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▶ 武漢華星光電半導体顕示技術有限公司の特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-05-26
(45)【発行日】2025-06-03
(54)【発明の名称】表示パネル
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20250527BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20250527BHJP
   H10K 77/10 20230101ALI20250527BHJP
   H10K 59/12 20230101ALI20250527BHJP
   H10K 59/80 20230101ALI20250527BHJP
   H10D 30/67 20250101ALI20250527BHJP
【FI】
G09F9/30 349Z
G09F9/00 309Z
G09F9/30 338
H10K77/10
H10K59/12
H10K59/80
H10D30/67 206C
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022565852
(86)(22)【出願日】2022-04-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-10
(86)【国際出願番号】 CN2022088551
(87)【国際公開番号】W WO2023193311
(87)【国際公開日】2023-10-12
【審査請求日】2022-10-27
(31)【優先権主張番号】202210365074.X
(32)【優先日】2022-04-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517333336
【氏名又は名称】武漢華星光電半導体顕示技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】WUHAN CHINA STAR OPTOELECTRONICS SEMICONDUCTOR DISOLAY TECHNOLOGY CO.,LTD
【住所又は居所原語表記】305 Room,Building C5 Biolake of Optics Valley,No.666 Gaoxin Avenue,.Wuhan East Lake High-tech Development Zone Wuhan,Hubei 430079 China
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】張 向向
【審査官】▲瀬▼戸井 綾菜
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-008150(JP,A)
【文献】特開2004-158321(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0096913(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第112002712(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第112928225(CN,A)
【文献】特表2018-502314(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0083309(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/133-1/1334
1/1339-1/1341
1/1347
G09F 9/00-9/46
H05B 33/00-33/28
44/00
45/60
H10K 50/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板に位置し、複数のトランジスタを含む薄膜トランジスタ層と、
前記基板と前記薄膜トランジスタ層の間に位置する補助層と、を含み、
前記補助層は、第一補助層と、少なくとも前記第一補助層の前記基板に近い側に位置する第二補助層と、を含み、
前記第二補助層は、複数の補助部を含み、隣り合う二つの前記補助部の間に間隙を有し、
前記第一補助層の構成材料の誘電率は、前記第二補助層の構成材料の誘電率より大きく、
前記第二補助層は、更に前記第一補助層の前記基板から離れた側に位置し、前記第一補助層の前記基板から離れた側に位置する前記第二補助層における複数の前記補助部と、前記第一補助層の前記基板に近い側に位置する他方の前記第二補助層における複数の前記補助部は、一対一で対応しており、一対一で対応する二つの前記補助部は、対向して設けられる、
表示パネル。
【請求項2】
前記第一補助層は、分極材料を含み、前記第二補助層は、導電材料を含む請求項に記載の表示パネル。
【請求項3】
前記第一補助層は、アモルファスシリコンを含み、前記第二補助層は、金属導体を含む、
請求項2に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記第一補助層の透過率は、前記補助部の透過率より大きい請求項1~3の何れか1項に記載の表示パネル。
