(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-05-20
(45)【発行日】2025-05-28
(54)【発明の名称】情報処理方法、プログラム、及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/02 20230101AFI20250521BHJP
【FI】
G06Q40/02
(21)【出願番号】P 2023106151
(22)【出願日】2023-06-28
【審査請求日】2025-02-10
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】506349061
【氏名又は名称】NTTスマートトレード株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】早坂 剛
(72)【発明者】
【氏名】小平 豊
【審査官】塩田 徳彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-162555(JP,A)
【文献】特開2004-192439(JP,A)
【文献】特開2004-272573(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
送金人が保有する第1金融機関の第1口座から、3つ以上の第2金融機関の第2口座への送金処理に関する送金情報を、送金指定日毎に1つのファイルで
前記送金人の端末から取得し、
前記ファイルを取得した後、前記第1金融機関のサーバに対して、前記ファイル中の送金情報に係る送金総額を、前記第1金融機関の第1口座から、資金移動業者が保有する前記第1金融機関の第3口座へ送金する処理の実行指示を出力し、
前記ファイル中の送金情報を、送金先の前記第2金融機関毎に分割し、
前記第1金融機関の第1口座から前記第3口座への前記送金総額の送金処理が完了した後、前記送金先の第2金融機関毎に、それぞれの前記第2金融機関のサーバに対して、前記資金移動業者が保有する前記第2金融機関の第4口座から、分割された前記送金情報に係る前記第2金融機関の第2口座への送金処理の実行指示を出力する
処理をコンピュータが実行する情報処理方法。
【請求項2】
前記ファイルを取得した後、前記送金人に対応付けて登録してある承認者の端末に対して、前記ファイル中の送金情報に係る送金処理の承認を依頼する依頼情報を出力し、
前記承認者の端末から、前記送金処理を承認する承認情報を取得した場合に、前記第1金融機関のサーバに対して、前記ファイル中の送金情報に係る送金総額を、前記第1金融機関の第1口座から前記第3口座へ送金する処理の実行指示を出力する
処理を前記コンピュータが実行する請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記送金指定日を経過していない前記ファイル中の送金情報を一覧表示する画面を出力し、
前記画面を介して、表示中の前記送金情報に係る送金処理に対して、取消指示又は前記送金情報の変更指示を受け付け、
前記送金情報の変更指示を受け付けた場合、前記ファイルの送金人に対応付けて登録してある承認者の端末に対して、前記送金情報の変更処理の承認を依頼する依頼情報を出力し、
前記承認者の端末から、前記変更処理を承認する承認情報を取得した場合、前記変更指示に従って前記送金情報を変更する
処理を前記コンピュータが実行する請求項1又は2に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記ファイルは、送金処理毎に、それぞれの送金処理に関する送金情報が1つのレコードに記載されたCSV(Comma Separated Values)ファイルである
請求項1又は2に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記第1金融機関の第1口座から前記第3口座への前記送金総額の送金処理が完了した後、前記第1金融機関のサーバに対して、前記第1金融機関の第3口座から、前記資金移動業者が指定する指定金融機関の指定口座への送金処理の実行指示を出力する
処理を前記コンピュータが実行する請求項1又は2に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記資金移動業者が保有する前記3つ以上の第2金融機関の第4口座の残高がそれぞれ所定額未満であるか否かを判定し、
前記所定額未満であると判定した場合、前記指定金融機関のサーバに対して、前記指定金融機関の指定口座から、前記所定額未満であると判定した前記第2金融機関の第4口座への送金処理の実行指示を出力する
処理を前記コンピュータが実行する請求項5に記載の情報処理方法。
【請求項7】
送金人が保有する第1金融機関の第1口座から、3つ以上の第2金融機関の第2口座への送金処理に関する送金情報を、送金指定日毎に1つのファイルで
前記送金人の端末から取得し、
前記ファイルを取得した後、前記第1金融機関のサーバに対して、前記ファイル中の送金情報に係る送金総額を、前記第1金融機関の第1口座から、資金移動業者が保有する前記第1金融機関の第3口座へ送金する処理の実行指示を出力し、
前記ファイル中の送金情報を、送金先の前記第2金融機関毎に分割し、
前記第1金融機関の第1口座から前記第3口座への前記送金総額の送金処理が完了した後、前記送金先の第2金融機関毎に、それぞれの前記第2金融機関のサーバに対して、前記資金移動業者が保有する前記第2金融機関の第4口座から、分割された前記送金情報に係る前記第2金融機関の第2口座への送金処理の実行指示を出力する
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項8】
制御部を有する情報処理装置において、
前記制御部は、
送金人が保有する第1金融機関の第1口座から、3つ以上の第2金融機関の第2口座への送金処理に関する送金情報を、送金指定日毎に1つのファイルで
前記送金人の端末から取得し、
前記ファイルを取得した後、前記第1金融機関のサーバに対して、前記ファイル中の送金情報に係る送金総額を、前記第1金融機関の第1口座から、資金移動業者が保有する前記第1金融機関の第3口座へ送金する処理の実行指示を出力し、
前記ファイル中の送金情報を、送金先の前記第2金融機関毎に分割し、
前記第1金融機関の第1口座から前記第3口座への前記送金総額の送金処理が完了した後、前記送金先の第2金融機関毎に、それぞれの前記第2金融機関のサーバに対して、前記資金移動業者が保有する前記第2金融機関の第4口座から、分割された前記送金情報に係る前記第2金融機関の第2口座への送金処理の実行指示を出力する
情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理方法、プログラム、及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
