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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-05-19
(45)【発行日】2025-05-27
(54)【発明の名称】照明管理装置及び照明管理方法
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/125 20200101AFI20250520BHJP
   H05B 47/165 20200101ALI20250520BHJP
   H05B 47/19 20200101ALI20250520BHJP
   H05B 47/16 20200101ALI20250520BHJP
【FI】
H05B47/125
H05B47/165
H05B47/19
H05B47/16
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2024504278
(86)(22)【出願日】2022-03-03
(86)【国際出願番号】 JP2022009201
(87)【国際公開番号】W WO2023166677
(87)【国際公開日】2023-09-07
【審査請求日】2024-08-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】並木 悠太
(72)【発明者】
【氏名】劉 健全
(72)【発明者】
【氏名】山崎 智史
(72)【発明者】
【氏名】吉田 登
(72)【発明者】
【氏名】川合 諒
(72)【発明者】
【氏名】トウ テイテイ
(72)【発明者】
【氏名】ステファン カレン
(72)【発明者】
【氏名】進藤 直樹
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 洋平
【審査官】土谷 秀人
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第112074062(CN,A)
【文献】特開2017-123274(JP,A)
【文献】特開2016-171534(JP,A)
【文献】特開2013-125402(JP,A)
【文献】特開2017-139190(JP,A)
【文献】特表2022-506936(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 45/00
H05B 47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象領域を撮影した画像の解析を用いて推定された結果に基づく解析情報を取得する第1取得手段と、
前記解析情報と、前記対象領域の使用目的とを用いて、前記対象領域に関連付けられる1つ又は複数の照明機器を制御するための制御信号を生成する信号生成手段と、
前記解析情報を統計処理した結果に基づいて、前記対象領域に居る人の行動を予測する第2取得手段とを備え、
前記解析情報は、前記対象領域に居る人の姿勢を含み、
前記信号生成手段は、さらに、前記第2取得手段が予測した結果を用いて、前記制御信号を生成する
照明管理装置。
【請求項2】
対象領域を撮影した画像の解析を用いて推定された結果に基づく解析情報を取得する第1取得手段と、
前記解析情報と、前記対象領域の使用目的とを用いて、前記対象領域に関連付けられる1つ又は複数の照明機器を制御するための制御信号を生成する信号生成手段とを備え、
前記解析情報は、前記対象領域に居る人の姿勢を含み、
前記解析情報は、前記対象領域を撮影した画像の解析を用いて推定される当該対象領域に居る人を識別するための個人識別情報をさらに含み、
前記信号生成手段は、さらに、前記個人識別情報に応じた制御パターンを定めた個別制御パターンを用いて、前記制御信号を生成する
照明管理装置。
【請求項3】
前記姿勢は、前記人の骨格をモデル化した骨格モデルを用いて示される
請求項1又は2に記載の照明管理装置。
【請求項4】
前記姿勢は、所定時間以上同じ姿勢である静止姿勢であるか否かを含む
請求項1からのいずれか1項に記載の照明管理装置。
【請求項5】
前記解析情報は、前記対象領域に居る人の動きと当該人の周囲の状況との少なくとも1つをさらに含み、
前記信号生成手段は、さらに、前記解析情報を用いて、前記対象領域を利用する前記人の状況である利用シーンを推定し、当該推定された利用シーンを用いて、前記制御信号を生成する
請求項1からのいずれか1項に記載の照明管理装置。
【請求項6】
前記解析情報は、前記対象領域に居る人の人数と、向きと、位置との少なくとも1つをさらに含む
請求項1からのいずれか1項に記載の照明管理装置。
【請求項7】
コンピュータが、
対象領域を撮影した画像の解析を用いて推定された結果に基づく解析情報を取得し、
前記解析情報と、前記対象領域の使用目的とを用いて、前記対象領域に関連付けられる1つ又は複数の照明機器を制御するための制御信号を生成し、
前記解析情報を統計処理した結果に基づいて、前記対象領域に居る人の行動を予測し、
当該予測した結果を用いて、前記制御信号を生成し、
前記解析情報が、対象領域に居る人の姿勢を含む
照明管理方法。
【請求項8】
コンピュータが、
対象領域を撮影した画像の解析を用いて推定された結果に基づく解析情報を取得し、
前記解析情報と、前記対象領域の使用目的とを用いて、前記対象領域に関連付けられる1つ又は複数の照明機器を制御するための制御信号を生成し、
前記解析情報が、対象領域に居る人の姿勢を含み、
前記解析情報は、前記対象領域を撮影した画像の解析を用いて推定される当該対象領域に居る人を識別するための個人識別情報をさらに含み、
前記制御信号を生成することでは、さらに、前記個人識別情報に応じた制御パターンを定めた個別制御パターンを用いて、前記制御信号を生成する
照明管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明管理装置及び照明管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、制御対象領域に分散配置された複数の照明機器を制御する照明制御装置を開示している。特許文献1に記載の照明制御装置は、第1取得部と、第1制御部と、第2取得部と、第2制御部とを備える。
【0003】
特許文献1に記載の第1取得部は、制御対象領域内の人間の位置情報を該人間が所持する携帯機器の識別情報とともに取得する。特許文献1に記載の第1制御部は、位置情報に基づいて、制御対象領域内の人間が滞在する位置に対応する照明機器を特定し、特定した照明機器と識別情報とを関連付けるとともに、特定した照明機器を第1の状態に制御する。
【0004】
特許文献1に記載の第2取得部は、携帯機器に対する操作に応じた操作信号を識別情報とともに取得する。特許文献1に記載の第2制御部は、第2取得部が取得した識別情報と関連付けられた照明機器を、操作信号に応じた第2の状態に制御する。
【0005】
引用文献2には、「足元位置検出手段または活動量検出部を用いた、人の位置に応じて照明や音などの環境を制御する装置。」との記載がある。
【0006】
引用文献2には、足元位置検出手段について、人数検出手段で在室者別に分離された人間画素ブロックと熱画像から在室者毎の足元位置の検出を行う旨の記載がある。人数検出手段について、人間領域検出手段により検出された室内の人間画素ブロックの数と各ブロックの画素数から、人間の数を判別する旨の記載がある。人間領域検出部について、熱画像の中から人間部分の領域を検出し人間画素ブロックを出力する旨の記載がある。
【0007】
また、引用文献2には、活動量検出部について、個人情報出力部の出力である個人情報から個人別または室内を代表する活動量を検出する旨の記載がある。個人情報出力部について、人間領域検出部で検出した人間画素ブロックを基に室内の在室者の個人情報を抽出する旨の記載がある。
【0008】
引用文献3には、対象とするワークプレイス全体をエリアスキャン可能な執務者認識手段と、データ処理手段とを備えるワークプレイス環境の管理システムが記載されている。
【0009】
引用文献3に記載のデータ処理手段は、執務者認識手段からのスキャン情報からワークプレイス内に想定した複数の着席認知エリアでの執務者の着席状態を判断し、各着席認知エリアでの執務者IDを付与して執務者を特定する。そして、データ処理手段は、ワークプレイス内での執務者の執務状態を把握し、その執務状態に応じて、ワークプレイス内での設備の動作指令情報を発する。引用文献3には、制御対象設備が、タスク照明、アンビエント照明などである旨の記載がある。
【0010】
引用文献4には、被空調室内を撮像する撮像部と、制御部とを備える空気調和機が記載されている。引用文献4に記載の制御部は、撮像部で撮像される画像情報から被空調室内に人物が存在するか不在か、被空調室内に存在する人物の体勢および被空調室内の明るさを認識し、人物の行動を推定して空調運転の運転条件を切り替える。
【0011】
引用文献5には、ユーザ抽出手段と、状況判定手段と、環境調整手段とを備えるデータ処理装置が記載されている。
【0012】
引用文献5に記載のユーザ抽出手段は、空間環境を調整する環境調整デバイスが設置されていて一般ユーザが自由に出入りするユーザ利用空間の空間撮像デバイスによる空間画像データからユーザ画像データを抽出する。
【0013】
引用文献5に記載の状況判定手段は、抽出されたユーザ画像データから少なくとも一般ユーザの着衣状況を判定してユーザ状況データを生成する。引用文献5に記載の環境調整手段は、生成されたユーザ状況データに対応して環境調整デバイスに動作制御データを出力する。引用文献5には、環境調整デバイスは、ユーザ利用空間の照明設備と空調設備と音響設備との少なくとも一つを有する旨の記載がある。
【0014】
なお、特許文献6には、画像に含まれる人体の複数のキーポイント各々の特徴量を算出し、算出した特徴量に基づき姿勢が似た人体や動きが似た人体を含む画像を検索したり、当該姿勢や動きが似たもの同士でまとめて分類したりする技術が記載されている。また、非特許文献1には、人物の骨格推定に関連する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【文献】特開2014-078398号公報
【文献】特開平06-180139号公報
【文献】特開2011-188082号公報
【文献】特開2015-021634号公報
【文献】特開2009-192171号公報
【文献】国際公開第2021/084677号
【非特許文献】
【0016】
【文献】Zhe Cao, Tomas Simon, Shih-En Wei, Yaser Sheikh, [Realtime Multi-Person 2D Pose Estimation using Part Affinity Fields];, The IEEE Conference on Computer Vision and Pattern Recognition (CVPR), 2017, P. 7291-7299
