユニット120は、電子写真方式により用紙に印刷画像などを形成する。他の局面において、画像形成ユニット120は、インクジェット方式により用紙に印刷画像などを形成してもよい。印刷画像を形成する方式は、限定されない。
【0027】
後処理装置125は、より詳細には、読み取り装置140,145と、パージユニット150と、パージトレイ155と、排出トレイ160とを含む。
【0028】
読み取り装置140,145は、用紙に形成された印刷画像を読み取り、読み取った用紙の面に対応する読み取り画像データを生成する。例えば、読み取り装置140が用紙の表面の印刷画像を読み取る場合、読み取り装置145は、用紙の裏面の印刷画像を読み取る。片面印刷のジョブにおいて、画像形成ユニット120が印刷画像を用紙の一方の面にのみに形成する場合、読み取り装置140,145のいずれか一方のみが、印刷画像が形成される用紙の面を読み取る。ある局面において、読み取り装置140,145は、CCD(Charge Coupled Device)センサーにより実現される。
【0029】
パージユニット150は、用紙に形成された印刷画像において画像不良が発生しているか否かに応じて、搬送装置127により用紙が搬送される方向を切り替える。例えば、パージユニット150は、画像不良が発生している用紙が搬送装置127によりパージトレイ155に搬送されるように、用紙の搬送方向を切り替える。このとき、パージユニット150は、画像不良が発生していない用紙が搬送装置127により排出トレイ160に搬送されるように、用紙の搬送方向を切り替える。
【0030】
[検査装置のハードウェア構成]
図2は、検査装置の一例である印刷装置100の詳細なハードウェア構成の一例を示す図である。
【0031】
印刷装置100は、操作パネル130と、制御装置135と、給紙トレイ222と、データリーダー/ライター232と、通信装置235と、バス247とを含む。
【0032】
給紙トレイ222は、用紙を収容する。印刷装置100は、複数の給紙トレイ222を含み得る。印刷ジョブによって指定された種類の用紙は、搬送装置127により、複数の給紙トレイ222のうち指定された種類の用紙を収容する給紙トレイ222から1枚ずつ取り出される。
【0033】
操作パネル130は、表示装置225と、入力装置230とを含む。操作パネル130は、液晶モニターなどの表示装置225と複数のタッチセンサーなどの入力装置230とを組み合わせたタッチスクリーンによって構成される。操作パネル130は、さらに入力装置230として複数の物理キーを含んでもよい。
【0034】
データリーダー/ライター232は、外付けHDD(Hard Disk Drive)などの外部の記憶媒体233が脱着自在に装着される場合に、CPU205からの命令に基づいて、装着された記憶媒体233に画像を含むデータまたはプログラムを書き込み、または、記憶媒体233からデータを読み出す。記憶媒体233は、コンピューターその他装置が、記録されたプログラム等の情報を読み取ることができるように、当該プログラム等の情報を、電気的、磁気的、光学的、機械的または化学的作用によって格納する。
【0035】
通信装置235は、通信回線を介してクライアント端末などの外部機器と接続する。ある局面において、通信装置235は、有線LAN(Local Area Network)ポートおよびWi-Fi(登録商標)(Wireless Fidelity)モジュール等により実現される。印刷装置100は、通信装置235を介して、クライアント端末などの外部機器から、ジョブを受信する。印刷装置100は、複数の通信装置235を備えてもよい。印刷装置100の各構成要素は、バス247を介して相互に通信する。
【0036】
制御装置135は、CPU(Central Processing Unit)205と、RAM(Random Access Memory)210と、ROM(Read Only Memory)215と、HDD220とを含む。
【0037】
CPU205は、印刷装置100を制御するための制御プログラムを実行する。一例として、CPU205は、設定画面の表示、印刷処理、および印刷画像において画像不良が発生しているか否かを判断するためのプログラムを実行する。
【0038】
RAM210は、CPU205によって実行されるアプリケーションプログラムと参照されるデータとを格納する。ある局面において、RAM210は、SRAM(Static Random Access Memory)またはDRAM(Dynamic Random Access Memory)により実現され得る。
