(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-05-20
(45)【発行日】2025-05-28
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/06 20120101AFI20250521BHJP
【FI】
G06Q40/06
(21)【出願番号】P 2022081803
(22)【出願日】2022-05-18
(62)【分割の表示】P 2021184388の分割
【原出願日】2021-11-11
【審査請求日】2024-07-19
(31)【優先権主張番号】P 2020188263
(32)【優先日】2020-11-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川田 純司
(72)【発明者】
【氏名】服部 和徳
(72)【発明者】
【氏名】山本 典史
(72)【発明者】
【氏名】大塚 友晴
(72)【発明者】
【氏名】明丸 大悟
【審査官】田付 徳雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-306810(JP,A)
【文献】特開2002-007706(JP,A)
【文献】特開2021-082213(JP,A)
【文献】特開2003-091656(JP,A)
【文献】特開2004-062808(JP,A)
【文献】国際公開第2009/125726(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
金融商品の売買に関与する金融機関により管理される情報処理装置であって、
前記金融商品を保有する利用者から前記金融商品の売却申し込みを受け付ける受付部と、
前記金融商品の売却申し込みに応じて、売却代金の受渡日前に前記金融商品の単位価格に基づいて仮の売却代金を算出し、その後、前記金融商品の正式な売却代金を算出する算出部と、
売却代金の受渡日前に前記仮の売却代金に基づく所定の金額を前記利用者に先払いし、その後、前記正式な売却代金と前記所定の金額との差額を前記利用者に支払う支払処理部と、
を備え
、
前記算出部は、前記金融商品の売却申込日に、前記金融商品の売却申込日前までの単位価格と金融商品の市場での価格推移とに基づいて前記仮の売却代金を算出し、その後、前記金融商品の売却申込日に決定された単位価格に基づいて正式な売却代金を算出し、
前記支払処理部は、前記金融商品の売却申込日に、前記仮の売却代金に基づく所定の金額を前記利用者に先払いし、その後、前記正式な売却代金と前記所定の金額との差額を前記利用者に支払う
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記算出部は、前記金融商品の売却申込日に、前記金融商品の売却申込日の基準価額の決定時間前の単位価格に基づいて前記仮の売却代金を算出し、その後、前記金融商品の売却申込日の基準価額の決定時間後の単位価格に基づいて前記正式な売却代金を算出し、
前記支払処理部は、前記金融商品の売却申込日に、前記仮の売却代金の所定割合の金額を前記利用者に先払いし、その後、前記正式な売却代金と前記所定割合の金額との差額を前記利用者に支払う
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記算出部は、前記金融商品の売却申込日前の単位価格に基づいて前記仮の売却代金を算出し、その後、前記金融商品の売却申込日に決定された単位価格に基づいて正式な売却代金を算出し、
前記支払処理部は、前記金融商品の売却申込日に前記仮の売却代金の所定割合の金額を前記利用者に先払いし、その後、前記正式な売却代金と前記所定割合の金額との差額を前記利用者に支払う
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記算出部は、前記金融商品の売却申込日前までの単位価格に前記金融商品の市場での価格の上げ幅又は下げ幅を加味して前記仮の売却代金を算出する
ことを特徴とする請求項
1~3のうちいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記支払処理部は、前記仮の売却代金に基づく所定の金額、及び前記正式な売却代金と前記所定の金額との差額を、前記金融商品の販売を行う販売会社の口座から前記利用者の口座に移行させる
ことを特徴とする請求項1~
4のうちいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記支払処理部は、前記仮の売却代金に基づく所定の金額、及び前記正式な売却代金と前記所定の金額との差額を、前記金融商品に関する資金の管理を行う受託銀行の口座から前記利用者の口座に移行させる
ことを特徴とする請求項1~
4のうちいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項7】
金融商品の販売ルート上で売買を仲介する金融機関により管理される情報処理装置であって、
前記金融商品を保有する利用者から前記金融商品の売却申し込みを受け付ける受付部と、
前記金融商品の売却申込日に、前記金融商品の所定のタイミングの単位価格に基づいて仮の売却代金を算出する算出部と、
売却代金の受渡日前である前記金融商品の売却申込日に、前記仮の売却代金に基づく所定の金額を前記利用者に先払いすることで、前記所定の金額を一時的に前記利用者に貸し出し、前記金融商品の売却申し込みから売却代金の受け渡しまでのリードタイムを短縮する支払処理部と、
を備え
、
前記算出部は、前記金融商品の売却申込日に、前記金融商品の売却申込日前までの単位価格と金融商品の市場での価格推移とに基づいて前記仮の売却代金を算出し、その後、前記金融商品の売却申込日に決定された単位価格に基づいて正式な売却代金を算出し、
前記支払処理部は、前記金融商品の売却申込日に、前記仮の売却代金に基づく所定の金額を前記利用者に先払いし、その後、前記正式な売却代金と前記所定の金額との差額を前記利用者に支払う
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項8】
金融商品の売買に関与する金融機関により管理される情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
前記金融商品の売却申し込みに応じて、売却代金の受渡日前に前記金融商品の単位価格に基づいて仮の売却代金を算出する第1の算出工程と、
売却代金の受渡日前に前記仮の売却代金に基づく所定の金額を利用者に先払いする第1の支払処理工程と、
前記第1の支払処理工程の後、前記金融商品の正式な単位価格に基づいて正式な売却代金を算出する第2の算出工程と、
前記正式な売却代金と前記所定の金額との差額を前記利用者に支払う第2の支払処理工程と、
を含
み、
前記第1の算出工程では、前記金融商品の売却申込日に、前記金融商品の売却申込日前までの単位価格と金融商品の市場での価格推移とに基づいて前記仮の売却代金を算出し、 前記第1の支払処理工程では、前記金融商品の売却申込日に、前記仮の売却代金に基づく所定の金額を前記利用者に先払いし、