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
特許文献1に記載の照明制御装置では、制御対象領域内の人間が所持する携帯機器及び操作信号を用いて照明機器を制御する。そのため、制御対象領域内の人間が携帯機器を所持していない場合に、照明に関する利便性の向上を図ることが困難である。
【0018】
特許文献2に記載の装置では、熱画像に基づいて在室者の足元位置又は活動量を検出する。そのため、少なくとも在室者の足元位置又は活動量以外を用いて、照明に関する利便性の向上を図ることが困難である。
【0019】
特許文献3に記載のワークプレイス環境の管理システムでは、ワークプレイス内の設備を制御対象としている。そのため、種々の対象領域における照明に関する利便性の向上を図ることが困難である。
【0020】
特許文献4に記載の技術は、空気調和機を制御するための技術である。そのため、この文献に記載された技術では、照明に関する利便性の向上を図ることが困難である。
【0021】
引用文献5に記載のデータ処理装置は、一般ユーザの着衣状況に基づいて環境調整デバイスを制御する。そのため、少なくとも一般ユーザの着衣状況以外を用いて、照明に関する利便性の向上を図ることが困難である。
【0022】
なお、特許文献6及び非特許文献1には、照明機器の制御に適用する旨の記載は見当たらない。そのため、特許文献6及び非特許文献1に記載の技術では、照明に関する利便性の向上を図ることが困難である。
【0023】
本発明の目的の一例は、上述した課題を鑑み、照明に関する利便性の向上を図るという課題を解決する照明管理装置、照明管理システム、照明管理方法及び記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0024】
本発明の一態様によれば、
対象領域を撮影した画像の解析を用いて推定された結果に基づく解析情報を取得する第1取得手段と、
前記解析情報と、前記対象領域の使用目的とを用いて、前記対象領域に関連付けられる1つ又は複数の照明機器を制御するための制御信号を生成する信号生成手段とを備え、
前記解析情報は、前記対象領域に居る人の姿勢を含む
照明管理装置が提供される。
記照明管理装置は、前記解析情報を統計処理した結果に基づいて、前記対象領域に居る人の行動を予測する第2取得手段をさらに備え、前記信号生成手段は、さらに、前記第2取得手段が予測した結果を用いて、前記制御信号を生成してもよい。前記解析情報は、前記対象領域を撮影した画像の解析を用いて推定される当該対象領域に居る人を識別するための個人識別情報をさらに含み、前記信号生成手段は、さらに、前記個人識別情報に応じた制御パターンを定めた個別制御パターンを用いて、前記制御信号を生成してもよい。
【0026】
本発明の一態様によれば、
コンピュータが、
対象領域を撮影した画像の解析を用いて推定された結果に基づく解析情報を取得し、
前記解析情報と、前記対象領域の使用目的とを用いて、前記対象領域に関連付けられる1つ又は複数の照明機器を制御するための制御信号を生成し、
前記解析情報が、対象領域に居る人の姿勢を含む
照明管理方法が提供される。
記照明管理方法は、前記解析情報を統計処理した結果に基づいて、前記対象領域に居る人の行動を予測し、当該予測した結果を用いて、前記制御信号を生成することをさらに含んでもよい。前記解析情報は、前記対象領域を撮影した画像の解析を用いて推定される当該対象領域に居る人を識別するための個人識別情報をさらに含み、前記制御信号を生成することでは、さらに、前記個人識別情報に応じた制御パターンを定めた個別制御パターンを用いて、前記制御信号を生成してもよい。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、照明に関する利便性の向上を図るという課題を解決する照明管理装置、照明管理システム、照明管理方法及び記録媒体を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】実施形態1に係る照明管理装置の概要を示す図である。
図2】実施形態1に係る照明管理システムの概要を示す図である。
図3】実施形態1に係る照明管理処理の概要を示すフローチャートである。
図4】実施形態1に係る照明管理システムの詳細な構成例を示す図である。
図5】実施形態1に係る撮影装置PEa~PEe及び照明機器LEa~LEhの対象領域TAa~TAdにおける設置例と、対象領域TAa~TAdに居る人Pa~Pdの一例を示す平面図である。
図6】実施形態1に係る信号生成部の構成例を示す図である。
図7】実施形態1に係る領域情報の一例を示す図である。
図8】実施形態1に係る照明情報の一例を示す図である。
図9】実施形態1に係る制御パターン情報の一例を示す図である。
図10】実施形態1に係る照明管理装置の物理的な構成例を示す図である。
図11】実施形態1に係る照明管理処理の詳細例を示すフローチャートである。
図12】実施形態1に係る対象領域TAa~TAdに居る人Pa~Pdの他の例を示す平面図である。
図13】変形例3に係る照明管理システムの構成例を示す図である。
図14】実施形態2に係る制御パターン情報の一例を示す図である。
図15】実施形態3に係る制御パターン情報の一例を示す図である。
図16】実施形態4に係る照明管理システムの構成例を示す図である。
図17施形態に係る予測制御処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0031】
<実施形態1>
図1は、実施形態1に係る照明管理装置101の概要を示す図である。照明管理装置101は、第1取得部111と、信号生成部112とを備える。
【0032】
第1取得部111は、対象領域TAを撮影した画像の解析を用いて推定された結果に基づく解析情報を取得する。解析情報は、対象領域TAに居る人Pの姿勢を含む。信号生成部112は、解析情報と、対象領域TAの使用目的とを用いて、対象領域TAに関連付けられる1つ又は複数の照明機器LEを制御するための制御信号を生成する。
【0033】
この照明管理装置101によれば、照明に関する利便性の向上を図るという課題を解決する照明管理装置101を提供することが可能になる。
【0034】
図2は、実施形態1に係る照明管理システム100の概要を示す図である。照明管理システム100は、照明管理装置101と、対象領域TAを撮影した画像を含む画像情報を生成する1つ又は複数の撮影装置PEと、対象領域TAに関連付けられる1つ又は複数の照明機器LEとを備える。
【0035】
この照明管理システム100によれば、照明に関する利便性の向上を図るという課題を解決する照明管理システム100を提供することが可能になる。
【0036】
図3は、実施形態1に係る照明管理処理の概要を示すフローチャートである。
【0037】
第1取得部111は、対象領域TAを撮影した画像の解析を用いて推定された結果に基づく解析情報を取得する(ステップS111)。解析情報は、対象領域TAに居る人Pの姿勢を含む。信号生成部112は、解析情報と、対象領域TAの使用目的とを用いて、対象領域TAに関連付けられる1つ又は複数の照明機器LEを制御するための制御信号を生成する(ステップS121)。
【0038】
この照明管理処理によれば、照明に関する利便性の向上を図るという課題を解決する照明管理方法を提供することが可能になる。
【0039】
以下、実施形態1に係る照明管理システム100の詳細例について説明する。
【0040】
図4は、本実施形態に係る照明管理システム100の詳細な構成例を示す図である。本実施形態に係る照明管理システム100は、対象領域TAa~TAdに設置される照明機器LEa~LEhを管理するためのシステムである。照明管理システム100は、撮影装置PEa~PEeと、照明機器LEa~LEhと、照明管理装置101と、解析装置102とを備える。
【0041】
照明管理装置101と撮影装置PEa~PEe及び照明機器LEa~LEhとは、有線、無線又はこれらを組み合わせて構成される通信ネットワーク(例えば、LAN(Local Area Network))を介して接続されている。照明管理装置101と撮影装置PEa~PEe及び照明機器LEa~LEhとは、通信ネットワークを介して互いに情報を送受信する。
【0042】
照明管理装置101と解析装置102とは、有線、無線又はこれらを組み合わせて構成される通信ネットワーク(例えば、LAN及びインターネット)を介して接続されている。照明管理装置101と解析装置102とは、照明管理装置101と撮影装置PEa~PEe及び照明機器LEa~LEhとは、通信ネットワークを介して互いに情報を送受信する。
【0043】
図5は、本実施形態に係る撮影装置PEa~PEe及び照明機器LEa~LEhの対象領域TAa~TAdにおける設置例を示す平面図である。
【0044】
撮影装置PEa~PEeの各々は、撮影装置PEの例である。撮影装置PEa~PEeの各々は、例えばカメラであり、天井、壁などに設置される。撮影装置PEa~PEeの各々は、対応付けられた対象領域TAを撮影し、撮影した画像を含む画像情報を生成する。画像情報は、撮影装置PEa~PEeの各々を識別するための情報である撮影ID(Identifier)と、撮影時刻と、画像とが関連付けられた情報である。
【0045】
撮影装置PEa~PEeの各々が生成する画像は、例えば、可視光に基づく画像である。
【0046】
照明機器LEa~LEhの各々は、照明機器LEの例である。対象領域TAa~TAdの各々は、人Pa~Pdが生活をする家に含まれる対象領域TAの例である。対象領域TAa~TAdは、それぞれ、リビングルーム、ダイニングルーム、子供部屋、寝室である。人Pa~Pdの各々は、対象領域TAに居る人Pの例である。
【0047】
撮影装置PEa~PEbは、対象領域TAa(リビングルーム)を撮影する。撮影装置PEa~PEbは、対象領域TAaを撮影した画像を含む画像情報を生成する。
【0048】
図5に示す対象領域TAaには、テレビTVとソファーSとが設置されており、それらの間にテーブルTaが設置されている。テーブルTaの上方の天井には、照明機器LEaが設置されている。窓Wの近く(図5において照明機器LEbの左方)の天井には、照明機器LEbが設置されている。
【0049】
撮影装置PEb~PEcは、対象領域TAb(ダイニングルーム)を撮影する。撮影装置PEb~PEcは、対象領域TAbを撮影した画像を含む画像情報を生成する。
【0050】
図5に示す対象領域TAbでは、食器Dが置かれたテーブルTbの周囲の椅子Cに座って、人Pa~Pdが食事をしている。テーブルTbの上方の天井には、照明機器LEcが設置されている。また、照明機器LEcの側方(図5において上方)の天井には、照明機器LEdが設置されている。
【0051】
撮影装置PEdは、対象領域TAc(子供部屋)を撮影する。撮影装置PEdは、対象領域TAcを撮影した画像を含む画像情報を生成する。
【0052】