【請求項5】
複数の前記補助部は、前記基板に均一に配列され、前記基板表面に直接接触する請求項に記載の表示パネル。
【請求項6】
前記第一補助層は、複数の前記補助部を覆い、隣り合う二つの前記補助部の間の間隙を充填し、更に前記基板表面に直接接触する請求項に記載の表示パネル。
【請求項7】
前記補助部の前記第一補助層に近い側は、凸部、凹部のうちの少なくとも一つを含む、
請求項6に記載の表示パネル。
【請求項8】
前記第一補助層の厚さは、10Å以下である請求項に記載の表示パネル。
【請求項9】
前記第一補助層の前記補助部に対応する前記基板から離れた表面から前記第一補助層の前記補助部に対応する前記基板に近い表面までの第一距離は、前記第一補助層の前記間隙に対応する前記基板から離れた表面から前記第一補助層の前記間隙に対応する前記基板に近い表面までの第二距離より小さい請求項に記載の表示パネル
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、表示技術分野に関し、特に表示デバイスの製造に関し、具体的には、表示パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
OLED(Organic Light Emitting Diode、有機発光ダイオード)パネルのアセンブリ構造は簡単で、生産コストは低く、省エネルギーであって、折り曲げ可能な特性を有しており、適用範囲は極めて広い。
【0003】
現在、OLEDパネルは、フレキシブル基板によって折り曲げ可能な特性を実現しており、フレキシブル基板に存在する多数の分極性電荷は、極めて容易に分極されて多数の分極電荷を形成し、画素回路におけるトランジスタの活性層に対して分極作用を生じ、トランジスタ動作の信頼性を低くし、OLEDパネルの表示画面品質を低下させる。
【0004】
従って、従来のOLEDパネルの画素回路におけるトランジスタの信頼性は低く、早急に改善する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願の目的は、従来のOLEDパネルにおいて、フレキシブル基板の画素回路におけるトランジスタの活性層に対する分極作用によってトランジスタの信頼性が低くなる問題を解決する表示パネルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の実施例は、
基板と、
前記基板に位置し、複数のトランジスタを含む薄膜トランジスタ層と、
前記基板と前記薄膜トランジスタ層の間に位置する補助層と、を含み、
前記補助層は、第一補助層と、少なくとも前記第一補助層の前記基板に近い側に位置する第二補助層と、を含み、
前記第二補助層は、複数の補助部を含み、隣り合う二つの前記補助部の間に間隙を有し、
前記第一補助層の構成材料の誘電率は、前記基板の誘電率より小さく、前記第二補助層の構成材料の誘電率より大きい表示パネルを提供する。
【発明の効果】
【0007】
本願は、基板と、前記基板に位置し、複数のトランジスタを含む薄膜トランジスタ層と、前記基板と前記薄膜トランジスタ層の間に位置する補助層と、を含み、前記補助層は、第一補助層と、少なくとも前記第一補助層の前記基板に近い側に位置する第二補助層と、を含み、前記第二補助層は、複数の補助部を含み、隣り合う二つの前記補助部の間に間隙を有し、前記第一補助層の構成材料の誘電率は、前記基板の誘電率より小さく、前記第二補助層の構成材料の誘電率より大きい表示パネルを提供する。本願は、誘電率が前記基板の誘電率より小さい第一補助層を設けることで、活性層における電荷の移動に対する影響を低減し、誘電率が更に小さな第二補助層を設けるが、第二補助層は、間隔をおいて配列される複数の補助部を含むことで、活性層における電荷の移動に対する影響を更に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
以下に図面によって本願を更に説明する。説明が必要なこととして、以下で説明する図面は、本願を説明するいくつかの実施例を解説するためのものでしかなく、当業者であれば、創造的努力なしに、これらの図面に基づいて、他の図面を得ることもできる。
【0009】
図1】本願の実施例が提供する表示パネルの断面概略図である。
図2】本願の実施例が提供する別の表示パネルの断面概略図である。
図3】本願の実施例が提供する表示パネルの製造方法のフロー図である。
図4】本願の実施例が提供する表示パネルの製造方法のシーン概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に本願の実施例の図面と併せて、本願の実施例における技術案を明確且つ徹底的に説明する。説明された実施例は、本願の一部の実施例にすぎず、全ての実施例ではないことは明らかである。本願の実施例に基づき、当業者が創造的努力なしに得られる全ての他の実施例は、いずれも本願の保護範囲に属する。
【0011】
本願の説明において、理解する必要があることとして、技術用語「上」、「下」、「に近い」、「から離れた」、「両端」等が指示する方位又は位置関係は、図面で示す方位又は位置関係に基づくものであり、例えば、「上」は、単に表面が物体の上にあることであり、具体的に、真上、斜め上、上面のいずれを指してもよく、物体が水平より上にあればよい。「両端」は、図において体現できる物体の対向する二つの位置を差し、前記二つの位置は、物体と直接又は間接的に接触してもよく、上記方位又は位置関係は、本願の説明のため及び説明を簡略化するためのものでしかなく、言及された装置又は部材が特定の方位を有することを必須として、特定の方位で構成及び操作されることを示す又は暗示するものではなく、本願を限定するものとして理解することはできない。
