(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-05-26
(45)【発行日】2025-06-03
(54)【発明の名称】会議支援装置、および会議支援方法
(51)【国際特許分類】
H04L 65/403 20220101AFI20250527BHJP
H04N 7/15 20060101ALI20250527BHJP
【FI】
H04L65/403
H04N7/15 120
H04N7/15
(21)【出願番号】P 2021120303
(22)【出願日】2021-07-21
【審査請求日】2024-03-29
(73)【特許権者】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】坂本 光隆
(72)【発明者】
【氏名】柳沼 智子
(72)【発明者】
【氏名】片見 憲次
【審査官】田中 秀樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-066670(JP,A)
【文献】特開2001-243195(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 51/00-51/58
H04L 61/00-65/80
H04L 67/00-67/75
H04L 69/00-69/40
H04N 7/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データを送信する会議支援装置
と、前記画像データを受信する
複数の参加者端末装置で構成される会議システムにおいて、
資料データから第1画像データを生成する画像処理部と、
前記第1画像データを前記参加者端末装置に送信する通信制御部と、
前記参加者端末装置から前記第1画像データに対する要求を示す要求情報を取得する要求情報取得部と、
を備え、
前記要求情報取得部
が取得した
前記要求情報を送信した前記参加者端末装置の数が第1閾値以上の場合に、前記画像処理部は、前記要求情報に基づいて前記資料データから前記第1画像データとは異なる第2画像データを生成し、前記通信制御部は、
全ての前記参加者端末装置に対して前記第1画像データに代えて前記第2画像データを送信する、
会議支援装置。
【請求項2】
前記通信制御部は、前記要求情報取得部が取得した前記要求情報を送信した前記参加者端末装置の数が前記第1閾値よりも小さい第2閾値以上であり前記第1閾値未満の場合に、前記要求情報を送信した前記参加者端末装置に対して前記第1画像データに代えて前記第2画像データを送信する、
請求項
1に記載の会議支援装置。
【請求項3】
前記第1画像データを表示する表示部と、
前記要求情報取得部が取得した前記要求情報の数を集計して集計情報を生成し、前記集計情報を前記表示部に表示させる集計部を備え、
前記要求情報は、前記第1画像データに対する変更要求を示す変更要求情報を含み、
前記集計部は、前記要求情報の数と、前記変更要求情報とを前記表示部に表示させる、
請求項1
または2に記載の会議支援装置。
【請求項4】
前記表示部に表示された前記第1画像データに対して発表者が指定した注目点に関する注目点情報を取得する注目点情報取得部を備え、
前記画像処理部は、前記要求情報と前記注目点情報に基づいて前記資料データから前記第2画像データを生成する、
請求項
3に記載の会議支援装置。
【請求項5】
画像データを送信する会議支援装置
と、前記画像データを受信する
複数の参加者端末装置で構成される会議システムにおいて、
資料データから第1画像データを生成するステップと、
前記第1画像データを前記参加者端末装置に送信するステップと、
前記参加者端末装置から前記第1画像データに対する要求を示す要求情報を取得するステップと、
取得した
前記要求情報を送信した前記参加者端末装置の数が第1閾値以上の場合に、取得した前記要求情報に基づいて前記資料データから前記第1画像データと異なる第2画像データを生成し、
全ての前記参加者端末装置に対して前記第1画像データに代えて前記第2画像データを送信するステップと、
を含む、会議支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、会議支援装置、および会議支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワークを介したWeb会議等を支援する技術が知られている。特許文献1には、送信側は、表示用の画像の中に存在する文字をテキストデータとして送信し、受信側は、受信したテキストデータに基づいて所望の大きさの文字を含む表示用の画像を合成する技術が知られている。送信側は、文字データを送信するのでネットワーク負荷の増大を防止し、受信側は、文字データに基づいて拡大された文字画像を生成するので視認性を損なうことのない表示が可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1は、文字の送受信には適用できるが、文字以外の画像データには適用できない。Web会議で各種の資料を参加者の要望に合った画像形態で容易に表示することができる技術が求められている。
【0005】
本発明は、Web会議で共有する資料の視認性を損なうことなく参加者の要望に合った画像形態にして表示することのできる会議支援装置、および会議支援方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る会議支援装置は、会議支援装置からネットワークを介して画像データを受信する参加者端末装置で構成される会議システムにおいて、資料データから第1画像データを生成する画像処理部と、前記第1画像データを前記参加者端末装置に送信する通信制御部と、前記参加者端末装置から前記第1画像データに対する要求を示す要求情報を取得する要求情報取得部と、を備え、前記要求情報取得部が前記要求情報を取得した場合に、前記画像処理部は、前記要求情報に基づいて前記資料データから前記第1画像データとは異なる第2画像データを生成し、前記通信制御部は、前記参加者端末装置に対して前記第1画像データに代えて前記第2画像データを送信する。
