(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-05-26
(45)【発行日】2025-06-03
(54)【発明の名称】マイクログリッド制御システム、制御方法、インテリジェント電子装置、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
H02H 3/02 20060101AFI20250527BHJP
H02J 13/00 20060101ALI20250527BHJP
【FI】
H02H3/02 E
H02J13/00 301A
H02J13/00 311S
(21)【出願番号】P 2021189106
(22)【出願日】2021-11-22
【審査請求日】2023-11-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100206081
【氏名又は名称】片岡 央
(74)【代理人】
【識別番号】100188673
【氏名又は名称】成田 友紀
(74)【代理人】
【識別番号】100188891
【氏名又は名称】丹野 拓人
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 駿介
【審査官】赤穂 嘉紀
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0237965(US,A1)
【文献】特開2008-61417(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02H 1/00-3/07
H02J 13/00
H02J 3/00-5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクログリッドと上位系統とを結合する開閉器の開閉状態を検出する第1のインテリジェント電子装置と、
事故電流を検出すると、需要家を前記マイクログリッドから切り離す保護リレーと、
前記開閉器の開閉状態に少なくとも応じた整定値を、前記保護リレーに設定する保護リレー制御部を備えた第2のインテリジェント電子装置と
を備え、
前記第2のインテリジェント電子装置は、
前記開閉状態と、前記マイクログリッド内の電力供給元の供給電力との組み合わせと、前記保護リレーに設定する前記整定値との対応関係を記憶する記憶部を備え、
前記保護リレーは、
前記第2のインテリジェント電子装置により設定された前記整定値を用いて前記事故電流を検出するマイクログリッド制御システム。
【請求項2】
前記第2のインテリジェント電子装置は、前記第1のインテリジェント電子装置から、前記開閉状態を示す通知を受信する通信部を備える、請求項1に記載のマイクログリッド制御システム。
【請求項3】
前記保護リレーに設定される整定値は、前記開閉状態が開状態であるときより、前記開閉状態が閉状態であるとき方が大きな値である、請求項1または請求項2に記載のマイクログリッド制御システム。
【請求項4】
前記記憶部が記憶する対応関係は、前記開閉状態が開状態であるときは、前記マイクログリッド内の電力供給元の電力が小さくなるほど、前記整定値が小さくなる対応関係であり、
前記保護リレーに設定される整定値は、前記需要家がより高い電圧で電力を受給しているほど、大きくなる、請求項1に記載のマイクログリッド制御システム。
【請求項5】
前記開閉器の開閉状態の変化と、前記第2のインテリジェント電子装置が前記保護リレーに設定した整定値の変化と、前記マイクログリッド内の電力供給元の電力供給の状態とを表示する管理装置を備える、請求項1に記載のマイクログリッド制御システム。
【請求項6】
マイクログリッドの制御方法であって、
第1のインテリジェント電子装置が、前記マイクログリッドと上位系統とを結合する開閉器の開閉状態を検出するステップと、
第2のインテリジェント電子装置が、
前記開閉状態と、前記マイクログリッド内の電力供給元の供給電力との組み合わせと、整定値との対応関係であって、前記第2のインテリジェント電子装置が記憶する前記対応関係、および前記開閉状態に少なくとも応じた前記整定値を、前記マイクログリッドにおける保護リレーに設定するステップと、
前記保護リレーが、前記第2のインテリジェント電子装置により設定された前記整定値を用いて事故電流を検出すると、需要家を前記マイクログリッドから切り離すステップと
を有する制御方法。
【請求項7】
マイクログリッドにおける保護リレーを制御するインテリジェント電子装置であって、
前記マイクログリッドと上位系統とを結合する開閉器の開閉状態に少なくとも応じた整定値を、前記保護リレーに設定する保護リレー制御部
と、
前記開閉状態と、前記マイクログリッド内の電力供給元の供給電力との組み合わせと、前記保護リレーに設定する前記整定値との対応関係を記憶する記憶部と
を備えるインテリジェント電子装置。
【請求項8】
マイクログリッドにおける保護リレーを制御するインテリジェント電子装置のコンピュータを、
前記マイクログリッドと上位系統とを結合する開閉器の開閉状態に少なくとも応じた整定値を、前記保護リレーに設定する保護リレー制御部