【0012】
また、更に説明が必要なこととして、図面が提供するのは、本願と密接に関連する構造及びステップにすぎず、いくつかの本願にあまり関係しない詳細は省略しており、その目的は、図面を簡略化し、本願を一目瞭然とすることにあり、実際の装置及び方法が、図面と全く同じであることを示すものではなく、実際の装置及び方法を限定するものではない。
【0013】
本願は、表示パネルを提供し、前記表示パネルは、以下の実施例及び以下の実施例間の組み合わせを含むがこれに限定されない。
【0014】
一実施例において、図1及び図2に示すように、前記表示パネル100は、基板10と、前記基板10に位置し、複数のトランジスタ20を含む薄膜トランジスタ層と、前記基板10と前記薄膜トランジスタ層の間に位置する補助層と、を含み、前記補助層は、第一補助層30と、少なくとも前記第一補助層30の前記基板10に近い側に位置する第二補助層40と、を含み、前記第二補助層40は、複数の補助部401を含み、隣り合う二つの前記補助部401の間に間隙を有し、前記第一補助層30の構成材料の誘電率は、前記基板10の構成材料の誘電率より小さく、前記第二補助層40の構成材料の誘電率より大きい。
【0015】
基板10の構成材料は、ポリイミドを含んでもよい。更に、図1及び図2に示すように、基板10は、第一基板101と、第一基板101の薄膜トランジスタ層の近くに位置する第二基板102と、第一基板101と第二基板102の間に位置する第一バッファ層103と、を含んでもよく、第一基板101の構成材料及び第二基板102の構成材料は、ポリイミドを含んでもよく、第一バッファ層103の構成材料は、酸化シリコン、窒化シリコンのうちの少なくとも一つを含んでもよく、例えば、酸化シリコンによって製造される第一バッファ層103は、吸水、保温作用を有し、表示パネル100の寿命を延ばすことができる。
【0016】
具体的に、図1及び図2に示すように、トランジスタ20は、活性層201と、活性層201の基板10から離れた側に位置するゲート層202と、ゲート層202の基板10から離れた側に位置するソース・ドレイン層と、を含んでもよく、ソース・ドレイン層は、活性層201の一端部と対向して設けられ、電気的に接続されるソース部203と、活性層201の一端部と対向して設けられ、電気的に接続されるドレイン部204と、を含む。更に、表示パネル100は、活性層201とゲート層202の間に位置し、活性層201を覆う第一絶縁層205と、ゲート層202の基板10から離れた側を覆う第二絶縁層206と、第二絶縁層206の基板10から離れた側に位置する金属層207と、金属層207とソース・ドレイン層の間に位置し、金属層207を覆う層間誘電体層208と、を更に含む。
【0017】
活性層201の構成材料は、アモルファスシリコン、ポリシリコンのうちの少なくとも一つを含んでもよく、ポリシリコンは、低温ポリシリコンを含んでもよく、更に、活性層201の構成材料は、酸化物を更に含んでもよい。理解できることとして、例えば、低温ポリシリコン技術によって活性層201を製造すると高い電子移動度を備えることができ、このように、トランジスタ20が対応する画素を充電する時、大きな駆動電流が生じ、充電速度を向上させることができる。例えば、アモルファスシリコン又は酸化物によって製造される活性層201は、リーク電流が低く、露光下におけるトランジスタ20のリーク電流が信号に干渉することを防ぐことができる。具体的に、例えば、活性層201の構成材料は、アモルファスシリコンを含む時、活性層201のソース・ドレイン層に電気的に接続される両端は、ドーピング粒子により二つのドーピング領域を形成してもよく、ドーピング粒子は、リンイオンを含んでもよく、ドーピング領域内のドーピング粒子の濃度は、実際の状況に応じて設定してもよい。例えば、活性層201の構成材料は、酸化物を含む時、ドーピング粒子を設定してドーピング領域を形成することを回避することができる。
【0018】
更に、上記説明と組み合わせて、図1及び図2に示すように、ソース・ドレイン層は、層間誘電体層208と、第二絶縁層206と、第一絶縁層205の一部と、を貫通するビアホールによって活性層201に延伸して電気的に接続することができ、具体的に、第一ビアホールは、活性層201の一端部の基板10から離れた側及び層間誘電体層208の基板10から離れた側に連通し、第二ビアホールは、活性層201の他端部の基板10から離れた側及び層間誘電体層208の基板10から離れた側に連通し、ソース部203は、第一ビアホールに充填され、層間誘電体層208の基板10から離れた側に延伸し、ドレイン部204は、第二ビアホールに充填され、層間誘電体層208の基板10から離れた側に延伸する。金属層207は、ゲート層202と対向して設けられ、対応する画素回路における容量を形成することができる。
【0019】