送金人の金融機関の口座から受取人の金融機関の口座に送金する、いわゆる振込サービスが金融機関から提供されている。送金人の金融機関と受取人の金融機関とが異なる場合、他行間送金として取り扱われ、他行間送金は、全国銀行データ通信システムを利用して行われるので、送金手数料が高額である。そこで、特許文献1では、送金人の金融機関と受取人の金融機関とにそれぞれ口座を有する資金移動業者を利用して、送金手数料が低額の同行間送金によって、送金人の口座から資金移動業者の口座への送金と、資金移動業者の口座から受取人の口座への送金とを行うことにより、送金人の口座から受取人の口座への送金を低コストで実現するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されたシステムでは、送金人は、送金サービス用のWebページに対して、送金人が保有する第1銀行の第1口座の口座情報、受取人が保有する第2銀行の第2口座の口座情報、及び送金額等を入力する必要がある。送金人は、このような入力操作を送金処理毎に行う必要があるので、操作負担が大きい。
【0005】
本開示は、送金人の操作負担を増加させることなく、低コストで銀行口座間の送金を実現することが可能な情報処理方法等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る情報処理方法は、送金人が保有する第1金融機関の第1口座から、3つ以上の第2金融機関の第2口座への送金処理に関する送金情報を、送金指定日毎に1つのファイルで取得し、前記ファイルを取得した後、前記第1金融機関のサーバに対して、前記ファイル中の送金情報に係る送金総額を、前記第1金融機関の第1口座から、資金移動業者が保有する前記第1金融機関の第3口座へ送金する処理の実行指示を出力し、前記ファイル中の送金情報を、送金先の前記第2金融機関毎に分割し、前記第1金融機関の第1口座から前記第3口座への前記送金総額の送金処理が完了した後、前記送金先の第2金融機関毎に、それぞれの前記第2金融機関のサーバに対して、前記資金移動業者が保有する前記第2金融機関の第4口座から、分割された前記送金情報に係る前記第2金融機関の第2口座への送金処理の実行指示を出力する処理をコンピュータが実行する。
【発明の効果】
【0007】
本開示の一態様では、送金人の操作負担を増加させることなく、低コストで銀行口座間の送金を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】送金依頼ファイルの構成例を示す説明図である。
【
図3】サーバ及び送金人端末の構成例を示すブロック図である。
【
図4】サーバに記憶されるDBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
【
図5】送金処理の依頼処理手順の一例を示すフローチャートである。
【
図6】送金処理の依頼処理手順の一例を示すフローチャートである。
【
図10】送金人の銀行口座から資金移動業者の銀行口座への送金処理手順の一例を示すフローチャートである。
【
図11】資金移動業者の銀行口座から受取人の銀行口座への送金処理手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本開示の情報処理方法、プログラム、及び情報処理装置について、その実施形態を示す図面に基づいて詳述する。
【0010】
(実施形態1)
本実施形態では、金融機関(以下では銀行と称する)間で行われる送金処理(他行間送金及び同行間送金を含む)を、資金移動業者が保有する各銀行の口座を介して実現する送金システムについて説明する。
図1は送金システムの構成例を示す説明図である。本実施形態の送金システムは、資金移動業者が管理するサーバ10、各銀行が管理する銀行用サーバ50、送金人が使用する送金人端末20及び承認者端末30、受取人が使用する受取人端末40を含み、これらの各機器は、インターネット又は公衆通信回線網等のネットワークNを介して通信接続されている。
【0011】
サーバ10及び銀行用サーバ50は、種々の情報処理及び情報の送受信が可能な情報処理装置であり、例えばサーバコンピュータ、パーソナルコンピュータ等である。送金人端末20、承認者端末30及び受取人端末40は、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末等の汎用の情報処理装置である。送金人端末20は、資金移動業者が提供する送金サービスを利用して送金を行う送金人(送金担当者)が使用する端末であり、承認者端末30は、送金人が依頼した送金処理の実行を承認する承認者(承認担当者)が使用する端末である。送金人及び受取人は、個人であっても法人であってもよい。また、資金移動業者は複数存在してもよく、それぞれの資金移動業者が自社のサーバ10を管理するが、以下では説明の簡略化のため、資金移動業者は1つとする。
【0012】
本実施形態の送金システムでは、サーバ10は、送金人端末20から、送金処理の実行依頼を受け付け、受け付けた依頼内容に従って、各銀行の銀行用サーバ50に対して、同行間送金の実行を依頼する処理を行う。例えばA銀行の口座からB銀行の口座への送金依頼を取得した場合、サーバ10は、A銀行の銀行用サーバ50に対して、A銀行の送金人の口座からA銀行の資金移動業者の口座への送金依頼を行うと共に、B銀行の銀行用サーバ50に対して、B銀行の資金移動業者の口座からB銀行の受取人の口座への送金依頼を行う。これにより、サーバ10は、依頼された他行間での送金処理を実現する。本実施形態では、サーバ10は、送金処理に関する送金情報(送金依頼データ)が記載されたファイルを送金人端末20から受信することにより、送金処理の実行依頼を受け付ける。
【0013】
図2は送金依頼ファイルの構成例を示す説明図である。本実施形態の送金依頼ファイルは、例えばCSV(Comma Separated Values)ファイルであり、送金処理毎に、それぞれの送金処理に関する送金依頼データが1つのレコードに記載されている。
図2に示す例では、5つの送金依頼データとして、1,2,3,4,5のIDに対応付けて、送金先の銀行(送金人が利用する銀行)の銀行名、支店名、預金種別、口座番号、及び口座名義と、送金額(送金金額)とがそれぞれ1つのレコードに記載されている。本実施形態の送金依頼ファイルは、送金指定日毎に用意されており、
図2に示す送金依頼ファイルは、送金依頼データに加えて、送金指定日が記載されている。しかし、この構成に限定されず、例えば送金依頼ファイルには送金依頼データのみが記載され、送金指定日は、送金サービスサイト12Sを介して入力されてサーバ10へ送信されてもよい。送金依頼ファイルは、CSVファイルに限定されず、全国銀行データ通信システムで利用されている全銀フォーマット(全銀協規定フォーマット)のファイルであってもよい。また、サーバ10はウェブサーバとしての機能を有しており、送金サービスの利用を受け付けるための送金サービスサイト12S(
図3参照)をネットワークN経由で提供している。送金人は、自身の送金人端末20を用いてサーバ10にアクセスし、送金サービスサイト12Sを介して送金サービスの利用を依頼し、サーバ10は、送金サービスサイト12Sを介して送金処理の利用依頼を受け付ける。本実施形態における送金依頼ファイルは、1つの銀行を送金先とする1つ又は複数の送金依頼データを含む構成でもよく、複数の銀行を送金先とする複数の送金依頼データを含む構成でもよく、更には、異なる3つ以上の銀行を送金先とする3つ以上の送金依頼データを含む構成でもよい。
【0014】