前記開閉状態と、前記マイクログリッド内の電力供給元の供給電力との組み合わせと、前記保護リレーに設定する前記整定値との対応関係を記憶する記憶部
として動作させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクログリッド制御システム、制御方法、インテリジェント電子装置、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
分散型の電源から電力負荷に対し電力を供給する小規模電力系統であるマイクログリッドは、再生可能エネルギーの活用、電力の安定供給などの観点から注目されている。マイクログリッドの運用状態には、上位系統に接続されて運用されているグリッド接続モードと、上位系統から切り離されて運用されているアイランドモードとがある。特許文献1には、マイクログリッドを隣接する送電系統に相互接続する際の同期方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、マイクログリッドにおいては、アイランドモードにおける事故電流が、グリッド接続モードにおける事故電流よりも小さいために、アイランドモード単体、グリッド接続モード単体ではそれぞれ事故電流を検出可だが、切替運用する場合に個々の事故電流の違いにより不可となることがあるという問題がある。
【0005】
本開示は、このような事情に鑑みてなされたもので、アイランドモードとグリッド接続モードとの切替運用する場合であっても、保護リレーにおいて事故電流を検出可能なマイクログリッド制御システム、制御方法、インテリジェント電子装置、およびプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は上述した課題を解決するためになされたもので、本開示の一態様は、マイクログリッド制御システムであって、マイクログリッドと上位系統とを結合する開閉器の開閉状態を検出する第1のインテリジェント電子装置と、事故電流を検出すると、需要家を前記マイクログリッドから切り離す保護リレーと、前記開閉器の開閉状態に少なくとも応じた整定値を、前記保護リレーに設定する第2のインテリジェント電子装置とを備え、前記保護リレーは、前記第2のインテリジェント電子装置により設定された前記整定値を用いて前記事故電流を検出する。
【0007】
本開示の他の一態様は、上述したマイクログリッド制御システムであって、前記第2のインテリジェント電子装置は、前記第1のインテリジェント電子装置から、前記開閉状態を示す通知を受信する通信部を備える。
【0008】
本開示の他の一態様は、上述したマイクログリッド制御システムであって、前記保護リレーに設定される整定値は、前記開閉状態が開状態であるときより、前記開閉状態が閉状態であるとき方が大きな値である。
【0009】
本開示の他の一態様は、上述したマイクログリッド制御システムであって、前記保護リレーに設定される整定値は、前記開閉状態が開状態であるときは、さらに前記マイクログリッド内の電力供給元の大きさに応じた値である。
【0010】
本開示の他の一態様は、マイクログリッドの制御方法であって、第1のインテリジェント電子装置が、前記マイクログリッドと上位系統とを結合する開閉器の開閉状態を検出するステップと、前記第2のインテリジェント電子装置が、前記開閉状態に少なくとも応じた整定値を、前記マイクログリッドにおける保護リレーに設定するステップと、前記保護リレーが、前記第2のインテリジェント電子装置により設定された前記整定値を用いて事故電流を検出すると、需要家を前記マイクログリッドから切り離すステップとを有する。
【0011】
本開示の他の一態様は、マイクログリッドにおける保護リレーを制御するインテリジェント電子装置であって、前記マイクログリッドと上位系統とを結合する開閉器の開閉状態に少なくとも応じた整定値を、前記保護リレーに設定する保護リレー制御部を備える。
【0012】
本開示の他の一態様は、プログラムであって、マイクログリッドにおける保護リレーを制御するインテリジェント電子装置のコンピュータを、前記マイクログリッドと上位系統とを結合する開閉器の開閉状態に少なくとも応じた整定値を、前記保護リレーに設定する保護リレー制御部として動作させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0013】
本開示によれば、アイランドモードとグリッド接続モードとの切替運用する場合であっても、保護リレーにおいて事故電流を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本開示の実施形態による送配電系統10の構成を示す概略ブロック図である。
【
図2】同実施形態によるIED20の構成を示す概略ブロック図である。
【
図3】同実施形態による保護リレー30の構成を示す概略ブロック図である。
【
図4】同実施形態による管理装置250の構成を示す概略ブロック図である。
【
図5】同実施形態による整定値決定テーブルの内容例1を示す表である。
【
図6】同実施形態による整定値決定テーブルの内容例2を示す表である。
【
図7】同実施形態によるIED235、243の動作を説明するフローチャートである。
【