具体的に、第一絶縁層205の構成材料、第二絶縁層206の構成材料及び層間誘電体層208の構成材料は、無機誘電体材料、有機誘電体材料のうちの少なくとも一つを含んでもよく、無機誘電体材料は、酸化シリコン、窒化シリコン又は酸窒化シリコンであってもよく、有機誘電体材料は、ポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂又はアクリル系樹脂材料であってもよい。具体的に、ゲート層202の構成材料、金属層207の構成材料及びソース・ドレイン層の構成材料は、金属、金属酸化物、金属窒化物、金属酸窒化物等の導電材料のうちの少なくとも一つを含んでもよく、金属は、銅、アルミニウム、モリブデン又はチタンであってもよい。
【0020】
注意する必要があるのは、図1及び図2を組み合わせると、基板10に存在する多数の分極性電荷は、極めて容易に外部の影響又は表示パネル100の内部電界の影響を受けて、分極されて多数の分極電荷を形成することであり、補助層が設けられていない場合、基板10における基板10の薄膜トランジスタ層に近い側に位置する多数の分極電荷は、活性層201に対して分極作用を生じて、活性層201における電荷の移動は、影響を受けて、トランジスタ20の動作の信頼性を低下させる。
【0021】
理解できることとして、本実施例における第一補助層30の構成材料の誘電率は、基板10の誘電率より小さく、「誘電率が大きくなるほど、分極が生じやすくなる」という法則からわかるように、第一補助層30は、基板10に対して分極される難易度が高いことから、基板10に多数の分極電荷が形成され、表示パネル100の内部に電界の影響が存在したとしても、基板10とトランジスタ20の間に位置する第一補助層30が分極されて形成される分極電荷の数は、依然として第一補助層30を設けない時に基板10が分極されて形成される分極電荷の数よりはるかに少なくできるので、活性層201における電荷の移動の影響を低減して、トランジスタ20の動作の信頼性を向上させることができる。
【0022】
更に、本実施例における第二補助層40の構成材料の誘電率は、第一補助層30の構成材料の誘電率より小さく、同様の理由により、上記分析によれば、第一補助層30の基板10に近い側に位置する第二補助層40が分極されて形成される分極電荷の数は、依然として第二補助層40を設けない時に第一補助層30が分極されて形成される分極電荷の数よりはるかに少なくできるので、活性層201における電荷の移動の影響を更に低減して、トランジスタ20の動作の信頼性を更に向上させることができる。
【0023】
本実施例において、第二補助層40を間隔をおいて配列される複数の補助部401から構成されるように設けることで、第二補助層40が基板10を完全に覆うことを回避することができ、表示パネル100が補助層下方又は基板10下方に位置する感光素子を含むこと、表示パネル100がボトムエミッションディスプレイデバイスであることのうちの少なくとも一つの状況が存在する時、第二補助層40の設置方法は、表示パネル100の透過率を保証して、多くの光を遮断することを回避して、表示パネル100の輝度、感光素子の動作の信頼性のうちの少なくとも一つを向上させる。本実施例は、補助部401の形状とサイズについて限定しない。
【0024】
注意する必要があるのは、第二補助層40の構成材料の誘電率は、小さいが、透過率は、第一補助層30に対して一般的に小さい、即ち、第二補助層40は、活性層201における分極現象を更に弱くすることができるが、透過率が小さい欠点が存在することである。しかしながら、上記説明と組み合わせると、本実施例において、第二補助層40を間隔をおいて配列される複数の補助部401から構成されるように設けて、「第二補助層40の構成材料の誘電率が小さい」ことに基づき、隣り合う二つの補助部401の間に構成材料の透過率が大きな第一補助層30を充填することを組み合わせて、第二補助層40のある平面における透過率が小さすぎることを回避することができる。
【0025】
一実施例において、前記第一補助層30は、前記間隙を充填する。上記説明を組み合わせるとわかるように、本実施例は、間隙を設け、透過率が大きな第一補助層30によって間隙を充填することで、表示パネル100の透過率を効果的に向上させることができる。一方で、複数の間隙に基づいて、複数の補助部401は、基板10と重なるように設けることができず、そのため基板10全体に作用することができず、本実施例は、誘電率が基板の誘電率より小さい第一補助層30によって間隙を充填することで基板10に作用し、上記説明、即ち、第一補助層30が分極されて形成される分極電荷の数は、依然として第一補助層30を設けない時に基板10が分極されて形成される分極電荷の数よりはるかに少なくできることと組み合わせると、第二補助層40が基板10に作用することに基づき、第一補助層30によって活性層201における電荷の移動に対する影響を更に低減することができる。
【0026】
一実施例において、前記第二補助層40は、導体である。理解できることとして、導体の誘電率は0に近く、上記説明を組み合わせると、活性層201における電荷の移動の影響を大幅に低減することができる。一方で、導体の抵抗率は小さく、電流が伝導しやすく、導体に多数の自由に移動可能な帯電粒子が存在し、誘電率が相対的に大きな第一補助層30が分極されて形成される分極電荷を引き付けて、正に帯電した分極電荷、負に帯電した分極電荷の分布を均一化することができ、更に、正に帯電した分極電荷、負に帯電した分極電荷を再結合させて、分極電荷の数を減少させて、分極の方向性を弱めることもでき、同様に、活性層201における電荷の移動の影響を大幅に低減する。
【0027】