前記第2の算出工程では、前記金融商品の売却申込日に決定された単位価格に基づいて正式な売却代金を算出し、
前記第2の支払処理工程では、前記正式な売却代金と前記所定の金額との差額を前記利用者に支払う
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項9】
金融商品の販売ルート上で売買を仲介する金融機関により管理される情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
前記金融商品の売却申し込みを受け付ける受付工程と、
前記金融商品の売却申込日に、前記金融商品の所定のタイミングの単位価格に基づいて仮の売却代金を算出する算出工程と、
売却代金の受渡日前である前記金融商品の売却申込日に、前記仮の売却代金に基づく所定の金額を利用者に先払いすることで、前記所定の金額を一時的に前記利用者に貸し出し、前記金融商品の売却申し込みから売却代金の受け渡しまでのリードタイムを短縮する支払処理工程と、
を含
み、
前記算出工程では、前記金融商品の売却申込日に、前記金融商品の売却申込日前までの単位価格と金融商品の市場での価格推移とに基づいて前記仮の売却代金を算出し、その後、前記金融商品の売却申込日に決定された単位価格に基づいて正式な売却代金を算出し、
前記支払処理工程では、前記金融商品の売却申込日に、前記仮の売却代金に基づく所定の金額を前記利用者に先払いし、その後、前記正式な売却代金と前記所定の金額との差額を前記利用者に支払う
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項10】
金融商品の売買に関与する金融機関により管理されるコンピュータにより実行されるプログラムであって、
前記金融商品の売却申し込みを受け付ける受付手順と、
前記金融商品の売却申し込みに応じて、売却代金の受渡日前に前記金融商品の単位価格に基づいて仮の売却代金を算出する第1の算出手順と、
売却代金の受渡日前に前記仮の売却代金に基づく所定の金額を利用者に先払いする第1の支払処理手順と、
前記第1の支払処理手順の後、前記金融商品の正式な単位価格に基づいて正式な売却代金を算出する第2の算出手順と、
前記正式な売却代金と前記所定の金額との差額を前記利用者に支払う第2の支払処理手順と、
をコンピュータに実行させるための情報処理プログラム
であって、
前記第1の算出手順では、前記金融商品の売却申込日に、前記金融商品の売却申込日前までの単位価格と金融商品の市場での価格推移とに基づいて前記仮の売却代金を算出し、
前記第1の支払処理手順では、前記金融商品の売却申込日に、前記仮の売却代金に基づく所定の金額を前記利用者に先払いし、
前記第2の算出手順では、前記金融商品の売却申込日に決定された単位価格に基づいて正式な売却代金を算出し、
前記第2の支払処理手順では、前記正式な売却代金と前記所定の金額との差額を前記利用者に支払う
ことを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項11】
金融商品の販売ルート上で売買を仲介する金融機関により管理されるコンピュータにより実行されるプログラムであって、
前記金融商品の売却申し込みを受け付ける受付手順と、
前記金融商品の売却申込日に、前記金融商品の所定のタイミングの単位価格に基づいて仮の売却代金を算出する算出手順と、
売却代金の受渡日前である前記金融商品の売却申込日に、前記仮の売却代金に基づく所定の金額を利用者に先払いすることで、前記所定の金額を一時的に前記利用者に貸し出し、前記金融商品の売却申し込みから売却代金の受け渡しまでのリードタイムを短縮する支払処理手順と、
をコンピュータに実行させるための情報処理プログラム
であって、
前記算出手順では、前記金融商品の売却申込日に、前記金融商品の売却申込日前までの単位価格と金融商品の市場での価格推移とに基づいて前記仮の売却代金を算出し、その後、前記金融商品の売却申込日に決定された単位価格に基づいて正式な売却代金を算出し、
前記支払処理手順では、前記金融商品の売却申込日に、前記仮の売却代金に基づく所定の金額を前記利用者に先払いし、その後、前記正式な売却代金と前記所定の金額との差額を前記利用者に支払う
ことを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、売却代金を先日付で口座に入金記録しておき、先日付入金された預貯金を実際の入金前に有価証券等の購入代金に充てるための技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術は、預貯金口座が先日付にて入金を受け付ける機能を持っており、預貯金者が有価証券などの買注文を出したときに、先日付入金された預貯金を実際の入金前に有価証券などの購入代金に充てるというものに過ぎない。通常、投資信託(投信:ファンド)等の金融商品を売却する際は、売却成立日(約定日)から2営業日後(例えば4日後)又はそれ以降の受渡日に代金が支払われるため、利用者(顧客)にとって不便であるという課題がある。特に、投資信託の場合、基準価額が当日の18時頃に決まることもあり、従来は解約申込日に解約代金の即日支払い(先払い)を行うことは考慮されていなかった。このような課題を解決し、通常の受渡日よりも前に(例えば即日で)解約代金のうち少なくとも一部を利用者に支払うことを実現したい。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、金融商品の売却代金の受け渡しにおいて、通常の受渡日よりも前に売却代金のうち少なくとも一部を利用者に支払うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、金融商品の売買に関与する金融機関により管理される情報処理装置であって、前記金融商品を保有する利用者から前記金融商品の売却申し込みを受け付ける受付部と、前記金融商品の売却申し込みに応じて、売却代金の受渡日前に前記金融商品の単位価格に基づいて仮の売却代金を算出し、その後、前記金融商品の正式な売却代金を算出する算出部と、売却代金の受渡日前に前記仮の売却代金に基づく所定の金額を前記利用者に先払いし、その後、前記正式な売却代金と前記所定の金額との差額を前記利用者に支払う支払処理部と、を備え、前記算出部は、前記金融商品の売却申込日に、前記金融商品の売却申込日前までの単位価格と金融商品の市場での価格推移とに基づいて前記仮の売却代金を算出し、その後、前記金融商品の売却申込日に決定された単位価格に基づいて正式な売却代金を算出し、前記支払処理部は、前記金融商品の売却申込日に、前記仮の売却代金に基づく所定の金額を前記利用者に先払いし、その後、前記正式な売却代金と前記所定の金額との差額を前記利用者に支払うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、金融商品の売却代金の受け渡しにおいて、通常の受渡日よりも前に売却代金のうち少なくとも一部を利用者に支払うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理方法の概要を示す説明図である。
【
図2】
図2は、販売会社で立て替えて支払うスキームの一例を示す図である。
【
図3】