【0007】
本発明に係る会議支援方法は、会議支援装置からネットワークを介して画像データを受信する参加者端末装置で構成される会議システムにおいて、資料データから第1画像データを生成するステップと、前記第1画像データを前記参加者端末装置に送信するステップと、前記参加者端末装置から前記第1画像データに対する要求を示す要求情報を取得するステップと、前記要求情報を取得した場合に、取得した前記要求情報に基づいて前記資料データから前記第1画像データと異なる第2画像データを生成し、前記参加者端末装置に対して前記第1画像データに代えて前記第2画像データを送信するステップと、を含む。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、Web会議で共有する資料の視認性を損なうことなく参加者の要望に合った画像形態にして表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係る会議支援システムの構成例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、第1実施形態に係る会議支援装置の構成例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、第1実施形態に係る参加者端末装置の構成例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、第1実施形態に係る参加者端末装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図5A】
図5Aは、第1実施形態に係る要求情報を入力する方法を説明する方ための図である。
【
図5B】
図5Bは、第1実施形態に係る要求情報を入力する方法を説明するための図である。
【
図6】
図6は、第1実施形態に係る会議支援装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、第1実施形態に係る取得した要求情報の数を判定する方法を説明するための図である。
【
図8】
図8は、第1実施形態に係る変更通知画面の一例を説明するための図である。
【
図9】
図9は、第1実施形態の変形例に係る会議支援装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図10】
図10は、第1実施形態に係る変更要求画面の一例を説明するための図である。
【
図11】
図11は、第2実施形態に係る会議支援装置の構成例を示すブロック図である。
【
図12】
図12は、第2実施形態に係る集計処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図13】
図13は、第3実施形態に係る会議支援装置の構成例を示すブロック図である。
【
図14】
図14は、第3実施形態に係る会議支援装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図15A】
図15Aは、第3実施形態に係る注目点情報を取得する方法を説明するための図である。
【
図15B】
図15Bは、第3実施形態に係る注目点情報を取得する方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、以下の実施形態において、同一の部位には同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
【0011】
[第1実施形態]
(会議支援システム)
図1を用いて、第1実施形態に係る会議支援システム構成例について説明する。
図1は、第1実施形態に係る会議支援システムの構成例を示すブロック図である。
【0012】
図1に示すように、会議支援システム1は、会議支援装置10と、参加者端末装置12
1と、・・・、参加者端末装置12
n(nは2以上の整数)と、を含む。参加者端末装置12
1から参加者端末装置12
nを区別する必要のない場合には、参加者端末装置12と表現する。すなわち、会議支援システム1は、1台の会議支援装置10と、複数の参加者端末装置12と、を含む。会議支援装置10と、参加者端末装置12とは、ネットワークNを介して、通信可能に接続されている。会議支援システム1は、Web会議を支援するシステムである。
【0013】
会議支援装置10は、Web会議の発表者が使用する発表者側の端末装置である。会議支援装置10は、Web会議で発表者および参加者で共有される資料データを発表者の所望の倍率に拡大縮小して表示部のサイズに合わせて切り出した画像データを各参加者に送信する。会議支援装置10は、参加者端末装置12から要求情報を受信して、要求情報に基づいて、資料データに対して画像処理を実行する。本実施例では、画像処理は、後述のように資料データの拡大縮小処理として説明しているがこれに限定されない。
【0014】
参加者端末装置12は、Web会議の参加者が使用する参加者側の端末装置である。参加者端末装置12は、会議支援装置10から資料データに対して画像処理を実行したWeb会議の画像データを受信して表示する。参加者端末装置12は、受信した画像データに対する参加者の要求を受け付けて、要求情報として会議支援装置10に送信する。
