(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-05-23
(45)【発行日】2025-06-02
(54)【発明の名称】景品交換装置及び景品交換プログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20250526BHJP
【FI】
A63F7/02 354
A63F7/02 329
A63F7/02 334
(21)【出願番号】P 2021143547
(22)【出願日】2021-09-02
【審査請求日】2024-06-28
(73)【特許権者】
【識別番号】591142507
【氏名又は名称】株式会社北電子
(74)【代理人】
【識別番号】110002354
【氏名又は名称】弁理士法人平和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】三石 智道
(72)【発明者】
【氏名】井上 智晴
(72)【発明者】
【氏名】小川 周二
【審査官】尾崎 俊彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-023412(JP,A)
【文献】特開2012-110434(JP,A)
【文献】特開2020-025823(JP,A)
【文献】特開2020-065788(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技者から受け付けた記録媒体を用いて、当該遊技者
の操作により景品交換処理を
実行可能な景品交換装置において、
遊技者から受け付けた記録媒体に対応付けられた所定の情報を取得可能な情報取得手段と、
前記情報取得手段により所定の情報が取得された場合、時間を計時可能な計時手段と、
前記計時手段により計時された時間が特定時間に到達した
状態において、前記情報取得手段により所定の情報が取得されている場合、
従業員を呼び出すための特定情報
を報
知するための特定制御を実行可能な制御手段と、
前記制御手段により特定制御が実行される場合、前記景品交換処理の実行を規制可能な規制手段と、
を備え
、
従業員が携帯する無線通信手段によって、前記規制手段による規制を解除可能である
ことを特徴とする景品交換装置。
【請求項2】
前記特定制御は、
インカムに特定情報
を報知させる制御
を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の景品交換装置。
【請求項3】
前記特定制御は、
表示手段に特定情報を報知させる制御を含む
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の景品交換装置。
【請求項4】
遊技者から受け付けた記録媒体を用いて、当該遊技者
の操作により景品交換処理を
実行可能な景品交換装置を構成するコンピュータを、
遊技者から受け付けた記録媒体に対応付けられた所定の情報を取得可能な情報取得手段、
前記情報取得手段により所定の情報が取得された場合、時間を計時可能な計時手段、
前記計時手段により計時された時間が特定時間に到達した
状態において、前記情報取得手段により所定の情報が取得されている場合、
従業員を呼び出すための特定情報
を報
知するための特定制御を実行可能な制御手段、
前記制御手段により特定制御が実行される場合、前記景品交換処理の実行を規制可能な規制手段、
として機能させ
、
従業員が携帯する無線通信手段によって、前記規制手段による規制を解除させることが可能である
ことを特徴とする景品交換プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、景品交換装置及び景品交換プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従業員が利用する景品交換装置からカード等の記録媒体を抜き取った際に、カメラで記録媒体を抜き取った人物の顔画像を撮影し、撮影して得られた顔画像が従業員の顔画像である場合には、景品交換装置に記録媒体を挿入した遊技者が取り忘れていったものとみなして、記録媒体の取り忘れの報知を行う機能が開示されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の景品交換装置には、改良すべき余地があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明の景品交換装置は、遊技者から受け付けた記録媒体を用いて、当該遊技者の操作により景品交換処理を実行可能な景品交換装置において、遊技者から受け付けた記録媒体に対応付けられた所定の情報を取得可能な情報取得手段と、前記情報取得手段により所定の情報が取得された場合、時間を計時可能な計時手段と、前記計時手段により計時された時間が特定時間に到達した状態において、前記情報取得手段により所定の情報が取得されている場合、従業員を呼び出すための特定情報を報知するための特定制御を実行可能な制御手段と、前記制御手段により特定制御が実行される場合、前記景品交換処理の実行を規制可能な規制手段と、を備え、従業員が携帯する無線通信手段によって、前記規制手段による規制を解除可能な構成としてある。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図2】景品交換装置の構成を示すブロック図である。