図3は、受託銀行で立て替えて支払うスキームの一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
【
図6】
図6は、利用者情報データベースの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、利用者情報データベースの一例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、ハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.情報処理方法の概要〕
まず、
図1を参照し、実施形態に係る情報処理装置が行う情報処理方法の概要について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理方法の概要を示す説明図である。なお、
図1では、金融商品の売却代金の受け渡しにおいて、通常の受渡日よりも前に(例えば即日で)売却代金のうち少なくとも一部を利用者に支払う場合を例に挙げて説明する。
【0011】
図1に示すように、情報処理システム1は、端末装置10と代金支払装置100とを含む。端末装置10と代金支払装置100とは、それぞれネットワークN(
図4参照)を介して有線又は無線で互いに通信可能に接続される。
【0012】
端末装置10は、利用者U(ユーザ)により利用されるスマートフォンやタブレット等のスマートデバイスであり、4G(Generation)やLTE(Long Term Evolution)等の無線通信網を介して任意のサーバ装置と通信を行うことができる携帯端末装置である。また、端末装置10は、液晶ディスプレイ等の画面であって、タッチパネルの機能を有する画面を有し、利用者から指やスタイラス等によりタップ操作、スライド操作、スクロール操作等、コンテンツ等の表示データに対する各種の操作を受付ける。なお、画面のうち、コンテンツが表示されている領域上で行われた操作を、コンテンツに対する操作としてもよい。また、端末装置10は、スマートデバイスのみならず、デスクトップPC(Personal Computer)やノートPC等の情報処理装置であってもよい。
【0013】
代金支払装置100は、投資信託(投信:ファンド)の売買に関与する情報処理装置であって、利用者Uから投資信託の解約申し込み(売却申し込み)を受け付けると、所定のタイミング(当日、前日等)の投資信託の基準価格に基づいて解約代金(売却代金)を算出し、通常の受渡日よりも前に(例えば即日で)解約代金のうち少なくとも一部を利用者Uに支払う情報処理装置である。この代金支払装置100は、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。解約代金の支払いは、例えばオンラインでのインターネットバンキングや電子決済等により行われる。なお、当該投資信託は、利用者Uが保有する投資信託であって、解約申し込みから解約代金の受け渡しまでに所定の日数(例えば2営業日)を要する投資信託である。また、当該投資信託の基準価格は、当日の規定時間(例えば当日の18時頃)に決まる。また、解約代金の支払いは、例えば解約代金の立て替えや、解約代金に相当する金額の貸出であってもよい。
【0014】
なお、投資信託は金融商品の一例に過ぎない。実際には、投資信託に限らず、他の金融商品であってもよい。また、基準価格は、金融商品の単位価格を示す。
【0015】
〔1-1.基本動作〕
例えば、
図1に示すように、利用者Uは、端末装置10を操作して、代金支払装置100に対して、利用者Uが保有する投資信託の解約申し込みを行う(ステップS1)。当該投資信託は、通常、解約申し込みから解約代金の受け渡しまでに所定の日数を要する。また、当該投資信託の基準価格は、当日の規定時間に決まる。
【0016】
続いて、代金支払装置100は、利用者Uからの投資信託の解約申し込みに応じて、当該投資信託の所定のタイミング(当日、前日等)の基準価格や市場での価格推移等の情報に基づいて、当該投資信託の暫定の解約代金を算出する(ステップS2)。なお、暫定の解約代金は、投資信託の推定価格であってもよい。また、代金支払装置100は、投資信託の価格を予測・推定するアルゴリズムや学習モデル、AI(Artificial Intelligence:人工知能)等を用いて、当該投資信託の暫定の解約代金を算出してもよい。
【0017】
続いて、代金支払装置100は、通常の受渡日よりも前に(例えば即日で)、算出された暫定の解約代金に基づく所定の金額を所定の口座から利用者の口座に移行させる(ステップS3)。例えば、代金支払装置100は、算出された暫定の解約代金に基づく所定の金額を自社(代金支払装置100を運用している会社)の口座から利用者の口座に移行させる旨の指示を、当該口座を管理する銀行等の金融機関のサーバ装置等に送信(出力)する。このように、代金支払装置100は、投資信託の解約申し込みから解約代金の受け渡しまでのリードタイムを短縮する。
【0018】
その後(例えば後日)、代金支払装置100は、当該投資信託の確定の基準価格に基づいて、当該投資信託の確定の解約代金を算出する(ステップS4)。
【0019】
続いて、代金支払装置100は、暫定の解約代金に基づく所定の金額と、確定の解約代金とに差額(差分)がある場合、その差額に相当する金額を所定の口座から利用者の口座に移行させる(ステップS5)。例えば、代金支払装置100は、上記差額に相当する金額を自社(代金支払装置100を運用している会社)の口座から利用者の口座に移行させる旨の指示を、当該口座を管理する銀行等の金融機関のサーバ装置等に送信(出力)する。なお、差額がない場合には、当然、所定の口座から利用者の口座に移行させる必要はない。
【0020】
〔1-2.スキーム1:販売会社で立て替えて支払うスキーム〕
次に、
図2を参照して、利用者Uから投資信託の解約申し込みを受け付けた際に、投資信託の販売を行う販売会社(販社)が解約代金相当額を立て替えて支払うスキームについて説明する。
図2は、販売会社で立て替えて支払うスキームの一例を示す図である。
図2の例では、販売会社が、代金支払装置100を運用している会社となる。また、
図2では、各処理を行うタイミングを単位期間tごとに時系列に表している。ここでは、単位期間tは営業日である。
【0021】
図2に示すように、利用者Uは、単位期間tにおいて、端末装置10を操作し、販売会社に対して、自身が購入している投資信託(の銘柄)の解約申し込みを行うとともに、受益権の買取請求を行う(ステップS11)。
【0022】
販売会社が運用する代金支払装置100は、単位期間tにおいて、利用者Uからの投資信託の解約申し込みに応じて解約処理を行うとともに、同じ単位期間tのうちに(即日で)、利用者Uからの当該投資信託の受益権(投資信託の運用収益などの利益を受益者が受ける権利)の買取請求に応じて受益権を買い取り、対価として受益権の買取代金の支払いを行う(ステップS12)。この受益権の買取代金は、暫定の解約代金に相当する。このとき、代金支払装置100は、当該投資信託の基準価格や市場での価格推移、及び利用者Uが解約する当該投資信託の口数等の情報に基づいて、受益権の買取代金を算出する。そして、代金支払装置100は、受益権の買取代金に基づく所定の金額を販売会社の口座から利用者Uの口座に移行させる。利用者Uは、暫定の解約代金として、受益権の買取代金に基づく所定の金額を販売会社から受領する。すなわち、投資信託の受益権の買取代金の一部という形で、販売会社が解約代金の一部を立て替えて利用者Uに支払う。なお、販売会社が運用する代金支払装置100は、販売会社のサーバ装置等であってもよい。