【0015】
会議支援システム1において、会議支援装置10は、参加者端末装置12から受信した要求情報に従って資料データに対して画像処理を実行する。会議支援装置10は、画像処理を実行した資料データを参加者端末装置12に対して送信する。これにより、会議支援システム1は、参加者からの要求に従って適切にWeb会議などを支援することができる。
【0016】
[会議支援装置]
図2を用いて、第1実施形態に係る会議支援装置の構成について説明する。
図2は、第1実施形態に係る会議支援装置の構成例を示すブロック図である。
【0017】
図2に示すように、会議支援装置10は、入力部20と、表示部22と、音声出力部24と、記憶部26と、通信部28と、制御部30と、を備える。会議支援装置10は、例えば、コンピュータ、スマートフォン、タブレット端末などの端末装置で実現される。
【0018】
入力部20は、会議支援装置10に対する各種の操作を受け付ける。入力部20は、例えば、キーボード、マウス、ボタン、スイッチ、タッチパネルなどの各種の入力装置で構成されている。入力部20は、例えば、音声を入力するマイクロフォンを含む。
【0019】
表示部22は、各種の画像を表示する。表示部22は、例えば、Web会議で使用する資料データを表示する。資料データは、例えば、画像データである。表示部22は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro-Luminescence)などを含むディスプレイである。
【0020】
音声出力部24は、各種の音声を出力するスピーカである。音声出力部24は、例えば、Web会議に参加している参加者の音声を出力する。
【0021】
記憶部26は、各種の情報を記憶するメモリである。記憶部26は、例えば、制御部30の演算内容、およびプログラム等の情報を記憶する。記憶部26は、例えば、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)のような主記憶装置、HDD(Hard Disk Drive)等の外部記憶装置とのうち、少なくとも1つ含む。記憶部26は、資料データ記憶部26aを有する。
【0022】
資料データ記憶部26aは、例えば、Web会議で使用する資料データを記憶する。資料データ記憶部26aは、例えば、資料データに発表者の所望する画像処理を実行した第1画像データを記憶する。資料データ記憶部26aは、例えば、制御部30の画像処理部42が資料データに画像処理を実行した第2画像データを記憶する。例えば、資料データは、第1画像データや第2画像データよりも解像度の高い画像である。
【0023】
通信部28は、外部装置との間でデータの送受信を行う。通信部28は、例えば、参加者端末装置12との間でデータの送受信を行う。通信部28は、例えば、インターネット網による通信を行うように構成されている。
【0024】
制御部30は、会議支援装置10の各部の動作を制御する。制御部30は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、記憶部26等に記憶されたプログラムがRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。制御部30は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。制御部30は、ハードウェアと、ソフトウェアとの組み合わせで実現されてもよい。
【0025】
制御部30は、要求情報取得部40と、画像処理部42と、通信制御部44と、表示制御部46と、を備える。
【0026】
要求情報取得部40は、Web会議に関する要求を示す要求情報を取得する。要求情報取得部40は、Web会議で資料として使用した画像データに対する要求情報を取得する。要求情報取得部40の詳細は後述する。
【0027】
画像処理部42は、Web会議で資料として使用する資料データに対して各種の画像処理を実行する。画像処理部42は、要求情報取得部40が取得した要求情報に基づいて、資料データに対して画像処理を実行する。画像処理部42は、画像処理を実行した画像データを資料データ記憶部26aに記憶させる。画像処理部42の詳細は、後述する。
【0028】
通信制御部44は、通信部28を制御して、参加者端末装置12と各種のデータの送受信を行う。通信制御部44は、例えば、通信部28を制御して、画像データを参加者端末装置12に送信する。通信制御部44の詳細は、後述する。
【0029】
表示制御部46は、各種の画像を表示部22に表示させる。表示制御部46は、Web会で使用する画像データを表示部22に表示させる。表示制御部46は、例えば、第1画像データを表示部22に表示させる。表示制御部46の詳細は、後述する。
【0030】
[参加者端末装置]
図3を用いて、第1実施形態に係る参加者端末装置の構成例について説明する。
図3は、第1実施形態に係る参加者端末装置の構成例を示すブロック図である。
【0031】
図3に示すように、参加者端末装置12は、入力部60と、表示部62と、音声出力部64と、記憶部66と、通信部68と、制御部70と、を備える。
【0032】
入力部60は、参加者端末装置12に対する各種の操作を受け付ける。入力部60は、例えば、キーボード、マウス、ボタン、スイッチ、タッチパネルなどの各種の入力装置で構成されている。入力部60は、例えば、音声を入力するマイクロフォンを含む。
【0033】
表示部62は、各種の画像を表示する。表示部22は、例えば、会議支援装置10から受信したWeb会議で使用する画像データを表示する。表示部62は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELなどを含むディスプレイである。
