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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-05-21
(45)【発行日】2025-05-29
(54)【発明の名称】情報処理装置、方法、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20250522BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2025011923
(22)【出願日】2025-01-28
【審査請求日】2025-04-03
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 掲載日 2024年1月28日 ホームページのアドレス https://www.onecareer.jp/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 掲載日 2024年1月28日 ホームページのアドレス https://apps.apple.com/jp/app/%E3%83%AF%E3%83%B3%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%AA%E3%82%A2-es-%E9%9D%A2%E6%8E%A5%E5%AF%BE%E7%AD%96-%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%B3%E6%83%85%E5%A0%B1-%E6%96%B0%E5%8D%92%E5%B0%B1%E6%B4%BB%E3%82%A2%E3%83%97%E3%83%AA/id971530839
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 掲載日 2024年1月28日 ホームページのアドレス https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.onecareer.androidapp&hl=ja
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516100643
【氏名又は名称】株式会社ワンキャリア
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 剛史
【審査官】日比野 可奈子
(56)【参考文献】
【文献】特開2024-167036(JP,A)
【文献】特許第7566196(JP,B1)
【文献】渥美 友里,ChatGPTが武器に 生成AIの活用人材探せ,日経コンピュータ,日本,日経BP,2023年05月11日,no.1094,p.30-33
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1または複数のコンピュータプロセッサを備えるコンピュータを動作させるプログラムであって、
記憶部において、学生ごとに、就職活動に用いる就職活動データであって、学生時代の活動内容を示す活動実績のデータを含む前記就職活動データを記憶するように構成されており、
前記プログラムは、前記1または複数のコンピュータプロセッサに、
学生である第1のユーザから、学生時代に力を入れたことを示す活動実績の入力を受け付けるステップと、
前記記憶部に記憶される各学生の前記就職活動データから、特定の条件を満たす作成済みの前記活動実績のデータである特定の活動実績のデータを抽出するステップと、
抽出した前記特定の活動実績のデータと、前記第1のユーザから入力を受け付けた活動実績の情報とを含むプロンプトであって、前記第1のユーザの就職活動に用いる前記活動実績の文章を作成させる指示を含むプロンプトを生成するステップと、
前記生成するステップにおいて生成した前記プロンプトを言語処理を行う情報処理システムに与えることにより、前記言語処理を行う情報処理システムから、前記活動実績の文章の作成結果を取得するステップと、
作成された前記活動実績の文章を、前記第1のユーザに提示するステップと、を実行させる、プログラム。
【請求項2】
前記記憶部において、前記活動実績の情報として、活動の種類を分類した分類タグ、または、活動の内容の属性である属性タグの少なくともいずれかと、学生が入力した前記活動内容を示すフリーテキストの情報とを関連付けて記憶しており、
前記受け付けるステップにおいて、前記分類タグまたは前記属性タグの少なくともいずれかの指定と、前記活動実績についてフリーテキストでの入力とを前記第1のユーザから受け付けており、
前記抽出するステップにおいて、前記特定の条件を満たす前記特定の活動実績のデータを抽出することとして、前記第1のユーザの指定にかかる前記分類タグまたは前記属性タグの少なくともいずれかが関連付けられる前記活動実績のデータを抽出する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記記憶部において、各学生の前記就職活動データにおいて、各学生の就職活動の選考結果の情報を管理しており、
前記抽出するステップにおいて、前記特定の活動実績のデータを抽出することとして、合格または最終面接のステータスを有する前記活動実績のデータを優先的に抽出する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項4】
前記記憶部において、学生の前記就職活動データとして、当該学生のエントリーシートの情報、志望企業の情報、志望業界の情報、志望業種の情報の少なくともいずれかの情報を記憶するように構成されており、
前記受け付けるステップにおいて、前記第1のユーザから、就職活動に用いるエントリーシートの情報、志望企業の情報、志望業界の情報、志望業種の情報の少なくともいずれかの情報を受け付けており、
前記抽出するステップにおいて、前記第1のユーザのエントリーシート、志望企業、志望業界、志望業種の少なくともいずれかが類似する他の学生の前記活動実績のデータを抽出する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項5】
前記抽出するステップにおいて、前記活動実績の入力を受け付ける学生ごとに、前記記憶部の前記特定の活動実績のデータを抽出する際の重みづけの条件を異なるものとして前記抽出をする、請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記記憶部において、学生向けに就職活動に関連して提供されるプログラムへの前記学生の参加履歴の情報を記憶するように構成されており、
前記抽出するステップにおいて、前記特定の活動実績のデータを抽出することとして、前記プログラムへの参加履歴が類似する他の学生の前記活動実績のデータを優先的に抽出する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項7】
1または複数のコンピュータプロセッサを備えるコンピュータを動作させる方法であって、
記憶部において、学生ごとに、就職活動に用いる就職活動データであって、学生時代の活動内容を示す活動実績のデータを含む前記就職活動データを記憶するように構成されており、
前記方法は、前記1または複数のコンピュータプロセッサが、
学生である第1のユーザから、学生時代に力を入れたことを示す活動実績の入力を受け付けるステップと、
前記記憶部に記憶される各学生の前記就職活動データから、特定の条件を満たす作成済みの前記活動実績のデータである特定の活動実績のデータを抽出するステップと、
抽出した前記特定の活動実績のデータと、前記第1のユーザから入力を受け付けた活動実績の情報とを含むプロンプトであって、前記第1のユーザの就職活動に用いる前記活動実績の文章を作成させる指示を含むプロンプトを生成するステップと、
前記生成するステップにおいて生成した前記プロンプトを言語処理を行う情報処理システムに与えることにより、前記言語処理を行う情報処理システムから、前記活動実績の文章の作成結果を取得するステップと、
作成された前記活動実績の文章を、前記第1のユーザに提示するステップと、を実行する、方法。
【請求項8】
情報処理装置であって、
記憶部において、学生ごとに、就職活動に用いる就職活動データであって、学生時代の活動内容を示す活動実績のデータを含む前記就職活動データを記憶するように構成されており、
前記情報処理装置の制御部が、
学生である第1のユーザから、学生時代に力を入れたことを示す活動実績の入力を受け付けるステップと、
前記記憶部に記憶される各学生の前記就職活動データから、特定の条件を満たす作成済みの前記活動実績のデータである特定の活動実績のデータを抽出するステップと、
抽出した前記特定の活動実績のデータと、前記第1のユーザから入力を受け付けた活動実績の情報とを含むプロンプトであって、前記第1のユーザの就職活動に用いる前記活動実績の文章を作成させる指示を含むプロンプトを生成するステップと、
前記生成するステップにおいて生成した前記プロンプトを言語処理を行う情報処理システムに与えることにより、前記言語処理を行う情報処理システムから、前記活動実績の文章の作成結果を取得するステップと、
作成された前記活動実績の文章を、前記第1のユーザに提示するステップと、を実行する、情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
企業側の採用活動として、新卒の採用、すなわち学生による就職活動が行われている。これら就職活動を支援するためのシステムが提供されている。
【0003】
特許文献1には、背景技術として、「就職活動において提供される情報が就職サイトで発信される企業の表面的な情報と、同じく就職サイトから寄せられる学生の画一的な応募情報がほとんどであり、本当に有益な情報にまで到達しにくいという状況に起因しているものと考えられる。このため、企業側も学生側も、情報収集と分析に時間を費やし、就職活動の長期間化、採用までの労力及びコストの増加の問題を引き起こしている。」ことを指摘し、課題として、「従来から行われていたOB訪問を行うことで、学生、企業、学校の負担軽減を図りながら、学生がより質の高い就職活動を行い、その結果、より人物本位の採用につなげることを目的とする、就職支援システムを提供すること」とする技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2016-099854号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