【0039】
ROM215は、CPU200において実行されるOS(Operating System)などのプログラムを格納する。ある局面において、ROM215は、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)またはフラッシュメモリーにより実現され得る。
【0040】
HDD220は、印刷装置100において使用される様々なプログラムとデータとを格納する。他の局面において、HDD220に代えて、SSD(Solid State Drive)等の補助記憶装置が使用されてもよい。
【0041】
[検査装置における検査]
印刷装置100において、制御装置135は、印刷画像を検査し、当該印刷画像における画像不良の発生を検知し得る。この意味において、制御装置135を含む印刷装置100は、検査装置として機能し得る。
【0042】
一実現例では、制御装置135は、読み取り装置140および/または読み取り装置145によって読み取られた用紙上の画像を、リファレンス画像と比較することにより、画像不良の発生を検知し得る。リファレンス画像とは、正解画像の一例であり、たとえば、印刷ジョブに含まれる原稿データから生成されたRIP画像データに対応する画像である。検知される画像不良の種類は、たとえば特開2020-046523号公報に記載される画像形成装置によって検出される、「汚れ」「ホタル」「スジ」を含む。
【0043】
図3は、印刷装置100において、画像不良の検査に関連して実行される情報管理処理のフローチャートである。
図3の処理は、たとえば、印刷装置100における印刷ジョブの開始とともに開始される。一実現例では、印刷装置100は、CPU205に所与のプログラムを実行させることによって、情報管理処理が実行してもよい。一実現例では、印刷装置100は、ASIC(application specific integrated circuit)またはFPGA(field-programmable gate array)などの専用回路を含んでいてもよく、当該専用回路の機能として情報管理処理を実行してもよい。
【0044】
ステップS10にて、印刷装置100は、用紙上の画像を、たとえばリファレンス画像と比較することによって検査する。
【0045】
ステップS12にて、印刷装置100は、ステップS10の検査において、上記用紙上の画像における画像不良の発生を検出したか否かを判断する。印刷装置100は、画像不良を検出したと判断すると(ステップS12にてYES)、ステップS14へ制御を進め、そうでなければ(ステップS12にてNO)、ステップS10へ制御を戻し、次の用紙上の画像についての検査を実施する。
【0046】
ステップS14にて、印刷装置100は、検出された画像不良の情報を異常画像情報に登録する。その後、印刷装置100は、ステップS10へ制御を戻し、次の用紙上の画像についての検査を実施する。異常画像情報は、印刷装置100において検出された画像不良の情報を集積するものであり、その内容は、
図4を参照して後述される。
【0047】
[異常画像情報]
図4は、異常画像情報のデータ構成の一例を示す。異常画像情報は、たとえばHDD220に格納される。
図4に示されるように、「ジョブID」「印刷日時」「ページ番号」「異常種類」「位置」「レベル」および「ファイル名」を含む。
【0048】
「ジョブID」は、画像不良が検出された画像の属するジョブを規定する。たとえば、ジョブID「0003」は、「0003」として特定されるジョブについて印刷された画像において画像不良が検出されたことを表す。
【0049】
「印刷日時」は、画像不良が検出されたジョブの実行開始日時を規定する。たとえば、印刷日時「20200301_1001」は、画像不良が検出されたジョブが2020年3月1日の10時01分に開始されたことを表す。
【0050】
「ページ番号」は、画像不良が検出された用紙が、ジョブの画像データの何ページ目の画像を形成されたものであるかを規定する。たとえば、ページ番号「004」は、画像不良が検出された用紙がジョブの4ページ目の画像を形成された用紙であることを表す。
【0051】
「異常種類」は、検出された画像不良の種類を規定する。一実現例では、画像不良の種類は、「汚れ」「ホタル」または「スジ」であるが、登録される画像不良の種類はこれらに限定されない。