図8】同実施形態によるマイクログリッド200の動作を説明するシーケンス図である。
【
図9】同実施形態による管理装置250の表示画面例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して、本開示の実施の形態について説明する。
図1は、本実施形態による送配電系統10の構成を示す概略ブロック図である。送配電系統10は、上位系統100と、マイクログリッド200とを備える。上位系統100は、送電系統110と、大規模発電所120とを備える。送電系統110は、大規模発電所120が供給する電力を、マイクログリッド200まで送電する。大規模発電所120は、火力発電、水力発電、原子力発電、あるいはその他の発電により、電力を上位系統100に供給する電力供給元である。
図1では、上位系統100が備える電力供給元として、1つの大規模発電所120のみが示されているが、上位系統100は、小規模なものを含め複数の電力供給元を備えていてもよい。
【0016】
マイクログリッド200は、開閉器210、インテリジェント電子装置(IED;Intelligent Electronic Device)211(第1のインテリジェント電子装置)、高圧系統220、小規模発電所221、IED222、低圧系統230、蓄電池231、IED232、需要家233、保護リレー234、IED235(第2のインテリジェント電子装置)、配電線240、需要家241、保護リレー242、IED243(第2のインテリジェント電子装置)、管理装置250を備える。IED211、222、232、235、243および管理装置250は、図示しない有線または無線のネットワーク(例えば、イーサネット(登録商標))により、通信可能に接続されており、例えば、IEC(International Electrotechnical Commission)61850で定義されたGOOSE(Generic Object Oriented Substation Events)を用いて通信する。なお、本実施形態においては、これらのうち、少なくとも、IED211と、IED235またはIED243と、保護リレー234または保護リレー242により、マイクログリッド制御システムが構成されている。
【0017】
開閉器210は、上位系統100とマイクログリッド200とを結合する位置(例えば変電所)に設置されており、閉状態のときは、上位系統100とマイクログリッド200とを接続し、開状態のときは、上位系統100とマイクログリッド200とを切り離す。IED211は、開閉器210の近傍に設置され、この開閉器210と有線接続される。IED211は、開閉器210の開閉状態が変化すると、変化後の開閉状態をIED235、IED243を含む他のIEDおよび管理装置250に通知する。開閉器210が閉状態のときは、マイクログリッド200は、上位系統100から電力を受給可能なグリッド接続モードになる。また、開閉器210が開状態のときは、マイクログリッド200は、上位系統100から電力を受給されないアイランドモードになる。したがって、IED211が通知する開閉器210の開閉状態は、マイクログリッド200がグリッド接続モードにあるか、アイランドモードにあるかを示してもいる。
【0018】
高圧系統220は、マイクログリッド200内で最も高い電圧の送電系統であり、開閉器210を介して、上位系統100と接続されている。小規模発電所221は、火力発電、水力発電、太陽光発電、風力発電、あるいはその他の発電により、マイクログリッド200に電力を供給する電力供給元である。小規模発電所221は、高圧系統220に接続されている。IED222は、小規模発電所221の近傍に設置され、この小規模発電所221と有線接続される。IED222は、小規模発電所221が電力を供給しているか否かをIED235、IED243を含む他のIEDおよび管理装置250に通知する。
【0019】
低圧系統230は、高圧系統220よりも低い電圧の送配電系統であり、図示しない変電設備を介して、高圧系統220と接続されている。蓄電池231は、マイクログリッド200からの電力の保存、およびマイクログリッド200への電力の供給を行う。蓄電池231は、リチウムイオン電池などの二次電池であってもよいし、水を電気分解して生成した水素を貯蔵することで電力を保存する施設であってもよい。IED232は、蓄電池231の近傍に設置され、この蓄電池231と有線接続される。IED232は、蓄電池231が電力を供給しているか否かをIED235、IED243を含む他のIEDおよび管理装置250に通知する。
【0020】
需要家233は、マイクログリッド200に接続された需要家である。需要家とは、電気の供給を必要とし、供給を受けて電気を使用している者である。需要家233は、マイクログリッド200から、低圧系統230の電圧で電力を受給する比較的大口の需要家である。したがって、需要家233は、後述する一般の需要家241よりも、高い電圧で電力を受給している。保護リレー234は、低圧系統230と需要家233との間に設置されている。保護リレー234は、設定された整定値を超える電流を検出すると、事故電流を検出したとみなし、需要家233をマイクログリッド200から切り離す。IED235は、保護リレー234の近傍に設置され、この保護リレー234と有線接続される。IED235は、需要家233の保護リレー234を制御する。例えば、IED235は、他のIEDからの通知に基づき保護リレー234に整定値を設定し、設定した整定値を管理装置250に通知する。