就職活動においては、エントリーシートの記入項目として、学生時代に力を入れたこと(いわゆる「ガクチカ」)を記入することが行われている。例えば就職活動における企業との面接において、学生自身の経験に基づいて作成されたガクチカについて、頻繁に質問がされており、学生、企業ともに重要視されているものといえる。企業側から見て、選考の参考とするだけの「ガクチカ」の内容であることが望ましいが、学生にとって「ガクチカ」を作成することは容易ではない。そのため就職活動においては、「ガクチカ」の内容がどのような学生においても一定以上のものとなり、企業側の選考の参考とする可能性を高めることで、学生と企業とのマッチングがよりいっそう促されると考えられる。
【0006】
本開示の目的は、就職活動において学生が学生時代に力を入れたこととして記入する活動実績の情報(いわゆる「ガクチカ」)の作成をよりいっそう容易にし、企業側の選考の参考となる可能性をよりいっそう高めることにより、学生と企業とのマッチングをよりいっそう促すことである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態によると、1または複数のコンピュータプロセッサを備えるコンピュータを動作させるプログラムが提供される。記憶部において、学生ごとに、就職活動に用いる就職活動データであって、学生時代の活動内容を示す活動実績のデータを含む就職活動データを記憶するように構成されている。プログラムは、1または複数のコンピュータプロセッサに、学生である第1のユーザから、学生時代に力を入れたことを示す活動実績の入力を受け付けるステップと、記憶部に記憶される各学生の就職活動データから、特定の条件を満たす作成済みの活動実績のデータである特定の活動実績のデータを抽出するステップと、抽出した特定の活動実績のデータと、第1のユーザから入力を受け付けた活動実績の情報とを含むプロンプトであって、第1のユーザの就職活動に用いる活動実績の文章を作成させる指示を含むプロンプトを生成するステップと、生成するステップにおいて生成したプロンプトを、言語処理を行う情報処理システムに与えることにより、言語処理を行う情報処理システムから、活動実績の文章の作成結果を取得するステップと、作成された活動実績の文章を、第1のユーザに提示するステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、就職活動において学生が学生時代に力を入れたこととして記入する活動実績の情報(いわゆる「ガクチカ」)の作成をよりいっそう容易にし、企業側の選考の参考となる可能性をよりいっそう高めることにより、学生と企業とのマッチングをよりいっそう促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、システム1の構成を示す図である。
図2図2は、サーバ20の構成を示す図である。
図3図3は、端末10の構成を示す図である。
図4図4は、学生ユーザデータベース211のデータ構造を示す図である。
図5図5は、活動実績作成履歴データベース212のデータ構造を示す図である。
図6図6は、新卒エントリー管理データベース213のデータ構造を示す図である。
図7図7は、就活生向けプログラムデータベース214のデータ構造を示す図である。
図8図8は、プログラム利用履歴データベース215のデータ構造を示す図である。
図9図9は、活動実績生成履歴データベース216のデータ構造を示す図である。
図10図10は、学生のユーザが活動実績を入力することに応じて、LLMにより、活動実績の文章を生成する処理の流れを示す図である。
図11図11は、学生のユーザが活動実績の文章を生成する操作を受け付ける操作画面の画面例である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。実施形態を説明する全図において、共通の構成要素には同一の符号を付し、繰り返しの説明を省略する。なお、以下の実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態に示される構成要素のすべてが、本開示の必須の構成要素であるとは限らない。また、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。
【0011】
また、以下の説明において、「プロセッサ」は、1以上のプロセッサである。少なくとも1つのプロセッサは、典型的には、CPU(Central Processing Unit)のようなマイクロプロセッサであるが、GPU(Graphics Processing Unit)のような他種のプロセッサでもよい。少なくとも1つのプロセッサは、シングルコアでもよいしマルチコアでもよい。
【0012】
また、少なくとも1つのプロセッサは、処理の一部又は全部を行うハードウェア回路(例えばFPGA(Field-Programmable Gate Array)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit))といった広義のプロセッサでもよい。
【0013】
また、以下の説明において、「xxxテーブル」といった表現により、入力に対して出力が得られる情報を説明することがあるが、この情報は、どのような構造のデータでもよいし、入力に対する出力を発生するニューラルネットワークのような学習モデルでもよい。従って、「xxxテーブル」を「xxx情報」と言うことができる。
【0014】
また、以下の説明において、各テーブルの構成は一例であり、1つのテーブルは、2以上のテーブルに分割されてもよいし、2以上のテーブルの全部又は一部が1つのテーブルであってもよい。
【0015】
また、以下の説明において、「プログラム」を主語として処理を説明する場合があるが、プログラムは、プロセッサによって実行されることで、定められた処理を、適宜に記憶部及び/又はインタフェース部などを用いながら行うため、処理の主語が、プロセッサ(或いは、そのプロセッサを有するコントローラのようなデバイス)とされてもよい。
【0016】
プログラムは、計算機のような装置にインストールされてもよいし、例えば、プログラム配布サーバ又は計算機が読み取り可能な(例えば非一時的な)記録媒体にあってもよい。また、以下の説明において、2以上のプログラムが1つのプログラムとして実現されてもよいし、1つのプログラムが2以上のプログラムとして実現されてもよい。
【0017】
また、以下の説明において、種々の対象の識別情報として、識別番号が使用されるが、識別番号以外の種類の識別情報(例えば、英字や符号を含んだ識別子)が採用されてもよい。
【0018】
また、以下の説明において、同種の要素を区別しないで説明する場合には、参照符号(又は、参照符号のうちの共通符号)を使用し、同種の要素を区別して説明する場合は、要素の識別番号(又は参照符号)を使用することがある。
【0019】
また、以下の説明において、制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。全ての構成が相互に接続されていてもよい。
【0020】
<実施の形態の概略>
就職活動において、企業側から見て、選考に際して参考とする、学生による「学生時代に力を入れたこと」(ガクチカ)の内容が十分なものであると、企業側による選考の業務がよりいっそう円滑に進むと期待される。
【0021】
学生のユーザとしては、一定以上の内容となるガクチカを容易に得られ、またガクチカを得るまでのレスポンスも良いものとすることで、ガクチカを生成するシステムを利用して、就職活動をよりいっそう円滑に進めることができると期待される。
【0022】
以下の実施の形態では、過去の就職活動において蓄積されている学生のエントリーシートのデータ、ガクチカのデータをもとに、ガクチカを作成しようとする学生に対して、データベースからこれらのデータを抽出する範囲を設定し、抽出したデータをもとにガクチカを生成するシステムについて説明する。データベースに蓄積される過去の就職活動のデータから、抽出する範囲を設定することで、生成されるガクチカが当該学生の就職活動にとって適したものとなる可能性を高めつつ、ガクチカが生成されるまでのレスポンスも(データベースの全体を検索することと比べて)向上させることができる。
【0023】
また、学生のユーザが、大規模言語モデルによりガクチカを作成させることを想定した場合、学生の就職活動に適したガクチカを生成させるためのプロンプトを作成することが容易ではなかった。そこで、以下の実施の形態では、学生の就職活動に適したガクチカを生成させるためのプロンプトを作成することを容易にする技術について説明する。例えば、「記憶部において、学生ごとに、就職活動に用いる就職活動データであって、学生時代の活動内容を示す活動実績のデータを含む就職活動データを記憶するように構成されている。学生である第1のユーザから、学生時代に力を入れたことを示す活動実績の入力を受け付け、各学生の就職活動データから、特定の条件を満たす作成済みの活動実績のデータである特定の活動実績のデータを抽出し、抽出した特定の活動実績のデータと、第1のユーザから入力を受け付けた活動実績の情報とを含むプロンプトであって、第1のユーザの就職活動に用いる活動実績の文章を作成させる指示を含むプロンプトを生成する」ことについて説明する。このように、ガクチカを作成しようとするユーザが入力した入力内容のみならず、過去に作成されたガクチカ(既に就職活動を終えた、過去の年度の学生が作成したガクチカなど)を抽出して、大規模言語モデルによりガクチカを生成させるプロンプトを作成する技術について説明する。
【0024】
以下、実施の形態について説明する。
【0025】
<第1の実施の形態>
<1.1 システム全体の構成図>
図1は、システム1の構成を示す図である。
【0026】
