(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-05-23
(45)【発行日】2025-06-02
(54)【発明の名称】作業車両のための熱交換器の支持構造及び作業車両
(51)【国際特許分類】
E02F 9/00 20060101AFI20250526BHJP
B60K 11/04 20060101ALI20250526BHJP
【FI】
E02F9/00 M
B60K11/04 B
(21)【出願番号】P 2021213865
(22)【出願日】2021-12-28
【審査請求日】2023-12-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(74)【代理人】
【識別番号】100142871
【氏名又は名称】和田 哲昌
(74)【代理人】
【識別番号】100094743
【氏名又は名称】森 昌康
(74)【代理人】
【識別番号】100175628
【氏名又は名称】仁野 裕一
(72)【発明者】
【氏名】平河 博教
(72)【発明者】
【氏名】山木 里士
(72)【発明者】
【氏名】上田 聖史
(72)【発明者】
【氏名】藤原 浩志
【審査官】小倉 宏之
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2021-0142824(KR,A)
【文献】特開2018-119457(JP,A)
【文献】中国実用新案第201784450(CN,U)
【文献】特許第5204911(JP,B1)
【文献】特開2018-159270(JP,A)
【文献】特開2011-140839(JP,A)
【文献】特開2001-227343(JP,A)
【文献】米国特許第10273653(US,B1)
【文献】特開2012-137032(JP,A)
【文献】特開2012-137029(JP,A)
【文献】特開2014-206030(JP,A)
【文献】国際公開第2018/123006(WO,A1)
【文献】特開2005-188460(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0242866(US,A1)
【文献】特開2015-165119(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 9/00
B60K 11/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面と、厚さ方向において前記第1面と反対の第2面と
、接続口とを有する熱交換器と、
前記熱交換器の前記第1面の外周を覆う基端部と、前記厚さ方向から見て略円形の形状を有する末端部と、前記基端部と前記末端部との間に設けられた中間部とを含み、前記末端部において前記厚さ方向に延びる筒状の形状を有するシュラウドと、
前記末端部と前記第2面とを露出させるように前記熱交換器と前記シュラウドとを支持する支持フレームと、
支持壁を備え、前記支持壁を外周の一部とする開口部を有する車体フレームと、
前記支持壁と前記支持フレームとに接続され、前記支持壁の壁面に対して実質的に平行なヒンジ回転軸線の回りに前記支持フレームを揺動させるように構成されるヒンジと、
前記開口部を通るファン回転軸線に沿って延びるファン回転シャフトと、前記ファン回転軸線に対する径方向において前記ファン回転シャフトの周囲に設けられる複数の羽根とを備え、前記複数の羽根を前記ファン回転軸線の回りに回転させ、冷却風を起こすように構成される冷却ファンと、
前記接続口に接続される、冷媒または作動油である液体を流すためのパイプと、
を備え、
前記中間部は、前記末端部よりも前記ファン回転シャフトに向かって凹む凹みを有して前記厚さ方向に延び、
前記熱交換器が前記冷却ファンに対向する第1位置に前記支持フレームが位置するとき、前記シュラウドの前記中間部と前記末端部とは、前記冷却風が前記第1面と前記第2面とを通り抜けるように前記径方向において前記冷却ファンの周囲を覆い、
前記熱交換器が前記開口部を前記車体フレームの外部に露出する第2位置に前記支持フレームが位置するとき、前記ファン回転シャフトと前記複数の羽根とがむき出しになっており、
前記ヒンジ回転軸線と前記ファン回転軸線とは、ねじれの位置にある線であって、
前記ヒンジは、前記支持フレームが前記第2位置に位置するとき、前記ヒンジ回転軸線と前記ファン回転軸線とに垂直な幅方向から見て、前記ヒンジ回転軸線が前記支持壁と重畳しないように前記ヒンジ回転軸線を配置するように構成され、
前記末端部は、前記第1位置に前記支持フレームが位置するときに、前記幅方向において前記ファン回転シャフトよりも前記支持壁に近い場所に前記第1面に向けて凹んでいる切り欠きと、前記ファン回転シャフトに対して前記切り欠きと反対側に延出領域とを含んでおり、