【
図3】セルフPOSモード移行時の従業員側画面の表示例を示す図である。
【
図4】一般カード挿入時のセルフPOSモードにおける遊技者側画面の表示例を示す図である。
【
図5】
図4の続きの遊技者側画面の表示例を示す図である。
【
図6】会員カード挿入時のセルフPOSモードにおける遊技者側画面の表示例を示す図である。
【
図7】未完了計時処理を示すフローチャートである。
【
図8】特定情報を表示する遊技者側画面の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の好ましい実施形態について、各図を参照して説明する。
本実施形態に係る遊技場システム1は、プログラム(景品交換プログラム)に制御されたコンピュータにより動作する。
遊技場システム1は、プログラムとコンピュータとが協働した具体的手段により実現されるものであり、プログラムの全部又は一部は、磁気ディスク、光ディスク及びその他任意のコンピュータで読み取り可能な記憶媒体により提供され、記憶媒体から読み出されたプログラムがコンピュータにインストールされて実行される。
なお、プログラムは、記憶媒体を介さず、通信回線を通じて直接にコンピュータにロードして、実行することも可能である。
【0008】
遊技場システム1は、
図1に示すように遊技機10、遊技媒体貸出機20、台管理装置30、島管理装置40、親島管理装置50、遊技場管理装置60、計数装置70、会員管理装置80、インカム85a、リモコン85b、景品交換装置90等で構成されており、これらの装置が所定のネットワーク(例えば、ローカル・エリア・ネットワーク)を介して接続されている。
そして、このような構成からなる遊技場システム1は、遊技者が遊技を行うことで獲得した遊技球又はメダル等の遊技媒体の数量に応じて景品と交換するための景品交換システムとして機能している。
以下、遊技場システム1を構成する各装置について説明する。
【0009】
遊技機10は、遊技媒体を用いて遊技を行う装置であって、遊技媒体として遊技球を用いるパチンコ機10aやメダルを用いるスロットマシン10b等である。
遊技機10は、機種ごと貸出レートごとに設置される。
例えば、パチンコ機10aは、遊技球1玉の貸出レートを4円/玉とする4円コーナー、遊技球1玉の貸出レートを1円/玉とする1円コーナー等に設置される。
また、スロットマシン10bは、メダル1枚の貸出レートを20円/枚とする20円コーナー、メダル1枚の貸出レートを5円/枚とする5円コーナー等に設置される。
なお、遊技機10は、遊技者が遊技媒体に触れられないように構成された所謂封入式遊技機(管理遊技機)であっても良い。
【0010】
遊技媒体貸出機20(20aは玉貸機、20bはメダル貸機)は、遊技者に対して遊技媒体を貸し出す装置であり、併設された遊技機10において獲得した遊技媒体の計数、計数された遊技媒体の払い戻し、投入金額に応じた遊技媒体の貸出し、計数された遊技媒体の数や投入金額の残高を特定する記憶媒体の発行等を行う。
【0011】
台管理装置30は、各種情報を中継・処理する情報処理装置であり、遊技機10や遊技媒体貸出機20から送信される各種情報を受信し、その情報を適宜蓄積して島管理装置40に送信する中継装置として動作する。
【0012】
島管理装置40は、各種情報を中継・処理する情報処理装置であり、台管理装置30及び親島管理装置50とネットワークを介して接続されており、これらの装置間で各種情報を送受信する。
そして、島管理装置40は、遊技場管理装置60からの要求に応じて、又は所定の周期ごとに遊技場管理装置60に各種情報を送信する。
【0013】
親島管理装置50は、各種情報を中継・処理する情報処理装置であり、各島管理装置40から送信されてきた各種情報を受信し、適宜蓄積又は集計して遊技場管理装置60に送信する。
【0014】
遊技場管理装置60は、プログラムに従って動作する情報処理装置であり、例えば、ホールコンピュータ等であって、遊技場に設置される全遊技機10に関する遊技情報を収集して、集計・管理するとともに、遊技場の経営に必要な営業管理情報等を管理する。
【0015】
計数装置70(70aは玉計数機、70bはメダル計数機)は、遊技機10において遊技者が獲得した遊技媒体を計数するための装置であり、遊技場内の複数箇所(例えば、遊技島の島端)に設置される。
具体的に、計数装置70には、例えば、一般カードや会員カード(以下、単にカードともいう)を挿入可能なカード挿入部と、当該カードから所定の情報を読み取るカードリーダーが設けられている。
ここで、一般カード(ビジターカード等)は、遊技者が遊技機10外で所有する持ち玉を記憶し、遊技の当日に一時的に遊技者に貸し出されるカードである。
したがって、一般カードは、持ち玉のみを記憶し、持ち玉を交換しないまま、遊技場が閉店した場合、遊技者は、記憶した持ち玉による払い出しや景品交換ができないことになる。
これに対し会員カードは、予め会員登録した遊技者に発行され、遊技者が持ち玉を複数日に渡って払い出しや景品交換できるカードである。
