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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-05-21
(45)【発行日】2025-05-29
(54)【発明の名称】半導体パッケージおよび半導体装置
(51)【国際特許分類】
   H01S 5/02257 20210101AFI20250522BHJP
   H01S 5/02208 20210101ALI20250522BHJP
   G02B 6/42 20060101ALI20250522BHJP
   H01L 23/02 20060101ALI20250522BHJP
【FI】
H01S5/02257
H01S5/02208
G02B6/42
H01L23/02 F
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2023556644
(86)(22)【出願日】2022-10-27
(86)【国際出願番号】 JP2022040205
(87)【国際公開番号】W WO2023074811
(87)【国際公開日】2023-05-04
【審査請求日】2024-04-25
(31)【優先権主張番号】P 2021176646
(32)【優先日】2021-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100186060
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】100075557
【弁理士】
【氏名又は名称】西教 圭一郎
(72)【発明者】
【氏名】藤原 宏信
(72)【発明者】
【氏名】佐竹 猛夫
【審査官】佐藤 美紗子
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-099886(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01S 5/0225-5/02257
H01L 23/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1上面を有する基部と、前記第1上面に位置するとともに、内側面と外側面と前記外側面から前記内側面にかけて第1方向に貫通した開口部とを有する枠部と、を有する基体と、
前記開口部に位置する第1部と、前記第1部と連続して前記枠部の前記外側面側に位置する第2部と、前記第1方向に前記第1部および前記第2部を貫通する貫通孔と、を有する固定部材と、
前記固定部材に固定される光学部品とを備えており、
前記第1方向と交差する断面視において、前記開口部は、少なくとも一部に第1直線部を含む形状を有するとともに、前記第1部は、前記第1直線部と対向して位置する第2直線部を含む形状を有しており、
前記第1方向と直交する第2方向と交差する断面視において、前記貫通孔は、凹形状または凸形状の保持部を有している、半導体パッケージ。
【請求項2】
前記第1方向と交差する断面視において、前記開口部の形状が、多角形状である、請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項3】
前記第1方向と交差する断面視において、前記第1部の形状が、前記開口部に沿った形状を有している、請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項4】
前記枠部は、第2上面を有しており、
前記第1部は、第3上面を有しており、
前記開口部が、前記枠部の前記第2上面に達しており、
前記第1部の前記第3上面が、前記枠部の前記第2上面と面一になっている、請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項5】
平面視において、前記第1方向と直交する第2方向の前記第1部の長さが、前記第2方向の前記第2部の長さよりも短い、請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項6】
前記第2方向と交差する断面視において、前記第1部の前記第1方向および前記第2方向と直交する第3方向の長さが、前記第2部の前記第3方向の長さよりも短い、請求項4に記載の半導体パッケージ。
【請求項7】
前記第1方向と交差する断面視および/または前記第2方向と交差する断面視において、前記第1部と前記第2部が面一となる部分を有している、請求項4に記載の半導体パッケージ。
【請求項8】
前記第1部が、前記第2方向および/または前記第3方向に凹部を有している、請求項4に記載の半導体パッケージ。
【請求項9】
前記第1部の前記第1方向の厚みが、前記枠部の前記第1方向の厚みよりも厚い、請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項10】
前記基体が、前記第1上面に凸部を有している、請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項11】
前記基体は、前記外側面の前記開口部と離れて位置し、少なくとも第1配線層と第2配線層を有する入出力端子を備えており、
平面視において、前記第2配線層が前記枠部よりも突出した部分を有している、請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項12】
前記第1方向と交差する断面視において、前記開口部が矩形状であるとともに、前記第1部が矩形状である、請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項13】
