(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-05-22
(45)【発行日】2025-05-30
(54)【発明の名称】給電切替回路及び空気調和機
(51)【国際特許分類】
H02J 9/06 20060101AFI20250523BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20250523BHJP
F24F 11/88 20180101ALI20250523BHJP
【FI】
H02J9/06
H02J7/00 A
F24F11/88
(21)【出願番号】P 2024504272
(86)(22)【出願日】2022-03-03
(86)【国際出願番号】 JP2022009167
(87)【国際公開番号】W WO2023166670
(87)【国際公開日】2023-09-07
【審査請求日】2024-02-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100118762
【氏名又は名称】高村 順
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 遼平
(72)【発明者】
【氏名】田嶋 友樹
(72)【発明者】
【氏名】杉山 裕太
【審査官】滝谷 亮一
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-11081(JP,A)
【文献】特開2000-28176(JP,A)
【文献】特開2008-263669(JP,A)
【文献】国際公開第2015/198447(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 9/06
H02J 7/00
F24F 11/88
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流電源である外部電源とアクチュエータとの間に配置され、前記アクチュエータへの給電を前記外部電源と内部電源との間で切り替える給電切替回路であって、
前記給電切替回路は、
内部電源による電圧が常時印加され、前記アクチュエータの動作を制御する制御部を有する制御回路と、
前記外部電源が出力する交流電圧の
異電圧を検知する電圧検知部と、
前記外部電源と前記電圧検知部とが接続される接続点と前記制御回路との間に配置され、前記制御回路を介して前記アクチュエータに印加される前記交流電圧の前記アクチュエータへの給電を遮断する第1の遮断部と、
前記第1の遮断部が開動作したときに前記内部電源から出力される電圧が前記制御回路に印加されるように閉動作する切替部と、
を備える給電切替回路。
【請求項2】
前記電圧検知部が異電圧を検出した場合、前記第1の遮断部は開動作し、前記切替部は閉動作する
請求項1に記載の給電切替回路。
【請求項3】
前記第1の遮断部及び前記切替部の動作は、前記制御部によって制御される
請求項1又は2に記載の給電切替回路。
【請求項4】
前記給電切替回路は、前記外部電源と前記制御回路とを電気的に接続するためのもう一方の電気配線に配置され、前記第1の遮断部と同一の動作をする第2の遮断部を更に備える
請求項1に記載の給電切替回路。
【請求項5】
アクチュエータと、内部電源と、前記アクチュエータへの給電を交流電源である外部電源と前記内部電源との間で切り替える給電切替回路とを備える空気調和機であって、
前記給電切替回路は、
内部電源による電圧が常時印加され、前記アクチュエータの動作を制御する制御部を有する制御回路と、
前記外部電源が出力する交流電圧の
異電圧を検知する電圧検知部と、
前記外部電源と前記電圧検知部とが接続される接続点と、前記制御回路との間に配置され、前記制御回路を介して前記アクチュエータに印加される前記交流電圧の前記アクチュエータへの給電を遮断する第1の遮断部と、
前記第1の遮断部が開動作したときに前記内部電源から出力される電圧が前記制御回路に印加されるように閉動作する切替部と、
を備える空気調和機。
【請求項6】
前記内部電源は、前記第1の遮断部と前記制御回路とが電気的に接続されているときは、前記外部電源による前記アクチュエータへの給電と、前記外部電源による前記内部電源への充電とが同時に実施されるように前記給電切替回路に接続されている