図1に示すシステム1は、サーバ20と、ユーザの端末10(学生のユーザ)、端末10B(企業のユーザ)と、人工知能(大規模言語モデル)サービスのサーバ95と、を含む。これら各装置は、ネットワーク80を介して通信接続する。
【0027】
図示する例では、サーバ20が提供するサービスのユーザが利用する端末としては端末10、端末10B等を示しているが、各ユーザがそれぞれ端末を操作している。
【0028】
端末10は、ユーザが操作する装置である。
【0029】
大規模言語モデルサービスのサーバ95は、人工知能(AI)を含む学習処理により構築された言語モデルを用いて言語処理タスクを実行するサーバである。LLM(Large Language Model)は、大規模なデータ(テキストデータ等)、例えば、インターネット上にあるWebコンテンツを事前に大量に学習したもの、または、所定のデータベースに蓄積されたデータを事前に大量に学習したものであり、タスクを与えることで様々な言語処理タスクを実行することができるものである。
【0030】
人工知能サービスのサーバ95(以下、「大規模言語モデルサービスのサーバ95」と記載することもある)は、テキスト、画像、音声等によるプロンプトの入力を受け付けて、プロンプトに対する回答を生成して応答する。LLMの例としては、OpenAI社が開発したGPT-3、GPT-4、GPT-4o、Google社が開発したBERT等が挙げられる。
【0031】
本実施形態において、各装置(端末装置、サーバ等)を情報処理装置として把握することもできる。すなわち、各装置の集合体を1つの「情報処理装置」として把握することができ、システム1を複数の装置の集合体として形成してもよい。1つ又は複数のハードウェアに対して本実施形態に係るシステム1を実現することに要する複数の機能の配分の仕方は、各ハードウェアの処理能力及び/又はシステム1に求められる仕様等に鑑みて適宜決定することができる。
【0032】
端末10は、例えば、以下のようにして実現される。
・ スマートフォン、タブレット等のハンドヘルド型の携帯端末
・ 据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPC
・ ユーザに装着されるウェアラブル端末(腕時計型、眼鏡型など)
端末10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、ストレージ16と、プロセッサ19とを備える。
【0033】
通信IF12は、端末10が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。
【0034】
入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための装置(例えば、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス、キーボード等)である。
【0035】
出力装置14は、ユーザに対して情報を提示するための装置(ディスプレイ、スピーカ等)である。
【0036】
メモリ15は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0037】
ストレージ16は、データを保存するためのものであり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。
【0038】
プロセッサ19は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0039】
サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。
【0040】
通信IF22は、サーバ20が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。
【0041】
入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、及び、ユーザに対し、情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。
【0042】
メモリ25は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0043】
ストレージ26は、データを保存するためのものであり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。
【0044】
プロセッサ29は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0045】
<1.2 サーバ20の機能的な構成>
図2は、サーバ20の構成を示す図である。図2に示すように、サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
【0046】
通信部201は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0047】
記憶部202は、学生ユーザデータベース211、活動実績作成履歴データベース212、新卒エントリー管理データベース213、就活生向けプログラムデータベース214、プログラム利用履歴データベース215、活動実績生成履歴データベース216等の各種データベースを記憶する。
【0048】
学生ユーザデータベース211は、各学生の所属等の情報を管理するデータベースである。詳細は後述する。
【0049】
活動実績作成履歴データベース212は、各学生が就職活動に際して作成した、学生時代に力を入れたことを示す活動実績(ガクチカ)の情報を管理するデータベースである。就職活動は年次で行われており、各学年の学生が作成した活動実績の情報を管理している。詳細は後述する。
【0050】
新卒エントリー管理データベース213は、各学生が就職活動に際して企業にエントリーした履歴を管理するデータベースである。エントリーシート、活動実績、選考状態等を管理している。詳細は後述する。
【0051】
就活生向けプログラムデータベース214は、学生向けに、就職活動を行う前の年次向けのものも含めて(例えば、大学入学した1年目など)、学生向けに提供される各種プログラムを管理するデータベースである。詳細は後述する。
【0052】
プログラム利用履歴データベース215は、学生向けに提供されるプログラムについて各学生が利用した実績を管理するデータベースである。詳細は後述する。
【0053】
活動実績生成履歴データベース216は、各学生が、大規模言語モデルサービスのサーバ95により、活動実績の情報を生成させた履歴を管理するデータベースである。詳細は後述する。
【0054】
制御部203は、プロセッサ29が記憶部202に記憶されるプログラムを読み込み、プログラムに含まれる命令を実行することにより実現される。制御部203は、プログラムに従って動作することにより、受信制御モジュール2041、送信制御モジュール2042、ユーザ管理モジュール2043、プログラム管理モジュール2044、エントリー管理モジュール2045、活動実績作成モジュール2046として示す機能を発揮する。
【0055】
受信制御モジュール2041は、サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
【0056】
送信制御モジュール2042は、サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
【0057】
ユーザ管理モジュール2043は、システム1を利用する各ユーザの情報を管理するためのモジュールである。具体的には、ユーザ管理モジュール2043は、各ユーザの情報の登録等を受け付けて、学生ユーザデータベース211等を更新する。
【0058】
プログラム管理モジュール2044は、企業等が学生向けに提供するプログラムの登録を受け付けて就活生向けプログラムデータベース214を更新し、各学生によるプログラムの利用を管理してプログラム利用履歴データベース215を更新する処理等を行うプログラムモジュールである。
【0059】
エントリー管理モジュール2045は、就職活動を行う学生による企業へのエントリーを管理して新卒エントリー管理データベース213等を更新する処理を行うプログラムモジュールである。
【0060】
活動実績作成モジュール2046は、学生の活動実績の情報(ガクチカ)を作成する処理を行って、活動実績生成履歴データベース216、活動実績作成履歴データベース212等を更新する処理を行うプログラムモジュールである。
【0061】
<1.3 端末10の構成>
図3は、端末10の構成を示す図である。
【0062】
図3に示すように、端末10は、複数のアンテナ(アンテナ111、アンテナ112)と、各アンテナに対応する通信部(第1通信部120、第2通信部121)と、入力装置130(タッチ・センシティブ・デバイス131を含む)と、ディスプレイ132と、音声処理部140と、マイク141と、スピーカ142と、位置情報センサ150と、カメラ160と、モーションセンサ170と、記憶部180と、制御部190と、を含む。端末10は、図3では特に図示していない機能及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリ、バッテリから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路など)も有している。図3に示すように、端末10に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
【0063】
アンテナ111は、端末10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ111は、空間から電波を受信して受信信号を第1通信部120へ与える。
【0064】
アンテナ112は、端末10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ112は、空間から電波を受信して受信信号を第2通信部121へ与える。
【0065】