前記枠部と前記基部とが同じ材料から成り、一体成形されている、請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項14】
前記固定部材が金属材料から成る、請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項15】
前記枠部が金属材料から成る、請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項16】
請求項1~15のいずれか1項に記載の半導体パッケージと、
前記半導体パッケージの前記第1上面に実装された半導体素子とを備える、半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体素子を実装することが可能な半導体パッケージ、およびそれに半導体素子を実装した半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術の半導体パッケージおよび半導体装置は、例えば特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-228888号公報
【発明の概要】
【0004】
本開示の一実施形態に係る半導体パッケージは、基体と、固定部材と、基体と固定部材を接合する接合部材とを備えている。基体は、第1上面を有する基部と、第1上面に位置するとともに、内側面と外側面と外側面から内側面にかけて第1方向に貫通した開口部とを有する枠部を有する。固定部材は、開口部に位置する第1部と、第1部と連続して第1部の外側面側に位置する第2部と、第1方向に第1部および第2部を貫通する貫通孔とを有している。接合部材は、第1部と開口部との間に位置している。第1方向と交差する断面視において、開口部は、少なくとも一部に第1直線部を含む形状を有するとともに、第1部は、第1直線部と対向して位置する第2直線部を含む形状を有しており、第1方向と交差する断面視における接合部材の厚みは、第1直線部と第2直線部との間において最も薄い。
【0005】
本開示の一実施形態に係る半導体装置は、上記構成の半導体パッケージと、第1上面に実装された半導体素子とを備えている。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本開示の目的、特色、及び利点は、下記の詳細な説明と図面とからより明確になるであろう。
図1】本開示の一実施形態に係る半導体パッケージおよび半導体装置の外観斜視図である。
図2図1に示す半導体パッケージおよび半導体装置の分解斜視図である。
図3図1に示す半導体パッケージの斜視図である。
図4図1に示す半導体パッケージの平面図である。
図5図1に示す半導体パッケージにおける基体の斜視図である。
図6図3に示す半導体パッケージのX1-X1断面図である。
図7図3に示す半導体パッケージのY1-Y1断面図である。
図8A図1に示す半導体パッケージにおける固定部材の斜視図である。
図8B図8Aに示す固定部材を背後から見た斜視図である。
図8C図8AのY2-Y2断面図である。
図8D】本開示の他の実施形態に係る固定部材の断面図である。
図8E図8Dに示す固定部材の斜視図である。
図8F図8Dに示す固定部材を背後から見た斜視図である。
図8G】本開示の他の実施形態に係る固定部材の断面図である。
図8H図8Gに示す固定部材の斜視図である。
図8I図8Gに示す固定部材を背後から見た斜視図である。
図8J】本開示のさらに他の実施形態に係る固定部材の断面図である。
図8K図8Jに示す固定部材の斜視図である。
図8L図8Jに示す固定部材を背後から見た斜視図である。
図9図1に示す半導体パッケージの固定部材と枠部の接合部を平面視した部分拡大断面図である。
図10】図に示した要部Aの拡大図である。
図11】本開示の他の実施形態に係る半導体パッケージおよび半導体装置の外観斜視図である。
図12図11に示す半導体パッケージおよび半導体装置の分解斜視図である。
図13図11に示す半導体パッケージの斜視図である。
図14図11に示す半導体パッケージの平面図である。
図15図11に示す半導体パッケージにおける基体の斜視図である。
図16A図11に示す半導体パッケージにおける固定部材の斜視図である。
図16B図16Aに示す固定部材を背後から見た斜視図である。
図16C図16AのY3-Y3断面図である。
図17図13に示す半導体パッケージのX2-X2断面図である。
図18図17に示した要部Bの拡大図である。
図19】本開示のさらに他の実施形態に係る半導体パッケージの図17に示した要部Bの拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
近年、機器の小型化とともにIC、発光ダイオード、圧電素子または水晶振動子等の半導体素子を実装することが可能な小型の半導体パッケージが知られている。また、レーザダイオードまたはフォトダイオード等の光半導体素子を実装することが可能な半導体パッケージが提案されている。
【0008】
特許文献1に開示された半導体パッケージは、内部に光半導体素子が実装される実装領域を有する基体と、固定部材とを有する。基体の側面は、貫通孔を有している。固定部材は、貫通孔に挿入され、接合材によって固定されている。また、固定部材には、光ファイバ部材等の光学部品がレーザー等を用いて溶接される。
【0009】
特許文献1に開示された技術では、光ファイバが固定される固定部材の一部が、基体の側面に位置する貫通孔へ挿入されている。この固定部材の挿入される部分は円形状を有している。また、貫通孔は円形状を有している。固定部材の挿入される部分は、貫通孔に接合材を介して接合される。