例えば、計数装置70は、会員カードがカード挿入部に挿入されている場合は、カードリーダーが、会員カードの内部に記録された会員を特定可能な情報(例えば、会員番号)を読み取るとともに、この読み取った会員番号と、計数の結果である計数値とを関連付けて会員管理装置80に送信することで、計数された遊技媒体を遊技場に預け入れることができる。
したがって、会員カードは、持ち玉を記憶するとともに、貯玉を会員カード自体に記憶せずに会員番号等と関連付けて会員管理装置80等に記憶する。
計数装置70は、この計数した遊技媒体の数量等を、計数に係る遊技媒体の獲得先の遊技機10を特定する情報とともに、発行操作ごとに遊技場管理装置60に送信する。
【0016】
会員管理装置80は、プログラム制御により動作する情報処理装置であって、会員に関する情報を会員データベースとして記憶・管理する。
会員データベースは、遊技者に関する情報を記憶し、例えば、遊技者を特定する貯玉数、会員番号、会員氏名及び暗証番号等を項目として構成されている。
貯玉数は、会員が遊技で獲得した遊技媒体のうち、景品に交換せずに遊技場に預け入れた遊技媒体の数量である。
この貯玉数は、会員番号に関連付けられて計数装置70や景品交換装置90から送信され、景品交換や遊技の際に引き出されると、その引き出された数量分減少するようになっている。
また、貯玉数は、貸出レートごとの口座別に管理されている。
例えば、貸出レート(4円/玉)に係る口座にA玉、貸出レート(1円/玉)に係る口座にB玉、貸出レート(20円/枚)に係る口座にC枚、貸出レート(5円/枚)に係る口座にD枚というように、貯玉数が貸出レートごとの口座別に記憶されている。
会員番号は、会員を特定するための番号であり、会員ごとにそれぞれ異なる会員番号が付与されている。
会員氏名は、会員番号に紐づけて管理される会員の氏名である。
暗証番号は、会員本人であるか否かを確認するための番号である。
例えば、会員が景品交換の際に貯玉を引き出すときには、その会員に対し、景品交換装置90を操作させて暗証番号を入力させる。
この入力された会員番号と会員データベースに登録された会員番号とを照合することにより、その会員が正当な会員であるか否かを確認できる。
なお、暗証番号に代えて、会員一人一人を特定可能な生体情報(例えば、顔画像、指紋、虹彩、声紋)を記憶することで、顔認証や生体認証による会員確認を行なうようにしても良い。
【0017】
インカム85aは、コミュニケーションツール用の無線を用いた端末である。
遊技場システム1は、複数のインカム85aを備えており、各従業員は、それぞれ1つのインカム85aを携行する。
インカム85aは、ヘッドセットを用いたハンズフリーの通話が可能なだけでなく、遊技場管理装置60や景品交換装置90等から各種情報の通知ができるので、即時性が求められる遊技場のコミュニケーションツールとして好適である。
【0018】
リモコン85bは、小型の信号送信機であって、従業員の操作により、赤外線通信等を介して呼出ランプ(不図示)や景品交換装置90等に信号を送信する。
各リモコン85bには、それぞれ固有情報としてリモコンID等が付されている。
このリモコンIDは、リモコン85bの内部に備えられたROMやRAM等の記録媒体に記録されている。
【0019】
景品交換装置90は、遊技により獲得された遊技媒体や貯玉を、景品と交換する景品交換処理を行う所謂POS端末である。
例えば、計数装置70から発行されるレシート、計数結果が対応付けられた一般カード又は会員カードから遊技媒体の数量を読み込み、読み込んだ数量と遊技者が交換を希望する景品に対応する景品数とを照合してこれらを紐づけて処理したり、貯玉から景品数を引き落とす処理等を実行する。
なお、本実施形態で、貯玉とは、遊技客が遊技において獲得した遊技媒体又は当該遊技媒体数を示すデータであって、翌日以降(閉店より後の時間)も遊技に再度供することができるものをいう。
また、持ち玉とは、遊技客が遊技において獲得した遊技媒体又は当該遊技媒体数を示すデータであって、その当日中(閉店より前の時間)のみ遊技に再度供することができるものをいう。
したがって、貯玉は通常、会員遊技客のみが使用可能であり、獲得した遊技媒体を翌日以降の遊技に用いる場合に使用し、持ち玉は、一般遊技客及び会員遊技客の双方が使用可能であり、遊技に用いる遊技機の変更(いわゆる台移動)を行った場合等に使用する。
以下、このような景品交換装置90の構成について、
図2を参照して説明する。
【0020】
景品交換装置90は、通信手段91と、記憶手段92と、表示手段93と、取得手段94と、従業員操作手段95と、リモコン受信手段96と、制御手段99とを備えている。
【0021】
通信手段91は、遊技場管理装置60や会員管理装置80と通信回線を介して、例えば、会員管理装置80から会員に関する情報(計数値、貯玉数等)を受信し、制御手段99へ送信する。
【0022】
記憶手段92は、例えば、ROM、RAM、ハードディスク等で構成されており、景品交換装置90が備える各種機能を実行するためのプログラムや景品交換に関する情報を記憶する。
具体的に、記憶手段92が記憶する情報には、景品に関する情報である景品情報、会員に関する情報である会員情報、取得手段94により記録媒体から読み取られた計数情報や制御手段99により計時された時間情報等がある。