【0052】
「位置」は、検出された画像不良の用紙上の位置を規定する。一実現例では、用紙上の位置の値として、用紙について定義された領域A~Dのいずれかが登録される。
【0053】
図5は、用紙上に定義される4つの領域の一例を説明するための図である。
図5には、用紙を表す領域Xに対して、用紙の搬送方向を表す矢印D1と、搬送方向に交わる方向(用紙の幅方向)を表す矢印D2とが示されている。
図5の例では、用紙搬送方向の下流側において、一方側に領域Aが、他方側に領域Bが、それぞれ設定されている。また、用紙搬送方向の上流側において、一方側に領域Cが、他方側に領域Dが、それぞれ設定されている。
【0054】
図4に戻って、印刷装置100は、画像不良の発生を検出すると、画像不良の発生箇所を特定し、当該発生箇所が属する領域(領域A~D)を特定し、特定された領域を「位置」として異常画像情報に登録する。
【0055】
「レベル」は、検出された画像不良のレベルを規定する。一実現例では、印刷装置100のHDD220に、画像不良の各種類(たとえば、汚れ、スジ、ホタル、など)についてレベルを特定するがめの情報(たとえば、画像不良の面積など)が格納される。印刷装置100では、画像不良が検出されると、当該画像不良のレベルが特定され、異常画像情報に登録される。
【0056】
「ファイル名」は、画像不良が検出された用紙の画像のファイル名を規定する。印刷装置100では、画像を形成された用紙の画像を読み取り装置140および/または読み取り装置145で読み取ることにより、用紙の画像ファイルを生成する。印刷装置100では、画像不良が検出された場合、画像不良が検出された用紙の画像ファイルがHDD220に格納される。異常画像情報の「ファイル名」は、このようにして格納される画像ファイルのファイル名を表す。
【0057】
[異常画像情報の具体例]
図6は、印刷装置100において画像を形成された6つのジョブについて出力された用紙の一例を模式的に示す図である。
図6の例では、枠301,302,303,302,305,306のそれぞれは、1つのジョブについて出力された1枚以上の用紙を表す。
図6の例には、枠301,302,303,302,305,306のそれぞれの中に、6枚の用紙が示され、各用紙には、説明のために、各用紙のページを著す数字が示されている。なお、
図6における各ジョブに含まれるページ数は単なる一例である。
【0058】
図6の例は、
図4の異常画像情報に対応している。以下、
図5の異常画像情報がどのように
図6の例に対応するかについて説明する。
【0059】
図6の例において、枠301に示されるジョブでは、4ページ目の用紙に「汚れ」の画像不良が発生しているが、他のページの用紙には画像不良は発生していない。
【0060】
枠301のジョブの4ページ目に発生した汚れは、
図4の異常画像情報の1行目に登録されている。すなわち、枠301のジョブの4ページ目の汚れは領域Bに位置し、当該汚れに対して特定されたレベルは「1」である。このページの画像は、ファイル名「IMG_0003_004jpg」として登録されている。この例では、画像ファイルの名称は、ジョブID(0003)およびページ番号(004)を表す文字列を含む。ただし、画像ファイルの名称の形式はこれに限定されない。
【0061】
図6の例において、枠302に示されるジョブでは、2ページ目の用紙に「汚れ」の画像不良が発生しているが、他のページの用紙には画像不良は発生していない。
【0062】
枠302のジョブの2ページ目に発生した汚れは、
図4の異常画像情報の2行目に登録されている。すなわち、枠302のジョブの2ページ目の汚れは領域Aに位置し、当該汚れに対して特定されたレベルは「3」である。このページの画像は、ファイル名「IMG_0018_002jpg」として登録されている。
【0063】
図6の例において、枠303に示されるジョブでは、4ページ目と5ページ目のそれぞれの用紙に「ホタル」の画像不良が発生しているが、他のページの用紙には画像不良は発生していない。
【0064】
枠303のジョブの4ページ目に発生したホタルは、
図4の異常画像情報の3行目に登録されている。すなわち、枠303のジョブの4ページ目のホタルは領域Bに位置している。なお、当該ホタルに対してレベルは特定されていない。このページの画像は、ファイル名「IMG_0020_004jpg」として登録されている。
【0065】