第二補助層40の構成材料は、金属導体を含んでもよく、金属導体の導電率は、通常、その他の導体材料の導電率より大きく、金属導体の抵抗率は、一般的に温度低下と共に小さくなり、極低温下において、特定の金属導体と合金の抵抗率は、消失して「超伝導体」になり、活性層201における電荷の移動の影響を更に低減することができる。具体的に、本実施例における金属導体は、酸化インジウム錫、銀単体、モリブデン単体、アルミニウム単体、グラフェン、超伝導金属、超伝導合金を含んでもよいがこれに限定されず、理解できることとして、以上で挙げられた金属導体は、その他の金属導体に対して、表示パネル100の透過率を大きく低減するのを回避するよう高い透過率を有し、表示パネル100が必要とする応力、歪み要件を満たすよう小さな弾性率を有する。
【0028】
一実施例において、図1及び図2に示すように、複数の前記補助部401は、均一に配列され、前記基板表面に直接接触する。理解できることとして、上記説明を組み合わせると、第二補助層40が分極されて形成される分極電荷の数は、極めて少なく、第二補助層40は、活性層201近くに設けられる、即ち、各補助部401は、基板10における対応する位置及び第一補助層30における対応する位置の活性層201に対する分極作用を弱めることができるので、均一に配列される複数の補助部401は、活性層201における電荷の移動の影響が弱められる領域を均一化することができ、活性層201における電荷の移動の影響が弱められる方法を更に最適化する。一方で、均一に配列される複数の補助部401は、対応する複数の間隙の配列を均一化して、表示パネル100における各領域の透過率を均一化することができ、表示パネル100の透過率向上の方法を最適化する。
【0029】
更に、第二補助層40は、導体である時、本実施例において、均一に配列される複数の補助部401は、第二補助層40における第一補助層30の分極電荷を引き付けるための領域を均一化して、第一補助層30の電荷分布を更に均一化することもでき、同時に、第二補助層40における第一補助層30の分極電荷を再結合するための領域を更に均一化して、第一補助層30の分極の方向性を更に弱めることもでき、従って、本実施例は、活性層201における電荷の移動の影響を更に大幅に低減することができる。
【0030】
一実施例において、前記第一補助層30は、複数の前記補助部401の前記薄膜トランジスタ層に近い側を覆う。具体的に、本実施例における複数の補助部401の第一補助層30に近い側は、第一補助層30内に包み込まれ、複数の補助部401が基板10に形成されることに基づき、補助部401の表面積を一定にすることができる状況下で、補助部401の基板10に接触しないその他の表面をいずれも第一補助層30に接触させて、第一補助層30における分極性電荷に十分に作用させて、分極電荷の数を減少させて、活性層201における電荷の移動に対する影響を低減することができる。更に、上記説明を組み合わせると、第一補助層30は、複数の前記補助部401を覆い、隣り合う二つの補助部401の間の間隙を充填することができ、更に基板10表面に直接接触する。
【0031】
一実施例において、図1及び図2に示すように、前記補助部401の前記第一補助層30に近い側は、凸部、凹部のうちの少なくとも一つを含む。具体的に、前記補助部401の前記第一補助層30に近い側は、平坦ではない状態を示し、上記説明を組み合わせると、第一補助層30の第二補助層40に近い側の形状と複数の前記補助部401の第一補助層30に近い側の形状は、適合している、即ち、第一補助層30の第二補助層40に近い側も凸部、凹部のうちの少なくとも一つを含む。理解できることとして、本実施例における補助部401の第一補助層30に近い側は、凸状を呈し、両者の互いに近い側の形状は適合している、即ち、極少数の分極電荷を含む第二補助層40が第一補助層30に接触する面積は大きく、第一補助層30における電荷に作用することができる割合は多く、対応して、第一補助層30における基板10によって分極され得る電荷の数は少なく、活性層201に対する分極作用を低減することができる。
【0032】
更に、第二補助層40は、導体である時、本実施例において、対向して設けられる面積が大きな第二補助層40と第一補助層30を有し、第二補助層40における第一補助層30の分極電荷を引き付けるための領域の面積を大きくし、第一補助層30の電荷分布に対する均一化作用を更に大きくし、同時に、第二補助層40における第一補助層30の分極電荷を再結合するための領域の面積を大きくし、第一補助層30の分極の方向性を更に弱め、従って、本実施例は、活性層201における電荷の移動の影響を更に大幅に低減することができる。
【0033】
前記第一補助層30の前記補助部401に対応する前記基板10から離れた表面から前記第一補助層30の前記補助部401に対応する前記基板10に近い表面までの第一距離は、前記第一補助層30の前記間隙に対応する前記基板10から離れた表面から前記第一補助層30の前記間隙に対応する前記基板10表面までの第二距離より大きい。理解できることとして、上記説明を組み合わせると、第一補助層30に複数のトランジスタが更に設けられ、本実施例において、第一距離は、第二距離より大きいと限定して、第一補助層30の薄膜トランジスタ層に近い側に対して平坦化処理が行われ、安定した複数のトランジスタを後で形成することができ、製造工程の歩留まりを向上させ、更に、第一補助層30の薄膜トランジスタ層に近い側は、基板10に平行であってもよい。