【0021】
配電線240は、低圧系統230から一般の需要家241までの配電線である。配電線240は、需要家241への供給電圧まで降圧するための柱上トランスを含んでよい。需要家241は、マイクログリッド200に接続された需要家である。保護リレー242は、配電線240と需要家241との間に設置されている。保護リレー242は、設定された整定値を超える電流を検出すると、需要家241をマイクログリッド200から切り離す。IED243は、保護リレー242の近傍に設置され、この保護リレー242と有線接続される。IED243は、需要家241の保護リレー242を制御する。例えば、IED243は、他のIEDからの通知に基づき保護リレー242に整定値を設定し、設定した整定値を管理装置250に通知する。
【0022】
管理装置250は、IED211、222、232、235、243からの通知を受けて、マイクログリッド200の状態を画面表示などにより、オペレータに通知する。オペレータに通知するマイクログリッド200の状態としては、アイランドモードとグリッド接続モードのいずれであるか、各電力供給元(小規模発電所221、蓄電池231)の電力供給状況、保護リレー234、242に設定された整定値が挙げられる。また、管理装置250は、オペレータ操作に従い、IED235、243の各々に対し、保護リレー234、242に設定する整定値を指示できるようにしてもよい。また、管理装置250は、オペレータ操作に従い、IED235、243の各々に対し、後述する整定値決定テーブルを設定できるようにしてもよい。
【0023】
なお、
図1において、マイクログリッド200の高圧系統220と低圧系統230とを備えているが、これに限らない。マイクログリッド200が、2つを超える系統を備えていてもよいし、1つの系統のみを備えていてもよい。また、マイクログリッド200は、電力供給元として、小規模発電所221と蓄電池231とを備えているが、これに限らない。マイクログリッド200が、2つを超える電力供給元を備えていてもよいし、1つの電力供給元のみを備えていてもよい。
また、IED211、222、232による他のIEDへの通知は、それぞれ、ブロードキャスト、マルチキャスト、ユニキャストのうち、いずれのプロトコルを用いて行われていてもよい。
【0024】
図2は、本実施形態によるIED20の構成を示す概略ブロック図である。IED235と、IED243は、IED20と同様の構成を有する。IED20は、通信部21と、保護リレー制御部22と、保護リレーIF(Interface)部23と、記憶部24とを備える。通信部21は、他の装置と通信する。例えば、通信部21は、開閉器210の開閉状態を検出するIED211から、該開閉状態を示す通知を受信する。また、通信部21は、当該IED20が接続されている保護リレーに設定した整定値を管理装置250に通知する。保護リレー制御部22は、当該IED20が接続されている保護リレーを制御する。保護リレー制御部22は、上述の通知が示す開閉状態に少なくとも応じた整定値を、記憶部24が記憶する整定値決定テーブルを参照して決定する。保護リレー制御部22は、当該IED20が接続されている保護リレーに、保護リレーIF部23を介して、決定した整定値を設定する。例えば、保護リレー制御部22は、開閉器210が開状態のときは、閉状態のときよりも小さな整定値を保護リレーに設定する。記憶部24は、後述する整定値決定テーブルを記憶する。保護リレーIF部23は、保護リレーとの接続インターフェースである。なお、IED235の保護リレー制御部22は、保護リレー234を制御し、IED243の保護リレー制御部22は、保護リレー242を制御する。IED235の保護リレーIF部23は、保護リレー234に接続され、IED243の保護リレーIF部23は、保護リレー242に接続される。
【0025】
さらに、保護リレー制御部22は、開閉器210が開状態のときは、マイクログリッド200の電力供給元の供給電力に基づき、整定値を決定してもよい。例えば、保護リレー制御部22は、開閉器210の開閉状態と、マイクログリッド200の電力供給元の供給電力との組合せと、整定値との対応関係を記憶している整定値決定テーブルを用いて、保護リレーに設定する整定を決定してもよい。なお、開閉器210が開状態のとき、保護リレー制御部22が決定する整定値は、マイクログリッド200の電力供給元の供給電力が小さいほど、小さな値であってもよい。
【0026】
例えば、通信部21が、小規模発電所221が電力を供給しているか否かの通知をIED222から受信し、蓄電池231が電力を供給しているか否かの通知をIED232から受信し、保護リレー制御部22は、これらの通知に基づき、マイクログリッド200の電力供給元の供給電力を決めてもよい。例えば、記憶部24が、マイクログリッド200の電力供給元各々の供給電力を予め記憶しており、保護リレー制御部22は、それらのうち、電力を供給していることが通知された電力供給元の供給電力を足し合わせて、マイクログリッド200の電力供給元の全体の供給電力としてもよい。