図5に示す対象領域TAcでは、机Tc及びTdが設置されており、机Tc~Tdのそれぞれには、照明機器LEe~LEfが置かれている。対象領域TAcの天井の概ね中央には、照明機器LEgが設置されている。
【0053】
撮影装置PEeは、対象領域TAd(寝室)を撮影する。撮影装置PEeは、対象領域TAdを撮影した画像を含む画像情報を生成する。
【0054】
図5に示す対象領域TAdでは、ベッドBが設置されている。対象領域TAdの天井の概ね中央には、照明機器LEhが設置されている。
【0055】
以下において、対象領域TAa~TAdを区別しない場合、これらの各々を対象領域TAとも称する。撮影装置PEa~PEeを区別しない場合、これらの各々を撮影装置PEとも称する。照明機器LEa~LEhを区別しない場合、これらの各々を照明機器LEとも称する。
【0056】
(照明管理装置101の機能的な構成例)
本実施形態に係る照明管理装置101は、詳細には図4に示すように、機能的に、第1取得部111と、信号生成部112と、画像転送部113と、照明制御部114とを備える。
【0057】
第1取得部111は、上述の通り、対象領域TAを撮影した画像の解析を用いて推定された結果に基づく解析情報を取得する。本実施形態に係る第1取得部111は、解析情報を解析装置102から取得する。第1取得部111は、解析情報を記憶してもよい。
【0058】
解析情報は、対象領域TAに居る人Pの姿勢を含む。解析情報に含まれる人Pの姿勢は、例えば、人の骨格をモデル化した骨格モデルを用いて示される。姿勢は、例えば、立っている姿勢(立位)、座っている姿勢(座位)、横になっている姿勢(臥位)、しゃがんだ姿勢、かがんだ姿勢などを含む。座位は、座って前傾である前傾座位、座って背もたれにもたれている後傾座位などに細分化されてもよい。
【0059】
また、姿勢は、静止姿勢であるか否かを含んでもよい。静止姿勢は、所定時間(例えば、5秒)以上、単に同じ姿勢である(例えば、単に立っている、単に座っている)ことである。より詳細には、静止姿勢は、所定の動作(例えば、テレビの視聴、書き物、書籍、書類、タブレット端末、携帯端末などの閲覧、食事、事務)をせずに、所定時間以上同じ姿勢であることを意味する。
【0060】
解析情報は、対象領域TAに居る人Pの人数(ゼロを含む。)と、向きと、位置との少なくとも1つをさらに含んでもよい。
【0061】
信号生成部112は、第1取得部111が取得する解析情報と、対象領域TAの使用目的とを用いて、対象領域TAに関連付けられる1つ又は複数の照明機器LEを制御するための制御信号を生成する。制御信号は、照明機器LEの点灯(オン)又は消灯(オフ)、明るさ、色の少なくとも1つを含む。信号生成部112は、制御信号の履歴を記憶してもよい。
【0062】
図6は、本実施形態に係る信号生成部112の構成例を示す図である。信号生成部112は、領域情報115aを記憶するための領域記憶部115と、照明情報116aを記憶するための照明記憶部116と、制御パターン情報117aを記憶するためのパターン記憶部117と、生成部118とを含む。
【0063】
図7は、本実施形態に係る領域情報115aの一例を示す図である。領域情報115aは、領域IDと、使用目的とが関連付けられた情報である。領域情報115aは、例えばユーザの入力に基づいて、領域記憶部115に予め設定される。
【0064】
領域IDは、対象領域TAを識別するための情報である。使用目的は、これに関連付けられた領域IDを用いて識別される対象領域TAの使用目的である。
【0065】
図8は、本実施形態に係る照明情報116aの一例を示す図である。照明情報116aは、照明IDと、領域IDと、明るさ範囲と、色の種類と、点灯フラグと、明るさと、色とを含む。
【0066】
照明IDは、照明機器LEを識別するための情報である。領域IDは、これに関連付けられた照明IDを用いて識別される照明機器LEが照らす対象領域TAの領域IDである。すなわち、本実施形態では、照明情報116aが、1つ又は複数の照明機器LEを対象領域TAに関連付ける。
【0067】
明るさ範囲と色の種類とは、これらに関連付けられた照明IDを用いて識別される照明機器LEに設定可能な明るさの範囲と色の種類とのそれぞれを示す。
【0068】
明るさ範囲の「1~3」は、これに関連付けられた照明IDを用いて識別される照明機器LEが3段階で色の明るさを設定可能なことを示す。明るさ範囲の「1~5」は、これに関連付けられた照明IDを用いて識別される照明機器LEが5段階で色の明るさを設定可能なことを示す。明るさ範囲の「-」は、これに関連付けられた照明IDを用いて識別される照明機器LEが明るさを設定できないことを示す。
【0069】
なお、明るさを設定可能な照明機器LEについて、設定される明るさは、3段階又は5段階に限られず、2段階以上であればよい。
【0070】
色の種類の「電球/昼白」は、これに関連付けられた照明IDを用いて識別される照明機器LEが電灯色と昼白色との2種類の色を設定可能なことを示す。電灯色は、例えば、色温度3000K(ケルビン)程度のオレンジがかった色である。昼白色は、例えば、色温度5000K程度の白っぽい色である。色の種類の「-」は、これに関連付けられた照明IDを用いて識別される照明機器LEが色を設定できないことを示す。
【0071】
なお、色を設定可能な照明機器LEについて、設定される色は、2種類に限られず、3種類以上であってもよい。また、設定される色は、電灯色と昼白色とに限られず、照明機器LEにて定められる適宜の色であってよい。
【0072】
図9は、本実施形態に係る制御パターン情報117aの一例を示す図である。制御パターン情報117aは、制御条件及び制御内容が関連付けられた制御パターンを含む。図9に例示する制御パターン情報117aは、制御IDと、制御パターンとを関連付ける情報である。制御パターン情報117aは、予め設定される。
【0073】
制御IDは、制御パターン情報117aに含まれる制御パターンを識別するための情報である。図9では、制御IDは、番号で示されるが、これに限られず、適宜付与されてよい。
【0074】
例えば、制御ID「1」、「2」、「4」の制御パターンは、いずれも、対象領域TAの使用目的と姿勢とに基づく制御条件を含む例である。制御ID「1」の制御パターンは、リビングで快適にくつろぐための制御の例である。制御ID「2」の制御パターンは、ダイニングルームで、食事を快適に楽しむための制御の例である。制御ID「4」の制御パターンは、快適に睡眠をとるための制御の例である。
【0075】
制御ID「3」の制御条件は、使用目的と人Pの向きと姿勢とに基づく制御条件を含む例である。制御ID「3」の制御パターンは、子供部屋で勉強し易くするための制御の例である。
【0076】
制御ID「5」の制御条件は、人Pの人数に基づく制御条件を含む例である。制御ID「6」の制御条件は、人Pの位置に基づく制御条件を含む例である。制御ID「5」及び「6」の制御パターンは、消費電力を抑制するための制御の例である。
【0077】
制御ID「7」の制御条件は、人Pの向きに基づく制御条件を含む例である。制御ID「7」の制御条件は、移動しようとしている人P又は移動中の人Pの移動を安全にするための制御の例である。なお、制御ID「7」の制御条件に含まれる「人が照明機器の照射領域の方向を向いている」は、静止姿勢であることをさらに含んでもよく、すなわち例えば「人が照明機器の照射領域の方向を向いた静止姿勢である」であってもよい。
【0078】
制御ID「8」の制御条件は、静止状態に基づく制御条件を含む例である。制御ID「8」の制御条件は、静止状態である人Pが快適にくつろぐとともに、消費電力を抑制するための制御の例である。
【0079】
図6を再び参照する。
生成部118は、第1取得部111が取得する解析情報と、対象領域TAの使用目的とを用いて、対象領域TAに関連付けられる1つ又は複数の照明機器LEを制御するための制御信号を生成する。
【0080】
詳細には、生成部118は、解析情報と、領域情報115aと、照明情報116aと、制御パターン情報117aとに基づいて、制御信号を生成する。
【0081】
より詳細には、生成部118は、撮影装置PEの各々の撮影領域と対象領域TAとを関連付ける情報を記憶している。生成部118は、この情報に基づいて、解析情報の基となる画像を撮影した撮影装置PEの装置IDに対応する対象領域TAを特定し、解析情報に対応する対象領域TAを特定する。生成部118は、特定した対象領域TAと、領域情報115aと、解析情報に基づいて、制御条件が満たされるか否かを判定する。
【0082】
制御条件が満たされる場合に、生成部118は、当該制御条件に関連付けられた制御内容と、照明情報116aとに基づいて、対象領域TA(領域ID)に関連付けられた照明IDを用いて識別される照明機器LEを制御するための制御信号を生成する。
【0083】
図4を再び参照する。
画像転送部113は、撮影装置PEが生成した画像情報を撮影装置PEから取得する。画像転送部113は、取得した画像情報を解析装置102へ転送する。画像転送部113は、予め定められた期間又はすべての画像情報を記憶してもよい。
【0084】
照明制御部114は、信号生成部112が生成した制御信号を1つ又は複数の照明機器LEへ出力する。
【0085】
(解析装置102の機能的な構成例)
図4を再び参照する。
解析装置102は、照明管理装置101から画像情報を取得すると、取得した画像情報に含まれる画像を解析する装置である。解析装置102は、解析情報を得るために画像を解析する機能を備える。
【0086】
解析装置102が備える解析機能は、例えば、(1)物体検出機能、(2)顔解析機能、(3)人型解析機能、(4)姿勢解析機能、(5)行動解析機能、(6)外観属性解析機能、(7)勾配特徴解析機能、(8)色特徴解析機能、(9)動線解析機能などの1つ又は複数である。
【0087】
(1)物体検出機能は、画像から物体を検出する。物体検出機能は、画像内の物体の位置、サイズなどを求めることもできる。物体検出処理に適用されるモデルとして、例えば、YOLO(You Only Look Once)がある。物体は、人及び物を含む。物体検出機能は、例えば、人P、食器D、テレビTV、テーブルTa~Td、ソファーS、椅子C、ベッドBなどを検出する。
【0088】
(2)顔解析機能は、画像から人の顔を検出し、検出した顔の特徴量(顔特徴量)の抽出、検出した顔の分類(クラス分け)などを行う。顔解析機能は、顔の画像内の位置を求めることもできる。顔解析機能は、異なる画像から検出した人物の顔特徴量同士の類似度などに基づいて、異なる画像から検出した人物の同一性を判定することもできる。
【0089】
(3)人型解析機能は、画像に含まれる人の人体的特徴量(例えば、体形の肥痩や、身長、服装などの全体的な特徴を示す値)の抽出、画像に含まれる人の分類(クラス分け)などを行う。人型解析機能は、人の画像内の位置を特定することもできる。人型解析機能は、異なる画像に含まれる人の人体的特徴量などに基づいて、異なる画像に含まれる人の同一性を判定することもできる。