図3はサーバ10及び送金人端末20の構成例を示すブロック図である。サーバ10は、制御部11、記憶部12、通信部13、入力部14、表示部15、読取部16等を有し、これらの各部はバスを介して接続されている。制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)、又はGPU(Graphics Processing Unit)等の1又は複数のプロセッサを用いて構成されている。制御部11は、記憶部12に記憶されたプログラム12Pを適宜実行することにより、サーバ10が行うべき情報処理及び制御処理を実行する。
【0015】
記憶部12は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等を含む。記憶部12は、制御部11が実行するプログラム12P(プログラム製品)及び各種のデータを記憶している。また記憶部12は、制御部11がプログラム12Pを実行する際に発生するデータ等を一時的に記憶する。また記憶部12は、ネットワークNを介して送金サービスの利用を受け付けるための送金サービスサイト12Sを記憶する。更に記憶部12は、自社口座DB12a及び会員DB12bを記憶している。記憶部12は、複数の記憶装置により構成されてもよく、記憶部12の一部は、サーバ10に接続された他の記憶装置であってもよく、サーバ10が通信可能な他の記憶装置であってもよい。
【0016】
通信部13は、有線通信又は無線通信に関する処理を行うための通信モジュールであり、ネットワークNを介して他の装置との間で情報の送受信を行う。入力部14は、ユーザによる操作入力を受け付け、操作内容に対応した制御信号を制御部11へ送出する。表示部15は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等であり、制御部11からの指示に従って各種の情報を表示する。入力部14及び表示部15は一体として構成されたタッチパネルであってもよい。
【0017】
読取部16は、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、コンパクトフラッシュ(登録商標)等の可搬型記憶媒体10aに記憶された情報を読み取る。記憶部12に記憶されるプログラム12P及び各種のデータは、制御部11が読取部16を介して可搬型記憶媒体10aから読み取って記憶部12に記憶してもよい。また、プログラム12P及び各種のデータは、サーバ10の製造段階において記憶部12に書き込まれてもよく、制御部11が通信部13を介して他の装置からダウンロードして記憶部12に記憶してもよい。
【0018】
本実施形態において、サーバ10は複数のコンピュータからなるマルチコンピュータであってもよく、1台の装置内にソフトウェアによって仮想的に構築された仮想マシンであってもよい。またサーバ10は、サーバコンピュータで構成する場合、サーバ10が設けられている施設内に設置されたローカルサーバであってもよく、ネットワークNを介して通信接続されたクラウドサーバであってもよい。以下では、サーバ10が1台のコンピュータであるものとして説明する。また、プログラム12Pは、単一のコンピュータ上で、又は1つのサイトにおいて配置されてもよく、もしくは、複数のサイトにわたって分散され、ネットワークNを介して相互に接続された複数のコンピュータ上で分散されて実行されてもよい。更に、サーバ10は、入力部14及び表示部15は必須ではなく、接続されたコンピュータを通じて操作を受け付ける構成でもよく、表示すべき情報を外部の表示装置へ出力する構成でもよい。
【0019】
送金人端末20は、制御部21、記憶部22、通信部23、入力部24、及び表示部25等を有し、これらの各部はバスを介して接続されている。送金人端末20の制御部21、記憶部22、通信部23、入力部24、表示部25のそれぞれは、サーバ10の制御部11、記憶部12、通信部13、入力部14、及び表示部15と同様の構成を有するので、構成についての詳細な説明は省略する。なお、送金人端末20の記憶部22は、制御部21が実行するプログラム22P(プログラム製品)のほかに、ネットワークN経由で公開されているウェブサイトを閲覧するためのウェブブラウザ22AP(以下ではブラウザ22APと称する)を記憶している。
【0020】
図4はサーバ10に記憶されるDB12a,12bのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
図4Aは自社口座DB12aを、
図4Bは会員DB12bをそれぞれ示す。自社口座DB12aは、資金移動業者が各銀行に保有する口座の情報を記憶するデータベースである。
図4Aに示す自社口座DB12aは、ID列、銀行名列、支店名列、預金種別列、口座番号列、口座名義列、残高列等を含み、各レコードに割り当てられたIDに対応付けて、資金移動業者が保有する口座に関する情報を記憶する。口座に関する情報は、銀行名、支店名、預金種別、口座番号、口座名義、残高を含む。残高列には、サーバ10が定期的に各銀行用サーバ50に対して残高照会を行う都度、その結果が記憶されてもよく、各口座に対する入出金処理の実行結果をサーバ10が各銀行用サーバ50から取得する都度、その結果の残高が記憶されてもよい。自社口座DB12aの記憶内容は
図4Aに示す例に限定されず、各口座の入出金履歴、各口座を管理する担当者の情報等が記憶されてもよい。
【0021】
会員DB12bは、資金移動業者がサーバ10を用いて提供する送金サービスを利用するために会員登録を行ったユーザ(送金処理を依頼する送金人、以下では送金人と称する)の情報を記憶するデータベースである。
図4Bに示す会員DB12bは、会員ID列、会員情報列、口座情報列、承認者情報列、送金指定日列、ファイル名列、振替状況列、送金依頼データ列等を含み、各送金人に固有に割り当てられた識別情報(会員ID)に対応付けて、送金人に関する情報、及び、送金人が依頼した送金処理に関する情報を記憶する。会員情報列は、送金人(個人及び法人)に関する各種の情報を記憶する。会員情報は、例えば送金人が送金サービスサイト12Sを利用する際のログイン処理に用いるパスワードを含む。口座情報列は、送金人が保有する口座(第1金融機関の第1口座)に関する情報を記憶する。なお、口座情報列に記憶される口座は、例えば、各銀行が提供している即時口座振替サービスの利用が設定されている口座であり、資金移動業者による口座振替(自動引き落とし)が可能な口座であることが好ましい。承認者情報列は、送金人(送金処理の担当者)が依頼した送金処理の承認を行う承認者の情報を記憶し、例えば承認者の連絡先(例えば電子メールアドレス)を記憶する。送金指定日列は、送金人が指定した送金処理の実行日の日付を記憶する。ファイル名列は、サーバ10が送金人端末20から受信した送金依頼ファイルのファイル名を記憶する。なお、送金依頼ファイルは、例えば記憶部12の所定領域に記憶され、ファイル名列には、当該送金依頼ファイルを読み出すための情報(例えばファイルの記憶場所を示すフォルダ名及びファイル名)が記憶される。振替状況列は、送金依頼ファイルで送金依頼された送金処理における送金総額(送金額の合計)を、送金人の口座から同じ銀行の資金移動業者の口座に入金する振替処理の実行状況を記憶する。例えば、振替処理が未実行の場合は「未処理」が記憶され、振替処理が実行済みの場合は「振替済」が記憶される。なお、振替処理の実行を失敗した場合に「失敗」が記憶されてもよい。送金依頼データ列は、送金先の受取人が保有する口座に関する情報と、送金額とを記憶する。会員DB12bの記憶内容は