前記複数の羽根が回転したときに通過する領域は、前記第1位置に前記支持フレームが位置するときに、前記ファン回転軸線に沿う軸方向において、前記基端部と前記中間部との間の境界と、前記延出領域の先端との間に設けられ
、
前記パイプは、前記凹みを通る、
作業車両のための熱交換器の支持構造。
【請求項2】
前記接続口よりも前記ヒンジ回転軸線に近い位置に設けられるスイベルジョイントと、
前記接続口と前記スイベルジョイントとを接続する、前記液体を流すための第1パイプと、
前記スイベルジョイントと前記液体の供給元または供給先である接続先とを接続する第2パイプと、
をさらに備える、
請求項1に記載の支持構造。
【請求項3】
前記ヒンジ回転軸線に対して垂直な追加径方向における前記スイベルジョイントと前記ヒンジ回転軸線との距離は、前記接続口と前記ヒンジ回転軸線との間の前記追加径方向における距離よりも短い、
請求項2に記載の支持構造。
【請求項4】
前記第2面を覆うことが可能で、カバー回転軸の回りに揺動可能なカバーをさらに備える、請求項1から3のいずれかに記載の支持構造。
【請求項5】
前記カバー回転軸線は、前記開口部に対して前記ヒンジ回転軸線の反対側に設けられる、請求項4に記載の支持構造。
【請求項6】
前記カバーは、前記第2面を覆う位置に回動されるときに前記第2面に対向する部分に複数の空気孔を有する、
請求項4または5に記載の支持構造。
【請求項7】
前記カバーは、ボンネットカバーである、
請求項4から6のいずれかに記載の支持構造。
【請求項8】
前記凹みは、前記シュラウドの下側に設けられる、
請求項
1に記載の支持構造。
【請求項9】
第1面と、厚さ方向において前記第1面と反対の第2面とを有する熱交換器と、
前記熱交換器の前記第1面の外周を覆う基端部と、前記厚さ方向から見て略円形の形状を有する末端部と、前記基端部と前記末端部との間に設けられた中間部とを含み、前記基端部から前記末端部に前記厚さ方向に延びる筒状の形状を有するシュラウドと、
前記末端部と前記第2面とを露出させるように前記熱交換器と前記シュラウドとを支持する支持フレームと、
支持壁を備え、前記支持壁を外周の一部とする開口部を有する車体フレームと、
前記支持壁と前記支持フレームとに接続され、前記支持壁の壁面に対して実質的に平行なヒンジ回転軸線の回りに前記支持フレームを揺動させるように構成されるヒンジと、
前記開口部を通るファン回転軸線に沿って延びるファン回転シャフトと、前記ファン回転軸線に対する径方向において前記ファン回転シャフトの周囲に設けられる複数の羽根とを備え、前記複数の羽根を前記ファン回転軸線の回りに回転させ、冷却風を起こすように構成される冷却ファンと、
を備え、
前記熱交換器が前記冷却ファンに対向する第1位置に前記支持フレームが位置するとき、前記シュラウドの前記中間部と前記末端部とは、前記冷却風が前記第1面と前記第2面とを通り抜けるように前記径方向において前記冷却ファンの周囲を覆い、
前記熱交換器が前記開口部を前記車体フレームの外部に露出する第2位置に前記支持フレームが位置するとき、前記ファン回転シャフトと前記複数の羽根とがむき出しになっており、
前記ヒンジ回転軸線と前記ファン回転軸線とは、ねじれの位置にある線であって、
前記ヒンジは、前記支持フレームが前記第2位置に位置するとき、前記ヒンジ回転軸線と前記ファン回転軸線とに垂直な幅方向から見て、前記ヒンジ回転軸線が前記支持壁と重畳しないように前記ヒンジ回転軸線を配置するように構成され、
前記ヒンジは、
前記ヒンジ回転軸線を有し、前記ヒンジ回転軸線に沿って延び、前記支持フレームと一体として揺動可能なヒンジ回転シャフトと、
前記支持壁に固定され、前記ヒンジ回転シャフトが通過するスロットを有するシャフト支持プレートと、
を備え、
前記スロットは、前記ヒンジ回転軸線に対して交差する案内方向に延び、
前記スロットの一端に前記ヒンジ回転シャフトが位置するとき、前記ヒンジ回転軸線の周りに前記支持フレームを揺動させると、前記シュラウドと前記複数の羽根が接触可能であり、
前記スロットの前記一端の反対の他端に前記ヒンジ回転シャフトが位置するとき、前記ヒンジ回転軸線の周りに前記支持フレームを揺動させると、前記シュラウドと前記複数の羽根が接触しない、
作業車両のための熱交換器の支持構造。
【請求項10】
前記案内方向は、前記ヒンジ回転軸線に対して直交する方向である、
請求項
9に記載の支持構造。
【請求項11】
前記シャフト支持プレートは、前記案内方向に延びる支持面を有し、
前記支持フレームは、前記ヒンジ回転シャフトと前記支持フレームとを接続する接続部材をさらに有し、
前記接続部材は、前記支持面と摺動可能に当接する当接面を有する、
請求項
9または