景品情報には、各景品を一意に特定できる景品コード、景品の名称を示す景品名情報、各景品が属する分類(例えば、お菓子,飲み物,特殊景品)を示す景品分類情報、各景品との交換に必要な遊技媒体数を示す交換遊技媒体数等がある。
会員情報には、会員を特定するための情報であって、カードリーダー94bによって会員カードから読み取られた情報である。
計数情報は、記録媒体にて読み取られた遊技媒体の数量を示す情報である。
時間情報は、制御手段99にて計時された時間を示す情報であって、景品交換処理に伴う情報である。
【0023】
表示手段93は、遊技者が獲得した遊技媒体数に応じた景品交換に関する情報を画面に表示する。
表示手段93は、遊技場の従業員が視認する従業員側画面93aと、遊技者が視認する遊技者側画面93bとを備えており、景品交換カウンターに設置される際には、従業員側画面93aが従業員側を向くとともに、遊技者側画面93bが遊技者側を向くように設置される。
従業員側画面93a及び遊技者側画面93bは、例えば、タッチパネル式の液晶表示パネル等で構成されており、表示中の情報を触れることにより、各項目を選択できる。
【0024】
取得手段94は、遊技者から受け付けた記録媒体に対応付けられた所定の情報を取得する。
例えば、景品交換カウンターにおいて遊技者が従業員に記録媒体を渡した場合、従業員は、取得手段94を用いて、記録媒体から計数値を読み取る作業を行う。
このような取得手段94は、レシートの記録を取得するチケットリーダー94aと、カードの記録を取得するカードリーダー94bとを備えている。
【0025】
チケットリーダー94aは、レシートに記録された計数値を読み取る情報取得手段である。
カードリーダー94bは、一般カード又は会員カードを挿入可能なカード挿入部が設けられており、遊技者が一般カード又は会員カードをカード挿入部に挿入することで、カード情報(カード番号、カード種別、持ち玉数等)を読み取る情報取得手段である。
そして、チケットリーダー94a及びカードリーダー94bは、この読み取ったカード情報を制御手段99に送信する。
なお、計数値等がレシートにバーコードで印字される場合には、チケットリーダー94aとしてバーコードリーダーを適用することができる。
【0026】
従業員操作手段95は、遊技場の従業員による所定の情報の入力操作に用いられるものであり、例えば、キーボードやマウス等で構成することができ、景品交換装置90が備える各種機能の実行操作や、各種情報の入力設定を行うことができる。
また、従業員操作手段95は、例えば、遊技者からの指示に基づき、特殊景品や一般景品の選択等を行うことができる。
なお、本実施形態では、従業員側画面93aがタッチパネルで構成されているため、従業員側画面93aが従業員操作手段95として動作する。
【0027】
リモコン受信手段96は、遊技場の従業員が携帯するリモコン85bから無線送信される赤外線や電波等の信号を受信する。
そして、リモコン受信手段96は、この受信した信号(解除信号)を制御手段99に送信して、後述する景品交換装置90の操作規制を解除する。
【0028】
制御手段99は、CPU等で構成されており、記憶手段92に記憶されているプログラムを読み込んで実行することにより、景品交換装置90が備える構成各部の動作制御を行う。
例えば、制御手段99は、演算機能を有し、獲得した遊技媒体数の全部又は一部を各景品と交換する際に演算を行う。
具体的には、景品が選択された際に出力される信号を受信すると、この景品と交換可能な遊技媒体数を遊技者の獲得した遊技媒体数から減算する。
【0029】
ところで、省人化の観点から、景品交換を遊技者自身で行うセルフ方式の景品交換装置90(以下、セルフPOSともいう)に対するニーズは高く、多くの遊技場に設置されており、基本的に従業員が関与することなく、景品交換が行えるように運用されている。
本実施形態における景品交換装置90においても、遊技者自身で景品交換を行うセルフPOSモード(セルフモード)に切り替えることが可能な構成になっている。
ここで、セルフPOSモードとは、
図3(a)に示すように従業員側画面93aの設定操作メニューから「セルフPOS」ボタン(切替手段)が選択されることで起動し、遊技者自身で景品選択をした後、景品交換処理を完了させるモードをいう。
例えば、人手が足りない時間帯に、セルフPOSモードにすれば、少ない従業員でも営業が可能になり、人手不足を解消できるとともに、コスト等の費用を抑制できる。
そして、「セルフPOS」ボタンが選択されると、従業員側画面93aでは、セルフPOSモードへの移行処理中であることを示す画面が表示される(
図3(b)参照)。
【0030】
景品交換装置90は、セルフPOSモード時の各種動作を、記憶手段92を読み出して実行するプログラムにより実現し、このプログラムは、以下に説明する各種動作を行うためのコードから構成されている。
以下、
図4~
図6に示す遊技者側画面93bを参照しながら、制御部65が実行するセルフPOSモード時の景品交換フローについて説明する。
ここでは、景品として特殊景品に交換する場合を一例として説明する。
図4~
図6は、制御手段99が表示手段93(遊技者側画面93b)に表示する画面の一例であり、遊技者側画面93bは、遊技者の操作を受け付ける。