【0023】
委託会社は、単位期間tにおいて、販売会社での投資信託の解約処理に応じて、当該投資信託(ファンド)に関する意思決定や事務処理を行う受託銀行に対して、当該投資信託の解約を指図する(ステップS13)。なお、委託会社が行う処理は、委託会社のサーバ装置等が実行するものとする。
【0024】
なお、受託銀行は一例に過ぎない。例えば、委託者指図型投資信託については、ファンドに関する意思決定や事務処理を行う主体は、販売会社、委託会社、受託銀行(受託銀行から委託を受けて事務処理を行う再信託受託銀行を含む。)のいずれかであればよい。本実施形態では、図示した通り、受託銀行を例に説明する。
【0025】
受託銀行は、単位期間tにおいて、当該投資信託の基準価格を適用して解約代金を算出する(ステップS14)。この解約代金は、確定の解約代金に相当する。なお、受託銀行が行う処理は、受託銀行のサーバ装置等が実行するものとする。
【0026】
受託銀行は、単位期間t+1(翌日)において、確定の解約代金に基づいて、当該ファンドの口座から、利用者Uの元本の引き落としを行う(ステップS15)。このとき、確定の解約代金が利用者Uの元本を上回っている場合には、その超過分を利益として利用者Uの元本に加算(増額)した上で引き落としを行う。反対に、確定の解約代金が利用者Uの元本を下回っている場合には、その不足分を損失として利用者Uの元本から減算(減額)した上で引き落としを行う。
【0027】
受託銀行は、単位期間t+x(受渡日)において、販売会社に対して、引き落とされた利用者Uの元本の受け渡しを行う(ステップS16)。例えば、受託銀行は、引き落とされた利用者Uの元本を、ファンドの口座から販売会社の口座に移行させる。
【0028】
販売会社が運用する代金支払装置100は、単位期間t+x(受渡日)において、ファンドの口座から利用者Uの元本の受け取りを行う(ステップS17)。例えば、代金支払装置100は、利用者Uの元本がファンドの口座から販売会社の口座に移行したことを確認する。あるいは、移行したことを知らせる通知を受け取る。販売会社は、利用者Uから買い取った受益権に基づいて、利用者Uの元本を受領する。このとき、販売会社は、利用者Uの元本が、利用者Uに支払われた買取代金に基づく所定の金額を上回っている場合には、その差額を利用者Uに対して支払う。すなわち、その差額を販売会社の口座から利用者Uの口座へ移行させる。
【0029】
〔1-3.スキーム2:受託銀行で立て替えて支払うスキーム〕
次に、
図3を参照して、利用者Uから投資信託の解約申し込みを受け付けた際に、投資信託に関する資金の管理を行う受託銀行が解約代金相当額を立て替えて支払うスキームについて説明する。
図3は、受託銀行で立て替えて支払うスキームの一例を示す図である。
図3の例では、受託銀行が、代金支払装置100を運用している会社となる。また、
図3では、各処理を行うタイミングを単位期間tごとに時系列に表している。ここでは、単位期間tは営業日である。
【0030】
図3に示すように、利用者Uは、単位期間tにおいて、端末装置10を操作し、販売会社に対して、自身が購入している投資信託(の銘柄)の解約申し込みを行う(ステップS21)。
【0031】
販売会社は、単位期間tにおいて、利用者Uからの投資信託の解約申し込みに応じて解約処理を行う(ステップS22)。なお、販売会社が行う処理は、販売会社のサーバ装置等が実行するものとする。
【0032】
委託会社は、単位期間tにおいて、販売会社での投資信託の解約処理に応じて、当該投資信託(ファンド)に関する意思決定や事務処理を行う受託銀行に対して、当該投資信託の解約を指図する(ステップS23)。なお、委託会社が行う処理は、委託会社のサーバ装置等が実行するものとする。
【0033】
受託銀行が運用する代金支払装置100は、単位期間tにおいて、当該投資信託の基準価格を適用して解約代金を算出する(ステップS24)。例えば、受託銀行が運用する代金支払装置100は、当該投資信託の前日の基準価格を適用して暫定の解約代金を算出する。その後、受託銀行が運用する代金支払装置100は、当該投資信託の当日の基準価格を適用して確定の解約代金を算出する。但し、実際には、受託銀行が運用する代金支払装置100は、暫定の解約代金を算出せず、確定の解約代金のみを算出するようにしてもよい。なお、受託銀行が運用する代金支払装置100は、受託銀行のサーバ装置等であってもよい。
【0034】
このとき、受託銀行が運用する代金支払装置100は、単位期間tにおいて、ファンドの口座に対して、算出された解約代金に基づく所定の金額の貸出を行い、当該ファンドの口座に貸出された所定の金額が販売会社の口座を経由して利用者Uの口座へ移動する(ステップS25)。かかるファンドの口座に対する貸出や、ファンド口座から利用者Uの口座への所定の金額の移動は、所謂貸金業法上の「貸付け」等に該当する行為ではなく、解約代金もしくは解約代金相当額の支払いとしてなされる。したがって、ここでの貸出には、金利(利子)は付かない。但し、ファンドの口座に対する貸出については、ファンドが受託銀行から借入を行うことも想定される。当該借入には金利が生じる。ここでは、代金支払装置100は、暫定の解約代金に基づく所定の金額の貸出を行う。なお、実際には、代金支払装置100は、暫定の解約代金ではなく、確定の解約代金に基づく所定の金額の貸出を行うようにしてもよい。このとき、代金支払装置100は、算出された解約代金に基づく所定の金額をファンドへの貸出金として受託銀行の口座からファンドの口座に移行させ、ファンドの口座から販売会社の口座を経由して利用者Uの口座に移行させる。このように、利用者Uは、販売会社を経由して受託銀行からファンドへの貸出金を受領する。すなわち、貸出という形で、受託銀行が解約代金の一部を立て替えて利用者Uに支払う。なお、「貸出」は、単に「立替」又は「仮払い」と読み替えてもよい。
【0035】
また、受託銀行が運用する代金支払装置100は、単位期間t+1(翌日)において、確定の解約代金に基づいて、当該ファンドの口座から、利用者Uの元本の引き落としを行う(ステップS26)。このとき、受託銀行が運用する代金支払装置100は、確定の解約代金が利用者Uの元本を上回っている場合には、その超過分を利益として利用者Uの元本に加算(増額)した上で引き落としを行う。反対に、確定の解約代金が利用者Uの元本を下回っている場合には、その不足分を損失として利用者Uの元本から減算(減額)した上で引き落としを行う。
【0036】
受託銀行が運用する代金支払装置100は、単位期間t+x(受渡日)において、受託銀行に対して、引き落とされた利用者Uの元本を原資として、ファンドへの貸出金に相当する金額の受け渡しを行う(ステップS27)。例えば、受託銀行が運用する代金支払装置100は、引き落とされた利用者Uの元本のうちファンドへの貸出金に相当する金額を、ファンドの口座から受託銀行の口座に移行させる。このとき、受託銀行が運用する代金支払装置100は、利用者Uの元本がファンドへの貸出金を上回っている場合には、その差額を利用者Uに対して支払う。すなわち、その差額をファンドの口座から販売会社の口座を経由して利用者Uの口座へ移行させる。