枠303のジョブの5ページ目に発生したホタルは、
図4の異常画像情報の4行目に登録されている。すなわち、枠303のジョブの5ページ目のホタルは領域Bに位置している。当該ホタルに対してレベルは特定されていない。このページの画像は、ファイル名「IMG_0020_005jpg」として登録されている。
【0066】
図6の例において、枠304に示されるジョブでは、2ページ目の用紙に「ホタル」の画像不良が発生しているが、他のページの用紙には画像不良は発生していない。
【0067】
枠304のジョブの2ページ目に発生したホタルは、
図4の異常画像情報の5行目に登録されている。すなわち、枠304のジョブの2ページ目のホタルは領域Aに位置している。当該ホタルに対してレベルは特定されていない。このページの画像は、ファイル名「IMG_0021_002jpg」として登録されている。
【0068】
図6の例において、枠305に示されるジョブでは、3ページ目から5ページ目のそれぞれの用紙に「スジ」の画像不良が発生しているが、他のページの用紙には画像不良は発生していない。
【0069】
枠305のジョブの3ページ目から5ページ目のそれぞれに発生したスジは、
図4の異常画像情報の5行目から7行目のそれぞれに登録されている。すなわち、枠305のジョブの3ページ目から5ページ目のそれぞれのスジは領域Bおよび領域Dに位置している。なお、当該スジに対してレベルは特定されていない。これらのページの画像は、ファイル名「IMG_0124_003jpg」「IMG_0124_004jpg」「IMG_0124_005jpg」として登録されている。
【0070】
図6の例において、枠306に示されるジョブでは、2ページ目の用紙に「スジ」の画像不良が発生しているが、他のページの用紙には画像不良は発生していない。
【0071】
枠306のジョブの2ページ目に発生したスジは、
図4の異常画像情報の8行目に登録されている。すなわち、枠306のジョブの2ページ目のスジは領域Aおよび領域Cに位置している。なお、当該スジに対してレベルは特定されていない。このページの画像は、ファイル名「IMG_0125_002jpg」として登録されている。
【0072】
[検出された画像不良に関する情報の表示]
図7は、検出された画像不良に関する情報を表示するための印刷装置100が実行する処理のフローチャートである。
図7の処理は、たとえば、入力装置230に対して情報の表示を要求する操作がなされたことに応じて開始される。一実現例では、印刷装置100は、CPU205に所与のプログラムを実行させることによって、
図7の処理が実行してもよい。一実現例では、印刷装置100は、ASICまたはFPGAなどの専用回路を含んでいてもよく、当該専用回路の機能として
図7の処理を実行してもよい。
【0073】
図7を参照して、ステップS20にて、印刷装置100は、表示装置225にメニューを表示する。
【0074】
図8は、ステップS20において表示されるメニュー画面の一例である。
図8のメニュー画面800は、キー801,802,803を含む。キー801は、情報の一覧表示を指示するために操作される。キー802は、分類された情報の表示を指示するために操作される。キー803は、統計情報の表示を指示するために操作される。ユーザーは、メニュー画面800において、希望する表示態様に応じたキーを操作する。
【0075】
図7に戻って、ステップS22にて、印刷装置100は、ステップS20において表示されたメニュー(メニュー画面800)において「一覧表示」が選択されたか否かを判断する。印刷装置100は、一覧表示が選択されたと判断すると(ステップS22にてYES)、ステップS24へ制御を進め、そうでなければ(ステップS22にてNO)、ステップS26へ制御を進める。
【0076】
ステップS24にて、印刷装置100は、画像不良が発生したページの画像を表示装置225に一覧表示する。その後、一覧表示を終了する指示を受け付けると、印刷装置100はステップS20に制御を戻す。
【0077】
図9は、画像不良が発生したページの画像を一覧表示する画面の一例を示す図である。
図9の一覧表示画面900には、9個のページ画像901~909が表示される。ページ画像901~909のそれぞれは、異常画像情報(