【0090】
(4)姿勢解析機能は、画像から人の関節点を検出し、関節点を繋げて、人Pの骨格をモデル化した骨格モデルを作成する。そして、姿勢解析機能は、骨格モデルの情報を用いて、人の姿勢を推定し、推定した姿勢の特徴量(姿勢特徴量)の抽出、画像に含まれる人の分類(クラス分け)などを行う。姿勢解析機能は、異なる画像に含まれる人の姿勢特徴量などに基づいて、異なる画像に含まれる人の同一性を判定することもできる。
【0091】
例えば、姿勢解析機能は、立位、座位、臥位、しゃがんだ姿勢、かがんだ姿勢、前傾座位、後傾座位などの姿勢を画像から推定し、それぞれの姿勢を示す姿勢特徴量を抽出する。また例えば、姿勢解析機能は、物体検出機能などを用いて検出された物に対する人Pの姿勢を画像から推定し、その姿勢を示す姿勢特徴量を抽出することができる。
【0092】
姿勢特徴量は、骨格モデルを示す特徴量である。
【0093】
姿勢解析機能には、例えば、特許文献3、非特許文献1に開示された技術を適用することができる。
【0094】
(5)行動解析処理は、骨格モデルの情報、姿勢の変化などを用いて、人の動きを推定し、人の動きの特徴量(動き特徴量)の抽出、画像に含まれる人の分類(クラス分け)などを行うことができる。行動解析処理では、骨格モデルの情報を用いて、人の身長を推定したり、人物の画像内の位置を特定したりすることもできる。行動解析処理は、例えば、姿勢の変化又は推移、移動(位置の変化又は推移)などの行動を画像から推定し、その行動の動き特徴量を抽出することができる。
【0095】
(6)外観属性解析機能は、人に付随する外観属性を認識することができる。外観属性解析機能は、認識した外観属性に関する特徴量(外観属性特徴量)の抽出、画像に含まれる人の分類(クラス分け)などを行う。外観属性は、外観上の属性であり、例えば、服装の色、靴の色、髪型、帽子やネクタイ、眼鏡などの着用又は非着用などの1つ以上を含む。
【0096】
(7)勾配特徴解析機能は、画像における勾配の特徴量(勾配特徴量)を抽出する。勾配特徴検出処理には、例えば、SIFT、SURF、RIFF、ORB、BRISK、CARD、HOGなどの技術を適用することができる。
【0097】
(8)色特徴解析機能は、画像から物体を検出し、検出した物体の色の特徴量(色特徴量)の抽出、検出した物体の分類(クラス分け)などを行うことができる。色特徴量は、例えばカラーヒストグラムなどである。
【0098】
(9)動線解析機能は、例えば上述の(2)~(8)の解析機能のいずれかにおける同一性の判定の結果、クラス分けの結果などを用いて、画像に含まれる移動体の動線(移動の軌跡)を求めることができる。詳細には例えば、時系列的に異なる画像間で同一であると判定された移動体を接続することで、その移動体の動線を求めることができる。なお、動線解析機能は、異なる撮影領域を撮影する複数の撮影装置PEで撮影した映像を取得した場合などには、異なる撮影領域を撮影した複数の画像間に跨る動線を求めることもできる。
【0099】
解析装置102が備える上述の解析機能は、互いに、解析結果を用いることができるように構成されるとよい。そして、解析装置102は、上述の解析機能を用いて画像を解析して、人Pの人数、人Pの向きなどを求める機能(解析機能)を備えてもよい。
【0100】
なお、ここで説明した解析機能は、解析情報を得るための画像解析方法の一例であり、解析情報を取得する方法は、これに限られない。
【0101】
これまで、実施形態1に係る照明管理システム100の機能的な構成について主に説明した。ここから、本実施形態に係る照明管理システム100の物理的な構成について説明する。
【0102】
(照明管理システム100の物理的な構成例)
【0103】
照明管理装置101は、物理的には例えば、汎用のコンピュータなどである。図10は、本実施形態に係る照明管理装置101の物理的な構成例を示す図である。
【0104】
照明管理装置101は、例えば、バス1010、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040、ネットワークインタフェース1050、入力インタフェース1060及び出力インタフェース1070を有する。
【0105】
バス1010は、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040、ネットワークインタフェース1050、入力インタフェース1060及び出力インタフェース1070が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ1020などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。
【0106】
プロセッサ1020は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)などで実現されるプロセッサである。
【0107】
メモリ1030は、RAM(Random Access Memory)などで実現される主記憶装置である。
【0108】
ストレージデバイス1040は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、メモリカード、又はROM(Read Only Memory)などで実現される補助記憶装置である。ストレージデバイス1040は、照明管理装置101の機能を実現するためのプログラムモジュールを記憶している。プロセッサ1020がこれら各プログラムモジュールをメモリ1030に読み込んで実行することで、そのプログラムモジュールに対応する機能が実現される。
【0109】
ネットワークインタフェース1050は、照明管理装置101をネットワークに接続するためのインタフェースである。
【0110】
入力インタフェース1060は、ユーザが情報を入力するためのインタフェースであり、例えば、タッチパネル、キーボード、マウスなどから構成される。
【0111】
出力インタフェース1070は、ユーザに情報を提示するためのインタフェースであり、例えば、液晶パネル、有機EL(Electro-Luminescence)パネルなどから構成される。
【0112】
解析装置102は、物理的には例えば、汎用のコンピュータなどである。解析装置102は、照明管理装置101と同様のバス1010、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040及びネットワークインタフェース1050を有する(図10参照)。
【0113】
解析装置102が有するストレージデバイス1040は、解析装置102の機能を実現するためのプログラムモジュールを記憶している。解析装置102が有するネットワークインタフェース1050は、解析装置102をネットワークに接続するためのインタフェースである。これらの点を除いて、解析装置102は、物理的には照明管理装置101と同様に構成されてよい。
【0114】
これまで、実施形態1に係る照明管理システム100の物理的な構成について主に説明した。ここから、本実施形態に係る照明管理システム100の動作について説明する。
【0115】
(照明管理システム100の動作)
図11は、実施形態1に係る照明管理処理の詳細例を示すフローチャートである。照明管理処理は、対象領域TAa~TAdに設置される照明機器LEa~LEhを管理するための処理である。照明管理装置101は、稼働中繰り返し照明管理処理を実行する。また、撮影装置PEは、稼働中、撮影した画像を含む画像情報を、例えばリアルタイムで照明管理装置101へ送信する。
【0116】
画像転送部113は、撮影装置PEから取得した画像情報を解析装置102へ転送する(ステップS101)。
【0117】
詳細には例えば、画像転送部113は、撮影装置PEa~PEeの各々から取得した画像情報を解析装置102へ転送する。
【0118】
ここで、解析装置102は、ステップS101にて転送された画像情報を照明管理装置101から取得する。なお、解析装置102は、照明管理装置101を介さずに、撮影装置PEから画像情報を取得してもよい。
【0119】
解析装置102は、上述の解析機能を用いて、取得した画像情報に含まれる画像を解析して、解析情報を生成する。解析装置102は、生成した解析情報を照明管理装置101へ送信する。
【0120】
第1取得部111は、対象領域TAを撮影した画像の解析を用いて推定された結果に基づく解析情報を、解析装置102から取得する(ステップS111)。
【0121】
解析情報は、対象領域TAに居る人Pの姿勢を含む。また、本実施形態では、解析情報は、対象領域TAに居る人Pの人数、向き及び位置をさらに含む。
【0122】
信号生成部112は、ステップS111にて取得した解析情報と、対象領域TAの使用目的とを用いて、対象領域TAに関連付けられる1つ又は複数の照明機器LEを制御するための制御信号を生成する(ステップS121)。
【0123】
詳細には例えば、対象領域TAa~TAdが図5に示す状態から図12に示す状態になったとする。
【0124】
例えば図12に示す対象領域TAa(リビングルーム)では、人Pa及びPcがソファーSに座ってテレビを視聴しているとする。この場合、対象領域TAaを撮影した画像に基づく解析情報は、対象領域TAaで2人の人PがソファーSに座っていることを含む。生成部118は、領域情報115aに基づいて、解析情報に対応する対象領域TAaの使用目的をリビングルームと特定する。
【0125】
生成部118は、解析情報に基づいて、リビングルームに関連する制御条件(例えば、図9に示す制御ID「1」)及び対象領域TAの使用目的に関連しない制御条件(例えば、図9に示す制御ID「5」~「8」)が満たされるか否かを判定する。
【0126】
解析情報は人Pが座っていることを含むので、生成部118は、制御ID「1」に関連付けられた制御条件を満たすと判定する。また、照明機器LEaの照射領域であるテーブルTaの近傍に2人の人Pが居るが、照明機器LEbの照射領域であるTAaの窓Wの近傍には人Pが居ない。制御ID「6」の制御条件が、「照射領域に居る人Pの数の差が2人以上」であるとすると、この場合、生成部118は、制御ID「6」に関連付けられた制御条件を満たすと判定する。生成部118は、制御ID「5」及び「7」に関連付けられた制御条件を満たさないと判定する。
【0127】
生成部118は、制御ID「1」に関連付けられた制御内容に従って、対象領域TAaに関連付けられた照明機器LEa及びLEbを電球色で最も暗く(例えば、明るさ「1」)点灯させる。また、生成部118は、制御ID「6」に関連付けられた制御内容に従って、密度が低い場所を照らす照明機器LEbを、密度が高い場所を照らす照明機器LEaよりも暗くする。ここで、例えば、対象領域TAの使用目的に関連しない制御条件を含む制御パターンが、対象領域TAの使用目的に関連する制御条件を含む制御パターンよりも優先して適用されるとする。
【0128】