10に記載の支持構造。
【請求項12】
前記支持フレームが前記第2位置に位置するとき、前記複数の羽根のうちの隣接する2つの羽根の隙間を介して前記冷却ファンに対して前記開口部と反対側の内部空間にアクセス可能である、
請求項1から
11のいずれかに記載の支持構造。
【請求項13】
前記第2位置に位置するときの前記支持フレームの姿勢は、前記第1位置に位置するときの前記支持フレームの姿勢から前記ヒンジ回転軸線の回りに90度以上回転することによって得られる姿勢である、請求項1から
12のいずれかに記載の支持構造。
【請求項14】
請求項1から
13のいずれかに記載の支持構造を備える、作業車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業車両のための熱交換器の支持構造及び作業車両に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、エンジン室に設けられたラジエータファンと、エンジン室に対して開閉自在の部材に設けられたラジエータとを備える作業用車両を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の作業用車両は、ラジエータファンによって生じる風を導くためのシュラウドがラジエータファンの周辺に固定されている。このため、ラジエータが設けられた部材が開かれてもエンジン室のメンテナンスにシュラウドを取り外す必要がある。
【0005】
本願に開示される技術の課題は、ラジエータが設けられた部材が開かれると、エンジン室へのアクセスが容易となる、作業車両のための熱交換器の支持構造及び作業車両を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1態様に係る作業車両のための熱交換器の支持構造は、熱交換器と、シュラウドと、支持フレームと、冷却ファンと、を備える。熱交換器は、第1面と、厚さ方向において第1面と反対の第2面とを有する。シュラウドは、熱交換器の第1面の外周を覆う基端部と、厚さ方向から見て略円形の形状を有する末端部と、基端部と末端部との間に設けられた中間部とを含み、末端部において厚さ方向に延びる筒状の形状を有する。支持フレームは、末端部と第2面とを露出させるように熱交換器とシュラウドとを支持する。車体フレームは、支持壁を備え、支持壁を外周の一部とする開口部を有する。ヒンジは、支持壁と支持フレームとに接続され、支持壁の壁面に対して実質的に平行なヒンジ回転軸線の回りに支持フレームを揺動させるように構成される。冷却ファンは、開口部を通るファン回転軸線に沿って延びるファン回転シャフトと、ファン回転軸線に対する径方向においてファン回転シャフトの周囲に設けられる複数の羽根とを備え、複数の羽根をファン回転軸線の回りに回転させ、冷却風を起こすように構成される。中間部は、末端部よりもファン回転シャフトに向かって凹む形状を有して厚さ方向に延びる。熱交換器が冷却ファンに対向する第1位置に位置するとき、シュラウドの中間部と末端部とは、冷却風が第1面と第2面とを通り抜けるように径方向において冷却ファンの周囲を覆う。熱交換器が開口部を車体フレームの外部に露出する第2位置に支持フレームが位置するとき、ファン回転シャフトと複数の羽根とがむき出し(uncovered)になっている。ヒンジ回転軸線とファン回転軸線とは、ねじれの位置にある線(skew lines)である。ヒンジは、支持フレームが第2位置に位置するとき、ヒンジ回転軸線とファン回転軸線とに垂直な幅方向から見て、ヒンジ回転軸線が支持壁と重畳しないようにヒンジ回転軸を配置するように構成される。末端部は、第1位置に支持フレームが位置するときに、幅方向においてファン回転シャフトよりも支持壁に近い場所に第1面に向けて凹んでいる切り欠きと、ファン回転シャフトに対して切り欠きと反対側に延出領域とを含む。複数の羽根が回転したときに通過する領域は、第1位置に支持フレームが位置するときに、ファン回転軸線に沿う軸方向において、基端部と中間部との間の境界と、延出領域の先端との間に設けられる。本開示の第2態様に係る作業車両のための熱交換器の支持構造は、熱交換器と、シュラウドと、支持フレームと、冷却ファンと、を備える。熱交換器は、第1面と、厚さ方向において第1面と反対の第2面とを有する。シュラウドは、熱交換器の第1面の外周を覆う基端部と、厚さ方向から見て略円形の形状を有する末端部と、基端部と末端部との間に設けられた中間部とを含み、基端部から末端部に厚さ方向に延びる筒状の形状を有する。支持フレームは、末端部と第2面とを露出させるように熱交換器とシュラウドとを支持する。車体フレームは、支持壁を備え、支持壁を外周の一部とする開口部を有する。ヒンジは、支持壁と支持フレームとに接続され、支持壁の壁面に対して実質的に平行なヒンジ回転軸線の回りに支持フレームを揺動させるように構成される。