【0010】
このような半導体パッケージでは、固定部材を接合材によって基体の貫通孔に接合する際に、円形同士の接合であるため、基準面が存在せず、固定部材の位置決めが困難となり、光軸のズレが発生するおそれがあった。
【0011】
<半導体パッケージ、および半導体装置の構成>
以下、本開示のいくつかの例示的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、半導体パッケージ、および半導体装置は、いずれの方向が上方もしくは下方とされてもよいが、便宜的に、直交座標系xyzを定義するとともに、z方向の正側を上方とする。以下において、第1方向とは、例えば、図面でいうy方向のことを指す。第2方向とは、平面視において、第1方向と直交する方向のことをいい、例えば、図面でいうx方向を指す。また、第3方向とは、平面視において、第1方向および第2方向と直交する方向のことをいい、例えば、図面でいうz方向を指す。
【0012】
(第1の実施形態)
図1図10を参照して本開示の第1の実施形態に係る半導体パッケージ1、および、これを備えた半導体装置10について説明する。
【0013】
図1および図2に示すように、半導体装置10は、半導体素子6と半導体パッケージ1と、蓋体7を備えている。また、半導体装置10は、さらにシールリング8を備えていてもよい。
【0014】
半導体素子6は、光信号を電気信号に変換または電気信号を光信号に変換するなど光信号の処理を行なう。図2に示すように、半導体素子6は半導体パッケージ1に収納されている。
【0015】
半導体素子6としては、例えば、半導体レーザー(Laser Diode;LD)または、フォトダイオード(Photodiode;PD)等の光半導体素子、半導体集積回路素子および光センサ等のセンサ素子が挙げられる。半導体素子6は、例えばガリウム砒素または窒化ガリウムなどの半導体材料によって形成できる。
【0016】
半導体パッケージ1は、半導体素子6を外部から保護することができる。また、半導体パッケージ1は、少なくとも、半導体素子6を収納する基体2と、基体2に接合される固定部材3と、基体2と固定部材3を接合する接合部材4と、入出力端子5とを備えている。
【0017】
基体2は、図5に示すように、基部21と、枠部22とを有している。基体2の基部21は、第1上面21aを有する。基体2の枠部22は、開口部22aと、外側面22bと、内側面22cと、第2上面22dとを有しており、第1上面21aに位置している。
【0018】
基体2の基部21には、半導体素子6が実装されている。基部21は、例えば、平面視において、四角形状であり、半導体素子6が実装される第1上面21aを有している。
【0019】
基部21は、半導体パッケージ1内で半導体素子6から発生した熱を半導体パッケージ1の外部に放熱することができる。なお、本実施形態では、基部21の平面視における形状が四角形状であるが、半導体素子6を実装することが可能であれば、四角形状に限られず、四角形状以外の多角形状または楕円形状などであってもよい。なお、平面視において、基部21の一辺の長さは、例えば5mm以上50mm以下であってもよい。
【0020】
基部21の材料としては、例えば、銅、鉄、タングステン、モリブデン、ニッケルまたはコバルト等の金属材料、あるいはこれらの金属材料を含有する合金が挙げられる。この場合、基部21は、1枚の金属板または複数の金属板を積層させた積層体であってもよい。また、基部21の材料が、上記金属材料である場合には、酸化腐食を低減するために、基部21の表面には、電気めっき法または無電解めっき法を用いて、ニッケルまたは金等の鍍金層が形成されていてもよい。
【0021】
なお、基部21の材料が、上記金属材料である場合には、上記金属材料のインゴットに圧延加工法、打ち抜き加工法、切削加工法等による金属加工を施すことにより、所定の形状に加工することができる。
【0022】
また、基部21の主成分は、例えば酸化アルミニウム質焼結体、ムライト質焼結体、炭化珪素質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体、窒化珪素質焼結体またはガラスセラミックス等のセラミック材料であってもよい。基部21の主成分がセラミック材料である場合には、基部21の第1上面21aには、高周波信号が伝送されるモリブデンまたはマンガン等の金属を含む金属ペーストを焼結して形成された配線や、蒸着法またはスパッタ法などの薄膜形成技術を用いて形成された配線が位置していてもよい。ここで、本開示における「主成分」とは、少なくとも、含有率が最も高い成分であればよく、例えば含有率が90%以上である成分のことを指す。
【0023】
基部21の第1上面21aは、半導体素子6の搭載用の段差部(例えば、サブマウント)を有し、段差部を介して半導体素子6が実装されても構わない。
【0024】
基部21の材料が、セラミック材料である場合には、段差部を一体成形としてもよい。段差部が、基部21と一体成形される場合には、基部21は、図7に示すように、第1上面21aに凸部21bを有することができ、凸部21bには半導体素子6が実装される。
【0025】
基体2の枠部22は、図2図3および図5に示すように、基部21の第1上面21aに位置し、平面視において、内部に位置する半導体素子6を保護している。つまり、平面視において、枠部22は、半導体素子6を取り囲むように位置している。また、枠部22は、第1上面21aの外縁に沿って位置していてもよいし、第1上面21aの外縁よりも内側に位置していてもよい。また、基部21の第1上面21aの外縁の全てを囲っていなくてもよい。つまり、一部開口している箇所があってもよい。
【0026】