なお、遊技者側画面93bの右上には、操作方法がわからないときや何らかのトラブルが生じたときに従業員を呼び出すための「呼出」ボタンが表示されている。
この「呼出」ボタンは、遊技者に何らかの操作を促す画面には常に表示され、選択されると、従業員のインカム85aに景品交換装置90において呼出状態にあることが通知される。
【0031】
制御手段99は、セルフPOSモードが選択され起動されると、遊技者側画面93bにカードの挿入を促すメッセージを表示する。
図4(a)は、従業員側画面93aの設定操作メニューから「セルフPOS」ボタンが選択されることで起動するセルフPOSモード時のTOP画面を示している。
TOP画面では、「一般カード または 会員カードを入れてください」等のメッセージとともに動画により、カードに記録された情報を読み取るために遊技者に対しカードの挿入を促す画面が表示される。
なお、
図4(a)に示す画面のメッセージに記載はないが、セルフPOSモード時には、一般カードや会員カードの他に、チケットでも対応できる。
【0032】
遊技者が、これに従い、例えば、景品交換装置90のカードリーダー94bに「一般カード」を挿入すると、
図4(b)に示す交換する口座の選択を促す画面が表示される。
ここでは、例えば、「4円」ボタン、「1円」ボタンが、「交換する口座を選択してください」等のメッセージとともに表示される。
遊技者側画面93bの左下には、遊技者が処理の中止を希望するときのために、「中止」ボタンが表示され、この「中止」ボタンが選択されるとTOP画面に戻る。
この点は、後述する
図5及び
図6に示す画面と共通である。
なお、遊技者が選択できる口座として、4円口座、1円口座を挙げているが、これらに限らず、例えば、遊技場に設置されている遊技機10に設定された貸出レートを遊技者が選択できる口座として挙げることができる。
【0033】
図4(c)は、交換する口座として、遊技者が4円口座を選択した後の画面であり、4円口座の現在の持ち玉とともに、「追加」ボタン、「次へ」ボタンが表示される。
これにより、遊技者は、4円口座の現在の持ち玉を確認できる。
この画面で、遊技者は、さらに追加するカードがあれば「追加」ボタンを選択し、カードの追加はなく表示されている持ち玉で、景品を取得する場合には、「次へ」ボタンを選択する。
そして、「追加」ボタンが選択された場合には、追加のカードに記録された情報を読み取るためにTOP画面に戻る。
一方、「次へ」ボタンが選択された場合には、交換するデータが確定し、
図5(a)に示す画面が表示される。
【0034】
図5(a)は、特殊景品に対する取得案内を表示した画面であり、遊技者が選択できる取得個数として、例えば、持ち玉を貯玉にして終了する「全部貯玉」、自分で入力して交換する特殊景品を指定する「自身で指定」、特殊景品を最大限取得する「とれるだけ」等といった項目が表示される。
【0035】
図5(a)に示す画面において、遊技者が「自身で指定」ボタンを選択した後、大景品、中景品、小景品それぞれを1個ずつ選択すると、
図5(b)に示す画面が表示される。
さらに、「貯玉」ボタンを選択し貯玉数を指定した後、「完了」ボタンを選択すると、
図5(c)に示すように、交換する特殊景品ごとの数量と、貯玉数を示す最終画面が表示されるとともに記録媒体が返却され、選択した特殊景品が払い出された後、交換処理は終了する。
したがって、
図5(c)に示すような最終画面が遊技者側画面93bに表示され、取得手段94から記録媒体が抜き取られた時点、すなわち取得手段94が記録媒体に記録された情報を読み取れなくなったときが景品交換処理の完了条件となる。
そして、所定時間経過後、TOP画面に戻り遊技者の景品交換における操作を再び受け付ける。
なお、
図5(a)に示す画面の「全部貯玉」ボタンや
図5(b)に示す画面の「貯玉」ボタンを遊技者が選択した場合、一般カードの場合には、次に表示される画面(不図示)で会員カードの挿入を促すメッセージ等が表示されるとともに、持ち玉を記憶した一般カードが返却される。
この場合、一般カードが返却される画面が最終画面となり、一般カードが返却されて取得手段94が一般カードに記録された情報を読み取れなくなったときが景品交換処理の完了条件となる。
一方、会員カードの場合には、会員カードに記憶した持ち玉が貯玉に移行されるが、仮に、会員カードに記憶した持ち玉を貯玉に移行させる処理を実行しなくても、遊技場の閉店後の所定のタイミングで自動的に持ち玉が貯玉に移行される。
【0036】
また、TOP画面で遊技者が景品交換装置90のカードリーダー94bに「会員カード」を挿入した場合には、
図6(b)に示す画面に移行する。
ここでは、交換媒体の選択を促す「どちらで交換開始しますか」等のメッセージとともに、「貯玉」ボタン、「持ち玉」ボタンが表示される。
この画面で、遊技者は、貯玉数に計数結果を加算する場合には、「貯玉」ボタンを選択し、持ち玉数に計数結果を加算する場合には、「持ち玉」ボタンを選択する。
【0037】
図6(c)は、遊技者が「貯玉」ボタンを選択した場合に表示される画面である。
この画面では、景品交換を行う遊技者に、現在の貯玉数を口座別に知らせ、かつ交換する口座を選択させるための画面であり、例えば、口座別の現在の貯玉数、会員番号、会員氏名、ポイント、メモ、マーク、「中止」ボタン、「決定」ボタン等が表示される。