第1通信部120は、端末10が他の無線機器と通信するため、アンテナ111を介して信号を送受信するための変復調処理などを行う。第2通信部121は、端末10が他の無線機器と通信するため、アンテナ112を介して信号を送受信するための変復調処理などを行う。第1通信部120と第2通信部121とは、チューナー、RSSI(Received Signal Strength Indicator)算出回路、CRC(Cyclic Redundancy Check)算出回路、高周波回路などを含む通信モジュールである。第1通信部120と第2通信部121とは、端末10が送受信する無線信号の変復調、周波数変換等を行い、受信信号を制御部190へ与える。
【0066】
入力装置130は、ユーザの入力操作を受け付けるための機構を有する。具体的には、入力装置130は、タッチスクリーンとして構成され、タッチ・センシティブ・デバイス131を含む。タッチ・センシティブ・デバイス131は、端末10のユーザの入力操作を受け付ける。タッチ・センシティブ・デバイス131は、例えば静電容量方式のタッチパネルを用いることによって、タッチパネルに対するユーザの接触位置を検出する。タッチ・センシティブ・デバイス131は、タッチパネルにより検出したユーザの接触位置を示す信号を入力操作として制御部190へ出力する。
【0067】
ディスプレイ132は、制御部190の制御に応じて、画像、動画、テキストなどのデータを表示する。ディスプレイ132は、例えばLCD、有機ELディスプレイ等によって実現される。
【0068】
音声処理部140は、音声信号の変復調を行う。音声処理部140は、マイク141から与えられる信号を変調して、変調後の信号を制御部190へ与える。また、音声処理部140は、音声信号をスピーカ142へ与える。音声処理部140は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク141は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部140へ与える。スピーカ142は、音声処理部140から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を端末10の外部へ出力する。
【0069】
位置情報センサ150は、端末10の位置を検出するセンサであり、例えばGPS(Global Positioning System)モジュールである。GPSモジュールは、衛星測位システムで用いられる受信装置である。衛星測位システムでは、少なくとも3個または4個の衛星からの信号を受信し、受信した信号に基づいて、GPSモジュールが搭載される端末10の現在位置を検出する。
【0070】
カメラ160は、受光素子により光を受光して、撮影画像として出力するためのデバイスである。カメラ160は、例えば、カメラ160から撮影対象までの距離を検出できる深度カメラである。
【0071】
モーションセンサ170は、加速度センサ、角速度センサ等を含み、端末10の動きを検出する。
【0072】
記憶部180は、例えばフラッシュメモリ等により構成され、端末10が使用するデータおよびプログラムを記憶する。記憶部180が記憶する各種情報については後述する。
【0073】
制御部190は、記憶部180に記憶されるプログラムを読み込んで、プログラムに含まれる命令を実行することにより、端末10の動作を制御する。制御部190は、例えばアプリケーションプロセッサである。制御部190は、プログラムに従って動作することにより、操作受付部191と、送受信部192と、データ処理部193と、報知制御部194と、記憶制御部195としての機能を発揮する。
【0074】
操作受付部191は、タッチ・センシティブ・デバイス131等の入力装置に対するユーザの入力操作を受け付ける処理を行う。操作受付部191は、タッチ・センシティブ・デバイス131に対してユーザが指などを接触させた座標の情報に基づき、ユーザの操作がフリック操作であるか、タップ操作であるか、ドラッグ(スワイプ)操作であるか等の操作の種別を判定する。
【0075】
送受信部192は、端末10が、サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。
【0076】
データ処理部193は、端末10が入力を受け付けたデータに対し、プログラムに従って演算を行い、演算結果をメモリ等に出力する処理を行う。
【0077】
報知制御部194は、表示画像をディスプレイ132に表示させる処理、音声をスピーカ142に出力させる処理、振動を発生させる処理を行う。
【0078】
記憶制御部195は、記憶部180に対するデータの記憶を制御する。
【0079】
記憶部180が記憶する各種情報について説明する。ある局面において、記憶部180は、ユーザ情報181等の各情報を記憶する。
【0080】
ユーザ情報181は、サーバ20のサービスを利用するユーザの情報である。ユーザ情報181は、例えば、ユーザの学生番号、氏名等の情報を含む。
【0081】
<2 データ構造>
図4は、学生ユーザデータベース211のデータ構造を示す図である。学生ユーザデータベース211は、項目「学生ID」と、項目「学生名」と、項目「学年」と、項目「学部・学科」と、項目「志望企業ID」と、項目「志望企業名」と、項目「志望度合い」と、項目「志望業界ID」と、項目「志望業界名」と、項目「志望職種ID」と、項目「志望職種名」と、を含む。
【0082】
項目「学生ID」は、学生を一意に識別するためのIDである。
【0083】
項目「学生名」は、学生の氏名を示す情報である。
【0084】
項目「学年」は、学生の学年の情報である。
【0085】
項目「学部・学科」は、学生が所属する学部と学科の情報である。
【0086】
項目「志望企業ID」は、志望企業を一意に識別するIDである。
【0087】
項目「志望企業名」は、志望する企業の名称を示す情報である。
【0088】
項目「志望度合い」は、志望する企業への志望度を示す評価の情報である。
【0089】
項目「志望業界ID」は、志望業界を一意に識別するIDである。
【0090】
項目「志望業界名」は、志望する業界の名称を示す情報である。
【0091】
項目「志望職種ID」は、志望職種を一意に識別するIDである。
【0092】
項目「志望職種名」は、志望する職種の名称を示す情報である。
【0093】
図5は、活動実績作成履歴データベース212のデータ構造を示す図である。活動実績作成履歴データベース212は、項目「活動実績ID」と、項目「作成者ユーザID」と、項目「活動実績作成日」と、項目「活動名」と、項目「活動内容」と、項目「活動開始日」と、項目「活動終了日」と、項目「分類タグ」と、項目「属性タグ」と、項目「フリーテキスト情報」と、項目「自身の役割」と、項目「困難だったこと」と、項目「克服方法」と、項目「取り組み結果・成果」と、項目「選考結果ステータス」と、項目「活動評価スコア」と、項目「推薦フラグ」と、を含む。
【0094】
項目「活動実績ID」は、作成された活動実績を一意に識別するためのIDである。
【0095】
項目「作成者ユーザID」は、活動実績を作成したユーザを識別する情報である。学生ユーザデータベース211の項目「学生ID」と対応付けられることとしてもよい。
【0096】
項目「活動実績作成日」は、活動実績を作成した日付である。
【0097】
項目「活動名」は、活動の名称である。
【0098】
項目「活動内容」は、活動の具体的な内容の情報である。
【0099】
項目「活動開始日」は、活動を開始した日付である。
【0100】
項目「活動終了日」は、活動を終了した日付(継続中の場合は現在日付)である。
【0101】
項目「分類タグ」は、活動の種類を示すタグである。例えば、「部活動」「学業・ゼミ」「サークル」「アルバイト」「長期インターン」「ボランティア」「学術研究」「スポーツ」「語学・資格」「留学」「起業」など。
【0102】
項目「属性タグ」は、活動の属性を示すタグである。例えば、「リーダーシップ」「創造力」「チームワーク」「コミュニケーション」「問題解決」など。
【0103】
項目「フリーテキスト情報」は、学生が入力した活動内容の詳細説明の情報である。
【0104】
項目「自身の役割」は、その活動における自身の具体的な役割の情報である。
【0105】
項目「困難だったこと」は、活動中に直面した課題や困難の情報である。
【0106】
項目「克服方法」は、困難を乗り越えるために取った具体的な行動の情報である。
【0107】
項目「取り組み結果・成果」は、活動の結果や達成した具体的な成果の情報である。
【0108】
項目「選考結果ステータス」は、この活動実績が就職活動で評価された結果や現在の選考状況である。例えば、「一次面接通過」「最終面接合格」「内定」など。
【0109】
項目「活動評価スコア」は、活動の成果を定量的に示す評価スコアである。
【0110】
項目「推薦フラグ」は、優秀な活動実績として推薦するかを示すフラグである。
【0111】
図6は、新卒エントリー管理データベース213のデータ構造を示す図である。新卒エントリー管理データベース213は、項目「エントリーID」と、項目「学生ID」と、項目「企業ID」と、項目「エントリー日」と、項目「エントリーシートファイル」と、項目「活動実績ID」と、項目「選考状態」と、項目「状態更新日」と、項目「企業連絡先」と、項目「メモ」と、項目「面接評価スコア」と、項目「優先度フラグ」と、を含む。
【0112】
項目「エントリーID」は、新卒採用へのエントリーを一意に識別する情報である。
【0113】
項目「学生ID」は、学生を一意に識別するためのIDである。学生ユーザデータベース211の項目「学生ID」と対応付けられることとしてもよい。
【0114】
項目「企業ID」は、エントリー先の企業を一意に識別するためのIDである。
【0115】
項目「エントリー日」は、学生が企業にエントリーした日付である。
【0116】
項目「エントリーシートファイル」は、提出したエントリーシートのデータファイルである。
【0117】
項目「活動実績ID」は、関連付けられたガクチカ(学生時代に力を入れたこと)のIDである。活動実績作成履歴データベース212の項目「活動実績」と関連付けられることとしてもよい。
【0118】
項目「選考状態」は、現在の選考段階やステータスである。例えば、「書類選考通過」「一次面接待ち」「内定」など。