冷却ファンは、開口部を通るファン回転軸線に沿って延びるファン回転シャフトと、ファン回転軸線に対する径方向においてファン回転シャフトの周囲に設けられる複数の羽根とを備え、複数の羽根をファン回転軸線の回りに回転させ、冷却風を起こすように構成される。熱交換器が冷却ファンに対向する第1位置に位置するとき、シュラウドの中間部と末端部とは、冷却風が第1面と第2面とを通り抜けるように径方向において冷却ファンの周囲を覆う。熱交換器が開口部を車体フレームの外部に露出する第2位置に支持フレームが位置するとき、ファン回転シャフトと複数の羽根とがむき出しになっている。ヒンジ回転軸線とファン回転軸線とは、ねじれの位置にある線である。ヒンジは、支持フレームが第2位置に位置するとき、ヒンジ回転軸線とファン回転軸線とに垂直な幅方向から見て、ヒンジ回転軸線が支持壁と重畳しないようにヒンジ回転軸を配置するように構成される。ヒンジは、ヒンジ回転シャフトと、シャフト支持プレートと、を備える。ヒンジ回転シャフトは、ヒンジ回転軸線を有し、ヒンジ回転軸線に沿って延び、支持フレームと一体として揺動可能である。シャフト支持プレートは、支持壁に固定され、ヒンジ回転シャフトが通過するスロットを有する。スロットは、ヒンジ回転軸線に対して交差する案内方向に延びる。スロットの一端にヒンジ回転シャフトが位置するとき、ヒンジ回転軸線の周りに支持フレームを揺動させると、シュラウドと複数の羽根が接触可能である。スロットの一端の反対の他端にヒンジ回転シャフトが位置するとき、ヒンジ回転軸線の周りに支持フレームを揺動させると、シュラウドと複数の羽根が接触しない。本開示の第3態様に係る作業車両は、第1態様及び第2態様に係る支持構造を備える。
【発明の効果】
【0007】
本願に開示される技術によれば、例えば、ラジエータが設けられた部材が開かれると、エンジン室へのアクセスが容易となる、作業車両のための熱交換器の支持構造及び作業車両を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図3】
図3は、ボンネットカバーを取り除いたときの作業車両の部分背面図である。
【
図4】
図4は、エンジンから冷却ファン、シュラウド、及び、熱交換器を見た図である。
【
図5】
図5は、第1実施形態に係る熱交換器の支持構造を示す斜視図である。
【
図6】
図6は、上部カバーを取り外したときの作業車両の後部の上面図である。
【
図7】
図7は、熱交換器、支持フレーム、及び、シュラウドを第2位置に配置したときの後方から見た斜視図である。
【
図8】
図8は、幅方向に平行で且つファン回転軸線を通る平面による切り欠き付近の断面図である。
【
図9】
図9は、第2位置に支持フレームが位置するときにシュラウド付近を拡大した斜視図である。
【
図10】
図10は、第2実施形態に係る熱交換器の支持構造を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。類似の符号は、各図中において対応、または同一の構成を示している。
<第1実施形態>
【0010】
図1を参照すると、作業車両1、たとえば小型トラックローダは、第1実施形態に係る熱交換器の支持構造100を備える。作業車両1は、メインフレーム2と、走行装置3と、作業装置4と、キャビン5とを備えている。メインフレーム2は、走行装置3と、作業装置4と、キャビン5とを支持する。図示の実施形態では、走行装置3は、クローラ式走行装置である。ただし、走行装置3は、クローラ式走行装置に限定されない。走行装置3は、例えば、前輪・後輪走行装置であってもよいし、前輪とリアクローラとを有する走行装置であってもよい。作業装置4は、インプルメント(バケット)41を作業装置4の末端部(distal end)に備えている。作業装置4の基端部(proximal end)は、メインフレーム2の後部に取り付けられている。作業装置4は、バケット回転軸43を介してインプルメント(バケット)41を回動可能に支持する一対のアーム42を備える。一対のアーム42の各々は、リフトリンク44とブーム45とを含む。リフトリンク44は、第1ピボットピン46を中心としてメインフレーム2に対して回動可能である。ブーム45は、リフトリンク44に対して第2ピボットピン47回りに回動可能である。作業装置4は、ブームシリンダ48と、少なくとも1つのインプルメントシリンダ49とをさらに含む。各ブームシリンダ48は、メインフレーム2及びブーム45に回動可能に連結され、リフトリンク44及びブーム45を作動させてインプルメント(バケット)41を昇降させる。少なくとも1つのインプルメントシリンダ49は、インプルメント(バケット)41を傾斜させるように構成される。キャビン5は、メインフレーム2の前部に取り付けられている。作業車両1は、キャビン5の前部に設けられたフロントドア51と、キャビン5の内部に設けられた運転席52及び操作装置(図示せず)とを備えている。