枠部22の材料は、例えば、銅、鉄、タングステン、モリブデン、ニッケルまたはコバルト等の金属材料、あるいはこれらの金属材料を含有する合金であってもよい。また、枠部22の材料は、絶縁材料であって、例えば、酸化アルミニウム質焼結体、ムライト質焼結体、炭化珪素質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体、窒化珪素質焼結体またはガラスセラミックス等のセラミック材料であってもよい。
【0027】
枠部22は、ろう材等を介して基部21に接合することができる。なお、ろう材の材料は、例えば、銀、銅、金、アルミニウムまたはマグネシウムであり、ニッケル、カドミウムまたはリンなどの添加物を含有させてもよい。また、枠部22の材料が、基部21の材料と同じである場合には、基部21と枠部22は一体成形とすることができる。この場合には、接合材を用いて基部21と枠部22を接合する工程を削減することができる。
【0028】
枠部22の開口部22aは、図5に示すように、外側面22bから内側面22cにかけて位置し、第1方向に貫通している。また、開口部22aは、図6に示すように、第1方向と交差する断面視において、少なくとも一部に第1直線部22aaを含む形状を有している。ここで交差とは、平行でないことをいう。また、第1方向とは、例えば、図面でいうy方向を指す。
【0029】
また、開口部22aは、第1方向と交差する断面視において、多角形状であってもよい。さらに、図6に示すように、第1方向と交差する断面視において、開口部22aが矩形である場合には、4辺の内の1辺を第1直線部22aaとすることができる。
【0030】
固定部材3は、図8A図8Cに示すように、枠部22の開口部22aに位置する第1部31と、第1部31と連続して枠部22の外側面22b側に位置する第2部32と、第1方向に第1部31および第2部32を貫通する貫通孔33とを有する。固定部材3には、例えば、レンズや光ファイバなどの光学部品が固定される。
【0031】
固定部材3の材料としては、例えば、銅、鉄、タングステン、モリブデン、ニッケルまたはコバルト等の金属材料、あるいはこれらの金属材料を含有する合金が挙げられる。固定部材3は、例えば、溶融した金属材料を型枠に鋳込んで固化させたインゴットに対して、圧延加工または打ち抜き加工などの金属加工法を用いることで、所定形状に製作することができる。ここで所定形状とは、例えば、図16A図16Cに示すように、第1方向からの側面視において、第2部32が、円形と矩形を組み合わせた形状であり、第1部31が矩形状である。
【0032】
固定部材3の第1部31は、枠部22の開口部22aに接合部材4を介して接合される。第1部31は、図6に示すように、第1方向と交差する断面視において、開口部22aの第1直線部22aaと対向して位置する第2直線部31aを含む形状を有している。第1直線部22aaと第2直線部31aとの間に位置する接合部材4(D41)を、最も薄くすることができる。この場合、第1直線部22aaと第2直線部31aとの間に位置する接合部材4の一部が最も薄くてもよいし、第1直線部22aaと第2直線部31aとの間に位置する接合部材4の全部が最も薄くてもよい。このことによって、第1直線部22aaと第2直線部31aを光軸合わせの基準面とすることが可能となる。
【0033】
また、固定部材3の第1部31は、図6に示すように、第1方向と交差する断面視において、開口部22aに沿った形状を有していてもよい。この場合には、固定部材3の第1部31が開口部22aの形状に沿った形状でない場合と比較して、固定部材3の第1部31と開口部22aとの接合面積が増加するため、固定部材3と基体2との接合強度を向上させることができる。ここでいう、第1部31が開口部22aに沿った形状とは、第1部31及び開口部22とが完全に相似な形状に限られない。例えば、いずれか一方が製造誤差を含んでいてもよいし、開口部22aが矩形状であり、第1部31の形状が少なくとも一つの角の一部が欠けた矩形状であってもよい。また、開口部22aと第1部31と対向する辺の間隔が一定でない箇所があってもよい。なお、第1方向からの側面視における、第1部31の大きさは、例えば2mm×2mm~10mm×10mmであってもよい。
【0034】
固定部材3は、図4に示すように、平面視において、第1部31の第2方向の長さL312を、第2部32の第2方向の長さL322よりも短くすることができる。この場合には、第2部32が枠部22と接する、もしくは接合部材4を介して接する面積が増加するため、固定部材3と枠部22の接合強度を向上させることができる。なお、第1部31の第2方向の長さL312は、例えば2mm以上10mm以下であってもよい。また、第2部32の第2方向の長さL322は、例えば2mm以上15mm以下であってもよい。
【0035】
また、固定部材3は、図8A図8Cに示すように、第1部31の第3方向の長さL313を、第2部32の第3方向の長さL323よりも短くすることができる。この場合には、第2部32が枠部22と接する、もしくは接合部材4を介して接する面積が増加するため、固定部材3と枠部22の接合強度を向上させることができる。なお、第1部31の第3方向の長さL313は、例えば2mm以上10mm以下であってもよい。また、第2部32の第3方向の長さL323は、例えば2mm以上15mm以下であってもよい。
【0036】
なお、固定部材3は、第1方向と交差する断面視および/または第2方向と交差する断面視において、第1部31と第2部32が面一となる部分を有していてもよい。例えば、後述する実施形態のように、第1方向と交差する断面視において、第1部31と第2部32が面一となる部分を有してもよいし、第1方向と交差する断面視および第2方向と交差する断面視の両方において、第1部31と第2部32が面一となる部分を有してもよい。