この場合、生成部118は、制御ID「1」及び「6」に関連付けられた制御内容に従って、照明機器LEaを電球色かつ明るさ「1」で点灯させるための制御信号を生成する。これとともに、照明機器LEbを明るさ「1」よりも暗くするため、生成部118は、照明機器LEbを消灯させるための制御信号を生成する。これにより、リビングルームの人Pがくつろぎつつ、消費電力を抑制することができる。
【0129】
テレビを視聴しているとき、人Pは例えば5秒以上、座った姿勢のままであることがある。そのため、対象領域TAaの解析情報が静止姿勢であることを含む場合もある。そのため、生成部118は、制御ID「8」に関連付けられた制御条件を満たすと判定する。このように判定したとしても、この制御条件に関連付けられた制御内容は、照明機器を最も暗くすることである。そのため、上述の制御信号と矛盾することはなく、リビングルームの人Pがくつろぎつつ、消費電力を抑制することができる。
【0130】
ここで、例えば、図12に示す状態からさらにリビングルームの人Pa又はPcが移動して照明機器LEdの照射領域の中に入ったとする。この場合、制御ID「7」を満たすため、生成部118は、照明機器LEdを最も明るく点灯するための制御信号を生成する。照明機器LEdは廊下などの通路の照明に相当するものであり、人Pの移動を安全にすることができる。
【0131】
例えば図12に示す対象領域TAb(ダイニングルーム)では、人Pが居ない。そのため、対象領域TAbを撮影した画像に基づく解析情報は、対象領域TAbに居る人Pの数がゼロであることを含む。生成部118は、領域情報115aに基づいて、解析情報に対応する対象領域TAbの使用目的をダイニングルームと特定する。
【0132】
生成部118は、解析情報に基づいて、ダイニングルームに関連する制御条件(例えば、図9に示す制御ID「2」)及び対象領域TAの使用目的に関連しない制御条件(例えば、図9に示す制御ID「5」~「8」)が満たされるか否かを判定する。
【0133】
解析情報は人Pの数がゼロであることを含むので、生成部118は、制御ID「2」に関連付けられた制御条件を満たさないと判定する。制御ID「5」~「8」のうち、制御ID「5」に関連付けられた制御条件を満たすと判定する。
【0134】
生成部118は、制御ID「5」に関連付けられた制御内容に従って、対象領域TAbに関連付けられた照明機器LEc及びLEdを電球色で消灯させるための制御信号を生成する。これにより、消費電力を抑制することができる
【0135】
例えば図12に示す対象領域TAc(子供部屋)では、人Pdが机Tcに向かって椅子Cに座って勉強しているとする。対象領域TAcを撮影した画像に基づく解析情報は、対象領域TAcで1人の人Pが座っていることを含む。勉強をしていると、通常、書いたり、書類などの頁をめくったりするため、姿勢は静止姿勢ではない。そのため、解析情報は、静止姿勢であることを含まない。生成部118は、領域情報115aに基づいて、解析情報に対応する対象領域TAcの使用目的を子供部屋と特定する。
【0136】
生成部118は、解析情報に基づいて、子供部屋に関連する制御条件(例えば、図9に示す制御ID「3」、「4」)及び対象領域TAの使用目的に関連しない制御条件(例えば、図9に示す制御ID「5」~「8」)が満たされるか否かを判定する。
【0137】
解析情報は人Pが照明機器LEeの照射領域に向かって座っていることを含み、静止姿勢であることを含まないので、生成部118は、制御ID「3」を満たすと判定する。生成部118は、制御ID「4」~「8」に関連付けられた制御条件を満たさないと判定する。
【0138】
生成部118は、制御ID「3」に関連付けられた制御内容に従って、対象領域TAcに関連付けられた照明機器LEe及びLEgのうち、人Pdの前方の照明機器LEeを最も明るくするための制御信号を生成する。また、生成部118は、人Pdの後方の照明機器LEgを照明機器LEeよりも暗くするための制御信号を生成する。これにより、子供部屋で勉強し易くすることができる。
【0139】
例えば図12に示す対象領域TAd(寝室)では、人Pbが寝ているとする。この場合、対象領域TAdを撮影した画像に基づく解析情報は、対象領域TAdで1人の人Pが寝ていることを含む。生成部118は、領域情報115aに基づいて、解析情報に対応する対象領域TAdの使用目的を寝室と特定する。
【0140】
生成部118は、解析情報に基づいて、寝室に関連する制御条件(例えば、図9に示す制御ID「4」)及び対象領域TAの使用目的に関連しない制御条件(例えば、図9に示す制御ID「5」~「8」)が満たされるか否かを判定する。
【0141】
解析情報は人Pが横になっていることを含むので、生成部118は、制御ID「4」を満たすと判定する。生成部118は、制御ID「5」~「7」に関連付けられた制御条件を満たさないと判定する。
【0142】
生成部118は、制御ID「4」に関連付けられた制御内容に従って、対象領域TAdに関連付けられた照明機器LEhを消灯させるための制御信号を生成する。これにより、快適に睡眠をとることができる。
【0143】
寝ているとき、人Pは例えば5秒以上、横になった姿勢のままであることがある。そのため、対象領域TAdの解析情報が静止姿勢であることを含む場合もある。この場合、生成部118は、制御ID「8」に関連付けられた制御条件を満たすと判定する。このように判定したとしても、この制御条件に関連付けられた制御内容は、照明機器を最も暗くすることである。そのため、上述の制御信号と矛盾することはなく、快適に睡眠をとることができる。
【0144】
図11を再び参照する。
照明制御部114は、ステップS121で生成された制御信号を、対応する照明機器LEのそれぞれへ出力し(ステップS131)、照明管理処理を終了する。
【0145】
ステップS131を実行すると、照明機器LEは、対応する制御信号を取得する。照明機器LEは、取得した制御信号に従って、照明又は消灯する。
【0146】
このような照明管理処理を実行することで、対象領域TAを撮影した画像に基づいて、概ねリアルタイムで、対象領域TAに関連付けられる照明機器LEを制御することができる。特に、本実施形態では、対象領域TAを撮影した画像のみに基づいて、対象領域TAに関連付けられる照明機器LEを制御することができる。
【0147】
以上、実施形態1について説明した。
【0148】
(作用・効果)
本実施形態によれば、照明管理装置101は、第1取得部111と、信号生成部112とを備える。第1取得部111は、対象領域TAを撮影した画像の解析を用いて推定された結果に基づく解析情報を取得する。解析情報は、対象領域TAに居る人Pの姿勢を含む。信号生成部112は、解析情報と、対象領域TAの使用目的とを用いて、対象領域TAに関連付けられる1つ又は複数の照明機器LEを制御するための制御信号を生成する。
【0149】
これにより、対象領域TAを撮影した画像から得られる対象領域TAに居る人Pの姿勢と、対象領域TAの使用目的とを用いて、対象領域TAに関連付けられる1つ又は複数の照明機器LEを制御することができる。従って、照明に関する利便性の向上を図るという課題を解決する照明管理装置101などを提供することが可能になる。また、消費電力の抑制、安全性の向上を図ることが可能になる。
【0150】
本実施形態によれば、姿勢は、人の骨格をモデル化した骨格モデルを用いて示される。
【0151】
これにより、対象領域TAを撮影した画像から得られる対象領域TAに居る人Pの姿勢と、対象領域TAの使用目的とを用いて、対象領域TAに関連付けられる1つ又は複数の照明機器LEを制御することができる。従って、照明に関する利便性の向上を図るという課題を解決する照明管理装置101などを提供することが可能になる。また、消費電力の抑制、安全性の向上を図ることが可能になる。
【0152】
本実施形態によれば、姿勢は、所定時間以上同じ姿勢である静止姿勢であるか否かを含む。
【0153】
これにより、人Pの静止姿勢を含む姿勢と、対象領域TAの使用目的とを用いて、対象領域TAに関連付けられる1つ又は複数の照明機器LEを制御することができる。従って、照明に関する利便性の向上を図るという課題を解決する照明管理装置101などを提供することが可能になる。また、消費電力の抑制、安全性の向上を図ることが可能になる。
【0154】
本実施形態によれば、解析情報は、対象領域TAに居る人Pの人数と、向きと、位置との少なくとも1つをさらに含む。
【0155】
これにより、象領域TAを撮影した画像から得られる対象領域TAに居る人Pの人数と、向きと、位置との少なくとも1つをさらに用いて、対象領域TAに関連付けられる1つ又は複数の照明機器LEをより適性に制御することができる。従って、照明に関する利便性の向上を図るという課題を解決する照明管理装置101などを提供することが可能になる。また、消費電力の抑制、安全性の向上を図ることが可能になる。
【0156】
本実施形態によれば、照明管理装置101は、制御信号を1つ又は複数の照明機器LEへ出力する照明制御部114をさらに備える。
【0157】
これにより、象領域TAを撮影した画像から得られる対象領域TAに居る人Pの姿勢と、対象領域TAの使用目的とを用いて生成される制御信号に従って、対象領域TAに関連付けられる1つ又は複数の照明機器LEをより適性に制御することができる。従って、照明に関する利便性の向上を図るという課題を解決する照明管理装置101などを提供することが可能になる。また、消費電力の抑制、安全性の向上を図ることが可能になる。
【0158】
本実施形態によれば、照明管理システム100は、対象領域TAを撮影した画像を解析して解析情報を生成する解析装置102を備える。第1取得部111は、解析装置102が生成した解析情報を取得する。
【0159】
これにより、照明管理装置101が画像を解析するよりも、照明管理装置101の処理負荷を軽減することができる。従って、照明に関する利便性の向上を図るという課題を解決する照明管理装置101などを提供することが可能になる。また、消費電力の抑制、安全性の向上を図ることが可能になる。
【0160】
実施形態1は、例えば、以下のように変形されてもよい。
【0161】
(変形例1)
実施形態1に係る対象領域TAa~TAdの各々は、対象領域TAの一例であり、対象領域TAはこれに限られない。例えば、対象領域TAは、少なくとも1つあればよい。また、対象領域TAは、リビングルーム、ダイニングルーム、子供部屋、寝室に限られず、例えば、家における他の領域であってもよく、オフィス、会議室、工場、工場において作業者が作業する作業領域などであってもよい。
【0162】
照明管理システム100は、対象領域TAを撮影する撮影装置PEを少なくとも1つ備えればよい。照明管理システム100が複数の撮影装置PEを備える場合、撮影装置PEの数は、2つ以上の幾つであってもよい。照明管理システム100は、対象領域TAに関連付けられる照明機器LEを、少なくとも1つ備えればよい。照明管理システム100が複数の照明機器LEを備える場合、照明機器LEの数は、2つ以上の幾つであってもよい。照明機器LEは、天井又は机Tc,Tdに設置される照明機器LEに限らず、壁、床などに設置される照明機器であってもよく、その設置態様は種々変更されてもよい。