【0011】
図示した実施形態では、一対のアーム42の一方がキャビン5の左側に設けられている。一対のアーム42の他方は、キャビン5の右方に設けられている。具体的には、ブームシリンダ48及びブーム45のうち一つは、キャビン5の左方に設けられている。他方のブームシリンダ48及び他方のブーム45は、キャビン5の右方に設けられている。
図1は、作業車両1の左側を示している。ただし、作業車両1の左右は略左右対称である。
【0012】
作業車両1は、メインフレーム2の後部に設けられたエンジン6、熱交換器7、シュラウド10、及び、冷却ファン20をさらに備える。エンジン6は、走行装置3および作業装置4に駆動力を与えるように構成されている。熱交換器7は、エンジン6の冷却水を冷却するラジエータを含む。また、好ましくは、熱交換器7は、作業車両1の油圧系(例えば、ブームシリンダ及び少なくとも1つのインプルメントシリンダ49)で使用される作動油を冷却するオイルクーラを含む。冷却ファン20は、熱交換器7を冷却するための冷却風を起こすように構成される。シュラウド10は、冷却風を効率的に熱交換器7に送るように冷却ファン20の外周を覆うように構成される。エンジン6、熱交換器7、シュラウド10、及び、冷却ファン20は、作業車両1の左右方向における一対のアーム42の間に設けられている。エンジン6、熱交換器7、シュラウド10、及び、冷却ファン20は、作業車両1の左右方向におけるブームシリンダ48の間に設けられている。
【0013】
作業車両1は、車体フレーム8とボンネットカバー9とをさらに備える。車体フレーム8は、エンジン6及び冷却ファン20の前部及び周辺部を覆うルームカバーを含む。ボンネットカバー9は、メインフレーム2の後端に設けられ、開口部82を覆う。
図2は、作業車両1のボンネットカバー9周辺の部分背面図である。
図2を参照すると、ボンネットカバー9は、カバー回転軸線Axcの回りに揺動可能である。
図2において、ボンネットカバー9を回動させるためのヒンジ91は、ボンネットカバー9の裏側に存在するため、ヒンジ91は点線で図示されている。車体フレーム8は、ボンネットカバーの上方かつ前方に上部カバー89を備える。上部カバー89は、開閉自在である。
【0014】
図3は、ボンネットカバー9を取り除いたときの作業車両1の部分背面図である。
図1及び
図3を参照すると、車体フレーム8は、支持壁81を備え、支持壁81を外周の一部とする開口部82を有する。
図4は、エンジン6から冷却ファン20、シュラウド10、及び、熱交換器7を見た図である。
図5は、第1実施形態に係る熱交換器7の支持構造100を示す斜視図である。
図3~4では、一対のアーム42の図示を省略している。
図3~5を参照すると、熱交換器7は、第1面71と、厚さ方向Dtにおいて第1面71と反対の第2面72とを有する。
図4、図5、及び、図8を参照すると、シュラウド10は、熱交換器7の第1面71の外周を覆う基端部11と、厚さ方向Dtから見て略円形の形状を有する末端部12と
、基端部11と末端部12との間に設けられた中間部15とを含む。シュラウド10は、基端部11から末端部12に厚さ方向Dtに延びる筒状の形状を有する。
【0015】
作業車両1は、支持フレーム30と、ヒンジ93とをさらに備える。支持フレーム30は、末端部12と第2面72とを露出させるように熱交換器7とシュラウド10とを支持する。
図3及び
図5に示すように、支持フレーム30は、熱交換器7の第1面71と第2面72とを接続する外周面を取り囲む枠状部材である。
図3を参照すると、ヒンジ93は、支持壁81と支持フレーム30とに接続される。ヒンジ93は、支持壁81の壁面に対して実質的に平行なヒンジ回転軸線Axhの回りに支持フレーム30を揺動させるように構成される。より具体的には、ヒンジ93は、ヒンジ回転軸線Axhを有し、ヒンジ回転軸線Axhに沿って延び、支持フレーム30と一体として揺動可能なヒンジ回転シャフト94と、支持壁81に固定され、ヒンジ回転シャフト94が通過する貫通孔を有するシャフト支持プレート95とを含む。これによって、支持フレーム30は、熱交換器7が後方に回動可能となるように開閉可能であり、メンテナンス作業者が熱交換器7およびエンジン6のメンテナンス作業を行うことができる。
【0016】
図6は、上部カバー89を取り外したときの作業車両1の後部の上面図である。
図6ではエンジン6の図示を省略している。