【0027】
また、例えば、通信部21が、小規模発電所221が供給している電力の大きさの通知をIED222から受信し、蓄電池231が供給している電力の大きさの通知をIED232から受信する。蓄電池231が電力を保存する状態であれば、供給している電力の大きさをマイナスの値とするようにしてもよい。そして、保護リレー制御部22は、これらの通知が示す電力の大きさを足し合わせて、マイクログリッド200の電力供給元の供給電力の大きさとしてもよい。
【0028】
図3は、本実施形態による保護リレー30の構成を示す概略ブロック図である。保護リレー234と保護リレー242とは、保護リレー30と同様の構成を有する。保護リレー30は、IEDIF部31と、制御部32と、記憶部33と、電流測定部34と、リレー部35とを備える。IEDIF部31は、IED235、IED243などとの接続インターフェースである。例えば、保護リレー30への整定値の設定は、IEDIF部31を介して行われる。制御部32は、保護リレー30の動作を制御する。例えば、制御部32は、設定された整定値を記憶部33に記憶させる。また、制御部32は、電流測定部34が測定した電流が整定値を超えているときは、事故電流を検出したとみなし、リレー部35をオフにさせる。電流測定部34は、需要家に供給されている電流を測定する。リレー部35は、オンのときは、マイクログリッド200からの電力を需要家に供給し、オフのときは、マイクログリッド200から需要家を切り離す。
【0029】
図4は、本実施形態による管理装置250の構成を示す概略ブロック図である。管理装置250は、通信部251と、制御部252と、表示部253と、記憶部254とを備える。通信部251は、IED211、222、232、235、243と通信する。制御部252は、IED211、222、232、235、243からの通知を、通信部251を介して受信し、これらの通知に基づき、マイクログリッド200の状態を表す表示画像を生成する。また、制御部252は、IED211、222、232、235、243から通知された内容を、記憶部254に記憶させる。このように、通知された内容を記憶部254に記憶させておくことで、制御部252は、通知された内容がどのように変化したかを把握することができる。表示部253は、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどの画像表示手段を備え、制御部252が生成した表示画像を、画面表示する。
【0030】
図5は、本実施形態による整定値決定テーブルの内容例1を示す表である。内容例1は、例えば、IED243の記憶部24が記憶している整定値決定テーブルの内容例である。内容例1では、開閉器210の開閉状態「閉状態」と、マイクログリッド200の電力供給元の電力「-」との組み合わせに、整定値「A1[A]」が対応付けられている。ここで、電力「-」は、マイクログリッド200の電力供給元の電力の大きさに依らないことを示す。これは、閉状態、すなわちグリッド接続モードにあるときの事故電流が大きいため、マイクログリッド200の電力供給元による、事故電流への影響割合が小さくなっているためである。また、[A]は、単位がアンペアであることを示す。同様に、内容例1では、開閉器210の開閉状態「開状態」と、マイクログリッド200の電力供給元の電力「X1[kW]」との組み合わせに、整定値「A2[A]」が対応付けられている。ここで、[kW]は、単位がキロワットであることを示す。
【0031】
さらに、内容例1では、開閉器210の開閉状態「開状態」と、マイクログリッド200の電力供給元の電力「X2[kW]」との組み合わせに、整定値「A3[A]」が対応付けられており、マイクログリッド200の電力供給元の電力「X3[kW]」との組み合わせに、整定値「A4[A]」が対応付けられている。なお、X1>X2>X3であり、A1>A2>A3>A4である。すなわち、閉状態(グリッド接続モード)のときの整定値よりも、開状態(アイランドモード)のときの整定値の方が小さい。また、開状態のときは、電力供給元の電力が小さくなるほど、整定値も小さくなる。このようにすることで、電力供給元の稼働状態によって事故電流の大きさが異なっていても、保護リレー234、242において、事故電流を検出することができる。
【0032】
また、X1は、小規模発電所221の供給電力と、蓄電池231の供給電力との和であってもよい。小規模発電所221の供給電力の方が、蓄電池231の供給電力よりも大きい場合は、X2は、小規模発電所221の供給電力であり、X3は、蓄電池231の供給電力であってもよい。逆に、小規模発電所221の供給電力の方が、蓄電池231の供給電力よりも小さい場合は、X2は、蓄電池231の供給電力であり、X3は、小規模発電所221の供給電力であってもよい。
【0033】
また、