図4Bに示す例に限定されず、各送金処理の実行状況(例えば実行待ち、実行済み等)等、送金処理に関する情報、送金処理の受付日時、受付担当者の情報等、送金処理の受付に関する情報が記憶されてもよい。
【0022】
銀行用サーバ50は、資金移動業者のサーバ10と同様の構成を有するので、構成についての詳細な説明は省略する。なお、銀行用サーバ50の記憶部は、当該銀行用サーバ50を管理している銀行に口座を有する顧客の情報が登録してある顧客DBを記憶している。また、銀行用サーバ50は、資金移動業者のサーバ10及び送金人端末20からの要求(依頼)に従って、当該銀行の口座間の資金移動(同行間送金)、各口座の残高照会等の各種処理を行うように構成されている。更に、銀行用サーバ50は、資金移動業者のサーバ10及び送金人端末20からの要求(依頼)に従って、全国銀行データ通信システムを利用した他行間送金に係る処理を行う構成を有していてもよい。
【0023】
承認者端末30及び受取人端末40は、送金人端末20と同様の構成を有するので、構成についての詳細な説明は省略する。なお、サーバ10は、送金人端末20から送金処理の実行依頼を受け付けた場合、依頼された送金処理の承認を承認者(承認者端末30)に対して依頼する。このとき、サーバ10は承認の依頼を電子メールで行う構成でもよく、この場合、サーバ10及び承認者端末30には、電子メールの送受信を行うためのメーラをインストールしておく。また、サーバ10は承認の依頼を所定のアプリケーションを介して行う構成でもよく、この場合、承認者端末30には、所定のアプリケーションをインストールしておく。
【0024】
以下に、本実施形態の送金システムにおいて、送金人が送金人端末20を用いて、サーバ10に対して送金処理の実行依頼を行う処理について説明する。
図5及び
図6は送金処理の依頼処理手順の一例を示すフローチャート、
図7~
図9は画面例を示す説明図である。
図5及び
図6では左側に送金人端末20が行う処理を、中央にサーバ10が行う処理を、右側に承認者端末30が行う処理をそれぞれ示す。
【0025】
本実施形態の送金システムを利用して送金処理を行いたいユーザ(送金人)は、送金人端末20を用いてサーバ10(送金サービスサイト12S)にアクセスし、送金サービスサイト12Sを介して送金処理の実行依頼を行う。送金人端末20の制御部21は、入力部24を介して送金人から送金サービスサイト12Sへのアクセス指示を受け付けた場合、ブラウザ22APを起動して送金サービスサイト12Sにアクセスする(S11)。なお、送金人端末20の記憶部22に、送金サービスサイト12Sにアクセスするためのアプリケーションプログラムが記憶されている場合、送金人は、当該アプリケーションプログラムを送金人端末20に起動させることによって送金サービスサイト12Sにアクセスする構成でもよい。
【0026】
サーバ10の制御部11は、送金人端末20からの要求に応じたウェブページ、ここでは送金サービスサイト12Sのトップ画面(トップページ)を送金人端末20へ送信し(S12)、送金人端末20の制御部21は、サーバ10が送信したトップ画面を受信して表示部25に表示する(S13)。
図7Aはトップ画面例を示しており、トップ画面は、サーバ10が提供する送金サービスで利用可能な機能(サービス)の選択を受け付ける画面である。
図7Aに示すトップ画面は、送金依頼データ作成ボタン、送金依頼データアップロードボタン、依頼中送金データボタン、送金不能明細ボタン、入出金明細ボタン、各種設定ボタンを有する。送金依頼データ作成ボタンは、送金サービスサイト12Sを介して送金依頼データを作成(入力)する処理の実行を指示するためのボタンであり、送金依頼データアップロードボタンは、送金依頼データが記載された送金依頼ファイルをサーバ10にアップロードする処理の実行を指示するためのボタンである。依頼中送金データボタンは、送金依頼済みであって実行待ち状態の送金処理の送金依頼データ(依頼中送金データ)の一覧表示の実行を指示するためのボタンであり、送金不能明細ボタンは、送金処理の実行に失敗した送金依頼データの一覧表示の実行を指示するためのボタンである。入出金明細ボタンは、資金移動業者による送金処理によって発生した送金人の銀行口座に対する入出金処理の明細情報(履歴情報)の一覧表示の実行を指示するためのボタンであり、各種設定ボタンは、サーバ10が提供する送金サービスに対して設定可能な情報の設定処理の実行を指示するためのボタンである。なお、トップ画面は、送金人が会員ID及びパスワードを用いてサーバ10(送金サービスサイト12S)に対してログイン処理を行った後に、サーバ10から送金人端末20に送信される構成でもよい。
【0027】
図5及び
図6に示すフローチャートでは、
図7Aに示すトップ画面において、送金依頼データアップロードボタン及び依頼中送金データボタンが操作された場合に各機器が行う処理について説明する。なお、送金依頼データ作成ボタンが操作された場合、送金指定日、及び、受取人の銀行口座に関する情報を入力する画面が、サーバ10から送金人端末20へ送信され、当該画面を介して入力された情報が、送金人端末20からサーバ10へ送信されて送金処理の実行依頼が行われる。また、送金不能明細ボタンが操作された場合、実行に失敗した送金処理(送金不能処理)の送金依頼データの一覧を表示する画面がサーバ10から送金人端末20へ送信され、送金人端末20に表示される。送金不能処理の送金依頼データの一覧画面は、各送金依頼データの内容(例えば、受取人の銀行口座に関する情報又は送金額)に対する修正を受け付け、修正後の送金依頼データに基づく送金処理の実行指示を受け付けるように構成されている。入出金明細ボタンが操作された場合、会員DB12bに登録してある送金人の銀行口座に対する入出金処理の明細情報(履歴情報)を一覧表示した画面がサーバ10から送金人端末20へ送信され、送金人端末20に表示される。各種設定ボタンが操作された場合、サーバ10が提供する送金サービスに対して設定変更可能な情報に対する設定変更を受け付ける設定画面がサーバ10から送金人端末20へ送信され、送金人端末20に表示される。
【0028】
送金人端末20の制御部21は、トップ画面において、送金依頼データアップロードボタン(
図5ではアップロードボタンと記載)が操作されたか否かを判断しており(S14)、操作されたと判断した場合(S14:YES)、送金依頼データが記載された送金依頼ファイルの選択を受け付ける(S15)。ここでは、制御部21は、例えば
図7Bに示すような送金依頼受付画面を表示部25に表示し、当該画面を介して送金依頼ファイルの選択を受け付ける。
図7Bに示す画面は、送金指定日を入力するための入力欄と、送金依頼ファイルの選択処理の実行を指示するためのファイル選択ボタンとを有する。送金指定日の入力欄は、任意の数値を入力できる構成でもよく、複数の選択肢の中から任意の1つを選択できるプルダウンメニューが設けられていてもよい。また、送金指定日の入力欄は、カレンダーを表示し、カレンダー内から任意の日付を選択できる構成でもよい。ファイル選択ボタンが操作された場合、制御部21は、記憶部22等に記憶してある送金依頼ファイルの選択画面をポップアップ表示し、選択画面を介して任意の送金依頼ファイルの選択を受け付ける。送金依頼ファイルは、例えば
図2に示すような情報が記載されているファイルを用いることができる。なお、
図2に示すように、送金依頼ファイルに送金指定日が含まれる場合、制御部21は、送金依頼受付画面を介して送金依頼ファイルの選択のみを受け付ける構成でもよい。