図6に示すように、ヒンジ回転軸線Axhは、開口部82に対してカバー回転軸線Axcの反対側に設けられる。つまり、ボンネットカバー9と支持フレーム30とがそれぞれ反対側に開くように構成されている。このため、ボンネットカバー9と支持フレーム30とによって観音扉が構成され、ボンネットカバー9によって第2面72を覆うことが可能である。
図2と
図3を参照すると、ボンネットカバー9は、第2面72を覆う位置に回動されるときに第2面72に対向する部分に複数の空気孔92を有する。上部カバー89の図示しない空気孔などから吸い込まれた外気は、熱交換器7やエンジン6を冷却した後、上部カバー89の空気孔92から排出される。
【0017】
さらに、
図5及び
図6に示すように、支持フレーム30は、その下端にローラ32を有し、メンテナンス作業者が支持フレーム30を動かす際にローラ32が車体フレーム8の底壁83上を転動するため、メンテナンス作業者が楽に支持フレーム30を動かすことができる。また、作業車両1の運転時は、支持フレーム30は、ローラ32を介して底壁83に支持されることになるため、ヒンジ93に長時間大きな負荷がかかることが抑止される。
【0018】
図3~
図5を参照すると、冷却ファン20は、ファン回転シャフト21と複数の羽根22とを備える。ファン回転シャフト21は、開口部82を通るファン回転軸線Axfに沿って延びる。
図3等に示されるように、ファン回転軸線Axfとヒンジ回転軸線Axhとは、ねじれの位置にある線(skew lines)である。好ましくは、ヒンジ回転軸線Axhを含む面にファン回転軸線Axfを投影すると、その投影した線は、ヒンジ回転軸線Axhと直交する。しかし、ヒンジ回転軸線Axhを含む面にファン回転軸線Axfを投影すると、その投影した線は、ヒンジ回転軸線Axhと直交する。複数の羽根22は、ファン回転軸線Axfに対する径方向においてファン回転シャフト21の周囲に設けられる。冷却ファン20は、複数の羽根22をファン回転軸線Axfの回りに回転し、冷却風を起こすように構成される。
【0019】
さらに、
図6を参照すると、熱交換器7が冷却ファン20に対向する第1位置P1に支持フレーム30が位置するとき、シュラウド10の末端部12は、冷却風が第1面71と第2面72とを通り抜けるように径方向において冷却ファン20の周囲を覆う。
図6及び後述する
図7に示されるように、熱交換器7が開口部82を車体フレーム8の外部に露出する第2位置P2に支持フレーム30が位置するとき、ファン回転シャフト21と複数の羽根22とがむき出し(uncovered)になっている。
図6に領域A拡大図に示されるように、支持フレーム30は、ヒンジ回転シャフト94と接続される接続部材31を含んでいる。この接続部材31は、回転時にヒンジ93や支持壁81と接触を抑止するための切り欠き31Cを有している。また、ヒンジ93は、ヒンジ回転軸線Axhとファン回転軸線Axfとに垂直な幅方向Dwから見て、ヒンジ回転軸線Axhが支持壁81と重畳しないようにヒンジ回転軸線Axhを配置するように構成される。具体的には、
図6の領域A拡大図に示されるように、ヒンジ回転軸線Axhが支持壁81の後端81REよりも後方に位置している。本実施形態では、ヒンジ回転軸線Axhとファン回転軸線Axfと幅方向Dwとが概ね互いに垂直である。
【0020】
これによって、熱交換器7、支持フレーム30、及び、シュラウド10をヒンジ回転軸線Axhの回りに90度以上回転することができる。つまり、第2位置P2に位置するときの支持フレーム30の姿勢は、第1位置P1に位置するときの支持フレーム30の姿勢からヒンジ回転軸線Axhの回りに90度以上回転することによって得られる姿勢である。
図6では、第1位置P1の熱交換器7、支持フレーム30、及び、シュラウド10を実線で、第2位置P2の支持フレーム30及びシュラウド10を二点鎖線で、第2位置P2の支持フレーム30を一点鎖線で示している。図示している第2位置P2は、第1位置P1から90度回転することによって得られる位置を示している。したがって、熱交換器7、支持フレーム30、及び、シュラウド10は、図示されている第2位置P2よりもヒンジ回転軸線Axhの回りにさらに回転することができる。
【0021】
図7は、熱交換器7、支持フレーム30、及び、シュラウド10を第2位置P2に配置したときの後方から見た斜視図である。
図7では、上部カバー89を前方に開いた状態となっている。
図7に示すように、支持フレーム30が第2位置P2に位置するとき、ファン回転シャフト21と複数の羽根22とがむき出しになる。このため、開口部82と複数の羽根22との間の隙間を介して冷却ファン20に対して開口部82と反対側の内部空間にアクセス可能である。
【0022】
図7及び図8を参照すると、第1位置P1に支持フレーム30が位置するときに幅方向Dwにおいてファン回転シャフト21よりも支持壁81に近いシュラウド10の一部(