【0119】
項目「状態更新日」は、選考状態が最後に更新された日付である。
【0120】
項目「企業連絡先」は、企業の採用担当者の連絡先である。
【0121】
項目「メモ」は、特記事項や注意点などを記録する自由記述欄である。例えば、「面接日時要確認」「追加資料提出済み」など。
【0122】
項目「面接評価スコア」は、面接結果の評価を数値で示したスコアである。例えば、「85点/100点」「C評価」など。
【0123】
項目「優先度フラグ」は、志望度や対応の優先度を示すフラグである。例えば、「高」「中」「低」など。
【0124】
図7は、就活生向けプログラムデータベース214のデータ構造を示す図である。就活生向けプログラムデータベース214は、項目「プログラムID」と、項目「プログラム名」と、項目「プログラム種別」と、項目「開始日」と、項目「終了日」と、項目「プログラム詳細」と、項目「企業ID」と、項目「企業名」と、項目「担当者連絡先」と、を含む。
【0125】
項目「プログラムID」は、各プログラムを一意に識別するためのIDである。
【0126】
項目「プログラム名」は、プログラムの正式な名称である。例えば、「企業説明会」「技術研修プログラム」「ビジネスコンテスト」など。
【0127】
項目「プログラム種別」は、プログラムの種類を示す属性である。例えば、「インターンシップ」「オープンカンパニー」「キャリア教育」など。
【0128】
項目「開始日」は、プログラムが開始する日付である。
【0129】
項目「終了日」は、プログラムが終了する日付である。
【0130】
項目「プログラム詳細」は、プログラムの具体的な内容や特徴の情報である。
【0131】
項目「企業ID」は、プログラムを提供する企業を一意に識別するIDである。
【0132】
項目「企業名」は、プログラムを提供する企業の名称である。
【0133】
項目「担当者連絡先」は、プログラムに関する問い合わせ先の連絡先である。
【0134】
図8は、プログラム利用履歴データベース215のデータ構造を示す図である。プログラム利用履歴データベース215は、項目「参加ID」と、項目「学生ID」と、項目「プログラムID」と、項目「参加日」と、項目「参加ステータス」と、項目「満足度スコア」と、項目「フィードバック」と、項目「ガクチカ活用フラグ」と、項目「学生の役割」と、項目「習得スキル」と、項目「成果評価スコア」と、を含む。
【0135】
項目「参加ID」は、学生によるプログラムの参加を一意に識別するIDである。
【0136】
項目「学生ID」は、学生を一意に識別するためのIDである。学生ユーザデータベース211の項目「学生ID」と対応付けられることとしてもよい。
【0137】
項目「プログラムID」は、参加したプログラムを一意に識別するIDである。就活生向けプログラムデータベース214の項目「プログラムID」と関連付けられることとしてもよい。
【0138】
項目「参加日」は、プログラムに参加した日付である。
【0139】
項目「参加ステータス」は、プログラムへの参加状況を示すステータスである。例えば、「参加予定」「参加済み」「キャンセル」など。
【0140】
項目「満足度スコア」は、学生がプログラムに対して評価した満足度のスコアである。例えば、「4.5 / 5.0」「90 / 100」など。
【0141】
項目「フィードバック」は、プログラムに対する学生からのコメントや感想の情報である。
【0142】
項目「ガクチカ活用フラグ」は、このプログラム経験がガクチカ作成に活用可能かを示すフラグである。例えば、「活用可能」「活用済み」など。当該フラグは、学生のユーザが設定することとしてもよいし、項目「満足度スコア」のスコアの高低、項目「フィードバック」の内容、後述する項目「成果評価スコア」等の、学生がプログラムに参加した結果に応じてフラグが設定されることとしてもよい。例えば、満足度が高いものほどガクチカ作成に活用可能とフラグを設定してもよい。フィードバックの内容のボリュームが多い、内容が学生にとってポジティブなものほどガクチカ作成に活用可能とフラグを設定してもよい。学生がプログラム中に受けた評価、成果が高いほどガクチカ作成に活用可能とフラグを設定してもよい。
【0143】
項目「学生の役割」は、プログラム内での学生の具体的な役割や担当内容の情報である。サーバ20は、学生がプログラムに参加した実績をもとにガクチカを作成する場合に、当該項目「学生の役割」をプロンプトに含めてガクチカを作成することとしてもよい。
【0144】
項目「習得スキル」は、プログラムを通じて習得したスキルや知識の情報である。サーバ20は、学生がプログラムに参加した実績をもとにガクチカを作成する場合に、当該項目「習得スキル」をプロンプトに含めてガクチカを作成することとしてもよい。
【0145】
項目「成果評価スコア」は、プログラム中に受けた評価や成果を数値化したスコアである。例えば、「85点/100点」「A評価」など。当該評価は、プログラムの運営者が設定してもよいし、学生のユーザが自己評価で設定することとしてもよいし、プログラムにおける学生の成果物について大規模言語モデルサービスのサーバ95に評価させるプロンプトを与え、サーバ95が生成した評価結果をもとに設定することとしてもよい。
【0146】
図9は、活動実績生成履歴データベース216のデータ構造を示す図である。活動実績生成履歴データベース216は、項目「生成履歴ID」と、項目「学生ID」と、項目「活動実績ID」と、項目「ガクチカ生成日時」と、項目「入力内容」と、項目「抽出ガクチカ情報」と、項目「プロンプト内容」と、項目「LLM生成結果ファイル」と、項目「生成結果テキスト」と、項目「生成結果評価スコア」と、項目「ガクチカ採用ステータス」と、項目「最終更新日時」と、項目「フィードバック提供フラグ」と、項目「フィードバック内容」と、を含む。
【0147】
項目「生成履歴ID」は、活動実績を生成した各履歴を一意に識別するIDである。
【0148】
項目「学生ID」は、学生を一意に識別するためのIDである。学生ユーザデータベース211の項目「学生ID」と対応付けられることとしてもよい。
【0149】
項目「活動実績ID」は、各ガクチカを一意に識別するためのIDである。活動実績作成履歴データベース212の項目「活動実績ID」と関連付けられることとしてもよい。
【0150】
項目「ガクチカ生成日時」は、ガクチカが生成された日時である。
【0151】
項目「入力内容」は、学生がガクチカ作成のために入力した内容(質問への回答など)の情報である。
【0152】
項目「抽出ガクチカ情報」は、活動実績作成履歴データベース212から抽出された過去の就活生のガクチカ情報である。当該項目「抽出ガクチカ情報」において、活動実績作成履歴データベース212から過去の就活生のガクチカ情報を抽出した条件(志望企業、志望業界が類似するなど)を保持することとしてもよい。抽出される情報としては、例えば、「2019年度の就活生Aのサークル活動経験」「2021年度の就活生Bのインターンシップ経験」などがあり得る。
【0153】
項目「プロンプト内容」は、LLMに与えるプロンプトの具体的な内容の情報である。
【0154】
項目「LLM生成結果ファイル」は、LLMにより生成されたガクチカの文章のデータファイルである。
【0155】
項目「生成結果テキスト」は、LLMが生成したガクチカの文章のテキスト内容の情報である。
【0156】
項目「生成結果評価スコア」は、生成されたガクチカの品質や適合性を評価したスコアである。例えば、「85点/100点」「B評価」など。大規模言語モデルサービスのサーバ95によって生成されたガクチカと、当該ガクチカの品質等について評価する指示文とを含むプロンプトを生成して、生成したプロンプトを大規模言語モデルサービスのサーバ95に与えることにより、ガクチカの品質や学生にとっての適合性を評価したスコアを得ることとしてもよい。
【0157】
項目「ガクチカ採用ステータス」は、学生が生成結果を採用したか再生成したかを示すステータスである。例えば、「採用」「再生成要求」「編集済み」など。
【0158】
項目「最終更新日時」は、ガクチカ作成履歴が最後に更新された日時である。
【0159】
項目「フィードバック提供フラグ」は、学生からフィードバックが提供されたかを示すフラグである。例えば、「提供あり」「未提供」など。
【0160】
項目「フィードバック内容」は、学生が提供したフィードバックの具体的な内容の情報である。
【0161】
<3 動作>
図10は、学生のユーザが活動実績を入力することに応じて、LLM(大規模言語モデルサービスのサーバ95)により、活動実績の文章を生成する処理の流れを示す図である。
【0162】
ステップS1021において、サーバ20の活動実績作成モジュール2046は、学生時代の活動実績を作成する操作画面を端末10へ出力する。サーバ20は、記憶部202の活動実績作成履歴データベース212において、学生ごとに、就職活動に用いる就職活動データであって、学生時代の活動内容を示す活動実績のデータを含む就職活動データを記憶するように構成されている。
【0163】
ステップS1011において、端末10は、学生時代の活動実績を作成する操作画面を表示する。端末10は、活動の種類、活動の内容のタグ(活動の種類を分類した分類タグ、活動の内容の属性となる属性タグ)の指定をユーザから受け付ける。端末10は、ユーザ自身が担当した役割の入力、その経験で難しかったこと、乗り越えるためにしたこと等の入力をユーザから受け付ける。端末10は、取組結果、成果の入力をユーザから受け付ける。
【0164】
このように、活動実績作成モジュール2046は、学生である第1のユーザから、学生時代に力を入れたことを示す活動実績の入力を受け付ける。活動実績作成モジュール2046は、分類タグまたは属性タグの少なくともいずれかの指定と、活動実績についてフリーテキストでの入力とを第1のユーザから受け付けている。活動実績作成モジュール2046は、第1のユーザから、就職活動に用いるエントリーシートの情報、志望企業の情報、志望業界の情報、志望業種の情報の少なくともいずれかの情報を受け付けている。
【0165】
ステップS1012において、端末10は、入力された情報をサーバ20に送信する。
【0166】