【0037】
受託銀行が運用する代金支払装置100は、単位期間t+x(受渡日)において、受託銀行から、ファンドへの貸出金に相当する金額を受け取り、ファンドへの貸出金を回収する(ステップS28)。例えば、代金支払装置100は、ファンドへの貸出金に相当する金額がファンドの口座から受託銀行の口座に移行したことを確認する。あるいは、移行したことを知らせる通知を受け取る。これにより、受託銀行は、ファンドへの貸出金を回収する。
【0038】
〔1-4.即日支払いのパターン〕
ここで、即日支払い(先払い)のパターンの一例について説明する。
【0039】
例えば、代金支払装置100は、利用者Uからの投資信託の解約申し込みに応じて、解約申込日の当日の基準価額に基づいて解約代金を算出して即日支払う。なお、当日の基準価額が当日の18時頃決まる場合には、解約代金の支払いは当日の夜間になることもある。オンラインの場合、支払われた金額は即時に口座に反映される。利用者Uは自身の口座への入金を確認次第、入金された金額を用いて新たな投資信託の購入注文を行うことや、自身の別の口座(銀行口座等)への出金指示を行うことができる。また、代金支払装置100は、算出された解約代金の全額を即日支払うのではなく、まずは算出された解約代金のうち所定割合(例えば解約代金の7割か8割)の金額を即日支払い、後日、確定された解約代金との差額を改めて支払うようにしてもよい。
【0040】
あるいは、代金支払装置100は、利用者Uからの投資信託の解約申し込みに応じて、解約申込日の前日の基準価額に基づいて暫定の解約代金を算出し、算出した暫定の解約代金の所定割合を即日支払う。この場合、確定の解約代金との差額は後日支払いとなる。これにより、解約直後の即時支払いが可能となる。所定割合は、決め打ち(例えば8割等)でもよいし、統計から算出してもよい。但し、当日の基準価額が大幅下落した場合には、立て替えた事業者のリスクになる。したがって、所定割合は、事業者のリスク許容度に応じて決定される。なお、実際には、前日の基準価額に相当する金額を支払ってもよい。すなわち、所定割合を10割としてもよい。
【0041】
あるいは、代金支払装置100は、利用者Uからの投資信託の解約申し込みに応じて、解約申込日の前日までの基準価額と市場から予測した暫定の解約代金を即日支払う。ここでは、代金支払装置100は、解約申込日の前日までの基準価額の履歴と市場での価格推移とに基づいて、暫定の解約代金を算出する。例えば、代金支払装置100は、解約申込日の直近一週間の基準価額とその基準価額の上げ幅や下げ幅に基づいて暫定の解約代金を算出する。この場合、確定の解約代金との差額は後日支払いとなる。これにより、解約直後の即時支払いが可能となる。代金支払装置100は、統計から市場の上げ幅、下げ幅を加味して基準価額に掛け合わせて算出する。
【0042】
なお、即日支払いは、一例に過ぎない。実際には、即日に限らず、通常の受渡日よりも前の日の支払いとしてもよい。すなわち、利用者Uから投資信託の解約申し込みを受け付けた日の当日中に限らず、当該投資信託の解約申し込みから解約代金の受け渡しまでに要する所定の日数よりも短い期間内に支払処理を行うようにしてもよい。例えば、代金支払装置100は、通常であれば当該投資信託の解約申し込みから解約代金の受け渡しまでに4日を要するところ、2日以内に算出された解約代金に基づく所定の金額を所定の口座から利用者の口座に移行させるようにしてもよい。このように、所定の口座から利用者の口座への解約代金相当額の支払処理(振込処理)を実施する日を、当日に限らず、通常の受渡日よりも前の日に設定するのは任意である。
【0043】
このように、本実施形態では、投資信託の解約代金の受け渡しにおいて、暫定の解約代金と確定の解約代金との2回、解約代金を算出し、暫定の解約代金に基づいて通常の受渡日よりも前に解約代金のうち少なくとも一部を利用者に支払い、その後、確定の解約代金に基づいて差額を支払う。特に、投資信託の場合、基準価額が当日の18時頃に決まるため、従来は解約申込日に解約代金の即日支払いを行うことが考慮されていなかった。本実施形態によれば、投資信託のように基準価額が当日の規定の時刻に確定する投資信託であっても、解約代金のうち少なくとも一部の即日支払いを実施することができる。
【0044】
〔2.情報処理システムの構成例〕
次に、
図4を用いて、実施形態に係る代金支払装置100が含まれる情報処理システム1の構成について説明する。
図4は、実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。
図4に示すように、実施形態に係る情報処理システム1は、端末装置10と代金支払装置100とを含む。これらの各種装置は、ネットワークNを介して、有線又は無線により通信可能に接続される。ネットワークNは、例えば、LAN(Local Area Network)や、インターネット等のWAN(Wide Area Network)である。
【0045】
また、
図4に示す情報処理システム1に含まれる各装置の数は図示したものに限られない。例えば、
図4では、図示の簡略化のため、端末装置10を1台のみ示したが、これはあくまでも例示であって限定されるものではなく、2台以上であってもよい。
【0046】
端末装置10は、利用者Uによって使用される情報処理装置である。例えば、端末装置10は、スマートフォンやタブレット端末等のスマートデバイス、フィーチャーフォン、PC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistant)、カーナビゲーションシステム、スマートウォッチやヘッドマウントディスプレイ等のウェアラブルデバイス(Wearable Device)、スマートグラス等である。
【0047】
また、かかる端末装置10は、LTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、5G(5th Generation:第5世代移動通信システム)等の無線通信網や、Bluetooth(登録商標)、無線LAN(Local Area Network)等の近距離無線通信を介してネットワークNに接続し、代金支払装置100と通信することができる。
【0048】
代金支払装置100は、例えばPCやサーバ装置、あるいはメインフレーム又はワークステーション等である。なお、代金支払装置100は、クラウドコンピューティングにより実現されてもよい。
【0049】
〔3.情報処理装置の構成例〕
次に、
図5を用いて、実施形態に係る代金支払装置100の構成について説明する。
図5は、実施形態に係る代金支払装置100の構成例を示す図である。
図5に示すように、代金支払装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
【0050】
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。また、通信部110は、ネットワークN(