【0037】
固定部材3の第1部31は、例えば図8J図8Lのように、第2方向および/または第3方向に凹部31cを有していてもよい。この場合、開口部22aと第1部31との間に位置する接合部材4を凹部31cに溜めることができる。このため、固定部材3と基体2との接合強度をさらに向上させることが可能になる。
【0038】
図4に示すように、第1部31の第1方向における厚みD311は、枠部22の第1方向の厚みD221より厚くしてもよい。この場合には、第1部31の第1方向における厚み311が、枠部22の第1方向の厚み221より薄い場合と比較して、開口部22aと第1部31との接合面積が増加するため、固定部材3と枠部22との接合強度を向上させることができる。本実施形態においては、第1部31の厚みD311および枠部22の厚みD221は、それぞれ、第2方向に沿って一定であるが、これらの厚みは一部薄くなる部分があってもよい。例えば、枠部22のうち第1部31が固定される開口部22a周辺において、枠部22の厚みが一部厚くなっていてもよい。なお、第1部31の第1方向における厚みD311と、枠部22の第1方向の厚みD221のそれぞれが一定でない場合には、第1部31の第1方向における最小の厚みが、枠部22の第1方向の最大の厚みより、例えば10um以上100um以下厚くてもよい。
【0039】
第1方向から側面視した場合における、固定部材3の第2部32の形状は、特に限定されない。例えば、図8A図8Bに示すように、円形状であってもよい。
【0040】
固定部材3の貫通孔33は、図8A図8Cに示すように、円形状であってよい。また、第2方向と交差する断面視において、図8D図8Lに示すように、貫通孔33は、凹形状、または凸形状の保持部33aを有していてもよい。この場合、貫通孔33にレンズが保持され、凹形状または凸形状の保持部33aは、固定部材3とレンズとを接合する。レンズは例えば、ガラス、透光性樹脂またはサファイアなどの透光性材料からなる。また、固定部材3の貫通孔33には、例えば光ファイバが挿入固定されていても構わない。なお、貫通孔33の大きさは、例えば直径が1.5mm以上5mm以下に設定されている。
【0041】
接合部材4は、枠部22の開口部22aと、固定部材3の第1部31との間に位置しており、開口部22aと第1部31とを接合する。また、図6に示すように、接合部材4の厚みは、第1直線部22aaと第2直線部31aとの間において最も薄い。つまり、開口部22aの第1直線部22aaと、第1部31の第2直線部31aとの間に位置する接合部材4の厚みD41は、開口部22aの第1直線部22aaと第1部31の第2直線部31aとの間の位置とは異なる位置に位置する接合部材4の厚みよりも薄い。さらに言い換えれば、接合部材4は、開口部22aの第1直線部22aaと第1部31の第2直線部31aとの間の位置において、厚みが最も薄い部分を有している。なお、ここでいう、接合部材4の厚みとは、第1方向と交差する断面視における厚みを指す。
【0042】
本実施形態においては、図6に示すように、第1直線部22aaと第2直線部31aの間に位置する接合部材4の厚みD41は、第1直線部22aaに沿って一定である。このような場合、第1直線部22aaを有する面と第2直線部31aを有する面を基準面とすることができる。このことによって、固定部材3と基体2の開口部22aとの位置合わせを容易にするすることができ、光軸ズレの発生を低減できる。なお、上述したように、接合部材4の厚みD41は、第1直線部22aaに沿って一定でなくてもよく、この場合、第1直線部22aaと第2直線部31aの間に位置する接合部材4の一部が最も薄くなっていればよい。
【0043】
この接合部材4には、半田、ろう材、ガラスまたは樹脂接着材等を用いることができる。ろう材としては銀ろう等を用いることができ、接合材の中では耐熱性および接合強度に優れている。
【0044】
また、接合部材4は、図9に示すように、固定部材3の第1部31と開口部22aとの間に位置する第1部分41と、第1部分41と連続して位置するとともに固定部材3の第2部32と外側面22bとの間に位置する第2部分42と、を有していてもよい。つまり、開口部22aと第1部31が、接合部材4の第1部分41によって接合されるとともに、第2部32と外側面22bが、接合部材4の第1部分41と連続して位置する第2部分42によって接合されている。このことによって、固定部材3と基体2との接合面積がさらに増加するため、固定部材3と基体2との接合強度を向上させることができる。この場合、例えば第1方向からの側面視における第2部32の面積を、開口部22aの面積よりも大きくするのがよい。
【0045】
また、第1部31の第1方向における厚みD311が、枠部22の第1方向の厚みD221より厚い場合には、図10に示すように、接合部材4の内側面22c側における端部43が、曲線部を含む形状とすることができる。つまり、固定部材3と基体2との接合部において、接合部材4によるフィレットが形成される。このため、基体2に対する、固定部材3の接合強度が向上する。ここで、フィレットとは、C面形状であることを指す。
【0046】
入出力端子5は、第1配線層51と第2配線層52を有しており、複数層を積層した構造であってもよい。また、入出力端子5は、部2の開口部22aと離れて、枠部22の外側面22bに位置している。例えば、平面視において、基部21が矩形状であった場合、枠部22の外側面22bのうち、開口部22aが位置する面とは別の面に入出力端子5が位置していればよい。第1配線層51および第2配線層52は、半導体素子6および外部回路基板の間で電気信号を伝送する。図4に示すように、平面視において、第1配線層51は、入出力端子5の上面に露出していてもよい。