【0029】
制御部21は、送金依頼受付画面においてOKボタンが操作された場合、当該画面を介して入力された送金指定日及び送金依頼ファイルを含む送金依頼情報をサーバ10へ送信する(S16)。サーバ10の制御部11は、送金人端末20が送信した送金依頼情報を受信して記憶部12に記憶する。制御部11は、受信した送金依頼ファイル中の送金依頼データのそれぞれについて、適切な内容であるか否かを判定する(S17)。例えば制御部11は、送金依頼データに含まれる銀行名の銀行、及び支店名の支店が存在するか否か、当該銀行の支店に、送金依頼データに含まれる預金種別の口座番号が存在するか否か、送金依頼データに含まれる口座番号と口座名義との対応が適切であるか否か等を判定する。制御部11は、例えば全国銀行データ通信システムを利用して、送金先の銀行の銀行用サーバ50に、上述したような情報の問い合わせを行い、送金依頼データの適否を判定する。
【0030】
制御部11は、送金依頼ファイル中の全ての送金依頼データが適切であるか否かを判定し(S18)、少なくとも1つの送金依頼データが適切ではないと判定した場合(S18:NO)、適切ではないと判定した送金依頼データについて送金処理を行えないことを通知するエラー画面を生成して、送金人端末20へ送信する(S19)。送金人端末20の制御部21は、サーバ10が送信したエラー画面を受信して表示部25に表示する(S20)。エラー画面は、例えば、適切ではないと判定された送金依頼データ、及び、当該送金依頼データ中の不適切な箇所を表示する。送金人端末20にエラー画面が表示された場合、送金人は、送金依頼ファイルにおいて、不適切と判定された送金依頼データを修正した後、送金依頼ファイルのアップロードを再度行う。
【0031】
全ての送金依頼データが適切であると判定した場合(S18:YES)、制御部11は、実行依頼を受け付けた送金処理に対する承認を依頼するための承認依頼情報を承認者端末30へ送信する(S21)。ここでは、制御部11は、送金依頼ファイルを送信してきた送金人に対応付けて会員DB12bに登録してある承認者情報を読み出し、承認者情報に基づいて、承認者端末30に承認依頼情報を送信する。なお、制御部11は、例えば電子メール又は所定のアプリケーションを用いて承認依頼情報を承認者端末30へ送信する。承認者端末30の制御部は、サーバ10が送信した承認依頼情報を受信し、承認依頼情報に基づいて承認依頼画面を表示部に表示する(S22)。
図8Aは承認依頼画面例を示しており、承認依頼画面は、サーバ10が実行依頼を受け付けた送金処理について、送金指定日と各送金処理の内容とを表示する。承認依頼画面は、「承認する」ボタン及び「承認しない」ボタンを有しており、承認者端末30の制御部は、いずれかのボタンに対する操作を受け付けることにより、送金処理に対する承認又は否認(承認しない)を受け付け(S23)、受け付けた承認又は否認を示す承認情報をサーバ10へ送信する(S24)。なお、承認依頼画面は、
図8Aの構成に加えて、送金人の銀行口座(送金人が利用する銀行の口座)の情報を表示する構成でもよく、予めサーバ10(会員DB12b)に登録してある承認者のID及びパスワードの入力欄を有する構成でもよい。
【0032】
サーバ10の制御部11は、承認者端末30が送信した承認情報を受信し、受信した承認情報に基づいて、承認者によって承認されたか否かを判断する(S25)。制御部11は、承認されなかったと判断した場合(S25:NO)、実行依頼された送金処理が承認者によって承認されなかったことを通知するエラー画面を生成して、送金人端末20へ送信する(S26)。送金人端末20の制御部21は、サーバ10が送信したエラー画面を受信して表示部25に表示する(S27)。送金人端末20にエラー画面が表示された場合、送金人は、送金依頼ファイル中の送金依頼データを適切に修正した後、送金依頼ファイルのアップロードを再度行う。
【0033】
制御部11は、承認者によって承認されたと判断した場合(S25:YES)、承認された送金処理の送金依頼データを、例えば会員DB12bに記憶する(S28)。具体的には、制御部11は、送金人の会員IDに対応付けて、実行依頼された送金処理における送金指定日、送金依頼ファイルのファイル名、送金依頼ファイル中の送金依頼データを会員DB12bに記憶する。これにより、送金人から依頼されて承認者による承認が得られた送金処理の送金依頼データ(送金依頼ファイル)が会員DB12bに登録される。このとき、制御部11は、当該送金処理における振替状況として「未処理」を会員DB12bに記憶する。その後、制御部11は、実行依頼された送金処理の受付が完了したことを通知する画面を生成し、送金人端末20へ送信する(S29)。送金人端末20の制御部21は、サーバ10が送信した受付完了画面を受信して表示部25に表示する(S30)。
図8Bは受付完了画面例を示しており、受付完了画面は、サーバ10による受付が完了した送金処理について、送金指定日、件数、送金総額(送金額の合計)、手数料総額(手数料の合計)、振替金額(送金総額及び手数料総額の合計)、振替予定日等を表示する。
図8Bの例では、振替予定日は、送金指定日の前日としているが、これに限定されない。送金人端末20の制御部21は、受付完了画面を表示した後、処理を終了する。上述した処理により、サーバ10は、ネットワークNを介して送金依頼(送金依頼ファイル)を受け付けるので、送金人による送金依頼の受付時間の制限がなく、常時(24時間365日)受付可能となる。また、サーバ10は、電子メール等を用いて承認者端末30に対して承認依頼を送信するので、承認者は、受信した承認依頼に対して任意のタイミングで承認操作を行えばよく、承認者の負担も増大しない。
【0034】
ステップS14で送金依頼データアップロードボタンが操作されていないと判断した場合(S14:NO)、制御部21は、トップ画面において、依頼中送金データボタン(
図6では依頼中ボタンと記載)が操作されたか否かを判断する(S31)。依頼中送金データボタンが操作されていないと判断する場合(S31:NO)、制御部11は処理を終了する。依頼中送金データボタンが操作されたと判断した場合(S31:YES)、制御部21は、表示させる依頼中送金データ(送金指定日が経過しておらず実行待ち状態の送金処理の送金依頼データ)の送金指定日を受け付ける(S32)。例えば制御部21は、
図9Aに示すような送金指定日選択画面を表示部25に表示し、当該画面を介して送金指定日の選択を受け付ける。なお、制御部21は、送金人が依頼中の送金処理(実行待ち状態の送金処理)における送金指定日をサーバ10から取得することにより、送金指定日選択画面を表示できる。また、制御部21は、カレンダーを表示し、カレンダーを介して任意の日付を受け付ける構成でもよい。
【0035】
制御部21は、送金指定日選択画面において、送金指定日の選択を受け付け、「詳細画面へ」ボタンが操作された場合、選択された送金指定日の依頼中送金データ(送金依頼ファイル)をサーバ10に要求する(S33)。サーバ10の制御部11は、要求された依頼中送金データを一覧表示する画面を生成し(S34)、送金人端末20へ送信する(S35)。送金人端末20の制御部21は、サーバ10が送信した依頼中送金データの一覧画面を受信して表示部25に表示する(S36)。