【0034】
音声出力部64は、各種の音声を出力するスピーカである。音声出力部64は、例えば、Web会議の発表者の音声を出力する。音声出力部64は、例えば、Web会議に参加している参加者の音声を出力する。
【0035】
記憶部66は、各種の情報を記憶するメモリである。記憶部66は、例えば、制御部70の演算内容、およびプログラム等の情報を記憶する。記憶部66は、例えば、RAMと、ROMのような主記憶装置、HDD等の外部記憶装置とのうち、少なくとも1つ含む。
【0036】
通信部68は、外部装置との間でデータの送受信を行う。通信部68は、例えば、会議支援装置10および参加者端末装置12との間でデータの送受信を行う。通信部68は、例えば、インターネット網による通信を行うように構成されている。
【0037】
制御部70は、参加者端末装置12の各部の動作を制御する。制御部70は、例えば、CPUやMPU等によって、記憶部等に記憶されたプログラムがRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。制御部70は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現されてもよい。制御部70は、ハードウェアと、ソフトウェアとの組み合わせで実現されてもよい。
【0038】
制御部70は、要求情報取得部80と、通信制御部82と、表示制御部84と、を備える。
【0039】
要求情報取得部80は、参加者端末装置12を使用する参加者から要求情報を取得する。要求情報取得部80は、例えば、参加者が入力部60に入力した入力情報に基づいて、参加者から要求情報を取得する。
【0040】
通信制御部82は、通信部68を制御して、会議支援装置10と各種のデータの送受信を行う。通信制御部82は、例えば、通信部68を制御して、参加者の要求情報を会議支援装置10に送信する。通信制御部82の詳細は、後述する。
【0041】
表示制御部84は、各種の画像を表示部62に表示させる。表示制御部84は、Web会で使用する画像データを表示部62に表示させる。表示制御部84の詳細は、後述する。
【0042】
[参加者端末装置の処理]
図4を用いて、第1実施形態に係る参加者端末装置の処理の流れについて説明する。
図4は、第1実施形態に係る参加者端末装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0043】
通信制御部82は、通信部68を介して、会議支援装置10から第1画像データを取得する(ステップS10)。そして、ステップS12に進む。
【0044】
表示制御部84は、通信制御部82が取得した第1画像データを表示部62に表示させる(ステップS12)。そして、ステップS14に進む。
【0045】
要求情報取得部80は、要求情報を取得したか否かを判定する(ステップS14)。具体的には、要求情報取得部80は、参加者端末装置12を使用する使用者から入力部60を介して、表示部62に表示された第1画像データに対する要求情報が入力された場合に、要求情報を取得したと判定する。
【0046】
図5Aと、
図5Bとを用いて、第1実施形態に係る要求情報を入力する方法を説明する。
図5Aと、
図5Bとは、第1実施形態に係る要求情報を入力する方法を説明するための図である。
【0047】
図5Aは、参加者端末装置12の使用者が会議支援装置10に要求情報を送信するための、リクエスト画面62aを示す。リクエスト画面62aは、表示部62に表示されるリクエスト画面の一例である。リクエスト画面62aには、例えば。「もっと大きく」と、「もっと小さく」との要求が含まれる。参加者端末装置12の使用者は、表示部62に表示された第1画像データが小さいと感じている場合には、「もっと大きく」を選択することで、第1画像データをもっと大きくする旨の要求を送信することができる。参加者端末装置12の使用者は、表示部62に表示された第1画像データが大きいと感じている場合には、「もっと小さく」を選択することで、第1画像データをもっと小さくする旨の要求を送信することができる。
【0048】
図5Bは、参加者端末装置12の使用者が会議支援装置10に要求情報を送信するための、リクエスト画面62bを示す。リクエスト画面62bは、表示部62に表示されるリクエスト画面の一例である。リクエスト画面62bは、サイズ変更リクエストとして、「85%」と、「115%」と、「130%」と、「145%」との要求が含まれる。「85%」と、「115%」と、「130%」と、「145%」とは、第1画像データの拡大率の変更要求を示す。参加者端末装置12の使用者は、表示部62に表示された第1画像データに対する所望の拡大率を選択することで、第1画像データに対する所望の拡大率の要求を送信することができる。
【0049】
図4に戻る。要求情報を取得したと判定された場合(ステップS14;Yes)、ステップS16に進む。要求情報を取得したと判定されなかった場合(ステップS14;No)、ステップS22に進む。
【0050】
ステップS14でYesと判定された場合、通信制御部82は、通信部68を介して、要求情報を会議支援装置10に送信する(ステップS16)。そして、ステップS18に進む。
【0051】
通信制御部82は、通信部68を介して、会議支援装置10から第2画像データを取得したか否かを判定する(ステップS18)。第2画像データを取得したと判定された場合(ステップS18;Yes)、ステップS20に進む。第2画像データを取得したと判定されない場合(ステップs18;No)、ステップS22に進む。