【0047】
入出力端子5を構成する複数層のそれぞれの材料としては、絶縁材料であって、例えば、酸化アルミニウム質焼結体、ムライト質焼結体、炭化珪素質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体、窒化珪素質焼結体またはガラスセラミックスなどのセラミックスが挙げられる。
【0048】
ここで、入出力端子5の作製方法について説明する。まず、入出力端子5を構成する複数の層に対応するグリーンシートを準備する。そして、各グリーンシートを所定の形状となるようにレーザー、パンチまたはカッターなどの工具を用いて、焼成前の複数の層を得る。次に焼成前の未硬化の複数の層に対して、例えば、高周波信号が伝送されるモリブデンまたはマンガン等の金属を含む金属ペーストを焼結し形成された配線や、蒸着法またはスパッタ法などの薄膜形成技術を用いて配線を形成し、第1配線層51および第2配線層52を得る。その後、第1配線層51および第2配線層52を含む複数の層を圧着して、積層した状態で同時焼成する。
【0049】
入出力端子5は、図4に示すように、平面視において、第2配線層52を枠部22よりも大きくすることができる。ここで、第2配線層52が枠部22よりも大きいとは、平面視において、第2配線層52が枠部22より、例えば、第2方向に0.05mm以上2mm以下突出した部分を有していることを指す。第2配線層52に高周波の信号線などが配線されている場合、第2配線層52の突出部を積層の際の、基準面とすることができ、入出力端子5の作製時における積層ズレの発生を低減することができるとともに、配線層と固定部材3の位置ズレを低減できる。
【0050】
なお、入出力端子5は、枠部22にろう材を介して接合されてもよいし、枠部22と一体成形されていてもよい。
【0051】
また、入出力端子5の第1配線層51にはリード端子が接続されていてもよい。リード端子は、外部の電気回路基板等と電気的に接続するための部材である。リード端子は、ろう材を介して、第1配線層51に接続されてもよい。
【0052】
シールリング8は、枠部22および蓋体7を接合する機能を有する。図2に示すように、シールリング8は枠部22の第2上面22dに配置されており、平面視または平面透視において半導体素子6を取り囲んでいる。シールリング8の材料としては、例えば、鉄、銅、銀、ニッケル、クロム、コバルト、モリブデンまたはタングステンなどの金属材料、あるいはこれらの金属材料を複数組み合わせた合金などが挙げられる。
【0053】
蓋体7は、枠部22の第2上面22dに位置し、枠部22とともに半導体素子6を保護する。この蓋体7は、図1および図2に示すように、枠部22の第2上面22dに位置するシールリング8を介して枠部22に接合され、半導体パッケージ1を封止している。蓋体7は、例えば、金属材料で形成することができる。この場合、蓋体7の材料としては、鉄、銅、銀、ニッケル、クロム、コバルト、モリブデンまたはタングステンなどの金属材料、あるいはこれらの金属材料を複数組み合わせた合金が挙げられる。また、枠部22の第2上面22dにシールリング8を設けない場合には、蓋体7は、例えば、半田、ろう材、ガラスまたは樹脂接着材などの接合材を介して接合されてもよい。
【0054】
<半導体パッケージ、および半導体装置10の製造方法>
ここで、第1の実施形態に係る半導体パッケージ1、および半導体装置10の製造方法を説明する。なお、本開示は以下の実施形態に限定されない。
【0055】
(a)まず、複数のグリーンシートを形成する。具体的には、例えば、窒化ホウ素、窒化アルミ、窒化ケイ素、炭化ケイ素または酸化ベリリウムなどのセラミック粉末に、有機バインダー、可塑剤または溶剤等を添加混合して混合物を得て、混合物を層状に形成して複数のグリーンシートを作製する。次いで、前述の複数のグリーンシートを金型等によって加工し、図4に示したように、平面視において、基部21の外形に形成された複数の第1グリーンシートと、平面視において、枠部22の外形に形成された複数の第2グリーンシートを準備する。枠部22の開口部22aが位置する部分については、平面視において、一部の第2グリーンシートは、枠部22の外形の一部分に切り欠きを設けて形成する。
【0056】
また、入出力端子5が、枠部22と一体成形される場合には、一部の第2グリーンシートは枠部22と入出力端子5が結合した形状の外形に形成される。この工程において、複数の第1グリーンシートおよび複数の第2グリーンシートに、金型またはレーザー等を用いてビア等を形成してもよい。
【0057】
ここでは、基部21の材料が、枠部22の材料と同じセラミックス材料である場合について説明しているが、基部21もしくは枠部22のどちらか一方を、金属材料を用いて作製する場合には、溶融した金属材料を型枠に鋳込んで固化させたインゴットを金属加工法等を用いて所定形状に成形することで作成される。
【0058】
(b)タングステンまたはモリブデンなどの高融点金属粉末を準備し、この粉末に有機バインダー、可塑剤または溶剤などを添加混合して金属ペーストを準備する。次いで、複数の第1グリーンシートおよび複数の第2グリーンシートのそれぞれに、金属ペーストを所定のパターンに印刷し、配線を形成する。なお、金属ペーストは、基体2との接合強度を高めるために、ガラスまたはセラミックスを含んでいても構わない。
【0059】
(c)複数の第1グリーンシートの外縁部と、複数の第2グリーンシートの外縁部とが一致するように積層し、グリーンシート積層体を形成する。なお、グリーンシート積層体を形成した後に、金属ペーストを所定のパターンに印刷し、配線を形成してもよい。