末端部12)は、第1面71に向けて凹んでいる切り欠き13を有している。
図8は、幅方向Dwに平行で且つファン回転軸線Axfを通る平面による切り欠き13付近の断面図である。
図8において領域22Rは、複数の羽根22が回転したときに通過する領域を模式的に示したものである。シュラウド10は、ファン回転軸線Axfに対して切り欠き13のある部分と反対側には延出領域14を含んでいて、冷却ファン20のファン回転軸線Axfに対する径方向外側を覆っている。シュラウド10は延出領域14を含んでいると、シュラウド10の先端が図の経路R0を通ることとなり、複数の羽根22と接触する。本実施形態では、切り欠き13は延出領域14が取り除かれた構成となることによって、支持フレーム30の回転時に、切り欠き13の先端が経路R1を通ることとなり、シュラウド10が複数の羽根22に接触しないように構成される。
【0023】
図9は、第2位置P2に支持フレーム30が位置するときにシュラウド10付近を拡大した斜視図である。
図5及び
図9を参照すると、熱交換器7は、冷媒または作動油である液体を流すためのパイプTU1と接続するための第1接続口PT1をさらに含む。熱交換器7は、冷媒または作動油である液体を流すためのパイプTU2と接続するための第2接続口PT2をさらに含む。熱交換器7は、第1接続口PT1よりもヒンジ回転軸線Axhに近い位置に設けられる第1スイベルジョイントSJ1と、第2接続口PT2よりもヒンジ回転軸線Axhに近い位置に設けられる第2スイベルジョイントSJ2とを含む。熱交換器7は、第1接続口PT1と第1スイベルジョイントSJ1とを接続する、上記液体を流すためのパイプTU1と、第2接続口PT2と第2スイベルジョイントSJ2とを接続する、上記液体を流すためのパイプTU2と、第1スイベルジョイントSJ1と上記液体の供給元または供給先である第3接続口CT1とを接続するパイプTU3と、第2スイベルジョイントSJ2と上記液体の供給元または供給先である第4接続口CT2とを接続するパイプTU4とを備える。第3接続口CT1は、例えば、作動油タンクの接続口である。第4接続口CT2は、例えば、冷却ファン20を回転させるように構成されるエンジン6への接続口である。なお、パイプTU1及びパイプTU2は、第1パイプと呼称してもよい。パイプTU3及びパイプTU4は、第2パイプと呼称してもよい。
【0024】
図5は、熱交換器7が第1位置P1に支持フレーム30が位置するときの熱交換器7の支持構造100を示している。
図5を参照すると、ヒンジ回転軸線Axhに対して垂直な追加径方向Dr(
図5では、追加径方向Drは幅方向Dwと同一)における第1スイベルジョイントSJ1とヒンジ回転軸線Axhとの間の距離DJ1は、第1接続口PT1とヒンジ回転軸線Axhとの間の追加径方向Drにおける距離DT1よりも短い。第2スイベルジョイントSJ2とヒンジ回転軸線Axhとの間の追加径方向Drにおける距離DJ2は、第2接続口PT2とヒンジ回転軸線Axhとの間の追加径方向Drにおける距離DT2よりも短い。第1スイベルジョイントSJ1を設けることなく、1つのパイプによって第1接続口PT1と第3接続口CT1とを接続すると、パイプが冷却ファン20と干渉しないようにするためにパイプを90度程度折り曲げる必要がある。第2スイベルジョイントSJ2を設けることなく、1つのパイプによって第2接続口PT2と第4接続口CT2とを接続すると、パイプが冷却ファン20と干渉しないようにするためにパイプを90度以上折り曲げる必要がある。第1スイベルジョイントSJ1、第2スイベルジョイントSJ2を利用することによって、パイプの取り回しの柔軟性を向上することができる。特に、取り回しのためにパイプを大きく曲げることが抑止される。
<第1実施形態の効果>
【0025】
第1の実施形態に係る熱交換器の支持構造100は、熱交換器7が開口部82を車体フレーム8の外部に露出する第2位置P2に支持フレーム30が位置するとき、ファン回転シャフト21と複数の羽根22とがむき出しになっている。このため、熱交換器7が設けられた部材が開かれると、開口部82と複数の羽根22との間の隙間を利用することによってエンジン室へのアクセスが容易となる。また、切り欠き13は延出領域14が取り除かれた構成となることによって、支持フレーム30の回転時に、シュラウド10が複数の羽根22に接触しないように構成される。
<第2実施形態>
【0026】
図10は、第2実施形態に係る熱交換器の支持構造110を示す。
図10では、第1の実施形態と同一の構成については同一の符号を付しており、詳細な説明を省略する。第2実施形態に係る熱交換器の支持構造110では、ヒンジ回転シャフト94によって定まるヒンジ回転軸線Axhが