図4)において登録されている9個のファイル名のそれぞれの画像である。すなわち、印刷装置100では、異常画像情報に登録されたファイル名のそれぞれの画像データを読み出して、一覧表示画面900に表示する。なお、異常画像情報に登録されているファイル名の数が多く、一覧表示画面の全体が表示装置225内に収まらない場合、ユーザーは、一覧表示画面をスクロールすることによって、一覧表示画面の全体を視認することができる。
【0078】
異常画像情報には、複数のジョブの画像不良の情報が登録される。したがって、一覧表示画面900には、2以上のジョブについて、検査において異常(画像不良)と判断されたページの画像が一覧表示される。
【0079】
すなわち、本実施の形態では、印刷装置100から2以上のジョブについて出力されたシートに画像不良が発生した場合、当該2以上のジョブにおいて出力された画像不良を含むシートの画像が一覧表示される。一覧表示画面900は、ページ画像901~909を含む。ページ画像901は、1つ目のジョブにおいて発生した画像不良を含む。ページ画像902は、2つ目のジョブにおいて発生した画像不良を含む。ページ画像903,904は、3つ目のジョブにおいて発生した画像不良を含む。ページ画像905は、4つ目のジョブにおいて発生した画像不良を含む。ページ画像906~908は、5つ目のジョブにおいて発生した画像不良を含む。ページ画像909は、6つ目のジョブにおいて発生した画像不良を含む。
【0080】
印刷装置100は、
図9に示されたような一覧表示を行う際に、各ページの画像の大きさを調整することができる。一実現例では、印刷装置100は、各ページの画像が同じ大きさで表示されるような調整を行う。これにより、A4のシートで画像不良が発生した場合も、A3のシートで画像不良が発生した場合も、一覧表示画面ではそれぞれのシートの画像が同じ大きさで表示される。これにより、シート間の画像不良の比較が容易になり得る。
【0081】
一方、印刷装置100は、
図9に示されたような一覧表示において、各ページの画像を、各ページのシートの大きさに応じた大きさで表示してもよい。これにより、画像不良が発生した状態がより正確に再現され得る。
【0082】
図10は、画像不良が発生したページの画像を一覧表示する画面の他の例を示す図である。
図10の一覧表示画面1000には、ページ画像901~909のそれぞれに、枠911~919のそれぞれが付与されている。ページ画像901~909のそれぞれにおいて、枠911~919のそれぞれは、画像不良(汚れ、ホタル、スジ、など)が発生した箇所を指し示す。印刷装置100は、各ページの検査において画像不良が発生している部分を特定する情報を異常画像情報に登録してもよく、当該部分を覆う枠として枠911~919を生成して一覧表示画面に追加してもよい。
【0083】
図8に戻って、ステップS26にて、印刷装置100は、ステップS20において表示されたメニュー(メニュー画面800)において「分類表示」が選択されたか否かを判断する。印刷装置100は、分類表示が選択されたと判断すると(ステップS26にてYES)、ステップS28へ制御を進め、そうでなければ(ステップS26にてNO)、ステップS44へ制御を進める。
【0084】
図11は、分類表示に関するメニュー画面の一例を示す図である。印刷装置100は、ステップS26において分類表示を選択されると、分類表示についてさらにメニューを提供してもよい。
図11のメニュー画面1100は、4つのキー1101,1102,1103,1104を含む。キー1101は、画像不良の種類に従った分類の指示のために操作される。キー1102は、画像不良の発生日時に従った分類の指示のために操作される。キー1103は、画像不良のレベルに従った分類の指示のために操作される。キー1104は、画像不良の発生位置に従った分類の指示のために操作される。
【0085】
ステップS28にて、印刷装置100は、分類表示について、画像不良の種類に従った分類の指示を受け付けたか否かを判断し、そうであれば(ステップS28にてYES)、ステップS30へ進め、そうでなければ(ステップS28にてNO)、ステップS32へ制御を進める。
【0086】
ステップS30にて、印刷装置100は、異常画像情報に登録されたファイル名の画像を、画像不良の種類に従って表示するための制御を実行する。その後、印刷装置100は、画像不良の種類に従った表示の終了の指示を受け付けると、ステップS20へ制御を戻す。
【0087】
図12~
図15は、画像不良の種類に従った表示を説明するための図である。