【0060】
(d)グリーンシート積層体を焼成することによって、複数の第1グリーンシートと第2グリーンシートを焼結させて、基部21と枠部22が接合された基体2を得る。入出力端子5が、枠部22と一体成形されている場合には、枠部22にさらに入出力端子5が接合された状態で焼結された基体2を得る。なお、基部21の材料もしくは枠部22の材料のどちらか一方が金属材料である場合には、基部21と枠部22を、ろう材等を用いて接合することにより基体2とすることができる。
【0061】
(e)金属材料を用いて所定の形状に形成した固定部材3を、接合部材4を介して枠部22に接合することによって半導体パッケージ1とすることができる。その後、基部21の第1上面21aに半導体素子6を実装し、枠部22の第2上面22dに蓋体7を接合することによって半導体装置10とすることができる。なお、図2に示すように、枠部22の第2上面22dには、シールリング8が位置しており、シールリング8を介して蓋体7が接合されても構わない。
【0062】
(第2の実施形態)
次に、本開示の第2の実施形態による半導体パッケージ1について、図11図19を参照しつつ説明する。
【0063】
本実施形態において、第1の実施形態と異なる点を説明する。図16A図16Cに示すように、固定部材3の第1部31は、第3上面31bを有する。また、枠部22の開口部22aは、図15に示すように、枠部22の第2上面22dに達している。さらに、第1部31の第3上面31bは、図13および図17に示すように、枠部22の第2上面22dと面一になっている。このため、蓋体7もしくはシールリング8が、枠部22の第2上面22dに位置する場合、固定部材3の第3上面31bには、接合材を介して蓋体7もしくはシールリング8が封止される。このことによって、第1部31と開口部22aとの接合面積が増加し、固定部材3と基体2との接合強度をさらに向上させることができる。また、この場合において、基体2がセラミック材料から成る場合には、開口部22aの上側にセラミック層を設けなくてもよいので、開口部22aの上側のセラミックがたわんで基体2が変形する可能性を低減できる。
【0064】
ここで、第3上面31bと第2上面22dとが面一とは、両者が完全に面一である場合だけでなく、図18に示すように、第1方向と交差する断面視において、製造誤差により、第1部31の第3上面31bが、枠部22の第2上面22dよりも、例えば0.1mm程度上方に位置している場合も含む。また、図19に示すように、第1方向と交差する断面視において、製造誤差により、第1部31の第3上面31bが、枠部22の第2上面22dよりも、例えば0.1mm程度下方に位置していてもよい。この場合には、図11に示すように、シールリング8または蓋体7を接合した際に、接合部材4が第1部31の第3上面31bに溜まることができ、気密性を向上させることが可能となる。
【0065】
なお、ここで、基体2がセラミック材料から成るとは、基体2が、その材料としてセラミック材料以外に製造上不可避な物質等を含んでいる場合を含んでいてもよい。
【0066】
本実施形態の半導体パッケージ1を作製する方法としては、例えば、前述の製造方法で、平面視において、枠部22の外形の一部分に切り欠きを有する第2グリーンシートの層数を変更することである。
【0067】
なお、本開示は上述の第1の実施形態、第2の実施形態および実施例に限定されず、本開示の要旨を逸脱しない範囲内であれば種々の変更は可能である。
【0068】
例えば、開口部22aの形状は、第1直線部22aaと円弧を組み合わせた形状としてもよい。
【0069】
また、第2の実施形態において、固定部材3は、第2方向と交差する断面視において、凹形状または凸形状の保持部33aを有していてもよい。
【0070】
また、入出力端子5は、第2方向からの側面視において、階段状の形状であってもよい。つまり、入出力端子5は、第2方向からの側面視において、2段の階段形状であってもよい。この場合、第1配線層51が上段の上面に位置し、第2配線層52が下段の上面に位置し、第2配線層52が、平面視において、枠部22の外周から第1方向および/または第2方向に延在していてもよく、また、第2配線層52が、上述の第1配線層51とは異なる配線層であって、平面視において、露出していてもよい。
【0071】
本開示の係る半導体パッケージは、以下の構成(1)~(18)が実施可能である。
【0072】
(1)第1上面を有する基部と、前記第1上面に位置するとともに、内側面と外側面と前記外側面から前記内側面にかけて第1方向に貫通した開口部とを有する枠部と、を有する基体と、
前記開口部に位置する第1部と、前記第1部と連続して前記部の前記外側面側に位置する第2部と、前記第1方向に前記第1部および前記第2部を貫通する貫通孔と、を有する固定部材と、
前記第1部と前記開口部との間に位置する接合部材とを備えており、
前記第1方向と交差する断面視において、前記開口部は、少なくとも一部に第1直線部を含む形状を有するとともに、前記第1部は、前記第1直線部と対向して位置する第2直線部を含む形状を有しており、
前記第1方向と交差する断面視における前記接合部材の厚みは、前記第1直線部と前記第2直線部との間において最も薄い、半導体パッケージ。
【0073】
(2)前記第1方向と交差する断面視において、前記開口部の形状が、多角形状である、上記構成(1)に記載の半導体パッケージ。
【0074】
(3)前記第1方向と交差する断面視において、前記第1部の形状が、前記開口部に沿った形状を有している、上記構成(1)または(2)に記載の半導体パッケージ。
【0075】
(4)前記枠部は、第2上面を有しており、