【0163】
撮影装置PEは、その他の対象領域TAに設置される機器(例えば、テレビTV、照明機器LE、図示しない空調機など)に組み込まれてもよい。
【0164】
本変形例によっても、実施形態1と同様の作用・効果を奏する。
【0165】
(変形例2)
実施形態1では、第1取得部111が解析装置102から解析情報を取得する例を説明したが、第1取得部111は、解析装置102が備える解析機能を備えて、第1取得部111自体が解析情報を生成することで取得してもよい。すなわち、本変形例では、第1取得部111が、対象領域TAを撮影した画像を解析して解析情報を生成する例を説明する。
【0166】
本変形例では、照明管理システム100は、解析装置102を備えなくてもよい。また、照明管理装置101は、画像転送部113を備えなくてもよい。
【0167】
本変形例では、照明管理処理のステップS111において、第1取得部111は、解析情報を解析装置102から取得する代わりに、対象領域TAを撮影した画像を解析する。そして、本変形例に係る第1取得部111は、実施形態1に係る解析装置102と同様に、解析情報を生成する。その結果、本変形例に係る第1取得部111は、解析情報を取得する。
【0168】
本変形例によっても、照明管理システム100が解析装置102を備えることに応じた作用・効果を除いて、実施形態1と同様の作用・効果を奏する。本変形例によれば、解析装置102を備えなくてもよいので、照明管理システム100の構成を実施形態1よりも簡素化することが可能になる。
【0169】
(変形例3)
本変形例では、照明管理システム100が、制御信号を照明管理装置101から取得し、当該取得した制御信号を1つ又は複数の照明機器LEの各々へ出力する制御端末をさらに備える例を説明する。
【0170】
照明管理システム100は、さらに、制御信号及び画像情報を転送する制御端末を備えてもよい。
【0171】
図13は、変形例3に係る照明管理システム100の構成例を示す図である。照明管理システム100は、撮影装置PEa~PEeと、照明機器LEa~LEhと、照明管理装置101と、解析装置102とに加えて、制御端末103を備える。
【0172】
制御端末103と照明管理装置101とは、有線、無線又はこれらを組み合わせて構成される通信ネットワーク(例えば、LAN(Local Area Network))を介して接続され、通信ネットワークを介して互いに情報を送受信する。
【0173】
制御端末103は、機能的には、画像転送部120と、照明制御部114とを備える。
【0174】
画像転送部120は、撮影装置PEが生成した画像情報を撮影装置PEから取得し、取得した画像情報を解析装置102へ転送する。
【0175】
照明制御部114は、実施形態1と同様に、信号生成部112が生成した制御信号を1つ又は複数の照明機器LEへ出力する。詳細には、照明制御部114は、信号生成部112が生成した制御信号を照明管理装置101から取得し、取得した制御信号を1つ又は複数の照明機器LEへ出力する。
【0176】
本変形例に係る照明管理装置101は、さらに照明信号送信部119を備える。照明信号送信部119は、信号生成部112が生成した制御信号を制御端末103へ送信する。
【0177】
制御端末103は、物理的には、実施形態1に係る照明管理装置101と同様に構成されるとよい。
【0178】
本変形例に係る照明管理処理では、画像転送部120は、撮影装置PEが生成した画像情報を撮影装置PEから取得し、撮影装置PEから取得した画像情報を解析装置102へ転送する。画像転送部113は、ステップS101(図11参照)において、撮影装置PEが生成した画像情報を制御端末103から取得し、取得した画像情報を解析装置102へ転送する。
【0179】
照明管理装置101は、実施形態1と同様のステップS111及びS112を実行する。
【0180】
照明信号送信部119は、ステップS131において、信号生成部112が生成した制御信号を制御端末103へ送信する。本変形例に係る照明制御部114は、制御信号を照明管理装置101から取得し、制御信号を対応する照明機器LEのそれぞれへ出力する。これにより、照明機器LEは、対応する制御信号を取得し、取得した制御信号に従って照明又は消灯する。
【0181】
本変形例によっても、実施形態1と同様の作用・効果を奏する。なお、本変形例に係る照明管理装置101においても、変形例2と同様の第1取得部111が適用されてもよい。これにより、変形例2と同様の作用・効果を奏する。
【0182】
<実施形態2>
実施形態1では、解析情報が、人Pの姿勢と、対象領域TAに居る人Pの人数と、向きと、位置との少なくとも1つとを含む例を説明した。解析情報は、さらに、対象領域TAに居る人Pの動きと当該人Pの周囲の状況(所定範囲の状況)との少なくとも1つをさらに含んでもよい。
【0183】
本実施形態では、説明を簡潔にするため、実施形態1と異なる点について主に説明し、重複する説明を適宜省略する。
【0184】
本実施形態に係る照明管理システムは、実施形態1に係る照明管理システム100と概ね同様に構成される。
【0185】
本実施形態に係る解析情報は、上述の通り、対象領域TAに居る人Pの動きと当該人Pの周囲の状況(所定範囲の状況)との少なくとも1つをさらに含んでもよい。人Pの周囲の状況とは、人Pから予め定められた範囲の状況である。
【0186】
人Pの動きとは、例えば、移動、食事の動作(例えば、箸の上げ下ろし、食器へ箸を伸ばす動作)、筆記動作、端末(例えば、タブレット端末、携帯端末)の操作、書籍などのページをめくる動作などである。
【0187】
人Pの周囲の状況とは、例えば、人Pから予め定められた範囲にある物の種類(例えば、食器、書類、書籍、ノート、タブレット端末、携帯端末、テレビ)、当該物の動作状態(例えば、タブレット端末、携帯端末、テレビなどが動作しているか否か)などである。
【0188】
解析装置102は、実施形態1で説明した解析機能を用いて、対象領域TAに居る人Pの動きと当該人Pの周囲の状況(所定範囲の状況)とを求めることができる。そのため、解析装置102は、照明管理装置101から取得する画像情報に含まれる画像を解析し、対象領域TAに居る人Pの動きと当該人Pの周囲の状況(所定範囲の状況)との少なくとも1つをさらに含む解析情報を生成する。
【0189】
本実施形態に係るパターン記憶部117(図6参照)は、実施形態1に係る制御パターン情報117aに代わる制御パターン情報117bを予め記憶している。
【0190】
図14は、本実施形態に係る制御パターン情報117bの一例を示す図である。制御パターン情報117bは、実施形態1に係る制御パターン情報117aと同様に、制御IDと、制御条件と、制御内容とを関連付ける情報である。本実施形態に係る制御条件は、利用シーンを含んでもよい。
【0191】
利用シーンは、対象領域TAを利用する人Pの状況である。利用シーンは、具体的には例えば、視聴シーン、手書きシーン、閲覧シーン、食事シーン、就寝シーンなどである。
【0192】
視聴シーンは、テレビを視聴している状況である。手書きシーンは、人Pが手で書き物をしている状況である。閲覧シーンは、書籍、書類、タブレット端末、携帯端末などの対象物を閲覧している状況である。食事シーンは、食事をしている状況である。就寝シーンは、就寝している状況である。
【0193】
詳細には例えば、図14に示す制御パターン情報117bでは、制御ID「1」、「2」、「4」、「9」及び「10」は、利用シーンを含む制御条件が関連付けられている例である。
【0194】
例えば、本実施形態に係る制御ID「1」、「2」、「4」の制御パターンは、いずれも、対象領域TAの使用目的に関連する利用シーンの例である。
【0195】
詳細には、「視聴シーン」は、リビングルームに関連する。「視聴シーン」は、リビングで快適にテレビを視聴するための制御内容が関連付けられる。「食事シーン」は、ダイニングルームに関連する。「食事シーン」は、食事を快適に楽しむための制御内容が関連付けられる。「就寝シーン」は、子供部屋又は寝室に関連する。「就寝シーン」は、快適に睡眠をとるための制御内容が関連付けられる。
【0196】
例えば、本実施形態に係る制御ID「9」、「10」の制御パターンは、いずれも、対象領域TAの使用目的に関連しない利用シーンの例である。
【0197】
「手書きシーン」は、書き物を快適に行うための制御内容が関連付けられる。「閲覧シーン」は、書籍、書類、タブレット端末、携帯端末などの対象物を快適に閲覧するための制御内容が関連付けられる。
【0198】
本実施形態に係る生成部118(図6参照)は、実施形態1と同様に機能に加えて、解析情報を用いて利用シーンを推定し、当該推定された利用シーンを用いて制御信号を生成する。
【0199】
詳細には、生成部118は、解析情報に基づいて、利用シーンを推定する。又は、生成部118は、解析情報と領域情報115aとに基づいて、利用シーンを推定する。そして、生成部118は、推定された利用シーンと、解析情報と、照明情報116aと、制御パターン情報117bとに基づいて、制御信号を生成する。
【0200】
例えば、生成部118は、対象領域TAの使用目的がリビングルームであること、人Pの姿勢、テレビ画面がついているという人Pの周囲の状況などの一部又は全部に基づいて、視聴シーンを推定する。例えば、生成部118は、人Pの動きなどに基づいて、手書きシーンを推定する。例えば、生成部118は、書籍、ノート、タブレット端末、携帯端末があるという人Pの周囲の状況、これらに関連する動作又は操作などの一部又は全部に基づいて、閲覧シーンを推定する。
【0201】
例えば、生成部118は、対象領域TAの使用目的がダイニングルームであること、人Pの動きと姿勢との少なくとも一方、食器Dがあるという人Pの周囲の状況などの一部又は全部に基づいて、食事シーンを推定する。例えば、生成部118は、対象領域TAの使用目的が子供部屋又は寝室であること、人Pが寝ているという姿勢の一部又は全部に基づいて、就寝シーンを推定する。
【0202】
生成部118は、推定した利用シーンを含む制御条件がある場合に、当該制御条件を満たすと判定する。生成部118は、制御条件が満たされる場合に、生成部118は、当該制御条件に関連付けられた制御内容と、照明情報116aとに基づいて、対象領域TA(領域ID)に関連付けられた照明IDを用いて識別される照明機器LEを制御するための制御信号を生成する。
【0203】
(実施形態2に係る照明管理処理)
本実施形態に係る照明管理処理では、ステップS121の詳細が実施形態1と異なる。この点を除いて、照明管理処理は、実施形態1と同様でよい。
【0204】
本実施形態に係るステップS121において、生成部118は、上述したように、利用シーンを推定し、当該推定された利用シーンを用いて制御信号を生成する。
【0205】