【0052】
ステップS18でYesと判定された場合、表示制御部84は、第2画像データを表示部62に表示させる(ステップS20)。そして、ステップS22に進む。
【0053】
ステップS14でNoと判定された場合、ステップS18でNoと判定された場合、またはステップS20の後、制御部70は、処理を終了するか否かを判定する(ステップS22)。具体的には、制御部70は、処理を終了する操作を受け付けた場合または電源をオフにする操作を受け付けた場合などに処理を終了すると判定する。処理を終了すると判定された場合(ステップS22;Yes)、
図4の処理を終了する。処理を終了すると判定されない場合(ステップS22;No)、ステップS14に進む。
【0054】
[会議支援装置の処理]
図6を用いて、第1実施形態に係る会議支援装置の処理の流れについて説明する。
図6は、第1実施形態に係る会議支援装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0055】
通信制御部44は、Web会議で共有する資料データを発表者の所望する画像処理を実行した第1画像データをWeb会議に参加している参加者の参加者端末装置12に送信する(ステップS30)。そして、ステップS32に進む。
【0056】
要求情報取得部40は、要求情報を取得したか否かを判定する(ステップS32)。具体的には、要求情報取得部40は、Web会議に参加している複数の参加者の参加者端末装置12のうち、いずれかの参加者端末装置12から要求情報を取得したか否かを判定する。要求情報は、例えば、第1画像データに対する拡大の要求である。要求情報を取得したと判定された場合(ステップS32;Yes)、ステップS34に進む。要求情報を取得したと判定されない場合(ステップS32;No)、ステップS56に進む。
【0057】
要求情報取得部40は、取得した要求情報の数を算出する(ステップS34)。具体的には、要求情報取得部40は、同一の要求情報を取得するごとにカウントを+1ずつインクリメントすることで、要求情報ごとに数を算出する。そして、ステップS36に進む。
【0058】
要求情報取得部40は、予め定めた所定時間内に新たに要求情報を取得したか否かを判定する(ステップS36)。所定時間は、例えば、30秒、1分、2分、5分、または10分などの会議支援装置10の使用者が任意に設定してよい。新たに要求情報を取得したと判定された場合(ステップS36;Yes)、ステップS34に進む。新たに要求情報を取得したと判定されない場合(ステップS36;No)、ステップS38に進む。
【0059】
ステップS36でNoと判定された場合、要求情報取得部40は、予め定めた所定時間を経過したか否かを判定する(ステップS38)。所定時間経過したと判定された場合(ステップS38;Yes)、ステップS40に進む。所定時間経過したと判定されない場合(ステップS38;No)、ステップS36に進む。すなわち、要求情報取得部40は、ステップS38でNoと判定された場合には、所定時間が経過するまでステップS36と、ステップS38との処理を繰り返す。
【0060】
ステップS38でYesと判定された場合、要求情報取得部40は、取得した要求情報の数は第1閾値以上であるか否かを判定する(ステップS40)。
図7は、第1実施形態に係る取得した要求情報の数を判定する方法を説明するための図である。
図7に示すように、会議支援システム1aは、会議支援装置10と、参加者端末装置12
1と、参加者端末装置12
2と、参加者端末装置12
3と、参加者端末装置12
4と、参加者端末装置12
5と、参加者端末装置12
6と、を含むものする。すなわち、会議支援システム1aは、1台の会議支援装置10と、6台の参加者端末装置12と、を含むものとする。この場合、要求情報取得部40は、Web会議に参加している複数の参加者端末装置12のうちの大多数から要求情報を取得した場合に、第1閾値以上の要求情報を取得したと判定する。要求情報取得部40は、例えば、6台の参加者端末装置12のうち、5台以上の参加者端末装置12から要求情報を取得した場合に、第1閾値以上の要求情報を取得したと判定する。
図7に示す例において、第1閾値は5台であるものとして説明したが、これに限定されない。取得した要求情報の数は第1閾値以上であると判定された場合(ステップS40;Yes)、ステップS42に進む。取得した要求情報の数は第1閾値以上であると判定されない場合(ステップS40;No)、ステップS48に進む。
【0061】
ステップS40でYesと判定された場合、画像処理部42は、資料データに対して要求情報に従って画像処理を実行して、第1画像データとは異なる第2画像データを生成する(ステップS42)。生成された第2画像データは、例えば、第1画像データの一部分が拡大された画像である。具体的には、画像処理部42は、例えば、第1画像データに対して「もっと大きく」との要求情報を第1閾値以上取得した場合には、資料データを画像処理して第1画像データの表示サイズよりも拡大した第2画像データを生成する。画像処理部42は、生成した第2画像データを資料データ記憶部26aに記憶する。そして、ステップS44に進む。
【0062】
通信制御部44は、Web会議に参加している全ての参加者端末装置12に対して第2画像データを送信する(ステップS44)。具体的には、通信制御部44は、
図7に示す例でいえば、参加者端末装置12
1から参加者端末装置12
6の参加者端末装置12に対して第2画像データを送信する。すなわち、通信制御部44は、要求情報を送信していない参加者端末装置12に対しても第2画像データを送信する。また、表示制御部46は、第2画像データを表示部22に表示する。そして、ステップS46に進む。