図9Bは依頼中送金データの一覧画面例を示しており、ここでの画面は、選択された送金指定日に対して依頼中の送金依頼データを一覧表示する。
図9Bの例では、送金依頼データが表示されたそれぞれの送金処理に対応付けて、取消ボタン及び変更ボタンが設けられている。取消ボタンは、対応する送金処理のキャンセルを指示(取消指示)するためのボタンであり、変更ボタンは、対応する送金処理における送金額の変更を指示(変更指示)するためのボタンである。
【0036】
制御部21は、
図9Bに示す画面において、いずれかの変更ボタンが操作されたか否かを判断しており(S37)、いずれかの変更ボタンが操作されたと判断した場合(S37:YES)、操作された変更ボタンに対応する送金処理に対して、送金額の変更を受け付ける(S38)。例えば制御部21は、変更後の送金額の入力画面をポップアップ表示し、入力画面を介して任意の送金額の入力を受け付ける。制御部21は、変更後の送金額の入力を受け付けた後、操作された変更ボタンに対応する送金処理に対する送金額の変更をサーバ10に要求する(S39)。送金額の変更を要求された場合、サーバ10の制御部11及び承認者端末30の制御部は、ステップS21~S24と同様の処理を実行する(S40~S43)。即ち、サーバ10の制御部11は、送金額が変更された送金処理について、送金額の変更処理に対する承認を依頼する承認依頼情報を承認者端末30へ送信する(S40)。承認者端末30の制御部は、サーバ10から受信した承認依頼情報に基づいて承認依頼画面を表示し(S41)、送金額の変更に対する承認又は否認を受け付け(S42)、受け付けた承認又は否認を示す承認情報をサーバ10へ送信する(S43)。
【0037】
サーバ10の制御部11は、承認者によって承認されたか否かを判断し(S44)、承認されなかったと判断した場合(S44:NO)、ステップS26と同様の処理を行い(S45)、送金人端末20の制御部21は、ステップS27と同様の処理を行う(S46)。制御部11は、承認されたと判断した場合(S44:YES)、会員DB12bに記憶してある送金依頼データに対して、承認された送金処理の送金額を変更する(S47)。その後、サーバ10の制御部11及び送金人端末20の制御部21は、ステップS29~S30と同様の処理を行う(S48~S49)。
【0038】
ステップS37で変更ボタンが操作されていないと判断する場合(S37:NO)、制御部21は、いずれかの削除ボタンが操作されたか否かを判断し(S50)、いずれの削除ボタンも操作されていないと判断する場合(S50:NO)、処理を終了する。いずれかの削除ボタンが操作されたと判断した場合(S50:YES)、制御部21は、操作された削除ボタンに対応する送金処理に対する削除(キャンセル)をサーバ10に要求する(S51)。送金処理の削除を要求された場合、サーバ10の制御部11は、会員DB12bに記憶してある送金依頼データから、削除が要求された送金処理の送金依頼データを削除し(S52)、処理を終了する。
【0039】
次に、上述した処理によってサーバ10にアップロードされた送金依頼ファイルに基づいて、送金依頼ファイル中の送金依頼データにおける送金総額を、送金人の銀行口座から資金移動業者の銀行口座に送金(口座振替)する処理について説明する。
図10は送金人の銀行口座から資金移動業者の銀行口座への送金処理手順の一例を示すフローチャートである。
図10では左側に送金人が利用する銀行の銀行用サーバ50が行う処理を、中央にサーバ10が行う処理を、右側に送金人端末20が行う処理をそれぞれ示す。
【0040】
サーバ10は、依頼中の送金処理(実行待ち状態の送金処理)に対して、送金指定日の前日又は送金人が指定した振替指定日等に、当該送金処理の送金額を、送金人の銀行口座から同じ銀行の資金移動業者の口座に送金(口座振替)する処理を行うように構成されている。また、サーバ10は、口座振替の実行タイミングが到来した送金処理の有無の判定を、例えば1日に1回所定時刻等の所定タイミングで行っている。よって、制御部11は、所定タイミング(例えば所定時刻)が到来したか否かを判断し(S61)、到来していないと判断した場合(S61:NO)、到来するまで他の処理を行いつつ待機する。所定タイミングが到来したと判断した場合(S61:YES)、制御部11は、口座振替の実行タイミングが到来している送金依頼ファイル(口座振替すべき送金依頼ファイル)を記憶部12から読み出す(S62)。ここでは、制御部11は、会員DB12bに記憶してある各送金依頼ファイルの送金指定日を参照し、現在日時と送金指定日とに基づいて、それぞれの送金依頼ファイルについて、口座振替の実行タイミング(例えば送金指定日の前日)が到来しているか否かを判断する。なお、送金人が振替日を指定する場合、指定された振替日が会員DB12bに記憶されるので、制御部11は、会員DB12bに記憶された振替指定日を参照することにより、口座振替の実行タイミング(振替指定日)が到来しているか否かを判断できる。
【0041】
サーバ10の制御部11は、読み出した送金依頼ファイルのそれぞれについて、ステップS63以降の処理を実行する。制御部11は、読み出した送金依頼ファイルに含まれる送金依頼データにおける送金額の合計(送金総額)を算出する(S63)。そして、制御部11は、送信人が利用する銀行(第1金融機関、以下では送金人銀行と称する)の銀行用サーバ50に対して、算出した送金総額を、送金人の口座(第1金融機関の第1口座)から、同じ銀行の資金移動業者の口座(第1金融機関の第3口座)へ送金する処理の実行指示(送金依頼)を送信する(S64)。ここでの送金処理は、送金人銀行が提供している即時口座振替サービスであることが好ましいが、同じ銀行間での送金処理(同行間送金処理)であれば、他の振替処理であってもよい。即時口座振替サービスを利用する場合、送金人の口座から資金移動業者の口座への送金処理を即時に実行することが可能であり、送金処理(口座振替処理)の成否を即時に判断できる。
【0042】
送金人銀行の銀行用サーバ50の制御部は、サーバ10から送金処理の実行指示を受け付けた場合、実行指示された送金処理を実行する(S65)。例えば、送金人銀行の銀行用サーバ50の制御部は、即時口座振替サービスに係る処理を実行する。これにより、送金人銀行の送金人の口座から、送金依頼ファイルの送金総額が、送金人銀行の資金移動業者の口座に即時に送金される。送金人銀行の銀行用サーバ50の制御部は、送金処理の結果をサーバ10に送信する(S66)。ここでは、送金処理が成功した場合、送金処理の完了を示す情報がサーバ10に送信され、送金処理が失敗した場合、送金処理の失敗を示す情報がサーバ10に送信される。なお、銀行用サーバ50の制御部は、例えば引落結果通信電文をサーバ10に送信することにより、送金処理の成否を通知する。
【0043】
サーバ10の制御部11は、送金人銀行の銀行用サーバ50が送信した送金処理結果を受信し、受信した送金処理結果に基づいて、会員DB12bにおいて、ステップS62で読み出した送金依頼ファイルに対応する振替状況を更新する(S67)。制御部11は、送金処理の完了を示す情報を受信した場合、振替状況として「振替済」を記憶し、送金処理の失敗を示す情報を受信した場合、振替状況として「失敗」を記憶する。なお、送金処理の失敗を示す情報を受信した場合、制御部11は、記憶してある振替状況を「未処理」のままとしてもよい。制御部11は、送金人銀行の銀行用サーバ50に実行指示した送金処理が成功したか否かを判断しており(S68)、失敗したと判断した場合(S68:NO)、送金人銀行の送金人の口座からの口座振替を失敗したことを通知する振替エラー画面を送金人端末20へ送信する(S69)。送金人端末20の制御部21は、サーバ10が送信した振替エラー画面を受信して表示部25に表示する(S70)。送金人端末20に振替エラー画面が表示された場合、送金人は、自身の口座残高の確認、不足金額の入金等を行う。