図5では、整定値決定テーブルが整定値と対応付ける電力供給元の大きさを特定の数値としたが、数値の範囲であってもよい。例えば、整定値決定テーブルは、開閉状態「開状態」と、電力供給元「X1[kW]以上」との組み合わせに、整定値「A2[A]」を対応付け、開閉状態「開状態」と、電力供給元「X2[kW]以上かつX1[kW]未満」との組み合わせに、整定値「A3[A]」を対応付け、開閉状態「開状態」と、電力供給元「X2[kW]未満」との組み合わせに、整定値「A4[A]」を対応づけてもよい。後述する
図6も同様である。
【0034】
また、
図5では、整定値決定テーブルが整定値と対応付ける電力供給元の大きさを特定の数値としたが、電力を供給している電力供給元の組み合わせであってもよい。例えば、整定値決定テーブルは、開閉状態「開状態」と、電力供給元「小規模発電所221と蓄電池231」との組み合わせに、整定値「A2[A]」を対応付け、開閉状態「開状態」と、電力供給元「小規模発電所221」との組み合わせに、整定値「A3[A]」を対応付け、開閉状態「開状態」と、電力供給元「蓄電池231」との組み合わせに、整定値「A4[A]」を対応づけてもよい。後述する
図6も同様である。
【0035】
図6は、本実施形態による整定値決定テーブルの内容例2を示す表である。内容例2は、例えば、IED235が記憶している整定値決定テーブルの内容例である。すなわち、内容例2は、内容例1の場合よりも高い電圧で、需要家233が電力を受給している場合の整定値決定テーブルの内容例である。内容例2では、開閉器210の開閉状態「閉状態」と、マイクログリッド200の電力供給元の電力「-」との組み合わせに、整定値「B1[A]」が対応付けられている。同様に、開閉器210の開閉状態「開状態」と、マイクログリッド200の電力供給元の電力「X1[kW]」との組み合わせに、整定値「B2[A]」が対応付けられており、開閉器210の開閉状態「開状態」と、マイクログリッド200の電力供給元の電力「X2[kW]」との組み合わせに、整定値「B3[A]」が対応付けられており、開閉器210の開閉状態「開状態」と、マイクログリッド200の電力供給元の電力「X3[kW]」との組み合わせに、整定値「B4[A]」が対応付けられている。
【0036】
なお、内容例2においても、B1>B2>B3>B4である。すなわち、閉状態(グリッド接続モード)のときの整定値よりも、開状態(アイランドモード)のときの整定値の方が小さい。また、開状態のときは、電力供給元の電力が小さくなるほど、整定値も小さくなる。さらに、A1<B1、A2<B2、A3<B3、A4<B4である。すなわち、より高い電圧で、電力を受給している場合が、整定値はより大きくなっている。このようにすることで、需要家によって事故電流の大きさが異なっていても、保護リレー234、242において、事故電流を検出することができる。
【0037】
図7は、本実施形態による保護リレー制御部22の動作を説明するフローチャートである。ここでは、保護リレー242を制御するIED243の保護リレー制御部22として説明する。保護リレー234を制御するIED235の保護リレー制御部22の場合は、以下の説明における保護リレー242を保護リレー234に読み替える。
【0038】
まず、保護リレー制御部22は、開閉器210の開閉状態を取得する(ステップST1)。この開閉状態は、IED211が送信した通知であって、通信部21が受信した通知が示す開閉状態である。次に、保護リレー制御部22は、取得した開閉状態が閉状態を示すか否かを判定する(ステップST2)。開閉状態が閉状態を示すと判定したときは(ステップST2-Yes)、保護リレー制御部22は、開閉状態が変化したか否かを判定する(ステップST3)。例えば、保護リレー制御部22は、前回取得した開閉状態を記憶部24に記憶しておき、今回取得した開閉状態と比較することで、開閉状態が変化したか否かを判定するようにしてもよい。
【0039】
開閉状態が変化したと判定したときは(ステップST3-Yes)、保護リレー制御部22は、整定値決定テーブルを参照して、閉状態の整定値を、保護リレーIF部23を介して保護リレー242に設定し(ステップST4)、保護リレー制御部22の処理は、ステップST1に戻る。ステップST3において、開閉状態が変化していないと判定したときは(ステップST3-No)、保護リレー制御部22の処理は、そのままステップST1に戻る。
【0040】
また、ステップST2において、開閉状態が閉状態を示さない(開状態を示す)と判定したときは(ステップST2-No)、保護リレー制御部22は、マイクログリッド200の電力供給元の大きさを取得する(ステップST5)。この電力供給元の大きさは、IED222とIED232が送信した通知であって、通信部21が受信した通知に基づき、保護リレー制御部22が算出した値である。
【0041】
例えば、IED222が送信した通知は、小規模発電所221が電力を供給していることを示し、IED232が送信した通知も、蓄電池231が電力を供給していることを示しているときは、保護リレー制御部22は、小規模発電所221の電力と、蓄電池231の電力との合計を、電力供給元の大きさとする。また、IED222が送信した通知は、小規模発電所221が電力を供給していることを示し、IED232が送信した通知は、蓄電池231が電力を供給していないことを示しているときは、保護リレー制御部22は、小規模発電所221の電力を、電力供給元の大きさとする。なお、IED222および232が送信した通知が、それぞれ、小規模発電所221および蓄電池231が供給している電力を示すときは、保護リレー制御部22は、これらの通知が示す電力の合計を、電力供給元の大きさとしてもよい。