そして、遊技者が、交換する口座として、4円口座を選択した後、「決定」ボタンが選択されると、
図4(c)に示す画面が表示される。
なお、
図6(b)に示す画面で、遊技者が「持ち玉」ボタンを選択した場合には、
図4(b)に示す画面が表示される。
【0038】
このようなセルフ方式の景品交換装置90は、基本的に従業員が関与しないことから、遊技者が記録媒体を取り忘れて景品交換装置90から離れてしまった場合、景品交換装置90を使用したい他の遊技者の妨げになる虜がある。
また、取り忘れ行為ではなく、遊技者がいたずら目的で記録媒体を挿入した状態で景品交換装置90を離れる可能性もあり、このような行為に対処するには、従業員が景品交換装置90を頻繁に確認しなければ発見できないため、セルフ方式のメリットを活かすことができなかった。
【0039】
そこで、このような問題を解決するために、本実施形態における景品交換装置90は、セルフ方式のメリットを活かしながらも、円滑に景品交換を行うために、一定時間経過しても処理が完了しない場合には、遊技場の従業員に通知する構成とした。
これにより、景品交換処理途中で、例えば、カードリーダー94bに会員カード等を放置した状態で遊技者が景品交換装置90から離れた場合であっても、従業員に放置状態である旨が通知されるため、必要なときだけ従業員に景品交換装置90の確認を要請できる。
以下、セルフPOSモード時における未完了計時処理について説明する。
【0040】
[未完了計時処理]
未完了計時処理は、遊技者が取得手段94に記録媒体を挿入してから一定時間(以下、特定時間ともいう)経過しても、景品交換処理が完了していなければ、その旨(以下、特定情報ともいう)を従業員に報知する処理である。
このとき、制御手段99は、計時手段として動作し、記録媒体を受け付けてから景品交換処理が完了するまでの時間を計時し、特定時間が経過しても景品交換処理が完了していなければ特定情報を報知する特定制御を実行する。
図7は、未完了計時処理における一連の動作を説明するためのフローチャートである。
【0041】
まず、制御手段99は、現在の処理モードが「セルフPOSモード」か否かを判定し(S10)、現在の処理モードが「セルフPOSモード」であると判定した場合には(S10:Yes)、S11に処理を進める。
一方、現在の処理モードが「セルフPOSモード」でないと判定した場合には(S10:No)、処理を終了する。
次に、S11の処理で、制御手段99は、取得手段94により記録媒体を受け付けたか否かを判定する。
ここでの記録媒体の受け付け方法は、磁気カード、ICカード等が取得手段94の端子と直接接触して通信を行う接触型でも良いし、Felica(登録商標)等のように内部にコイルが内蔵されているカードを取得手段94から発生している磁界に通して通信を行う非接触型でも良い。
また、記録媒体としては、例えば、一般カード、会員カード、レシート等を挙げることができる。
【0042】
制御手段99は、取得手段94により記録媒体を受け付けたと判定した場合には(S11:Yes)、計時手段として機能することで時間の計時を開始し(S12)、一方、取得手段94により記録媒体を受け付けていないと判定した場合には(S11:Yes)、処理を終了する。
取得手段94による記録媒体の受け付け時点、すなわち記録媒体に記録された情報を読み取ったタイミングが計時の開始条件となる。
なお、計時の開始条件は、取得手段94による記録媒体の受け付け時点であるが、例えば、遊技者による景品交換装置90に対する最後の操作時点等の他の条件でも良い。
【0043】
次に、制御手段99は、計時を開始してから特定時間(例えば、3分)経過時に、景品交換処理が完了したか否かを判定する(S13)。
制御手段99は、特定時間経過時に、景品交換処理が終了していないと判定した場合には(S13:No)、特定情報の報知(以下、特定報知ともいう)を実行する(S14)。
一方、制御手段99は、景品交換処理が終了したと判定した場合には(S13:Yes)、処理を終了する。
【0044】
制御手段99は、遊技媒体数が対応付けられているカードやチケット等の記録媒体を受け付けてから、特定時間経過しても、景品交換処理が完了しない場合には、従業員のインカム85a等にその旨を通知する特定制御を実行する。
具体的には、従業員には、「○○の景品交換装置90で呼出中です」等というメッセージがインカム85aで再生されるとともに、遊技者側画面93bには、
図8(b)に示すように「従業員呼出中」等のメッセージが表示される。
図8に示す例では、上述した
図4(c)に示す処理途中で、遊技者が景品交換装置90から離れた場合を示している。
そして、メッセージを聞いた従業員が、景品交換装置90のところに行き、
図8(b)に示す画面を確認することで、後述する解除処理を実行することになる。
これにより、従業員は、現在の景品交換装置90の状況を確実に把握でき、解除処理を実行しなければならないことを認識できる。
また、次に使用する遊技者は、処理途中の状態で放置されることがないため、戸惑うことなく通常通りに景品交換装置90を使用できる。
【0045】
このとき、制御手段99は、景品交換装置90に対する表示手段93のタッチパネルを介して入力される遊技者からの操作を規制した操作規制状態に制御する。