【0063】
表示制御部46は、変更通知画面を表示部22に表示させる(ステップS46)。
図8は、第1実施形態に係る変更通知画面の一例を説明するための図である。
図8に示すように、表示部22には、例えば、「要求により、サイズが変更されました。」といった変更通知画面22aが表示される。表示制御部46は、例えば、第2画像データを参加者端末装置12に送信した後、変更通知画面22aを表示部22にポップアップ表示させる。これにより、発表者は、発表者と参加者とで共有されている第1画像データが自動で変更されたことを把握することができる。そして、ステップS56に進む。
【0064】
ステップS40でNoと判定された場合、要求情報取得部40は、取得した要求情報の数は第2閾値以上第1閾値未満であるか否かを判定する(ステップS48)。例えば、
図7に示す例でいえば、要求情報取得部40は、複数の参加者端末装置12のうちの一部から要求情報を取得した場合に、第2閾値以上第1閾値未満の要求情報を取得したと判定する。要求情報取得部40は、例えば、6台の参加者端末装置12のうち、3台以上5台未満の参加者端末装置12から要求情報を取得した場合に、第2閾値以上第1閾値未満の要求情報を取得したと判定する。
図7に示す例において、第2閾値は3台であるものとして説明したが、これに限定されない。取得した要求情報の数は第2閾値以上第1閾値未満であると判定された場合(ステップS48;Yes)、ステップS50に進む。取得した要求情報の数は第2閾値以上第1閾値未満であると判定されない場合(ステップS48;No)、ステップS54に進む。
【0065】
ステップS48でYesと判定された場合、画像処理部42は、資料データに対して要求情報に従って画像処理を実行して、第1画像データとは異なる第2画像データを生成する(ステップS50)。第2画像データは、例えば、第1画像データの一部分が拡大された画像である。画像処理部42の具体的な処理は、ステップS42と同じなので説明を省略する。そして、ステップS52に進む。
【0066】
通信制御部44は、要求情報を送信した参加者端末装置12に対して第2画像データを送信する(ステップS52)。具体的には、通信制御部44は、
図7に示す例でいえば、例えば、参加者端末装置12
1から参加者端末装置12
3の3台から要求情報を取得した場合には、参加者端末装置12
1から参加者端末装置12
3に対して第2画像データを送信する。この場合、通信制御部44は、参加者端末装置12
4から参加者端末装置12
6に対しては、第1画像データの送信を継続する。そして、ステップS46に進む。
【0067】
ステップS48でNoと判定された場合、通信制御部44は、第1画像データの送信を継続する(ステップS54)。具体的には、通信制御部44は、Web会議の大部分の参加者が問題ないと感じている場合に、第1画像データの送信を継続する。例えば、
図7に示す例でいえば、要求情報を送信した参加者端末装置12が2台以下である場合には、資料データに対して画像処理を実行することなく、参加者端末装置12
1から参加者端末装置12
7に対して第1画像データの送信を継続する。そして、ステップS56に進む。
【0068】
ステップS32でNoと判定された場合、ステップS46の後、またはステップS54の後、制御部30は、処理を終了するか否かを判定する(ステップS56)。例えば、制御部30は、Web会議が終了する場合などに処理を終了すると判定する。処理を終了すると判定された場合(ステップS56;Yes)、
図6の処理を終了する。処理を終了すると判定されない場合(ステップS56;No)、ステップS32に進む。
【0069】
上述のとおり、第1実施形態は、Web会議に参加している参加者から所定時間内に取得した要求情報の数に応じて、会議支援装置10において解像度の高い資料データに画像処理を実行する。これにより、参加者端末装置12において解像度の低い第1画像データに画像処理を実行するよりも劣化を抑えた画像データを得ることができる。第1実施形態では、会議支援装置10において、解像度の高い資料データに基づいた画像処理により作成された画像データを参加者端末装置12に送信するのでWeb会議における資料の視認性を向上させることができると共に、多数決で画像処理により作成される画像データの種類を限定することでネットワーク負荷の増大も抑えることができる。
【0070】
[第1実施形態の第1変形例]
第1実施形態の変形例について説明する。第1実施形態では、第2画像データの生成を自動的に行うものとして説明した。第2画像データの生成はユーザが手動で行うようにしてもよい。
【0071】
[会議支援装置の処理]
図9を用いて、第1実施形態の第1変形例に係る会議支援装置の処理の流れについて説明する。
図9は、第1実施形態の第1変形例に係る会議支援装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0072】
ステップS60からステップS70の処理は、それぞれ、
図6に示すステップS30からステップS40の処理と同一なので、説明を省略する。
【0073】
ステップS70でYesと判定された場合、表示制御部46は、第1画像データの変更要求があったことを知らせる変更要求画面を表示部22に表示させる(ステップS72)。
図10は、第1実施形態に係る変更要求画面の一例を説明するための図である。
図10に示すように、表示部22には、変更要求があったことを知らせる「サイズ変更要求有」の文言と共に、サイズを変更する場合の候補として、例えば、「100%(そのまま)」、「115%」、「130%」、および「145%」といった選択肢を含む、変更要求画面22bが表示される。これにより、発表者は、第1画像データのサイズの変更要求があったことを把握することができる。そして、ステップS74に進む。