図4参照)と有線又は無線で接続される。
【0051】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、又は、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
図5に示すように、記憶部120は、利用者情報データベース121と、解約情報データベース122とを有する。
【0052】
(利用者情報データベース121)
利用者情報データベース121は、利用者Uに関する各種情報を記憶する。例えば、利用者情報データベース121は、利用者Uの属性等の種々の情報を記憶する。
図6は、利用者情報データベース121の一例を示す図である。
図6に示した例では、利用者情報データベース121は、「利用者ID(Identifier)」、「年齢」、「性別」、「自宅」、「勤務地」、「口座ID」といった項目を有する。
【0053】
「利用者ID」は、利用者Uを識別するための識別情報を示す。また、「年齢」は、利用者IDにより識別される利用者Uの年齢を示す。なお、「年齢」は、例えば35歳など、利用者IDにより識別される利用者Uの具体的な年齢であってもよい。また、「性別」は、利用者IDにより識別される利用者Uの性別を示す。
【0054】
また、「自宅」は、利用者IDにより識別される利用者Uの自宅の位置情報を示す。なお、
図6に示す例では、「自宅」は、「LC11」といった抽象的な符号を図示するが、緯度経度情報等であってもよい。また、例えば、「自宅」は、地域名や住所であってもよい。
【0055】
また、「勤務地」は、利用者IDにより識別される利用者Uの勤務地(学生の場合は学校)の位置情報を示す。なお、
図6に示す例では、「勤務地」は、「LC12」といった抽象的な符号を図示するが、緯度経度情報等であってもよい。また、例えば、「勤務地」は、地域名や住所であってもよい。
【0056】
また、「口座ID」は、利用者IDにより識別される利用者Uの投資信託の取引に利用される口座を識別するための識別情報を示す。例えば、「口座ID」は、店番号及び口座番号であってもよいし、契約者番号等であってもよい。なお、
図6に示す例では、「口座ID」は、各利用者Uに1つずつ図示するが、複数であってもよい。
【0057】
例えば、
図6に示す例において、利用者ID「U1」により識別される利用者Uの年齢は、「20代」であり、性別は、「男性」であることを示す。また、例えば、利用者ID「U1」により識別される利用者Uは、自宅が「LC11」であることを示す。また、例えば、利用者ID「U1」により識別される利用者Uは、勤務地が「LC12」であることを示す。また、例えば、利用者ID「U1」により識別される利用者Uは、口座ID「口座#1」により識別される口座を利用していることを示す。
【0058】
ここで、
図6に示す例では、「U1」、「LC11」、「LC12」及び「口座#1」といった抽象的な値を用いて図示するが、「U1」、「LC11」、「LC12」及び「口座#1」には、具体的な文字列や数値等の情報が記憶されるものとする。以下、他の情報に関する図においても、抽象的な値を図示する場合がある。
【0059】
なお、利用者情報データベース121は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、利用者情報データベース121は、利用者Uの端末装置10に関する各種情報を記憶してもよい。また、利用者情報データベース121は、利用者Uのデモグラフィック(人口統計学的属性)、サイコグラフィック(心理学的属性)、ジオグラフィック(地理学的属性)、ベヘイビオラル(行動学的属性)等の属性に関する情報を記憶してもよい。例えば、利用者情報データベース121は、氏名、家族構成、出身地(地元)、職業、職位、収入、資格、居住形態(戸建、マンション等)、車の有無、通学・通勤時間、通学・通勤経路、定期券区間(駅、路線等)、利用頻度の高い駅(自宅・勤務地の最寄駅以外)、習い事(場所、時間帯等)、趣味、興味、ライフスタイル等の情報を記憶してもよい。
【0060】
(解約情報データベース122)
解約情報データベース122は、利用者Uが保有する投資信託の解約に関する各種情報を記憶する。
図7は、解約情報データベース122の一例を示す図である。
図7に示した例では、解約情報データベース122は、「利用者ID」、「解約申込日」、「投資信託ID」、「口数」、「基準価格」、「暫定代金」、「支払金額」、「確定代金」、「差額」といった項目を有する。
【0061】
「利用者ID」は、利用者Uを識別するための識別情報を示す。また、「解約申込日」は、利用者Uが保有する投資信託(ファンド)の解約申し込みを行った日を示す。また、「投資信託ID」は、利用者Uが解約申し込みを行った投資信託を識別するための識別情報を示す。また、「口数」は、利用者Uが解約申し込みを行った投資信託の口数を示す。また、「基準価格」は、利用者Uが解約申し込みを行った投資信託の基準価格を示す。本実施形態では、「基準価格」は、前日の基準価格と、当日の基準価格との少なくとも一方(両方でも可)である。また、「暫定代金」は、投資信託の基準価格に基づいて算出された暫定の解約代金を示す。また、「支払金額」は、暫定の解約代金の基づく所定の金額を示す。例えば、「支払金額」は、暫定の解約代金の所定割合(例えば解約代金の7割か8割)の金額を示す。また、「確定代金」は、投資信託の基準価格に基づいて算出された解約代金を示す。また、「差額」は、上記の「確定代金」と「支払金額」との差額を示す。
【0062】
例えば、
図7に示す例において、利用者ID「U1」により識別される利用者Uの年齢は、「解約申込日#1」に「投資信託#1」を「口数#1」だけ解約申し込みを行ったことを示す。また、その「投資信託#1」の「基準価格#1」から算出された「暫定代金#1」に基づく「支払金額#1」が通常の受渡日よりも前に支払われ、「確定代金#1」が確定した後、「差額#1」が支払われることを示す。
【0063】
なお、解約情報データベース122は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、解約情報データベース122は、支払代金を算出するために暫定の解約代金に乗じる所定割合に関する情報を記憶してもよい。また、解約情報データベース122は、支払元の口座と、支払先の口座とに関する情報を記憶してもよい。
【0064】
(制御部130)
図5に戻り、説明を続ける。制御部130は、コントローラ(Controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等によって、代金支払装置100の内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAM等の記憶領域を作業領域として実行されることにより実現される。
図5に示す例では、制御部130は、受付部131と、算出部132と、支払処理部133とを有する。
【0065】
(受付部131)