【0044】
送金人銀行の銀行用サーバ50に実行指示した送金処理が成功したと判断した場合(S68:YES)、制御部11は、ステップS69をスキップして処理を終了する。なお、制御部11は、送金人銀行の送金人の口座からの口座振替を成功したことを通知する画面を送金人端末20へ送信してもよい。上述した処理により、サーバ10は、アップロードされた送金依頼ファイルのそれぞれについて、送金指定日の前日等の所定タイミングで、送金人が実行依頼を行った送金処理の送金総額を、送金人銀行の送金人の口座から資金移動業者の口座に移動させることができる。
【0045】
次に、上述した処理によって送金人の送金人銀行の口座から資金移動業者の送金人銀行の口座への振替処理が完了している送金処理について、送金依頼ファイル中の送金依頼データに基づいて、送金先の銀行(受取人が利用する銀行、以下では受取人銀行と称する)の資金移動業者の口座から受取人の口座に送金(同行間送金)する処理について説明する。
図11は資金移動業者の銀行口座から受取人の銀行口座への送金処理手順の一例を示すフローチャートである。
図11では左側に送金人端末20が行う処理を、中央にサーバ10が行う処理を、右側に受取人が利用する銀行の銀行用サーバ50が行う処理をそれぞれ示す。
【0046】
サーバ10は、例えば1日に1回所定時刻等のタイミングで、依頼中の送金処理(実行待ち状態の送金処理)に対して、送金指定日が到来(経過)したか否かを判断し、送金指定日が到来した送金処理について、受取人銀行と同じ銀行の資金移動業者の口座から受取人の口座に送金(同行間送金)する処理を行うように構成されている。よって、制御部11は、送金処理を行うタイミング(送金タイミング)が到来したか否かを判断し(S81)、到来していないと判断した場合(S81:NO)、到来するまで他の処理を行いつつ待機する。送金タイミングが到来したと判断した場合(S81:YES)、制御部11は、送金人の口座から資金移動業者の口座への振替処理が完了しており、送金指定日が到来している送金依頼ファイル(送金すべき送金依頼ファイル)を記憶部12から読み出す(S82)。ここでは、制御部11は、会員DB12bに記憶してある各送金依頼ファイルの送金指定日及び振替状況を参照し、送金指定日が到来しており、振替処理が完了している送金依頼ファイルを特定して読み出す。
【0047】
サーバ10の制御部11は、読み出した送金依頼ファイルのそれぞれについて、ステップS83以降の処理を実行する。制御部11は、読み出した送金依頼ファイルに含まれる送金依頼データを、受取人銀行(送金先銀行)毎に分割する(S83)。送金依頼ファイルが
図2に示す構成の場合、制御部11は、受取人銀行がA銀行である1つの送金依頼データと、受取人銀行がB銀行である1つの送金依頼データと、受取人銀行がC銀行である2つの送金依頼データと、受取人銀行がD銀行である1つの送金依頼データとの4つに分割する。なお、
図2の例では、1つの銀行に対して1つ又は2つの送金依頼データが含まれているが、1つの銀行に対して3つ以上の送金依頼データが含まれる構成でもよい。
【0048】
制御部11は、送金依頼ファイルから分割した受取人銀行毎の送金依頼データについて、ステップS84以降の処理を実行する。具体的には、制御部11は、分割した送金依頼データ毎に、受取人銀行(送金先銀行、第2金融機関)を特定し(S84)、それぞれの受取人銀行の銀行用サーバ50に対して、送金依頼データが示す送金額を、資金移動業者の口座(第2金融機関の第4口座)から、同じ銀行の受取人の口座(第2金融機関の第2口座)へ送金する処理の実行指示(送金依頼)を送信する(S85)。ここでの送金処理は、受取人銀行がそれぞれ提供している同行間送金サービスであることが好ましいが、同じ銀行間での送金処理であれば、他のサービスであってもよい。
【0049】
受取人銀行の銀行用サーバ50の制御部は、サーバ10から送金処理の実行指示を受け付けた場合、実行指示された送金処理を実行する(S86)。例えば、受取人銀行の銀行用サーバ50の制御部は、同行間送金サービスに係る処理を実行する。これにより、受取人銀行の資金移動業者の口座から、送金依頼データが示す送金額が、受取人銀行の受取人の口座に送金される。受取人銀行の銀行用サーバ50の制御部は、送金処理の結果をサーバ10に送信する(S87)。ここでは、送金処理が成功した場合、送金処理の完了を示す情報がサーバ10に送信され、送金処理が失敗した場合、送金処理の失敗を示す情報がサーバ10に送信される。なお、サーバ10は、受取人銀行の銀行用サーバ50に対して送金処理の実行を指示する際に、ここでの送金処理の送金人として、資金移動業者ではなく、資金移動業者に対して送金処理を依頼してきた送金人(元の送金人)を指定することができる。よって、受取人銀行の銀行用サーバ50は、資金移動業者の口座から受取人の口座への送金処理を、元の送金人から受取人への送金処理として扱うことができる。これにより、受取人は、例えば受取人銀行の残高照会サービス等を利用して自身の口座への入金確認等を行った場合に、元の送金人からの送金処理(入金処理)が行われたことを把握できる。
【0050】
サーバ10の制御部11は、受取人銀行の銀行用サーバ50が送信した送金処理結果を受信し、受信した送金処理結果に基づいて、ステップS83で送金依頼ファイルから分割したそれぞれの送金依頼データに基づく送金処理の実行状況(送金状況)を、例えば会員DB12bに記憶する(S88)。例えば会員DB12bに、それぞれの送金依頼データに対応する実行状況列を設けておき、制御部11は、送金処理の完了を示す情報を受信した場合、送金状況として「送金済」を記憶し、送金処理の失敗を示す情報を受信した場合、送金状況として「失敗」を記憶する。制御部11は、受取人銀行の銀行用サーバ50に実行指示した送金処理が成功したか否かを判断しており(S89)、失敗したと判断した場合(S89:NO)、受取人銀行の受取人の口座への送金を失敗したことを通知する送金エラー画面を送金人端末20へ送信する(S90)。送金人端末20の制御部21は、サーバ10が送信した送金エラー画面を受信して表示部25に表示する(S91)。送金人端末20に送金エラー画面が表示された場合、送金人は、受取人の銀行口座に関する情報の適否の確認等を行う。
【0051】
受取人銀行の銀行用サーバ50に実行指示した送金処理が成功したと判断した場合(S89:YES)、制御部11は、ステップS90をスキップして処理を終了する。なお、制御部11は、受取人銀行の受取人の口座への送金を成功したことを通知する画面を送金人端末20へ送信してもよい。上述した処理により、サーバ10は、送金依頼ファイルのアップロードによって実行依頼された送金依頼データのうちで、送金人の口座から資金移動業者の口座への口座振替が完了している送金依頼データに対して、送金指定日が到来したタイミングで、送金依頼データが示す送金額を、受取人銀行の資金移動業者の口座から受取人の口座に移動させることができる。