すなわち制御手段99は、表示手段93を報知手段として機能させ、特定情報を表示手段93に表示させるとともに、規制手段としても機能し、規制信号を表示手段93に送信して、タッチパネルを介して入力される操作を規制する。
【0046】
次に、制御手段99は、解除処理を受け付けたか否かを判定し(S15)、解除処理を受け付けたと判定した場合には(S15:Yes)、特定報知を解除し(S16)、処理を終了する。
一方、制御手段99は、解除処理を受け付けていないと判定した場合には(S15:No)、S14に処理を戻す。
このように、景品交換装置90は、従業員に特定報知がされている間や
図8(b)に示す画面が表示されている間は、従業員が遊技者側画面93bから所定の解除処理を行わなければ、遊技者による景品交換装置90に対する操作を受け付けないように制御される。
これにより、従業員が解除処理を実行しない限り、景品交換処理が実行されることはないので、取り忘れた他人の記録媒体を用いて実行される処理を防止できる。
なお、解除処理を受け付けた景品交換装置90の遊技者側画面93bは、
図4(a)に示すTOP画面を表示し、遊技者からの操作を引き続き受け付ける。
【0047】
[解除処理]
ここで、
図9のフローチャートを参照しながら、解除処理について説明する。
制御手段99は、特定時間経過時に、景品交換処理が未完了であると判定すると、遊技者による表示手段93のタッチパネルを介して入力される操作を規制するように制御する(S20)。
景品交換装置90に対する操作規制は、所定の解除条件を成立により解除される。
解除条件とは、景品交換装置90の操作規制を解除する条件である。
本実施形態においては、(1)従業員カード受付処理、(2)パスワード入力処理、(3)リモコン操作処理の解除条件を有し、何れかの条件が成立した場合に景品交換装置90の操作規制が解除される。
【0048】
(1)従業員カード受付処理
第1の解除条件は、従業員が従業員情報として従業員ID等が記録された従業員カードをカードリーダー94bに挿入し、正常に従業員ID等の読み取りが実行されることで、操作規制を解除する条件である(S21)。
制御手段99は、読み取った従業員ID等が予め記憶手段92に記憶された従業員ID等と一致するか否かを判定する。
そして、制御手段99は、判定の結果、一致した場合に、制御手段99は、表示手段93に解除信号を送信して景品交換装置90の操作規制を解除する(S22)。
このように、景品交換装置90は、予め登録された従業員ID等が記録された従業員カードを受け付けることを、景品交換装置90の操作規制の解除条件としている。
【0049】
(2)パスワード入力処理
第2の解除条件は、従業員がパスワードを入力し、入力されたパスワードが予め記憶されたパスワードと一致することで、操作規制を解除する条件である(S23)。
パスワードの入力には、例えば、遊技者側画面93bから、タッチパネルの画面上に数字ごとのソフトウエアキーを表示したもの等を用いることができる。
従業員が従業員側画面93aを介してパスワードを入力すると、制御手段99は、その入力されたパスワードが予め記憶手段92に記憶されているパスワードと一致するか否かを判定する。
制御手段99は、判定の結果、一致した場合に、制御手段99は、表示手段93に解除信号を送信して景品交換装置90の操作規制を解除する(S22)。
このように、景品交換装置90は、正しいパスワードが入力されることを、景品交換装置90の操作規制の解除条件としている。
【0050】
(3)リモコン操作処理
第3の解除条件は、リモコン85bから送信される解除信号等をリモコン受信手段96が受信することで、操作規制を解除する条件である(S24)。
リモコン85bは、操作規制の解除を求める操作が行われると、解除処理を求める解除信号とともに記憶部に記憶されているリモコンIDを、景品交換装置90に送信する。
そして、遊技場の従業員が携帯するリモコン85bから赤外線や電波等の解除信号等をリモコン受信手段96が受信することにより、制御手段99は、表示手段93に解除信号を送信して景品交換装置90の操作規制を解除する(S22)。
このように、景品交換装置90は、従業員が携帯するリモコン85b操作により送信される解除信号等の受信を、景品交換装置90の操作規制の解除条件としている。
【0051】
なお、従業員に特定報知がされている間でも操作規制することなく、遊技者が景品交換装置90の操作をできるように制御しても良く、さらに操作が行われた場合は、従業員に対する特定報知が解除されるようにしても良い。
また、従業員に対する特定報知は、景品交換装置90の操作規制が解除されるまで、所定の間隔でインカム85aへの通知を続けるように制御されるが、所定回数(例えば、3回)特定報知を行うことで、景品交換装置90の操作規制が解除されなくても、特定報知のみ終了させるようにしても良い。
また、景品交換装置90は、追加で記録媒体を受け付けることができるため、交換時において複数の記録媒体における遊技媒体数を合算できるように制御されるが、従業員に対する特定報知が解除された後には、特定報知の対象となった景品交換処理での遊技媒体数は合算できないように制御される。