【0034】
一実施例において、前記第一補助層30の厚さは、10Åより小さい。理解できることとして、第一補助層30の作用は、基板10における分極電荷の活性層201における電荷の移動に対する影響を低減することであり、第一補助層30の厚さが大きいことを望まないことから、本実施例において、第一補助層30の厚さは、10Åより小さいと限定しており、第一補助層30の作用を維持すると同時に、第一補助層30の厚さが大きすぎることで表示パネル100の厚さが増加する、又は表示パネル100の応力に影響することを回避することができる。当然ながら、補助部401の厚さは、第一補助層30の厚さより大きくてもよい。
【0035】
一実施例において、図2に示すように、前記第二補助層40は、更に前記第一補助層30の前記基板10から離れた側に位置し、前記第一補助層30の前記基板10から離れた側に位置する前記第二補助層40における複数の前記補助部401と、前記第一補助層30の前記基板10に近い側に位置する他方の前記第二補助層40における複数の前記補助部401は、一対一で対応しており、一対一で対応する二つの前記補助部401は、対向して設けられる。
【0036】
具体的に、第一補助層30を形成した後、限定されないが、フォトリソグラフィプロセスによって複数の凹溝を形成してもよく、複数の凹溝は、第一補助層30の基板10に近い側に位置する第二補助層40における複数の補助部401と一対一で対応し、更に、限定されないが、物理気相堆積法によって複数の凹溝内に複数の補助部401を形成して、第一補助層30の基板10に近い側に位置する他方の第二補助層40を構成してもよい。理解できることとして、第一補助層30の厚さが基板10に近い側の第二補助層40の厚さより大きい時、基板10から離れた側の複数の補助部401を形成して、第一補助層30における分極電荷に更に作用して、活性層201における電荷の移動に対する影響を更に低減することができると同時に、一対一で対応する二つの前記補助部401は、対向して設けられるので、表示パネル100の透過率が更に低くなることも回避する。
【0037】
一実施例において、前記第一補助層30の構成材料は、分極材料を含む。分極は、電流の移動により最終的に電位が電極開放電位に偏る現象であることを理解でき、ここにおける「分極材料」は、分極特性を有する材料であることを理解でき、例えば、基板10に分極作用を生じてもよいし、第一補助層30自身が分極されてもよい。具体的に、第一補助層30の構成材料は、アモルファスシリコンを含んでもよい。アモルファスシリコンと基板10の間の吸着力は大きく、第一補助層30の形成に有利であり、補助層と基板10の間の安定性を向上させる。具体的に、アモルファスシリコンは、天然のシリコンの酸化物から調製してもよく、コストは低く、アモルファスシリコンは半導体であり、基板10における分極電荷の活性層201の電荷の移動に対する影響を低減する作用を実現することができる。
【0038】
一実施例において、図1及び図2に示すように、前記表示パネル100は、前記補助層の前記薄膜トランジスタ層に近い側に位置するバッファ層50を更に含み、前記バッファ層50の構成材料は、窒化シリコン、酸化シリコンのうちの少なくとも一つを含む。注意する必要があるのは、化学気相堆積プロセス、物理気相堆積プロセスによって形成される補助層の薄膜トランジスタ層に近い側は粗いことであり、本実施例において、限定されないが、化学気相堆積プロセスによって一定の厚さを有するバッファ層50を形成してもよい、即ち、バッファ層50の薄膜トランジスタ層に近い側は、平坦であり、薄膜トランジスタ層の形成に有利であることを理解できる。
【0039】
窒化シリコン、酸化シリコンのうちの少なくとも一つによって形成されるバッファ層50は、外部の水蒸気が浸入して発光素子を損傷するのを防ぐための吸水作用を有してもよく、製造工程のプロセスにおいて強力な温度変化によって活性層201の信頼性が低下するのを防ぐための保温作用を有してもよい。具体的に、バッファ層50は、第二バッファ層501と、第二バッファ層501に位置する第三バッファ層502と、を含んでもよく、第二バッファ層501、第三バッファ層502のうちの一方の構成材料は、酸窒化シリコンを含んでもよく、第二バッファ層501、第三バッファ層502のうちの他方の構成材料は、酸化シリコンを含んでもよい。更に、バッファ層50は、酸窒化シリコンによって製造される第三バッファ層を更に含んでもよい。更に、バッファ層50と薄膜トランジスタ層の間に、誘電体層を更に設けてもよく、誘電体層は、活性層201とその他の膜層を絶縁するためであり、誘電体層の構成材料は、上記バッファ層50の構成材料についての関連説明を参照できる。
【0040】
本願は、表示パネルの製造方法を更に提供し、前記方法は、限定されないが、以下の実施例及び以下の実施例間の組み合わせを含む。
【0041】
一実施例において、図3図4を組み合わせると、前記表示パネルの製造方法は、限定されないが、以下のステップを含む。
【0042】
S10:基板を提供する。
【0043】
具体的に、図1から図4を組み合わせると、基板10は、第一基板101と、第一基板101の薄膜トランジスタ層の近くに位置する第二基板102と、第一基板101と第二基板102の間に位置する第一バッファ層103と、を含んでもよく、第一基板101の構成材料及び第二基板102の構成材料は、ポリイミドを含んでもよく、第一バッファ層103の構成材料は、酸化シリコン、窒化シリコンのうちの少なくとも一つを含んでもよく、例えば、酸化シリコンによって製造される第一バッファ層103は、吸水、保温作用を有し、表示パネル100の寿命を延ばすことができる。