受付部131は、通信部110を介して、利用者Uに関する各種情報を受け付ける。このとき、受付部131は、通信部110を介して、利用者Uの端末装置10から利用者Uに関する各種情報の入力又は登録を受け付けてもよいし、利用者Uに関する各種情報を他のサーバ装置等から受信してもよい。そして、受付部131は、利用者Uに関する各種情報を、記憶部120の利用者情報データベース121に記憶する。
【0066】
また、受付部131は、通信部110を介して、解約申し込みから解約代金の受け渡しまでに所定の日数を要する投資信託(ファンド)を保有する利用者Uから投資信託の解約申し込みを受け付ける。なお、投資信託は、金融商品の一例である。そして、受付部131は、投資信託の解約に関する各種情報を、記憶部120の解約情報データベース122に記憶する。
【0067】
(算出部132)
算出部132は、投資信託の解約申し込みの当日に、投資信託の所定のタイミング(当日、前日等)の基準価格に基づいて暫定の解約代金を算出する。本実施形態では、算出部132は、投資信託の解約申し込みに応じて、通常の受渡日よりも前に投資信託の基準価格に基づいて暫定の解約代金を算出する。その後(例えば後日)、投資信託の確定の解約代金を算出する。なお、基準価格は、金融商品の単位価格の一例である。
【0068】
例えば、算出部132は、投資信託の解約申し込みの当日に決定された基準価格に基づいて暫定の解約代金を算出する。その後、算出部132は、投資信託の解約申し込みの当日に決定された基準価格に基づいて確定の解約代金を算出する。なお、実際には、算出部132は、投資信託の解約申し込みの当日に基準価格が決定された際に、当該基準価格に基づいて確定の解約代金を算出してもよい。
【0069】
あるいは、算出部132は、投資信託の解約申し込みの前日の基準価格に基づいて暫定の解約代金を算出する。その後、算出部132は、投資信託の解約申し込みの当日に決定された基準価格に基づいて確定の解約代金を算出する。
【0070】
あるいは、算出部132は、投資信託の解約申し込みの当日に、投資信託の解約申し込みの前日までの基準価格と投資信託の市場での価格推移とに基づいて暫定の解約代金を算出する。その後、算出部132は、投資信託の解約申し込みの当日に決定された基準価格に基づいて確定の解約代金を算出する。
【0071】
例えば、算出部132は、投資信託の解約申し込みの前日までの基準価格に当該投資信託の市場での価格の上げ幅又は下げ幅を加味して暫定の解約代金を算出する。
【0072】
(支払処理部133)
支払処理部133は、通信部110を介して、投資信託の解約申し込みの当日に、暫定の解約代金に基づく所定の金額を所定の口座から利用者Uの口座に移行させる。本実施形態では、支払処理部133は、通常の受渡日よりも前に暫定の解約代金に基づく所定の金額を所定の口座から利用者Uの口座に移行させる。その後、支払処理部133は、確定の解約代金と所定の金額との差額を所定の口座から利用者Uの口座に移行させる。
【0073】
例えば、支払処理部133は、暫定の解約代金の算出に投資信託の解約申し込みの当日の基準価格が用いられた場合、投資信託の解約申し込みの当日の夜間に、暫定の解約代金の所定割合の金額を所定の口座から利用者Uの口座に移行させる。その後、支払処理部133は、確定の解約代金と所定割合の金額との差額を所定の口座から利用者Uの口座に移行させる。
【0074】
あるいは、支払処理部133は、暫定の解約代金の算出に投資信託の解約申し込みの前日の基準価格が用いられた場合、投資信託の解約申し込みの当日に暫定の解約代金の所定割合の金額を所定の口座から利用者Uの口座に移行させる。その後、支払処理部133は、確定の解約代金と所定割合の金額との差額を所定の口座から利用者Uの口座に移行させる。
【0075】
あるいは、支払処理部133は、暫定の解約代金の算出に投資信託の解約申し込みの前日までの基準価格が用いられた場合、投資信託の解約申し込みの当日に、暫定の解約代金に基づく所定の金額を所定の口座から利用者Uの口座に移行させる。その後、支払処理部133は、確定の解約代金と所定の金額との差額を所定の口座から利用者Uの口座に移行させる。
【0076】
例えば、所定の口座は、投資信託の販売を行う販売会社の口座である。あるいは、所定の口座は、投資信託に関する資金の管理を行う金融機関の口座である。
【0077】
〔4.処理手順〕
次に、
図8を用いて実施形態に係る代金支払装置100による処理手順について説明する。
図8は、実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。なお、以下に示す処理手順は、代金支払装置100の制御部130によって繰り返し実行される。
【0078】
図8に示すように、代金支払装置100の受付部131は、通信部110を介して、解約申し込みから解約代金の受け渡しまでに所定の日数を要する投資信託を保有する利用者Uから投資信託の解約申し込みを受け付ける(ステップS101)。
【0079】
続いて、代金支払装置100の算出部132は、暫定の解約代金を算出するための投資信託の暫定の基準価格を決定する(ステップS102)。例えば、算出部132は、投資信託の解約申込日の前日(又は当日)の基準価格を暫定の基準価格として決定する。
【0080】
続いて、算出部132は、投資信託の解約申し込みに応じて、通常の受渡日よりも前に投資信託の暫定の基準価格に基づいて暫定の解約代金を算出する(ステップS103)。
【0081】
続いて、代金支払装置100の支払処理部133は、通信部110を介して、通常の受渡日よりも前に暫定の解約代金に基づく所定の金額を所定の口座から利用者Uの口座に移行させる(ステップS104)。
【0082】
暫定の解約代金に基づく所定の金額を移行させた後(例えば後日)、代金支払装置100の算出部132は、確定の解約代金を算出するための投資信託の確定の基準価格を決定する(ステップS105)。例えば、算出部132は、投資信託の解約申込日の当日の基準価格を確定の基準価格として決定する。
【0083】
続いて、算出部132は、投資信託の確定の基準価格に基づいて確定の解約代金を算出する(ステップS106)。
【0084】
続いて、代金支払装置100の支払処理部133は、通信部110を介して、確定の解約代金と暫定の解約代金に基づく所定の金額との差額を所定の口座から利用者Uの口座に移行させる(ステップS107)。このとき、支払処理部133は、確定の解約代金が暫定の解約代金に基づく所定の金額よりも多い場合(差額がプラスの場合)には、差額として超過分を所定の口座から利用者Uの口座に移行させる。一方、支払処理部133は、確定の解約代金が暫定の解約代金に基づく所定の金額よりも少ない場合(差額がマイナスの場合)には、差額として不足分を利用者Uの口座から所定の口座に移行させる。すなわち、差額としてマイナスの金額を所定の口座から利用者Uの口座に移行させる。
【0085】
〔5.変形例〕
上述した端末装置10及び代金支払装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、実施形態の変形例について説明する。
【0086】
上記の実施形態において、代金支払装置100は、利用者Uから投資信託の解約申し込みを受け付けた際、暫定の解約代金を利用者Uに支払う前に、暫定の基準価格及び暫定の解約代金の見積もり(予測値)を利用者Uに通知してもよい。