例えば図12に示す対象領域TAa(リビングルーム)では、人Pa及びPcがソファーSに座ってテレビを視聴しているとする。この場合、対象領域TAaを撮影した画像に基づく解析情報は、対象領域TAaで2人の人PがソファーSに座っていること、テレビTVが人Pの前にあり、テレビTVが動作中であることを含む。生成部118は、領域情報115aに基づいて、解析情報に対応する対象領域TAaの使用目的をリビングルームと特定する。
【0206】
生成部118は、対象領域TAaの解析情報と使用目的に基づいて、視聴シーンと推定する。生成部118は、制御ID「1」に関連付けられた制御条件を満たすと判定する。生成部118は、制御ID「1」に関連付けられた制御内容に従って、対象領域TAaに関連付けられた照明機器LEa及びLEbを電球色で最も暗く(例えば、明るさ「1」)点灯させる。
【0207】
また、実施形態1と同様に、生成部118は、制御ID「6」に関連付けられた制御内容に従って、密度が低い場所を照らす照明機器LEbを、密度が高い場所を照らす照明機器LEaよりも暗くする。
【0208】
その結果、生成部118は、実施形態1にて図12を参照して説明した例と同様に、制御ID「1」及び「6」に関連付けられた制御内容に従って、照明機器LEaを電球色かつ明るさ「1」で点灯させるための制御信号を生成する。これとともに、照明機器LEbを明るさ「1」よりも暗くするため、生成部118は、照明機器LEbを消灯させるための制御信号を生成する。これにより、リビングルームの人Pがくつろぎつつ、消費電力を抑制することができる。
【0209】
例えば図12に示す対象領域TAc(子供部屋)では、人Pdが机Tcに向かって椅子Cに座って勉強しているとする。対象領域TAcを撮影した画像に基づく解析情報は、対象領域TAcで1人の人Pが座っていること、筆記動作、書籍などのページをめくる動作、書籍、ノートなどが人Pの周囲にあることを含む。生成部118は、領域情報115aに基づいて、解析情報に対応する対象領域TAcの使用目的を子供部屋と特定する。
【0210】
生成部118は、対象領域TAcの解析情報と使用目的に基づいて、手書きシーン及び閲覧シーンと推定する。生成部118は、制御ID「9」及び「10」に関連付けられた制御条件を満たすと判定する。また、生成部118は、実施形態1と同様に、制御ID「3」に関連付けられた制御条件を満たすと判定する。
【0211】
生成部118は、制御ID「3」、「9」及び「10」に関連付けられた制御内容に従って、対象領域TAcに関連付けられた照明機器LEe及びLEgを制御する。人Pdの前方の照明機器LEeは、人Pdが右手で筆記する場合、照明機器LEeを点灯することで、書いている人の手の反対側を照らす照明機器LEを最も明るくすることができる。また、照明機器LEeを点灯することで、閲覧している対象物を照らす照明機器LEを最も明るくすることができる。
【0212】
その結果、本実施形態に係る生成部118は、実施形態1にて図12を参照して説明した例と同様に、人Pdの前方の照明機器LEeを最も明るくするための制御信号を生成する。また、生成部118は、人Pdの後方の照明機器LEgを照明機器LEeよりも暗くするための制御信号を生成する。これにより、子供部屋で勉強し易くすることができる。また、書き物や閲覧を快適に行うことができる。
【0213】
以上、実施形態2について説明した。
【0214】
(作用・効果)
本実施形態によれば、解析情報は、対象領域TAに居る人Pの動きと当該人Pの周囲の状況との少なくとも1つをさらに含む。信号生成部112(生成部118)は、解析情報を用いて、対象領域TAを利用する人Pの状況である利用シーンを推定し、当該推定された利用シーンを用いて、制御信号を生成する。
【0215】
これにより、人Pの動きと当該人Pの周囲の状況との少なくとも1つに基づいて、対象領域TAに関連付けられる1つ又は複数の照明機器LEを、より適切に制御することができる。従って、照明に関する利便性の向上を図るという課題を解決する照明管理装置101などを提供することが可能になる。また、消費電力の抑制、安全性の向上を図ることが可能になる。
【0216】
本実施形態によれば、信号生成部112(生成部118)は、現在の利用シーンを用いて、制御信号を生成する。
【0217】
これにより、現在の利用シーンに基づいて、対象領域TAに関連付けられる1つ又は複数の照明機器LEを、適切に制御することができる。従って、照明に関する利便性の向上を図るという課題を解決する照明管理装置101などを提供することが可能になる。また、消費電力の抑制、安全性の向上を図ることが可能になる。
【0218】
(変形例4)
実施形態2では、現在の利用シーンを用いて制御信号を生成する例について説明した。しかし、上述の制御パターン情報117bは、利用シーンを用いる制御パターンの一例であって、適宜変更されてもよい。例えば、利用シーンの開始時からの経過時間を用いて制御信号を生成してもよい。
【0219】
詳細には例えば、就寝シーンについての制御パターンは、就寝シーンが推定されてからの経過時間が所定時間(例えば、30分)を超えることを制御条件に含んでもよい。この制御条件には、例えば、制御内容には、「消灯」が関連付けられるとよい。これにより、就寝後の消し忘れを防ぐとともに快適に睡眠をとることができる。
【0220】
また例えば、手書きシーン又は閲覧シーンについての制御パターンは、手書きシーン又は閲覧シーンが推定されてから所定時間(例えば、60分)経過したことを制御条件に含んでもよい。この制御条件には、例えば、書いている人Pの手の反対側を照らす照明機器LE又は閲覧している対象物を照らす照明機器LEを点滅させること、暗くさせることなどが関連付けられるとよい。これにより、休憩に適切な時間を知らせることができ、書き物や閲覧をする人Pの快適性を向上させることができる。
【0221】
本変形例によれば、信号生成部112(生成部118)は、利用シーンの開始時からの経過時間を用いて、制御信号を生成する。
【0222】
これにより、利用シーンの開始時からの経過時間に基づいて、対象領域TAに関連付けられる1つ又は複数の照明機器LEを、適切に制御することができる。従って、照明に関する利便性の向上を図るという課題を解決する照明管理装置101などを提供することが可能になる。また、消費電力の抑制、安全性の向上を図ることが可能になる。
【0223】
(変形例5)
制御条件は、朝7時などの適宜設定される時刻になることを含んでもよい。この制御条件には、適宜設定される制御内容が関連付けられればよく、例えば、対象領域TAd(寝室)の照明機器LEhを最も明るく昼白色で点灯するという制御条件が関連付けられるとよい。これにより、確実にかつ快適に目覚めることができる。
【0224】
<実施形態3>
本実施形態では、制御パターン情報が人別の制御パターンを含む例について説明する。これにより、各人Pの好みに応じた照明機器LEの制御ができる。本実施形態では、説明を簡潔にするため、実施形態1と異なる点について主に説明し、重複する説明を適宜省略する。
【0225】
本実施形態に係る照明管理システムは、実施形態1に係る照明管理システム100と概ね同様に構成される。
【0226】
本実施形態に係る解析情報は、対象領域TAを撮影した画像の解析を用いて推定される当該対象領域TAに居る人Pを識別するための個人識別情報を含む。個人識別情報は、例えば、顔特徴量である。顔特徴量は、予め定められたテーブルなどに基づいて、変換されてもよい。
【0227】
本実施形態に係るパターン記憶部117(図6参照)は、実施形態1に係る制御パターン情報117aに代わる制御パターン情報117cを予め記憶している。
【0228】
図15は、本実施形態に係る制御パターン情報117cの一例を示す図である。制御パターン情報117cは、実施形態1に係る制御パターン情報117aと同様に、制御IDと、制御条件と、制御内容とを関連付ける情報である。本実施形態に係る制御パターン情報117cは、制御ID「11」に関連付けられた制御パターンを含む。
【0229】
制御ID「11」に関連付けられた制御パターンは、「人Pb」の個人識別情報を用いて識別される人Pbに応じた制御パターンを定める。すなわち、制御ID「11」に関連付けられた制御パターンは、個人識別情報に応じた制御パターンを定めた個別制御パターンの例である。
【0230】
詳細には、生成部118は、実施形態1と同様に、第1取得部111が取得する解析情報と、対象領域TAの使用目的とを用いて、対象領域TAに関連付けられる1つ又は複数の照明機器LEを制御するための制御信号を生成する。
【0231】
生成部118は、個別制御パターンと、その他の制御パターンとが矛盾する場合に、個別制御パターンを優先する。
【0232】
例えば実施形態1に係るステップS121(図11参照)において、対象領域TAd(寝室)では、人Pbが寝ているため、照明機器LEhを消灯させるための制御信号を生成する例を説明した。
【0233】
生成部118は、対象領域TAdの解析情報などに基づいて、実施形態1と同様の処理を行うと、生成部118は、制御ID「4」及び「11」を満たすと判定する。これらの制御条件は矛盾するため、制御ID「11」の個別制御パターンを優先する。
【0234】
生成部118は、制御ID「11」に関連付けられた制御内容に従って、対象領域TAdに関連付けられた照明機器LEhを電球色で最も暗く点灯させるための制御信号を生成する。これにより、人Pbは自身の好みに応じた明るさで睡眠をとることができるので、さらに快適に睡眠をとることができる。
【0235】
本実施形態によれば、解析情報は、対象領域TAを撮影した画像の解析を用いて推定される当該対象領域TAに居る人Pを識別するための個人識別情報をさらに含む。信号生成部112(生成部118)は、個人識別情報に応じた制御パターンを定めた個別制御パターンを用いて、制御信号を生成する。
【0236】
これにより、人Pの好みに応じて、1つ又は複数の照明機器LEを制御することができる。従って、照明に関する利便性の向上を図るという課題を解決する照明管理装置101などを提供することが可能になる。また、消費電力の抑制、安全性の向上を図ることが可能になる。
【0237】
<実施形態4>
本実施形態では、解析情報に基づいて対象領域TAの人Pの行動を予測し、予測結果に基づいて照明機器LEを制御する例について説明する。
【0238】
本実施形態では、説明を簡潔にするため、実施形態1と異なる点について主に説明し、重複する説明を適宜省略する。
【0239】
図16は、本実施形態に係る照明管理システム400の構成例を示す図である。本実施形態に係る照明管理システム400は、実施形態1に係る照明管理装置101代わる照明管理装置401を備える。この点を除いて、照明管理システム400は、実施形態1に係る照明管理システム100と同様に構成されるとよい。
【0240】
照明管理装置401は、実施形態1に係る信号生成部112に代わる信号生成部412を備える。さらに、照明管理装置401は、第2取得部421を備える。これらを除いて、照明管理装置401は、実施形態1に係る照明管理装置101と同様に構成されるとよい。