【0042】
次に、保護リレー制御部22は、開閉状態、または電力供給元の大きさが変化したか否かを判定する(ステップST6)。開閉状態については、例えば、保護リレー制御部22は、前回取得した開閉状態を記憶部24に記憶しておき、今回取得した開閉状態と比較することで、開閉状態が変化したか否かを判定するようにしてもよい。また、電力供給元の大きさについては、例えば、保護リレー制御部22は、前回取得した電力供給元の大きさを記憶部24に記憶しておき、今回取得した電力供給元の大きさと比較することで、電力供給元の大きさが変化したか否かを判定するようにしてもよい。
【0043】
開閉状態と電力供給元の大きさとのうち、いずれかが変化したと判定したときは(ステップST6-Yes)、保護リレー制御部22は、整定値決定テーブルを参照して、電力供給元の大きさに応じた整定値を、保護リレーIF部23を介して保護リレー242に設定し(ステップST7)、保護リレー制御部22の処理は、ステップST1に戻る。また、ステップST6において、開閉状態と電力供給元の大きさとのうち、いずれもが変化していないと判定したときも(ステップST6-No)、保護リレー制御部22の処理は、ステップST1に戻る。
【0044】
図8は、本実施形態によるマイクログリッド200の動作を説明するシーケンス図である。
図8のシーケンスが始まるときには、開閉器210は閉状態であり、小規模発電所221および蓄電池231は電力を供給していないとする。小規模発電所221が稼働し、電力を供給し始めると、IED222は、小規模発電所221が電力を供給していることを通知する(シーケンスS1)。この通知を、保護リレー234を制御するIED235と、保護リレー242を制御するIED243とが受信する。開閉器210は閉状態であり、グリッド接続モードにあるため、IED235およびIED243は、それぞれ、保護リレー234および保護リレー242に対して、整定値の変更を行わない。
【0045】
次に、何らかの要因により、開閉器210が開状態に変化すると、IED211は、開閉器210が開状態であることを通知する(シーケンスS2)。この通知を、蓄電池231のIED232と、保護リレー234を制御するIED235と、保護リレー242を制御するIED243とが受信する。開閉器210が開状態に変化し、アイランドモードになったため、IED235およびIED243は、それぞれ、保護リレー234および保護リレー242に対して、マイクログリッド200の電力供給元に応じた整定値を設定する。このときは、小規模発電所221のみが電力を供給しているので、IED235およびIED243は、それぞれ、保護リレー234および保護リレー242に対して、小規模発電所221の電力に応じた整定値を設定する。
【0046】
また、IED232は、このシーケンスS2の通知を受けて、蓄電池231が電力の供給を始めるように制御する。さらに、IED232は、蓄電池231が電力を供給していることを通知する(シーケンスS3)。この通知を、保護リレー234を制御するIED235と、保護リレー242を制御するIED243とが受信する。これにより、アイランドモードから変化していないが、小規模発電所221と蓄電池231とが電力を供給するようになったので、IED235およびIED243は、それぞれ、保護リレー234および保護リレー242に対して、小規模発電所221と蓄電池231の合計電力に応じた整定値を設定する。
【0047】
次に、開閉器210が閉状態に戻ると、IED211は、開閉器210が閉状態であることを通知する(シーケンスS4)。この通知を、蓄電池231のIED232と、保護リレー234を制御するIED235と、保護リレー242を制御するIED243とが受信する。開閉器210が閉状態に変化し、グリッド接続モードになったため、IED235およびIED243は、それぞれ、保護リレー234および保護リレー242に対して、閉状態に応じた整定値を設定する。
【0048】
また、IED232は、このシーケンスS4の通知を受けて、蓄電池231が電力の供給を停止するように制御する。さらに、IED232は、蓄電池231が電力の供給を停止していることを通知する(シーケンスS5)。この通知を、保護リレー234を制御するIED235と、保護リレー242を制御するIED243とが受信する。これにより、電力供給元の大きさは変化するが、開閉状態が閉状態のままであるため、IED235およびIED243は、整定値を変更しない。
【0049】
図9は、実施形態による管理装置250の表示画面例を示す模式図である。
図9の表示画面例は、開閉器210の開閉状態が、10月21日の10時2分に、閉状態から開状態に変化したときの表示画面例である。管理装置250は、IED211から開閉器210が開状態であることを示す通知を受けて、IED211のアイコン付近に、「[開閉器210]閉⇒開(10/21 10:02)」と表示する。括弧内の日時は、この通知を受けた日時あるいは通知が発せられた日時である。