【0074】
画像処理部42は、資料データに対して画像処理を実行して第2画像データを生成する(ステップS74)。具体的には、画像処理部42は、例えば、変更要求画面22bに含まれる選択肢を発表者が入力部20で選択した場合に、選択された選択肢の倍率に従って、第2画像データを生成する。そして、ステップS76に進む。
【0075】
ステップS76およびステップS78の処理は、それぞれ、
図6に示すステップS44およびステップS48の処理と同一なので、説明を省略する。
【0076】
ステップS80の処理は、ステップS72の処理と同一なので、説明を省略する。
【0077】
ステップS82からステップS88の処理は、それぞれ、
図6に示すステップS50からステップS56の処理と同一なので、説明を省略する。
【0078】
上述のとおり、第1実施形態の変形例では、第1画像データのサイズの変更要求があった場合には、変更要求通知画面を表示する。第1実施形態の変形例では、参加者からの要求に基づいて発表者が選択した第1画像データの拡大率に応じて、第2画像データを生成する。これにより、第1実施形態の第1変形例は、発表者が所望する許容範囲の拡大率に基づいてWeb会議における資料の視認性を向上させることができる。
【0079】
[第1実施形態の第2変形例]
第1実施形態では、画像処理部42は、第1画像データの拡大率とは異なる拡大率で資料データを画像処理して第2画像データを生成するものとして説明した。画像処理部42が資料データに対して実行する画像処理は、これに限定されない。画像処理部42は、例えば、資料データのコントラスト、色味、解像度などの表示特性を変更して第2画像データを生成してもよい。画像処理部42は、例えば、資料データの視認性が向上し得るその他の画像処理を実行して、第2画像データを生成してもよい。
【0080】
[第1実施形態の第3変形例]
第1実施形態では、参加者端末装置12は、参加者が入力部20に入力した情報に基づいて、第1画像データに対する要求を取得するものとして説明した。参加者端末装置12が第1画像データに対する要求を取得する方法は、これに限定されない。参加者端末装置12は、例えば、図示しない撮像部を用いて、第1画像データを視認する参加者を撮像し、参加者の動作および表情などを分析して、第1画像データに対する要求を取得してもよい。
【0081】
[第2実施形態]
(会議支援装置)
図11を用いて、第2実施形態に係る会議支援装置の構成例について説明する。
図11は、第2実施形態に係る会議支援装置の構成例を示すブロック図である。
【0082】
図11に示すように、会議支援装置10Aは、制御部30Aが集計部48を備える点で、
図2に示す会議支援装置10と異なる。
【0083】
集計部48は、要求情報取得部40が取得した要求情報の数を集計して、集計情報を生成する。集計部48は、生成した集計情報を表示部22に表示させる。第2実施形態において、要求情報には、第1画像データに対する拡大率の変更要求を示す変更要求情報を含む。
【0084】
[集計処理]
図12を用いて、第2実施形態に係る集計処理の流れについて説明する。
図12は、第2実施形態に係る集計処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0085】
要求情報取得部40は、参加者端末装置12から要求情報を取得する(ステップS100)。具体的には、要求情報取得部40は、例えば、第1画像データに対する拡大率の変更要求を示す変更要求情報を含む要求情報を参加者端末装置12から通信部28を介して取得する。変更要求情報は、例えば、第1画像データに対して「120%」、「110%」、「90%」、および「80%」などの第1画像データに対する参加者が所望する拡大率および縮小率の情報を含む。変更要求情報は、例えば、「100%」といった拡大および縮小は必要ないことを示す情報が含まれてもよい。そして、ステップS102に進む。
【0086】
要求情報取得部40は、所定時間経過したか否かを判定する(ステップS102)。所定時間は、例えば、30秒、1分、2分、5分、または10分などの会議支援装置10の使用者が任意に設定してよい。所定時間経過したと判定された場合(ステップS102;Yes)、ステップS104に進む。所定時間経過したと判定されない場合(ステップS102;No)、ステップS100に進む。
【0087】
ステップS102でYesと判定された場合、集計部48は、集計情報を生成する(ステップS104)。具体的には、集計部48は、要求情報に含まれる変更要求情報ごとに人数または割合などを示す集計情報を生成する。そして、ステップS106に進む。
【0088】
集計部48は、集計情報を表示部22に表示させる(ステップS106)。具体的には、集計部48は、変更要求情報ごとに人数または割合などを示す集計情報を表示部22に表示させる。そして、ステップS108に進む。
【0089】
制御部30Aは、処理を終了するか否かを判定する(ステップS108)。具体的には、制御部30Aは、Web会議が終了した場合に、処理を終了すると判定する。処理を終了すると判定された場合(ステップS108;Yes)、処理を終了する。処理を終了すると判定されない場合(ステップS108;No)、ステップS100に進む。
【0090】
上述のとおり、第2実施形態は、変更要求情報ごとに人数または割合などを示す集計情報が表示部22に表示されることで、発表者は参加者の資料に対する要求を把握することができる。これにより、第2実施形態は、発表者が資料の倍率を適切に設定することができるので、資料の視認性を向上させることができる。