請求項5に記載の空気調和機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、機器に搭載されるアクチュエータへの給電を外部電源と内部電源との間で切り替える給電切替回路及び空気調和機に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、外部電源である商用電源からの電力を受けて充電されると共に、2次電力を空気調和機のアクチュエータに供給するための内部電源であるバッテリが搭載された空気調和機が開示されている。この特許文献1では、商用電源からの電力の供給状態を検出し、当該電力の供給が遮断されたと判断した場合には、コントローラが制御動作を継続できるように、電力切替手段によってバッテリの2次電力をコントローラに供給するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に代表される従来技術では、商用電源からの電力が遮断された場合には、空調運転を一旦停止する必要がある。このため、従来技術では、内部電源であるバッテリからの給電に切り替えるには、機器の運転を停止する必要があるという課題がある。
【0005】
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、機器の運転を停止せずに内部電源からの給電に切り替えることができる給電切替回路を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本開示に係る給電切替回路は、交流電源である外部電源とアクチュエータとの間に配置され、アクチュエータへの給電を外部電源と内部電源との間で切り替える。給電切替回路は、制御部を有する制御回路と、電圧検知部と、第1の遮断部と、切替部とを備える。制御部は、内部電源による電圧が常時印加され、アクチュエータの動作を制御する。電圧検知部は、外部電源が出力する交流電圧の電圧値を検知する。第1の遮断部は、外部電源と電圧検知部とが接続される接続点と制御回路との間に配置され、制御回路を介してアクチュエータに印加される交流電圧のアクチュエータへの給電を遮断する。切替部は、第1の遮断部が開動作したときに内部電源から出力される電圧が制御回路に印加されるように閉動作する。
【発明の効果】
【0007】
本開示に係る給電切替回路によれば、機器の運転を停止せずに内部電源からの給電に切り替えることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施の形態1に係る空気調和機の構成例を示す図
【
図2】実施の形態1における給電切替動作の説明に供するフローチャート
【
図3】実施の形態1における給電切替動作の説明に供するタイムチャート
【
図4】実施の形態1における制御部の機能を実現するためのハードウェア構成の一例を示すブロック図
【
図5】実施の形態1における制御部の機能を実現するためのハードウェア構成の他の例を示すブロック図
【
図6】実施の形態2に係る空気調和機の構成例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に添付図面を参照し、本開示の実施の形態に係る給電切替回路及び空気調和機について詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は例示であって、以下の実施の形態によって本開示の範囲が限定されるものではない。
【0010】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る空気調和機100の構成例を示す図である。実施の形態1に係る空気調和機100は、バッテリ3と、アクチュエータ22と、給電切替回路50とを備える。給電切替回路50は、交流電源20とアクチュエータ22との間に配置されている。交流電源20が外部電源であるのに対し、バッテリ3は空気調和機100に内蔵される内部電源である。給電切替回路50は、アクチュエータ22への給電を交流電源20とバッテリ3との間で切り替える機能を有する。
【0011】
給電切替回路50は、電圧検知部1と、制御回路2と、遮断部4と、切替部5とを備える。また、制御回路2は、制御部7を備える。制御回路2には、アクチュエータ22が接続されている。アクチュエータ22の一例は、図示しないが、空気調和機100の室内機もしくは室外機の送風ファン、又は室内機の風向きを調整するフラップである。制御回路2の制御部7は、送風ファンを駆動するファンモータ、又はフラップを操作するステッピングモータに流れる駆動電流を制御することで、アクチュエータ22の動作を制御する。電圧検知部1は、交流電源20の両端に接続されて交流電源20が出力する交流電圧の電圧値を検知する。なお、空気調和機100は機器の一例であり、アクチュエータ22は、空気調和機以外の機器に具備される装置又はデバイスであってもよい。