図12には、表示対象の画像不良の種類を選択するための画面1200が示される。画面1200は、3つのキー1201,1202,1203を含む。キー1201,1202,1203のそれぞれは、種類「汚れ」「ホタル」「スジ」のそれぞれを選択するために操作される。なお、
図12における「汚れ:2ページ」等のように、印刷装置100は、各種類の画像不良を含むページの数を画面1200に表示してもよい。
【0088】
図13には、種類「汚れ」の画像不良を含むページの画像を表示する画面1300が示される。画面1300は、画面1200のキー1201が操作されることによって表示され、一覧表示画面900に表示されたページ画像901~909のうち、ページ画像901,902を含む。
【0089】
図14には、種類「ホタル」の画像不良を含むページの画像を表示する画面1400が示される。画面1400は、画面1200のキー1202が操作されることによって表示され、一覧表示画面900に表示されたページ画像901~909のうち、ページ画像903,904,905を含む。
【0090】
図15には、種類「スジ」の画像不良を含むページの画像を表示する画面1400が示される。画面1400は、画面1200のキー1203が操作されることによって表示され、一覧表示画面900に表示されたページ画像901~909のうち、ページ画像906~909を含む。
【0091】
図7に戻って、ステップS32にて、印刷装置100は、分類表示について、画像不良の発生日時に従った分類の指示を受け付けたか否かを判断し、そうであれば(ステップS32にてYES)、ステップS34へ進め、そうでなければ(ステップS32にてNO)、ステップS36へ制御を進める。
【0092】
ステップS34にて、印刷装置100は、異常画像情報に登録されたファイル名の画像を、画像不良の発生日時に従って表示するための制御を実行する。その後、印刷装置100は、画像不良の発生日時に従った表示の終了の指示を受け付けると、ステップS20へ制御を戻す。
【0093】
一実現例では、ステップS34において、印刷装置100は、期間の指定を受け付け、異常画像情報から印刷日時が指定された期間に含まれる情報を抽出し、抽出された情報のファイル名の画像を表示装置225に表示する。期間として日付が指定されてもよい。
【0094】
図4の異常画像情報では、上から5行の情報の印刷日時は2020年3月1日を含む。たとえば、期間(日付)として「2020年3月1日」が指定されると、印刷装置100は、異常画像情報の上から5行のそれぞれのファイル名の画像を表示装置225に表示する。
【0095】
図7に戻って、ステップS36にて、印刷装置100は、分類表示について、画像不良のレベルに従った分類の指示を受け付けたか否かを判断し、そうであれば(ステップS36にてYES)、ステップS38へ進め、そうでなければ(ステップS36にてNO)、ステップS40へ制御を進める。
【0096】
ステップS38にて、印刷装置100は、異常画像情報に登録されたファイル名の画像を、画像不良のレベルに従って表示するための制御を実行する。その後、印刷装置100は、画像不良のレベルに従った表示の終了の指示を受け付けると、ステップS20へ制御を戻す。
【0097】
図16~
図18は、画像不良のレベルに従った表示を説明するための図である。
図16には、表示対象の画像不良のレベルを選択するための画面1600が示される。画面1600は、2つのキー1601,1603を含む。キー1601,1603のそれぞれは、画像不良のレベルを選択するために操作される。
【0098】
本実施の形態において、「レベル1」は「レベル2」より画像不良の度合いが高いことを表し、また、「レベル2」は「レベル3」より画像不良の度合いが高いことを表す。すなわち、「レベル1」の画像不良は「レベル2」の画像不良にも該当し、「レベル1」および「レベル2」の画像不良は「レベル3」の画像不良にも該当する。なお、このような画像不良のレベルの設定態様は、単なる一例である。画像不良のレベルの設定態様は、本開示に係る技術が適用されるシステムにおいて適宜設定され得る。
【0099】
図16における「レベル1:1ページ」「レベル3:2ページ」等のように、印刷装置100は、各レベルの画像不良を含むページの数を画面1600に表示してもよい。
【0100】
図17には、「レベル1」の画像不良を含むページの画像を表示する画面1700が示される。画面1700は、画面1600のキー1601が操作されることによって表示され、一覧表示画面900に表示されたページ画像901~909のうち、ページ画像901を含む。