【0044】
S20:前記基板に補助層を形成し、前記補助層は、第一補助層と、少なくとも前記第一補助層の前記基板に近い側に位置する第二補助層と、を含み、前記第二補助層は、複数の補助部を含み、隣り合う二つの前記補助部の間に間隙を有し、前記第一補助層の構成材料の誘電率は、前記基板の誘電率より小さく、前記第二補助層の構成材料の誘電率より大きく、前記第一補助層の透過率は、前記第二補助層の透過率より大きい。
【0045】
注意する必要があるのは、上記説明を組み合わせると、補助層が設けられていない場合、基板10における多数の分極性電荷は、分極されて多数の分極電荷を形成した後、活性層201に対して分極作用を生じて、活性層201における電荷の移動は、影響を受けることである。
【0046】
図1から図4を組み合わせると、第二補助層40は、少なくとも第一補助層30の基板10に近い側に位置する、即ち、第一補助層30を形成する前に第二補助層40を形成してもよい。具体的に、少なくとも第二基板102に、物理気相堆積法によって第二補助層40を形成してもよく、例えば、第二補助層40の構成材料の材料源の表面を気体原子又は気体分子に気化する、又は部分的にイオンに電離して、プラズマプロセスによって、第二基板102表面に堆積して第二補助層40を形成する。注意する必要があるのは、第二補助層40を堆積するためのエネルギーは小さくてもよく、第二補助層40の構成材料の基板10内への飛散、ひいては基板10の反りを回避することができることである。
【0047】
これに基づき、更に、複数の開口を有するマスクを、物理気相堆積法と組み合わせることで、第二基板102表面に複数の開口と一対一で対応する複数の補助部401を堆積して形成し、第二補助層40を構成してもよい。具体的に、ここにおける複数の補助部401の数、配列方式は限定されず、上記補助部401についての関連説明を参照できる。
【0048】
図1から図4を組み合わせると、第二補助層40を形成した後、化学堆積法によって第二補助層40に第一補助層30を形成してもよく、第一補助層30は、第二補助層40の一部又は全てを覆うことができる。具体的に、図1図2及び図4に示すように、ここでは、第二補助層40は、間隔をおいて設けられる複数の補助部401を含むことを例にして説明しており、基板10と複数の補助部401に第一補助層30の構成材料を堆積して、第一補助層30を形成してもよい。第一補助層30の厚さは、10Åより小さくてもよい。
【0049】
理解できることとして、本実施例における第一補助層30の構成材料の誘電率は、基板10の誘電率より小さく、「誘電率が大きくなるほど、分極が生じやすくなる」という法則からわかるように、第一補助層30は、基板10に対して分極される難易度が高いことから、基板10に多数の分極電荷が形成され、表示パネル100の内部に電界の影響が存在したとしても、基板10とトランジスタ20の間に位置する第一補助層30が分極されて形成される分極電荷の数は、依然として第一補助層30を設けない時に基板10が分極されて形成される分極電荷の数よりはるかに少なくできるので、活性層201における電荷の移動の影響を低減して、トランジスタ20の動作の信頼性を向上させることができる。
【0050】
更に、本実施例における第二補助層40の構成材料の誘電率は、第一補助層30の構成材料の誘電率より小さく、同様の理由により、上記分析によれば、第一補助層30の基板10に近い側に位置する第二補助層40が分極されて形成される分極電荷の数は、依然として第二補助層40を設けない時に第一補助層30が分極されて形成される分極電荷の数よりはるかに少なくできるので、活性層201における電荷の移動の影響を更に低減して、トランジスタ20の動作の信頼性を更に向上させることができる。
【0051】
注意する必要があるのは、第二補助層40の誘電率は、小さいが、透過率は、第一補助層30に対して小さい、即ち、第二補助層40は、活性層201内の分極現象を更に弱くすることができるが、透過率が小さい欠点が存在することである。理解できることとして、本実施例において、第二補助層40を間隔をおいて配列される複数の補助部401から構成されるように設けることで、第二補助層40が基板10を完全に覆うことを回避することができ、表示パネル100が補助層下方又は基板10下方に位置する感光素子を含むこと、表示パネル100がボトムエミッションディスプレイデバイスであることのうちの少なくとも一つの状況が存在する時、第二補助層40の設置方法は、表示パネル100の透過率を保証して、多くの光を遮断することを回避して、表示パネル100の輝度、感光素子の動作の信頼性のうちの少なくとも一つを向上させる。本実施例は、補助部401の形状とサイズについて限定しない。
【0052】
S30:前記補助層の前記基板から離れた側に薄膜トランジスタ層を形成し、前記薄膜トランジスタ層は、複数のトランジスタを含む。
【0053】