【0012】
遮断部4は、図示しない開閉接点を有する。遮断部4の開閉動作は、制御部7によって制御される。遮断部4は、交流電源20と電圧検知部1との間を繋ぐ一方の電気配線8に配置される。具体的に、遮断部4は、交流電源20と電圧検知部1とが接続される一方の接続点12と、制御回路2との間に配置される。なお、遮断部4は、交流電源20と電圧検知部1との間を繋ぐもう一方の電気配線9に配置されていてもよい。この場合、遮断部4は、交流電源20と電圧検知部1とが接続されるもう一方の接続点13と、制御回路2との間に配置される。これらの何れかの構成により、交流電源20から出力される交流電圧は、遮断部4及び制御回路2を介してアクチュエータ22に印加される。また、遮断部4は、制御部7による制御を受け、アクチュエータ22に印加される交流電圧のアクチュエータ22の給電を遮断する。なお、本稿では、遮断部4を「第1の遮断部」と記載することがある。
【0013】
切替部5は、図示しない開閉接点を有する。切替部5の開閉動作は、制御部7によって制御される。切替部5は、電気配線8とバッテリ3との間に接続される。ここで、遮断部4の接点が開に制御されるとき、切替部5の接点は閉に制御される。従って、切替部5は、遮断部4が開動作したときには、バッテリ3から出力される電圧が制御回路2に印加されるように閉動作する。
【0014】
制御部7は、バッテリ3による電圧が常時印加されるように構成されている。この構成により、制御部7は、アクチュエータ22への給電が交流電源20からバッテリ3に切り替わった場合でも、空気調和機100による空調運転を停止せずに給電の切り替えを行うことができる。また、この構成により、交流電源20からバッテリ3への給電の切り替えが外部信号に頼ることなく、空気調和機100によって自己完結することができる。
【0015】
また、バッテリ3は、電気配線8と電気配線9との間に接続されている。電気配線8側の接続点は、遮断部4と制御回路2との間に存在する。従って、バッテリ3は、遮断部4と制御回路2とが電気的に接続されているときは、バッテリ3によるアクチュエータ22への給電と、交流電源20によるバッテリ3への充電とが同時に実施されるように給電切替回路50に接続されている。
【0016】
次に、制御部7による給電切替動作について、
図2及び
図3を参照して説明する。
図2は、実施の形態1における給電切替動作の説明に供するフローチャートである。
図3は、実施の形態1における給電切替動作の説明に供するタイムチャートである。なお、
図2及び
図3の説明では、交流電源20を「外部電源」と呼ぶ。また、
図3において、バッテリ「OFF」は、バッテリ3と制御回路2とが電気的に接続されていないことを意味し、バッテリ「ON」は、バッテリ3と制御回路2とが電気的に接続されていることを意味する。
【0017】
制御部7は、電圧検知部1の検知結果に基づいて、遮断部4及び切替部5の開閉動作を制御する。制御部7は、アクチュエータ22への給電が外部電源からの給電である状態において(ステップS11)、電圧検知部1の検知結果に基づいて交流電圧が異電圧であるか否かを検知する(ステップS12)。ここで、「異電圧」とは、交流電圧が正常電圧ではないことを意味し、交流電圧が異常電圧であることを含む概念とする。なお、本稿では、交流電圧が異電圧であるか否かの判定は、
図3に示されるように、電圧検知部1の検出値が、より高電位側のしきい値である第1のしきい値と、より低電位側のしきい値である第2のしきい値とに基づいて判定する実施例とする。具体的に、制御部7は、交流電圧の検出値が第1のしきい値と第2のしきい値との範囲内である場合には、交流電圧が正常電圧であると判定する。また、交流電圧の検出値が第1のしきい値と第2のしきい値との範囲外である場合、制御部7は、交流電圧が異電圧であると判定する。
【0018】
図2のフローチャートの説明に戻る。ステップS12において、正常電圧が検知された場合、ステップS12の処理が繰り返される。一方、ステップS12において、異電圧が検知された場合、制御部7は、バッテリ3からの給電に切り替える(ステップS13)。
【0019】