【0050】
また、管理装置250は、その通知において開閉状態の変更があった開閉器210、この開閉器210に結合されているマイクログリッド200、及び上位系統100についての情報を表示する。管理装置250は、マイクログリッド200が設置されている地域を、地図上に表示する。また、管理装置250は、IED235から整定値をB2に設定したことを示す通知を受けて、IED235のアイコン付近に、「[保護リレー234]整定値:減(B1⇒B2)(10/21 10:02)」と表示する。同様に、管理装置250は、IED243から整定値をA2に設定したことを示す通知を受けて、IED243のアイコン付近に、「[保護リレー242]整定値:減(A1⇒A2)(10/21 10:02)」と表示する。
【0051】
また、管理装置250は、IED222から小規模発電所221が電力を供給していることを示す通知を10月19日の11時23分に受けており、IED222のアイコン付近に、「[小規模発電所221]電力供給中(10/19 11:23)」と表示する。同様に、管理装置250は、IED232から蓄電池231が電力を供給していることを示す通知を10月21日の10時2分に受けており、IED232のアイコン付近に、「[蓄電池231]電力供給中(10/21 10:02)」と表示する。このように表示することで、マイクログリッド200および各保護リレー234、242の状況を、オペレータが容易に把握することができる。
【0052】
なお、上述の実施形態において、整定値決定テーブルは、開閉状態と、電力供給元との組み合わせに、整定値を対応付けているが、開閉状態に整定値を対応付けてもよい。例えば、開閉状態に整定値を対応付けることは、マイクログリッド200の電力供給元が1つのみの場合など、アイランドモードにおいて、電力供給元の大きさの変化がない、あるいは、小さい場合に適している。
【0053】
上述の実施形態におけるマイクログリッド制御システムは、マイクログリッド200と、上位系統100とを結合する開閉器の開閉状態を検出するIED211と、マイクログリッド200における保護リレー234または保護リレー242を制御するIED235またはIED243とを備え、IED235またはIED243は、IED211から、開閉状態を示す通知を受信する通信部21と、通知が示す開閉状態に少なくとも応じた整定値を、保護リレー234または保護リレー242に設定する保護リレー制御部22とを備える。これにより、マイクログリッドが上位系統と接続されているか否かに応じた整定値が保護リレー234または保護リレー242に設定される。したがって、アイランドモードであっても、保護リレー234または保護リレー242が事故電流を検出することが可能となる。また、IED235、243は、自律的に整定値を設定するので、容易に同様のIEDをマイクログリッド制御システムに追加することができる。
【0054】
また、
図2におけるIED20の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによりIED20を実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0055】
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM、DVD等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク、SSD等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0056】
また、上述した
図2におけるIED20の各機能ブロックは個別にチップ化してもよいし、一部、または全部を集積してチップ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず、専用回路、または汎用プロセッサで実現しても良い。ハイブリッド、モノリシックのいずれでも良い。一部は、ハードウェアにより、一部はソフトウェアにより機能を実現させても良い。
また、半導体技術の進歩により、LSIに代替する集積回路化等の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能である。
【0057】
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【符号の説明】
【0058】
10…送配電系統
20…IED
21…通信部
22…保護リレー制御部
23…保護リレーIF部
24…記憶部
30…保護リレー
31…IEDIF部
32…制御部
33…記憶部
34…電流測定部
35…リレー部
100…上位系統
110…送電系統
200…マイクログリッド
210…開閉器
211…IED
220…高圧系統
221…小規模発電所
222…IED
230…低圧系統
231…蓄電池
232…IED
233…需要家
234…保護リレー
235…IED
240…配電線
241…需要家
242…保護リレー
243…IED
250…管理装置
251…通信部
252…制御部
253…表示部
254…記憶部