前記第1部は、第3上面を有しており、
前記開口部が、前記枠部の前記第2上面に達しており、
前記第1部の前記第3上面が、前記枠部の前記第2上面と面一になっている、上記構成(1)~(3)のいずれか1つに記載の半導体パッケージ。
【0076】
(5)平面視において、前記第1方向と直交する第2方向の前記第1部の長さが、前記第2方向の前記第2部の長さよりも短い、上記構成(1)~(4)のいずれか1つに記載の半導体パッケージ。
【0077】
(6)前記接合部材が、前記第1部と前記開口部との間に位置する第1部分と、該第1部分と連続して位置するとともに前記第2部と前記外側面との間に位置する第2部分と、を有している、上記構成(5)に記載の半導体パッケージ。
【0078】
(7)前記第2方向と交差する断面視において、前記第1部の前記第1方向および前記第2方向と直交する第3方向の長さが、前記第2部の前記第3方向の長さよりも短い、上記構成(5)または(6)に記載の半導体パッケージ。
【0079】
(8)前記第1方向と交差する断面視および/または前記第2方向と交差する断面視において、前記第1部と前記第2部が面一となる部分を有している、上記構成(5)~(7)のいずれか1つに記載の半導体パッケージ。
【0080】
(9)前記第1部が、前記第2方向および/または前記第3方向に凹部を有している、上記構成(5)~(8)のいずれか1つに記載の半導体パッケージ。
【0081】
(10)前記第1部の前記第1方向の厚みが、前記枠部の前記第1方向の厚みよりも厚い、上記構成(1)~(9)のいずれか1つに記載の半導体パッケージ。
【0082】
(11)平面視において、前記接合部材の前記内側面側における端部が、曲線部を含む形状を有している、上記構成(10)に記載の半導体パッケージ。
【0083】
(12)前記基体が、前記第1上面に凸部を有している、上記構成(1)~(11)のいずれか1つに記載の半導体パッケージ。
【0084】
(13)前記基体は、前記外側面の前記開口部と離れて位置し、少なくとも第1配線層と第2配線層を有する入出力端子を備えており、
平面視において、前記第2配線層が前記枠部よりも突出した部分を有している、上記構成(1)~(12)のいずれか1つに記載の半導体パッケージ。
【0085】
(14)前記第1方向と交差する断面視において、前記開口部が矩形状であるとともに、前記第1部が矩形状である、上記構成(1)~(13)のいずれか1つに記載の半導体パッケージ。
【0086】
(15)前記枠部と前記基部とが同じ材料から成り、一体成形されている、上記構成(1)~(14)のいずれか1つに記載の半導体パッケージ。
【0087】
(16)前記基体がセラミックから成る、上記構成(1)~(15)のいずれか1つに記載の半導体パッケージ。
【0088】
(17)前記接合部材は、樹脂接着材である、上記構成(1)~(16)のいずれか1つに記載の半導体パッケージ。
【0089】
(18)平面視で、前記第1方向と直交する第2方向と交差する断面視において、前記貫通孔は、凹形状または凸形状の保持部を有している、上記構成(1)~(17)のいずれか1つに記載の半導体パッケージ。
【0090】
本開示の係る半導体装置は、以下の構成(19)が実施可能である。
【0091】
(19)上記構成(1)~(18)のいずれか1つに記載の半導体パッケージと、
前記半導体パッケージの前記第1上面に実装された半導体素子とを備える、半導体装置。
【0092】
本開示の一実施形態に係る半導体パッケージは、上述のように、第1直線部と第2直線部の間における接合部材の厚みを、それ以外の第1部と開口部との間に位置する接合部材の厚みと比較して薄くすることで、第1直線部を有する面と第2直線部を有する面を、基準面とすることができるため、固定部材と基体の開口部との位置合わせを容易にすることが可能である。このことによって光軸ズレの発生を低減可能な半導体パッケージおよび半導体装置を提供することができる。
【0093】
本開示は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形態で実施できる。したがって、前述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、本開示の範囲は請求の範囲に示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。さらに、請求の範囲に属する変形や変更は全て本開示の範囲内のものである。
【符号の説明】
【0094】
1 半導体パッケージ
2 基体
21 基部
21a 第1上面
21b 凸部
22 枠部
22a 開口部
22aa 第1直線部
22b 外側面
22c 内側面
22d 第2上面
D221 枠部の第1方向の厚み
3 固定部材
31 第1部
31a 第2直線部
31b 第3上面
31c 凹部
D311 第1部の第1方向の厚み
L312 第1部の第2方向の長さ
L313 第1部の第3方向の長さ
32 第2部
L322 第2部の第2方向の長さ
L323 第2部の第3方向の長さ
33 貫通孔
33a 保持部
4 接合部材
41 第1部分
42 第2部分
43 端部
D41 第1直線部と第2直線部の間に位置する接合部材の厚み
5 入出力端子
51 第1配線層
52 第2配線層
6 半導体素子
7 蓋体
8 シールリング
10 半導体装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図8F
図8G
図8H
図8I
図8J
図8K
図8L
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16A
図16B
図16C
図17
図18
図19