図1図2図4を組み合わせると、トランジスタ20は、活性層201と、活性層201の基板10から離れた側に位置するゲート層202と、ゲート層202の基板10から離れた側に位置するソース・ドレイン層と、を含んでもよく、ソース・ドレイン層は、活性層201の一端部と対向して設けられ、電気的に接続されるソース部203と、活性層201の一端部と対向して設けられ、電気的に接続されるドレイン部204と、を含む。更に、表示パネル100は、活性層201とゲート層202の間に位置し、活性層201を覆う第一絶縁層205と、ゲート層202の基板10から離れた側を覆う第二絶縁層206と、第二絶縁層206の基板10から離れた側に位置する金属層207と、金属層207とソース・ドレイン層の間に位置し、金属層207を覆う層間誘電体層208と、を更に含む。具体的に、トランジスタ20の具体的な構造についての関連説明は、上記トランジスタ20の具体的な構造についての関連説明を参照できる。
【0054】
更に、図1図2図4及び上記説明を組み合わせると、薄膜トランジスタ層を形成する前に、補助層の基板10から離れた側にバッファ層50を形成してもよく、例えば、補助層の基板10から離れた側に第二バッファ層501を形成してから、第二バッファ層501の基板10の基板10から離れた側に第三バッファ層502を形成してもよく、第二バッファ層501の構成材料及び第三バッファ層502の構成材料は、上記関連説明を参照できる。
【0055】
具体的に、例えば、活性層201の構成材料は、アモルファスシリコンを含む時、バッファ層50の基板10から離れた側にアモルファスシリコン材料によって活性層201を直接形成してもよく、当然ながら、エキシマレーザアニーリングプロセスによってアモルファスシリコン薄膜を処理して、ポリシリコン薄膜を形成してから、パターニングによって活性層201を形成してもよい。具体的に、アモルファスシリコンによって製造される活性層201であれば、活性層201の両端にドーピング粒子を注入して二つのドーピング領域を形成してから、活性層201を覆う第一絶縁層205を形成してもよい。活性層201を覆う第一絶縁層205を形成してから、第一絶縁層205にドーピング粒子を注入して、活性層201の両端に間接的に流入させて、二つのドーピング領域を形成してもよい。具体的に、第一絶縁層205の基板10から離れた側は、限定されないが、蒸着プロセス又は物理気相堆積プロセスをパターニングと組み合わせることでゲート層202を形成してもよく、更に、ゲート層202の活性層201が位置する平面における正投影は、活性層201の境界内に位置して、ゲート層202を障壁部とし、活性層201のゲート層202からはみ出た部分にドーピング粒子を注入して、二つのドーピング領域の形成を促進することができ、今回のドーピング濃度は、前回のドーピング濃度より高くてもよい。具体的に、ゲート層202を覆う第二絶縁層206を形成してから、限定されないが、蒸着プロセス又は物理気相堆積プロセスをパターニングと組み合わせることで金属層207を第二絶縁層206に形成し、金属層207とゲート層202は、対向して設けられて容量を形成してもよい。具体的に、金属層207を覆う層間誘電体層208を形成してから、層間誘電体層208と、第二絶縁層206と、第一絶縁層205の一部と、を貫通する二つのビアホールを形成してもよく、二つのビアホールは、活性層201の両端及び層間誘電体層208の基板10から離れた側に連通してから、ビアホール内にソース・ドレイン層の構成材料を充填して、層間誘電体層208の基板10から離れた側に延伸し、パターニングを組み合わせてソース部203とドレイン部204を形成する。更に、層間誘電体層208の基板10から離れた側、ソース・ドレイン層の基板10から離れた側に発光層、画素定義層、封止層等の膜層を形成してもよい。
【0056】
本願は、基板と、前記基板に位置し、複数のトランジスタを含む薄膜トランジスタ層と、前記基板と前記薄膜トランジスタ層の間に位置する補助層と、を含み、前記補助層は、第一補助層と、少なくとも前記第一補助層の前記基板に近い側に位置する第二補助層と、を含み、前記第二補助層は、複数の補助部を含み、隣り合う二つの前記補助部の間に間隙を有し、前記第一補助層の構成材料の誘電率は、前記基板の誘電率より小さく、前記第二補助層の構成材料の誘電率より大きい表示パネルを提供する。本願は、誘電率が前記基板の誘電率より小さい第一補助層を設けることで、活性層における電荷の移動に対する影響を低減し、誘電率が更に小さな第二補助層を設けるが、第二補助層は、間隔をおいて配列される複数の補助部を含むことで、活性層における電荷の移動に対する影響を更に低減することができる。
【0057】
以上、本願の実施例が提供する表示パネルの構造について詳細に紹介し、本文において、具体的な例を用いて本願の原理及び実施形態について説明し、以上の実施例の説明は、本願の技術案及びその核心的思想を理解するのに役立てるためのものでしかない。当業者は
、依然として上記各実施例に記載される技術案に基づき修正したり、部分的な技術特徴を置換することができるが、これらの修正又は置換は、対応する技術案の本質を本願の各実施例の技術案の範囲から逸脱させるものではないことを理解しなければならない。
【符号の説明】
【0058】
10:基板
20:トランジスタ
30:第一補助層
40:第二補助層
50:バッファ層
100:表示パネル
101:第一基板
102:第二基板
103:第一バッファ層
201:活性層
202:ゲート層
203:ソース部
204:ドレイン部
205:第一絶縁層
206:第二絶縁層
207:金属層
208:層間誘電体層
401:補助部
501:第二バッファ層
502:第三バッファ層
図1
図2
図3
図4