ステップS1022において、サーバ20の活動実績作成モジュール2046は、端末10から受信した学生の入力情報を解析し、活動の種類を分類した分類タグ、活動の内容の属性となる属性タグを、活動実績生成履歴データベース216に格納する。記憶部202の活動実績作成履歴データベース212、活動実績生成履歴データベース216において、活動実績の情報として、活動の種類を分類した分類タグ、または、活動の内容の属性である属性タグの少なくともいずれかと、学生が入力した活動内容を示すフリーテキストの情報とを関連付けて記憶している。
【0167】
記憶部202の活動実績作成履歴データベース212、新卒エントリー管理データベース213において、各学生の就職活動データにおいて、各学生の就職活動の選考結果の情報を管理している。
【0168】
記憶部202の新卒エントリー管理データベース213、学生ユーザデータベース211において、学生の就職活動データとして、当該学生のエントリーシートの情報、志望企業の情報、志望業界の情報、志望業種の情報の少なくともいずれかの情報を記憶するように構成されている。
【0169】
記憶部202のプログラム利用履歴データベース215において、学生向けに就職活動に関連して提供されるプログラムへの学生の参加履歴の情報を記憶するように構成されている。
【0170】
ステップS1023において、サーバ20の活動実績作成モジュール2046は、記憶部202において新卒エントリー管理データベース213、活動実績作成履歴データベース212等に保存されている各学生の就職活動データから、特定の条件を満たす活動実績データを抽出する。活動実績作成モジュール2046は、抽出時に、ステップS1012、ステップS1022等で受け付けたユーザの活動実績の情報等に基づき、分類タグや属性タグによるフィルタリングを行うこととしてもよいし、選考結果ステータス(合格、最終面接など)による優先度付けを行うこととしてもよい。活動実績作成モジュール2046は、上記各種データベースを参照し、エントリーシート情報、志望企業、志望業界、志望業種、およびプログラム参加履歴を考慮し、類似する他の学生を特定して、当該特定された他の学生の活動実績データを優先的に抽出することとしてもよい。
【0171】
以上のように、活動実績作成モジュール2046は、記憶部202に記憶される各学生の就職活動データから、特定の条件を満たす作成済みの活動実績のデータである特定の活動実績のデータを抽出する。活動実績作成モジュール2046は、特定の条件を満たす特定の活動実績のデータを抽出することとして、第1のユーザの指定にかかる分類タグまたは属性タグの少なくともいずれかが関連付けられる活動実績のデータを抽出することとしてもよい。活動実績作成モジュール2046は、特定の活動実績のデータを抽出することとして、合格または最終面接のステータスを有する活動実績のデータを優先的に抽出することとしてもよい。活動実績作成モジュール2046は、第1のユーザのエントリーシート、志望企業、志望業界、志望業種の少なくともいずれかが類似する他の学生の活動実績のデータを抽出することとしてもよい。
【0172】
活動実績作成モジュール2046は、特定の活動実績のデータを抽出することとして、プログラムへの参加履歴が類似する他の学生の活動実績のデータを優先的に抽出することとしてもよい。
【0173】
活動実績作成モジュール2046は、活動実績の入力を受け付ける学生ごとに、記憶部202の特定の活動実績のデータを抽出する際の重みづけの条件を異なるものとして抽出をすることとしてもよい。例えば、活動実績の入力を受け付けて活動実績を生成させる学生ごとに、上記のような分類タグ、属性タグ、エントリーシート、志望企業、志望業界、志望業種、プログラム参加履歴等の類似の重みづけを異ならせることとして、他の学生の活動実績の情報を抽出することとしてもよい。これにより、学生ごとに、異なる活動実績の情報を生成させやすくなりうる。
【0174】
ステップS1024において、サーバ20の活動実績作成モジュール2046は、抽出した活動実績データ(他の学生について登録されているガクチカの情報)と端末10のユーザが入力した情報とを含むプロンプトであって、就職活動に向けて、学生時代に力を入れた活動実績(ガクチカ)を生成させる指示文を含むプロンプト(ガクチカ生成用のプロンプト)を生成する。例えば、抽出した活動実績データと端末10のユーザが入力した情報とを参照しつつ、ガクチカを生成させる指示文をプロンプトに含めることとしてもよい。また、プロンプトに、抽出した活動実績データ、端末10のユーザが入力した情報を追加することでプロンプトを生成することとしてもよいし、プロンプト中の既定の語を上記の抽出した活動実績データ、端末10のユーザが入力した情報に置換することでプロンプトを生成することとしてもよい。
【0175】
このように、活動実績作成モジュール2046は、抽出した特定の活動実績のデータと、第1のユーザから入力を受け付けた活動実績の情報とを含むプロンプトであって、第1のユーザの就職活動に用いる活動実績の文章を作成させる指示を含むプロンプトを生成する。
【0176】
ステップS1025において、サーバ20の活動実績作成モジュール2046は、生成したプロンプトを、言語処理を行う情報処理システム(本実施形態では、外部の情報処理システムである大規模言語モデルサービスのサーバ95)に送信する。
【0177】
ステップS1026において、サーバ20の活動実績作成モジュール2046は、言語処理を行う情報処理システムである大規模言語モデルサービスのサーバ95から、プロンプトに応じて生成されたガクチカ生成結果を取得する。活動実績作成モジュール2046は、ガクチカの生成結果の品質を確認し、必要に応じて再生成や修正を行うこととしてもよい。活動実績作成モジュール2046は、ガクチカの生成結果を活動実績生成履歴データベース216に格納する。
【0178】
このように、活動実績作成モジュール2046は、ステップS1025において生成したプロンプトを、言語処理を行う情報処理システムに与えることにより、言語処理を行う情報処理システムである大規模言語モデルサービスのサーバ95から、活動実績の文章の作成結果を取得する。
【0179】
ステップS1027において、サーバ20の活動実績作成モジュール2046は、最終的なガクチカ生成結果を端末10に送信する。
【0180】
このように、活動実績作成モジュール2046は、ステップS1025、S1026において作成された活動実績の文章を、第1のユーザに提示する。
【0181】
ステップS1013において、端末10は、受信したガクチカ生成結果を学生のユーザに提示する。
【0182】
ステップS1014において、端末10は、学生のユーザから、提示されたガクチカを確認し、必要に応じて編集やフィードバックをする操作を受け付ける。端末10は、ユーザから、提示されたガクチカを登録する操作(就職活動のエントリーに用いられるようにする)を受け付ける。
【0183】
ステップS1015において、端末10は、編集やフィードバックの内容、ガクチカを登録する操作内容をサーバ20に送信する。
【0184】
ステップS1028において、サーバ20の活動実績作成モジュール2046は、学生からのフィードバック、ガクチカを登録する操作内容に応じて、記憶部202の活動実績生成履歴データベース216、活動実績作成履歴データベース212等の各種データベースを更新する。
【0185】
<4 画面例>
図11は、学生のユーザが活動実績の文章を生成する操作を受け付ける操作画面の画面例である。
【0186】
操作画面1100は、学生が活動実績の文章を生成する操作を受け付ける画面である。
【0187】
分類タグ指定部1102は、活動の種類を指定するタグを選択するための操作部材である。より具体的には、分類タグ指定部1102は、ドロップダウンリストである。
【0188】
属性タグ指定部1104は、活動内容の属性を指定するための操作部材である。より具体的には、属性タグ指定部1104は、ドロップダウンリストである。
【0189】
フリーテキスト指定部1106は、各活動の具体的な内容、役割、経験の詳細の入力をフリーテキストで受け付ける。
【0190】
ガクチカ生成操作部1108は、入力内容を基にガクチカを生成する操作を受け付ける操作部材である。
【0191】
既存のガクチカサンプル表示領域1110は、生成されたガクチカのサンプルを表示する領域である。
【0192】
ガクチカ生成結果表示領域1112は、大規模言語モデルサービスのサーバ95により生成されたガクチカを表示する領域である。
【0193】
編集操作部1114は、生成されたガクチカを再度編集する操作を受け付ける操作部材である。
【0194】
再生成操作部1116は、生成結果に不満がある等の場合に再生成を指示する操作を受け付ける操作部材である。
【0195】
送信操作部1118は、入力された内容をサーバ20に登録する操作を受け付ける操作部材である。
【0196】
フィードバック表示領域1120は、学生が追加したフィードバックやコメントを表示する領域である。
【0197】
フィードバック送信操作部1122は、学生がフィードバックを提供する操作を受け付ける操作部材である。
【0198】
(変形例)
上記の実施形態で説明した事項を、それぞれ組み合わせることができるとしてもよい。
【0199】
(1)学生のユーザがプログラムに参加した結果に基づくガクチカの生成
上記の実施形態の説明において、例えば図11のフリーテキスト指定部1106のように、学生のユーザから、活動の具体的な内容等の入力を受け付ける例を説明した。
【0200】
サーバ20は、当該学生のユーザについてのプログラム利用履歴データベース215を参照して、学生のユーザがプログラムに参加した結果に基づき、学生の活動の具体的な内容の入力の候補をユーザに提示してもよい。例えば、プログラム利用履歴データベース215の項目「ガクチカ活用フラグ」が有効である場合に、項目「学生の役割」、項目「習得スキル」等の情報をユーザに提示して、ユーザによる活動の具体的な内容の入力の参考にすることとしてもよい。また、これら情報をユーザが選択可能に表示して、ユーザの選択に応じて、フリーテキスト指定部1106に挿入する等のように、ユーザによる活動の具体的な内容等の入力を支援することとしてもよい。
【0201】