更に、制御部7は、アクチュエータ22への給電がバッテリ3から行われているステップS13の状態において、電圧検知部1の検知結果に基づいて交流電圧が異電圧であるか否かを検知する(ステップS14)。ステップS14において、異電圧が検知された場合、即ち異電圧が継続して検知された場合、制御部7は、バッテリ3からの給電を継続する(ステップS15)。その後、ステップS14の処理に戻る。一方、ステップS14において、正常電圧が検知された場合、制御部7は、外部電源からの給電に切り替える(ステップS16)。その後、ステップS12に戻り、ステップS12からの処理が繰り返される。
【0020】
図3において、時刻t1以前の期間、時刻t2から時刻t3までの期間、及び時刻t4以降の期間は、電圧検知部1の検出値が正常電圧である期間を示している。これらの期間では、バッテリ3がOFFとなるように、遮断部4の接点が閉に制御され、切替部5の接点が開に制御される。また、時刻t1から時刻t2までの期間、及び時刻t3から時刻t4までの期間は、電圧検知部1の検出値が異電圧である期間を示している。これらの期間では、バッテリ3がONとなるように、遮断部4の接点が開に制御され、切替部5の接点が閉に制御される。
【0021】
次に、実施の形態1における制御部7の機能を実現するためのハードウェア構成について、
図4及び
図5の図面を参照して説明する。
図4は、実施の形態1における制御部7の機能を実現するためのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。実施の形態1における制御部7の機能を実現する場合には、
図4に示されるように、演算を行うプロセッサ200、プロセッサ200によって読みとられるプログラムが保存されるメモリ202、及び信号の入出力を行うインタフェース204を含む構成とすることができる。
【0022】
プロセッサ200は、演算手段の一例である。プロセッサ200は、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、マイクロコントローラ、CPU(Central Processing Unit)、又はDSP(Digital Signal Processor)と称される演算手段であってもよい。また、メモリ202には、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(登録商標)(Electrically EPROM)といった不揮発性又は揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD(Digital Versatile Disc)を例示することができる。
【0023】
メモリ202には、実施の形態1における制御部7の機能を実行するプログラム及び前述した2つのしきい値が格納されている。プロセッサ200は、インタフェース204を介して必要な情報を授受し、メモリ202に格納されたプログラムをプロセッサ200が実行し、メモリ202に格納された2つのしきい値をプロセッサ200が参照することにより、上述した処理を行うことができる。プロセッサ200による演算結果は、メモリ202に記憶することができる。
【0024】
また、実施の形態1における制御部7の機能の実現する場合には、
図5に示す構成でもよい。
図5は、実施の形態1における制御部7の機能を実現するためのハードウェア構成の他の例を示すブロック図である。
図5では、
図4に示すプロセッサ200及びメモリ202が処理回路203に置き替えられている。前述した2つのしきい値は、処理回路203に保持される。処理回路203は、単一回路、複合回路、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又は、これらを組み合わせたものが該当する。処理回路203に入力する情報、及び処理回路203から出力する情報は、インタフェース204を介して入手することができる。
【0025】
以上説明したように、実施の形態1に係る給電切替回路は、交流電源である外部電源とアクチュエータとの間に配置され、アクチュエータへの給電を外部電源と内部電源との間で切り替える。給電切替回路は、制御部を有する制御回路と、電圧検知部と、第1の遮断部と、切替部とを備える。制御部は、内部電源による電圧が常時印加され、アクチュエータの動作を制御する。電圧検知部は、外部電源が出力する交流電圧の電圧値を検知する。第1の遮断部は、外部電源と電圧検知部とが接続される接続点と制御回路との間に配置され、制御回路を介してアクチュエータに印加される交流電圧のアクチュエータへの給電を遮断する。切替部は、第1の遮断部が開動作したときに内部電源から出力される電圧が制御回路に印加されるように閉動作する。これにより、アクチュエータへの給電が外部電源から内部電源に切り替わった場合でも、空気調和機による空調運転を停止せずに給電の切り替えを行うことができる。また、外部電源から内部電源への給電の切り替えは、外部信号に頼ることなく、空気調和機によって自己完結することができる。