【0101】
図18には、「レベル3」の画像不良を含むページの画像を表示する画面1800が示される。画面1800は、画面1600のキー1603が操作されることによって表示され、一覧表示画面900に表示されたページ画像901~909のうち、ページ画像901,902を含む。ページ画像901は、「レベル1」の画像不良を含む。本実施の形態では「レベル1」の画像不良は「レベル3」の画像不良を含むため、ページ画像901は画面1700および画面1800の双方に表示される。
【0102】
図7に戻って、ステップS40にて、印刷装置100は、分類表示について、画像不良の位置に従った分類の指示を受け付けたか否かを判断し、そうであれば(ステップS40にてYES)、ステップS42へ進め、そうでなければ(ステップS40にてNO)、ステップS20へ制御を戻す。
【0103】
ステップS42にて、印刷装置100は、異常画像情報に登録されたファイル名の画像を、画像不良の位置に従って表示するための制御を実行する。その後、印刷装置100は、画像不良の位置に従った表示の終了の指示を受け付けると、ステップS20へ制御を戻す。
【0104】
図19~
図23は、画像不良の位置に従った表示を説明するための図である。
図19には、表示対象の画像不良の位置を選択するための画面1900が示される。画面1900は、4つのキー1901~1904を含む。キー1901は、表示対象の位置としてページの左上(
図5の領域A)を選択するために操作される。キー1902は、表示対象の位置としてページの右上(
図5の領域B)を選択するために操作される。キー1903は、表示対象の位置としてページの左下(
図5の領域C)を選択するために操作される。キー1904は、表示対象の位置としてページの右上(
図5の領域D)を選択するために操作される。
【0105】
図19における「左上:3ページ」「右上:6ページ」等のように、印刷装置100は、各位置に画像不良を含むページの数を画面1900に表示してもよい。
【0106】
図17には、「位置1」の画像不良を含むページの画像を表示する画面1700が示される。画面1700は、画面1600のキー1601が操作されることによって表示され、一覧表示画面900に表示されたページ画像901~909のうち、ページ画像901を含む。
【0107】
図20には、ページの左上(
図5の領域A)に画像不良を含むページの画像を表示する画面2000が示される。画面2000は、画面1900のキー1901が操作されることによって表示され、一覧表示画面900に表示されたページ画像901~909のうち、ページ画像902,905,909を含む。
【0108】
図21には、ページの右上(
図5の領域B)に画像不良を含むページの画像を表示する画面2100が示される。画面2100は、画面1900のキー1902が操作されることによって表示され、一覧表示画面900に表示されたページ画像901~909のうち、ページ画像901,903,906~908を含む。
【0109】
図22には、ページの左下(
図5の領域C)に画像不良を含むページの画像を表示する画面2200が示される。画面2200は、画面1900のキー1903が操作されることによって表示され、一覧表示画面900に表示されたページ画像901~909のうち、ページ画像909を含む。
【0110】
図23には、ページの右下(
図5の領域D)に画像不良を含むページの画像を表示する画面2300が示される。画面2300は、画面1900のキー1904が操作されることによって表示され、一覧表示画面900に表示されたページ画像901~909のうち、ページ画像906~908を含む。
【0111】
図7に戻って、ステップS44にて、印刷装置100は、画像不良の統計的な情報の表示の指示を受け付けたか否かを判断し、そうであれば(ステップS44にてYES)、ステップS46へ進め、そうでなければ(ステップS44にてNO)、ステップS20へ制御を戻す。
【0112】
ステップS46にて、印刷装置100は、異常画像情報に登録された情報を統計的に処理して得られた情報を表示するための制御を実行する。その後、印刷装置100は、統計的な情報の表示の終了の指示を受け付けると、ステップS20へ制御を戻す。
【0113】
図24~
図25は、画像不良の統計的な情報の表示を説明するための図である。