【0052】
本実施形態の送金システムでは、送金人の銀行口座から受取人の銀行口座への送金処理を、送金人銀行及び受取人銀行に口座を有する資金移動業者の口座を介して実現することができる。具体的には、送金額を送金人銀行の送金人の口座から資金移動業者の口座に送金すると共に、同じ送金額を受取人銀行の資金移動業者の口座から受取人の口座に送金することにより、送金人から受取人への送金処理が行われる。他行間送金を行う場合、全国銀行データ通信システムを利用するので、他行間送金を行う際に銀行に支払う手数料は、同行間送金を行う際に銀行に支払う手数料よりも高額に設定されている。本実施形態では、高額な手数料を必要とする他行間送金を、送金人が利用する銀行と受取人が利用する銀行とのそれぞれでの同行間送金によって実現することにより、銀行に支払う手数料(コスト)を低減することができ、その結果、送金人が支払う必要がある手数料(コスト)の低減が可能となる。また、本実施形態では、送金人は、複数の送金処理の依頼(実行指示)を1つの送金依頼ファイルで行うことができるので、送金人の送金依頼処理に係る負担を軽減できる。
【0053】
本実施形態では、送金人の口座から同じ銀行の資金移動業者の口座への送金処理を、受取人の口座への送金指定日とは異なる日(例えば前日又は振替指定日)に行う構成であるが、これに限定されない。例えば、送金指定日に、送金人の口座から送金人銀行の資金移動業者の口座への送金処理を行い、その後、受取人の口座に対して受取人銀行の資金移動業者の口座からの送金処理を行う構成でもよい。
【0054】
(実施形態2)
実施形態1の送金システムの変形例について説明する。なお、本実施形態の送金システムは、
図1及び
図3に示す実施形態1の送金システムと同様の装置を用いて実現できるので、構成についての詳細な説明は省略する。
【0055】
実施形態1の送金システムにおいて、サーバ10は、送金人の口座から同じ銀行の資金移動業者の口座への送金処理が完了した場合に、入金額の一部又は全部を、この銀行(送金人銀行)の資金移動業者の口座から、資金移動業者によって指定された銀行(指定金融機関、以下では指定銀行と称する)の資金移動業者の口座(指定口座)に移動(送金)するように構成されていてもよい。例えば
図10に示す処理において、ステップS68で送金人銀行の送金人の口座から資金移動業者の口座への送金処理が成功したと判断した場合に(S68:YES)、サーバ10の制御部11は、送金人銀行の銀行用サーバ50に対して、入金された金額の一部又は全部を、送金人銀行の資金移動業者の口座(第1金融機関の第3口座)から、資金移動業者の指定銀行の口座へ送金する処理の実行指示(送金依頼)を送信してもよい。これにより、資金移動業者の口座に送金人の口座から入金が行われた場合に、指定銀行の資金移動業者の口座に資金を移動させてプールしておくことができる。このような構成とした場合、各銀行の資金移動業者の口座の残高が増大となることを抑制できる。なお、サーバ10は、送金人銀行の資金移動業者の口座の残高が所定額以上であるか否かを判断し、所定額以上となった場合に、送金人銀行の銀行用サーバ50に対して、入金された金額の一部又は全部、あるいは、所定額を越えた金額を、送金人銀行の資金移動業者の口座から指定銀行の口座へ送金する処理の実行指示を送信してもよい。この場合、各銀行の資金移動業者の口座の残高が所定額以上とならないように制御することができる。
【0056】
実施形態1の送金システムにおいて、サーバ10は、各銀行の資金移動業者の口座の残高が所定額未満となったか否かを判定し、所定額未満となったと判定した場合に、指定銀行の資金移動業者の口座から、残高が所定額未満となった銀行の資金移動業者の口座に資金を移動(送金)するように構成されていてもよい。例えばサーバ10の制御部11は、定期的に、又は、各銀行の資金移動業者の口座に対する入出金処理が行われる都度、各銀行の資金移動業者の口座の残高が所定額未満となったか否かを判定する。そして、制御部11は、いずれかの口座の残高が所定額未満となったと判定した場合に、資金移動業者の指定銀行の銀行用サーバ50に対して、所定金額、又は、残高を所定額以上にするための金額を、資金移動業者の口座から、残高が所定額未満となった銀行の資金移動業者の口座へ送金する処理の実行指示(送金依頼)を送信してもよい。このような構成とした場合、各銀行の資金移動業者の口座の残高が所定額未満となることを回避できる。
【0057】
またサーバ10は、送金人の口座から資金移動業者の口座への送金処理が行われた場合に、この銀行の資金移動業者の口座から指定銀行の資金移動業者の口座に資金を移動し、各銀行の資金移動業者の口座の残高に応じて、指定銀行の資金移動業者の口座から、残高が少ない銀行の資金移動業者の口座に資金を移動させる構成とすることができる。このような構成によれば、送金人から送金された資金を指定銀行の資金移動業者の口座に一旦プールしておき、その後、各口座の残高に応じて各銀行の資金移動業者の口座に資金を配分することができる。なお、指定銀行は、例えば資金移動業者のメインバンク(主要取引銀行)とすることができる。
【0058】
上述した実施形態1の送金システムでは、サーバ10にアップロードされる送金依頼ファイルは、送金指定日が同じ送金処理に関する送金依頼データを含む構成であったが、この構成に限定されない。例えば、複数の送金指定日のそれぞれに対応付けて、それぞれの送金指定日に実行すべき送金処理に関する送金依頼データが送金依頼ファイルに記載されていてもよい。この場合、サーバ10の制御部11は、アップロードされた送金依頼ファイルに対して、送金指定日毎に送金依頼データを分割し、送金指定日毎に分割した送金依頼データを、実施形態1における送金依頼ファイルとして処理を行えばよい。例えば、
図5に示す処理においてステップS17の前又はステップS28の前に、サーバ10の制御部11が、送金人端末20から受信した送金依頼ファイル中の送金依頼データを、送金指定日毎に分割する処理を追加する。このような構成とした場合、送金人は、送金指定日毎に送金依頼ファイルを作成する必要がなく、送金指定日毎に送金依頼データを記載した送金依頼ファイルを作成すればよく、操作性が向上する。
【0059】
上述したような構成とした場合であっても、本実施形態の送金システムでは、実施形態1と同様の処理の実行が可能であり、同様の効果が得られる。また、本実施形態においても、上述した実施形態1で適宜説明した変形例の適用が可能である。
【0060】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0061】
上述した各実施形態に記載した事項は相互に組み合わせることが可能である。また、特許請求の範囲に記載した独立請求項及び従属請求項は、引用形式に関わらず全てのあらゆる組み合わせにおいて、相互に組み合わせることが可能である。さらに、特許請求の範囲には他の2以上のクレームを引用するクレームを記載する形式(マルチクレーム形式)を用いているが、これに限るものではない。マルチクレームを少なくとも一つ引用するマルチクレーム(マルチマルチクレーム)を記載する形式を用いて記載しても良い。
【符号の説明】
【0062】
10 サーバ
11 制御部
12 記憶部
13 通信部
14 入力部
15 表示部
20 送金人端末
21 制御部
22 記憶部
23 通信部
30 承認者端末
40 受取人端末
50 銀行用サーバ