【0026】
上記の構成において、電圧検知部が異電圧を検出した場合、第1の遮断部は開動作し、切替部は閉動作する。第1の遮断部及び切替部の動作は、内部電源による電圧が常時印加される制御部によって制御される。これにより、アクチュエータに対する外部電源から内部電源への切り替えを、空気調和機による空調運転を停止することなく、円滑且つ確実に実施することができる。
【0027】
また、実施の形態1に係る空気調和機は、アクチュエータと、内部電源と、アクチュエータへの給電を交流電源である外部電源と内部電源との間で切り替える給電切替回路とを備える。給電切替回路は、制御部を有する制御回路と、電圧検知部と、第1の遮断部と、切替部とを備える。制御部は、内部電源による電圧が常時印加され、アクチュエータの動作を制御する。電圧検知部は、外部電源が出力する交流電圧の電圧値を検知する。第1の遮断部は、外部電源と電圧検知部とが接続される接続点と制御回路との間に配置され、制御回路を介してアクチュエータに印加される交流電圧のアクチュエータへの給電を遮断する。切替部は、第1の遮断部が開動作したときに内部電源から出力される電圧が制御回路に印加されるように閉動作する。これにより、アクチュエータへの給電が外部電源から内部電源に切り替わった場合でも、空気調和機による空調運転を停止せずに給電の切り替えを行うことができる。また、外部電源から内部電源への給電の切り替えは、外部信号に頼ることなく、空気調和機によって自己完結することができる。
【0028】
また、実施の形態1に係る空気調和機において、内部電源は、第1の遮断部と制御回路とが電気的に接続されているときは、外部電源によるアクチュエータへの給電と、外部電源による内部電源への充電とが同時に実施されるように給電切替回路に接続されている。これにより、特別な充電動作を行うことなく、内部電源を動作可能な状態にしておくことができる。
【0029】
実施の形態2.
図6は、実施の形態2に係る空気調和機100Aの構成例を示す図である。
図6において、実施の形態2に係る空気調和機100Aでは、
図1に示す実施の形態1に係る空気調和機100の構成において、給電切替回路50が給電切替回路50Aに置き替えられている。給電切替回路50Aでは、
図1の構成において、更に遮断部6が追加されている。遮断部6は、図示しない開閉接点を有する。遮断部6の開閉動作は、制御部7によって制御される。遮断部6は、交流電源20と電圧検知部1との間を繋ぐもう一方の電気配線9に配置されている。具体的に、遮断部6は、交流電源20と電圧検知部1とが接続されるもう一方の接続点13と、制御回路2との間に配置されている。その他の構成については、
図1と同一又は同等であり、同一又は同等の構成部には同一の符号を付して、重複する説明は省略する。なお、本稿では、遮断部6を「第2の遮断部」と記載することがある。
【0030】
遮断部6は、給電切替回路50Aの動作を確実に実施するために設けられている。このため、遮断部6は、遮断部4と同様に制御される。従って、遮断部4が閉動作するときは、遮断部6も閉動作し、遮断部4が開動作するときは、遮断部6も開動作する。
【0031】
上記のように構成された給電切替回路50Aによれば、遮断部4,6の何れか1つの接点が短絡故障した場合でも、短絡故障していないもう一方の遮断部によって、交流電源20からの給電を行う回路部が確実に遮断される。これにより、遮断部4,6以外の回路要素への波及故障を防止して、給電切替回路50Aの保護を確実に実施することができる。
【0032】
以上説明したように、実施の形態2に係る給電切替回路は、外部電源と制御回路とを電気的に接続するためのもう一方の電気配線に配置され、第1の遮断部と同一の動作をする第2の遮断部を更に備える。これにより、第1及び第2の遮断部以外の回路要素への波及故障を防止して、給電切替回路の保護を確実に実施することができる。
【0033】
以上の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
【符号の説明】
【0034】
1 電圧検知部、2 制御回路、3 バッテリ、4,6 遮断部、5 切替部、7 制御部、8,9 電気配線、12,13 接続点、20 交流電源、22 アクチュエータ、50,50A 給電切替回路、100,100A 空気調和機、200 プロセッサ、202 メモリ、203 処理回路、204 インタフェース。