図24には、表示対象の期間を選択するための画面2400が示される。画面2400において、欄2401は期間の始期の指定を受け付け、欄2402は期間の終期の指定を受け付け、欄2403は指定された期間に対する統計情報の表示の指示を受け付ける。
【0114】
図25は、統計的な情報を表示する画面の一例を示す図である。
図25の画面2500は、グラフ2501を含む。印刷装置100は、画面2400において指定された期間について異常画像情報に登録された情報の統計的な情報を生成し、生成された情報を用いてグラフ2501の画像データを生成する。一実現例では、統計的な情報は、1日ごとの画像不良の発生件数の時系列である。印刷装置100は、統計的な情報として、画像不良の発生件数を、画像不良の種類ごとに生成してもよいし、レベルごとに生成してもよいし、発生位置ごとに生成してもよいし、種類やレベルや発生位置を組合せ(たとえば、「領域A」における「汚れ」の1日ごとの発生件数)について生成してもよい。
【0115】
[複数の印刷装置の結果の統合]
(検査システムの構成)
図26は、2以上の印刷装置を含む検査システムの構成の一例を示す図である。
図26において、検査システム2600は、管理装置110と、2台の印刷装置100A,100Bとを含む。
【0116】
図27は、管理装置110のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3に示されるように、管理装置110は、CPU300と、RAM305と、ROM310と、HDD315と、データリーダー/ライター317と、通信装置320と、入力装置322と、表示装置340と、バス345とを備える。
【0117】
CPU300は、管理装置110全体の動作を制御する。通信装置320は、有線LANポートおよびWi-Fiモジュール等により実現される。RAM305、ROM310、HDD315、データリーダー/ライター317、記憶媒体318、入力装置322、表示装置340およびバス345の構成ならびに機能は、RAM210、ROM215、HDD220、データリーダー/ライター232、記憶媒体233、入力装置230、表示装置225およびバス247の構成ならびに機能とそれぞれ同じである。したがって、これらの説明を繰り返さない。
【0118】
管理装置110では、CPU300が所与のプログラムを実行することによって種々の処理を実行する。なお、管理装置110は、CPU300に代えて、または、CPU300に加えて、ASICまたはFPGAなどの専用回路を含んでいてもよく、当該専用回路を用いて種々の処理を実行してもよい。
【0119】
印刷装置100A,100Bのそれぞれは、
図1の印刷装置100と同様に、シート上に画像を形成し、形成された画像の検査を行い、異常画像情報を生成する。検査システム2600では、印刷装置100A,100Bのそれぞれは、それぞれにおいて生成された異常画像情報を管理装置110へ送信する。
【0120】
一実現例では、管理装置110は、印刷装置100A,100Bから取得した異常画像情報を統合することにより、異常画像情報データベースを生成する。そして、管理装置110は、当該異常画像情報データベースを用いて、
図7を参照して説明されたような表示処理を実行する。管理装置110は、
図7に示されたような画像不良の情報を、画像不良が発生した印刷装置ごとに分けて表示することが好ましい。
【0121】
今回開示された各実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。また、実施の形態および各変形例において説明された発明は、可能な限り、単独でも、組合わせても、実施することが意図される。
【符号の説明】
【0122】
100,100A,100B 印刷装置、110 管理装置、113 プリンターコントローラー、120 画像形成ユニット、125 後処理装置、127 搬送装置、130 操作パネル、135 制御装置、140,145 読み取り装置、150 パージユニット、155 パージトレイ、160 排出トレイ、163 中間転写ベルト、175 定着ユニット、800,1100 メニュー画面、900,1000 一覧表示画面、901,902,903,904,905,906,908,909 画像、1200,1300,1400,1600,1700,1800,1900,2000,2100,2200,2300,2400,2500 画面、2600 検査システム。