【0091】
[第3実施形態]
図13を用いて、第3実施形態に係る会議支援装置の構成例について説明する。
図13は、第3実施形態に係る会議支援装置の構成例を示すブロック図である。
【0092】
図13に示すように、会議支援装置10Bは、制御部30Bが注目点情報取得部50を備える点で、
図2に示す会議支援装置10と異なる。
【0093】
注目点情報取得部50は、表示部22に表示された第1画像データに対して発表者が注目している注目点に関する注目点情報を取得する。表示部22に表示される第1画像データは、Web会議において、発表者と参加者との間で共有されているデータである。すなわち、注目点情報取得部50は、発表者と参加者との間で共有されているデータにおいて、発表者の注目点に関する注目点情報を取得する。
【0094】
画像処理部42Aは、注目点情報取得部50が取得した注目点情報に基づいて、資料データに対して画像処理を実行して、第2画像データを生成する。画像処理部42Aは、生成した第2画像データを資料データ記憶部26aに記憶させる。
【0095】
[会議支援装置の処理]
図14を用いて、第3実施形態に係る会議支援装置の処理の流れについて説明する。
図14は、第3実施形態に係る会議支援装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0096】
通信制御部44は、第1画像データを参加者端末装置12に送信する(ステップS120)、表示制御部46は、第1画像データを表示部22に表示させる(ステップS122)。ステップS120と、ステップS122との処理により、第1画像データが発表者と、参加者との間で共有される。
【0097】
注目点情報取得部50は、注目点情報を取得したか否かを判定する(ステップS124)。具体的には、注目点情報取得部50は、発表者が説明したい箇所を示す注目点情報を取得したか否かを判定する。
【0098】
図15Aと、
図15Bとを用いて、第3実施形態に係る注目点情報を取得する方法について説明する。
図15Aと、
図15Bとは、第3実施形態に係る注目点情報を取得する方法を説明するための図である。
【0099】
図15Aは、表示部22に表示される共有画面22cを示す。注目点情報取得部50は、例えば、共有画面22cの対角線D1と、対角線D2との交点P1を注目点として取得してもよい。
【0100】
図15Bは、表示部22に表示される共有画面22dを示す。注目点情報取得部50は、例えば、共有画面22dからマウスポインタ221を検出し、マウスポインタ221を検出した箇所を注目点として取得してもよい。注目点情報取得部50は、例えば、図示しない視線検出センサなどから発表者の視線を検出し、発表者の視線と、表示部22との交点を注目点として取得してもよい。
【0101】
図14に戻る。注目点を取得したと判定された場合(ステップS124;Yes)、ステップS126に進む。注目点を取得したと判定されない場合(ステップS124;No)、ステップS132に進む。
【0102】
ステップS124でYesと判定された場合、画像処理部42Aは、第2画像データを生成する(ステップS126)。具体的には、画像処理部42Aは、注目点情報取得部50が取得した注目点の箇所を拡大して、第2画像データを生成する。画像処理部42Aは、生成した第2画像データを資料データ記憶部26aに記憶させる。そして、ステップS128に進む。
【0103】
通信制御部44は、第2画像データを参加者端末装置12に送信する(ステップS128)。これにより、第3実施形態では、発表者が注目している箇所を中心に拡大した第2画像データが表示される。そして、ステップS130に進む。
【0104】
表示制御部46は、表示部22に第1画像データの表示を継続する(ステップS130)。これにより、第3実施形態では、発表者側では第2画像データが表示されず、第1画像データの表示が継続する。そして、ステップS132に進む。
【0105】
制御部30Bは、処理を終了するか否かを判定する(ステップS132)。具体的には、制御部30Bは、Web会議が終了した場合に、処理を終了すると判定する。処理を終了すると判定された場合(ステップS132;Yes)、処理を終了する。処理を終了すると判定されない場合(ステップS132;No)、ステップS124に進む。
【0106】
上述のとおり、第3実施形態では、発表者が意図した画像の位置を中心に拡大した第2画像データを生成して、参加者端末装置12に送信する。これにより、第3実施形態は、発表者が説明したい箇所を示す資料を適切に提供することができる。例えば、第3実施形態による注目点情報を用いて、第1実施形態のステップS42やステップS50、第1実施形態の第1変形例のステップ74やステップS82において、要求情報と注目点情報とに基づいて画像処理を実行して第2画像データを生成するのでもよい。例えば、要求情報は第1画像データに対する拡大率であり、注目点情報は拡大の中心となる画像内の位置情報である。
【0107】
以上、本発明の実施形態を説明したが、これら実施形態の内容により本発明が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【符号の説明】
【0108】
1 会議支援システム
10,10A,10B 会議支援装置
12 参加者端末装置
20,60 入力部
22,62 表示部
24,64 音声出力部
26,66 記憶部
26a 資料データ記憶部
28,68 通信部
30,30A,30B,70 制御部
40,80 要求情報取得部
42 画像処理部
44,82 通信制御部
46,84 表示制御部
48 集計部
50 注目点情報取得部