これは、特定報知の対象となった景品交換処理での遊技媒体数を所有していた遊技者が、景品交換装置90近くにいる可能性が低く、次に景品交換装置90を利用する遊技者は、異なる遊技者である確率が高いと考えられるためであるが、特定報知の対象となった景品交換処理での遊技媒体数を合算できるようにしても良い。
【0052】
以上説明したように、本実施形態の景品交換装置90によれば、一定時間(特定時間)経過しても処理が完了しない場合には、その旨を従業員に通知できる。
これにより、景品交換装置90に記録媒体が残された状態で処理を実行するため、他人に取り忘れたカード等の記録媒体を用いて実行される処理を防止できる。
また、遊技場の管理者は、必要なときだけ従業員に景品交換装置90の確認を要請することができるため、省人化のメリットを最大限に活かしつつも、円滑に景品交換を行うことができる。
さらに、景品交換装置90は、記録媒体の接触非接触関わらず、記録媒体に記録された情報を読み取ったタイミングから時間を計時するため、記録媒体の読み取りに関して、非接触型の読取装置を利用しても適切な形で計時できる。
例えば、記録媒体の接触を取得手段94が検知したタイミングから時間を計時するように制御できるが、これでは、記録媒体の接触を検知する必要があるため、非接触型の読取装置を利用した場合は、適切な形で計時できない。
【0053】
一方、従来の景品交換装置は、カード等の記録媒体の取り忘れに対する処理を、記録媒体を抜き取った際に実行することから、他人のカードを用いた不正等を防止することが困難であった。
本実施形態の景品交換装置90によれば、従来の景品交換装置が改善すべきこのような課題の全部又は一部等を解決できる。
【0054】
以上、本発明の景品交換装置90及び景品交換プログラムの好ましい実施形態について説明したが、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能である。
例えば、本発明をセルフPOSモード時の景品交換装置90に適用した例を用いて説明したが、この他にも、セルフPOSモード時以外の従業員が関与する通常モード時でも良く、さらには、上述した遊技媒体貸出機20等に加え、会員カード等から現金の残高を読み取り、操作に応じて現金を遊技者に戻す精算機(不図示)等、その他遊技場システム1に接続可能な装置にも適用できる。
また、交換玉数に応じて、セルフPOSモード時の景品交換装置90を利用できない構成としても良く、例えば、貸出金額が200円未満に該当する遊技媒体数が対応付けられた記録媒体は、景品交換を実行しない等とすることができる。
また、例えば、4円以上のレートが対応付けられた記録媒体は利用できるが、4円未満のレートが対応付けられた記録媒体は景品交換を実行しない等、レートごとでセルフPOSモード時の景品交換装置90を利用できないようにしても良い。
また、例えば、チケットや一般カードの場合には、使用を不許可とし、会員カードの場合には、使用を許可する等、セルフPOSモード時の景品交換装置90を記録媒体の種別により使用制限しても良い。
また、セルフPOSモード時の景品交換装置90を利用できない状況が生じる場合には、通常モード時の景品交換装置90を利用することが好ましい。
また、従業員を呼び出す特定報知を行うまでの特定時間(例えば、1分、3分、5分、無制限)を、従業員側画面93aや遊技者側画面93bからの設定により、従業員が設定できるようにしても良い。
また、記録媒体に対応付けられた遊技媒体数に応じて、例えば、「100玉」未満なら「3分」、「100玉」以上「500玉」未満なら「5分」、「500玉」以上なら無制限等のように特定時間を異なるようにしても良い。
また、優良遊技者と判断された遊技者のみ、セルフPOSモード時の景品交換装置90を利用できるようにしても良い。
この場合、例えば、顔画像や会員番号と紐づけて遊技者の景品交換時の履歴を記録するようにして、所定回数(例えば、5回)以上、問題が生じることなく交換できた遊技者を優良遊技者と判断すること等が考えられる。
さらに、会員カードに関しては、例えば、優良遊技者であれば特定時間を長く(例えば、5分)、そうでなければ特定時間を短く(例えば、3分)する等、IDごと、遊技者ごとに特定時間を管理するようにしても良い。
また、通常モードとセルフPOSモードの景品交換装置90を使用する遊技場で営業する場合、通常モードとセルフPOSモードの切り替えを遠隔操作で、できるようにしても良い。
また、特定報知について、遊技場管理装置60での操作処理で解除できるようにしても良い。
本発明は、表示手段93の画面数について、従来の景品交換装置90を採用することを想定しているため、2画面(操作員側画面と客先側画面)の景品交換装置90を想定しているが(
図1参照)、例えば、1画面の景品交換装置90でも本発明を実現できる。
さらには、1台の景品交換装置90につき、複数(例えば、5つ)の画面を備えるようにして、複数人(例えば、5人)同時に、景品交換を行えるようにしても良い。
【符号の説明】
【0055】
1 遊技場システム
10 遊技機
85a インカム
85b リモコン
90 景品交換装置
91 通信手段
92 記憶手段
93 表示手段(報知手段、切替手段)
94 取得手段(情報取得手段)
95 従業員操作手段
96 リモコン受信手段
99 制御手段(計時手段、規則手段)