また、サーバ20は、当該学生のユーザについてのプログラム利用履歴データベース215を参照して、学生のユーザがプログラムに参加した結果に基づき、大規模言語モデルサービスのサーバ95に与えるプロンプトに、学生の活動の情報を含ませることとしてもよい。例えば、プログラム利用履歴データベース215の項目「ガクチカ活用フラグ」が有効である場合に、項目「学生の役割」、項目「習得スキル」等の情報を抽出してプロンプトに含めたうえで、ガクチカを作成させる指示文をプロンプトに含めることでプロンプトを作成することとしてもよい。これにより、学生が過去にプログラムに参加した際の結果を活用しながら、ガクチカを生成させることができ、学生のユーザがガクチカを得ることがよりいっそう容易になる。例えば、学生のユーザが、就職活動の際に、活動の具体的な内容を入力することを要さずとも、過去に当該学生のユーザが参加したプログラムの履歴に基づきガクチカを生成させて当該学生のユーザに提示することとしてもよい。
【0202】
(2) プロンプトの入力に応じて言語処理を行う情報処理システム
上記の実施形態の説明では、プロンプトの入力に応じて言語処理を行う情報処理システムの例として、外部の情報処理システムである大規模言語モデルサービスのサーバ95にプロンプトを送信し、当該大規模言語モデルサービスのサーバ95がプロンプトに応じて生成した結果を受信する例について説明した。
【0203】
この他に、外部の情報処理システムではなく、端末10上で大規模言語モデルを動作させることで、プロンプトに応じた処理を行わせることとしてもよい。また、プロンプトに含める情報(活動実績作成履歴データベース212等)を保持するサーバ20において大規模言語モデルを動作させることとしてもよい。
【0204】
以上のように、プロンプトの入力に応じて言語処理を行う情報処理システムとしては、サーバ20が提供するサービスとは異なる外部の情報処理システムであるとしてもよいし、サーバ20が当該情報処理システムの機能を有することとしてもよいし、端末10で動作させることとしてもよい。端末10において、大規模言語モデルを動作させるためのGPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサを有することとし、当該プロセッサにより、プロンプトの入力に応じた言語処理を行わせる大規模言語モデルの機能を発揮させることとしてもよい。例えばサーバ20が端末10において動作させる大規模言語モデルを提供しており、端末10において言語処理を行う情報処理システムを構築させることとしてもよい。
【0205】
(3) 転職活動において提出する書面における、過去の職務、業務の作成
上記の実施形態の説明では、就職活動を行う学生のユーザを想定し、ガクチカの作成を容易にする技術について説明した。
【0206】
一方、既に仕事をしていて転職活動をする場合、例えば、職務経歴書において記述する過去の職務の内容において、要約を記載することがある。このように職歴を記載すること、その要約を記載することで、転職活動を行う求職者と、中途採用を行う求人者との双方が参考とすることが行われている。しかし、過去の職歴を記載すること、その要約を記載することは容易ではなかった。
【0207】
そのため、過去の職歴を記載すること、その要約を記載することをよりいっそう容易にするため、以下のようにしてもよい。
【0208】
例えば、サーバ20は、転職活動を支援するサービスを提供しており、求職者と、求人者とのマッチングを支援する。例えば、サーバ20において、求職者の履歴書、職務経歴書の情報を蓄積しているとする。例えば、サーバ20において、上記の実施形態における活動実績作成履歴データベース212のように、求職者が所属していた組織の名称、職務の内容、職務に従事した期間、職務の属性(営業職などの職種の属性、管理者などの役職者にかかる属性、業界の属性などがあり得る)を管理する。
【0209】
サーバ20において、求人者の採用にかかる求人情報(募集職種、スキルの要件、その他諸条件など)を蓄積しているとする。サーバ20は、求職者と求人者とのマッチングをさせた結果、採用に至ったか否かを管理しているとする。例えば、上記の実施形態における新卒エントリー管理データベース213と同様に、履歴書、職務経歴書の登録を受け付けて、採用可否の状態を管理する。
【0210】
サーバ20は、転職者が転職活動にあたり職務経歴書を作成することを支援すべく、過去の職歴についてのタグの指定を受け付けることとしてもよい。サーバ20は、求職者のユーザに類似する他の求職者について、特定の条件を満たすものを抽出する。例えば、志望する業界、職種が類似するか否か、求職者自身の職務に従事した期間の長さ、求職者が志望する職種における経験の長さ、求職者が過去に経験した組織、業界等が類似する他の求職者を抽出する。ここで、当該他の求職者が転職活動において採用に至ったもの、採用に近づいたもの(例えば内定、最終面接)を優先して抽出することとしてもよい。
【0211】
サーバ20は、特定の条件を満たすとして抽出された他の求職者(操作をする求職者のユーザ自身の職務経歴書を抽出することとしてもよい)についてデータベースに格納されている、過去に作成した職務経歴書の情報を取得する。当該職務経歴書には、職務の経歴の要約が記載されている。
【0212】
サーバ20は、特定の条件を満たす他の求職者の職務経歴書の情報(当該職務経歴書のうち職務の経歴の要約部分に限ることとしてもよいし、職務経歴書の全体を含めることとしてもよい)と、操作をする求職者のユーザが入力する職務の経歴の情報とを含むプロンプトであって、これら情報を参照しつつ職務の経歴の要約を生成させる指示文(または、職務経歴書を作成させる指示文)を含むプロンプトを生成することとしてもよい。
【0213】
これにより、職務の経歴に関する情報を生成させるプロンプトを作成することが容易となる。
【0214】
サーバ20は、当該プロンプトを、言語処理を行う情報処理システムに与えることにより、プロンプトに応じて、職務の経歴の要約等が生成された結果を取得する。サーバ20は、取得した結果をユーザに提示する。
【0215】
これにより、求職者のユーザが、過去の職歴を記載すること、その要約を記載すること等がよりいっそう容易となる。
【0216】
なお、上記の例において、求職者のユーザが、イベント等に参加していることがある。例えば業界のイベント、職種向け(例えば営業職向け、広報職向けなど)のイベント、新規事業についてのイベント等がある。例えば、上記の実施形態において就活生向けプログラムデータベース214、プログラム利用履歴データベース215等で説明した例と同様に、様々な実施主体によって提供されるイベント(企業、行政等の組織が提供するもの、個人が提供するものなど)の実施主体の情報、イベントの種別の情報(発表会、ディスカッション、ネットワーキングイベント、プレゼンテーションピッチなど)、イベントの内容の情報(テーマ、登壇者など)、イベントの規模の情報(参加する人数)、イベントの期間の情報などを管理している。また、サーバ20は、各ユーザがこれらイベントに参加した履歴を管理する(例えば、イベント企画者向けにイベント公開ページの作成環境を提供し、イベントに参加する申し込み操作を受け付ける)。
【0217】
サーバ20は、上記のように、特定の条件を満たす他の求職者を抽出することとして、イベントに参加した履歴が類似する他の求職者を優先して抽出することとしてもよい。例えば、参加したイベントの種別、イベントの内容等が類似する他の求職者を優先する。
【0218】
以上により、転職活動を行う求職者が、転職活動において作成する書面、例えば職務経歴書の内容(職務経歴の要約など)を作成することがよりいっそう容易となり、求職者と求人者とのマッチングがよりいっそう促され得る。
【0219】
ネットワークは、インターネット、LAN、無線基地局等によって構築される各種移動通信システム等で構成される。例えば、ネットワークには、3G、4G、5G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標))等が含まれる。無線で接続する場合、通信プロトコルとして例えば、Z-Wave(登録商標)、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等が含まれる。有線で接続する場合は、ネットワークには、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等により直接接続するものも含む。
【0220】
なお、各ハードウェア構成の全部または一部を複数のコンピュータに分散して設け、ネットワークを介して相互に接続することによりコンピュータ90を仮想的に実現することができる。このように、コンピュータは、単一の筐体、ケースに収納されたコンピュータだけでなく、仮想化されたコンピュータシステムも含む概念である。
【0221】
データベースは、リレーショナルデータベースを指し、行と列によって構造的に規定された表形式のテーブル、マスタと呼ばれるデータ集合を、互いに関連づけて管理するためのものである。データベースでは、表をテーブル、マスタ、表の列をカラム、表の行をレコードと呼ぶ。リレーショナルデータベースでは、テーブル、マスタ同士の関係を設定し、関連づけることができる。
【0222】
通常、各テーブル、各マスタにはレコードを一意に特定するための主キーとなるカラムが設定されるが、カラムへの主キーの設定は必須ではない。制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ901に、記憶部に記憶された特定のテーブル、マスタにレコードを追加、削除、更新を実行させることができる。
【0223】
また、記憶部に、データ、各種プログラム、各種データベースを記憶させることにより、本開示にかかる情報処理装置、情報処理システムが製造されたものとして捉えることができる。
【0224】
なお、本開示におけるデータベース、マスタは、情報が構造的に規定された任意のデータ構造体(リスト、辞書、連想配列、オブジェクトなど)を含み得る。データ構造体には、データと、任意のプログラミング言語により記述された関数、クラス、メソッドなどを組み合わせることにより、データ構造体と見なし得るデータも含むものとする。
【0225】