【0241】
第2取得部421は、例えば、第1取得部111から解析情報を取得する。第2取得部421は、解析装置102から解析情報を取得してもよい。この場合、第2取得部421は、取得した解析情報を記憶するとよい。
【0242】
第2取得部421は、解析情報に統計処理を行う。第2取得部421は、解析情報を統計処理した結果に基づいて、対象領域に居る人Pの行動を予測する。第2取得部421は、予測した結果を含む予測情報を生成する。
【0243】
信号生成部412は、実施形態1と同様の機能に加えて、第2取得部421が予測した結果を用いて、対象領域TAに関連付けられる1つ又は複数の照明機器LEを制御するための制御信号を生成する。
【0244】
(照明管理システム400の動作)
本実施形態に係る照明管理システム400は、照明管理処理を実行する。本実施形態に係る照明管理処理は、実施形態1と同様の照明管理処理に加えて、予測制御処理を実行する。予測制御処理は、対象領域TAに居る人Pの行動を予測した結果に基づいて照明機器LEを制御するための処理である。
【0245】
図17は、本実施形態に係る予測制御処理の一例を示すフローチャートである。照明管理装置401は、例えば稼働中に繰り返し予測制御処理を実行する。
【0246】
第2取得部421は、解析情報を取得する(ステップSS401)。ここで、第2取得部421は、現在の解析情報だけでなく、過去の解析情報も取得する。
【0247】
第2取得部421は、ステップSS401にて取得した解析情報を用いて統計処理を行う(ステップSS402)。
【0248】
例えば、第2取得部421は、時間帯別の各対象領域TAにおける人Pの姿勢の統計処理を行う。
【0249】
第2取得部421は、ステップSS402での統計処理の結果に基づいて、対象領域TAにおける人Pの行動を予測する(ステップS403)。
【0250】
例えば、第2取得部421は、解析情報を統計処理することで、午後7時に対象領域TAb(ダイニングルーム)にて、人Pが座ることが多いという結果を得たとする。この場合、第2取得部421は、ダイニングルームで夜7時に人Pが座ると予測する。第2取得部421は、予測した結果を含む予測情報を生成する。
【0251】
また例えば、第2取得部421は、解析情報を統計処理することで、午後10時に対象領域TAb(ダイニングルーム)にて、人Pが居ないことが多いという結果を得たとする。この場合、第2取得部421は、ダイニングルームで夜10時に人Pが居ないと予測する。第2取得部421は、予測した結果を含む予測情報を生成する。
【0252】
第2取得部421は、ステップS403で生成した予測情報に基づいて、制御信号を生成する(ステップS404)。
【0253】
例えば、第2取得部421は、制御パターン情報117aを参照し、ダイニングルームで人Pが座っていることを制御条件に含む制御パターン(制御ID「2」の制御パターン)を特定する。第2取得部421は、特定した制御パターンに含まれる制御内容及び照明情報116aに従って、対象領域TAbに関連付けられた照明IDを用いて識別される照明機器LEa及びLEbを午後7時に昼白色で最も明るくするための制御信号を生成する。
【0254】
例えば、第2取得部421は、制御パターン情報117aを参照し、ダイニングルームで人Pが居ないことを制御条件に含む制御パターン(制御ID「5」の制御パターン)を特定する。第2取得部421は、特定した制御パターンに含まれる制御内容及び照明情報116aに従って、対象領域TAbに関連付けられた照明IDを用いて識別される照明機器LEa及びLEbを夜10時に消灯するための制御信号を生成する。
【0255】
照明制御部114は、ステップS404で生成された制御信号を、対応する照明機器LEのそれぞれへ出力し(ステップS405)、照明管理処理を終了する。
【0256】
ステップS405を実行すると、照明機器LEは、対応する制御信号を取得する。照明機器LEは、取得した制御信号に従って、照明又は消灯する。
【0257】
このような照明管理処理を実行することで、対象領域TAに居る人Pの行動を予測して、対象領域TAに関連付けられる照明機器LEを制御することができる。
【0258】
以上、実施形態4について説明した。
【0259】
(作用・効果)
本実施形態によれば、照明管理装置401は、解析情報を統計処理した結果に基づいて、対象領域TAに居る人Pの行動を予測する第2取得部421をさらに備える。信号生成部412は、さらに、第2取得部421が予測した結果を用いて、制御信号を生成する。
【0260】
これにより、対象領域TAに居る人Pの行動を予測して、対象領域TAに関連付けられる照明機器LEを制御することができる。従って、照明に関する利便性の向上を図るという課題を解決する照明管理装置01などを提供することが可能になる。また、消費電力の抑制を図ることが可能になる。
【0261】
以上、図面を参照して本発明の実施の形態及び変形例について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【0262】
また、上述の説明で用いた複数のフローチャートでは、複数の工程(処理)が順番に記載されているが、実施の形態の各々で実行される工程の実行順序は、その記載の順番に制限されない。実施の形態の各々では、図示される工程の順番を内容的に支障のない範囲で変更することができる。また、上述の実施の形態及び変形例は、内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。
【0263】
上記の実施の形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下に限られない。
【0264】
1. 対象領域を撮影した画像の解析を用いて推定された結果に基づく解析情報を取得する第1取得手段と、
前記解析情報と、前記対象領域の使用目的とを用いて、前記対象領域に関連付けられる1つ又は複数の照明機器を制御するための制御信号を生成する信号生成手段とを備え、
前記解析情報は、前記対象領域に居る人の姿勢を含む
照明管理装置。
2. 前記姿勢は、前記人の骨格をモデル化した骨格モデルを用いて示される
1.に記載の照明管理装置。
3. 前記姿勢は、所定時間以上同じ姿勢である静止姿勢であるか否かを含む
1.又は2.に記載の照明管理装置。
4. 前記解析情報は、前記対象領域に居る人の動きと当該人の周囲の状況との少なくとも1つをさらに含み、
前記信号生成手段は、さらに、前記解析情報を用いて、前記対象領域を利用する前記人の状況である利用シーンを推定し、当該推定された利用シーンを用いて、前記制御信号を生成する
1.から3.のいずれか1つに記載の照明管理装置。
5. 前記信号生成手段は、現在の前記利用シーンと、前記利用シーンの開始時からの経過時間との少なくとも一方を用いて、前記制御信号を生成する
4.に記載の照明管理装置。
6. 前記解析情報は、前記対象領域に居る人の人数と、向きと、位置との少なくとも1つをさらに含む
1.から5.のいずれか1つに記載の照明管理装置。
7. 前記解析情報を統計処理した結果に基づいて、前記対象領域に居る人の行動を予測する第2取得手段をさらに備え、
前記信号生成手段は、さらに、前記第2取得手段が予測した結果を用いて、前記制御信号を生成する
1.から6.のいずれか1つに記載の照明管理装置。
8. 前記解析情報は、前記対象領域を撮影した画像の解析を用いて推定される当該対象領域に居る人を識別するための個人識別情報をさらに含み、
前記信号生成手段は、さらに、前記個人識別情報に応じた制御パターンを定めた個別制御パターンを用いて、前記制御信号を生成する
1.から7.のいずれか1つに記載の照明管理装置。
9. 前記制御信号を前記1つ又は複数の照明機器へ出力する照明制御部をさらに備える
1.から8.のいずれか1つに記載の照明管理装置。
10. 前記第1取得手段は、前記対象領域を撮影した画像を解析して前記解析情報を生成する
1.から9.のいずれか1つに記載の照明管理装置。
11. 1.から8.のいずれか1つに記載の照明管理装置と、
前記対象領域を撮影した前記画像を含む画像情報を生成する1つ又は複数の撮影装置と、
前記対象領域に関連付けられる前記1つ又は複数の照明機器とを備える
照明管理システム。
12. 前記対象領域を撮影した画像を解析して前記解析情報を生成する解析装置をさらに備え、
前記第1取得手段は、前記解析装置が生成した前記解析情報を取得する
11.に記載の照明管理システム。
13. 前記第1取得手段は、前記対象領域を撮影した画像を解析して前記解析情報を生成する
11.に記載の照明管理システム。
14. 前記照明管理装置は、前記制御信号を前記1つ又は複数の照明機器の各々へ出力する照明制御部をさらに備える
11.から13.のいずれか1つに記載の照明管理システム。
15. 前記制御信号を前記照明管理装置から取得し、当該取得した制御信号を前記1つ又は複数の照明機器の各々へ出力する制御端末をさらに備える
11.から13.のいずれか1つに記載の照明管理システム。
16. コンピュータが、
対象領域を撮影した画像の解析を用いて推定された結果に基づく解析情報を取得し、
前記解析情報と、前記対象領域の使用目的とを用いて、前記対象領域に関連付けられる1つ又は複数の照明機器を制御するための制御信号を生成し、
前記解析情報が、対象領域に居る人の姿勢を含む
照明管理方法。
17. コンピュータに、
対象領域を撮影した画像の解析を用いて推定された結果に基づく解析情報を取得し、
前記解析情報と、前記対象領域の使用目的とを用いて、前記対象領域に関連付けられる1つ又は複数の照明機器を制御するための制御信号を生成させ、
前記解析情報が、前記対象領域に居る人の姿勢を含むようにさせるためのプログラムを記録した記録媒体。
18. コンピュータに、
対象領域を撮影した画像の解析を用いて推定された結果に基づく解析情報を取得し、
前記解析情報と、前記対象領域の使用目的とを用いて、前記対象領域に関連付けられる1つ又は複数の照明機器を制御するための制御信号を生成することを実行させ、
前記解析情報が、前記対象領域に居る人の姿勢を含むようにさせるためのプログラム。
【符号の説明】
【0265】
100,400 照明管理システム
101,401 照明管理装置
102 解析装置
103 制御端末
111 第1取得部
112,412 信号生成部
113 画像転送部
114 照明制御部
115 領域記憶部
115a 領域情報
116 照明記憶部
116a 照明情報
117 パターン記憶部
117a~117c 制御パターン情報
118 生成部
119 照明信号送信部
120 画像転送部
421 第2取得部
LE,LEa~LEh 照明機器
P,Pa~Pd 人
PE,PEa~PEe 撮影装置
TA,TAa~TAd 対象領域
図1
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