【0087】
また、上記の実施形態において、代金支払装置100は、利用者Uの投資信託口座(資産運用口座)に十分な金額が入金されている場合、暫定の解約代金の満額を利用者Uに即日支払いしてもよい。なお、十分な金額とは、少なくとも予想される基準価格の変動幅を超える金額である。あるいは、代金支払装置100は、少なくとも予想される基準価格の変動幅に相当する額を、予め担保として利用者Uの投資信託口座の残高の中から確保しておいてもよい。そして、代金支払装置100は、確定の解約代金が暫定の解約代金に満たずに不足額が生じた場合には、利用者Uの投資信託口座から不足額を徴収してもよい。
【0088】
〔6.効果〕
上述してきたように、本願に係る代金支払装置100は、売却申し込みから売却代金の受け渡しまでに所定の日数を要する金融商品(投資信託等)を保有する利用者から当該金融商品の売却申し込みを受け付ける受付部と、当該金融商品の売却申し込みに応じて、通常の受渡日よりも前に当該金融商品の暫定の単位価格(基準価格等)に基づいて暫定の売却代金を算出し、その後、当該金融商品の確定の単位価格に基づいて確定の売却代金を算出する算出部と、通常の受渡日よりも前に当該暫定の売却代金に基づく所定の金額を所定の口座から当該利用者の口座に移行させ、その後、当該確定の売却代金と当該所定の金額との差額を当該所定の口座から当該利用者の口座に移行させる支払処理部と、を備える。
【0089】
これにより、投資信託等の金融商品の売却代金の受け渡しにおいて、通常の受渡日よりも前に売却代金のうち少なくとも一部を利用者に支払うことができる。
【0090】
〔7.ハードウェア構成〕
また、上述した実施形態に係る端末装置10や代金支払装置100は、例えば
図9に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、代金支払装置100を例に挙げて説明する。
図9は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力I/F(Interface)1060、入力I/F1070、ネットワークI/F1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0091】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。演算装置1030は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等により実現される。
【0092】
一次記憶装置1040は、RAM(Random Access Memory)等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。二次記憶装置1050は、内蔵ストレージであってもよいし、外付けストレージであってもよい。また、二次記憶装置1050は、USBメモリやSD(Secure Digital)メモリカード等の取り外し可能な記憶媒体であってもよい。また、二次記憶装置1050は、クラウドストレージ(オンラインストレージ)やNAS(Network Attached Storage)、ファイルサーバ等であってもよい。
【0093】
出力I/F1060は、ディスプレイ、プロジェクタ、及びプリンタ等といった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインターフェイスであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力I/F1070は、マウス、キーボード、キーパッド、ボタン、及びスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインターフェイスであり、例えば、USB等により実現される。
【0094】
また、出力I/F1060及び入力I/F1070はそれぞれ出力装置1010及び入力装置1020と無線で接続してもよい。すなわち、出力装置1010及び入力装置1020は、ワイヤレス機器であってもよい。
【0095】
また、出力装置1010及び入力装置1020は、タッチパネルのように一体化していてもよい。この場合、出力I/F1060及び入力I/F1070も、入出力I/Fとして一体化していてもよい。
【0096】
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、又は半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。
【0097】
ネットワークI/F1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0098】
演算装置1030は、出力I/F1060や入力I/F1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0099】
例えば、コンピュータ1000が代金支払装置100として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、コンピュータ1000の演算装置1030は、ネットワークI/F1080を介して他の機器から取得したプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行してもよい。また、コンピュータ1000の演算装置1030は、ネットワークI/F1080を介して他の機器と連携し、プログラムの機能やデータ等を他の機器の他のプログラムから呼び出して利用してもよい。
【0100】
〔8.その他〕
以上、本願の実施形態を説明したが、これら実施形態の内容により本発明が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【0101】
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0102】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
【0103】
例えば、上述した代金支払装置100は、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットホーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティング等で呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0104】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0105】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、受付部は、受付手段や受付回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0106】
1 情報処理システム
10 端末装置
100 代金支払装置
110 通信部
120 記憶部
121 利用者情報データベース
122 解約情報データベース
130 制御部
131 受付部
132 算出部
133 支払処理部