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、本発明は、実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードによっても実現できる。この場合、プログラムコードを記録した記憶媒体をコンピュータに提供し、そのコンピュータが備えるプロセッサが記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施例の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそれを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、CD-ROM、DVD-ROM、ハードディスク、SSD、光ディスク、光磁気ディスク、CD-R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどが用いられる。
【0226】
また、本実施例に記載の機能を実現するプログラムコードは、例えば、アセンブラ、C/C++、perl、Shell、PHP、Java(登録商標)等の広範囲のプログラム又はスクリプト言語で実装できる。
【0227】
さらに、実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを、ネットワークを介して配信することによって、それをコンピュータのハードディスクやメモリ等の記憶手段又はCD-RW、CD-R等の記憶媒体に格納し、コンピュータが備えるプロセッサが当該記憶手段や当該記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行するようにしてもよい。
【0228】
本明細書中に記載されている構成要素により実現される機能は、当該記載された機能を実現するようにプログラムされた、汎用プロセッサ、特定用途プロセッサ、集積回路、ASICs (Application Specific Integrated Circuits)、CPU (a Central Processing Unit)、従来型の回路、および/又はそれらの組合せを含む、circuitry又はprocessing circuitryにおいて実装されてもよい。プロセッサは、トランジスタやその他の回路を含み、circuitry又はprocessing circuitryとみなされる。プロセッサは、メモリに格納されたプログラムを実行する、programmed processorであってもよい。
【0229】
本明細書において、circuitry、ユニット、手段は、記載された機能を実現するようにプログラムされたハードウェア、又は実行するハードウェアである。当該ハードウェアは、本明細書に開示されているあらゆるハードウェア、又は、当該記載された機能を実現するようにプログラムされた、又は、実行するものとして知られているあらゆるハードウェアであってもよい。
【0230】
当該ハードウェアがcircuitryのタイプであるとみなされるプロセッサである場合、当該circuitry、手段、又はユニットは、ハードウェアと、当該ハードウェア及び又はプロセッサを構成する為に用いられるソフトウェアの組合せである。
【0231】
以上、本開示のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
【0232】
(付記)
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
【0233】
(付記1)
1または複数のコンピュータプロセッサを備えるコンピュータを動作させるプログラムであって、記憶部において、学生ごとに、就職活動に用いる就職活動データであって、学生時代の活動内容を示す活動実績のデータを含む就職活動データを記憶するように構成されており、プログラムは、1または複数のコンピュータプロセッサに、学生である第1のユーザから、学生時代に力を入れたことを示す活動実績の入力を受け付けるステップと、記憶部に記憶される各学生の就職活動データから、特定の条件を満たす作成済みの活動実績のデータである特定の活動実績のデータを抽出するステップと、抽出した特定の活動実績のデータと、第1のユーザから入力を受け付けた活動実績の情報とを含むプロンプトであって、第1のユーザの就職活動に用いる活動実績の文章を作成させる指示を含むプロンプトを生成するステップと、生成するステップにおいて生成したプロンプトを言語処理を行う情報処理システムに与えることにより、言語処理を行う情報処理システムから、活動実績の文章の作成結果を取得するステップと、作成された活動実績の文章を、第1のユーザに提示するステップと、を実行させる、プログラム。
【0234】
(付記2)
記憶部において、活動実績の情報として、活動の種類を分類した分類タグ、または、活動の内容の属性である属性タグの少なくともいずれかと、学生が入力した活動内容を示すフリーテキストの情報とを関連付けて記憶しており、受け付けるステップにおいて、分類タグまたは属性タグの少なくともいずれかの指定と、活動実績についてフリーテキストでの入力とを第1のユーザから受け付けており、抽出するステップにおいて、特定の条件を満たす特定の活動実績のデータを抽出することとして、第1のユーザの指定にかかる分類タグまたは属性タグの少なくともいずれかが関連付けられる活動実績のデータを抽出する、付記1に記載のプログラム。
【0235】
(付記3)
記憶部において、各学生の就職活動データにおいて、各学生の就職活動の選考結果の情報を管理しており、抽出するステップにおいて、特定の活動実績のデータを抽出することとして、合格または最終面接のステータスを有する活動実績のデータを優先的に抽出する、付記1から2のいずれかに記載のプログラム。
【0236】
(付記4)
記憶部において、学生の就職活動データとして、当該学生のエントリーシートの情報、志望企業の情報、志望業界の情報、志望業種の情報の少なくともいずれかの情報を記憶するように構成されており、受け付けるステップにおいて、第1のユーザから、就職活動に用いるエントリーシートの情報、志望企業の情報、志望業界の情報、志望業種の情報の少なくともいずれかの情報を受け付けており、抽出するステップにおいて、第1のユーザのエントリーシート、志望企業、志望業界、志望業種の少なくともいずれかが類似する他の学生の活動実績のデータを抽出する、付記1から3のいずれかに記載のプログラム。
【0237】
(付記5)
抽出するステップにおいて、活動実績の入力を受け付ける学生ごとに、記憶部の特定の活動実績のデータを抽出する際の重みづけの条件を異なるものとして抽出をする、付記4に記載のプログラム。
【0238】
(付記6)
記憶部において、学生向けに就職活動に関連して提供されるプログラムへの学生の参加履歴の情報を記憶するように構成されており、抽出するステップにおいて、特定の活動実績のデータを抽出することとして、プログラムへの参加履歴が類似する他の学生の活動実績のデータを優先的に抽出する、付記1から5のいずれかに記載のプログラム。
【0239】
(付記7)
1または複数のコンピュータプロセッサを備えるコンピュータを動作させる方法であって、記憶部において、学生ごとに、就職活動に用いる就職活動データであって、学生時代の活動内容を示す活動実績のデータを含む就職活動データを記憶するように構成されており、方法は、1または複数のコンピュータプロセッサが、学生である第1のユーザから、学生時代に力を入れたことを示す活動実績の入力を受け付けるステップと、記憶部に記憶される各学生の就職活動データから、特定の条件を満たす作成済みの活動実績のデータである特定の活動実績のデータを抽出するステップと、抽出した特定の活動実績のデータと、第1のユーザから入力を受け付けた活動実績の情報とを含むプロンプトであって、第1のユーザの就職活動に用いる活動実績の文章を作成させる指示を含むプロンプトを生成するステップと、生成するステップにおいて生成したプロンプトを言語処理を行う情報処理システムに与えることにより、言語処理を行う情報処理システムから、活動実績の文章の作成結果を取得するステップと、作成された活動実績の文章を、第1のユーザに提示するステップと、を実行する、方法。
【0240】
(付記8)
情報処理装置であって、記憶部において、学生ごとに、就職活動に用いる就職活動データであって、学生時代の活動内容を示す活動実績のデータを含む就職活動データを記憶するように構成されており、情報処理装置の制御部が、学生である第1のユーザから、学生時代に力を入れたことを示す活動実績の入力を受け付けるステップと、記憶部に記憶される各学生の就職活動データから、特定の条件を満たす作成済みの活動実績のデータである特定の活動実績のデータを抽出するステップと、抽出した特定の活動実績のデータと、第1のユーザから入力を受け付けた活動実績の情報とを含むプロンプトであって、第1のユーザの就職活動に用いる活動実績の文章を作成させる指示を含むプロンプトを生成するステップと、生成するステップにおいて生成したプロンプトを言語処理を行う情報処理システムに与えることにより、言語処理を行う情報処理システムから、活動実績の文章の作成結果を取得するステップと、作成された活動実績の文章を、第1のユーザに提示するステップと、を実行する、情報処理装置。
【要約】
【課題】就職活動において学生が学生時代に力を入れたこととして記入する活動実績の情報(いわゆる「ガクチカ」)の作成をよりいっそう容易にする。
【解決手段】記憶部において、学生ごとに、就職活動に用いる就職活動データであって、学生時代の活動内容を示す活動実績のデータを含む就職活動データを記憶するように構成されている。学生である第1のユーザから、学生時代に力を入れたことを示す活動実績の入力を受け付け、各学生の就職活動データから、特定の条件を満たす作成済みの活動実績のデータである特定の活動実績のデータを抽出し、抽出した特定の活動実績のデータと、第1のユーザから入力を受け付けた活動実績の情報とを含むプロンプトであって、第1のユーザの就職活動に用いる活動実績の文章を作成させる指示を含むプロンプトを生成する。
【選択図】図11
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11