図8に示したAxh_outまで摺動可能な構成をとることによって、本実施形態に係るシュラウド10aが延出領域14を含んでいても(切り欠き13がなくても)、支持フレーム30の回転時に、切り欠き13の先端が経路R2を通ることとなり、シュラウド10aが複数の羽根22に接触しないように構成される。
【0027】
このため、
図10は、支持構造110は、ヒンジ回転シャフト94が通過するスロット96を有するシャフト支持プレート95aを備えるヒンジ93aを有している。スロット96は、ヒンジ回転軸線Axhに対して交差する案内方向Dgに延びる。より具体的には、案内方向Dgは、ヒンジ回転軸線Axhに対して直交する方向である。シャフト支持プレート95aは、案内方向Dgに延びる支持面97を有する。支持フレーム30aは、ヒンジ回転シャフト94と支持フレーム30aとを接続する接続部材31aをさらに有する。接続部材31aは、支持面97と摺動可能に当接する当接面33を有する。
【0028】
図8に示すように、スロット96の一端(図中のAxh)にヒンジ回転シャフト94が位置するとき、ヒンジ回転軸線Axhの周りに支持フレーム30aを揺動させると、
シュラウド10と複数の羽根22とが接触可能である。スロット96の一端の反対の他端(図中のAxh_out)にヒンジ回転シャフト94が位置するとき、ヒンジ回転軸線(図中のAxh_out)の周りに支持フレーム30aを揺動させると、
シュラウド10と複数の羽根22とが接触しない。したがって、支持フレーム30aを第2位置P2に移動させるときは、ヒンジ回転軸線Axhは、図中のAxh_outの位置に位置している。したがって、ヒンジ93aは、支持フレーム30aが第2位置P2に位置するとき、幅方向Dwから見て、ヒンジ回転軸線(図中のAxh_out)が支持壁81と重畳しないようにヒンジ回転軸線(図中のAxh_out)を配置するように構成される。なお、ヒンジ93aは、支持フレーム30aが第1位置P1に位置するとき、
図8中のAxhにヒンジ回転軸線Axhが重畳するとうに、ヒンジ回転シャフト94が位置する。
【0029】
第2の実施形態に係る熱交換器の支持構造110は、ヒンジ回転シャフト94が通過するスロット96を有するシャフト支持プレート95aを備えるヒンジ93aを有している。スロット96は、ヒンジ回転軸線Axhに対して交差する案内方向Dgに延びる。スロット96の一端(図中のAxh)にヒンジ回転シャフト94が位置するとき、ヒンジ回転軸線Axhの周りに支持フレーム30aを揺動させると、シュラウド10と複数の羽根22が接触可能である。スロット96の一端の反対の他端(図中のAxh_out)にヒンジ回転シャフト94が位置するとき、ヒンジ回転軸線(図中のAxh_out)の周りに支持フレーム30aを揺動させると、シュラウド10と複数の羽根22が接触しない。このため、シュラウド10aが切り欠き13を設ける必要がない。この結果、支持フレーム30aが第1位置P1に位置するときに、シュラウド10aが完全に複数の羽根22の周囲を覆うことができるため、熱交換器7の冷却効率を向上させることができる。また、ヒンジ回転シャフト94をAxh_outの位置にスライドさせ、支持フレーム30aを大きく回転することができるため、開口部82と複数の羽根22との間の隙間を介してエンジン室へのアクセスが容易となる。
【0030】
本願においては、「備える」およびその派生語は、構成要素の存在を説明する非制限用語であり、記載されていない他の構成要素の存在を排除しない。これは、「有する」、「含む」およびそれらの派生語にも適用される。
【0031】
「~部材」、「~部」、「~要素」、「~体」、および「~構造」という文言は、単一の部分や複数の部分といった複数の意味を有し得る。
【0032】
「第1」や「第2」などの序数は、単に構成を識別するための用語であって、他の意味(例えば特定の順序など)は有していない。例えば、「第1要素」があるからといって「第2要素」が存在することを暗に意味するわけではなく、また「第2要素」があるからといって「第1要素」が存在することを暗に意味するわけではない。
【0033】
程度を表す「実質的に」、「約」、および「およそ」などの文言は、実施形態に特段の説明がない限りにおいて、最終結果が大きく変わらないような合理的なずれ量を意味し得る。本願に記載される全ての数値は、「実質的に」、「約」、および「およそ」などの文言を含むように解釈され得る。
【0034】
本願において「A及びBの少なくとも一方」という文言は、Aだけ、Bだけ、及びAとBの両方を含むように解釈されるべきである。
【0035】
上記の開示内容から考えて、本発明の種々の変更や修正が可能であることは明らかである。したがって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、本願の具体的な開示内容とは別の方法で本発明が実施されてもよい。